(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】回転機械
(51)【国際特許分類】
F16J 15/447 20060101AFI20240207BHJP
F04D 29/10 20060101ALI20240207BHJP
F16H 3/72 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
F16J15/447
F04D29/10 A
F16H3/72 A
(21)【出願番号】P 2020028006
(22)【出願日】2020-02-21
【審査請求日】2022-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】310010564
【氏名又は名称】三菱重工コンプレッサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】宮田 寛之
(72)【発明者】
【氏名】小林 雅博
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-093788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/40-15/453
F04D 29/10
F16H 3/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線の延びる軸方向に前記軸線を中心として延び、前記軸方向の位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置され、前記軸線を中心として互いに相対回転可能な複数の軸部と、
前記軸方向に間隔を空けて配置され、前記軸線を基準とする径方向における複数の前記軸部同士の隙間をシールする複数のシール部材と、
複数の前記軸部と複数の前記シール部材とで囲まれた空間部に外部からシールガスを供給可能とされたシールガス供給部とを備え
、
前記シール部材の少なくとも一つは、回転不能に固定され、
前記シールガス供給部は、回転不能な前記シール部材を貫通して前記空間部と前記シール部材の外部とを連通させ、前記シールガスが流通する流路部を有する回転機械。
【請求項2】
回転駆動力を発生する電動装置と、
前記電動装置から定速入力軸及び可変速入力軸に伝達される回転駆動力を変速させて出力軸を介して駆動対象に伝える変速装置と、を備え、
前記電動装置は、
前記変速装置の前記定速入力軸を回転させる定速ロータを有する定速電動機と、
前記変速装置の前記可変速入力軸を回転させる可変速ロータを有する可変速電動機と、を含み、
複数の前記軸部は、前記可変速ロータと前記定速ロータとを有する
請求項1に記載の回転機械。
【請求項3】
軸線の延びる軸方向に前記軸線を中心として延び、前記軸方向の位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置され、前記軸線を中心として互いに相対回転可能な複数の軸部と、
前記軸方向に間隔を空けて配置され、前記軸線を基準とする径方向における複数の前記軸部同士の隙間をシールする複数のシール部材と、
複数の前記軸部と複数の前記シール部材とで囲まれた空間部に外部からシールガスを供給可能とされたシールガス供給部と、
回転駆動力を発生する電動装置と、
前記電動装置から定速入力軸及び可変速入力軸に伝達される回転駆動力を変速させて出力軸を介して駆動対象に伝える変速装置と、を備え、
前記電動装置は、
前記変速装置の前記定速入力軸を回転させる定速ロータを有する定速電動機と、
前記変速装置の前記可変速入力軸を回転させる可変速ロータを有する可変速電動機と、を含み、
複数の前記軸部は、前記可変速ロータと前記定速ロータとを有する回転機械。
【請求項4】
複数の前記シール部材は、複数の前記軸部の中で前記径方向の内側に配置された軸部に対して非接触とされている請求項1
から3の何れか一項に記載の回転機械。
【請求項5】
複数の前記軸部は、
前記軸線を中心として回転可能とされ、前記軸方向に延びる中空筒状の第一軸と、
前記径方向において前記第一軸の内側で前記軸方向に延び、前記軸線を中心として前記第一軸に対して相対回転可能とされた第二軸と、を有し、
複数の前記シール部材は、前記第一軸と前記第二軸との間をシールする請求項1から
4の何れか一項に記載の回転機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回転軸の軸方向に沿って複数のシールを備え、シール同士の間の空間を加圧することで、軸方向の一方側(製品側)と他方側(大気側)との間を封止する軸封装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、中空筒状の軸部の中に、別の軸部が挿通されるように配置されることで、複数の軸部が相対回転とされた構造において、外側の軸部と内側の軸部との隙間に、軸受から漏れ出た潤滑油等が侵入することがある。潤滑油が外側の軸部や内側の軸部に付着すると、軸の回転バランスが悪化したり、軸と潤滑油とを含んだ系の固有振動値が変化し、軸振動の増加に繋がることがある。しかしながら、中空の軸部内に別の軸が配置された構造において、外側の軸部と内側の軸部との隙間への潤滑油の侵入を、有効に抑える手段が提供されていないのが現状である。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、複数の軸部同士の隙間への潤滑油等の侵入を抑え、軸振動の増加を抑えることが可能な回転機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係る回転機械は、軸線の延びる軸方向に前記軸線を中心として延び、前記軸方向の位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置され、前記軸線を中心として互いに相対回転可能な複数の軸部と、前記軸方向に間隔を空けて配置され、前記軸線を基準とする径方向における複数の前記軸部同士の隙間をシールする複数のシール部材と、複数の前記軸部と複数の前記シール部材とで囲まれた空間部に外部からシールガスを供給可能とされたシールガス供給部とを備え、前記シール部材の少なくとも一つは、回転不能に固定され、前記シールガス供給部は、回転不能な前記シール部材を貫通して前記空間部と前記シール部材の外部とを連通させ、前記シールガスが流通する流路部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の回転機械によれば、複数の軸部同士の隙間への潤滑油等の侵入を抑え、軸振動の増加を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る回転機械の概略構成を示す断面図である。
【
図2】上記回転機械における中空筒状の第一軸と、その径方向の内側に設けられた第二軸とのシール構造を示す拡大断面図である。
【
図3】本開示の変形例に係る回転機械の変速装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本開示による回転機械を実施するための形態を説明する。しかし、本開示はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
【0010】
(回転機械の全体構成)
回転機械1は、軸方向Daの位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置され、同軸上で互いに相対回転可能な複数(本実施形態では二つ)の軸部90と、複数の軸部90同士の隙間をシールする軸シール部100とを備えている。
図1に示すように、本実施形態において、回転機械1は可変速増速機である。回転機械1は、電動装置5と、変速装置2と、を備えている。
【0011】
電動装置5は、回転駆動力を発生する。変速装置2は、電動装置5で発生した回転駆動力を変速させて駆動対象に伝える。回転機械1は、例えば、圧縮機システム等の流体機械システムに適用することができる。本実施形態の回転機械1の駆動対象は圧縮機Cである。
【0012】
(電動装置の構成)
電動装置5は、電動装置支持部5Sによって架台9に支持されている。電動装置5は、定速電動機51と、可変速電動機71とを備えている。定速電動機51は、軸線Arを中心として定速で回転する定速ロータ52を有している。可変速電動機71は、軸線Arを中心として任意の回転数で回転する可変速ロータ72を有している。定速ロータ52と可変速ロータ72は、それぞれ変速装置2と接続されている。
【0013】
以下、軸線Arが延びている方向を軸方向Daとし、軸方向Daの一方側を出力側Dao、出力側の反対側である軸方向Daの他方側を入力側Daiとする。また、軸線Arを中心とする径方向を単に径方向Drという。本実施形態の回転機械1は、軸方向Daの入力側Daiに電動装置5が配置され、電動装置5の出力側Daoに変速装置2が配置されている。圧縮機Cは、回転機械1の出力側Daoに配置されている。
【0014】
(定速電動機の構成)
定速電動機51は、定速入力軸Acである変速装置2の内歯車キャリア軸(第二軸)37を定速で回転駆動させる。定速電動機51は、定速ロータ52と、定速ステータ55と、定速電動機ケーシング57と、を有している。
【0015】
定速ロータ52は、定速ロータ軸53と、導体54と、を有している。定速ロータ軸53は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円柱状を成している。定速ロータ軸53の出力側Daoの端部には、定速入力軸Acである変速装置2の内歯車キャリア軸37が接続されている。導体54は、定速ロータ軸53の外周に固定されている。
【0016】
定速ステータ55は、定速ロータ52の導体54に対して径方向Drの外側Droに配置されている。この定速ステータ55は、複数のコイルで形成されている。
【0017】
定速電動機ケーシング57は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円筒状を成している。定速電動機ケーシング57の内周面には、定速ステータ55が固定されている。定速電動機ケーシング57の軸方向Daの入力側Dai及び出力側Daoには、軸方向Daに間隔をあけて定速ロータ軸受58A及び58Bが配置されている。定速ロータ軸受58A及び58Bは、軸線Arを中心として自転可能に定速ロータ軸53を支持している。
【0018】
(可変速電動機の構成)
可変速電動機71は、可変速入力軸Avである変速装置2の入力側遊星歯車キャリア軸(第一軸)28を任意の回転数で回転駆動させる。可変速電動機71は、可変速ロータ72と、可変速ステータ75と、可変速電動機ケーシング77と、を有している。
【0019】
可変速ロータ72は、可変速ロータ軸73と、導体74と、を有している。可変速ロータ軸73は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる中空筒状(円筒状)で、軸方向Daに貫通した軸挿通孔73hを有している。可変速ロータ軸73の軸挿通孔73hには、定速入力軸Acである内歯車キャリア軸37が挿通されている。可変速ロータ軸73の出力側Daoの端部には、可変速入力軸Avである入力側遊星歯車キャリア軸28が接続されている。導体74は、可変速ロータ軸73の外周に固定されている。
【0020】
可変速ステータ75は、導体74に対して径方向Drの外側Droに配置されている。可変速ステータ75は、複数のコイルで形成されている。
【0021】
可変速電動機ケーシング77は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円筒状を成し、内周側に可変速ステータ75が固定されている。可変速電動機ケーシング77の径方向Drの内側Driには、軸方向Daに間隔をあけて可変速ロータ軸受78A及び78Bが配置されている。可変速ロータ軸受78A及び78Bは、可変速ロータ軸73を、軸線Arを中心として自転可能に支持している。
【0022】
(変速装置の構成)
変速装置2は、複数の歯車を有する遊星歯車変速装置である。変速装置2は、変速装置支持部2Sによって架台9に支持されている。変速装置2は、変速ケーシング21と、太陽歯車軸22と、太陽歯車23と、複数の遊星歯車24と、内歯車25と、遊星歯車キャリア26と、内歯車キャリア27と、入力側遊星歯車キャリア軸28と、伝達軸29を有している。
【0023】
変速ケーシング21は、太陽歯車軸22、太陽歯車23、複数の遊星歯車24、内歯車25、遊星歯車キャリア26、内歯車キャリア27、入力側遊星歯車キャリア軸28、及び伝達軸29を覆っている。
【0024】
太陽歯車軸22は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円柱状を成している。太陽歯車軸22は、太陽歯車軸受30を介して、変速ケーシング21に、軸線Arを中心として自転可能に支持されている。太陽歯車軸22の軸方向Daの出力側Daoの端部は、変速ケーシング21から出力側Daoに突出している。太陽歯車軸22の出力側Daoの端部には、例えば、駆動対象としての圧縮機Cのロータが接続される。
【0025】
太陽歯車23は、太陽歯車軸22の軸方向Daの入力側Daiの端部に固定されている。太陽歯車23は、水平方向に延在する軸線Arを中心として太陽歯車軸22と一体に自転可能に設けられている。
【0026】
複数の遊星歯車24は、太陽歯車23に対して径方向Drの外側Droに配置されている。複数の遊星歯車24は、軸線Ar周りの周方向Dcに互いに間隔をあけて配置されている。複数の遊星歯車24は、太陽歯車23と噛み合い、軸線Arを中心として公転すると共に自身の中心線Apを中心として自転する。
【0027】
内歯車25は、複数の遊星歯車24に対して径方向Drの外側Droに配置されている。内歯車25は、軸線Arを中心とした円環状に形成されている。内歯車25は、径方向Drの内側Driに、複数の遊星歯車24に噛み合う複数の歯を有している。
【0028】
遊星歯車キャリア26は、複数の遊星歯車24を、軸線Arを中心として公転可能に、且つ遊星歯車24自身の中心線Apを中心として自転可能に支持する。遊星歯車キャリア26は、遊星歯車軸261と、遊星歯車キャリア本体262と、出力側遊星歯車キャリア軸263と、を有している。
【0029】
遊星歯車軸261は、複数の遊星歯車24毎に設けられている。遊星歯車軸261は、遊星歯車24をその中心線Apを中心として自転可能に支持する。
【0030】
遊星歯車キャリア本体262は、複数の遊星歯車軸261から径方向Drの外側Droに延びる円板状に形成されている。遊星歯車キャリア本体262の中央部には、軸方向Daに貫通する開口が形成されている。遊星歯車キャリア本体262は、複数の遊星歯車軸261を支持し、複数の遊星歯車軸261の相互の位置を固定している。
【0031】
出力側遊星歯車キャリア軸263は、遊星歯車キャリア本体262の中央部に形成された開口に固定されている。出力側遊星歯車キャリア軸263は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円筒状を成している。出力側遊星歯車キャリア軸263は、遊星歯車キャリア本体262から軸方向Daの出力側Daoに延びている。出力側遊星歯車キャリア軸263は、出力側遊星歯車キャリア軸受264を介し、変速ケーシング21に軸線Arを中心として自転可能に支持されている。
【0032】
入力側遊星歯車キャリア軸28は、本実施形態における複数の軸部90の一つであって、複数の軸部90の中で径方向Drの外側に配置される軸部90である。入力側遊星歯車キャリア軸28は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる中空筒状(円筒状)を成している。入力側遊星歯車キャリア軸28は、軸方向Daにおいて変速装置2の入力側Daiに配置されている。入力側遊星歯車キャリア軸28は、入力側遊星歯車キャリア軸受284により、変速ケーシング21に、軸線Arを中心として自転可能に支持されている。入力側遊星歯車キャリア軸28は、変速ケーシング21から軸方向Daの入力側Daiに突出している。入力側遊星歯車キャリア軸28の入力側Daiの端部は、可変速ロータ軸73に接続されている。入力側遊星歯車キャリア軸28は、可変速ロータ軸73と一体に回転するように可変速ロータ軸73に固定されている。つまり、入力側遊星歯車キャリア軸28は、可変速ロータ軸73と共に一つの回転軸として構成されている。その結果、入力側遊星歯車キャリア軸28は、可変速ロータ軸73ともに、本実施形態における複数の軸部90の一つを構成している。入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73は、複数の軸部90の中で径方向Drの外側に配置される軸部90である。入力側遊星歯車キャリア軸28は、可変速電動機71の駆動力によって任意の回転数で回転する可変速入力軸Avである。回転機械1は、可変速電動機71の回転数を変えることによって、駆動対象に接続される変速装置2の出力軸Aoである太陽歯車軸22の回転数を変えることができる。
【0033】
伝達軸29は、入力側遊星歯車キャリア軸28の回転を遊星歯車キャリア26に伝達する。伝達軸29は、軸方向Daに延び、その中心軸線を中心として自転可能に支持されている。伝達軸29は、軸受(図示せず)を介して変速ケーシング21に固定されている。伝達軸29の入力側Daiの端部は、入力側遊星歯車キャリア軸28との間に設置した歯車(図示せず)と噛み合っている。入力側伝達軸29の出力側Daoの端部は、遊星歯車キャリア本体262の外周に形成されている歯車と噛み合っている。これにより、入力側遊星歯車キャリア軸28の回転は、伝達軸29を介して遊星歯車キャリア26に伝達される。
【0034】
内歯車キャリア27は、軸線Arを中心として内歯車25を自転可能に支持する。内歯車キャリア27は、軸線Arを中心として円筒状を成している。内歯車キャリア27は、その径方向Drの内側Driに、内歯車25が固定されている。内歯車キャリア27の軸方向Daの入力側Daiの端部は、内歯車キャリア軸37に固定されている。
【0035】
内歯車キャリア軸37は、本実施形態における複数の軸部90の一つであって、複数の軸部90の中で径方向Drの内側に配置される軸部90である。内歯車キャリア軸37は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びる円柱状を成している。内歯車キャリア軸37は、太陽歯車軸22に対し、軸方向Daの入力側Daiに配置されている。内歯車キャリア軸37は、入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73の内周側に挿通されている。したがって、内歯車キャリア軸37は、入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73と軸方向Daの位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置されている。具体的には、内歯車キャリア軸37は、径方向Drにおいて入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73の内側で軸方向Daに延びている。内歯車キャリア軸37は、軸線Arを中心として入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73に対して相対回転可能とされている。内歯車キャリア軸37の軸方向Daの入力側Daiの端部は、定速ロータ軸53に接続されている。内歯車キャリア軸37は、内歯車キャリア27を駆動する。内歯車キャリア軸37は、定速電動機51の駆動力によって定速で回転する定速入力軸Acである。
【0036】
このような構成の回転機械1において、定速電動機51は、電力が供給されることによって定速ロータ52を軸線Ar周りの一方の方向に回転させる。定速ロータ52が軸線Ar周りに回転することによって、内歯車キャリア軸37、内歯車キャリア27、及び内歯車25が回転する。これにより、内歯車25の径方向Drの内側Driに設けられた複数の遊星歯車24が回転される。その結果、出力軸Aoが軸線Ar周りに回転駆動させる。
【0037】
(軸シール部の構成)
図2に示すように、軸シール部100は、中空筒状の入力側遊星歯車キャリア軸28及び可変速ロータ軸73と、その径方向Drの内側Driに配置された内歯車キャリア軸37との間の空間部Sをシールしている。軸シール部100は、複数のシール部材101と、シールガス供給部102と、を備えている。
【0038】
(シール部材の構成)
複数のシール部材101は、径方向Drにおける複数の軸部90同士の隙間をシールする。本実施形態のシール部材101は、可変速ロータ軸73と内歯車キャリア軸37との間の隙間をシールする。複数のシール部材101は、軸方向Daに間隔をあけて配置されている。本実施形態の回転機械1は、シール部材101として、第一シール部材101Aと、第二シール部材101Bとを有している。
【0039】
第一シール部材101Aは、中空筒状の可変速ロータ軸73の軸方向Daの入力側Daiの端部に配置されている。第一シール部材101Aは、可変速電動機ケーシング77に固定されている。つまり、第一シール部材101Aは、回転不能とされている。第一シール部材101Aは、軸方向Daから見て、周方向Dcに延びる円環状をなしている。第一シール部材101Aは、内部に内歯車キャリア軸37を挿通した状態で可変速ロータ軸73の端部を覆うように形成されている。第一シール部材101Aは、可変速ロータ軸73及び内歯車キャリア軸37のそれぞれとの間をシールしている具体的には、第一シール部材101Aは、径方向Drの外側の端部に、可変速ロータ軸73の外周面との間をシールする外周シール端104sを有している。また、第一シール部材101Aは、径方向Drの内側の端部(外周シール端104sとは反対側の端部)に、内歯車キャリア軸37の内周面との間をシールする内周シール端101sを有している。第一シール部材101Aは、非接触式のシール部材であって、例えば、ラビリンスシールである。したがって、外周シール端104sは、可変速ロータ軸73の外周面に対して微少なクリアランスを形成するような位置に配置されている。同様に、内周シール端101sは、内歯車キャリア軸37の内周面に対して微少なクリアランスを形成するような位置に配置されている。
【0040】
第二シール部材101Bは、中空筒状の可変速ロータ軸73の軸方向Daの出力側Daoの端部に配置されている。つまり、第一シール部材101Aは、可変速ロータ軸73と入力側遊星歯車キャリア軸28との接続部の近くに配置されている。第二シール部材101Bは、軸方向Daから見て、周方向Dcに延びる円環状をなしている。第二シール部材101Bは、内部に内歯車キャリア軸37を挿通した状態で可変速ロータ軸73の内周面と接触するように形成されている。径方向Drにおける第二シール部材101Bの外側の端部は、可変速ロータ軸73に固定されている。第二シール部材101Bは、径方向Drの内側の端部に、内歯車キャリア軸37の内周面との間をシールする内周シール端102sを有している。第二シール部材101Bは、非接触式のシール部材であって、例えば、ラビリンスシールである。したがって、内周シール端102sは、内歯車キャリア軸37の内周面に対して微少なクリアランスを形成するような位置に配置されている。
【0041】
シールガス供給部102は、可変速ロータ軸73の内周面と、内歯車キャリア軸37の外周面と、第一シール部材101Aと、第二シール部材101Bとで囲まれた空間部Sに、外部からシールガスGを供給する。シールガス供給部102は、外部に設けられたシールガス供給源(図示無し)から、空気、窒素やアルゴン等の不活性ガス等を空間部Sに供給する。このため、複数の第一シール部材101A及び第二シール部材101Bの少なくとも一方には、空間部Sの外部から内部にシールガスGを供給する流路部105が形成されている。本実施形態では、第一シール部材101Aに流路部105が形成されている。流路部105は、第一シール部材101Aを貫通して、空間部Sと第一シール部材101Aの外部と連通させている。流路部105内には、供給されてきたシールガスが流通している。シールガス供給部102は、空間部Sの内部に、空間部Sの外部よりも高い圧力のシールガスGを供給する。これにより、本実施形態の軸シール部100は、潤滑油を使用しないシールとして機能する。
【0042】
上述したような回転機械1によれば、複数の第一シール部材101A、第二シール部材101Bにより、可変速ロータ軸73と内歯車キャリア軸37との間をシールするとともに、シールガス供給部102により空間部SにシールガスGを供給する。そのため、空間部Sの圧力が可変速ロータ軸73の外部よりも高められ、空間部Sの外部から空間部Sの内部に潤滑油等が侵入することが抑えられる。つまり、可変速ロータ軸受78A及び78Bで使用された潤滑油が、可変速ロータ軸73と内歯車キャリア軸37との間の隙間に侵入することが抑えられる。その結果、可変速ロータ軸73との内周面や内歯車キャリア軸37の外周面に潤滑油が付着することを抑え、軸振動の増加を抑えることが可能となる。
【0043】
また、第一シール部材101A及び第二シール部材101Bが非接触式のシール部材とされている。そのため、可変速ロータ軸73と内歯車キャリア軸37との間をシールする際に、潤滑油を用いる必要が無い。したがって、シールに使用された潤滑油が、可変速ロータ軸73と内歯車キャリア軸37との間の隙間に侵入することが無い。その結果、可変速ロータ軸73との内周面や内歯車キャリア軸37の外周面に潤滑油が付着することをより抑えることができる。
【0044】
また、可変速電動機ケーシング77に固定された第一シール部材101Aに流路部105が形成されている。これにより、回転不能な第一シール部材101A以外に、空間部Sの内部にシールガスを供給するための流路を形成する必要がない。したがって、互いに回転する可変速ロータ軸73や内歯車キャリア軸37にシールガスを供給するための流路を形成する必要が無い。これにより、流路部105を容易に形成することができる。また、例えば第一シール部材101A部及びシールガス供給部102を備えない回転機械1に対し、第一シール部材101A及びシールガス供給部102を追設することで、軸シール部100を容易に追加することが可能となる。
【0045】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0046】
なお、上記実施形態では、回転機械1として、可変速増速機を例示したが、回転機械1は、複数の軸部90と、複数のシール部材101と、シールガス供給部102とを備えていれば、回転機械の用途、構成等について何ら問うものではない。例えば、回転機械は、船舶等に備えられるプロペラシャフト周りに駆動系や、風車等であってもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、複数の軸部90として、可変速ロータ軸73及び入力側遊星歯車キャリア軸28である第一軸と、内歯車キャリア軸37である第二軸との二つの軸部90を有する構造を例に挙げて説明したが、複数の軸部90は二重構造であることに限定されるものではない。複数の軸部90は、回転する軸部90の内側に別の軸部90が配置される構造であれば、その数は限定されるものではない。したがって、複数の軸部90は、三重構造以上であってもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、可変速ロータ軸73及び入力側遊星歯車キャリア軸28が第一軸として構成され、内歯車キャリア軸37が第二軸として構成されたが、このような構成に限定されるものではない。例えば、可変速ロータ軸73及び入力側遊星歯車キャリア軸28が第二軸として構成され、内歯車キャリア軸37が第一軸として構成されていてもよい。つまり、定速ロータ52に軸挿通孔が形成され、この軸挿通孔に可変速ロータ72が挿通される構成とれていてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、第二シール部材101Bが軸方向Daにおける可変速ロータ軸73の出力側Daoの端部に配置されているがこのような構造に限定されるものではない。例えば、第二シール部材101Bは、可変速ロータ軸73に接続される入力側遊星歯車キャリア軸28に固定されていてもよい。
【0050】
また、第二シール部材101Bが回転不能とされて、第一シール部材101Aが可変速ロータ軸73又は内歯車キャリア軸37に固定されて回転可能とされていてもよい。
【0051】
また、変速装置2Aの構成は、上述した本実施形態のようなギア構成に限られるものではない。具体的には、遊星歯車24、24Aと噛み合う歯車は、本実施形態のような内歯車25だけでなく、外歯車25Aであってもよい。例えば、
図3を参照して変形例の回転機械について説明する。変形例においては本実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この変形例では、変速装置の内部構造が本実施形態と相違する。
【0052】
変形例の変速装置2Aでは、本実施形態で内歯車25であった歯車が、外歯車25Aとなっている。したがって、本実施形態で内歯車キャリア軸37であった歯車キャリア軸が、外歯車キャリア軸37Aとなっている。
【0053】
具体的には、変形例の変速装置2Aは、太陽歯車23と、太陽歯車軸22と、遊星歯車24Aと、外歯車(歯車)17Aと、遊星歯車キャリア26Aと、外歯車キャリア(歯車キャリア)31Aと、これらを覆う変速ケーシング21と、を有している。
【0054】
変形例の遊星歯車24Aは、複数の第一遊星歯車(一次歯車)241Aと、複数の第二遊星歯車(二次歯車)242Aとを有している。
【0055】
第一遊星歯車241Aは、外歯車25Aと噛み合っている。第一遊星歯車241Aは、軸線Arを中心として公転すると共に自身の中心線Apを中心として自転する。
【0056】
第二遊星歯車242Aは、太陽歯車23と噛み合っている。第二遊星歯車242Aは、軸線Arを中心として公転すると共に、第一遊星歯車241Aと同じ自身の中心線Apを中心として自転する。第二遊星歯車242Aは、第一遊星歯車241Aよりも軸方向Daの出力側Daoに配置されている。第二遊星歯車242Aは、その一つが第一遊星歯車241Aの一つと一体に回転可能とされている。即ち、一つの第二遊星歯車242Aに対して一つの第一遊星歯車241Aが対になるように配置されている。
【0057】
変形例の遊星歯車キャリア26Aは、遊星歯車軸261Aと、遊星歯車キャリア本体262Aと、遊星歯車キャリア軸263Aと、を有する。
【0058】
遊星歯車軸261Aは、遊星歯車24A毎に設けられている。遊星歯車軸261Aは、中心線Apを中心として互いに接続された第一遊星歯車241A及び第二遊星歯車242Aを自転可能としている。遊星歯車軸261Aは、一つの第一遊星歯車241Aに対して一つの第二遊星歯車242Aを接続している。具体的には、遊星歯車軸261Aの軸方向Daの入力側Daiに第一遊星歯車241Aが接続され、遊星歯車軸261Aの軸方向Daの出力側Daoに第二遊星歯車242Aが接続されている。遊星歯車軸261Aは、第一遊星歯車241A及び第二遊星歯車242Aを軸方向Daに貫通している。したがって、遊星歯車軸261Aの軸方向Daの入力側Daiの端部は、第一遊星歯車241Aよりも軸方向Daの入力側Daiに位置している。また、遊星歯車軸261Aの軸方向Daの出力側Daoの端部は、第二遊星歯車242Aよりも軸方向Daの出力側Daoに位置している。
【0059】
遊星歯車キャリア本体262Aは、複数の遊星歯車軸261Aの相互の位置を固定している。遊星歯車キャリア本体262Aは、遊星歯車出力側アーム部2621と、遊星歯車入力側アーム部2622と、を有する。
【0060】
遊星歯車出力側アーム部2621は、複数の遊星歯車軸261Aの軸方向Daの出力側Daoの端部を回転可能に支持している。遊星歯車入力側アーム部2622は、複数の遊星歯車軸261Aの軸方向Daの入力側Daiの端部を回転可能に支持している。このように、遊星歯車キャリア本体262Aを介して遊星歯車軸261Aを支持することで、遊星歯車キャリア26Aは、第一遊星歯車241Aと第二遊星歯車242Aとを同軸に支持している。
【0061】
遊星歯車キャリア軸263Aは、遊星歯車キャリア本体262Aを固定している。遊星歯車キャリア軸263Aは、軸線Arを中心として軸方向Daに延びている。遊星歯車キャリア軸263Aは、遊星歯車出力側アーム部2621から出力側Daoに延びる出力側遊星歯車キャリア軸263Aoと、遊星歯車入力側アーム部2622から入力側Daiに延びる入力側遊星歯車キャリア軸263Aiと、を有する。出力側遊星歯車キャリア軸263Aoと入力側遊星歯車キャリア軸263Aiとは、いずれも、軸線Arを中心として円筒に形成されている。
【0062】
出力側遊星歯車キャリア軸263Aoは、出力側遊星歯車キャリア軸受264により、変速ケーシング21に対して軸線Arを中心として自転可能に支持されている。出力側遊星歯車キャリア軸受264は、遊星歯車出力側アーム部2621よりも出力側に配置されている出力側遊星歯車キャリア軸263Aoの内周側には、太陽歯車軸22が挿通されている。
【0063】
入力側遊星歯車キャリア軸263Aiは、遊星歯車キャリア軸受263により、変速ケーシング21に対して軸線Arを中心として自転可能に支持されている。遊星歯車キャリア軸受263は、遊星歯車入力側アーム部2622よりも入力側に配置されている。入力側遊星歯車キャリア軸263Aiの内周側には、後述する外歯車キャリア軸37Aが挿通されている。
【0064】
外歯車キャリア27Aは、外歯車25Aを、軸線Arを中心として自転可能に支持している。外歯車キャリア27Aは、外歯車25Aに接続された外歯車キャリア軸37Aの外周部に固定されている。
【0065】
外歯車キャリア軸37Aは、軸線Arを中心として外歯車25Aに固定されて軸方向Daに延びている。外歯車キャリア軸37Aは、軸線Arを中心して軸方向Daに延びる円柱状に形成されている。外歯車キャリア軸37Aは、外歯車25Aから軸方向Daの入力側Daiに延びている。外歯車キャリア軸37Aの入力側の部分は、円筒状の入力側遊星歯車キャリア軸263Aiの内周側に挿通されている。
【0066】
上記のような変速装置2Aを備える回転機械1であっても、本実施形態と同様に、可変速ロータ軸73や内歯車キャリア軸37に潤滑油が付着するのを抑え、軸振動の増加を抑えることが可能となる。
【0067】
また、例えば、変速装置における歯車の個数は、本実施形態のような構成に限定されるものではない。したがって、例えば、遊星歯車24と噛み合う歯車は、本実施形態のような内歯車25が二つ以上設けられた構成であってもよい。また、遊星歯車24Aと噛み合う歯車は、変形例のような外歯車25Aが一つのみ又は三つ以上設けられた構成であってもよい。
【0068】
<付記>
各実施形態に記載の回転機械1は、例えば以下のように把握される。
【0069】
(1)第1の態様に係る回転機械1は、軸線Arの延びる軸方向Daに前記軸線Arを中心として延び、前記軸方向Daの位置の少なくとも一部が互いに重なるように配置され、前記軸線Arを中心として互いに相対回転可能な複数の軸部90と、前記軸方向Daに間隔を空けて配置され、前記軸線Arを基準とする径方向Drにおける複数の前記軸部90同士の隙間をシールする複数のシール部材101と、複数の前記軸部90と複数の前記シール部材101とで囲まれた空間部Sに外部からシールガスGを供給可能とされたシールガス供給部102とを備える。
【0070】
回転機械1としては、例えば、可変速増速機、プロペラシャフト、風車等が挙げられる。
【0071】
この回転機械1は、複数のシール部材101により、複数の軸部90同士の間をシールするとともに、シールガス供給部102により空間部SにシールガスGを供給する。そのため、空間部Sの圧力が複数の軸部90の外部よりも高められ、空間部Sの外部から空間部Sの内部に潤滑油等が侵入することが抑えられる。つまり、軸部90を支持する軸受で使用された潤滑油が、複数の軸部90同士の間の隙間に侵入することが抑えられる。その結果、複数の軸部90同士の間に潤滑油が付着することを抑え、軸振動の増加を抑えることが可能となる。
【0072】
(2)第2の態様に係る回転機械1は、(1)の回転機械1であって、複数の前記シール部材101は、複数の前記軸部90の中で前記径方向Drの内側に配置された軸部90に対して非接触とされている。
【0073】
これにより、複数の軸部90同士の間をシールする際に、潤滑油を用いる必要が無い。したがって、シールに使用された潤滑油が、複数の軸部90同士の間の隙間に侵入することが無い。その結果、複数の軸部90に潤滑油が付着することをより抑えることができる。
【0074】
(3)第3の態様に係る回転機械1は、(1)又は(2)の回転機械1であって、前記シール部材101の少なくとも一つは、回転不能に固定され、前記シールガス供給部102は、回転不能な前記シール部材101を貫通して前記空間部Sと前記シール部材101の外部とを連通させ、前記シールガスGが流通する流路部105を有する。
【0075】
これにより、回転不能なシール部材101以外に、空間部Sの内部にシールガスを供給するための流路を形成する必要がない。したがって、互いに回転する複数の軸部90にシールガスを供給するための流路を形成する必要が無い。これにより、流路部105を容易に形成することができる。
【0076】
(4)第4の態様に係る回転機械1は、(1)から(3)の何れか一つの回転機械1であって、複数の前記軸部90は、前記軸線Arを中心として回転可能とされ、前記軸方向Daに延びる中空筒状の第一軸73と、前記径方向Drにおいて前記第一軸73の内側で前記軸方向Daに延び、前記軸線Arを中心として前記第一軸73に対して相対回転可能とされた第二軸37と、を有し、複数の前記シール部材101は、前記第一軸73と前記第二軸37との間をシールする。
【0077】
(5)第5の態様に係る回転機械1は、(1)から(4)の何れか一つの回転機械1であって、回転駆動力を発生する電動装置5と、前記電動装置5から定速入力軸Ac及び可変速入力軸Avに伝達される回転駆動力を変速させて出力軸Aoを介して駆動対象に伝える変速装置2、2Aと、を備え、前記電動装置5は、前記変速装置2、2Aの前記定速入力軸Acを回転させる定速ロータ52を有する定速電動機51と、前記変速装置2、2Aの前記可変速入力軸Avを回転させる可変速ロータ72を有する可変速電動機71と、を含み、複数の前記軸部90は、前記可変速ロータ72と前記定速ロータ52とを有する。
【符号の説明】
【0078】
1…回転機械
2、2A…変速装置
2S…変速装置支持部
5…電動装置
5S…電動装置支持部
9…架台
21…変速ケーシング
22…太陽歯車軸
23…太陽歯車
24、24A…遊星歯車
25…内歯車
25A…外歯車
26、26A…遊星歯車キャリア
27…内歯車キャリア
27A…外歯車キャリア
28…入力側遊星歯車キャリア軸
29…伝達軸
30…太陽歯車軸受
37…内歯車キャリア軸(第二軸)
37A…外歯車キャリア軸
51…定速電動機
52…定速ロータ
53…定速ロータ軸
54…導体
55…定速ステータ
57…定速電動機ケーシング
58A、58B…定速ロータ軸受
71…可変速電動機
72…可変速ロータ
73…可変速ロータ軸(第一軸)
73h…軸挿通孔
74…導体
75…可変速ステータ
77…可変速電動機ケーシング
78A、78B…可変速ロータ軸受
90…軸部
100…軸シール部
101…シール部材
101A…第一シール部材
101B…第二シール部材
101s、102s…内周シール端
102…シールガス供給部
104s…外周シール端
105…流路部
241A…第一遊星歯車
242A…第二遊星歯車
261、261A…遊星歯車軸
262、262A…遊星歯車キャリア本体
263…出力側遊星歯車キャリア軸
263A…遊星歯車キャリア軸
263Ai…入力側遊星歯車キャリア軸
263Ao…出力側遊星歯車キャリア軸
264…出力側遊星歯車キャリア軸受
284…入力側遊星歯車キャリア軸受
2621…遊星歯車出力側アーム部
2622…遊星歯車入力側アーム部
Ac…定速入力軸
Ao…出力軸
Ap…中心線
Ar…軸線
Av…可変速入力軸
C…圧縮機
Da…軸方向
Dai…入力側
Dao…出力側
Dc…周方向
Dr…径方向
Dri…内側
Dro…外側
G…シールガス
S…空間部