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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】ドラム式洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/14 20060101AFI20240207BHJP
   D06F 39/00 20240101ALI20240207BHJP
   D06F 37/10 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
D06F39/14 Z
D06F39/00 D
D06F37/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020106079
(22)【出願日】2020-06-19
(65)【公開番号】P2022000121
(43)【公開日】2022-01-04
【審査請求日】2023-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】森田 寛之
(72)【発明者】
【氏名】椎橋 貞人
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-051218(JP,A)
【文献】特開2015-150444(JP,A)
【文献】特開2017-104740(JP,A)
【文献】特開2017-042340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/14
D06F 39/00
D06F 37/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口を有し内部に回転槽を有する洗濯機本体と、
前記洗濯機本体に回動可能に設けられ前記開口を開閉する扉と、を備え、
前記扉は、
前記扉が閉じた状態で前記開口を覆う扉本体と、
前記扉本体に設けられ、前記扉が閉じられた位置で前記洗濯機本体に係合して前記扉が開放することを規制する規制部と、
ユーザの操作を受けて動きその動きに連動して前記規制部を動かして前記洗濯機本体と前記規制部との係合を解除して前記扉を開放可能な状態にするハンドルと、を備え、
前記ハンドルは、正面視において前記ハンドルの全体が前記扉本体に覆われた位置に設けられ、
前記洗濯機本体は、前記扉本体の外周部よりも前記扉本体の径方向に関して外側部分から前記ハンドルと対向する位置にかけて後方に向かって窪み、ユーザの手指が挿入可能な窪み部を有する、
ドラム式洗濯機。
【請求項2】
前面に開口を有し内部に回転槽を有する洗濯機本体と、
前記洗濯機本体に回動可能に設けられ前記開口を開閉する扉と、を備え、
前記扉は、
前記扉が閉じた状態で前記開口を覆う扉本体と、
前記扉本体に設けられ、前記扉が閉じられた位置で前記洗濯機本体に係合して前記扉が開放することを規制する規制部と、
ユーザの操作を受けて動きその動きに連動して前記規制部を動かして前記洗濯機本体と前記規制部との係合を解除して前記扉を開放可能な状態にするハンドルと、を備え、
前記ハンドルは、正面視において前記ハンドルの全体が前記扉本体に覆われた位置に設けられ、
前記洗濯機本体は、前記ハンドルと対向する位置において後方に向かって窪み、ユーザの手指が挿入可能な窪み部を有し、
前記ハンドルは、前記扉本体側へ向かって延びる複数のハンドル側リブを有し、
前記扉本体は、前記ハンドル側へ向かって延び、前記複数のハンドル側リブよりも前記扉本体の径方向に関して外側に位置する少なくとも1つの扉側リブを有し、
前記複数のハンドル側リブは、第1ハンドル側リブと、前記第1ハンドル側リブよりも前記扉の中心側に設けられ、前記第1ハンドル側リブよりも前記扉本体側へ突出している第2ハンドル側リブとを含む、
ドラム式洗濯機。
【請求項3】
前記ハンドルは、前記扉本体側へ向かって延びる少なくとも1つのハンドル側リブを有し、
前記扉本体は、前記ハンドル側へ向かって延びる少なくとも1つの扉側リブを有し、
前記ハンドル側リブと前記扉側リブとは、互いに入れ違いになる位置に設けられている、
請求項1に記載のドラム式洗濯機。
【請求項4】
前記扉本体は、前記ハンドル側の面を前記ハンドルとは反対側へ向かって溝状に窪ませて形成され、前記洗濯機本体と前記規制部との係合を解除する解除位置に動いた場合に前記ハンドル側リブを受け入れる受け部を更に有している、
請求項2又は3に記載のドラム式洗濯機。
【請求項5】
前記ハンドルは、前記ハンドル側リブとして、前記ハンドルの外縁部に設けられた第1ハンドル側リブを有する、
請求項のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項6】
前記ハンドルは、前記ハンドル側リブとして、前記第1ハンドル側リブよりも前記扉の中心側に設けられた第2ハンドル側リブを有し、
前記第2ハンドル側リブは、前記第1ハンドル側リブよりも前記扉本体側へ突出している、
請求項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項7】
前記ハンドルは、前記ハンドル側リブが前記扉に当接することで回動を停止する、
請求項2からのいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項8】
前記ハンドルは、前記扉本体のうち少なくとも前記ハンドルが動いた際に前記ハンドルが接触する箇所の部材の強度よりも高い強度を有する部材で構成されている、
請求項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項9】
前記扉本体は、前記扉側リブとして、前記扉の最外周部に設けられた第1扉側リブを有する、
請求項2からのいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項10】
前記ハンドルは、ユーザの操作を受ける操作受け面を有し、
前記ハンドルが前記扉本体に接触する位置まで動かした場合に、前記操作受け面の外側端部は、前記第1扉側リブの先端部よりも前記扉本体とは反対側に位置している、
請求項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項11】
前記扉本体は、前記扉側リブとして、前記第1扉側リブよりも中心側に設けられた第2扉側リブを有する、
請求項又は10に記載のドラム式洗濯機。
【請求項12】
前記扉は、前記ハンドルと前記扉本体との間に設けられて前記ハンドルを前記扉本体から離れる方向へ付勢するばね部材を有し、
前記ハンドル側リブ又は前記扉側リブのいずれか一方又は両方は、前記ばね部材の外側に位置している、
請求項2から1のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項13】
前記ハンドルは、当該ハンドルの前記扉本体側の面を前記扉本体とは反対側へ向かって窪ませて形成され、ユーザの操作により前記ハンドルが回動した際に前記扉側リブを受け入れるハンドル側溝部を有している、
請求項2から1のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項14】
前記ハンドルは、前記扉の外側に設けられて前記扉本体とは反対側へ向かって隆起した隆起部を有し、
前記ハンドル側溝部は、前記隆起部に設けられている、
請求項1に記載のドラム式洗濯機。
【請求項15】
前記ハンドルは、前記扉の外側に設けられて前記扉本体とは反対側へ向かって隆起した隆起部を有する、
請求項1から1のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【請求項16】
前記扉の最外周部と前記ハンドルの外縁部との間の前記扉の径方向に関する距離は、前記扉の円周方向に亘って一定である、
請求項1から1のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ドラム式洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗濯機において、洗濯機本体に設けられた扉が回動しないように、扉に設けられた規制部により扉と洗濯機本体との相対運動を規制する構成が知られている。また、洗濯運転時は、扉を誤って開けることがないよう、扉を閉じた状態で規制部の動きをロックするロック状態にすることができ、洗濯運転時以外は、扉に設けられたハンドルを操作することで規制部を解放し、扉を回動できるようにする構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-42340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ハンドルの構造については、ユーザの利便性の観点からよく検討されていなかった。
【0005】
そこで、扉に設けられたハンドルに関してユーザの利便性を向上したドラム式洗濯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のドラム式洗濯機は、前面に開口を有し内部に回転槽を有する洗濯機本体と、前記洗濯機本体に回動可能に設けられ前記開口を開閉する扉と、を備える。前記扉は、前記扉が閉じた状態で前記開口を覆う扉本体と、前記扉本体に設けられ、前記扉が閉じられた位置で前記洗濯機本体に係合して前記扉が開放することを規制する規制部と、ユーザの操作を受けて動きその動きに連動して前記規制部を動かして前記洗濯機本体と前記規制部との係合を解除して前記扉を開放可能な状態にするハンドルと、を備える。前記ハンドルは、正面視において前記ハンドルの全体が前記扉本体に覆われた位置に設けられ、前記洗濯機本体は、前記ハンドルと対向する位置において後方に向かって窪み、ユーザの手指が挿入可能な窪み部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態による洗濯機の一例について扉を閉じた状態の洗濯機を示す正面図
図2】第1実施形態による洗濯機の一例について扉を開いた状態の正面図
図3】第1実施形態による洗濯機の一例について扉のハンドル付近を図1のA-Aに沿って拡大して示す断面図(その1)
図4】第1実施形態による洗濯機の一例について扉のハンドル付近を図1のA-Aに沿って拡大して示す断面図(その2)
図5】第1実施形態による洗濯機の一例について扉のハンドル付近を示す背面図
図6】第2実施形態による洗濯機の一例について扉のハンドル付近を図1のA-Aに沿って拡大して示す断面図(その1)
図7】第2実施形態による洗濯機の一例について扉のハンドル付近を図1のA-Aに沿って拡大して示す断面図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、複数の実施形態による洗濯機について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態で実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。各実施形態は、図1図2に例示する横軸又は斜め軸型のドラム式洗濯機のものであり、回転槽内の衣類を洗濯する洗濯機としての機能と、回転槽内の衣類を乾燥する衣類乾燥機としての機能を備えている。
【0009】
(第1実施形態)
第1実施形態について図1図5を参照して説明する。まず、図1を参照して、洗濯機10の概略構成について説明する。洗濯機10は、図1及び図2に示すように、洗濯機本体11と、出入口12と、回転槽13と、操作パネル14と、ヒンジ部15と、枠部16と、扉20と、を備えている。なお、本実施形態において、洗濯機本体11に対して扉20側を洗濯機10の前側つまりユーザ側とする。また、重力方向つまり鉛直方向を洗濯機10の上下方向とし、前後方向及び上下方向に直交する水平方向を左右方向とする。
【0010】
洗濯機本体11は、洗濯機10の外殻を構成するものであり、例えば鋼板等によってほぼ矩形の箱状に形成されている。洗濯機本体11は、前側に前面部111を有する。出入口12は、洗濯機本体11の前面部111のほぼ中央部に設けられ、円形状に形成されて洗濯機本体11及び回転槽13の内部と外部とを連通している。
【0011】
回転槽13は、前面が開口した略円筒状に構成されており出入口12と連通している。回転槽13は、詳細は図示しないが前面が開口した略円筒状に構成された水槽内部に収容されている。水槽は内部に洗濯水やすすぎ水が溜められる。回転槽13は内部に衣類を収容することができる。回転槽13は、図示しないモータに連結されており、このモータによって回転駆動される。洗濯機10は、いわゆるドラム式洗濯機である。洗濯機10は、例えばヒートポンプ式やヒータ式の乾燥機能を有していても良いし、備えていなくても良い。
【0012】
操作パネル14は、洗濯機本体11の上面部の前側部分に設けられている。本実施形態では、洗濯機本体11の上面部の前側部分が手前に向かって下る方向に傾斜しており、操作パネル14は、その傾斜面に設けられている。操作パネル14には、詳細は図示しないが、電源スイッチや、スタートキー、ユーザが洗濯運転コースの設定等を行うための各種操作キー等が設けられている。また、ユーザは、操作パネル14を操作して後述するロック装置による扉20のロック状態を解除することができる。
【0013】
ヒンジ部15は、出入口12の一部に設けられ、扉20を回動可能に洗濯機本体11に固定する。具体的には、ヒンジ部15は、出入口12の左右いずれかの端部に設けられ、扉20を水平方向に回動可能に固定する。本実施形態では、ヒンジ部15は出入口12の左端部に設けられている。枠部16は、円環状に形成され、前面部111において出入口12を取り囲む。扉20は、洗濯機本体11の前面部111に設けられて、出入口12を開閉する。
【0014】
枠部16は、前面部111において出入口12を囲むように円環状に設けられている。枠部16の外周部161は前面部111と面一であり、内周部162は前面部111から後方に向かって窪んで扉20を受け入れる。
【0015】
図1図2に示すように、扉20は、扉本体21を有する。扉本体21は、扉20の閉状態において扉20の前側の面つまりユーザ側の面を構成する。扉本体21は、カバー部22と、鍔部23と、を有する。カバー部22は、概ね円形に形成され、扉20が出入口12を閉塞する閉状態において、扉20の前面つまりユーザ側の面を構成する。カバー部22は、回転槽13の内部が外から目視できるよう、例えばメタクリル樹脂のように透明な樹脂で形成しても良い。鍔部23は、概ね円環状に形成され、扉20の閉状態においてカバー部22の後方に設けられ、カバー部22を支持する。鍔部23は、例えばポリプロピレン等耐熱性の樹脂で構成しても良い。カバー部22の外周部と鍔部23の外周部とは、なだらかに接続されている。
【0016】
扉20は、更に内側蓋部24を有する。内側蓋部24は、鍔部23に支持され、扉20の閉状態における後面つまりカバー部22の反対側の面を構成する。内側蓋部24は、正面視円形に形成されている。内側蓋部24は、扉20の閉状態において出入口12よりも後方つまり回転槽13側に突出して設けられている。内側蓋部24は、例えば透明で耐熱性の強化ガラス等で形成しても良い。
【0017】
扉20は、図2に示すように、規制部25を更に有する。洗濯機本体11の前面部111は、挿入部17を有する。規制部25は、鍔部23のヒンジ部15に対する反対側、つまりヒンジ部15に対して枠部16の径方向における対極の位置に設けられている。また、規制部25は、扉20の閉状態における後方つまり扉本体21の反対側であってこの場合枠部16に向かって突出する。規制部25は、先端に図示しない爪部を有する。
【0018】
挿入部17は、図2に示すように、概ね矩形の開口であって、枠部16の内周部162において、ヒンジ部15の反対側に設けられている。挿入部17の内部には、図示しない被係合部がある。挿入部17は、扉20の閉状態において、規制部25を受け入れる。その際、規制部25の先端の爪部は被係合部に係合して、扉20を前面部111に係止する。規制部25は、爪部の反対側の端部つまり鍔部23側に図示しない回動軸を有しており、後述するばね部材27によって爪部が被係合部に係合する方向に不勢されている。
【0019】
扉20は、図2に示すように、ハンドル30を更に有する。ハンドル30は、図2に示すように、鍔部23においてヒンジ部15とは反対側の斜め上方この場合鍔部23の右上部に設けられている。ハンドル30は、鍔部23を形成する部材の強度より高い強度を有する部材で形成しても良い。この場合、ハンドル30は、例えばポリアセタール等、耐衝撃性、耐摩耗性の合成樹脂で形成しても良い。
【0020】
図3図4に示すように、鍔部23は、扉本体21の径方向に垂直な方向であってカバー部22と平行な方向に延びる、回動軸26を有する。ユーザがハンドル30に手を掛けて操作することにより、ハンドル30は図4に示すように、回動軸26の周囲を、ハンドル30の外縁部が扉本体21の最外周部に接近する方向に回動する。また、扉20は、ばね部材27を有する。ばね部材27は、扉本体21とハンドル30との間に設けられ、ハンドル30をユーザによるハンドル30の回動方向と逆の方向に付勢する。ばね部材27は、例えば円筒形状に形成された圧縮コイルばねで構成することができるが、この他に例えば薄い板材を用いたいわゆる薄板ばねであっても良い。この場合、ばね部材27は、一方の端部をハンドル30に、他方の端部を鍔部23に保持されている。ばね部材27の付勢力は、ユーザによる操作等の外力が働いていない状態で、ハンドル30の外縁部が扉本体21の最外周部から間隔を空けた所定の位置となるように設定されている。
【0021】
洗濯機本体11は、図1、2に示すように、窪み部18を有する。窪み部18は、前面部111において、扉20の閉状態でハンドル30と対向する位置に設けられ、後方に向かって窪んで形成されている。窪み部18は、枠部16においてヒンジ部15の反対側の斜め上方に設けられている。具体的には、窪み部18は、枠部16の外周部161と内周部162とに亘って、後方に向かって窪んでいる。ユーザは、ハンドル30を操作する際に、窪み部18に手指を挿入できるので、ハンドル30を操作しやすい。
【0022】
ユーザの操作によってハンドル30が回動し図4の状態となると、規制部25は、ハンドル30の動きに連動してばねの付勢力に反して図示しない回動軸の周りを回動する。すると、規制部25の爪部と挿入部17の被係合部との係合が解除されて、扉20を開くことができる。
【0023】
なお、洗濯運転時には、洗濯機本体11内に設けられた詳細は図示しない電磁式のロック装置によって、規制部25の回動が規制される。そのため、洗濯運転時には、ハンドル30を操作しても扉20を開放することができない。一方、ロック装置が作動していない状態では、規制部25の回動は規制されていない。そして、閉状態においてハンドル30を操作しなくても、扉20は、例えば回転槽13の内側から外側に向かって押すことで開くことができる。
【0024】
ハンドル30は、正面視つまり扉20の閉状態において前方から見た際に、ハンドル30の全体が扉本体21に覆われた位置に設けられている。つまり、ハンドル30の外縁部は、扉本体21の外周部よりも扉本体21の径方向に関して内側に位置する。換言すれば、ハンドル30は、扉本体21から扉本体21の径方向外側に突出していない。また、図5に示すように、背面視において、扉20の外周部とハンドル30の外縁部との間の隙間の扉20の径方向に関する長さ寸法は、扉20の円周方向に亘って一定である。
【0025】
図3図4に示すように、ハンドル30は、ハンドル本体31と、一又は複数この場合二個の差し込み部32と、一又は複数この場合二個のハンドル側リブ33、34と、を有する。ハンドル本体31と、差し込み部32と、ハンドル側リブ33、34とは、樹脂等によって一体成型されている。ハンドル本体31は、扉本体21と概ね平行な方向に延び、扉本体21側の面である第1面311と、扉本体21とは反対側の面である第2面312と、を有する。第2面312は、ユーザがアプローチ可能であり、ユーザによる操作を受ける操作受け面を構成する。差し込み部32は、第1面311から扉本体21に向かって突出し、ばね部材27の円筒形状の内側に挿入されている。それにより、差し込み部32は、可動性を保ちつつばね部材27をハンドル30に保持している。
【0026】
ハンドル側リブ33、34は、いずれも第1面311から扉本体21に向かって突出している。外周側のハンドル側リブを第1ハンドル側リブ33と、第1ハンドル側リブ33よりも内側のハンドル側リブを第2ハンドル側リブ34と称する。第1ハンドル側リブ33と第2ハンドル側リブ34とは、いずれも差し込み部32よりも外周側に位置している。第1ハンドル側リブ33は、ハンドル30の外縁部に設けられている。第1ハンドル側リブ33の突出する長さは、第2ハンドル側リブ34の突出する長さよりも長い。
【0027】
図3図4に示すように、ハンドル30は、隆起部35を有する。隆起部35は、ハンドル本体31の外周側に設けられ、第2面312側つまり扉本体21とは反対側に向かって隆起している。この場合、第2面312が隆起するのに従って、第1面311は陥没している。隆起部35は、差し込み部32よりも外周側に設けられている。本実施形態において、隆起部35は、第2面312に段差を形成せず、なだらかに隆起している。第1ハンドル側リブ33と第2ハンドル側リブ34とは、隆起部35に設けられている。
【0028】
扉本体21は、一又は複数この場合二個の扉側リブ41、42を有する。扉側リブ41、42は、鍔部23からハンドル30側に向かって突出している。つまり、扉20の閉状態において、扉側リブ41、42は、後方に向かって突出している。二個の扉側リブ41、42のうち、外周側の扉側リブを第1扉側リブ41と、第1扉側リブ41よりも内周側の扉側リブを第2扉側リブ42と称する。扉側リブ41、42は、合成樹脂等によって鍔部23と一体成型されている。
【0029】
第1扉側リブ41と、第2扉側リブ42とは、いずれもばね部材27よりも外周側に設けられている。第1扉側リブ41は、鍔部23の最外周部231に設けられている。また、第1扉側リブ41は、第1ハンドル側リブ33よりも扉本体21の径方向に関して外周側に設けられている。第2扉側リブ42は、第2ハンドル側リブ34よりも扉本体21の径方向に関して中心側に設けられている。つまり、第2扉側リブ42は、扉本体21の径方向に関して第2ハンドル側リブ34とばね部材27との間に設けられている。そして、第1ハンドル側リブ33と第2ハンドル側リブ34とは、扉本体21の径方向に関して第1扉側リブ41と第2扉側リブ42との間に設けられている。つまり、ハンドル側リブ33、34と扉側リブ41、42とは、互いに入れ違いになる位置に設けられており、同一平面上に延びるように設けられていない。第2扉側リブ42は、ハンドル本体31の隆起部35と隆起部35以外の部分との境目付近と対向している。
【0030】
扉本体21は、更に、扉側受け部43を有する。扉側受け部43は、鍔部23のハンドル30側の面をカバー部22に向かって溝状に窪ませて形成されている。扉側受け部43は、第1扉側リブ41と第2扉側リブ42との間に設けられている。具体的には、扉側受け部43は、扉20の閉状態において、第2ハンドル側リブ34と対向する位置に設けられている。なお、カバー部22は最外周部221がハンドル30側つまり扉20の閉状態における後方に向けて突出している。鍔部23の最外周部231は、カバー部22の最外周部221の突出による段差に沿うように、ハンドル30側に隆起している。扉側受け部43は、鍔部23の最外周部231の隆起部分よりも扉20の径方向に関して中心側である。具体的には、扉側受け部43の外周側の側壁は、鍔部23の最外周部231との間の段差を形成している。
【0031】
第1扉側リブ41のハンドル30に向かって突出する長さは、第2扉側リブ42のハンドル30に向かって突出する長さと同程度か、やや長い。そして、第1扉側リブ41は、隆起した最外周部231から突出しているため、第1扉側リブ41の先端部は、第2扉側リブ42の先端部よりもハンドル30側に位置する。第2扉側リブ42の先端部は、最外周部231のハンドル30側の表面よりもハンドル30側に位置する。
【0032】
ユーザの操作によるハンドル30の動きについて、図3図4を参照しながら説明する。ハンドル30に外力が働かない状態では、ハンドル30は、ハンドル本体31が鍔部23と概ね平行に延びるように配置されている。この時、ハンドル側リブ33、34は、鍔部23から離れている。また、扉側リブ41、42は、ハンドル30から離れている。
【0033】
ユーザの操作によって、ハンドル30が図3の矢印B方向に回動すると、ハンドル本体31の外縁部は鍔部23に接近する。第1ハンドル側リブ33は、鍔部23の最外周部231つまり隆起した段差の上側に接近する。第2ハンドル側リブ34は、扉側受け部43の底部に向かって接近する。
【0034】
ハンドル30を更に回動させると、図4に示すように、第1ハンドル側リブ33の先端部は、鍔部23の最外周部231に当接する。第1ハンドル側リブ33の先端部と最外周部231との当接により、ハンドル30の回動が停止する。つまり、第1ハンドル側リブ33は、ハンドル30の回動を規制する機能を有する。このとき、ハンドル本体31の外縁部の第2面312側の位置は、第1扉側リブ41の先端部よりも扉本体21とは反対側つまり扉20の閉状態において後方に位置している。また、第2ハンドル側リブ34の先端部は、ハンドル30が最大角度回動した状態で扉側受け部43内部に受け入れられているが、扉側受け部43に当接していない。第2扉側リブ42の先端部は、ハンドル30が最大角度回動した状態でハンドル本体31に当接していない。
【0035】
ハンドル30の最大回動角度は、例えば10°~15°であってよい。本実施形態の場合、ハンドル30の最大回動角度は13°である。ハンドル30からユーザが手を離すと、ばね部材27の付勢力によって、ハンドル30は再び図3に示す所定の位置に戻る。
【0036】
ここで、ハンドル30が扉本体21よりも外周側に突出している場合について考える。その場合ハンドル30と扉本体21との間の隙間が扉本体21側つまりユーザ側に露出する。そのため、ユーザの手がハンドル30と扉本体21との間の隙間に挟まってしまう虞がある。また、ハンドル30の扉本体21から突出した部分を、ユーザが誤ってハンドル30を回動方向と逆方向に押してしまい、ハンドル30が破損してしまう可能性もある。
【0037】
これに対し、以上説明した本実施形態によれば、洗濯機10は、洗濯機本体11と扉20と、を備える。洗濯機本体11は、前面に開口である出入口12を有し内部に回転槽13を有する。扉20は、洗濯機本体11に回動可能に設けられ出入口12を開閉する。扉20は、扉本体21と、規制部25と、ハンドル30と、を有する。扉本体21は、扉20が閉じた閉状態で出入口12を覆う。規制部25は、扉本体21に設けられ、扉20が閉じられた位置で洗濯機本体11に係合して扉20が開放することを規制する。ハンドル30は、ユーザの操作を受けて動きその動きに連動して規制部25を動かして洗濯機本体11と規制部25との係合を解除して扉20を開放可能な状態にする。ハンドル30は、正面視においてハンドル30の全体が扉本体21に覆われた位置に設けられている。洗濯機本体11は、ハンドル30と対向する位置において後方に向かって窪みユーザの手指が挿入可能な窪み部18を有する。
【0038】
これによれば、ハンドル30と扉本体21との間の隙間が扉本体21側つまりユーザ側に露出しないため、ユーザの手がハンドル30と扉本体21との間の隙間に挟まってしまうことを抑制する。また、ハンドル30は扉本体21から突出していないため、ユーザが誤ってハンドル30を回動方向と逆方向に押すことを防止できる。そのため、ハンドル30が破損してしまうことを抑制できる。更にまた、前面部111に設けられた窪み部18の大きさが一定の場合、ハンドル30が扉本体21よりも外周側に突出している構成に比較して、ユーザが手指を挿入する空間が広くなり、ユーザの操作性が向上する。従って、ユーザの利便性を向上する洗濯機が提供される。
【0039】
また、ハンドル30は、扉本体21側へ向かって延びる少なくとも1つのハンドル側リブ33、34を有する。扉本体21は、ハンドル30側へ向かって延びる少なくとも1つの扉側リブ41、42を有する。ハンドル側リブ33、34と扉側リブ41、42とは、互いに入れ違いになる位置に設けられている。
【0040】
これによれば、ハンドル側リブ33、34と扉側リブ41、42とによって、ハンドル30と鍔部23との間の内部構造例えばばね部材27等を隠すことができる。つまりハンドル側リブ33、34と扉側リブ41、42とはユーザに対する目隠しとなって、洗濯機10の外観を向上することができる。また、ハンドル側リブ33、34と扉側リブ41、42とが互い違いに配置されていることから、ハンドル30と扉本体21との間の空間にユーザの指やほこり等の異物が入りにくくなる。そのため、ユーザの安全性や利便性が向上する。
【0041】
ここで、扉側受け部43がない場合について考える。その場合、第2ハンドル側リブ34の長さを長くし過ぎると、ハンドル30がユーザの操作により回動する際に、扉本体21にすぐに当接してしまい、規制部25の規制を解除するのに必要な角度まで回動することができない虞がある。
【0042】
これに対し、本実施形態によれば、扉本体21は、ハンドル30側の面をハンドル30とは反対側へ向かって溝状に窪ませて形成された受け部43を有している。受け部43は、洗濯機本体11と規制部25との係止を解除する解除位置に動いた場合に第2ハンドル側リブ34を受け入れる。
【0043】
これによれば、受け部43を設けたことにより、第2ハンドル側リブ34の長さをある程度まで長くしても回動の途中でハンドル30が扉本体21とぶつかって回動が規制されることが抑制されるので、第2ハンドル側リブ34による目隠し効果と手指やほこり等の異物の侵入の抑制効果とを促進することができる。
【0044】
更に、ハンドル30は、ハンドル側リブとして、ハンドル30の外縁部に設けられた第1ハンドル側リブ33を有する。これによれば、ハンドル30と鍔部23の最外周部231との隙間が狭まるため、ユーザの手指が挟まることを抑制したり、ほこり等の異物が侵入することを抑制したりすることができる。
【0045】
更にまた、ハンドル30は、ハンドル側リブとして、第1ハンドル側リブ33よりも扉20の中心側に設けられた第2ハンドル側リブ34を有する。第2ハンドル側リブ34は、第1ハンドル側リブ33よりも扉本体21側へ突出している。
【0046】
これによれば、第1ハンドル側リブ33と、第2ハンドル側リブ34との少なくとも2つのハンドル側リブが設けられているため、ハンドル側リブが1個だけの場合と比較して、目隠し効果を促進することができる。また、ほこり等の異物の侵入を抑制することができる。
【0047】
更に、ハンドル30は、第1ハンドル側リブ33が扉20に当接することで回動を停止する。これによれば、洗濯機本体11と規制部25との係止を解除して扉20を開放可能な状態にするのに必要なだけの回動角度を確保したうえで、第1ハンドル側リブ33は最大限長くされているので、目隠し効果及び指侵入抑制効果を促進することができる。また、ほこり等の異物の侵入を一層抑制することができる。
【0048】
ここで、第1ハンドル側リブ33が扉本体21に当接することによってハンドル30の回動が停止される構成となっているため、ユーザがハンドル30を操作して扉20を開くたびに、第1ハンドル側リブ33には応力がかかる。そのため、第1ハンドル側リブ33の強度が低いと、長期間の使用な高頻度の使用によって、第1ハンドル側リブ33が破損する可能性がある。
【0049】
これに対し、本実施形態によれば、ハンドル30は、扉本体21のうち少なくともハンドル30が動いた際にハンドル30が接触する箇所つまり鍔部23を構成する部材の強度よりも高い強度を有する部材で構成されている。これによれば、ハンドル30の強度を高めたので、頻繁に扉20が開閉されても、第1ハンドル側リブ33の破損の発生を抑制することができる。また、扉20全体ではなく、ハンドル30の部材を交換するので、強度の高い部材を使用しても、必要以上に材料費が上昇してしまうことがない。
【0050】
扉本体21は、扉側リブとして、扉20の最外周部つまり鍔部23の最外周部231に設けられた第1扉側リブ41を有する。これによれば、第1扉側リブ41を避けた状態でハンドル本体31を最大限扉本体21の外周側に向かって延ばすことできる。そのため、ハンドル30の操作時にテコの原理によりユーザが加える外力が小さくて済む。
【0051】
ここで、ハンドル30を操作する際に、ハンドル30を持つユーザの手が第1扉側リブ41の先端部に接触すると、場合によってユーザは手にごつごつと当たるような違和感を感じ、操作感が損なわれる虞がある。
【0052】
更にまた、ハンドル30は、ユーザの操作を受ける操作受け面である第2面312を有する。ハンドル30が扉本体21に接触する位置まで動かした場合に、操作受け面の外側端部は、第1扉側リブ41の先端部よりも扉本体21とは反対側つまり扉20の閉状態において後方に位置している。
【0053】
これによれば、ハンドル30に外力が働いていない状態から、ハンドル30が最大角度回動した状態まで、第1扉側リブ41よりもハンドル30の外縁部の方が扉本体21の反対方向つまり扉20の閉状態において後方に突出する。そのため、ユーザの手が第1扉側リブ41に当たって操作時に違和感を生じることを抑制でき、ユーザの操作感を損なうことが抑制される。
【0054】
扉本体21は、扉側リブとして、第1扉側リブ41よりも中心側に設けられた第2扉側リブ42を有する。つまり、第2扉側リブ42は、第1扉側リブ41よりも扉本体21の径方向に関して中心側に設けられている。これによれば、第1扉側リブ41のみが設けられている場合と比較して、より一層目隠し効果が促進される。また、ほこり等の異物の侵入抑制効果も促進される。
【0055】
扉20は、ハンドル30と扉本体21との間に設けられてハンドル30を扉本体21から離れる方向へ付勢するばね部材27を有する。ハンドル側リブ33、34又は扉側リブ41、42のいずれか一方又は両方は、ばね部材27の外側に位置している。つまり、第1ハンドル側リブ33、第2ハンドル側リブ34、第1扉側リブ41、第2扉側リブ42、のうちの少なくとも一部または全部は、ばね部材27よりも扉本体21の径方向に関して外側に設けられている。
【0056】
これによれば、ばね部材27をユーザの視界から隠すことができるので、外観を向上することができる。また、ばね部材27にほこり等の異物が詰まるとハンドル30のスムーズな回動が妨げられる恐れがあるが、ばね部材27よりも外側にハンドル側リブ33、34又は扉側リブ41、42のいずれか一方又は両方が存在することで、ばね部材27への異物の侵入を抑制することができる。そのため、ハンドル30のスムーズな操作を維持することができる。
【0057】
更に、ハンドル30は、扉20の外側に設けられて扉本体21とは反対側へ向かって隆起した隆起部35を有する。すなわちハンドル30は、その外縁部が扉本体21とは反対側つまりユーザが操作時に手を挿入する側に隆起している。そのため、ユーザがハンドル30を操作するときにユーザの手が引っ掛かりやすくなり、滑りにくくなるので操作性が向上する。また、隆起部35があることによって、ハンドル30は特に外縁部において扉本体21から離れるように設けられているため、ハンドル30が回動する際のストロークを大きくすることができ、ユーザの操作性を向上することができる。
【0058】
更に、扉20の外周部とハンドル30の外縁部との間の隙間の扉20の径方向に関する長さ寸法は、扉20の円周方向に亘って一定である。これによれば、扉20とハンドル30との間の隙間はできる限り狭く設定されているため、目隠し効果やユーザの指やほこり等の異物の侵入の抑制をより一層促進することができる。
【0059】
(第2実施形態)
第2実施形態について、図6図7を参照して説明する。本実施形態において、ハンドル30は、第1実施形態の隆起部35に替えて、隆起部50を備える。隆起部50は、隆起部35と同様にハンドル本体31の外周側に設けられ、第2面312側つまり扉本体21とは反対側に向かって隆起している。本実施形態の場合、隆起部50は、差し込み部32の辺りから設けられている。つまり、ハンドル本体31の隆起部50と隆起部50以外の部分との境界は、差し込み部32の設けられている辺りに位置している。そのため、第1実施形態の隆起部35と比較して、隆起部50は面積が広くなっている。本実施形態において、隆起部35は、第2面312に段差を形成している。
【0060】
ハンドル30は、更にハンドル側溝部51を有する。ハンドル側溝部51は、ハンドル本体31の扉本体21側の面つまり第1面311を前記扉本体21とは反対側へ向かって窪ませて形成されている。具体的には、ハンドル側溝部51は、隆起部50に設けられている。
【0061】
また、扉本体21は、第1実施形態の第2扉側リブ42に替えて、第3扉側リブ60を有する。第3扉側リブ60は、その突出する長さは、第2扉側リブ42の突出する長さに比較して長い。第3扉側リブ60は、扉20の閉状態においてハンドル側溝部51と対向している。そして、ハンドル側溝部51は、図7に示すように、ユーザの操作によりハンドル30が回動した際に第3扉側リブ60を受け入れる。
【0062】
ここで、ハンドル側溝部51が設けられていない場合、第3扉側リブ60の長さを一定の長さよりも長くしてしまうと、ハンドル30がユーザの操作により回動する際に、第3扉側リブ60がハンドル30にぶつかってしまい、規制部25と洗濯機本体11との係合の解除に必要な角度までハンドル30を回動できなくなってしまう虞がある。
【0063】
これに対し、以上説明した第2実施形態によれば、ハンドル30は、ハンドル30の扉本体21側の面つまり第1面311を扉本体21とは反対側へ向かって窪ませて形成されたハンドル側溝部51を有している。ハンドル側溝部51は、ユーザの操作によりハンドル30が回動した際に第3扉側リブ60を受け入れる。
【0064】
これによれば、ハンドル側溝部51を設けたことにより、第3扉側リブ60の長さをある程度まで長くしても回動の途中でハンドル30が扉本体21とぶつかって回動が規制されることが抑制されるので、第3扉側リブ60による目隠し効果と手指やほこり等の異物の侵入の抑制効果とを促進することができる。
【0065】
更に、ハンドル30は、扉20の外側に設けられて扉本体21とは反対側へ向かって隆起した隆起部50を有する。ハンドル側溝部51は、隆起部50に設けられている。
【0066】
これによれば、ハンドル側溝部51を隆起部50以外の部分に設けた場合と比較して、ハンドル側溝部51と第3扉側リブ60の先端部との距離を長くすることができる。そのため、第3扉側リブ60の突出する長さを長くすることができるため、第3扉側リブ60による目隠し効果と手指やほこり等の異物の侵入の抑制効果とをより一層促進することができる。
【0067】
なお、図面は上記の説明と併せて参照したときに分かりやすくなるように描いてあり、そのため必ずしも一定の縮尺や正確な角度によって表されたものではない。
【0068】
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
10…洗濯機(ドラム式洗濯機)、11…洗濯機本体、111…前面部、12…出入口(開口)、13…回転槽、18…窪み部、20…扉、21…扉本体、25…規制部、27…ばね部材、30…ハンドル、31…ハンドル本体、33…第1ハンドル側リブ(ハンドル側リブ)、34…第2ハンドル側リブ(ハンドル側リブ)、35…隆起部、41…第1扉側リブ(扉側リブ)、42…第2扉側リブ(扉側リブ)、43…扉側受け部(受け部)、50…隆起部、51…ハンドル側溝部、60…第3扉側リブ(扉側リブ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7