IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セメス株式会社の特許一覧

特許7431928薬液検査装置および、それを含む基板処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】薬液検査装置および、それを含む基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240207BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022184731
(22)【出願日】2022-11-18
(65)【公開番号】P2023082667
(43)【公開日】2023-06-14
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】10-2021-0171089
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヨン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ヨン ウン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,スン チュル
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-269937(JP,A)
【文献】特開2012-204813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液が流入する入口が形成されるベース部と、
前記入口に流入する前記薬液が流体の速度が変化しながら移動して、前記ベース部の入口に隣接するように設けられる第1領域部と、前記第1領域部と直列に連通されて前記第1領域部から排出される前記薬液が移動する第2領域部を含む流路部と、
前記第1領域部の電気信号である第1信号を感知する第1感知部材と、前記第2領域部の電気信号である第2信号を感知する第2感知部材を含む感知部と、
前記感知部から信号を受けて、基準値に比べて前記第1信号および前記第2信号の電流が変化するとパーティクルと気泡が感知されたものと判別し、前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差によってパーティクルと気泡を区別して判別する判別部を含む、薬液検査装置。
【請求項2】
前記流路部を経由する前記薬液の流体速度は、外部から回転力の伝達を受けるか前記ベース部の回転により遠心力が発生して、前記第1領域部に比べて前記第2領域部を移動する前記薬液の流体速度が増加する、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項3】
前記判別部は、
前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差が0の場合、前記薬液にパーティクルが含まれているものと判別し、
前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差が発生すると前記薬液に気泡が含まれているものと判別し、
パーティクルと気泡を区別して判別する、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項4】
前記ベース部は、
前記流路部が形成されるように厚さを有する第1本体と、
前記第1本体をカバーする第2本体を含む、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項5】
前記流路部は、前記第1領域部と前記第2領域部が形成されるように、前記第1本体を貫通するか前記第1本体に陰刻形状に形成されるチャネル部材を含む、請求項4に記載の薬液検査装置。
【請求項6】
前記ベース部は、第1本体と前記第1本体と対向する第2本体を含み、
前記流路部は、前記第1領域部と前記第2領域部が形成されるように、薬液の移動経路の両側に沿って前記第1本体から前記第2本体まで陰刻形状に形成される隔壁部材を含む、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項7】
前記入口は、前記ベース部の中心部に設けられ、
前記流路部は、一つ以上設けられて前記ベース部の中心部から放射状に備えられる、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項8】
前記流路部は、前記入口から外郭に向かって直線方向に設けられる、請求項7に記載の薬液検査装置。
【請求項9】
前記流路部は、前記入口から外郭に向かって曲線形状に設けられる、請求項7に記載の薬液検査装置。
【請求項10】
前記入口は、前記ベース部の中心部に設けられ、
前記流路部は、前記ベース部の中心部から外郭に向かって螺旋形状に設けられる、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項11】
前記流路部は、第1幅をなす第1区間と、第1幅に比べて幅が大きくなっている第2幅をなす第2区間が形成され、
前記第1区間と前記第2区間それぞれは前記第1領域部と前記第2領域部それぞれに一つ以上設けられる、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項12】
前記感知部は、前記第2区間に電気的に連結される、請求項11に記載の薬液検査装置。
【請求項13】
前記ベース部の一面や他面に設けられ、前記感知部と前記判別部が配置されるレイヤー部をさらに含む、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項14】
前記レイヤー部は、一つ以上設けられ、前記ベース部と断面積が同じであるか10%以内の断面積差を有し、
前記レイヤー部に設けられ、前記感知部と前記判別部に電力を供給するバッテリ部をさらに含む、請求項13に記載の薬液検査装置。
【請求項15】
前記ベース部の一面または他面に連結され、前記ベース部を回転させる駆動部をさらに含み、
前記駆動部は、前記ベース部に連結される回転軸を備えるモータを含む、請求項1に記載の薬液検査装置。
【請求項16】
薬液を供給する薬液供給部と、
前記薬液供給部から前記薬液が供給される請求項1に記載の前記薬液検査装置と、
前記薬液検査装置またはウエハのうち少なくともいずれか一つが配置されるスピンチャックを含む、基板処理装置。
【請求項17】
前記スピンチャックは、前記薬液検査装置が回転力によって前記第1領域部に比べて前記第2領域部で速度が増加するように、前記薬液検査装置を回転させる、請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記薬液は前記ウエハを洗浄する洗浄液または前記ウエハを加工する処理液のうちいずれか一つを含む、請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記薬液は洗浄液からなり、
前記スピンチャックを囲んで前記ウエハまたは前記薬液検査装置から排出される前記薬液を収容するカップ部をさらに含む、請求項18に記載の基板処理装置。
【請求項20】
薬液が流入する入口が形成されるベース部と、
前記入口に流入する前記薬液が流体の速度が変化しながら移動して、前記ベース部の入口に隣接するように設けられる第1領域部と、前記第1領域部と直列に連通されて前記第1領域部から排出される前記薬液が移動する第2領域部を含む流路部と、
前記第1領域部の電気信号である第1信号を感知する第1感知部材と、前記第2領域部の電気信号である第2信号を感知する第2感知部材を含む感知部と、
前記感知部から信号を受けて、基準値に比べて前記第1信号および前記第2信号の電流が変化するとパーティクルと気泡が感知されたものと判別し、前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差によってパーティクルと気泡を区別して判別する判別部を含み、
前記入口は、前記ベース部の中心部に設けられ、
前記流路部は、一つ以上設けられて前記ベース部の中心部から放射状に備えられ、
前記流路部は、第1幅をなす第1区間と、第1幅に比べて幅が大きくなっている第2幅をなす第2区間が形成され、
前記第1区間と前記第2区間それぞれは前記第1領域部と前記第2領域部それぞれに一つ以上設けられ、
前記流路部を経由する前記薬液の流体速度は、外部から回転力の伝達を受けて遠心力が発生して、前記第1領域部に比べて前記第2領域部を移動する前記薬液の流体速度が増加し、
前記感知部は、前記第2区間に電気的に連結される、薬液検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬液検査装置および、それを含む基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板表面に残留するパーティクル(Particle)などの物質は半導体素子の特性と生産収率に多くの影響を及ぼす。そのため、半導体製造工程においては基板表面に付着した各種汚染物質を除去する洗浄工程が重要である。半導体を製造する各単位工程の前後段階で基板を洗浄処理する工程が実施される。一般に基板の洗浄はケミカルのような薬液(処理液)を用いて基板上に残留するパーティクルなどを除去するケミカル処理工程、純水を用いて基板上に残留するケミカルを除去するリンス工程、そして、乾燥ガスなどを用いて基板を乾燥する乾燥工程を含む。
【0003】
ただし、薬液は配管などを介して供給されるように、各種状況によって工程過程で薬液内に気泡やパーティクルが発生し得る。例えば、薬液が供給される過程でポンプの動作や弁のオン/オフ(on/off)動作によって気泡が不規則的に発生し得る。
【0004】
特に次世代半導体は、異物であるパーティクルのサイズがマイクロ(μ)単位またはナノ(n)単位のように非常に小さくても生産収率に影響を及ぼし得る。そのため、微細単位のパーティクルや気泡の除去が必要である。
【0005】
マイクロ(μ)単位またはナノ(n)単位のように微細単位の気泡とパーティクルはその特性や発生原因が互いに異なり、除去方法もまた異なる。そして、気泡やパーティクルを除去するためには、気泡やパーティクルを除去する前に薬液内に気泡やパーティクルがあるかどうかを検査する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、気泡の発生有無は流量計の異常発生のように間接的な測定方法により行われることができる。しかし、このような方法としては薬液の状態を正確に検査することが難しい。また、流量計の異常有無だけでは流体内のパーティクルを検査することが難しい。さらに、最近ではSURFSCAN装備(Program to operate a LASER profilometer)が開発されているが、このような装備はサイズが大型でかつ高価である。また、SURFSCAN装備は欠陥の大きさや位置は把握できるが、欠陥の原因が気泡によるものであるかまたはパーティクルによるものであるかを把握することは難しい。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、高価な装備を用いず、簡素な構造を有する薬液検査装置を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の課題は、簡素な構成の追加だけで気泡とパーティクルを検査できる基板処理装置を提供することにある。
【0009】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を達成するための本発明の薬液検査装置の一面(aspect)は、薬液が流入する入口が形成されるベース部と、前記入口に流入する前記薬液が流体の速度が変化しながら移動して、前記ベース部の入口に隣接するように設けられる第1領域部と、前記第1領域部と直列に連通されて前記第1領域部から排出される前記薬液が移動する第2領域部を含む流路部と、前記第1領域部の電気信号である第1信号を感知する第1感知部材と、前記第2領域部の電気信号である第2信号を感知する第2感知部材を含む感知部と、前記感知部から信号を受けて、基準値に比べて前記第1信号および前記第2信号の電流が変化するとパーティクルと気泡が感知されたものと判別し、前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差によってパーティクルと気泡を区別して判別する判別部を含む。
【0011】
前記他の課題を達成するための本発明の基板処理装置の一面は、薬液を供給する薬液供給部と、前記薬液供給部から前記薬液が供給される前記薬液検査装置と、前記薬液検査装置またはウエハのうち少なくともいずれか一つが配置されるスピンチャックを含み得る。
【0012】
前記また他の課題を達成するための本発明の薬液検査装置は、薬液が流入する入口が形成されるベース部と、前記入口に流入する前記薬液が流体の速度が変化しながら移動して、前記ベース部の入口に隣接するように設けられる第1領域部と、前記第1領域部と直列に連通されて前記第1領域部から排出される前記薬液が移動する第2領域部を含む流路部と、前記第1領域部の電気信号である第1信号を感知する第1感知部材と、前記第2領域部の電気信号である第2信号を感知する第2感知部材を含む感知部と、前記感知部から信号を受けて、基準値に比べて前記第1信号および前記第2信号の電流が変化するとパーティクルと気泡が感知されたものと判別し、前記第1信号と前記第2信号の電流差または電流が変化する時間差によってパーティクルと気泡を区別して判別する判別部を含み、前記入口は、前記ベース部の中心部に設けられ、前記流路部は、一つ以上設けられて前記ベース部の中心部から放射状に備えられ、前記流路部は、第1幅をなす第1区間と、第1幅に比べて幅が大きくなっている第2幅をなす第2区間が形成され、前記第1区間と前記第2区間それぞれは前記第1領域部と前記第2領域部それぞれに一つ以上設けられ、前記流路部を経由する前記薬液の流体速度は、外部から回転力の伝達を受けて遠心力が発生して、前記第1領域部に比べて前記第2領域部を移動する前記薬液の流体速度が増加し、前記感知部は、前記第2区間に電気的に連結される、薬液検査装置を含む。
【0013】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態による基板処理装置を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態による薬液検査装置がチャンバに配置された様子を示す図である。
図3】本発明の第1実施形態による薬液検査装置が多層に分離された様子を示す図である。
図4】本発明の第1実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。
図5】本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部でパーティクルが含まれた流体が移動する様子を示す図である。
図6図5の感知部の電気信号変化を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部で気泡が含まれた流体が移動する様子を示す図である。
図8図7の感知部の電気信号変化を示す図である。
図9a】本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部の第1領域部と第2領域部の他の変形例を示す図である。
図9b】本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部の第1領域部と第2領域部のまた他の変形例を示す図である。
図10図9bの感知部の電気信号変化を示す図である。
図11】本発明の第2実施形態による薬液検査装置が多層に分離された様子を示す図である。
図12】本発明の第3実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。
図13】本発明の第4実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。
図14】本発明の第5実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。
図15】本発明の第6実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。
図16】本発明の第7実施形態による薬液検査装置を示す図である。
図17】本発明の第8実施形態による薬液検査装置を示す図である。
図18】本発明の第2実施形態による基板処理装置を示す図である。
図19】本発明の第2実施形態による基板処理装置のスピンチャックを示す図である。
図20】本発明の実施形態による基板を処理する薬液を検査する方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0016】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0017】
図1は本発明の第1実施形態による基板処理装置を示す図であり、図2は本発明の第1実施形態による薬液検査装置がチャンバに配置された様子を示す図である。図3は本発明の第1実施形態による薬液検査装置が多層に分離された様子を示す図面であり、図4は本発明の第1実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。図5は本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部でパーティクルが含まれた流体が移動する様子を示す図面であり、図6図5の感知部の電気信号変化を示す図である。そして、図7は本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部で気泡が含まれた流体が移動する様子を示す図面であり、図8図7の感知部の電気信号変化を示す図である。
【0018】
先に図1および図2を参照すると、本発明の実施形態による基板処理装置1は、基板(以下でウエハという)を処理する装置であって、薬液供給部(符号を図示せず)、チャンバ50および薬液検査装置100を含むことができる。
【0019】
薬液供給部は薬液を供給する構成として、タンク10、循環ライン20、供給ライン30、回収ライン40を含むことができる。
【0020】
先ず、タンク10は、一つ以上設けられる。例示的に図1を参照すると、タンク10は2個設けられる。タンク10が複数で設けられるのは一つのタンク10内の薬液(以下、流体という)が消尽する場合、供給中のタンク10に薬液を直ちに充電することなく、他のタンク10を予備用として使用するためであるが、これに限定されるものではない。例えば一つ以上のタンク10は互いに連結され得、ポンプ11のポンピング作動により薬液の移動が行われることもできる。さらに、薬液に熱が加えられるようにヒータ12などが連結されることもできるように、多様な構成の変更が可能である。
【0021】
さらに、タンク10は循環ライン20が連結され得る。循環ライン20はタンク10からタンク10まで連結され得、後述する供給ライン30と回収ライン40が連結され得る。そして、循環ライン20に連結される供給ライン30を介して薬液がタンク10からチャンバ50に供給されることができる。さらに、循環ライン20に回収ライン40が連結され、循環ライン20を経由した薬液が回収ライン40を介して再びタンク10に回収されることもできる。
【0022】
また、循環ライン20には、タンク10からチャンバ50に供給される薬液の温度と流量などを制御するための多様な構成が設けられることができる。例えば循環ライン20にはメインポンプ21、ダンパ22、メインヒータ23、フィルタ24、バブルカッタ25、流量器26弁(符号を図示せず)などが設けられる。循環ライン20に設けられるメインポンプ21、ダンパ22、メインヒータ23および流量器26などの構成は、公知されたメカニズムに代えて具体的な説明は省略する。
【0023】
供給ライン30は、チャンバ50に供給される薬液が経由する構成であって、循環ライン20とチャンバ50の間を連結する。そのため、薬液は循環ライン20から供給ライン30を経由してチャンバ50に移動することができる。この時、循環ライン20に設けられるメインポンプ21のポンピング作動によって流体がポンピングされて流体の流れが発生し得、弁(図示せず)の開度調節によって流量が調節されることができる。さらに、供給ライン30には、循環ライン20とは別に流量器31などが設けられることができ、多様な構成の変更が可能である。
【0024】
さらに、供給ライン30から分岐する回収ライン40を介して薬液がタンク10に回収されることもできる。例えば回収ライン40は、供給ライン30から循環ライン20に連結され得る。そして、回収ライン40を経由する薬液は、供給ライン30から循環ライン20を経由してタンク10に移動することができる。また、供給ライン30で回収ライン40が分岐する地点には三方弁32が設けられる。そのため、供給ライン30を経由する薬液は、供給ライン30を経由してチャンバ50に移動するか、供給ライン30から三方弁32を介して回収ライン40に移動するように、薬液の流れ方向が三方弁32により制御されることができる。
【0025】
チャンバ50は、循環ライン20から分岐する供給ライン30を介してタンク10から薬液の供給を受けてウエハを処理する。チャンバ50は基板処理のための空間が形成される多様な構造をなすことができる。図面に示していないが、チャンバ50は箱型からなる。さらに、チャンバ50の内部には、基板(図示せず)が水平に維持され、かつ回転するためのスピンチャック51が設けられる。これと共にチャンバ50は基板から排出された薬液または薬液検査装置100から排出される薬液を受け入れて収容する筒形状のカップ部55が設けられることができる。この他に多様な構成の変更によって様々な変形例が可能であり、公知技術を組合わせることもできる。
【0026】
例示的にチャンバ50は洗浄工程に設けられる洗浄チャンバであり得る。すなわち、本実施形態の基板処理装置1は、基板洗浄工程に用いられるチャンバ50に薬液を供給することができる。洗浄工程のためのチャンバ50に供給される薬液は、例示的に洗浄液としてアルカリ性薬液、酸性薬液、リンス液、オゾン水およびIPA(イソプロピルアルコール)などであり得る。
【0027】
しかし、本実施形態は洗浄工程に限定されるものではなく、本実施形態に矛盾しない限り薬液を供給する多様な工程に適用することができる。他の例として、チャンバ50は乾燥工程やエッチング工程などのためのチャンバであり得る。そして、前述した循環ライン20上の構成もまた、乾燥工程やエッチング工程などのための構成に変更することもできる。さらに、チャンバ50が乾燥工程やエッチング工程のためのチャンバからなる場合、薬液は処理液として乾燥液またはエッチング液であり得る。しかし、これは例示に過ぎないので、これに限定されない。
【0028】
また、チャンバ50が洗浄工程またはエッチング工程のいずれか一つだけに限定されるものではなく、洗浄工程、乾燥工程およびエッチング工程のいずれか一つ以上が含まれることもできる。このような工程の他にも本実施形態に矛盾しない限り本実施形態に言及されていない他の工程のチャンバが含まれることもできる。
【0029】
なお、基板処理装置1は、洗浄またはエッチング以外に他の工程を行うこともでき、基板を加工するためのフォトリソグラフィ工程を行うこともできる。言い換えれば、本実施形態の基板処理装置1は薬液供給をなす多様な工程に適用することができる。
【0030】
他の例として基板処理装置1がフォトリソグラフィ工程を行うと、薬液は処理液としてフォトレジストであり得る。これに係る説明は図18および図19を参照して後述する。
【0031】
そして、前述したように、基板処理装置1は循環ライン20にバブルカッタ25が設けられる。バブルカッタ25により気泡が除去されるが、工程過程でバブルカッタ25の下流に気泡が再び発生するか、微細気泡はバブルカッタ25により除去されにくい。さらに、パーティクルはバブルカッタ25により除去されず流体に残留し続け得る。気泡とパーティクルは半導体素子(ウエハ加工物)の特性と生産収率に影響を及ぼし得るので除去される必要がある。
【0032】
すなわち、気泡とパーティクルはウエハを加工する過程で不規則的に発生し得る。さらに、気泡とパーティクルは特性が相異なり、気泡とパーティクルを除去する方法が相異なる。そして、流体には気泡とパーティクルが常に同じ現象として発生するものではない。そのため、気泡とパーティクルを除去または管理するために、流体に気泡またはパーティクルが含まれているかどうかを検査する必要がある。このために薬液検査装置100が設けられる。
【0033】
以下では薬液検査装置100について説明する。ただし、これに先立ち、特性が相異なるパーティクルと気泡について説明すると、下記のとおりである。
【0034】
パーティクルは固体からなり、圧力変化(流体の速度変化によって発生し得る)と関係なく粒子の直径(またはサイズ)変化が気泡に比べてないので、流体の速度と関係なく同一であり得る。反面、気泡は内部に気体(空気など)が含まれるので、圧力が変化すると気体の体積変化によって気泡の直径が変わり得る。このようにパーティクルと気泡は流体の速度および圧力について相異なる特性を有することができる。そして、薬液はパーティクルや気泡に比べて伝導性が高くて容易に電流が通ることができる。反面、パーティクルと気泡は伝導性が低くて電流の抵抗役割をすることができる。
【0035】
このような特性により薬液検査装置100は、電流信号の変化を感知してパーティクルや気泡を感知することができ、具体的には下記のとおりである。ただし、本明細書の実施形態は一つ以上を組合わせることができ、説明および理解の便宜のために他の実施形態の図面が参照されて説明され得ることを言及しておく。
【0036】
図3ないし図7を参照すると、本発明の実施形態による薬液検査装置100はウエハを加工または処理する薬液が薬液供給部から供給されることができる。
【0037】
すなわち、薬液検査装置100はウエハが配置されるスピンチャック51上に配置されてウエハに供給される薬液の供給を受けて薬液を検査することができる。そして、薬液検査装置100はスピンチャック51に固定されず、分離されることができ、薬液の検査が必要な場合にのみスピンチャック51に配置されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、スピンチャック51に埋め込まれる構造をなすこともできる。そのため、スピンチャック51と薬液検査装置100が一体型からなることもできる。スピンチャック51と薬液検査装置100が一体型からなる場合、ウエハが加工されるかまたは処理される過程でスピンチャック51と共に薬液検査装置100がウエハを支持することもできるように多様な変形例が可能である。
【0038】
スピンチャック51に配置される薬液検査装置100は、スピンチャック51の回転に伴ってスピンチャック51と共に回転する。そのため、薬液検査装置100はスピンチャック51の回転力の伝達を受けることができる。ただし、薬液検査装置100の回転力は、スピンチャック51の作動によって発生することだけに限定されない。構成の多様な変更により薬液検査装置100は自ら回転力を発生し得るが、これについては図16および図17を参照して後述する。
【0039】
本実施形態の薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことができる。
【0040】
ベース部110は、レイヤー部150とともに薬液検査装置100の外観を形成する。ベース部110は形状は限定されるものではないが、例示的にウエハと同じであるか類似の形状をなすことができる。これはウエハを移動させるロボットによって薬液検査装置100が同じ方式や方法により移動するためである。
【0041】
そして、ベース部110は流体の移動のために流体が流入する入口1101が形成され、第1本体111および第2本体112を含むことができる。
【0042】
ベース部110の入口1101は、例えばベース部110の中心部に設けられる。これは薬液検査装置100に流入する流体がベース部110の中心部から外郭方向に向かって排出される過程で遠心力によって流体の速度が増加するようにするためである。したがって、流体の速度が増加できれば、その他の多様な変形例が本実施形態に含まれることができる。
【0043】
一方、ベース部110の入口1101はノズルと対向すれば良いので、ノズルの位置によってベース部110の中心から偏心する位置に入口1101が設けられることもできるように、多様な変形例が可能である。例示的に洗浄液とフォトレジストが供給される2個のノズルが互いに隣り合うように設けられると、洗浄液とフォトレジストを個別に検査するように入口1101が2個のノズルそれぞれに位置するように設けられる。
【0044】
第1本体111は流路部120のチャネル部材110Aが形成されるように厚さを有することができる(図12参照)。ここで、第1本体111の厚さは、陰刻形状に形成されるチャネル部材110Aが製造される厚さをなすことができる。ただし、これに限定されるものではなく、薬液検査装置100が容易に破損しないように、第1本体111は一定以上の厚さを有することができる。この時、一定以上の厚さはベース部110の材質などによって多様に変形することができる。
【0045】
第2本体112は第1本体111をカバーする構成であって(図12参照)、板または薄膜などからなる(図12は内部を図示するために、すなわち、第1本体111のチャネル部材110Aを図示するために第2本体112の一部が切開された様子を示す)。言い換えれば、第1本体111の上面に流路部120が陰刻形状に形成されると流路部120の上端が開口される構造をなすことができる。この時、流体が第1本体111の上部に漏出しないように、第2本体112が第1本体111の上部を覆う構造をなすことができる。
【0046】
ただし、第1本体111と第2本体112は個別に設けられることに限定されない。実施形態の変更によって第1本体111と第2本体112が一体に形成されることもできるように、多様な変形例が可能である。
【0047】
のみならず、ベース部110は、流路部120の構造などによって第1本体111と第2本体112が多様な変形例を有することができる。そして、ベース部110の形状は例示的に円板形状であり得るが、これに限定されない。言い換えれば、ベース部110は流路部120が形成され、流体の速度が加速される多様な変形例を有することができる。
【0048】
他の例として、ベース部110は、プロペラと類似の形状を有することができ、これについて図15を参照して説明する。さらに、本実施形態のベース部110は水平な板構造をなすことを例示したが、これとは異なる変形例が可能である。これについて図17を参照して後述する。
【0049】
流路部120は、流体が移動する構成であって、ベース部110に流入する薬液が流体の速度が変化しながら移動し得る。流路部120を移動する薬液は、ベース部110の回転によって発生する遠心力によって、流体の速度がベース部110の入口1101から出口まで徐々に増加し得る。言い換えれば、流路部120を移動する流体は、ベース部110に流入した後に薬液検査装置100の外郭方向に移動(または薬液検査装置100の外部に排出)する過程で流体の速度が遠心力によって徐々に増加することができる。
【0050】
流路部120の個数、形状および構造などは多様な変形例をなすことができる。先ず、流路部120の個数は一つ以上設けられることができる。例えば、図3および図4を参照すると、流体が流入する入口1101がベース部110の中心部に設けられ、流路部120は入口1101に連結されてベース部110の中心部から放射状に多数個が備えられる。そして、流路部120は入口1101から外郭に向かって直線方向に設けられることができる。しかし、流路部120の形状はこれに限定されない。流路部120の形状に係る変形例は図12ないし図14を参照して後述する。
【0051】
このような流路部120を移動する薬液は、前述したように位置によって流体の速度に差がある。さらに、流体の速度差によって圧力が変化すると気泡の直径も変わり得る。すると、抵抗が変化して電気信号もまた変化し得るので、このような変化により気泡を感知することができる。このようなメカニズムに係る説明を容易にするために、流路部120は位置によって区分して説明する。
【0052】
簡略に流路部120は、位置によって区分される第1領域部121と第2領域部122,123を含むことができる。さらに、流路部120は幅によって区分される第1区間1201と第2区間1202を含むことができる。後述するが、一部を言及すると、第1領域部121/第2領域部122,123と第1区間1201/第2区間1202は互いに区分されるものが異なるので、第1領域部121に第1区間1201と第2区間1202が設けられ得る。さらに、第2領域部122,123に第1区間1201と第2区間1202が設けられ得る。すなわち、第1領域部121と第2領域部122,123は、第1区間1201と第2区間1202の組み合わせからなり、形状が互いに同一であり得る。また、流路部120は、構造などが多様な変形例をなすことができ、例えばチャネル部材110Aを含むことができる。このような流路部120について説明すると、下記のとおりである。
【0053】
流路部120は、流体の移動通路をなす第1領域部121と第2領域部122,123が互いにつながって長さを有する構造を有する。ただし、第1領域部121と第2領域部122,123は位置のみ相違し、形状は互いに同一であり得る。すなわち、第1領域部121と第2領域部122,123の差異は、入口1101との離隔距離が異なることに差異がある。例えば第1領域部121は、ベース部110の入口1101に隣接するように設けられることができる。そのため、入口1101に流入する流体が第1領域部121を経由してベース部110の外郭に移動することができる。そして、第2領域部122,123は第1領域部121と直列に連通されて第1領域部121から排出される流体が移動することができる。すなわち、第1領域部121と第2領域部122,123が、ベース部110の入口1101から一列に設けられることができる。
【0054】
このような第1領域部121と第2領域部122,123は、流体の速度が相異なる二つの領域の電気信号を感知部130が感知するようにするためであるから、第1領域部121と第2領域部122,123の位置は流路部120の前後(上下流)方向に互いに区分されれば良い。
【0055】
言い換えれば、第1領域部121と第2領域部122,123は、電気検査領域が同じ環境を提供するように、例えば電気検査領域が同じ面積をなせば良い。すなわち、第1領域部121と第2領域部122,123に位置する第1区間1201と第2区間1202の個数や範囲が互いに同一であれば良い。
【0056】
これについて図5および図7を参照すると(薬液の流れは図5および図7を基準として左側から右側に移動する)、第1領域部121は第1区間1201と第2区間1202がそれぞれ一つずつ含まれる領域をなす。この時、第2区間1202が2個の第1区間1201の間の領域に区分されず、1個の第1区間1201の前後方向に一定の領域に区分されることが分かる。これは第2領域部122,123も同一である。このように、第1領域部121と第2領域部122,123は感知部130で電気を感知するための同じ環境/領域をなせば良い。
【0057】
さらに、第1領域部121と第2領域部122,123は流路部120の長手方向について前後方向に区分されるので、第2領域部122,123の位置が第1領域部121のすぐに後端に位置することに限定されない。
【0058】
すなわち、図5および図7を参照すると、第2領域部122,123は第1領域部121のすぐに後端に位置するか(図面符号122の第2領域部122を意味する)、一定の距離離隔した位置に設けられることもできる(図面符号123の第2領域部123を意味する)。このように多様な変形例が可能である。
【0059】
そして、本実施形態で第2領域部122,123が複数で設けられるが、これは第1領域部121と個別に対照するためである。すなわち、第1領域部121の電気信号は第2領域部122と対照するか、第2領域部123と対照することができる。または、複数の第2領域部122,123の電気信号を対照することもできる。
【0060】
さらに、第1領域部121と第2領域部122,123それぞれは、一つの第1区間1201および第2区間1202が含まれることに限定されない。これについては図9aおよび図9bを参照して後述する。
【0061】
次に、流路部120の第1区間1201と第2区間1202について説明すると、下記のとおりである。
【0062】
第1区間1201は第1幅(図5を参照、図面符号「W1」を参照)をなす。第2区間1202は第1幅に比べて幅が大きくなっている第2幅(図5を参照、図面符号「W2」を参照)をなす。
【0063】
例えば、第1区間1201と第2区間1202の幅が異なるようにするのは、パーティクルや気泡による抵抗変化を細密に感知するために少なくとも一部区間は幅が小さくなるようにするためである。言い換えれば、抵抗値の変化は幅が大きい区間に比べて幅が小さい区間で比率の変化が大きく行われ得る。そのため、感知部130が電気信号を感知する領域のうち少なくとも一部の区間の幅が小さく形成されるように、流路部120は第1区間1201を含む。
【0064】
例示的にパーティクルや気泡(微細気泡であり得る)はマイクロ(μ)単位またはナノ(n)単位からなる。すると、第1区間1201の直径は、複数個のパーティクルや気泡が含まれる流体の移動が可能な直径を有するが、マイクロ単位またはナノ単位からなる。例示的に一つのパーティクルが1ナノであり、第1区間1201の直径は20ナノないし100ナノであり得る。
【0065】
ただし、第1区間1201の直径の単位がマイクロ単位やナノ単位に限定されるものではなく、ミリメートル(mm)単位などからなることもできるように、本実施形態に矛盾しない限り多様な変形例が可能である。
【0066】
このような第1区間1201と第2区間1202それぞれは、第1領域部121と第2領域部122,123それぞれに一つ以上設けられる。したがって、第1領域部121は一つ以上の第1区間1201と一つ以上の第2区間1202が設けられることができ、第1区間1201と第2区間1202が互いに交互に設けられることができる。これと同様に第2領域部122,123は一つ以上の第1区間1201と一つ以上の第2区間1202が設けられることができる。
【0067】
さらに、本実施形態の流路部120は、ベース部110の形状や構造などによって形成されることができる。一例として流路部120は、第1領域部121と第2領域部122,123が形成されるように、陰刻形状からなるか、貫通構造をなすチャネル部材110Aを含むことができる。
【0068】
陰刻形状のチャネル部材110Aは、ベース部110が流路部120の形状(第1区間1201および第2区間1202の形状であり得る)に対応する空間を形成するように、陰刻加工が行われ得る。貫通構造のチャネル部材110Aは第1本体111を貫通する構造からなることができ、この時、第1本体111と第2本体112が一体になることもできる。そして、チャネル部材110Aは、ベース部110の第1本体111にレーザ加工で陰刻形状などが設けられるが、その他に多様な変形例が可能である。
【0069】
さらに、流路部120は陰刻形状または貫通構造以外の陽刻構造からなることもできる。陽刻構造は隔壁部材110Bからなることができ、これについては図13を参照して後述する。
【0070】
感知部130は、判別部140で流路部120内の電気信号の差を判別できるように、感知部130の電気信号(薬液の電気信号であり得る)を感知する。感知部130の連結は、第1区間1201に比べて相対的に広い第2幅を有する第2区間1202に電気的に連結されることができる。この時、感知部130の両端の間には伝導性を有する薬液が流れて薬液と感知部130が直列連結される構造を有することができる。そして、第1区間1201は前述したように、気泡とパーティクルによって抵抗値が変化する区間をなすことができる。
【0071】
このような感知部130は、第1領域部121および第2領域部122,123の電気信号を感知できる第1感知部材131と第2感知部材132を含むことができる。第1感知部材131と第2感知部材132は、電気信号を測定する領域のみ異なり、機能および作動は同一であり得る。例示的に第1感知部材131は第1領域部121の電気信号である第1信号を感知する。第2感知部材132は第2領域部122,123の電気信号である第2信号を感知する。そして、第1感知部材131と第2感知部材132は同一または類似に電気信号を感知できるように電流計からなる。
【0072】
感知部130の電気信号の感知について説明すると、下記のとおりである。ただし、説明に先立ち図6および図8の図面符号CH1、CH2およびCH3は図5および図7の第1領域部121と第2領域部122,123を表示したものであることを言及しておく。すなわち、CH1は第1領域部121の電気信号変化を説明するためのものである。CH2およびCH3は第2領域部122,123の電気信号変化を説明するためのものである。
【0073】
図6および図8を参照すると、横方向につながる3個の線が図示される。ここで3個の線は仮想の横軸が時間を意味する。そして、仮想の縦軸は電流の変化量を意味する。3個の線が同じ基準点から電気信号が発生し、流体にパーティクルまたは気泡が含まれるとパーティクルまたは気泡が抵抗として作用して、電流値である縦方向に変化が発生する。パーティクルと気泡に対する電気信号の差は下記のとおりである。
【0074】
先に図6を参照すると、縦方向の変化が発生する区間で横軸の長さが互いに同一であるので、第1感知部材131と第2感知部材132で感知される電流変化の時間が同一であることがわかる。これは先立って言及されたように、流体の速度が増加してもパーティクルは直径変化がなく、第1領域部121と第2領域部122,123の抵抗が同じであるからである。
【0075】
次に図8を参照すると、第1感知部材131と第2感知部材132で感知される電流変化の時間が互いに異なることがわかる。これは流体の速度が増加すれば、気泡は圧力変化によって体積変化が発生し、第1領域部121と第2領域部122,123で大きさが異なる抵抗として作用するからである。
【0076】
判別部140は、基準値(例示的にパーティクルと気泡が含まれない流体の電流値であり得る)に比べて感知部130で感知される第1信号と第2信号の電流が変化するとパーティクルと気泡が感知されたものと判別する。
【0077】
さらに、判別部140は感知部130から信号を受けて、第1領域部121の電気信号である第1信号と第2領域部122,123の電気信号である第2信号の電流差または電流が変化する時間差によってパーティクルと気泡を区別して判別することができる。
【0078】
判別部140は、第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差が0の場合、流体にパーティクルが含まれているものと判別する。そして、判別部140は、第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差が発生すると流体に気泡が含まれているものと判別する。このように判別部140はパーティクルと気泡が流体に含まれていることを判別できるだけでなく、パーティクルと気泡を区別して判別することができる。そして、判別部140は基板処理装置1の持続的な管理などのために、表示装置、メモリチップ、データリーダー装置などが含まれることもできる。
【0079】
レイヤー部150は、感知部130、判別部140およびバッテリ160が配置および設置される。レイヤー部150はベース部110の一面や他面に設けられ得る。レイヤー部150は一つ以上設けられ得る。
【0080】
図3を参照すると、レイヤー部150は一つ設けられ、一つのレイヤー部150にバッテリ160のような構成が設けられる。これとは異なり、レイヤー部150は多数個で備えられ、多層をなすことができ、これは図11を参照して後述する。
【0081】
そして、レイヤー部150は、ベース部110と段差が形成されないように直径や断面積がベース部110の直径や断面積と同一であり得る。ただし、これは例示的なものであり、10%以内の直径差を有するか断面積差を有することもできるように、多様な変形例が可能である。
【0082】
そして、説明していないバッテリ160は、感知部130や判別部140に電力を供給することができる。例えば、バッテリ160は薬液検査装置100のコンパクト化のために、薄膜型からなるが、これに限定されるものではない。
【0083】
このような薬液検査装置100は、スピンチャック51の作動により薬液検査装置100が回転するか後述する他の実施形態の駆動部170によりベース部110が回転し得る。そして、ベース部110には遠心力が発生し得る。すると、流体が流路部120を移動する過程で、第1領域部121の流体速度に比べて第2領域部122,123の流体速度が速くなる。この時、流体の圧力は、流体の速度差によって、第1領域部121に比べて第2領域部122,123で減少し得る。このように遠心力によって速度差が発生すると圧力に変化が発生して、先立って言及したとおり、パーティクルと気泡は直径の変化が互いに異なるように行われる。
【0084】
このように遠心力によって流体の速度差が発生する第1領域部121と第2領域部122,123の電気信号を感知および判別して、流体内に気泡が含まれるかまたはパーティクルが含まれるかを感知することができる。
【0085】
以下では図9aないし図10を参照して、第1領域部121と第2領域部122,123の変形例を説明する。
【0086】
図9aは本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部の第1領域部と第2領域部の他の変形例を示す図であり、図9bは本発明の第1実施形態による薬液検査装置の流路部の第1領域部と第2領域部のまた他の変形例を示す図である。図10図9bの感知部の電気信号変化を示す図である。
【0087】
先に図9aを参照すると、流路部120は先立って言及された実施形態と同じであるか類似に第1領域部121と第2領域部122を含むことができる。ただし、本実施形態は第1領域部121と第2領域部122それぞれが、一つ以上の第1区間1201および一つ以上の第2区間1202が含まれることにおいて差異がある。
【0088】
例えば、第1領域部121は2個の第1区間1201と3個の第2区間1202が互いに交互に位置し得る。これと同様に第2領域部122は2個の第1区間1201と3個の第2区間1202が互いに交互に位置し得る。そして、第2領域部122は第1領域部121のすぐに後端に位置するか一定距離以上離れた位置に設けられ得るのはもちろんである。
【0089】
さらに、感知部130の第1感知部材131と第2感知部材132は、第1領域部121と第2領域部122それぞれに一つ以上設けられることができる。例えば、図9aを参照すると、第1領域部121に2個の第1感知部材131が設けられ、第2領域部122に2個の第2感知部材132が設けられる。そして、一つ以上の第1感知部材131と一つ以上の第2感知部材132それぞれは、平均値で算出されて判別部140で第1領域部121と第2領域部122の電気信号差を判別するか個別の電気信号をすべて対照することもできる。
【0090】
ただし、第1領域部121と第2領域部122それぞれに一つ以上の第1感知部材131と一つ以上の第2感知部材132が設けられることに限定されず、他の変形例も可能である。
【0091】
図9bを参照すると、第1領域部121と第2領域部122それぞれは、一つ以上の第1区間1201と一つ以上の第2区間1202が含まれ得る。そして、第1領域部121と第2領域部122それぞれに一つの第1感知部材131と一つの第2感知部材132が電気的に連結されることができる。
【0092】
そして、本実施形態の第1領域部121と第2領域部122は、第1区間1201と第2区間1202の数が複数で設けられ、電気信号を感知する領域が拡張される点で第1実施形態と差異がある。したがって、電気信号感知は同じ原理および形態で行われることができる。これについては図10を参照すると、下記のとおりである。
【0093】
図10を参照すると、流体にパーティクルが含まれると、第1感知部材131と第2感知部材132で感知される電流変化の時間が同一であることがわかる。そして、図面に図示していないが、本実施形態の流路部120に気泡が含まれると、電気信号の変化時間が変わり得る。これは前述した内容と同一であるので重複する説明は省略する。
【0094】
以下では図11ないし図16を参照して本実施形態の変形例を説明し、同じ機能をする同じ構成の重複する説明は省略する。さらに、同じ符号をなす構成について一部差異があっても、機能が互いに同一である場合は同じ符号を使用することを言及しておく。また、第1実施形態ないし第8実施形態の少なくともいずれか一つが結合されてまた他の実施形態が可能であることを言及しておく。
【0095】
図11は本発明の第2実施形態による薬液検査装置が多層に分離された様子を示す図である。図11を参照して図3を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0096】
本発明の実施形態による薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことが第1実施形態と同一または類似する。
【0097】
ただし、本実施形態の薬液検査装置100はレイヤー部150が複数の層151,152で設けられる点で差異がある。一つ以上の層151,152で設けられるレイヤー部150は、導線(図3および図11を参照、図面符号「W」で表示)、感知部130、判別部140およびバッテリ160などによって最適化された厚さおよび材質などからなる。
【0098】
例えば導線は感知部130と流路部120を電気的に連結することができる。特に流路部120の直径がミリメートル(mm)単位などのように細密な場合、導線は流路部120に電気的に連結がなされ、かつ製造上の誤差などによる不良が最小化される製造方法や構造を有することができる。例示的に、導線は半導体製造工程のマスクを用いた回路形成などのように導電性材質が細密に製作できる製造方式が適用されるが、これは例示に過ぎない。
【0099】
そして、感知部130が設けられる層152は、導線が設けられる層151とは異なり、バッテリ160などが安定的に固定される厚さおよび構造をなすように、導線が設けられる層151に比べて厚さが厚くてもよいが、これに限定されるものではない。このように、レイヤー部150は導線およびバッテリ160などの配置および設置などにより多様な変形例が可能である。
【0100】
以下では流路部120の多様な形状について説明する。
【0101】
図12は本発明の第3実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。図12を参照して図3および図4を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0102】
本発明の実施形態による薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことは第1実施形態と同一または類似する。
【0103】
ただし、本実施形態の薬液検査装置100は流路部120の形状が直線に備えられず、曲線形状に設けられる点で差異がある。
【0104】
例えば流路部120は、図4に示す流路部120と同じであるか類似にベース部110の中心部から放射状に備えられる。ただし、本実施形態の流路部120はベース部110の入口1101から外郭に向かって曲線形状に設けられることができる。これは後述する図13に開示される流路部120の形状と同じであるか類似する。
【0105】
曲線形状に設けられる流路部120は回転力が発生する遠心力に対して直角方向に流体が移動するようにするためである。したがって、流体の移動がより容易になる。
【0106】
さらに、実施形態の変形例により流路部120はチャネル部材110Aが形成されることができる。ここで、チャネル部材110Aは前述した内容と同一であるため重複する説明は省略する。
【0107】
図13は本発明の第4実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。図13を参照して図3図4および図12を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0108】
本発明の実施形態による薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことが第1実施形態と同一または類似する。
【0109】
そして、本実施形態の流路部120は先立って説明した図13の流路部120と同一または類似にベース部110の中心部から放射状に備えることができる。
【0110】
ただし、ベース部110がチャネル部材110Aからならず、隔壁部材110Bからなる点で差異がある。
【0111】
言い換えれば、図12および図13を参照する実施形態の流路部120は一つ以上設けられ、かつ放射状に備えられる。そして、流路部120が曲線形状からなる。曲線の曲率は、ベース部110に発生する回転力による遠心力に対して法線方向になすことができる。
【0112】
一方、図12の流路部120はチャネル部材110Aにより陰刻構造からなることに対して、本実施形態の流路部120は隔壁部材110Bを含むことができる。隔壁部材110Bは、陰刻形状とは異なり、陽刻形状をなすように、陽刻構造をなすことができる。
【0113】
例えば隔壁部材110Bは、第1区間1201と第2区間1202が交互に形成される空間をなす突出構造をなす。すなわち、隔壁部材110Bは、一つ以上の第1区間1201と一つ以上の第2区間1202の形状に沿って第1本体111から第2本体112まで続く突出構造をなすことができる。
【0114】
このような隔壁部材110Bは、チャネル部材110Aと陰刻構造でない陽刻構造からなる点で差異がある。すなわち、第1領域部121と第2領域部122,123が形成されることは同一であり得る。もちろん、第1領域部121と第2領域部122,123は第1区間1201と第2区間1202が含まれるので、隔壁部材110Bには先立って説明した実施形態と同様に第1区間1201と第2区間1202が形成されることができる。
【0115】
このように隔壁部材110Bは、流路部120に第1領域部121と第2領域部122,123が形成されるように、流体の移動経路の両側に沿って第1本体111から第2本体112まで陰刻形状に形成されることができる。
【0116】
図14は本発明の第5実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。図14を参照して図3図4図12および図13を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0117】
図14を参照すると、本実施形態の流路部120は、図12および図13を参照する実施形態の流路部120と同じであるか類似に曲線形状からなる。
【0118】
ただし、本実施形態の流路部120は、ベース部110の入口1101から外郭方向に一つ設けられることができる。例えば流路部120は、ベース部110の中心部から外郭に向かって螺旋形状に設けられることができる。
【0119】
そのため、流体は、図3を参照する流路部120の移動に比べて、本実施形態の流路部120に沿って長く移動することができる。したがって、第1領域部121と第2領域部122,123の離隔距離をより長くなすことができる。
【0120】
図15は本発明の第6実施形態による薬液検査装置のベース部を示す図である。図15を参照して図3図4図12ないし図14を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0121】
本実施形態のベース部110は、先立って説明したベース部110とは異なり、円板構造からならず、異なる形状を有する点で差異がある。
【0122】
図15を参照すると、ベース部110はプロペラの形状と類似に、中心部から放射状に一定の面積を有する構造を有することができる。ただし、本実施形態におけるベース部110は中心部から外郭に向かって面積が徐々に拡張される場合を例示した。しかし、これに限定されるものではなく、ベース部110は中心部から外郭に向かって同じ面積で長さが延びる構造を有することもできるように、多様な実施形態が可能である。このようなベース部110に先立って説明した多様な形態の流路部120が設けられることができる。
【0123】
以下では薬液検査装置100が自ら回転する多様な変形例を説明する。
【0124】
図16は本発明の第7実施形態による薬液検査装置を示す図である。図16を参照して、図3ないし図15を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0125】
図16を参照すると、本発明の実施形態による薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含む点で第1実施形態と同一または類似する。
【0126】
一方、本実施形態の薬液検査装置100は駆動部170がさらに設けられる点で差異がある。
【0127】
駆動部170はベース部110を回転させる構成であって、ベース部110の一面または他面に連結され得る。例えば駆動部170は、ベース部110の下部に連結される回転軸172を備えるモータ171を含むことができる。
【0128】
モータ171はレイヤー部150に設けられるバッテリ160と連結されて電力の供給を受けて駆動される。すなわち、一つのバッテリ160が感知部130、判別部140およびモータ171に電力を供給することができる。この時、バッテリ160と感知部130およびモータ171などの電気的な連結のために導線は複数の方向に連結され得る。しかし、これに限定されるものではない。
【0129】
他の例として、モータ171は別途の動力源から電力の供給を受けることもできる。モータ171に電力を供給する動力源は、モータ171のケースなどに設けられることができるように、多様な変形例が可能である。
【0130】
図17は本発明の第8実施形態による薬液検査装置を示す図である。図17を参照して、図3ないし図16を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0131】
図17を参照すると、本発明の実施形態による薬液検査装置100は、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことが第1実施形態と同一または類似する。そして、本実施形態の薬液検査装置100は第7実施形態と同様に駆動部170がさらに設けられることができる。
【0132】
一方、本実施形態の薬液検査装置100は補助カップ180がさらに設けられる点で差異がある。
【0133】
例えば、チャンバ50内のカップ部55に収容される流体は基板を洗浄する過程で異物が含まれ得る。したがって、基板を洗浄した薬液がカップ部55に貯蔵された状態で、薬液検査装置100を経由した薬液が収容されると基板を洗浄した薬液に流路部120を移動するだけで使用が可能な薬液が混合されることができる。そのため、検査だけを行って洗浄が可能な薬液もまた、使用が難しい。これを防止するために補助カップ180がさらに設けられることができる。
【0134】
補助カップ180は、流路部120から排出される流体がカップ部55に収容される薬液と分離されるように空間が形成される構成である。補助カップ180は例えばベース部110の外郭周囲に沿って形成されることができる。そして、補助カップ180はモータ171と干渉されないように上部が開口されたドーナツ形状を有することができる。しかし、補助カップ180は流路部120から排出される流体を再使用できるように、流体を収容する構成であるから、形状は特に限定されず多様な変形例が可能である。
【0135】
さらに、ベース部110は水平構造をなさず、多様な変形例が可能である。例えば中心部から外郭方向に下向傾斜する構造を有することができる。図17を参照すると、ベース部110は中心部が突出する円錐または円錐台形状を有することができる。
【0136】
一方、先立って説明した第1実施形態の基板処理装置1は洗浄液を供給することを例示した。他の例として、基板処理装置1はフォトリソグラフィ工程を含むことができる。この時、薬液は処理液としてフォトレジストであり得る。以下では図面を参照して説明する。
【0137】
図18は本発明の第2実施形態による基板処理装置を示す図である。図19は本発明の第2実施形態による基板処理装置のスピンチャックを示す図である。
【0138】
図18および図19を参照すると、基板処理装置1は、インデックス部60、処理部70、インターフェース部80および露光部90を含むことができる。
【0139】
簡略に基板は、基板処理装置1のインデックス部60、処理部70、インターフェース部80および露光部90を上下および左右方向にループ式で移動することができる。例えば処理部70の一側には露光部90と連結されるインターフェース部80が設けられる。インターフェース部80には露光部90と処理部70の間に基板を移送するロボット81が配置される。ロボット81は基板を直接ハンドリングするハンドが3軸方向に移動可能で、かつ回転できるように多軸駆動が可能な構造を有することができる。
【0140】
そして、基板が基板処理装置1を移動する過程でフォトレジストを塗布する工程(フォトリソグラフィ工程)と現像する工程が行われることができる。例示的に露光工程の前に基板上にフォトレジストを塗布する工程と露光工程後に基板を現像する工程が行われることができる。
【0141】
そして、フォトレジストを塗布する工程と現像工程は、処理部70で行われることができる。処理部70はスピンチャック51A、現像ユニット(図示せず)、そしてベークユニット(図示せず)を含むことができる。
【0142】
本実施形態のスピンチャック51Aは基板を固定させて固定された基板を回転させることができる。さらに、薬液の検査が必要な場合、スピンチャック51A上に薬液検査装置100を配置させた後に薬液検査装置100を回転させることができる。この時、基板と薬液検査装置100の移動は移送ロボット(図示せず)により行われる。
【0143】
そして、スピンチャック51Aの上部にはフォトレジストを排出するノズル(符号を図示せず)が設けられる。図面に示していないが、ノズルは薬液供給部と連結され得る。さらに、先立って説明した第1実施形態の基板処理装置1は洗浄液を収容するカップ部55が設けられるが、本実施形態の基板処理装置1はカップ部55を省略することができる。
【0144】
一方、本実施形態の基板処理装置1と図1を参照して説明した基板処理装置1が互いに異なる実施形態として説明された。しかし、これは例示に過ぎなく、これらの実施形態を組合わせてまた他の実施形態が可能であることはもちろんである。言い換えれば、基板処理装置1はスピンチャック51A(またはスピンチャック51)を含んでスピンチャック51Aの上部に2個のノズル(洗浄液が供給されるノズルとフォトレジストが供給されるノズル)が互いに隣り合って共に設けられることができる。これと共に基板処理装置1は洗浄液を収容できるようにカップ部55も設けられることができる。
【0145】
このように、基板処理装置1は多様な変形例が可能である。
【0146】
以下では図面を参照して、本実施形態の基板処理装置1または薬液検査装置100を用いた薬液を検査する方法について説明する。さらに、基板処理装置1および薬液検査装置100の構成は先立って説明した構成と同一であるため、重複する内容は省略する。
【0147】
図20は本発明の実施形態による基板を処理する薬液を検査する方法を説明するためのフローチャートである。
【0148】
図20を参照すると、本実施形態の基板を処理する薬液を検査する方法は、前述した基板処理装置1または薬液検査装置100を用いることができるように、薬液検査装置100が提供される段階(S110)と、流路部120を移動する薬液の流体速度を加速させる段階(S120)と、薬液が入口1101に流入して流路部120を移動する段階(S130)と、薬液が移動する第1領域部121の第1信号を感知する段階(S140)と、薬液が移動する第2領域部122,123の第2信号を感知する段階(S150)および第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差を判別する段階(S160)を含むことができる。
【0149】
まず、薬液検査装置100が提供される(S110)。
【0150】
薬液検査装置100は前述したように、流体のパーティクルおよび気泡を検査するように、ベース部110、流路部120、感知部130、判別部140、レイヤー部150およびバッテリ160を含むことができる。
【0151】
薬液検査装置100が提供されると、流路部120を移動する薬液の流体速度を加速させる(S120)。
【0152】
薬液の流体速度を加速させることは、提供された薬液検査装置100を回転させるか薬液検査装置100のベース部110を回転させて行うことができる。これはスピンチャック51上に薬液検査装置100が配置され、スピンチャック51により薬液検査装置100が回転することによって行われる。または、薬液検査装置100に設けられる駆動部170のモータ171によりベース部110が回転することによって行われることができる。これに係る具体的な説明は前述した内容と重複するので、具体的な説明は省略する。
【0153】
一方、これと異なる例として、第1領域部121と第2領域部122,123を移動する流体の速度が増加するように、第2領域部122,123の圧力を減らすこともできる。すなわち、流体の速度と圧力は反比例の関係であるから、第1領域部121に比べて第2領域部122,123で流体の速度が増加するように、第2領域部122,123の流体の圧力を低くすることもできる。
【0154】
次に、薬液がベース部110の入口1101に流入して流路部120を移動する(S130)。
【0155】
薬液は薬液供給部のタンク10から循環ライン20、供給ライン30を移動した後にベース部110の入口1101に供給されることができる。ベース部110に供給される薬液は入口1101と連通される第1領域部121と第2領域部122,123を順次移動することができる。この時、感知部130は第1領域部121と第2領域部122,123の電気信号を感知することができる。
【0156】
電気信号の感知は、薬液が移動する第1領域部121の第1信号と第2領域部122,123の第2信号を感知して行われる。
【0157】
このために第1感知部材131が薬液が移動する第1領域部121の第1信号を感知する(S140)。そして、第2感知部材132が薬液が移動する第2領域部122,123の第2信号を感知する(S150)。
【0158】
第1感知部材131と第2感知部材132の感知は、パーティクルまたは気泡の抵抗作用により変化する電流を測定することができる。パーティクルまたは気泡による抵抗および電気信号は基板処理装置1で説明した内容と同一である。
【0159】
そして、感知部130の電気信号感知は、流体に広まっているパーティクルや気泡を感知するためである。したがって、第1感知部材131の第1信号を感知することと第2感知部材132の第2信号を感知することは、順次行われることもでき、同時に行われることもできる。
【0160】
次に、第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差を判別する(S160)。
【0161】
例えば判別部140は、第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差が0の場合、流体にパーティクルが含まれているものと判別することができる。そして、判別部140は第1信号と第2信号の電流差または電流が変化する時間差が発生すると流体に気泡が含まれているものと判別することができる。
【0162】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0163】
100 検査装置
110 ベース部
120 流路部
120 感知部
140 判別部
150 レイヤー部
160 バッテリ
170 駆動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20