(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/60 20180101AFI20240206BHJP
【FI】
G16H20/60
(21)【出願番号】P 2022098673
(22)【出願日】2022-06-20
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 高浩
(72)【発明者】
【氏名】牧野 洋平
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴康
(72)【発明者】
【氏名】藤井 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】小野 健吾
(72)【発明者】
【氏名】小島 映里
(72)【発明者】
【氏名】安藤 文紀
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 駿矢
(72)【発明者】
【氏名】保利 美幸
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/188259(WO,A1)
【文献】特開2002-236756(JP,A)
【文献】特開2015-118627(JP,A)
【文献】特開2010-092440(JP,A)
【文献】特開2010-224997(JP,A)
【文献】特開2020-184349(JP,A)
【文献】特開2013-109618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の状況に関する状況情報
であって、利用者の拠点を示す状況情報を取得する取得部と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得部により取得された状況情報
が示す拠点との位置関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関し
て実現可能な指標を設定する設定部と、
前記設定部により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
利用者の状況に関する状況情報であって、利用者の生活習慣を示す状況情報を取得する取得部と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得部により取得された状況情報が示す生活習慣との関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関して実現可能な指標を設定する設定部と、
前記設定部により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記状況情報が示す生活習慣において前記利用者が活動可能な時間帯に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関する前記サービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関して実現可能な指標を設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記指標に応じて、前記利用者の体型の変化に関する目標の設定に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記指標に応じたサービスに関する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記利用者の身体に関する身体情報を示す前記状況情報を取得し、
前記設定部は、
前記身体情報に基づいて、前記指標を設定する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスを利用する場合の体型の変化に関する前記サービス情報を示す前記状況情報を取得する
ことを特徴とする請求項
1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービス
における前記利用者の利用頻度に関する前記サービス情報を示す前記状況情報を取得する
ことを特徴とする請求項
1または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記
設定部は、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記利用者の居住地や勤務地
との位置関係に基づき前記利用者が利用可能
であると推定されるサービスに関する前記サービス情報
に基づいて、前記指標を設定する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、
前記利用者の属性情報を示す前記状況情報を取得し、
前記設定部は、
前記属性情報に基づいて、前記指標を設定する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記取得部は、
前記利用者と所定の関係性を有する他の利用者に関する情報を示す前記状況情報を取得し、
前記設定部は、
前記他の利用者に関する情報に基づいて、前記指標を設定する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、
前記利用者により設定された、体型の変化に関する目標を示す目標情報をさらに取得し、
前記提供部は、
前記設定部により設定された前記指標と、前記目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、前記目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記設定部は、
前記状況情報が変更された場合は、変更後の状況情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関する指標を再設定し、
前記提供部は、
前記設定部による再設定後の指標と、前記目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、前記目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供する
ことを特徴とする請求項
12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の状況に関する状況情報
であって、利用者の拠点を示す状況情報を取得する取得工程と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得工程により取得された状況情報
が示す拠点との位置関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関し
て実現可能な指標を設定する設定工程と、
前記設定工程により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
利用者の状況に関する状況情報
であって、利用者の拠点を示す状況情報を取得する取得手順と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得手順により取得された状況情報
が示す拠点との位置関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関し
て実現可能な指標を設定する設定手順と、
前記設定手順により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の状況に関する状況情報であって、利用者の生活習慣を示す状況情報を取得する取得工程と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得工程により取得された状況情報が示す生活習慣との関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関して実現可能な指標を設定する設定工程と、
前記設定工程により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項17】
利用者の状況に関する状況情報であって、利用者の生活習慣を示す状況情報を取得する取得手順と、
前記利用者の体型を変化させることを支援するサービスのうち、前記取得手順により取得された状況情報が示す生活習慣との関係に基づき前記利用者が利用可能であると推定されるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関して実現可能な指標を設定する設定手順と、
前記設定手順により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者が目標とする体型への変化を支援するための技術が提案されている。このような技術の一例として、ユーザーが目標とする体形を示す目標体形データを設定し、ユーザーの測定済みの身体データに基づいて、所定期間経過後のユーザーの体形を示す将来体形データを推定し、推定した将来体形データから目標体形データに至るために必要とするコストを算出し、ディスプレイに表示する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者の状況に応じた適切な指標を提示できるとは言えない。
【0005】
例えば、上述した技術では、ユーザーの年齢や身長、性別に応じた異なる複数の体形のうち、選択された体形を目標体形データとする構成が記載されているに過ぎず、利用者の状況に応じた適切な指標を提示できるとは言えない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の状況に応じた適切な指標を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、利用者の状況に関する状況情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された状況情報に基づいて、前記利用者の体型の変化に関して、前記利用者の状況において実現可能な指標を設定する設定部と、前記設定部により設定された指標に関する情報を、前記利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者の状況に応じた適切な指標を提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る地域情報データベース31の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報データベース32の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(実施形態)
〔1.情報処理システムの構成〕
まず、実施形態に係る情報処理システム1について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末100とが含まれる。情報処理装置10と、利用者端末100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した情報処理システム1には、複数台の情報処理装置10や、複数台の利用者端末100が含まれてもよい。
【0012】
情報処理装置10は、利用者の体型の変化(すなわち、ダイエット(トレーニング))に関して、利用者の状況に応じた適切な指標を提示する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、身体サイズ計測用(体型サイズ計測用)の衣服を着用した身体の周囲を利用者端末100で撮像(撮影)することにより、身体サイズ計測用の衣服に付いたドット(マーカ)に基づき作成された利用者の身体モデル(例えば、3Dモデル)を、利用者の身体に関する身体情報(計測情報)として受け付け、利用者の身体が、設定された目標に近づいているか否かに関する情報を提示するサービス(以下、「ダイエットサービス(トレーニングサービス)」と記載する場合がある)を提供する。
【0013】
なお、情報処理装置10は、利用者端末100にインストールされた各種サービスに関するアプリケーションに表示する情報を、利用者端末100に配信する装置であってもよい。また、情報処理装置10は、アプリケーションのデータそのものを配信するサーバであってもよい。
【0014】
また、情報処理装置10は、利用者端末100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置10から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0015】
利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、情報処理装置10や、所定のサービスを提供するサーバ装置などによって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図2に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
【0016】
〔2.情報処理の一例〕
次に、
図2を用いて、本実施形態に係る情報処理装置等により実現される情報処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、以下の説明では、利用者端末100が、利用者ID「UID#1」により識別される利用者(利用者U1)により利用されるものとする。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
【0017】
また、以下の説明では、情報処理装置10が、各地域の地図情報や、各地域において利用可能なサービスであって、ダイエットを支援するサービス(例えば、フィットネスクラブ(フィットネスジム、トレーニングジム、スポーツジム)や、食事指導サービスなど。以下、「支援サービス」と記載する場合がある)などの情報を含む地域情報を収集(取得)し、自装置の記憶部で管理しているものとする。例えば、情報処理装置10は、各地域を識別する識別情報(地域ID)や、各地域の所在情報(所在地や、範囲など)、各地域内の地図情報、各地域で利用可能な支援サービスに関するサービス情報(例えば、所在地や、提供する支援サービスの内容など)などを含む地域情報を記憶する。なお、地域は、任意の広さの範囲が適宜設定されてもよい。例えば、地域は、緯度及び経度を基に同様の大きさの網の目(メッシュ)に分割されたものであってもよい。すなわち、地域は、地域メッシュで区切られた地域であってもよい。この場合、地域IDには、地域メッシュコードが用いられてもよい。なお、上記は、一例であり、地域は、地域メッシュに限らず種々の情報を基に設定されてもよい。例えば、地域は、「町」、「区」、「市」、「県」等の行政区画を基に設定されてもよい。また、地域は、商業施設(ショッピングセンターや、ホームセンター、アウトレットモール、地下街など)等の施設ごとに設定されてもよいし、通りや商店街などを基に設定されてもよい。
【0018】
まず、情報処理装置10は、利用者U1の状況に関する状況情報と、ダイエットの目標を示す目標情報とを取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、状況情報として、利用者U1の居住地や勤務地(すなわち、利用者U1の拠点)、利用者U1が利用(加入)している支援サービス、支援サービスの利用内容(例えば、フィットネスクラブや食事指導サービスの利用頻度や、利用時間、フィットネスクラブから提供されたトレーニングメニューの内容、食事指導サービスから提供された食事指導の内容)などを、利用者端末100や、支援サービスを提供する提供者が管理するサーバ装置などから取得する。また、情報処理装置10は、状況情報として、利用者U1の身体モデルや、利用者U1の身長や体重などを示す身体情報を利用者端末100から取得する。
【0019】
また、情報処理装置10は、目標情報として、利用者U1がダイエットの目標とする体重や、ウエストのサイズ、芸能人やスポーツ選手の体重や体型(見本体重や見本体型)などといった情報を利用者端末100から取得する。
【0020】
続いて、情報処理装置10は、利用者U1の状況情報に基づいて、利用者U1の現在の状況において実現可能な指標としてのダイエットレベル(言い換えると、減量が可能な範囲)を設定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、利用者U1の身体モデルや、利用者U1の体重、利用者U1が利用している支援サービス、利用している支援サービスの利用内容(利用頻度など)、利用者U1の居住地や勤務地において利用可能な支援サービスのうち未加入の支援サービス、などの情報に基づいて、利用者U1のダイエットレベルを設定する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1の身体モデルや、体重、支援サービスの利用内容に基づく情報(例えば、フィットネスクラブにおける運動の強度に基づく消費カロリーや、食事指導サービスから提供された食事指導による食事からの摂取カロリー)、利用者U1の居住地や勤務地で利用可能な支援サービスのうち利用者U1が未加入の支援サービスに基づく情報(例えば、フィットネスクラブにおける運動の強度に基づく消費カロリーや、食事指導サービスから提供される食事指導による食事からの摂取カロリー)に基づいて、利用者U1のダイエットレベルを設定する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、ダイエットレベル「1(減る体重が非常に少ない(例えば、体重の5%を減量、ウエストのサイズが5cm減少))から、ダイエットレベル「10(減る体重が非常に多い(例えば、体重の30%を減量、ウエストのサイズが20cm減少))までの複数のレベルのいずれかを、利用者U1のダイエットレベルとして設定する。
【0021】
続いて、情報処理装置10は、ダイエットレベルに関する情報を利用者端末100に提供する(ステップS3)。例えば、情報処理装置10は、ダイエットレベルに応じて推薦する目標の設定に関する情報(例えば、目標として推薦する体重や、ウエストのサイズ、芸能人やスポーツ選手の体重や体型などに関する情報)、目標情報が示すダイエットの目標が、情報処理装置10が設定したダイエットレベルを超過する場合、情報処理装置10は、目標の再設定を促す情報(例えば、目標を下げることを提案する情報)や、ダイエットレベルを向上させるための情報(例えば、フィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などに関する情報、未加入の支援サービス(ダイエットサービスと連携している支援サービス等)への加入を提案する情報)などを提供する。
【0022】
なお、情報処理装置10は、ステップS2において、利用者U1が現在利用している支援サービスの利用内容に基づくダイエットレベル(以下、「ダイエットレベル#1」と記載する)に加え、利用者U1が現在利用している支援サービスの利用内容を改善した場合のダイエットレベル(以下、「ダイエットレベル#2」と記載する)や、利用者U1が現在利用している支援サービス、並びに、利用者U1の居住地や勤務地で利用可能な支援サービスのうち利用者U1が未加入の支援サービスに基づくダイエットレベル(言い換えると、現在利用している支援サービスに加え、未加入の支援サービスを利用した場合のダイエットレベル。以下、「ダイエットレベル#3」と記載する)を設定してもよい。
【0023】
そして、目標情報が示すダイエットの目標が、ダイエットレベル#1を超過し、ダイエットレベル#2を超過しない場合、情報処理装置10は、支援サービスの利用内容の改善を提案する情報(例えば、フィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などに関する情報)を提供する。目標情報が示すダイエットの目標が、ダイエットレベル#1を超過し、ダイエットレベル#3を超過しない場合、情報処理装置10は、未加入の支援サービスへの加入を提案する情報を提供する。
【0024】
また、情報処理装置10は、利用者U1の状況に関する状況情報に基づいて利用者U1のダイエットレベルを設定した後に、設定したダイエットレベルの範囲内で、利用者U1がダイエットの目標を設定可能としてもよい。例えば、利用者U1のダイエットレベルを「5」と設定した場合、情報処理装置10は、ダイエットレベル「1」~「5」の範囲(以下、「設定可能範囲」と記載する場合がある)内で利用者U1がダイエットの目標を設定可能とする。
【0025】
つまり、情報処理装置10は、設定したダイエットレベルに応じて利用者U1が設定できる目標を制限することができる。なお、情報処理装置10は、利用者の身体情報と、利用者が設定しているダイエットの目標とに基づいて目標達成を実現可能な支援サービスに関する情報を提供してもよい。具体的には、情報処理装置10は、各支援サービスを利用した他の利用者の体重や体型の変化(他の利用者の実績)と、利用者の身体情報と、利用者が設定しているダイエットの目標とに基づいて目標達成を実現可能な支援サービスに関する情報を提供する。
【0026】
また、情報処理装置10は、利用者の身体が、利用者が設定しているダイエットの目標にどのくらい近づいているかを示す目標達成率に応じてダイエットレベルを再設定してもよい。また、情報処理装置10は、利用者が設定しているダイエットの目標と、当該目標に対する目標達成率とに応じてダイエットレベルを再設定してもよい。例えば、利用者のダイエットレベルを「5」と設定し、利用者が設定しているダイエットの目標がダイエットレベル「5」に該当し、目標達成率が第1の閾値以上(例えば、90%以上)である場合、情報処理装置10は、ダイエットレベルを上昇させるように再設定(例えば、ダイエットレベル「6」や「7」に再設定)する。また、利用者のダイエットレベルを「5」と設定し、利用者が設定しているダイエットの目標がダイエットレベル「5」に該当し、目標達成率が第2の閾値以下(例えば、10%以上)である場合、情報処理装置10は、ダイエットレベルを低下させるように再設定(例えば、ダイエットレベル「4」や「3」に再設定)する。
【0027】
ここで、利用者U1の転居などの利用者側の理由や、支援サービスの開始や終了などのサービス側の理由により、状況情報(例えば、利用者U1が利用している支援サービスや、利用者U1の居住地や勤務地において利用可能な支援サービスのうち未加入の支援サービス)が変更された場合、変更後のダイエットレベルに応じて、ダイエットの目標の再設定を促してもよい。
【0028】
例えば、例1に示すように、変更前の状況情報に基づく設定可能範囲R11の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「10」の範囲)内において、利用者U1のダイエットの目標G1が設定され、且つ、目標G1が変更後の状況情報に基づく設定可能範囲R12の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「3」の範囲)内である場合、情報処理装置10は、ダイエットの目標の再設定を促さない。
【0029】
一方で、例2に示すように、変更前の状況情報に基づく設定可能範囲R21の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「10」の範囲)内において、利用者U1のダイエットの目標G2が設定され、且つ、目標G2が変更後の状況情報に基づく設定可能範囲R22の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「3」の範囲)から超過している場合、情報処理装置10は、ダイエットの目標を、設定可能範囲R22の範囲内へ再設定することを促す旨の情報を提供する。
【0030】
また、例3に示すように、変更前の状況情報に基づく設定可能範囲R31の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「6」の範囲)内において、利用者U1のダイエットの目標G3が設定され、目標G3が変更後の状況情報に基づく設定可能範囲R32の範囲(例えば、ダイエットレベル「1」~「10」の範囲)内であり、且つ、設定可能範囲R32の範囲が設定可能範囲R31の範囲を超過している場合、情報処理装置10は、ダイエットの目標を、設定可能範囲R31を超過する範囲であって、設定可能範囲R32の範囲内に再設定することを促す旨の情報を提供する。
【0031】
つまり、情報処理装置10は、利用者が設定しているダイエットの目標(目標情報)と、変更後の設定可能範囲との関係に応じてダイエットの目標を再設定することを促すか否かを決定する。
【0032】
なお、情報処理装置10は、利用者の身体が、利用者が設定しているダイエットの目標にどのくらい近づいているかを示す目標達成率に応じてダイエットの目標を再設定することを促すか否かを決定してもよい。例えば、情報処理装置10は、目標達成率が所定の閾値以上(例えば、95%以上)である場合、ダイエットの目標を再設定することを促さず、目標達成率が所定の閾値未満である場合、ダイエットの目標を再設定することを促してもよい。これは、利用者の身体がダイエットの目標に限りなく近づいている場合(例えば、目標達成率が95%以上である場合)、利用者が利用している支援サービスなどが変更されたとしても、過度なダイエットの目標が立っているとはいえないからである。
【0033】
また、情報処理装置10は、ダイエットの目標を再設定することを促す場合、再設定することを促す旨の情報とともに、設定可能範囲の理由を示す情報を提供してもよい。例えば、ダイエットの目標を上げることを促す旨の情報を提供する場合、情報処理装置10は、設定可能範囲の理由を示す情報として、利用者が加入済みのフィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などが可能である旨の情報や、利用者が利用可能な支援サービスのうち、利用者が未加入の支援サービスが存在する旨の情報を提供する。また、ダイエットの目標を下げることを促す旨の情報を提供する場合、情報処理装置10は、設定可能範囲の理由を示す情報として、利用者が加入済みのフィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などが不可能である旨の情報や、利用者が利用可能な支援サービスのうち、利用者が未加入の支援サービスが存在しない旨の情報を提供する。
【0034】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が利用している支援サービスや、利用可能な支援サービスに応じて、実現可能な範囲を提示し、過度なダイエットの目標が立たないようにすることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の状況に応じた適切な指標を提示することができる。
【0035】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の居住地や勤務地において利用可能な支援サービスであって、利用者が未加入の支援サービスのうち、ダイエットサービスと連携している支援サービスへの加入を提案する情報を提供する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、ダイエットサービスと連携している支援サービスへ利用者を送客することができるため、密な情報の連携を行い(例えば、支援サービスの利用内容に基づく情報などを取得し)、精度の高い情報を利用者に提供することができる。
【0036】
なお、実施形態に係る情報処理装置10は、支援サービスに送客した利用者のダイエットの目標を示す情報(目標情報)や、利用者の身体とダイエットの目標との差分を示す情報(差分情報)を、当該支援サービスを提供する提供者が管理するサーバ装置に送信してもよい。また、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者を送客したことに対するサービス料や、利用者の目標情報や差分情報を送信したことに対するサービス料を算出し、支援サービスを提供する提供者が管理するサーバ装置に送信してもよい。
【0037】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0038】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100等との間で情報の送受信を行う。
【0039】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部30は、地域情報データベース31と、利用者情報データベース32とを有する。
【0040】
(地域情報データベース31について)
地域情報データベース31は、各地域に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、地域情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る地域情報データベース31の一例を示す図である。
図4の例において、地域情報データベース31は、「地域ID」、「所在情報」、「地域サービス情報」といった項目を有する。
【0041】
「地域ID」は、地域を識別するための識別情報を示す。「所在情報」は、地域の所在地や、範囲などの情報を示す。「地域サービス情報」は、地域内で利用可能な支援サービスに関する情報を示し、「サービスID」、「所在地」、「サービス内容」、「実績情報」といった項目を有する。「サービスID」は、支援サービスを識別するための識別情報を示す。「所在地」は、支援サービスを提供する施設等の所在地を示す。「サービス内容」は、提供される支援サービスの内容を示す。「実績情報」は、支援サービスを利用した利用者の体重や体型の変化に関する情報を示す。
【0042】
すなわち、
図4では、地域ID「AID#1」により識別される地域の所在情報が「所在情報#1」であり、当該地域において利用可能な支援サービスがサービスID「SID#1」により識別され、当該支援サービスを提供する施設の所在地が「所在地#1」、支援サービス内容が「サービス内容#1」、実績情報が「実績情報#1」である例を示す。
【0043】
(利用者情報データベース32について)
利用者情報データベース32は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、利用者情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る利用者情報データベース32の一例を示す図である。
図5の例において、利用者情報データベース32は、「利用者ID」、「居住地」、「身体情報」、「目標情報」、「サービス情報」、「生活習慣」、「属性情報」、「交友情報」といった項目を有する。なお、利用者の勤務地を示す情報(地域ID等)が格納される「勤務地」といった項目を有していてもよい。また、利用者の通学先を示す情報(地域ID等)が格納される「通学先」といった項目を有していてもよい。
【0044】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「居住地」は、利用者の居住地を示す情報(地域ID等)が格納される。「身体情報」は、利用者の身体に関する情報を示し、利用者の身体モデルや、身長、体重、血圧、血糖値などといった情報が格納される。「目標情報」は、利用者が設定したダイエットの目標を示す。「サービス情報」は、利用者が利用する支援サービスに関する情報を示し、例えば、サービスIDや、支援サービスの利用状況(例えば、利用頻度や、利用日時、利用時間、フィットネスクラブから提供されたトレーニングメニューの内容、食事指導サービスから提供された食事指導の内容など)などといった情報が格納される。「生活習慣」は、利用者の生活習慣(例えば、朝型、夜型、運動をする・運動をしない等の運動習慣)を示す。「属性情報」は、利用者の属性(例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性)を示す。「交友情報」は、所定のサービスにおいて利用者と所定の関係性を有する他の利用者(例えば、SNSサービスにおいてフォローしている利用者や、相互リンクしている利用者)に関する情報(利用者ID等)を示す。
【0045】
すなわち、
図5では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の居住地が「居住地#1」、身体情報が「身体情報#1」、目標情報が「目標情報#1」、サービス情報が「サービス情報#1」、生活習慣が「生活習慣#1」、属性情報が「属性情報#1」、交友情報が「交友情報#1」である例を示す。
【0046】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、
図6に示すように、取得部41と、設定部42と、提供部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0047】
(取得部41について)
取得部41は、利用者の状況に関する状況情報を取得する。例えば、
図2の例において、取得部41は、利用者U1の状況に関する状況情報を、利用者端末100や、支援サービスを提供する提供者が管理するサーバ装置などから取得し、利用者情報データベース32に格納する。
【0048】
また、取得部41は、利用者の身体に関する身体情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部41は、利用者U1の身体モデルや、利用者U1の身長や体重などを示す身体情報を利用者端末100から取得する。
【0049】
また、取得部41は、利用者が利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部41は、利用者U1が利用している支援サービス、支援サービスの利用内容などを、利用者端末100や、支援サービスを提供する提供者が管理するサーバ装置などから取得する。
【0050】
また、取得部41は、サービスを利用する場合の体型の変化に関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、支援サービスを利用した利用者の体重の変化や、身体の各種サイズの変化などの情報(すなわち、支援サービスの実績)を示すサービス情報(実績情報)を取得する。
【0051】
また、取得部41は、利用者のサービスの利用頻度に関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部41は、支援サービスの利用頻度を示すサービス情報を取得する。
【0052】
また、取得部41は、利用者の生活習慣に応じて利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、利用者が身に着けたウェアラブルデバイスにより収集された情報(例えば、利用者の生活習慣が夜型であるか、朝型であるか、運動をするか、運動をしないか)に応じて利用可能な支援サービスに関するサービス情報を取得する。具体的な例を挙げると、利用者の生活習慣が「夜型」である場合、取得部41は、遅い時間帯までサービスを提供する支援サービスに関するサービス情報(例えば、24時間営業のフィットネスクラブ)を取得する。また、利用者の生活習慣が「朝型」である場合、取得部41は、早い時間帯からサービスを提供する支援サービスに関するサービス情報(例えば、朝6時から営業を開始するフィットネスクラブや、24時間営業のフィットネスクラブ)を取得する。また、利用者の生活習慣が「運動をしない」である場合、取得部41は、運動以外のサービスを提供する支援サービスに関するサービス情報(例えば、食事指導サービスや、サプリメントを販売する電子商取引サービス)を取得する。なお、取得部41は、利用者から入力された入力情報に基づいて利用者の生活習慣を示す状況情報を取得してもよい。
【0053】
また、取得部41は、利用者の居住地や勤務地において利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部41は、利用者U1が居住する地域や勤務する地域において利用可能な各支援サービスに関するサービス情報を取得する。なお、取得部41は、利用者の通学先において利用可能な支援サービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得してもよい。
【0054】
また、取得部41は、利用者の属性情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、利用者のデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性を示す属性情報を取得する。
【0055】
また、取得部41は、利用者と所定の関係性を有する他の利用者に関する情報を示す状況情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、利用者が、SNSサービスにおいてフォローしている他の利用者や、相互リンクや相互フォローしている他の利用者に関する情報を取得する。具体的な例を挙げると、取得部41は、SNSサービスにおいて、他の利用者が投稿した情報(例えば、ダイエットに関する情報や、支援サービスの利用に関する情報など)や、当該情報を投稿する頻度などを示す情報を取得する。
【0056】
また、取得部41は、利用者により設定された、体型の変化に関する目標を示す目標情報をさらに取得してもよい。例えば、取得部41は、利用者U1がダイエットの目標とする体重や、ウエストのサイズ、芸能人やスポーツ選手の体重や体型などといった情報を利用者端末100から取得する。
【0057】
(設定部42について)
設定部42は、取得部41により取得された状況情報に基づいて、利用者の体型の変化に関して、利用者の状況において実現可能な指標を設定する。例えば、
図2の例において、設定部42は、地域情報データベース31及び利用者情報データベース32を参照し、利用者U1の状況情報に基づいて、利用者U1の現在の状況において実現可能なダイエットレベルを設定する。
【0058】
また、設定部42は、身体情報に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、
図2の例において、設定部42は、利用者U1の身体モデルや、利用者U1の身長や体重などを示す身体情報に基づいて、利用者U1の現在の状況において実現可能なダイエットレベルを設定する。
【0059】
また、設定部42は、サービス情報に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、
図2の例において、設定部42は、支援サービスの利用内容に基づく情報や、利用者U1の居住地や勤務地で利用可能な支援サービスのうち利用者U1が未加入の支援サービスに関する情報などに基づいて、利用者U1のダイエットレベルを設定する。
【0060】
なお、設定部42は、支援サービスを利用する場合の体型の変化(すなわち、支援サービスの実績)に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、設定部42は、支援サービスを利用した他の利用者の体重や体型の変化に基づいて、当該支援サービスを利用している利用者のダイエットレベル、若しくは、当該支援サービスに加入した場合の利用者のダイエットレベルを設定する。また、例えば、設定部42は、支援サービスを利用した他の利用者の体重や体型の変化に基づいて、当該支援サービスを利用している利用者のうち、当該支援サービスを利用する前の当該他の利用者の体重や体型と近い体重や体型である利用者のダイエットレベルを設定してもよい。
【0061】
また、設定部42は、利用者の生活習慣に応じて利用可能な支援サービスに関するサービス情報に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、設定部42は、利用者の居住地や勤務地で利用可能な支援サービスであって、利用者が未加入の支援サービスのうち、利用者の生活習慣に応じて利用可能な支援サービスに関する情報に基づいて、当該支援サービスに加入した場合の利用者のダイエットレベルを設定する。
【0062】
また、設定部42は、属性情報に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、設定部42は、利用者の子供の有無に基づいて、ダイエットレベルを設定する。具体的な例を挙げると、利用者が乳幼児を有している場合(言い換えると、フィットネスクラブ等の支援サービスを利用する時間がないと推定される利用者の場合)、設定部42は、乳幼児を有していない利用者よりもダイエットレベルを低く設定する。また、例えば、設定部42は、利用者の国籍(文化や生活習慣の違い)、性別、年齢に基づいて、ダイエットレベルを設定する。
【0063】
また、設定部42は、他の利用者に関する情報に基づいて、指標を設定してもよい。例えば、設定部42は、取得部41は、SNSサービスにおいて、利用者がフォローしている他の利用者、若しくは、相互リンクや相互フォローしている他の利用者による、ダイエットに関する情報の投稿頻度が高いほど(言い換えると、他の利用者の投稿により利用者のダイエットへのモチベーションが維持しやすいほど)、利用者のダイエットレベルを高く設定する。
【0064】
また、設定部42は、状況情報が変更された場合は、変更後の状況情報に基づいて、利用者の体型の変化に関する指標を再設定してもよい。例えば、
図2の例において、設定部42は、利用者U1の転居などの利用者側の理由や、支援サービスの開始や終了などのサービス側の理由により、状況情報が変更された場合、変更後の状況情報に基づいてダイエットレベルを再設定する。
【0065】
(提供部43について)
提供部43は、設定部42により設定された指標に関する情報を、利用者に提供する。例えば、
図2の例において、提供部43は、ダイエットレベルに関する情報を利用者端末100に提供する。
【0066】
また、提供部43は、指標に応じて、利用者の体型の変化に関する目標の設定に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部43は、ダイエットレベルに応じて利用者に推薦する目標として、体重や、ウエストのサイズ、芸能人やスポーツ選手の体重や体型などに関する情報などを提供する。
【0067】
また、提供部43は、指標に応じたサービスに関する情報を提供してもよい。例えば、
図2の例において、提供部43は、目標情報が示すダイエットの目標が、設定されたダイエットレベルを超過する場合、提供部43は、目標の再設定を促す情報(例えば、目標を下げることを提案する情報)や、フィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などに関する情報、未加入の支援サービス(ダイエットサービスと連携している支援サービス等)への加入を提案する情報などを提供する。
【0068】
また、提供部43は、設定部42により設定された指標と、目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供してもよい。例えば、
図2の例において、提供部43は、目標情報が示すダイエットの目標が、設定されたダイエットレベルを超過する場合、目標を下げることを提案する情報を提供する。
【0069】
なお、
図2の例において、目標情報が示すダイエットの目標が、設定されたダイエットレベルよりも低い場合、提供部43は、目標を上げることを提案する情報を提供してもよい。このような場合、提供部43は、変更後の目標に応じた支援サービスに関する情報(例えば、フィットネスクラブにおける運動の強度の向上や、フィットネスクラブから提供されるトレーニングメニューの改善、食事指導サービスから提供される食事指導の改善などに関する情報、未加入の支援サービス(ダイエットサービスと連携している支援サービス等)への加入を提案する情報)を提供してもよい。
【0070】
また、提供部43は、設定部42による再設定後の指標と、目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供してもよい。例えば、
図2の例2に示すように、変更前の状況情報に基づく設定可能範囲R21の範囲内において、利用者U1のダイエットの目標G2が設定され、且つ、目標G2が変更後の状況情報に基づく設定可能範囲R22の範囲から超過している場合、提供部43は、ダイエットの目標を、設定可能範囲R22の範囲内へ再設定することを促す旨の情報を提供する。また、
図2の例3に示すように、変更前の状況情報に基づく設定可能範囲R31の範囲内において、利用者U1のダイエットの目標G3が設定され、目標G3が変更後の状況情報に基づく設定可能範囲R32の範囲内であり、且つ、設定可能範囲R32の範囲が設定可能範囲R31の範囲を超過している場合、設定部42は、ダイエットの目標を、設定可能範囲R31を超過する範囲であって、設定可能範囲R32の範囲内に再設定することを促す旨の情報を提供する。
【0071】
〔4.情報処理のフロー〕
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の情報処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0072】
図6に示すように、情報処理装置10は、状況情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。利用者情報を受け付けていない場合(ステップS101;No)、情報処理装置10は、状況情報を取得するまで待機する。
【0073】
一方、状況情報を取得した場合(ステップS101;Yes)、情報処理装置10は、状況情報に基づいて、利用者の体型の変化に関して、利用者の状況において実現可能な指標を設定する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、設定された指標に関する情報を、利用者に提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0074】
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0075】
〔5-1.身体情報について〕
上述の実施形態において、取得部41が、利用者の身体モデルや、身長や体重などを示す身体情報を取得する例を示したが、取得部41の機能はこのような例に限定されず、利用者の身体に関する任意の情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、利用者の血圧や、血糖値などの情報を身体情報として取得してもよい。このような場合、提供部43は、血圧や、血糖値に応じたサービスの情報を提供してもよい。例えば、利用者の血圧が所定の閾値以上であり、過度な運動が危険である場合、提供部43は、フィットネスクラブの利用を提案する情報(例えば、強度の低い運動を提案する情報)や、食事指導サービスの利用を提案する情報などを提供する。また、利用者の血糖値が所定の閾値以上である場合、フィットネスクラブの利用を提案する情報や、食事指導サービスの利用を提案する情報などを提供する。
【0076】
〔5-2.目標について〕
上述の実施形態において、取得部41が、利用者がダイエットの目標とする体重やウエストのサイズを取得する例を示したが、取得部41の機能はこのような例に限定されない。例えば、取得部41は、利用者がダイエットの目標とする、身体の各種のサイズ(例えば、胸周り(チェスト)、尻周り(ヒップ)、太股周り、脹脛周り、腕周りや、脚周り)を取得してもよい。このような場合、提供部43は、利用者がダイエットの対象とする部位に有効な設備(トレーニングメニューを含む)やその設備を有するフィットネスクラブに関する情報を提供してもよい。
【0077】
〔5-3.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0078】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0079】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0080】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、取得部41と、設定部42と、提供部43とを有する。取得部41は、利用者の状況に関する状況情報を取得する。設定部42は、取得部41により取得された状況情報に基づいて、利用者の体型の変化に関して、利用者の状況において実現可能な指標を設定する。また、取得部41は、利用者により設定された、体型の変化に関する目標を示す目標情報をさらに取得する。提供部43は、設定部42により設定された指標に関する情報を、利用者に提供する。また、提供部43は、指標に応じて、利用者の体型の変化に関する目標の設定に関する情報を提供する。また、提供部43は、指標に応じたサービスに関する情報を提供する。また、提供部43は、設定部42により設定された指標と、目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供する。
【0081】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の状況に応じて、実現可能な範囲を提示し、過度なダイエットの目標が立たないようにすることができるため、利用者の状況に応じた適切な指標を提示することができる。
【0082】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、取得部41は、利用者の身体に関する身体情報を示す状況情報を取得する。そして、設定部42は、身体情報に基づいて、指標を設定する。また、取得部41は、利用者が利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得する。そして、設定部42は、サービス情報に基づいて、指標を設定する。また、取得部41は、サービスを利用する場合の体型の変化に関するサービス情報を示す状況情報を取得する。また、取得部41は、利用者のサービスの利用頻度に関するサービス情報を示す状況情報を取得する。また、取得部41は、利用者の生活習慣に応じて利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得する。また、取得部41は、利用者の居住地または勤務地において利用可能なサービスに関するサービス情報を示す状況情報を取得する。また、取得部41は、利用者の属性情報を示す状況情報を取得する。そして、設定部42は、属性情報に基づいて、指標を設定する。また、取得部41は、利用者と所定の関係性を有する他の利用者に関する情報を示す状況情報を取得する。そして、設定部42は、他の利用者に関する情報に基づいて、指標を設定する。
【0083】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の各種の情報に基づき、ダイエットの目標を設定することができるため、利用者の状況に応じた適切な指標を提示することができる。
【0084】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、設定部42は、状況情報が変更された場合は、変更後の状況情報に基づいて、利用者の体型の変化に関する指標を再設定する。そして、提供部43は、設定部42による再設定後の指標と、目標情報が示す目標との差が所定の条件を満たす場合は、目標情報が示す目標の変更を提案する情報を提供する。
【0085】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の状況の変化に応じて、適切なダイエットの目標を再設定することができるため、利便性を向上させることができる。
【0086】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。
図7は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0087】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0088】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0089】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0090】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0091】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0092】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0093】
また、上述した情報処理装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0094】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0095】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 地域情報データベース
32 利用者情報データベース
40 制御部
41 取得部
42 設定部
43 提供部
100 利用者端末