(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240207BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20240207BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20240207BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20240207BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240207BHJP
H05K 3/24 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
H01L23/12 501F
H01L23/12 Q
H01L25/08 J
H05K3/46 B
H05K3/46 Q
H05K3/24 D
(21)【出願番号】P 2019164363
(22)【出願日】2019-09-10
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0109253
(32)【優先日】2018-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ、スンジン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ヒョンキュ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヘヨン
【審査官】金田 孝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-204831(JP,A)
【文献】国際公開第2005/067354(WO,A1)
【文献】特開平07-273465(JP,A)
【文献】特表2016-529719(JP,A)
【文献】特開2004-193277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 25/04-25/075
H05K 3/24
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板;
前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;
前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部;
前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部;
前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;及び
前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1オープン領域
と第2オープン領域を含む上部保護層を含み、
前記第3導電性パターン部は、
前記第2基板の開口部に配置され
、厚さ方向に前記第2導電性パターン部と重ならず、前記開口部及び前記第1オープン領域を介して外側に露出した第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、
前記第2導電性パターン部は、
前記上部保護層の第
2オープン領域に配置される第2インナーリードパターン部と、前記第2インナーリードパターン部と連結される第2延長パターン部とを含み、
前記第1インナーリードパターン部の数は、
前記第2インナーリードパターン部の数よりも多
く、
前記上部保護層の前記第1オープン領域は、前記第2基板の開口部と垂直方向に重なり、前記第1オープン領域の幅は、前記開口部の幅より大きい、軟性回路基板。
【請求項2】
前記第1インナーリードパターン部の幅は、
前記第2インナーリードパターン部の幅よりも小さい、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項3】
前記第1延長パターン部の幅は、
前記第2延長パターン部の幅よりも小さい、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項4】
前記第1インナーリードパターン部間の間隔は、
前記第2インナーリードパターン部間の間隔よりも小さい、請求項2に記載の軟性回路基板。
【請求項5】
前記第1延長パターン部間の間隔は、
前記第2延長パターン部間の間隔よりも小さい、請求項3に記載の軟性回路基板。
【請求項6】
前記第1乃至第3導電性パターン部の少なくとも一つは、
導電性パターン層と、
前記導電
性パターン層上に配置され、スズを含むメッキ層とを含
み、
前記第1乃至第3導電性パターン部のメッキ層のうち少なくとも一つは、前記導電性パターン層上に位置する第1メッキ層と、前記第1メッキ層上に配置される第2メッキ層とを含む、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項7】
前記第1乃至第3導電性パターン部の少なくとも一つの導電性パターン部の導電性パターン層は、
ニッケル及びクロムを含む第1導電
性パターンと、
前記第1導電性パターンの上に配置され、銅を含む第2導電
性パターンと、
前記第2導電性パターンの上に配置され、銅を含む第3導電性パターンとを含む、請求項6に記載の軟性回路基板。
【請求項8】
前記第1基板を貫通し配置され、前記第1及び第3導電性パターン部を接続する少なくとも一つの第1ビアと、
前記第2基板を貫通し配置され、前記第2及び第3導電性パターン部を接続する少なくとも一つの第2ビアとをさらに含み、
前記第1ビア及び第2ビアそれぞれは、
前記第1基板または第2基板を貫通するビアホールの内壁に配置され、パラジウムを含む第1ビア層と、
前記第1ビア層内に配置され、前記ビアホールの内部を充填し、銅を含む第2ビア層とを含む、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項9】
前記第1基板の厚さは、
前記第2基板の厚さよりも厚い、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項10】
前記第1導電性パターン部の下に部分的に配置され、第3オープン領域を含む下部保護層をさらに含み、
前記第1導電性パターン部は、
前記第3オープン領域を介して露出する第1及び第2アウターリードパターン部
と、
前記第1及び第2アウターリードパターン部に連結された第3延長パターン部とを含む、請求項
7に記載の軟性回路基板。
【請求項11】
前記上部保護層の前記第2オープン領域は、複数備えられ、
前記第2インナーリードパターン部は、前記複数の第2オープン領域のうちいずれか一つを介して露出し、
前記第2導電性パターン部は、
前記上部
保護層の
前記複数の第2オープン領域
のうち他の一つを介して露出する第3インナーリードパターン部をさらに含み、
前記第2及び第3インナーリードパターン部の総数は、
前記第1インナーリードパターン部の数よりも少ない、請求項1に記載の軟性回路基板。
【請求項12】
軟性回路基板は、
第1基板;
前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;
前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部;
前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部;
前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;及び
前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1オープン領域
と第2オープン領域を含む上部保護層を含み、
前記第3導電性パターン部は、
前記第2基板の開口部に配置され
、厚さ方向に前記第2導電性パターン部と重ならず、前記開口部及び前記第1オープン領域を介して外側に露出した第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、
前記第2導電性パターン部は、
前記上部保護層の
前記第
2オープン領域に配置される少なくとも一つの第2インナーリードパターン部と、前記第2インナーリードパターン部と連結される第2延長パターン部とを含み、
前記第1インナーリードパターン部上に、第1接続部と第1チップが配置され、
前記第2インナーリードパターン部上に第2接続部及び第2チップが配置され、
前記第1チップに含まれた端子の数は、
前記第2チップに含まれた端子の数よりも多
く、
前記上部保護層の前記第1オープン領域は、前記第2基板の開口部と垂直方向に重なり、前記第1オープン領域の幅は、前記開口部の幅より大きい、チップパッケージ。
【請求項13】
前記第1チップは、駆動ICチップ(Drive IC chip)であり、
前記第2チップは、ダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサの少なくとも一つを含む、請求項12に記載のチップパッケージ。
【請求項14】
前記上部保護層の前記第2オープン領域は、複数備えられ、
前記第2インナーリードパターン部は、前記複数の第2オープン領域のうちいずれか一つを介して露出し、
前記第2導電性パターン部は、
前記上部
保護層の
前記複数の第2オープン領域
のうち他の一つを介して露出する第3インナーリードパターン部をさらに含み、
前記第3インナーリードパターン部上に第3接続部と第3チップが配置され、前記第2及び第3チップに含まれた端子の総個数は、
前記第1チップに含まれた端子の個数よりも少ない、請求項12に記載のチップパッケージ。
【請求項15】
第1基板;
前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;
前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部と;
前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部と;
前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;
前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1
オープン領域及び
複数の第2オープン領域を含む上部保護層;及び
前記第1導電性パターン部の下に部分的に配置され、第3オープン領域を含む下部保護層を含み、
前記第3導電性パターン部は、
前記第2基板の開口部に配置され
、厚さ方向に前記第2導電性パターン部と重ならず、前記開口部及び前記第1オープン領域を介して外側に露出した第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、
前記第2導電性パターン部は、
前記上部保護層の
前記複数の第2オープン領域のうちいずれか一つに配置される第2インナーリードパターン部と、前記上部保護層の
前記複数の第2オープン領域
のうち他の一つに配置される第3インナーリードパターン部と、
前記第2及び第3インナーリードパターン部の少なくとも1つに接続される第2延長パターン部とを含み、
前記第1導電性パターン部は、
前記第3オープン領域を介して露出する第1及び第2アウターリードパターン部を含み、
前記第1インナーリードパターン部の数は、
前記第2インナーリードパターン部の数よりも多い軟性回路基板;
前記第1アウターリードパターン部に接続されるディスプレイパネル;及び
前記第2アウターリードパターン部に接続されるメインボードを含
み、
前記上部保護層の前記第1オープン領域は、前記第2基板の開口部と垂直方向に重なり、前記第1オープン領域の幅は、前記開口部の幅より大きい、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスに関するものである。
【0002】
詳細には、前記軟性回路基板は、互いに異なる種類のチップを一つの基板の互いに異なる層にそれぞれ実装することができる軟性回路基板及びそのチップパッケージ、これを含む電子デバイスであり得る。
【背景技術】
【0003】
最近、多様な電子製品が薄く、小型化、軽量化される。これにより、電子デバイスの狭い領域に高密度に半導体チップを実装するための多様な研究が進められている。
【0004】
その中でも、COF(Chip On Film)方式は、フレキシブル基板を使用するので、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイの両方に適用することができる。即ち、COF方式は、多様なウェアラブル電子機器に適用できるという点で脚光を浴びている。また、COF方式は、微細なピッチを実現できるので、画素数の増加に伴う高解像度(QHD)のディスプレイを実現するのに使用され得る。
【0005】
COF(Chip On Film)は、半導体チップを薄いフィルム形態の軟性回路基板に装着する方式である。例えば、半導体チップは、集積回路(Integrated Circuit、IC)チップまたは大規模集積回路(Large Scale Integrated circuit、LSI)チップであり得る。
【0006】
しかし、COF軟性回路基板は、ディスプレイパネルとメインボードとの間に直接連結することができない。
【0007】
即ち、ディスプレイパネルとメインボードとの間には、少なくとも2つの印刷回路基板が要求される。
【0008】
ディスプレイ部を有する電子デバイスは、複数の印刷回路基板が要求されるに応じて、厚さが増加するという問題点がある。また、複数の印刷回路基板のサイズは、電子デバイスの小型化に制約となり得る。また、複数の印刷回路基板の接合不良は、電子デバイスの信頼性を低下させることがある。
【0009】
したがって、このような問題を解消することができる新しい軟性回路基板が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例は、複数のチップを一つの基板に実装することができる軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスを提供しようとする。
【0011】
また、実施例は、複数のチップを一つの基板の互いに異なる層に実装することができる軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスを提供しようとする。
【0012】
提案される実施例で解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から提案される実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施例に係る軟性回路基板は、第1基板;前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部;前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部;前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;及び前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1オープン領域を含む上部保護層を含み、前記第3導電性パターン部は、前記第2基板の開口部に配置される第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、前記第2導電性パターン部は、前記上部保護層の第1オープン領域に配置される第2インナーリードパターン部と、前記第2インナーリードパターン部と連結される第2延長パターン部とを含み、前記第1インナーリードパターン部の数は、前記第2インナーリードパターン部の数よりも多い。
【0014】
また、前記第1インナーリードパターン部の幅は、前記第2インナーリードパターン部の幅よりも小さい。
【0015】
また、前記第1延長パターン部の幅は、前記第2延長パターン部の幅よりも小さい。
【0016】
また、前記第1インナーリードパターン部間の間隔は、前記第2インナーリードパターン部間の間隔よりも小さい。
【0017】
また、前記第1延長パターン部間の間隔は、前記第2延長パターン部間の間隔よりも小さい。
【0018】
また、前記第1乃至第3導電性パターン部の少なくとも一つは、導電性パターン層と、前記導電性パターン層上に配置され、スズを含むメッキ層を含む。
【0019】
また、前記第1乃至第3導電性パターン部の少なくとも一つの導電性パターン部の導電性パターン層は、ニッケル及びクロムを含む第1導電パターンと、前記第1導電性パターンの上に配置され、銅を含む第2導電パターンと、前記第2導電性パターンの上に配置され、銅を含む第3導電性パターンとを含む。
【0020】
また、前記第1基板を貫通し配置され、前記第1及び第3導電性パターン部を接続する少なくとも一つの第1ビア;前記第2基板を貫通し配置され、前記第2及び第3導電性パターン部を接続する少なくとも一つの第2ビアをさらに含み、前記第1ビア及び第2ビアそれぞれは、前記第1基板または第2基板を貫通するビアホールの内壁に配置され、パラジウムを含む第1ビア層と、前記第1ビア層内に配置され、前記ビアホールの内部を充填し、銅を含む第2ビア層とを含む。
【0021】
また、前記第1基板の厚さは、前記第2基板の厚さよりも厚い。
【0022】
また、前記第1導電性パターン部の下に部分的に配置され、第3オープン領域を含む下部保護層をさらに含み、前記第1導電性パターン部は、前記第3オープン領域を介して露出する第1及び第2アウターリードパターン部を含む。
【0023】
また、前記第2導電性パターン部は、前記上部金属層の第2オープン領域を介して露出する第3インナーリードパターン部をさらに含み、前記第2及び第3インナーリードパターン部の総数は、前記第1インナーリードパターン部の数よりも少ない。
【0024】
一方、実施例に係る軟性回路基板は、第1基板;前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部;前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部;前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;及び前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1オープン領域を含む上部保護層を含み、前記第3導電性パターン部は、前記第2基板の開口部に配置される第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、前記第2導電性パターン部は、前記上部保護層の第1オープン領域に配置される少なくとも一つの第2インナーリードパターン部と、前記第2インナーリードパターン部と連結される第2延長パターン部とを含み、前記第1インナーリードパターン部上には、第1接続部及び第1チップが配置され、前記第2インナーリードパターン部上には、第2接続部及び第2チップが配置され、前記第1チップに含まれた端子の個数は、前記第2チップに含まれた端子の個数よりも多い。
【0025】
また、前記第1チップは、駆動ICチップ(Drive IC chip)であり、前記第2チップは、ダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサの少なくとも一つを含む。
【0026】
また、前記第2導電性パターン部は、前記上部金属層の第2オープン領域を介して露出する第3インナーリードパターン部をさらに含み、前記第3インナーリードパターン部上に第3接続部と第3チップが配置され、前記第2及び第3チップに含まれた端子の総個数は、前記第1チップに含まれた端子の個数よりも少ない。
【0027】
また、実施例に係る電子デバイスは、第1基板;前記第1基板上に配置され、開口部を含む第2基板;前記第1基板の下面に配置された第1導電性パターン部;前記第2基板の上面に配置された第2導電性パターン部;前記第1基板と第2基板との間に配置された第3導電性パターン部;前記第2導電性パターン部の上に部分的に配置され、第1及び第2のオープン領域を含む上部保護層;及び前記第1導電性パターン部の下に部分的に配置され、第3オープン領域を含む下部保護層を含み、前記第3導電性パターン部は、前記第2基板の開口部に配置される第1インナーリードパターン部と、前記第1インナーリードパターン部と連結される第1延長パターン部とを含み、前記第2導電性パターン部は、前記上部保護層の第1オープン領域に配置される第2インナーリードパターン部と、前記上部保護層の第2オープン領域上に配置される第3インナーリードパターン部と、前記第2及び第3インナーリードパターン部の少なくとも1つに接続される第2延長パターン部とを含み、前記第1導電性パターン部は、前記第3オープン領域を介して露出する第1及び第2アウターリードパターン部を含み、前記第1インナーリードパターン部の数は、前記第2インナーリードパターン部の数よりも多い軟性回路基板;前記第1アウターリードパターン部に接続されるディスプレイパネル;及び前記第2アウターリードパターン部に接続されるメインボードを含む。
【0028】
実施例に係る軟性回路基板は、第1基板、前記第1基板上に第2基板、前記第1基板の下面に配置される第1導電性パターン部、前記第2基板の上面に配置される第2導電性パターン部、そして、前記第1基板と第2基板との間に配置される第3導電性パターン部を含むことができる。前記第1乃至第3導電性パターン部それぞれは、配線パターン層、第1メッキ層及び第2メッキ層を含むことができる。そして、前記第1及び第2導電性パターン部それぞれの一領域には、保護層が配置され、保護部を形成することができ、前記一領域を除いた他の領域には、保護部が配置されないことがある。前記保護部が配置されていない複数の領域は、第1オープン領域及び第2オープン領域であり得る。即ち、前記第1基板上には、第1オープン領域が形成され、前記第2基板上には、第2オープン領域が形成され得る。前記第1オープン領域における前記第2メッキ層のスズ(Sn)の含有量は、前記第2オープン領域における前記第2メッキ層のスズ(Sn)の含有量と異なることがある。
【0029】
前記第1オープン領域上には、第1接続部に配置され、前記第1接続部上には、第1チップが配置され得る。前記第1接続部は、前記第2導電性パターン部と前記第1チップを電気的に連結され得る。
【0030】
前記第2オープン領域上には、第2接続部が配置され、前記第2接続部上には、第2チップが配置され得る。前記第2接続部は、前記第2導電性パターン部と前記第2チップを電気的に連結され得る。即ち、本発明においては、前記第2基板が、前記第1基板の上部領域のうち、第1チップが配置される前記第1オープン領域を露出するようにする。また、前記第2基板上には、前記保護部が配置されていない第2オープン領域が形成され得る。
【0031】
そして、前記第1チップが有する端子の数は、前記第2チップが有する端子の数よりも多い。即ち、前記端子の数が多い第1チップを前記第1オープン領域上に配置し、前記第1チップに対して端子数が少ない第2チップを前記第2オープン領域上に配置する。
【0032】
これにより、実施例は、互いに異なる種類の第1チップ及び第2チップを一つの軟性回路基板に実装することができるので、向上した信頼性を有する軟性回路基板及びチップパッケージを提供することができる。
【0033】
また、実施例に係る一つの軟性回路基板は、ディスプレイパネルとメインボードを直接連結することができる。これにより、ディスプレイパネルから発生する信号をメインボードまで伝達するための軟性回路基板のサイズ及び厚さが減少することができる。
【0034】
また、実施例に係る軟性回路基板は、前記第1基板内に形成されるビアと前記第2基板内に形成されるビアを効率的に形成することができる。即ち、実施例に係る軟性回路基板は、前記第1チップが前記第2基板上に配置される場合に対して前記ビアの数を1/2レベルまで減らすことができる。
【発明の効果】
【0035】
これにより、実施例に係る軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスは、他の部品のスペース及び/またはバッテリの容量を拡張させることができる。また、複数の印刷回路基板の連結が要求されないので、工程の便宜性と電気的な連結の信頼性が向上することができる。
【0036】
これにより、実施例に係る軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスは、高解像度のディスプレイ部を有する電子デバイスに適し得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1a】従来の印刷回路基板を含むディスプレイ部を備えた電子デバイスの断面図である。
【
図1b】
図1aによる印刷回路基板が折り曲げられた形での断面図である。
【
図1c】
図1aによる印刷回路基板が折り曲げられた形での平面図である。
【
図2a】実施例に係る軟性回路基板を含むディスプレイ部を備えた電子デバイスの断面図である。
【
図2b】
図2aによる軟性回路基板が折り曲げられた形での断面図である。
【
図2c】
図2aによる軟性回路基板が折り曲げられた形での平面図である。
【
図3a】実施例に係る多層軟性回路基板の他の断面図である。
【
図3b】
図3aによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージの断面図である。
【
図4a】実施例に係る多層軟性回路基板の別の断面図である。
【
図4b】実施例に係る多層軟性回路基板の別の断面図である。
【
図5a】実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージのもう一つの断面図である。
【
図5b】実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージのもう一つの断面図である。
【
図6】
図3aによる多層軟性回路基板に含まれた導電性パターン部とビアの詳細構成図である。
【
図7】実施例に係る多層軟性回路基板の一領域を拡大した断面図である。
【
図8】
図3aによる多層軟性回路基板に含まれた第1の基板の平面図である。
【
図9】
図3aによる多層軟性回路基板に含まれた第1基板の底面図である。
【
図10a】
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージの概略的な平面図である。
【
図10b】
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージの概略的な平面図である。
【
図11a】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図11b】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図12a】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図12b】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図13a】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図13b】
図3aによる多層軟性回路基板を
図3bによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージで製造する工程を示す図である。
【
図14】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図15】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図16a】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図16b】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図16c】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図17】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【
図18】軟性回路基板を含む、多様な電子デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。
【0039】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態に具現され得、本発明の技術思想の範囲内であると、実施例の間のその構成要素のいずれか一つ以上を選択的に結合、置換して使用され得る。
【0040】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術的及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者によって一般に理解され得る意味と解釈され得、事前に定義された用語のように一般に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができる。また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。
【0041】
本明細書において、単数形は、文言で特別に言及しない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうちの少なくとも一つ(または1つ以上)」に記載される場合、A、B、Cで組み合わせることができるすべての組み合わせのいずれか一つを含むことができる。また、本発明の実施例の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用し得る。
【0042】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の本質や順序または手順などが限定されない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけではなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるまた他の構成要素によって 連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0043】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合だけでなく、1つ以上のまた他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、1つの構成要素を基準に上側方向だけでなく、下側方向の意味も含むことができる。
【0044】
図1a乃至
図1cを参照して、比較例に係る印刷回路基板を説明する。
【0045】
ディスプレイ部を有する電子デバイスは、ディスプレイパネルの信号をメインボードまで伝達するために少なくとも2つの印刷回路基板が要求される。
【0046】
比較例に係る表示部を含む電子デバイスを含む電子デバイスに含まれる印刷回路基板は、少なくとも2つであり得る。
【0047】
比較例に係る表示部を含む電子デバイスは、第1印刷回路基板10及び第2印刷回路基板20を含むことができる。
【0048】
前記第1印刷回路基板10は、軟性印刷回路基板であり得る。詳しくは、第1印刷回路基板10は、チップオンフィルム(COF、Chip on Film)用軟性印刷回路基板であり得る。前記第1印刷回路基板10は、第1チップC1が実装されるCOF用軟性印刷回路基板であり得る。さらに詳しくは、前記第1印刷回路基板10は、駆動ICチップ(Drive IC chip)を配置するためのCOF用軟性印刷回路基板であり得る。
【0049】
前記第2印刷回路基板20は、軟性印刷回路基板であり得る。詳しくは、前記第2印刷回路基板20は、前記第1チップC1と、互いに異なる種類の第2チップC2を配置するための軟性印刷回路基板(FPCB、Flexible Printed Circuit BOArd)であり得る。ここで、前記第2チップC2は、駆動ICチップ(Drive IC chip)を除いたものであり、駆動ICチップ(Drive IC chip)を除いた他のチップ、半導体素子、ソケットなど軟性印刷回路基板上に電気的連結のために配置される多様なチップを意味することができる。前記第2印刷回路基板20は、複数の第2チップC2を配置するための軟性印刷回路基板(FPCB、Flexible Printed Circuit BOArd)であり得る。例えば、前記第2印刷回路基板20は、互いに異なる種類の複数の第2チップC2a、C2bを配置するための軟性印刷回路基板であり得る。
【0050】
前記第2印刷回路基板20をFPCB(Flexible Printed Circuit BOArd)に形成することによって、第1印刷回路基板10(COF、Chip on Film)用の軟性印刷回路基板よりも厚さが厚いことがある。
【0051】
前記第1印刷回路基板10及び前記第2印刷回路基板20は、互いに異なる厚さを有することができる。前記第2印刷回路基板20の厚さは、前記第1印刷回路基板10の厚さよりも小さいことがある。例えば、前記第1印刷回路基板10は、約20μmないし100μmの厚さであり得る。前記第2印刷回路基板20は、約100μmないし200μmの厚さであり得る。例えば、前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板の総厚さt1は、200μmないし250μmであり得る。
【0052】
比較例に係るディスプレイ部を備えた電子デバイスは、ディスプレイパネルとメインボードとの間に第1及び第2印刷回路基板が要求されるので、電子デバイスの全体的な厚さが増加することがある。詳しくは、比較例に係るディスプレイ部を備えた電子デバイスは、上、下に積層される第1及び第2印刷回路基板が要求されるので、電子デバイスの全体的な厚さが増加することがある。
【0053】
前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板20は、互いに異なる工程で形成され得る。例えば、前記第1印刷回路基板10は、ロール・ツー・ロール(roll to roll)工程によって製造することができる。前記第2印刷回路基板20は、シート(sheet)方式で製造することができる。
【0054】
前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板20上には、それぞれ異なる種類のチップが配置され、それぞれのチップと連結されるための導電性パターン部の間隔(pitch)が互いに異なることがある。例えば、前記第2印刷回路基板20上に配置される導電性パターン部の間隔(pitch)は、前記第1印刷回路基板10上に配置される導電性パターン部の間隔(pitch)より大きいことがある。例えば、前記第2印刷回路基板20上に配置される導電性パターン部の間隔(pitch)は、100μm以上であり、前記第1印刷回路基板10上に配置される導電性パターン部の間隔(pitch)は、100μm未満であり得る。
【0055】
詳細には、微細な間隔(fine pitch)に配置される導電性パターン部を有する前記第1印刷回路基板10は、ロール・ツー・ロールプロセスを介して製造することが工程効率的であり工程のコストを低減させることができる。一方、100μm以上の間隔で配置される導電性パターン部を有する前記第2印刷回路基板20は、ロール・ツー・ロールプロセスで扱うことが困難であるので、シート工程を使用するのが一般的であった。
【0056】
比較例に係る第1、第2印刷回路基板は、それぞれ互いに異なる工程で形成されるので、工程の効率が低下し得る。
【0057】
また、比較例に係る軟性回路基板を含むチップパッケージは、互いに異なる種類のチップを一つの基板上に配置する工程の難易性があるので、別の第1及び第2印刷回路基板が要求される。
【0058】
また、比較例に係る軟性回路基板を含むチップパッケージは、互いに異なる種類のチップを一つの基板上で接続させにくいという問題点がある。
【0059】
即ち、従来のディスプレイパネルとメインボードとの間には、第1及び第2印刷回路基板が配置され得る。
【0060】
ディスプレイパネル30から発生するR、G、B信号を制御、処理、または送信するために、第1印刷回路基板10は、ディスプレイパネル30と連結され、第1印刷回路基板10は、再び第2印刷回路基板20と連結され、第2印刷回路基板20は、メインボード40に連結され得る。
【0061】
前記第1印刷回路基板10の一端は、ディスプレイパネル30と連結され得る。ディスプレイパネル30は、接着層50によって前記第1印刷回路基板10と連結され得る。
【0062】
前記第1印刷回路基板10の前記一端と反対となる他端は、第2印刷回路基板20と連結され得る。前記第1印刷回路基板10は、前記接着層50によって前記第2印刷回路基板20と連結され得る。
【0063】
前記第2印刷回路基板20の一端は、前記第1印刷回路基板10と連結され、前記第2印刷回路基板20の前記一端と反対となる他端は、メインボード40と連結され得る。前記第2印刷回路基板20は、前記接着層50によってメインボード40と連結され得る。
【0064】
比較例に係るディスプレイ部を備えた電子デバイスは、前記ディスプレイパネル30と前記第1印刷回路基板10との間、前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板20との間、前記第2印刷回路基板20と前記メインボード40との間にそれぞれ別の接着層50が要求され得る。即ち、比較例に係るディスプレイ部を備えた電子デバイスは、複数の接着層が要求されるので、接着層の連結不良により、電子デバイスの信頼性が低下することがあるという問題点を有する。また、上、下に連結される前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板20との間に配置される接着層は、電子デバイスの厚さを増加させることができる。
【0065】
図1b及び
図1cを参照して、比較例に係る電子デバイス内にハウジングされる第1印刷回路基板10、第2印刷回路基板20、ディスプレイパネル30、及びメインボード40を説明する。
【0066】
図1bは、
図1aによる印刷回路基板が折り曲げられた形態での断面図であり、
図1cは、
図1bの下面での平面図である。
【0067】
前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40は、対向して配置され得る。互いに向かい合って配置される前記ディスプレイパネル30と前記メインボード40との間には、折り曲げ(bending)領域を含む第1印刷回路基板10が配置され得る。
【0068】
前記第1印刷回路基板10は、一領域が折り曲げられ、折り曲げられていない領域に、前記第1チップC1が配置され得る。
【0069】
また、前記第2印刷回路基板20は、前記ディスプレイパネル30と向き合って配置され得る。前記第2印刷回路基板20の折り曲げられていない領域に前記第2チップC2が配置され得る。
【0070】
図1cを参照すると、比較例は、複数の基板が要求されるので、一方向での長さL1は、それぞれの前記第1印刷回路基板10及び前記第2印刷回路基板20の長さの合計であり得る。一例として、前記第1印刷回路基板10と前記第2印刷回路基板20の一方向での長さL1は、前記第1印刷回路基板10の短辺の長さ及び前記第2印刷回路基板20の短辺の長さの合計であり得る。一例として、第1印刷回路基板10及び前記第2印刷回路基板20の一方向での長さL1は、30mmないし40mmであり得る。但し、実装するためのチップの種類、電子デバイスの種類に応じて、前記第1印刷回路基板10及び前記第2印刷回路基板20の一方向での長さL1は、多様なサイズであり得る。
【0071】
比較例に係る電子デバイスは、複数の印刷回路基板が要求されることによって、他の部品を実装するためのスペースやバッテリー60を配置するためのスペースが縮小され得る。
【0072】
最近、スマートフォンのような電子デバイスは、ユーザーの利便性乃至セキュリティを強化するために、多様な機能を有する部品が追加されている。例えば、スマートフォン、スマートウォッチなどの電子デバイスには、複数のカメラモジュール(デュアルカメラモジュール、dual camera module)が搭載されたり、虹彩認識、バーチャルリアリティ(VR、Virtual Reality)のような多様な機能を有する部品が追加される。これにより、追加される部品を実装するためのスペースの確保が重要である。
【0073】
また、ウェアラブルデバイスをはじめとする多様な電子デバイスは、ユーザーの利便性の向上のために、バッテリースペースの拡大が要求される。
【0074】
したがって、従来の電子デバイスに使用された複数の印刷回路基板を一つの印刷回路基板に代替することによって、新たな部品を実装するためのスペースの確保またはバッテリーサイズの拡大のためのスペースの確保の重要性が台頭される。
【0075】
比較例に係る電子デバイスは、互いに異なる種類の第1チップ及び第2チップがそれぞれ別の第1印刷回路基板10及び第2印刷回路基板30に配置され得る。これにより、第1印刷回路基板10と第2印刷回路基板30との間の接着層50の厚さ及び前記第2印刷回路基板30の厚さは、電子デバイスの厚さを増加させるという問題点があった。
【0076】
また、前記第2印刷回路基板30のサイズだけバッテリースペース乃至他の部品を実装するためのスペースが縮小されるという問題点があった。
【0077】
また、第1及び第2印刷回路基板の接合不良は、電子デバイスの信頼性を低下させるという問題点があった。
【0078】
実施例は、このような問題点を解消するために、複数のチップを一つの基板に実装することができる新しい構造の軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージ、及びこれを含む電子デバイスを提供することができる。実施例と比較例の同一の符号は、同一の構成要素を示し、前述した比較例と重複する説明は除く。
【0079】
図2aないし
図2cを参照して、実施例に係る軟性回路基板を含む電子デバイスを説明する。
【0080】
実施例に係る電子デバイスは、ディスプレイパネルの信号をメインボードまで伝達するために、一の印刷回路基板を使用され得る。実施例に係る表示部を含む電子デバイスに含まれる印刷回路基板は、一の軟性印刷回路基板であり得る。これにより、実施例に係る軟性回路基板100は、互いに対向するディスプレイ部とメインボードとの間で折り曲げ(bending)られて、ディスプレイ部及びメインボードを連結することができる。
【0081】
詳しくは、実施例に係る軟性回路基板100は、互いに異なる種類の複数のチップを配置するための一つの基板であり得る。
【0082】
実施例に係る軟性回路基板100は、互いに異なる種類の第1チップC1及び第2チップC2を配置するための基板であり得る。
【0083】
実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、20μmないし100μmであり得る。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、30μmないし80μmであり得る。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、50μmないし75μmであり得る。但し、実装するためのチップの種類、電子デバイスの種類、及び軟性回路基板100を構成する基板の層数に応じて、実施例に係る軟性回路基板100の厚さは、多様なサイズに設計され得る。
【0084】
ここで、軟性回路基板100の厚さt2が20μm未満の場合、軟性回路基板100が折り曲げられるとき(または、ベンディングされるとき)切れる問題が発生することがあり、実装されるチップ(Chip)で発生する熱などによる破損が発生することがある。
【0085】
実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の厚さt1の1/5ないし1/2レベルの厚さを有することができる。即ち、実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の厚さt1の20%ないし50%のレベルの厚さを有することができる。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の厚さt1の25%ないし40%のレベルの厚さを有することができる。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の厚さt2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の厚さt1の25%ないし35%のレベルの厚さを有することができる。
【0086】
実施例に係る表示部を備えた電子デバイスは、ディスプレイパネルとメインボードとの間に1つの軟性回路基板100に形成されることがあるので、電子デバイスの全体的な厚さを減少させることができる。詳しくは、実施例に係る表示部を備えた電子デバイスは、単層の印刷回路基板が要求されるので、電子デバイスの全体的な厚さが減少することができる。
【0087】
また、実施例は、比較例に含まれた第1印刷回路基板と第2印刷回路基板との間の接着層50を省略することができ、軟性回路基板を含むチップパッケージ及びこれを含む電子デバイスの全体的な厚さを減少させることができる。
【0088】
また、実施例は、第1印刷回路基板と第2印刷回路基板との間の接着層50を省略することができ、接着不良による問題点を解消することができるので、電子デバイスの信頼性を向上させることができる。
【0089】
また、複数の印刷回路基板の接着工程を省略することができるので、プロセスの効率が増加し、工程のコストが低減され得る。
【0090】
さらに、別の工程で管理された基板を一つの工程に代替することにより、プロセスの効率と製品歩留まりを向上させることができる。
【0091】
実施例に係る軟性回路基板100は、折り曲げ領域と非折り曲げ領域を含むことができる。実施例に係る軟性回路基板100は、折り曲げ領域を含むことによって、互いに向き合って配置される前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40を互いに連結することができる。
【0092】
実施例に係る軟性回路基板100の非折り曲げ(non-bending)領域は、ディスプレイパネル30と、互いに向き合って配置され得る。実施例に係る軟性回路基板100の非折り曲げ領域上には、第1チップC1及び第2チップC2が配置され得る。これにより、実施例に係る軟性回路基板100は、前記第1チップC1及び前記第2チップC2を安定して実装することが可能である。
【0093】
【0094】
図2cを参照すると、実施例は、一つの基板が要求されるので、一方向での長さL2は、一つの基板の長さであり得る。実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、実施例に係る軟性回路基板100の短辺の長さであり得る。一例として、実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、10mmないし50mmであり得る。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、10mmないし30mmであり得る。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、15mmないし25mmであり得る。但し、実施例がこれに限定されるものではなく、配置するためのチップの種類及び/または個数、電子デバイスの種類に応じて多様なサイズに設計できることは言うまでもない。実施例のように一つの基板に複数のチップを実装することによって軟性回路基板の長さを50mm以下に減らすことができる。軟性回路基板の長さを10mm以下にする場合、実装される複数のチップのデザイン自由度が低下し、チップ間の間隔が狭くて、相互電気的特性に影響を与えることがある。
【0095】
実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の一方向での長さL1の50%ないし70%レベルの長さを有することができる。例えば、実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の一方向での長さL1の55% ないし70%レベルの長さを有することができる。実施例に係る軟性回路基板100の一方向での長さL2は、比較例に係る複数の第1及び第2印刷回路基板の一方向での長さL1の60%ないし70%レベルの長さを有することができる。
【0096】
これにより、実施例は、電子デバイス内の軟性回路基板100を含むチップパッケージのサイズが減少することができ、バッテリー60を配置するためのスペースが拡大することができる。また、実施例に係る軟性回路基板100を含むチップパッケージは、平面的に減少することができ、他の部品を搭載するためのスペースの確保が可能である。
【0097】
以下では、添付された図面を参照して、実施例に係る軟性回路基板100及びこれのチップパッケージを説明する。
【0098】
以下では、好ましい実施例に係る多層軟性回路基板について説明する。
【0099】
図3aは、実施例に係る多層軟性回路基板の他の断面図であり、
図3bは、
図3aによる多層軟性回路基板を含むチップパッケージの断面図であり、
図4aは、実施例に係る多層軟性回路基板のまた他の断面図であり、
図4bは、実施例に係る多層軟性回路基板の別の断面図であり、
図5aは、実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージのまた他の断面図であり、
図5bは、実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージのまた他の断面図であり、
図6は、
図3aによる多層軟性回路基板に含まれた導電性パターン部及びビアの詳細構成図である。
【0100】
【0101】
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a、及び
図5bは、第1チップと第2チップの実装、そして、ディスプレイパネルとメインボードの連結を中心に示した実施例に係る多層軟性回路基板の多様な断面図である。即ち、
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a、及び
図5bは、第1チップを実装するための第3導電性パターン部、第2チップを実装するための第2導電性パターン部、ディスプレイパネル及びメインボードを連結するための第1導電性パターン部の多様な断面構造を説明するための図である。上記では、ディスプレイパネル及びメインボードが第1導電性パターン部と連結されると説明したが、これは一実施例にすぎず、前記ディスプレイパネル及びメインボードと連結されたアウターリードの位置は、多様に変更され得る。これについては、添付された図面を参照して、以下で詳細に説明する。
【0102】
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a、及び
図5bを参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、3階の電極パターン部を有する3層軟性回路基板であり得る。
【0103】
本発明での軟性回路基板100は、複数の基板の表面上にそれぞれ導電性パターン部CPが配置される多層軟性回路基板であり得る。
【0104】
そのために、実施例に係る多層軟性回路基板100は、第1基板111及び第2基板112を含む基板110、第1基板111の場合は、前記第2基板112の上面及び前記第1基板111と第2基板112との間にそれぞれ配置される配線パターン層120を含むことができる。
【0105】
また、前記第1基板111の下面に配置された配線パターン層120と、前記第2基板112の上面に配置された配線パターン層120上には、それぞれメッキ層130及び保護層140が配置され得る。
【0106】
実施例に係る軟性回路基板100は、第1基板111上に配線パターン層120を形成し、前記配線パターン層120を覆うように前記第1基板111上に第2基板112を配置し、それに応じて前記第2基板112の上面に配線パターン層120、メッキ層130及び保護層140を配置した後、前記第1基板111の下面に配線パターン層120、メッキ層130及び保護層140を配置することができる。
【0107】
また、実施例に係る軟性回路基板100は、第1基板111の上/下部に金属層が形成された原素材を有し、第1基板111の上/下部に形成され金属層をパターニングして第1基板111の上/下部の配線パターン層120を形成し、前記配線パターン層120を覆うように前記第1基板111上に第2基板112を配置し、それに応じて前記第2基板112の上面に配線パターン層120を形成した後、前記基板の上面及び下面にメッキ層130と保護層140を配置することができる。
【0108】
前記配線パターン層120は、第1基板111の上面、第1基板111の下面及び前記第2基板112の上面にそれぞれ形成され得る。
【0109】
前記配線パターン層120のそれぞれは、電気伝導性に優れた金属物質を含むことができる。さらに詳しくは、前記配線パターン層120は、銅(Cu)を含むことができる。但し、実施例がこれに限定されるものではなく、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタン(Ti)及びこれらの合金の少なくとも一つの金属を含むことができることは言うまでもない。
【0110】
前記配線パターン層120は、1μmないし15μmの厚さに配置され得る。例えば、前記配線パターン層120は、1μmないし10μmの厚さに配置され得る。例えば、前記配線パターン層120は、2μmないし10μmの厚さに配置され得る。
【0111】
前記配線パターン層120の厚さが1μm未満の場合には、前記配線パターン層の抵抗が増加することがある。前記配線パターン層120の厚さが10μm超えた場合には、微細パターンを実現することは困難であり得る。
【0112】
前記配線パターン層120上にメッキ層130が配置され得る。前記メッキ層130は、第1メッキ層131及び第2メッキ層132を含むことができる。
【0113】
前記配線パターン層120上に第1メッキ層131が配置され、前記第1メッキ層131上に前記第2メッキ層132が配置され得る。前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132は、ウィスカー(whisker)の形成の防止のため、前記配線パターン層120上に2層に形成され得る。これにより、前記配線パターン層120のパターン間の短絡を防止することができる。また、前記配線パターン層120上に二つの層のメッキ層が配置されることによって、チップとのボンディング特性が向上することができる。前記配線パターン層が銅(Cu)を含む場合には、前記配線パターン層が第1チップC1と直接ボンディングすることができず、別途接着のための処理が要求され得る。一方、前記配線パターン層上に配置される前記メッキ層がスズ(Sn)を含む場合には、前記メッキ層の表面が純スズ層であり得るので、第1チップC1とのボンディングを容易にすることができる。このとき、第1チップC1と連結されるワイヤは、純スズ層と熱と圧力だけで簡単に連結することができ、チップのワイヤボンディングの精度と製造工程の利便性を向上させることができる。
【0114】
第1メッキ層131が配置される領域は、前記第2メッキ層132が配置される領域と対応することができる。即ち、前記第1メッキ層131が配置される面積は、前記第2メッキ層132が配置される面積と対応することができる。
【0115】
前記メッキ層130は、スズ(Sn)を含むことができる。例えば、前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132は、スズ(Sn)を含むことができる。
【0116】
一例として、前記配線パターン層120として銅(Cu)を配置し、前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132としてスズ(Sn)を配置し得る。前記メッキ層130がスズを含む場合には、スズ(Sn)の耐食性に優れるため、前記配線パターン層120の酸化を防止することができる。
【0117】
一方、前記メッキ層130の物質は、前記配線電極層120の物質よりも電気伝導度が低いことがある。前記メッキ層130は、前記配線電極層120と電気的な連結が可能である。
【0118】
第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132は、同じスズ(Sn)で形成されるが、別の工程で形成され得る。
【0119】
実施例に係る軟性回路基板の製造工程に熱硬化のような熱処理工程が含まれる場合には、前記配線パターン層120の銅(Cu)または前記メッキ層130のスズ(Sn)の拡散作用が起こることがある。詳しくは、前記保護層140の硬化を介して、前記配線パターン層120の銅(Cu)または前記メッキ層130のスズ(Sn)の拡散作用が起こることがある。
【0120】
これにより、前記第1メッキ層131から前記第2メッキ層132の表面に行くほど銅(Cu)の拡散濃度が低くなるのに応じて、銅(Cu)の含有量が連続的に小さくなり得る。一方、前記第1メッキ層131から前記第2メッキ層132の表面に行くほどスズ(Sn)の含有量は、連続的に大きくなり得る。これにより、前記メッキ層130の最上部は、純スズ層を含むことができる。
【0121】
即ち、前記配線パターン層120及び前記メッキ層130は、積層界面での化学作用により、前記メッキ層130の少なくとも一部は、スズと銅の合金であり得る。前記配線パターン層120上に前記メッキ層130を形成した後、スズ及び銅の合金の厚さよりも、前記メッキ層130上に前記保護層140を硬化させた後にスズと銅の合金の厚さは、増加することがある。
【0122】
前記メッキ層130の少なくとも一部に含まれたスズ及び銅の合金は、CuxSnyの化学式を有し、0<x+y<12であり得る。例えば、前記化学式で、xとyの合計は4≦x+y≦11でありえる。例えば、前記メッキ層130に含まれたスズ及び銅の合金は、Cu3SnとCu6Sn5の少なくとも一つを含むことができる。詳しくは、第1メッキ層131は、スズと銅の合金層であり得る。
【0123】
また、前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132は、スズと銅の含有量が互いに異なることがある。前記銅配線パターン層と直接接触する前記第1メッキ層131は、前記第2メッキ層132よりも銅の含有量が大きいことがある。これについては、以下で詳細に説明する。実施例に係るメッキ層は、Cu/Snの拡散現象のため、電気化学的マイグレーション(ElectrochemICal Migration Resistance)を防止して、金属の成長に起因する短絡不良を遮断することができる。
【0124】
但し、実施例はこれに限定されず、前記メッキ層130は、Ni/au合金、金(Au)、無電解ニッケル金メッキ(electroless nickel immersion gold、ENIG)、Ni/Pd合金、有機化合物メッキ(Organic Solderability Preservative、OSP)のいずれか一つを含むことができることは言うまでもない。
【0125】
第1メッキ層131と前記第2メッキ層132は、互いに対応するか、互いに異なる厚さを有することができる。前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132の全体の厚さは、0.3μmないし1μmであり得る。前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132の全体の厚さは、0.3μmないし0.7μmであり得る。前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132の全体の厚さは、0.3μmないし0.5μmであり得る。前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132のいずれか一つのメッキ層は、0.05μmないし0.15μm以下の厚さであり得る。例えば、前記第1メッキ層131及び前記第2メッキ層132のいずれか一つのメッキ層は、0.07μmないし0.13μm以下の厚さであり得る。
【0126】
前記保護層140は、前記配線パターン層120上に部分的に配置され得る。例えば、前記保護層140は、前記配線パターン層120上の前記メッキ層130上に配置され得る。前記保護層140は、前記メッキ層130を覆うことができるので、前記配線パターン層120及び前記メッキ層130の酸化による損傷または脱膜を防止することができる。
【0127】
前記保護層140は、前記配線パターン層120及び/または前記メッキ層130が、ディスプレイパネル30、メインボード40、第1チップC1または第2チップC2と電気的に連結されるための領域を除いた領域に部分的に配置され得る。
【0128】
これにより、前記保護層140は、前記配線パターン層120及び/または前記メッキ層130と部分的に重なることがある。
【0129】
前記保護層140の面積は、基板110の面積よりも小さいことがある。前記保護層140は、基板の終端を除いた領域に配置され、複数のオープン領域を含むことができる。
【0130】
前記保護層140は、孔のような形状のオープン領域を含むことができる。このとき、前記オープン領域は、チップが配置される領域をオープンする領域であり得る。また、前記オープン領域は、基板に形成される開口部を露出する領域であり得る。
【0131】
前記保護層140は、絶縁性物質を含むことができる。前記保護層140は、導電性パターン部の表面を保護するために塗布された後、加熱して硬化することができる多様な物質を含むことができる。前記保護層140は、レジスト(resist)層であり得る。例えば、前記保護層140は、有機高分子物質を含むソルダーレジスト層であり得る。一例として、前記保護層140は、エポキシアクリレート系の樹脂を含むことができる。詳しくは、前記保護層140は、樹脂、硬化剤、光開始剤、顔料、溶剤、フィラー、添加物、アクリル系のモノマーを含むことができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記保護層140は、フォトソルダーレジスト層、カバーレイ(cover-lay)と高分子物質のいずれか一つであり得ることは言うまでもない。
【0132】
前記保護層140の厚さは、1μmないし20μmであり得る。前記保護層140の厚さは、1μmないし15μmであり得る。例えば、前記保護層140の厚さは、5μmないし20μmであり得る。前記保護層140の厚さが20μmを超えた場合には、軟性回路基板の厚さが増加することがある。前記保護層140の厚さが1μm未満の場合には、軟性回路基板に含まれた導電性パターン部の信頼性が低下することがある。
【0133】
以下では、前記第1基板111の下面と、前記第2基板112の上面は、基板110の上面と下面または基板110の一面と他面であり得る。
【0134】
即ち、実施例に係る基板110の一面上に、上部配線パターン層、上部メッキ層及び上部保護層が配置され得、前記一面と反対となる他面上に下部配線パターン層、下部メッキ層及び下部保護層が配置され得る。そして、前記基板110の内部、即ち、第1基板111と第2基板112との間には、中央配線パターン層が配置され得る。
【0135】
また、実施例に係る軟性回路基板100は、第1基板111の上/下部に金属層が形成された原素材を有し、第1基板111の上/下部に形成され金属層をパターニングして第1基板111の上/下部の配線パターン層120を形成し、前記配線パターン層120を覆うように前記第1基板111上に第2基板112を配置し、それに応じて前記第2基板112の上面に配線パターン層120を形成する場合、上部配線パターン層の厚さは、前記中央配線層の厚さ及び前記下部配線パターン層の厚さと異なる場合があり、原素材と別に第2基板112の上面に配線パターン層120を形成するので、上部配線パターン層の厚さは、前記中央配線層の厚さ及び前記下部配線パターン層の厚さよりも小さいことがある。
【0136】
上部配線パターン層は、中央配線パターン層及び下部配線パターン層と、互いに対応する金属物質を含むことができる。これにより、プロセスの効率が向上することができる。但し、実施例はこれに限定されず、他の導電性物質を含むことができることは言うまでもない。
【0137】
上部配線パターン層の厚さは、前記中央配線層の厚さと前記下部配線パターン層の厚さは、互いに対応することができる。これにより、プロセスの効率が向上することができる。一方、前記上部配線パターン層と前記下部配線パターン層は、基板の外面に配置されるので、外部に露出し、前記中央配線パターン層は、前記第1基板111と第2基板112によって保護される。
【0138】
したがって、前記上部配線パターン層と前記下部配線パターン層上には、それぞれメッキ層と保護層が配置され得、前記中央配線パターン層上には、前記メッキ層と保護層が配置されないことがある。このとき、前記上部配線パターン層上に上部メッキ層が配置され得、前記下部配線パターン層上に前記下部メッキ層が配置され得る。前記上部/下部メッキ層を塗布することによって、前記軟性回路基板上に実装されるチップや前記軟性回路基板と連結されたディスプレイ及びメインボードとの接着を容易にすることができ、電気的特性を向上させることができる。
【0139】
一方、上部メッキ層は、下部メッキ層と、互いに対応する金属物質を含むことができる。これにより、プロセスの効率が向上することができる。但し、実施例はこれに限定されず、他の導電性物質を含むことができることは言うまでもない。
【0140】
上部メッキ層の厚さは、下部メッキ層の厚さと互いに対応することができる。これにより、プロセスの効率が向上することができる。
【0141】
前記基板110は、複数の貫通孔(Through Hole)を含むことができる。前記基板110は、複数の貫通穴を含むことができる。前記基板110の複数の貫通穴は、機械的な工程または化学的工程によって、それぞれまたは同時に形成することができる。例えば、前記基板110の複数の貫通穴は、ドリル工程またはエッチング工程によって形成することができる。一例として、前記基板の貫通穴は、レーザーを通じたパンチとデスミア工程を経て形成され得る。前記デスミア工程は、貫通穴の内側面に付着したポリイミドスミアを除去する工程であり得る。前記デスミア工程により、前記ポリイミド基板の内側面は、直線と類似した傾斜面を有することができる。
【0142】
このとき、前記複数の貫通穴は、前記基板110を構成する第1基板111と第2基板112の両方を貫通することができ、前記第1基板111だけを貫通することができ、前記第2基板112だけを貫通することもできる。ここで、前記貫通穴は、ビアホールとも言える。
【0143】
前記基板110上には、配線パターン層120、メッキ層130、及び保護層140が配置され得る。詳しくは、前記基板110の両面上には、配線パターン層120、メッキ層130、及び保護層140がそれぞれ順に配置され得る。そして、前記基板110を構成する第1基板111と第2基板112の間にも配線パターン層120が配置され得る。
【0144】
前記配線パターン層120は、蒸着(evaporation)、メッキ(plating)、スパッタリング(sputtering)の少なくとも一つの方法で形成することができる。
【0145】
一例として、回路を形成するための配線層は、スパッタリング後に電解メッキによって形成することができる。一例として、回路を形成するための配線層は、無電解メッキにより形成された銅メッキ層であり得る。または、前記配線層は、無電解メッキ及び電解メッキにより形成された銅メッキ層であり得る。
【0146】
次に、前記配線層上にドライフィルムをラミネートした後、露光、現像、エッチング工程を介して、軟性回路基板の両面、即ち上面と下面にパターン化された配線層を形成することができる。これにより、前記配線パターン層120を形成することができる。
【0147】
前記基板110を貫通するビアホールV1、V2、V3、V4、V5、V6の内部には、導電性物質が満たすことができる。ビアホールの内部に満たされる導電性物質は、前記配線パターン層120と互いに対応するか、互いに異なる導電性物質であり得る。例えば、ビアホールの内部に満たされる導電性物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタン(Ti)及びこれらの合金の少なくとも一つの金属を含むことができる。前記第2基板112の上面の第2導電性パターン部CP2の電気的な信号は、前記ビアホールに満たされた導電性物質を介して前記第1基板111と第2基板との間の第3導電性パターン部CP3及び前記第1基板111の場合、第1導電性パターン部CP1に伝達され得る。
【0148】
次に、第1、第2及び第3導電性パターン部CP1、CP2、CP3を構成する配線パターン層120上にメッキ層130が形成され得る。このとき、メッキ層130は、前記配線パターン層120の一部の領域の上にのみ形成され得、前記配線パターン層120の全領域上に形成されることもある。また、前記第1、第2導電性パターン部のみに形成されることもある。
【0149】
その後は、第1及び第2導電性パターン部CP1、CP2上に保護部PPをスクリーン印刷することができる。
【0150】
これにより、前記第1導電性パターン部CP1、第2導電性パターン部CP2及び第3導電性パターン部CP3は、前記配線パターン層120に加えて、前記メッキ層130を含むことができる。但し、前記第3導電性パターン部CP3の一部は、前記配線パターン層120のみを含むことができ、残りの一部は、前記配線パターン層120に加えて、前記メッキ層130をさらに含むことができる。このとき、前記残りの一部は、前記第3導電性パターン部CP3のうち、第1チップC1が実装される領域に対応するインナーリード部であり得る。
【0151】
以下では、前記第1導電性パターン部CP1、第2導電性パターン部CP2及び第3導電性パターン部CP3を構成する配線パターン層120と前記メッキ層130との間の関係について説明する。このとき、第1導電性パターン部CP1の配線パターン層を下部配線パターン層と言え、前記第2導電性パターン部CP2を構成する配線パターン層を上部配線パターン層と言え、前記第3導電性パターン部CP3を構成する配線パターン層を中心配線パターン層と言える。
【0152】
一方、前記第1乃至第3導電性パターン部それぞれは、リードパターン領域及び延長領域を含む。前記第3導電性パターン部第1インナーリードパターン部及び第1延長パターン部を含むことができる。ここで、前記第1インナーリードパターン部第2基板の開口部を介して露出した部分であり得る。そして、第1延長パターン部は、前記第1インナーリードパターン部を除いた部分でありながら、前記第2基板によって覆われる部分であり得る。また、前記第2導電性パターン部は、第2インナーリードパターン部及び第2延長パターン部を含むことができる。ここで、前記第2インナーリードパターン部は、開口部のオープン領域を介して露出した部分であり得る。そして、第2延長パターン部は、前記第2インナーリードパターン部を除いた部分でありながら、前記保護層によって覆われる部分であり得る。また、前記第1導電性パターン部は、アウターリードパターン部と第3延長パターン部とを含むことができる。ここで、前記アウターリードパターン部は、保護層のオープン領域を介して露出した部分であり得る。そして、第3延長パターン部は、前記アウターリードパターン部を除いた部分であり、前記保護層によって覆われる部分であり得る。
【0153】
前記上部及び下部配線パターン層120の面積は、前記メッキ層130と互いに対応するか、互いに異なることがある。前記第1メッキ層131の面積は、前記第2メッキ層132の面積と互いに対応するか、互いに異なることがある。
【0154】
図3aを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層120の面積は、前記メッキ層130と、互いに対応することができる。前記第1メッキ層131の面積は、前記第2メッキ層132の面積と互いに対応することができる。
【0155】
図4a及び
図4bを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層120の面積は、前記メッキ層130と異なることがある。
【0156】
図4aを参照すると、前記第1メッキ層131の面積は、前記第2メッキ層132の面積と互いに対応することができる。そして、第1メッキ層131及び第2メッキ層132のそれぞれの面積は、前記上部及び下部配線層120の面積よりも小さいことがある。言い換えると、前記第1メッキ層131及び第2メッキ層132は、前記上部及び下部配線パターン層120の表面のうち外部に露出する露出領域上にのみ選択的に形成され得る。これにより、チップと接続を容易にするために必要なメッキ層をチップとの接続部にのみ配置することによってメッキ層の量を減らして材料費を削減することができる。
【0157】
図4bを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層120の面積は、前記第1メッキ層131の面積と対応することができる。前記第1メッキ層131の面積は、前記第2メッキ層132の面積と互いに異なることがある。例えば、前記第1メッキ層131の面積は、前記第2メッキ層132の面積よりも大きいことがある。
【0158】
このとき、前記第1メッキ層131は、配線パターン層と第2メッキ層132との間の接合を容易にするために形成され得る。また、前記第2メッキ層132は、チップとの接合を容易にするために形成する。このとき、前記配線パターン層上に一度のメッキのみ進行する場合、メッキ層の内部に配線パターン層の物質が浸透する。そして、前記配線パターン層の物質の浸透は、チップとメッキ層との間の接着性を落として接着不良を発生させる。しかし、本発明では、チップが実装されるインナーリードの領域に第1メッキ層を形成する。これにより、前記配線パターン層の物質の浸透は、前記第1メッキ層の表面まで進むことができる。以後、前記第1メッキ層上に第2メッキ層をさらに形成し、前記第1メッキ層に浸透した配線パターン層の物質が前記第2メッキ層には浸透しないようにする。これにより、チップと接着する第2メッキ層の表面には、純メッキ層のみが存在するようになり、これによるチップとの接着力を向上させることができる。
【0159】
図7を参照すると、前記第2基板112の上面で前記上部配線パターン層120の面積は、前記メッキ層130と互いに異なり、前記第1基板111の下面で前記下部配線パターン層120の面積は、前記メッキ層130と互いに対応することができる。これにより、チップが実装される上部面の場合、パターンのデザインが複雑であり、パネルやメインボードが付着する下部面の場合、パターンのデザインが上部面に対して比較的単純であるので、工程の効率をもたらすことができ、基板が曲がる場合、基板の外側部に位置した上部面メッキ層の割れを減らすことができるという長所がある。
【0160】
前記保護層140は、前記基板110上に直接接触して配置されるか、または前記配線パターン層120上に直接接触して配置されるか、または前記第1メッキ層131上に直接接触して配置されるか、または前記第2メッキ層132上に直接接触して配置され得る。
【0161】
図3aを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層120上に前記第1メッキ層131が配置され、前記第1メッキ層131上に前記第2メッキ層132が形成さされ、前記第2メッキ層132上に部分的に前記保護層140が配置され得る。
【0162】
また、
図4aを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層上に部分的に前記保護層140が配置され得る。そして、第1メッキ層131及び第2メッキ層132は、前記上部及び下部配線パターン層上の前記保護層が配置された領域以外の領域に配置され得る。
【0163】
また、
図4bを参照すると、前記上部及び下部配線パターン層120上に前記第1メッキ層131が配置され、前記第1メッキ層131上に部分的に前記保護層140が配置され得る。前記第2メッキ層132は、前記メッキ層131上の前記保護層140が配置された領域以外の領域に配置され得る。
【0164】
前記保護層140の下面が接触する前記第1メッキ層131は、銅とスズの合金層であり得る。前記保護層140の側面と接触する前記第2メッキ層132は、純スズを含むことができる。これにより、前記保護層140と前記第1メッキ層131との間に共同部が形成されることによる保護層の脱膜を防止することができ、ウィスカーの形成を防止することができ、保護層の密着力を向上させることができる。従って、実施例は、2階のメッキ層を含むことができるので、信頼性の高い電子デバイスを提供することができる。
【0165】
また、前記上部及び下部配線パターン層120上に単層のスズメッキ層131のみを配置し、一つのスズメッキ層131上に保護層140を配置する場合には、保護層140の熱硬化時に、前記スズメッキ層131が加熱されることにより、前記スズメッキ層131内に銅が拡散することができる。これにより、前記スズメッキ層131は、スズ及び銅の合金層になることがあるので、ゴールドバンプを有する第1チップの実装が堅固に行われないという問題点がある。したがって、実施例に係るメッキ層130は、基板から離れるほどスズの濃度が連続的に増加することができる第1メッキ層131及び第2メッキ層132が要求される。
【0166】
図6を参照すると、前記上部、中央及び下部配線パターン層120は、複数の層で構成され得る。即ち、前記上部、中央及び下部配線パターン層120のそれぞれは、第1配線パターン層121、第2配線パターン層122及び第3配線パターン層133を含むことができる。そして、前記第1メッキ層131は、前記第3配線パターン層133の上面の少なくとも一部の領域の上に配置され得る。
【0167】
前記第1配線パターン層121は、第1基板111及び第2基板112の表面に配置される。前記第1配線パターン層121は、基板110と前記第2配線パターン層122との間の密着力を向上させるための金属シード層であり得る。このとき、金属シード層は、スパッタリングにより形成することができる。金属シード層は、ニッケル及びクロムを含むことができる。即ち、前記第1配線パターン層121は、ニッケル及びクロムの合金層であり得る。好ましくは、第1配線パターン層121は、ニッケル:クロムが8:2に混合された合金層であり得る。
【0168】
そして、前記第1配線パターン層121上には、第2及び第3の配線パターン層122、123が形成され得る。前記第2配線パターン層122は、前記第1配線パターン層121上に形成され得る。前記第2配線パターン層122は、スパッタリングにより形成することができる。前記第2配線パターン層122は、銅を含むことができる。
【0169】
第2配線パターン層122及び前記第3配線パターン層123は、互いに対応するか、互いに異なる工程で形成され得る。
【0170】
即ち、前述したように、前記第2配線バトン層122は、0.1μmないし0.5μmの厚さに銅をスパッタリングして形成することができる。前記第2配線バトン層122は、第1基板111及び第2基板112の表面に配置され得る。そして、前記第3配線パターン層123は、前記第2配線パターン層122上に銅をメッキして形成することができる。このとき、前記第2配線バトン層122の厚さが薄いので、信号伝達のための配線形成を効率的に行うことができないので、前記第2配線パターン層122上に第3パターンのパターン層123をさらに形成する。
【0171】
即ち、第1配線パターン層121は、スパッタリングによって形成されるので、前記記載110または前記金属シード層との密着力に優れた長所を有するが、製造コストが高く、製造時間が長いため、前記第2配線パターン層122上に再度、メッキによる前記第3配線パターン層123を形成することによって、製造コストの低減及び製造時間を短縮させることができる。
【0172】
一方、前記ビアホール内にもビアパターン層が形成される。このとき、前記ビアパターン層は、第1ビアパターン層V1-2と第2ビアパターン層V1-2を含む。
【0173】
前記第1ビアパターン層V1-2は、前記第1基板111及び第2基板112を貫通するビアホールの内壁に形成され得る。前記第1ビアパターン層V1-2は、ビアホールの内壁に形成されて前記第1基板111及び第2基板112と接触することができる。前記第1ビアパターン層V1-2は、スパッタリングで形成され得る。これとは異なり、前記第1ビアパターン層V1-2は、メッキで形され得る。前記第1ビアパターン層V1-2は、パラジウムを含む金属シード層であり得る。このとき、前記第1ビアパターン層V1-2は、厚さが薄いので、ビアホール内の側面は、互いに離隔し得る。前記第2ビアパターン層V1-2は、前記ビアホールを満たし形成される。前記第2ビアパターン層V1-2は、銅を含む金属をメッキして形成され得る。このとき、前記第2ビアパターン層V1-2は、前記第3配線パターン層123をメッキするとき、前記ビアホールの内部にも充填して前記第3配線パターン層123と共に形成され得る。これは、ビアホール内にボイドが形成されることを防止することができるので、信頼性の高い軟性回路基板及びこれを含む電子デバイスを提供することができる。
【0174】
図7を参照すると、前記第2基板112の上面には、複数の保護層140が配置され得る。前記保護層は、第1保護層141及び第2保護層142を含むことができる。
【0175】
例えば、前記第2基板112の上面に第1保護層141が部分的に配置され、前記保護層141が配置される領域以外の領域上に前記上部配線パターン層120が配置され得る。
【0176】
前記保護層141上には、前記第2保護層142が配置され得る。前記第2保護層142は、前記第1保護層141及び前記上部配線パターン層120を覆い、前記第1保護層141よりも大きい領域に配置され得る。
【0177】
前記保護層142は、前記第1保護層141の上面を囲みながら、前記保護層141と対応する領域上に配置され得る。前記第2保護層142の幅は、前記保護層141よりも大きいことがある。これにより、前記第2保護層142の下面は、前記上部配線パターン層120及び前記第1保護層141と接触することができる。これにより、前記第2保護層142は、前記第1保護層141と前記配線パターン層120の界面で応力が集中することを緩和することができる。したがって、実施例に係る軟性回路基板をバンディングするとき、発生し得る脱膜またはクラックの発生を下げることができる。
【0178】
第2保護層142が配置される領域以外の領域には、前記第2導電性パターン部CP2を構成するメッキ層130が配置され得る。詳しくは、前記第2保護層142が配置される領域以外の領域では、前記上部配線パターン層120上に前記第1メッキ層131が配置され、前記第1メッキ層131上に前記第2メッキ層132が順に配置され得る。
【0179】
第1基板111の下面上には、下部配線パターン層120が配置され得る。下部配線パターン層120上には、前記メッキ層130が配置され得る。前記メッキ層130上には、部分的に保護層140が配置され得る。
【0180】
一方、前記第1基板111及び第2基板112は、互いに異なる厚さを有することができる。
【0181】
第1基板111は、軟性基板であり得る。これにより、前記第1基板111は、部分的な折り曲げが可能である。即ち、前記第1基板111は、延性プラスチックを含むことができる。例えば、前記第1基板111は、ポリイミド(polyimide、PI)基板であり得る。但し、実施例は、これに限定されず、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate、PEN)のような高分子物質で構成された基板であり得る。これにより、前記第1基板111を含む軟性回路基板は、曲線の表示装置が備えられた多様な電子デバイスに使用され得る。例えば、前記第1基板111を含む軟性回路基板は、フレキシブル特性に優れるので、ウェアラブル電子デバイスの半導体チップを実装するのに適し得る。詳しくは、実施例は、曲面ディスプレイを含む電子デバイスに適し得る。
【0182】
第1基板111は、絶縁基板であり得る。即ち、前記第1基板111は、多様な配線パターンを支持する絶縁基板であり得る。
【0183】
第1基板111は、5μmないし75μmの厚さを有することができる。例えば、前記第1基板111は、10μmないし50μmの厚さを有することができる。例えば、前記第1基板111は、30μmないし40μmの厚さを有することができる。
【0184】
第2基板112は、前記第1基板111上に配置される。このとき、前記第2基板は、前記第1基板111上に配置された第3導電性パターン部CP3の一部を覆いながら前記第1基板111上に配置され得る。好ましくは、前記第2基板112は、前記第1基板111の上部領域の少なくとも一部の領域を露出する開口部を有することができる。このとき、前記開口部は、前記上部保護層と共に前記第1オープン領域OA1を形成することができる。
【0185】
このとき、前記第2基板112は、液状のポリイミド(PI)で形成され得る。即ち、前記第1基板111は、コアの役割をすることができ、前記第2基板112は、前記第1基板111によって支持されて前記第1基板111上に液状のポリイミドを塗布して形成することができる。ここで、前記第2基板112の厚さは、前記第1基板111の厚さとは異なることがある。例えば、前記第2基板112の厚さは、前記第1基板111の厚さよりも小さいことがある。このとき、前記第1基板111及び第2基板112は、基板110を形成する。このとき、前記液状ポリイミドは、前記第1基板111の表面に第1導電性パターン部CP1及び第3導電性パターン部CP3をパターニングした後に塗布される。このとき、前記液状のポリイミドは、下部の支持部の厚さに応じて均一な厚さを有することができる。したがって、前記第1基板111は、前記第2基板112を形成するための支持部の役割をするために一定の厚さを有するようにし、前記第1基板111が支持の役割をすることができるので、前記第2基板112は、前記第1基板111よりも小さい厚さを有することができる。これにより、材料費を削減することができる。
【0186】
第2基板112は、2μmないし75μmの厚さを有することができる。例えば、前記第1基板111は、5μmないし50μmの厚さを有することができる。
【0187】
第2基板112が2μmよりも小さい場合、前記第3導電性パターン部CP3が露出したり、第3導電性パターン部CP3の高さにより、前記第2基板112を形成するときにクラックが発生することもある。一方、第2基板112が75μmよりも大きい場合、基板の全体的な厚さが厚くなり、前記第2基板112にビアホールを形成するのに多くの時間がかかることがあるので、工程の効率が低下することがある。
【0188】
以下では、
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a、及び
図5bを参照して、実施例に係る多層軟性回路基板100上に実装される第1チップC1、第2チップC2、ディスプレイパネル30及びメインボード40との連結関係を説明する。
【0189】
実施例に係る多層軟性回路基板100は、貫通穴を含む第1基板111及び第2基板112を含む基板100;前記第1基板111の下面に配置される下部配線パターン層120;前記第2基板112の上面に配置される上部配線パターン層120;前記第1基板111と第2基板112との間に配置される中央配線パターン層120;前記配線パターン層120上にそれぞれ配置される第1メッキ層131;前記第1メッキ層131上に配置される第2メッキ層132;および前記第2メッキ層132上に部分的に配置される保護層140を含むことができる。
【0190】
このとき、前記第1基板111及び前記第2基板112上で前記保護層140が配置される領域は、前記保護部PPであり得る。そして、前記保護部PP以外の領域で前記第1導電性パターン部CP1及び第2導電性パターン部CP2は、外部に露出し得る。即ち、保護層のオープン領域乃至第1及び第2導電性パターン部上に保護部が配置されていない領域において、前記第1及び第2導電性パターン部CP1、CP2は、前記第2チップC2、前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40と電気的に直接または間接的連結され得る。
【0191】
また、前記第2基板112は、前述したように、前記第1基板111の上部領域のうち前記第1チップC1が付着する領域を露出する開口部を有する。そして、前記開口部は、前記保護層のオープン領域と垂直方向に重なる。したがって、前記第1基板111の上部領域のうち前記第1チップC1が付着する領域は、前記第2基板112の開口部及び前記保護層のオープン領域を介して露出する。そして、前記第2基板112及び前記保護層が配置されていない領域において、前記第3導電性パターン部CP3は、前記第1チップC1と直接連結され得る。
【0192】
言い換えれば、実施例での多層軟性回路基板は、前記第1チップC1と連結されるインナーリードパターン部は、少なくとも一つの第2チップC2と連結されるインナーリードパターン部が互いに異なる層に配置され得る。このとき、前記第1チップC1は、前記第2チップC2より多くの端子を有することができる。即ち、前記多層軟性回路基板には、複数のチップが配置され得る。このとき、前記複数のチップのうち端子が最も多い第1チップは、前記第1基板111上に配置され得、前記第1チップを除いた少なくとも一つの第2チップは、前記第2基板112上に配置され得る。好ましくは、前記第1チップC1は、ドライバICチップであり得る。また、前記少なくとも一つの第2チップC2は、ダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサのいずれか一つであり得る。
【0193】
さらに好ましくは、前記第2基板112上には、複数の第2チップが配置され得る。このとき、前記第1基板111上に配置される前記第1チップC1が有する総端子数は、前記第2基板112上に配置される複数の第2チップの総端子数よりも多いことがある。上記のように、本発明では、端子数が最も多い第1チップC1を前記第1基板111上に配置して、第1基板111と第2基板112との間に形成されるチャネルの配線の重複配置を最小化することができようにする。また、端子数が最も多い前記第1チップC1を前記第1基板111に形成することによって、前記第1チップC1を連結するために形成するビアの数を最小限に減らすことができ、工程の効率も向上させることができる。それだけでなく、前記端子の数が最も多い前記第1チップC1が、前記第1基板111に形成されることによって、インナーリードと延長部のうち最も多い数を占める第1インナーリードと第1延長部(第3導電性パターン部)が前記中央部の配線パターン層に形成されることにより、前記上部配線パターン層と前記下部配線パターン層のデザイン自由度を増加させることができる。
【0194】
一方、実施例に係る多層軟性回路基板のリードパターン部及びテストパターン部保護部と重畳されないことがある。即ち、前記リードパターン部及び前記テストパターン部は、保護層によって覆われていないオープン領域に位置し、第1、第2及び第3導電性パターン部CP1、CP2、CP3を意味することができ、機能に応じて、リードパターン部及びテストパターン部と区別することができる。
【0195】
前記リードパターン部は、前記第1チップ、前記第2チップ、前記ディスプレイパネルまたは前記メインボードと連結されるための導電性パターン部を意味することができる。
【0196】
前記テストパターン部は、実施例に係る軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージの製品の不良有無を確認するための導電性パターン部を意味することができる。
【0197】
前記リードパターン部の位置に応じてインナーリードパターン部及びアウターリードパターン部と区別することができる。前記第1チップC1と相対的に近く配置されており、保護層によって、重畳されていない第3導電性パターン部CP3の一領域は、第1インナーリードパターン部と表現され得る。前記第2チップC2と相対的近く置かれており、保護層によって重畳されていない第2導電性パターン部CP2の一領域は、第2インナーリードパターン部と表現され得る。前記第1チップC1及び前記第2チップC2及び相対的に遠く置かれており、保護層によって重畳されていない第1導電性パターン部CP1の一領域は、アウターリードパターン部と表現され得る。
【0198】
実施例に係る多層軟性回路基板100は、第1インナーリードパターン部I1及び第2インナーリードパターン部I2を含むことができる。前記第1インナーリードパターン部I1は、前記第1基板111上に配置される第3導電性パターン部CP3の一部であり得る。また、前記第2インナーリードパターン部I2は、前記第2基板112上に配置される第2導電性パターン部CP2の一部であり得る。
【0199】
また、前記第1インナーリードパターン部I1は、第1サブ第1インナーリードパターン部I1a、第2サブ第1インナーリードパターン部I1b及び第3サブ第1インナーリードパターン部I1cを含むことができる。
【0200】
また、前記第2インナーリードパターン部I2は、第1サブ第2インナーリードパターン部I2a、第2サブ第2インナーリードパターン部I2b、第3サブ第2インナーリードパターン部I3a及び第4サブ第2インナーリードパターン部I3bを含むことができる。このとき、前記第2インナーリードパターン部I2の数は、第2基板112上に配置される第2チップC2の数に対応することができる。即ち、前記第2基板112上に配置される前記第2チップC2の数が増加するのに応じて、前記第2インナーリードパターン部I2の数も増加する。
【0201】
また、実施例に係る多層軟性回路基板100は、アウターリードパターン部O1を含むことができる。ここで、前記アウターリードパターン部O1は、第1サブ第1アウターリードパターン部O1a及び第2サブ第1アウターリードパターン部O1bを含むことができる。前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1aは、ディスプレイパネル及びメインボードのいずれか一つが連結されるリードパターン部であり、前記第2サブ第1アウターリードパターン部O1bは、前記ディスプレイパネル及びメインボードのうち残りの他の一つが連結されるリードパターン部であり得る。
【0202】
ここで、
図3a、
図3b、
図4a、及び
図4bに示されたように、第1サブ第1アウターリードパターン部O1a及び第2サブ第1アウターリードパターン部O1bは、前記第1基板111の下面にすべて配置され得る。即ち、前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40は、すべて前記第1基板111の下で連結され得る。
【0203】
これとは異なり、
図5aに示されたように、第1サブ第1アウターリードパターン部O1a及び第2サブ第1アウターリードパターン部O1bは、前記第2基板112の上面にすべて配置され得る。即ち、前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40は、すべて第2基板112上で連結され得る。
【0204】
これとは異なり、
図5bに示されたように、第1サブ第1アウターリードパターン部O1aは、前記第1基板111の下面に配置され得る。そして、第2サブ第1アウターリードパターン部O1bは、前記第2基板112の上面に配置され得る。即ち、前記ディスプレイパネル30は、前記第1基板111の下で連結され得、前記メインボード40は、前記第2基板112上で連結され得る。
【0205】
また、図面には示さなかったが、前記第1基板111の上面に配置された第3導電性パターン部CP3の少なくとも一部は、前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1a及び第2サブ第1アウターリードパターン部O1bの少なくとも一つを形成することができる。これにより、前記ディスプレイパネル30及び前記メインボード40の少なくとも一つは、前記第1基板111と前記第2基板112との間で連結され得る。
【0206】
一方、前記第1チップC1及び第2チップC2が第1基板111の上面及び第2基板112の上面にそれぞれ配置された場合、前記ディスプレイパネル30及びメインボード40の配置構造のうち
図3bに示された配置構造が最も理想的であり、これにより、以下では、
図3bに示された配置構造を中心に説明する。
【0207】
また、実施例に係る多層軟性回路基板100は、第1テストパターン部T1及び第2テストパターン部T2を含むことができる。
【0208】
実施例に係る多層軟性回路基板の第1基板111上には、第1インナーリードパターン部I1が配置される。また、第2基板112上には、前記第2インナーリードパターン部I2が配置される。また、前記第1基板111の下には、前記第1アウターリードパターン部O1が配置され得る。また、前記第1基板111の下には、前記第1テストパターン部T1及び前記第2テストパターン部T2がさらに配置され得る。
【0209】
実施例に係る多層軟性回路基板100の前記第1インナーリードパターン部I1上には、第1接続部70を介して第1チップC1が付着する。即ち、前記第1チップC1は、第1接続部70を介して、第1サブ第1インナーリードパターン部I1a、第2サブ第1インナーリードパターン部I1b、第3サブ第1インナーリードパターン部I1cと連結され得る。
【0210】
第1接続部70は、位置及び/または機能に応じて、第1サブ第1接続部71、第2サブ第1接続部72、及び第3サブ第1接続部73をを含むことができる。
【0211】
実施例に係る多層軟性回路基板の前記第1基板111上に配置される前記第1チップC1は、前記第1サブ第1接続部71を介して前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aと電気的に連結され得る。
【0212】
第1サブ第1インナーリードパターン部I1aは、前記第1基板111の上面に沿って前記第1ビアホールV1に電気的信号を伝達することができる。また、前記第1ビアホールV1は、前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1aと電気的に連結され得る。即ち、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aは、前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1aと信号を送受信することができる。
【0213】
一方、前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1a上には、ディスプレイパネル30が接着層50を介して連結され得る。これにより、前記第1チップから伝達される信号は、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1a及び前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1aを経て、前記ディスプレイパネル30にまで伝達され得る。
【0214】
また、前記第1チップC1は、前記第2サブ第1接続部72を介して前記第2サブ第1インナーリードパターン部I2と電気的に連結され得る。
【0215】
第1基板111の上面に配置される前記第2サブ第1インナーリードパターン部I1bは、前記第2サブ第1インナーリードパターン部I1bの下部に位置した第2ビアホールV2に充填された導電性物質を介して前記第1基板111の下面に沿って前記第2ビアホールV2と隣接した前記第1テストパターン部T1に電気的信号を伝達することができる。
【0216】
前記第1テストパターン部T1は、前記第2ビアホールV2を介して伝達され得る電気的な信号の不良を確認することができる。例えば、前記第1テストパターン部T1を介して、第2サブ第1インナーリードパターン部I1bに伝達される信号の精度を確認することができる。詳しくは、第1テストパターン部T1で電圧または電流を測定することにより、前記第1チップと前記ディスプレイパネルとの間に位置した導電性パターン部の段落やショートの発生の有無乃至発生位置を確認することができるので、製品の信頼性を向上させることができる。
【0217】
また、前記第1基板111の上面に配置される前記第2サブ第1インナーリードパターン部I1bは、前記第3ビアホールV3に充填された導電性物質を介して前記第1基板111の下面に沿って前記第2サブ第1アウターリードパターン部O1bと電気的に連結され得る。
【0218】
一方、前記第2サブ第1アウターリードパターン部O1b上には、メインボード40が接着層50を介して連結され得る。これにより、前記第1チップから伝達される信号は、前記第2サブ第1インナーリードパターン部I1b及び前記第2サブ第1アウターリードパターン部O1bを経て、前記メインボード40に伝達され得る。
【0219】
実施例に係る前記第1チップC1は、前記第3サブ第1接続部73を介して前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cと電気的に連結され得る。
【0220】
第1基板111の上面に配置される前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cは、第4ビアホールV4に充填された金属物質または第5ビアホールに充填された金属物質を介して、第1サブ第2インナーリードパターン部I2aまたは第3サブ第2インナーリードパターン部I3aと連結され得る。したがって、前記第1チップC1は、前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cを介して少なくとも一つの第2チップC2と電気的に連結され得る。
【0221】
第2テストパターン部T2は、前記第3ビアホールV3を介して伝達され得る電気的な信号の不良を確認することができる。例えば、前記第2テストパターン部T2を介して、第2サブ第1アウターリードパターン部O1bに伝達される信号の精度を確認することができる。詳しくは、前記第2テストパターン部T2で電圧または電流を測定することにより、前記第1チップと前記メインボード40との間に位置した導電性パターン部の段落やショートの発生有無乃至発生位置を確認することができるので、製品の信頼性を向上させることができる。
【0222】
一方、第1サブ第2チップC2aは、第1サブ第2接続部81を介して第1サブ第2インナーリードパターン部I2aと連結され得る。また、前記第1サブ第2チップC2aは、第2サブ第2接続部82を介して第2サブ第2インナーリードパターン部I2bと連結され得る。また、第2サブ第2チップC2bは、第1サブ第3接続部91を介して第3サブ第2インナーリードパターン部I3aと連結され得る。また、前記第2サブ第2チップC2bは、第2サブ第3接続部92を介して第4サブ第2インナーリードパターン部I3bと連結され得る。
【0223】
また、前記第2サブ第1アウターリードパターン部01bは、第3ビアホールV3及び第4ビアホールV4を介して第2サブ第2インナーリードパターン部I2bと連結され得る。また、前記第2サブ第1アウターリードパターン部01bは、第5ビアホールV5及び第6ビアホールV6を介して第4サブ第2インナーリードパターン部I3bと連結され得る。
【0224】
一方、以下では、上記ような多層軟性回路基板を含むチップパッケージの製造工程を説明する。
【0225】
先に、第1基板111、第2基板112及び導電性パターン部CP、及び保護層140を配置して、
図3aのような多層軟性回路基板を準備することができる。
【0226】
このとき、前記保護層140は、第1オープン領域OA1及び第2オープン領域OA2を含むことができる。また、前記第1オープン領域OA1は、前記第2基板112に形成された開口部と垂直に重畳された開口部であり得る。これにより、前記第1基板111の上面に配置された第3導電性パターン部の少なくとも一部は、露出し得る。
【0227】
即ち、前記開口部において、前記第1基板上に配置された第3導電性パターン部CP3を構成する前記第2メッキ層132が露出し得る。このとき、前記開口部は、第1オープン領域OA1と言える。以下では、説明の便宜のために、前記第2基板112の開口部を介して露出する部分を第1オープン領域OA1とする。また、前記第2オープン領域OA2においては、前記第2基板112上に配置された前記第2導電性パターン部CP2の前記第2メッキ層132が露出し得る。
【0228】
上記ような多層軟性回路基板が製造された以降のチップパッケージの製造工程は、前記多層軟性回路基板の第1チップC1を配置する第1ステップ及び第2チップC2を配置する第2ステップを説明する。
【0229】
先に、実施例に係る軟性回路基板に第1チップC1を配置するステップを説明する。
【0230】
実施例に係る軟性回路基板の前記第1オープン領域OA1には、第1接続部70が配置され得る。
【0231】
第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、50原子%以上であり得る。前記第1オープン領域OA1において、前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132は、純スズ層を含むことができる。例えば、前記第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、70原子%以上であり得る。例えば、前記第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、90原子%以上であり得る。例えば、前記第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、95原子%以上であり得る。例えば、前記第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、98原子%以上であり得る。前記第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量が50原子%未満の場合には、前記接続部70による前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132及び前記第1チップC1の連結が困難になり得る。詳しくは、第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量が50原子%未満の場合には、前記接続部70による前記第2メッキ層132及び前記第1チップC1のボンディングによる連結が困難になり得る。
【0232】
第1接続部70は、金(Au)を含むことができる。前記第1接続部70は、ゴールドバンプであり得る。
【0233】
実施例に係る軟性回路基板に1つの第1チップC1を配置するためには、複数の前記第1接続部70が前記第1チップC1及び前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132との間に配置され得る。
【0234】
第1オープン領域OA1での前記第3導電性パターン部CP3の前記第2メッキ層132は、スズ(Sn)の含有量が50原子%以上であることに応じて、金(Au)を含む前記第1接続部70と密着特性に優れ得る。実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージは、前記第1接続部70を介して前記第1チップC1と導電性パターンの電気的な連結が優れ得るので、信頼性が向上することができる。
【0235】
次に、実施例に係る多層軟性回路基板に第2チップC2を配置するステップを説明する。
【0236】
実施例に係る多層軟性回路基板の前記第2オープン領域OA2には、第2接続部80が配置される。
【0237】
実施例に係る多層軟性回路基板に第2チップC2を配置するためには、マスク(図示せず)を介して第2接続部80が配置される領域と対応する部分にのみ選択的に熱を供給することができる。詳しくは、実施例は、選択的なリフロー(selective reflow)工程を介して第2チップC2を連結するための第2接続部80が配置される領域に選択的に熱を供給することができる。
【0238】
詳しくは、実施例に係る多層軟性回路基板は、前記第1チップC1を実装した後に、第2チップC2を配置する場合にも、選択的なリフロー(selective reflow)工程を介した部分的な熱供給が可能である。
【0239】
即ち、実施例に係る製造工程は、マスクを介して前記第1オープン領域OAが熱に露出することを防止することができる。これにより、前記第1オープン領域OAに配置される前記第2メッキ層が熱供給によって、純スズ層からのスズ及び銅の合金層に変性されることを防止することができる。これにより、一つの多層軟性回路基板100上に、互いに異なる第1チップC1及び第2チップC2を実装する場合にも、第1オープン領域において、前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、50原子%以上であり得、駆動ICチップの組立(assembly)に優れ得る。
【0240】
一方、前記第2オープン領域OA2と対応する領域にマスクのホールが配置され得る。これにより、前記第2オープン領域OA2で熱によって露出するメッキ層は、スズ及び銅の合金層に変性され得る。
【0241】
詳しくは、マスクのホールを介して熱によって露出する前記第2オープン領域OA2での前記第2メッキ層132の一部分は、スズ/銅の拡散現象がさらに進むことができる。これにより、前記第2オープン領域OA2において、前記第2メッキ層132のスズ(Sn)の含有量は、50原子%未満であり得る。前記第2オープン領域OA2において、前記第2メッキ層132は、銅(Cu)及びスズ(Sn)の合金層であり得る。
【0242】
第2接続部80は、金(Au)以外の金属を含むことができる。これにより、前記第2接続部80は、前記第2接続部80の下部に位置した前記第2メッキ層132が、純スズ層ではない場合にも、第2チップC2との組立性能に優れ得る。また、前記第2接続部80は、金(Au)以外の金属を含むことができるので、製造コストを低減させることができる。
【0243】
例えば、前記第2接続部80は、銅(Cu)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(bi)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)の少なくとも一つを含むことができる。
【0244】
第2接続部80は、ソルダーバンプであり得る。前記第2接続部80は、ソルダーボールであり得る。前記リフロー工程の温度でソルダーボールは、溶融され得る。
【0245】
実施例に係る軟性回路基板に1つの第2チップC2を配置するためには、複数の前記第2接続部80が前記第2チップC2及び前記第2メッキ層132の間に配置され得る。
【0246】
前記リフロー工程の温度で、第2チップC2は、第2接続部80を介して前記第2オープン領域OA2上の第2メッキ層132と優れたボンディングが可能である。
【0247】
実施例に係る多層軟性回路基板は、前記第1オープン領域で第1接続部70を介して前記第1チップC1の接続に優れると共に、第2オープン領域で第2接続部80を介して前記第2チップC2の連結に優れ得る。
【0248】
実施例に係る軟性回路基板は、第1オープン領域OA1及び第2オープン領域OA2に互いに異なるスズ(Sn)の含有量を有するメッキ層を含むことができるので、前記第1チップC1の組立性能この優れると共に、前記第2チップC2の組立性能が優れ得る。
【0249】
比較例のように、第1印刷回路基板に第1チップを実装し、第2印刷回路基板に第2チップを実装した後に、第1チップを備えた第1印刷回路基板と第2チップを備えた第2印刷回路基板を接着層にボンディングする場合には、第1チップの熱的変性による問題が発生しないことがある。
【0250】
しかし、実施例のように一つの基板上に互いに異なる第1チップ及び第2チップを実装する場合には、第1チップを連結するための保護層の第1オープン領域で第2メッキ層が熱によって変性されることに従って、第1接続部による第1チップの組み立てが困難であるという問題点があった。
【0251】
発明者は、このような問題を解決するために、選択的なリフロー工程を経て多層軟性回路基板上に第1チップ及び第2チップを順に配置した。これにより、実施例に係る多層軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージは、第1オープン領域での前記第2メッキ層のスズの含有量と、第1オープン領域での前記第2メッキ層のスズの含有量が異なることがある。したがって、実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージは、互いに異なる前記第1チップC1及び前記第2チップC2の優れた電気的連結が可能である。
【0252】
第1オープン領域での純スズ層を含む前記第2メッキ層は、金(Au)を含む第1接続部を介して駆動ICチップの第1チップの信頼性の高い実装が可能である。また、前記第2オープンエリアでの銅とスズの合金層を含む前記第2メッキ層は、金(Au)以外の金属を含む第2接続部を介してダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサの少なくとも一つである第2チップの信頼性の高い実装が可能である。
【0253】
これにより、実施例に係る多層軟性回路基板及びこれを含むチップパッケージは、一つの軟性回路基板上に互いに異なる種類の第1チップ及び第2チップの実装が優れた歩留りで可能である。
【0254】
さらに、既存の複数の印刷回路基板を一つの多層軟性回路基板に代替することができるので、ディスプレイパネルとメインボードを連結するための多層軟性回路基板の小型化や薄型化が可能である。
【0255】
したがって、実施例の多層軟性回路基板を含む電子デバイスは、カメラモジュール、虹彩認識モジュールなどのように、多様な機能部の搭載が容易であり得る。また、実施例の多層軟性回路基板を含む電子デバイスは、バッテリ容量を拡張することができる。
【0256】
また、多層軟性回路基板は、ロール・ツー・ロールプロセスを介して製造することができ、多層軟性回路基板上のチップの実装は、選択的なリフロー工程を介して可能であるので、製造工程の利便性と製造歩留まりが向上することができる。
【0257】
実施例に係る多層軟性回路基板は、前記第1チップC1が配置される第1基板111の一面と反対となる他面に前記ディスプレイパネル30を配置することができ、設計の自由度を向上させることができる。また、複数の第2チップが実装される一面と反対となる他面にディスプレイパネルを配置することにより、効果的な放熱が可能である。これにより、実施例に係る軟性回路基板の信頼性が向上することができる。
【0258】
また、実施例では、多層軟性回路基板を提供して、高解像度に応じた信号も効果的に伝達することができる。
【0259】
また、実施例においては、第1基板111及び第2基板112を含む多層構造で、第1基板111の上部領域の少なくとも一部の領域を露出するように前記第2基板112を形成する。即ち、前記第2基板112は、前記第1基板111の上部領域の少なくとも一部を露出する開口部を有する。そして、前記第2基板112の開口部を介して露出した前記第1基板111上に第1チップC1を配置し、前記第2基板112上に少なくとも一つの第2チップC2を配置する。このとき、前記第1チップC1は、前記多層軟性回路基板に配置される複数のチップの端子数が最も多いチップである。好ましくは、前記第1チップC1ドライバICチップである。そして、相対的に端子数が少ない第2チップC2は、前記第2基板112上に配置する。これにより、実施例においては、前記第1チップC1との連結のための接続配線*配線パターン層及びビアホールを含む)の数を最小化することができ、これにより、軟性回路基板の体積を最小化することができる。また、実施例では、両面軟性回路基板の配線設計のとき、最も多くの部分を占める前記第1チップC1の設計部分の大部分をそのまま適用することができ、これに伴う設計時間を最小化することができる。
【0260】
図8は、
図3aの第1基板111の平面図であり、
図9は、
図3aの第1基板111の底面図である。
【0261】
図8及び
図9は、第1チップを配置するための第3導電性パターン部を中心とした実施例に係る多層軟性回路基板での第1基板111の上面及び下面での平面図である。
【0262】
図8及び
図9を参照すると、実施例の多層軟性回路基板100は、製作または加工の利便性のために長さ方向の両側の外側にスプロケットホールを備えることができる。したがって、第1基板111は、ロール・トゥ・ロール(Roll to Roll)方式でスプロケットホールによって巻けたり解けたリすることができる。
【0263】
第1基板111は、点線で示した切断部を基準に、内部領域IR及び外部領域ORとして定義することができる。
【0264】
第1基板111の内部領域IRは、1チップ、ディスプレイパネル及びメインボードをそれぞれ連結するための導電性パターン部に配置され得る。一方、第2チップを連結するための導電性パターン部は、第2基板112の上面の内部領域IRに配置され得る。
【0265】
第1基板111のスプロケットホールが形成された部分を切断し、第1基板上にチップを配置することにより、軟性回路基板100を含むチップパッケージ及びこれを含む電子デバイスに加工することができる。
【0266】
図8を参照すると、前記軟性回路基板100の上面には、前記保護層140の第1オープン領域OA1及び前記第2基板112の開口部を介して第3導電性パターン部CP3の一領域である第1サブ第1インナーリードパターン部I1a、第2サブ第1インナーリードパターン部I1b及び前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cが外部に露出し得る。
【0267】
図9を参照すると、前記軟性回路基板100の下面では、前記保護層140の第3オープン領域OA3を介して第1導電性パターン部CP1の一領域である前記第1サブ第1アウターリードパターン部O1a及び第2サブ第1アウターリードパターン部O1bが外部に露出し得る。
【0268】
図3b、
図10ないし
図14を参照して、実施例に係る多層軟性回路基板100上に第1チップC1及び第2チップC2を含むチップパッケージを詳細に説明する。
【0269】
図10は、第1チップ及び第2チップが実装された実施例に係る多層軟性回路基板100を含むチップパッケージの概略的な平面図である。
【0270】
図10a及び
図10bを参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、複数の基板の互いに異なる表面に第1チップC1及び第2チップC2が配置されることができる。このとき、
図10には、第1チップC1及び第2チップC2が同じ層に配置されるように示されたが、これは第1チップC1が第2基板112の開口部及び保護層の第1オープン領域を介して外部に露出することによる平面で示される図であるためである。
【0271】
実施例に係る3層軟性回路基板100は、横方向(x軸方向)の長さが縦方向(y軸方向)の長さよりも大きいことがある。即ち、実施例に係る3層軟性回路基板100は、横方向の2つの長辺と、縦方向の2つの短辺を含むことができる。
【0272】
第1チップC1及び前記第2チップC2は、それぞれ横方向(x軸方向)の長さが縦方向(y軸方向)の長さよりも大きいことがある。即ち、前記第1チップC1及び前記第2チップC2は、横方向の2つの長辺と、縦方向の2つの短辺を含むことができる。
【0273】
実施例に係る3層軟性回路基板100の長辺は、前記第1チップC1の長辺及び前記第2チップC2の長辺とそれぞれ平行に配置され得るので、複数のチップを一つの多層軟性回路基板100上に効率的に配置され得る。
【0274】
第1チップC1の横方向の長さ(長辺)は、前記第2チップC2の横方向の長さ(長辺)よりも大きいことがある。前記第1チップC1の縦方向の長さ(短辺)は、前記第2チップC2の縦方向の長さ(短辺)よりも小さいことがある。
図10aを参照すると、前記第1チップC1と垂直に重畳されていない第2基板の上部に前記第2チップC2が配置され得る。
【0275】
第1チップC1は、駆動ICチップであり、前記第2チップC2は、ダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサのいずれか一つの第2チップC2a及びダイオードチップ、電源ICチップ、タッチセンサICチップ、MLCCチップ、BGAチップ、チップコンデンサのうち前記いずれか一つと他の一つの第2チップC2bを含むことができる。
【0276】
図11ないし
図14を参照して、実施例に係る多層軟性回路基板を含むチップパッケージの製造ステップを説明する。
【0277】
図11は、実施例に係る多層軟性回路基板100の平面図である。
【0278】
図11a及び
図11bを参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100の一面に位置した前記保護層140は、複数の孔を含むことができる。即ち、前記保護層140は、複数のオープン領域を含むことができる。このとき、以下の図面上には、第2導電性パターン部CP2と第3導電性パターン部CP3が互いに異なる層に形成された状態で、垂直方向に互いに重畳されていないものと示された。しかし、これは、各導電性パターン部の説明の便宜のためのものだけであり、実質的に前記第2導電性パターン部CP2と第3導電性パターン部CP3は、垂直方向で少なくとも一部が互いに重なるように配置され得る。そして、前記第2導電性パターン部CP2及び第3導電性パターン部CP3は、ビアホール内に充填された金属物質を介して互いに電気的に連結され得る。以下では、説明の便宜のために図面上に前記第2導電性パターン部CP2及び第3導電性パターン部CP3の一部のみを示して説明する。
【0279】
前記保護層の第1オープン領域OA1は、第1接続部70と連結されるために露出する領域であり得る。前記保護層の第1オープン領域OA1で露出する前記第1基板111上に配置された第3導電性パターン部CP3は、第1接続部に向けた表面が純メッキを含むことができる。即ち、前記保護層の第1オープン領域OA1において、前記第3導電性パターン部CP3に含まれる前記第2メッキ層のスズの含有量は、50原子%以上であり得る。
【0280】
前記保護層の第2オープン領域OA2は、第2接続部80と連結するために露出する領域であり得る。前記保護層の第2オープン領域OA2で露出する第2導電性パターン部CP2は、第2接続部に向けた表面が銅とスズの合金層を含むことができる。即ち、前記保護層の第2オープン領域OA2において、前記第2導電性パターン部CP2に含まれる前記第2メッキ層のスズの含有量は、50原子%未満であり得る。
【0281】
第1オープン領域OA1は、前記第2基板112の開口部と垂直に重畳された領域上に位置し、それに応じて前記第1基板111上に前記第1チップを連結するための領域であり得る。前記第3導電性パターン部CP3と前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aは、互いに対応するか、互いに異なる幅を有することができる。例えば、前記第3導電性パターン部CP3の幅W1は、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aの幅W2と互いに対応することができる。例えば、前記第3導電性パターン部CP3の幅W1は、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aの幅W2よりも大きいことがある。詳しくは、前記第3導電性パターン部CP3の前記第1延長パターン部の幅W1と前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1の幅W2の差は、20%以内であり得る。これにより、中央パターン層に複数の第3導電性パターン部CP3を形成することができる。
【0282】
第1オープン領域OA1の内部に向かって延びる前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1a及び前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cは、互いに対応する幅を有することができる。
【0283】
第1オープン領域OA1から基板の外郭に向かって延びる前記第3導電性パターン部CP3の前記第1延長パターン部の幅は、領域ごとに互いに対応する幅を有することができる。これにより、前記第1延長パターン部の幅は、微細な線幅を有し、多くの個数の第1接続部が要求される第1チップは、中央パターン層に形成し、大きい線幅を有し、小さい個数の第2接続部が要求される第2チップは、上部パターン層に形成することによって、一つの多層軟性回路基板100上にすべて実装することができる。このとき、微細な線幅は、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1a及び第3サブ第1インナーリードパターン部I1cのいずれか一つの線幅が、前記第2インナーリードパターン部I2や第3インナーリードパターン部I3のいずれか一つの線幅よりも小さいことを意味することができる。一方、大きい線幅は、前記第2インナーリードパターン部I2や第3インナーリードパターン部I3のいずれか一つの線幅が前記第1インナーリードパターン部I1の線幅よりも相対的に大きいことを意味することができる。
【0284】
実施例の多層軟性回路基板100は、互いに異なる種類の第2チップC2a、C2bをそれぞれ連結するための複数の前記第2オープン領域OA2a、OA2bを含むことができる。
【0285】
1つの前記第2オープン領域OA2aは、一つの第2チップC2aを連結するための領域であり得る。前記第2オープン領域OA2内に位置した第2インナーリードパターン部I2の幅W3は、前記第2導電性パターン部CP2(好ましく第2導電性パターン部の延長パターン部)の前記第2延長パターン部の幅W4よりも大きいことがある。詳しくは、第2インナーリードパターン部I2の幅W3は、前記第2導電性パターン部CP2の延長パターン部の幅W4より1.5倍以上大きいことがある。即ち、前記第2導電性パターン部CP2は、第2インナーリードパターン部I2、第3インナーリードパターン部I3及び延長パターン部を含むことができる。
【0286】
即ち、前記第1チップC1が接続される複数のリードを有する第3導電性パターン部を前記中央パターン層に形成されることにより、デザインの自由度を有した前記上部パターン層の第2チップC2と連結される前記第2インナーリードパターン部を大きく形成することができ、前記第2チップC2と前記軟性回路基板との連結を容易にすることができる。また、前記第2インナーリードパターン部I2の幅W3が前記第2導電性パターン部CP2の延長パターン部W4より大きく形成することによって、前記第2インナーリードパターン部より相対的に長さが長い延長パターン部を前記上部パターン層に形成するときにデザインの自由度を増やすことができる。
【0287】
他の一つの前記第2オープン領域OA2bは、他のいずれかの第2チップC2bを連結するための領域であり得る。前記第2オープン領域OA2b内に位置した第3インナーリードパターン部I3から基板の外郭に向かって延びる第2導電性パターン部CP2は、互いに異なる幅を有することができる。例えば、前記第3インナーリードパターン部I3の幅W5は、前記第3導電性パターン部CP3の幅W6よりも大きいことがある。詳しくは、第3インナーリードパターン部I3の幅W5は、前記第3導電性パターン部CP3の幅W6より1.5倍以上大きいことがある。
【0288】
第2オープン領域を介して露出する第2インナーリードパターン部I2の幅W3及び前記第3インナーリードパターン部I3の幅W5のいずれか一つの幅は、前記第1オープン領域を介して露出する前記第1インナーリードパターン部I1の幅W2よりも大きいことがある。これにより、多様なサイズ/形状の第1、第2接続部に対応するリードパターン部を形成することができるので、デザインの自由度を向上させることができる。また、最も多くの数を有する前記第1インナーリードパターン部を前記中央パターン層に形成することによって、比較的小さい数の前記第2及び第3インナーリードパターン部及び前記2導電性パターン部の延長パターン部を前記上部パターン部に形成するとき、デザインの自由度を向上させることができるものである。即ち、実施例は、互いに異なる種類の第1チップ、第2チップに適した多様なサイズのインナーリードパターン部、多様な形状のインナーリードパターン部を含むことができるので、最適なチップパッケージが可能である。
【0289】
第1チップの下部に位置したインナーリードパターン部の形状は、第2チップの下部に位置したインナーリードパターン部の形状と互いに異なることがある。これにより、実施例は、互いに異なる種類の第1チップ、第2チップと、それぞれ優れた密着特性を有することができる、互いに異なる形状のインナーリードパターン部を含むことができる。したがって、実施例に係る多層軟性回路基板は、第1チップ及び第2チップのボンディング特性に優れ得る。
【0290】
これは、互いに異なる形状のインナーリードパターン部は、一つの基板上に互いに異なる種類の第1チップ、第2チップが実装されて、一定の接合度を確保するための最適のパターン設計であり得る。
【0291】
第1インナーリードパターン部I1の平面での形状は、四角形状のストライプパターンであり得る。詳しくは、第1インナーリードパターン部I1の平面での形状は、均一な幅を有し、一方向に延びる四角形状のストライプパターンであり得る。一例として、第1インナーリードパターン部I1の一端及び他端の幅は、互いに同一であり得る。これにより、前記第1チップの多くの端子と前記第1インナーリードを接合させることができる。
【0292】
例えば、前記第2インナーリードパターン部I2または前記第3インナーリードパターン部I3の平面での形状は、多角形、円形、楕円形、ハンマー形状、T字形状、ランダム形状などの多様な形状の突出パターンであり得る。詳しくは、第2インナーリードパターン部I2または前記第3インナーリードパターン部I3の平面での形状は、変動する幅を有し、前記一方向と異なる方向に延びる多角形、円形、楕円形、ハンマー形状、T字形状、ランダム形状などの突出パターンであり得る。一例として、第2インナーリードパターン部I2及び前記第3インナーリードパターン部I3の少なくとも一つのインナーリードパターン部は、一端と他端の幅が異なることがある。前記第2インナーリードパターン部I2及び前記第3インナーリードパターン部I3の保護層と近い一端での幅よりも保護層と遠く離れた段部である他端の幅が大きいことがある。但し、実施例はこれに限定されず、前記第2インナーリードパターン部I3及び前記第3インナーリードパターン部I3の保護層と近い一端での幅よりも保護層と遠く離れた段部である他端の幅が小さいことがあることは言うまでもない。これにより、前記第1チップよりも相対的に少ない端子と前記第2インナーリードを接合させるときに広い空間で接合されることにより接合効率を高めることができる。
【0293】
一例として、第2チップがMLCCチップの場合に、インナーリードパターン部は、
図11bの第2インナーリードパターン部I2のようなT字形状であり得る。
【0294】
一例として、第2チップがBGAチップの場合に、インナーリードパターン部
図11aの第3インナーリードパターン部I3のような円形の形状であり得る。または、第2チップがBGAチップの場合に、インナーリードパターン部
図11bの第3インナーリードパターン部I3のような半円形状または終端がラウンドした形状であり得る。
【0295】
即ち、前記第1チップ(Drive IC)よりも少ない数の端子を有しながら広い端子幅を有する前記第2チップ(MLCC、BGAなど)を連結するのに、さらに効率的なデザインを確保することができる。
【0296】
第1インナーリードパターン部と前記第1接続部の形状は、同一であり得る。例えば、前記第1インナーリードパターン部及び前記第1接続部の平面形状(top view)は、長方形の形状であり得る。ここで、前記第1インナーリードパターン部と前記第1接続部の形状が同一であるということは、平面形状が同じ多角形であることを意味することであり、サイズが異なるものを含むことができる。
【0297】
第2インナーリードパターン部と前記第2接続部80の形状は、互いに同一か、または異なることがある。前記第3インナーリードパターン部と前記第3接続部90の形状は、互いに同一か、または異なることがある。
【0298】
図11a及び
図12aを参照すると、前記第2インナーリードパターン部I2の平面形状は、多角形の形状であり、前記第2接続部の平面形状は、円形状であり得る。前記第3インナーリードパターン部I3の平面形状は、円形状であり、前記第3接続部は、円形の形状であり得る。
【0299】
図11b及び
図12bを参照すると、前記第2インナーリードパターン部I2の平面形状は、多角形の形状であり、前記第2接続部は、丸い角を有する長方形の形状または楕円形状であり得る。前記第7インナーリードパターン部I7の平面形状は、長い半円形状であり、前記第2接続部は、円形の形状であり得る。
【0300】
第1接続部70の平面形状は、横の長さと縦の長さ(縦横比)が互いに対応するか、互いに異なることがある。例えば、前記第1接続部70の平面形状は、横の長さと縦の長さ(縦横比)が互いに対応する正方形の形状であるか、または横の長さと縦の長さ(縦横比)が互いに異なる長方形の形状であり得る。
【0301】
第2接続部80の平面形状は、横の長さと縦の長さ(縦横比)が互いに対応するか、互いに異なることがある。例えば、前記第2接続部80の平面形状は、横の長さと縦の長さ(縦横比)が互いに対応する円形形状であるか、または横の長さと縦の長さ(縦横比)が異なる楕円形状であり得る。
【0302】
隣接する前記第3導電性パターン部CP3の間の間隔である1間隔(pitch、P1)は、隣接した前記第2導電性パターン部CP2の間の間隔である第2間隔(pitch、P2)より小さいことがある。このとき、前記第1間隔、第2間隔は、2つの隣接した導電性パターン部の間の平均離隔間隔を意味することができる。これにより、多い端子があるチップと連結される多くのインナーリードを含む部分を、前記中央パターン層に形成することができるので、一つの印刷回路基板上に複数のチップを形成することができる。
【0303】
第1間隔P1は、30μm未満であり得る。例えば、前記第1間隔は、5μmないし25μmであり得る。例えば、前記第1間隔は、5μmないし15μmであり得る。
【0304】
第1間隔P1が5μm未満の場合Drive ICと連結される第3導電性パターンとの間の電気的なショートが発生することがあり、30μm以上である場合、前記中央層にDrive ICのための第3導電性パターンをすべて形成するには、前記軟性回路基板の長さL2が長くなって、電子デバイス内のバッテリーなどの追加の構成要素を配置するためのスペースを確保することが困難であり得る。
【0305】
第2間隔P2は、30μm以上であり得る。例えば、前記第2間隔は、30μmないし500μmであり得る。例えば、前記第2間隔は、100μmないし300μmであり得る。
【0306】
第2間隔P2が30μm未満の場合、MLCCまたはBGAチップと連結される第2導電パターンとの間の電気的なショートが発生することがあり、300μm以上である場合、前記上部層にMLCCまたはBGAなどのチップのための第2導電性パターンをすべて形成するには、前記軟性回路基板の長さL2が長くなって、電子デバイス内のバッテリーなどの追加の構成要素を配置するためのスペースを確保することは困難であり得る。
【0307】
これにより、第1チップ、第2チップにそれぞれ接続される導電性パターン部の間の信号の干渉を防止することができ、信号の精度を向上させることができる。
【0308】
第1オープン領域OA1において、前記第1インナーリードパターン部I1の平面は、第1接続部70と互いに対応するか、互いに異なることがある。
【0309】
第1インナーリードパターン部I1の幅と前記第1接続部70の幅は、互いに同一であるか、または20%以内の差を有することができる。これにより、前記第1インナーリードパターン部I1及び前記第1接続部70は、安定した実装が可能である。また、前記第1インナーリードパターン部I1及び前記第1接続部70の間の密着特性が向上することができる。
【0310】
第2オープン領域OA2において、前記第2インナーリードパターン部I2及び前記第3インナーリードパターン部I3のいずれか一つのインナーリードパターン部平面は、第2接続部80と対応するか、互いに異なることがある。
【0311】
一例として、第2接続部80の幅は、前記第2インナーリードパターン部I2及び前記第3インナーリードパターン部I3のいずれか一つのインナーリードパターン部の幅よりも1.5倍以上大きいことがある。これにより、前記第2インナーリードパターン部I2及び前記第3インナーリードパターン部I3のいずれか一つと前記第2接続部80は、密着特性が向上することができる。
【0312】
図12a、bを参照して、実施例の軟性回路基板100上に第1接続部70及び第2接続部80を配置するステップを説明する。
【0313】
第1オープン領域OA1を介して露出する前記第1インナーリードパターン部I1上には、第1接続部70が配置され得る。例えば、前記第1接続部70は、前記第1インナーリードパターン部I1の上面を全体的にまたは部分的に覆うことができる。
【0314】
互いに離隔して配置される複数の前記第1インナーリードパターン部I1の総個数は、前記第1接続部70の数と対応することができる。
【0315】
例えば、
図13a及び
図13bを参照すると、互いに離隔して配置される複数の第1サブ第1インナーリードパターン部I1aの数は9個であり、互いに離隔して配置される複数の前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cの数は、9つであり、前記第1接続部70の数は、前記第1サブ第1インナーリードパターン部I1aの数9及び互いに離隔して配置される複数の前記第3サブ第1インナーリードパターン部I1cの数は、9の総合計である18個であり得る。
【0316】
第2オープン領域OA2を介して露出する前記第2インナーリードパターン部I3及び前記第3インナーリードパターン部I3上には、それぞれ第2接続部80が配置され得る。例えば、前記第2接続部80は、前記第2インナーリードパターン部I2と前記第3インナーリードパターン部I3の上面を全体的にまたは部分的に覆うことができる。
【0317】
互いに離隔して配置される複数の前記第2インナーリードパターン部I2の数は、前記第3インナーリードパターン部I3上に配置される前記第2接続部80の数及び前記第3接続部90の数と対応することができる。
【0318】
例えば、
図13a及び
図13bを参照すると、互いに離隔して配置される複数の前記第2インナーリードパターン部I2の数は、2つであり、前記第2インナーリードパターン部I2上に配置される前記第2接続部80の数は、2つであり得る。
【0319】
互いに離隔して配置される複数の前記第3インナーリードパターン部I3の数は、前記第3インナーリードパターン部I3上に配置される前記第3接続部90の数と対応することができる。
【0320】
例えば、
図13a及び13bを参照すると、互いに離隔して配置される複数の前記第3インナーリードパターン部I3の数は、3つであり、前記第3インナーリードパターン部I3上に配置される前記第3接続部90の数は、3つであり得る。
【0321】
第2接続部80及び前記第3接続部90は、それぞれ、前記第1接続部70よりも大きいことがある。前記第2オープン領域を介して露出する第2インナーリードパターン部I2または前記第3インナーリードパターン部I3の幅が前記第1オープン領域を介して露出する前記第1インナーリードパターン部I1の幅よりも大きいので、前記第2接続部80及び第3接続部90のそれぞれは、前記第1接続部70よりも大きことがある。
【0322】
図13aと13bを参照して、実施例の多層軟性回路基板100上に第1チップC1、第2チップC2a、C2bを配置するステップを説明する。
【0323】
第1接続部70上には、第1チップC1が配置され得る。
【0324】
第2接続部80上には、第1チップC2が配置され得る。
【0325】
第1チップC1及び前記第2チップC2は、信号の干渉、または断線などの不良、熱による不良等の問題を防止するために、垂直に重畳された領域ではなく、垂直方向内から一定の距離で離隔して配置され得る。
【0326】
実施例に係る多層軟性回路基板100は、3層に微細なピッチの導電性パターン部を実現することができるので、高解像度のディスプレイ部を有する電子デバイスに適し得る。
【0327】
また、実施例に係る多層軟性回路基板100は、フレキシブルであり、サイズが小さく、厚さが薄いので、多様な電子デバイスに使用され得る。
【0328】
例えば、
図14を参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、ベゼルを縮小することができるので、エッジディスプレイに使用され得る。
【0329】
例えば、
図15を参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、曲がるフレキシブル(flexible)電子デバイスに含まれ得る。したがって、これを含むタッチデバイス装置は、フレキシブルタッチデバイス装置であり得る。したがって、ユーザーが手で曲げたり折れたりすることができる。このようなフレキシブルタッチウィンドウは、ウェアラブルタッチなどに適用することができる。
【0330】
例えば、
図16を参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、フォルダブルディスプレイ装置が適用される多様な電子デバイスに適用することができる。
図16a~
図16cを参照すると、フォルダブルディスプレイ装置は、フォルダブルカバーウィンドウが折れることができる。フォルダブルディスプレイ装置は、多様なポータブル電子機器に含まれ得る。詳しくは、フォルダブルディスプレイ装置は、移動式端末機(携帯電話)、ノートパソコン(携帯用コンピュータ)などに含まれ得る。これにより、携帯用電子製品のディスプレイ領域は、大きくしながらも、保管や移動時には、装置のサイズを減らすことができ、携帯性を向上させることができる。したがって、携帯用電子機器のユーザーの利便性を向上させることができる。しかし、実施例がこれに限定されるものではなく、フォルダブルディスプレイ装置は、多様な電子製品に使用できることは言うまでもない。
【0331】
図16aを参照すると、フォルダブルディスプレイ装置は、画面領域で1つの折り畳み領域を含むことができる。たとえば、フォルダブルディスプレイ装置は、折り畳まれた形態で、C型の形状を有することができる。即ち、フォルダブルディスプレイ装置は、一端及び前記一端と反対となる他端が互いに重なり得る。このとき、前記一端と前記他端は、互いに近くに配置され得る。例えば、前記一端と前記他端は、互いに向かい合って配置され得る。
【0332】
図16bを参照すると、フォルダブルディスプレイ装置は、画面領域の2つの折り畳み領域を含むことができる。たとえば、フォルダブルディスプレイ装置は、折り畳まれた形態でG型の形状を有することができる。即ち、フォルダブルディスプレイ装置は、一端と前記一端と反対となる他端が互いに対応する方向に折れることによって、互いに重なり得る。このとき、前記一端と前記他端は、互いに離隔して配置され得る。例えば、前記一端と前記他端は、互いに平行に配置され得る。
【0333】
図16cを参照すると、フォルダブルディスプレイ装置は、画面領域の2つの折り畳み領域を含むことができる。たとえば、フォルダブルディスプレイ装置は、折り畳まれた形態でS型の形状を有することができる。即ち、フォルダブルディスプレイ装置は、一端と前記一端と反対となる他端が互いに異なる方向に折れ得る。このとき、前記一端と前記他端は、互いに離隔して配置され得る。例えば、前記一端と前記他端は、互いに平行に配置され得る。
【0334】
また、図面には示しなかったが、実施例に係る軟性回路基板100は、ローラブルディスプレイに適用され得ることは言うまでもない。
【0335】
図17を参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、曲面ディスプレイを含む多様なウェアラブルタッチデバイスに含まれ得る。したがって、実施例に係る多層軟性回路基板100を含む電子デバイスは、スリム化、小型化または軽量化することができる。
【0336】
図18を参照すると、実施例に係る多層軟性回路基板100は、TV、モニター、ノートパソコンのようなディスプレイ部分を有する多様な電子デバイスに使用され得る。
【0337】
しかし、実施例がこれに限定されるものではなく、実施例に係る軟性回路基板100は、平板または曲線形状のディスプレイ部分を有する多様な電子デバイスに使用できることは言うまでもない。