(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】非対称電極界面を有するメモリ・セル
(51)【国際特許分類】
H10B 63/10 20230101AFI20240207BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20240207BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20240207BHJP
H10B 63/00 20230101ALI20240207BHJP
H10N 70/20 20230101ALI20240207BHJP
H10N 99/00 20230101ALI20240207BHJP
【FI】
H10B63/10
H01L21/90 W
H10B63/00
H10N70/20
H10N99/00
(21)【出願番号】P 2022092613
(22)【出願日】2022-06-08
(62)【分割の表示】P 2020542746の分割
【原出願日】2019-01-29
【審査請求日】2022-06-08
(32)【優先日】2018-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ピロヴァーノ アゴスティーノ
(72)【発明者】
【氏名】ヤストレベネスキー コリャ
(72)【発明者】
【氏名】コンティ アンナ マリア
(72)【発明者】
【氏名】ペッリッツェル ファビオ
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-510983(JP,A)
【文献】特開2009-117668(JP,A)
【文献】特開2016-015477(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0372227(US,A1)
【文献】特開2011-216768(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0243708(US,A1)
【文献】国際公開第2015/130455(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03742507(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0364681(US,A1)
【文献】国際公開第2008/027279(WO,A2)
【文献】特開2007-288201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 63/00
H10B 63/10
H10N 70/00
H10N 99/00
H01L 21/768
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己選択メモリ構成部品と、
上部電極であって、第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面と、前記上部電極の第1の側面から前記上部電極の第2の側面まで伸長する導電性ラインとの第2の界面と、を含む上部電極と、
前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも大きい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第3の界面、を含む底部電極
であって、前記底部電極の上面の第1の方向の長さが前記底部電極の底面の前記第1の方向の長さよりも短い、底部電極と、
を備えたメモリデバイス。
【請求項2】
前記上部電極の前記第1の接触面積のサイズは、前記底部電極の前記第2の接触面積のサイズよりも小さい、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記上部電極は、上面から底面までテーパ化されている、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記上部電極は、底面から上面までテーパ化されている、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記上部電極の前記第1の接触面積の長さは、
前記第1の方向に、前記底部電極の前記第2の接触面積の長さよりも短い、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記自己選択メモリ構成部品の上面、前記上部電極の前記第1の側面、及び、前記上部電極の前記第2の側面、と接触する誘電体ライナを更に備える、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記自己選択メモリ構成部品の前記上面、及び、前記上部電極の前記第1の側面、と接触する前記誘電体ライナの面積は、前記自己選択メモリ構成部品の前記上面、及び、前記上部電極の前記第2の側面、と接触する前記誘電体ライナの面積とは異なる、請求項6に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記上部電極の底面の面積は、前記上部電極の上面の面積とは異なる、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記上部電極のサイズは、前記自己選択メモリ構成部品のサイズよりも小さい、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
自己選択メモリ構成部品
であって、前記自己選択メモリ構成部品の上面の第1の方向の長さが前記自己選択メモリ構成部品の底面の前記第1の方向の長さよりも長い、自己選択メモリ構成部品と、
第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面、を含む上部電極と、
前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも小さい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第2の界面、を含む底部電極と、
を備えたメモリデバイス。
【請求項11】
前記底部電極は、上面から底面までテーパ化されている、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記底部電極は、底面から上面までテーパ化されている、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記自己選択メモリ構成部品に接触する前記底部電極の上面の長さは、前記底部電極に接触する前記自己選択メモリ構成部品の底面の長さよりも短い、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
前記底部電極の上面の長さは、
前記第1の方向に、前記上部電極の底面の長さよりも短い、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項15】
前記底部電極の上面の面積は、前記底部電極の底面の面積とは異なる、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項16】
前記底部電極のサイズは、前記自己選択メモリ構成部品のサイズよりも小さい、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項17】
前記底部電極のサイズは、前記上部電極のサイズよりも小さい、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項18】
基板と、
前記基板上のメモリセルスタックと、
を備えた装置であって、
前記メモリセルスタックは、
自己選択メモリ構成部品と、
上部電極であって、第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面と、前記上部電極の第1の側面から前記上部電極の第2の側面まで伸長する導電性ラインとの第2の界面と、を含む上部電極と、
前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも大きい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第3の界面、を含む底部電極
であって、前記底部電極の上面の第1の方向の長さが前記底部電極の底面の前記第1の方向の長さよりも短い、底部電極と、
を含む、装置。
【請求項19】
前記上部電極の前記第1の接触面積のサイズは、前記底部電極の前記第2の接触面積のサイズよりも小さい、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記上部電極は、上面から底面までテーパ化されている、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[クロスリファレンス]
特許に対する本出願は、2018年2月9日に出願の“MEMORY CELLS WITH ASYMMETRICAL ELECTRODE INTERFACES”という名称のPirovano等による米国特許出願番号15/893,108の優先権を主張する2019年1月29日に出願の“MEMORY CELLS WITH ASYMMETRICAL ELECTRODE INTERFACES”という名称のPirovano等によるPCT出願番号PCT/US2019/015683の優先権を主張し、該出願の各々は、本願の譲受人に与えられ、該出願の各々は、参照によりその全体が本明細書に明白に組み込まれる。
【0002】
以下は、一般に、自己選択メモリ・セルに関し、より詳細には、非対称電極界面を有するメモリ・セルに関する。
【背景技術】
【0003】
メモリ・デバイス(メモリデバイス)は、例えばコンピュータ、無線通信デバイス、カメラ、デジタル・ディスプレイなどの様々な電子デバイスに情報を記憶するために幅広く使用されている。情報は、メモリ・デバイスの異なる状態をプログラミングすることによって記憶される。例えば、二値デバイスは、しばしば、論理「1」または論理「0」によって示される2つの状態を有する。他のシステムでは、3つ以上の状態を記憶する場合がある。記憶された情報にアクセスするために、電子デバイスの構成部品は、メモリ・デバイス内の記憶された状態を読み出す、または感知することができる。情報を記憶するために、電子デバイスの構成部品は、メモリ・デバイス内の状態を書き込む、またはプログラミングすることができる。
【0004】
磁気ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、動的RAM(DRAM)、同期動的RAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気RAM(MRAM)、抵抗RAM(RRAM)、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、相変化メモリ(PCM)、およびその他を含む多数のタイプのメモリ・デバイスが存在する。メモリ・デバイスは、揮発性または不揮発性であってもよい。不揮発性メモリ、例えば、FeRAMは、外部電源がない場合でさえも、長期間、記憶された論理状態を維持することができる。揮発性メモリ・デバイス、例えば、DRAMは、外部電源によって周期的にリフレッシュされない限り、時間の経過とともに、記憶された状態を失うことがある。メモリ・デバイスを改良することは、他の基準のうち、メモリ・セル密度を増加させること、読出し/書込み速度を増加させること、信頼性を増加させること、データ維持を増加させること、消費電力を少なくすること、または製造コストを少なくすることを含むことができる。
【0005】
いくつかのタイプのメモリ・デバイスは、セルの両端間での抵抗の変化を使用して、異なる論理状態をプログラミングおよび感知することができる。例えば、自己選択メモリ・セルでは、論理状態は、メモリ・セル内の電荷および/またはイオンおよび/または元素の分布に基づいて記憶することができる。セルをプログラミングするやり方は、セルを構成する様々な材料の分布に影響を与えることがあり、これはセルのイオンの移動に影響を与えることがあり、これはその後、セルの閾値電圧に影響を与えることがある。閾値電圧は、セルの論理状態に関連付けられ、またはこれを示すことがある。したがって、異なる論理状態間の閾値電圧の小さな変化は、セルを読み出すことができる精度に影響を与えることがある。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様に係るメモリデバイスは、自己選択メモリ構成部品と、上部電極であって、第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面と、前記上部電極の第1の側面から前記上部電極の第2の側面まで伸長する導電性ラインとの第2の界面と、を含む上部電極と、前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも大きい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第3の界面、を含む底部電極と、を備える。本発明の他の態様に係るメモリデバイスは、自己選択メモリ構成部品と、第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面、を含む上部電極と、前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも小さい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第2の界面、を含む底部電極と、を備える。本発明の一態様に係る装置は、基板と、前記基板上のメモリセルスタックと、を備えた装置であって、前記メモリセルスタックは、自己選択メモリ構成部品と、上部電極であって、第1の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第1の界面と、前記上部電極の第1の側面から前記上部電極の第2の側面まで伸長する導電性ラインとの第2の界面と、を含む上部電極と、前記第1の界面の前記第1の接触面積よりも大きい第2の接触面積を有する、前記自己選択メモリ構成部品との第3の界面、を含む底部電極と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする例示的なメモリ・アレイを示す。
【
図2】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルがプロファイルする例示的なメモリ・アレイを示す図である。
【
図3】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスの例示的な断面図である。
【
図4】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスの例示的な断面図である。
【
図5】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスの例示的な断面図である。
【
図6】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスの例示的な断面図である。
【
図7】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する例示的なプロセス・フローを示す図である。
【
図8】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する例示的なプロセス・フローを示す図である。
【
図9】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする例示的なメモリ・アレイを示す図である。
【
図10】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・アレイを含むデバイスを示す図である。
【
図11】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
【
図12】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
【
図13】本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする例示的なメモリ・セルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
非対称電極界面を有する自己選択メモリ・セルは、メモリ・セル内のイオンの分布に影響を与えることができる。メモリ・セル内のイオンの分布が変化するとき、それは、メモリ・セルの閾値電圧に影響を与えることができ、異なるプログラミングされた状態を記憶するために使用することができる。例えば、特定のプログラミング・パルスを加えることにより、セルの特定の電極で、またはその近くでイオンを混み合わせることができる。非対称電極界面は、セルに対する感知ウィンドウを改善することができ、このことは対称電極界面を有するセルと比較して、より正確な感知をもたらすことができる。自己選択メモリ・セルがプログラミングされると、セル内の元素が分離し、イオンの移動が生じる。イオンは、セルに加えられるプログラミング・パルスの極性によって、特定の電極に向かって移動することができる。
【0009】
自己選択メモリ・デバイスにおける感知信頼性の増大は、自己選択メモリ・セルのメモリ記憶素子を備えた非対称電極界面を用いて達成することができる。各メモリ・セルは、プログラミングされると、セル内のイオンが1つの電極に向かって移動するように構成することができる。自己選択メモリ構成部品との非対称電極界面により、イオンのより大きな密度は、1つの電極で、またはその近くで増大することがある。これにより、高密度のイオンを有する領域、および低密度のイオンを有する領域をセル内に作り出すことがある。メモリ・セルに加えられるプログラミング・パルスの極性により、イオンのこのような濃度は、論理「1」または論理「0」の状態を示すことがある。
【0010】
非対称電極界面を有する自己選択メモリ・デバイスは、自己選択メモリ構成部品に接触している底部電極および/または上部電極のサイズを変化させることによって形成することができる。上部電極に接触する自己選択メモリ構成部品の上面の面積は、ワード・ラインおよび/またはデジット・ライン方向の視点から、底部電極に接触する自己選択メモリ構成部品の底面の面積より小さくてもよい。いくつかの例では、誘電体ライナは、非対称電極界面を得るために、ワード・ラインおよびデジット・ライン方向に上部電極の側面に接触していることができる。
【0011】
別の方法では、上部電極に接触する自己選択メモリ構成部品の上面の面積は、ワード・ラインおよびデジット・ライン方向の視点から、底部電極に接触する自己選択メモリ構成部品の底面の面積より大きくてもよい。いくつかの例では、誘電体ライナは、非対称電極界面を得るために、ワード・ラインおよびデジット・ライン方向に上部電極の側面および自己選択メモリ構成部品と接触していてもよい。いくつかの例では、誘電体ライナは、非対称電極界面を得るために、ワード・ライン方向に上部電極の側面および自己選択メモリ構成部品と接触していてもよい。
【0012】
非対称電極界面を有する自己選択メモリ・デバイスは、エッチング技法の例を使用して形成することができる。例えば、自己選択メモリ・デバイスは、上部電極を通してワード・ライン方向に部分的にエッチングされてもよい。誘電体ライナをその後、in-situ技法またはex-situ技法を使用して上部電極の側面に接触するように蒸着させることができる。誘電体ライナは、自己選択メモリ構成部品の寸法が上部電極の寸法よりも幅広いことを可能にするために、続くエッチング・ステップのためのスペーサとして働くことができる。したがって、上部電極と自己選択メモリ構成部品の間の電極界面の面積は、底部電極と自己選択メモリ構成部品の間の電極界面の面積より小さくてもよい。
【0013】
別の方法では、非対称電極界面を有する自己選択メモリ・デバイスは、エッチング技法の他の例を使用して形成することができる。例えば、自己選択メモリ・デバイスは、上部電極および自己選択メモリ構成部品を通してワード・ライン方向に部分的にエッチングされてもよい。誘電体ライナをその後、in-situ技法またはex-situ技法を使用して上部電極の側面および自己選択メモリ構成部品に接触するように蒸着させることができる。誘電体ライナは、自己選択メモリ構成部品の寸法が底部電極の寸法よりも幅広いことを可能にするために、続くエッチング・ステップのためのスペーサとして働くことができる。したがって、上部電極と自己選択メモリ構成部品の間の電極界面の面積は、底部電極と自己選択メモリ構成部品の間の電極界面の面積より大きくてもよい。
【0014】
上で紹介した本開示の特徴は、メモリ・アレイの内容で以下にさらに説明される。非対称電極界面を有する自己選択メモリ・セルは、クロスポイントアーキテクチャの内容で例示および図示されている。本開示のこれらおよび他の特徴はさらに、非対称電極界面を有するメモリ・セルに関する装置図、システム図、およびフローチャートによって例示され、これに関連して記載されている。
【0015】
図1は、本開示の様々な例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする例示的なメモリ・アレイ100を示す。メモリ・アレイ100は、電子メモリ装置とも呼ばれ得る。メモリ・アレイ100は、異なる状態を記憶するようにプログラミング可能なメモリ・セル105を含む。各メモリ・セル105は、論理「0」および論理「1」で示される、2つの状態を記憶するようにプログラミング可能であり得る。いくつかの場合では、メモリ・セル105は、3つ以上の論理状態を記憶するように構成されている。
【0016】
メモリ・セル105は、可変および設定可能な閾値電圧または電気抵抗あるいは両方を有し、論理状態を示す、自己選択メモリ構成部品と呼ばれ得る、カルコゲニド材料を含むことができる。いくつかの例では、セルの閾値電圧は、セルをプログラミングするために使用されるパルスの極性によって変化する。例えば、1つの極性でプログラミングされた自己選択メモリ・セルは、ある特定の抵抗特性、したがって1つの閾値電圧を有することができる。また、この自己選択メモリ・セルは、セルの異なる抵抗特性、したがって、異なる閾値電圧をもたらす可能性がある異なる極性でプログラミングすることができる。上で論じたように、自己選択メモリ・セルがプログラミングされると、セル内の素子は分離し、メモリ・セル105内で電荷および/またはイオンおよび/または元素の再分布を生じさせることができる。本明細書で使用されるとき、用語「イオン」は、これらの可能性のいずれかに関し得る。所与のセルの極性によって、イオンは、特定の電極に向かって移動することがある。例えば、自己選択メモリ・セルにおいて、イオンは、負の電極に向かって移動することができる。メモリ・セルはその後、どの電極に向かってイオンが移動したかを感知するために、セルの両端間に電圧を加えることによって読み出すことができる。いくつかの例では、カチオン(正イオン)は、電極の一方に向かって移動することでき、一方、アニオン(負イオン)は、電極の他方に向かって移動することができる。
【0017】
いくつかの例では、セル・プログラミングは、異なる論理状態を達成するために、結晶構造または原子構成を利用することができる。例えば、結晶または非結晶原子構成を有する材料は、異なる電気抵抗を有することができる。結晶状態は、低電気抵抗を有することができ、いくつかの場合では、「設定(セット)」状態と呼ぶことができる。非結晶状態は、高電気抵抗を有することができ、「再設定(リセット)」状態と呼ぶことができる。メモリ・セル105に加えられた電圧は、したがって、材料が結晶状態にあるか非結晶状態にあるかによって、異なる電流をもたらすことができ、得られた電流の大きさを使用して、メモリ・セル105によって記憶された論理状態を判断することができる。
【0018】
いくつかの場合では、非結晶または再設定状態の材料は、これに関連する閾値電圧を有することができ、すなわち、電流は閾値電圧を超えた後に流れる。したがって、加えられた電圧が閾値電圧より小さい場合、メモリ素子が再設定状態にあると、電流は流れないことがあり、メモリ素子が設定状態にあると、閾値電圧を有さないことがあり(すなわち、ゼロの閾値電圧)、したがって、電流は加えられた電圧に応じて流れることがある。その他の場合では、メモリ・セル105は、異なる論理状態(すなわち、論理1または論理0以外の状態)に対応することが可能で、メモリ・セル105が3つ以上の異なる論理状態を記憶することを可能にする、中間抵抗をもたらすことがある結晶および非結晶領域の組合せを有することができる。以下で論じるように、メモリ・セル105の論理状態は、メモリ素子の溶融を含む加熱によって設定することができる。
【0019】
メモリ・アレイ100は、3次元(3D)メモリ・アレイとすることができ、2次元(2D)メモリ・アレイが互いの上に形成されている。これにより、2Dアレイと比べて、単一のダイまたは基板上に形成することができるメモリ・セルの数を増加させることができ、その後、製造コストを少なくする、またはメモリ・アレイの性能を向上させる、あるいはその両方を行うことができる。
図1に示した例によると、メモリ・アレイ100は、2つのレベルのメモリ・セル105を備え、したがって、3次元メモリ・アレイであると考えることができるが、レベルの数は2つに限らない。各レベルは、メモリ・セル105が各レベルにわたって互いにおおよそ整列されて、メモリ・セル・スタック(メモリセルスタック)145を形成できるように、整列または位置決めすることができる。
【0020】
メモリ・セル105の各列は、アクセス・ライン110およびアクセス・ライン115に接続されている。アクセス・ライン110は、それぞれ、ワード・ライン110およびビット・ライン115としても知られている場合がある。ビット・ライン115は、既知のデジット・ライン115としても知られている場合がある。ワード・ラインおよびビット・ライン、またはその類似物への言及は、理解または操作の損失なしで、相互変更可能である。ワード・ライン110およびビット・ライン115は、アレイを作り出すために、互いにほぼ垂直であってもよい。メモリ・セル・スタック145内の2つのメモリ・セル105は、デジット・ライン115などの共通の導電性ラインを共有することができる。すなわち、デジット・ライン115は、上側メモリ・セル105の底部電極および下側メモリ・セル105の上部電極と電子連通することができる。他の構成も可能である場合があり、例えば、メモリ・セル105は、メモリ記憶素子を有する非対称電極界面を含んでもよい。
【0021】
一般的に、1つのメモリ・セル105は、ワード・ライン110およびデジット・ライン115などの2つの導電性ラインの交差点(クロスポイント)に置くことができる。この交差点は、メモリ・セルのアドレスと呼ぶことができる。ターゲット・メモリ・セル105は、電圧印加されたワード・ライン110およびデジット・ライン115の交差点にあるメモリ・セル105であってもよく、すなわち、ワード・ライン110およびデジット・ライン115は、その交差点でメモリ・セル105の読出しまたは書込みをするために電圧印加することができる。同じワード・ライン110またはデジット・ライン115と電子連通(例えば、接続)している他のメモリ・セル105は、非ターゲット・メモリ・セル105と呼ぶことができる。
【0022】
上で論じたように、電極は、メモリ・セル105およびワード・ライン110またはデジット・ライン115に結合させることができる。電極という用語は、電気導体のことを言うことがあり、いくつかの場合では、メモリ・セル105への電気的接点として利用することができる。電極としては、メモリ・アレイ100の素子または構成部品の間に導電性経路を提供する、トレース、ワイヤ、導電性ライン、導電層などが挙げられ得る。
【0023】
読出しおよび書込みなどの操作は、それぞれのラインに電圧または電流を加えることを含むことができる、ワード・ライン110およびデジット・ライン115を活性化させるまたは選択することによって、メモリ・セル105上で行うことができる。ワード・ライン110およびビット・ライン115は、金属(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、タングステン(W)、チタン(Ti)など)、金属合金、炭素、導電的にドープされた半導体、または他の導電性材料、合金あるいは化合物などの導電性材料でできていてもよい。メモリ・セル105を選択する際、例えば、イオンの移動を、セルの論理状態を設定するために活用することができる。
【0024】
セルを読み出すために、電圧をメモリ・セル105の両端間に加えることができ、得られた電流、または電流が流れ始める閾値電圧は、論理「1」または論理「0」の状態を示すことができる。自己選択メモリ構成部品の一端部または他端部でのイオンの混み合いは、抵抗率および/または閾値電圧に影響を与え、論理状態間のセル応答におけるより大きな区別をもたらす可能性がある。
【0025】
メモリ・セル105へのアクセスは、行デコーダ120および列デコーダ130を通して制御することができる。例えば、行デコーダ120は、メモリ・コントローラ140から行アドレスを受信し、受信した行アドレスに基づいて、適当なワード・ライン110を活性化させることができる。同様に、列デコーダ130は、メモリ・コントローラ140から列アドレスを受信し、適当なデジット・ライン115を活性化させる。したがって、ワード・ライン110およびデジット・ライン115を活性化させることによって、メモリ・セル105にアクセスすることができる。
【0026】
アクセスの際、メモリ・セル105は、感知構成部品125によって読み出す、または感知することができる。例えば、感知構成部品125は、メモリ・セル105にアクセスすることによって生成される信号に基づいて、メモリ・セル105の記憶された論理状態を判断するように構成することができる。信号は電圧または電流を含むことができ、感知構成部品125は、電圧感知増幅器、電流感知増幅器、または両方を備えることができる。例えば、電圧は、(対応するワード・ライン110およびデジット・ライン115を使用して)メモリ・セル105に加えることができ、得られた電流の大きさはメモリ・セル105の電気抵抗に依存することがある。同様に、電流をメモリ・セル105に加えることができ、電流を生成するための電圧の大きさはメモリ・セル105の電気抵抗に依存することがある。感知構成部品125は、信号を検出および増幅させるために、様々なトランジスタまたは増幅器を備えていてもよく、ラッチングと呼ぶことができる。メモリ・セル105の検出された論理状態はその後、入出力135として出力することができる。いくつかの場合では、感知構成部品125は、列デコーダ130または行デコーダ120の一部であってもよい。あるいは、感知構成部品125は、列デコーダ130または行デコーダ120に接続、または電子連通してもよい。
【0027】
メモリ・セル105は、関連するワード・ライン110およびデジット・ライン115を同様に活性化させることによってプログラミングまたは書込みをすることができ、すなわち、論理値をメモリ・セル105に記憶させることができる。列デコーダ130または行デコーダ120は、データ、例えば入出力135を、メモリ・セル105に書き込むことを許容することができる。位相変化メモリまたは自己選択メモリの場合、メモリ・セル105は自己選択メモリ構成部品を加熱することによって、例えば、自己選択メモリ構成部品を通して電流を通過させることによって書き込むことができる。メモリ・セル105に書き込まれた論理状態、例えば、論理「1」または論理「0」に依存して、イオンは特定の電極で、またはその近くで混み合っている可能性がある。例えば、メモリ・セル105の極性によって、第1の電極で、またはその近くでのイオンの混み合いは、論理「1」の状態を示す第1の閾値電圧をもたらすことがあり、第2の電極で、またはその近くでのイオンの混み合いは、論理「0」の状態を示す、第1の閾値電圧とは異なる第2の閾値電圧をもたらすことがある。第1の閾値電圧および第2の閾値電圧は、例えば、所定の極性で行われる読出し動作中に判断することができる。第1および第2の閾値電圧間の差は、
図3~
図8を参照して説明するものを含む、非対称電極界面を有するメモリ・セル内でより顕著である可能性がある。
【0028】
いくつかのメモリ・アーキテクチャでは、メモリ・セル105へのアクセスにより、記憶した論理状態を劣化または崩壊させることがあり、メモリ・セル105に対する元の論理状態に戻るために、再書込みまたはリフレッシュ動作が行われることがある。DRAMでは、例えば、論理記憶コンデンサは、感知動作中に部分的にまたは完全に放電されて、記憶した論理状態を破壊する場合がある。したがって、論理状態は感知動作後に再書込みをする場合がある。加えて、単一のワード・ライン110を活性化させることは、行における全てのメモリ・セルの放電をもたらす場合があり、したがって、行における全てのメモリ・セル105は再書込みをする必要がある場合がある。しかし、PCMおよび/または自己選択メモリなどの不揮発性メモリでは、メモリ・セル105へのアクセスは、論理状態を崩壊しないことができ、したがって、メモリ・セル105はアクセス後の再書込みを必要としないことができる。
【0029】
DRAMを含むいくつかのメモリ・アーキテクチャは、外部電源によって周期的にリフレッシュされない限り、時間の経過とともにその記憶した状態を失うことがある。例えば、充電されたコンデンサは、漏洩電流により時間の経過とともに放電され、記憶した情報の損失をもたらすことがある。これらのいわゆる揮発性メモリ・デバイスのリフレッシュ速度は、比較的高いことがあり、例えば、DRAMに対して数十リフレッシュ動作/秒であり、かなりの電力消費をもたらすことがある。メモリ・アレイがより大きくなると、大きな電力消費が、特に電池などの限界のある電源に頼る移動デバイスに対して、メモリ・アレイの展開または動作(例えば、電力供給、熱生成、材料制限など)を抑制する可能性がある。以下に論じるように、不揮発性PCMおよび/または自己選択メモリ・セルは、他のメモリ・アーキテクチャに対する改良された性能をもたらすことができる有益な特性を有することができる。例えば、PCMおよび/または自己選択メモリは、DRAMに匹敵する読出し/書込み速度を提供することができるが、不揮発性であってもよく、大きなセル密度を可能にする。
【0030】
メモリ・コントローラ140は、様々な構成部品、例えば、行デコーダ120、列デコーダ130、および感知構成部品125を通してメモリ・セル105の動作(読出し、書込み、再書込み、リフレッシュ、放電など)を制御することができる。いくつかの場合では、行デコーダ120、列デコーダ130、および感知構成部品125の1つまたは複数は、メモリ・コントローラ140と共に配置することができる。メモリ・コントローラ140は、所望のワード・ライン110およびデジット・ライン115を活性化させるために、行および列アドレス信号を生成することができる。メモリ・コントローラ140はまた、メモリ・アレイ100の動作中に使用される様々な電圧または電流を生成および制御することができる。例えば、1つまたは複数のメモリ・セル105にアクセスした後に、ワード・ライン110またはデジット・ライン115に放電電圧を加えることができる。
【0031】
一般的に、本明細書で論じた印加電圧または電流の大きさ、形状、または持続時間は、調節または変更することができ、メモリ・アレイ100を操作する際に論じた様々な動作で異なっていてもよい。さらに、メモリ・アレイ100内の1つ、多数、または全てのメモリ・セル105は同時にアクセスすることができ、例えば、メモリ・アレイ100の多数または全てのセルは、全てのメモリ・セル105、またはメモリ・セル105のグループが単一の論理状態に設定されている再設定動作中に同時にアクセスすることができる。
【0032】
図2は、本開示の様々な例による、不揮発性メモリ・セルの読出しおよび書込み、およびメモリ・セルにおけるプログラミング改良をサポートする例示的なメモリ・アレイ200を示す。メモリ・アレイ200は、
図1を参照したメモリ・アレイ100の例であってもよい。
【0033】
メモリ・アレイ200は、
図1を参照して記載するような、メモリ・セル105、ワード・ライン110、およびデジット・ライン115の例であることがある、メモリ・セル105-a、メモリ・セル105-b、ワード・ライン110-a、およびデジット・ライン115-aを備えることができる。メモリ・セル105-aは、電極205(例えば、上部電極)、電極210(例えば、底部電極)、および自己選択メモリ構成部品220を備えることができる。メモリ・セル105-aの論理状態は、自己選択メモリ構成部品220の少なくとも1つの特徴に基づいていてもよい。メモリ・セル105-bは、メモリ・セル105-aと同様に、上部電極、底部電極、および自己選択メモリ構成部品を備えることができる。いくつかの場合、3Dメモリ・アレイは、多数のメモリ・アレイ200を互いに積み重ねることによって形成することができる。2つの積み重ねられたアレイは、いくつかの例では、共通の導電性ラインを有することができ、したがって、各レベルがワード・ライン110-aまたはデジット・ライン115-aを共有することができる。メモリ・セル105-aは、ターゲット・メモリ・セル、すなわち、本明細書の他の部分に記載されているような、感知動作のターゲットを示すことができる。
【0034】
メモリ・アレイ200のアーキテクチャは、クロスポイントアーキテクチャと呼ぶことができる。それは、ピラー構造と呼ぶこともできる。例えば、
図2に示すように、ピラーは、第1の導電性ライン(例えば、ワード・ライン110-aなどのアクセス・ライン)および第2の導電性ライン(例えば、デジット・ライン115-aなどのアクセス・ライン)と接触していてもよい。ピラーはメモリ・セル105-aを備えることができ、メモリ・セル105-aは第1の電極(例えば、上部電極205)、自己選択メモリ構成部品220、および第2の電極(例えば、底部電極210)を備えている。メモリ・セル105-aは、(
図3~
図8を参照して記載したものを含む)非対称電極界面を有してもよい。非対称電極界面は、メモリ・セル105-aの極性によって、上部電極205または底部電極210でのイオンの混み合いを生じさせることがある。上部電極205または底部電極210でのイオンの混み合いにより、上に記載するように、メモリ・セル105-aのより正確な感知が可能になる。加えて、非対称電極界面は、隣接したワード・ライン間の短絡を緩和することができる。
【0035】
図2に示す交差点またはピラー・アーキテクチャは、他のメモリ・アーキテクチャと比較して、より低い製造コストで比較的高密度のデータ記憶を提供することができる。例えば、交差点アーキテクチャは、他のアーキテクチャと比較して、小さくした領域、したがって、大きなメモリ・セル密度を有するメモリ・セルを有することができる。例えば、アーキテクチャは4F
2メモリ・セル領域を有することができ、Fは、3端子選択のものなどの、6F
2メモリ・セル領域を有する他のアーキテクチャと比較して、最も小さなフィーチャサイズである。例えば、DRAMは、各メモリ・セルに対する選択構成部品として3端末デバイスであるトランジスタを使用することができ、ピラー・アーキテクチャと比較して、より大きなメモリ・セル領域を有することができる。
【0036】
いくつかの例では、正の電圧源を使用して、メモリ・アレイ200を操作することができ、中間電圧の大きさは正の電圧源の大きさと仮想接地の間である。いくつかの例では、ビット・ライン・アクセス電圧およびワード・ライン・アクセス電圧は両方とも、メモリ・セル105-aのアクセス動作前に、中間電圧で維持される。そして、アクセス動作中、ビット・ライン・アクセス電圧は(例えば、正の供給レールに対して)大きくなることができ、一方、ワード・ライン・アクセス電圧は(例えば、仮想接地に対して)同時に小さくなることができ、メモリ・セル105-aの両端間に正味電圧を生成する。セル105-aの両端間に電圧を加えた結果、電流がセル105-aを通して流れ始める閾値電圧は、上部電極205または底部電極210に向かうイオンの移動の関数であり得、これにより、自己選択メモリ構成部品220、ならびに自己選択メモリ構成部品220と上部電極205および底部電極210との間の非対称電極界面の形状で変化し得る。
【0037】
自己選択メモリ構成部品220は、いくつかの例では、第1の導電性ラインと第2の導電性ラインの間、例えば、ワード・ライン110-aとデジット・ライン115-aの間で直列に接続することができる。例えば、
図2に示すように、自己選択メモリ構成部品220は、上部電極205と底部電極210の間に配置することができ、したがって、自己選択メモリ構成部品220は、デジット・ライン115-aとワード・ライン110-aの間で直列に配置することができる。他の構成も可能である。上に記載したように、自己選択メモリ構成部品220は、閾値電圧が満たされたまたはこれを超えた場合に、電流が自己選択メモリ構成部品220を通して流れるように、閾値電圧を有することができる。閾値電圧は、メモリ・セル105-a、ならびに自己選択メモリ構成部品220と上部電極205および底部電極210との間の非対称電極界面のプログラミングに依存することがある。
【0038】
自己選択メモリ構成部品220は、ワード・ライン110-aとデジット・ライン115-aの間に直列構成で配置することができる。自己選択メモリ構成部品220は、セレニウムを含むカルコゲニド・ガラスを含むことができる。いくつかの例では、自己選択メモリ構成部品220は、セレニウム、ヒ素(As)、テルル(Te)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、またはアンチモン(Sb)の少なくとも1つの組成物を含んでいる。電圧が自己選択メモリ構成部品220の両端間に加えられると(または、上部電極205と底部電極210の間に電圧差があると、イオンは一方または他方の電極に向かって移動することができる。自己選択メモリ構成部品220は、セレクタ・デバイスとして働くこともできる。このタイプのメモリ・アーキテクチャは、自己選択メモリと呼ぶことができる。
【0039】
図3は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイス302の例示的な断面
図300-aおよび300-bを示す。自己選択メモリ構成部品220-aは、ワード・ライン方向(例えば、第1の方向)および/またはデジット・ライン方向(例えば、第2の方向)に上部電極205-aおよび底部電極210-aとの非対称電極界面を有することができる。例えば、上部電極205-aの長さは、底部電極210-aの長さより小さくてもよく、それによって自己選択メモリ構成部品220-aとの上部電極界面を、自己選択メモリ構成部品220-aとの底部電極界面よりも小さくさせる。上部電極205-aは、デジット・ライン115-bに結合させることができ、底部電極210-aは、ワード・ライン110-bに結合させることができる。
【0040】
自己選択メモリ構成部品220-aは、上面310と、この上面310に対向した底面315とを備える。自己選択メモリ構成部品220-aは、ワード・ライン方向の長さ340と、デジット・ライン方向の長さ360とを含むこともできる。長さ340および長さ360により、上面310および底面315の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ340は、ワード・ライン方向に上面310および底面315に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-aの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ360は、デジット・ライン方向に上面310および底面315に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-aの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上面310の面積および底面315の面積は、等しくすることもできる。
【0041】
いくつかの場合では、長さ340は、ワード・ライン方向に上面310および底面315に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-aの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイル)を示すことができる。いくつかの場合では、長さ360は、デジット・ライン方向に上面310および底面315に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-aの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上面310の面積および底面315の面積は、等しくないとすることもできる。
【0042】
自己選択メモリ構成部品220-aは、上部電極205-aに接触している上面310を備える。ある場合には、上部電極205-aと自己選択メモリ構成部品220-aの上面310との間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-aと上部電極205-aおよび底部電極210-aとの間に存在してもよい。上部電極205-aは、ワード・ライン方向の長さ335と、デジット・ライン方向の長さ355とを含むことができる。長さ335および長さ355は、上部電極205-aの上面および底面の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ335は、ワード・ライン方向に上部電極205-aの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-aの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ355は、デジット・ライン方向に上部電極205-aの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-aの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上部電極205-aの上面の面積および底面の面積を、等しくすることもできる。
【0043】
いくつかの場合では、長さ335は、ワード・ライン方向に上部電極205-aの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-aの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ355は、デジット・ライン方向に上部電極205-aの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-aの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上部電極205-aの上面の面積および底面の面積は、等しくないとすることもできる。
【0044】
いくつかの場合では、上部電極205-aの長さ335は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-aの長さ340より小さくてもよい。他の例では、上部電極205-aの長さ355は、デジット・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-aの長さ360より小さくてもよい。すなわち、上部電極205-aは、自己選択メモリ構成部品220-aより小さくてもよい。上部電極205-aのそのような構成は、上部電極205-aと自己選択メモリ構成部品220-aの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310の面積より小さくてもよい。
【0045】
ワード・ラインの視点から、誘電体ライナ305は、上部電極205-aおよび自己選択メモリ構成部品220-aの1つまたは複数の面と接触していてもよい。例えば、誘電体ライナ305は、上部電極205-aの側面320および側面325と接触していてもよい。誘電体ライナ305は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触していることもできる。例えば、誘電体ライナ305は、上部電極205-aに接触していない上面310の一部と接触していることができる。いくつかの例では、誘電体ライナ305は、側面320、側面325、上面310、またはそれらの組合せと接触していてもよい。誘電体ライナ305は、自己選択メモリ構成部品220-aの材料に適合する誘電体材料とすることができる。例えば、誘電体ライナ305は、電気的に中性な材料とすることができる。
【0046】
誘電体ライナ305は、上部電極205-aの寸法と自己選択メモリ構成部品220-aの寸法の間に空間を作り出すために、メモリ・デバイス302の1つまたは複数の面に沿って配設することができる。例えば、長さ330は、上部電極205-aの長さ335より大きく、側面320および側面325に接触している誘電体ライナ305を含んでいてもよい。いくつかの場合では、長さ330は、上部電極205-aの長さ335より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ330は、ワード・ラインの視点から自己選択メモリ構成部品220-aの長さ340と等しくすることができる。
【0047】
いくつかの例では、長さ330は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の長さによって変化することができる。例えば、上部電極205-aの側面320、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面325、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-aの側面320、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面325、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-aの側面320、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面325、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量より小さくてもよい。
【0048】
デジット・ラインの視点から、誘電体ライナ305は、上部電極205-aの側面380および側面385と接触していてもよい。加えて、誘電体ライナ305は、デジット・ライン方向にデジット・ライン115-bの側面370および側面375と接触していてもよい。誘電体ライナ305は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触していることもできる。誘電体ライナ305は、側面370、側面380、側面375、側面385、上面310、またはそれらの組合せに接触していることもできる。長さ350は、側面380および側面385に接触している上部電極205-aおよび誘電体ライナ305の長さ355を含むことができる。いくつかの場合では、長さ350は、上部電極205-aの長さ355より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ350は、デジット・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-aの長さ360と等しくすることができる。
【0049】
長さ350は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の長さによって変化することができる。例えば、上部電極205-aの側面380、デジット・ライン115-bの側面370、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面385、デジット・ライン115-bの側面375、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-aの側面380、デジット・ライン115-bの側面370、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面385、デジット・ライン115-bの側面375、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-aの側面380、デジット・ライン115-bの側面370、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量は、上部電極205-aの側面385、デジット・ライン115-bの側面375、および自己選択メモリ構成部品220-aの上面310に接触している誘電体ライナ305の量より小さくてもよい。
【0050】
自己選択メモリ構成部品220-aは、底部電極210-aに接触している底面315も備える。ある場合には、底部電極210-aと自己選択メモリ構成部品220-aの底面315との間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-aと上部電極205-aおよび底部電極210-aとの間に存在してもよい。底部電極210-aは、ワード・ライン方向の長さ345と、デジット・ライン方向の長さ365とを含むことができる。長さ345および長さ365は、上部電極205-aの上面および底面の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ345は、ワード・ライン方向に底部電極210-aの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-aの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ365は、デジット・ライン方向に底部電極210-aの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-aの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。
【0051】
いくつかの場合では、底部電極210-aの長さ345は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-aの長さ340と等しくすることができる。デジット・ラインの視点から、底部電極210-aの長さ365は、自己選択メモリ構成部品220-aの長さ360より大きくてもよい。底部電極210-aのそのような構成は、底部電極210-aと自己選択メモリ構成部品220-aの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-aの底面315の面積と等しくすることができる。
【0052】
いくつかの場合では、底部電極210-aは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方にテーパ化プロファイルを示すことができる。例えば、底部電極210-aは、ワード・ライン110-bに接触している底面から自己選択メモリ構成部品220-aに接触している上面までテーパ化してもよい。底部電極210-aの断面は、台形であってもよい。別の方法では、底部電極210-aは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に逆さのテーパ化プロファイルを示すことができる。すなわち、底部電極210-aは、自己選択メモリ構成部品220-aに接触している上面からワード・ライン110-bに接触している底面までテーパ化してもよい。底部電極210-aの断面は、逆台形とすることができる。
【0053】
底部電極210-aは、異なる幾何学的形状を形成してもよい。例えば、底部電極210-aは、台形プリズムの形状であってもよく、底部電極210-aの断面は、ワード・ライン方向の台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。別の方法では、底部電極210-aは、逆台形のプリズムの形状であってもよく、底部電極210-aの断面は、ワード・ライン方向の逆台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。いくつかの場合では、底部電極210-aは、錐台であってもよい。本明細書で使用されるような錐台は、頂点の下方で円錐または角錐を切り取る第1の平面と基部にあるまたはそれより上にある第2の平面との間に、上部が取り除かれた円錐または角錐の一部の形状またはこれに似た形状、あるいは円錐または角錐の一部の形状またはこれに似た形状を含む。
【0054】
上部電極205-aは、自己選択メモリ構成部品220-aを通して底部電極210-aと電子連通することができる。いくつかの場合では、上部電極205-aの長さ335は、底部電極210-aのワード・ライン方向の長さ345より小さくてもよい。別の方法では、上部電極205-aの長さ355は、底部電極210-aのデジット・ライン方向の長さ365より小さくてもよい。しかしながら、長さ330は、底部電極210-aのワード・ライン方向の長さ345と等しくすることができる。いくつかの場合では、長さ350は、底部電極210-aのデジット・ライン方向の長さ365より小さくてもよい。
【0055】
自己選択メモリ構成部品220-aの上面310と上部電極205-aとの間の接触(例えば、界面)の面積は、上部電極205-aの長さ335および長さ355の寸法によって決定することができる。自己選択メモリ構成部品220-aの底面315と底部電極210-aの間の接触(例えば、界面)の面積は、底部電極210-aの長さ345および長さ365の寸法によって決定することができる。いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310と上部電極205-aの間の接触の面積、および自己選択メモリ構成部品220-aの底面315と底部電極210-aの間の接触の面積は、上部電極205-aと底部電極210-aの間の非対称電極界面を得るために異なっていてもよい。例えば、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310と上部電極205-aの間の接触の面積は、ワード・ラインおよびデジット・ライン方向に、自己選択メモリ構成部品220-aの底面315と底部電極210-aの間の接触の面積より小さくてもよい。
【0056】
自己選択メモリ構成部品220-aは、非対称電極界面によりテーパ化プロファイル390によく似ていてもよい。ワード・ラインおよびデジット・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-aは、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310と上部電極205-aの間の接触の面積が自己選択メモリ構成部品220-aの底面315と底部電極210-aの間の接触の面積よりも小さいように、テーパ化プロファイル390によく似ていてもよい。テーパ化プロファイル390は、自己選択メモリ構成部品220-aの底面315から上面310まであってもよい。
【0057】
メモリ・セルは、自己選択メモリ構成部品220-aの両端間に電圧を加えることによって読み出すことができる。電圧は、所定の極性(例えば、正の極性)で自己選択メモリ構成部品220-aの両端間に加えることができる。電圧は、自己選択メモリ構成部品220-aの上面310または底面315に加えることができる。いくつかの場合では、正の極性の電圧は、上部電極205-aまたは底部電極210-aに接触しているより大きい領域で自己選択メモリ構成部品220-aの面に加えることができる。例えば、正の極性の電圧は、底部電極210-aに接触している底面315に加えることができる。
【0058】
自己選択メモリ構成部品220-aの閾値電圧、および/または自己選択メモリ構成部品220-aを通して得られた電流は、イオンの移動によって影響を受け得る自己選択メモリ構成部品220-a内のイオンの分布による自己選択メモリ構成部品220-a内の高抵抗領域および低抵抗領域の位置に依存することがある。領域の抵抗率は、自己選択メモリ構成部品220-aの組成に基づくことができる。例えば、自己選択メモリ構成部品220-aは、カルコゲニド材料であり得る。
【0059】
図4は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイス402の断面
図400-aおよび400-bを示す。自己選択メモリ構成部品220-bは、ワード・ライン方向(例えば、第1の方向)に上部電極205-bおよび底部電極210-bとの非対称電極界面を有することができる。例えば、上部電極205-bの長さは、底部電極210-bの長さより小さくてもよく、それによって自己選択メモリ構成部品220-bとの上部電極界面を、自己選択メモリ構成部品220-bとの底部電極界面よりも小さくさせる。上部電極205-bは、デジット・ライン115-cに結合させることができ、底部電極210-bは、ワード・ライン110-cに結合させることができる。
【0060】
自己選択メモリ構成部品220-bは、上面310-aと、この上面310-aに対向した底面315-aとを備える。自己選択メモリ構成部品220-bは、ワード・ライン方向の長さ415と、デジット・ライン方向の長さ440とを含むこともできる。長さ415および長さ440により、上面310-aおよび底面315-aの寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ415は、ワード・ライン方向に上面310-aおよび底面315-aに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-bの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ440は、デジット・ライン方向に上面310-aおよび底面315-aに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-bの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上面310-aの面積および底面315-aの面積を、等しくすることもできる。
【0061】
いくつかの場合では、長さ415は、ワード・ライン方向に上面310-aおよび底面315-aに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-bの断面は、ワード・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ440は、デジット・ライン方向に上面310-aおよび底面315-aに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-bの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上面310-aの面積および底面315-aの面積は、等しくないとすることもできる。
【0062】
自己選択メモリ構成部品220-bは、上部電極205-bに接触している上面310-aを備える。ある場合には、上部電極205-bと自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-bと上部電極205-bおよび底部電極210-bとの間に存在してもよい。上部電極205-bは、ワード・ライン方向の長さ420と、デジット・ライン方向の長さ435とを含むことができる。長さ425および長さ435は、上部電極205-bの上面および底面の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ420は、ワード・ライン方向に上部電極205-bの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-bの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ435は、デジット・ライン方向に上部電極205-bの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-bの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上部電極205-bの上面の面積および底面の面積を、等しくすることもできる。
【0063】
いくつかの場合では、長さ420は、ワード・ライン方向に上部電極205-bの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-bの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ435は、デジット・ライン方向に上部電極205-bの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-bの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上部電極205-bの上面の面積および底面の面積は、等しくないとすることもできる。
【0064】
いくつかの場合では、上部電極205-bの長さ420は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-bの長さ415より小さくてもよい。他の例では、上部電極205-bの長さ435は、デジット・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-bの長さ440と等しくすることができる。上部電極205-bのそのような構成は、上部電極205-bと自己選択メモリ構成部品220-bの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aの面積より小さくてもよい。
【0065】
ワード・ラインの視点から、誘電体ライナ305-aは、上部電極205-bおよび自己選択メモリ構成部品220-bの1つまたは複数の面と接触していてもよい。例えば、誘電体ライナ305-aは、上部電極205-bの側面405および側面410と接触していてもよい。誘電体ライナ305-aは、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触していることもできる。いくつかの例では、誘電体ライナ305-aは、側面405、側面410、上面310-a、またはそれらの組合せと接触していてもよい。誘電体ライナ305-aは、自己選択メモリ構成部品220-bの材料に適合する誘電体材料とすることができる。例えば、誘電体ライナ305-aは、電気的に中性な材料とすることができる。
【0066】
誘電体ライナ305-aは、上部電極205-bの寸法と自己選択メモリ構成部品220-bの寸法の間に空間を作り出すために、メモリ・デバイス402の1つまたは複数の面に沿って配設することができる。例えば、長さ430は、上部電極205-bの長さ420、ならびに側面405および側面410に接触している誘電体ライナ305-aを含むことができる。いくつかの場合では、長さ430は、上部電極205-bの長さ420より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ430は、ワード・ラインの視点から自己選択メモリ構成部品220-bの長さ415と等しくすることができる。
【0067】
いくつかの例では、長さ430は、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの長さによって変化することができる。例えば、上部電極205-bの側面405および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量は、上部電極205-bの側面410、および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-bの側面405、および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量は、上部電極205-bの側面410、および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-bの側面405、および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量は、上部電極205-bの側面410、および自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aに接触している誘電体ライナ305-aの量より小さくてもよい。デジット・ラインの視点から、誘電体ライナ305-aは、メモリ・デバイス402になくてもよい。
【0068】
自己選択メモリ構成部品220-bは、底部電極210-bに接触している底面315-aも備える。ある場合には、底部電極210-bと自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-bと上部電極205-bおよび底部電極210-bとの間に存在してもよい。底部電極210-bは、ワード・ライン方向の長さ425と、デジット・ライン方向の長さ445とを含むことができる。長さ425および長さ445は、上部電極205-bの上面および底面の寸法および面積を決定する
ことができる。いくつかの場合では、長さ425は、ワード・ライン方向に底部電極210-bの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-bの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ445は、デジット・ライン方向に底部電極210-bの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-bの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。
【0069】
いくつかの場合では、底部電極210-bの長さ425は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-bの長さ415と等しくすることができる。デジット・ラインの視点から、底部電極210-bの長さ445は、自己選択メモリ構成部品220-bの長さ440より大きくてもよい。底部電極210-bのそのような構成は、底部電極210-bと自己選択メモリ構成部品220-bの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aの面積と等しくすることができる。
【0070】
いくつかの場合では、底部電極210-bは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方にテーパ化プロファイルを示すことができる。例えば、底部電極210-bは、ワード・ライン110-cに接触している底面から自己選択メモリ構成部品220-bに接触している上面までテーパ化してもよい。底部電極210-bの断面は、台形であってもよい。別の方法では、底部電極210-bは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に逆さのテーパ化プロファイルを示すことができる。すなわち、底部電極210-bは、自己選択メモリ構成部品220-bに接触している上面からワード・ライン110-cに接触している底面までテーパ化してもよい。底部電極210-bの断面は、逆台形とすることができる。
【0071】
底部電極210-bは、異なる幾何学的形状を形成してもよい。例えば、底部電極210-bは、台形プリズムの形状であってもよく、底部電極210-bの断面は、ワード・ライン方向の台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。別の方法では、底部電極210-bは、逆台形のプリズムの形状であってもよく、底部電極210-bの断面は、ワード・ライン方向の逆台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。いくつかの場合では、底部電極210-bは、錐台であってもよい。本明細書で使用されるような錐台は、頂点の下方で円錐または角錐を切り取る第1の平面と基部にあるまたはそれより上にある第2の平面との間に、上部が取り除かれた円錐または角錐の一部の形状またはこれに似た形状、あるいは円錐または角錐の一部の形状またはこれに似た形状を含む。
【0072】
上部電極205-bは、自己選択メモリ構成部品220-bを通して底部電極210-bと電子連通することができる。いくつかの場合では、上部電極205-bの長さ420は、底部電極210-bのワード・ライン方向の長さ425より小さくてもよい。別の方法では、上部電極205-bの長さ435は、底部電極210-bのデジット・ライン方向の長さ445より小さくてもよい。しかしながら、長さ430は、底部電極210-bのワード・ライン方向の長さ425と等しくすることができる。
【0073】
自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aと上部電極205-bの間の接触(例えば、界面)の面積は、上部電極205-bの長さ420および長さ435の寸法によって決定することができる。自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aと底部電極210-bの間の接触(例えば、界面)の面積は、底部電極210-bの長さ425および長さ445の寸法によって決定することができる。いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aと上部電極205-bとの間の接触の面積、および自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aと底部電極210-bとの間の接触の面積は、上部電極205-bと底部電極210-bの間の非対称電極界面を得るために異なっていてもよい。例えば、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aと上部電極205-bの間の接触の面積は、ワード・ライン方向に、自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aと底部電極210-bの間の接触の面積より小さくてもよい。
【0074】
自己選択メモリ構成部品220-bは、非対称電極界面によりテーパ化プロファイル450によく似ていてもよい。ワード・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-bは、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aと上部電極205-bの間の接触の面積が自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aと底部電極210-bの間の接触の面積よりも小さいように、テーパ化プロファイル450によく似ていてもよい。テーパ化プロファイル450は、自己選択メモリ構成部品220-bの底面315-aから上面310-aまであってもよい。
【0075】
メモリ・セルは、自己選択メモリ構成部品220-bの両端間に電圧を加えることによって読み出すことができる。電圧は、所定の極性(例えば、正の極性)で自己選択メモリ構成部品220-bの両端間に加えることができる。電圧は、自己選択メモリ構成部品220-bの上面310-aまたは底面315-aに加えることができる。いくつかの場合では、正の極性の電圧は、上部電極205-bまたは底部電極210-bに接触しているより大きい領域で自己選択メモリ構成部品220-bの面に加えることができる。例えば、正の極性の電圧は、底部電極210-bに接触している底面315-aに加えることができる。
【0076】
自己選択メモリ構成部品220-bの閾値電圧、および/または自己選択メモリ構成部品220-bを通して得られた電流は、イオンの移動によって影響を受け得る自己選択メモリ構成部品220-b内のイオンの分布による自己選択メモリ構成部品220-b内の高抵抗領域および低抵抗領域の位置に依存することがある。領域の抵抗率は、自己選択メモリ構成部品220-bの組成に基づくことができる。例えば、自己選択メモリ構成部品220-bは、カルコゲニド材料であり得る。
【0077】
図5は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイス501の断面
図500-aおよび500-bを示す。自己選択メモリ構成部品220-cは、ワード・ライン方向(例えば、第1の方向)およびデジット・ライン方向(例えば、第2の方向)に上部電極205-cおよび底部電極210-cとの非対称電極界面を有することができる。例えば、底部電極210-cの長さは、上部電極205-cの長さより小さくてもよく、それによって自己選択メモリ構成部品220-cとの底部電極界面を、自己選択メモリ構成部品220-cとの底部電極界面よりも小さくさせる。上部電極205-cは、デジット・ライン115-dに結合させることができ、底部電極210-cは、ワード・ライン110-dに結合させることができる。
【0078】
自己選択メモリ構成部品220-cは上面310-bを備え、底面315-bが上面310-bと対向している。自己選択メモリ構成部品220-cは、ワード・ライン方向の長さ530と、デジット・ライン方向の長さ585とを含むこともできる。長さ530および長さ585は、上面310-bおよび底面315-bの寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ530は、ワード・ライン方向に上面310-bおよび底面315-bに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-cの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ585は、デジット・ライン方向に上面310-bおよび底面315-bに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-cの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上面310-bの面積および底面315-bの面積を、等しくすることもできる。
【0079】
いくつかの場合では、長さ530は、ワード・ライン方向に上面310-bおよび底面315-bに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-cの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ585は、デジット・ライン方向に上面310-bおよび底面315-bに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-cの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上面310-bの面積および底面315-bの面積は、等しくないとすることもできる。
【0080】
自己選択メモリ構成部品220-cは、上部電極205-cに接触している上面310-bを備える。ある場合には、上部電極205-cと自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-cと上部電極205-cおよび底部電極210-cとの間に存在してもよい。上部電極205-cは、ワード・ライン方向の長さ525と、デジット・ライン方向の長さ580とを含むことができる。長さ525および長さ580は、上部電極205-cの上面および底面の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ525は、ワード・ライン方向に上部電極205-cの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-cの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ580は、デジット・ライン方向に上部電極205-cの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-cの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上部電極205-cの上面の面積および底面の面積を、等しくすることもできる。
【0081】
いくつかの場合では、長さ525は、ワード・ライン方向に上部電極205-cの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-cの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ580は、デジット・ライン方向に上部電極205-cの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-cの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上部電極205-cの上面の面積および底面の面積は、等しくないとすることもできる。
【0082】
いくつかの場合では、上部電極205-cの長さ525は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-cの長さ530と等しくすることができる。他の例では、上部電極205-cの長さ580は、デジット・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-cの長さ585と等しくすることができる。すなわち、上部電極205-cは、自己選択メモリ構成部品220-cと同じサイズとすることができる。上部電極205-cのそのような構成は、上部電極205-cと自己選択メモリ構成部品220-cの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bの面積と等しくすることができる。
【0083】
ワード・ラインの視点から、誘電体ライナ305-bは、上部電極205-cおよび自己選択メモリ構成部品220-cの1つまたは複数の面と接触していてもよい。例えば、誘電体ライナ305-bは、上部電極205-cの側面505および側面510と接触していてもよい。誘電体ライナ305-bは、自己選択メモリ構成部品220-cの側面515および側面520に接触していることもできる。いくつかの例では、誘電体ライナ305-bは、側面505、側面510、側面515、側面520、またはそれらの組合せと接触していてもよい。誘電体ライナ305-bは、自己選択メモリ構成部品220-cの材料に適合する誘電体材料とすることができる。例えば、誘電体ライナ305-bは、電気的に中性な材料とすることができる。
【0084】
誘電体ライナ305-bは、底部電極210-cの寸法と自己選択メモリ構成部品220-cの寸法との間に空間を作り出すために、メモリ・デバイス501-の1つまたは複数の面に沿って配設することができる。例えば、長さ535は、上部電極205-cの長さ525、および側面505および側面510に接触している誘電体ライナ305-bを含むことができる。いくつかの場合では、長さ535は、上部電極205-cの長さ525より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ535は、ワード・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-cの長さ530より大きくてもよい。
【0085】
さらに、長さ508は、ワード・ライン方向に誘電体ライナ305-bの内面504と内面506の間で測定することができる。誘電体ライナ305-bの内面504および506は、上部電極205-cの側面505および510と接触していてもよい。加えて、誘電体ライナ305-bの内面504および506は、自己選択メモリ構成部品220-cの側面515および520に接触していることもできる。いくつかの場合では、長さ508は、底部電極210-cの上部長さ540および底部長さ545より大きくてもよい。
【0086】
いくつかの例では、長さ535は、上部電極205-cの側面505および側面510、ならびに自己選択メモリ構成部品220-cの側面505および側面510に接触している誘電体ライナ305-bの長さによって変化し得る。例えば、上部電極205-cの側面505および自己選択メモリ構成部品220-cの側面515に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面510、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面520に接触している誘電体ライナ305-bの量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-cの側面505、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面515に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面510、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面520に接触している誘電体ライナ305-bの量より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-cの側面505、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面515に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面510、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面520に接触している誘電体ライナ305-bの量より小さくてもよい。
【0087】
デジット・ラインの視点から、誘電体ライナ305-bは、上部電極205-cの側面560および側面565と接触していてもよい。加えて、誘電体ライナ305-bは、デジット・ライン方向にデジット・ライン115-dの側面550および側面555と接触していてもよい。誘電体ライナ305-bは、自己選択メモリ構成部品220-cの側面570および側面575に接触していることもできる。誘電体ライナ305-bは、側面550、555、560、565、570、および575、またはそれらの組合せと接触していてもよい。長さ595は、上部電極205-cの長さ580、ならびに側面550、555、560、565、570、および575に接触している誘電体ライナ305-bを含むことができる。いくつかの場合では、長さ595は、上部電極205-cの長さ580より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ595は、デジット・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-cの長さ585より大きくてもよい。
【0088】
長さ595は、上部電極205-cの側面560および565、自己選択メモリ構成部品220-cの側面570および575、ならびにデジット・ライン115-dの側面550および555に接触している誘電体ライナ305-bの長さによって変化し得る。例えば、上部電極205-cの側面560、デジット・ライン115-dの側面550、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面570に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面565、デジット・ライン115-dの側面555、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面575に接触している誘電体ライナ305-bの量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-cの側面560、デジット・ライン115-dの側面550、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面570に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面565、デジット・ライン115-dの側面555、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面575に接触している誘電体ライナ305-bの量より大きくてもよい。
【0089】
別の方法では、上部電極205-cの側面560、デジット・ライン115-dの側面550、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面570に接触している誘電体ライナ305-bの量は、上部電極205-cの側面565、デジット・ライン115-dの側面555、および自己選択メモリ構成部品220-cの側面575に接触している誘電体ライナ305-bの量より小さくてもよい。
【0090】
自己選択メモリ構成部品220-cは、底部電極210-cに接触している底面315-bを備えることもできる。ある場合には、底部電極210-cと自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-cと上部電極205-cおよび底部電極210-cとの間に存在してもよい。底部電極210-cは、ワード・ライン方向の底部長さ545および上部長さ540と、デジット・ライン方向の長さ590とを含むことができる。いくつかの場合では、底部長さ545は、上部長さ540より大きくてもよい。すなわち、底部電極210-cの断面は、ワード・ライン方向に台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ590は、デジット・ライン方向に底部電極210-cの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-cの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。
【0091】
いくつかの場合では、底部電極210-cの上部長さ540および底部長さ545は、ワード・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-cの長さ530より小さくてもよい。デジット・ラインの視点から、底部電極210-cの長さ590は、自己選択メモリ構成部品220-cの長さ585より小さくてもよい。底部電極210-cのそのような構成は、底部電極210-cと自己選択メモリ構成部品220-cの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bの面積より小さくてもよい。
【0092】
いくつかの場合では、底部電極210-cは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方にテーパ化プロファイルを示すことがある。例えば、底部電極210-cは、ワード・ライン110-dに接触している底面から自己選択メモリ構成部品220-cに接触している上面までテーパ化してもよい。底部電極210-cの断面は、台形であってもよい。別の方法では、底部電極210-cは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に逆さのテーパ化プロファイルを示すことがある。すなわち、底部電極210-cは、自己選択メモリ構成部品220-cに接触している上面からワード・ライン110-dに接触している底面までテーパ化してもよい。底部電極210-cの断面は、逆台形とすることができる。
【0093】
底部電極210-cは、異なる幾何学的形状を形成してもよい。例えば、底部電極210-cは、台形プリズムの形状であってもよく、底部電極210-cの断面は、ワード・ライン方向の台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。別の方法では、底部電極210-cは、逆台形のプリズムの形状であってもよく、底部電極210-cの断面は、ワード・ライン方向の逆台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。いくつかの場合では、底部電極210-cは、錐台であってもよい。
【0094】
上部電極205-cは、自己選択メモリ構成部品220-cを通して底部電極210-cと電子連通することができる。いくつかの場合では、上部電極205-cの長さ525は、ワード・ライン方向に底部電極210-cの上部長さ540および底部長さ545より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-cの長さ580は、デジット・ライン方向に底部電極210-cの長さ590より大きくてもよい。長さ535は、ワード・ライン方向に底部電極210-cの上部長さ540および底部長さ545より大きくてもよい。いくつかの場合では、長さ595は、デジット・ライン方向に底部電極210-cの長さ590より大きくてもよい。
【0095】
自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bと上部電極205-cとの間の接触(例えば、界面)の面積は、上部電極205-cの長さ525および長さ580の寸法によって決定することができる。自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bと底部電極210-cの間の接触(例えば、界面)の面積は、底部電極210-cの上部長さ540および長さ590の寸法によって決定することができる。いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bと上部電極205-cの間の接触の面積、および自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bと底部電極210-cの間の接触の面積は、上部電極205-cと底部電極210-cの間の非対称電極界面を達成するために異なっていてもよい。例えば、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bと上部電極205-cの間の接触の面積は、ワード・ラインおよびデジット・ライン方向に、自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bと底部電極210-cの間の接触の面積より大きくてもよい。
【0096】
自己選択メモリ構成部品220-cは、非対称電極界面によりテーパ化プロファイル502によく似ていてもよい。ワード・ラインおよびデジット・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-cは、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bと上部電極205-cの間の接触の面積が自己選択メモリ構成部品220-cの底面315-bと底部電極210-cの間の接触の面積より大きいように、テーパ化プロファイル502によく似ていてもよい。テーパ化プロファイル502は、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bから底面315-bまであってもよい。
【0097】
メモリ・セルは、自己選択メモリ構成部品220-cの両端間に電圧を加えることによって読み出すことができる。電圧は、所定の極性(例えば、正の極性)で自己選択メモリ構成部品220-cの両端間に加えることができる。電圧は、自己選択メモリ構成部品220-cの上面310-bまたは底面315-bに加えることができる。いくつかの場合では、正の極性の電圧は、上部電極205-cまたは底部電極210-cに接触しているより大きい領域で自己選択メモリ構成部品220-cの面に加えることができる。例えば、正の極性の電圧は、上部電極205-cに接触している上面310-bに加えることができる。
【0098】
自己選択メモリ構成部品220-cの閾値電圧、および/または自己選択メモリ構成部品220-cを通して得られた電流は、イオンの移動によって影響を受け得る自己選択メモリ構成部品220-c内のイオンの分布による自己選択メモリ構成部品220-c内の高抵抗領域および低抵抗領域の位置に依存することがある。領域の抵抗率は、自己選択メモリ構成部品220-cの組成に基づくことができる。例えば、自己選択メモリ構成部品220-cは、カルコゲニド材料であり得る。
【0099】
図6は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイス602の断面
図600-aおよび600-bを示す。自己選択メモリ構成部品220-dは、ワード・ライン方向(例えば、第1の方向)に上部電極205-dおよび底部電極210-dとの非対称電極界面を有することができる。例えば、底部電極210-dの長さは、上部電極205-dの長さより小さくてもよく、それによって自己選択メモリ構成部品220-dとの底部電極界面を、自己選択メモリ構成部品220-dとの底部電極界面よりも小さくさせる。上部電極205-dは、デジット・ライン115-eに結合させることができ、底部電極210-dは、ワード・ライン110-eに結合させることができる。
【0100】
自己選択メモリ構成部品220-dは、上面310-cと、この上面310-cに対向した底面315-cとを備える。自己選択メモリ構成部品220-dは、ワード・ライン方向の長さ630と、デジット・ライン方向の長さ655とを含むこともできる。長さ630および長さ655は、上面310-cおよび底面315-cの寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ630は、ワード・ライン方向に上面310-cおよび底面315-cに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-dの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ655は、デジット・ライン方向に上面310-cおよび底面315-cに沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-dの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上面310-cの面積および底面315-cの面積も、等しくすることができる。
【0101】
いくつかの場合では、長さ630は、ワード・ライン方向に上面310-cおよび底面315-cに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-dの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ655は、デジット・ライン方向に上面310-cおよび底面315-cに沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、自己選択メモリ構成部品220-dの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上面310-cの面積および底面315-cの面積は、等しくないとすることもできる。
【0102】
自己選択メモリ構成部品220-dは、上部電極205-dに接触している上面310-cを備える。ある場合には、上部電極205-dと自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面が、自己選択メモリ構成部品220-dと上部電極205-dおよび底部電極210-dとの間に存在していてもよい。上部電極205-dは、ワード・ライン方向の長さ625と、デジット・ライン方向の長さ650とを含むことができる。長さ625および長さ650は、上部電極205-dの上面および底面の寸法および面積を決定することができる。いくつかの場合では、長さ625は、ワード・ライン方向に上部電極205-dの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-dの断面は、ワード・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ650は、デジット・ライン方向に上部電極205-dの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、上部電極205-dの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。上部電極205-dの上面の面積および底面の面積も、等しくすることができる。
【0103】
いくつかの場合では、長さ625は、ワード・ライン方向に上部電極205-dの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-dの断面は、台形または逆台形であり、曲がったまたは傾斜した幾何学的プロファイル(例えば、テーパ化プロファイルまたは階段状のプロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ650は、デジット・ライン方向に上部電極205-dの上面および底面に沿って測定されると等しくないことがある。すなわち、上部電極205-dの断面は、デジット・ライン方向に台形または逆台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。上部電極205-dの上面の面積および底面の面積は、等しくないとすることもできる。
【0104】
いくつかの場合では、上部電極205-dの長さ625は、ワード・ライン方向に自己選択メモリ構成部品220-dの長さ630と等しくすることができる。他の例では、上部電極205-dの長さ650は、デジット・ライン方向の自己選択メモリ構成部品220-dの長さ655と等しくすることができる。すなわち、上部電極205-dは、自己選択メモリ構成部品220-dと同じサイズとすることができる。上部電極205-dのそのような構成は、上部電極205-dと自己選択メモリ構成部品220-dの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cの面積と等しくすることができる。
【0105】
ワード・ラインの視点から、誘電体ライナ305-cは、上部電極205-dおよび自己選択メモリ構成部品220-dの1つまたは複数の面と接触していてもよい。例えば、誘電体ライナ305-cは、上部電極205-dの側面605および側面610と接触していてもよい。誘電体ライナ305-bは、自己選択メモリ構成部品220-dの側面615および側面620に接触していることもできる。いくつかの例では、誘電体ライナ305-cは、側面605、側面610、側面615、側面620、またはそれらの組合せと接触していてもよい。誘電体ライナ305-cは、自己選択メモリ構成部品220-dの材料に適合する誘電体材料とすることができる。例えば、誘電体ライナ305-cは、電気的に中性な材料とすることができる。
【0106】
誘電体ライナ305-cは、底部電極210-dの寸法と自己選択メモリ構成部品220-dの寸法の間に空間を作り出すために、メモリ・デバイス602の1つまたは複数の面に沿って配設することができる。例えば、長さ635は、上部電極205-dの長さ625、および側面605および側面610に接触している誘電体ライナ305-cを含むことができる。いくつかの場合では、長さ635は、上部電極205-dの長さ625より大きくてもよい。いくつかの例では、長さ635は、ワード・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-dの長さ630より大きくてもよい。
【0107】
さらに、長さ670は、ワード・ライン方向に誘電体ライナ305-cの内面675と内面680の間で測定することができる。誘電体ライナ305-cの内面675および680は、上部電極205-dの側面605および610と接触していてもよい。加えて、誘電体ライナ305-cの内面675および680は、自己選択メモリ構成部品220-dの側面615および620に接触していることもできる。いくつかの場合では、長さ670は、底部電極210-dの上部長さ640および底部長さ645より大きくてもよい。
【0108】
いくつかの例では、長さ635は、上部電極205-dの側面605および610、ならびに自己選択メモリ構成部品220-dの側面605および610に接触している誘電体ライナ305-cの長さによって変化し得る。例えば、上部電極205-dの側面605および自己選択メモリ構成部品220-dの側面615に接触している誘電体ライナ305-cの量は、上部電極205-dの側面610および自己選択メモリ構成部品220-dの側面620に接触している誘電体ライナ305-cの量とは異なってもよい。すなわち、上部電極205-dの側面605および自己選択メモリ構成部品220-dの側面615に接触している誘電体ライナ305-cの量は、上部電極205-dの側面610および自己選択メモリ構成部品220-dの側面620に接触している誘電体ライナ305-cの量より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-dの側面605および自己選択メモリ構成部品220-dの側面615に接触している誘電体ライナ305-cの量は、上部電極205-dの側面610および自己選択メモリ構成部品220-dの側面620に接触している誘電体ライナ305-cの量より小さくてもよい。デジット・ラインの視点から、誘電体ライナ305-cは、メモリ・デバイス602になくてもよい。
【0109】
自己選択メモリ構成部品220-dは、底部電極210-dに接触している底面315-cを備えることもできる。ある場合には、底部電極210-dと自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cとの間の接触の面積は、電極界面であってもよい。いくつかの場合では、非対称電極界面は、自己選択メモリ構成部品220-dと上部電極205-dおよび底部電極210-dとの間に存在してもよい。底部電極210-dは、ワード・ライン方向の底部長さ645および上部長さ640と、デジット・ライン方向の長さ660とを含むことができる。いくつかの場合では、底部長さ645は、上部長さ640より大きくてもよい。すなわち、底部電極210-dの断面は、ワード・ライン方向に台形であり、テーパ化プロファイルを示すことができる。いくつかの場合では、長さ660は、デジット・ライン方向に底部電極210-dの上面および底面に沿って測定されると等しくなり得る。すなわち、底部電極210-dの断面は、デジット・ライン方向に長方形であり、直線プロファイルを示すことができる。
【0110】
いくつかの場合では、底部電極210-dの上部長さ640および底部長さ645は、ワード・ライン方向に自己選択メモリ構成部品220-dの長さ630より小さくてもよい。デジット・ラインの視点から、底部電極210-dの長さ660は、自己選択メモリ構成部品220-dの長さ655より大きくてもよい。底部電極210-dのそのような構成は、底部電極210-dと自己選択メモリ構成部品220-dの間の界面のサイズに影響を与える。界面の面積は、自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cの面積より小さくてもよい。
【0111】
いくつかの場合では、底部電極210-dは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方のテーパ化プロファイルを示すことができる。例えば、底部電極210-dは、ワード・ライン110-eに接触している底面から自己選択メモリ構成部品220-dに接触している上面までテーパ化してもよい。底部電極210-dの断面は、台形であってもよい。別の方法では、底部電極210-dは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方の逆さのテーパ化プロファイルを示すことができる。すなわち、底部電極210-dは、自己選択メモリ構成部品220-dに接触している上面からワード・ライン110-eに接触している底面までテーパ化してもよい。底部電極210-dの断面は、逆台形とすることができる。
【0112】
底部電極210-dは、異なる幾何学的形状を形成してもよい。例えば、底部電極210-dは、台形プリズムの形状であってもよく、底部電極210-dの断面は、ワード・ライン方向の台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。別の方法では、底部電極210-dは、逆台形のプリズムの形状であってもよく、底部電極210-dの断面は、ワード・ライン方向の逆台形、およびデジット・ライン方向の長方形を含むことができる。いくつかの場合では、底部電極210-dは、錐台とすることができる。
【0113】
上部電極205-dは、自己選択メモリ構成部品220-dを通して底部電極210-dと電子連通することができる。いくつかの場合では、上部電極205-dの長さ625は、ワード・ライン方向の底部電極210-dの上部長さ640および底部長さ645より大きくてもよい。別の方法では、上部電極205-dの長さ650は、デジット・ライン方向の底部電極210-dの長さ660より小さくてもよい。長さ635は、ワード・ライン方向の底部電極210-dの上部長さ640および底部長さ645より大きくてもよい。
【0114】
自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cと上部電極205-dとの間の接触(例えば、界面)の面積は、上部電極205-dの長さ625および長さ650の寸法によって決定することができる。自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cと底部電極210-dの間の接触(例えば、界面)の面積は、底部電極210-dの上部長さ640および長さ660の寸法によって決定することができる。いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cと上部電極205-dとの間の接触の面積、および自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cと底部電極210-dの間の接触の面積は、上部電極205-dと底部電極210-dの間の非対称電極界面を達成するために異なっていてもよい。例えば、自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cと上部電極205-dの間の接触の面積は、ワード・ライン方向に、自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cと底部電極210-dの間の接触の面積より大きくてもよい。
【0115】
自己選択メモリ構成部品220-dは、非対称電極界面によりテーパ化プロファイル665によく似ていてもよい。ワード・ラインの視点から、自己選択メモリ構成部品220-dは、自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cと上部電極205-dの間の接触の面積が自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cと底部電極210-dの間の接触の面積よりも大きいように、テーパ化プロファイル665によく似ていてもよい。テーパ化プロファイル665は、上面310-cから自己選択メモリ構成部品220-dの底面315-cまであってもよい。
【0116】
メモリ・セルは、自己選択メモリ構成部品220-dの両端間に電圧を加えることによって読み出すことができる。電圧は、所定の極性(例えば、正の極性)で自己選択メモリ構成部品220-dの両端間に加えることができる。電圧は、自己選択メモリ構成部品220-dの上面310-cまたは底面315-cに加えることができる。いくつかの場合では、正の極性の電圧は、上部電極205-dまたは底部電極210-dに接触しているより大きい領域で自己選択メモリ構成部品220-dの面に加えることができる。例えば、正の極性の電圧は、上部電極205-dに接触している上面310-cに加えることができる。
【0117】
自己選択メモリ構成部品220-dの閾値電圧、および/または自己選択メモリ構成部品220-dを通して得られた電流は、イオンの移動によって影響を受け得る自己選択メモリ構成部品220-d内のイオンの分布による自己選択メモリ構成部品220-d内の高抵抗領域および低抵抗領域の位置に依存することがある。領域の抵抗率は、自己選択メモリ構成部品220-dの組成に基づくことができる。例えば、自己選択メモリ構成部品220-dは、カルコゲニド材料であり得る。
【0118】
図7は、本開示の例による、処理ステップ700-a、700-b、および700-cを含むことができる、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする自己選択メモリ・デバイスを形成する例示的なプロセス・フローを示している。得られたメモリ・デバイスは、
図1~
図6を参照して記載されたメモリ・セルを備えたメモリ・セルおよびアーキテクチャの例であってもよい。いくつかの場合では、処理ステップ700-a、700-b、および700-cは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に行われてもよい。
【0119】
処理ステップ700-aは、上部電極205-e、底部電極210-e、および自己選択メモリ構成部品220-eを含むスタックの形成を含む。処理ステップ700-aに示された材料または構成部品を形成するために、様々な技法を使用することができる。これらとしては、例えば、他の薄膜成長技法のうち、化学蒸着(CVD)、金属有機蒸着(MOCVD)、物理蒸着(PVD)、スパッタ蒸着、原子層蒸着(ALD)、または分子線エピタキシー(MBE)が挙げられる。
【0120】
処理ステップ700-aでは、自己選択メモリ構成部品220-eを底部電極210-e上に蒸着させることができる。自己選択メモリ構成部品220-eが底部電極210-eと上部電極205-eの間にあるように、上部電極205-eをその後、自己選択メモリ構成部品220-e上に蒸着させることができる。ハード・マスク材料705をその後、上部電極205-eの上面710に蒸着させることができる。自己選択メモリ構成部品220-eは、カルコゲニド材料を含むことができる。
【0121】
いくつかの例では、追加の界面材料を、上部電極205-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間、および自己選択メモリ構成部品220-eと上部電極205-eの間に蒸着させることができる。処理ステップ700-aでは、上部電極205-eを、ワード・ライン方向(例えば、第1の方向)に長さ715(例えば、第1の長さ)までエッチングすることができる。上部電極205-eをエッチングすることによって、上部電極205-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間の界面のサイズを決定することができる。いくつかの場合では、上部電極205-eを、上部電極205-eを通してワード・ライン方向に部分的にエッチングしてもよい。すなわち、エッチングは、自己選択メモリ構成部品220-eの上面の前で停止することができる。
【0122】
処理ステップ700-bでは、上部電極205-eを蒸着およびエッチングした後に、誘電体ライナ305-dの蒸着を行うことができる。誘電体ライナ305-dは、続くエッチング・ステップの間、スペーサとして働くことができる。いくつかの例では、誘電体ライナ305-dは、上部電極205-eの側面730および側面720と接触していてもよい。いくつかの場合では、誘電体ライナは、ハード・マスク材料705の1つまたは複数の側面、および自己選択メモリ構成部品220-eの上面に接触していることもできる。長さ725(例えば、第1の方向の第2の長さ)は、側面730および720に接触している誘電体ライナ305-dと、上部電極205-eの長さ715とを含んでもよい。いくつかの場合では、長さ725は、上部電極205-eの長さ715(例えば、第1の長さ)より大きくてもよい。
【0123】
誘電体ライナ305-dは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、処理ステップ700-a、700-b、および700-cは、1つの処理チャンバ(例えば、第1のチャンバ)内で行うことができる。別の方法では、処理ステップ700-a、700-b、および700-cは、2つ以上の処理チャンバ(例えば、第1のチャンバ、第2のチャンバなど)内で行うことができる。誘電体ライナ305-dは、in-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、上部電極205-eは、まず、処理チャンバ内で長さ715までエッチングすることができる(例えば、処理ステップ700-a)。上部電極205-eのエッチング・プロセスを停止させることができ、その後、誘電体ライナ305-dを同じ処理チャンバ内で堆積させることができる(例えば、処理ステップ700-b)。例えば、誘電体ライナ305-dを、第1のチャンバの内側で堆積させることができる。誘電体ライナ305-dを堆積させた後、エッチング・プロセスは、同じ処理チャンバ内で再開することができる。
【0124】
別の方法では、誘電体ライナ305-dは、ex-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、上部電極205-eは、まず、第1の処理チャンバ内でワード・ライン方向に長さ715までエッチングすることができる(例えば、処理ステップ700-a)。例えば、上部電極205-e、底部電極210-e、および自己選択メモリ構成部品220-eを含むスタックを、第1の処理チャンバの内側でラインを形成するためにエッチングすることができる。上部電極205-eのエッチング・プロセスを停止させることができ、(エッチングされた上部電極205-eを含む)スタックを第2の処理チャンバへ移送することができる。第2の処理チャンバは、第1の処理チャンバとは異なってもよい。誘電体ライナ305-dをその後、第2の処理チャンバ内で蒸着させることができる(例えば、処理ステップ700-b)。誘電体ライナ305-dを蒸着した後、上部電極205-eに蒸着された誘電体ライナ305-dを含むスタックを、エッチング・プロセスを完了させるために第1の処理チャンバに戻すように移送することができる。
【0125】
処理ステップ700-cでは、上部電極205-e、底部電極210-e、および自己選択メモリ構成部品220-eを含むスタックを、ラインを形成するために、誘電体ライナ305-d、自己選択メモリ構成部品220-e、底部電極210-e、およびワード・ライン110-fを通してエッチングすることができる。ラインは、上部電極205-e、底部電極210-e、および自己選択メモリ構成部品220-eを含むことができる。処理ステップ700-cは、ハード・マスク材料705の上面から誘電体ライナ305-dを除去することを含むこともできる。
【0126】
ラインを形成するための誘電体ライナ305-d、自己選択メモリ構成部品220-e、底部電極210-e、およびワード・ライン110-fを通してのエッチングは、非対称電極界面を有するメモリ・デバイス(例えば、
図3および
図4を参照して記載したメモリ・デバイス302および402)をもたらすことができる。例えば、上部電極205-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間の接触(例えば、界面)の面積は、底部電極210-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間の接触(例えば、界面)の面積より小さくてもよい。すなわち、上部電極205-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間の界面は、底部電極210-eと自己選択メモリ構成部品220-eの間の界面より狭くてもよい。
【0127】
いくつかの例では、誘電体ライナ305-d、自己選択メモリ構成部品220-e、底部電極210-e、およびワード・ライン110-fを通してのエッチングにより、誘電体ライナ305-d、自己選択メモリ構成部品220-e、底部電極210-e、および上部電極205-eを備えるラインまたはピラーを形成することができる。ラインまたはピラーは、上部電極205-eの長さ715(例えば、第1の長さ)より大きいデジット・ライン方向(図示せず)の長さを有することができる。
【0128】
処理ステップ700-cで取り除かれる材料は、例えば、化学エッチング(「湿式エッチング」とも呼ばれる)、プラズマ・エッチング(「乾式エッチング」とも呼ばれる)、または化学機械平坦化を含むことができるいくつかの技法を使用して取り除くことができる。1つまたは複数のエッチング・ステップを用いることができる。当業者なら、いくつかの例では、単一露出および/またはエッチング・ステップで記載されたプロセスのステップを別のエッチング・ステップで行うことができ、またその逆も行うことができることを理解されよう。
【0129】
図8は、本開示の例による、ステップ800-a、800-b、および800-cを含むことができる、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする自己選択メモリ・デバイスを形成する例示的なプロセス・フローを示している。得られたメモリ・デバイスは、
図1~
図6を参照して記載されたメモリ・セルを備えたメモリ・セルおよびアーキテクチャの例であってもよい。いくつかの場合では、処理ステップ800-a、800-b、および800-cは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に行われてもよい。
【0130】
処理ステップ800-aは、上部電極205-f、底部電極210-f、および自己選択メモリ構成部品220-fを含むスタックの形成を含む。処理ステップ800-aに示された材料または構成部品を形成するために、様々な技法を使用することができる。これらとしては、例えば、他の薄膜成長技法のうち、化学蒸着(CVD)、金属有機蒸着(MOCVD)、物理蒸着(PVD)、スパッタ蒸着、原子層蒸着(ALD)、または分子線エピタキシー(MBE)が挙げられる。
【0131】
処理ステップ800-aでは、自己選択メモリ構成部品220-fを底部電極210-f上に蒸着させることができる。自己選択メモリ構成部品220-fが底部電極210-fと上部電極205-fの間にあるように、上部電極205-fをその後、自己選択メモリ構成部品220-f上に蒸着させることができる。ハード・マスク材料705-aをその後、上部電極205-fの上面810に蒸着させることができる。自己選択メモリ構成部品220-fは、カルコゲニド材料を含むことができる。
【0132】
処理ステップ800-aでは、上部電極205-fを、ワード・ライン方向に長さ805(例えば、第1の長さ)までエッチングすることができる。いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品220-fを、ワード・ライン方向に長さ805まで上部電極205-fとともにエッチングすることができる。いくつかの場合では、上部電極205-fおよび自己選択メモリ構成部品220-fを、上部電極205-fおよび自己選択メモリ構成部品220-fを通してワード・ライン方向に部分的にエッチングしてもよい。すなわち、自己選択メモリ構成部品は、上面825から底面820までエッチングしてもよい。
【0133】
処理ステップ800-bでは、上部電極205-eを蒸着およびエッチングした後に、誘電体ライナ305-eの蒸着を行うことができる。誘電体ライナ305-eは、続くエッチング・ステップの間、スペーサとして働くことができる。いくつかの例では、誘電体ライナ305-eは、上部電極205-fの1つまたは複数の側面と接触していてもよい。いくつかの場合では、誘電体ライナは、ハード・マスク材料705-aの1つまたは複数の側面、自己選択メモリ構成部品220-fの側面、および底部電極210-fの上面に接触していることもできる。
【0134】
誘電体ライナ305-eは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、処理ステップ800-a、800-b、および800-cは、1つの処理チャンバ(例えば、第1のチャンバ)内で行うことができる。別の方法では、処理ステップ800-a、800-b、および800-cは、別々の処理チャンバ(例えば、第1のチャンバ、第2のチャンバなど)内で行うことができる。誘電体ライナ305-eは、in-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、上部電極205-fおよび自己選択メモリ構成部品220-fは、まず、処理チャンバ内で長さ805までエッチングすることができる(例えば、処理ステップ800-a)。上部電極205-fおよび自己選択メモリ構成部品220-fのエッチング・プロセスを停止させることができ、その後、誘電体ライナ305-eを同じ処理チャンバ内で堆積させることができる(例えば、処理ステップ800-b)。例えば、誘電体ライナ305-eを、第1のチャンバの内側で堆積させることができる。誘電体ライナ305-eを堆積させた後、エッチング・プロセスは、同じ処理チャンバ内で再開することができる。
【0135】
別の方法では、誘電体ライナ305-eは、ex-situ技法を使用して蒸着させることができる。例えば、上部電極205-fおよび自己選択メモリ構成部品220-fは、まず、第1の処理チャンバ内で長さ805までエッチングすることができる(例えば、処理ステップ800-a)。例えば、上部電極205-f、底部電極210-f、および自己選択メモリ構成部品220-fを含むスタックを、第1の処理チャンバの内側でピラーを形成するためにエッチングすることができる。エッチング・プロセスを停止させることができ、ピラーを第2の処理チャンバへ移送することができる。第2の処理チャンバは、第1の処理チャンバとは異なってもよい。誘電体ライナ305-eをその後、第2の処理チャンバ内で蒸着させることができる(例えば、処理ステップ800-b)。誘電体ライナ305-eを蒸着した後、誘電体ライナ305-eを含むスタックを、エッチング・プロセスを完了させるために第1の処理チャンバに戻すように移送することができる。
【0136】
処理ステップ800-cでは、上部電極205-f、底部電極210-f、および自己選択メモリ構成部品220-fを含むスタックを、ラインまたはピラーを形成するために、誘電体ライナ305-e、底部電極210-f、およびワード・ライン110-gを通してエッチングすることができる。ラインまたはピラーは、上部電極205-f、底部電極210-f、および自己選択メモリ構成部品220-fを含むことができる。処理ステップ800-cは、ハード・マスク材料705-aの上面から誘電体ライナ305-eを除去することを含むこともできる。
【0137】
ラインまたはピラーを形成するための誘電体ライナ305-e、底部電極210-f、およびワード・ライン110-gを通してのエッチングは、非対称電極界面を有するメモリ・デバイス(例えば、それぞれ、
図5および
図6を参照して記載したメモリ・デバイス501および602)をもたらすことがある。例えば、上部電極205-fと自己選択メモリ構成部品220-fの間の接触の面積は、底部電極210-fと自己選択メモリ構成部品220-fの間の接触の面積より大きくてもよい。すなわち、底部電極210-fと自己選択メモリ構成部品220-fの間の界面は、上部電極205-fと自己選択メモリ構成部品220-fの間の界面より狭くてもよい。
【0138】
処理ステップ800-cに示されるように、ラインまたはピラーは、上部電極205-fの側面830および835、ならびに自己選択メモリ構成部品220-fの側面840および845に接触している誘電体ライナを含むことができる。長さ850は、側面830および835に接触している誘電体ライナ305-eと、上部電極205-fの長さ805とを含むことができる。いくつかの場合では、長さ850は、上部電極205-fの長さ805より大きくてもよい。
【0139】
処理ステップ800-cでは、テーパは、底部電極210-fの底面860から上面855まで形成することができる。例えば、上部長さ865は、底部電極210-fの底部長さ870より小さくてもよい。底部電極210-fの断面は、台形であってもよい。別の方法では、底部電極210-fは、ワード・ライン方向、デジット・ライン方向、または両方に逆さのテーパ化プロファイルを示すことがある。すなわち、底部電極210-fは、上面855から底面860までテーパ化してもよい。底部電極210-fの断面は、逆台形とすることができる。いくつかの場合では、底部電極210-fは、等方性のエッチング・ステップを適用することによって形成することができる。
【0140】
処理ステップ800-cで取り除かれる材料は、例えば、化学エッチング(「湿式エッチング」とも呼ばれる)、プラズマ・エッチング(「乾式エッチング」とも呼ばれる)、または化学機械平坦化を含むことができるいくつかの技法を使用して取り除くことができる。1つまたは複数のエッチング・ステップを用いることができる。当業者なら、いくつかの例では、単一露出および/またはエッチング・ステップで記載されたプロセスのステップを別のエッチング・ステップで行うことができ、またその逆も行うことができることを理解されよう。
【0141】
図9は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・アレイ100-aの例示的なブロック
図900を示している。メモリ・アレイ100-aは、電子メモリ装置と呼ぶことができ、
図1を参照して記載するように、メモリ・コントローラ140の構成部品の例であってもよい。
【0142】
メモリ・アレイ100-aは、1つまたは複数のメモリ・セル105-b、メモリ・コントローラ140-a、ワード・ライン(図示せず)を用いて伝達されるワード・ライン信号920、感知構成部品125-a、デジット・ライン(図示せず)用いて伝達されるデジット・ライン信号925、およびラッチ915を備えることができる。これらの構成部品は、互いに電子連通することができ、本明細書に記載した機能の1つまたは複数を行うことができる。いくつかの場合では、メモリ・コントローラ140-aは、バイアス構成部品905、およびタイミング構成部品910を備えることができる。メモリ・コントローラ140-aは、
図1および2を参照して記載した、ワード・ライン110、デジット・ライン115および感知構成部品125の例であってもよい、ワード・ライン、デジット・ライン、および感知構成部品125-aと電子連通してもよい。いくつかの場合では、感知構成部品125-aおよびラッチ915は、メモリ・コントローラ140-aの構成部品であってもよい。
【0143】
メモリ・セル105-bは、非対称電極界面を有するメモリ・セルを備えることができる。例えば、自己選択メモリ構成部品は、
図2から
図8を参照して記載した自己選択メモリ構成部品220の例であり得る。
【0144】
いくつかの例では、デジット・ラインは、感知構成部品125-aおよびメモリ・セル105-bと電子連通する。論理状態は、メモリ・セル105-bに書き込むことができる。ワード・ラインは、メモリ・コントローラ140-aおよびメモリ・セル105-bと電子連通することができる。感知構成部品125-aは、メモリ・コントローラ140-a、デジット・ライン、およびラッチ915と電子連通することができる。これらの構成部品はまた、他の構成部品、接続またはバスを介して、上で挙げていない構成部品に加えて、メモリ・アレイ100-aの内側および外側の両方で、他の構成部品と電子連通することができる。
【0145】
メモリ・コントローラ140-aは、これらの様々なノードに電圧を加えることによって、ワード・ライン信号920またはデジット・ライン信号925を送信するように構成することができる。例えば、バイアス構成部品905は、上に記載したように、メモリ・セル105-bを読み出すまたは書き込むために、メモリ・セル105-bを操作するために電圧を加えるように構成することができる。いくつかの場合では、メモリ・コントローラ140-aは、
図1を参照して記載するように、行デコーダ、列デコーダ、または両方を備えることができる。これにより、メモリ・コントローラ140-aが1つまたは複数のメモリ・セル105-bにアクセスすることが可能になり得る。バイアス構成部品905は、感知構成部品125-aの動作に対する電圧を提供することができる。
【0146】
いくつかの場合では、メモリ・コントローラ140-aは、タイミング構成部品910を使用して、その動作を行うことができる。例えば、タイミング構成部品910は、本明細書で論じた、読出しおよび書込みなどの、メモリ機能を行うためのスイッチングおよび電圧印加のタイミングを含む、様々なワード・ライン選択またはプレート・バイアスのタイミングを制御することができる。いくつかの場合では、タイミング構成部品910は、バイアス構成部品905の動作を制御することができる。
【0147】
メモリ・セル105-bの論理状態を判断する際に、感知構成部品125-aは、ラッチ915内に出力を記憶することができ、それは、メモリ・アレイ100-aが一部である電子デバイスの動作によって使用することができる。感知構成部品125-aは、ラッチおよびメモリ・セル105-bと電子連通する感知増幅器を備えることができる。
【0148】
メモリ・コントローラ140-a、またはその様々なサブコンポーネントの少なくともいくつかは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施することができる。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実施される場合、メモリ・コントローラ140-aおよび/またはその様々なサブコンポーネントの少なくともいくつかの機能を、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラマブル・ロジック・デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ・ロジック、離散ハードウェア構成部品、または本開示に記載された機能を実施するように設計されたその任意の組合せによって実行することができる。
【0149】
メモリ・コントローラ140-aおよび/またはその様々なサブコンポーネントの少なくともいくつかは、機能の部分が1つまたは複数の物理的デバイスによって異なる物理的位置で実施されるように分散されていることを含む、様々な位置に物理的に配置することができる。いくつかの例では、メモリ・コントローラ140-aおよび/またはその様々なサブコンポーネントの少なくともいくつかは、本開示の様々な例によると、別々で区別される構成部品であってもよい。他の例では、メモリ・コントローラ140-aおよび/またはその様々なサブコンポーネントの少なくともいくつかは、これに限らないが、受信機、送信機、送受信機、本開示に記載された1つまたは複数の他の構成部品、または本開示の様々な例によるそれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成部品と組み合わせることができる。
【0150】
図10は、本開示の様々な例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするデバイス1005を備えたシステム1000の例示的な図を示している。デバイス1005は、
図1を参照して上に記載したように、メモリ・コントローラ140の構成部品の例である、またはこれを含むことができる。デバイス1005は、メモリ・コントローラ140-bおよびメモリ・セル105-cを備えたメモリ・アレイ100-b、基本入出力システム(BIOS)構成部品1015、プロセッサ1010、I/Oコントローラ1025、および周辺構成部品1020を含む、通信を送信および受信するための構成部品を含む双方向音声およびデータ通信用の構成部品を備えることができる。これらの構成部品は、1つまたは複数のバス(例えば、バス1030)を介して電子連通することができる。
【0151】
メモリ・セル105-cは、本明細書に記載するように、情報を(すなわち、論理状態の形で)記憶することができる。メモリ・セル105-cは、例えば、
図2~
図8を参照して記載されるように、自己選択メモリ構成部品を有する自己選択メモリ・セルであってもよい。
【0152】
BIOS構成部品1015は、様々なハードウェア構成部品を開始および実行することができるファームウェアとして動作するBIOSを備えたソフトウェア構成部品であってもよい。BIOS構成部品1015は、プロセッサと、様々な他の構成部品、例えば、周辺構成部品、入出力制御構成部品などとの間のデータ・フローを管理することもできる。BIOS構成部品1015は、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、または任意の他の不揮発性メモリ内に記憶されたプログラムまたはソフトウェアを備えることができる。
【0153】
プロセッサ1010は、インテリジェント・ハードウェア・デバイス(例えば、汎用プロセッサ、DSP、中央演算処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル・ロジック・デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ・ロジック構成部品、離散ハードウェア構成部品、またはそれらの任意の組合せ)を備えることができる。いくつかの場合では、プロセッサ1010は、メモリ・コントローラを使用してメモリ・アレイを操作するように構成することができる。他の場合では、メモリ・コントローラはプロセッサ1010内に集積させることができる。プロセッサ1010は、様々な機能(例えば、自己選択メモリにおけるプログラミング改良をサポートする機能またはタスク)を行うように、メモリ内に記憶されたコンピュータ読出し可能指示を実行するように構成することができる。
【0154】
I/Oコントローラ1025は、デバイス1005に対する入力信号および出力信号を管理することができる。I/Oコントローラ1025は、デバイス1005内に集積されない周辺機器を管理することもできる。いくつかの場合では、I/Oコントローラ1025は、外部周辺機器に対する物理的接続またはポートに相当することができる。いくつかの場合では、I/Oコントローラ1025は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の知られているオペレーティング・システムなどのオペレーティング・システムを利用することができる。
【0155】
周辺構成部品1020は、任意の入力または出力デバイス、あるいはそのようなデバイスに対するインターフェイスを備えることができる。例としては、ディスク・コントローラ、音声コントローラ、グラフィックス・コントローラ、イーサネット・コントローラ、モデム、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コントローラ、シリアルまたはパラレル・ポート、あるいは周辺構成部品相互接続(PCI)またはアクセラレイティッド・グラフィックス・ポート(AGP)スロットなどの周辺カード・スロットが挙げられる。
【0156】
入力1035は、デバイス1005またはその構成部品に入力を提供するデバイス1005の外部のデバイスまたは信号に相当することができる。これは、ユーザ・インターフェイス、または他のデバイスとのまたはその間のインターフェイスを含むことができる。いくつかの場合では、入力1035は、I/Oコントローラ1025によって管理することができ、周辺構成部品1020を介してデバイス1005と相互作用することができる。
【0157】
出力1040は、デバイス1005からの出力を受信するように構成されたデバイス1005の外部のデバイスまたは信号、またはその構成部品のいずれかに相当することもできる。出力1040の例としては、ディスプレイ、音声スピーカ、印刷デバイス、別のプロセッサまたは印刷基板などが挙げられる。いくつかの場合では、出力1040は、周辺構成部品1020を介してデバイス1005とインターフェイス接続する周辺素子であってもよい。いくつかの場合では、出力1040はI/Oコントローラ1025によって管理することができる。
【0158】
デバイス1005の構成部品は、その機能を実行するように設計された回路を含むことができる。これは、様々な回路要素、例えば、導電性ライン、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、レジスタ、増幅器、または本明細書に記載された機能を実行するために構成された他の能動または非能動素子が挙げられる。デバイス1005は、コンピュータ、サーバ、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、携帯電話、ウェアラブル電子デバイス、パーソナル電子デバイスなどであってもよい。あるいは、デバイス1005は、そのようなデバイスの一部または構成部品であってもよい。
【0159】
図11は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する方法1100を例示するフローチャートを示す。
【0160】
ブロック1105では、方法は、底部電極、上部電極、および底部電極と上部電極の間の自己選択メモリ構成部品を備えるスタックを形成することを含むことができる。
【0161】
ブロック1110では、方法は、スタックを形成することに少なくとも一部基づいて第1の方向に第1の長さまで上部電極をエッチングすることを含むことができる。
【0162】
ブロック1115では、方法は、上部電極をエッチングすることに少なくとも一部基づいて上部電極の2つの側面に接触している誘電体ライナを蒸着することを含むことができる。いくつかの例では、誘電体ライナは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着されてもよい。
【0163】
ブロック1120では、方法は、底部電極、上部電極、自己選択メモリ構成部品、および誘電体ライナを備えるピラーを形成するためにスタックをエッチングすることを含むことができ、ピラーは、上部電極の第1の長さより大きい第1の方向の第2の長さを有する。
【0164】
いくつかの場合では、方法1100などの方法を実施する装置が記載されている。例えば、装置は、底部電極、上部電極、および底部電極と上部電極の間の自己選択メモリ構成部品を備えるスタックを形成する手段を備えることができる。装置は、スタックを形成することに少なくとも一部基づいて第1の方向に第1の長さまで上部電極をエッチングする手段を備えることもできる。装置は、上部電極をエッチングすることに少なくとも一部基づいて上部電極の2つの側面に接触している誘電体ライナを蒸着する手段を備えることもできる。装置は、底部電極、上部電極、自己選択メモリ構成部品、および誘電体ライナを備えるラインを形成するためにスタックをエッチングする手段も備えることができ、ラインは、上部電極の第1の長さより大きい第1の方向の第2の長さを有する。
【0165】
いくつかの例では、装置は、上部電極の上面にハード・マスク材料を蒸着する手段を備えることができ、ラインが形成されると、ハード・マスク材料の一部を取り除くことができる。いくつかの例では、誘電体ライナは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着されてもよい。いくつかの例では、装置は、第1のチャンバの内側にラインを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることができ、誘電体ライナを蒸着することは、第1のチャンバの内側で行われる。
【0166】
いくつかの例では、装置は、第1のチャンバの内側にラインを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることができる。装置は、第1のチャンバから第2のチャンバまでスタックを移送する手段を含むこともでき、誘電体ライナを蒸着することは、第2のチャンバの内側で行われる。いくつかの例では、装置は、底部電極、上部電極、自己選択メモリ構成部品、および誘電体ライナを備えるピラーを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることもでき、ピラーは、上部電極の第1の長さより大きい第2の方向の第2の長さを有する。
【0167】
図12は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートするメモリ・デバイスを形成する方法1200を例示するフローチャートを示す。
【0168】
ブロック1205では、方法は、底部電極、上部電極、および底部電極と上部電極の間の自己選択メモリ構成部品を備えるスタックを形成することを含むことができる。
【0169】
ブロック1210では、方法は、スタックを形成することに少なくとも一部基づいて上部電極をエッチングすることを含むことができる。
【0170】
ブロック1215では、方法は、上部電極をエッチングすることに少なくとも一部基づいて自己選択メモリ構成部品の上面から底面までエッチングすることを含むことができる。
【0171】
ブロック1220では、方法は、自己選択メモリ構成部品の上面から底面までエッチングすることに少なくとも一部基づいて上部電極の2つの側面および自己選択メモリ構成部品の2つの側面に接触している誘電体ライナを蒸着することを含むことができる。いくつかの例では、誘電体ライナは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着されてもよい。
【0172】
ブロック1225では、方法は、底部電極、上部電極、自己選択メモリ構成部品、および誘電体ライナを備えるピラーを形成するためにスタックをエッチングすることを含むことができる。
【0173】
ブロック1230では、方法は、底部電極の底面からこの底面に対向する上面までテーパを形成することを含むことができる。
【0174】
先に記載した例は、所与の方向に単調増加または単調減少し得るテーパ化プロファイルに注目したが、これは必要ではない。例えば、自己選択メモリ構成部品の所望のプロファイル/形状は、砂時計形状、樽形状、または任意の他の形状であってもよい。
【0175】
いくつかの場合では、自己選択メモリ構成部品は、樽状のテーパ化プロファイルであってもよい。例えば、メモリ・セルが所与の極性を使用してプログラミングされるとき、アニオンは、自己選択メモリ構成部品の一方の面(例えば、上面または底面)に向かってドリフトすることができ、カチオンは、自己選択メモリ構成部品の反対の面(例えば、底面または上面)に向かってドリフトすることができる。対称的な形状のメモリ・セルと比較すると、樽状のテーパ化プロファイル、または自己選択メモリ構成部品の上面および底面の幅が自己選択メモリ構成部品の中央部の幅より狭い別の非対称プロファイルを含む、またはこれによく似ている自己選択メモリ構成部品は、例えば、電極ごとに狭い接触面積を有するとともに、自己選択メモリ構成部品の中央部でより大きいバルク・イオン・リザーバを有することによって、それぞれの面でカチオンおよび/またはアニオンの密度の増加を引き起こし得る。
【0176】
いくつかの場合では、方法1200などの方法を実施する装置が記載されている。例えば、装置は、底部電極、上部電極、および底部電極と上部電極の間の自己選択メモリ構成部品を備えるスタックを形成する手段を備えることができる。装置は、スタックを形成することに少なくとも一部基づいて上部電極をエッチングする手段を備えることもできる。装置は、上部電極をエッチングすることに少なくとも一部基づいて自己選択メモリ構成部品の上面から底面までエッチングする手段を備えることもできる。装置は、自己選択メモリ構成部品の上面から底面までエッチングすることに少なくとも一部基づいて上部電極の2つの側面および自己選択メモリ構成部品の2つの側面に接触している誘電体ライナを蒸着する手段を備えることもできる。装置は、底部電極、上部電極、自己選択メモリ構成部品、および誘電体ライナを備えるピラーを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることもできる。装置は、底部電極の底面からこの底面に対向する上面までテーパを形成する手段を備えることもできる。
【0177】
いくつかの例では、誘電体ライナは、in-situ技法またはex-situ技法を使用して蒸着されてもよい。いくつかの例では、装置は、第1のチャンバの内側にピラーを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることもでき、誘電体ライナを蒸着することは、第1のチャンバの内側で行われる。
【0178】
いくつかの例では、装置は、第1のチャンバの内側にピラーを形成するためにスタックをエッチングする手段を備えることもできる。装置は、第1のチャンバから第2のチャンバまでスタックを移送する手段を含むこともでき、誘電体ライナを蒸着することは、第2のチャンバの内側で行われる。
【0179】
図13は、本開示の例による、非対称電極界面を有するメモリ・セルをサポートする例示的メモリ・セル105-d、105-eを示す。メモリ・セル105-d、105-eは、自己選択メモリ構成部品の上面および底面の幅が自己選択メモリ構成部品の中央部の幅よりも狭い非対称幾何学的形状の例を示す。メモリ・セル105-d、105-eは、動作の極性によって、自己選択メモリ構成部品の一方の表面にアニオンの混み合いをもたらすとともに、他方の表面にカチオンの混み合いをもたらすことがあり、またその逆も行うことができる自己選択メモリ構成部品プロファイルを有する。
【0180】
メモリ・セル105-dの自己選択メモリ構成部品220-gは、自己選択メモリ構成部品220-gの中央近くでより広い幅1305を有するとともに、電極205-g、205-hと結合される自己選択メモリ構成部品220-gの表面近くでより狭い幅1310と幅1315を有する、樽状のテーパ化プロファイルとすることができる。いくつかの場合では、幅1310は、幅1315と同様である。いくつかの場合では、幅1310は、幅1315とは異なる。自己選択メモリ構成部品220-gは、例えば、電極205-g、205-hを介してアクセス・ラインに結合させることができる。
【0181】
メモリ・セル105-eの自己選択メモリ構成部品220-hは、自己選択メモリ構成部品220-hの上面の近くでより狭い幅1340を有する第2の部分1330および自己選択メモリ構成部品220-hの底面の近くでより狭い幅1345を有する第3の部分1335に対してより広い幅1325を有する第1の(中央)部分1320を有する階段状のプロファイルであってもよい。この例では、第2の部分1330は、第3の部分1335の幅1345とは異なる幅1340を有してもよい。他の例では、第2の部分1330は、第3の部分1335の幅1345と同じ幅1340を有してもよい。自己選択メモリ構成部品220-hは、例えば、電極205-i、205-jを介してアクセス・ラインに結合させることができる。
【0182】
本明細書で使用するように、「仮想接地」という用語は、約ゼロ・ボルト(0V)の電圧で保持されるが、接地に直接接続されていない電気回路のノードのことを言う。したがって、仮想接地の電圧は、定常状態で、一時的に変動し、ほぼ0Vに戻ることがある。仮想接地は、動作増幅器およびレジスタからなる分圧器などの様々な電子回路素子を使用して実施することができる。他の実施も可能である。「仮想接地している」または「仮想接地された」は、約0Vへの接続を意味する。
【0183】
「電子連通」および「結合された」という用語は、構成部品の間の電子流をサポートする構成部品間の関係のことを言う。これは、構成部品の間の直接接続を含むことができ、または中間構成部品を含むことができる。互いに電子連通または結合された構成部品は、(例えば、付勢された回路内で)能動的に電子または信号を交換していてもよく、または(例えば、付勢されていない回路内で)能動的に電子または信号を交換していなくてもよいが、回路が付勢される際に電子または信号を交換するように構成し動作可能であってもよい。例として、スイッチ(例えば、トランジスタ)を介して物理的に接続された2つの構成部品は、電子連通し、またはスイッチの状態(すなわち、開いているまたは閉じている)に関わらず結合させることができる。
【0184】
「絶縁された」という用語は、電子がその間で現在流れることが可能ではない構成部品の間の関係のことを言い、間に開回路にある場合に、構成部品は互いに絶縁されている。例えば、スイッチによって物理的に接続された2つの構成部品は、スイッチが開いている場合に、互いに絶縁させることができる。
【0185】
本明細書で使用するように、「短絡」という用語は、導電性経路が問題の2つの構成部品の間の単一の中間構成部品の作動を介して構成部品の間に確立される、構成部品間の関係のことを言う。例えば、2つの構成部品間のスイッチが閉じている場合、第2の構成部品に短絡された第1の構成部品は、第2の構成部品と電子を交換することができる。したがって、短絡は、電子連通する構成部品(またはライン)間の電荷の流れを可能にする動的動作であってもよい。
【0186】
メモリ・アレイ100を含む、本明細書で論じたデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、窒化ガリウムなどの半導体基板上に形成することができる。いくつかの場合では、基板は半導体ウェーハである。他の場合では、基板は、シリコン・オン・ガラス(SOG)またはシリコン・オン・サファイア(SOP)などのシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板、または別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であってもよい。基板、または基板のサブ領域の導電性は、これに限らないが、リン、ホウ素、またはヒ素を含む様々な化学種を使用して、ドーピングにより制御することができる。ドーピングは、イオン注入によって、または任意の他のドーピング手段によって、基板の初期形成または成長中に行うことができる。
【0187】
カルコゲニド材料は、硫黄(S)、セレニウム(Se)およびテルル(Te)の元素の少なくとも1つを含む材料または合金であってもよい。本明細書で論じる位相変化材料は、カルコゲニド材料であってもよい。カルコゲニド材料および合金としては、これに限らないが、Ge-Te、In-Se、Sb-Te、Ga-Sb、In-Sb、As-Te、Al-Te、Ge-Sb-Te、Te-Ge-As、In-Sb-Te、Te-Sn-Se、Ge-Se-Ga、Bi-Se-Sb、Ga-Se-Te、Sn-Sb-Te、In-Sb-Ge、Te-Ge-Sb-S、Te-Ge-Sn-O、Te-Ge-Sn-Au、Pd-Te-Ge-Sn、In-Se-Ti-Co、Ge-Sb-Te-Pd、Ge-Sb-Te-Co、Sb-Te-Bi-Se、Ag-In-Sb-Te、Ge-Sb-Se-Te、Ge-Sn-Sb-Te、Ge-Te-Sn-Ni、Ge-Te-Sn-Pd、またはGe-Te-Sn-Ptが挙げられる。本明細書で使用されるような、ハイフンで結ばれた化学構成表示は、特定の化合物または合金に含まれる元素を示し、示した元素に関連する全ての化学量を示すことを意図している。例えば、Ge-TeはGexTeyを含むことができ、xおよびyは任意の正の整数とすることができる。可変抵抗材料の他の例としては、2つ以上の金属、例えば、遷移金属、アルカリ土類金属、および/または希土類金属を含む二成分金属酸化物材料または混合原子価酸化物が挙げられる。実施形態は、特定の可変抵抗材料、またはメモリ・セルのメモリ素子に関連する材料に限らない。例えば、可変抵抗材料の他の例を使用して、メモリ素子を形成することができ、特に、カルコゲニド材料、巨大な磁気抵抗材料、またはポリマー系材料を挙げることができる。
【0188】
本明細書で論じた1つまたは複数のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を示し、ソース、ドレイン、およびゲートを含む3端子デバイスを含むことができる。端子は、導電性材料、例えば金属を通して他の電子素子に接続させることができる。ソースおよびドレインは導電性であってもよく、十分にドーピングした半導体領域、例えば、縮退半導体領域を含むことができる。ソースおよびドレインは、軽くドーピングした半導体領域またはチャネルによって分離させることができる。チャネルがnタイプの(すなわち、大部分の担体が電子である)場合、FETはnタイプFETと言うことができる。チャネルがpタイプの(すなわち、大部分の担体がホールである)場合、FETはpタイプFETと言うことができる。チャネルは、絶縁ゲート酸化物によってキャップをすることができる。チャネル導電性は、ゲートに電圧を加えることによって制御することができる。例えば、正の電圧または負の電圧をnタイプFETまたはpタイプFETにそれぞれ加えることにより、チャネルが導電性を有することをもたらすことができる。トランジスタの閾値電圧より大きいまたはこれに等しい電圧が、トランジスタ・ゲートに加えられると、トランジスタを「オン」または「起動」することができる。トランジスタの閾値電圧より小さい電圧がトランジスタ・ゲートに加えられると、トランジスタを「オフ」または「停止」することができる。
【0189】
添付の図面に関連して本明細書に記載した説明は、例示的な構成を記載しており、実施することができる、または特許請求の範囲内にある全ての例を示すものではない。本明細書で使用する「例示的」という用語は、「例、場合、または例示として働く」ことを意味しており、「好ましい」または「他の例より有利である」ことを意味するものではない。詳細な説明は、記載した技術の理解を行う目的で、特定の詳細を含んでいる。しかし、これらの技術は、これらの特定の詳細でなく実施することができる。いくつかの場合では、既知の構造およびデバイスが、記載した例の概念を妨げるのを防ぐために、ブロック図の形で示されている。
【0190】
添付の図では、同様の構成部品または機構は、同じ参照符号を有することがある。さらに、同じタイプの様々な構成部品は、参照符号の後で、ダッシュおよび同様の構成部品を区別する第2の符号によって区別することができる。第1の参照符号だけが明細書で使用されている場合、説明は、第2の参照符号とは関係なく、同じ第1の参照符号を有する同様の構成部品のいずれか1つに適用可能である。
【0191】
本明細書に記載された情報および信号を、様々な異なるテクノロジーおよび技術のいずれかを使用して示すことができる。例えば、上記記載全体を通して参照することができるデータ、指示、コマンド、情報、信号、ビット、符号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、またはその任意の組合せによって示すことができる。
【0192】
本明細書の開示に関連して記載された、様々な例示的なブロックおよびモジュールは、本明細書に記載した機能を行うために設計された、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル・ロジック・デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ・ロジック、離散ハードウェア構成部品、またはその任意の組合せで実施または行うことができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、別の方法では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、演算デバイスの組合せ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびマイクロプロセッサ、多数のマイクロプロセッサ、DSPコアと合わせた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成)として実施することができる。
【0193】
本明細書に記載した機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施することができる。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実施される場合、機能はコンピュータ読出し可能媒体上で1つまたは複数の指示またはコードとして、記憶または伝達することができる。他の例および実施は、開示および添付の特許請求の範囲の範囲内である。例えば、ソフトウェアの性質により、上に記載した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、またはこれらのいずれかの組合せを使用して実施することができる。機能を実施する機構はまた、機能の部分が異なる物理位置で実施されるように分散されていることを含む、様々な位置に物理的に配置することができる。また、特許請求の範囲を含む本明細書で使用されるように、アイテムのリスト(例えば、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」などの表現が前にあるアイテムのリスト)で使用されるような「または」は、例えば、A、BまたはCの少なくとも1つのリストが、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用されるように、「基づく」という表現は、排他的な一連の条件に言及するものと解釈すべきではない。例えば、「条件Aに基づく」として記載されている例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aおよび条件Bの両方に基づくことができる。すなわち、本明細書で使用されるように、「基づく」という表現は、「少なくとも部分的に基づく」という表現と同様の方法で解釈すべきである。
【0194】
コンピュータ読出し可能媒体は、1つの場所から別のところへのコンピュータ・プログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、非一時的なコンピュータ記憶媒体および通信媒体の両方を含む。非一時的な記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスすることができる任意の市販の媒体であってもよい。例として、これに限らないが、非一時的なコンピュータ読出し可能媒体としては、RAM、ROM、電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、コンパクト・ディスク(CD)ROMまたは他の光学ディスク記憶、磁気ディスク記憶デバイスまたは他の磁気記憶デバイス、または指示またはデータ構造の形で所望のプログラム・コード手段を担持または記憶するために使用することができ、汎用または専用コンピュータ、または汎用または専用プロセッサによってアクセスすることができる任意の他の非一時的な媒体を含むことができる。また、任意の接続がコンピュータ読出し可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル・サブスクライバ・ライン(DSL)、または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから伝達される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル・サブスクライバ・ライン(DSL)、または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。本明細書で使用する、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザ・ディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー・ディスクおよびブルーレイ・ディスクを含み、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はレーザで光学的にデータを再生する。上記の組合せはまた、コンピュータ読出し可能媒体の範囲内に含まれる。
【0195】
本明細書の記載は、当業者が本開示を利用または使用することを可能にするために提供されたものである。本開示に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであろうし、また本明細書で定義された一般的原理は本開示の範囲から逸脱することなく他の変更に適用することができる。したがって、本開示は本明細書に記載した例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲と一致するものとする。