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特許7431301情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04883 20220101AFI20240206BHJP
   G06T 11/80 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
G06F3/04883
G06T11/80 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022159872
(22)【出願日】2022-10-04
(62)【分割の表示】P 2018100188の分割
【原出願日】2018-05-25
(65)【公開番号】P2022179604
(43)【公開日】2022-12-02
【審査請求日】2022-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】神吉 訓嘉
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-240597(JP,A)
【文献】特開2009-176231(JP,A)
【文献】特開2011-141757(JP,A)
【文献】特開2002-132828(JP,A)
【文献】特開2010-250510(JP,A)
【文献】特開平07-311785(JP,A)
【文献】特開2014-106810(JP,A)
【文献】特開2005-196619(JP,A)
【文献】特開2013-127712(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048 -3/04895
G06T 11/80
G09G 5/37 -5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトを配置可能なシートを表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記シートの表示状態を表す設定情報が変更された当該シートを、ユーザにより重要箇所を示す所定の情報が前記シートに付与された場合に、変更された前記設定情報を関連付けて、ブックマークとして登録するブックマーク処理部と、
前記ブックマークとして登録された前記シートが選択された場合に、選択された前記シートを、前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備え
前記ブックマーク処理部は、前記シートに付与された前記所定の情報を検出した場合に、前記シートをブックマークとして登録するための複数の登録先を前記表示部に表示させ、ユーザが前記複数の登録先のうちいずれかの登録先を選択した場合に、前記シートを、前記ユーザが選択した前記登録先に前記ブックマークとして登録する、情報処理装置。
【請求項2】
前記ブックマーク処理部は、前記シートに付与された前記所定の情報を検出した場合に、前記表示部において、前記複数の登録先を前記シートに重ねて表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ブックマーク処理部は、前記複数の登録先を前記表示部に表示させる場合に、前記複数の登録先のうち、他のシートが前記ブックマークとして登録済の登録先に、当該他のシートのサムネイル画像を表示させる、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ブックマーク処理部は、前記所定の情報を検出した場合に、前記所定の情報を中心とした所定の範囲の領域を拡大した前記シートを前記ブックマークとして登録する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の情報は、所定の文字情報、所定の色情報、所定のマーク情報、前記シートに添付される所定の登録オブジェクト情報のいずれかである、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定情報は、前記シートのうち前記表示部に表示される表示位置を表す情報と、前記シートの表示倍率を表す情報と、前記シートの番号を表す情報とを含む、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記サムネイル画像が選択された場合に、選択された前記サムネイル画像に対応する前記シートを、前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、選択された前記サムネイル画像に対応する前記シートのうち、前記設定情報に含まれる表示位置に対応する前記オブジェクトを、前記設定情報に含まれる表示倍率に応じた大きさで前記表示部に表示させる、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記表示部に表示された前記シートを前記ブックマークとして登録するための操作を受け付ける拡張メニューを前記表示部に表示させ、
前記拡張メニューは、前記シートを表示する表示領域と、前記表示領域に表示される前記シートの位置の移動操作を受け付ける位置操作部と、前記シートの表示倍率の変更操作を受け付ける倍率操作部と、前記ブックマークとして登録するための登録操作を受け付ける登録操作部とを含み、
前記ブックマーク処理部は、前記登録操作に基づいて、前記設定情報が変更された前記シートを前記ブックマークとして登録する、
請求項1から請求項8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが、
オブジェクトを配置可能なシートを表示部に表示する第1ステップと、
前記表示部に表示された前記シートの表示状態を表す設定情報が変更された当該シートを、ユーザにより重要箇所を示す所定の情報が前記シートに付与された場合に、変更された前記設定情報を関連付けて、ブックマークとして登録する第2ステップと、
前記ブックマークとして登録された前記シートが選択された場合に、選択された前記シートを、前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させる第3ステップと、
を実行し、
前記第2ステップにおいて、前記シートに付与された前記所定の情報を検出した場合に、前記シートをブックマークとして登録するための複数の登録先を前記表示部に表示させ、ユーザが前記複数の登録先のうちいずれかの登録先を選択した場合に、前記シートを、前記ユーザが選択した前記登録先に前記ブックマークとして登録する、情報処理方法。
【請求項11】
オブジェクトを配置可能なシートを表示部に表示する第1ステップと、
前記表示部に表示された前記シートの表示状態を表す設定情報が変更された当該シートを、ユーザにより重要箇所を示す所定の情報が前記シートに付与された場合に、変更された前記設定情報を関連付けて、ブックマークとして登録する第2ステップと、
前記ブックマークとして登録された前記シートが選択された場合に、選択された前記シートを、前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させる第3ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記第2ステップにおいて、前記シートに付与された前記所定の情報を検出した場合に、前記シートをブックマークとして登録するための複数の登録先を前記表示部に表示させ、ユーザが前記複数の登録先のうちいずれかの登録先を選択した場合に、前記シートを、前記ユーザが選択した前記登録先に前記ブックマークとして登録する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート表示する表示部にタッチペンにより描画情報を描画(入力)可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを用いてユーザからの指示入力(タッチ)を受け付ける表示装置(情報処理装置)の1つとして、電子ボード(電子白板又は電子黒板ともいう。)が知られている。前記電子ボードは、例えば会議等で用いられる。前記電子ボードは、タッチパネル上においてペン等によって指定される位置座標を読み取り、読み取った位置座標の情報に基づいて入力の軌跡を表示部に表示する。
【0003】
特許文献1には、タッチパネル上で作成した書き込みデータを、タッチパネルにおいて入力された保存用パスコードに対応付けて記憶装置に保存し、タッチパネルにおいて保存用パスコードと同一の復元用パスコードが入力された場合に、復元用パスコードに対応する書き込みデータを記憶装置から取得して表示装置に描画する技術が開示されている。また特許文献1には、上述の技術による効果として、保存した書き込みデータの安全性を確保しつつ、書き込みデータをパスコードの入力のみで簡便に再利用することができる旨の記載がされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-48610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、例えば、ユーザは、表示部に表示されたシート(ページ)の所望の箇所が重要と考える場合、後で当該箇所を見直すことができるように前記シートを記憶部に保存する。この場合において、前記従来の技術では、前記書き込みデータを1つのファイルとして保存する構成であるため、例えば、ユーザは、前記書き込みデータを再利用する際に、前回の利用時に重要と考えた所望の箇所に容易にアクセスすることが難しい。
【0006】
本発明の目的は、表示部に対するユーザの入力を受け付けることが可能な情報処理装置において、ユーザが作成した表示部に表示されるシートの特定箇所を容易に保存することができるとともに、ユーザが当該シートの特定箇所を容易に読み出して再利用することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様に係る情報処理装置は、オブジェクトを配置可能なシートを表示する表示部と、前記表示部に表示された前記シートの表示状態を表す設定情報が変更された当該シートを、ブックマークとして登録するブックマーク処理部と、前記ブックマーク処理部により前記ブックマークとして登録された前記シートが選択された場合に、選択された前記シートを、変更された前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【0008】
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、表示部に表示された、表示部に表示された、オブジェクトを配置可能なシートの表示状態を表す設定情報の変更操作を受け付けるステップと、前記表示部に表示された前記設定情報が変更された前記シートをブックマークとして登録するための登録操作を受け付けるステップと、前記登録操作に基づいて、前記設定情報が変更された前記シートを前記ブックマークとして登録するステップと、前記ブックマークとして登録された前記シートの選択操作を受け付けるステップと、前記選択操作を受け付けた場合に、選択された前記シートを、変更された前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させるステップと、を含む。
【0009】
本発明の他の態様に係るプログラムは、表示部に表示された、オブジェクトを配置可能なシートの表示状態を表す設定情報の変更操作を受け付けるステップと、前記表示部に表示された前記設定情報が変更された前記シートをブックマークとして登録するための登録操作を受け付けるステップと、前記登録操作に基づいて、前記設定情報が変更された前記シートを前記ブックマークとして登録するステップと、前記ブックマークとして登録された前記シートの選択操作を受け付けるステップと、前記選択操作を受け付けた場合に、選択された前記シートを、変更された前記設定情報に応じた表示状態で前記表示部に表示させるステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示部に対するユーザの入力を受け付けることが可能な情報処理装置において、ユーザが作成した表示部に表示されるシートの特定箇所を容易に保存することができるとともに、ユーザが当該シートの特定箇所を容易に読み出して再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示される拡張メニューの一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態1に係る設定情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示される拡張メニューの一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態1に係る制御装置におけるブックマーク登録処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図9図9は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示されるサムネイル画像欄の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示されるサムネイル画像欄の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態1に係る制御装置におけるブックマーク読出処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示されるサムネイル画像欄の一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態1に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態2に係る表示部に表示される拡張メニューの一例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態2に係る表示部に表示されるサムネイル画像登録欄の一例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態2に係る表示部に表示されるサムネイル画像登録欄の一例を示す図である。
図17図17は、本発明の実施形態2に係る表示部に表示されるサムネイル画像登録欄の一例を示す図である。
図18図18は、本発明の実施形態3に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図19図19は、本発明の実施形態3に係る表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図20図20は、本発明の実施形態3に係る制御装置におけるブックマーク登録処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
【0013】
[実施形態1]
図1に示すように、本発明の実施形態1に係る情報処理装置1は、タッチパネルディスプレイ100と、制御装置200と、タッチペン300とを備えている。制御装置200は、タッチパネルディスプレイ100に接続され、タッチパネルディスプレイ100を制御するコンピュータである。タッチペン300は、制御装置200にネットワーク(有線通信又は無線通信)を介して接続されている。なお、タッチペン300は、省略されてもよい。
【0014】
タッチパネルディスプレイ100は、タッチパネル110と、表示部120と、を備えている。タッチパネル110は、静電容量方式のタッチパネルであってもよいし、感圧式又は赤外線遮断方式のタッチパネルであってもよい。すなわち、タッチパネル110は、タッチ等、利用者の操作入力を適宜受け付けることが可能な装置であればよい。タッチパネル110は、表示部120に設けられている。表示部120は、例えば液晶ディスプレイである。なお、表示部120は、液晶ディスプレイに限定されず、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プロジェクタ等であってもよい。
【0015】
タッチパネルディスプレイ100は、コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、カーナビゲーションなどの装置であってもよい。
【0016】
タッチペン300は、ユーザがタッチパネルディスプレイ100に対してタッチ(入力)するためのペンである。タッチペン300が省略される場合は、ユーザは指によりタッチパネルディスプレイ100に対してタッチ(入力)する。
【0017】
図1に示すように、制御装置200は、記憶部220と、制御部210とを備えている。記憶部220には、制御装置200が実行可能なコンピュータプログラム221が格納されている。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)で構成されている。ユーザの操作により制御装置200の起動が指示された場合(例えば、図示しない電源ボタンが押下された場合)、制御部210は、記憶部220からコンピュータプログラム221を読み出して実行する。これにより、制御装置200が起動する。
【0018】
また、記憶部220には、制御装置200が実行可能なコンピュータプログラム221として、ペンソフトウェアがインストールされている。制御装置200が起動しているときに、ユーザの操作によりペンソフトウェアの起動が指示された場合、制御部210は、記憶部220からペンソフトウェアを読み出して実行する。これにより、ペンソフトウェアが制御装置200上で起動する。
【0019】
制御部210は、入力検出部211と、表示制御部212と、ブックマーク処理部213と、を備えている。制御部210は、例えば、タッチパネルディスプレイ100に対して描画・入力された画像の表示を制御したり、他の画像入力装置から入力された画像の表示を制御したりする。
【0020】
入力検出部211は、タッチパネルディスプレイ100に対するタッチペン300の入力を検出する。具体的には、入力検出部211は、タッチパネル110上においてタッチペン300又はユーザの指によって入力(指定)された位置座標を検出する。
【0021】
表示制御部212は、表示部120にシート10aを含む表示画面10を表示させる。例えば、表示制御部212は、制御装置200においてペンソフトウェアが起動しているときに、図2に示す表示画面10を表示部120に表示させる。また表示制御部212は、入力検出部211により検出された位置座標に基づいて、入力の軌跡を表示部120に表示させる。
【0022】
図2に示すように、表示画面10は、シート10aと、ツールバー10bと、メニュー画面12と、メニュー画面12に含まれる複数のアイコン12aとを含んでいる。シート10aは、表示画面10の上部に配置され、ツールバー10bは、表示画面10の下部に配置される。シート10aは、タッチパネル110を構成するボード(例えば、ホワイトボード)の領域に対応する。
【0023】
ユーザは、シート10a(ボード)に対してタッチペン300により文字等の描画情報を描画(入力)することができる。図2には、ユーザがタッチペン300により描画した描画情報を示している。ユーザがシート10aに対してタッチペン300により描画情報を描画した場合、入力検出部211はタッチペン300の入力(位置座標)を検出し、表示制御部212は、入力検出部211により検出された位置座標に基づいて、入力の軌跡を表示部120の表示画面10(シート10a)に表示させる。またシート10aには、前記画像入力装置から入力される画像が表示される。このように、表示部120に表示されるシート10aは、描画及び画像等のオブジェクトを配置可能に構成されている。図2に示すシート10aには、3個のオブジェクトA1、A2、A3が配置されている。
【0024】
アイコン12aは、ペンソフトウェアにおける特定の機能を実行するためのショートカットアイコンであり、当該機能に応じて複数配置されている。前記機能には、例えば、「ファイルを開く」、「ファイルを保存する」、「印刷」、「線を描く」、「消しゴム」などが含まれる。ユーザは、所望の機能を適宜追加することができる。
【0025】
ツールバー10bには、表示画面10を操作するための機能を実行するための複数の操作ボタンが配置されている。図2には、操作ボタン13~15を例示している。操作ボタン13は、表示画面10に表示される複数のシート10a(ページ)をサムネイル画像で一覧表示させるための操作ボタンである。操作ボタン14は、表示画面10に拡張メニュー20(図3等参照)を表示させるための操作ボタンである。操作ボタン15は、表示画面10に表示されたシート10aの番号(シート番号)を繰り上げる又は繰り下げる(ページをめくる)ための操作ボタンである。2つの操作ボタン15の間には、表示画面10に現在表示されているシート10a(ページ)の番号が表示される。図2には、全5枚のシート10a(全5ページ)のうち、2番目(2ページ目)のシート10aが表示されていることを示している。
【0026】
ツールバー10bに、その他の操作ボタンが配置されてもよい。例えば、ペンソフトウェアの設定画面を表示させる操作ボタン、ペンソフトウェアをタスクトレイに格納するための操作ボタン、ペンソフトウェアを終了するための操作ボタンなどが、ツールバー10bに配置されてもよい。
【0027】
図2に示す表示画面10において、例えば、ユーザがメニュー画面12などを指示媒体(タッチペン300のペン先又はユーザの指先)でタッチ(選択)すると、表示制御部212は、当該タッチに応じた処理を行う。また例えば、ユーザが操作ボタン14を前記指示媒体でタッチすると、表示制御部212は、図3に示す拡張メニュー20を表示画面10に表示させる。拡張メニュー20は、表示画面10において、シート10aに重畳して表示されてもよいし、シート10aの領域外に表示されてもよい。拡張メニュー20は、表示部120の表示画面10に表示されたシート10aをブックマークとして登録するための操作を受け付ける操作画面である。
【0028】
図3に示すように、拡張メニュー20は、表示領域21(本発明の表示部の一例)と、移動ボタン21a~21d(本発明の位置操作部に相当)と、倍率変更ボタン22a、22b(本発明の倍率操作部に相当)と、ブックマーク登録ボタン23(本発明の登録操作部に相当)と、ブックマーク読出ボタン24とを含んでいる。
【0029】
表示領域21には、シート10aの全体が表示される。また、表示領域21に表示されるシート10a全体の領域のうち、点線枠21eで囲まれた領域が、表示画面10に表示される。よって、表示領域21と点線枠21eとが一致する場合(図3参照)、シート10a全体の領域が表示画面10に表示される。
【0030】
移動ボタン21a~21dは、表示領域21に表示されたシート10a全体の領域のうち表示画面10に表示させる領域(点線枠21eで囲まれた領域)を移動させるための移動操作(本発明の変更操作の一例)を受け付けるボタンである。例えば、ユーザが移動ボタン21bをタッチ(選択)した場合、点線枠21eが右側に移動し、表示制御部212は、シート10aの右側を表示画面10に表示させ、ユーザが移動ボタン21cをタッチした場合、表示制御部212は、シート10aの上側を表示画面10に表示させる。
【0031】
また、移動ボタン21a~21dのうちある方向のシート端が表示領域21に表示された状態でユーザが当該方向の移動ボタンをタッチした場合、表示制御部212は、シート10aのサイズを拡張して表示画面10に表示させる。例えば、表示領域21にシート10aの端部(例えば、左端部)が表示されている場合に、ユーザが移動ボタン21dをタッチした場合、表示制御部212は、シート10aのサイズを左側に拡張して表示画面10に表示させる。すなわち、移動ボタン21a~21dは、シート10aのサイズを拡張するための機能も有する。
【0032】
倍率変更ボタン22a、22bは、表示画面10に表示されたシート10aを拡大又は縮小させるための変更操作(本発明の変更操作の一例)を受け付けるボタンである。例えば、ユーザが倍率変更ボタン22a、22bをタッチするたびに、表示制御部212は、50%~400%の間で25%ずつシート10aの画面を拡大又は縮小させる。表示画面10においてシート10aの表示倍率が変更された場合、表示領域21に表示されたシート10a全体の領域のうち表示画面10に表示されている領域が、点線枠21eで表される。
【0033】
表示画面10においてシート10aの表示領域を移動又は表示倍率を変更(拡大又は縮小)する操作は、タッチパネル110に対するユーザによるジェスチャー操作(スワイプ操作、ピンチイン操作、ピンチアウト操作)により行われてもよい。
【0034】
ブックマーク登録ボタン23は、表示領域21及び表示画面10に現在表示されているシート10aをブックマークとして登録するための登録操作を受け付けるボタンである。ユーザがブックマーク登録ボタン23をタッチした場合、表示制御部212は、ブックマーク登録用のサムネイル画像登録欄17(図9参照)を表示させ、ブックマーク処理部213は、表示領域21及び表示画面10に現在表示されているシート10aを、現在の表示状態で、サムネイル画像登録欄17のうちユーザにより選択された登録枠(後述)に登録する。
【0035】
また、ブックマーク処理部213は、拡張メニュー20で受け付けた前記移動操作及び前記変更操作に基づいて変更された現在の表示状態を表す設定情報222(ブックマーク情報)を記憶部220に記憶する(図1参照)。例えば、倍率変更ボタン22aにより表示倍率が拡大(例えば250%)された状態でブックマーク登録ボタン23がタッチされた場合、ブックマーク処理部213は、拡大変更された表示倍率(「250%」)の設定情報222を記憶部220に記憶する。また例えば、移動ボタン21a~21dによりシート10aの表示位置が変更された状態でブックマーク登録ボタン23がタッチされた場合、ブックマーク処理部213は、変更された表示位置(位置座標)の設定情報222を記憶部220に記憶する。尚、表示倍率及び表示位置の両方が変更された状態でブックマーク登録ボタン23がタッチされた場合は、ブックマーク処理部213は、変更された表示倍率及び表示位置の設定情報222を記憶部220に記憶する。尚、前記表示位置は、シート10a全体の領域における点線枠21eで囲まれた領域の位置を示す。また、表示画面10に表示されたシート10aの表示状態が変更されずにブックマーク登録ボタン23がタッチされた場合、ブックマーク処理部213は、当該表示状態を表す設定情報222(ブックマーク情報)を記憶部220に記憶する。
【0036】
またブックマーク登録ボタン23がタッチされた場合、ブックマーク処理部213は、現在表示されているシート10a(ページ)の番号の情報を設定情報222に含めて記憶部220に記憶する。
【0037】
図4は、設定情報222の一例を示す図である。図4に示すように、設定情報222には、ブックマーク番号、シート番号、表示倍率、表示位置などの情報が含まれる。ブックマーク番号は、ブックマークの登録番号である。ブックマークとして登録できる数は予め設定されており、例えば10個に設定される。ユーザは、所望の登録先のブックマーク番号(登録枠)を選択してブックマークの登録を行う。図4では、ブックマーク番号「1」~「4」は登録済であり、ブックマーク番号「5」~「10」は未登録であることを示している。ユーザは、登録済みのブックマーク番号を選択して新たなシート10aに更新しても良いし、未登録のブックマーク番号を選択して新たなシート10aを登録しても良い。
【0038】
ブックマーク読出ボタン24は、ブックマークとして登録された1又は複数のシート10aを読み出すための操作ボタンである。例えば、ユーザがブックマーク読出ボタン24をタッチ(本発明の選択操作の一例)した場合、表示制御部212は、ブックマークとして登録された1又は複数のシート10aをサムネイル画像として一覧表示させる。一覧表示されたサムネイル画像の中からユーザが所望のサムネイル画像をタッチした場合、表示制御部212は、タッチされたサムネイル画像に対応するシート10aを、当該シート10aの設定情報222(表示倍率、表示位置)に応じた表示状態で表示部120に表示させる。
【0039】
[ブックマーク登録処理]
以下、図5図10を参照しつつ、制御装置200の制御部210によって実行されるブックマーク登録処理の手順の一例について説明する。前記ブックマーク登録処理は、本発明の情報処理方法の一例である。図5には、ユーザが、タッチパネル110に対してタッチペン300により描画情報としてのオブジェクトA1、A2、A3を描画した場合の表示画面10を示している。図6には、シート10a全体の領域のうちオブジェクトA2が表示された位置(領域)を、表示倍率250%に設定した場合の表示画面10を示している。図7には、図6に示す拡張メニュー20を拡大した様子を示している。
【0040】
図8のステップS101では、図6に示す表示画面10においてユーザがブックマーク登録ボタン23をタッチした場合(S101:YES)、表示制御部212は、図9に示すサムネイル画像登録欄17に、ブックマークとして登録されたシート10aのサムネイル画像18と、新たにブックマークとして登録するための登録枠(例えば点線枠)とを表示させる(S102)。図9に示すサムネイル画像登録欄17では、予め設定された10個(ブックマーク番号「1」~「10」)の登録枠(登録スペース)が表示されている。ここでは、ブックマーク番号「1」は登録済みであり、ブックマーク番号「2」~「10」は未登録であることを示している。ブックマークとして登録されたシート10aの設定情報222(シート番号、表示倍率、表示位置)は、記憶部220(図4参照)に記憶される。図9では、ブックマーク番号「1」にシート番号「5」(P.5)のシート10aがブックマークとして登録されていることを示している。
【0041】
ステップS103において、ユーザが、サムネイル画像登録欄17において、所望の登録先(登録枠又は登録済サムネイル画像)をタッチ(選択)した場合(S103:YES)、ブックマーク処理部213は、選択された登録先に、ブックマークとして登録するシート10aのサムネイル画像18を登録する(S104)。図9には、タッチペン300によりブックマーク番号「2」の登録枠が選択された様子を示している。ブックマーク処理部213は、図10に示すように、ブックマーク番号「2」の登録枠に、シート番号「2」のサムネイル画像18を、現在の表示状態を表す設定情報222(表示倍率及び表示位置)で表示するとともに、表示したサムネイル画像18の上にシート番号「2」の情報「P.2」を表示する。また、ブックマーク処理部213は、前記設定情報222を記憶部220に記憶する(図4参照)。ここでは、設定情報222のブックマーク番号「2」に、シート10aのシート番号の情報「2」と、シート10a全体の領域に対するオブジェクトA2の表示位置の情報「x2、y2」と、表示倍率の情報「250%」とが関連付けられて記憶される(図4参照)。
【0042】
尚、ユーザが、サムネイル画像登録欄17において、ブックマークとして既に登録されている登録枠(登録済サムネイル画像)を選択した場合、ブックマーク処理部213は、当該登録枠に表示されたサムネイル画像18(登録済サムネイル画像)を、新たにブックマークとして登録するシート10aのサムネイル画像18に更新する。また、ブックマーク処理部213は、記憶部220に記憶されている設定情報222を、新たにブックマークとして登録するシート10aに対応する設定情報222に更新する。
【0043】
尚、表示制御部212は、複数のシート10aを一覧表示させたサムネイル画像一覧において、ブックマーク処理部213によりブックマークとして登録されたサムネイル画像18に識別情報(フラグ)を表示させてもよい。これにより、ユーザは、シート10aのサムネイル画像一覧において、ブックマークとして登録されたシート10aを容易に確認することができる。
【0044】
[ブックマーク読出処理]
以下、図11図13を参照しつつ、制御装置200の制御部210によって実行されるブックマーク読出処理の手順の一例について説明する。前記ブックマーク読出処理は、本発明の情報処理方法の一例である。
【0045】
図11のステップS201において、ユーザが操作ボタン14をタッチして拡張メニュー20を表示させ、拡張メニュー20においてユーザがブックマーク読出ボタン24をタッチした場合(S201:YES)、表示制御部212は、図12に示すように、ブックマークとして登録された1又は複数のシート10aのサムネイル画像18を、表示画面10のサムネイル画像登録欄17に一覧表示させる(S202)。
【0046】
尚、表示画面10に表示されるサムネイル画像18の表示数は、10個に限定されず、それ以上であってもよい。また、サムネイル画像18の表示数を変更可能に構成されてもよい。また、全てのサムネイル画像18が表示画面10の表示領域に収まらない場合、表示画面10をスクロールすることが可能に構成されてもよいし、表示領域に収まるようにサムネイル画像18の表示サイズを表示数に応じて変更可能に構成されてもよい。また、サムネイル画像18の一覧は、予め設定された所定の位置に表示されてもよいし、任意の位置に表示されてもよく、表示内容を確実に視認できる大きさで表示されることが望ましい。
【0047】
ステップS203において、ユーザが、一覧表示された複数のサムネイル画像18(図12参照)の中から、ブックマークとして登録された所望のサムネイル画像18をタッチ(選択)した場合(S203:YES)、ブックマーク処理部213は、選択されたサムネイル画像18に対応する設定情報222を記憶部220から取得する(S204)。例えば、シート番号「2」のサムネイル画像18が選択された場合、ブックマーク処理部213は、シート番号「2」に対応する設定情報222として、シート番号の情報「2」とオブジェクトA2の表示位置の情報「x2、y2」と表示倍率の情報「250%」とを記憶部220から取得する。
【0048】
ステップS205において、表示制御部212は、取得された設定情報222に基づいてシート番号「2」のシート10aを表示部120に表示させる(図13参照)。具体的には、表示制御部212は、シート番号「2」のシート10aのうち、取得した設定情報222に含まれる表示位置(位置座標(x2、y2))に対応する表示内容(ここではオブジェクトA2)を、取得した設定情報222に含まれる表示倍率(ここでは250%)に応じた大きさで表示部120に表示させる。このように、設定情報222には、シート10aに描画された情報(画像情報など)は含まれず、表示状態(表示態様)を規定する情報のみが含まれる。
【0049】
以上のように、本発明の実施形態1に係る情報処理装置1によれば、ユーザは情報(文字など)を書き込んだシート10aをブックマークとして登録し、その後に当該シート10aを再利用したい場合に、容易に当該シート10aを読み出すことができる。また、ブックマークとして登録した時点の表示状態で前記シート10aを読み出すことができるため、ユーザは、前回重要と考えた箇所及び前回の思考を容易に見直したり、振り返ったりすることができる。
【0050】
尚、前記ブックマーク読出処理において、表示制御部212は、ブックマークとして登録されたシート10aを、設定情報222に含まれる表示倍率(例えば250%)に関わらず、初期設定時の表示倍率(例えば100%)に応じた大きさで表示部120に表示させてもよい。上述の例では、例えば、図12に示す表示画面10のサムネイル画像登録欄17において、シート番号「2」のサムネイル画像18が選択された場合、表示制御部212は、図2に示すように、シート10aの全体(表示倍率:100%)を表示部120に表示させてもよい。これにより、ユーザは、ブックマークとして登録した時点の重要箇所についてはサムネイル画像登録欄17のサムネイル画像18で確認することができるとともに、再表示されたシート10a全体に対する編集作業を行い易くなる。
【0051】
上述した設定情報222には、図4に示す各情報に加えて、さらに、ブックマークとして登録した時点の時間を示す登録時間情報、ブックマークとして登録されたシート10aの重要度を示すランク情報等が含まれてもよい。この場合、表示制御部212は、サムネイル画像登録欄17において、前記時間情報、前記ランク情報等に基づいて、サムネイル画像18の表示順を決定してもよいし、サムネイル画像18の表示態様(シート10aの背景色、シート10aの枠の色、線種等)を変更してもよい。
【0052】
ここで、ブックマークとして登録されたシート10aのページ番号が変更された場合は、以下の動作を行う。例えばページ番号「2」のシート10aをブックマーク番号「2」にブックマークとして登録した後に、例えばページ番号「1」のシート10aが削除されることによりページ番号「2」のシート10aがページ番号「1」に移動した場合において、ユーザが、サムネイル画像登録欄17のブックマーク番号「2」の登録済枠(サムネイル画像18)を選択した場合、表示制御部212は、ページ番号「1」のシート10aを表示画面10に表示させる。このとき、表示制御部212は、シート10aを、移動先のページ番号「1」の設定情報222(表示倍率及び表示位置)に応じた態様でシート10aを表示させる。
【0053】
[実施形態2]
拡張メニュー20は、図3に示す構成に限定されず、図14に示す構成であってもよい。図14は、実施形態2に係る情報処理装置1における拡張メニュー20の一例を示す図である。図14に示すように、実施形態2に係る拡張メニュー20は、実施形態1に係る拡張メニュー20(図3参照)においてブックマーク登録ボタン23とブックマーク読出ボタン24とが省略され、ブックマーク用サムネイル表示ボタン25(本発明の表示操作部に相当)が含まれている。ブックマーク用サムネイル表示ボタン25は、図15に示すサムネイル画像登録欄17(本発明の登録一覧に相当)を表示画面10に表示させるための操作を受け付けるボタンである。
【0054】
実施形態2に係る情報処理装置1は、以下のようにして、ブックマーク登録処理及びブックマーク読出処理を実行する。ユーザは、表示画面10に表示されたシート10aをブックマークとして登録したい場合、及び、ブックマークとして登録されたシート10aを表示画面10に表示させたい場合に、拡張メニュー20のブックマーク用サムネイル表示ボタン25をタッチ(選択)する。ユーザがブックマーク用サムネイル表示ボタン25をタッチすると、表示制御部212は、サムネイル画像登録欄17を表示画面10に表示させる。
【0055】
図15は、ユーザがブックマーク用サムネイル表示ボタン25をタッチした場合に表示画面10に表示されるサムネイル画像登録欄17を示している。サムネイル画像登録欄17には、予め設定された複数(ここでは10個)の登録枠が含まれる。複数の登録枠には、ブックマークとして既に登録されているシート10aがサムネイル画像18として表示された登録済枠(図15では、ブックマーク番号「1」)と、ブックマークとして登録されていないことを示す未登録枠(ブックマーク番号「2」~「10」)とが含まれる。サムネイル画像登録欄17の未登録枠には、「+」のマークが表示される。尚、ブックマークとして登録されたシート10aが存在しない場合、複数の登録枠は全て未登録枠となり、ブックマークとして登録されたシート10aが予め設定された登録枠の数(例えば10個)に達した場合、複数の登録枠は全て登録済枠となる。
【0056】
ブックマーク登録処理では、例えば、ユーザは、表示画面10に表示されているシート10aをブックマークとして登録する場合、何れかの未登録枠(「+」)をタッチする。ここでは、ユーザがブックマーク番号「2」をタッチすると、図16に示すように、シート10a全体の領域のうちオブジェクトA2を含む領域(表示位置「x2、y2」)が表示倍率「250%」でブックマーク番号「2」にブックマークとして登録される。
【0057】
また、ユーザは、表示画面10に表示されているシート10aをブックマークとして登録する場合、登録済みのシート10aに、新たにブックマークとして登録するシート10aを上書き保存してもよい。例えば、図15に示す表示画面10において、ユーザがブックマーク番号「1」の登録済枠の「変更」ボタンをタッチすると、図17に示すように、シート10a全体の領域のうちオブジェクトA2を含む領域(表示位置「x2、y2」)が表示倍率「250%」でブックマーク番号「1」にブックマークとして登録(上書き保存)される。
【0058】
このように、ユーザが、サムネイル画像登録欄17に予め設定された複数の登録枠(登録済枠、未登録枠)のうち何れかの登録枠をタッチ(選択)した場合、ブックマーク処理部213は、選択された登録枠に、ブックマークとして登録するシート10aのサムネイル画像18を登録する。尚、サムネイル画像18は、変更された設定情報222(表示倍率及び表示位置)に応じた態様で表示される(図16及び図17参照)。尚、例えばブックマーク番号「1」にブックマークとして登録されているシート10aを削除した場合、サムネイル画像登録欄17のブックマーク番号「1」の登録枠には、シート10aのサムネイル画像が削除されて、「+」のマーク(未登録枠)が表示される。
【0059】
ブックマーク読出処理において、ユーザ、ブックマークとして登録されているシート10aを表示させたい場合、ブックマーク用サムネイル表示ボタン25をタッチして表示画面10にサムネイル画像登録欄17を表示させる。次に、ユーザは、表示画面10に表示されているサムネイル画像登録欄17のうち所望の登録済枠(例えばブックマーク番号「2」の登録済枠)のサムネイル画像18をタッチする。ユーザが前記サムネイル画像18をタッチすると、表示制御部212は、前記設定情報222に基づいてシート番号「2」のシート10aを表示部120に表示させる。具体的には、表示制御部212は、シート番号「2」のシート10aのうち、前記設定情報222に含まれる表示位置(位置座標(x2、y2))に対応する表示内容(ここではオブジェクトA2)を、前記設定情報222に含まれる表示倍率(ここでは250%)に応じた大きさで表示部120に表示させる(図13参照)。
【0060】
このように、ユーザが、サムネイル画像登録欄17に登録された登録済枠(サムネイル画像18)をタッチ(選択)した場合、表示制御部212は、設定情報222(表示倍率及び表示位置)に応じた態様でシート10aを表示させる。実施形態2に係る情報処理装置1では、シート10aをブックマークとして登録する場合、及び、ブックマークとして登録されたシート10aを読み出して表示する場合の何れの場合も同一の操作画面(図15図17参照)で操作することができるため、操作性を向上せることができる。すなわち、例えば図15に示す表示画面10において、ユーザがブックマーク番号「1」のサムネイル画像18をタッチすると、シート番号「5」のシート10aが表示部120に表示され、ユーザがブックマーク番号「1」の「変更」ボタンをタッチすると、表示画面10に表示されているシート10aがブックマーク番号「1」のブックマークとして上書き保存され、ユーザがブックマーク番号「2」の未登録枠(「+」)をタッチすると、表示画面10に表示されているシート10aがブックマーク番号「2」のブックマークとして新たに登録される。実施形態2に係る情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1に係る情報処理装置1の構成と同一である。
【0061】
尚、前記ブックマーク読出処理において、表示制御部212は、ブックマークとして登録されたシート10aを、設定情報222に含まれる表示倍率(例えば250%)に関わらず、初期設定時の表示倍率(例えば100%)に応じた大きさで表示部120に表示させてもよい。上述の例では、例えば、図16に示す表示画面10のサムネイル画像登録欄17において、シート番号「2」のサムネイル画像18が選択された場合、表示制御部212は、図2に示すように、シート10aの全体(表示倍率:100%)を表示部120に表示させてもよい。これにより、ユーザは、ブックマークとして登録した時点の重要箇所についてはサムネイル画像登録欄17のサムネイル画像18で確認することができるとともに、再表示されたシート10a全体に対する編集作業を行い易くなる。
【0062】
[実施形態3]
ブックマーク登録処理は実施形態1及び2の構成に限定されない。実施形態3に係る情報処理装置1では、ユーザによりシート10aに所定の情報31が付与された場合に、ブックマーク処理部213が、所定の情報31を検出してブックマーク登録処理を実行する。所定の情報31は、ユーザによりシート10aに書き込まれた情報が重要な情報であることを示すために付与される情報である。例えば、所定の情報31には、「重要」、「大切」、「確認」などの文字情報、赤又は青などの色情報、「〇」、「◎」などのマーク情報、付箋などシート10aに添付される登録オブジェクト情報などが含まれる。所定の情報31は、予め設定される情報であり、予め記憶部220に記憶される。図18には、手書き文字「DEF」の近傍に、ユーザ(タッチペン300)により「重要」(所定の情報31)の文字が書き込まれた様子を示している。また、図19には、手書き文字「DEF」の近傍に、ユーザにより付箋の登録オブジェクト情報(所定の情報31)が添付された様子を示している。
【0063】
実施形態3に係る情報処理装置1は、ブックマーク処理部213は、図20に示すブックマーク登録処理を実行する。
【0064】
ステップS301において、ブックマーク処理部213が、シート10aにおいて所定の情報31を検出したか否かを判定する。ブックマーク処理部213が所定の情報31を検出した場合は(S301:YES)、処理はステップS302に移行する。ステップS302~S304は、図8に示す実施形態1のブックマーク登録処理のステップS102~S104と同一である。
【0065】
ここで、ブックマーク処理部213は、所定の情報31を検出すると、所定の情報31を中心とした所定の範囲の領域を拡大したシート10aをブックマークとして登録する。前記所定の範囲は、予め設定されてもよいし、ユーザがシート10aをブックマークとして登録する際に設定可能であってもよい。
【0066】
以上のように、本発明の実施形態3に係る情報処理装置1によれば、ユーザが重要と判断した箇所に所定の情報31を付与することにより自動的に所定の範囲のシート10aがブックマークとして登録される。その後、ユーザはシート10aを再利用したい場合に、容易に当該シート10aを読み出すことができる。また、ブックマークとして登録した時点の表示状態で前記シート10aを読み出すことができるため、ユーザは、前回重要と考えた箇所及び前回の思考を容易に見直したり、振り返ったりすることができる。
【0067】
[実施形態4]
実施形態4に係る情報処理装置1では、ブックマーク処理部213は、タッチペン300による所定の操作に基づいてブックマーク登録処理を実行する。前記所定の操作は、例えば、タッチペン300でタッチパネル110を長押しする操作、タッチペン300のスイッチ(図示せず)を押しながらタッチパネル110を長押しする操作、ユーザの一方の手でタッチパネル110をタッチしながら他方の手でタッチペン300によりタッチパネル110を長押しする操作などである。ブックマーク処理部213は、前記所定の操作を検出すると、前記ブックマーク登録処理を実行する。
【0068】
[実施形態5]
実施形態5に係る情報処理装置1では、ブックマーク処理部213は、ユーザによる所定のジェスチャー操作に基づいてブックマーク登録処理を実行する。前記所定の操作は、例えば、ユーザが指でタッチパネル110を、長押しする操作、スワイプする操作、ダブルクリックする操作などである。ブックマーク処理部213は、前記所定のジェスチャー操作を検出すると、前記ブックマーク登録処理を実行する。
【0069】
[実施形態6]
ブックマーク読出処理は実施形態1及び2の構成に限定されない。実施形態6に係る情報処理装置1では、一覧表示されたサムネイル画像の中からユーザが所望のサムネイル画像を選択した場合、表示制御部212は、新たなシート10aに、選択されたサムネイル画像に対応するシート10aの画像を貼り付けて表示する。この場合、表示されるシート10aは、同じファイルのシート10aであってもよいし、新たに生成したファイルのシート10aであってもよい。これにより、重要な内容について表示するだけでなく、新たな情報が付与された別のファイルとして管理することが可能となる。尚、新たなファイルと元のファイルとを関連付ける情報(ファイル名など)を、新たなファイルに付与してもよい。また、前記情報を付与する操作画面を表示して、ユーザに選択させてもよい。
【0070】
尚、本発明に係る情報処理装置1は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態を自由に組み合わせること、或いは各実施形態を適宜、変形又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 :情報処理装置
10 :表示画面
10a :シート
17 :サムネイル画像登録欄
18 :サムネイル画像
19 :識別情報
20 :拡張メニュー
21 :表示領域
21a :移動ボタン
21b :移動ボタン
21c :移動ボタン
21d :移動ボタン
22a :倍率変更ボタン
22b :倍率変更ボタン
23 :ブックマーク登録ボタン
24 :ブックマーク読出ボタン
25 :ブックマーク用サムネイル表示ボタン
100 :タッチパネルディスプレイ
110 :タッチパネル
120 :表示部
200 :制御装置
210 :制御部
211 :入力検出部
212 :表示制御部
213 :ブックマーク処理部
220 :記憶部
221 :コンピュータプログラム
222 :設定情報
300 :タッチペン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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