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  • 特許-表示装置およびその画面調光方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】表示装置およびその画面調光方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240207BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20240207BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20240207BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240207BHJP
   H04N 9/30 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/02 B
G09G5/10 B
G09G5/00 X
H04N5/66 A
H04N9/30
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022172582
(22)【出願日】2022-10-27
(65)【公開番号】P2023098823
(43)【公開日】2023-07-11
【審査請求日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】110149328
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】502361706
【氏名又は名称】技嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Giga-Byte Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.6,Bau-Chiang Road, Hsin-Tien Dist. New Taipei City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】林 成龍
(72)【発明者】
【氏名】黄 芝成
(72)【発明者】
【氏名】曹 梓毅
(72)【発明者】
【氏名】劉 佳恩
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0351133(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0182357(US,A1)
【文献】特開2009-229952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00-5/42
G09G 3/20
H04N 5/66
H04N 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、
表示モジュールと、
生体センサと、
前記表示装置の環境光の輝度および環境光の色温度を検出するように構成された環境光センサと、
ホストから画像信号を受信し、前記画像信号を前記表示モジュールに表示するように構成された表示コントローラとを含み、
前記生体センサがユーザが前記表示装置の前方にいることを検出したとき、前記生体センサは、前記表示装置が画像調整モードに入るよう制御するために、画像調整制御信号を前記表示コントローラに送信し、
前記表示装置が前記画像調整モードにあるとき、前記表示コントローラは、前記環境光の輝度および前記環境光の色温度に従って、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度および画面色温度を調整し、
前記ユーザと前記表示モジュールとの間の距離および方向を検出し、前記距離および前記方向を前記表示コントローラに報告するように構成された距離センサをさらに含み、
前記画像調整モードは、第1の動的輝度調整モードを含み、前記第1の動的輝度調整モードでは、前記表示コントローラは、
前記距離が第1の距離より長いとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を増加させるステップ、
前記距離が前記第1の距離と前記第1の距離の半分との間にあるとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を維持するステップ、
前記距離が第2の距離と前記第1の距離の半分との間にあるとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を第1の輝度比で低減させるステップ、および
前記距離が前記第2の距離より短いとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を第2の輝度比で低減させるステップをさらに実行し、
前記第1の距離は前記第2の距離の2倍以上であり、前記第2の輝度比は前記第1の輝度比より大きい表示装置。
【請求項2】
前記第1の距離は前記ユーザの最適な水平視野(FoV)に対応し、前記第2の距離は前記ユーザの最大の水平視野(FoV)に対応する請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記画像調整モードは、第2の動的輝度調整モードを含み、前記第2の動的輝度調整モードでは、前記表示コントローラは、
前記環境光の輝度が第1の輝度と第2の輝度との間にあるとき、前記環境光の輝度に従って第1の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、
前記環境光の輝度が前記第2の輝度以上のとき、前記環境光の輝度に従って第2の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、および
前記環境光の輝度が前記第1の輝度より低いとき、前記環境光の輝度に従って第3の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップをさらに実行し、
前記第2の輝度は前記第1の輝度より高く、前記第1の傾斜、前記第2の傾斜、および前記第3の傾斜は0より大きく、前記第2の傾斜は前記第1の傾斜より大きく、前記第1の傾斜は前記第3の傾斜より大きい請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記画像調整モードは、動的色温度調整モードを含み、前記動的色温度調整モードでは、前記表示コントローラは、
前記環境光の色温度が所定の色温度より高いとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面色温度を増加させるステップ、および
前記環境光の色温度が前記所定の色温度以下のとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面色温度を低減させるステップをさらに実行する請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
表示装置の画面調光方法であって、
前記表示装置は、表示モジュール、生体センサ、環境光センサ、および表示コントローラを含み、前記環境光センサは、前記表示装置の環境光の輝度および環境光の色温度を検出し、前記方法は、
前記表示コントローラを用いて、ホストから画像信号を受信し、前記画像信号を前記表示モジュールに表示するステップと、
前記生体センサがユーザが前記表示装置の前方にいることを検出したとき、前記生体センサを用いて、前記表示装置が画像調整モードに入るよう制御するために、画像調整制御信号を前記表示コントローラに送信するステップと、
前記表示装置が前記画像調整モードにあるとき、前記表示コントローラを用いて、前記環境光の輝度および前記環境光の色温度に従って、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度および画面色温度を調整するステップとを含み、
前記表示装置は、前記ユーザと前記表示モジュールとの間の距離および方向を検出し、前記距離および前記方向を前記表示コントローラに報告するように構成された距離センサをさらに含み、
前記画像調整モードは、第1の動的輝度調整モードを含み、前記第1の動的輝度調整モードでは、前記方法は、
前記距離が第1の距離より長いとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を増加させるステップ、
前記距離が前記第1の距離と前記第1の距離の半分との間にあるとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を維持するステップ、
前記距離が第2の距離と前記第1の距離の半分との間にあるとき、前記表示モジュールに表示された前記画像信号の画面輝度を第1の輝度比で低減させるステップ、および
前記距離が前記第2の距離より短いとき、前記表示モジュールに表示された前記画像信号の画面輝度を第2の輝度比で低減させるステップをさらに含み、
前記第1の距離は前記第2の距離の2倍以上であり、前記第2の輝度比は前記第1の輝度比より大きい方法。
【請求項6】
前記第1の距離は前記ユーザの最適な水平視野(FoV)に対応し、前記第2の距離は前記ユーザの最大の水平視野(FoV)に対応する請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記画像調整モードは、第2の動的輝度調整モードを含み、前記第2の動的輝度調整モードでは、前記方法は、
前記環境光の輝度が第1の輝度と第2の輝度との間にあるとき、前記環境光の輝度に従って第1の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、
前記環境光の輝度が前記第2の輝度以上のとき、前記環境光の輝度に従って第2の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、および
前記環境光の輝度が前記第1の輝度より低いとき、前記環境光の輝度に従って第3の傾斜で前記表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップをさらに含み、
前記第2の輝度は前記第1の輝度より高く、前記第1の傾斜、前記第2の傾斜、および前記第3の傾斜は0より大きく、前記第2の傾斜は前記第1の傾斜より大きく、前記第1の傾斜は前記第3の傾斜より大きい請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記画像調整モードは、動的色温度調整モードを含み、前記動的色温度調整モードでは、前記方法は、
前記環境光の色温度が所定の色温度より高いとき、前記表示モジュールに表示された前記画像信号の画面色温度を増加させるステップ、および
前記環境光の色温度が前記所定の色温度以下のとき、前記表示モジュールに表示された画像信号の画面の色温度を低減させるステップをさらに含む請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年12月29日に出願された台湾特許出願番号第110149328号についての優先権を主張するものであり、これらの全ては引用によって本願に援用される。
【0002】
本発明は、表示装置に関するものであり、特に、表示装置およびその画面調光(calibrating screen dimming)方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
技術の進歩により、コンピュータユーザがモニタを使用する時間は日々増えている。一部のアプリケーションでは、ディスプレイの画面輝度が常に高く設定されていることがある。一部のアプリケーションでは、ディスプレイの画面輝度が常に高輝度になっているため、同じディスプレイの画面輝度で長時間、異なる環境光においてコンピュータを使用するユーザにとっては、視覚疲労を生じやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、上記の問題を解決するための表示装置およびその画面調光方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な実施形態では、表示モジュール、生体センサ、環境光センサ、および表示コントローラを含む表示装置が提供される。環境光センサは、表示装置の環境光の輝度および環境光の色温度を検出するように構成される。表示コントローラは、ホストから画像信号を受信し、画像信号を表示モジュールに表示するように構成される。生体センサがユーザが表示装置の前方にいることを検出したとき、生体センサは、表示装置が画像調整モードに入るよう制御するために、画像調整制御信号を表示コントローラに送信することができる。表示装置が画像調整モードにあるとき、表示コントローラは、環境光の輝度および環境光の色温度に従って、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度および画面色温度を調整する。
【0006】
いくつかの実施形態では、表示装置は、ユーザと表示モジュールとの間の距離および方向を検出し、距離および方向を表示コントローラに報告するように構成された距離センサをさらに含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、画像調整モードは、第1の動的輝度調整モードを含み、第1の動的輝度調整モードでは、表示コントローラは、距離が第1の距離より長いとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を増加させるステップ、距離が第1の距離と第1の距離の半分との間にあるとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を維持するステップ、距離が第1の距離の半分より短いとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を第1の輝度比で低減させるステップ、距離が第2の距離より短いとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度を第2の輝度比で低減させるステップをさらに実行し、第1の距離は第2の距離の2倍以上であり、第2の輝度比は第1の輝度比より大きい。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の距離はユーザの最適な水平視野(FoV)に対応し、第2の距離はユーザの最大の水平視野(FoV)に対応する。
【0009】
いくつかの実施形態では、画像調整モードは、第2の動的輝度調整モードを含む。第2の動的輝度調整モードでは、表示コントローラは、環境光の輝度が第1の輝度と第2の輝度との間にあるとき、環境光の輝度に従って第1の傾斜で表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、環境光の輝度が第2の輝度以上のとき、環境光の輝度に従って第2の傾斜で表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップ、および環境光の輝度が第1の輝度より低いとき、環境光の輝度に従って第3の傾斜で表示モジュールの画面輝度を線形に調整するステップをさらに実行し、第2の輝度は第1の輝度より高く、第1の傾斜、第2の傾斜、および第3の傾斜は0より大きく、第2の傾斜は第1の傾斜より大きく、第1の傾斜は第3の傾斜より大きい。
【0010】
いくつかの実施形態では、画像調整モードは、動的色温度調整モードを含み、動的色温度調整モードでは、表示コントローラは、環境光の色温度が所定の色温度より高いとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面色温度を増加させるステップ、および環境光の色温度が所定の色温度以下のとき、表示モジュールに表示された画像信号の画面色温度を低減させるステップをさらに実行する。
【0011】
もう1つの例示的な実施形態では、表示装置の画面調光方法が提供される。表示装置は、表示モジュール、生体センサ、環境光センサ、および表示コントローラを含む。環境光センサは、表示装置の環境光の輝度および環境光の色温度を検出する。方法は、以下のステップ、表示コントローラを用いて、ホストから画像信号を受信し、画像信号を表示パネルに表示するステップ、生体センサがユーザが表示装置の前方にいることを検出したとき、生体センサを用いて、表示装置が画像調整モードに入るよう制御するために、画像調整制御信号を表示コントローラに送信するステップ、および表示装置が画像調整モードにあるとき、表示コントローラを用いて、環境光の輝度および環境光の色温度に従って、表示モジュールに表示された画像信号の画面輝度および画面色温度を調整するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明から、より完全に理解することができる。
図1図1は、本発明の一実施形態による、コンピュータシステムのブロック図である。
図2A図2Aは、本発明の一実施形態による、ユーザが最適な水平視野(FoV)に位置する図である。
図2B図2Bは、本発明の一実施形態による、ユーザが最大の水平視野(FoV)に位置する図である。
図2C図2Cは、本発明の一実施形態による、ユーザが一般の水平視野(FoV)に位置する図である。
図3A図3Aは、本発明の一実施形態による、環境光の輝度に従って表示装置の画面輝度を調整する図である。
図3B図3Bは、本発明の一実施形態による、環境光の輝度に従って表示装置の色温度を調整する図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による、表示装置の画面調光方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、本発明の一般原理を例示する目的のものであり、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参考にして決定される。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による、コンピュータシステムのブロック図である。コンピュータシステム10は、例えば、表示装置を備えたパーソナルコンピュータやサーバであり得る。図1に示されるように、コンピュータシステム10は、ホスト100および表示装置200を含み、ホスト100は、表示装置200への信号接続を有する。例えば、ホスト100は、処理ユニット110、グラフィックス処理ユニット(GPU)120、メモリユニット130、記憶装置140、1つ以上の伝送インターフェース150、および1つ以上の周辺装置160を含み得る。処理ユニット110、グラフィックス処理ユニット120、メモリユニット130、記憶装置140、伝送インターフェース150、および周辺装置160は、システムバス111を介して互いに結合され得る。処理ユニット110は、例えば、中央処理装置(CPU)、汎用プロセッサなどであり得るが、本発明はそれら限定されない。グラフィックス処理ユニット120は、例えば、ビデオアダプタ上のグラフィックス処理ユニットであってもよく、または処理ユニット110に統合されてもよい。
【0015】
メモリユニット130は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)またはダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)などのランダムアクセスメモリであり得るが、本発明はそれらに限定されない。記憶装置140は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートディスク(SSD)、フラッシュメモリ、または読み取り専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリであり得るが、本発明はそれらに限定されない。
【0016】
伝送インターフェース150は、有線伝送インターフェースおよび/または無線伝送インターフェースを含み得る。有線伝送インターフェースは、高解像度マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))、DisplayPort(DP)インターフェース、組み込みDisplayPort(eDP)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、USB Type-Cインターフェース、Thunderboltインターフェース、デジタルビデオインターフェース(DVI)、ビデオグラフィックアレイ(VGA)インターフェース、汎用入出力(GPIO)インターフェース、ユニバーサル非同期レシーバ/トランスミッタ(UART)インターフェース、シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)、集積回路間(I2C)インターフェース、またはこれらの組み合わせを含むことができる。無線伝送インターフェースは、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、近距離無線通信(NFC)インターフェースなどを含むことができるが、本発明はそれらに限定されない。周辺装置160は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッドなどの入力装置を含むことができるが、本発明はそれらに限定されない。
【0017】
例えば、記憶装置140は、1つ以上のアプリケーション141、オペレーティングシステム142(例えば、Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、MacOS(登録商標)など)、およびオンスクリーンディスプレイ(OSD)メニュー制御プログラム143を保存することができる。処理ユニット110は、アプリケーション141、オペレーティングシステム142、およびOSDメニュー制御プログラム143をメモリユニット130にロードして実行することができる。OSDメニュー制御プログラム143は、ユーザがホスト100の周辺装置160を介して表示装置200のOSDメニューを制御することができるように構成されている。グラフィックス処理ユニット120は、例えば、処理ユニット110によって実行されているアプリケーションに対してグラフィックス処理を行い、1つ以上の画像を含む画像信号を生成し、伝送インターフェース150および250(例えば、HDMIまたはDisplayPortインターフェース)を介して画像信号を表示装置200の表示コントローラ210に送信することができる。
【0018】
表示装置200は、例えば、フラットパネルディスプレイ、テレビ、プロジェクタ、またはコンピューターモニタであり得るが、本発明はそれらに限定されない。表示装置200は、表示コントローラ210、表示モジュール220、ストレージユニット230、画像バッファ240、1つ以上の伝送インターフェース250、入力インターフェース260、生体センサ270、環境光センサ(ALS)271、および距離センサ280を含む。例えば、距離センサは、飛行時間(time of flight; ToF)測距、超音波測距、赤外線測距、またはレーザー測距などの異なる測距技術によって実装され得るが、本発明はそれらに限定されない。
【0019】
伝送インターフェース250は、有線伝送インターフェースおよび/または無線伝送インターフェースを含み得る。有線伝送インターフェースは、高解像度マルチメディアインターフェース(HDMI)、DisplayPort(DP)インターフェース、組み込みDisplayPort(eDP)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、USB Type-Cインターフェース、Thunderboltインターフェース、デジタルビデオインターフェース(DVI)、ビデオグラフィックアレイ(VGA)インターフェース、汎用入出力(GPIO)インターフェース、ユニバーサル非同期レシーバ/トランスミッタ(UART)インターフェース、シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)、集積回路間(I2C)インターフェース、またはこれらの組み合わせを含むことができる。無線伝送インターフェースは、ブルートゥース、Wi-Fi、近距離無線通信(NFC)インターフェースなどを含むことができるが、本発明はそれらに限定されない。
【0020】
表示コントローラ210は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、プロセッサ、またはマイクロコントローラによって実装され得るが、本発明はそれらに限定されない。
【0021】
表示モジュール220は、例えば、液晶ディスプレイパネル、発光ダイオード(LED)表示パネル、有機発光ダイオード(OLED)表示パネル、陰極線管(CRT)ディスプレイ、E-Inkディスプレイモジュール、エレクトロルミネセントディスプレイモジュール、プラズマディスプレイモジュール、プロジェクションディスプレイモジュール、または量子ドットディスプレイモジュールであるが、本発明はそれらに限定されない。
【0022】
ストレージユニット230は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)などの不揮発性メモリであることができるが、本発明はこれらに限定されない。ストレージユニット230は、表示装置200に関連するファームウェア231を保存するように構成される。ストレージユニット230は、表示コントローラ210の外部に配置されてもよく、あるいは代替的に表示コントローラ210に統合されてもよい。
【0023】
ファームウェア231は、例えば、拡張ディスプレイ認識データ(EDID)および表示装置200の表示設定、1つ以上のオンスクリーンディスプレイ(OSD)インターフェース232、ならびにメニュー画面233を含み得る。EDIDは、例えば、表示装置200の製造業者、製品名、解像度、フレーム毎秒(Frames Per Second; FPS)などの情報を含み得る。表示装置200の表示設定は、表示装置200の輝度、コントラスト、鮮明度、色温度を含み得る。
【0024】
一実施形態では、表示コントローラ210は、バス(例えば、I2Cバス)を介してストレージユニット230に保存されたファームウェア231およびOSDインターフェース232のプログラムコードを読み取り、対応する表示パラメータを構成することができる。さらに、表示コントローラ210は、伝送インターフェース250のうちの1つ(例えば、画像伝送チャネルまたはデータ伝送チャネルであり得る)を介して、表示装置200のEDIDをホスト100に伝送することができ、ホスト100内の処理ユニット110およびグラフィックス処理ユニット120は、EDIDに基づいて、出力画像信号の解像度および対応する同期信号を構成することができるようになる。OSDインターフェース232は、例えば、OSDメニューおよび対応するオプション、情報ダッシュボード、タイマー、カウンタ、十字線、特定の記号、特定の色、特定のテキスト、またはそれらの組み合わせを含み得るが、本発明は、それらに限定されない。
【0025】
画像バッファ240は、例えば、表示モジュール220に表示される出力画像を保存するように構成された揮発性メモリ(例えば、DRAM)または不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)であることができ、ホスト100または表示コントローラ210は、ホスト100によって生成されたOSDイネーブル信号に従って、画像バッファ240に保存された画像信号の特定の領域を1つ以上のOSDインターフェース232で上書きすることができる。
【0026】
入力インターフェース260は、表示装置200のOSDメニューを制御するように構成される。入力インターフェース260は、1つ以上の物理ボタン261または5方向ジョイスティック262によって実装されて、上、下、左、右、および確認などの指示を実行することができる。
【0027】
一実施形態では、ユーザが5方向ジョイスティック262の一方向に操作を行うとき(または物理ボタン261の1つを押すとき)、表示コントローラ210は、ストレージユニット230から、ファームウェア231、OSDメニューのプログラムコードまたはファームウェア、およびOSDインターフェース232の対応するオプションを読み取り、OSDメニューおよび対応するオプションを表示モジュール220に表示することができる。一実施形態では、ユーザは、入力インターフェース260上で操作を行い、表示装置のOSDメニューを制御して、輝度、コントラスト、鮮明度、色温度を調整するか、またはOSDインターフェース232のうちの他のインターフェースをアクティブまたは非アクティブにすることができる。もう1つの実施形態では、例えば、OSDインターフェース232のアクティブ化と非アクティブ化、およびOSDインターフェース232に表示されるコンテンツは、ホスト100の周辺装置160によって制御されることができ、その詳細は後述する。
【0028】
例えば、ファームウェア231は、表示装置200のデフォルトのファームウェアと見なすことができ、ユーザは、5方向ジョイスティック262(または、物理ボタン261)を介して表示装置200に表示されるOSDインターフェース232の設定を制御することができる。
【0029】
一実施形態では、表示コントローラ210は、画像スカラー211およびタイミングコントローラ212を含み得る。表示コントローラ210は、伝送インターフェース250のうちの1つを介して、ホスト100からの画像信号および/または他のホストからの別の信号を受信することができ、画像スカラー211は、受信した画像信号に画像スケーリングプロセスおよび/または画像オーバーレイプロセスを行い、表示モジュール220の解像度に適合させ、画像スケーリングプロセスによって生成された画像(例えば、出力画像)を画像バッファ240に保存することができる。タイミングコントローラ212は、表示モジュール220を制御して、画像バッファ240から出力画像を読み取り、表示することができる。
【0030】
もう1つの実施形態では、表示コントローラ210は、タイミングコントローラ212を含むことができ、ホスト100からの画像信号の解像度は、表示モジュール220の解像度に適合することができる。従って、表示コントローラ210は、画像スケーリングプロセスを行うことなく、ホスト100から受信した画像信号を画像バッファ240に直接保存することができる。タイミングコントローラ212は、画像バッファ240に保存された出力画像を読み取り、表示モジュール220を制御し、出力画像を表示することができる。
【0031】
生体センサ270、環境光センサ271、および距離センサ280は、表示コントローラ210に電気的に接続されている。生体センサ270は、ユーザが表示装置200の前方の所定の範囲(例えば、これに限定されないが33~150cm)内に位置しているかどうかを検出するように構成されている。生体センサ270が、ユーザが表示装置200の前方にいることを検出したとき、生体センサ270は、ユーザと表示装置との間の距離をさらに検出することができ、ユーザの心拍や脈拍、さらには呼吸数を同時に検出することができる。いくつかの実施形態では、生体センサ270は、例えば、表示装置200の前方に配置され、30GHz~300GHzの周波数を有するミリ波を出射することができるミリ波(mmWave)センサによって実現されることができる。
【0032】
ユーザが表示装置200の前方にいるとき、生体センサ270によって出射されたミリ波はユーザによって反射され、生体センサ270は反射されたミリ波を受信して、ユーザの心拍、脈拍、または呼吸数などの微小な脈動(tiny pulses)を検出することができる。従って、生体センサ270が、ユーザが所定の距離範囲(例えば、30~150cm)内に位置することを検出したとき、生体センサ270は、画像調整制御信号および心拍数、脈拍数、または呼吸数に関する情報を表示コントローラ210に送信することができ、表示コントローラ210は、画像調整制御信号に従って表示装置200が画像調整モードに入るように制御することができる。例えば、画像調整モードは、第1の動的輝度調整モード、第2の動的輝度調整モード、および動的色温度調整モードを含むことができ、これらの詳細は後述する。
【0033】
表示コントローラ210は、生体センサ270から心拍数、脈拍数、または呼吸数に関する情報を受信し、受信された心拍数、脈拍数、または呼吸数に関する情報をOSDインターフェース232の機能を用いて表示モジュール220に表示することができる。表示コントローラ210は、心拍数または脈拍数が第1の所定の心拍数(例えば、毎分40回の心拍/脈拍)より低いか、または第2の所定の心拍数(例えば、毎分100回の心拍/脈拍)より高いかどうかを判定することができる。表示コントローラ210が、ユーザの心拍数または脈拍数が第1の所定の心拍数より低い、または第2の所定の心拍数より高いと判定したとき、表示コントローラ210は、OSDインターフェース232を用いて表示モジュール220に表示された画面の特定の位置に警告メッセージを表示し、別の制御信号をブザー285に送信して、ブザー285を制御して警告音を発し、ユーザに注意を促すことができる。
【0034】
環境光センサ271は、表示装置200が置かれている環境光の照度(または輝度)および色温度を検出するように構成され、色温度は、赤色、緑色、および青色光の彩度によって表されることができる。環境光センサ271は、毎秒数回から数十回の頻度で環境光の強度および色温度を検出することができる。
【0035】
距離センサ280は、表示装置200の前方にある物体の方向および距離を検出するように構成される。例えば、距離センサ280は、光源281およびイメージセンサ282を含むことができ、光源281は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードによって実現されることができる。光源281は、表示装置の前方に向かって赤外線光を出射することができ、赤外線光は、表示装置200の前方にある物体によって反射される。イメージセンサ282は、例えば、表示装置200の前方の物体によって反射された赤外線光を受光することができる赤外線画像センサとすることができる。光の速度(v)は既知であるため、イメージセンサ282は、物体の異なる深さで反射された赤外線光の時間(t)に従って、物体の異なる位置の距離d(即ち、深さ)、例えば、d=v×tを計算することができる。
【0036】
いくつかの他の実施形態では、光源281は、例えば、レーザーダイオードまたはデジタル光プロセッサ(DLP)によって実現されることができ、表示装置200の前方に向かって異なる光パターンの赤外線光を出射することができ、イメージセンサ282は、赤外線イメージセンサであることができ、表示装置の前方の物体によって反射された赤外線光を受光することができる。従って、光源281が表示装置200の前方に向かって赤外線光を出射したとき、赤外線光は表示装置200の前方の物体によって反射され、表示装置200の前方の物体の異なる深さでの反射光が光パターンを歪ませる。従って、イメージセンサ282は、表示装置200の前方にある物体の立体構造を検出することができる。
【0037】
図2Aは、本発明の一実施形態による、ユーザが最適な水平視野(FoV)に位置する図である。図2Bは、本発明の一実施形態による、ユーザが最大の水平視野(FoV)に位置する図である。図2Cは、本発明の一実施形態による、ユーザが一般の水平視野(FoV)に位置する図である。図1および図2A図2Cを参照されたい。
【0038】
表示装置200の表示モジュール220の水平寸法、垂直寸法、対角寸法をそれぞれX、Y、Zcmとすると、ユーザ30が最適な水平FoV(例えば、90~105度の間の水平FoV)で表示装置200を見ているとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離はDである。ユーザ30の視線が表示モジュール220の中心点と合っている場合、図2Aに示されるように、ユーザ30の視線と表示モジュール220との間の角度はφである。このとき、距離D、角度φ、および表示モジュール220のサイズの関係は、式(1)で表すことができる。
【数1】
【0039】
また、図2Bに示すように、ユーザ30が最大の水平FoV(例えば、約140度の水平FoV)で表示装置200を見ているとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離はdであり、ユーザ30の視線が表示モジュール220の中心と合っている場合、ユーザ30の視線と表示モジュール220との間の角度はθである。このとき、距離d、角度θ、および表示モジュール220のサイズの関係は、式(2)で表すことができる。
【数2】
【0040】
一般的な使用例では、距離D(例えば、第1の距離)は、距離d(例えば、第2の距離)の2倍より大きい。表示装置200の距離センサ280は、図2Cに示すように、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離Pを検出し、ユーザ30の視線と表示モジュール220との間の夾角γを検出することができる。表示コントローラ210は、距離センサ280から距離Pおよび夾角γに関する情報を取得し、距離Pに従って表示装置200の画面輝度を調整するかどうかを判定することができる。
【0041】
例えば、表示コントローラ210は、第1の動的輝度調整モードをさらに含むことができ、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離Dに従って、表示モジュール220の画面輝度をさらに線形に調整することができる。第1の動的輝度調整モードでは、表示コントローラ210が距離Pが距離Dより大きいと判定したとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離が比較的に遠いことを意味するため、表示コントローラ210は、表示モジュール220に表示された画像信号の輝度をわずかに増加させることができる。表示コントローラ210が、D≧距離P≧D/2であると判定したとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離が、見るのに適した範囲内にあることを意味するため、表示コントローラ210は、この時点では表示モジュール220に表示された画像信号の輝度を調整しない。
【0042】
表示コントローラ210が距離P<D/2または距離Pが距離dとD/2との間にあると判定したとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離が比較的近いことを意味するため、表示コントローラ210は、第1の画像輝度低減プロセスを行い、表示モジュール220上に表示された画像信号の輝度を低減させ、例えば、第1の輝度比(例えば、これに限定されないが3%)または第1の所定の輝度値(例えば、これに限定されないが30)で輝度を低減させる。
【0043】
表示コントローラ210が距離P<距離dと判定したとき、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離が非常に近いことを意味するため、この時点では、表示コントローラは、第2の画像輝度低減プロセスを行い、表示モジュール220上に表示された画像信号の輝度を低減させ、例えば、第2の輝度比(例えば、これに限定されないが10%)または第2の所定の輝度値(例えば、これに限定されないが50)で輝度を低減させる。換言すれば、第1の画像輝度低減プロセスと比較して、第2の画像輝度低減プロセスは、表示モジュール220上に表示された画像信号の輝度をさらに低減する。従って、ユーザ30が非常に近い距離で表示装置200を見ているとき、表示装置200は、画面輝度を自動的に低減させ、ユーザの視聴品質を確保することができる。また、ユーザ30が比較的に遠い距離から表示装置200を見ているとき、表示装置200は、画面輝度を自動的に増加させ、ユーザの視聴品質を確保することもできる。
【0044】
簡単に言えば、表示モジュール220のサイズは既知であるため、表示コントローラ210は、表示モジュール220のサイズに従って、ユーザが位置する距離の水平FoVを計算し、次いで前述の実施形態の判定メカニズムに従って、表示モジュール220の画面輝度を調整することができる。
【0045】
図3Aは、本発明の一実施形態による、環境光の輝度に従って表示装置の画面輝度を調整する図である。図1および図3Aを参照されたい。
【0046】
一実施形態では、表示コントローラ210は、例えば、図3Aの曲線302のように環境光の輝度と表示モジュール220の画面輝度との間の関係曲線を予め設定することができる。これは、表示コントローラ210が、図3Aに示されるように、環境光センサ271によって検出された表示装置200の位置の環境光の輝度(または照度、単位がルクス)に従って、表示モジュール220の画面輝度を線形に調整できることを意味する。しかしながら、表示コントローラ210が曲線302に従って表示モジュール220の画面輝度を線形的に調整するだけである場合、画面輝度が表示装置200の環境光の輝度を適切に反映せず、表示装置200を見るときにユーザに不快感を与える可能性がある。
【0047】
一実施形態では、表示コントローラ210は、表示モジュール220の画面輝度を、環境光の輝度が高輝度および低輝度である場合にそれぞれさらに調整するなど、第2の動的輝度調整モードをさらに含むことができる。表示コントローラ210が第2の動的輝度調整モードにあるとすると、環境光の輝度が第1の輝度(例えば、I1)と第2の輝度(例えば、I2)との間(即ち、中高照度環境)にあるとき、表示装置200の環境光の輝度が中程度であることを意味するため、表示コントローラ210は、表示モジュール220の画面輝度を、点312と点310との間の輝度区間において環境光の輝度に従って第1の傾斜(slope)(例えば、曲線302)で線形に調整することができる。
【0048】
環境光の輝度が第2の輝度(例えば、I2)以上、且つ第3の輝度(例えば、I3)より低いとき、表示装置200の環境光の輝度が比較的高い(即ち、高輝度の環境光)ことを意味するため、表示コントローラ210は、表示モジュール220の画面輝度を、点310と点314との間の輝度区間において環境光の輝度に従って第2の傾斜(例えば、曲線304)で線形に調整することができ、第2の傾斜は第1の傾斜より大きい。従って、比較的に明るい環境では、表示装置200は、環境光の輝度が増加することにつれて、表示モジュール220の画面輝度を比較的に大きい倍率で線形に増加させることができ、このプロセスは、第1の傾斜補正とも呼ばれる。表示モジュール220の画面輝度が徐々に増加し、輝度上限THに達したとき、表示コントローラ210は、表示モジュール220の画面輝度が輝度上限THに維持されるように制御することができることに留意されたい。
【0049】
環境光の輝度が第1の輝度(例:I1)より低いとき、表示装置200の環境光の輝度が低い(即ち、低輝度の環境光)ことを意味するため、このとき、表示コントローラ210は、表示モジュール220の画面輝度を、点310と原点との間の輝度区間において環境光の輝度に従って第3の傾斜(例えば、曲線306)で線形に調整することができ、第1の傾斜は第3の傾斜より大きい。従って、低い照明環境では、表示装置200は、環境光の輝度が減少することにつれて、表示モジュール220の画面輝度を比較的に低い倍率で線形に減少させることができ、このプロセスは、第2の傾斜補正とも呼ばれる。図3Aの実施形態では、第1の傾斜、第2の傾斜、および第3の傾斜は全て0より大きく、第2の傾斜は第1の傾斜より大きく、第1の傾斜は第3の傾斜より大きい。
【0050】
図3Bは、本発明の一実施形態による環境光の輝度に従って表示装置の色温度を調整する図である。図1および図3Bを参照されたい。
【0051】
図3Bは、CIE1931色空間を示している。一実施形態では、表示コントローラ210は、例えば、図3Bの点320(例えば、5500Kの色温度に対応する)のように、ユーザが見るための所定の色温度を予め設定することができ、点320の右側は低色温度領域(例えば、約3000K~4500K)を表し、点320の左側は高色温度領域 (例えば、約6000K以上)を表している。一般的に、環境光源で用いられる色温度は約3000K~6000Kである。
【0052】
実施形態では、表示コントローラ210は、環境光センサ271から表示装置200が位置する位置の環境光の色温度情報を得て、環境光の色温度情報に従って、表示モジュール220に表示された画像信号の色温度を調整することができる。例えば、表示装置200の位置の光源が蛍光灯またはハロゲン電球である場合、環境光の色温度情報は、比較的に低い色温度に偏ることになり、即ち、光源は、暖色系に偏ることになる。このとき、表示コントローラ210は、表示モジュール220に表示された画像信号の色温度を、図3Bの曲線322上の右矢印のように、環境光の色温度情報に従って比較的に低い色温度に調整することができる。 従って、表示モジュール220に表示された画像信号を見るとき、ユーザが知覚する画像の色温度は、環境光とほぼ同じであり、ユーザの目への負担を軽減することができる。
【0053】
表示装置200の位置の光源が陰極ランプ、白熱電球、または他の高色温度光源である場合、環境光の色温度情報は比較的に高い色温度に偏ることになり、即ち、光源は寒色系に偏ることになる。このとき、表示コントローラ210は、表示モジュール220に表示された画像信号の色温度を、図3Bの曲線322上の左矢印のように、環境光の色温度情報に従って比較的に高い色温度に調整することができる。従って、表示モジュール220に表示された画像信号を見るとき、ユーザが知覚する画像の色温度は、環境光とほぼ同様であり、ユーザの目への負担を軽減することができる。
【0054】
簡単に言えば、表示コントローラ210は、異なる色温度の環境光に従って表示モジュール220の画面の色温度を調整するなど、動的色温度調整モードをさらに含むことができ、ユーザが見た画面の色温度を環境光の色温度と同様にさせることができ、目への負担を軽減することができる。例えば、環境光の色温度が所定の色温度より高いとき、表示コントローラ210は、表示モジュール220に表示された画像信号の色温度を増加させることができる。環境光の色温度が所定の色温度以下である場合、表示コントローラ210は、表示モジュール220に表示された画像信号の色温度を低下させることができる。
【0055】
図4は、本発明の一実施形態による、表示装置の画面調光方法のフローチャートである。図1および図4を参照されたい。
【0056】
ステップS410では、表示コントローラ210は、ホスト100から画像信号を受信し、画像信号を表示モジュール220に表示するように用いられる。例えば、ホスト100は、ホスト100と表示装置200との間の画像伝送チャネル(例えば、HDMI、VGA、DisplayPort、またはUSB-Cインターフェースなど)を介して画像信号を表示装置200に伝送することができる。
【0057】
ステップS420では、表示装置200の生体センサ270が、ユーザが表示装置200の前方にいることを検出したとき、生体センサ270は、表示装置200が画像調整モードに入るよう制御するために、画像調整制御信号を表示コントローラ210に送信することができる。例えば、生体センサ270が、ユーザが表示装置200の前方にいることを検出したとき、生体センサ270は、ユーザと表示装置200との間の距離をさらに検出することができ、ユーザの心拍や脈拍、さらには呼吸数を同時に検出することができる。いくつかの実施形態では、生体センサ270は、例えば、表示装置200の前方に配置され、30GHz~300GHzの周波数を有するミリ波を出射することができるミリ波(mmWave)センサによって実現されることができる。ユーザが表示装置200の前方にいるとき、生体センサ270によって出射されたミリ波はユーザによって反射され、生体センサ270は反射されたミリ波を受信して、ユーザの心拍、脈拍、または呼吸数などの微小な脈動(tiny pulses)を検出することができる。従って、生体センサ270が、ユーザが所定の距離範囲(例えば、30~150cm)内に位置することを検出したとき、生体センサ270は、画像調整制御信号および心拍数、脈拍数、または呼吸数に関する情報を表示コントローラ210に送信することができ、表示コントローラ210は、画像調整制御信号に従って表示装置200が画像調整モードに入るように制御することができる。
【0058】
ステップS430では、表示装置200が画像調整モードにあるとき、表示コントローラ210は、表示装置200の環境光の輝度および色温度に従って、表示モジュール220に表示された画像信号の画面輝度および画面色温度を調整する。例えば、画像調整モードは、第1の動的輝度調整モード、第2の動的輝度調整モード、および動的色温度調整モードを含むことができる。第1の動的輝度調整モードは、ユーザ30と表示モジュール220との間の距離Dに従って、表示モジュール220の画面輝度をさらに調整することができる。第2の動的輝度調整モードは、表示モジュール220の画面輝度を、環境光の輝度が高輝度である場合および環境光の輝度が低輝度である場合にさらに調整することができる。動的色温度調整モードは、異なる色温度の環境光に対して表示モジュール220の画面の色温度を調整することができ、ユーザが見る画面の色温度を環境光の色温度と同様にさせ、ユーザへの目の負担を軽減することができる。第1の動的輝度調整モード、第2の動的輝度調整モード、および動的色温度調整モードの詳細については、図2A図2Cおよび図3A図3Bの実施形態を参照されたい。
【0059】
上述に鑑み、表示装置およびその画面調光方法が提供され、画像調整モードは、ユーザが見る表示装置に表示される画像信号の輝度および色温度を調整するように用いられる、第1の動的輝度調整モード、第2の動的輝度調整モード、および動的色温度調整モードを含むため、ユーザは異なる使用シナリオ(例えば、異なる色温度と輝度の環境光、および異なる視聴距離) において、より優れた視覚効果を得ることができ、それによってユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。
【0060】
請求項における「第1」、「第2」、および「第3」などの用語の使用は、請求項における要素を変更するために使用され、優先順位があること、先行関係があること、または別の要素より先行する要素があること、または方法のステップを実行するときの時系列順があることを示すために用いられるものではなく、同じ名前の要素を区別するためにのみ用いられるものである。
【0061】
本発明は、例として及び望ましい実施の形態によって記述されているが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。逆に、当業者には自明の種々の変更及び同様の配置をカバーするものである。よって、添付の特許請求の範囲は、最も広義な解釈が与えられ、全てのこのような変更及び同様の配置を含むべきである。
【符号の説明】
【0062】
10 コンピュータシステム
30 ユーザ
100 ホスト
110 処理ユニット
111 システムバス
120 グラフィックス処理ユニット(GPU)
130 メモリユニット
140 記憶装置
141 アプリケーション
142 オペレーティングシステム
143 OSDメニュー制御プログラム
150 伝送インターフェース
160 周辺装置
200 表示装置
210 表示コントローラ
211 画像スカラー
212 タイミングコントローラ
220 表示モジュール
230 ストレージユニット
231 ファームウェア
232 オンスクリーンディスプレイ(OSD)インターフェース
233 OSDインターフェース
240 画像バッファ
250 伝送インターフェース
260 入力インターフェース
261 物理ボタン
262 5方向ジョイスティック
270 生体センサ
271 環境光センサ(ALS)
280 距離センサ
281 光源
282 イメージセンサ
285 ブザー
302、304、306、322 曲線
310、312、314、320 点
X、Y、Z 対角寸法
D 距離
φ 角度
d 距離
θ 角度
P 距離
γ 夾角
TH 輝度上限
I1、I2、I3 輝度
S410~S430 ステップ
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4