(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】スケジューリング要求送信方法、端末デバイス及びネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240206BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240206BHJP
H04W 72/566 20230101ALI20240206BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/21
H04W72/566
(21)【出願番号】P 2021577522
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2019096870
(87)【国際公開番号】W WO2021012110
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】リン、ヤナン
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ジン
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-054380(JP,A)
【文献】ZTE,Issues related to Long PUCCH,3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1806138,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_93/Docs/R1-1806132.zip>,2018年05月21日,1頁目の"R1-1806138"の表記は"R1-1806132"の誤記。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに適用されるスケジューリング要求(SR)送信方法であって、
K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、第一アップリンクチャネルを介して前記第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することを含み、
K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳し、前記K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数であり、
前記第一プリセット条件は、SR構成に対応するPUCCHの優先度は、前記第一アップリンクチャネルの優先度と同じであることを含み、
前記方法は、
前記K個のSR構成に第二プリセット条件を満たす第三SR構成が含まれ、且つ前記第三SR構成に対応する第三SRが正(positive)である場合、前記第三SR構成に対応するPUCCHを介して前記第三SR構成に対応する第三SR情報を送信することと、
第二時間領域リソースで前記第一アップリンクチャネルを送信しないことと、
をさらに含み、
前記第二プリセット条件は、SR構成に対応するPUCCHの優先度は、前記第一アップリンクチャネルの優先度より高いことを含み、
前記第二時間領域リソースは前記第三SR構成に対応するPUCCHが占める時間領域リソースである、
ことを特徴とするスケジューリング要求送信方法。
【請求項2】
前記第一SR構成は、前記K個のSR構成におけるL個のSR構成を含み、Lは正の整数であり、
前記第一アップリンクチャネルを介して前記第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することは、X個のビット情報を送信することを含み、前記X個のビット情報は、前記L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正又は負であることを示すために用いられ、XはLに基づいて確定され、Xは正の整数である、
ことを特徴とする請求項
1に記載のスケジューリング要求送信方法。
【請求項3】
Xは
であり、前記
のビット情報は次の少なくとも1つを示すために用いられる:
前記L個のSR構成に対応するSRは全て負である;
前記L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRは正である、
ことを特徴とする請求項
2に記載のスケジューリング要求送信方法。
【請求項4】
前記L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正であり、 前記
のビット情報は、SR構成のリソースIDを示し、前記リソースIDに対応するSRは正である、
ことを特徴とする請求項
3に記載のスケジューリング要求送信方法。
【請求項5】
前記L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正であり、 前記
のビット情報の値は、前記L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によって別々に前記L個のSR構成に対応する、
ことを特徴とする請求項
4に記載のスケジューリング要求送信方法。
【請求項6】
前記第一アップリンクチャネルは、チャネル状態情報(CSI)及び/又はフィードバック情報を載せるPUCCH、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のうちのいずれか1つである、
ことを特徴とする請求項1~
5いずれか一項に記載のスケジューリング要求送信方法。
【請求項7】
ネットワークデバイスに適用されるスケジューリング要求(SR)受信方法であって、 第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信することを含み、前記第一SR構成は前記K個のSR構成における第一プリセット条件を満たすSR構成であり、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と前記第一アップリンクチャネルが重畳し、前記K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数であり、
前記第一プリセット条件は、SR構成に対応するPUCCHの優先度は、前記第一アップリンクチャネルの優先度と同じであることを含み、
前記方法は、
第三SR構成に対応するPUCCHを介して前記第三SR構成に対応する第三SR情報を受信することと、
第二時間領域リソースで前記第一アップリンクチャネルを受信しないことと、
をさらに含み、
前記第三SR構成は前記K個のSR構成における第二プリセット条件を満たすSR構成であり、且つ前記第三SR構成に対応する第三SRは正であり、
前記第二プリセット条件は、SR構成に対応するPUCCHの優先度は、前記第一アップリンクチャネルの優先度より高いことを含み、
前記第二時間領域リソースは前記第三SR構成に対応するPUCCHが占める時間領域リソースである、
ことを特徴とするスケジューリング要求受信方法。
【請求項8】
端末デバイスであって、
プロセッサ、メモリ、通信インターフェース、及び1つ又は複数のプログラムを含み、 前記1つ又は複数のプログラムは前記メモリに格納され且つ前記プロセッサによって実行されるように構成され、前記プログラムは請求項1~
6のいずれか一項に記載された方法の操作を実行するために用いられる命令を含む、
ことを特徴とする端末デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術分野に関し、さらに具体的に、スケジューリング要求送信方法、端末デバイス及びネットワークデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代モバイルネットワーク(5th generation mobile network)(又は第5世代ワイヤレスシステム(5th generation wireless system, 5G))の新しい無線(new radio,NR)通信規格は、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband,eMBB)サービス、超高信頼性低遅延通信(ultra-reliable low latency communications ,URLLC)サービスなどのような様々なサービスをサポートする。eMBBサービスは、大量のデータ、高い伝送速度、時間遅延に対する鈍感という特徴を有し、通常、比較的長い時間領域スケジューリングユニットを採用してeMBBサービスを伝送する。URLLCサービスは、データパッケージが突然にランダムに生成され、時間遅延に対する要件が高いという特徴を有する。
【0003】
端末デバイスは、基地局にスケジューリング要求(Scheduling Request,SR)を送信して、新しいデータを送信するためのアップリンクチャネルリソースを割り当てるように基地局に要求する。SRを送信するための物理アップリンク制御チャネル(physical uplinkcontrol channel,PUCCH)リソースは、基地局によって高層シグナリングを介して半静的に構成され、PUCCHリソースは周期的である。URLLCサービスについて、遅延の要件を満たすために、短周期のPUCCHを使用して対応するSRを送信することが合理的である。eMBBサービスについて、遅延に対する感度が低いので、システム効率を向上させるために、長周期のPUCCHを使用して対応するSRを送信することが合理的である。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施形態は、スケジューリング要求送信方法、端末デバイス及びネットワークデバイスを提供し、異なるSR構成の優先度特性によって異なる送信方法を確定し、先ず優先度の高いサービス(URLLC)SRのパフォーマンス要件を確保し、優先度の低いサービス(eMBB)SRに対して、システムの伝送効率を考慮することができる。
【0005】
第一態様において、本出願の実施形態はスケジューリング要求(SR)送信方法を提供する。この方法は、端末デバイスに適用され、以下の内容を含む。K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳する(overlapping)ことを確定し、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信する。
【0006】
第二態様において、本出願の実施形態はスケジューリング要求(SR)送信方法を提供する。この方法は、ネットワークデバイスに適用され、以下の内容を含む。K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定し、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信し、第一SR構成はK個のSR構成における第一プリセット条件を満たすSR構成である。
【0007】
第三態様において、本出願の実施形態は装置を提供する。この装置は、端末デバイスに適用され、処理ユニット及び通信ユニットを含む。処理ユニットは、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定するために用いられ、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。処理ユニットは、K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、通信ユニットを利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信するために用いられる。
【0008】
第四態様において、本出願の実施形態は装置を提供する。この装置は、ネットワークデバイスに適用され、処理ユニット及び通信ユニットを含む。処理ユニットは、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定するために用いられ、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。処理ユニットは、通信ユニットを利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信するために用いられ、第一SR構成はK個のSR構成における第一プリセット条件を満たすSR構成である。
【0009】
第五態様において、本出願の実施形態は端末デバイスを提供する。この端末デバイスはプロセッサ、メモリ、通信インターフェース、及び1つ又は複数のプログラムを含み、1つ又は複数のプログラムはメモリに格納され且つプロセッサによって実行されるように構成される。前記プログラムは、本出願の実施形態の第一態様のいずれかの方法の操作を実行するために用いられる命令を含む。
【0010】
第六態様において、本出願の実施形態はネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスはプロセッサ、メモリ、通信インターフェース、及び1つ又は複数のプログラムを含み、1つ又は複数のプログラムはメモリに格納され且つプロセッサによって実行されるように構成される。前記プログラムは、本出願の実施形態の第二態様のいずれかの方法の操作を実行するために用いられる命令を含む。
【0011】
第七態様において、本出願の実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は電子データ交換のためのコンピュータプログラムを格納するために用いられ、コンピュータプログラムは、コンピュータに本出願の実施形態の第一態様又は第二態様のいずれかの方法に記載された操作の一部又は全部を実行させる。
【0012】
第八態様において、本出願の実施形態はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに本出願の実施形態の第一態様又は第二態様のいずれかの方法に記載された操作の一部又は全部を実行させる。コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであることができる。
【0013】
本出願の実施形態において、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定した場合、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信する。第一プリセット条件はSR構成の優先度特性に応じて設定できるので、異なるSR構成の優先度特性に応じて、異なる伝送方式を確定することを実現でき、先ず優先度の高いサービス(URLLC)SRのパフォーマンス要件を確保し、優先度の低いサービス(eMBB)SRに対して、システムの伝送効率を考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下、実施形態又は従来の技術を説明するために使用される図面を簡単に紹介する。
【
図1A】
図1Aは、本発明の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図1B】
図1Bは、本発明の別の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図1C】
図1Cは、本発明の別の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図1D】
図1Dは、本発明の実施形態に係わる第5世代(5G)スタンドアロン(standalone,SA)通信システムを示す概略図である。
【
図1E】
図1Eは、本発明の実施形態に係わる第5世代(5G)非スタンドアロン(non-standalone,NSA)通信システムを示す概略図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の実施形態に係わるスケジューリング要求送信方法を示すフローチャートである。
【
図2B】
図2Bは、本発明の別の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図2C】
図2Cは、本発明の別の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図2D】
図2Dは、本発明の別の実施形態に係わるSR構成及び第一アップリンクチャネルの送信を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係わる端末デバイスの構造を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係わるネットワークデバイスの構造を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係わる装置の機能ユニットを示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係わる装置の機能ユニットを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付された図面を参照して本出願の実施形態の技術方案を説明する。
【0016】
様々なサービス特性を同時に満たすために、新しい無線(NR)標準のリリース15(Rel-15)は、同じユーザー機器(User Equipment,UE)に複数のスケジューリング要求(SR)構成(configuration)を構成することをサポートする。異なるSR構成は、異なる物理伝送リソース(周期及び物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを含む)に対応する。各SR構成は、対応するID(即ち、scheduling Request IDである)を有し、且つ1つのリソースID(scheduling Request Resource Id)に対応する。
【0017】
1つの論理チャネル(論理チャネルはサービスタイプを区別することができ、例えば、eMBBサービスとURLLCサービスは異なる論理チャネルに対応する)は、最大で1つのSR構成に対応するが、1つのSR構成は複数の論理チャネルに対応することができる。1つの論理チャネルに送信しようとする新しいデータが存在する場合、端末デバイスは論理チャネルに対応するSR構成が属するPUCCHリソースを使用して、正(positive)のSRを送信する。同様に、基地局が1つのPUCCHリソースで正のSRを受信すると、PUCCHリソースが属するSR構成に対応する論理チャネルに送信しようとする新しいデータがあると判断することができる。基地局は、論理チャネルのサービス特性に基づいて、合理的な物理チャネルスケジューリングを実行することができる。
【0018】
Rel-15において、確認応答/否定応答(acknowledgement/negative acknowledgement,ACK/NACK)又はチャネル状態情報(channel state information,CSI)を送信するPUCCHとSRを送信するK個のPUCCH(別々にK個のSR構成に対応する)が時間領域で重畳する場合、端末デバイスは
のビット情報とACK/NACK又はCSIを多重化して送信することができる。
図1Aに示されたように(PUCCH for Xは、Xを送信するPUCCHを表し、XはSR1、SR2又はCSIなどであることができる)、CSIを送信するPUCCHとSRを送信する2個のPUCCHが時間領域で重畳する場合、端末デバイスは
のビット情報とCSIを多重化して送信することができる。
のビット情報が全て0である場合、K個のSR構成が全て負(negative)のSRであることを示す。そうでなければ、scheduling Request Resource Idの値が
のビット情報の値であるSR構成が正のSRであることを示す。
【0019】
上述したように、SR多重化送信方法は、URLLCサービスの遅延要件によく適用することはできなく、次の2つの問題が存在する。
【0020】
1.SR情報と他の情報を多重化送信した後、多重化情報が全て正常に復調されなければSR情報を取得できないので、URLLCサービスの送信遅延が大幅に増加する。例えば、送信遅延要件が1ミリ秒(ms)であるURLLCサービス(すなわち、1ms以内にデータの生成と生成されたデータの送信を完了する)に対して、多重化伝送チャネルの時間長が1msである場合、ただ多重化伝送チャネルを復調してSRを取得する時間遅延は既にURLLCサービスの要件を超える。
図1Bに示されたように、実線枠に対応するチャネルは実際の送信チャネルであり、点線枠に対応するチャネルは送信しなかった。
【0021】
2.多重化送信は、送信チャネルが送信される前に送信されるデータがあるか否かのみを反映できる。ただし、正のSRは送信チャネルの送信中に生成され、送信チャネルの送信が完了した後に正のSRが送信されると、対応するURLLCサービスの遅延が大幅に増加する。
図1Cに示されたように、実線枠に対応するチャネルは実際の送信チャネルであり、破線枠に対応するチャネルは送信しなかった。
【0022】
上記の問題について、本出願の実施形態はスケジューリング要求送信方法を提供する。この方法は、第5世代(5G)NRネットワークアーキテクチャに適用される。ネットワークアーキテクチャは、
図1Dに示された非スタンドアロン(non-standalone,NSA)通信ネットワークであることができ、
図1Eに示されたスタンドアロン(standalone,SA)通信ネットワークであることもでき、本出願の実施形態はこれに対して限定しない。また、本出願の実施形態に係わる端末デバイスは、無線通信機能を有する様々なハンドヘルドデバイス、車載機器、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートバンド、歩数計など)、コンピューティングデバイス、又は無線モデムに接続された他の処理デバイス、及び様々なユーザー機器(UE)、モバイルステーション(Mobile Station,MS)、端末デバイスなどを含むことができる。便利に説明するために、上記のデバイスを総称して端末デバイスと呼ぶ。本出願の実施形態に係わるネットワークデバイスは、基地局又はコアネットワークデバイスなどを含む。
【0023】
図2Aを参照すると、
図2Aは、本発明の実施形態に係わるスケジューリング要求送信方法を示すフローチャートである。この方法は、5G SA又はNSAシステムに適用され、次の内容を含む。
【0024】
ブロック201、ネットワークデバイスは、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定し、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。
【0025】
K個のPUCCHと第一アップリンクチャネルが重畳することは、K個のPUCCHと第一アップリンクチャネルが少なくとも時間領域で重畳することを意味し、時間領域リソース重畳及び周波数領域リソース非重畳を含み、又は時間領域リソース重畳及び周波数領域リソース重畳を含む。時間領域リソース重畳は、時間領域リソースが部分的に又は完全に重畳することを含み、周波数領域リソース重畳は、周波数領域リソースが部分的に又は完全に重畳することを含む。第一アップリンクチャネルは、チャネル状態情報(CSI)及び/又はフィードバック情報を載せるPUCCH、物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel,PUSCH)のうちのいずれか1つである。フィードバック情報はACK及びNACKである。
【0026】
具体的な実施形態において、ネットワークデバイスは端末デバイスに構成情報を送信し、構成情報はK個のPUCCHを確定するために用いられる。
【0027】
ブロック202、端末デバイスは、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定し、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。
【0028】
具体的な実施形態において、端末デバイスは、ネットワークデバイスからの構成情報を受信し、構成情報に基づいてK個のPUCCHを確定する。
【0029】
ブロック203、K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、端末デバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信する。
【0030】
第一プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応する周期は、第一閾値以上である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第二閾値以上である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報(bearer information)に対応する論理チャネルの優先度以下である。
【0031】
上記から分かるように、優先度の低いSR(時間遅延に対して鈍感である)とその他の情報の多重化送信は、システムの送信効率を向上させることができる。SRは時間遅延に対して鈍感であるので、システムパフォーマンスに対する影響は小さい。第一アップリンクチャネルにキャリングされる元の情報は損失がない。
【0032】
ブロック204、ネットワークデバイスは、第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信し、第一SR構成はK個のSR構成における第一プリセット条件を満たすSR構成である。
【0033】
上記から分かるように、本出願の実施形態において、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定した場合、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信する。第一プリセット条件はSR構成の優先度特性に応じて設定できるので、異なるSR構成の優先度特性に応じて、異なる伝送方式を確定することを実現でき、先ず優先度の高いサービス(URLLC)SRのパフォーマンス要件を確保し、優先度の低いサービス(eMBB)SRに対して、システムの伝送効率を考慮することができる。
【0034】
1つの可能な実施形態において、K個のSR構成に第二プリセット条件を満たす第二SR構成が含まれ、且つ第二SR構成に対応する第二SRが負(negative)である場合、第二SR構成に対応する第二SR情報を送信しない。
【0035】
第一プリセット条件と第二プリセット条件は異なる。第二プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応する周期は、第三閾値以下である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第四閾値以下である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報に対応する論理チャネルの優先度以上である。
【0036】
上記から分かるように、サービスの遅延要件を確保するために、優先度の高い正のSR(時間遅延に敏感である)は優先的に送信される。今回送信された第一アップリンクチャネルは正しく受信されない可能性がある。即ち、優先度の低いチャネルのパフォーマンスが犠牲される。
【0037】
1つの可能な実施形態において、K個のSR構成に第二プリセット条件を満たす第三SR構成が含まれ、且つ第三SR構成に対応する第三SRが正(positive)である場合、端末デバイスは第三SR構成に対応するPUCCHを介して第三SR構成に対応する第三SR情報を送信する。第一プリセット条件と第二プリセット条件は異なる。上記の内容に対応して、ネットワークデバイスは第三SR構成に対応するPUCCHを介して第三SR構成に対応する第三SR情報を受信する。第三SR構成はK個のSR構成における第二プリセット条件を満たすSR構成であり、且つ第三SR構成に対応する第三SRは正であり、第一プリセット条件と第二プリセット条件は異なる。
【0038】
1つの可能な実施形態において、第三SR構成に対応するPUCCHを介して第三SR構成に対応する第三SR情報を送信する過程において、この方法はさらに以下の内容を含む。第一時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信せず、第一時間領域リソースはK個のPUCCHが占める時間領域リソースである。又は、第二時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信せず、第二時間領域リソースは第三SR構成に対応するPUCCHが占める時間領域リソースである。又は、第三時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信せず、第三時間領域リソースは第二時間領域リソース及び第二時間領域リソースの後の一部又は全ての時間領域リソースを含む。
【0039】
例えば、
図2Bに示されたように、PUCCH0、PUCCH1、PUCCH2がそれぞれ3つのSR構成に基づいて確定された3つのPUCCHリソースに対応すると仮定する。PUCCH0の優先度はレベル2であり(例えば、eMBBサービスに対応する)、PUCCH1の優先度はレベル1であり(例えば、URLLCサービスに対応する)、PUCCH2の優先度はレベル1であり、第一アップリンクチャネルは物理ダウンリンクチャネルに対応するフィードバック情報を載せるPUCCHであり、物理ダウンリンクチャネルの優先度はレベル2(例えば、eMBBサービスに対応する)であり、一番目のPUCCH1に対応するSRは正のSRであり、PUCCH2に対応するSRは負のSRであると、第一アップリンクチャネルで多重化送信されたSR情報はPUCCH0に対応するSRが負又は正であることを示すために用いられる(上記の優先度の低い状況に対応する)と確定することができ、一番目のPUCCH1を使用して正のSRを送信し、且つ一番目のPUCCH1の時間領域リソースから始めて第一アップリンクチャネルの送信を停止すると確定することができる。
【0040】
例えば、
図2Cに示されたように、PUCCH0、PUCCH1、PUCCH2がそれぞれ3つのSR構成に基づいて確定された3つのPUCCHリソースに対応すると仮定する。PUCCH0の周期P0は第一アップリンクチャネルの時間領域長以上であり、PUCCH1の周期P1は第一アップリンクチャネルの時間領域長より小さく、PUCCH2の周期P2は第一アップリンクチャネルの時間領域長より小さく、第一アップリンクチャネルはCSIを載せるPUCCHであり、二番目のPUCCH1に対応するSRは正であり、PUCCH2に対応するSRは負であると、第一アップリンクチャネルで多重化送信されたSR情報はPUCCH0に対応するSRが負又は正であることを示すために用いられる(上記の優先度の低い状況に対応する)と確定することができ、一番目のPUCCH1を使用して正のSRを送信し、二番目のPUCCH1が占める時間領域リソースでの第一アップリンクチャネルの送信を停止することを確定することができる。
【0041】
例えば、
図2Dに示されたように、PUCCH0、PUCCH1、PUCCH2がそれぞれ3つのSR構成に基づいて確定された3つのPUCCHリソースに対応すると仮定する。PUCCH0の優先度はレベル2であり(例えば、eMBBサービスに対応する)、PUCCH1の優先度はレベル1であり(例えば、URLLCサービスに対応する)、PUCCH2の周期Pは第一アップリンクチャネルの時間領域長より小さく、第一アップリンクチャネルはPUSCHであり、その優先度はレベル2であり(例えば、eMBBサービスに対応する)、PUCCH1に対応するSRは負のSRであり、二番目のPUCCH 2に対応するSRは正のSRであると、第一アップリンクチャネルで多重化送信されたSR情報はPUCCH0に対応するSRが負又は正であることを示すために用いられる(上記の優先度の低い状況に対応する)と確定することができ、二番目のPUCCH2を使用して正のSRを送信し、且つ二番目のPUCCH2の時間領域リソースから始めて第一アップリンクチャネルの送信を停止すると確定することができる。
【0042】
1つの可能な実施形態において、端末デバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することは、端末デバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信し、且つ第一アップリンクチャネルを介して第一アップリンクチャネルに載せる元のベアラ情報を送信することを含む。上記の内容と対応して、ネットワークデバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信することは、ネットワークデバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信し、且つ第一アップリンクチャネルに載せる元のベアラ情報を受信することを含む。
【0043】
1つの可能な実施形態において、第一SR構成は、K個のSR構成におけるL個のSR構成を含み、Lは正の整数である。端末デバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することは、端末デバイスはX個のビット情報を送信することを含む。X個のビット情報は、L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正又は負であることを示すために用いられ、XはLに基づいて確定され、Xが正の整数である。上記の内容に対応して、ネットワークデバイスは第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信することは、ネットワークデバイスはX個のビット情報を受信することを含む。X個のビット情報は、L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正又は負であることを示すために用いられ、XはLに基づいて確定され、Xは正の整数である。
【0044】
X個のビット情報はX個のビットを介して載せる情報を示し、X個のビット情報の値は第一SR情報に対応し、又はX個のビット情報の値は第一SR情報を表す。
【0045】
1つの可能な実施形態において、Xは
のビット情報は次の少なくとも1つを示すために用いられる:L個のSR構成に対応するSRは全て負である(SRなしとも呼ばれる);L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRは正である。
【0046】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報は、SR構成のリソースIDを示し、リソースIDに対応するSRは正である。
【0047】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報の値は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0048】
例えば、基地局はK(K=3)個のSRリソース構成を構成し、そのscheduling Request Resource Idはそれぞれ0,1,2である。scheduling Request Resource Idが0及び2である2つのSRリソース構成は第一プリセット条件を満たす場合、表1に示す方式で
のビット情報の値とL個のSR構成との間の対応関係を確定する。
【表1】
【0049】
上記の可能な実施形態において、XはLであり、L個のビット情報はL個のSR構成と1対1で対応し、L個のビット情報のうちの各ビット情報の値は対応するSR構成に対応するSRが正又は負でることを示すために用いられる。
【0050】
可能な実施形態において、L個のビット情報は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0051】
L=5と仮定すると、L個のビット情報はb0、b1、b2、b3、b4として表すことができ、5つのSR構成のリソースIDはSRR Id0、SRR Id1、SRR Id2、SRR Id3、SRR Id4として表すことができる。5つのSR構成のリソースIDが昇順によって配列された順序がSRR Id2、SRR Id3、SRR Id1、SRR Id0、SRR Id4であると、b0はSRR Id2に対応し、b1はSRR Id3に対応し、b2はSRR Id1に対応し、b3はSRR Id0に対応し、b4はSRR Id4に対応する。
【0052】
例えば、基地局はK(K=3)個のSRリソース構成を構成し、そのscheduling Request Resource Idはそれぞれ0,1,2である。scheduling Request Resource Idが0及び2である2つのSRリソース構成は第一プリセット条件を満たす場合、2つのビット情報{b0,b1}はそれぞれリソースID0,2に対応する。
【0053】
図2Aに示された実施形態と一致し、
図3を参照すると、
図3は本発明の実施形態に係わる端末デバイス300の構造を示す概略図である。
図3に示されたように、端末デバイス300は、プロセッサ310と、メモリ320と、通信インターフェース330と、1つ又は複数のプログラム321と、を含む。1つ又は複数のプログラム321は、メモリ320に格納され、プロセッサ310によって実行されるように構成される。1つ又は複数のプログラム321は、上記の方法実施例における端末デバイスによって実行される任意の動作を実行するための命令を含む。
【0054】
図4を参照すると、
図4は本発明の実施形態に係わるネットワークデバイス400の構造を示す概略図である。
図4に示されたように、ネットワークデバイス400は、プロセッサ410と、メモリ420と、通信インターフェース430と、1つ又は複数のプログラム421と、を含む。1つ又は複数のプログラム421は、メモリ420に格納され、プロセッサ410によって実行されるように構成される。1つまたは複数のプログラム421は、上記の方法実施例におけるネットワークデバイスによって実行される任意の動作を実行するための命令を含む。
【0055】
以上、主に様々なネットワーク要素の相互作用の観点から本出願の実施形態を紹介した。端末デバイスは、上記の機能を実現するために、各機能を実行するための対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含むことを理解されるべきである。本明細書に開示された実施形態に記載された各例示のユニット及びアルゴリズムステップと組み合わせて、本出願はハードウェア又はコンピュータープログラムとハードウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者とって明らかである。これらの機能は、ハードウェアにより実行されるか、又はソフトウェアでハードウェアを駆動して実行されるかについて、技術方案の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。専門技術人員は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0056】
本出願の実施形態は、上述した方法例示に基づいて、端末デバイスに対して機能ユニットの分割を行うことができる。例えば、各機能に対応して各機能ユニットを分割することができ、2つ以上の機能を1つの処理ユニットに集積してもよい。上記の集積ユニットは、ハードウェア又はソフトウェアプログラムモジュールの形式で実現することができる。本出願の実施形態におけるユニットの分割は例示的なものであり、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに別の分割形態を有してもよい。
【0057】
集積ユニットを採用する場合、
図5は、本発明の実施形態に係わるアップリンク制御情報多重化送信装置の機能ユニットを示すブロック図である。アップリンク制御情報多重化送信装置500は、端末デバイスに適用され、具体的に、処理ユニット502及び通信ユニット503を含む。処理ユニット502は、端末デバイスの動作を制御及び管理するために用いられる。例えば、処理ユニット502は、端末デバイスが
図2Aのブロック201及びブロック203の操作、及び/又は本明細書に記載された技術の他のプロセスを実行するようにサポートする。通信ユニット503は、端末デバイスと他の装置との間の通信をサポートするために用いられる。端末デバイスは、端末デバイスのプログラムコード及びデータを格納するために用いられる記憶ユニット501をさらに含む。
【0058】
処理ユニット502は、プロセッサ又はコントローラであることができ、例えば、CPU(central processing unit)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組合せであることができる。プロセッサは、本出願に開示された様々な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路を実現又は実行することができる。プロセッサは、コンピューティング機能を実現する組合せであることができ、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサの組合せ、DSPとマイクロプロセッサの組合せなどであることができる。通信ユニット503は、通信インターフェース、トランシーバー、トランシーバー回路などであることができる。記憶ユニット501はメモリであることができる。処理ユニット502はプロセッサであり、通信ユニット503は通信インターフェースであり、記憶ユニット501はメモリである場合、本出願の実施形態に係わる端末デバイスは、
図3に示された端末デバイスであることができる。
【0059】
具体的な実施形態において、処理ユニット502は、上記の方法実施例における端末デバイスによって実行される任意の動作を実行するように構成され、送信などのデータ送信を実行するとき、通信ユニット503を呼び出して対応する操作を完了することができる。以下、詳細に説明する。
【0060】
処理ユニット502は、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定するために用いられ、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。処理ユニット502は、K個のSR構成に第一プリセット条件を満たす第一SR構成が含まれる場合、通信ユニット503を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信するために用いられる。
【0061】
1つの可能な実施形態において、K個のSR構成に第二プリセット条件を満たす第二SR構成が含まれ、且つ第二SR構成に対応する第二SRが負(negative)である場合、第二SR構成に対応する第二SR情報を送信しない。
【0062】
1つの可能な実施形態において、処理ユニット502は、さらに、K個のSR構成に第二プリセット条件を満たす第三SR構成が含まれ、且つ第三SR構成に対応する第三SRが正(positive)である場合、通信ユニット503を利用して第三SR構成に対応するPUCCHを介して第三SR構成に対応する第三SR情報を送信するために用いられる。
【0063】
1つの可能な実施形態において、処理ユニット502は、さらに、通信ユニット503を利用して第一時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信せず、又は、第二時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信せず、又は、第三時間領域リソースで第一アップリンクチャネルを送信しないために用いられ、第一時間領域リソースはK個のPUCCHが占める時間領域リソースであり、第二時間領域リソースは第三SR構成に対応するPUCCHが占める時間領域リソースであり、第三時間領域リソースは第二時間領域リソース及び第二時間領域リソースの後の一部又は全ての時間領域リソースを含む。
【0064】
1つの可能な実施形態において、第一プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応する周期は、第一閾値以上である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第二閾値以上である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報(bearer information)に対応する論理チャネルの優先度以下である。
【0065】
1つの可能な実施形態において、第二プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応する周期は、第三閾値以下である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第四閾値以下である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報に対応する論理チャネルの優先度以上である。
【0066】
1つの可能な実施形態において、第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することについて、処理ユニット502は、具体的に、通信ユニット503を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信し、且つ通信ユニット503を利用して第一アップリンクチャネルに載せる元のベアラ情報を送信するために用いられる。
【0067】
1つの可能な実施形態において、第一SR構成は、K個のSR構成におけるL個のSR構成を含み、Lは正の整数である。通信ユニット503を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を送信することについて、処理ユニット502は、具体的に、通信ユニット503を利用してX個のビット情報を送信するために用いられる。X個のビット情報は、L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正又は負であることを示すために用いられ、XはLに基づいて確定され、Xが正の整数である。
【0068】
1つの可能な実施形態において、Xは
のビット情報は次の少なくとも1つを示すために用いられる:L個のSR構成に対応するSRは全て負である;L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRは正である。
【0069】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報は、SR構成のリソースIDを示すために用いられ、リソースIDに対応するSRは正である。
【0070】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報の値は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0071】
1つの可能な実施形態において、XはLであり、L個のビット情報はL個のSR構成と1対1で対応し、L個のビット情報のうちの各ビット情報の値は対応するSR構成に対応するSRが正又は負でることを示すために用いられる。
【0072】
1つの可能な実施形態において、L個のビット情報は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0073】
1つの可能な実施形態において、第一アップリンクチャネルは、チャネル状態情報(CSI)及び/又はフィードバック情報を載せるPUCCH、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のうちのいずれか1つである。
【0074】
集積ユニットを採用する場合、
図6は、本発明の実施形態に係わるアップリンク制御情報多重化送信装置の機能ユニットを示すブロック図である。アップリンク制御情報多重化送信装置600は、ネットワークデバイスに適用される。ネットワークデバイスは、処理ユニット602及び通信ユニット603を含む。処理ユニット602は、ネットワークデバイスの動作を制御及び管理するために用いられる。例えば、処理ユニット602は、ネットワークデバイスが
図2Aのブロック202及びブロック204の操作、及び/又は本明細書に記載された技術の他のプロセスを実行するようにサポートする。通信ユニット603は、ネットワークデバイスと他の装置との間の通信をサポートするために用いられる。ネットワークデバイスは、端末デバイスのプログラムコード及びデータを格納するために用いられる記憶ユニット601をさらに含む。
【0075】
処理ユニット602は、プロセッサ又はコントローラであることができ、例えば、CPU(central processing unit)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組合せであることができる。プロセッサは、本出願に開示された様々な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路を実現又は実行することができる。プロセッサは、コンピューティング機能を実現する組合せであることができ、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサの組合せ、DSPとマイクロプロセッサの組合せなどであることができる。通信ユニット603は、通信インターフェース、トランシーバー、トランシーバー回路などであることができる。記憶ユニット601はメモリであることができる。処理ユニット602がプロセッサであり、通信ユニット603が通信インターフェースであり、記憶ユニット601がメモリである場合、本出願の実施形態に係わる
ネットワークデバイスは、
図4に示されたネットワークデバイスであることができる。
【0076】
処理ユニット602は、上記の方法実施例におけるネットワークデバイスによって実行される任意の動作を実行するように構成され、受信などのデータ送信を実行するとき、通信ユニット603を呼び出して対応する操作を完了することができる。以下、詳細に説明する。
【0077】
処理ユニット602は、K個の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第一アップリンクチャネルが重畳することを確定するために用いられ、K個のPUCCHはK個のSR構成に対応するSR情報を載せるために用いられ、Kは正の整数である。処理ユニット602は、通信ユニット603を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信するために用いられ、第一SR構成はK個のSR構成における第一プリセット条件を満たすSR構成である。
【0078】
1つの可能な実施形態において、処理ユニット602は、さらに、通信ユニット603を利用して第三SR構成に対応するPUCCHを介して第三SR構成に対応する第三SR情報を受信するために用いられる。第三SR構成はK個のSR構成における第二プリセット条件を満たすSR構成であり、且つ第三SR構成に対応する第三SRは正であり、第一プリセット条件と第二プリセット条件は異なる。
【0079】
1つの可能な実施形態において、第一プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応する周期は、第一閾値以上である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第二閾値以上である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報に対応する論理チャネルの優先度以下である。
【0080】
1つの可能な実施形態において、第二プリセット条件は、少なくとも以下の条件のうちの1つを含む:
SR構成に対応する周期は、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応する周期は、第三閾値以下である;
SR構成に対応するPUCCHの優先度は、第一アップリンクチャネルの優先度以上である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第一アップリンクチャネルの時間領域の長さ以下である;
SR構成に対応するPUCCHの時間領域の長さは、第四閾値以下である;
SR構成に対応する論理チャネルの優先度は、第一アップリンクチャネルのベアラ情報に対応する論理チャネルの優先度以上である。
【0081】
1つの可能な実施形態において、通信ユニット603を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信することについて、処理ユニット602は、具体的に、通信ユニット603を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信し、且つ第一アップリンクチャネルに載せる元のベアラ情報を受信するために用いられる。
【0082】
1つの可能な実施形態において、第一SR構成は、K個のSR構成におけるL個のSR構成を含み、Lは正の整数である。通信ユニット603を利用して第一アップリンクチャネルを介して第一SR構成に対応する第一SR情報を受信することについて、処理ユニット602は、具体的に、通信ユニット603を利用してX個のビット情報を受信するために用いられる。X個のビット情報は、L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRが正又は負であることを示すために用いられ、XはLに基づいて確定され、Xは正の整数である。
【0083】
1つの可能な実施形態において、Xは
のビット情報は次の少なくとも1つを示すために用いられる:L個のSR構成に対応するSRは全て負である;L個のSR構成のうちの少なくとも1つのSR構成に対応するSRは正である。
【0084】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報は、SR構成のリソースIDを示すために用いられ、リソースIDに対応するSRは正である。
【0085】
1つの可能な実施形態において、
のビット情報の値は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0086】
1つの可能な実施形態において、XはLであり、L個のビット情報はL個のSR構成と1対1で対応し、L個のビット情報のうちの各ビット情報の値は対応するSR構成に対応するSRが正又は負でることを示すために用いられる。
【0087】
1つの可能な実施形態において、L個のビット情報は、L個のSR構成のリソースIDの昇順又は降順によってL個のSR構成と1対1で対応する。
【0088】
1つの可能な実施形態において、第一アップリンクチャネルは、チャネル状態情報(CSI)及び/又はフィードバック情報を載せるPUCCH、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のうちのいずれか1つである。
【0089】
本出願の実施形態は、さらにチップを提供する。チップはプロセッサを含み、プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラムを呼び出して実行することにより、チップを備えたデバイスに上記の方法実施例における端末デバイスによって実行される操作の一部又は全部を実行させる。
【0090】
本出願の実施形態は、さらにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は電子データ交換のためのコンピュータプログラムを格納するために用いられ、コンピュータプログラムは、コンピュータに上記の方法実施例における端末デバイスによって実行される操作の一部又は全部を実行させる。
【0091】
本出願の実施形態は、さらにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は電子データ交換のためのコンピュータプログラムを格納するために用いられ、コンピュータプログラムは、コンピュータに上記の方法実施例におけるネットワークデバイスによって実行される操作の一部又は全部を実行させる。
【0092】
本出願の実施形態は、さらにコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに上記の方法実施例における端末デバイスによって実行される操作の一部又は全部を実行させる。コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであることができる。
【0093】
本出願の実施形態に記載された方法又はアルゴリズムステップは、ハードウェアを介して実現することができ、又はプロセッサによってソフトウェア命令を実行する方式を介して実現することもできる。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールからなることができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory,EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc Read-Only Memory,CD-ROM)又は本技術分野でよく知られている他の種類の記憶媒体に格納することができる。例示的な記憶媒体はプロセッサに結合されて、プロセッサは記憶媒体から情報を読み取ることができ、又はプロセッサは記憶媒体に情報を書き込むことができる。もちろん、記憶媒体はプロセッサの一部であることもできる。プロセッサと記憶媒体は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)に位置することができる。さらに、ASICは、アクセスネットワークデバイス、ターゲットネットワークデバイス、又はコアネットワークデバイスに位置することができる。もちろん、プロセッサ及び記憶媒体は、個別のコンポーネントとして、アクセスネットワークデバイス、ターゲットネットワークデバイス、又はコアネットワークデバイスに存在することもできる。
【0094】
当業者であれば、上述した1つの又は複数の例示において、本出願の実施形態に記載された機能の全部又は一部はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの他の任意の組み合わせによって実現できることを理解されるべきである。ソフトウェアによって実現する場合、上記の機能の全部又は一部は、コンピュータプログラム製品の形式で実現することができる。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されるとき、本出願の実施形態で説明されるプロセス又は機能の全部又は一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能な装置であることができる。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されるか、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信することができる。例えば、コンピュータ命令は、1つのWebサイト、コンピュータ、サーバー又はデータセンターから有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバー、デジタル加入者線(digital subscriber line,DSL)などである)又は無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波などである)で別のWebサイト、コンピュータ、サーバー又はデータセンターに送信することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセスできる任意の利用可能な媒体であることができ、又は1つ又は複数の利用可能な媒体統合を含むサーバー、データセンターなどのようなデータ記憶装置であることができる。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、ソフトディスク、ハードディスク又はは磁気テープである)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(DVD)である)、又は半導体媒体(ソリッドステートディスク(SSD))などであることができる。
【0095】
上述した具体的な実施形態は、本開示の目的、技術方案及び有益な効果を詳細に説明した。上記の内容は、本発明の具体的な実施例であり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本出願の技術方案に基づく修正、同等の代替、改善は、全て本出願の保護範囲内に含まれるべきである。