(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】ボックスカバー、水ボックス、加湿装置及びブロー機器
(51)【国際特許分類】
F24F 6/00 20060101AFI20240207BHJP
F24F 6/12 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
F24F6/00 A
F24F6/12 101Z
(21)【出願番号】P 2022502824
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2019108692
(87)【国際公開番号】W WO2021017146
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-01-17
(31)【優先権主張番号】201921236435.0
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516285032
【氏名又は名称】広東美的環境電器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA ENVIRONMENT APPLIANCES MFG CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.28 East District Hesui Industrial Park,Dongfu Road,Dongfeng Zhongshan,Guangdong 528425,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(74)【代理人】
【識別番号】100213517
【氏名又は名称】韓 明花
(72)【発明者】
【氏名】サン,ジピン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ウェンポ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ハンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,キン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ,ウェンボー
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミンビ
(72)【発明者】
【氏名】タン,チェンボ
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-034261(JP,U)
【文献】実開平01-041030(JP,U)
【文献】登録実用新案第3146538(JP,U)
【文献】実開昭53-132758(JP,U)
【文献】実開昭55-174540(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0335221(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104807124(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108397848(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00
F24F 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加湿装置(10)の水ボックス(11)に適用されたボックスカバーであって、
前記ボックスカバー(110)は、カバー本体(1101)と、前記カバー本体(1101)を貫通する排霧通路(1102)とを備え、
前記カバー本体(1101)には、第一収容キャビティ(1101a)を有する隆起部(1101b)が形成され、
前記第一収容キャビティ(1101a)が前記排霧通路(1102)と連通し、
前記ボックスカバー(110)は、前記隆起部(1101b)の最上部の内面に放射状に配置された複数の流れ案内リブ(1104)をさらに備え、
前記カバー本体(1101)と前記排霧通路(1102)とが一体成形されている、
ボックスカバー。
【請求項2】
前記ボックスカバー(110)は、排霧口(1103)をさらに備え、
前記排霧通路(1102)は、その一端が前記カバー本体(1101)と連通し、その他端が前記排霧口(1103)と連通し、
前記排霧通路(1102)と前記排霧口(1103)とが一体成形されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のボックスカバー。
【請求項3】
前記排霧通路(1102)は、その横断面が前記カバー本体(1101)と連通する一端から前記排霧口(1103)が位置する一端へ次第に小さくなるように構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のボックスカバー。
【請求項4】
前記ボックスカバー(110)は、前記排霧通路(1102)が前記隆起部(1101b)の一方側に位置し、前記隆起部(1101b)が第一の最上面(1101c)と第二の最上面(1101d)とを備え、前記第二の最上面(1101d)の一方側が前記第一の最上面(1101c)に接続され、前記第二の最上面(1101d)の他方側が前記排霧通路(1102)の側壁に接続され、
前記第二の最上面(1101d)は、前記第一の最上面(1101c)に接続される側から前記排霧通路(1102)の側壁に接続される側へ下向きに傾斜するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のボックスカバー。
【請求項5】
加湿装置の水ボックスであって、
前記水ボックス(11)は、ボックス本体(111)と、排気風通路(114)と、請求項1から4のいずれか一項に記載のボックスカバー(110)とを備え、
前記ボックス本体(111)は、第二収容キャビティ(111a)と、前記第二収容キャビティ(111a)と連通する霧化モジュール取り付け孔(111b)とを有し、
前記ボックスカバー(110)が前記ボックス本体(111)に係合され、前記排霧通路(1102)及び前記排気風通路(114)が、それぞれ前記第二収容キャビティ(111a)と連通し、
ここで、前記排気風通路(114)の排気口(114a)の位置が前記第二収容キャビティ(111a)によって許容される最高水位より高いように構成される、
ことを特徴とする加湿装置の水ボックス。
【請求項6】
前記排気風通路(114)の吸気の一端が、前記第二収容キャビティ(111a)の底部を貫通し、前記排気風通路の排気の一端が、前記カバー本体(1101)の内面に対応して設置され、
及び/又は、
前記排気風通路(114)及び前記排霧通路(1102)は、それぞれ、前記霧化モジュール取り付け孔(111b)の横方向での対向の両側に位置すると共に、前記排気風通路(114)の排気口(114a)が前記排霧通路(1102)から離隔する、
ことを特徴とする請求項5に記載の水ボックス。
【請求項7】
前記排気風通路(114)の前記排気口(114a)の位置は、前記複数の流れ案内リブ(1104)の最下点より高い、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の水ボックス。
【請求項8】
加湿装置であって、
前記加湿装置(10)は、霧化モジュール(13)と、水タンク(12)と、ファンモジュール(14)と、請求項6又は7に記載の水ボックス(11)とを備え、
前記霧化モジュール(13)が前記霧化モジュール取り付け孔(111b)に取り付けられ、
前記水ボックスには水通過孔(111c)が形成され、前記水タンク(12)が前記水通過孔(111c)を介して前記第二収容キャビティ(111a)と連通し、
前記ファンモジュール(14)が前記排気風通路(114)と連通する、
ことを特徴とする加湿装置。
【請求項9】
前記霧化モジュール取り付け孔(111b)は、前記第二収容キャビティ(111a)の底部に位置し、
前記第一収容キャビティ(1101a)の最大幅と前記第二収容キャビティ(111a)の最大幅は、いずれも、前記霧化モジュール取り付け孔(111b)の最大外径に合致し、前記第一収容キャビティ(1101a)の最大長さは、前記第一収容キャビティ(1101a)の最大幅より大きいように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の加湿装置。
【請求項10】
ブロー機器であって、
前記ブロー機器は、ハウジング(20)と、請求項8又は9に記載の加湿装置(10)とを備え、
前記加湿装置(10)が前記ハウジング(20)内に設置され、
前記ハウジング(20)には排霧孔(20a)が設置され、前記排霧通路(1102)が前記排霧孔(20a)と連通する、
ことを特徴とするブロー機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年08月01日に提出された、出願番号が201921236435.0である中国特許出願に基づいて提出されるものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、空気調節の技術分野に関し、特にボックスカバー、水ボックス、加湿装置及びブロー機器に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒーターに使用される伝統的な超音波加湿装置において、発振板により水ボックスに水煙を生成し、その後、排霧管を通して水煙を排霧口に導き、ヒーターのハウジングにおける排霧孔を通して水煙をヒーターの外部に噴出する。このような加湿装置の排霧管は、一般的にホース或いは他のパイプであり、排霧管の両端が継ぎ手突合せの手段によりそれぞれ排霧口と水ボックスに接続され、継ぎ手突合せでシールなどの手段によって漏れ防止処理を行う必要がある。
【0004】
しかし、排霧管の組み立てが比較的煩雑であり、更に、継ぎ手でのシールが良くなければ、水漏れの状況が発生する可能性があり、製品の信頼性に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の実施例は、水漏れ防止のボックスカバー、水ボックス、加湿装置及びブロー機器を提供することが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の実施例の第一態様は、加湿装置の水ボックスに適用されたボックスカバーを提供し、前記ボックスカバーは、カバー本体と、前記カバー本体を貫通する排霧通路とを備え、前記カバー本体と前記排霧通路とが一体成形されている。
【0007】
さらに、前記ボックスカバーは、排霧口をさらに備え、前記排霧通路は、その一端が前記カバー本体と連通し、その他端が前記排霧口と連通し、前記排霧通路と前記排霧口とが一体成形されている。
【0008】
さらに、前記排霧通路は、その横断面が前記カバー本体と連通する一端から前記排霧口が位置する一端へ次第に小さくなるように構成される。
【0009】
さらに、前記カバー本体には、第一収容キャビティを有する隆起部が形成され、前記第一収容キャビティが前記排霧通路と連通する。
【0010】
さらに、前記ボックスカバーは、前記隆起部の最上部の内面に設置される複数の流れ案内リブをさらに備え、及び/又は、前記排霧通路が前記隆起部の一方側に位置し、前記隆起部が第一の最上面と第二の最上面とを備え、前記第二の最上面の一方側が前記第一の最上面に接続され、前記第二の最上面の他方側が前記排霧通路の側壁に接続され、前記第二の最上面は、前記第一の最上面に接続される側から前記排霧通路の側壁に接続される側へ下向きに傾斜するように構成される。
【0011】
さらに、前記複数の流れ案内リブは、放射状に配置される。
【0012】
本発明の実施例の第二態様は、加湿装置の水ボックスを提供し、前記水ボックスは、ボックス本体と、排気風通路と、上記に記載のボックスカバーとを備え、前記ボックス本体は、第二収容キャビティと、前記第二収容キャビティと連通する霧化モジュール取り付け孔とを有し、前記ボックスカバーが前記ボックス本体に係合され、前記排霧通路と前記排気風通路が、それぞれ前記第二収容キャビティに連通し、ここで、前記排気風通路の排気口の位置が第二収容キャビティによって許容される最高水位より高いように構成される。
【0013】
さらに、前記排気風通路の吸気の一端が、前記第二収容キャビティの底部を貫通し、前記排気風通路の排気の一端が、前記カバー本体の内面に対応して設置され、及び/又は、前記排気風通路と前記排霧通路は、それぞれ、前記霧化モジュール取り付け孔の横方向での対向の両側に位置すると共に、前記排気風通路の排気口が前記排霧通路から離隔する。
【0014】
本発明の実施例の第三態様は、加湿装置を提供し、前記加湿装置は、霧化モジュールと、水タンクと、ファンモジュールと、上記に記載の水ボックスとを備え、前記霧化モジュールが前記霧化モジュール取り付け孔に取り付けられ、前記水ボックスには水通過孔が形成され、前記水タンクは前記水通過孔を介して前記第二収容キャビティと連通し、前記ファンモジュールが前記排気風通路と連通する。
【0015】
さらに、前記霧化モジュール取り付け孔は、前記第二収容キャビティの底部に位置し、前記第一収容キャビティの最大幅と前記第二収容キャビティの最大幅は、いずれも、前記霧化モジュール取り付け孔の最大外径に合致し、前記第一収容キャビティの最大長さは、前記第一収容キャビティの最大幅より大きいように構成される。
【0016】
さらに、前記ブロー機器は、ハウジングと、上記に記載の加湿装置とを備え、前記加湿装置が前記ハウジング内に設置され、前記ハウジングには排霧孔が設置され、前記排霧通路が前記排霧孔と連通する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例は、ボックスカバー、水ボックス、加湿装置及びブロー機器を提供し、カバー本体が排霧通路と一体成形されていることにより、排霧管を組み立てる時間を大幅に節約することができるとともに、排霧管の突合せから水が漏れやすい状況が発生することも回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例に係る加湿装置の構成的模式図である。
【
図4】
図1における水ボックスの構成的模式図である。
【
図7】本発明の一実施例に係るブロー機器の構成的模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
なお、衝突しない場合には、本発明における実施例及び実施例における技術的特徴は互いに組み合わせることができる。具体的な実施形態における詳細な説明は本発明の趣旨を説明及び解釈するものであり、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
【0020】
本発明の説明において、「上」、「下」、「最上」、「底」が指示するポジション又は位置関係は、
図1に基づくポジション又は位置関係であり、単に、本発明の説明の便宜上及び簡潔のためであり、言及される装置又は要素が必ずしも特定のポジションを有し、特定のポジションで構築及び操作されると指示又は暗示するものではないため、本発明に対する制限ではないことを理解されたい。
【0021】
本発明の第一形態はボックスカバー110を提供し、当該ボックスカバー110は主に、加湿装置10の水ボックス11に用いられる。説明の便宜上、本発明の実施例において、加湿装置10がブロー機器に適用される例について説明する。一つの具体的な実施例において、ブロー機器が温風器である例について説明する。当該ブロー機器は他のタイプであってもよいことが理解される。本発明の実施例の加湿装置10は他の機器、例えば加湿器に用いられてもよい。
【0022】
図2~
図3、
図8を参考すると、本発明の実施例のボックスがバー110は、カバー本体1101と、カバー本体1101を貫通する排霧通路1102とを備え、カバー本体1101と排霧通路1102とは一体成形されている。霧化モジュール13によって生成された水煙は直接に排霧通路1102を通して温風器の外部に排出されることができ、ホース又は他のパイプを別途設置して水煙を温風器のハウジング20における排霧孔20aに導く必要がなく、これにより、ホース又は他のパイプの組み立てプロセスを節約することができ、製品の信頼性を大幅に向上させるとともに、水漏れの可能性も低減される。
【0023】
本発明の実施例における加湿装置10は、超音波加湿装置である。霧化モジュール13は発振板131を備え、加湿装置10のタイプによって異なるタイプの霧化モジュール13を選択してもよいことが理解される。例えば、別の示さない実施例において、加湿装置10は、蒸発式加湿装置であってもよく、それに対応して、その霧化モジュール13が加熱管を有する加熱型霧化モジュールであってもよい。霧化モジュール13が液体の水から水煙を生成できればよい。
【0024】
引き続き
図2~
図3を参考すると、本発明の実施例において、ボックスカバー110は排霧口1103をさらに備え、排霧通路1102は、その一端がカバー本体1101と連通し、その他端が排霧口1103と連通し、排霧通路1102と排霧口1103とが一体成形されている。排霧口1103は、水煙を予め設定された角度でハウジング20の外へ容易に噴出する同時に、排霧通路1102と温風器のハウジング20における排霧孔20a(
図7を参照)とを容易に連通させる可能となることで、排霧通路1102と排霧孔20aとの突合せで水漏れが発生する可能性をさらに低減させる。
【0025】
本発明の一実施例において、排霧通路1102は、その横断面がカバー本体1101と連通する一端から排霧口1103が位置する一端へ次第に小さくなるように構成される。即ち、排霧通路1102としては、その横断面を水煙の流れ方向に沿って太い構成から細い構成へと次第に変化する構造に設計することにより、当該構造にて水煙の流速を加速する作用があるので、水煙が温風器に生成される熱気流とより十分に混合することができるように、排霧孔20aから噴出する水煙をより高く噴出させる可能となる。
【0026】
本発明の一実施例において、引き続き
図2~
図3を参考すると、カバー本体1101には、第一収容キャビティ1101aを有する隆起部1101bが形成され、第一収容キャビティ1101aは排霧通路1102と連通する。隆起部1101bを設置することで、より多くの空間で水煙を生成するように、水ボックス11の容量をできるだけ大きくすることができると同時に、加湿装置10の水タンク12などの構造を容易に取り付けることもできる。別の実施例において、隆起部1101bを設置しなくてもよい。例えば、カバー本体1101は一枚のフラットなカバー板構造であってもよく、水煙は第二収容キャビティ111aに直接生成され、その後、排霧通路1102を通してハウジング20の外部に導かれる。
【0027】
本発明の一実施例において、
図3と
図5を参考すると、ボックスカバー110は、隆起部1101bの最上部の表面に設置される複数の流れ案内リブ1104をさらに備える。実際の使用中、発振板131によって生成される水煙柱は、隆起部1101bの最上面の内壁に衝撃を与え、流れ案内リブ1104を設置することにより、一方では、霧化されない液体の水の流れが第一収容キャビティ1101aの側壁に案内され、その後、再び水煙柱を生成する液体の水まで還流させることができ、これにより、加湿装置10の動作時により静かになるように、水滴の音を低減することができるとともに、水しぶきが排気風通路114の排気口114aまで飛び散ることを防ぐこともでき、他方では、流れ案内リブ1104の設置箇所を一般的に発振板131の真上に位置させることにより、発振シートによる水煙柱がボックスカバー110の外表面を「黒焼きする」ことを防止することもできる。本発明の一実施例において、複数の流れ案内リブ1104は、放射状に配置しており、これにより、霧化されない液体の水の流れを周囲に案内するのが容易である。流れ案内リブ1104の配置方式が放射状の配置に限定されるものではなく、水流の流れを案内する作用を発揮すればよいことが理解される。
【0028】
本発明の一実施例において、引き続き
図2~
図3を参考すると、排霧通路1102は、隆起部1101bの一方側に位置し、隆起部1101bは、第一の最上面1101cと第二の最上面1101dとを備え、第二の最上面1101dの一方側が第一の最上面1101cに接続され、第二の最上面1101dの他方側が排霧通路1102の側壁に接続されており、第二の最上面1101dは、第一の最上面1101cに接続される側から排霧通路1102の側壁に接続される側へ下向きに傾斜するように構成される。傾斜した第二の最上面1101dを設置する役割も、霧化されない液体の水の流れが第一収容キャビティ1101aの側壁に案内され、その後、再び水煙柱を生成する液体の水に還流させるためである。第二の最上面1101dと流れ案内リブ1104との相互協力により、より良い効果を発揮することができる。
【0029】
本発明の一実施例において、
図5と
図6を参考すると、霧化モジュール取り付け孔111bは、第二収容キャビティ111aの底部に位置し、第一収容キャビティ1101aの最大幅L2と第二収容キャビティ111aの最大幅L1は、いずれも、霧化モジュール取り付け孔111bの最大外径Dに合致する。即ち、第二収容キャビティ111aの最大幅L1は、好ましくは、霧化モジュール取り付け孔111bの最大外径Dに極力近接するが、発振板131を取り付ける際に第二収容キャビティ111aに十分の取り付け隙間があることを確保する必要があると同時に、第一収容キャビティ1101aの最大幅L2は第二収容キャビティ111aの最大幅L1に対応し、第一収容キャビティ1101aの最大長さL3は第一収容キャビティ1101aの最大幅L2より大きく、これにより、第一収容キャビティ1101aには十分な風圧が生じることができるように、第一収容キャビティ1101aをできるだけ狭めることができる。本発明の一実施例において、第一収容キャビティ1101aは、その全体が細長い構造をなすように、その最大長さL3が最大幅L2の約3倍であるように構成される。別の実施例において、第一収容キャビティ1101aと第二収容キャビティ111aとの連通に影響を及ぼさず、発振板131が霧柱を生成することにも影響を及ぼさない前提で、第一収容キャビティ1101aの幅も、第二収容キャビティ111aと連通する一端から、第二収容キャビティ111aから離間する一端に向かって次第に小さくなってもよい。
【0030】
本発明の第二形態は、水ボックス11を提供し、
図4と
図6を参考すると、水ボックス11は、ボックス本体111と、排気風通路114と、上記に記載のボックスカバー110とを備え、ボックス本体111は、第二収容キャビティ111aと、第二収容キャビティ111aと連通する霧化モジュール取り付け孔111bを有し、ボックスカバー110がボックス本体111に係合され、排霧通路1102と排気風通路114が、それぞれ第二収容キャビティ111aと連通し、ここで、排気風通路114の排気口114aの設置位置が第二収容キャビティ111aにおける液体の水の水位より高い必要がある。
【0031】
本発明の一実施例において、
図3を参考すると、ボックスカバー110がボックス本体111に係合された後、第一収容キャビティ1101aが第二収容キャビティ111aの位置に対応し、第一収容キャビティ1101aと第二収容キャビティ111aにより共同で水煙を生成する一つの空間を形成し、排気風通路114は、第一収容キャビティ1101aには十分の風圧が生じることができるように第一収容キャビティ1101aに伸びる。ボックスカバー110がネジを介してボックス本体111に固定されてもよく、ボックスカバー110とボックス本体111の間にはシールリング112でシールされてもよく、ボックスカバー110とボックス本体111の周囲にて係着モジュール113を用いて補強固定することもできる。
【0032】
霧化モジュール取り付け孔111bは、霧化モジュール13を取り付けるために使用され、ファンモジュール14は排気風通路114を通して同時に第一収容キャビティ1101a及び第二収容キャビティ111aと連通する。本発明の実施例において、ファンモジュール14は送風ファンである。別の実施例において、ファンモジュール14は、軸流ファン、遠心ファン、貫流ファンなどであってもよい。
【0033】
使用時、液体の水が水タンク12を介して第二収容キャビティ111aに入り、霧化モジュール13が液体の水を割ることによって水煙を生成し、その後、ファンモジュール14が第一収容キャビティ1101aで生じる風圧を利用して水煙を暖風機の外部に吹きつける。
【0034】
水しぶきが排気風通路114を通してファンモジュール14まで飛び散ってファンモジュール14が短絡することを防止するために、本発明の一実施例において、
図2~
図3を参考すると、排気風通路114の吸気の一端は、第二収容キャビティ111aの底部を貫通し、排気風通路114の排気の一端は、カバー本体1101の内面に対応して設置され、具体的には、第一収容キャビティ1101aには十分の風圧が生じることができることを確保する前提で、排気風通路114の排気の一端は、カバー本体1101の内面にできるだけ近づけることができ、より具体的には、本実施例で第一収容キャビティ1101aが設置されるため、排気口114aは実際に隆起部1101bの最上部の内面に近づける。さらに、排気風通路114と排霧通路1102は、それぞれ霧化モジュール取り付け孔111bの横方向での対向の両側に設置されてもよく、また排気風通路114の排気口114aが排霧通路1102から離隔する側に設置されるため、排気方向が排霧方向と逆になることができ、それによって、第一収容キャビティ1101a内の霧化されない液体の水が排気風通路114を介してファンモジュール14まで飛び散ることをより良く防ぐことができる。別の実施例において、排気風通路114の位置は、任意に調整されてもよく、例えば、排気風通路114は、ボックスカバー110の最上部からボックスカバー110を貫いて第二収容キャビティ111aと連通してもよく、或いは、第二収容キャビティ111aの側壁から第二収容キャビティ111aを貫いてもよく、排気風通路114の排気口114aが第二収容キャビティ111aにおける液体の水の水位より高くされることを確保すればよい。
【0035】
本発明の第三形態は、加湿装置10を提供し、
図4~
図6を参考すると、加湿装置10は、霧化モジュール13と、水タンク12と、ファンモジュール14と、上記に記載の水ボックス11とを備え、霧化モジュール13が霧化モジュール取り付け孔111bに取り付けられ、水ボックスには水通過孔111cが形成され、水タンク12は、水通過孔111cを介して第二収容キャビティ111aと連通し、ファンモジュール14は排気風通路114と連通する。
【0036】
本発明の第四形態は、ブロー機器を提供し、
図7~
図8を参考すると、前記ブロー機器は、ハウジング20と、上記に記載の加湿装置10とを備え、ハウジング20には排霧孔20aが設置され、加湿装置10がハウジング20内に設置され、排霧通路1102は排霧孔20aと連通し、加湿装置10によって生成される水煙は排霧孔20aを通してブロー装置の外部に吹きつけることができる。
【0037】
以上の説明は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、当業者にとっては、本発明は様々な変更及び変化を有することができる。本発明の精神及び原則の内において、行われたいかなる修正、均等置換、改善等は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。