(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】エネルギープロバイダーからのエネルギー利用を最適化する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20240206BHJP
【FI】
G06Q50/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021045326
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-05-17
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521117355
【氏名又は名称】アーカディア パワー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キラン バトラジュ
(72)【発明者】
【氏名】シャノン バウマン
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン クインラン
(72)【発明者】
【氏名】ナンシー ハーシュ
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-016564(JP,A)
【文献】特開2016-077079(JP,A)
【文献】特開2017-091367(JP,A)
【文献】特開2016-045560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信したエネルギー利用データに基づいて、ユーザーによるエネルギーの平均利用履歴をサーバで特定するステップと、
前記特定されたエネルギーの平均利用履歴に基づき且つ利用可能なエネルギー料金構造を特定することにより、1つ以上のエネルギープロバイダーから少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランを前記サーバで決定するステップと、
前記決定された少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランに基づいて、前記1つ以上のエネルギープロバイダーから最適化されたエネルギー利用を前記サーバで決定するステップと、
前記決定された最適化されたエネルギー利用及び前記決定された少なくとも1つのエネルギー利用プランから選択されたエネルギー利用プランに基づいて、エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を前記サーバで制御するステップであって、該
エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を制御するステップは
、
前記エネルギー利用デバイスを制御する第2のサーバにエネルギー利用スケジュールを送信することと、
前記第2のサーバ
によって、前記エネルギー利用スケジュールがインストールされた前記エネルギー利用デバイス
から、前記第2のサーバを介して利用データを
受信することと、
を含む、ステップと、
前記選択されたエネルギー利用プランにより決定された最適化されたエネルギー利用と比べて、エネルギー利用の最適化を高める利用可能な前記1つ以上のエネルギープロバイダーとは異なるエネルギープロバイダーがあるかを前記サーバで所定の周期で判断するステップと、
前記異なるエネルギープロバイダーが前記エネルギー利用の最適化を高めると判断された場合に、前記ユーザーのために前記異なるエネルギープロバイダーを前記サーバで選択するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記最適化されたエネルギー利用を決定するステップは、
少なくとも1つの利用可能なエネルギーブローカーオプション、少なくとも1つの利用可能な太陽光エネルギーオプション、少なくとも1つの利用可能な風力エネルギーオプション及び少なくとも1つの利用可能な効率性補償プログラムからなる群から選択される少なくとも1つに基づいて、最適化されたエネルギー利用があるかどうか前記サーバで判断することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最適化されたエネルギー利用を決定するステップは、前記1つ以上のエネルギープロバイダーによって提供されるエネルギーにより電力が供給される1つ以上のデバイス、前記1つ以上のエネルギープロバイダーによって提供されるエネルギーに対するユーザーの支払いの適時性履歴、所定の期間の天気予報、エネルギー利用を制御する前記ユーザーのデバイス及びエネルギープロバイダーを変更する上で選択されたユーザーの関心を含むユーザープロフィールからなる群から選択される少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最適化されたエネルギー利用を決定するステップは、前記少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランのうちのエネルギー利用プランを選択することにより、前記1つ以上のエネルギープロバイダーにより提供されるエネルギーのコストを前記サーバで低減することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択されたエネルギー利用プランにより決定された最適化されたエネルギー利用と比べて、前記1つ以上のエネルギープロバイダーからのエネルギー利用の最適化を高める、利用可能な異なるエネルギー利用プランがあるかどうか前記サーバで判断するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記異なるエネルギー利用プランがエネルギー利用の最適化を高めると判断された場合に、前記異なるエネルギー利用プランを前記サーバで選択するステップと、
前記選択された異なるエネルギー利用プランに基づいて、前記エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を前記サーバで制御するステップと、
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された異なるエネルギープロバイダーに基づいて、前記エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を前記サーバで制御するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたエネルギー利用プランにより決定された最適化されたエネルギー利用と比べてエネルギー利用の最適化を高める利用可能なエネルギープロバイダーがあると前記サーバで判断するステップと、
前記ユーザーのために、前記利用可能なエネルギープロバイダーを前記サーバで選択するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記選択された利用可能なエネルギープロバイダーに基づいて、前記エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を前記サーバで制御するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のエネルギープロバイダーの第3のサーバから、所定の期間の間エネルギーをあまり使わないように前記エネルギー利用デバイスに送信すべき通知を前記サーバ
で受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月20日に出願された米国特許出願第62/992560号に対する優先権を主張する。該米国特許出願の開示は、その全体が参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
現在、家庭又は職場にエネルギーを供給するために公益事業者(例えば、電力、天然ガス等)を求める消費者は複雑な一連の異なるプラン、プロバイダーオプション等に直面している。最善のオプションを決定する上で、消費者は一般に複雑なプラン、複数のプロバイダーオプション、地域の太陽光製品等に遭遇する。消費者は、自身のニーズについて最良の決定を行うためにエネルギーの関連価格データにアクセスできないこと又は該データを分析する時間がないことがしばしばある。さらに、消費者は、エネルギー消費率を低減するためにサーモスタット等のハードウェア装置を最適化する時間も熱意もないことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
開示の主題の実施によれば、方法が提供され、当該方法は、受信したエネルギー利用データに基づいて、ユーザーによるエネルギーの平均利用履歴をサーバで特定するステップを含む。サーバは、特定されたエネルギーの平均利用履歴に基づき且つ利用可能なエネルギー料金構造を特定することにより、1つ以上のエネルギープロバイダーから少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランを決定し得る。サーバは、決定された少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランに基づいて、1つ以上のエネルギープロバイダーから最適化されたエネルギー利用を決定し得る。方法は、決定された最適化されたエネルギー利用及び前記決定された少なくとも1つのエネルギー利用プランから選択されたエネルギー利用プランに基づいて、エネルギー利用デバイスの1つ以上の設定をサーバで制御するステップを含み得る。
【0004】
開示の主題のさらなる特徴、利点及び実施が記載されるか又は下記の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになり得る。さらに、前述の概要及び下記の詳細な説明の双方は例示であり、特許請求の範囲を制限することなくさらなる説明を提供することを意図していると理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
開示の主題のさらなる理解を提供するために含まれる添付の図面は、本明細書に組み込まれ且つその一部を構成する。図面は、開示の主題の実施を説明し、詳細な説明と共に開示の主題の実施の原理を説明する役割を果たす。開示の主題及びそれが実施され得る様々なやり方の基本的な理解に必要な詳細以上には構造的な詳細を詳細に示していない。
【
図1】
図1は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用プランを決定し、デバイスを用いてエネルギー利用を制御する例示の方法を示す。
【
図2】
図2は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める異なる利用可能なエネルギー利用プランがあるかどうかを判定し得る、
図1の方法のための追加の例示の動作を示す。
【
図3】
図3は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める利用可能な異なるエネルギープロバイダーがあるかどうか判定し得る、
図1の方法のための追加の例示の動作を示す。
【
図4】
図4は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める利用可能なサービスがあるかどうかを判定し得る、
図1の方法のための追加の例示の動作を示す。
【
図5】
図5は、開示の主題の実施に係る、エネルギー使用デバイスの制御に関する、
図1の方法の追加の例示の動作を示す。
【
図6】
図6は、開示の主題の実施に係る、エネルギー使用デバイス等のデバイスを示す。
【
図7】
図7は、開示の主題の実施に係るネットワーク構成を示す。
【
図8】
図8は、開示の主題の実施に係る、
図7に示すネットワーク構成に基づく例示のネットワーク構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
開示の主題の実施は、エネルギープロバイダー(すなわち、公益事業者)により消費者に提供される利用可能なエネルギーを最適化し得る。これは、1日のピーク時にエネルギーを提供するために(例えば、1つ以上のエネルギープロバイダーを含み得る)エネルギーシステムへの負荷を最小限にし、エネルギープロバイダーが、汚染の少ない再生可能エネルギー(例えば、太陽光、風力、水力等)を用いてエネルギーを提供することを可能にし、排出及び/又は汚染の量が通常多い非再生可能源(例えば、石炭)の使用を低減し得る。開示の主題の実施は、利用可能なサービス及びコストを特定し、1日を通してエネルギー消費を制御するために消費者の1つ以上のハードウェアデバイスを調整することにより消費者のためのエネルギーのコストを低減し得る。この制御は、エネルギーを使用するシステム及び/又はデバイスから所望のレベルのサービスを提供しながら、消費者のためのエネルギーコストを低減し得る。例えば、エネルギーシステムの需要が少ないときに及び/又はエネルギーコストが低減され得るときに消費者によってエネルギーが利用され得るようエネルギー消費が制御され得る。そのような制御は、エネルギー消費の量を低減し、エネルギープロバイダーが非再生可能エネルギー源を用いて生成するエネルギーの量を低減及び/又は最小化し得る。開示の主題の実施は、消費者のエネルギーの料金のコストを低減するためにデバイス設定及びエネルギー利用パターンを決定するための消費者による時間及び労力を低減し得る。
【0007】
「スマート」デバイスがより普及するにつれて、エネルギー効率の向上、エネルギー利用及び/又はコストの低減及び特定のエネルギー利用ニーズのタイミングの改善を実現するために家庭又は他の環境内で制御可能であり得るそれらのデバイス及び他のデバイス「の動作を調整する可能性がある。しかしながら、大半のエネルギー消費者は、効率の向上を実現するのに必要となり得るそれらのデバイス、ガス電気水道利用プラン等を定期的に調整する時間、能力又は関心がない場合がある。例えば、大半のエネルギー消費者は、特定のプロバイダーが再生可能エネルギー源、非再生不可能エネルギー源又は混合エネルギー源を用いているかどうかを含む、どのようなエネルギー利用プラン及びコストが利用可能かに関する完全なデータへのアクセスがない場合がある。消費者は、顧客のエネルギー利用効率を改善し得るデバイス能力を利用するために、サーモスタット、HVAC(暖房、換気及び空調)ユニット、温水ヒータ、電気自動車充電器等のデバイスを正しくプログラムする知識又は技術的スキルも有していない場合がある。一部のエネルギー顧客は、スマートデバイスの使用を始めると、多分、デバイス自体がより効率的であるという考えからより多くのエネルギーを使用し得る。同様の現象は、エネルギー消費者に「定額」エネルギー契約が提供される場合にも起こり得る。「定額」エネルギー契約では、顧客は定額契約の下で利用を増やすことにより、スマートデバイス又はその他の省エネ若しくは効率向上デバイスの使用により可能となり得る効率性の向上を意図せず相殺してしまう。
【0008】
このような効果は「リバウンド」効果と呼ばれ、エネルギー利用のための顧客に定額料金が提供される定額料金トライアルで観察されている。定額料金システムの顧客は、それらの使用を6%以上増やし得る。しかしながら、顧客は通常より多く支払うことを望んでおらず、追加のエネルギーを用いることを実際には意図しておらず、顧客による意図した特定の行動を必要とせずにエネルギー利用効率を改善する自動化システムから依然として恩恵を受け得る。
【0009】
開示の主題の実施は、エネルギー利用効率を高め、エネルギーの選択及び使用のコスト及び複雑さを低減し及び/又は家庭又は他の環境内でのスマートデバイス及び他のデバイスの協調及び使用を改善し得る。これを行うために、エネルギーユーザー(家庭又はビジネス顧客、ビルの所有者/運営業者等)がそれらのエネルギー需要に対して固定料金を支払うことを可能にする「エネルギーサブスクリプション」がエネルギーの顧客に提供される一方で、本明細書に開示のシステムは、エネルギー利用効率の改善及びエンドユーザー(1つ以上のエネルギープロバイダー又は公共事業社の顧客等)にとっての複雑さの低減を実現するためにエネルギー供給及びデバイスオプションを管理する。あるいは又はそれに加えて、消費者によるエネルギー利用を低減するために負荷管理及び他の技術が用いられ得る。併せて、開示の主題の実施は、全体的な消費を23%以上低減し得る。
【0010】
開示の主題の実施は、消費者のエネルギー利用を最適化するために1つ以上のデータソース及び分析ツールを用い、その結果、消費者にとってのコストが低減及び/又は予測可能なものとなり、セットアップ、モニタリング及び調整の複雑さが低減され、個々の消費者にとってエネルギー効率が改善され、エネルギー資源が効率的に配分される。
【0011】
一部の実施では、サーバにより1つ以上のソースからデータが収集され得る。収集されたデータの例は、例えば個々の消費者のエネルギー利用履歴を含み得る。消費者の地理的場所には時間帯別料金プラン等の1つ以上のエネルギープランが消費者に利用可能であり得る。開示の主題の実施は、コミュニティソーラー等のプログラムを含む消費者に利用可能な1つ以上のエネルギープロバイダーが消費者の地理的場所に基づいて決定され得る。一部の実施では、エネルギーコスト予測は天候の変化及び/又はエネルギーの利用可能性に基づき得る。
【0012】
開示の主題の実施は、顧客に1つ以上のエネルギープロバイダーを推奨し得る。一部の実施は、顧客のためにエネルギープロバイダー、エネルギー消費プラン及び/又は料金プランを選択、調整又は再選択し得る。一部の実施は、価格、利用及び/又はタイミング情報を一元管理し得る。顧客の利用履歴を前提に顧客に対して最も効率的なエネルギープランを提供するために、データソースがサーバにより選択及び/又は組み合わされ得る。エネルギープランの効率性は、消費者にとっての総コスト及び/又は定期的コスト及び/又はコストに関わらず実際のエネルギー利用に基づいて決定され得る。エネルギープランの効率性は、消費者のために選択されたエネルギー源が再生可能エネルギー源又は非再生可能エネルギー源かに基づいていてもよく、サーバによって重み付けされ得る及び/又は顧客の好みに基づき得る。
【0013】
データは、顧客の自宅又は他の場所における1つ以上のデバイスの自動化された動作を知らせるためにも用いられ得る。例えば、スマートサーモスタット、スマート温水ヒータ、電気自動車充電器、家庭用バッテリ及び他の同様のデバイスは、例えばピーク使用時間を回避することにより消費者にとってコストを下げるよるために、1日の特定の時間帯に動作するよう自動的に制御され得る。同様に、顧客の自宅内でのエネルギー利用効率を改善するために、複数のデバイスの個別の又は全体的な動作が考慮され得る。場合によっては、全体的なシステム負荷を低減することにより、個々の消費者に顕著な混乱を生じさせることなくユーティリティシステム全体にわたって効率性を改善するために、デバイスは特定のモードで動作され得るか又はユーティリティ定義イベント(utility-defined events)間にオフにされ得る。
【0014】
データは、より的を絞った情報を消費者に提供するためにも用いられ得る。例えば、異なる行動により、エネルギー利用を減らすか又は効率性を改善しながら顧客の見かけ上の欲求又は目標を実現され得ると判断された等、行動及び教育的なメッセージが個々の顧客の過去及び/又は現在の利用に基づいて生成され、それらに提供され得る。
【0015】
開示の主題の実施は、エネルギープロバイダー、公益事業者及び顧客に恩恵を提供する。例えば、顧客は、顧客が直接操作することなく、光熱費の低下、予測可能なコスト及びスマートホームデバイス等の家庭用デバイス及び/又は機器の改善されたエネルギー管理を受け得る。顧客は、リバウンド効果に起因する使用の増加よりも、エネルギーの全体的な消費を低減するためにスマートサーモスタットが自動的に調整される等のスマートデバイスの利用を相殺することを介してリバウンド効果から保護され得る。エネルギープロバイダーは、利用量の減少、とりわけピーク需要時間帯での効率性の改善、顧客を所望のエネルギー源に自動的なマッチングさせること等から恩恵を受けられ得る。
【0016】
図1は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用プランを決定し、装置を用いてエネルギー利用を制御する例示の方法100を示す。動作110で、サーバ(例えば、
図7に示すサーバ13、14及び/又は
図7に示す遠隔プラットフォーム17及び/又はエネルギーユーティリティ18)は、受信したエネルギー利用データに基づいてユーザーによるエネルギーの平均使用履歴を特定し得る。例えば、サーバは、サーバにより受信されたエネルギー利用データに基づいて、1ヶ月、複数ヶ月及び/又は1年の間に顧客によって利用されたエネルギーの量を特定し得る。エネルギー利用データは、
図7に示すエネルギーユーティリティ18の記憶装置、データベース15及び/又は遠隔プラットフォーム17に記憶されてもいいし、ネットワーク7を介してサーバ13、14によって受信されてもよい。エネルギー利用データは、エネルギーが使用された時間(例えば、エネルギーがピーク時に用いられたか又はオフピーク時に用いられたか)、使用されたエネルギーの種類(例えば、太陽光、風力及び/又は水力等及び/又は天然ガスからの電気)及び/又は使用されたエネルギーの量(例えば、キロワット/時(kWh)等での量)を含み得る。
【0017】
動作120で、サーバは、特定されたエネルギーの平均利用履歴に基づいて且つ利用可能なエネルギー料金構造を特定することにより、1つ以上のエネルギープロバイダーから少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランを決定し得る。エネルギープロバイダーは、家庭、職場等にエネルギー(例えば、電力、天然ガス等)を提供する公共事業会社であり得る。エネルギー利用プランは、所定の期間の間に用いられる所定量のエネルギーのためのコストを提供し得る。例えば、顧客は1ヶ月に所定の量のエネルギーの提供を受けるために公益事業会社との固定月額料金契約を有し得る。利用可能なエネルギー料金構造は、1日の異なる時間における特定の種類のエネルギー(例えば、電力)のためのコストであり得る。例えば、公共事業会社からの電力は、第1の時間帯(例えば、午前9時~午後7時)の間は1kWh当たり(キロワット/時)第1の価格であり、第2の時間帯(たとえば、午後7時1分~午前0時)の間は1kWh当たりの第2の価格であり、第3の時間帯(午前0時~午前9時)の間は1kWh当たりの第3の価格であり得る。この例では、エネルギーは第1の時間帯の方が第2の時間帯よりもkWh当たりのコストが高く、第2の時間帯の方が第3の時間帯よりもkWh当たりのコストが高くなり得る。すなわち、動作120で、サーバ(例えば、
図7に示すサーバ13、14)は、ユーザーのエネルギー利用履歴及び利用可能なエネルギー料金に基づいて、エネルギープロバイダー(例えば、
図7に示すエネルギーユーティリティ18)からエネルギー利用プランを選択し得る。
【0018】
動作130で、サーバは、決定された少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランに基づいて、1つ以上のエネルギープロバイダーから最適化されたエネルギー利用を決定し得る。例えば、サーバは、最も低いコストでエネルギーが利用可能なように1つ以上のユーザーデバイスがいつ(例えば、1日の何時)エネルギーを使用し得るかを特定し得る。この例に続いて、サーバは、午後6時にユーザーの家を暖房又は冷房するためにエネルギーを用いることに関連するコストが高くなると判定し、ユーザーの家を予め暖房又は予め冷房するために利用可能なエネルギーを午後3時に使用することを決定し得る。
【0019】
一部の実施では、サーバは、少なくとも1つの利用可能なエネルギーブローカーオプション、少なくとも1つの利用可能な太陽光エネルギーオプション、少なくとも1つの利用可能な風力エネルギーオプション及び/又は少なくとも1つの利用可能な効率性補償プログラム(efficiency reimbursement program)に基づいて、最適化されたエネルギー利用があるかどうかを決定し得る。例えば、サーバは、地域のソーラープロジェクトが、1日の所定の時間帯において低いコストでユーザーにエネルギーを提供し得ると判定し得る。別の例では、サーバは、エネルギーブローカ(例えば、
図7に示すエネルギーユーティリティ18、遠隔プラットフォーム17等)と通信し、ユーザーデバイスに低コストで電力を供給するのにどのエネルギープロバイダーがあるか及び/又はいつエネルギーが利用可能かを判定することにより、エネルギー利用を最適化し得る。さらに別の例では、サーバは、ユーザーのデバイスのうちの1つが利用可能な効率性補償プログラムの適用資格があるかどうかを判定し得る。すなわち、ユーザーのデバイスは、同様のデバイスに比べてエネルギーの利用が少ないため、ユーザーは、低いコストでエネルギーを受け取ることができ得る及び/又はエネルギー効率の良いデバイスを有することに対する他の経済的なインセンティブを受けることができ得る。
【0020】
一部の実施では、動作130での最適化されたエネルギー利用を決定することは、1つ以上のエネルギープロバイダーによって提供されるエネルギーにより動力を受ける1つ以上のデバイス、1つ以上のエネルギープロバイダーによって提供されるエネルギーに対するユーザーの支払いの適時性の履歴、所定の期間の天気予報、エネルギー利用を制御するユーザーのデバイス及びエネルギープロバイダーを変更する上で選択されたユーザーの関心を含むユーザープロフィールに基づき得る。ユーザープロフィールに含まれるデバイスに基づいて、エネルギー利用プランに対して料金調整が行われ得る。例えば、サーバは、ユーザーが電気自動車(EV)のユーザーであり、EVを充電するために充電器を有しているかどうかを判定し、EVを充電するために必要な追加のエネルギーを考慮してエネルギー利用プランを値上げし得る。別の例では、サーバは、ユーザーがエネルギーサービスに対する支払いを常に適時に行ってきたと判定し、適時の支払いについてユーザーに報いるために、エネルギー利用プランのコストを調整し得る。
【0021】
さらに別の例では、エネルギー利用プランのためのエネルギーのコストを増減するために、サーバにより天気予報が用いられ得る。例えば、暑い天候(例えば、80°F以上)又は寒い天候(例えば、45°F未満)が長期間(例えば、数日、1週間、2週間、1ヶ月等)に及ぶと、サーバは、暖房又は冷房を提供するためHVACシステムに電力を供給するためのエネルギー需要が増え得ると判定し、エネルギーコストが上げられ得る。天気予報が適度な温度(例えば、55°~70°F)である場合、HVACシステムに電力を供給するためのエネルギーの需要は減り得るため利用可能なエネルギーの余剰があり得ることから、エネルギーのコストが下げられ得る。
【0022】
別の例では、サーバは、ユーザープロファイルを介して、エネルギー利用プランのコスト及び最適化されたエネルギー利用を決定し得るユーザーのデバイスの種類を特定し得る。この例では、サーバは、ユーザーがスマートサーモスタット、電気自動車(EV)充電器等のデバイスを有するかどうかを特定し得る。エネルギー利用を最適化するために用いられ得るスマートサーモスタットデバイスをユーザーが有するとサーバが判断した場合、エネルギー利用プランのコストが下げられ得る。ユーザーがEV充電器を有するとサーバが判断した場合、EVを充電するためにユーザーは追加のエネルギーをしばしば必要とし得るため、サーバはエネルギー利用プランのコストが上げ得る。
【0023】
さらなる例では、エネルギー利用の効率化及び/又は最適化を促し得る1つ以上のサービスにユーザーが関心があるとサーバが判断した場合、サーバは1つ以上の利用可能なサービスを選択し、ユーザーのエネルギー利用プランを調整し得る。これは、ユーザーにとってのコストを低減し、1日の所定の期間での利用可能なエネルギーの効率的な利用を最適化し得る。
【0024】
一部の実施では、動作130で最適化されたエネルギー利用を決定することは、少なくとも1つの利用可能なエネルギー利用プランのうちのエネルギー利用プランを選択することにより、1つ以上のエネルギープロバイダーによって提供されるエネルギーのコストを下げることを含み得る。コストは、例えば、1つ以上のブローカーが低減されたコストのエネルギーをユーザーに提供し得る利用可能なブローカーオプションに基づいて下げられ得る。すなわち、サーバは、低減されたコストで提供され得る過剰なエネルギーを1つ以上のブローカーが有するかどうか判定し、ユーザーが低減されたコストでエネルギーを有することができるように、ブローカーのエネルギーを含むようエネルギー利用プランを調整することにより、過剰なエネルギーの使用が最適化され得る。
【0025】
別の例では、1つ以上の地域の太陽光オプションをユーザーが利用可能かどうかに基づいてコストが下げられ得る。この例では、ユーザーが地域の太陽光施設により提供されるエネルギーの対象である場合、地域の太陽光施設により生成されるエネルギーの利用は、エネルギーを求めているユーザーにそれを提供することにより最適化され、ユーザーのためのエネルギー利用プランにおいてエネルギーのコストが下げられ得る。
【0026】
さらに別の例では、何らかのエネルギー効率性補償プログラムがユーザーに利用可能であるかどうかサーバが判断した場合に、コストが低減され且つエネルギー利用が最適化され得る。サーバは、エネルギー効率の良い炉に対するエネルギー効率性補償プログラムが存在すると判断し、ユーザープロファイル情報に基づいて、ユーザーの炉がエネルギー効率性補償プログラムの条件に該当すると判断し得る。サーバは、1つ以上のエネルギー効率性補償プログラムの適格性に基づいて、エネルギー利用プランのためにユーザーに低減されたコストを提供し得る。
【0027】
動作140で、サーバは、決定された最適化されたエネルギー利用と、決定された少なくとも1つのエネルギー利用プランから選択されたエネルギー利用プランとに基づいて、エネルギー利用デバイス(例えば、ユーザーの自宅又は職場に位置し得る及び/又は設置され得る、
図6~
図8に示すデバイス20、30)の1つ以上の設定を制御し得る。エネルギー利用デバイスは、例えば、スマートサーモスタット、スマート冷蔵庫、スマート温水器、スマートアプライアンス、電気自動車(EV)充電器、バッテリ、パーソナル若しくはラップトップコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータデバイス、ウェアラブルコンピュータデバイス等であり得る。例えば、サーバは、エネルギーコストを最小化し且つ利用可能なエネルギーを効率的に用いるために、オフピーク時間の間に暖房又は冷房が行われるようスマートサーモスタットを制御及び/又はプログラムし得る。(例えば、
図8に関連して以下で説明する)一部の実施では、サーバは、エネルギー利用デバイスにスケジュールを提供し得る。デバイス及び/又はエネルギー利用デバイスに通信可能に連結された他のデバイスによるエネルギー利用が、受信したスケジュールにより設定された時間に従ったものになるようにスケジュールがデバイスにより実施され得る。
【0028】
オフピーク時間に利用可能なエネルギーは、少ない排出量及び/又は少ない環境汚染で生成され得る再生可能エネルギー源により生成され得る。一部の実施では、決定された最適化されたエネルギー利用及び選択されたエネルギー利用プランに基づいてエネルギーを管理するために、予めプログラムされたスマートサーモスタット及び/又は他のエネルギー利用デバイスがユーザーに提供され得る。
【0029】
決定された最適化されたエネルギー利用及び選択されたエネルギー利用プランに基づいてエネルギー利用デバイスを制御することは、選択されたエネルギー利用プランに照らしてエネルギー利用を最適化し且つコストを低減することにより、現行のシステム及びデバイスよりも改善する。対照的に、現在のシステム及びデバイスは、利用パターンに基づいて快適性レベル設定(例えば、スマートサーモスタットの温度を上げるか下げる)を提案するに過ぎない。
【0030】
図2は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める利用可能な異なるエネルギー利用プランがあるかどうかを判断し得る、
図1の方法100のための追加の例示の動作150を示す。動作152で、サーバ(例えば、
図7に示すサーバ13、14)は、選択されたエネルギー利用プランにより決定された最適化されたエネルギー利用と比べて、1つ以上のエネルギープロバイダーからのエネルギー利用の最適化を高め得る、利用可能な異なるエネルギー利用プラン(例えば、
図7に示すエネルギーユーティリティ18、遠隔プラットフォーム17及び/又はデータベース15)があるかどうか判断し得る。すなわち、サーバは、現在選択されているエネルギー利用プランに比べてエネルギーの最適化を高める及び/又はコストを低減する、エネルギープロバイダー(例えば、公共事業会社)、ブローカー等から利用可能な異なるエネルギー利用プランがあるかどうかを定期的に(例えば、毎日、毎週、毎月、6か月毎等)に判断し得る。サーバは、
図7に示すデータベース15、遠隔プラットフォーム17及び/又はエネルギーユーティリティ18からのデータを用いて判断し得る。
【0031】
動作154で、現在選択されているエネルギー利用プランに比べて異なるエネルギー利用プランがエネルギー利用の最適化を高めると判断された場合に、サーバは異なるエネルギー利用プランを選択し得る。新たに利用可能なエネルギー利用プランのいずれも、ユーザーにとってエネルギー利用の最適化を高めない及び/又はエネルギーコストを低減しない場合、サーバは、ユーザーのために現在選択されているエネルギー利用プランを維持し得る。
【0032】
動作156で、サーバは、選択された異なるエネルギー利用プランに基づいてエネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を制御し得る。例えば、サーバは、ユーザーのスマートサーモスタットの設定を調整して、エネルギーの利用を最適化し及び/又はユーザーの自宅を暖房及び/又は冷房するためのコストを低減するために、1日の所定の時間のエネルギーの利用を制御し得る。
【0033】
図3は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める、利用可能な異なるエネルギープロバイダーがあるかどうかを判断し得る、
図1の方法100のための追加の例示の動作160を示す。動作162で、サーバ(例えば、
図7に示すサーバ13、14)は、選択されたエネルギー利用プランにより決定された最適化されたエネルギー利用と比べて、エネルギー利用の最適化を高める、1つ以上のエネルギープロバイダーとは異なる利用可能なエネルギープロバイダーがあるかどうか判断し得る。すなわち、サーバは、選択されているエネルギー利用プランに基づいてエネルギーを提供する現在のエネルギープロバイダーに比べて、エネルギーの最適化を高める及び/又はコストを低減する、異なるエネルギープロバイダーがあるかどうかを定期的に(例えば、毎日、毎週、毎月、6か月毎等)に判断し得る。サーバは、
図7に示すデータベース15、遠隔プラットフォーム17及び/又はエネルギーユーティリティ18からのデータを用いて判断し得る。
【0034】
動作164で、サーバは、異なるエネルギープロバイダーがエネルギー利用の最適化を高めると判断した場合に、ユーザーのために異なるエネルギープロバイダーを選択し得る。動作166で、サーバは、選択された異なるエネルギープロバイダーに基づいてエネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を制御し得る。例えば、サーバは、異なるエネルギープロバイダーの選択されたエネルギー利用プランに基づいてエネルギーの利用を制御するためにユーザーのスマートサーモスタットの設定を調整し得る。
【0035】
図4は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用の最適化を高める利用可能なサービスがあるかどうかを判断する、
図1の方法100のための追加の例示の動作170を示す。動作172で、サーバは、選択されたエネルギー利用プランによって決定された最適化されたエネルギー利用と比べてエネルギー利用の最適化を高める利用可能なサービスがあるかどうかを判断し得る。動作174で、サーバは、ユーザーのために利用可能なサービスを選択し得る。動作176で、サーバは、選択された利用可能なサービスに基づいてエネルギー利用デバイスの1つ以上の設定を制御し得る。
【0036】
図5は、開示の主題の実施に係る、エネルギー利用デバイスの制御に関連する、
図1の方法100のための動作140のための追加の動作を示す。動作142で、サーバ(例えば、
図7に示すサーバ13)は、エネルギー利用デバイス(例えば、
図6~
図8に示すデバイス20、30)を制御する第2のサーバ(例えば、
図7に示すサーバ14)にエネルギー利用スケジュールを送信し得る。動作144で、第2のサーバ(例えば、サーバ14)は、エネルギー利用デバイスにエネルギー利用スケジュールをインストールし得る。動作146で、エネルギー利用デバイス(例えば、デバイス20、30)は、第2のサーバ(例えば、サーバ14)を介して、サーバ(例えば、サーバ13)に利用データを送信し得る。任意で、動作148で、1つ以上のエネルギープロバイダーの第3のサーバ(例えば、
図7に示されるエネルギーユーティリティ18)は、所定の期間にエネルギーをあまり利用しないようにするために、エネルギー利用デバイスに送信すべき通知をサーバ又は第2のサーバに送信し得る。
【0037】
本開示の主題の実施形態は、様々なコンポーネント及びネットワークアーキテクチャで実施され、それらと共に用いられ得る。
図6は、本開示の主題の実施形態を実施するのに好適な例示のデバイス20(例えば、エネルギー利用デバイス)である。デバイス20は、
図8に示すように、顧客の自宅又は職場に位置し得る及び/又は設置され得る。デバイス20は、例えば、スマートサーモスタット、スマート冷蔵庫、スマート温水器、スマートアプライアンス、電気自動車(EV)充電器、バッテリ、デスクトップ若しくはラップトップコンピュータ又はスマートフォン、タブレット等のモバイルコンピュータデバイスであり得る。一部の実施では、デバイス20は、デバイス20に通信可能に接続された1つ以上の他のデバイスのエネルギー利用を制御するために用いられ得る。デバイス20は、中央プロセッサ24、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュRAM等のメモリ27、ディスプレイスクリーン等のユーザディスプレイ22、1つ以上のコントローラとキーボード、マウス、タッチスクリーン等の関連するユーザー入力デバイスとを含み得るユーザー入力インターフェース26、ハードドライブ、フラッシュストレージ等の固定記憶装置23、光ディスク、フラッシュドライブ等を制御及び受容するように動作するリムーバブル媒体コンポーネント25及び適切なネットワーク接続を介して1つ以上の遠隔デバイスと通信するように動作するネットワークインターフェース29等のデバイス20の主要なコンポーネントを相互接続するバス21を含み得る。
【0038】
バス21は、前述したように、中央プロセッサ24と、RAM、ROM及び他のメモリを含み得る1つ以上のメモリコンポーネントとの間のデータ通信を可能にする。一般に、RAMは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムがロードされるメインメモリである。ROM又はフラッシュメモリコンポーネントは、とりわけ、周辺コンポーネントとのやりとり等の基本的なハードウェア動作を制御する基本入出力システム(BIOS)を含むことができる。デバイス20に常駐するアプリケーションは、一般に、ハードディスクドライブ(例えば、固定記憶装置23)、光学ドライブ、フロッピーディスク又は他の記憶媒体等のコンピュータ読み取り可能媒体上に記憶され、コンピュータ読み取り可能媒体を介してアクセスされる。
【0039】
固定記憶装置23はデバイス20と一体化されてもよいし、分離され、他のインターフェースを介してアクセスされてもよい。ネットワークインターフェース29は、有線又は無線接続を介して遠隔サーバへの直接接続を提供し得る。ネットワークインターフェース29は、当業者に容易に理解されるように、デジタルセルラー電話、WiFi、Bluetooth(登録商標)、近距離無線等を含む任意の好適な技術及びプロトコルを用いてそのような接続を提供し得る。例えば、ネットワークインターフェース29は、以下にさらに詳細に説明するように、1つ以上のローカル、ワイドエリア又は他の通信ネットワークを介して、コンピュータを他のコンピュータと通信させることができる。
【0040】
多くの他のデバイス又はコンポーネント(図示せず)が同様の形で接続され得る(例えば、センサ、エネルギー使用モニタ等)。反対に、本開示を実施するために、
図6に示すコンポーネントの全てが存在する必要はない。これらのコンポーネントは、示されたものと異なる方法で相互接続することができる。
図6に示すもの等のデバイス20の動作は当技術分野で良く知られており、本願では詳細に説明しない。本開示を実施するためのコードは、メモリ27、固定記憶装置23、リムーバブル媒体25のうちの1つ以上又は遠隔記憶場所等のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶できる。
【0041】
図7は、開示の主題の実施に係る例示のネットワークアレンジメントを示す。スマートサーモスタット、スマート冷蔵庫、スマート温水器、スマートアプライアンス、電気自動車(EV)充電器、バッテリ、ローカルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータデバイス等の1つ以上のデバイス30は、1つ以上のネットワーク7を介して他のデバイスに接続され得る。各デバイス30は、前述したデバイス20と同様であり得る。ネットワーク7は、ローカルネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット又は任意の他の好適な通信ネットワークであってもよく、有線及び/又は無線ネットワークを含む任意の好適なプラットフォーム上で実施され得る。デバイス20、30は、サーバ13、14、データベース15、遠隔プラットフォーム17及び/又はエネルギーユーティリティ18等の1つ以上の遠隔デバイスと通信し得る。遠隔デバイスはデバイス20、30によって直接アクセス可能であってもよいし、サーバ13、14がデータベース15に記憶されたリソースへのアクセスを提供する等の中間アクセスを1つ以上の他の装置が提供してもよい。デバイス20、30は遠隔プラットフォーム17に又は例えば、エネルギー管理サービス、エネルギーブローカ等のクラウドコンピューティング構成及びサービスといった遠隔プラットフォーム17によって提供されるサービスにもアクセスし得る。遠隔プラットフォーム17は1つ以上のサーバ13、14及び/又はデータベース15を含み得る。エネルギーユーティリティ18は、太陽光発電所、風力発電所、天然ガス発電所及び/又は他のエネルギーユーティリティ等のエネルギーユーティリティのための1つ以上のサーバ及び/又はデータベースを含み得る。
【0042】
図8は、開示の主題の実施に係る、
図7に示されたネットワークアレンジメントに基づく例示のネットワーク構成を示す。この例示のネットワーク構成では、デバイス20及び/又はデバイス30は、サーバ13及び/又はエネルギーユーティリティ17から離れた場所に位置し得る、顧客の自宅又は職場に位置し得る及び/又は設置され得る。デバイス20は、スマートサーモスタット、スマート冷蔵庫、スマート温水器、スマートアプライアンス、電気自動車(EV)充電器、バッテリ、ローカルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータデバイス等であり、1つ以上のネットワーク7を介して他のデバイスに接続され得る。
【0043】
図8に示す例示のネットワーク構成では、サーバ13は、スマートサーモスタットであり得るデバイス20に選択されたエネルギー利用プランのためのスケジュールを提供し得る。スケジュールは、スマートサーモスタットが、消費者のために自宅内で快適な温度を提供しながらエネルギー利用を最小化し及び/又はエネルギーコストを最小化するために、スマートサーモスタットが顧客の家を暖房又は冷房する1回以上の回数を設定し得る。スケジュールは、エネルギーユーティリティ17のサーバによって提供されたエネルギー料金に基づき得る。上述したように異なるエネルギー利用プランが選択される場合、サーバ13はスマートサーモスタットに異なるスケジュールを送信し及び/又は異なるスケジュールに基づいてスマートサーモスタットを構成し得る。
【0044】
デバイス20がEV充電器、スマート冷蔵庫、スマート温水器、スマートアプライアンス等である場合、サーバはスケジュールを1つ以上のこれらのデバイスに送信し、受信したスケジュールに基づいてデバイスがそのエネルギーの利用を制御し得るようにする。例えば、デバイスがEV充電器の場合、スケジュールは、利用可能なエネルギーを効率的に使用し及び/又はエネルギーのコストを低減するために、深夜から午前6時までの動作を許容し得る。
【0045】
より一般的には、本開示の主題の様々な実施は、コンピュータ実施プロセス及びそれらのプロセスを行うための装置の形態を含み得るか又はその形態で実施され得る。実施は、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されると、コンピュータが開示の主題の実施を行うための装置となるように、フロッピーディスク、CD-ROM、ハードドライブ、USB(ユニバーサルシリアルバス)ドライブ又は任意の他の機械可読記憶媒体等の非一時的及び/又は有形媒体において具現化される命令を含むコンピュータプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品の形態でも実施され得る。実施は、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされ実行されると、コンピュータが開示の主題の実施を行うための装置となるように、コンピュータプログラムコードの形態で、例えば、記憶媒体に記憶されるか、コンピュータにロードされ及び/又は実行されるか又は電気配線若しくはケーブル配線等を介して、光ファイバを介して又は電磁放射を介して等のある伝搬媒体を介して伝送されるかにかかわらず、コンピュータプログラムコードの形態でも実施され得る。汎用マイクロプロセッサで実施された場合、コンピュータプログラムコードセグメントは、特定の論理回路を作るためにマイクロプロセッサを構成する。
【0046】
一部の構成では、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶される一式のコンピュータ読み取り可能命令は、汎用プロセッサにより実施され得る。一式のコンピュータ読み取り可能命令は、汎用プロセッサ又は汎用プロセッサを含むデバイスを、命令を実施するか又は実行するように構成された専用デバイスに変換し得る。実施は、汎用マイクロプロセッサ及び/又は開示の主題の実施に係る技術の全て又は一部をハードウェア及び/又はファームウェアで実施する特定用途向け集積回路等のプロセッサを含み得るハードウェアを用いて実施され得る。プロセッサは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスク又は電子情報を記憶可能な他の任意のデバイス等のメモリに連結され得る。メモリは、開示の主題の実施に係る技術を行うために、プロセッサにより実行されるように適合された命令を記憶し得る。
【0047】
上述の説明は、説明を目的として特定の実施を参照して記載してきた。しかしながら、上記の例示の説明は包括であること又は開示の主題の実施を開示した正確な形態に限定することを意図していない。上記の教示を考慮して多くの修正及び変更が可能である。実施は、開示の主題の実施の原理及びそれらの実用的な用途を説明するために選択され且つ説明され、それにより当業者はそれらの実施に加えて、考えられる特定の使用に好適であり得る様々な変更が施された様々な実施を利用できる。