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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】蓄電装置の作製方法及び蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20240206BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20240206BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
H01M4/139
H01M4/04 A
H01M4/62 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022039102
(22)【出願日】2022-03-14
(62)【分割の表示】P 2020099369の分割
【原出願日】2012-01-06
(65)【公開番号】P2022066604
(43)【公開日】2022-04-28
【審査請求日】2022-04-13
(31)【優先権主張番号】P 2011002145
(32)【優先日】2011-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】三上 真弓
(72)【発明者】
【氏名】三輪 託也
(72)【発明者】
【氏名】野元 邦治
(72)【発明者】
【氏名】長多 剛
【審査官】冨士 美香
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-165404(JP,A)
【文献】特開平11-260340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/139
H01M 4/04
H01M 4/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶を有する活物質粒子と電解液を混合して、スラリーを形成する工程と、
前記スラリーを集電体に塗布する工程と、
前記スラリーを塗布された集電体を0.01テスラ乃至2テスラの磁場中に放置する(ただし1テスラ以上の磁場中に放置する場合を除く)工程と、
を有する蓄電装置の作製方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記磁場中に放置する工程の後、前記電解液と前記活物質粒子とを有する第1の領域と、前記第1の領域上に、前記電解液のみを有する第2の領域とを形成する工程と、
前記第2の領域を取り除く工程と、
前記第2の領域を取り除いた後スラリーを乾燥させる工程と、
を有する蓄電装置の作製方法。
【請求項3】
集電体上に、磁化率の異方性を有する第1の活物質粒子と、磁化率の異方性を有する第2の活物質粒子と、電解液と、を有し、
前記第1の活物質粒子は、前記集電体と接する領域を有し、
前記第2の活物質粒子は、前記第1の活物質粒子の上方と接する領域を有し、
前記第1の活物質粒子内をリチウムイオンが移動できる第1の方向は、前記集電体と交差し、
前記第2の活物質粒子内をリチウムイオンが移動できる第2の方向は、前記集電体と交差し、かつ前記第1の方向に沿う、蓄電装置。
【請求項4】
集電体上に、単結晶を有する第1の活物質粒子と、単結晶を有する第2の活物質粒子と、電解液と、を有し、
前記第1の活物質粒子は、前記集電体と接する領域を有し、
前記第2の活物質粒子は、前記第1の活物質粒子の上方と接する領域を有し、
前記第1の活物質粒子内をリチウムイオンが移動できる第1の方向は、前記集電体と交差し、
前記第2の活物質粒子内をリチウムイオンが移動できる第2の方向は、前記集電体と交差し、かつ前記第1の方向に沿う、蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非水電解質二次電池を含む蓄電装置、中でもリチウムイオン二次電池(以下、単
にリチウムイオン電池とも言う)に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は蓄電容量が大きな二次電池として、小型の携帯電気機器だけでなく
、近年では電気自動車等にも搭載されている。従来、リチウムイオン電池の正極には、コ
バルト酸リチウム(LiCoO)が用いられてきた。
【0003】
ところが、コバルトは資源として少なく、LiCoO等を正極活物質に使用した二次電
池では、電気自動車用電池をにらんだ量産化、大型化に対応しにくく、また価格的にも極
めて高価なものにならざるを得ない。そこでコバルトに代えて、資源として豊富であり、
かつ安価な鉄を主たる構成元素として用いたオリビン構造のリチウム鉄複合酸化物(例え
ば、燐酸鉄リチウム(LiFePO))やリチウムマンガン複合酸化物(例えば、燐酸
マンガンリチウム(LiMnPO))を正極活物質に採用する試みがされている(特許
文献1参照)。
【0004】
また、燐酸鉄リチウムの物性面でも研究がおこなわれ、単結晶燐酸鉄リチウムの磁性につ
いても研究されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-079276号公報
【非特許文献】
【0006】
【文献】G. Liang et al., ”Anisotropy in magnetic properties and electric structure of single-crystal LiFePO4”, Phys. Rev. B77 (2008) 064414.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
リチウムイオンの伝導に関しては、コバルト酸リチウムの結晶においては、二次元的であ
ったが、オリビン型材料の結晶では、一次元的である。そのため、コバルト酸リチウムよ
りもリチウムイオンの出入りの際に受ける制約が多くなる。
【0008】
例えば、図1(A)に示すように、正極活物質として、6つの面を有する直方体のオリビ
ン型活物質粒子を用いる場合を考える。リチウムイオンは活物質粒子内では、矢印で示す
方向にのみ移動することが可能である。そのため、活物質粒子からリチウムイオンが出る
ことのできる面、および、活物質粒子にリチウムイオンが入ることのできる面は、2つの
面に限られる。
【0009】
全ての面が電解液に面していれば、リチウムイオンの出入りに障害となることはないが、
その場合は活物質の占める割合が低下する。蓄電容量を向上させるためには、電解液の量
を減らして活物質の占める比率を向上させることが好ましい。しかし、その場合には、リ
チウムイオンの出入りする面が他の結晶面で覆われることがある。
【0010】
例えば、図1(B)のように、リチウムイオンが出入りできる面が2つとも他の活物質粒
子のリチウムイオンの出入りできない面で覆われる場合には、中央の粒子のリチウムイオ
ンを外部に取り出すことはできなくなる。その確率は、結晶面がランダムに配置されると
すれば、44%強である。
【0011】
また、図1(C)のように、リチウムイオンが出入りできる面の一方が他の活物質粒子の
リチウムイオンの出入りできない面で覆われ、他方はもうひとつの活物質粒子のリチウム
イオンの出入りできる面で覆われる場合には、中央の粒子のリチウムイオンを外部に取り
出すには、2つの面のうちの1つ(図1(C)では右側の面)しか利用できなくなる。す
なわち、リチウムイオンの伝導に制約が生じる。この確率も、結晶面がランダムに配置さ
れるとすれば、44%強である。
【0012】
図1(D)のように、リチウムイオンが出入りできる面が2つとも他の活物質粒子のリチ
ウムイオンの出入りできる面で覆われる場合には、中央の粒子のリチウムイオンを外部に
取り出す上で制約はないが、その確率は、結晶面がランダムに配置されるとすれば、11
%強でしかない。
【0013】
以上の議論は極端な仮定のものであり、現実には、1つの面が他の活物質粒子と接する場
合があっても、全くの隙間もなく接することはないので、いくらかのリチウムイオンの出
入りは可能であるが、結晶が高密度に凝集する場合には、上記のような問題により、蓄電
容量が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
オリビン型の活物質を用いるに際し、活物質粒子をランダムに配置させるのではなく、活
物質粒子のある結晶面をひとつの方向に揃えること(配向させること)により、図1(D
)の状態を確実に取りえる。そして、結晶面を配向させるには、遷移金属を有するオリビ
ン型酸化物が常磁性、強磁性、あるいは反強磁性を示し、さらに、磁化率に異方性を有す
るという特徴を利用する。
【0015】
すなわち、上記オリビン型酸化物の活物質粒子を0.01テスラ乃至2テスラの磁場中で
集電体上に形成することにより活物質粒子を配向させる。あるいは、0.01テスラ乃至
0.5テスラの周波数1ヘルツ乃至1000ヘルツで極性が変動する磁場中で集電体上に
形成することにより活物質粒子を配向させる。このような磁場による配向は、オリビン型
酸化物に限られず、一般に磁化率に異方性があればよい。なお、本明細書で配向するとは
、複数の結晶のうち、50%以上の結晶の特定の面方位が、特定の方向から5°以内にあ
ることを意味する。
【0016】
すなわち、本発明の一態様は、磁化率の異方性を有する活物質粒子と電解液を混合して、
スラリーを形成する工程と、前記スラリーを集電体に塗布する工程と、前記スラリーを塗
布された集電体を0.01テスラ乃至2テスラの磁場中に放置する工程と、を有する蓄電
装置の作製方法である。
【0017】
また、別の本発明の一態様は、磁化率の異方性を有する活物質粒子と電解液を混合して、
スラリーを形成する工程と、前記スラリーを0.01テスラ乃至2テスラの磁場中で集電
体に塗布する工程と、を有する蓄電装置の作製方法である。
【0018】
また、別の本発明の一態様は、磁化率の異方性を有する活物質粒子と電解液を混合して、
スラリーを形成する工程と、前記スラリーを集電体に塗布する工程と、前記スラリーを塗
布された集電体を0.01テスラ乃至0.5テスラの周波数1ヘルツ乃至1000ヘルツ
で極性が変動する磁場中に放置する工程と、を有する蓄電装置の作製方法である。
【0019】
また、別の本発明の一態様は、磁化率の異方性を有する活物質粒子と電解液を混合して、
スラリーを形成する工程と、前記スラリーを0.01テスラ乃至0.5テスラの周波数1
ヘルツ乃至1000ヘルツで極性が変動する磁場中で集電体に塗布する工程と、を有する
蓄電装置の作製方法である。
【0020】
上記において、用いる磁場は活物質粒子の磁性によって好ましい値が変わる。例えば、強
磁性体であれば、用いる磁場は非常に弱くてもよい。一方、磁化率が小さい材料では、十
分な配向を得るためにより強い磁場が必要である。
【0021】
上記において、活物質粒子の大きさは、5nm乃至200nmであることが好ましい。あ
るいは、活物質粒子の大きさの平均値が、5nm乃至200nmであることが好ましい。
なお、本明細書では、特に指定しない限り、活物質粒子の大きさとは、体積の立方根のこ
とである。また、最も理想的には、個々の活物質粒子は単結晶(1つの結晶)よりなって
いることが好ましい。
【0022】
なお、実用上は、全ての活物質粒子が単結晶である必要はないが、60%以上が単結晶で
あることが好ましい。単結晶の比率が高いほど、磁場によって配向する粒子の比率が高く
なる。逆に単結晶でない粒子(すなわち、結晶面の向きの異なる複数の結晶からなる粒子
)は、磁場によって配向しにくく、単結晶でない粒子が多いほど配向する粒子の比率が低
下し、イオン伝導や電子伝導に支障が生じることがある。単結晶粒子を得るには、水熱法
等の溶液法を用いるとよい。また、活物質粒子はその表面にカーボンがコーティングされ
ていてもよい。
【0023】
なお、非特許文献1によれば、燐酸鉄リチウムは(010)方向の磁化率が大きいことが
報告されている。この方向は、リチウムイオンの移動する方向でもある。
【発明の効果】
【0024】
以上の説明は、リチウムイオン電池に関するものであるが、それに限られず、非水電解質
二次電池一般、さらには蓄電装置一般に適用できる。上記の構成を有することで蓄電装置
の電力取り出し効率を向上させることができる。これは、蓄電容量の向上を意味するが、
一時的にせよ大電力が必要な用途にも向いている。
【0025】
例えば、電気自動車の電源は、平坦地を走行するときには、比較的、電力消費量が少ない
。しかしながら、急加速するときや、坂を上るときは多くの電力を消費する。その際、電
源は多くの電流を流す必要があるが、電力取り出し効率が悪いと、内部抵抗が増大し、電
圧降下が著しくなり、また、内部抵抗による損失も発生する。
【0026】
その結果、そのような状況では、本来使用できる電力の何割かは損失となってしまう。例
えば、二次電池を電源とする場合は、蓄えたはずの電力は、平坦地走行であればほぼ10
0%使用できるのに、登坂時や加速時には、その何割かが失われてしまう。電力取り出し
効率を改善することで、そのような損失を抑制できる。
【0027】
図2には本発明の効果の例を示す。本発明を実施するには、図2(A)に示すように集電
体103上に、電解液101(バインダや導電助剤を含む)に分散させた活物質粒子10
2(カーボンコートされていてもよい)を塗布する。集電体103はアルミニウム等の磁
化率の小さな常磁性体であることが好ましい。この段階では、活物質粒子の向きはランダ
ムである。
【0028】
その後、上記の範囲内の磁場を活物質粒子102に印加すると、活物質粒子102は一定
の方向に配向する。なお、活物質粒子102の温度を低下させると、磁化率が向上するの
で、より配向しやすくなる。ここでは、活物質粒子102は、リチウムイオンが移動する
方向の磁化率が、他の方向よりも大きい、という異方性を有するものとする。すなわち、
燐酸鉄リチウムが、この場合に該当する。この場合には、リチウムイオンが移動する方向
と磁場の方向が同じとなる。
【0029】
その結果、図2(B)に示すように活物質粒子102は配向する。しかも、リチウムイオ
ンの出入りを妨げるように活物質粒子が配置することはないので、電力取り出し効率を向
上できる。上記の配向処理の結果、活物質粒子102の間隔が狭まり、上層の電解液10
5は不要となるので、その部分は取り除くとよい。その結果、図2(C)に示すような正
極104を得ることができる。
【0030】
例えば、図2(A)の活物質粒子102を集電体103に押し付けただけのものであれば
図3(A)のようになる。この図では、集電体103に接する一番右の活物質粒子と右
から3つめの活物質粒子は、リチウムイオンの出入りする面の一方は集電体103に、他
方の面は他の活物質粒子のリチウムイオンの移動を妨げる面に面するため、この活物質粒
子からはリチウムイオンが取り出せない。
【0031】
用いる活物質粒子の磁化率の異方性は上記のものに限らない。図3(B)は、リチウムイ
オンが移動する方向に垂直な方向の磁化率が、他の方向の磁化率よりも大きな場合である
。この場合、活物質粒子のリチウムイオンが移動する方向は、印加する磁場の方向と直交
する。この場合もリチウムイオンの移動が妨げられることはない。
【0032】
また、磁場の方向は、集電体103と平行であってもよい。その場合には、磁場が均一に
なるように、集電体103をソレノイドコイル中に置くとよい。磁場が不均一であると、
一部の部分に活物質粒子が凝集するおそれがある。ソレノイドコイルで強力な磁場を生じ
させるには、超伝導コイルを用いるとよい。
【0033】
また、0.01テスラ乃至0.5テスラの周波数1ヘルツ乃至1000ヘルツで極性が変
動する磁場中に活物質粒子を置いてもよい。例えば、リチウムイオンが移動する方向の磁
化率が他の方向の磁化率よりも大きな活物質粒子を用いた場合には、図3(C)に示すよ
うに、電極表面とリチウムイオンが移動する方向が平行となる。
【0034】
なお、極性が変動する磁場中に置かれた導電体は電流を発生させ、磁場を遮蔽する効果も
ある。例えば、集電体103や活物質粒子102のカーボンコート膜により磁場が遮蔽さ
れることもあるので、それらの厚さを考慮することが必要である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】活物質粒子の並び方の模式図である。
図2】活物質粒子を配向させる方法を示す図である。
図3】活物質粒子の配向の例を示す図である。
図4】二次電池の例を示す図である。
図5】磁場による活物質粒子の配向の例を示す図である。
図6】蓄電装置の応用の形態を説明するための図である。
図7】無線給電システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異な
る態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及
び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、
以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0037】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様であるリチウムイオン二次電池の作製方法について説
明する。正極活物質の材料としては、燐酸鉄リチウムを用いることができるが、これに限
らない。粒子の大きさは、平均値が5nm乃至200nmとなるようにするとよい。
【0038】
正極活物質粒子の作製には、固相反応法以外に、水熱法等の溶液法を用いてもよい。水熱
法によって、例えば、燐酸鉄リチウムを作製するには、塩化鉄、燐酸アンモニウム、水酸
化リチウムあるいはこれらの水和物を出発原料とすればよい。
【0039】
特に十分な本発明の効果を得るには、正極活物質粒子は単結晶よりなることが好ましく、
そのためには水熱法は好適である。また、焼成時にグルコース等の炭水化物を混合して、
正極活物質粒子にカーボンがコーティングされるようにしてもよい。この処理により導電
性が高まる。しかし、正極活物質粒子が十分に配向していれば、カーボンコーティングは
必要ない。
【0040】
このようにして得られた正極活物質粒子とバインダー、電解液を混合して、スラリーを作
製する。電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DE
C)の混合溶媒にLiPFを溶解させたものを用いるとよいが、これに限られない。
【0041】
そして、正極集電体に上記スラリーを塗布し、これを磁場中に2秒乃至1時間放置する。
あるいは、磁場中でスラリーを塗布してもよい。磁場の大きさは0.01テスラ乃至2テ
スラとする。正極集電体としてはアルミニウムを主成分とする金属材料を用いるとよい。
また、正極集電体は、鉄、ニッケル、コバルト等の磁化率の大きな遷移金属やイッテルビ
ウム、ディスプロシウム等のランタノイド元素の濃度があわせて1原子%以下であること
が好ましい。
【0042】
磁場を印加するには、例えば、正極集電体のスラリーを塗布する面とは逆の面にネオジム
磁石、サマリウムコバルト磁石等のN極あるいはS極を近づければよい。正極活物質粒子
は正極集電体に引き寄せられるので、スラリーの上層部はほとんど活物質粒子のない状態
となるので、この部分は取り除く。その後、スラリーを乾燥させる。これによって正極が
完成する。このようにして作製した正極を用いてリチウムイオン電池を作製できる。
【0043】
図5には、本実施の形態により作製した正極集電体上の正極活物質粒子のX線回折(Cu
Kα)の結果を示す。図5中に試料Cで示す回折結果は、標準試料のものであり、全く
配向していない燐酸鉄リチウムの粉末のものである。図に示されるように(101)面、
(111)面、(020)面、(311)面からの回折強度はほぼ等しい。
【0044】
図5中の試料Bで示す回折結果は、サマリウムコバルト磁石を用いて配向させたものであ
り、試料Cよりも(020)面に起因するピークの強度が、他の面に起因するピークより
も相対的に大きくなっている。図5中の試料Aで示す回折結果は、より磁場の大きなネオ
ジム磁石を用いて配向させたものであり、(020)面のピークの強度が、さらに大きく
なり、(010)面が基板に平行に配列していることがわかる。
【0045】
このように配向した正極活物質粒子を有する正極を用いた二次電池について、図4を用い
て説明する。図4はコイン型の二次電池の構造を示す模式図である。正極232は、正極
集電体228と、上記の方法によって作製された正極活物質層230(すなわち、配向し
た正極活物質粒子と電解液とバインダーよりなる)を有する。
【0046】
なお、図4に示すように、コイン型の二次電池は、負極204、正極232、セパレータ
210、電解液(図示せず)、筐体206及び筐体244を有する。このほかにはリング
状絶縁体220、スペーサー240及びワッシャー242を有する。正極232は、上記
工程により得られた正極集電体228に正極活物質層230が設けられたものを用いる。
【0047】
電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混
合溶媒にLiPFを溶解させたものを用いるとよいが、これに限られない。
【0048】
負極204は、負極集電体200上に負極活物質層202を有する。負極集電体200と
しては、例えば銅を用いるとよい。負極活物質としては、グラファイトやポリアセン等を
用い、これを単独、あるいはバインダーで混合したものを負極活物質層202として用い
るとよい。
【0049】
セパレータ210には、空孔が設けられた絶縁体(例えば、ポリプロピレン)を用いても
よいが、リチウムイオンを透過させる固体電解質を用いてもよい。
【0050】
筐体206、筐体244、スペーサー240及びワッシャー242は、金属(例えば、ス
テンレス)製のものを用いるとよい。筐体206及び筐体244は、負極204及び正極
232を外部と電気的に接続する機能を有している。
【0051】
これら負極204、正極232及びセパレータ210を電解液に含浸させ、図4に示すよ
うに、筐体206の中に負極204、セパレータ210、リング状絶縁体220、正極2
32、スペーサー240、ワッシャー242、筐体244をこの順で積層し、筐体206
と筐体244とを圧着してコイン型の二次電池を作製する。
【0052】
(実施の形態2)
実施の形態1に示した、本発明の一態様に係る蓄電装置は、電力により駆動する様々な電
子機器・電気機器の電源として用いることができる。
【0053】
本発明の一態様に係る蓄電装置を用いた電子機器・電気機器の具体例として、表示装置、
照明装置、デスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータ、DVD(Digi
tal Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画または動画
を再生する画像再生装置、携帯電話、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオ
カメラ、デジタルスチルカメラ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯
機、エアコンディショナーなどの空調設備、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫等
の電化製品、DNA保存用冷凍庫、透析装置等の医療用機器などが挙げられる。
【0054】
また、蓄電装置からの電力を用いて電動機により推進する移動体なども、電子機器・電気
機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車、内燃機関と
電動機を併せ持った複合型自動車(ハイブリッドカー)、電動アシスト自転車を含む原動
機付自転車などが挙げられる。
【0055】
なお、上記電子機器・電気機器は、消費電力の殆ど全てを賄うための蓄電装置(主電源と
呼ぶ)として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。或いは、上記電子
機器・電気機器は、上記主電源や商用電源からの電力の供給が停止した場合に、電子機器
・電気機器への電力の供給を行うことができる蓄電装置(無停電電源と呼ぶ)として、本
発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。或いは、上記電子機器・電気機器は
、上記主電源や商用電源からの電子機器・電気機器への電力の供給と並行して、電子機器
・電気機器への電力の供給を行うための蓄電装置(補助電源と呼ぶ)として、本発明の一
態様に係る蓄電装置を用いることができる。
【0056】
図6に、上記電子機器・電気機器の具体的な構成を示す。図6において、表示装置301
は、本発明の一態様に係る蓄電装置305を用いた電子機器・電気機器の一例である。具
体的に、表示装置301は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体302、表示部3
03、スピーカー部304、蓄電装置305等を有する。本発明の一態様に係る蓄電装置
305は、筐体302の内部に設けられている。
【0057】
表示装置301は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置305に
蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給
が受けられない時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置305を無停電電源として用いる
ことで、表示装置301の利用が可能となる。
【0058】
表示部303には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装
置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Devic
e)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field E
mission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
【0059】
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など
、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0060】
図6において、据え付け型の照明装置311は、本発明の一態様に係る蓄電装置314を
用いた電気機器の一例である。具体的に、照明装置311は、筐体312、光源313、
蓄電装置314等を有する。図6では、蓄電装置314が、筐体312及び光源313が
据え付けられた天井315の内部に設けられている場合を例示しているが、蓄電装置31
4は、筐体312の内部に設けられていても良い。
【0061】
照明装置311は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置314に
蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給
が受けられない時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置314を無停電電源として用いる
ことで、照明装置311の利用が可能となる。
【0062】
なお、図6では天井315に設けられた据え付け型の照明装置311を例示しているが、
本発明の一態様に係る蓄電装置は、天井315以外、例えば側壁316、床317、窓3
18等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置な
どに用いることもできる。
【0063】
また、光源313には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる
。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光素
子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
【0064】
図6において、室内機321及び室外機325を有するエアコンディショナーは、本発明
の一態様に係る蓄電装置324を用いた電気機器の一例である。具体的に、室内機321
は、筐体322、送風口323、蓄電装置324等を有する。図6では、蓄電装置324
が、室内機321に設けられている場合を例示しているが、蓄電装置324は室外機32
5に設けられていても良い。或いは、室内機321と室外機325の両方に、蓄電装置3
24が設けられていても良い。
【0065】
エアコンディショナーは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置3
24に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機321と室外機325の両方
に蓄電装置324が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受け
られない時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置324を無停電電源として用いることで
、エアコンディショナーの利用が可能となる。
【0066】
なお、図6では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナーを例
示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンデ
ィショナーに、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることもできる。
【0067】
図6において、電気冷凍冷蔵庫331は、本発明の一態様に係る蓄電装置335を用いた
電気機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫331は、筐体332、冷蔵室用扉3
33、冷凍室用扉334、蓄電装置335等を有する。図6では、蓄電装置335が、筐
体332の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫331は、商用電源から電力の供給を
受けることもできるし、蓄電装置335に蓄積された電力を用いることもできる。よって
、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る
蓄電装置335を無停電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫331の利用が可能と
なる。
【0068】
なお、上述した電子機器・電気機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器
などの電気機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない
電力を補助するための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることで、
電気機器の使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
【0069】
また、電子機器・電気機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な
総電力量のうち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯にお
いて、蓄電装置に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まる
のを抑えることができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫331の場合、気温が低く、冷蔵室用
扉333、冷凍室用扉334の開閉が行われない夜間において、蓄電装置335に電力を
蓄える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉333、冷凍室用扉334の開閉が行われ
る昼間において、蓄電装置335を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率を低
く抑えることができる。
【0070】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1に示した、本発明の一態様に係る二次電池を、無線給電
システム(以下、RF給電システムと呼ぶ。)に用いた場合の一例を、図7のブロック図
を用いて説明する。なお、図7では、受電装置及び給電装置内の構成要素を機能ごとに分
類し、互いに独立したブロックとして示しているが、実際の構成要素は機能ごとに完全に
切り分けることが困難であり、一つの構成要素が複数の機能に係わることもあり得る。
【0071】
はじめに、RF給電システムの概要について説明する。受電装置401は、給電装置41
1から供給された電力で駆動する電子機器または電気推進車両等に含まれているが、この
他電力で駆動する装置に適宜適用することができる。
【0072】
電子機器の代表例としては、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラ、デジタルフォト
フレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報
端末、音響再生装置、表示装置、コンピュータ等がある。
【0073】
また、電気推進車両の代表例としては、電気自動車、ハイブリッド自動車、鉄道用電気車
両、作業車、カート、車椅子等がある。また、給電装置411は、受電装置401に電力
を供給する機能を有する。
【0074】
図7において、受電装置401は、受電装置部402と、電源負荷部409とを有する。
受電装置部402は、受電装置用アンテナ回路403と、信号処理回路404と、二次電
池405とを少なくとも有する。また、給電装置411は、給電装置用アンテナ回路41
2と、信号処理回路413とを少なくとも有する。
【0075】
受電装置用アンテナ回路403は、給電装置用アンテナ回路412が発信する信号を受け
取る、あるいは、給電装置用アンテナ回路412に信号を発信する役割を有する。信号処
理回路404は、受電装置用アンテナ回路403が受信した信号を処理し、二次電池40
5の充電、二次電池405から電源負荷部409への電力の供給を制御する。また、信号
処理回路404は、受電装置用アンテナ回路403の動作を制御する。すなわち、受電装
置用アンテナ回路403から発信する信号の強度、周波数などを制御することができる。
【0076】
電源負荷部409は、二次電池405から電力を受け取り、受電装置401を駆動する駆
動部である。電源負荷部409の代表例としては、モータ、駆動回路等があるが、その他
の電力を受け取って受電装置を駆動する装置を適宜用いることができる。また、給電装置
用アンテナ回路412は、受電装置用アンテナ回路403に信号を送る、あるいは、受電
装置用アンテナ回路403からの信号を受け取る役割を有する。
【0077】
信号処理回路413は、給電装置用アンテナ回路412が受信した信号を処理する。また
、信号処理回路413は、給電装置用アンテナ回路412の動作を制御する。すなわち、
給電装置用アンテナ回路412から発信する信号の強度、周波数などを制御することがで
きる。
【0078】
本発明の一態様に係る二次電池は、図7で説明したRF給電システムにおける受電装置4
01が有する二次電池405として利用される。RF給電システムに本発明の一態様に係
る二次電池を利用することで、従来の二次電池に比べて蓄電量を増やすことができる。よ
って、無線給電の時間間隔を延ばすことができる(何度も給電する手間を省くことができ
る)。
【0079】
また、RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用することで、電源負荷部
409を駆動することができる蓄電量が従来と同じであれば、受電装置401の小型化及
び軽量化が可能である。従って、トータルコストを減らすことができる。
【0080】
受電装置401は、受電装置部402と、電源負荷部409とを有する。受電装置部40
2は、受電装置用アンテナ回路403と、信号処理回路404と、二次電池405と、整
流回路406と、変調回路407と、電源回路408とを、少なくとも有する。また、給
電装置411は、給電装置用アンテナ回路412と、信号処理回路413と、整流回路4
14と、変調回路415と、復調回路416と、発振回路417とを、少なくとも有する
【0081】
受電装置用アンテナ回路403は、給電装置用アンテナ回路412が発信する信号を受け
取る、あるいは、給電装置用アンテナ回路412に信号を発信する役割を有する。給電装
置用アンテナ回路412が発信する信号を受け取る場合、整流回路406は受電装置用ア
ンテナ回路403が受信した信号から直流電圧を生成する役割を有する。
【0082】
信号処理回路404は受電装置用アンテナ回路403が受信した信号を処理し、二次電池
405の充電、二次電池405から電源回路408への電力の供給を制御する役割を有す
る。電源回路408は、二次電池405が蓄電している電圧を電源負荷部409に必要な
電圧に変換する役割を有する。変調回路407は受電装置401から給電装置411へ何
らかの応答信号を送信する場合に使用される。
【0083】
電源回路408を有することで、電源負荷部409に供給する電力を制御することができ
る。このため、電源負荷部409に過電圧が印加されることを低減することが可能であり
、受電装置401の劣化や破壊を低減することができる。
【0084】
また、変調回路407を有することで、受電装置401から給電装置411へ信号を送信
することが可能である。このため、受電装置401の充電量を判断し、一定量の充電が行
われた場合に、受電装置401から給電装置411に信号を送信し、給電装置411から
受電装置401への給電を停止させることができる。この結果、二次電池405の充電量
を100%としないことで、二次電池405の充電回数を増加させることが可能である。
【0085】
また、給電装置用アンテナ回路412は、受電装置用アンテナ回路403に信号を送る、
あるいは、受電装置用アンテナ回路403から信号を受け取る役割を有する。受電装置用
アンテナ回路403に信号を送る場合、信号処理回路413は、受電装置に送信する信号
を生成する。発振回路417は一定の周波数の信号を生成する。変調回路415は、信号
処理回路413が生成した信号と発振回路417で生成された一定の周波数の信号に従っ
て、給電装置用アンテナ回路412に電圧を印加する役割を有する。
【0086】
このようにすることで、給電装置用アンテナ回路412から信号が出力される。一方、受
電装置用アンテナ回路403から信号を受け取る場合、整流回路414は受け取った信号
を整流する役割を有する。復調回路416は、整流回路414が整流した信号から受電装
置401が給電装置411に送った信号を抽出する。信号処理回路413は復調回路41
6によって抽出された信号を解析する役割を有する。
【0087】
なお、RF給電を行うことができれば、各回路の間に他のどのような回路を設けてもよい
。例えば、受電装置401が信号を受信し整流回路406で直流電圧を生成したあとに、
後段に設けられたDC-DCコンバータやレギュレータといった回路によって、定電圧を
生成してもよい。このようにすることで、受電装置401内部に過電圧が印加されること
を抑制することができる。
【0088】
なお、RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用し、受電装置用アンテナ
回路403と二次電池405を重ねる場合は、二次電池405の充放電による二次電池4
05の形状の変化と、当該変形に伴うアンテナの形状の変化によって、受電装置用アンテ
ナ回路403のインピーダンスが変化しないようにすることが好ましい。アンテナのイン
ピーダンスが変化してしまうと、十分な電力供給がなされない可能性があるためである。
【0089】
例えば、二次電池405を金属製あるいはセラミックス製の電池パックに装填するように
すればよい。なお、その際、受電装置用アンテナ回路403と電池パックは数十μm以上
離れていることが望ましい。
【0090】
また、充電用の信号の周波数に特に限定はなく、電力が伝送できる周波数であればどの帯
域であっても構わない。充電用の信号は、例えば、135kHzのLF帯(長波)でも良
いし、13.56MHzのHF帯でも良いし、900MHz~1GHzのUHF帯でも良
いし、2.45GHzのマイクロ波帯でもよい。
【0091】
また、信号の伝送方式として電磁結合方式、電磁誘導方式、共鳴方式、マイクロ波方式な
ど様々な種類があるが、適宜選択すればよい。ただし、雨や泥などの、水分を含んだ異物
によるエネルギーの損失を抑えるためには、周波数が低い帯域、具体的には、短波である
3MHz~30MHz、中波である300kHz~3MHz、長波である30kHz~3
00kHz、及び超長波である3kHz~30kHzの周波数を利用した電磁誘導方式や
共鳴方式を用いることが望ましい。
【0092】
本実施の形態は、他の実施の形態と組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0093】
101 電解液
102 活物質粒子
103 集電体
104 正極
105 電解液の一部
200 負極集電体
202 負極活物質層
204 負極
206 筐体
210 セパレータ
220 リング状絶縁体
228 正極集電体
230 正極活物質層
232 正極
240 スペーサー
242 ワッシャー
244 筐体
301 表示装置
302 筐体
303 表示部
304 スピーカー部
305 蓄電装置
311 照明装置
312 筐体
313 光源
314 蓄電装置
315 天井
316 側壁
317 床
318 窓
321 室内機
322 筐体
323 送風口
324 蓄電装置
325 室外機
331 電気冷凍冷蔵庫
332 筐体
333 冷蔵室用扉
334 冷凍室用扉
335 蓄電装置
401 受電装置
402 受電装置部
403 受電装置用アンテナ回路
404 信号処理回路
405 二次電池
406 整流回路
407 変調回路
408 電源回路
409 電源負荷部
411 給電装置
412 給電装置用アンテナ回路
413 信号処理回路
414 整流回路
415 変調回路
416 復調回路
417 発振回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7