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特許7431219データ伝送方法、端末装置及びネットワーク装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】データ伝送方法、端末装置及びネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/00 20090101AFI20240206BHJP
【FI】
H04W36/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021513400
(86)(22)【出願日】2018-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 CN2018108071
(87)【国際公開番号】W WO2020061943
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-03-26
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】イヨウ、シン
(72)【発明者】
【氏名】ル、チエンシー
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】新田 亮
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/183897(WO,A1)
【文献】Huawei、HiSilicon、Further discussion on Conditional HO[online]、3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1802472、Internet<htpps://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1802472.zip>、2018年2月16日アップロード
【文献】Lenovo、Motorola Mobility、Conditional handover in NR[online]、3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1709067、Internet<htpps://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1709067.zip>、2017年8月11日アップロード
【文献】3GPP TS 38.423 V15.0.0 (2018-06)[online]、Internet<https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/38_series/38.423/38423-f00.zip>、2018年6月25日アップロード
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法であって、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送することを含み、
前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記方法は更に、前記目標ネットワーク装置から送信された前記目標ネットワーク装置の識別子情報を受信することを含み、
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは、前記目標ネットワーク装置にデータ状態報告及びデータ無線ベアラ(DRB)構成を送信することを含むデータ伝送方法。
【請求項2】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは更に、
前記目標ネットワーク装置にアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを転送することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは更に、
前記目標ネットワーク装置にソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を送信することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記方法は更に、
端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令が端末装置に少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられることを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
目標ネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法であって、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することを含み、
前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記方法は更に、
ソースネットワーク装置に前記目標ネットワーク装置の識別子情報を送信することを含み、
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは、前記ソースネットワーク装置から転送されたデータ状態報告及びデータ無線ベアラ(DRB)構成を受信することを含むデータ伝送方法。
【請求項7】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは更に、
前記ソースネットワーク装置から転送されたアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを受信することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは更に、
前記ソースネットワーク装置から転送されたソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を受信することを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ソースネットワーク装置であって、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されるソースネットワーク装置。
【請求項10】
目標ネットワーク装置であって、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される目標ネットワーク装置。
【請求項11】
コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムによってコンピュータが請求項1~5のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムによってコンピュータが請求項6~8のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理技術分野に関し、特にデータ伝送方法、端末装置、ネットワーク装置、チップ、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信処理において、ハンドオーバ過程においてハンドオーバに失敗する恐れがある。従来のハンドオーバにおいて、端末装置はソースネットワーク装置のハンドオーバ命令を受信すると、ソースネットワーク装置とのデータ伝送を停止し、ソースネットワーク装置は受信されたデータの状態報告を目標ネットワーク装置に送信することとなる。しかしながら、より多くのハンドオーバシーンがある場合、どのようにソースネットワーク装置と目標ネットワーク装置とのデータ伝送を制御するかは解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術的問題を解決するために、本発明の実施例はデータ伝送方法、端末装置、ネットワーク装置、チップ、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様では、本発明の実施例はソースネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送することを含む。
【0005】
第2態様では、本発明の実施例はソースネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、
少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送することを含む。
【0006】
第3態様では、本発明の実施例は目標ネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することを含む。
【0007】
第4態様では、本発明の実施例は目標ネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、
ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信し、前記目標ネットワーク装置はネットワーク側が端末装置に設定した少なくとも1つの目標ネットワーク装置のうちの1つであることを含む。
【0008】
第5態様では、本発明の実施例はソースネットワーク装置を提供し、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第1通信ユニットによって前記目標ネットワーク装置にデータを転送する第1処理ユニットと、
目標ネットワーク装置にデータを送信することに用いられる第1通信ユニットと、を備える。
【0009】
第6態様では、本発明の実施例はソースネットワーク装置を提供し、
少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送する第2通信ユニットを備える。
【0010】
第7態様では、本発明の実施例は目標ネットワーク装置を提供し、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第3通信ユニットによってソースネットワーク装置から転送されたデータを受信する第3処理ユニットと、
ソースネットワーク装置から送信されたデータを受信する第3通信ユニットと、を備える。
【0011】
第8態様では、本発明の実施例は目標ネットワーク装置を提供し、第4通信ユニットを備え、
前記第4通信ユニットは、ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信し、前記目標ネットワーク装置はネットワーク側が端末装置に設定した少なくとも1つの目標ネットワーク装置のうちの1つである。
【0012】
第9態様では、本発明の実施例はネットワーク装置を提供し、プロセッサ及びメモリを備える。該メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して実行して、上記第4態様又はその各実現方式における方法を実行することに用いられる。
【0013】
第10態様では、チップを提供し、上記第1態様~第4態様のうちのいずれか1つの態様又はその各実現方式における方法を実現することに用いられる。
【0014】
具体的に、該チップは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行し、該チップが取り付けられる装置に上記第1態様~第2態様のうちのいずれか1つの態様又はその各実現方式における方法を実行させるためのプロセッサを備える。
【0015】
第11態様では、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該コンピュータプログラムによってコンピュータが上記第1態様~第4態様のうちのいずれか1つの態様又はその各実現方式における方法を実行する。
【0016】
第12態様では、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム命令を含み、該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが上記第1態様~第4態様のうちのいずれか1つの態様又はその各実現方式における方法を実行する。
【0017】
第13態様では、コンピュータプログラムを提供し、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが上記第1態様~第4態様のうちのいずれか1つの態様又はその各実現方式における方法を実行する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施例の技術案によれば、端末装置と目標ネットワーク装置との接続に成功した後、ソースネットワーク装置から目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は本願の実施例に係る通信システムアーキテクチャの模式図1である。
図2図2は本願の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャート1である。
図3図3は本発明の実施例に係るハンドオーバ処理シーンの模式図である。
図4図4は本願の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャート2である。
図5図5は本願の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャート3である。
図6図6は本願の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャート4である。
図7図7は本願の実施例に係る端末装置の要部構成模式図である。
図8図8は本発明の実施例に係るネットワーク装置の要部構成模式図1である。
図9図9は本発明の実施例に係るネットワーク装置の要部構成模式図2である。
図10図10は本発明の実施例に係る通信装置の要部構成模式図である。
図11図11は本願の実施例に係るチップの模式的なブロック図である。
図12図12は本願の実施例に係る通信システムアーキテクチャの模式図2である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願の実施例の図面を参照しながら、本願の実施例の技術案を説明し、無論、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、実施例の全部ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0021】
本願の実施例の技術案は様々な通信システム、例えば、モバイル通信用グローバル(GSM、Global System of Mobile communication)システム、符号分割多元接続(CDMA、Code Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA、Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS、General Packet Radio Service)、ロングタームエボリューション(LTE、Long Term Evolution)システム、LTE周波数分割複信(FDD、Frequency Division Duplex)システム、LTE時分割複信(TDD、Time Division Duplex)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS、Universal Mobile Telecommunication System)、マイクロ波利用アクセスに関する世界的な相互運用(WiMAX、Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信システム又は5Gシステム等に適用されてもよい。
【0022】
例示的に、本願の実施例に適用される通信システム100は図1に示される。該通信システム100はネットワーク装置110を備えてもよく、ネットワーク装置110は端末装置120(通信端末、端末とも称される)と通信する装置であってもよい。ネットワーク装置110は特定の地理的領域に通信カバレッジを提供することができ、且つ該カバレッジ領域内の端末装置と通信することができる。選択肢として、該ネットワーク装置110はGSMシステム又はCDMAシステムにおけるネットワーク装置(BTS、Base Transceiver Station)、WCDMAシステムにおけるネットワーク装置(NB、NodeB)、LTEシステムにおける発展型ネットワーク装置(eNB又はeNodeB、Evolutional Node B)、又はクラウド無線アクセスネットワーク(CRAN、Cloud Radio Access Network)における無線制御装置であってもよい。又は、該ネットワーク装置は移動交換局、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブルデバイス、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルータ、5Gネットワークにおけるネットワーク側装置又は将来発展する公衆陸上移動網(PLMN、Public Land Mobile Network)におけるネットワーク装置等であってもよい。
【0023】
該通信システム100は更にネットワーク装置110のカバレッジ範囲内の少なくとも1つの端末装置120を備える。ここで使用される「端末装置」としては、有線回線を介して接続するもの、例えば公衆電話交換網(PSTN、Public Switched Telephone Networks)、デジタル加入者回線(DSL、Digital Subscriber Line)、デジタルケーブル、直接ケーブルを介して接続するもの、及び/又は他のデータ接続/ネットワーク、及び/又は無線インターフェース、例えばセルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN、Wireless Local Area Network)例えばDVB-Hネットワークに対するデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、AM-FM放送送信機を介するもの、及び/又は他の端末装置が通信信号を送受信するように設定される装置、及び/又はモノのインターネット(IoT、Internet of Things)装置を含むが、それらに限らない。無線インターフェースを介して通信するように設定される端末装置は「無線通信端末」、「無線端末」又は「モバイル端末」と称されてもよい。モバイル端末の例は衛星又はセルラー電話、セルラー無線電話及びデータ処理、ファックス及びデータ通信機能を組み合わせることのできるパーソナル移動通信システム(PCS、Personal Communications System)端末、無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットへのアクセス、Webブラウザ、メモ帳、カレンダー及び/又は全地球測位システム(GPS、Global Positioning System)受信機を備えてもよいPDA、並びに通常のラップトップ及び/又はパームトップ受信機又は無線電話送受信機を備える他の電子装置を含むが、それらに限らない。端末装置とはアクセス端末、ユーザー装置(User Equipment、端末装置)、ユーザー要素、加入者局、移動局、トラバーサー、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザー端末、端末、無線通信装置、ユーザーエージェント又はユーザーデバイスを指してもよい。アクセス端末はセルラー電話、コードレスホン、セッション確立プロトコル(SIP、Session Initiation Protocol)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL、Wireless Local Loop)局、パーソナルデジタルアシスタント(PDA、Personal Digital Assistant)、無線通信機能を有する携帯端末、コンピューティングデバイス又は無線モデムに接続される他の処理装置、車載装置、ウェアラブルデバイス、5Gネットワークにおける端末装置又は将来発展するPLMNにおける端末装置等であってもよい。
【0024】
選択肢として、端末装置120同士は装置対装置(D2D、Device to Device)通信を行うことができる。
【0025】
選択肢として、5Gシステム又は5Gネットワークは更に新無線(NR、New Radio)システム又はNRネットワークと称されてもよい。
【0026】
図1には1つのネットワーク装置及び2つの端末装置を例示する。選択肢として、該通信システム100は複数のネットワーク装置を備えてもよく、且つ各ネットワーク装置のカバレッジ範囲内に他の数の端末装置が含まれてもよく、本願の実施例は制限しない。
【0027】
選択肢として、該通信システム100は更にネットワーク制御装置、モビリティ管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本願の実施例は制限しない。
【0028】
理解されるように、本願の実施例では、ネットワーク/システムにおける通信機能を持つ装置は通信装置と称されてもよい。図1に示される通信システム100を例とし、通信装置は通信機能を持つネットワーク装置110及び端末装置120を備えてもよく、ネットワーク装置110及び端末装置120は前記具体的な装置であってもよく、ここで詳細な説明は省略する。通信装置は更に通信システム100における他の装置、例えばネットワーク制御装置、モビリティ管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本願の実施例は制限しない。
【0029】
理解されるように、本明細書における用語「システム」と「ネットワーク」は本明細書において常に交換可能に使用される。本明細書における用語「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明するためのものに過ぎず、3つの関係が存在してもよいことを示す。例えば、「A及び/又はB」は「Aが独立して存在する」「AとBが同時に存在する」「Bが独立して存在する」の3つの状況を示してもよい。また、本明細書における文字「/」は一般的に前後関連オブジェクトが「又は」の関係であることを示す。
【0030】
本発明の実施例の特徴及び技術的内容をより詳しく理解するために、以下に図面を参照しながら本発明の実施例の実現を詳しく説明する。添付の図面は参照・説明のためのものに過ぎず、本発明の実施例を制限するためのものではない。
【0031】
実施例1
本発明の実施例はソースネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、図2に示すように、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送するステップ201を含む。
【0032】
本実施例は以下のいくつかのシーンに適用され得る。第1シーンとしては、端末装置は少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始し、このとき、端末装置はソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。第2シーンとしては、ソースネットワーク装置は端末装置がアクセスできる少なくとも1つのネットワーク装置を決定し、次に端末装置のために少なくとも1つのネットワーク装置から目標ネットワーク装置を選択して、選択された目標ネットワーク装置を端末装置に送信し、端末装置が目標ネットワーク装置に対して接続を開始することを可能にし、このとき、ソースネットワーク装置は端末装置との接続を保持してもよく、端末装置との接続を切断してもよい。
【0033】
目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、又は、端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記方法は更に、
前記目標ネットワーク装置の識別子情報を受信することを含む。
【0034】
目標ネットワーク装置の識別子情報を受信する方式は、
ソースネットワーク装置と端末装置が接続を保持する場合、端末装置から送信されたハンドオーバに成功した目標ネットワーク装置の識別子情報を受信し、又は、前記目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、
ソースネットワーク装置と端末装置が接続を切断する場合、目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、であってもよく、
目標ネットワーク装置はネットワークシグナリング又は指示情報により前記識別子情報を含んでもよい。
【0035】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは、前記目標ネットワーク装置にアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを転送することを含む。
【0036】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得し得る処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0037】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、無線リソース管理RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0038】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置が無線リソース制御RRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0039】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0040】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは更に、
前記目標ネットワーク装置にデータ状態報告を送信すること、前記目標ネットワーク装置にソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を送信すること、前記目標ネットワーク装置にデータ無線ベアラ(DRB)構成を送信すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよい。SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクサービスデータユニットSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0042】
更に、本実施例の1つのシーンは端末装置が切り換えるとき、ソースネットワーク装置との接続状態を保持する場合を含み、このとき、目標ネットワーク装置はセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置はマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ち二重接続DCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0043】
また、上記シーンにおいて、第1目標ネットワーク装置に対して接続を開始するとともに、ソースネットワーク装置の接続を保持する場合、本実施例の端末装置は更にソースネットワーク装置との接続を保持してもよい。前記端末装置はソースネットワーク装置との間の第1プロトコルスタック及び第1関連暗号鍵を保持して、第1目標ネットワーク装置との間の第2プロトコルスタック及び第2関連暗号鍵を維持し、前記第1関連暗号鍵が第2関連暗号鍵と異なる。第2関連暗号鍵が第1関連暗号鍵により生成されてもよい。
【0044】
第1プロトコルスタックと第2プロトコルスタックは同じであってもよく、異なってもよく、少なくとも部分的に異なってもよい。例えば、5Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるサービスデータ適応プロトコル(SDAP、Service Data Adaptation Protocol)、異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。4Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。また、本実施例に係る解決手段において、異なる暗号鍵を使用するように確保するために、第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックのPDCPは異ならなければならない。SDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つは同じであってもよく、異なってもよい。又は、前記第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックはSDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つを共有してもよく、それぞれSDAP、RLC、MAC及び物理層を有してもよい。
【0045】
本実施例の他のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性があり、このとき、前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記方法は更に、端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられることを含む。すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0046】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0047】
以上によれば、上記解決手段により、端末装置と目標ネットワーク装置との接続に成功した後、ソースネットワーク装置は目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。
【0048】
実施例2
本発明の実施例はソースネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、図4に示すように、
少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送するステップ401を含む。
【0049】
実施例1との相違点は、本実施例が端末装置と目標ネットワーク装置との接続の確立に成功した場合にデータを送信するように制限しないが、直接に複数の目標ネットワーク装置にデータを送信することである。
【0050】
本実施例が適用可能なシーンは端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始することである。このとき、端末装置はソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。
【0051】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは、前記目標ネットワーク装置にアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを転送することを含む。
【0052】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0053】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0054】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0055】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0056】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは更に、
前記目標ネットワーク装置にデータ状態報告を送信すること、前記目標ネットワーク装置にソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を送信すること、前記目標ネットワーク装置にデータ無線ベアラ(DRB)構成を送信すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0057】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0058】
更に、目標ネットワーク装置はセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置はマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0059】
本実施例のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性があり、このとき、前記少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記方法は更に、
端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に前記少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられることを含む。
【0060】
すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0061】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0062】
以上によれば、上記解決手段により、ソースネットワーク装置は直接に端末装置の少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。且つ、ソースネットワーク装置は直接に目標ネットワーク装置にデータを送信することができるため、本解決手段はハンドオーバを完了した後、端末装置の関連データを取得するプロセスを簡素化することができ、それによりハンドオーバ効率を更に向上させる。
【0063】
実施例3
本発明の実施例は目標ネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、図5に示すように、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信するステップ501を含む。
【0064】
本実施例が適用可能なシーンはいくつかある。第1シーンとしては、端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始し、このとき、端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。第2シーンとしては、ソースネットワーク装置は端末装置がアクセスできる少なくとも1つのネットワーク装置を決定し、次に端末装置のために少なくとも1つのネットワーク装置から目標ネットワーク装置を選択して、選択された目標ネットワーク装置を端末装置に送信し、端末装置が目標ネットワーク装置に対して接続を開始することを可能にし、このとき、ソースネットワーク装置が端末装置との接続を保持してもよく、端末装置との接続を切断してもよい。
【0065】
目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、又は、端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記方法は更に、
ソースネットワーク装置に前記目標ネットワーク装置の識別子情報を送信することを含む。
【0066】
目標ネットワーク装置の識別子情報を受信する方式は、ソースネットワーク装置と端末装置が接続を保持する場合、端末装置から送信されたハンドオーバに成功した目標ネットワーク装置の識別子情報を受信し、又は、前記目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、
ソースネットワーク装置と端末装置が接続を切断する場合、目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、であってもよく、
目標ネットワーク装置はネットワークシグナリング又は指示情報により前記識別子情報を含んでもよい。
【0067】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは、
前記ソースネットワーク装置から転送されたアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを受信することを含む。
【0068】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0069】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0070】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0071】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0072】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは更に、
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータ状態報告を受信すること、
前記ソースネットワーク装置から転送されたソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を受信すること、
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータ無線ベアラ(DRB)構成を受信すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0073】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0074】
更に説明されるように、本実施例の1つのシーンは端末装置が切り換えるとき、ソースネットワーク装置との接続状態を保持する場合を含み、このとき、目標ネットワーク装置がセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置がマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0075】
また、上記シーンにおいて、第1目標ネットワーク装置に対して接続を開始するとともに、ソースネットワーク装置の接続を保持する場合、本実施例の端末装置は更にソースネットワーク装置との接続を保持してもよい。前記端末装置はソースネットワーク装置との間の第1プロトコルスタック及び第1関連暗号鍵を保持して、第1目標ネットワーク装置との間の第2プロトコルスタック及び第2関連暗号鍵を維持し、前記第1関連暗号鍵が第2関連暗号鍵と異なる。第2関連暗号鍵が第1関連暗号鍵により生成されてもよい。
【0076】
第1プロトコルスタックと第2プロトコルスタックは同じであってもよく、異なってもよく、少なくとも部分的に異なってもよい。例えば、5Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるサービスデータ適応プロトコル(SDAP、Service Data Adaptation Protocol)、異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。4Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。また、本実施例に係る解決手段において、異なる暗号鍵を使用するように確保するために、第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックのPDCPは異ならなければならない。SDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つは同じであってもよく、異なってもよい。又は、前記第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックはSDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つを共有してもよく、それぞれSDAP、RLC、MAC及び物理層を有してもよい。
【0077】
本実施例の他のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性があり、このとき、前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記ソースネットワーク装置は、端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられる。すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0078】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0079】
以上によれば、上記解決手段により、端末装置と目標ネットワーク装置との接続に成功した後、ソースネットワーク装置は目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。
【0080】
実施例4
本発明の実施例は目標ネットワーク装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、図6に示すように、
ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信し、前記目標ネットワーク装置はネットワーク側が端末装置に設定した少なくとも1つの目標ネットワーク装置のうちの1つであるステップ601を含む。
【0081】
実施例3との相違点は、本実施例が端末装置と目標ネットワーク装置との接続の確立に成功した場合にデータを送信するように制限しないが、直接に複数の目標ネットワーク装置にデータを送信することである。
【0082】
本実施例が適用可能なシーンは端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始することである。このとき、端末装置はソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。
【0083】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは、ソースネットワーク装置から転送されたアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを受信することを含む。
【0084】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0085】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0086】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0087】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0088】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは更に、
ソースネットワーク装置から転送されたデータ状態報告を受信すること、
ソースネットワーク装置から転送されたソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を受信すること、
ソースネットワーク装置から転送されたデータ無線ベアラ(DRB)構成を受信すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0089】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0090】
更に、目標ネットワーク装置はセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置はマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0091】
本実施例のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性がある。このとき、前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信した後、前記方法は更に、
前記目標ネットワーク装置と端末装置との接続に成功した場合、前記ソースネットワーク装置から送信されたデータを保持することと、
前記目標ネットワーク装置と端末装置との接続に失敗した場合、前記ソースネットワーク装置から送信されたデータを削除することと、を含む。
【0092】
すなわち、目標ネットワーク装置と端末装置が接続を行うとき、ソースネットワーク装置から送信されたデータを受信し始めるが、目標ネットワーク装置と端末装置との接続の確立に成功又は失敗したことを決定する場合、ソースネットワーク装置から送信されたデータを保持するかどうかを決定する。このように、ネットワーク装置の記憶負荷を増加せずにハンドオーバ効率を確保することができる。
【0093】
以上によれば、上記解決手段により、ソースネットワーク装置は直接に端末装置の少なくとも1つの目標ネットワーク装置とデータ伝送を行うことができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用され、且つ、ソースネットワーク装置は直接に目標ネットワーク装置にデータを送信することができるため、本解決手段はハンドオーバを完了した後、端末装置の関連データを取得するプロセスを簡素化することができ、それによりハンドオーバ効率を更に向上させる。
【0094】
実施例5
本発明の実施例はソースネットワーク装置を提供し、図7に示すように、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第1通信ユニットによって前記目標ネットワーク装置にデータを転送する第1処理ユニット71と、
目標ネットワーク装置にデータを送信することに用いられる第1通信ユニット72と、を備える。
【0095】
本実施例が適用可能なシーンはいくつかある。第1シーンとしては、端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始し、このとき、端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。第2シーンとしては、ソースネットワーク装置は端末装置がアクセスできる少なくとも1つのネットワーク装置を決定し、次に端末装置のために少なくとも1つのネットワーク装置から目標ネットワーク装置を選択して、選択された目標ネットワーク装置を端末装置に送信し、端末装置が目標ネットワーク装置に対して接続を開始することを可能にし、このとき、ソースネットワーク装置が端末装置との接続を保持してもよく、端末装置との接続を切断してもよい。
【0096】
目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、又は、端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第1通信ユニット72は前記目標ネットワーク装置の識別子情報を受信する。
【0097】
目標ネットワーク装置の識別子情報を受信する方式は、ソースネットワーク装置と端末装置が接続を保持する場合、端末装置から送信されたハンドオーバに成功した目標ネットワーク装置の識別子情報を受信し、又は、前記目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、
ソースネットワーク装置と端末装置が接続を切断する場合、目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、であってもよく、
目標ネットワーク装置はネットワークシグナリング又は指示情報により前記識別子情報を含んでもよい。
【0098】
前記目標ネットワーク装置にデータを転送することは、前記目標ネットワーク装置にアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを転送することを含む。
【0099】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0100】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0101】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0102】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0103】
前記第1通信ユニット72は、
前記目標ネットワーク装置にデータ状態報告を送信すること、前記目標ネットワーク装置にソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を送信すること、前記目標ネットワーク装置にデータ無線ベアラ(DRB)構成を送信すること、のうちの少なくとも1つを実行する。
【0104】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0105】
更に説明されるように、本実施例の1つのシーンは端末装置が切り換えるとき、ソースネットワーク装置との接続状態を保持する場合を含み、このとき、目標ネットワーク装置がセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置がマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0106】
また、上記シーンにおいて、第1目標ネットワーク装置に対して接続を開始するとともに、ソースネットワーク装置の接続を保持する場合、本実施例の端末装置は更にソースネットワーク装置との接続を保持してもよい。前記端末装置はソースネットワーク装置との間の第1プロトコルスタック及び第1関連暗号鍵を保持して、第1目標ネットワーク装置との間の第2プロトコルスタック及び第2関連暗号鍵を維持し、前記第1関連暗号鍵が第2関連暗号鍵と異なる。第2関連暗号鍵は第1関連暗号鍵により生成されてもよい。
【0107】
第1プロトコルスタックと第2プロトコルスタックは同じであってもよく、異なってもよく、少なくとも部分的に異なってもよい。例えば、5Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるサービスデータ適応プロトコル(SDAP、Service Data Adaptation Protocol)、異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。4Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。また、本実施例に係る解決手段において、異なる暗号鍵を使用するように確保するために、第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックのPDCPは異ならなければならない。SDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つは同じであってもよく、異なってもよい。又は、前記第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックはSDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つを共有してもよく、それぞれSDAP、RLC、MAC及び物理層を有してもよい。
【0108】
本実施例の他のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性がある。このとき、前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられる。すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0109】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0110】
以上によれば、上記解決手段により、端末装置と目標ネットワーク装置との接続に成功した後、ソースネットワーク装置は目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。
【0111】
実施例6
本発明の実施例はソースネットワーク装置を提供し、
少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送する第2通信ユニットを備える。
【0112】
本実施例は端末装置と目標ネットワーク装置との接続の確立に成功した場合にデータを送信するように制限しないが、直接に複数の目標ネットワーク装置にデータを送信する。
【0113】
本実施例が適用可能なシーンは端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始することである。このとき、端末装置はソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。
【0114】
前記第2通信ユニットは前記目標ネットワーク装置にアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを転送する。
【0115】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0116】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0117】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0118】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0119】
前記第2通信ユニットは更に、
前記目標ネットワーク装置にデータ状態報告を送信すること、前記目標ネットワーク装置にソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を送信すること、前記目標ネットワーク装置にデータ無線ベアラ(DRB)構成を送信すること、のうちの少なくとも1つを実行する。
【0120】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0121】
更に説明されるように、目標ネットワーク装置がセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置がマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0122】
本実施例のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性がある。このとき、前記少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記第2通信ユニットは端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に前記少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられる。
【0123】
すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0124】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0125】
以上によれば、上記解決手段により、ソースネットワーク装置は直接に端末装置の少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。且つ、ソースネットワーク装置は直接に目標ネットワーク装置にデータを送信することができるため、本解決手段はハンドオーバを完了した後、端末装置の関連データを取得するプロセスを簡素化することができ、それによりハンドオーバ効率を更に向上させる。
【0126】
実施例7
本発明の実施例は目標ネットワーク装置を提供し、図8に示すように、
端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第3通信ユニットによってソースネットワーク装置から転送されたデータを受信する第3処理ユニット81と、
ソースネットワーク装置から送信されたデータを受信する第3通信ユニット82と、を備える。
【0127】
本実施例が適用可能なシーンはいくつかある。第1シーンとしては、端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始し、このとき、端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。第2シーンとしては、ソースネットワーク装置は端末装置がアクセスできる少なくとも1つのネットワーク装置を決定し、次に端末装置のために少なくとも1つのネットワーク装置から目標ネットワーク装置を選択して、選択された目標ネットワーク装置を端末装置に送信し、端末装置が目標ネットワーク装置に対して接続を開始することを可能にし、このとき、ソースネットワーク装置は端末装置との接続を保持してもよく、端末装置との接続を切断してもよい。
【0128】
ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信する前に、又は、端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、第3通信ユニット82はソースネットワーク装置に前記目標ネットワーク装置の識別子情報を送信する。
【0129】
目標ネットワーク装置の識別子情報を受信する方式は、ソースネットワーク装置と端末装置が接続を保持する場合、端末装置から送信されたハンドオーバに成功した目標ネットワーク装置の識別子情報を受信し、又は、前記目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、
ソースネットワーク装置と端末装置が接続を切断する場合、目標ネットワーク装置から送信された識別子情報を受信することと、であってもよく、
目標ネットワーク装置はネットワークシグナリング又は指示情報により前記識別子情報を含んでもよい。
【0130】
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータを受信することは、
前記ソースネットワーク装置から転送されたアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを受信することを含む。
【0131】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0132】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0133】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0134】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0135】
前記第3通信ユニット82は更に、
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータ状態報告を受信すること、
前記ソースネットワーク装置から転送されたソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を受信すること、
前記ソースネットワーク装置から転送されたデータ無線ベアラ(DRB)構成を受信すること、のうちの少なくとも1つを実行する。
【0136】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0137】
更に説明されるように、本実施例の1つのシーンは端末装置が切り換えるとき、ソースネットワーク装置との接続状態を保持する場合を含み、このとき、目標ネットワーク装置がセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置がマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0138】
また、上記シーンにおいて、第1目標ネットワーク装置に対して接続を開始するとともに、ソースネットワーク装置の接続を保持する場合、本実施例の端末装置は更にソースネットワーク装置との接続を保持してもよい。前記端末装置はソースネットワーク装置との間の第1プロトコルスタック及び第1関連暗号鍵を保持して、第1目標ネットワーク装置との間の第2プロトコルスタック及び第2関連暗号鍵を維持し、前記第1関連暗号鍵が第2関連暗号鍵と異なる。第2関連暗号鍵は第1関連暗号鍵により生成されてもよい。
【0139】
第1プロトコルスタックと第2プロトコルスタックは同じであってもよく、異なってもよく、少なくとも部分的に異なってもよい。例えば、5Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるサービスデータ適応プロトコル(SDAP、Service Data Adaptation Protocol)、異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。4Gシステムに対する場合、端末装置とソースネットワーク装置との間及び端末装置と第1目標ネットワーク装置との間に異なるパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)、異なる無線リンク制御プロトコル(RLC、Radio Link Control)、異なる媒体アクセス制御(MAC)エンティティ、異なる低位レイヤ(Low layer)エンティティを維持してもよい。また、本実施例に係る解決手段において、異なる暗号鍵を使用するように確保するために、第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックのPDCPは異ならなければならない。SDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つは同じであってもよく、異なってもよい。又は、前記第1プロトコルスタック及び第2プロトコルスタックはSDAP、RLC、MAC及び物理層のうちの少なくとも1つを共有してもよく、それぞれSDAP、RLC、MAC及び物理層を有してもよい。
【0140】
本実施例の他のシーンにおいて、ソースネットワーク装置は端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定する可能性がある。このとき、前記端末装置の目標ネットワーク装置へのハンドオーバに成功したことを決定した場合、前記目標ネットワーク装置にデータを転送する前に、前記ソースネットワーク装置は端末装置にハンドオーバ命令を送信し、前記ハンドオーバ命令は端末装置に少なくとも1つの目標ネットワーク装置を示すことに用いられる。すなわち、ソースネットワーク装置が端末装置に複数の目標ネットワーク装置を設定した場合、それに応じて、前記端末装置はその中から現在接続を開始する目標ネットワーク装置として1つのものを選択することとなり、このとき、ソースネットワーク装置と接続を保持したり、切断したりしてもよい。
【0141】
前記ハンドオーバ命令は少なくとも1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージを含む。ソースネットワーク装置は複数の目標ネットワーク装置の再構成メッセージを一回限りで端末装置に送信してもよく、1回1つの目標ネットワーク装置の再構成メッセージしか送信しないが、複数回送信し、例えば1つの目標ネットワーク装置へのハンドオーバに失敗した後、ソースネットワーク装置が他の新たな目標ネットワーク装置の再構成メッセージを送信してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0142】
以上によれば、上記解決手段により、端末装置と目標ネットワーク装置との接続に成功した後、ソースネットワーク装置は目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。
【0143】
実施例8
本発明の実施例は目標ネットワーク装置を提供し、図9に示すように、第4通信ユニット91を備え、
前記第4通信ユニット91はソースネットワーク装置から転送されたデータを受信し、前記目標ネットワーク装置はネットワーク側が端末装置に設定した少なくとも1つの目標ネットワーク装置のうちの1つである。
【0144】
実施例3との相違点は、本実施例が端末装置と目標ネットワーク装置との接続の確立に成功した場合にデータを送信するように制限しないが、直接に複数の目標ネットワーク装置にデータを送信することである。
【0145】
本実施例が適用可能なシーンは端末装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置を取得し、次に少なくとも1つの目標ネットワーク装置から1つの目標ネットワーク装置を選択し、選択された目標ネットワーク装置に対して接続のハンドオーバを開始することである。このとき、端末装置はソースネットワーク装置との接続を保持してもよく、ソースネットワーク装置との接続を切断してもよい。
【0146】
前記第4通信ユニット91はソースネットワーク装置から転送されたアップリンクデータ及び/又はダウンリンクデータを受信する。
【0147】
データの転送処理については、ソースネットワーク装置が少なくとも1つの目標ネットワーク装置から対応する目標ネットワーク装置の情報を取得する処理プロセスを参照してもよい。切り換えて関連情報を取得するプロセスについては、図3を参照してもよく、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階及びハンドオーバ完了段階を含む。
【0148】
ハンドオーバ準備段階は図中のステップ1~6、即ちソースネットワーク装置が端末装置に測定制御を送信することと、端末装置が複数のネットワーク装置又はセルに対する測定を行った後、ソースネットワーク装置に測定報告を送信することと、ソースネットワーク装置が測定報告に基づいて(又は、RRM情報と組み合わせて)ハンドオーバ策略を行うことと、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置にハンドオーバ要求を送信することで、目標ネットワーク装置がハンドオーバを準備することと、目標ネットワーク装置がハンドオーバ要求に応じてハンドオーバ許可制御を行うことと、目標ネットワーク装置がハンドオーバを行うことを決定する場合、ソースネットワーク装置にハンドオーバ要求確認を送信することと、を含む。
【0149】
次にハンドオーバ実行段階を行い、該ハンドオーバ実行段階は図中のステップ7~11、具体的に、目標ネットワーク装置がRRC情報を生成し、RRC接続再構成情報をソースネットワーク装置に送信し、ソースネットワーク装置がRRC接続再構成情報を端末装置に送信することと、端末装置がRRC接続再構成情報を受信した後、接続再構成情報に基づいてハンドオーバ処理を実行することと、次にソースネットワーク装置が前記目標ネットワーク装置にデータを転送することと、端末装置と目標ネットワーク装置が同期した後、目標ネットワーク装置によるUL割り当てを受信し、目標ネットワーク装置にRRC接続再構成完了情報を送信することと、を含む。
【0150】
最後にハンドオーバ完了段階に入り、該ハンドオーバ完了段階は図中のステップ12~18、具体的に、目標ネットワーク装置がMMEに経路ハンドオーバ要求を送信することで、端末装置のセルが変わったことをMMEに通知することと、MMEがサービスゲートウェイにベアラ調整要求を送信し、サービスゲートウェイがダウンリンク経路のハンドオーバ処理を行うことと、サービスゲートウェイが処理を完了した後、MMEにベアラ調整完了情報を送信して、MMEが目標ネットワーク装置に経路ハンドオーバ要求の確認メッセージを送信することと、目標ネットワーク装置がソースネットワーク装置に端末装置のコンテキスト解放を通知し、ソースネットワーク装置がリソースを解放することと、を含む。
【0151】
前記第4通信ユニット91は更に、
ソースネットワーク装置から転送されたデータ状態報告を受信すること、
ソースネットワーク装置から転送されたソースネットワーク装置側のデータパケットのシーケンス番号(SN)を受信すること、
ソースネットワーク装置から転送されたデータ無線ベアラ(DRB)構成を受信すること、のうちの少なくとも1つを実行する。
【0152】
具体的に、ソースネットワーク装置が目標ネットワーク装置に転送した情報はSN状態伝送情報を含んでもよく、SN状態情報にはアップリンクパケットデータ収束プロトコル(PDCP、Packet Data Convergence Protocol)SNの受信状態及びダウンリンクPDCP SNの伝送状態等が含まれる。更に、アップリンクPDCP SNの受信状態は少なくともPDCP SNの1番目の紛失したアップリンクSDUを含み、更にアップリンクSDUの順不同受信状態のビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNの伝送状態は次のPDCP SNを含んでもよく、次のPDCP SNは目標ネットワーク装置が割り当てようとする新たなSDUである。なお、ここで他の情報を網羅しない。
【0153】
更に説明されるように、目標ネットワーク装置がセカンダリノード(SN)であってもよく、前記ソースネットワーク装置がマスターノード(MN)である。ここで注意されるように、ロングタームエボリューション(LTE)システムにおいて、SNはSCGと称されるが、新無線(NR)においてSNと称され、同様の概念、即ちDCシーンにおける第2サービスネットワーク装置を指す。具体的に、端末装置の接続状態は端末装置がソースネットワーク装置との接続を保持して、目標ネットワーク装置との接続に失敗すること、端末装置がソースネットワーク装置との接続を切断して、目標ネットワーク装置との接続に成功すること、端末装置がセカンダリセル群(SCG)との接続に失敗し、SCGが接続の変化に失敗することであってもよい。当然ながら、複数のSCGを設定したシーンにおいて、端末装置と1つのSCGとの接続に失敗すること、複数の目標セルを設定したシーンにおいて、端末装置と1つの目標セルとの接続に失敗することであってもよい。他の適用シーンがある可能性があるが、本実施例では網羅しない。
【0154】
本実施例のシーンにおいて、前記目標ネットワーク装置は第4処理ユニット92を更に備え、
前記第4処理ユニット92は、前記目標ネットワーク装置と端末装置との接続に成功した場合、前記ソースネットワーク装置から送信されたデータを保持し、
前記目標ネットワーク装置と端末装置との接続に失敗した場合、前記ソースネットワーク装置から送信されたデータを削除する。
【0155】
すなわち、目標ネットワーク装置と端末装置が接続を行うとき、ソースネットワーク装置から送信されたデータを受信し始めるが、目標ネットワーク装置と端末装置との接続の確立に成功又は失敗したことを決定する場合、ソースネットワーク装置から送信されたデータを保持するかどうかを決定する。このように、ネットワーク装置の記憶負荷を増加せずにハンドオーバ効率を確保することができる。
【0156】
以上によれば、上記解決手段により、ソースネットワーク装置は直接に端末装置の少なくとも1つの目標ネットワーク装置にデータを伝送することができる。このように、本解決手段はソースネットワーク装置がデータを送信する新たなシーンを提供し、それにより本解決手段はより多くのハンドオーバシーンに適用される。且つ、ソースネットワーク装置は直接に目標ネットワーク装置にデータを送信することができるため、本解決手段はハンドオーバを完了した後、端末装置の関連データを取得するプロセスを簡素化することができ、それによりハンドオーバ効率を更に向上させる。
【0157】
図10は本願の実施例に係る通信装置1000の構造模式図であり、通信装置は本実施例に記載の端末装置又はネットワーク装置であってもよい。図10に示される通信装置1000はプロセッサ1010を備え、プロセッサ1010はメモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0158】
選択肢として、図10に示すように、通信装置1000は更にメモリ1020を備えてもよい。プロセッサ1010はメモリ1020からコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0159】
メモリ1020はプロセッサ1010から独立した1つの独立したデバイスであってもよく、プロセッサ1010に統合されてもよい。
【0160】
選択肢として、図10に示すように、通信装置1000は更に送受信機1030を備えてもよく、プロセッサ1010は該送受信機1030と他の装置との通信を制御することができ、具体的に、他の装置に情報又はデータを送信し、又は他の装置から送信された情報又はデータを受信することができる。
【0161】
送受信機1030は送信機及び受信機を備えてもよい。送受信機1030は更にアンテナを備えてもよく、アンテナの数が1つ又は複数であってもよい。
【0162】
選択肢として、該通信装置1000は具体的に本願の実施例のネットワーク装置であってもよく、且つ該通信装置1000は本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0163】
選択肢として、該通信装置1000は具体的に本願の実施例の端末装置又はモバイル端末であってもよく、且つ該通信装置1000は本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0164】
図11は本願の実施例のチップの構造模式図である。図11に示されるチップ1100はプロセッサ1110を備え、プロセッサ1110はメモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0165】
選択肢として、図11に示すように、チップ1100は更にメモリ1120を備えてもよい。プロセッサ1110はメモリ1120からコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0166】
メモリ1120はプロセッサ1110から独立した1つの独立したデバイスであってもよく、プロセッサ1110に統合されてもよい。
【0167】
選択肢として、該チップ1100は更に入力インターフェース1130を備えてもよい。プロセッサ1110は該入力インターフェース1130と他の装置又はチップとの通信を制御することができ、具体的に、他の装置又はチップから送信された情報又はデータを取得することができる。
【0168】
選択肢として、該チップ1100は更に出力インターフェース1140を備えてもよい。プロセッサ1110は該出力インターフェース1140と他の装置又はチップとの通信を制御することができ、具体的に、他の装置又はチップに情報又はデータを出力することができる。
【0169】
選択肢として、該チップは本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該チップは本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0170】
選択肢として、該チップは本願の実施例の端末装置に適用されてもよく、且つ該チップは本願の実施例の各方法における端末装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0171】
理解されるように、本願の実施例に言及したチップは更にシステムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と称されてもよい。
【0172】
図12は本願の実施例に係る通信システム1200の模式的なブロック図である。図12に示すように、該通信システム1200は端末装置1210及びネットワーク装置1220を備える。
【0173】
該端末装置1210は上記方法における端末装置の実現する対応機能を実現することに用いられてもよく、該ネットワーク装置1220は上記方法におけるネットワーク装置の実現する対応機能を実現することに用いられてもよい。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0174】
理解されるように、本願の実施例のプロセッサは信号処理機能を有する集積回路チップでありうる。実現過程において、上記方法実施例の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令で行われてもよい。上記プロセッサは汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)又は他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲート又はトランジスタロジックデバイス、個別ハードウェアコンポーネントであってもよい。本願の実施例に開示される各方法、ステップ及び論理ブロックを実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサはいかなる通常のプロセッサ等であってもよい。本願の実施例に開示される方法のステップはハードウェア復号プロセッサで遂行し、又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで遂行するように直接具現されてもよい。ソフトウェアモジュールはランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能読み出し専用メモリ又は電気消去可能プログラム可能メモリ、レジスタ等の本分野で成熟している記憶媒体に位置してもよい。該記憶媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを行う。
【0175】
理解されるように、本願の実施例では、メモリは揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM、Programmable ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM、Erasable PROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM、Electrically EPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは外部キャッシュメモリとして使用されるランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよい。例示的な説明であって制限的ではないが、多くの形式のRAM、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、Static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、Dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、Synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、Double Data Rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、Enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、Synchlink DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)は利用可能である。注意されるように、本明細書に説明されるシステム及び方法のメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限らないように意図されるものである。
【0176】
理解されるように、上記メモリは例示的な説明であって制限的ではなく、例えば、本願の実施例のメモリは更にスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、double data rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、synch link DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)等であってもよい。すなわち、本願の実施例のメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限らないように意図されるものである。
【0177】
本願の実施例はコンピュータプログラムを記憶することに用いられるコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0178】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラムによってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0179】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願の実施例の端末装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラムによってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0180】
本願の実施例はコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0181】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0182】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0183】
本願の実施例は更にコンピュータプログラムを提供する。
【0184】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0185】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0186】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示される実施例を参照して説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現できる。これらの機能をハードウェアそれともソフトウェア方式で実行するかは、技術案の特定応用及び設計制約条件によって決定される。当業者は各特定応用に対して異なる方法でここの説明される機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えるものと見なされるべきではない。
【0187】
当業者であれば明確に理解できるように、説明を容易で簡単にするために、上記説明されるシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程については、前述の方法実施例における対応過程を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0188】
本願に係るいくつかの実施例では、理解されるように、開示されるシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよい。例えば、以上に説明される装置実施例は模式的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの区別は論理機能上の区別に過ぎず、実際に実現するとき、他の区別方式があってもよく、例えば複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに結合又は統合されてもよく、又はいくつかの特徴は省略してもよく、又は実行しなくてもよい。一方、表示又は検討される相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接結合又は通信接続であってもよく、電気、機械又は他の形式であってもよい。
【0189】
分離部材として説明される前記ユニットは物理的に分離してもよく、物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもよく、物理ユニットでなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに配置されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のユニットを選択して本実施例案の目的を実現してもよい。
【0190】
また、本願の各実施例では、各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットは独立して物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのユニットに統合されてもよい。
【0191】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるときは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本願の技術案の本質的又は従来技術に貢献する部分、又は該技術案の一部はソフトウェア製品の形式で具現されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の命令を含む1つの記憶媒体に記憶される。上記記憶媒体はUSBメモリ、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0192】
以上の説明は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するためのものではない。当業者が本願に開示される技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本願の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。
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