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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】キャスター・ホイール
(51)【国際特許分類】
   B60B 33/00 20060101AFI20240206BHJP
【FI】
B60B33/00 U
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020543877
(86)(22)【出願日】2019-03-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 DK2019050077
(87)【国際公開番号】W WO2019166070
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】PA201870140
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】516089980
【氏名又は名称】エヌジーアイ エー/エス
【氏名又は名称原語表記】NGI A/S
【住所又は居所原語表記】Virkelyst 5-7 DK-9400 Norresundby Denmark
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘクト オルセン、トーマス
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-301405(JP,A)
【文献】実開平02-143363(JP,U)
【文献】特開平03-125603(JP,A)
【文献】米国特許第05461753(US,A)
【文献】特開昭54-042549(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 33/00-33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャスター・ホイール構造体であって、前記キャスター・ホイール構造体は、ホイール・パーツ(18)およびキャスター・ホイール・ハウス(28)を含み、前記キャスター・ホイール・ハウス(28)の上に、スピンドル構造体(1)またはフランジ構造体(2)などのような、トランジション・エレメントが装着され得り、前記トランジション・エレメントは、さらに、可動性にされるべき機器の上に装着され得り、前記ホイール・パーツ(18)は、片側式に懸架されており、前記キャスター・ホイール・ハウス(28)の上の実質的に水平方向のシャフトの周りに配置されており、前記キャスター・ホイール構造体は、また、前記トランジション・エレメント(1または2)および前記キャスター・ホイール・ハウス(28)の上側パーツとの間にシール(8、11)を含み、前記シール(8、11)は、連続的な表面を保証する輪郭で構成されている、キャスター・ホイール構造体において、前記キャスター・ホイール構造体は、前記ホイール・パーツ(18)と前記キャスター・ホイール・ハウス(28)との間にシール(44)をさらに含み、前記シールは、連続的な表面を保証する輪郭で構成されていることを特徴とする、キャスター・ホイール構造体。
【請求項2】
前記ホイール・パーツ(18)と前記キャスター・ホイール・ハウス(28)との間の前記シールは、前記ホイール・パーツまたは前記キャスター・ホイール・ハウスのいずれかの上に固定可能に装着されており、前記ホイール・パーツと前記キャスター・ホイール・ハウスとは、スライド式に当接していることを特徴とする、請求項1に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項3】
前記ホイール・パーツ(18)と前記キャスター・ホイール・ハウス(28)との間の前記シールは、舌部(44)として構成されており、前記舌部(44)は、ホイール・パス(43)の一体パーツであることを特徴とする、請求項1または2に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項4】
前記キャスター・ホイール・ハウス(28)は、前記トランジション・エレメントを含み、前記トランジション・エレメントは、スピンドル(5)であり、前記スピンドル(5)は、シーリング・リング(6)を装備しており、前記シーリング・リング(6)は、前記スピンドル(5)とトランジション・ピース(7)との間にシーリングを提供しており、前記トランジション・ピース(7)は、また、シーリング・リング(8)を装備していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項5】
前記キャスター・ホイール・ハウス(28)は、前記トランジション・エレメントを含み、前記トランジション・エレメントは、フランジ構造体(2)であり、前記フランジ構造体(2)は、フランジ(10)と前記機器との間にシール(9)を提供されており、前記フランジ(10)の下にシール(11)が装着されており、前記フランジ(10)は、シール(12)がナット(13)の上に設置されている状態の前記ナット(13)によって取り付けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項6】
すべての外側表面は、滑らかであり、自己ドレン排出式になっており、少なくとも3.2mmの曲げ半径を提供されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項7】
前記ホイールの内側ブレーキングに関して、前記キャスター・ホイール構造体は、クランク(27)とフィットさせられたブレーキ・シャフト(27a)を含み、前記ブレーキ・シャフト(27a)は、前記ブレーキ・シャフト(27a)と前記キャスター・ホイール・ハウス(28)との間のシーリングを保証するシールを提供されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項8】
前記ブレーキ・シャフト(27a)は、ホイール移動のブレーキングもしくはピボット移動のブレーキングのいずれか、または、両方の移動のブレーキングを活性化させるように機能することが可能であることを特徴とする、請求項7に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項9】
前記ブレーキ・シャフト(27a)は、カム・シャフト(33)との接続を有しており、前記カム・シャフト(33)は、爪システムを活性化および非活性化することが可能であり、前記爪システムは、インデックス・プレートと関連して、それぞれ、ホイール移動および/またはピボット移動をロックすることが可能であることを特徴とする、請求項7または8に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項10】
前記カム・シャフト(33)は、ホイール・スプリング・アーム(32)とホイール・インデックス・アーム(23)とを含む前記ブレーキ・システムの活性化および非活性化の両方を、前記ホイール・スプリング・アーム(32)および前記ホイール・インデックス・アーム(23)のスロット状の制御によって保証することを特徴とする、請求項9に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項11】
前記ホイール・スプリング・アーム(32)および前記ホイール・インデックス・アーム(23)は、前記インデックス・プレートとの係合のための爪を提供されていることを特徴とする、請求項8または9に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項12】
前記ホイール・スプリング・アーム(32)および前記ホイール・インデックス・アーム(23)は、前記インデックス・プレートとの係合のための爪、および、包含しているスプリングを提供されていることを特徴とする、請求項8または9に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項13】
前記ブレーキ・シャフト(27a)は、装着された中実のリミット・ストップ(22)を提供されており、前記リミット・ストップ(22)は、前記ブレーキの活性化および非活性化の両方のときの揺動を制限し、それは、前記ブレーキ・シャフト(27a)が引っ張り出されることができないことをさらに保証することを特徴とする、請求項7から12のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項14】
前記クランク(27)は、長いアームおよび短いアームを提供されており、前記長いアームは、前記シャフト(27a)を時計回り方向にターンさせることによる前記ブレーキの活性化のために使用され、前記短いアームは、前記シャフト(27a)を反時計回り方向にターンさせることによる前記ブレーキの非活性化のために使用されることを特徴とする、請求項7から13のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項15】
前記シーリング・リング(6、8)は、NBRまたはシリコーンから製造されており、ホイール・コーティングは、シールとしても機能し、前記ホイール・コーティングは、ポリウレタン材料またはNBRから製造されていることを特徴とする、請求項4、または、請求項4を引用する請求項6から14のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項16】
前記キャスター・ホイール・ハウス(28)は、耐腐食性の鋼304から製造されていることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項17】
前記スピンドル(5)は、耐腐食性の鋼304から製造されていることを特徴とする、請求項4、または、請求項4を引用する請求項6から16のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項18】
前記フランジ(10)は、耐腐食性の鋼304から製造されていることを特徴とする、請求項5、または、請求項5を引用する請求項6から14のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項19】
前記ブレーキ・シャフト(27a)を備えたブレーキ・アームは、耐腐食性の鋼304から製造されていることを特徴とする、請求項7から14のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【請求項20】
すべての外側表面は、最大0.8μのRaになっていることを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載のキャスター・ホイール構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャスター・ホイール構造体に関し、キャスター・ホイール構造体は、ホイール・パーツおよびキャスター・ホイール・ハウスを含み、キャスター・ホイール・ハウスの上に、スピンドル構造体またはフランジ構造体などのような、トランジション・エレメントが装着され得り、トランジション・エレメントは、さらに、可動性にされるべき機器の上に装着され得り、ホイール・パーツは、片側式に懸架されており、キャスター・ホイール・ハウスの上の実質的に水平方向のシャフトの周りに配置されており、キャスター・ホイール構造体は、また、トランジション・エレメントおよびキャスター・ホイール・ハウスの上側パーツとの間にシールを含み、シールは、所定の輪郭で構成されており、輪郭は、構造体に適合されており、それによって、連続的な表面を実質的に保証している。
【背景技術】
【0002】
また、キャスター・ホイールは、マシン・ホイールとしても知られており、ホイール・パーツ自身に加えて、典型的に標準化されている装着エレメントを含むホイールである。したがって、ホイールは、構築パーツであり、それは、一般的に他の同様のホイールによって交換され得る。基本的に2つのタイプのキャスター・ホイールが存在している。1つは、ターンテーブルを有しており、ホイールが自由に揺動することを許容されるようになっており、それは、ホイール自身およびターンテーブルの両方の上にブレーキを装備していることが可能であり、また、第2のタイプに関して、キャスター・ホイールのシャフトは固定可能に装着されており、それは、また、ホイール自身の上にブレーキを装備していることが可能である。
【0003】
一般的に、キャスター・ホイールは、たとえば、さまざまな形態のマシン、たとえば、ミキサー、フィラー、および、いくつかの場所において使用されることとなる機能を備えたマシンおよび装置、ならびに、コンベヤー・ベルト、ラック、作業台など、多くの異なる形態の物体の可動性を高めるために使用されている。キャスター・ホイールが頻繁に使用される他の分野は、たとえば、移動可能な病院用ベッド、トローリー、電気掃除機、および、他の可動装置に関するものである。
【0004】
キャスター・ホイールは、回転可能なホイールであり(ガイド・ホイールではない)、それは、典型的に、通常は歩くペースを超えない速度で機器を押すことによる機器の手動での移動のために使用され、キャスター・ホイールは、典型的に、連続的な移動における機器のためには使用されない。
【0005】
既存のキャスター・ホイールに共通するのは、それらが特定の衛生要件を伴うエリアにおいて使用するには適切でないということである。その理由は、可動ペア(キャスター・ホイールはそれを不可避的に含有することとなる)が汚れおよび細菌で充填された材料の侵入から保護されていないからであり、それは、既存のホイールが完全にクリーニングするには非常に困難であり、したがって、常に、たとえば病院の環境および研究所において、または、食品産業(そこでは、微生物の経路および生息場所にも焦点があてられる)において、汚染のリスクを構成することとなるということを意味している。
【0006】
米国特許出願公開第2015/0258850号において、キャスター・ホイール構造体が説明されており、キャスター・ホイール構造体は、ホイール・パーツおよびキャスター・ホイール・ハウスを含み、トランジション・エレメントがその上に装着され得り、トランジション・エレメントは、また、可動性にされるべき病院の機器などのような機器の上に装着され得り、ホイール・パーツは、片側式に懸架されており、キャスター・ホイール・ハウスの上の実質的に水平方向のシャフトの周りに配置されている。そのうえ、キャスター・ホイール構造体は、トランジション・エレメントとキャスター・ホイール・ハウスの上側パーツとの間にシールを含み、そのシールは、所定の輪郭で構成されており、その輪郭は、構造体に適合されており、それによって、連続的な表面を実質的に保証する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、好ましくはメンテナンス・フリーのキャスター・ホイール構造体を提供することであり、それは、衛生的に正しい構成を有しており、それは、好ましくは、たとえば、EHEDG、3-A、およびUSDAのガイドラインにしたがった製品の衛生的な承認につながり得る標準を満たす。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記に述べられている目的は、最初に述べられている種類のキャスター・ホイール構造体によって取得され、キャスター・ホイール構造体は、ホイール・パーツおよびキャスター・ホイール・ハウスを含み、キャスター・ホイール・ハウスの上に、スピンドル構造体またはフランジ構造体などのような、トランジション・エレメントが装着され得り、トランジション・エレメントは、さらに、可動性にされるべき機器の上に装着され得り、ホイール・パーツは、片側式に懸架されており、キャスター・ホイール・ハウスの上の実質的に水平方向のシャフトの周りに配置されており、キャスター・ホイール構造体は、また、トランジション・エレメントおよびキャスター・ホイール・ハウスの上側パーツとの間にシールを含み、シールは、所定の輪郭で構成されており、輪郭は、構造体に適合されており、それによって、連続的な表面を実質的に保証している。キャスター・ホイール構造体は、それがホイール・パーツとキャスター・ホイール・ハウスとの間にシールを含み、そのシールは、所定の輪郭で構成されており、その輪郭は、構造体に適合されており、それによって、連続的な表面を実質的に保証しているという点において特徴的である。
【0009】
したがって、構造体の内側パートのシーリングが取得され、キャスター・ホイール構造体の内側と外側との間の材料の交換が起こることができないようになっている。それによって、メンテナンス・フリーの構造体が取得され、それは、衛生的に問題の多い物質を環境に放出しない。そのうえ、取得される連続的な表面によって、構造体が容易にクリーニングされ得り、汚れの蓄積および構造体の上の堆積物の最も低いリスクの可能性を伴うということが保証される。
【0010】
請求項2によれば、ホイール・パーツとキャスター・ホイール・ハウスとの間のシールは、ホイール・パーツまたはキャスターハウスのいずれかの上に固定可能に装着されており、他方のパーツとのスライド当接を有している。したがって、ホイール・パーツの上にシールを装着し、キャスターハウスとのスライド当接を有すること、または、キャスターハウスの上にシールを装着し、ホイール・パーツとのスライド当接を有することが可能である。
【0011】
本発明の好適な実施形態は、ホイール・パーツとキャスター・ホイール・ハウスとの間のシールが、舌部として形成されており、舌部が、ホイール・パスの一体パーツであるという点において特徴的である。これによって、簡単で機能的な構造体が取得され、この構造体によって、数個の個々のパーツが、本発明の目的が満たされることを保証することに貢献する。
【0012】
トランジション・エレメントがスピンドル構造体であるときには、スピンドル構造体は、好適な実施形態によれば、シーリング・リングを装備していなければならず、シーリング・リングは、スピンドルとトランジション・ピースとの間をシールしており、トランジション・ピースは、また、シールを装備している。これによって、可動性にされるべき機器との接続は、また、衛生的であることが可能である。しかし、当業者に明らかになることとなるように、それは、衛生的なシールがまた上側ネジ山(スピンドル構造体はそれによって機器に取り付けられている)に固定されるということを必要とする。
【0013】
トランジション・エレメントがフランジ構造体であるときには、フランジ構造体は、別の好適な実施形態によれば、フランジ自身と機器との間にシールを提供されていなければならず、フランジの下にシールが装着されており、フランジは、シールがナットの上に設置されている状態のナットによって取り付けられている。上記と同じ様式で、これは、可動性にされるべき機器との接続が衛生的であるということを保証する。
【0014】
シールは、トランジションの周辺に配置されており、滑らかな軟質の移行を提供する表面で構成されており、シールの大部分が活性化され、シールがその中に装着されるトラックおよびキャビティーの中の圧力によって保たれることによって、適切な場所に維持されるということが有利である。したがって、クリーニングおよび検査するのに容易な表面が取得される。
【0015】
また、すべての外側表面は、滑らかであり(最大0.8μのRa)、自己ドレン排出式になっており(self-draining)、少なくとも3.2mmの曲げ半径を提供されていることが有利である。これは、衛生的な承認を取得するための正式な要件のうちのいくつかが満たされるということを保証する。
【0016】
本発明によれば、ホイールの内側ブレーキングが取得され得る。この目的のために、キャスター・ホイール構造体は、クランクとフィットさせられたブレーキ・シャフトを含み、ブレーキ・シャフトは、ブレーキ・シャフトとキャスター・ホイール・ハウスとの間のシーリングを保証するシールを提供される。
【0017】
ブレーキ・シャフトは、ホイール移動のブレーキングもしくはピボット移動のブレーキングのいずれか、または、両方の移動のブレーキングを活性化させるように機能することが可能であるということが有利である。
【0018】
上記に述べられているブレーキングは、カム・シャフトとの接続を有するブレーキ・シャフトによって起こることが可能であり、カム・シャフトは、爪システムを活性化および非活性化することが可能であり、爪システムは、インデックス・プレートと関連して、それぞれ、ホイール移動および/またはピボット移動をロックすることが可能である。
【0019】
したがって、ホイールの移動の非常に精密で安全なブレーキングが取得される。正しい寸法決めにおいて、ホイールは、ブレーキングが実行されるようにするために、最大として、ブレーキの活性化の間に非常に小さい距離(たとえば、2~4mm)だけターンまたはロールしなければならないこととなる。
【0020】
本発明によれば、カム・シャフトは、ホイール・スプリング・アームとホイール・インデックス・アームとを含むブレーキ・システムの活性化および非活性化の両方を、ホイール・スプリング・アームおよびホイール・インデックス・アームのスロット状の制御によってアクティブに保証するということが有利である。これは、ブレーキがこすれることとはならないことを保証する。
【0021】
有利には、ホイール・スプリング・アームおよびホイール・インデックス・アームは、インデックス・プレートとの係合のための爪、および、好ましくは包含しているスプリングを提供されており、それは、ブレーキ・システムの正しい活性化に貢献し、それは、ブレーキが活性化および非活性化されるときに、適切に触覚的なフィードバックをユーザーに与えることに貢献する。
【0022】
好適な実施形態では、ブレーキ・シャフトは、装着された中実のリミット・ストップを提供されており、リミット・ストップは、ブレーキの活性化および非活性化の両方のときの揺動を制限し、そのうえ、それは、ブレーキ・シャフトが引っ張り出されることができないことを保証する。この実施形態は、構造体がかなりの力(たとえば、最大で2000N)を収容することができるということを保証し、ブレーキ・シャフトは、構造体の内側の適切な場所に維持される。
【0023】
クランクは、有利には、長いアームおよび短いアームを提供され得り、長いアームは、シャフトを時計回り方向にターンさせることによるブレーキの活性化のために使用され、短いアームは、シャフトを反時計回り方向にターンさせることによるブレーキの非活性化のために使用される。それによって、ユーザーがブレーキを活性化および非活性化させなければならないこととなるということに関する自然な知覚が取得される。
【0024】
本発明の好適な実施形態において、シーリング・リングは、NBRまたはシリコーンから製造されており、ホイール・コーティングは、シールとしても機能し、ホイール・コーティングは、ポリウレタン材料もしくはNBRまたは熱可塑性のゴムから製造されている。
【0025】
また、ホイール・ハウス、スピンドル、フランジ、および、シャフトを備えたブレーキ・アームは、耐腐食性の鋼304から製造されており、耐腐食性の鋼304は、衛生的な構造体のための適切な材料であり、衛生的な構造体は、強度要件にも従うということが有利である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明は、図面を参照して以下にさらに説明されることとなる。
【0027】
図1】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図2】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図3】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図4】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図5】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図6】本発明による衛生的なキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示す図である。
図7】本発明によるキャスター・ホイール構造体の個々のパーツの例を示す図である。
図8】本発明によるスピンドル構造体の分解図である。
図9】本発明によるフランジ構造体の分解図である。
図10】ホイール自身の図である。
図11】装着されるホイールの拡大したセクションを伴う断面を示す図である。
図12】どのように軸受が外側軸受リングの中に挿入されているかを示す図である。
図13】ホイール・ハブのコーティングを示す図である。
図14】ブレーキ機能を備えたホイール・ハウスの基本パーツを分解図で示す図である。
図15】ターンテーブルのパーツを示す図である。
図16】構造体の個々のメイン・パーツを示す図である。
図17】アンロック位置におけるクランクを示す図である。
図18】ロック位置におけるクランクを示す図である。
図19】リミット・ストップを示す図である。
図20】インデックス・アームおよびホイール爪の活性化における機能を示す図である。
図21】インデックス・アームおよびホイール爪の非活性化における機能を示す図である。
図22】スプリング・アームの機能を示す図である。
図23】インデックス・ピボット・アームによるロッキングの活性化を示す図である。
図24】インデックス・ピボット・アームによるロッキングの非活性化を示す図である。
図25】セクションBおよびB’に拡大して示されているスピンドルとピボット/スピンドル・キャップとの間のシーリング・リング、および、セクションAに拡大して示されているピボット/スピンドル・キャップとホイール・ハウスのターンテーブルとの間のピボット・シーリングを伴う、スピンドルとキャスター・ホイール・ハウスの上側端部との間のジョイントのセクションを示す図である。
図26】キャスター・ホイール構造体がブレーキ・アームなしで使用されることとなるときに使用されるシーリング構造体を示す図である。
図27】シーリング構造体を詳細図Dで示す図であり、シーリング構造体は、ブレーキ・アームが装着されているときに使用されることとなり、そのうえ、フランジと機器との間のシールがセクションHに示されており、ピボット・ワイパー・シールがセクションGに示されている、図である。
図28】ホイール・リムとハブ・キャップとの間の移行の構成を詳細図Eで示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1図6は、本発明によるキャスター・ホイール構造体のさまざまな実用的な構成を示している。図1図3は、スピンドル・アタッチメントを備えた実施形態を示しており、図4図6は、フランジ・アタッチメントを備えた実施形態を示している。図1および図4は、ブレーキを備えたキャスター・ホイール構造体を示しており、図2および図5は、ブレーキを備えず、枢動可能に懸架されたホイールを備えた構造体を示しており、図3および図6は、ターンすることができないキャスター・ホイールを備えた構造体を示している。図2および図5図3および図6との2つのタイプの間の差をそれぞれ外側から述べることはできないが、その差は、スウィング移動またはピボット移動が、後者のタイプではロックされるということである。
【0029】
図7は、本発明によるキャスター・ホイール構造体の例を示している。キャスター・ホイール構造体は、以下のパーツ:スピンドル構造体1またはフランジ構造体2およびキャスター・ホイール構造体3から構成されている。スピンドルまたはフランジは、どのようにキャスター・ホイール構造体が取り付けられることを望まれるかということに応じて選択される。スピンドル1は、高さ調節の可能性を提供するが、そうでなければ、機能は、選択される取り付け方法にかかわらず同じである。スピンドルおよびフランジ構造体の両方は、衛生的なエレメントとして構成されており、スピンドルは、カバーを提供され得り、したがって、自由なネジ山が存在しない。すべての表面は、示されている実施形態では、最大0.8μのRaを有している。
【0030】
図8において、スピンドル5自身を備えたスピンドル構造体が、分解図で示されている。参照番号4は、ケースを示しており、参照番号6によって、シーリング・リングが示されており、シーリング・リングは、スピンドル5とトランジション・ピース7との間をシールし、トランジション・ピース7は、また、ピボット・シール8を提供されている。トランジション・ピースは、ネジ山によってスピンドルに取り付けられており、ネジ山は、好ましくは、Loctite(登録商標)などのようなネジ山固定(thread security)の一形態によって緩むことから守られるべきである。
【0031】
図9において、フランジ構造体が、分解図で示されている。参照番号9は、フランジ10自身と可動性にされるべき機器との間のシーリングを示している。フランジ10の下には、ピボット・ワイパー・シール11が装着されている。フランジは、衛生的なナット13によって取り付けられており、シール12が、衛生的なナット13の上に配置されている。
【0032】
ホイール自身は、図10に示されている。それは、ホイール軸受ジョイント16によってキャスター・ホイール構造体の上に装着されており、ホイール軸受ジョイント16は、シャフト・ロッキング・リング17によって取り付けられている。ここで、ホイール18は、外側および内側の両方から示されている。構造体のための軸受の選択は、価格および使用の観点から非常に重要なものである。ホイール・パス、ホイール直径、およびピボット軸受に加えて、ホイール軸受は、操縦性にとって、ひいては、キャスター・ホイールの品質にとって、極めて重要なものである。家の中の家具のためのホイールとして使用されることとなるホイール、および、営利事業において使用されることとなるホイールに関して、明らかに異なる要件が存在している。同様に、異なる他の要件が、廃棄物収集コンテナ、病院用ベッド、および、たとえばショッピング・カートの下のホイールに適用され、また、全く異なる要件が、工場において重量貨物を輸送するために使用されるホイールに適用され、軸受の選択が関連の使用に適合されているということが極めて重要なものである。
【0033】
静電気を回避することができるようにするために(合成材料が摩擦によって帯電され、帯電された電圧が放電されることができず、したがって、放電がユーザーを通して起こるときに、静電気はユーザーに不快感を引き起こす可能性がある)、構造体は、有利には、10,000オームよりも低い放電抵抗器を備えた導電性のホイールを提供される。これによって、(たとえば、爆発性ガスおよび爆発性粉塵の点火の結果としての)爆発のリスクが最小化され得るということも保証される。
【0034】
図11は、装着されたホイールの拡大図でのセクションを伴う断面を示しており、図12は、どのように軸受19が外側軸受リング16の中に挿入されているかということを示している。詳細B”において、リング・ビーズが軸受リング16の外側に提供されており、リング・ビーズは、断面が返し付きのくさびとして形状決めされているというように見える。ビーズは、トラックを生成させ、トラックは、軸受リング16が押し込まれるときに、ホイール・ハブの内側に形成されている。これ以降では、ビーズは、返しとして機能し、それは、パーツが容易に分離されることができないということを保証する。
【0035】
上記に述べられているように、軸受の選択は、関連の意図した使用に適合されているべきである。好適な実施形態において、2つの深溝ボール軸受が使用され、転がり摩擦と運搬能力との間の最良の関係を保証する。また、アンギュラ・コンタクト・ボール軸受、ローラー軸受、または滑り軸受も使用され得る。アンギュラ・コンタクト・ボール軸受およびローラー軸受は、特別な要件に当てはまるときに使用され、一方、滑り軸受は、最も安価な解決策であることとなり、それは、低い速度で短い距離にわたって移動させられることとなる機器のために使用され得る。
【0036】
図13から見られるように、ホイール・ハブの被覆は、2つの機能を有している。それは、タイヤおよびシールの両方として機能する。詳細A”に示されているように、被覆の一方の側には舌部が設けられており、舌部は、ホイール・ハウスに向けて延在しており、湿分および他の汚染に対する保護を提供する。当接圧力は、ローラー摩擦が実質的に影響を受けないように十分に低く、また、締め付けが保証されるように依然として十分に強力であるということが保証されなければならない。
【0037】
図14は、ブレーキ機能を備えたホイール・ハウス28の基本パーツを分解図で示している。ホイール・ハウス28のパーツの組み立てにおいて、パーツは、以下の様式でグループで組み立てられる。スプリング20を備えたホイール・インデックス爪29が、プルアウト補助スプリング34とともにホイール・ハウスの中に装着される。その後に、2つの平坦なアーム(それぞれ、ホイール・スプリング・アーム32およびホイール・インデックス・アーム23)を備えたカム・シャフト33から構成されるグループが、ホイール・インデックス・スタッド24とともに挿入される。すべてのパーツが、ホイール・ハウス28の中に設置されている。その後に、ホイール・インデックス・スタッド24は、スクリュー25によって締結される。次いで、インデックス・ピボット・スプリング40が、インデックス・ピボット・アーム39の上方に導かれ、インデックス・ピボット・アーム39は、それがカム・シャフト33の上のピンを捕らえるまで、ホイール・ハウスのレッグ部の中へ下へガイドされる。次いで、ロッキング・プレート30が、スクリュー31によって締結され、インデックス・ピボット・アーム39およびカム・シャフト33をハウスの中に保つ。この後に、尖ったスクリュー21が、リミット・ストップ22の中へねじ込まれ、リミット・ストップ22は、ホイール・ハウス28の中の適切な位置に置かれる。次いで、ペダル・シャフト・ガスケット26が、ペダル・シャフト構造体27の上に導かれる。ペダル・シャフト構造体が構成される2つのパーツ、すなわち、ペダルおよびシャフトは、たとえば、複数のスプライン・ソケットおよびLoctite(登録商標)によって組み立てられるが、コーンおよびピンなどのような他の組み立て方法を使用することも可能である。この後に、シャフトの複数のスプライン・ソケットがリミット・ストップおよびカム・シャフト33を捕らえるまで、ペダル・シャフト構造体27がホイール・ハウスの中へ押し込まれる。この後に、上部パーツが残っており、上部パーツは、ターンテーブルであり、ターンテーブルの上に、スピンドルまたはフランジが装着されることとなる。ターンテーブルのパーツは、図15に図示されている。ターンテーブルを装着する前に、パーツは、互いに重ねて設置されている。底部において、ニードル軸受37が設置されており、その上に、インデックス・ピボット・ディスク38およびその後にさらなる別のニードル軸受が設置されており、この上方に、ピボット摩擦ディスク36が設置されている。他のグループがホイール・ハウスの中に装着されているときには、カム・シャフト構造体が、皿ネジ35によってホイール・ハウスの最上部パーツの上にネジ止めされる。
【0038】
図16は、構造体の個々のメイン・パーツを示している。組み立てられたホイール・ハウス構造体の上に、スピンドル構造体1またはフランジ構造体2のいずれかが装着され得り、場合によっては、Loctite(登録商標)などのようなネジ・ロックによって保たれ得り、それは、大きい矢印によって示されている場所に追加される。ホイール構造体がクリックされたときには、キャスター・ホイール構造体は使用の準備ができている。
【0039】
組み立てられたキャスター・ホイール構造体は、以下の機能を有している。ブレーキは、クランク27の長い端部を押圧することによって活性化され得る。図17は、アンロック位置におけるクランクを示している。移動の第1のパートの間に、わずかな弾力のある抵抗が存在することとなり、その後に、より顕著な小さい抵抗が感じられることとなり、最後に、ノッチの中のロッキングの知覚が感じられることとなる。どのように個々のステップの特別な知覚を実現するかということが、下記に詳細に説明されている。
【0040】
ブレーキの非活性化が、クランクの短いパートを押圧することによって取得される。図18は、ロック位置にあるクランクを示している。移動の第1のパートの間に、わずかな抵抗が存在しており、その後に、後方への弾力のあるジャンプの知覚が存在する。また、どのようにブレーキが実際に働くかという説明、および、スリップすることなくまたは解放することなく、どのようにそれがすべてのサイドからの強烈な衝撃に抵抗することができるかという説明とともに、非活性化の個々のステップの特別な知覚を実現することが、下記に詳細に説明されることとなる。
【0041】
ホイールおよびピボット・ブレーキの両方に関して、それらが活性化されているときに、それらがインデックス歯とホイールの中のインデックス孔との間の爪によって回転をロックすることができる可能性が存在している。それらが直接的にそうでない場合には、非常に小さいシフトが、爪が適切な場所に入り込んでロックすることを引き起こすこととなる。ブレーキ・バックラッシュは、完全なロッキングの前の+/-1/2%または+/-0.57度に対応する。ブレーキが非活性化されるときには、爪が回転移動によって引っ張り出されるが、ホイール爪は引っ張り出されることを助けられるので、それは、移動の第1のパートではない。この手順は、また、以下で説明されることとなる。
【0042】
ここで図19が参照され、図19では、リミット・ストップ22の機能が説明されることとなる。ブレーキングのときに、ペダルが人によって活性化され、人は、足によって長いクランクを押し下げる。移動および力が、シャフトを通してリミット・ストップへ伝達される。この力は、極めて強力である可能性があり、構造体は、予期される2000Nの圧力に対して設計されている。したがって、リミット・ストップ22は、複数のスプリット・ソケットを設けられており、それは、強烈な力をホイール・ハウスに伝達することが可能である。リミット・ストップは、追加的な機能(すなわち、軸線方向へのペダル・シャフトのロッキング)を有しており、それは、組み立ての後に、尖ったスクリューによって実現される。
【0043】
図20(活性化)および図21(非活性化)を参照すると、インデックス・アーム23およびホイール爪29の機能が下記に説明されることとなる。活性化において、長いクランクにかかる圧力は、ペダル・シャフトが時計回りに回転移動を行うことを引き起こすこととなり(A)、カム・シャフトの上部爪がインデックス・アームを押し付けることを引き起こすこととなり(B)、それは、インデックス・スタッド24の周りにターンし(C)、インデックス・ホイール爪29から圧力を除去する。爪は、スプリングによってインデックス・ホイールに押し付けられ(D)、可能であるときには、ノッチの中へ進入し、ホイールをロックする。回転移動は、インデックス・アーム23の後ろのインデックス・スプリング・アーム32から抵抗を一定に受け(E)、これは、何かをロックする知覚をユーザーに与える。インデックス・ホイール爪29を押し出すことによって、その助けが抵抗を超える場合には、カム・シャフトの爪は、ブレーキが非活性化されているときに、ロックとしてのみ機能する。
【0044】
図21に図示されているように、短いクランクにかかる圧力は、ペダル・シャフトが反時計回りに回転移動を行うことを引き起こすこととなり(A)、カム・シャフトの爪がインデックス・アームを押し付けることを引き起こすこととなり(B)、それは、インデックス・スタッド24の周りにターンし(C)、インデックス・ホイール爪29に圧力をかけ(D)、それは、インデックス・ホイールによって押し出される。回転移動は、インデックス・アーム23の後ろのインデックス・スプリング・アーム32から助けを一定に受ける(E)。インデックス・ホイール爪29を押し出すことによって、その助けが抵抗を超える場合には、カム・シャフトの爪は、ブレーキが非活性化されているときに、ロックとしてのみ機能することとなる。
【0045】
ここで図22が参照され、図22では、スプリング・アーム32の機能が説明されることとなる。スプリング・アーム32は、シャフトがピボット・シャフトとして使用されるという任意の他の接続なしに、カム・シャフトおよびペダル・シャフトの周りにターンする。スプリング34は、一方の端部においてアームを押し付け、したがって、インデックス・アーム23に対抗して、対応する圧力を他方の端部に伝達し、それは、再び、インデックス・ホイール爪29を押圧する。
【0046】
図23は、インデックス・ピボット・アーム39によるロックの活性化のためのペダルが時計回りに回転し、それによって、カム・シャフト33も時計回りに回転し、爪が適切な場所に入り込もうとすることとなり、そうするときには、ピボットおよびホイールの両方がロックされることとなるということを示している。スプリング40は、移動抵抗を与えており、端部位置までテンションをかけられており、端部位置では、スプリングが時計回りに外側位置にペダルを保つ。ストップ・リミットは、ユーザーからの全負荷に耐えることができるようにロバストであるように構成されている。
【0047】
インデックス・ピボット・アームによるロッキングの非活性化に関して、ペダルは、図24に示されているように、反時計回りに回転し、最初にピボット爪を押し出し、次いでホイール爪を押し出す。スプリングは、移動を促進させる。上記に概説されているように、ストップ・リミットのロバストな構成は、ユーザーからの全負荷が耐えられ得ることを保証する。
【0048】
現在の構造体によって、最小数のシールを備えた衛生的な構造体が取得され得る。スピンドル解決策は、1)機器とスピンドル・ケースとの間、2)スピンドルとピボット/スピンドル・キャップとの間、3)ピボット/スピンドル・キャップとホイール・ハウスのターンテーブルとの間、4)ホイールとホイール・ハウスとの間、および5)ブレーキ・シャフトとホイール・ハウスとの間に、シールを必要とする。スピンドル解決策は、1)機器とフランジとの間、2)フランジとナットとの間、3)フランジとおよびホイール・ハウスのターンテーブルとの間、4)ホイールとホイール・ハウスとの間、および5)ブレーキ・シャフトとホイール・ハウスとの間に、シールを必要とする。シーリング材料の好適な選択肢は、NBR(NNF-85)であるが、たとえば、シリコーンも使用され得る。シールおよびそれらの好適な構成が、以下に説明されている。
【0049】
図25は、スピンドルとピボット/スピンドル・キャップとの間のシーリング・リング6(セクションBおよびB’に拡大して示されている)、および、ピボット/スピンドル・キャップとホイール・ハウスのターンテーブルとの間のピボット・シーリング(セクションAに拡大して示されている)を伴う、スピンドル5とキャスター・ホイール・ハウスの上側端部との間のジョイントのセクションを示している。シーリング・リングのサイズよりも適切に小さくなるようにするために、面およびキャビティー(シーリング・リングがその中に配置されている)の間の距離を低減させることによって、見られるように、シールが一定の制御された圧力(A’およびB’の中の広い矢印に示されている)の下にあるということが取得される。このように、所望の圧縮、ひいては、所望のシーリング効果が取得される。外側表面は、シーリング構造体の中の細菌蓄積に対する最良に可能な保護を提供することを目的として構成された衛星/容易なクリーニングに関して考慮されていない。
【0050】
図26は、シーリング・リング41を示しており、シーリング・リング41は、構造体がブレーキ・アームなしで使用されることとなるときに使用される。したがって、このシールは、キャスター・ホイール・ハウス28と挿入されたプラグ42との間にシーリングを提供し、シーリング原理は、詳細図CおよびC’に拡大して示されている。ブレーキ・アームが使用されているときに、それは、図27からの詳細図DおよびD’に示されているようにシールされなければならない。ここで、シーリング9は、また、フランジ10と可動性にされるべき機器との間に示されており(セクションHおよびH’も参照)、また、ピボット・ワイパー・シール11(セクションGおよびG’も参照)も示されている。
【0051】
ホイール18とホイール・ハウス28との間のシールが、図28に図示されており、上述のように、コーティングまたはタイヤ43によって固定されており、それは、舌部と一体的に構成されており、舌部は、ここで、参照番号44によって指定されている。また、このコーティングは、塊状のNBRからも作製され得るが、好適な実施形態では、それは、ノンマーキングの青色のポリウレタンから作製されている。コーティングまたはホイール・パス43は、(導電性の)スレッド・ガードを備えたポリウレタンからまたは熱可塑性のゴムから製造され得る。舌部44とホイール・ハウス28との間の摩擦が大きくなり過ぎることなく、それらが必要なシーリング効果を提供するということが、そのタイプに関して一般的である。
【0052】
図28の中の詳細図Eは、ホイール・リム45とハブ・キャップ46との間の移行の構成を示しており、それは、スペーサー47を適切な場所に維持する。ホイール・リム45は、好ましくは、ポリアミド(PA6)から製造されているが、たとえば、耐腐食性の304鋼または導電性のポリアミドまたはポリプロピレンからも製造され得る。静電気を回避するための放電が望まれる場合には、導電性の材料が選択される。
【0053】
上記から見られるように、すべてのシールがそのような使用のために具体的に作製されることが有利である。したがって、完全に滑らかな表面を有することの可能性が取得され、完全に滑らかな表面は、洗浄および検査することが容易であり、汚れの蓄積のリスクを最小化する。
【0054】
ここで、本発明は、さまざまなタイプの機器の上に直接的に装着され得る標準的なエレメントとして通常は使用されることとなるということを反映するように構成および説明されているということが理解されるべきである。しかし、本発明は、本発明の範囲の外側になることなく、トランジション・エレメントが回避されるように機器と一体化され得るということが理解されるべきである。
【0055】
また、ホイール・ハウスが、いくつかのケースでは使用されない機能性を含有しているということは必要でなく、実用的なおよび審美的な観点から、本発明によるすべてのキャスター・ホイール構造体に関して同じハウスおよびホイールを使用することが好都合であり得るということが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0056】
1 スピンドル構造体
2 フランジ構造体
3 キャスター・ホイール構造体
4 ケース
5 スピンドル
6 シーリング・リング
7 トランジション・ピース
8 ピボット・シーリング
9 フランジ/機器シーリング
10 フランジ
11 ピボット・ワイパー・シール
12 衛生的なナットのためのシーリング
13 衛生的なナット
16 ホイール軸受ジョイント
17 シャフト・ロッキング・リング
18 ホイール
19 軸受
20 ホイール・インデックス爪のためのスプリング
21 尖ったスクリュー
22 リミット・ストップ
23 ホイール・インデックス・アーム
24 ホイール・インデックス・スタッド
25 内側六角頭スクリュー
26 ペダル・シャフト・ガスケット
27 ブレーキ・ペダル
27a ブレーキ・シャフト
28 ホイール・ハウス
29 ホイール・インデックス・プレート
30 ロッキング・プレート
31 内側六角頭スクリュー
32 ホイール・スプリング・アーム
33 カム・シャフト
34 プルアウト補助スプリング
35 皿ネジ
36 ピボット摩擦ディスク
37 ニードル・ローラー軸受
38 インデックス・ピボット・ディスク
39 インデックス・ピボット・アーム
40 インデックス・ピボット・スプリング
41 シーリング・リング
42 プラグ
43 ホイール被覆(タイヤ)
44 シーリング舌部
45 ホイール・リム
46 ハブ・キャップ
47 スペーサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図17
図18
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図26
図27
【図 】
図28