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特許7431855チューブフィルタを含む喫煙物品及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】チューブフィルタを含む喫煙物品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20240207BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20240207BHJP
   A24D 3/08 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/17
A24D3/08
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021555323
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 KR2020017114
(87)【国際公開番号】W WO2021125613
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-09-13
(31)【優先権主張番号】10-2019-0170232
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、チン チョル
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】アン、キ チン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ポン ソ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒ テ
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0049135(KR,A)
【文献】特表2005-537814(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0325496(US,A1)
【文献】国際公開第2019/201290(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108185517(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/02
A24D 3/17
A24D 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物質部、第1香液で加香処理された第1チューブフィルタ、及び第2香液で加香処理されたマウスピースを準備する段階と、
前記喫煙物質部、前記第1チューブフィルタ及び前記マウスピースをラッパで結合包装する段階と、を含み、
前記準備する段階は、加香処理のための加香ノズルを前記第1チューブフィルタの中空の長手方向に挿入して、前記第1香液を前記中空を通じて前記第1チューブフィルタの内部に自由落下させて適用する段階を含む、
チューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項2】
前記適用する段階は、前記第1香液を1mm当たり0.3mg~1.0mgの量に前記第1チューブフィルタの内面に適用する段階を含む、請求項1に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項3】
前記適用する段階は、
直径0.8mm~1.1mmである前記加香ノズルを用いて、前記第1香液を1mm当たり0.3mg~0.6mgの量に前記内面に適用するか、
直径1.2mm~1.4mmである前記加香ノズルを用いて、前記第1香液を1mm当たり0.7mg~1.0mgの量に前記内面に適用する段階を含む、
請求項2に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項4】
前記準備する段階は、
前記第1香液の適用以前にチューブ型ロッドの外側面に80℃~150℃のスチームをスチーム噴射ノズルで噴射する段階と、
前記第1香液の適用以後に、前記チューブ型ロッドを前記第1チューブフィルタに切断する段階と、を含み、
前記切断する段階の完了以後、前記第1チューブフィルタに含有された前記第1香液の総量は、前記切断する段階の以前に、前記第1チューブフィルタに適用された前記第1香液の総量対比で92%~99.9%である、
請求項3に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項5】
前記加香ノズルと前記スチーム噴射ノズルは、前記第1チューブフィルタの長手方向に180mm~350mm離隔された、請求項4に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項6】
前記第1チューブフィルタの前記中空に適用される前記第1香液の量は、前記マウスピースに処理される前記第2香液の量の10%~200%である、請求項1に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項7】
喫煙物質部、保湿液で保湿処理された第1チューブフィルタ、及び加香液で加香処理されたマウスピースを準備する段階と、
前記喫煙物質部、前記第1チューブフィルタ及び前記マウスピースをラッパで結合包装する段階と、を含み、
前記準備する段階は、保湿処理のための成形ロッドを前記第1チューブフィルタの中空の長手方向に挿入して、前記保湿液を前記中空を通じて前記第1チューブフィルタの内部に自由落下させて適用する段階を含み、
前記第1チューブフィルタの内部に適用される前記保湿液の量は、前記マウスピースに使用される前記加香液の量の10%~200%である、
チューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法。
【請求項8】
喫煙物質部と、
前記喫煙物質部の下流に位置し、内部に中空が形成された第1チューブフィルタと、
前記第1チューブフィルタの下流に位置するマウスピースと、
前記喫煙物質部、前記第1チューブフィルタ及び前記マウスピースを覆い包むラッパを含み、
前記第1チューブフィルタは、第1香液による加香処理または保湿剤による保湿処理され、前記マウスピースは、第2香液で加香処理され、
前記第1チューブフィルタの内面には、加香処理又は保湿処理のための形成ロッドを前記第1チューブフィルタの中空の長手方向に挿入して、前記第1香液又は前記保湿剤を前記中空を通じて第1チューブフィルタの内面に自由落下させて適用することによって、1mm当たり0.3mg~1.0mgの量の前記第1香液又は前記保湿剤が適用された、チューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項9】
前記第1チューブフィルタは、前記第1香液で加香処理され、
前記第1チューブフィルタのメントール含量は、前記マウスピースのメントール含量より高い、
請求項8に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項10】
前記第1チューブフィルタの下流端と一端が接し、前記マウスピースの上流端と前記一端に対向する他端が接する冷却フィルタをさらに含み、前記冷却フィルタは、ポリ乳酸(PLA)ファブリック、紙管または第2チューブフィルタである、請求項8に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項11】
前記第1チューブフィルタの下流端と一端が接し、前記マウスピースの上流端と前記一端に対向する他端が接する第2チューブフィルタをさらに含む、請求項8に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項12】
前記第2チューブフィルタの内径は、前記第1チューブフィルタの内径より大きく、
前記第1チューブフィルタは、前記保湿剤で保湿処理され、前記第2チューブフィルタは、前記第1香液で加香処理された、
請求項11に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項13】
前記第1香液及び前記第2香液は、メントール60%~80%及びPG(Propylene Glycol)20%~40%を含み、
前記保湿剤は、グリセリン70%~90%及びPG10%~30%を含む、
請求項12に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項14】
前記第2チューブフィルタに適用された前記第1香液の量は、6mg~9mgである、請求項13に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【請求項15】
前記第1チューブフィルタに適用された前記保湿剤の量は、7.5mg~9mgである、請求項14に記載のチューブフィルタを含む喫煙物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブフィルタを含む喫煙物品及びその製造方法に係り、さらに詳細には、中空を通じて加香処理及び/または保湿処理されたチューブフィルタを含む喫煙物品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットから提供されるエアロゾルに香味を付け加える技術に係わる研究が進められている。例えば、エアロゾルに香味を付け加えるように、シガレットを構成するフィルタに香料を噴射したTJNS(Transfer Jet Nozzle System)フィルタなどがシガレット製造に活用されている。
【0003】
一方、従来のようにフィルタ外部面を通じてフィルタ内部に加香液を添加する場合、フィルタ外部を覆い包むシガレット紙への香液転移を介した外部汚染などによる製造工程上の加香液投入量に限界が存在する。また、期間が経過するにより、フィルタ内に適用されたメントールが隣接した無加香チューブフィルタなどに転移され、喫煙時、メントール移行量が急減する問題が発生しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、喫煙中にメントール移行量、ニコチン移行量、及び霧化量の増大を通じて喫味感を改善させうるチューブフィルタを含む喫煙物品及びその製造方法を提供するところにある。
【0005】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、下記記載から本発明が属した技術分野の通常の技術者に明確に理解されるあろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
多様な実施例は、喫煙物品及び喫煙物品の製造方法を提供するところにある。例えば、喫煙物品の製造方法は、チューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法は、喫煙物質部、第1香液で加香処理された第1チューブフィルタ、及び第2香液で加香処理されたマウスピースを準備する段階;及び喫煙物質部、第1チューブフィルタ及びマウスピースをラッパで結合包装する段階;を含み、準備する段階は、第1香液を中空を通じて第1チューブフィルタの内部に適用する段階を含んでもよい。
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【発明の効果】
【0008】
実施例によって、チューブフィルタを内部加香処理する場合、既存TJNS加香処理方式対比でフィルタ内にさらに多量の最大加香液適用が可能になる。具体的に、既存TJNS加香処理方式に適用可能な最大加香量が約0.5mg/mm~0.8mg/mmであることを考慮すれば、既存TJNS加香処理方式対比で約1.2~2倍多い最大加香液適用が可能となる。
【0009】
また、実施例による内部加香チューブフィルタのシガレット採用時、シガレット保存期間において、発生するTJNSフィルタに適用されたメントールの消失率を減少させ、これと同時に、刻みタバコへのメントール転移量を増加させ、喫煙時にメントール喫味感を増大させうる。
【0010】
また、内部加香チューブフィルタが内部保湿チューブフィルタとTJNSフィルタとの間に位置する場合、エアロゾルの熱による香消失を最小化させうる。
【0011】
さらに、実施例によるチューブフィルタの内部加香は、チューブフィルタの内部に加香液を自由落下させるので、チューブ中空内の香液噴射のための複雑なスプレイノズルなしに、香液をチューブ内に均一に十分量を投入させうる。これにより、製造工程が単純化され、製造コストが減少しうる。
【0012】
また、実施例の加香処理方式、加香液処理速度、加香ノズルの直径及び加香ノズルとスチームノズルの離隔距離などをチューブフィルタ製造工程に適用すれば、高温スチームによる香消失を最小化可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図4】一実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
図5】他の実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
図6】さらに他の実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
図7】実施例によるチューブフィルタ内部に加香処理がなされる工程を例示的に示す図面である。
図8】チューブフィルタ内部に加香処理した後、チューブフィルタの上半部の写真である。
図9】本発明の一部実施例による喫煙物品の官能特性評価結果である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施例によれば、喫煙物質部、第1香液で加香処理された第1チューブフィルタ、及び第2香液で加香処理されたマウスピースを準備する段階;及び喫煙物質部、第1チューブフィルタ及びマウスピースをラッパで結合包装する段階;を含み、準備する段階は、第1香液を中空を通じて第1チューブフィルタの内部に適用する段階を含むチューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法を提供する。
【0015】
一部実施例において、前記適用する段階は、前記第1香液を1mm当たり0.3mg~1.0mgの量に前記第1チューブフィルタの内面に適用する段階を含んでもよい。
【0016】
前記適用する段階は、直径が0.8mm~1.1mmである加香ノズルを用いて前記第1香液を1mm当たり0.3mg~0.6mgの量に前記内面に適用するか、直径が1.2mm~1.4mmである加香ノズルを用いて、前記第1香液を1mm当たり0.7mg~1.0mgの量に前記内面に適用する段階を含んでもよい。
【0017】
前記準備する段階は、前記第1香液の適用以前にチューブ型ロッドの外側面に80℃~150℃のスチームをスチーム噴射ノズルで噴射する段階;及び前記第1香液の適用以後に前記チューブ型ロッドを前記第1チューブフィルタに切断する段階;を含み、前記切断段階の完了以後、前記第1チューブフィルタに含有された前記第1香液の総量は、前記切断する段階以前に前記第1チューブフィルタに適用された前記第1香液の総量対比で92%~99.9%でもある。
【0018】
一部実施例において、前記加香ノズルと前記スチーム噴射ノズルは、前記第1チューブフィルタの長手方向に180mm~350mm離隔されうる。
【0019】
一部実施例において、前記第1チューブフィルタの中空に処理される前記第1香液の量は、前記マウスピースに処理される前記第2香液の量の1%~200%でもある。または、前記第1チューブフィルタの中空に処理される前記第1香液の量は、前記マウスピースに処理される前記第2香液の量の10%~200%でもある。または、前記第1チューブフィルタの中空に処理される前記第1香液の量は、前記マウスピースに処理される前記第2香液の量の100%~150%でもある。
【0020】
他の実施例によれば、喫煙物質部、保湿液で保湿処理された第1チューブフィルタ、及び加香液で加香処理されたマウスピースを準備する段階;及び前記喫煙物質部、前記第1チューブフィルタ及び前記マウスピースをラッパで結合包装する段階;を含み、前記準備する段階は、前記保湿液を中空を通じて前記第1チューブフィルタの内部に適用する段階を含み、前記第1チューブフィルタの内部に適用される前記保湿液の量は、前記マウスピースに使用される前記加香液の量の10%~200%である、チューブフィルタを含む喫煙物品の製造方法を提供する。
【0021】
さらに他の実施例によれば、喫煙物質部;前記喫煙物質部の下流に位置して内部に中空が形成された第1チューブフィルタ;前記第1チューブフィルタの下流に位置するマウスピース;及び前記喫煙物質部、前記第1チューブフィルタ及び前記マウスピースを覆い包むラッパ;を含み、前記第1チューブフィルタは、第1香液による加香処理または保湿剤による保湿処理されて前記マウスピースは、第2香液で加香処理された、チューブフィルタを含む喫煙物品を提供する。
【0022】
前記第1チューブフィルタは、前記第1香液で加香処理され、前記第1チューブフィルタのメントール含量は、前記マウスピースのメントール含量よりも高い。
【0023】
一部実施例において、前記第1チューブフィルタの下流端と一端が接し、前記マウスピースの上流端と前記一端に対向する他端が接する冷却フィルタをさらに含み、前記冷却フィルタは、ポリ乳酸(PLA)ファブリック、紙管または第2チューブフィルタでもある。
【0024】
他の一部実施例において、前記第1チューブフィルタの下流端と一端が接し、前記マウスピースの上流端と前記一端に対向する他端が接する第2チューブフィルタをさらに含んでもよい。
【0025】
前記第2チューブフィルタの内径は、前記第1チューブフィルタ内径より大きく、前記第1チューブフィルタは、前記保湿剤で保湿処理され、前記第2チューブフィルタは、前記第1香液で加香処理されうる。
【0026】
前記第1香液及び前記第2香液は、メントール60%~80%及びPG(Propylene Glycol)20%~40%を含み、前記保湿剤は、グリセリン70%~90%及びPG10%~30%を含んでもよい。
【0027】
一部実施例において、前記第2チューブフィルタに適用された前記第1香液の投入量は、6mg~9mgでもある。
【0028】
前記第1チューブフィルタに適用された前記保湿剤の量は、7.5mg~9mgでもある。
【0029】
以下、添付された図面に基づいて本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で掲示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、ただ本実施例は、本発明の掲示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に開示の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体において同一参照符号は、同一構成要素を指称する。
【0030】
別途の定義がない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解される意味として使用可能であろう。また、一般的に使用される既定義の用語は、明白に特別に定義されていない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。
【0031】
また、本明細書において単数形は、文言で特別に言及しない限り、複数形も含まれる。明細書で使用される「含む。(comprises)」及び/または「含む(comprising)」と言及された構成要素、段階、動作及び/または素子は、1つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除しない。
【0032】
本明細書で使用される「第1」または「第2」のような序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0033】
本明細書で使用されたように、「少なくともどの1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともどれ1つ」という表現は、a、b、c、または、aとb、aとc、bとc、または、aとbとcと、を含むと解釈せねばならない。
【0034】
構成要素または層が他の構成要素または層の「上に」、「連結された」または「結合された」と言及されるとき、他の構成要素または層の直上に、直接連結された、または直接結合されたと解釈されるか、他の中間構成要素または、中間層が存在すると解釈されなければならない。逆に、構成要素が異なる構成要素または層の「直上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されるとき、中間構成要素または中間層は存在しない。同じ部材番号は、全体として同じ構成要素を示す。
【0035】
明細書全体において「喫煙物品」は、タバコ、シガーのように、エアロゾルを発生させうる物品を意味する。喫煙物品は、エアロゾル発生物質またはエアロゾル形成基質を含んでもよい。また、喫煙物品は、板状葉タバコ、刻みタバコ、再構成タバコなどタバコ原料を基礎とする固体物質を含んでもよい。喫煙物質は、揮発性化合物を含んでもよい。
【0036】
また、明細書全体において、「上流」または「上流方向」は、喫煙物品を吸煙するユーザの口部から遠くなる方向を意味し、「下流」または「下流方向」は、喫煙物品を吸煙するユーザの口部に近くなる方向を意味する。例えば、図1に図示された喫煙物品100において、喫煙物質部110は、フィルタ120、130、140の上流または上流方向に位置する。
【0037】
さらに、本明細書では、本発明の実施例によるチューブフィルタが電子タバコ機器などのエアロゾル生成装置1000と共に使用される加熱式シガレット2000に適用された場合を例として挙げて説明したが、それに限定されず、本発明の実施例によるチューブフィルタは、燃焼型シガレットに適用可能であるということは言うまでもない。
【0038】
図1ないし図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0039】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1000は、バッテリ1100、制御部1200及びヒータ1300を含んでもよい。エアロゾル生成装置1000の内部空間には、シガレット2000が挿入されうる。一方、図2及び図3に図示されたように、エアロゾル生成装置1000は、蒸気化器1400をさらに含んでもよい。
【0040】
図1ないし図3に図示されたエアロゾル生成装置1000には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1ないし図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1000にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0041】
また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置1000にヒータ1300が含まれていると図示されているが、実施例によって、ヒータ1300は省略されうる。
【0042】
図1には、バッテリ1100、制御部1200及びヒータ1300が一列に配置されたと図示されており、図2も、バッテリ1100、制御部1200、蒸気化器1400及びヒータ1300が一列に配置されたと図示されている。図3には、蒸気化器1400及びヒータ1300が並列に配置されたと図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1000の内部構造は、図1ないし図3に図示されたと限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置1000の設計によって、バッテリ1100、制御部1200、ヒータ1300及び蒸気化器1400の配置関係は変更されうる。
【0043】
シガレット2000がエアロゾル生成装置1000に挿入されれば、エアロゾル生成装置1000は、ヒータ1300及び/または蒸気化器1400を作動させ、シガレット2000及び/または蒸気化器1400からエアロゾルを発生させうる。ヒータ1300及び/または蒸気化器1400によって発生したエアロゾルは、シガレット2000を通過してユーザに伝達される。
【0044】
必要によって、シガレット2000がエアロゾル生成装置1000に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1000は、ヒータ1300を加熱することができる。
【0045】
バッテリ1100は、エアロゾル生成装置1000が動作するのに用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ1100は、ヒータ1300または蒸気化器1400が加熱されるように電力を供給し、制御部1200の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ1100は、エアロゾル生成装置1000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなど(図示せず)の動作に必要な電力を供給することができる。
【0046】
制御部1200は、エアロゾル生成装置1000の動作を全般的に制御することができる。具体的に、制御部1200は、バッテリ1100、ヒータ1300、及び蒸気化器1400だけではなく、エアロゾル生成装置1000に含まれる他の構成の動作を制御することができる。また、制御部1200は、エアロゾル生成装置1000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1000が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0047】
制御部1200は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせとしても具現される。また、他の形態のハードウェアとしても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0048】
ヒータ1300は、バッテリ1100から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1000に挿入されれば、ヒータ1300は、シガレット2000の内側一部領域に挿入され、加熱されたヒータ1300は、シガレット2000内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0049】
ヒータ1300は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ1300は、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ1300が加熱されうる。しかし、ヒータ1300は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに利用することができる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1000に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されうる。
【0050】
一方、他の例として、ヒータ1300は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ1300には、シガレット2000を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、シガレット2000は、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタ(図示せず)を含んでもよい。
【0051】
例えば、ヒータ1300は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素(図示せず)を含んでもよく、加熱要素の形状によってシガレット2000の内部または外部を加熱することができる。
【0052】
また、エアロゾル生成装置1000には、ヒータ1300が複数個配置されうる。この際、複数個のヒータ1300は、シガレット2000の内部に挿入されるように配置され、シガレット2000の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ1300の一部は、シガレット2000の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2000の外部に配置されうる。また、ヒータ1300の形状は、図1ないし図3に図示された形状に限定されず、多様な形状に作製されうる。
【0053】
蒸気化器1400は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2000を通過してユーザに伝達されうる。
【0054】
すなわち、蒸気化器1400によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器1400によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0055】
例えば、蒸気化器1400は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1000に含まれてもよい。
【0056】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含有する液体でもあり、非タバコ物質を含有する液体でもある。液体保存部は、蒸気化器1400から脱着可能にも作製され、蒸気化器1400と一体にも作製されうる。
【0057】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。
【0058】
ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0059】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0060】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置されうる。
【0061】
加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0062】
例えば、蒸気化器1400は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0063】
一方、エアロゾル生成装置1000は、バッテリ1100、制御部1200、ヒータ1300及び蒸気化器1400以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1000は、少なくとも1つのセンサ(例えば、パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入検知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1000は、シガレット2000が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出されうる構造によっても作製される。
【0064】
図1ないし図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1000は、別途のクレードル(図示せず)と共にシステムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1000のバッテリ1100の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1000とが結合された状態でヒータ1300が加熱されうる。
【0065】
シガレット2000は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット2000は、エアロゾル生成物質を含有する第1部分とフィルタなどを含む第2部分とに区分されうる。または、シガレット2000の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれる。例えば、顆粒状またはカプセル状からなるエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されうる。
【0066】
エアロゾル生成装置1000の内部には、シガレット2000の第1部分全体が挿入され、シガレット2000の第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置1000の内部に第1部分の一部だけ挿入され、また第1部分全体及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達されうる。
【0067】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1000に形成された少なくとも1つの空気通路(図示せず)を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置1000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット2000の表面に形成された少なくとも1つの穴(図示せず)を通じてシガレット2000の内部に流入されうる。
【0068】
シガレット2000は、図4ないし図6に図示されたように、多様な構造を有することができる。例えば、シガレット2000は、喫煙物品100、200、300のうち、いずれか1つでもあるが、それに制限されない。以下では、図4ないし図6に図示された喫煙物品100、200、300のうち、いずれか1つであるシガレット2000について詳細に説明する。
【0069】
図4は、一実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
【0070】
図4を参照すれば、喫煙物品100は、喫煙物質部110、第1フィルタセグメント120、第2フィルタセグメント130、第3フィルタセグメント140及びラッパ160を含んでもよい。図示されていないが、前記喫煙物質部110、第1フィルタセグメント120、第2フィルタセグメント130、及び第3フィルタセグメント140のうち、少なくとも1つは、前記ラッパ160によって包装される前、別個のラッパにそれぞれ包装されうる。例えば、喫煙物質部110は、喫煙物質ラッパ(図示せず)によって包装され、第1フィルタセグメント120、第2フィルタセグメント130、及び第3フィルタセグメント140のうち、少なくとも1つは、フィルタラッパ(図示せず)によっても包装される。
【0071】
喫煙物品100の直径は、約4mm~9mmの範囲以内であり、長さは、約45mm~50mmでもあるが、実施例は、それに限定されない。例えば、喫煙物質部110の長さは、約12mm、第1フィルタセグメント120の長さは、約10mm、第2フィルタセグメント130の長さは、約14mm、第3フィルタセグメント140の長さは、約12mmでもあるが、実施例は、それに限定されない。
【0072】
喫煙物質部110は、加熱されたとき、エアロゾルを生成するエアロゾル生成物質を含有する。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0073】
また、喫煙物質部110は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。例えば、風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダ、シナモン、カルダモン、セロリ、フェヌグリーク、カスカリラ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモマイル、メントール、イランイラン、サルビア、スペアミント、生姜、コリアンダー、またはコーヒーなどを含んでもよい。また、湿潤剤は、グリセリンまたはプロピレングリコールなどを含んでもよい。
【0074】
一部実施例において、喫煙物質部110は、板状葉シート(reconstituent tobacco sheet)で充填されうる。他の一部実施例において、喫煙物質部110は、板状葉シートが細かく切られた複数のタバコストランドで充填されうる。複数のタバコストランドは、相同一方向(すなわち、互いに平行な方向)に、またはランダムに喫煙物質部110内に合せられて形成されうる。
【0075】
例えば、板状葉シートは、下記のような過程によっても製造される。まず、タバコ原料を粉砕してエアロゾル生成物質(例えば、グリセリン、プロピレングリコールなど)、加香液、バインダ(例えば、グアガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース(CMC:carboxymethylcellulose)など)、水などが混合されたスラリーを用いて板状葉シートを形成する。スラリーを作るとき、天然パルプまたはセルロースが添加され、1個以上のバインダが混合されて使用されうる。板状葉シートは、スラリーを用いて製造され、乾燥した板状葉シートを切り刻んだり細切れにしたりすることにより、タバコストランドが生成されうる。
【0076】
タバコ原料は、タバコ葉片、タバコ茎、及び/またはタバコ処理中に生じたタバコ微粉でもある。また、板状葉シートには、木材セルロース繊維のような他の添加剤が含有されうる。
【0077】
スラリーには、エアロゾル生成物質が5%~40%添加され、板状葉シートには、エアロゾル生成物質が2%~35%残留されうる。望ましくは、板状葉シートには、エアロゾル生成物質が5%~30%残留されうる。また、喫煙物質部110が喫煙物質部110を覆い包む喫煙物質ラッパによって包装される過程以前に、メントールまたは保湿剤などの加香液を喫煙物質部110の中央に噴射することができる。
【0078】
第1フィルタセグメント120は、内部に中空120Hを含む管状の構造物でもある。第1フィルタセグメント120の長さは、約4mm~30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、それに限定されない。望ましくは、第1フィルタセグメント120の長さは、約10mmにもなるが、それらに限定されない。
【0079】
第1フィルタセグメント120の外径は、約3mm~10mm、例えば、約7mmでもある。第1フィルタセグメント120に含まれた中空120Hの直径は、約2mm~4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、それに限定されない。望ましく、中空120Hの直径は、約2.5mm、約3.4mm、または約4.2mmなどでもあるが、それに限定されない。
【0080】
第1フィルタセグメント120の製造時、可塑剤の含量を調節することで、第1フィルタセグメント120の硬度が調整されうる。
【0081】
また、第1フィルタセグメント120は、内部(すなわち、中空120H)に同一か、あるいは異形材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造されうる。
【0082】
第1フィルタセグメント120は、酢酸セルロースを用いて製造されうる。これにより、ヒータ1300が挿入される状況で喫煙物質部110の内部物質が後に(すなわち、下流方向に)押される現象を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生しうる。
【0083】
一方、本発明の一部実施例による第1フィルタセグメント120は、内部(すなわち、中空120H)を通じて加香処理された内部加香チューブフィルタでもある。他の一部実施例において、第1フィルタセグメント120は、中空120Hを通じて保湿処理されたチューブフィルタでもある。さらに他の一部実施例において、第1フィルタセグメント120は、中空120Hを通じて加香及び保湿処理されたチューブフィルタでもある。加香処理された第1フィルタセグメント120については、以下で詳細に後述する。
【0084】
第2フィルタセグメント130は、ヒータ1300が喫煙物質部110を加熱することで生成されたエアロゾルを冷却させる冷却部材としての役割を遂行することができる。これにより、ユーザは、適当な温度で冷却されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0085】
第2フィルタセグメント130は、押出方式または繊維の製織方式を通じて作製されうる。第2フィルタセグメント130は、単位面積当たり表面積(すなわち、エアロゾルと接触する表面積)を増やすために、多様な形態にも作製される。
【0086】
一部実施例において、第2フィルタセグメント130は、相変異作用によって喫煙物質部110から伝達されたエアロゾルを冷却させうる。例えば、第2フィルタセグメント130を形成する材料は、熱エネルギーの吸収を要する溶融またはガラス遷移のような相変異作用を起こす。エアロゾルが第2フィルタセグメント130に進入する温度において、そのような吸熱反応が起こることにより、第2フィルタセグメント130を通過するエアロゾルの温度が低くもなる。
【0087】
第2フィルタセグメント130の距離または直径は、喫煙物品100の形態によって多様に決定されうる。例えば、第2フィルタセグメント130の長さは、約7mm~20mmの範囲内で適切に採用されうる。望ましく、第2フィルタセグメント130の長さは、約14mmにもなるが、それに限定されない。
【0088】
第2フィルタセグメント130は、ポリマー繊維を製織して作製されうる。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布することもできる。または、加香液が塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に製織して第2フィルタセグメント130を作製することもできる。
【0089】
第2フィルタセグメント130は、高分子物質または生分解性高分子物質を用いて製造することができる。例えば、高分子物質は、ゼラチン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)及びそれらの組合わせであるが、それらに限定されない。また、生分解性高分子物質としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、酢酸セルロース、ポリ-ε-カプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHAs)及び澱粉系熱可塑性樹脂が含まれるが、それらに限定されない。
【0090】
望ましくは、第2フィルタセグメント130は、純粋なポリ乳酸(PLA)のみで作製されうる。例えば、第2フィルタセグメント130は、純粋なポリ乳酸によって作製された繊維ストランド(以下、「繊維ストランド」と称する)を1本以上利用して製造された3次元構造物の形状でもある。ここで、繊維ストランドの太さ、長さ、第2フィルタセグメント130を構成する繊維ストランドの数、繊維ストランドの形状は、多様でもある。第2フィルタセグメント130が純粋なポリ乳酸によって作製されることにより、エアロゾルが第2フィルタセグメント130を通過する過程で特定物質が発生することが防止されうる。
【0091】
第2フィルタセグメント130は、1つまたはそれ以上の工程によって生産され、紙または高分子物質を素材としたラッパで第2フィルタセグメント130の外部を覆い包む工程が追加されうる。ここで、高分子物質は、ゼラチン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)及びそれらの組合わせが含まれるが、その限りではない。
【0092】
一方、第2フィルタセグメント130が製織されたポリマー繊維または巻縮されたポリマーシートによって形成されることにより、第2フィルタセグメント130は、縦方向に延びる単数または複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気及び/またはエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0093】
例えば、巻縮されたポリマーシートからなる第2フィルタセグメント130は、約5μm~300μm、望ましくは、約10μm~250μmの厚さを有する材料から形成されうる。また、第2フィルタセグメント130の全表面積は、約300mm/mm~1000 mm/mmにもなる。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10 mm/mg~100 mm/mgの材料から形成されうる。
【0094】
一部実施例において、第2フィルタセグメント130には、揮発性香味成分を含むスレッド(thread)が含まれる。ここで、揮発性香味成分は、メントールでもあるが、それに制限されない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2フィルタセグメント130に提供するために、十分な量のメントールが充填されうる。
【0095】
一方、第2フィルタセグメント130は、上述した製織されたポリマー繊維の代わりに、多孔性紙シートが巻き取られることで形成されうる。すなわち、第2フィルタセグメント130内部には、第2フィルタセグメント130の長手方向に沿って気流(例えば、エアロゾル)が通過するように、巻き取られた多孔性紙シートが位置することができる。
【0096】
その場合、第2フィルタセグメント130の長手方向に沿って気流が通過するように、巻き取られた多孔性紙シートは、多様なパターンを形成して冷却部700に位置することができる。例えば、第2フィルタセグメント130内部には、ハニカム(honeycomb)パターンの気流パス、不規則的なパターンの気流パス、渦状の気流パスまたは同心円状の気流パスなどが形成されうる。
【0097】
前記多孔性紙は、弾性復元力及び柔軟性を有する材料でもあり、例えば、白華、竹などラッパに使用されるセルロース系物質によっても作製される。
【0098】
第2フィルタセグメント130が多孔性紙シートで形成される場合、スクロース(例えば、スクロースパウダ)、蒸溜水、及び水飴(starch syrup)で構成された塗布物質が多孔性紙材料に塗布されうる。塗布物質に含まれた水飴は、粘度を調節して砂糖/葡萄糖結晶が析出されることを抑制する役割を遂行する。
【0099】
一方、塗布物質に含まれる材料は、上述した例に制限されず、第2フィルタセグメント130のコーティング作業及び乾燥作業の効率を高めるために、追加物質がさらに添加されうる。
【0100】
一実施例において、多孔性紙に塗布される塗布物質の全体濃度対比で、スクロース(例えば、スクロースパウダ)の濃度は、30%wt~70%wtであり、塗布物質の全体重量対比で、水飴の重量は、40%以下でもあるが、それに制限されない。
【0101】
他の実施例において、第2フィルタセグメント130は、可食性(edible)フィルムでもある。前記加食性フィルムは、生分解性フィルム素材を含んでもよい。例えば、生分解性フィルム素材としては、澱粉やセルロース及びそれらの誘導体であるペクチン(pectin)、アルギン酸(alginate)、カラギナン(carrageenan)、キトサン(chitosan)などが用いられる。また、加食性フィルムには、すぐれたコーティング及びフィルム形成能を有するプルラン(pullulan)がさらに添加されうる。上述した生分解性フィルム素材とスクロースが混合されることで加食性フィルム形態の第2フィルタセグメント130が形成されうる。さらに他の実施例において、シート状の第2フィルタセグメント130は、ワックスのような粘度を有する。ワックスのような粘度を有するために、第2フィルタセグメント130は、スクロース、酸性系溶液及び蒸溜水で構成されうる。酸性系溶液は、レモン汁、酢などでもある。
【0102】
第3フィルタセグメント140は、喫煙物品100の下流末端に位置することで、上流から伝達されたエアロゾルをユーザに最終的に伝達するマウスピースとしての役割を遂行することができる。一部実施例において、第3フィルタセグメント140は、酢酸セルロースフィルタでもある。図示されていないが、第3フィルタセグメント140は、リセスフィルタによっても作製される。
【0103】
第3フィルタセグメント140の長さは、約4mm~20mmの範囲内で適切に採用されうる。例えば、第3フィルタセグメント140の長さは、約12mmにもなるが、それらに限定されない。
【0104】
一部実施例において、第3フィルタセグメント140には、少なくとも1つのカプセル(図示せず)が含まれる。前記カプセルは、例えば、香料を含む内容液を被膜で覆い包む球状または円筒状のカプセルでもある。
【0105】
第3フィルタセグメント140を作製する過程で、第3フィルタセグメント140に加香液を噴射することで、香味が発生するようにも作製される。または、加香液が塗布された別途の繊維を第3フィルタセグメント140の内部に挿入することもできる。
【0106】
一部実施例において、前記第3フィルタセグメント140に投入される前記加香液の量は、約4mg~9mgでもある。
【0107】
喫煙物質部110で生成されたエアロゾルは、第2フィルタセグメント130を通過することで冷却され、冷却されたエアロゾルが第3フィルタセグメント140を通じてユーザに伝達される。
【0108】
したがって、第3フィルタセグメント140に加香液が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が発生しうる。
【0109】
一方、従来のように第3フィルタセグメント140にのみ加香液が添加される場合、フィルタ外部を覆い包むシガレット紙への香液転移を介した外部汚染などによる製造工程上の加香液投入量に限界が存在し、表5において後述するように、シガレットの保存期間が経過することにより、第3フィルタセグメント140に適用されたメントールが隣接した無加香チューブフィルタなどに転移され、喫煙時メントール移行量が急減する。
【0110】
これにより、第3フィルタセグメント140のみならず、第1フィルタセグメント120にも加香処理をしようとする試みがあった。但し、第1フィルタセグメント120のようなチューブフィルタは、一般に製造工程中にフィルタの硬度が低ければ、切断時にフィルタの亀裂や押し潰れが発生し、フィルタがドラムに挟まれて連続製造が困難であり、これにより、一般のモノーフィルタと異なってチューブフィルタの硬度を高めるために、工程中に可塑剤含量を高め、100℃前後の高温スチーム処理を通じて瞬時に固く硬化させ、チューブフィルタを製造する工程が必須に伴う。しかし、その場合、高温スチームによって香消失が発生して加香適用に難点があった。
【0111】
これにより、本発明の実施例による喫煙物品は、工程中に高温スチームによる香消失を最小化し、均一に加香処理されたチューブフィルタ製造装置の成形ロッド内部ホールを通じてチューブフィルタの内面(すなわち、中空)に香を噴射することで製造された第1フィルタセグメント120を備える。
【0112】
第1フィルタセグメント120内部に注入される加香液は、図7を参照して後述するチューブフィルタ形成装置の成形ロッドノズル3100から自由落下しうる。一方、第1フィルタセグメント120の硬度を高めるために、第1フィルタセグメント120内部に加香液が投入される以前段階でチューブフィルタ形成装置のスチーム噴射ノズル(図示せず)によって、高温高圧のスチームが第1フィルタセグメント120に噴射される。この際、成形ロッドノズル3100は、チューブフィルタ形成装置のスチーム噴射ノズル(図示せず)から長手方向d1に、約180mm~350mm、望ましくは、約200mm~300mm離隔されうる。
【0113】
一部実施例において、第1フィルタセグメント120に適用されたメントール含有量は、第3フィルタセグメント140のメントール含有量対比で約25%~175%でもある。望ましくは、第1フィルタセグメント120に適用されたメントール含有量は、第3フィルタセグメント140のメントール含有量対比で約100%~150%でもある。すなわち、第1フィルタセグメント120に適用された加香量は、約0.3mg/mm~1.0mg/mm(すなわち、1mm当たり0.3mg~1.0mg)でもある。
【0114】
このように、本発明の実施例によってチューブフィルタを内部加香処理する場合、既存TJNS加香処理方式で適用可能な最大加香量が約0.5mg/mm~0.8mg/mmであることを考慮すれば、既存のTJNS加香処理方式対比で約1.2~2倍多い、最大加香液適用が可能になる。
【0115】
また、本発明の実施例による内部加香チューブフィルタのシガレット採用時、マウスピース(すなわち、第3フィルタセグメント140)に適用されたメントールの消失率を減少させ、これと同時に、刻みタバコ(すなわち、喫煙物質部110)へのメントール転移量を増加させ、喫煙時にメントール喫味感を増大させうる。
【0116】
また、本発明の実施例によるチューブフィルタの内部加香は、チューブフィルタ中空に加香液を自由落下させるので、チューブ中空内の香液噴射のための複雑なスプレイノズルなしにも香液をチューブ内に均一で十分な量を投入させうる。これにより、製造工程が単純になり、製造コストが低減しうる。
【0117】
内部加香チューブフィルタ(すなわち、第1フィルタセグメント120)についてのさらに詳細な説明は、図7を参照して後述する。
【0118】
ラッパ160は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。一例として、ラッパ160の厚さは、約40μm~80μmであり、気孔度は、約5CU~50CUでもあるが、実施例は、それに制限されない。
【0119】
一方、上述したように、喫煙物質部110、第1フィルタセグメント120、第2フィルタセグメント130、及び第3フィルタセグメント140のうち、少なくとも1つは、前記ラッパ160によって包装される前、別個のラッパによってそれぞれ包装されうる。一例として、喫煙物質部110は、喫煙物質ラッパ(図示せず)によって包装され、第1フィルタセグメント120、第2フィルタセグメント130、及び第3フィルタセグメント140それぞれは、第1フィルタラッパ(図示せず)、第2フィルタラッパ(図示せず)、及び第3フィルタラッパ(図示せず)それぞれによって包装されるが、喫煙物品100及びそれを構成する部分がラッパによって包装される方式は、それに制限されない。
【0120】
一部実施例において、前記ラッパは、それぞれが覆い包む領域によって互いに異なる物性を有することができる。
【0121】
一例として、喫煙物質部110を覆い包む前記喫煙物質ラッパの厚さは、約61μmであり、気孔度は、約15CUでもあり、第1フィルタセグメント120を覆い包む第1フィルタラッパの厚さは、約63μmであり、気孔度は、約15CUでもあるが、実施例は、それに制限されない。また、前記喫煙物質ラッパ及び/または前記第1フィルタラッパの内側面には、アルミ箔がさらに含まれる。
【0122】
一方、第2フィルタセグメント130を覆い包む第2フィルタラッパ及び第3フィルタセグメント140を覆い包む第3フィルタラッパは、ハード巻紙によっても作製される。例えば、前記第2フィルタラッパの厚さは、約158μmであり、気孔度は、約33CUであり、前記第3フィルタラッパの厚さは、約155μmであり、気孔度は、約46CUでもあるが、実施例は、それらに制限されない。
【0123】
一部実施例において、ラッパ160には、所定の物質が添加されうる。ここで、所定の物質の例としては、シリコンが該当しうるが、それに限定されない。例えば、シリコンは、耐熱性、耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、撥水性、または電気絶縁性などの特性を有する。但し、上述した特性を有する物質であれば、制限なしにラッパ160に塗布(または、コーティング)されうる。
【0124】
ラッパ160は、喫煙物品100が燃焼される現象を防止することができる。例えば、喫煙物質部110が図1ないし図3を参照して説明したヒータによって加熱されれば、喫煙物品100が燃焼される可能性がある。さらに具体的に、喫煙物質部110に含まれた物質のうち、いずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、喫煙物品100が燃焼されうる。しかし、ラッパ160は、不燃性物質を含有するので、喫煙物品100が燃焼される現象を防止することができる。
【0125】
また、ラッパ160は、喫煙物品100で生成される物質によって、エアロゾル生成装置1000(図1参照)のホルダが汚染されることを防止することもできる。ユーザのパフによって、喫煙物品100内で液体物質が生成されうる。例えば、喫煙物品100で生成されたエアロゾルが外部空気によって冷却することで、液体物質(例えば、水分など)が生成されうる。
【0126】
ラッパ160が喫煙物質部110及び/または第1ないし第3フィルタセグメント120、130、140を包装することにより、喫煙物品100内で生成された液体物質が喫煙物品100の外部への漏れが防止されうる。したがって、エアロゾル生成装置1000のホルダ内部が喫煙物品100で生成された液体物質によって汚染される現象が防止されうる。
【0127】
図5は、他の実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
【0128】
図5を参照すれば、喫煙物品200は、喫煙物質部210、第1フィルタセグメント220、第2フィルタセグメント230、第3フィルタセグメント240、及びラッパ260を含んでもよい。
【0129】
喫煙物品200の喫煙物質部210、第1フィルタセグメント220、第3フィルタセグメント240、及びラッパ260それぞれは、図4を参照して説明した喫煙物質部110、第1フィルタセグメント120、第3フィルタセグメント140、及びラッパ160それぞれと実質的に同じ構成をを有することができる。以下、説明の簡略化のために、反復説明は省略する。
【0130】
本実施例における第2フィルタセグメント230は、図4を参照して説明した第2フィルタセグメント130と異なって、第1フィルタセグメント220と類似して内部に中空230Hを含む管状の構造物でもある。中空の断面形状は、多角形または円形でもあるが、中空の大きさ及び形状は、それに制限されない。
【0131】
第2フィルタセグメント230は、第1フィルタセグメント220に隣接し、第1フィルタセグメント220の下流に位置してもよい。
【0132】
第2フィルタセグメント230の直径(すなわち、外部直径)は、7mm~9mmでもあり、例えば、約7.9mmでもある。第2フィルタセグメント230の長さ(すなわち、喫煙物品200の長手方向と同一方向の長さ)は、約13mm~15mmでもあり、例えば、約14mmでもある。第2フィルタセグメント230の内径は、約3.0mm~5.5mmでもあり、例えば、約4.2mmでもある。
【0133】
この際、第2フィルタセグメント230の内径は、第1フィルタセグメント220の内径より大きくもなる。一例として、第1フィルタセグメント220の内径は、約2.5mmであり、第2フィルタセグメント230の内径は、約4.2mmでもある。
【0134】
第1フィルタセグメント220の内径が第2フィルタセグメント230の内径より小さいので、第1フィルタセグメント220の中空220Hと第2フィルタセグメント230の中空230H内で流動する主流煙(例えば、空気とエアロゾルとの混合物)が拡散され、拡散された主流煙は、下流方向への偏向性が減少しうる。これにより、第2フィルタセグメント230の内部に流動する外部空気との接触面積及び接触時間が増加し、これにより、主流煙の冷却効果は向上しうる。
【0135】
第2フィルタセグメント230は、外部の気体が外部から第2フィルタセグメント230の中空230Hに流入されうる素材を含んでもよく、素材は、複数個の異なる材料の混合物によって形成されうる。素材は、例えば、酢酸セルローストウでもある。
【0136】
一部実施例において、第1フィルタセグメント220及び第2フィルタセグメント230それぞれに加香/保湿処理が適用されうる。例えば、第1フィルタセグメント220は、内部加香処理された内部加香チューブフィルタであり、第2フィルタセグメント230は、内部保湿処理された内部保湿チューブフィルタでもある。または、第1フィルタセグメント220は、内部保湿処理された内部保湿チューブフィルタであり、第2フィルタセグメント230は、内部加香処理された内部加香チューブフィルタでもある。または、第1フィルタセグメント220及び第2フィルタセグメント230それぞれは、内部に加香及び保湿がいずれも処理された内部加香保湿チューブフィルタでもある。
【0137】
望ましくは、第1フィルタセグメント220は、内部保湿処理された内部保湿チューブフィルタであり、第2フィルタセグメント230は、内部加香処理された内部加香チューブフィルタでもある。すなわち、内部加香処理されたチューブ状の第2フィルタセグメント230は、内部保湿処理されたチューブ状の第1フィルタセグメント220より下流に位置するが、TJNSフィルタである第3フィルタセグメント240よりも上流に位置する。
【0138】
このように内部加香チューブフィルタが内部保湿チューブフィルタとTJNSフィルタとの間に位置することで、エアロゾルの熱による香消失が最小化可能となる。
【0139】
一例として、第1フィルタセグメント220及び/または第2フィルタセグメント230には、第3フィルタセグメント240のメントール含有量(例えば、4mg~10mg)対比で約25%~175%(例えば、第3フィルタセグメント240のメントール含有量が7mgである場合であって、約1.75mg~12.25mg)のメントール香が含有されうる。
【0140】
他の例として、第1フィルタセグメント220及び/または第2フィルタセグメント230には、第3フィルタセグメント240のメントール含有量(例えば、4mg~10mg)対比で約25%~175%(例えば、第3フィルタセグメント240のメントール含有量が7mgである場合であって、約1.75mg~12.25mg)の保湿剤が含有されうる。
【0141】
さらに他の例として、第1フィルタセグメント220及び/または第2フィルタセグメント230には、第3フィルタセグメント240のメントール含有量(例えば、4mg~10mg)対比で約25%~175%(例えば、第3フィルタセグメント240のメントール含有量が7mgの場合であって、約1.75mg~12.25mg)のメントール保湿剤が含有されうる。前記メントール保湿剤は、例えばメントール(例えば、35%~45%)、PG(例えば、5%~15%)、グリセリン(例えば、45%~55%)を含んでもよい。
【0142】
図6は、さらに他の実施例による喫煙物品の概略的な構成を示す図面である。
【0143】
図6を参照すれば、喫煙物品300は、前端フィルタセグメント350、喫煙物質部310、第1フィルタセグメント320、第3フィルタセグメント340、及びラッパ360を含んでもよい。
【0144】
喫煙物品300の喫煙物質部310、第1フィルタセグメント320、第3フィルタセグメント340及びラッパ360それぞれは、図4を参照して説明した喫煙物質部110、第1フィルタセグメント120、第3フィルタセグメント140、及びラッパ160それぞれと実質的に同じ構成をを有し、以下、説明の簡略化のために重複説明は省略する。
【0145】
喫煙物品300は、図4及び図5を参照して説明した喫煙物品100、200と異なって、喫煙物質部310の上流端において喫煙物質部310と隣接する前端フィルタセグメント350をさらに含んでもよい。
【0146】
前端フィルタセグメント350は、喫煙物質部310が喫煙物品300が外部に離脱することを防止し、液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置1000(図1ないし図3参照)に流れて行くことも防止しうる。また、前端フィルタセグメント350は、チャネル350Hを含むので、前端フィルタセグメント350の上流端に流入されるエアロゾルが容易に前端フィルタセグメント350の下流端に排出されてユーザが容易にエアロゾルを吸い込むことができる。
【0147】
一部実施例において、前端フィルタセグメント350は、酢酸セルロースによって作製されうる。酢酸セルローストウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、約1.0~10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、約3.0~7.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端フィルタセグメント350のフィラメントのモノデニールは、約5.0でもある。前端フィルタセグメント350のトータルデニール(total denier)は、約25000~35000の範囲内に含まれ、望ましくは、約28000~32000の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、トータルデニールは、約30000でもある。
【0148】
前端フィルタセグメント350は、上流端から下流端に向かって延びるチャネル350Hを含んでもよい。チャネル350Hは、前端フィルタセグメント350の中央に位置する。例えば、チャネル350Hの中心は、前端フィルタセグメント350の中心と一致する。
【0149】
図6において、チャネル350Hは、断面形状が円形であると図示されているが、チャネル350Hの断面形状は、それに制限されない。例えば、チャネル350Hの断面形状は、三葉形状でもある。
【0150】
チャネル350Hの断面積は、約5m m~11mmの範囲内に含まれる。例えば、チャネル350Hの断面積は、約5.75 mmであるか、約8.21 mmであるか、約10.89 mmであるが、それらに限定されない。
【0151】
前端フィルタセグメント350の外径を基準にした全体断面積に対するチャネル350Hの断面積の比率は、約14%~29%の範囲に含まれる。例えば、前記の比率は、約14.9%であるか、約21.3%であるか、約28.3%であるが、それらに限定されない。
【0152】
一部実施例において、第1フィルタセグメント320には、内部加香及び/または保湿処理が適用されうる。例えば、第1フィルタセグメント320は、内部加香チューブフィルタ、内部保湿チューブフィルタ、または内部加香保湿チューブフィルタでもある。
【0153】
一例として、第1フィルタセグメント320には、第3フィルタセグメント340のメントール含有量対比で約25%~175%のメントール香(例えば、メントール加香液またはメントール香料)が含有されうる。一部実施例において、前記メントール香は、メントール約60%~80%(例えば、70%)、PG約20%~40%(例えば、30%)を含んでもよい。
【0154】
他の例として、第1フィルタセグメント320には、第3フィルタセグメント340のメントール含有量対比で約25%~175%の保湿剤が含有されうる。一部実施例において、前記保湿剤は、グリセリン約70%~90%(例えば、80%)、PG約10%~30%(例えば、20%)を含んでもよい。
【0155】
さらに他の例として、第1フィルタセグメント320には、第3フィルタセグメント340のメントール含有量対比で約25%~175%のメントール保湿剤が含有されうる。一部実施例において、前記メントール保湿剤は、メントール35%~45%(例えば、40%)、PG5%~15%(例えば、10%)及びグリセリン45%~55%(例えば、50%)を含んでもよい。
【0156】
以下、実施例と比較例とを通じて本発明の構成及びそれによる効果をさらに詳細に説明する。しかし、本実施例は、本発明をさらに具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がそれら実施例に限定されるものではない。
【0157】
後述する実施例1ないし4、実験例1に係わるさらに明確な理解のために、以下では、図7及び図8と、表1を互いに参照して説明する。
【0158】
図7は、実施例によるチューブフィルタ内部に加香処理される工程を例示的に示す図面である。
【0159】
図7に図示されたチューブ型ロッドTFと、チューブ型ロッドTF内部の中空TF_H形成及び加香処理のための成形ロッド3000の形状、構造、及び大きさなどは、説明の明確化のために単純化して図示されているので、それに制限されるものではないということは言うまでもない。
【0160】
また、図7に図示されたチューブ型ロッドTFは、説明の明確化のために2個の領域、すなわち、チューブ型ロッド下半部の第1領域TF1及びチューブ型ロッド上半部の第2領域TF2に区画して図示したが、前記第1及び第2領域が物理的に区画されたものではないということは言うまでもない。前記チューブ型ロッドTFは、複数のチューブフィルタに切断される前の状態でもある。以下、必要に応じて、チューブ型ロッド及びチューブフィルタを用語的に混用して説明する。
【0161】
実施例1
チューブフィルタTFの形成のための装置(図示せず)の成形ロッド3000を用いて、チューブフィルタTF内部(すなわち、中空TF_H)にメントール含量が約70%である加香液を用いて加香処理を進めた。
【0162】
本実施例において、外径が約7.2mmであり、内径が約2.5mmであるチューブフィルタを使用し、チューブフィルタがチューブフィルタ形成装置において長手方向d1に移動することにより、チューブフィルタTFに投入される加香液Fの量は、約0.1mg/mmである。使用された成形ロッドノズル3100の直径は、約0.9mmである。
【0163】
図示されていないが、チューブフィルタTFに前記加香液Fが投入される以前にチューブフィルタ形成装置のスチーム噴射ノズル(図示せず)によって高温高圧のスチームが噴射され、成形ロッドノズル3100は、スチーム噴射ノズルから長手方向d1に約200mm離隔させた。前記スチームの温度は、例えば、約80℃~150℃でもある。
【0164】
加香液Fは、チューブフィルタ形成装置の成形ロッド3000、さらに具体的には、成形ロッド3000の先端部に位置する成形ロッドノズル3100から自由落下し、チューブフィルタTFの第1領域TF1に吸収される。
【0165】
実施例2
チューブフィルタTFがチューブフィルタ形成装置において長手方向d1に移動することにより、チューブフィルタTFに投入される加香液Fの量が約0.3mg/mmであることを除いては、実施例1と同じ条件でチューブフィルタTFを製造した。
【0166】
実施例3
直径が約1.3mmである成形ロッドノズル3100を使用し、チューブフィルタTFがチューブフィルタ形成装置において長手方向d1に移動することにより、チューブフィルタTFに投入される加香液Fの量を約1mg/mmにしたことを除いては、実施例1と同じ条件でチューブフィルタTFを製造した。
【0167】
実施例4
チューブフィルタTFがチューブフィルタ形成装置において長手方向d1に移動することにより、チューブフィルタTFに投入される加香液Fの量が約1.2mg/mmであることを除いては、実施例3と同じ条件でチューブフィルタTFを製造した。
【0168】
実験例1:チューブフィルタ内部均一加香のための加香量(すなわち、加香液の量)設定
チューブフィルタの均一加香如何を評価するために、上述した実施例1ないし4のように加香量を調節して製造されたチューブフィルタの評価を進めた。
【0169】
図8は、チューブフィルタ内部の均一加香如何を確認するために、チューブフィルタを第2領域TF2(すなわち、自由落下によって加香液が直接適用される下半部に対向する上半部領域)から切取り及び展開した写真であり、表1は、実施例1ないし4による均一加香如何に係わる結果を示す。
【0170】
【表1】

表1及び図8の(a)に示されたように、加香量が0.1mg/mmである実施例1のチューブフィルタでは、香切れが発生し、これにより、チューブフィルタ内に均一な加香がなされていないことを確認した。図8の(b)に示されたように、実施例2のチューブフィルタでは、香切れが発生していない。図8の(c)に示された実施例3のチューブフィルタでは、香切れが発生しておらず、かつ加香液がチューブフィルタ内にさらに均一に処理されたということを確認することができる。実施例4のチューブフィルタも均一加香処理されたことを確認したが、内部加香された加香液がチューブフィルタの外面まで過度に拡散されることにより、チューブフィルタを覆い包むシガレット紙が湿される現象が発生した。これにより、チューブフィルタの加香量が0.3mg/mm~1.0mg/mmである場合、加香特性が優秀になることを確認した。
【0171】
一方、実施例1ないし4とは異なって、成形ロッドノズル3100の直径が0.7mmであり、加香量が約0.3mg/mm~1.0mg/mmである実験では、メントール結晶化発生によるノズル閉塞問題が発生し、前記表1から除いた。また、成形ロッドノズル3100の直径が1.3mmであり、加香量が約0.1mg/mm~0.6mg/mmである実験では、加香液の均一な落下がなされず、前記表1から除いた。
【0172】
上述した結果を通じて、チューブフィルタ内部に適用される加香量が0.3mg/mm~1.0mg/mmである場合、均一加香特性が最も優秀であり、さらに望ましくは、直径が0.8mm~1.1mmである成形ロッドノズル3100を通じて0.3mg/mm~0.6mg/mm範囲の加香量を適用するか、直径が1.2mm~1.4mmである成形ロッドノズル3100を通じて0.7mg/mm~1.0mg/mm範囲の加香量を適用することが、メントール結晶化発生問題解消及び均一加香性確保に最も有利であると確認された。
【0173】
実施例5
加香液の量が約0.3mg/mmである実施例2のチューブフィルタを製造した後、約24時間を保管し、チューブフィルタの第1領域TF1及び第2領域TF2を物理的に切断した。
【0174】
実施例6
チューブフィルタ製造時、加香液の量が約0.6mg/mmであることを除いては、実施例5と同じ条件でチューブフィルタを製造及び切断した。
【0175】
実験例2:チューブフィルタの内部加香拡散評価
チューブフィルタ内の加香拡散如何を確認するために、実施例5及び6それぞれにおける切断したチューブ領域に含まれたメントール含量を分析して表2に示した。
【0176】
【表2】
【0177】
表2に示されたように、第1領域TF1の中空に投入された加香液に含まれたメントールがチューブフィルタ全体に拡散されたことを確認することができる。具体的に、第2領域TF2のメントール含量は、第1領域TF1のメントール含量対比で約70%~95%でもある。望ましくは、第2領域TF2のメントール含量は、第1領域TF1のメントール含量対比で約80%~85%でもある。
【0178】
比較例1
図6に図示された喫煙物品300と同じ構造を有する加熱式シガレットを使用した。すなわち、前記加熱式シガレットには、前端プラグ、媒質部(すなわち、喫煙物質部310)、チューブフィルタ及びマウスピースが含まれた。
【0179】
長さ12mmのチューブフィルタは、上述した内部加香工程が進められておらず、マウスピースは、メントール香が7mg噴射された長さ14mmのTJNS(Transfer Jet Nozzle System)フィルタが使用された。
【0180】
実施例7
1.75mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約25%)のメントール香が内部加香処理された長さ12mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例1と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.15mg/mmである。
【0181】
実施例8
3.50mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約50%)のメントール香が内部加香処理された長さ12mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例1と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.3mg/mmである。
【0182】
実施例9
7.00mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約100%)のメントール香が内部加香処理された長さ12mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例1と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.58mg/mmである。
【0183】
実施例10
10.50mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約150%)のメントール香が内部加香処理された長さ12mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例1と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.88mg/mmである。
【0184】
実験例3:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの物理性評価
チューブフィルタの内部加香処理によるシガレットの物理性変化を検討するために、上述した比較例1及び実施例7ないし10のシガレットに係わる重さ、吸引抵抗、周り、真円度及び希釈率を分析して表3に示した。
【0185】
【表3】

表3に示されたように、チューブフィルタ加香液処理量が増加することにより、シガレットの重さ及び吸引抵抗が若干増加する傾向を示すが、加香処理されていない比較例1のシガレットに対して、物理性面でわずかながら量産規格基準に符合することを確認した。
【0186】
実験例4:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの煙成分分析
内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの煙成分分析のために、製造後、2週経過された比較例1及び実施例7ないし10のシガレットの喫煙中、主流煙の煙成分を分析した。成分分析のための煙捕集は、試料別3回ずつ反復実施され、3回ずつの捕集結果に対する平均値に基づいた成分分析結果を表4に示した。シガレットは、温度約20℃であり、湿度約62.5%である喫煙室で自動喫煙装置を用いてHC(Health Canada)喫煙条件によってテストされた。
【0187】
【表4】

表4に示されたように、メントール含量を除いた成分の量は、比較例1及び実施例7ないし10で有意味な差を示しておらず、これと異なって、メントール移行量は、各実施例のシガレットに含まれたチューブフィルタの加香量が増加することにより、線形的に増加することを確認することができた。
【0188】
実験例5:シガレット保存中のメントール香移行パターン分析
チューブフィルタの内部加香適用による保存保管中のメントール香移行パターンを確認するために、経過期間別に、シガレットの各セグメントのメントール含量を分析した。
【0189】
【表5】
【0190】
表5に示されたように、比較例1及び実施例全般を通じてシガレット製造後、保存期間の間、シガレット内のメントールは、含量の高いセグメントから含量の低いセグメントに移動する様相を示すことを確認することができる。例えば、比較例1のチューブフィルタには、製造時に加香処理されていないが、製造1日後、1.00mgのメントールが検出され、これは、マウスピース部(TJNSフィルタ)から転移されたと推測される。製造後1日が経過されたシガレットのマウスピース部のメントール含量は、比較例1と実施例との間で特に有意味な差は示していない。但し、比較例1のマウスピース部メントール含量は、製造後4週が経過することにより、製造後1日が経過した場合に比べて、約28%のメントール含量(すなわち、2.64mgから1.90mgに減少)を示した。減少したメントールは、ほとんどチューブフィルタ側に転移されたと推測される。比較例1のようにマウスピース部のメントール消失量が多くなれば、これは、喫煙時主流煙へのメントール移行量が減ってメントール喫味が低くなる原因になる。
【0191】
比較例1とは異なって、内部加香チューブフィルタが適用された実施例7ないし10では、マウスピースに適用されたメントールの消失率が減少したことを確認することができる。
【0192】
特に、マウスピースのメントール含有量と同量(すなわち、マウスピースメントール含有量対比で100%)のメントールがチューブフィルタに内部加香処理された実施例9において、保管期間が同一であっても、マウスピースのメントール含有量の消失率が約9%(すなわち、2.76mgから2.49mgに減少)ほど急減したことを確認することができる。
【0193】
さらに、マウスピースのメントール含有量より多量(すなわち、マウスピースメントール含有量対比で150%)のメントールがチューブフィルタに内部加香処理された実施例10では、保管期間が経過することにより、マウスピースのメントール含有量がむしろ約7%(2.90mgから3.11mgに)増加したことを確認することができる。
【0194】
一方、マウスピース及び/またはチューブフィルタに含有されたメントールは、保管期間経過によって刻みタバコ(すなわち、喫煙物質部)にも転移されることを確認することができる。刻みタバコへのメントール転移量は、チューブフィルタの加香量が増加することにより、線形的に増加した。具体的に、製造4週後、比較例1における刻みタバコメントール含量は、約1.31mgであり、実施例7における刻みタバコメントール含量は、約1.56mgであり、実施例8における刻みタバコメントール含量は、約1.78mgであり、実施例7における刻みタバコメントール含量は、製造4週後、約2.22mgであり、実施例7における刻みタバコメントール含量は、製造4週後、約2.30mgである。
【0195】
マウスピース内に残留するメントール及び刻みタバコに転移されたメントールは、喫煙中メントール移行量増大に非常に有利な点を考慮すれば、実施例7ないし10、望ましくは、実施例9及び10のシガレットが、喫煙中香強度及び香満足度が高いと予想される。
【0196】
実験例6:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの喫煙時におけるメントール移行量分析
実験例5で予想されたメントール移行量増大如何確認のために、製造後2週及び製造後4週が経過された比較例1及び実施例7ないし10のシガレットの喫煙時にメントール移行量を分析して表6に示した。
【0197】
【表6】
【0198】
表6に示されたように、実施例7ないし10のいずれにおいても、比較例1に比べて、メントール移行量が増加したことを確認することができ、特に製造経過期間が延びることにより、その差は、顕著であると確認された。
【0199】
これにより、実施例7ないし10のように内部加香チューブフィルタの適用されたシガレットは、シガレットに適用された加香量が増加することで、メントール移行量が単純増加したものではなく、保管期間が長くなっても、メントール移行量を安定して確保する可能性があることを確認することができる。特に、マウスピースメントール含有量対比で約150%のメントールが内部加香処理されたチューブフィルタを採用した実施例10において、製造2週後、メントール移行量対比で製造4週後、メントール移行量の減少量が顕著に減少し、その結果、比較例1に対するメントール移行量増加率は、67.5%と他の実施例に比べて、はるかに高いを確認することができる。
【0200】
比較例2
実施例のために試験用として製造された図5に図示された喫煙物品200と同じ構造を有する加熱式シガレットを使用した。すなわち、前記加熱式シガレットには、媒質部、チューブフィルタ、冷却フィルタ、及びマウスピースが含まれた。
【0201】
長さ10mmのチューブフィルタは、上述した内部加香工程が進められておらず、マウスピースは、メントール香が6mg噴射された長さ12mmのTJNS(Transfer Jet Nozzle System)フィルタが使用された。
【0202】
実施例11
4.5mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約75%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例2と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.45mg/mmである。
【0203】
実施例12
6.0mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約100%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例2と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.6mg/mmである。
【0204】
実施例13
7.5mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約125%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例2と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.75mg/mmである。
【0205】
実施例14
9.0mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約150%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例2と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約0.9mg/mmである。
【0206】
実施例15
10.5mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約175%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例2と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。チューブフィルタ製造時に適用された加香液の量は、約1.05mg/mmである。
【0207】
実験例7:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの物理性評価
チューブフィルタの内部加香処理によるシガレットの物理性変化を検討するために、上述した比較例2及び実施例11ないし15のシガレットに係わる重さ、吸引抵抗、周り、真円度、及び硬度を分析して表7及び表8に示した。
【0208】
【表7】
【0209】
【表8】

表7及び表8に示されたように、チューブフィルタ加香液処理量が増加することにより、シガレットの重さ及び吸引抵抗が若干増加する傾向を示すが、加香処理されていない比較例2のシガレットに対して、物理性面でわずかながら量産規格基準に符合することを確認した。
【0210】
比較例3
チューブフィルタ製造時に投入された加香液の量は、約36mg/80mm(すなわち、約0.45mg/mm)である。前記加香液内のメントール含量は、約70%であり、PG(Propylene Glycol)含量は、約30%である。加香処理は、スチーム噴射ノズルから長手方向(D1、図7参照)に約50mm離隔された位置で遂行された。
【0211】
比較例4
加香処理がスチーム噴射ノズルから約100mm離隔された位置で遂行されたことを除いては、比較例3と同じ条件で加香処理された。
【0212】
比較例5
加香処理がスチーム噴射ノズルから約150mm離隔された位置で遂行されたことを除いては、実施例11と同じ条件で加香処理された。
【0213】
実施例11
加香処理がスチーム噴射ノズルから約200mm離隔された位置で遂行されたことを除いては、比較例3と同じ条件で加香処理された。
【0214】
比較例6
加香処理がスチーム噴射ノズルから約400mm離隔された位置で遂行されたことを除いては、実施例11と同じ条件で加香処理された。
【0215】
実験例8:チューブフィルタの内部加香処理時の香損失率分析
チューブフィルタ内部加香工程過程での香損失率を確認するために、チューブフィルタ製造時に投入されたメントール量と、製造済のチューブフィルタに含有されたメントール量を分析して表9及び表10に示した。
【0216】
【表9】

表9を通じて、チューブフィルタ加香量別に香損失率を確認することができる。表9に示されたように、実施例11ないし15のいずれにおいても、香損失率が平均6%程度と示され、チューブフィルタの成形及び製造工程に必須に伴われる高温スチームによる香消失が大きくないということを確認することができた。
【0217】
【表10】
【0218】
表10を通じて、加香ノズル(すなわち、図7の成形ロッドノズル3100)とスチームノズルの離隔距離別香損失率を確認することができる。表10に示されたように、離隔距離が150mm以下の比較例3ないし5の場合、高温スチームの影響による香消失によって、メントールの投入量対比でチューブ内のメントール含量が60%以下であることを確認することができた。すなわち、香消失率が40%以上であることを確認することができる。
【0219】
一方、離隔距離が400mmである比較例6の場合、実施例11に比べて、むしろ香消失率が増加することを確認することができるが、これは、スチーム噴射後、香液噴射位置が過度に遠くなれば、加香ノズルまでチューブが移送される間に、香投入及び拡散に最適化されたチューブフィルタの硬度よりもさらに多くのチューブ硬化がなされるからである推測される。
【0220】
実験例9:シガレット保存中のメントール香移行パターン分析
チューブフィルタの内部加香適用による保存保管中のメントール香移行パターンを確認するために、経過期間別に、シガレットのセグメントを分離してセグメントそれぞれのメントール含量を分析した。
【0221】
【表11】
【0222】
表11に示されたように、実施例11の製造2週目メントール総量は、比較例2の製造2週目メントール総量対比で約38%増加し、実施例11の製造4週目メントール総量は、比較例2の製造4週目メントール総量対比で約45%増加した。比較例2及び実施例11をそれぞれ見れば、比較例2の製造4週目アセテート部(すなわち、マウスピース部)メントール含量は、製造2週目対比で約4.2%減少したが、これと異なって、実施例11の製造4週目アセテート部メントール含量は、製造2週目対比で約0.1%減少した。
【0223】
これを通じて、内部加香チューブフィルタが適用された実施例11のシガレットが内部加香チューブフィルタが適用されていない比較例2のシガレットよりも経時的な香消失率、特にアセテート部での香消失率がはるかに低いということを確認することができる。
【0224】
実施例11の製造4週目媒質部メントール量は、製造2週目媒質部メントール量対比で約0.15mg増加し、これと異なって、比較例2の製造4週目メントール総量は、比較例2の製造4週目メントール総量対比で約0.08mg増加した。
【0225】
前記結果を通じて、内部加香チューブフィルタが適用された実施例11のシガレットが、内部加香チューブフィルタが適用されていない比較例2のシガレットよりも喫煙中メントール移行量増大に有利であると予想された。
【0226】
実験例10:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの煙成分分析
内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの煙成分分析のために、製造後、2週経過された比較例2及び実施例11のシガレットの喫煙中、主流煙の煙成分を分析した。
【0227】
【表12】
【0228】
表12に示されたように、メントール含量を除いた成分の量は、比較例2及び実施例11で有意味な差を示しておらず、これと異なって、メントール移行量は、実施例11において比較例2対比で約29%増加したことを確認することができた。
【0229】
実験例11:喫煙後のメントール残留量分析
実施例11及び比較例2のシガレットによる喫煙後、シガレットのセグメントを分離してセグメントそれぞれに残留するメントール量、ニコチン量、及びグリセリン量を分析した。
【0230】
【表13】
【0231】
表13に示されたように、セグメント別ニコチン及びグリセリンの残留量は、比較例2と実施例11との間に実質的な差はなかったが、セグメント別メントールの残留量は、実施例11が比較例2対比で24%高いということを確認することができた。
【0232】
比較例7
図4に図示された喫煙物品100と同じ構造を有する加熱式シガレットを使用した。すなわち、前記加熱式シガレットには、媒質部、チューブフィルタ、冷却フィルタ及びマウスピースが含まれた。前記冷却フィルタは、PLAファブリックによって形成された。
【0233】
長さ10mm及び内径2.5mmのチューブフィルタには、内部加香/保湿工程が進められておらず、マウスピースは、メントール香が6mg噴射された長さ12mmのTJNSフィルタが使用された。
【0234】
実施例16
6mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で100%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例7と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。前記保湿剤内のPG(Propylene Glycol)含量は、約20%であり、グリセリン(Glycerin)含量は、約80%である。
【0235】
実施例17
9mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で150%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用したことを除いては、比較例7と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。
【0236】
比較例8
実施例のために試験用として製造された、図5に図示された喫煙物品200と同じ構造を有する加熱式シガレットを使用した。すなわち、前記加熱式シガレットには、媒質部、チューブフィルタ、冷却チューブフィルタ及びマウスピースが含まれた。前記冷却チューブフィルタは、前記チューブフィルタと同様に中空を有するチューブ状を有し、冷却チューブフィルタの内径は、4.2mmである。
【0237】
長さ10mm及び内径2.5mmのチューブフィルタには、内部加香/保湿工程が進められておらず、長さ14mm及び内径4.2mmの冷却チューブフィルタも内部加香/保湿工程が進行されていない。マウスピースは、メントール香が6mg噴射された長さ12mmのTJNSフィルタが使用された。
【0238】
実施例18
7.5mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で120%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ14mmの冷却チューブフィルタを使用したことを除いては、比較例8と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。前記保湿剤内のPG含量は、約20%であり、グリセリン含量は、約80%である。
【0239】
実施例19
9mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で150%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ14mmの冷却チューブフィルタを使用したことを除いては、比較例8と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。
【0240】
実施例20
6mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約100%)のメントール香が内部加香処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用し、9mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で150%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ14mmの冷却チューブフィルタを使用した。その他、比較例8と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。
【0241】
実施例20
9mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で150%)の保湿剤で内部保湿処理された長さ10mmのチューブフィルタを使用し、6mg(すなわち、前記TJNSフィルタのメントール香含有量対比で約100%)のメントール香が内部加香処理された長さ14mmの冷却チューブフィルタを使用した。その他、比較例8と同じ条件で加熱式シガレットを製造した。
【0242】
実験例12:内部加香/保湿フィルタが適用されたシガレットの物理性評価
チューブフィルタ及び/または冷却チューブフィルタ内部の加香及び保湿処理によるシガレットの物理性変化を検討するために、上述した比較例7及び8、実施例16ないし21のシガレットに係わる重さ、硬度、周長及び真円度を分析して表15に示した。
【0243】
表14は、比較例7及び8、実施例16ないし21によるシガレットのスペックである。
【0244】
【表14】
【0245】
【表15】

表15に示されたように、チューブフィルタ加香液/保湿剤処理量が増加することにより、シガレットの重さが比較例に対して若干増加する傾向を示すが、加香または保湿処理されていない比較例7及び8のシガレットに対して、物理性面でわずかながら量産規格基準に符合することを確認した。
【0246】
実験例13:内部加香/保湿フィルタが適用されたシガレットの喫煙中の冷却効果分析
チューブフィルタ及び/または冷却チューブフィルタ内部の加香及び/または保湿処理によるシガレットの喫煙中の冷却効果を検討するために、上述した比較例7及び8、実施例16ないし21のシガレットの喫煙中の主流煙温度を測定して表16に示した。
【0247】
【表16】
【0248】
表16に示されたように、実施例16及び17の両方で比較例7対比で低い主流煙温度が示されており、実施例18ないし21のいずれにおいても、比較例8対比で低い主流煙温度が示された。
【0249】
特に、チューブフィルタ内部に保湿剤を150%適用した実施例17は、比較例7対比で最大温度が約12℃低く、平均温度が約6℃低いと分析された。
【0250】
また、冷却チューブフィルタ内部に保湿剤を150%適用した実施例19ないし21のいずれにおいても、比較例8対比で最大温度が約13℃低く、平均温度が約14℃低いと分析された。
【0251】
実験例14:内部加香/保湿フィルタが適用されたシガレットの喫煙中の煙成分分析
シガレットの煙成分分析のために、製造後、2週経過された比較例7及び8、実施例16ないし21のシガレットの喫煙中の主流煙煙成分を分析して表17に示した。メントール移行量は、保湿処理と共に、加香処理が進められた実施例20及び21についてのみ表18に別途に表示した。
【0252】
【表17】

表17に示されたように、実施例16及び17の両方で比較例7対比で主流煙ニコチン含量が高く示され、実施例18ないし21のいずれにおいても、比較例8対比で主流煙ニコチン含量が高く示された。これを通じて、実施例16ないし21(特に、実施例17、19~21)でのシガレットが比較例対比で喫煙時の喫味感及び満足度が高いと予想される。
【0253】
また、前記表17に数値化はされていないが、前記実験によって実施例16ないし20でのシガレットが、比較例対比で喫煙時の霧化量が増加したことを確認することができた。
【0254】
また、メントール香が内部加香処理されたチューブフィルタ及び保湿剤が内部保湿処理された冷却チューブフィルタを採用した実施例20及び21の場合、喫煙時ニコチン及び霧化量増大と共に香満足度も高くなったと確認された。
【0255】
【表18】

表18に示されたように、保湿処理及び加香処理がいずれも遂行された実施例20~21のいずれにおいても、比較例8対比でメントール移行量が増加したことを確認することができた。特に、上流に位置した第1チューブMTに保湿処理を遂行し、第1チューブMT及びアセテートフィルタ(TJNSフィルタ)の間に位置した第2チューブ(CFT, cooling filter tube)に加香処理を遂行した実施例21において、メントール移行量が実施例20対比で高いと示された。
【0256】
表15ないし17で説明したように、メントール移行量以外の他の数値が実施例20及び21で有意な差を示していないことを考慮すれば、実施例20及び21において類似した冷却性能を有すると示されたが、香消失側面で、実施例21がさらに有利であると示されており、これは、内部加香チューブフィルタが内部保湿チューブフィルタとTJNSフィルタとの間に位置することで、エアロゾルの熱による香消失が最小化されたと推測される。
【0257】
実験例15:内部加香チューブフィルタが適用されたシガレットの喫煙官能評価
マウスピースに含有されたメントールと同量のメントールが内部加香処理されたチューブフィルタが採用され、図6に図示された喫煙物品300と同じ構造を有する実施例9のシガレットと、マウスピースに含有されたメントールと同量のメントールが内部加香処理されたチューブフィルタが採用され、図5に図示された喫煙物品200と同じ構造を有する実施例12のシガレットによる喫煙中/喫煙後の官能評価を実施した。
【0258】
官能特性評価は、総61人の評価パネルメンバーを対象に実施し、総7点満点を基準にした。
【0259】
図9は、本発明の一部実施例による喫煙物品の官能特性評価結果である。
【0260】
図9に示されたように、喫煙中吸引性、メントール強度及びメントール香満足度など全項目で実施例9が比較例1に比べて増加した。また、実施例12も、比較例2に比べて全項目で高い点数が示された。
【0261】
特に、喫煙時にメントール強度は、実施例9において比較例1対比で約53%、実施例12において比較例2対比で約36%増加した。これと同時に、喫煙後、総合満足度は、実施例9において比較例1対比で約25%、実施例12において比較例2対比で約13%増加した。これを通じて、本発明の実施例による内部加香チューブフィルタが適用される場合、喫煙時にメントール香の喫味感を高めると共に、全般的な喫煙満足度も向上させうるということが分かる。
【0262】
前述したように本発明の実施例による喫煙用品用フィルタ及びそれを含む喫煙物品によれば、喫煙者の喫煙後に発生する指の臭みと口臭とをいずれも低減させうる効果がある。
【0263】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9