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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】窓
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20240206BHJP
   E06B 3/16 20060101ALI20240206BHJP
   E05F 3/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B3/16
E05F3/00 A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020110000
(22)【出願日】2020-06-25
(65)【公開番号】P2021152318
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】P 2020048435
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】山田 正義
(72)【発明者】
【氏名】牧野 謙一
(72)【発明者】
【氏名】佐野 龍大
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-052225(JP,A)
【文献】実公平07-029151(JP,Y2)
【文献】米国特許第04640048(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/00-5/20
E06B 3/04-3/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横框と竪框を四周に組んでなる障子を備え、
横框と竪框の一方は、本体部の室内側内周及び室外側内周に中空形状のガラス間口壁が一体形成されることでガラス間口が形成されており、他方は、本体部の室内側内周及び室外側内周に押縁が係合されることでガラス間口が形成されており、
室内側のガラス間口壁に障子の開閉を補助する開閉補助部材が固定されている窓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物開口部に配置される窓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物開口部に配置される外倒し窓等の窓が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-52225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の窓は、窓枠の下枠に対してヒンジ等によって外倒し自在に支持し、障子の上框等に固定したラッチ等の開閉補助部品によって閉鎖状態を維持しており、ラッチ等を操作して、障子を室外側に開放し、換気をすることができる。
【0005】
本発明は、建物開口部に配置される外倒し窓等の窓に対して、防火性能及び強度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、横框と竪框を四周に組んでなる障子を備え、横框と竪框の一方は、本体部の室内側内周及び室外側内周に中空形状のガラス間口壁が一体形成されることでガラス間口が形成されており、他方は、本体部の室内側内周及び室外側内周に押縁が係合されることでガラス間口が形成されており、室内側のガラス間口壁に障子の開閉を補助する開閉補助部材が固定されている窓である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、建物開口部に配置される外倒し窓等の窓に対して、防火性能及び強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る段窓の内観図である。
図2】本発明の実施形態に係る段窓の竪断面図である。
図3】本発明の実施形態に係る段窓の上窓部分の横断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る段窓の下窓部分の横断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る段窓の竪断面図であり、(a)は上窓の上方部分の拡大竪断面図であり、(b)は上窓の上框の拡大竪断面図である。
図6】本発明の実施形態に係る段窓の上窓の下方部分の拡大竪断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る段窓の上窓の左方部分の拡大竪断面図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る段窓の一部横断面図であり、(a)は通常時の一部横断面図であり、(b)は火災時の一部横断面図である。
図9】本発明の他の実施形態に係る段窓の一部横断面図であり、(a)は通常時の一部横断面図であり、(b)は火災時の一部横断面図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る段窓の一部竪断面図である。
図11】本発明の他の実施形態に係る段窓の火災時における一部竪断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明について、図面を参考に説明する。
なお、本発明の一実施形態として、FIX窓の上方に外倒し窓が配置されてなる段窓を用いて説明するが、本発明の窓の種類は特に限定されない。
【0010】
本実施形態の段窓は、図1に示すように、アルミ等の金属材料からなる左、右竪枠13,14の内周面間に上枠11、下枠12及び無目15を固定してなる枠体1と、無目15の上方位置に配置される外倒し窓2と、無目の下方位置に配置されるFIX窓3を備えている。
【0011】
-枠体-
枠体1の上枠11は、図2に示すように、見込方向中央位置に溝部(ガラス間口)11dを有する見込壁11aと、見込壁11aの室内側端および室外側端に連設された室内側見付壁11bおよび室外側見付壁11cを有している。
【0012】
枠体1の下枠12は、見込壁12aと、見込壁12aの室内側内周面に立ち上がる室内側中空壁12bと、見込壁12aの室外側に固定される押縁12cを有し、室内側中空壁12bと押縁12cの間にガラス等のパネルを保持するガラス間口12dが形成されている。
【0013】
枠体1の左、右竪枠13,14は、図3,4に示すように、上枠11と同様の断面形状を有しており、見込方向中央位置にガラス間口13d,14dを有する見込壁13a,14aと、見込壁13a,14aの室内側端および室外側端に連設された室内側見付壁13b,14bおよび室外側見付壁13c,14cを有している。
【0014】
枠体1の無目15は、図2に示すように、断面中空形状の本体部15aと、本体部15aの室内側上面に立ち上がる室内側中空壁15bと、本体部15aの上面室外側に固定される押縁15cを有しており、本体部15aの下面にガラス間口15dを有している。
【0015】
-上窓(外倒し窓)-
枠体1の上方に配置される外倒し窓(上窓)2は、図2,3に示すように、上枠211と、下枠212と、左、右竪枠213,214を四周に組んでなる窓枠21の内周に、上框221と、下框222と、左、右竪框223,224を四周に組んで内周にガラス等のパネル225が配置されてなる障子22を備えている。
【0016】
外倒し窓2は、枠体1の上枠11の下(内周)面に外倒し窓2の上枠211が、枠体1の無目15の上面に外倒し窓2の下枠212が、枠体1の左、右竪枠13,14の内周面に外倒し窓2の左、右竪枠213,214が、それぞれビス等の固定手段によって固定され、段窓の上方位置に配置されている。
【0017】
そして、障子22の下框222は、障子22の下枠212に対してヒンジ7によって室外側に傾倒可能に支持され、窓枠21の左、右竪枠213,214と障子22の左、右竪框223,224の間には、障子22を外倒し開閉を補助するためのダンパー6が配置されている。
また、窓枠21の上枠211と障子22の上框221の間は、障子22を外倒し開閉するためのオペレータ(開閉補助部材)5によって連携されている。
【0018】
-下窓(FIX窓)-
枠体1の下方に配置されるFIX窓(下窓)3は、図2,4に示すように、枠体1の無目15の下面のガラス間口15dと、枠体1の下枠12に形成されたガラス間口12dと、枠体1の左、右竪枠13,14のガラス間口13d,14dの内周にガラス等のパネル35が嵌合保持されて構成されている。
【0019】
下枠12のガラス間口12d内には、セッティングブロック121が配置され、緩衝部材を介してパネル35を支持しており、各枠とパネル35との間には、バックアップ材及びシール材が配置されている。
【0020】
以上、本実施形態の段窓は、上窓として外倒し窓2が配置され、下窓としてFIX窓3が配置されているが、火災時に火炎の影響が大きい上窓に対して、障子22のガラス間口壁を中空構造とすることで強度を高め、防火性能を向上させている。また、採光面積を確保している。
以下、防火性能を向上するための構成について、さらに説明する。
【0021】
-外倒し窓の上枠、上框-
図5(a)に示すように、窓枠21の上枠211は、見込壁211aと、見込壁211aの室内側端に連設された室内側見付壁211bと、見込壁11aの室外側外周面に設けられた室外側脚部211cを有しており、室外側脚部211cの外周側に気密材s211が保持されている。
【0022】
窓枠21の上枠211は、室内側見付壁211bの外周端と室外側脚部211cの気密材s211が枠体1の上枠11の下(内周)面に当接した状態で、ビス等の固定手段bによって固定されている。
【0023】
上枠11の下面に固定された窓枠21の上枠211は、室内側見付壁211bの下端室外側面に障子22の上框221に当接する気密材s1を有するとともに、見込壁211aの室外側端の下方に、障子22の上框221の室外側面よりも室外側に位置する水切片s2を有している。
【0024】
上枠211の見込壁211a室内側下面から室内側見付壁211bの室外側面にかけて、断面略L字状の裏板211dが配置されており、見込壁211aにネジ止め固定されているとともに、室内側見付壁211bの室内側面には、オペレータ5の枠側部材51が裏板211dと共締め固定されている。
【0025】
一方、障子22の上框(横框)221は、中空断面を有する本体部221aと、本体部221aの室内側内周に一体形成された中空断面を有するガラス間口壁221bと、本体部221aの室外側内周に一体形成された中空断面を有するガラス間口壁221cを有している。
室内側のガラス間口壁221bと室外側のガラス間口壁221cによって、ガラス間口221dが形成されており、ガラス間口221dには、バックアップ材及びシール材を介してパネル225が保持されている。
【0026】
上框221の本体部221aの室内側上面には、加熱膨張材ホルダ221eが形成されており、加熱膨張材ホルダ221eには、加熱膨張材fが配置されている。
上框221の室内側のガラス間口壁221bの室内側面には、オペレータ5の障子側部材52が裏板221fを用いてビス等の固定手段によって固定されている。
【0027】
-外倒し窓の下枠、下框-
図6に示すように、窓枠21の下枠212は、見込壁212aと、見込壁212aの室内側外周に設けられる室内側脚部212bと、見込壁212aの室外側外周に設けられる室外側脚部212cと、見込壁212aの室内側内周面に立ち上がる室内側見付壁212dを有しており、室外側脚部212cに気密材s212が保持されている。
【0028】
窓枠21の下枠212は、室内側脚部212bの外周端と室外側脚部212cの気密材s212が、枠体1の無目15の室内側中空壁15b及び押縁15cの上面にそれぞれ当接した状態で、ビス等の固定手段bによって固定されている。
【0029】
無目15の上面に固定された下枠212は、室内側見付壁212dの上端室外側面に障子22の下框222に当接する気密材s3を有しており、見込壁212aの上面にヒンジ7の枠側片71が固定されている。
【0030】
一方、障子22の下框222は、上框221と同様に、中空断面を有する本体部222aと、本体部222aの室内側内周に一体形成された中空断面を有するガラス間口壁222bと、本体部222aの室外側内周に一体形成された中空断面を有するガラス間口壁222cを有している。
室内側のガラス間口壁222bと室外側のガラス間口壁222cによって、ガラス間口222dが形成されており、ガラス間口222dには、セッティングブロック222fが配置され、緩衝部材を介してパネル25を支持しており、バックアップ材及びシール材を介してパネル25が保持されている。
【0031】
下框222の本体部222aの下面室内側に加熱膨張材ホルダ222eが形成されており、加熱膨張材ホルダ222eに加熱膨張材fが配置されている。
下框222の本体部222aの下面には、ヒンジ7の框側片72が固定されている。
【0032】
-外倒し窓の竪枠、竪框-
図7に示すように、窓枠21の左竪枠213は、見込壁213aと、見込壁213aの室内側端に連設された室内側脚部213bと、見込壁213aの室外側外周面に設けられた室外側脚部213cと、室内側内周面から内周方向に延設された室内側見付壁213dを有しており、室外側脚部213cに気密材s213が保持されている。
【0033】
窓枠21の左竪枠213は、室内側脚部213bの外周端と室外側脚部213cの気密材s213が枠体1の左竪枠13の内周面に当接した状態で、ビス等の固定手段bによって固定されている。
【0034】
左竪枠13の内周面に固定された窓枠21の左竪枠213は、室内側見付壁213dの内周端室外側面に障子22の左竪框223に当接する気密材s4を有するとともに、気密材s4に隣接して加熱膨張材fが配置されている。
【0035】
左竪枠213の見込壁213aの内周面には、ダンパー8の一端81がビス等の固定手段によって固定されているとともに、見込壁213aから室内側見付壁213dにかけて火災時に膨張する加熱膨張材fからダンパー8を保護する遮蔽板213fがダンパー8の一端81と共締め固定されている。
【0036】
一方、障子22の左竪框(竪材)223は、中空断面を有する本体部223aと、本体部223aの室内側内周に取付けられる室内側押縁223bと、本体部223aの室外側内周に取付けられる室外側押縁223cと、本体部223aの外周側室外端から外周方向に延設される室外側見付壁223dを有している。
室内側押縁223bと室外側押縁223cによって、ガラス間口223eが形成されており、ガラス間口223eには、バックアップ材及びシール材を介してパネル25が保持されている。
本体部223aの室外側外周面には、ダンパー8の他端82がビス等の固定手段によって固定されている。
【0037】
なお、窓枠21の右竪枠214及び障子22の右竪框224は、窓枠21の左竪枠213及び障子22の左竪框223と同様であるので、説明は省略する。
【0038】
以上のように、本実施形態の段窓の上窓(外倒し窓)2は、障子22を構成する框材のうち対向する上框221と下框222のガラス間口を、中空形状の室内側のガラス間口壁と室外側のガラス間口壁を框材の本体部に一体的に設けることで形成しているので、図5(b)に示すように、火災時にガラス間口壁(221b,221c)の外側221g,221hが火炎に晒されてもガラス間口壁の内側221i,221jを維持することができ、特に、火災時に火炎の影響を受けやすい上框221のガラス間口221dが消失することによるパネルの落下等を防止することができる。
【0039】
また、ガラス間口壁が中空部の一体形成で形成されているので、強度が高く、障子を開閉するための補助金具(オペレータの障子側部材)等をガラス間口壁に固定することができるので、框材の見付幅を小さくすることができ、採光面積を広く保つことができる。
さらに、対向する框材を共通框材で形成することができるので、加工が容易である。
【0040】
-加熱膨張材の配置-
外倒し窓2は、押縁によりガラス間口が形成されている竪框のガラス間口内に加熱膨張材を配置してもよい。
具体的には、本実施形態の段窓の外倒し窓2は、図8(a)に示すように、竪框(左竪框)223のガラス間口223eの底面に加熱膨張材f223が配置されている。
なお、本実施形態の外倒し窓2は、ガラス間口に対してパネル25が難燃性もしくは不燃性のガスケットg,gによって保持されていてもよい。
【0041】
本実施形態の外倒し窓2は、竪框のガラス間口223eを形成する室内側押縁223b及び室外側押縁223cが、内周壁kと、内周壁のパネル側から外周方向に延びる内壁nと、内周壁kの反パネル側から外周方向に延びる外壁mを有し、左竪框223の本体部223aに内壁mおよび外壁nを係合することで中空形状のガラス間口壁を形成している。
【0042】
そして、火災時には、図8(b)に示すように、ガラス間口223eの底面に配置された加熱膨張材f223が膨張して左竪框223のガラス間口223eに密に充満することで、ガラス間口223e内への火炎や熱の侵入を抑制することができる。また、熱によって室内側押縁223bもしくは室外側押縁223cが変形した場合にも、左竪框223の本体部223aと室内側押縁223bおよび室外側押縁223cの内壁nとの係合を維持してガラス間口の機能を維持し、防火性能を高めることができる。
【0043】
また、左竪枠213の室内側見付壁213dの室外側面に配置された加熱膨張材fが膨張して、左竪枠213の室内側見付壁213dと障子22の左竪框223との間に生じる隙間を塞ぎ、外倒し窓2における竪枠部分での室内外の連通を抑制することができる。
【0044】
なお、このとき窓枠21の左竪枠213の左竪枠見込壁213aから室内側見付壁213dにかけて遮蔽板213fが配置されているので、膨張した加熱膨張材fによってダンパー8が包まれることが抑制され、ダンパー8から漏れ出すオイル等をスムーズに排出してオイルへの引火等による延焼を抑制することができる。
【0045】
また、竪框(左竪框)223のガラス間口を形成する室内側押縁223bおよび室外側押縁223cは、例えば、図9(a)に示すように、内周壁kのパネル側にガスケットを保持する保持部pが形成され、外壁mに左竪框223の本体部223aへの係合部qを形成して左竪框223の本体部223aに係合することでガラス間口223eを形成するものでもよい。
【0046】
そして、火災時には、図9(b)に示すように、加熱膨張材f223が左竪框223のガラス間口223e内に充満することで、ガラス間口223e内への火炎や熱の侵入を抑制することができ、ガラス間口の機能を維持することができる。
【0047】
なお、本実施形態の段窓の外倒し窓2は、図10に示すように、下框222のガラス間口222dを形成する室内側のガラス間口壁222bの室外側面に加熱膨張材f222が配置されていてもよい。
【0048】
下框222のガラス間口222d内に加熱膨張材f222が配置されることによって、火災発生時には、図11に示すように、加熱膨張材f222が膨張して下框222のガラス間口222d内に充満し、ガラス間口222d内への火炎や熱の侵入を抑制することができ、ガラス間口の機能を維持することができる。
【0049】
また、障子22の上框221の室内側上面に配置された加熱膨張材fが膨張して、上枠211の内周面と障子22の上框221との間に生じる隙間を塞ぐとともに、障子22の下框222の室内側下面に配置された加熱膨張材fが膨張して、下枠212の内周面と障子の下框222との間に生じる隙間を塞ぐことにより、外倒し窓2の上枠部分および下枠部分での室内外の連通を抑制することができる。
【0050】
以上のように、本実施形態の段窓の上窓(外倒し窓)2は、室内側押縁及び室外側押縁によって形成された竪框のガラス間口内に加熱膨張材を配置することによって、火災時に加熱膨張材が膨張して室内側押縁及び室外側押縁の脱落を抑制することができ、ガラス間口としての機能を少しでも長く維持することができる。
【0051】
なお、上記実施形態の外倒し窓においては、上下框のガラス間口を一体形成によって形成し、左右竪框のガラス間口を両押縁によって形成しているが、左右竪框のガラス間口を一体形成によって形成し、上下框のガラス間口を両押縁によって形成してもよい。
例えば、障子の框材に障子の開閉を補助する金具等が設けられる場合などには、該開閉を補助する金具を固定する框材のガラス間口を一体形成によって形成するようにしてもよい。
【0052】
また、障子は、竪框、横框のうち、寸法の大きな框材のガラス間口を一体形成によって形成し、寸法の小さな框材のガラス間口を両押縁によって形成してもよく、寸法の大きな框材のガラス間口を一体形成することで、火災時を含めてパネルを保持する性能を向上させることができる。
【0053】
また、上框及び下框の外周面に設けられた加熱膨張材は、枠体と障子との間を閉塞できれば、上枠及び下枠の内周面や見付面に設けてもよく、左右竪枠に設けられた加熱膨張材を障子の左右竪框に設けてもよい。
【0054】
さらに、本発明の窓種は、外倒し窓に限らず、すべての窓種に採用することができる。また、障子の開閉補助部材は、外倒し窓のオペレータに限らず、ハンドルやロック装置等障子の開閉に関するどのような部材であってもよい。
その他、以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0055】
21 :窓枠
22 :障子
221 :上框(横材)
221a :本体部
221b :ガラス間口壁
221c :ガラス間口壁
221d :ガラス間口
5 :オペレータ(開閉補助部材)


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11