(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】障害のないセルでのビーム障害回復
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20240206BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20240206BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240206BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W76/19
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2021523880
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 US2019059137
(87)【国際公開番号】W WO2020092752
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-24
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スヴェドマン,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】アワディン,モハメド
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,アラン,ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】リ,チン
(72)【発明者】
【氏名】アジャクプレ,パスカル,エム.
(72)【発明者】
【氏名】リ,イーファン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,グオドン
(72)【発明者】
【氏名】アイヤー,ラクシュミ,アール.
【審査官】新井 寛
(56)【参考文献】
【文献】Intel Corporation,On Beam Management Enhancement,3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1810791,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810791.zip>,2018年09月29日
【文献】NEC,Discussion on Beam Failure Recovery,3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1810805,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810805.zip>,2018年09月28日
【文献】Intel Corporation,Remaining Issues on Beam Management,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808669,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808669.zip>,2018年08月11日
【文献】CMCC,Consideration on measurement and reporting of L1-RSRQ/L1-SINR,3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811049,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811049.zip>,2018年09月29日
【文献】Intel Corporation,On SCell Beam Failure Recovery,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808720,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808720.zip>,2018年08月11日
【文献】LG Electronics Inc.,BWP operation for BFR RA,3GPP TSG RAN WG2 #103 R2-1812639,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_103/Docs/R2-1812639.zip>,2018年08月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1セルでビーム障害検出操作を実施することと、
前記第1セルで
ビーム障害を検出することと、
前記第1セルで構成される1つまたは複数の候補参照信号(Reference Signal:RS)を評価することと、
前記第1セルで
検出したビーム障
害に基づいて、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートおよび前記第2セルのアクティブ下りリンク帯域幅パートを選択することと、
前記第2セルの前記アクティブ上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエスト
(Beam Failure Recovery Request:BFRQ)を伝送すること
であって、前記BFRQは物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)内のBFRQメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御エレメント(Control Element:CE)を含み、前記BFRQ MAC CEは前記第1セルのサービングセルインデックスのインジケーション、および、閾値を上回るRS受信電力(RS received power:RSRP)を示す前記評価した1つまたは複数の候補RSの1つに関連付けられたインデックスの又はインデックスのないインジケーションを含む、ことと、
前記第2セルの前記アクティブ下りリンク帯域幅パートでビーム障害回復応答を受信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが利用可能な場合、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送することと、
前記ビーム障害によってトリガされた物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)でスケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を伝送し、その後、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが前記第1セルで利用可能な場合、前記第1セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、または、
前記ビーム障害によってトリガされた前記第2セルのPUCCHで前記SRを伝送し、その後、前記第2セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記PUSCHは、コンテンションベースランダムアクセス(Contention-Based Random Access:CBRA)プロシージャにおけるMsg3 PUSCHを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記Msg3 PUSCHは、前記BFRQ MAC CEおよびセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio-Network Temporary Identifier:C-RNTI)MAC CEを搬送する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1セルは、プライマリセル、プライマリセカンダリセルグループセル、
およびセカンダリセルのうち1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビーム障害回復リクエストは、
前記第1セルの構成された候補参照信号に関連付けられたインデックス、
前記第1セルに関連付けられた同期信号/物理ブロードキャストチャネルインデックス、および、
非ゼロパワーチャネル状態情報参照信号に関連付けられたインデックス、
のうち1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
プロセッサおよびメモリを備える装置であって、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記装置に、
第1セルでビーム障害検出操作を実施することと、
前記第1セルで
ビーム障害を検出することと、
前記第1セルで構成される1つまたは複数の候補参照信号(Reference Signal:RS)を評価することと、
前記第1セルで
検出したビーム障
害に基づいて、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートおよび前記第2セルのアクティブ下りリンク帯域幅パートを選択することと、
前記第2セルの前記アクティブ上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエスト
(Beam Failure Recovery Request:BFRQ)を伝送すること
であって、前記BFRQは物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)内のBFRQメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御エレメント(Control Element:CE)を含み、前記BFRQ MAC CEは前記第1セルのサービングセルインデックスのインジケーション、および、閾値を上回るRS受信電力(RS received power:RSRP)を示す前記評価した1つまたは複数の候補RSの1つに関連付けられたインデックスの又はインデックスのないインジケーションを含む、ことと、
前記第2セルの前記アクティブ下りリンク帯域幅パートでビーム障害回復応答を受信することと、
を含む操作を実施させる、装置。
【請求項9】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが利用可能な場合、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、または、
前記ビーム障害によってトリガされた物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)でスケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を伝送し、その後、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、
をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが前記第1セルで利用可能な場合、前記第1セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、または、
前記ビーム障害によってトリガされた前記第2セルのPUCCHで前記SRを伝送し、その後、前記第2セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記PUSCHは、コンテンションベースランダムアクセス(Contention-Based Random Access:CBRA)プロシージャにおけるMsg3 PUSCHを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記Msg3 PUSCHは、前記BFRQ MAC CEおよびセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio-Network Temporary Identifier:C-RNTI)MAC CEを搬送する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1セルは、プライマリセル、プライマリセカンダリセルグループセル、
およびセカンダリセルのうち1つまたは複数を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記ビーム障害回復リクエストは、
前記第1セルの構成された候補参照信号に関連付けられたインデックス、
前記第1セルに関連付けられた同期信号/物理ブロードキャストチャネルインデックス、および、
非ゼロパワーチャネル状態情報参照信号に関連付けられたインデックス、
のうち1つまたは複数を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
命令を記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、装置に、
第1セルでビーム障害検出操作を実施することと、
前記第1セルで
ビーム障害を検出することと、
前記第1セルで構成される1つまたは複数の候補参照信号(Reference Signal:RS)を評価することと、
前記第1セルで
検出したビーム障
害に基づいて、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートおよび前記第2セルのアクティブ下りリンク帯域幅パートを選択することと、
前記第2セルの前記アクティブ上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエスト
(Beam Failure Recovery Request:BFRQ)を伝送すること
であって、前記BFRQは物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)内のBFRQメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御エレメント(Control Element:CE)を含み、前記BFRQ MAC CEは前記第1セルのサービングセルインデックスのインジケーション、および、閾値を上回るRS受信電力(RS received power:RSRP)を示す前記評価した1つまたは複数の候補RSの1つに関連付けられたインデックスの又はインデックスのないインジケーションを含む、ことと、
前記第2セルの前記アクティブ下りリンク帯域幅パートでビーム障害回復応答を受信することと、
を含む操作を実施させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが利用可能な場合、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、または、
前記ビーム障害によってトリガされた物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)でスケジューリングリクエスト(Scheduling Request*SR)を伝送し、その後、前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記伝送することは、
前記BFRQ MAC CEを搬送するためのPUSCH伝送グラントが前記第1セルで利用可能な場合、前記第1セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること、または、
前記ビーム障害によってトリガされた前記第2セルのPUCCHで前記SRを伝送し、その後、前記第2セルで前記BFRQ MAC CEを搬送するPUSCHを伝送すること
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記PUSCHは、コンテンションベースランダムアクセス(Contention-Based Random Access:CBRA)プロシージャにおけるMsg3 PUSCHを含む、請求項15に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記Msg3 PUSCHは、前記BFRQ MAC CEおよびセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio-Network Temporary Identifier;C-RNTI)MAC CEを搬送する、請求項18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記第1セルは、プライマリセル、プライマリセカンダリセルグループセル、
およびセカンダリセルのうち1つまたは複数を含む、請求項15に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年11月1日に出願の米国特許仮出願番号第62/753,995号、表題「障害のないセルにおけるビーム障害回復」の利益を請求し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
ビーム障害検出および回復プロシージャは、NR Rel-15において議論されているように、スペシャルセル(Special Cell:SpCell)(例えば、Primary Cell:PCellまたはPrimary SCG Cell:PSCell)でサポートされる可能性がある。しかし、それらは、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)ではサポートされていない。NR Rel-15におけるビーム障害回復(Beam Failure Recovery:BFR)は、コンテンションフリーランダムアクセス(Contention-Free Random Access:CFRA)か、またはコンテンションベースランダムアクセス(Contention-Based Random Access:CBRA)のいずれかを使用する場合がある。UEがアクティブUL帯域幅パート(Band Width Part:BWP)の(CFRAリソースに関連付けられた)候補参照信号(Reference Signal:RS)を用いて構成されており、かつ候補RSの少なくとも1つの測定された参照信号の受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)が閾値を上回る場合、UEは、BFRのためにCFRAを使用する場合がある。チャネル状態情報参照信号(Channel State Information-Reference Signal:CSI-RS)と、同期信号/PBCHブロック(Synchronization Signal/PBCH Block:SSB)とに対して、異なる閾値が構成可能である場合があることに留意されたい。その他の場合、UEは、BFRのために、初期UL BWPおよび初期DL BWPでCBRAを使用することもある。UEは、UEの実装形態に応じて、ビーム障害検出(Beam Failure Detection:BFD)後に候補RS測定(例えば、新しいビーム特定)を実施する必要がある場合があり、これは、BFD後すぐに回復を開始できないことを意味することに留意されたい。一部のUEは、BFDイベントの前に、NBIを実施する場合があり、これは、BFD後すぐに回復を開始できることを意味する。
【発明の概要】
【0003】
NRにおけるビーム障害回復(BFR)フレームワークの不十分な柔軟性に対処する方法およびシステムについて本明細書に開示する。効率および堅固性の改善をサポートするためのいくつかの改良について開示する。DL専用SCell向けのBFRおよびURLLC向けのBFRに関連するユースケースは、複数キャリア対応UEの場合に対処される。
【0004】
解決策は、BFRプロシージャ内の種々の伝送のために、帯域幅パート(BWP)およびセルをより柔軟に使用すること、特に、ULビーム障害回復リクエスト(Beam Failure Recovery Request:BFRQ)およびDLビーム障害回復応答(Beam Failure Recovery Response:BFRR)に基づくものである。提案するフレームワークは、異なるIDを有するBWPで、さらに、異なるセルで、これらの伝送が行われることを可能にする。各例の効果は、ULを伴う別のセルでのBFR UL伝送を可能にすることによって、DL専用SCellでのBFRをサポートすることと、BFRの信頼性および遅延性能を改善させるために、逐次的/並行マルチセルBFRQをサポートすることと、BFRのためのUE始動BWP切り替えを減らして、結果として生じるパケット損失を潜在的に回避させることをサポートすることと、を含む。
【0005】
以下の詳細な説明は、添付図面と共に読むことでより良く理解されるであろう。説明の目的のために、図中に例を示す。しかし、主題は、開示する特定の要素および手段に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1B】
図1Bは、例示的RANおよびコアネットワークのシステム図である。
【
図1C】
図1Cは、例示的RANおよびコアネットワークのシステム図である。
【
図1D】
図1Dは、例示的RANおよびコアネットワークのシステム図である。
【
図1F】
図1Fは、WTRUなどの例示的装置またはデバイスのブロック図である。
【
図1G】
図1Gは、例示的コンピューティングシステムのブロック図である。
【
図2】
図2は、NR Rel-15による、CFRAに基づく例示的ビーム障害回復プロシージャのフローチャートを示す。
【
図3】
図3は、NR Rel-15による、CBRAに基づく例示的ビーム障害回復プロシージャのフローチャートを示す。
【
図4】
図4は、UL BWPと、DL BWPとの適切な切り替えを伴ってBFRを実施する場合の例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【
図5】
図5は、セルkでのBFD/NBIの後に、BFRをセルmで実施する場合の2つの例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【
図6A】
図6Aは、セルkでのBFD/NBIの後に、BFRをセルmで実施する場合の例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【
図6B】
図6Bは、セルkでのBFD/NBIの後に、BFRをセルmで実施する場合の別の例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【
図7】
図7は、逐次的BFR(BFRQ伝送とBFRR監視との両方)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。UEは、セルkでのN回のBFRQ伝送の後に、セルmでのBFRにフォールバックする。
【
図8】
図8は、逐次的BFRQを、セルkでのBFRR監視を伴って、まずセルkで、次にセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。UEは、セルkでのN回のBFRQ伝送の後に、セルmでのBFRQにフォールバックする。
【
図9】
図9は、並行BFR(BFRQ伝送とBFRR監視との両方)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。
【
図10】
図10は、並行BFR(並行BFRQ伝送、ただしBFRR監視は除く)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。
【
図11】
図11は、逐次的BFR(BFRQ伝送とBFRR監視との両方)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。UEは、タイマの満了後に、セルmでのBFRにフォールバックする。
【
図12】
図12は、逐次的BFRQを、セルkでのBFRR監視を伴って、まずセルkで、次にセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。UEは、タイマの満了後に、セルmでのBFRQにフォールバックする。
【
図13】
図13は、タイマの満了後に、並行BFR(BFRQ伝送とBFRR監視との両方)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。
【
図14】
図14は、タイマの満了後に、並行BFR(BFRQ伝送とBFRR監視との両方)をセルkおよびセルmで実施する場合の例示的プロシージャのフローチャートを示す。
【
図15】
図15は、BFRQのために1つまたは複数のセルをUEが選択する、
図5のUEプロシージャの例示的拡張のフローチャートを示す。「セルkと、セルmとの両方」のケースを含む。
【
図16】
図16は、BFRQのために1つまたは複数のセルをUEが選択する、
図5のUEプロシージャの例示的拡張のフローチャートを示す。「セルkと、セルmとの両方」のケースを含む。
【
図17】
図17は、UEがBFRQを障害のあるセルkと、別のセルmとの両方で伝送する例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【
図18】
図18は、UEがBFRQを障害のあるセルkと、別のセルmとの両方で伝送する例示的UEプロシージャのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的通信システムおよびネットワーク
【0008】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)は、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、およびサービス能力(符復号化、セキュリティ、およびサービスの品質に作用するものを含む)を含む、セルラー電気通信ネットワーク技術のために、技術的規格を策定している。最近の無線アクセス技術(RAT)規格は、WCDMA(登録商標)(一般に、3Gと称される)、LTE(一般に、4Gと称される)、LTE-アドバンスト規格、および「5G」とも称される新無線(NR)を含む。3GPP NR規格開発は、継続され、かつ次世代無線アクセス技術(新しいRAT)の規定を含むことが想定され、これは、7GHzを下回る新規のフレキシブルな無線アクセスのプロビジョンと、7GHzを上回る新規のウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスのプロビジョンとを含むことが想定されている。フレキシブルな無線アクセスは、7GHzを下回る新しい周波数帯域における新しい非後方互換性無線アクセスで構成されることが想定され、また同じ周波数帯でまとめて多重化されて、多様な要件を伴う3GPP NRユースケースの広範なセットに対処する場合がある異なる動作モードを含むことが予期される。ウルトラモバイルブロードバンドは、例えば、屋内用途およびホットスポット向けのウルトラモバイルブロードバンドアクセスの機会を提供する、センチ波およびミリ波の周波数帯域を含むことが想定されている。特に、センチ波およびミリ波特有設計最適化を伴うウルトラモバイルブロードバンドは、7GHzを下回るフレキシブル無線アクセスと、共通設計フレームワークを共有することが想定されている。
【0009】
3GPPは、データレート、遅延、およびモビリティに対する、様々なユーザ体験要件となるNRでサポートすることが予期される種々のユースケースを特定している。ユースケースは、一般的なカテゴリ、すなわち、高度化モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、ネットワークオペレーション(例えば、ネットワークスライシング、ルーティング、マイグレーションおよびインターワーキング、省エネルギー)、ならびに、ビークル・ツー・ビークル通信(Vehicle-To-Vehicle:V2V)、ビークル・ツー・インフラストラクチャ通信(Vehicle-To-Infrastructure:V2I)、ビークル・ツー・ネットワーク通信(Vehicle-To-Network:V2N)、ビークル・ツー・ペデストリアン通信(Vehicle-To-Pedestrian:V2P)、およびその他のエンティティとのビークル通信のうちいずれかを含む場合がある高度化ビークル・ツー・エブリシング(Enhanced Vehicle-To-Everything:eV2X)通信を含む。これらのカテゴリにおける具体的サービスおよびアプリケーションは、例えば、いくつか例を挙げると、監視およびセンサネットワーク、デバイス遠隔制御、双方向遠隔制御、パーソナルクラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、無線クラウドベースのオフィス、緊急対応者コネクティビティ、自動車eコール、災害警告、リアルタイムゲーム、多人数ビデオコール、自律運転、拡張現実、触知インターネット、バーチャルリアリティ、ホームオートメーション、ロボティクスおよび空中ドローンを含む。これらのユースケースの全ておよび他のものが、本明細書で検討される。
【0010】
図1Aは、本明細書で記載および請求されるシステム、方法および装置が、使用される場合がある通信システム100の一例を示す。通信システム100は、概して、または集合的に(1つまたは複数の)WTRU102を指す場合がある無線伝送/受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit:WTRU)102a、102b、102c、102d、102e、102fおよび/または102gを含んでもよい。通信システム100は無線アクセスネットワーク(RAN)103/104/105/103b/104b/105b、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)108、インターネット110、その他のネットワーク112およびネットワークサービス113を含んでもよい。ネットワークサービス113は、例えば、V2Xサーバ、V2X機能、ProSeサーバ、ProSe機能、IoTサービス、動画ストリーミングおよび/またはエッジコンピューティングなどを含んでもよい。
【0011】
本明細書に開示する概念が、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素と共に使用される場合があることを理解されよう。WTRU102のそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプの装置またはデバイスであってよい。
図1Aの例では、WTRU102のそれぞれは、ハンドヘルド無線通信装置として
図1Aから
図1Eで描写されている。無線通信で考えられる様々なユースケースで、各WTRUは、無線信号を伝送および/または受信するように構成された任意のタイプの装置またはデバイスを備えている、またはそれらに含まれる場合があり、該任意のタイプの装置またはデバイスとしては、一例にすぎないが、ユーザ端末(User Equipment:UE)、移動局、固定またはモバイルサブスクライバユニット、ポケットベル、セルラー電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ネットブック、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、無線センサ、大衆消費電子製品、スマートウォッチまたはスマート衣類などのウェアラブルデバイス、医療またはe健康デバイス、ロボット、産業機器、ドローン、例えば、車、バス、トラック、電車、または飛行機の乗物などが挙げられることを理解されよう。
【0012】
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含む場合がある。
図1Aの例では、各基地局114aおよび基地局114bは、単一の要素として示されている。実際には、基地局114aおよび114bは、相互接続する任意の数の基地局および/またはネットワーク要素を含んでいてもよい。基地局114aは、WTRU102a、102bおよび102cのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースをとり、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを促進するように構成される任意のタイプのデバイスであってもよい。同様に、基地局114bは、遠隔無線ヘッド(Remote Radio Head:RRH)118a、118b、送受信ポイント(TRP)119a、119bおよび/またはロードサイドユニット(Roadside Unit:RSU)120aおよび120bのうちの少なくとも1つと有線および/または無線でインターフェースをとり、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、その他のネットワーク112、および/またはネットワークサービス113などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを促進するように構成される任意のタイプのデバイスであってもよい。RRH118a、118bは、WTRU102のうちの少なくとも1つ、例えば、WTRU102cと無線でインターフェースをとり、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを促進するように構成される任意のタイプのデバイスであってもよい。
【0013】
TRP119a、119bは、WTRU102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースをとり、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを促進するように構成される任意のタイプのデバイスであってもよい。RSU120aおよび120bは、WTRU102eまたは102fのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースをとり、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、その他のネットワーク112、および/またはネットワークサービス113などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを促進するように構成される任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、基地局114a、114bは、送受信機基地局(Base Transceiver Station:BTS)、Node-B、eNode B、ホームNodeB、ホームeNodeB、次世代Node-B(gNode B)、衛星、サイトコントローラ、アクセスポイント(Access Point:AP)、無線ルータなどであってもよい。
【0014】
基地局114aは、RAN103/104/105の一部である場合があり、それらRANはまた、基地局コントローラ(Base Station Controller:BSC)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)、中継ノードなどの、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい。同様に、基地局114bは、RAN103b/104b/105bの一部であってもよく、それらRANはまた、BSC、RNC、中継ノードなど、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい。基地局114aは、セルと呼ばれることもある特定の地理的領域(図示せず)内で無線信号を伝送および/または受信するように構成されてよい。同様に、基地局114bは、セルと呼ばれることもある特定の地理的領域(図示せず)内で有線および/または無線信号を伝送および/または受信するように構成されてよい。セルは、さらに、セルセクタに分割されてよい。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割されてよい。それにより、例えば、基地局114aは、セルのセクタごとに1つの、3つの送受信機を含んでもよい。基地局114aは、例えば、多入力多出力(Multiple-Input Multiple Output:MIMO)技術を採用してもよく、それにより、セルのセクタごとに複数の送受信機を利用してもよい。
【0015】
基地局114aは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、高周波(Radio Frequency:RF)、マイクロ波、赤外線(Infrared:IR)、紫外線(Ultraviolet:UV)、可視光、センチ波、ミリ波など)であることがあるエアインターフェース115/116/117を通してWTRU102a、102b、102cおよび102gのうちの1つまたは複数と通信してもよい。エアインターフェース115/116/117は、任意の好適な無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)を使用して確立されてよい。
【0016】
基地局114bは、任意の好適な有線(例えば、ケーブル、光ファイバーなど)または無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、UV、可視光、センチ波、ミリ波など)であることがある、有線またはエアインターフェース115b/116b/117bを通してRRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120bのうち1つまたは複数と通信する場合がある。エアインターフェース115b/116b/117bは、任意の好適なRATを使用して確立されてよい。
【0017】
RRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120b、は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、UV、可視光、センチ波、ミリ波など)であることがある、エアインターフェース115c/116c/117cを通してWTRU102c、102d、102e、102fのうちの1つまたは複数と通信する場合がある。エアインターフェース115c/116c/117cは、任意の好適なRATを使用して確立されてよい。
【0018】
WTRU102は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、UV、可視光、センチ波、ミリ波など)であることがある、サイドリンク通信などのエアインターフェース115d/116d/117dを通して相互に通信する場合がある。エアインターフェース115d/116d/117dは、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてよい。
【0019】
通信システム100は、複数のアクセスシステムである場合があり、かつCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセススキームを採用する場合がある。例えば、RAN103/104/105内の基地局114aとWTRU102a、102b、102cとは、または、RAN103b/104b/105b内のRRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120bとWTRU102c、102d、102e、102fとは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)、地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access:UTRA)などの無線技術を実装してよく、それにより、広帯域CDMA(Wideband CDMA:WCDMA)を使用して、エアインターフェース115/116/117および/または115c/116c/117cをそれぞれ確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access:HSPA)および/または発展型HSPA(Evolved HSPA:HSPA+)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速下りリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access:HSDPA)および/または高速上りリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access:HSUPA)を含んでもよい。
【0020】
RAN103/104/105内の基地局114aと、WTRU102a、102b、102cおよび102gとは、または、RAN103b/104b/105b内のRRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120bとWTRU102c、102dとは、発展型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access:E-UTRA)などの無線技術を実装してよく、それにより、例えば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)および/またはLTE-アドバンスト(LTE-Advanced:LTE-A)を使用して、エアインターフェース115/116/117または115c/116c/117cをそれぞれ確立することができる。エアインターフェース115/116/117または115c/116c/117cは、3GPP NR技術を実装する場合もある。LTEおよびLTE-A技術は、(サイドリンク通信などの)LTE D2Dおよび/またはV2X技術およびインターフェースを含む場合がある。同様に、3GPP NR技術は、(サイドリンク通信などの)NR V2X技術およびインターフェースを含む場合がある。
【0021】
RAN103/104/105内の基地局114aと、WTRU102a、102b、102cおよび102gとは、または、RAN103b/104b/105b内のRRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120bとWTRU102c、102d、102eおよび102fとは、IEEE802.16(例えば、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(Worldwide Interoperability For Microwave Access:WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定規格2000(Interim Standard 2000:IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、モバイル通信用グローバルシステム(Global System For Mobile Communications:GSM(登録商標))、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data Rates For GSM Evolution:EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装してもよい。
【0022】
図1Aにおける基地局114cは、無線ルータ、ホームNode B、ホームeNode B、またはアクセスポイントであってもよく、例えば、事業所、家、車両、列車、航空機、衛星、製造所、キャンパスなどの局所エリア内の無線コネクティビティを促進するために、任意の好適なRATを利用してもよい。基地局114cとWTRU102、例えば、WTRU102eとは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)を確立してもよい。同様に、基地局114cとWTRU102、例えば、WTRU102dとは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(Wireless Personal Area Network:WPAN)を確立してもよい。基地局114cとWTRU102、例えば、WTRU102eとは、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、NRなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立してもよい。
図1Aに示すように、基地局114cは、インターネット110への直接接続を有する場合がある。したがって、基地局114cは、インターネット110にアクセスするために、コアネットワーク106/107/109を介する必要がない場合がある。
【0023】
RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bは、コアネットワーク106/107/109と通信してもよく、そのコアネットワークは、音声、データ、メッセージ送信、認可および認証、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice over Internet Protocol:VoIP)サービスをWTRU102のうちの1つまたは複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってもよい。例えば、コアネットワーク106/107/109は、コール制御、請求サービス、モバイル位置ベースサービス、プリペイドコール、インターネットコネクティビティ、パケットデータネットワークコネクティビティ、イーサーネット(登録商標)コネクティビティ、ビデオ配信などを提供するか、および/またはユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実施してもよい。
【0024】
図1Aでは図示されていないが、RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bおよび/またはコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bと同じRATまたは異なるRATを採用する他のRANと直接または間接通信してもよいことを理解されよう。例えば、E-UTRA無線技術を利用することがあるRAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bに接続されることに加え、コアネットワーク106/107/109はまた、GSMまたはNR無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信してもよい。
【0025】
コアネットワーク106/107/109はまた、WTRU102が、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能してもよい。PSTN108は、基本電話サービス(Plain Old Telephone Service:POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含んでもよい。インターネット110は、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol:TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)、およびTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)などの共通通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含んでもよい。その他のネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または操作される有線または無線通信ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク112は、任意のタイプのパケットデータネットワーク(例えば、IEEE802.3イーサーネットワーク)、あるいは、RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bと同じRATまたは異なるRATを採用することがある1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含んでもよい。
【0026】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102d、102eおよび102fの一部または全ては、マルチモード能力を備えていてもよく、例えば、WTRU102a、102b、102c、102d、102eおよび102fは、異なる無線リンクを通して異なる無線ネットワークと通信する複数の送受信機を備えていてもよい。例えば、
図1Aに示すWTRU102gは、セルラーベースの無線技術を採用することがある基地局114a、およびIEEE802無線技術を採用することがある基地局114cと通信するように構成されてもよい。
【0027】
図1Aには図示されていないが、ユーザ端末がゲートウェイへの有線接続を作る場合があることを理解されよう。ゲートウェイは、レジデンシャルゲートウェイ(Residential Gateway:RG)である場合がある。RGは、コアネットワーク106/107/109へのコネクティビティを提供する場合がある。本明細書に含まれる着想の多数が、WTRUであるUEおよびネットワークに接続する有線接続を使用するUEに同様に適用される場合があることはいうまでもない。例えば、無線インターフェース115、116、117および115c/116c/117cに適用される着想は、有線接続に同様に適用されてよい。
【0028】
図1Bは、RAN103およびコアネットワーク106の一例のシステム図である。上記のように、RAN103はUTRA無線技術を採用して、エアインターフェース115を通してWTRU102a、102bおよび102cと通信してよい。RAN103はまた、コアネットワーク106と通信してもよい。
図1Bに示すように、RAN103は、エアインターフェース115を通してWTRU102a、102bおよび102cと通信するために、1つまたは複数の送受信機をそれぞれが備えることがある、Node-B140a、140bおよび140cを含む場合がある。Node-B140a、140bおよび140cはそれぞれ、RAN103内の特定のセル(図示せず)に関連付けられてよい。RAN103はまた、RNC142a、142bを含む場合がある。RAN103は、任意の数のNode-Bおよび無線ネットワーク制御装置(RNC)を含む場合があることを理解されよう。
【0029】
図1Bに示すように、Node-B140a、140bは、RNC142aと通信する場合がある。加えて、Node-B140cは、RNC142bと通信する場合がある。Node-B140a、140bおよび140cは、Iubインターフェースを介して、対応するRNC142aおよび142bと通信してもよい。RNC142aおよび142bは、Iurインターフェースを介して、相互に通信してもよい。RNC142aおよび142bのそれぞれは、接続されているそれぞれのNode-B140a、140bおよび140cを制御するように構成されてよい。加えて、RNC142a、142bのそれぞれは、アウターループ電力制御、負荷制御、受付制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシチ、セキュリティ機能、データ暗号化などの他の機能を実行、またはサポートするように構成されてよい。
【0030】
図1Bに示されるコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(Media Gateway:MGW)144、移動通信交換局(Mobile Switching Center:MSC)146、サービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node:SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node:GGSN)150を含む場合がある。上述の要素のそれぞれが、コアネットワーク106の一部として表されているが、これらの要素のうちの任意の1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作される場合があることを理解されよう。
【0031】
RAN103内のRNC142aは、IuCSインターフェースを介して、コアネットワーク106内のMSC146に接続されてよい。MSC146は、MGW144に接続されてよい。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102bおよび102cに、PSTN108などの回線交換網へのアクセスを提供し、WTRU102a、102bおよび102cと、従来の地上通信デバイスとの間の通信を促進してもよい。
【0032】
RAN103内のRNC142aはまた、IuPSインターフェースを介して、コアネットワーク106内のSGSN148に接続されてよい。SGSN148は、GGSN150に接続されてよい。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102bおよび102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供し、WTRU102a、102bおよび102c、とIP対応デバイスとの間の通信を促進してもよい。
【0033】
コアネットワーク106はまた、他のサービスプロバイダによって所有および/または操作される他の有線または無線ネットワークを含むことがあるその他のネットワーク112に接続されてよい。
【0034】
図1Cは、RAN104およびコアネットワーク107の一例のシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を採用し、エアインターフェース116を通してWTRU102a、102bおよび102cと通信してよい。RAN104はまた、コアネットワーク107と通信してもよい。
【0035】
RAN104は、eNode-B160a、160bおよび160cを含むことがあるが、RAN104は、任意の数のeNode-Bを含んでもよいことを理解されるであろう。eNode-B160a、160bおよび160cはそれぞれ、エアインターフェース116を通してWTRU102a、102bおよび102cと通信するために、1つまたは複数の送受信機を備えていてもよい。例えば、eNode-B160a、160bおよび160cは、MIMO技術を実装してもよい。したがって、eNode-B160aは、例えば、WTRU102aに無線信号を伝送し、かつWTRU102aから無線信号を受信するために、複数のアンテナを使用することがある。
【0036】
eNode-B160a、160bおよび160cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられてよく、かつ無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、上りリンクおよび/または下りリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを取り扱うように構成されてよい。
図1Cに示すように、eNode-B160a、160bおよび160cは、X2インターフェースを通じて相互に通信してもよい。
【0037】
図1Cに示されるコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(Mobility Management Gateway:MME)162、サービングゲートウェイ164、およびパケットデータネットワーク(Packet Data Network:PDN)ゲートウェイ166を含む場合がある。上述の要素のそれぞれが、コアネットワーク107の一部として表されているが、これらの要素のうちの任意の1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作される場合があることを理解されよう。
【0038】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeNode-B160a、160bおよび160cのそれぞれに接続されてもよく、制御ノードとして機能してもよい。例えば、MME162は、WTRU102a、102bおよび102cのユーザを認証すること、ベアラアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102bおよび102cの初期接続の間に特定のサービングゲートウェイを選択することなどの役割を担ってもよい。MME162はまた、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間を切り替えるために、制御プレーン機能を提供してもよい。
【0039】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeNode-B160a、160bおよび160cのそれぞれに接続されてよい。サービングゲートウェイ164は、概して、WTRU102a、102bおよび102cへ/WTRU102a、102bおよび102cからユーザデータパケットをルーティングおよび転送してよい。サービングゲートウェイ164はまた、eNodeB間ハンドオーバの間のユーザプレーンのアンカ、下りリンクデータがWTRU102a、102bおよび102cに対して利用可能であるときのページングのトリガ、WTRU102a、102bおよび102cのコンテキストの管理および記憶などの他の機能を実施してよい。
【0040】
サービングゲートウェイ164はまた、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供し、WTRU102a、102b、102cと、IP対応デバイスとの間の通信を促進することがあるPDNゲートウェイ166に接続されてよい。
【0041】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を促進してもよい。例えば、コアネットワーク107は、WTRU102a、102bおよび102cに、PSTN108などの回線交換網へのアクセスを提供し、WTRU102a、102bおよび102cと従来の地上通信デバイスとの間の通信を促進してもよい。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108との間のインターフェースとして機能する、IPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem:IMS)サーバ)を含むか、またはそれと通信してよい。加えて、コアネットワーク107は、WTRU102a、102bおよび102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または操作される他の有線または無線ネットワークを含むことがあるネットワーク112へのアクセスを提供してもよい。
【0042】
図1Dは、RAN105およびコアネットワーク109の一例のシステム図である。RAN105はNR無線技術を採用し、エアインターフェース117を通してWTRU102aおよび102bと通信してよい。RAN105はまた、コアネットワーク109と通信してもよい。非3GPPインターワーキング機能(Non-3GPP Interworking Function:N3IWF)199は、非3GPP無線技術を採用して、エアインターフェース198を通してWTRU102cと通信してもよい。N3IWF199はまた、コアネットワーク109と通信してもよい。
【0043】
RAN105は、gNode-B180aおよび180bを含んでもよい。RAN105は、任意の数のgNode-Bを含む場合があることを理解されよう。gNode-B180aおよび180bはそれぞれ、エアインターフェース117を通してWTRU102aおよび102bと通信するために、1つまたは複数の送受信機を備えていてもよい。統合アクセスおよびバックホール接続が使用されるときに、同じエアインターフェースが、WTRUと、1つまたは複数のgNBを介したコアネットワーク109である場合があるgNode-Bとの間で使用されてよい。gNode-B180aおよび180bは、MIMO、MU-MIMO、および/またはデジタルビームフォーミング技術を実装してもよい。したがって、gNode-B180aは、例えば、WTRU102aに無線信号を伝送し、かつWTRU102aから無線信号を受信するために、複数のアンテナを使用することがある。RAN105は、eNode-Bなどの他のタイプの基地局を採用する場合があることが理解されるべきである。RAN105は、2つ以上のタイプの基地局を採用する場合があることも理解されよう。例えば、RANは、eNode-BおよびgNode-Bを採用する場合がある。
【0044】
N3IWF199は、非3GPPアクセスポイント180cを含む場合がある。N3IWF199は、任意の数の非3GPPアクセスポイントを含む場合があることを理解されよう。非3GPPアクセスポイント180cは、エアインターフェース198を通してWTRU102cと通信するために、1つまたは複数の送受信機を含んでよい。非3GPPアクセスポイント180cは、802.11プロトコルを使用して、エアインターフェース198を通してWTRU102cと通信してもよい。
【0045】
gNode-B180aおよび180bのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられてよく、かつ無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、上りリンクおよび/または下りリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを取り扱うように構成されてよい。
図1Dに示すように、gNode-B180aおよび180bは、例えば、Xnインターフェースを通して相互に通信してもよい。
【0046】
図1Dに示されるコアネットワーク109は、5Gコアネットワーク(5G Core Network:5GC)である場合がある。コアネットワーク109は、無線アクセスネットワークによって相互接続する顧客に、非常に多くの通信サービスを提供する場合がある。コアネットワーク109は、コアネットワークの機能を実施するいくつかのエンティティを含む。本明細書で使用する場合、用語「コアネットワークエンティティ」または「ネットワーク機能」は、コアネットワークの1つまたは複数の機能を実施する任意のエンティティを意味する。コアネットワークエンティティは、無線および/またはネットワーク通信、もしくは図x1Gに示されるシステム90などのコンピュータシステム向けに構成された装置のメモリに記憶され、かつ該装置のプロセッサで実行するコンピュータ実行可能命令(ソフトウェア)の形態で実装される論理的エンティティであってもよいことが理解される。
【0047】
図1Dの例では、5Gコアネットワーク109は、アクセスモビリティ管理機能(Access And Mobility Management Function:AMF)172、セッション管理機能(Session Management Function:SMF)174、ユーザプレーン機能(User Plane Function:UPF)176aおよび176b、ユーザデータ管理機能(User Data Management Function:UDM)197、認証サーバ機能(Authentication Server Function:AUSF)190、ネットワーク・エクスポージャ機能(Network Exposure Function:NEF)196、ポリシー制御機能(Policy Control Function:PCF)184、非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)199、ユーザデータリポジトリ(User Data Repository:UDR)178を含む場合がある。上述の要素のそれぞれが、5Gコアネットワーク109の一部として表されているが、これらの要素のうちの任意の1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作されてもよいことを理解されよう。5Gコアネットワークが、これらの要素の全てで構成されない場合があり、追加の要素で構成される場合もあり、かつ各これらの要素の複数のインスタンスで構成される場合があることを理解されよう。各ネットワーク機能は、相互に直接接続することが
図1Dに示されているが、Diameterルーティングエージェントまたはメッセージバスなどのルーティングエージェントを介して通信される場合があることが理解されるべきである。
【0048】
図1Dの例では、ネットワーク機能間のコネクティビティは、インターフェースまたは参照点のセットを介して実現されている。ネットワーク機能は、他のネットワーク機能またはサービスによって起動されるか、または呼び出されるサービスのセットとして、モデル化、記述、または実装される場合があることが理解されよう。ネットワーク機能サービスの起動は、ネットワーク機能間の直接接続、メッセージバスでのメッセージング交換、ソフトウェア機能の呼び出しを介して実現することができる。
【0049】
AMF172は、N2インターフェースを介してRAN105に接続されてよく、制御ノードとして機能してもよい。例えば、AMF172は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、アクセス認証、アクセス許可の役割を担ってもよい。AMFは、N2インターフェースを介してRAN105にユーザプレーントンネル構成情報を送達する役割を担ってもよい。AMF172は、N11インターフェースを介してSMFからユーザプレーントンネル構成情報を受信する場合がある。AMF172は、概して、N1インターフェースを介してWTRU102a、102bおよび102cへ/からNASパケットをルーティングおよび転送してもよい。N1インターフェースは、
図1Dに示されていない。
【0050】
SMF174は、N11インターフェースを介してAMF172に接続されてよい。同様に、SMFは、N7インターフェースを介してPCF184に、またN4インターフェースを介してUPF176aおよび176bに接続されてよい。SMF174は、制御ノードとして機能してもよい。例えば、SMF174は、セッション管理、WTRU102a、102bおよび102cに対するIPアドレス割り当て、UPF176aおよびUPF176bにおけるトラフィックを導く規則の管理および構成、ならびにAMF172への下りリンクデータ通知の生成の役割を担ってもよい。
【0051】
UPF176aおよびUPF176bは、WTRU102a、102bおよび102cに、インターネット110などのパケットデータネットワーク(PDN)へのアクセスを提供し、WTRU102a、102bおよび102cと他のデバイスとの間の通信を促進してもよい。UPF176aおよびUPF176bはまた、WTRU102a、102bおよび102cに、他のタイプのパケットデータネットワークへのアクセスを提供してもよい。例えば、その他のネットワーク112は、イーサネットネットワークまたはデータのパケットを交換する任意のタイプのネットワークであってもよい。UPF176aおよびUPF176bは、N4インターフェースを介して、SMF174からトラフィックを導く規則を受信してもよい。UPF176aおよびUPF176bは、N6インターフェースを用いてパケットデータネットワークを接続することによって、またはN9インターフェースを用いて互いに、かつ他のUPFと接続することによって、パケットデータネットワークへのアクセスを提供してもよい。パケットデータネットワークへのアクセスの提供に加えて、UPF176は、パケットルーティングおよび転送、ポリシー規則施行、ユーザプレーントラフィックに対するサービス品質管理、下りリンクパケットのバッファリングの役割を担ってもよい。
【0052】
AMF172はまた、例えば、N2インターフェースを介してN3IWF199に接続されてよい。N3IWFは、例えば、3GPP規定ではない無線インターフェース技術を介して、WTRU102cと5Gコアネットワーク170との間の接続を促進する。AMFは、RAN105と相互作用するのと同じかまたは類似の方式でN3IWF199と相互作用する場合がある。
【0053】
PCF184は、N7インターフェースを介してSMF174に接続されてよく、N15インターフェースを介してAMF172に接続していてもよく、N5インターフェースを介してアプリケーション機能(Application Function:AF)188に接続していてもよい。N15およびN5インターフェースは、
図1Dに示されていない。PCF184は、AMF172およびSMF174などの制御プレーンノードにポリシー規則を提供して、各制御プレーンノードが、これらの規則を施行できるようにしてもよい。PCF184は、AMF172に、WTRU102a、102bおよび102c向けのポリシーを送信することがあり、その結果、AMFはN1インターフェースを介してWTRU102a、102bおよび102cにポリシーを配信する場合がある。次に、ポリシーは、WTRU102a、102bおよび102cで施行または適用される場合がある。
【0054】
UDR178は、認証証明書およびサブスクリプション情報のリポジトリとして機能する。UDRは、ネットワーク機能に接続する場合があり、その結果、ネットワーク機能は、リポジトリ内のデータに追加、データから読み出し、データを修正することができる。例えば、UDR178は、N36インターフェースを介してPCF184に接続する場合がある。同様に、UDR178は、N37インターフェースを介してNEF196に接続し、かつN35インターフェースを介してUDM197に接続する場合がある。
【0055】
UDM197は、UDR178とその他のネットワーク機能との間のインターフェースとして機能する場合がある。UDM197は、UDR178のアクセスに対してネットワーク機能に権限を与える場合がある。例えば、UDM197は、N8インターフェースを介してAMF172に接続し、N10インターフェースを介してSMF174に接続する場合がある。同様に、UDM197は、N13インターフェースを介してAUSF190に接続する場合がある。UDR178およびUDM197は、密接に統合される場合がある。
【0056】
AUSF190は、認証関連操作を実施し、かつN13インターフェースを介してUDM178に、N12インターフェースを介してAMF172に接続する。
【0057】
NEF196は、5Gコアネットワーク109内の能力およびサービスをアプリケーション機能(AF)188にエクスポーズする。エクスポーズは、N33 APIインターフェースで生じる場合がある。NEFは、N33インターフェースを介してAF188に接続する場合があり、かつ他のネットワーク機能に接続して、5Gコアネットワーク109の能力およびサービスをエクスポーズする場合がある。
【0058】
アプリケーション機能188は、5Gコアネットワーク109内のネットワーク機能と相互作用する場合がある。アプリケーション機能188と、ネットワーク機能との間の相互作用は、ダイレクトインターフェースを介したものであるか、またはNEF196を介して生じる場合がある。アプリケーション機能188は、5Gコアネットワーク109の一部と見なされるか、または5Gコアネットワーク109への外部のものである場合があり、かつモバイルネットワークオペレータと業務的な関係を有する企業によって配備される場合がある。
【0059】
ネットワークスライシングは、オペレータのエアインターフェースの背後で1つまたは複数の「仮想」コアネットワークをサポートするモバイルネットワークオペレータによって使用される場合があるメカニズムである。これは、異なるRAN、または単一のRANにわたって動作する異なるサービスタイプをサポートするために、コアネットワークを1つまたは複数の仮想ネットワークに「スライシング」することに関連する。ネットワークスライシングは、オペレータが、例えば、機能性、性能、分離における多様な要件を求める異なる市場シナリオ向けにカスタマイズされたネットワークを構築し、最適化されたソリューションを提供することを可能にする。
【0060】
3GPPは、ネットワークスライシングをサポートするように5Gコアネットワークを設計してきた。ネットワークスライシングは、ネットワークオペレータが、非常に多様で、かつ多大な要件が求められることが多い5Gユースケースの多様なセット(例えば、大規模IoT、クリティカル通信、V2X、および高度化モバイルブロードバンド)をサポートするために使用することができる良好なツールである。各ユースケースが、性能、拡張性、および可用性要件のそれ自体固有のセットを有する場合、ネットワークスライシング技術の使用なしでは、ネットワークアーキテクチャは、広範なユースケースニーズを効率的にサポートするのに十分な柔軟性および拡張性がない可能性がある。さらに、新しいネットワークサービスの導入は、より効率的に行われなければならない。
【0061】
図1Dを再度参照し、ネットワークスライシングのシナリオでは、WTRU102a、102bまたは102cは、N1インターフェースを介してAMF172に接続する場合がある。AMFは、論理的に1つまたは複数のスライスの一部である場合がある。AMFは、WTRU102a、102bまたは102cと、1つまたは複数のUPF176aおよび176b、SMF174、およびその他のネットワーク機能との接続または通信を調整する場合がある。UPF176aおよび176b、SMF174、およびその他のネットワーク機能のそれぞれは、同じスライスまたは異なるスライスの一部である場合がある。それらが異なるスライスの一部である場合、それらが異なるコンピューティングリソース、セキュリティ証明書を利用する場合があるという点で、それらは互いに分離されている場合がある。
【0062】
コアネットワーク109は、他のネットワークとの通信を促進する場合がある。例えば、コアネットワーク109は、5Gコアネットワーク109と、PSTN108との間のインターフェースとして機能するIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバなどの、IPゲートウェイを含むか、またはそれと通信する場合がある。例えば、コアネットワーク109は、ショートメッセージサービスを介して通信を促進するショートメッセージサービス(Short Message Service:SMS)サービスセンターを含むか、またはそれと通信する場合がある。例えば、5Gコアネットワーク109は、WTRU102a、102bおよび102cと、サーバまたはアプリケーション機能188との間の非IPデータパケットの交換を促進する場合がある。加えて、コアネットワーク170は、WTRU102a、102bおよび102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または操作される他の有線または無線ネットワークを含むことがあるネットワーク112へのアクセスを提供してもよい。
【0063】
本明細書に記載され、かつ
図1A、
図1C、
図1D、
図1Eに図示される、コアネットワークエンティティは、一定の既存の3GPP仕様におけるそれらのエンティティに与えられる名称によって識別されるが、将来において、それらのエンティティおよび機能は、他の名称によって識別される可能性があり、ある種のエンティティまたは機能は、将来的3GPP NR仕様を含む、3GPPによって公開される将来的な仕様において組み合わせられる場合があることを理解されたい。したがって、
図1A、
図1B、
図1C、
図1D、
図1Eで、記載および図示される特定のネットワークエンティティおよび機能は、例としてのみ提供され、本明細書で開示および請求される主題は、現在規定されているか、または将来的に規定されるかどうかにかかわらず、任意の類似通信システムにおいて具現化または実装される場合があることを理解されたい。
【0064】
図1Eは、本明細書に記載されるシステム、方法、装置が使用される場合がある通信システム111の一例を示す。通信システム111は、無線伝送/受信ユニット(WTRU)A、B、C、D、E、F、基地局gNB121、V2Xサーバ124、およびロードサイドユニット(RSU)123aおよび123bを含む場合がある。実際には、本明細書で提示される概念は、任意の数のWTRU、基地局gNB、V2Xネットワーク、および/またはその他のネットワーク要素に適用されてよい。1つまたはいくつか、もしくは全てのWTRU A、B、C、D、EおよびFは、アクセスネットワークカバレッジ131の範囲外にある場合がある。V2XグループのWTRU A、BおよびCの中で、WTRU Aはグループを先導するものであり、またWTRU BおよびCはグループメンバである。
【0065】
WTRU A、B、C、D、EおよびFは、それらがアクセスネットワークカバレッジ131内にある場合、gNB121を介して、Uuインターフェース129を通して互いに通信する場合がある。
図1Eの例では、WTRU BおよびFは、アクセスネットワークカバレッジ131内に示されている。WTRU A、B、C、D、EおよびFは、インターフェース125a、125bまたは128などのサイドリンクインターフェース(例えば、PC5またはNR PC5)を介して、それらが、アクセスネットワークカバレッジ131下にある、またはアクセスネットワークカバレッジ131外にあるかどうかに関係なく直接、互いに通信する場合がある。例えば、
図1Eの例では、アクセスネットワークカバレッジ131外にあるWTRU Dは、カバレッジ131内にあるWTRU Fと通信する。
【0066】
WTRU A、B、C、D、EおよびFは、ビークル・ツー・ネットワーク(V2N)133またはサイドリンクインターフェース125bを介して、RSU123aおよび123bと通信する場合がある。WTRU A、B、C、D、EおよびFは、ビークル・ツー・インフラストラクチャ(V2I)インターフェース127を介して、V2Xサーバ124に通信する場合がある。WTRU A、B、C、D、EおよびFは、ビークル・ツー・パーソン(V2P)インターフェース128を介して、別のUEと通信する場合がある。
【0067】
図1Fは、
図1A、
図1B、
図1C、
図1Dまたは
図1EのWTRU102など、本明細書に記載されるシステム、方法および装置に従って、無線通信および操作向けに構成される場合がある、装置またはデバイスWTRU102の例のブロック図である。
図1Fに示すように、例示的WTRU102は、プロセッサ118、送受信機120、伝送/受信要素122、スピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、非取り外し可能メモリ130、取り外し可能メモリ132、電源134、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を備える場合がある。WTRU102は、上述の要素の任意の副次的組み合わせを備える場合があることを理解されたい。限定ではないが、とりわけ、送受信機基地局(BTS)、Node-B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ホームNode-B、発展型ホームNode-B(Evolved Home Node-B:eNodeB)、ホーム発展型Node-B(Home Evolved Node-B:HeNB)、ホーム発展型Node-Bゲートウェイ、次世代node-B(Next Generation Node-B:gNode-B)およびプロキシノードなどの基地局114aおよび114b、および/または基地局114aおよび114bを意味する場合があるノードは、
図1Fに描写され、本明細書に記載される要素の一部または全部を備えていてもよい。
【0068】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(Integrated Circuit:IC)、状態マシンなどであってよい。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境内で動作することを可能にする任意の他の機能性を実施してもよい。プロセッサ118は、伝送/受信要素122に連結されることがある、送受信機120に連結されてもよい。
図1Fでは、別個のコンポーネントとしてプロセッサ118と送受信機120とを示しているが、プロセッサ118と送受信機120とが、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合されてもよいことを理解されよう。
【0069】
UEの伝送/受信要素122は、エアインターフェース115/116/117を通して基地局(例えば、
図1Aの基地局114a)、またはエアインターフェース115d/116d/117dを通して別のUEへ信号を伝送する、またはそこから信号を受信するように構成される場合がある。例えば、伝送/受信要素122は、RF信号を伝送および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。伝送/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を伝送および/または受信するように構成されるエミッタ/検出器であってもよい。伝送/受信要素122は、RFおよび光信号の両方を伝送および受信するように構成されてよい。伝送/受信要素122は、無線または有線信号の任意の組み合わせを伝送および/または受信するように構成されてもよいことを理解されよう。
【0070】
加えて、伝送/受信要素122は、単一の要素として
図1Fで描写されているが、WTRU102は、任意の数の伝送/受信要素122を含んでもよい。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用してもよい。したがって、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117を通して無線信号を伝送および受信するために、2つ以上の伝送/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
【0071】
送受信機120は、伝送/受信要素122によって伝送されることになる信号を変調し、かつ伝送/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されてよい。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有する場合がある。したがって、送受信機120は、WTRU102が、複数のRAT、例えば、NRおよびIEEE802.11、またはNRおよびE-UTRAを介して通信するか、または異なるRRH、TRP、RSUまたはノードへの複数のビームを介して同じRATと通信できるようにするために、複数の送受信機を含む場合がある。
【0072】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)ディスプレイ装置または有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode:OLED)ディスプレイ装置)に連結されて、そこからユーザ入力データを受信してもよい。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128に出力してもよい。加えて、プロセッサ118は、非取り外し可能メモリ130および/または取り外し可能メモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、それの中にデータを記憶してもよい。非取り外し可能メモリ130としては、ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory:RAM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory :ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを挙げてもよい。取り外し可能メモリ132としては、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(Secure Digital:SD)メモリカードなどを挙げてもよい。プロセッサ118は、クラウドまたはエッジコンピューティングプラットフォームでホストされるサーバ、もしくはホームコンピュータ(図示せず)内など、WTRU102上に物理的に設置されていないメモリの情報にアクセスし、そこにデータを記憶してもよい。
【0073】
プロセッサ118は、電源134から電力を得てもよく、WTRU102内のその他のコンポーネントへの電力を分配および/または制御するように構成されてよい。電源134は、WTRU102に給電する任意の好適なデバイスであってよい。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池、太陽電池、燃料電池などを含んでもよい。
【0074】
プロセッサ118はまた、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されることがあるGPSチップセット136に連結されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加え、またはその代わりに、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117を通して基地局(例えば、基地局114a、114b)から位置情報を受信するか、および/または2つ以上の近傍基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を決定してもよい。WTRU102は、任意の好適な位置特定方法によって位置情報を取得してもよいことを理解されるであろう。
【0075】
プロセッサ118はさらに、追加の特徴、機能性、および/または有線または無線コネクティビティを提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含む場合がある他の周辺機器138に連結されてもよい。例えば、周辺機器138は、加速度計、バイオメトリック(例えば、指紋)センサなどの種々のセンサ、e-コンパス、衛星送受信機、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)ポートまたは他の相互接続インターフェース、振動デバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(Frequency Modulated:FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含んでもよい。
【0076】
WTRU102は、センサ、大衆消費電子製品、スマートウォッチまたはスマート衣類などのウェアラブルデバイス、医療またはe健康デバイス、ロボット、産業機器、ドローン、車、トラック、電車、または飛行機などの乗物などの他の装置もしくはデバイスに含まれてもよい。WTRU102は、周辺機器138のうちの1つを備えることがある相互接続インターフェースなどの1つまたは複数の相互接続インターフェースを介して、このような装置もしくはデバイスの他のコンポーネント、モジュール、またはシステムに接続してもよい。
【0077】
図1Gは、例示的コンピューティングシステム90のブロック図である。このシステム内で、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、他のネットワーク112、またはその他のネットワークサービス113内のある種のノードまたは機能エンティティなど、
図1A、
図1C、
図1D、および
図1Eに例示される通信ネットワークの1つまたは複数の装置が具現化されてよい。コンピューティングシステム90は、コンピュータまたはサーバを含み、かつコンピュータ可読命令によって主に制御されてよく、このコンピュータ可読命令は、ソフトウェアの形態であってもよく、このようなソフトウェアが記憶またはアクセスされる場所もしくは手段は、いかなるものであってもよい。このようなコンピュータ可読命令は、コンピューティングシステム90を作動させるように、プロセッサ91内で実行されてよい。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(Integrated Circuit:IC)、状態マシンなどであってよい。プロセッサ91は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはコンピューティングシステム90が通信ネットワーク内で動作することを可能にする任意の他の機能性を実施してもよい。コプロセッサ81は、主要プロセッサ91とは明確に異なる、任意選択のプロセッサであり、追加の機能を実施するか、またはプロセッサ91を支援することがある。プロセッサ91および/またはコプロセッサ81は、本明細書に開示される方法および装置に関連するデータを、受信、生成、ならびに処理してよい。
【0078】
プロセッサ91は、動作時に、命令をフェッチ、復号、および実行し、コンピューティングシステムの主要データ転送パスであるシステムバス80を介して、情報を他のリソースへ転送し、かつ他のリソースから転送する。このようなシステムバスは、コンピューティングシステム90内のコンポーネント同士を接続し、かつデータ交換向けの媒体を定義する。システムバス80は、典型的には、データを送信するためのデータライン、アドレスを送信するためのアドレスライン、および割り込みを送信し、かつシステムバスを操作するための制御ラインを含む。このようなシステムバス80の一例は、PCI(周辺コンポーネント相互接続)バスである。
【0079】
システムバス80に連結されるメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)82および読み取り専用メモリ(ROM)93を含む。このようなメモリは、情報の記憶および読み出しを可能にする回路を含む。ROM93は、概して、容易に修正することができない記憶されたデータを含む。RAM82内に記憶されたデータは、プロセッサ91または他のハードウェアデバイスによって読み取られる、もしくは変更されてよい。RAM82および/またはROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御されてよい。メモリコントローラ92は、命令が実行されると、仮想アドレスを物理的アドレスに変換する、アドレス変換機能を提供する場合がある。メモリコントローラ92はまた、システム内のプロセスを隔離し、かつユーザプロセスからシステムプロセスを隔離するメモリ保護機能を提供する場合がある。したがって、第1のモードで起動するプログラムは、それ自体のプロセス仮想アドレス空間によってマップされているメモリのみにアクセスする場合があり、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、別のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにアクセスすることはできない。
【0080】
加えて、コンピューティングシステム90は、プロセッサ91から、プリンタ94、キーボード84、マウス95およびディスクドライブ85などの周辺機器に命令を通信する役割を担う、周辺機器コントローラ83を含んでもよい。
【0081】
ディスプレイコントローラ96によって制御されるディスプレイ86は、コンピューティングシステム90によって生成される視覚出力を表示するために使用される。このような視覚出力は、テキスト、グラフィックス、動画グラフィックス、およびビデオを含んでよい。視覚出力は、グラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の形態で提供されてよい。ディスプレイ86は、CRTベースのビデオディスプレイ、LCDベースのフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、またはタッチパネルで実装される場合がある。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信されるビデオ信号を生成するために必要とされる電子コンポーネントを含む。
【0082】
さらに、コンピューティングシステム90は、
図1A、
図1B、
図1C、
図1Dおよび
図1EのRAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、WTRU102または他のネットワーク112などの外部通信ネットワークまたは装置に、コンピューティングシステム90を接続するために使用されて、コンピューティングシステム90がそれらのネットワークの他のノードまたは機能エンティティと通信できるようにする、例えば、無線または有線ネットワークアダプタ97などの通信回路を含む場合がある。通信回路は、単独で、またはプロセッサ91と組み合わせて、本明細書で記載されるある種の装置、ノード、または機能エンティティの伝送および受信ステップを実施するために使用されてよい。
【0083】
本明細書に記載される装置、システム、方法およびプロセスのうちいずれかまたは全ては、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令(例えば、プログラムコード)の形態で具現化される場合があり、その命令は、プロセッサ118または91などのプロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載されるシステム、方法、およびプロセスを実施および/または実装させることを理解されたい。具体的には、本明細書に記載されるいずれのステップ、動作、または機能も、このようなコンピュータ実行可能命令の形態で実装され、無線および/または有線ネットワーク通信向けに構成された装置またはコンピューティングシステムのプロセッサで実行されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、情報の記憶のために、任意の非一時的(例えば、有形または物理的)方法もしくは技術に実装される揮発性および不揮発性媒体、取り外し可能および非取り外し可能媒体を含むが、このようなコンピュータ可読記憶媒体には、信号は含まれない。コンピュータ可読記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disk:DVD)または他の光学ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶デバイスまたは他の磁気記憶デバイス、もしくは所望の情報を記憶するために使用されてよく、かつコンピュータシステムによってアクセスされることがある任意の他の有形もしくは物理的媒体が挙げられるが、それらに限定されない。
【0084】
NR-Rel15におけるビーム障害回復プロシージャ
【0085】
以下のステップを伴うCFRAに基づく例示的Rel-15BFRプロシージャを
図2に示す。プロシージャの初めに、UEは、アクティブ下りリンク(Down Link:DL)BWPiおよびアクティブUL BWPjを有している。
【0086】
ステップ1で、gNBは、BFD RS(CSI-RS)を周期的に伝送する。非ゼロパワー(Non-Zero Power:NZP)CSI-RSリソースが、ServingCellConfig IEで構成されてもよい。BWP-DownlinkDedicated IE内の情報要素(Information Element:IE)RadioLinkMonitoringConfigは、セル内の構成されたNZP CSI-RSの中からBFD RSを選択する。
【0087】
ステップ2で、gNBは、候補RSを周期的に伝送する。BWP-UplinkDedicated IE内のIE BeamFailureRecoveryConfigは、セル内のNZP CSI-RSおよびSSBの中からCSI-RSを選択する。
【0088】
ステップ3で、BFD RSに基づいてビーム障害を検出した後に、UEは、閾値(rsrp-ThresholdSSBまたはrsrp-ThresholdCSI-RS)を上回るRSRPを伴う候補RSのうち1つを選択し(UEがBFDの前に候補RSのいずれかまたはいくつかを監視しない可能性があるので、このステップは、新しいビーム特定(New Beam Identification:NBI)とも呼ばれる追加の候補RS測定を含む場合があることに留意されたい)、UEは、DL BWPiからDL BWPj(アクティブUL BWPjと同じBWP Id)に切り替えて、UEは選択した候補RSに関連付けられた専用リソースを使用して、アクティブUL BWPjでPRACHを伝送する。
【0089】
ステップ4で、選択した候補RSとの準同一位置(Quasi Co-Location:QCL)を想定して、UEは、DL BWPjでPDCCH用のRecoverySearchSpaceを監視する。ビーム障害回復応答は、UEのC-RNTI(またはMCS-C-RNTI)によってスクランブルされたCRCを伴うPDCCHである場合がある。
【0090】
以下のステップを伴うCBRAに基づく例示的Rel-15BFRプロシージャを
図3に示す。プロシージャの初めに、UEは、アクティブDL BWPiおよびアクティブUL BWPjを有している。
【0091】
ステップ1で、gNBは、BFD RS、および任意選択で上述のような候補RSを周期的に伝送する。
【0092】
ステップ2で、UEがアクティブUL BWPj用の候補RSを用いて構成されていない(したがって対応するCFRAリソースがない)か、またはいずれの候補RSも、RSRPが閾値(rsrp-ThresholdSSBまたはrsrp-ThresholdCSI-RS)を上回らない場合(このステップは、追加の候補RS測定を含む場合があることに留意されたい)、UEは、DL/UL BWPを、CBRA用のBWP0(初期DL/UL BWP)に切り替える場合がある。UEは、SSB(RSRPが閾値を上回る)を選択して、CBRAに従って、UL BWP0でPRACHを伝送する場合がある。
【0093】
ステップ3で、選択したSSBとのQCLを想定して、UEは、CBRAに従ってDL BWP0でMsg2を受信する。
【0094】
ステップ4で、UEは、CBRAに従ってUL BWP0でMsg3を伝送して、C-RNTI MAC CEを含む。
【0095】
ステップ5で、選択したSSBとのQCLを想定して、UEは、UEのC-RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うMsg4 PDCCHを受信する。
【0096】
NR Rel-15におけるBFRには、柔軟性に制限があった。例えば、SpCellのみでサポートされ、かつCFRAベースBFRは、ビーム障害が検出されたときに作動するUL BWPでのみサポートされている。これにより、非効率なBWP操作および準静的に割り当てられたBFRリソースの使用をもたらす可能性がある。このため、BFR中にBWPをより柔軟に使用することにより、システム効率を改善させる可能性がある。
【0097】
さらに、ビーム障害が検出されたセル以外のセルで、BFRプロシージャの一部を実施することは不可能である。例えば、マルチキャリア能力を備えるUEは、障害のあるセルと同じセルグループまたは異なるセルグループ内の別のセル(例えば、SCellまたはSpCell)でBFRQを実施する可能性がある。これにより、BFRがULリソース(例えば、CFRAまたはPUCCHリソース)の準静的割り当て、および障害のあるセルでの潜在的なDL伝送に関係する場合があるので、システム効率および堅固性を改善させる可能性がある。したがって、セル内と、複数のセルをまたいでの両方で、NR向けのより柔軟なビーム障害回復フレームワークが望まれる。
【0098】
典型的な展開シナリオでは、堅固性のために、FR2のセルはSCellとして、FR1のセルはPCellとして構成される。BFRは、FR2向けのものであるので、SCell向けのBFRをサポートすることは重要である。NR Rel-16では、SCell向けのBFRのサポートが導入される(RP-182067、「“Revised WID: Enhancements on MIMO for NR」を参照されたい)。
【0099】
SCellの重要なユースケースは、下りリンク専用SCell、または準静的に割り当てられたULリソースを伴わないSCellである。BFRプロシージャは、上りリンク伝送を含むので、障害のあるSCell以外の別のセルでのBFR UL伝送をサポートすることが重要である。
【0100】
しかし、DLとULとの両方を伴うSCellの場合、全BFRプロシージャに対して同じSCellを使用することを可能にする必要がある。したがって、BFR ULが伝送されるセルの柔軟性を高める必要がある。
【0101】
ビーム障害検出(BFD)RSによって表されるDLリンク品質が、BFRに値するレベルまで劣化した場合に、ビーム障害が検出される。劣化は、例えば、UEがビームのカバレッジ外に移動したときなど漸進的なものか、または例えば、無線チャネルブロッキングが発生するときなどの突発的なものである場合がある。セルのDLリンク品質が突然劣化する場合、リンクが回復して、新しいビームペアが確立されるまで、PDCCH/PDSCHエラー確率が著しく増加する場合がある。
【0102】
URLLCでは、信頼性および遅延に関するビーム障害のマイナスの影響は、最小限に抑える必要がある。
【0103】
一アプローチは、ビームペアが実際に機能しなくなる前に、ビーム障害が適切に検出されるようにBFD閾値を構成することである場合がある。このことは、リンク品質が徐々に劣化する場合などの一部のシナリオでは有効である可能性があるが、突然劣化する場合には有用でない。さらに、このような精密な閾値設定は、BFRのレートを上げ、それによるオーバーヘッドを著しく増加させることになる。
【0104】
別のより有望なアプローチは、BFRプロシージャの平均持続時間を減らして、再伝送を伴う時間の長いBFRプロシージャのリスクを最小限に抑えることである。
【0105】
NRにおけるビーム障害回復(BFR)フレームワークの不十分な柔軟性に対処する方法およびシステムについて本明細書に開示する。効率および堅固性の改善をサポートするためのいくつかの改良について開示する。DL専用SCell向けのBFRと、URLLC向けのBFRとに関連するユースケースは、複数キャリア対応UEの場合に対処される。
【0106】
解決策は、BFRプロシージャ内の種々の伝送のために、帯域幅パート(BWP)およびセルをより柔軟に使用すること、特に、ULビーム障害回復リクエスト(BFRQ)およびDLビーム障害回復応答(BFRR)に基づくものである。提案するフレームワークは、異なるIDを有するBWPで、さらに、異なるセルで、これらの伝送が行われることを可能にする。各例の効果は、ULを伴う別のセルでのBFR UL伝送を可能にすることによって、DL専用SCellでのBFRをサポートすることと、BFRの信頼性および遅延性能を改善させるために、逐次的/並行マルチセルBFRQをサポートすることと、BFRのためのUE始動BWP切り替えを減らして、結果として生じるパケット損失を潜在的に回避させることをサポートすることと、を含む。
【0107】
UEにおけるビーム障害回復プロシージャの文脈において、障害のあるセルとは、UEがビーム障害を検出したが、ビーム障害回復プロシージャが完了しても正常に回復していないセルのことである。UEにおけるビーム障害回復プロシージャの文脈において、障害のないセルとは、障害のあるセルではないセルのことである。
【0108】
しかし、別々の障害のあるセルを伴うUEにおける複数の同時BFRプロシージャの場合、あるプロシージャから見ると障害のあるセルであっても、別のプロシージャから見ると障害のないセルである場合がある。例えば、ビーム障害回復(BFR)を用いてどちらも構成されているプライマリセル(PCell)と、プライマリSCGセル(PSCell)とをUEが有するケースを考察する。ビーム障害がほぼ同時に両方のセルで検出される場合、セルごとに別々のビーム障害回復プロシージャがある場合がある。PCell BFRプロシージャから見て、PCellは障害のあるセルであり、かつ別のセル(例えば、PSCell)は障害のないセルである。PSCell BFRプロシージャから見て、PSCellは障害のあるセルであり、かつ別のセル(例えば、PCell)は障害のないセルである。
【0109】
種々のBFRメカニズム、特に、ビーム障害回復リクエスト(BFRQ)伝送について本明細書に開示する。概して、障害のあるセルでのBFRQ伝送および/または1つまたは複数の障害のないセルでのBFRQ伝送の両方に対するメカニズムについて考察する場合がある。障害のあるセルのセルグループ内の障害のないSCellまたはSpCell、および/または障害のあるセルが属しているのとは別のセルグループ内のSCellまたはSpCellでのBFRQ伝送について考察する。本明細書で使用する場合、セルグループとは、マスタセルグループ(Master Cell Group:MCG)/セカンダリセルグループ(Secondary Cell Group:SCG)、タイミングアドバンスグループ(Timing Advance Group:TAG)、PUCCHセルグループ、またはセルの別の構成可能なグループを指す場合がある。
【0110】
本明細書で論じる例示的方法は、第1セルでビーム障害検出操作を実施することと、第1セルで新しいビーム特定操作を実施することと、第1セルでのビーム障害の検出に基づいて、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートおよび第2セルのアクティブ下りリンク帯域幅パートを選択することと、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエストを伝送することと、第2セルのアクティブ下りリンク帯域幅パートでビーム障害回復応答を受信することと、を含む場合がある。
【0111】
方法は、ビーム障害回復応答に基づいて、第2セルのアクティブ上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエストを再伝送するかどうかを判断することをさらに含む場合がある。方法は、第1セルの上りリンク帯域幅パートでビーム障害回復リクエストを伝送することと、第1セルの下りリンク帯域幅パートでビーム障害回復応答を受信することと、をさらに含む場合がある。ビーム障害回復リクエストは、第1セルのサービングセルインデックスのインジケーション、またはいずれの候補参照信号も特定されなかったことのインジケーションのうち少なくとも1つを含んでもよい。ビーム障害回復リクエストは、物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)内のメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御エレメント(Control Element:CE)を含んでもよい。第1セルは、プライマリセル、プライマリセカンダリセルグループセル、またはセカンダリセルのうち1つまたは複数を含んでもよい。ビーム障害回復リクエストは、第1セルの構成された候補参照信号に関連付けられたインデックス、第1セルに関連付けられた同期信号/物理ブロードキャストチャネルインデックス、および非ゼロパワーチャネル状態情報参照信号に関連付けられたインデックス、のうち1つまたは複数を含んでもよい。
【0112】
障害のあるセルAのBFRプロシージャを考察する。障害のないセルB(セルAのBFRプロシージャから見て)でのBFRQ伝送は、セルB自体に障害があるか、またはセルB自体に障害がない2つのケースを含み、どちらも、本明細書の種々の例で考察する。
【0113】
回復の前に、UEは、ビーム障害を検出する(ビーム障害検出、BFD)。場合によっては、UEは、新しいビーム特定(NBI)を実施する場合がある。場合によっては、UEは、ビーム障害回復に進む前に、NBIの完了を省略することを選択する場合がある。これは、UEが候補RSを用いてまだ構成されていないか、測定された候補RS(それらのサブセットの)の品質が対応する閾値を下回るか、および/またはUEが時間、電力などを、BFRに進む前に節約する必要がある可能性があるためである。
【0114】
また、CBRAの間、かつそれを超えて使用すべきSSB(新しいビーム)をUEが選択することが理由で、CBRAには、NBIが必要である場合があることに留意されたい。本明細書で開示する各例は、BFRの前に完了するNBI(例えば、全ての候補RSが測定および評価される)、BFRの前に部分的に完了するNBI(例えば、一部の候補RSが測定および評価される)、およびBFR前にいずれのNBIも実施されない(例えば、いずれの候補RSも測定および評価されない)など、NBIの全てのケースに適用可能である。さらに、UEは、BFD-RSおよび候補RSの測定および評価の任意の程度を使用してもよい。BFDイベント後から回復の開始(例えば、PRACH/PUCCH/PUSCH伝送による)の前に、UEは、追加の候補RS測定なし、一部の(部分的な)候補RS測定、または全候補RS測定の実施を選択する場合もある。
【0115】
CFRA/CBRAベースBFR
【0116】
CFRAベースBFRの場合、PRACHは、ビーム障害回復リクエスト(BFRQ)であり、その後のPDCCHは、BFRRであることは明確である。しかし、CBRAベースBFRの場合、BFRQおよびBFRRは明確に定義されていない。これには、例えば、Msg1はBFRQである、Msg3はBFRQである、Msg1とMsg3はBFRQである、Msg2はBFRRである、Msg4 PDCCHはBFRRである、またはMsg2とMsg4 PDCCHはBFRRであるなどの、複数の解釈が存在する可能性がある。
【0117】
BFRQ再伝送(CBRAベースBFRの)は、Msg1(PRACH)再伝送、またはMsg3(PUSCH)再伝送である可能性がある。したがって、BFRRがない場合、Msg2、またはMsg4(PDCCH)がないこともある。BFRRは、正確なC-RNTIを伴うMsg4 PDCCHの正常な受信の後に、正常に受信される。このケースでは、Msg1およびMsg3をBFRQ、Msg2およびMsg4 PDCCHをBFRRと見なすことがより適切である場合がある。
【0118】
CFRA/CBRAベースBFR-障害のあるセルでのBFRQ
【0119】
場合によっては、SpCell向けのBFRは、全プロシージャが同じSpCellに含まれる状態で、CFRAとCBRAとの組み合わせを使用する。UL BWPに対して、候補RSのセットが構成される場合があり、またCFRAリソースは、各構成された候補RSに関連付けられる場合がある。一部の状況では、UEは、初期UL/DL BWPでCBRAを使用することにフォールバックする。
【0120】
CFRA/CBRAは、SpCellの場合と同様に、SCellで構成することができる。CBRAリソースは、例えば、初期/デフォルト/第1アクティブUL BWPまたは別の構成されたBWPで構成される場合がある。CFRAリソースは、例えば、CBRAでも使用される時間-周波数リソースで、または、例えば別のUL BWPの別々の時間-周波数リソースで構成される場合がある。
【0121】
CFRA/CBRAベースBFR-障害のないセルでのBFRQ
【0122】
UEは、1つまたは複数の障害のないセルでBFRQを伝送してよい。場合によっては、CFRAベースBFRQは、障害のあるセルで構成されて、伝送され、その一方で、CBRAベースBFRQは、障害のないセルで構成されて、伝送される。場合によっては、CFRAベースBFRQは、障害のないセルで構成されて、伝送され、その一方で、CBRAベースBFRQは、同じまたは別の障害のないセルで構成されて、伝送される。CBRAベースBFRQは、CFRAベースBFRQへのフォールバックメカニズムである場合がある。一部の例は、
CFRAベースBFRQは、障害のあるSCellで使用され、その一方で、CBRAベースBFRQは、障害のないSpCell(障害のあるSCellのセルグループ内の)で使用される、
CFRAベースBFRQは、障害のあるSCellで使用され、その一方で、CBRAベースBFRQは、別の障害のないSCellで使用される、
CFRAベースBFRQは、障害のあるSCellのセルグループ内の障害のないSCellで使用され、その一方で、CBRAベースBFRQは、同じ障害のないSCellで使用される、
CFRAベースBFRQは、障害のあるSCellのセルグループ内の障害のないSCellで使用され、その一方で、CBRAベースBFRQは、SpCellで使用される、ことを含む。
【0123】
CFRAベースBFRでは、専用PRACHリソース/プリアンブル構成が、候補RSごとに提供される。これらのPRACHリソース/プリアンブルが、異なる候補RSに対して重複していない場合、gNBは、検出したPRACHリソース/プリアンブルに基づいて、UEが選択した候補RSを判断することができる。また、概して、異なるUEのCFRAリソース/プリアンブルは重複しないことが想定されている。複数のセルのBFRQ(例えば、FR2の全てのSCell)は、同じ障害のないセル(例えば、SpCell)でのCFRAを使用するように構成される場合がある。このケースでは、異なるセルに対して別々のPRACHリソース/プリアンブルが必要とされる場合があり、その結果、gNBは、障害のないセルで検出したPRACHリソース/プリアンブルに基づいて、障害があったSCellを判断することができる。例えば、16個の別々のSCellで16個の候補RSを用いてUEが構成される場合、16*16=256個の別々の専用PRACHリソース/プリアンブルが、単一のUEに対して必要とされる場合がある。
【0124】
CBRAベースBFRQでは、PRACHリソース密度に比べてBFDイベントがスパースであるということを想定して、多数のUEが、同じPRACHリソース/プリアンブルを共有することができるので、PRACHリソースはより効率的に使用される可能性がある。しかし、検出されたPRACHリソース/プリアンブルは、gNBに、BFRをUEが実施することを示さない可能性がある。このことは、UEがC-RNTI MAC CEをMsg3に含むことによって解決でき、それによって、gNBはビーム障害が検出されたと推論することができる。さらに、検出されたPRACHリソース/プリアンブルに関連付けられたSSBは、CBRAが障害のあるセルで実施されるときには細かい新しいビームとして使用することができる。しかし、障害のないセルで(例えば、FR1のSpCellで)CBRAが実施されるケースでは、障害のないセルで使用されるSSB/ビームと、障害のあるセル(例えば、FR2のSCell)でのRS/ビームとの間に関係がまったく、またはほとんどない場合がある。したがって、
新しいビームのインジケーションなど、障害のあるセルの構成された候補RSの間のインデックス、
新しいビームのインジケーションなど、障害のあるセルのSSBインデックス、および/または、
新しいビームのインジケーションなど、非ゼロパワーCSI-RS(例えば、NZP-CSI-RS-ResourceId)のインデックス、
のうち1つまたは複数が、BFRQで(例えば、Msg3 MAC CEで)示される場合がある。
【0125】
どのセルに障害があったか、および、CBRAベースBFRQが使用された理由についての情報など、追加の情報などをgNBに示す必要がある場合がある。それゆえ、BFRQ(例えば、Msg3 MAC CE)は、
障害のあるセルのセルインデックス(例えば、ServCellIndex)またはセルのグループのセルインデックス、
いずれの候補RSの品質も対応する閾値を上回らなかったことが理由で、CBRAベースBFRQが開始されたことのインジケーション、
障害のあるセルまたは障害のないセルなど、別のセルで開始されたBFRが、正常に完了しなかったことが理由で、CBRAベースBFRQが開始されたことのインジケーション、および/または、
BFRQ伝送を含むBFRが、別のセルでも開始されたことのインジケーション、
のうち1つまたは複数を含む場合がある。
【0126】
CFRA専用-障害のあるセルでのBFRQ
【0127】
障害のあるセルでのCFRAに基づくBFRは、本明細書で論じるCFRAベースBFRプロシージャに類似する場合があるが、CBRAフォールバックは伴わない。
【0128】
CFRAリソースは、1つのUL BWP、または複数のUL BWPなど、セル内のUL BWPのサブセットで構成されてよい。BFR向けに構成されたCFRAリソースをアクティブUL BWPが有していない場合のみ、セルのビーム障害を検出したUEは、構成されたCFRAリソースを伴うセルのUL BWPに切り替えてよい。
【0129】
BFR向けに構成されたCFRAリソースをアクティブUL BWPが有する場合であっても、セルのビーム障害を検出したUEは、構成されたCFRAリソースを伴うセルのUL BWPに切り替えてもよい。gNBは、事前にUEがBFRのためにUL BWPを切り替えたことを認識しない場合がある。したがって、NWが複数のUL BWPでCFRAを構成して、UEがそれを使用するかを自律的に選択できる場合、gNBは、複数のUL BWPの複数のCFRAリソースでPRACH検出を実施する必要がある場合がある。このことは、例えば、UL BWP全体にわたるCFRA負荷/リソースバランシングに有用である可能性がある。1つのUL BWPのいくつかの候補RSに関連付けられたCFRAリソースを用いてUEは構成される可能性があるが、これには、(例えば、第1BWPの空いているCFRAリソース/プリアンブルがないことに起因して)別のUL BWPのいくつかの他の候補RSに関連付けられたPRACHリソースは除く。
【0130】
BFRQのために構成されたCFRAリソースを複数のUL BWPが有する例では、例えば、
選択された候補RSに関連付けられたCFRAリソース/プリアンブルを有するUL BWP(セル内の異なるUL BWPは、候補RSの異なるセットに関連付けられた専用PRACHリソース/プリアンブルのセットを用いて構成される場合がある)、および/または
例えば、PRACH伝送までの遅延など、より良く予測される性能を提供するUL BWP、
のうち1つまたは複数に基づいて、切り替えるUL BWPをUEは選択する場合がある。
【0131】
CFRA専用-障害のないセルでのBFRQ
【0132】
障害のないセルでのCFRA専用ベースBFRQ伝送は、CFRAベースBFRプロシージャに類似する場合があるが、CBRAフォールバックは伴わない。
【0133】
CBRA専用-障害のあるセルでのBFRQ
【0134】
障害のないセルでのCBRA専用ベースBRFQ伝送は、CBRAベースBFRプロシージャに類似する場合があるが、CFRAオプションは伴わない。
【0135】
CBRA専用-障害のないセルでのBFRQ
【0136】
障害のないセルでのCBRA専用ベースBRFQ伝送は、CBRAベースBFRプロシージャに類似する場合があるが、CFRAオプションは伴わない。
【0137】
PUCCI/UCIベース-障害のあるセルでのBFRQ
【0138】
PUCCH/UCIベースBFRQでは、UEは、PUCCHで、または構成されているか、許可される場合はPUSCH内の上りリンク制御情報(Uplink Control Information:UCI)として、BFRQを伝送する場合がある。
【0139】
PUCCHでのBFRQ伝送の場合、適切なBFRQ関連情報は、UCIペイロードにビットとしておよび/またはPUCCH時間/周波数/符号リソースのUEの選択で組み込まれる場合がある。例えば、PUCCH用の複数のリソースを割り当てられたUEは、選択された候補RSに基づいてPUCCHリソースを選択する場合がある。このことは、候補RSと、CFRAおよび/またはCBRAに基づくBFRのためのリソース/プリアンブルとの関連付けに類似する。PUCCHベースBFRQは、典型的には、CFRAベースBFRQよりもリソース効率が良いが、依然として準静的に割り当てられたPUCCHリソースが必要である。
【0140】
代わりに、一部の状況では、UCIは、PUSCH伝送内で多重化(またはピギーバック)される場合がある。
【0141】
PUCCI/UCIベース-障害のないセルでのBFRQ
【0142】
障害のないセルでのPUCCH/UCIベースBFRQと、障害のあるセルでのPUCCH/UCIベースBFRQとには、少しの違いがある場合がある。例えば、障害のあるセルのセルID/インデックス、および場合により他の情報を含める必要がある場合がある。例えば、
新しいビームのインジケーションなど、障害のあるセルの構成された候補RSの間のインデックス、
新しいビームのインジケーションなど、障害のあるセルのSSBインデックス、および/または、
新しいビームのインジケーションなど、非ゼロパワーCSI-RS(例えば、NZP-CSI-RS-ResourceId)のインデックス、
のうち1つまたは複数は、PUCCH/UCIベースBFRQで示される場合がある。
【0143】
どのセルに障害があったか、および、追加の情報(例えば、PUCCH/UCIベースBFRQが使用された理由についての)などをgNBに示す必要がある場合がある。それゆえ、BFRQは、
障害のあるセルのセルインデックス(例えば、ServCellIndex)またはセルのグループのセルインデックス、
いずれの候補RSの品質も対応する閾値を上回らなかったことが理由で、PUCCH/UCIベースBFRQが開始されたことのインジケーション、
別のセル(例えば、障害のあるセルまたは障害のないセル)で開始されたBFRが、正常に完了しなかったことが理由で、PUCCH/UCIベースBFRQが開始されたことのインジケーション、および/または、
BFRQ伝送を含むBFRが、別のセルでも開始されたことのインジケーション、
のうち1つまたは複数を含む場合がある。
【0144】
PUSCH内のMac CEベース-障害のあるセルでのBFRQ
【0145】
BFRQおよび関連情報は、MAC制御エレメントとしてPUSCH伝送に含まれる場合がある。
【0146】
MAC CEベースメカニズムの利点は、PUCCHおよびCFRA/CBRAベースアプローチと比べて、より多くのBFRQ関連情報ビットを、より効率的に伝送できることである。さらに、PUSCHは、動的にスケジュールされ、それによって、BFRのために準静的に確保されるULリソースの量を抑えることができる。ただし、PUCCHでのスケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)用の準静的なリソースは、必要とされる場合があるが、そのようなリソースは、いずれにしろ必要である場合がある。例えば、BFRは、まだ必要とされていない追加の準静的に割り当てられたULリソースを必要としない場合がある。MAC CEを搬送するPUSCHが、PUCCHでのSRに従ってスケジュールされる例では、BFRQは、PUCCH伝送と、その後のPUSCH伝送との両方を含む場合がある。MAC CEを搬送するPUSCHが、ビーム障害によってトリガされたPUCCHでのSRに従ってスケジュールされないなどの他のケースでは、BFRQは、MAC CEを搬送するPUSCHのみを含む場合がある。
【0147】
MAC CEベースメカニズムの欠点は、CFRA/PUCCH伝送および受信時に、すぐにBFRQが伝達されることに対して、CFRAまたはPUCCHベースメカニズムよりも遅いことがあることである場合がある。その一方で、MAC CEベースメカニズムは、まずSR伝送、続いて、PDCCHでのスケジューリンググラント、そして、BFRQを含むPUSCH伝送を必要とする場合がある。しかし、多数のUEが、ビーム障害検出後に、少なくとも部分的に新しいビーム特定を実施する場合があり、これによって、追加のBFR遅延を伴うことになる。候補ビームRSは、周期的に伝送されるので、このようなUEは、新しいビーム特定から、MAC CE伝送までの遅延を少なく抑えることができるように、新しいビーム特定の完了の前に、SRを伝送する場合がある。さらに、現行のPUSCH伝送およびグラントを用いる(SRの代わりにバッファ状態報告によって許可される)UEの場合、SRを伝送する必要がない。
【0148】
障害のあるセルでのMAC CEベースBFRメカニズムの使用の別の潜在的な欠点は、BFDのために構成されたRSに応じて、PDCCH内のPUSCHスケジューリンググラントが障害のあるDLビームペアで伝送されることを伴う可能性があることである。このことは、MAC CEベースメカニズムが使用されるケースでは、BFRQのために障害のないセルを使用する動機となる場合がある。
【0149】
PUSCH内のMac CEベース-障害のないセルでのBFRQ
【0150】
障害のないセルでのMAC CEベースBFRQと、障害のあるセルでのMAC CEベースBFRQとには、少しの違いがある場合がある。例えば、障害のあるセルのセルID/インデックス、および場合により他の情報を含める必要がある場合がある。例えば、新しいビームのインジケーションとして、障害のあるセルでの構成された候補RSの間のインデックス、
(例えば、新しいビームのインジケーションとして)障害のあるセルでのSSBインデックス、および/または、
新しいビームのインジケーションなど、非ゼロパワーCSI-RS(例えば、NZP-CSI-RS-ResourceId)のインデックス、
のうち1つまたは複数は、MAC CEベースBFRQで示される場合がある。
【0151】
どのセルに障害があったか、および、追加の情報(例えば、MAC CEベースBFRQが使用された理由についての)などをgNBに示す必要がある場合がある。それゆえ、BFRQは、
障害のあるセルのセルインデックス(例えば、ServCellIndex)またはセルのグループのセルインデックス、
いずれの候補RSの品質も対応する閾値を上回らなかったことが理由で、MAC CEベースBFRQが開始されたことのインジケーション、
別のセル(例えば、障害のあるセルまたは障害のないセル)で開始されたBFRが、正常に完了しなかったことが理由で、MAC CEベースBFRQが開始されたことのインジケーション、および/または、
BFRQ伝送を含むBFRが、別のセルでも開始されたことのインジケーション、
のうち1つまたは複数を含む場合がある。
【0152】
新しい論理チャネルIDが、BFRQ MAC CEに対して規定されてよい。BFRQ MAC CEの優先順位は、構成されたグラント確認MAC CEの優先順位よりも高く、または他のMAC CEの優先順位は、構成グラント確認MAC CEよりも低くなる場合がある。論理チャネル優先順位付けテキストの対応する更新は、以下の通りである場合がある。
論理チャネルは、次の順番に従って優先順位付けされる必要がある(優先順位が最も高いものから順に)。
C-RNTI MAC CEまたはUL-CCCHからのデータ。
BFRQ向けのMAC CE。
構成されたグラント確認MAC CE。
パディングに含まれるBSRを除く、BSR向けのMAC CE。
単一エンティティPHR MAC CE、または複数エンティティPHR MAC CE。
UL-CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ。
推奨ビットレートクエリ向けのMAC CE。
パディングに含まれるBSR向けのMAC CE。
【0153】
BFRQ MAC CE優先順位は、C-RNTI MACもしくはUL-CCCH MAC CEからのデータの優先順位よりも高く、または他のMAC CEの優先順位は、C-RNTI MACもしくはUL-CCCH MAC CEからのデータよりも低くなる場合がある。論理チャネル優先順位付けテキストの対応する更新は、以下の通りである場合がある。
論理チャネルは、次の順番に従って優先順位付けされる必要がある(優先順位が最も高いものから順に)。
BFRQ向けのMAC CE。
C-RNTI MAC CEまたはUL-CCCHからのデータ。
構成されたグラント確認MAC CE。
パディングに含まれるBSRを除く、BSR向けのMAC CE。
単一エンティティPHR MAC CE、または複数エンティティPHR MAC CE。
UL-CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ。
推奨ビットレートクエリ向けのMAC CE。
パディングに含まれるBSR向けのMAC CE。
【0154】
改良されたBFRの場合のUEプロシージャ
【0155】
様々な抽象化のレベルにおけるBFRプロシージャについて、記載する。大部分のUEプロシージャの例において、セル/BWPでのBFRQ伝送については、詳細に説明しない。任意のBFRQメカニズムが、特に、上述のBFRQの種々の例で使用される場合があることを理解されたい。さらに、あるセル/BWPが1つのBFRQメカニズムを使用し、別のセル/BWPが別のBFRQメカニズムを使用する例も、考察し、かつ、場合によっては、明確に言及する。
【0156】
障害のあるセルまたは障害のないセルでのBFRのために使用される場合がある(障害のあるセルでのビーム障害を回復するための)UEプロシージャについて以下に述べる。UEプロシージャは、順番におよび/または並行して部分的もしくは完全に、複数のセルで部分的にもしくは完全に実施される場合がある。本明細書に記載するプロシージャの効果は、より少ない準静的BFRQリソースのみが、セルで構成される必要がある場合があることである。さらに、場合によっては、UE始動BWP切り替えが回避されて、それによって、BFRプロシージャの間のデータ伝送ブロックエラーのリスクを減らすことができる。改良されたBFRプロシージャを
図4に示す。
【0157】
ステップ1および2で、UEはビーム障害検出(BFD)および新しいビーム特定(NBI)をセルkで実施する。セルkは、PCell、PSCell、またはSCellであってよい。BFDは、gNBによって明確に構成されるか、またはアクティブDL BWPのCORESETとQCLであるRSのサブセットによって暗に与えられるRS(例えば、CSI-RSおよび/またはSSB)に基づいてもよい。明確に構成されたBFD RSの場合、それらは、DL BWPごと(例えば、RadioLinkMonitoringConfig IEで)、またはサービングセルごとに構成されてよい。場合によっては、BFD RSが明確に構成されない場合、UEはBFDのために暗に与えられたRSを使用してもよい。NBIは、明確に構成された候補RSまたは暗に与えられたRSなどのRS(例えば、CSI-RSおよび/またはSSB)に基づいてもよい。明確に構成された候補RSは、DL BWPごと、UL BWPごと、またはサービングセルごとに構成されてよい。候補RSが構成されないか、または候補RSの品質が対応する閾値よりも低い場合、UEは、NBIのために暗に与えられたRS(例えば、ビームマネージメントに使用されるRSのサブセット)か、またはデフォルトRS(例えば、実際に伝送されたSSB)を使用してもよい。UEは、その推定される品質(例えば、RSRP、SINR、仮定的BLERなど)が閾値を上回る限り、その新しいビームとして、候補RSのセットからRSを選択してもよい。
【0158】
ステップ3で、ビーム障害が検出され、かつ新しいビームが特定される。UEは、(BFDおよびNBIの際に)アクティブUL BWPj0からBFRQ向けのUL BWPj1に切り替えてもよい。一部の例では、j1≠j0であり、一部の例では、j1≠0である。UL BWP切り替えは、以下の要因のうち1つまたは複数に基づくものである場合がある(しかし、これらに限定されない)。
BFR(リソースなど)が、UL BWPj0向けに構成されていない(例えば、IE BeamFailureRecoveryConfig)。
UEが、UL BWPj0ではなく、UL BWPj1内の関連付けられたBFRQリソースと共に候補RSを選択する。
UEが、UL BWPj0内の関連付けられたBFRQリソースよりも、時間において近い、UL BWPj1内の関連付けられたBFRQリソースと共に候補RSを選択する。
UL BWPj0向けに構成されたいずれの候補RSも、RSRPが対応する閾値を上回らない。
【0159】
UEがBFRのためにUL BWPを切り替えない場合、j1=j0である。選択されたUL BWPj1は、例えば、上述のBFRメカニズムのうち1つを使用するために、BFR向けに構成されている。
【0160】
ステップ4で、UEはまた、(BFDおよびNBIの際に)アクティブDL BWPi0から、BFRRのためのDL BWPi1に切り替えてもよい。一部の例では、i1≠i0であり、一部の例では、i1≠0である。UEは、DL BWPi0が、回復サーチスペースを用いて構成されていない場合にのみ、DL BWPi1に切り替えてもよい。場合によっては、複数のDL BWPが回復応答サーチスペースを用いて構成されているが、アクティブDL BWPi0が構成されていない場合、UEは、構成回復サーチスペースを伴う最も低いBWP IdのDL BWPに切り替えてもよい。UEは、UL BFRRのために選択されたのと同じIdに、DL BWPを切り替えてもよい。
【0161】
ステップ5で、UEは、選択したUL BWPでBFRQを伝送する。
【0162】
ステップ6で、UEは、そのBFRRに関して、選択したDL BWPを監視する。
【0163】
ステップ7で、UEは、BFRQが再伝送される必要があるかどうか、例えば、BFRRが正常に受信されたかどうか、および再伝送が最大数に達していないかどうかを評価する。
【0164】
ステップ3から7、またはそれらのサブセットが、障害のあるセルkおよび/または障害のないセルmで実施されてもよいことに留意されたい。例えば、ULに関連するステップ3および5は、障害のないセルmで実施される場合がある。
【0165】
上記は、BWP0でのBFRQリソース(例えば、CBRA向けの)はないが、その時点ではアクティブでないUL BWPj1でBFRQリソースが画定されているセル(例えば、SCell)でのUEにとって有益である場合がある。UEは、例えば、上記に列挙した要因に基づいて、BFD/NBIの際にBWPj1に切り替えてもよい。改良を伴わずに、BFRは、セルでサポートされることはない。
【0166】
ステップ5およびステップ6の詳細は、例えば、CFRA、CBRA、PUCCH、MAC CEなどに基づいて、実際のBFRメカニズムに依存することに留意されたい。例えば、ランダムアクセスに基づくメカニズムの場合、ステップ5および6は、監視されるRARウィンドウの満了に従うPRACH再伝送を含む場合がある。言い換えると、BFRRの正常な受信の前に、BFRQ伝送(ステップ5)およびBFRQ監視が繰り返される場合がある。MAC CEとしてPUSCHに含まれるBFRRの別の例では、PUSCH再伝送がある場合がある。ステップ7は、このようなBFRQ再伝送を取得することを意味する。
【0167】
話を簡単にするために、ほとんどの図は、(例えば、再伝送の最大数、またはタイマの満了に起因する)BFRプロシージャの部分的な障害または完全な障害を明確に描いていない。それでも、このような部分的な障害または完全な障害は、詳細は実際のBFRメカニズムに依存する状態で、プロシージャの一部である。したがって、
図4から
図17に例示されているような種々のプロシージャでは、「再伝送?」の選択肢は、BFRQ伝送および/またはBFRR受信が成功しなくても、再伝送しない(経路「N」)の可能性も含む。このようなケースでは、ビーム障害回復プロシージャは、成功しないと見なされる場合がある。
【0168】
障害のないセルでのBFRQを伴う改良されたBFRの場合のUEプロシージャ
【0169】
図5は、k≠mで、セルkでビーム障害が検出された後に、セルmによる少なくとも部分的なBFRの場合の2つの例示的プロシージャを示している。まず、UEは、セルmによる、セルk向けの少なくとも部分的なビーム障害回復を用いて構成される。これは、セルkでのビーム障害の検出後に、UEは、セルmでBFRの少なくとも部分を実施することを意味する(mはkとは異なる)。セルmでのBFRの部分的な実施とは、BFRプロシージャのステップのうち1つまたは複数がセルmで実施されることを意味する。他のステップは、別のセル、例えば、セルkまたは別のSCellで実施される。プロシージャは、例えば、BFR UL伝送が必要ではないので、DL専用SCellでのBFRに有用である。
【0170】
概して、本明細書に記載するマルチセルプロシージャの場合、セルkは、PCell、PSCellまたはSCell(PUSCCH-SCellであっても、なくてもよい)である場合があり、またセルmは、PCell、PSCellまたはSCell(PUSCCH-SCellであっても、なくてもよい)である場合がある。本明細書の各例は、話を簡単にするために、2つのセル(障害のあるセルkおよび障害のないセルm)を使用するが、プロシージャは、障害のあるセルkに加えて、複数の別のセル(m1、m2、…)を用いるケースに容易にも活用され、これには、k=mの特定のケースも含まれることに留意されたい。
【0171】
セルmのセルIDまたはサービングセルインデックスは、明確に構成されなくてもよい。代わりに、BFRが構成されている、最も低いセルインデックス、最も低いキャリア周波数を用いるサービングセルである場合がある。場合によっては、セルmは、セルkのセルグループ内のSpCellだけであることもある。セルmは、セルkのセルグループのPUCCH-SCellである場合もある。
【0172】
図5のプロシージャ(A)と(B)との両方では、UEは、セルmによってUL BWPj
mでBFRQを伝送する。UL BWPj
mは、例えば、第1ステップ(開始後の)で構成されるか、またはBFD/NBIの際のセルm内のアクティブUL BWP、初期アクティブUL BWP、もしくはUEによって選択されたUL BWPであってもよい。
【0173】
BFRRが障害のないセルmで受信される
図5の例示的プロシージャ(A)では、UEは、BFRRに関して、セルmで、DL BWPi
m内のサーチスペースを監視する。DL BWPi
mは、例えば、セルm内でBFRQに使用されたUL BWPと同じBWP Idj
mを有し、すなわち(例えば、ペアでない周波数帯で)i
m=j
mであるか、あるいは、異なるもの、すなわち(例えば、ペアの周波数帯で)i
m≠j
mである場合がある。また、BFDの際のアクティブDL BWP(例えば、場合によっては、j
mとは異なるBWP Id)か、またはUEによって選択されたものであってもよい。
【0174】
BFRRが障害のあるセルkで受信される
図5の例示的プロシージャ(B)では、UEは、BFRRに関して、セルkで、DL BWPi
k内のサーチスペースを監視する。DL BWPi
kは、例えば、BFDの際のセルk内のアクティブDL BWP、または別の構成されたDL BWP、あるいは、初期アクティブDL BWPまたはUEによって選択された別のDL BWPである場合がある。
【0175】
プロシージャ(A)のステップ1は、BFRがセルmで構成されることを示しており、その一方で、プロシージャ(B)のステップ1は、BFRQがセルmで構成されることを示している。これは、プロシージャ(A)では、BFRQと、BFRRとの両方がセルmで実施されることを意味する。プロシージャ(B)では、BFRQのみがセルmで実施されるが、BFRRは、障害のあるセルkで実施される。
【0176】
図5のステップ4および5は、
図4のBWP切り替えを含む場合があることに留意されたい。
【0177】
図6Aおよび6Bは、セルkか、セルmのいずれかで、BFRを実施するようにUEが構成される2つの例示的プロシージャを示している。セルkの代わりにセルmをUEが選択するための基準は、例えば、(限定はされないが)、以下のうち1つまたは複数である場合がある。
セルk内のアクティブUL BWPが、BFRQのために構成されたリソースを有していない。
セルk内のアクティブUL BWPのために構成された候補RSの品質(RSRP、RSRQ、SINR、BLERなど)が、対応する閾値を下回る。
セルmで伝送されるBFRQに関連付けられた予測されるQoS(例えば、遅延または信頼性)が、セルkのものよりも良い。
セルmのビーム障害状態、例えば、セルmも障害があるか(例えば、セルmのMACエンティティが、ビーム障害回復プロシージャを開始した)、または、セルmがBFI_COUNTER>0を有する(例えば、セルmのMACエンティティが、下位層からビーム障害インスタンスインジケーションを最近受信したが、まだビーム障害を宣言していない)。
例えば、UE始動BWP切り替えに起因して、現行のデータ伝送を阻害しないセルの選択。
本明細書に記載する他の態様。
セルmまたはkを選択するUEの実装形態次第。
【0178】
図6Aおよび6Bに示すようなプロシージャは、セルkで使用されるBFRメカニズムがセルmでのフォールバックメカニズムを必要とするシナリオにおいて有益である。例としては、セルm(SpCell)で構成されたCBRAフォールバックを伴う、セルk(SCell)で構成されたCFRAベースBFRが挙げられる。別の例としては、セルm(SpCell)で構成されたCBRAフォールバックを伴う、セルk(SCell)で構成されたMAC CEベースBFRが挙げられる。
【0179】
代替形態の
図6Aおよび
図6Bは、
図4と同様に、異なる。(A)では、BFRQがセルmで伝送される場合、BFRRは、セルmで受信される。(B)では、BFRQがセルmで伝送される場合であっても、BFRRは、セルkで受信される。
【0180】
セルk、j
kでのBFRQのために使用されるUL BWPの種々のオプション、例えば、BFDの際のアクティブUL BWP、セルkでの初期アクティブUL BWP、または構成されたBFRQリソースを伴うセルk内で構成された別のUL BWPがある。同様に、
図5で論じたように、BWPi
k、i
m、およびj
mの種々のオプションがある。DL BWPi
mは、例えば、ペアでない周波数帯で、セルm内でBFRQに使用されるUL BWPと同じBWP Idj
mを有する(例えば、i
m=j
m)か、あるいは、ペアの周波数帯で、異なるものである(例えば、i
m≠j
m)場合がある。DL BWPi
kは、例えば、ペアでない周波数帯で、セルm内でBFRQに使用されるUL BWPと同じBWP Idj
kを有する(例えば、i
k=j
k)か、あるいは、ペアの周波数帯で、異なるものである(例えば、i
k≠j
k)場合がある。
【0181】
セルmで伝送されるBFRQは、セルmを選択するための基準(例えば、セルkの全候補RSの品質が対応する閾値を下回ったなど)に関連するインジケーションを搬送する場合がある。
【0182】
UEが、BFRQ伝送のためにアクティブUL BWP(例えば、セルkのjk、またはセルmのjm)を切り替える場合の例では、UEは、例えば、さらなる破壊を伴うことなくキャリアによるDL/UL通信を継続するために、BFRプロシージャが正常に完了する前に(例えば、先のアクティブUL BWPでの次に予定されているUL伝送の前に)、先のアクティブUL BWPに戻してもよい。
【0183】
「複数の」BFRが障害のあるセルおよび/または障害のないセルで構成される場合のUEプロシージャ-ビーム障害回復応答(BFRR)受信がN回成功しなかった後の第2セルでのBFRQ(逐次的バージョン)
【0184】
図7および
図8は、セルkからセルmにBFRQ伝送をUEが切り替えることがあるUEプロシージャを示している。例えば、セルkが、無線チャネルブロッキングが突然起こったFR2のSCellであり、セルmがFR1のSpCellである場合に、このような切り替えにより、伝送の多様性を伴うBFRQフォールバックが提供されるのに伴って、リンク回復が短時間および/または成功する確率がより高くなる可能性がある。
【0185】
特に、UEは、セルkでのBFRQ伝送がN回失敗した(または、同様な意味合いで、セルkでのBFRR受信がN回成功しなかった)後に、セルmでBFRQ伝送を実施する場合がある。
図7では、UEは、BFRRに関して、セルkで、BWPi
kを監視する。監視とは、PDCCHに関して、BWP向けに構成された1つまたは複数のサーチスペース(例えば、回復サーチスペース)をUEが監視することを意味する。セルmで伝送されるBFRQの場合、UEは、応答に関して、セルmを監視する。
【0186】
Nmax ≧ Nは、BFRプロシージャ内のランダムアクセスプロシージャのPRACHの最大数であるか、またはBFRプロシージャのPUSCH再伝送の最大数である場合がある。
【0187】
UEは、セルmでのBFRQで、障害のあったセルkを暗にまたは明確に示してもよい。これは、セルkでのビーム障害をgNBが正常に、かつ迅速に回復させるために重要な情報である場合がある。しかし、ある特定の例では、セルmでのBFRQは、障害のあるセルkを示さない。代わりに、セルkでのビーム障害をどのように正常に回復させるかは、ネットワークの実装形態次第である場合がある。
【0188】
その一方で、
図8では、UEは、BFRRについて、セルkを監視する。これは、セルmで正常に受信したBFRQに対してgNBがセルkで応答することを、UEが予測できることを意味する。場合によっては、このようなクロスセルBFRは、例えば、障害のあるセルkのIDまたはインデックス、障害のあるセルkが属しているセルグループのIDまたはインデックス、新しいビームインジケーションとしての1つまたは複数の候補RSインデックス、いずれの候補RSの品質も対応する閾値を上回らなかった場合のインジケーション、などの追加の情報をBFRQにUEが含めることを必要とする。
【0189】
カウンタが、関係する全てのセル(例えば、セルkとセルmの両方)にわたるBFRプロシージャ内のBFRQ伝送の総数を記録する場合がある。BFRQ伝送の総数には、限度がある場合がある。例えば、
図7のステップ8および
図8のステップ9は、再伝送の総数が限度を超えない場合にのみ再伝送を選択することができる。
【0190】
「複数の」BFRが障害のあるセルおよび/または障害のないセルで構成される場合のUEプロシージャ-ビーム障害回復応答(BFRR)受信がN回成功しなかった後の第2セルでのBFRQ(並行バージョン)
【0191】
図9および
図10の例示的UEプロシージャは、
図7および
図8の例と類似する。しかし、セルkでのBFRQ伝送からセルmでのBFRQ伝送への切り替えの代わりに、マルチキャリア対応UEが、BFRQ伝送/BFRR受信がN回成功しなかった後に、セルkとセルmとの両方で、並行してBFRQ伝送を実施する。
【0192】
カウンタが、関係する全てのセル(例えば、セルkとセルmの両方)にわたるBFRプロシージャ内のBFRQ伝送の総数を記録する場合がある。BFRQ伝送の総数には、限度がある場合がある。例えば、
図9のステップ8および
図10のステップ9は、再伝送の総数が限度を超えない場合にのみ再伝送を選択することができる。
【0193】
タイマが、カウンタの代わりに、またはカウンタと組み合われて使用されてよい。これを
図11から14に示す。タイマ(図中に示されているBFRQ_timerは、beamFailureRecoveryTimerとも呼ばれる場合もある)は、構成されている場合、ビーム障害検出および/または新しいビーム特定の際に開始される。BFRQのためのセル選択は、タイマの値(例えば、ある特定の値を上回るかどうか、または満了したかどうかなど)に依存する。
【0194】
「複数の」BFRが障害のあるセルおよび/または障害のないセルで構成される場合のUEプロシージャ-第2セルでのBFRQ(並行バージョン)
【0195】
セルkおよびセルmでの並行BFRでは、セルkでのBFDの後に、可能であれば、両方のセルでのBFRQ伝送を開始することによる別のあるステップを行う場合がある。このスキームの効果により、セルk向けのBFRQをgNBが迅速に受信する可能性が上がり、この場合、BFRRは、より速く受信されて、それにより、より短い時間間隔でビーム障害を解消することができる。このことは、短時間であっても、障害のあるリンクが許されないFR2で動作するURLLCアプリケーションでは、必須である場合がある。
【0196】
平均遅延はBFRプロシージャ(例えば、PRACH)の再伝送の平均数によって決まるので、遅延は、1回限りの信頼性にかかわる可能性がある。
【0197】
また、セルでのBFR機会が、時間において極めてスパース(例えば、セルにおいて20msの周期)であるが、セル間でオフセットされるようにすることも可能である(例えば、2つのセルにわたって見られるときに、10msのBFR機会周期が考えられる)。したがって、UEが複数のセルから選択できる場合、第1BFRQ機会までの待ち時間は、平均よりも短くなる可能性がある。
【0198】
別の要因は、異なるBFR機会(例えば、PRACH機会)が、異なる候補RSに関連付けられる場合があることである。BFRのタイムラインは、UEがどの候補RSを選択するかによって異なる場合がある。
【0199】
図15および
図16では、UEは、例えば、
図6Aおよび
図6Bに関して論じた基準に従って、どのセルをBFRQ伝送に使用するかを選択し、さらに、このことが、有益であることが予測されるか、または既定のもしくは構成された基準に従う場合に、UEは、セルkと、セルmとの両方を選択する場合がある。プロシージャ(A)と、(B)との違いは、やはり、この場合も、UEが対応するBFRRを受信すると予測しているセルの違いである。
【0200】
(A)では、変形例が破線で示されており、BFRQの再伝送の決定により、UEは伝送するセルを選択できる。
【0201】
図17および
図18では、UEは、セルkでのBFDおよびNBIの後に、セルkとセルmとの両方でBFRQ伝送を開始するように構成されている。
【0202】
UEは、障害のあるセルに加えて、またはその代わりに、BFRQ伝送向けのセル(例えば、アクティブUL BWPを伴うアクティブセル)を選択する場合がある。例えば、障害のないセルでのBFRQが、PUSCH内のMAC CEを使用し、また、MAC CEが、障害のあったセルを示すシナリオでは、このことは実現可能である可能性がある。BFRQ MAC CEが、複数のUEのアクティブセルでサポートされている場合、UEは、BFRQ伝送のために最も好適なセル(例えば、最も低いと予測されるBFRQ伝送/受信遅延および/または信頼性を伴うセル)を選択することができる。
【0203】
カウンタが、関係する全てのセル(例えば、セルkとセルmの両方)にわたるBFRプロシージャ内のBFRQ伝送の総数を記録する場合がある。BFRQ伝送の総数には、限度がある場合がある。例えば、
図15および
図17の各再伝送ステップは、再伝送の総数が限度を超えない場合にのみ再伝送を選択することができる。
【0204】
セルグループBFRの場合のUEプロシージャ
【0205】
ビーム障害回復は、障害のあるセル以外のセルに適用される場合がある。例えば、複数のセルを用いるUEは、BFRプロシージャの間に、またはビーム障害回復プロシージャが成功した後に、障害のないセルでのQCL関係を更新する場合がある。例えば、UEは、選択した候補RSに基づいて、障害のあるセルでの回復サーチスペース(および対応する回復CORESET)のために、また1つまたは複数の障害のないセルでの1つまたは複数のCORESETで使用されるQCL仮定を適用する場合がある。場合によっては、UEは、障害のあるセルと同時に、障害のないセルでQCL仮定を適用する。場合によっては、UEは、障害のあるセルに対するBFRプロシージャが正常に完了した後に、障害のないセルでQCL仮定を適用する。
【0206】
障害のあるセルのBFRのために構成された候補RSは、例えば、
障害のあるセルのセルIDを伴うSSB、
障害のないセルのBWPで少なくとも部分的に伝送されるRS(例えば、CSI-RS)、および/または
障害のないセルのサービングセル構成内で構成されたRS(例えば、CSI-RS)、
などの障害のないセルのRSである場合がある。
【0207】
アクティベートされたセルの候補RSのみが、新しいビーム特定で考慮されてよい。
【0208】
機能は、障害のあるセルと、障害のないセルとが、同じ周波数帯域内にある場合のシナリオに限定される場合がある。
【0209】
改良されたBFRの構成-BWP構成ごとの
【0210】
回復(例えば、BFRR)のために使用される、サーチスペース、および、場合によっては対応するCORESETは、Rel-15における様に、任意選択で障害のあるセルのUL BWPごとに構成されてよい。場合によっては、このような構成は、障害のないセルでBFRRが監視されてよい、または監視される必要があることを示す。インジケーションは、セルインデックス/Idまたはセルインデックス/Idのリストの形態であってもよい。場合によっては、本発明のインジケーションは、BFRR監視のためにSpCell(例えば、同じグループ内の)が使用されてよい、または使用される必要があることを意味する。障害のないセルのDL BWPのインジケーションもまた、含まれてよい。
【0211】
回復(例えば、BFRR)のために使用されるサーチスペース、および場合によっては対応するCORESETは、任意選択で障害のあるセルのDL BWPごとに(例えば、無線リンク監視構成で)構成されてよい。
【0212】
障害のないセルでの回復(例えば、BFRR)のために使用されるサーチスペース、および場合によっては対応するCORESETは、任意選択で障害のないセルのUL BWPごとに構成されてよい。このような構成の存在は、BFRR受信のためのアクティブDLパートをサーチスペースが構成されたUL BWPのIdに、UEが切り替える必要があることを示す場合がある。
【0213】
障害のないセルでの回復(例えば、BFRR)のために使用されるサーチスペース、および場合によっては対応するCORESETは、任意選択で障害のないセルのDL BWPごとに(例えば、無線リンク監視構成で)構成されてよい。このような構成の存在は、BFRQのためにアクティブDL BWPのIdとは異なるIdを有するUL BWPが使用される場合であっても、アクティブになる対応するDL BWPを用いるUEは、構成された回復サーチスペースでのBFRR受信のためにそのDL BWPに留まる可能性があることを示す場合がある。回復サーチスペースのこのような構成は、別のセル向けのBFRプロシージャでサーチスペースが使用される必要があるか、または使用されてよいことのインジケーションを伴う場合がある。このようなインジケーションの存在は、アクティブになるDL BWPを用いるUEに、障害のあるセルではなく、BFRR監視のためにDL BWP内の回復サーチスペースを使用する必要があることを示す場合がある。障害のないセルBFRRのために使用できることをDL BWP構成が示し、かつ、障害のないセルBFRRが使用される可能性があることを障害のあるセルの構成(例えば、UL BWPおよび/またはDL BWP)が示す場合に、障害のないセルのアクティブDL BWPで構成されるサーチスペースは、BFRR監視に使用される場合がある。このようなインジケーションは、例えば、明確なインジケータに基づくか、または任意の構成パラメータもしくはIEの存在を介したインジケーションによるものである可能性がある。
【0214】
回復向けのCORESETは、回復サーチスペースIDの明確な構成を介して暗に構成されてもよい。
【0215】
BFRQは、Rel-15における様に、任意選択で障害のあるセルのUL BWPごとに構成されてよい。このような構成は、マルチセルBFRQが使用されてよい、または使用される必要があること、例えば、UEが、BFRQのために1つまたは複数の障害のないセルを使用してよい、または使用する必要があることを示す場合がある。マルチセルBFRQメカニズムのさらなる構成の詳細、複数のメカニズムがサポートされる場合のBFRQメカニズムの選択、またはBFRQセル選択基準に対するパラメータが含まれてよい。
【0216】
BFRQは、任意選択で障害のないセルのUL BWPごとに構成されてよい。このような構成は、別の障害のあるセルでのBFに対応するBFRQのためにUL BWPでのBFRQが使用されてよい、または(アクティブな場合に)使用される必要があることを示す場合がある。場合によっては、いずれかの障害のあるセルは、UL BWPでのBFRQを使用することもある。場合によっては、BFRQのためにUL BWPを使用してよい、または(アクティブな場合に)使用する必要があるその他のセルは、構成で示される。
【0217】
一部の例では、例えば、ペアでない周波数帯の場合、特定のBWP Idに対するUL関連BFR構成と、DL関連BFR構成との両方は、(例えば、同じRRC IEで)一緒に構成される場合がある。ある特定のセルのUEが、各時間インスタンスで、UL BWPとDL BWPとに対して同じBWP Idを使用する場合、これは順当なことである場合がある。
【0218】
改良されたBFRの構成-セル構成ごとの
【0219】
セルに障害がある場合に、BFRQおよび/またはBFRRのために使用されてよい、または使用される必要があるセルが、任意選択でセルごとに(例えば、ServingCellConfigで)構成されてよい。場合によっては、セルインデックス/Idが構成され、場合によっては、セルインデックス/Idのリストが構成される。場合によっては、BFRQおよび/またはBFRR向けの他のセルのインジケーションは、UEが、BFRQおよび/またはBFRRのために、示されたセルを使用してもよい、または使用する必要があることを示す。場合によっては、インジケーションの存在は、UEが、BFRQおよび/またはBFRRのために、障害のあるセルか、または示された障害のないセルを選択してよいことを意味する。場合によっては、インジケーションの存在は、UEが、BFRQおよび/またはBFRRのために、障害のないセルを使用する必要があることを意味する。場合によっては、起こり得るBFRQおよび/またはBFRR伝送のために構成された複数のセルが存在する(例えば、複数の障害のないセルが構成される)場合、どのセルを使用するかの選択はUE次第である場合がある。UEは、BFRQおよび/またはBFRR向けのセル(例えば、最も低いインデックスを伴うアクティベートされたセル)を選択するために、所定の基準を使用する場合がある。場合によっては、BFRQおよび/またはBFRRのためにセルグループ内のSpCellが、使用されてよいか、または使用される必要があるかどうかは、SCellごとに(例えば、ServingCellConfig)示される。
【0220】
別のセルのビーム障害向けのBFRQおよび/またはBFRRのためにセルが使用されてよいかどうか(例えば、障害のないセルのBFRQおよび/またはBFRRが、そのセルで使用されてよいかどうか)は、任意選択でセルごとに(例えば、ServingCellConfigで)構成されてよい。
【0221】
このようなセルごとの構成は、BFRQおよび/またはBFRRのために使用するセルを選択するために使用される選択基準のパラメータを含んでもよい。
【0222】
改良されたBFRの構成-セルグループ(例えば、MCG/SCG)構成ごとの
【0223】
BFRQおよび/またはBFRRのために使用するセルは、任意選択でセルグループごとに(例えば、MCGおよび/またはSCGごとに)構成されてよい。セルグループBFRの場合、セル/BWP向けに構成された候補RSは、別のセル(例えば、別のサービングセル)のRS(例えば、SSB)である場合がある。候補RS構成は、例えば、サービングセルインデックス、1つまたは複数のSSBインデックスなどのセルインデックスを含む場合がある。
【0224】
UEは、別のセルがBFRを正常に完了した場合に、1つまたは複数のセルの1つまたは複数のCORESETにQCL仮定を適用するように構成されてよい。
【0225】
改良されたBFRの構成-他の構成の改良
【0226】
ビーム障害検出向けのRSのセットは、RRCシグナリングを用いて構成される場合がある。場合によっては、下位層シグナリング(例えば、MAC CEまたはDCI)は、BFDに使用すべきRRC構成RSのサブセットを示す場合がある(例えば、RRC構成RSは、潜在的なBFD RSのセットである)。MAC CEは、RRC構成セットのサブセットを選択し、その一方で、DCIは、MAC CE選択サブセットのサブセットを選択する場合がある。
【0227】
新しいビーム特定向けの候補RSのセットは、RRCシグナリングを用いて構成されてよい。場合によっては、下位層シグナリング(例えば、MAC CEまたはDCI)は、NBIに使用すべきRRC構成候補RSのサブセットを示す(例えば、RRC構成候補RSは、潜在的な候補RSのセットである)。MAC CEは、RRC構成セットのサブセットを選択し、その一方で、DCIは、MAC CE選択サブセットのサブセットを選択する。
【0228】
上述のRRC/MAC CE/DCIを使用するBFD/候補RS構成の場合、RRC構成は、RSのセットをサブセットに分割(ばらばらに、または重複して)する場合があり、その一方で、MAC CEおよび/DCIは、これらのサブセットの1つを(RSサブセットインデックスを示すことによって)選択する。
【0229】
以下に掲げるものは、上記の説明に出現する場合があるサービス層技術に関連する頭字語のリストである。特に指示がない限り、本明細書で使用される頭字語は、以下に記載された対応する用語を指す。
BF:Beam Failure(ビーム障害)
BFD:Beam Failure Detection(ビーム障害検出)
BFR:Beam Failure Recovery(ビーム障害回復)
BFRQ:Beam Failure Recovery Request(ビーム障害回復リクエスト)
BFRR:Beam Failure Recovery Response(ビーム障害回復応答)
BWP:Bandwidth Part(帯域幅パート)
CBRA:Contention-based Random Access(コンテンションベースランダムアクセス)
CFRA:Contention-free Random Access(コンテンションフリーランダムアクセス)
CORESET:Control Resource Set(制御リソースセット)
C-RNTI:Cell Radio-Network Temporary Identifier(セル無線ネットワーク一時識別子)
CSI-RS:Channel State Information Reference Signal(チャネル状態情報参照信号)
DCI:Downlink Control Information(下りリンク制御情報)
DL:Downlink(下りリンク)
eMBB:enhanced Mobile Broadband(高度化モバイルブロードバンド)
FDD:Frequency Division Duplex(周波数分割複信)
FR1:Frequency Range 1(周波数範囲1(例えば、6GHz未満の低周波数))
FR2:Frequency Range 2(周波数範囲2(例えば、6GHzを上回る高周波数))
gNB:NR NodeB(NR NodeB)
IE:Information Element(情報要素)
LTE:Long Term Evolution(ロングタームエボリューション)
MAC:Medium Access Control(メディアアクセス制御)
MAC CE:MAC Control Element(MAC制御エレメント)
MCG:Master Cell Group(マスタセルグループ)
MIB:Master Information Block(マスタ情報ブロック)
NB:New Beam(新しいビーム)
NBI:New Beam Identification(新しいビーム特定)
NR:New Radio(新無線)
NZP:Non-zero Power(非ゼロパワー)
OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing(直交周波数分割多重)
PBCH:Physical Broadcast Channel(物理ブロードキャストチャネル)
PCell:Primary Cell(プライマリセル)
PDCCH:Physical Downlink Control Channel(物理下りリンク制御チャネル)
PDSCH:Physical Downlink Shared Channel(物理下りリンク共有チャネル)
PUCCH:Physical Uplink Control Channel(物理上りリンク制御チャネル)
PUSCH:Physical Uplink Shared Channel(物理上りリンク共有チャネル)
PHY:Physical Layer(物理層)
PRACH:Physical Random Access Channel(物理ランダムアクセスチャネル)
PSCell:Primary SCG Cell(プライマリSCGセル)
QCL:Quasi Co-location(準同一位置)
RA:Random Access(ランダムアクセス)
RACH:Random Access Channel(ランダムアクセスチャネル)
RAN:Radio Access Network(無線アクセスネットワーク)
RLM:Radio Link Monitoring(無線リンク監視)
RNTI:Radio Network Temporary Identifier(無線ネットワーク一時識別子)
RRC:Radio Resource Control(無線リソース制御)
RS:Reference Signal(参照信号)
RSRP:Reference Signal Received Power(参照信号の受信電力)
SCell:Secondary Cell(セカンダリセル)
SCG:Secondary Cell Group(セカンダリセルグループ)
SpCell:Special Cell (PCell or PSCell)(スペシャルセル(PCellまたはPSCell))
SR:Scheduling Request(スケジューリングリクエスト)
SS:Synchronization Signal(同期信号)
SSB:SS/PBCH Block(SS/PBCHブロック)
TAG:Timing Advance Group(タイミングアドバンスグループ)
TDD:Time Division Duplex(時分割複信)
TRS:Tracking Reference Signal(追跡参照信号)
TTI:Transmission Time Interval(伝送時間間隔)
UCI:Uplink Control Information(上りリンク制御情報)
UE:User Equipment(ユーザ端末)
UL:Uplink(上りリンク)