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特許7431966ヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】ヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240207BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240207BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240207BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/40
A24F40/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022530304
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 KR2021017022
(87)【国際公開番号】W WO2022108371
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2022-05-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0156919
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チュン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1970103(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0113841(KR,A)
【文献】特表2020-516306(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0000149(US,A1)
【文献】特表2020-503011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ状のメッシュで形成され、電気が印加されれば、熱を発生させる発熱体と、
前記発熱体の長手方向の反対側端部にそれぞれ連結され、前記発熱体の円周方向に沿って延びるように前記発熱体の外側に配置され、前記発熱体に電気を供給する複数個の電極と、を含み、
前記発熱体の円周方向に沿う前記電極の長さが、前記発熱体の円周方向に沿う前記発熱体の長さより大きく、
前記電極が前記発熱体の円周方向の全周面に沿って延びてから余った部分が前記発熱体から外側に向かって引き出されることで前記電極の端子になる、ヒータ組立体。
【請求項2】
前記電極は、前記発熱体の上端に配置される第1電極と、前記発熱体の下端に配置される第2電極と、を含、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項3】
前記発熱体の内側に配置される熱を伝達する素材の支持管をさらに含む、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項4】
前記発熱体の外側に配置される熱を遮断する素材の支持管をさらに含む、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項5】
チューブ状のメッシュで形成され、電気が印加されれば、熱を発生させる発熱体と、
前記発熱体の長手方向の反対側端部にそれぞれ連結され、前記発熱体の円周方向に沿って延びて前記発熱体に電気を供給する複数個の電極と、
前記発熱体の外側に配置される熱を遮断する素材の支持管と、を含み、
前記発熱体は、前記発熱体の前記反対側端部が前記支持管の外側に位置するように前記支持管の内側から前記支持管の外側に向かって延び、
前記電極は、前記支持管の前記外側に位置する前記発熱体の前記反対側端部にそれぞれ連結される、ヒータ組立体。
【請求項6】
前記発熱体の内側と外側の少なくとも1つに配置される保護フィルムをさらに含む、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項7】
前記発熱体の円周方向での反対側端部は、互いに接触する、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項8】
前記発熱体の円周方向での反対側端部は、互いに重畳する、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載のヒータ組立体と、
前記ヒータ組立体に電気を供給する電気供給部と、を含み、
前記発熱体は、前記発熱体の前記長手方向に沿ってエアロゾル生成物品を収容する、エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、加熱性能が向上したヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的な燃焼シガレットに対する代替品の需要が増加している。例えば、液状や固状のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液状のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成した蒸気をして、固状の香媒体を通過させることで、香味を有するエアロゾルを供給するような方法に関する研究が進められている。
【0003】
エアロゾル生成物品(シガレット)を加熱して、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置には、電気によって熱を発生させるヒータ組立体が使用されうる。一般的にヒータ組立体は、電気によって熱を発生させる発熱体に電気を供給する電極を含むが、電極と電極とが互いに接触する場合、回路短絡が発生しうる。電気回路の短落発生を回避するためにシガレットを取り囲むための発熱体の端部が互いに接触しないように設計されうる。
【0004】
しかし、そのような場合、エアロゾル生成物品を取り囲む発熱体の一部が互いに接触しないようにするためには、エアロゾル生成物品の一部領域が発熱体によって完全に包囲されないので、発熱体がエアロゾル生成物品を十分に加熱できず、エアロゾル生成作用が効果的ではない。
【0005】
エアロゾル生成装置のヒータ組立体のための新たな構造として絶縁基板の表面に配置される回路パターンを用いた発熱体が考慮されたりもする。回路パターンを用いた発熱体では、回路パターンに電気が印加されれば、回路パターンが熱を発生させる。回路パターンでも回路短絡を防止するために回路パターンの間に十分な間隔が確保されなければならない。したがって、エアロゾル生成物品を取り囲む回路パターンがエアロゾル生成物品を加熱するとき、回路パターン間の間隔に対応するエアロゾル生成物品の一部領域に十分な熱が伝達されず、エアロゾル生成作用が効果的ではない限界が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、良質のエアロゾルを生成することができるヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、エアロゾル生成物品の全体領域を均一に効果的に加熱することができるヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例に係わるヒータ組立体は、チューブ状のメッシュで形成され、電気が印加されれば、熱を発生させる発熱体と、発熱体の長手方向の反対側端部にそれぞれ連結され、発熱体の円周方向に沿って延びて発熱体に電気を供給する複数個の電極を含む。
【発明の効果】
【0009】
上述したような実施例に係わるヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置では、電極が発熱体の円周方向に沿って延びるように配置されるので、発熱体がエアロゾル生成物品の全体領域を均一に加熱することができる。それにより、ヒータ組立体の加熱性能が向上し、エアロゾル生成物品を均一に加熱して良質のエアロゾルを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】一実施例に係わるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】シガレットの一例を示す図面である。
図4】一実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法の段階を示すフローチャートである。
図5A図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法における一部段階を概略的に示す概念図である。
図5B図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法における他の一部段階を概略的に示す概念図である。
図6図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法におけるさらに他の一部段階を概略的に示す概念図である。
図7図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法におけるさらに他の一部段階を概略的に示す概念図である。
図8図4ないし図7に図示されたエアロゾル生成装置のヒータ組立体の使用例を示す断面図である。
図9】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
図10】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図である。
図11図10に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
図12】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図である。
図13】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
図14】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
図15】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部分を概略的に示す断面図である。
図16】一実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結関係を概略的に示す説明図である。
図17】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
図18】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
図19】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
図20】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施例で使用される用語は、本実施例における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0012】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」または「含む。」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0013】
ここで使用される要素のリストの前に位置する「少なくとも1つの」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、リストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b、及びcの少なくとも1つ」は、単に「a」、単に「b」、単に「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」、または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0014】
1つの要素や層が他の要素や層の「上に」、「上方に」、「上部に」、「連結された」、「結合された」と言及するとき、1つの要素や層が他の要素や層のすぐ上に、上方に、上部に、連結されるか、または結合されうる。逆に、1つの要素1つの要素が他の要素や層の「直ぐ上に」、「直上に」、「直ぐ上部に」、「直接連連された」、または「直接結合された」と言及するときには、中間に介在された要素や層が存在しない。全体として同じ番号は、同じ要素を指称する。
【0015】
以下、添付図面に基づいて、実施例について、実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、実施例は、様々な互いに異なる形態に具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0016】
明細書全体において「実施例」は、本明細書で発明を容易に説明するための任意の区分であって、実施例それぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施例に開示された構成は、他の実施例に適用及び具現され、本明細書の精神及び範囲を外れない限度で変更されて適用及び具現されうる。
【0017】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであって、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及しない限り、複数形も含む。
【0018】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用されうるが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を、異なる構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0019】
明細書全体において構成要素の「長手方向」は、構成要素が構成要素の長軸が延びる方向の長い方向でもある。
【0020】
一実施例に係わるヒータ組立体は、チューブ状のメッシュで形成され、電気が印加されれば、熱を発生させる発熱体と、発熱体の長手方向の反対側端部にそれぞれ連結され、発熱体の円周方向に沿って延びて発熱体に電気を供給する複数個の電極と、を含む。
【0021】
電極は、発熱体の上端に配置される第1電極と、発熱体の下端に配置される第2電極と、を含み、第1電極と第2電極は、発熱体の全周面に沿って延びる。
【0022】
第1電極は、発熱体の内側や外側に配置され、第2電極は、発熱体の内側や外側に配置されうる。
【0023】
ヒータ組立体は、発熱体の内側に配置される熱を伝達する素材の支持管をさらに含む。
【0024】
ヒータ組立体は、発熱体の外側に配置される熱を遮断する素材の支持管をさらに含む。
【0025】
電極は、発熱体の上端に配置される第1電極と発熱体の下端に配置される第2電極を含み、第1電極と第2電極は、発熱体の内側から支持管の外側に向かって延びる。
【0026】
発熱体は、発熱体の反対側端部が支持管の外側に位置するように支持管の内側から支持管の外側に向かって延び、電極は、支持管の外側に位置する発熱体の反対側端部にそれぞれ連結されうる。
【0027】
ヒータ組立体は、発熱体の内側と外側の少なくとも1つに配置される保護フィルムをさらに含む。
【0028】
発熱体の円周方向での反対側端部は、互いに接触しうる。
【0029】
発熱体の円周方向での反対側端部は、発熱体が互いに重畳しうる。
【0030】
電極は、発熱体から外側に向かって引き出される端子を含む。
【0031】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、チューブ状のメッシュで形成され、電気が印加されれば、熱を発生させる発熱体と、発熱体の長手方向の反対側端部にそれぞれ連結され、発熱体の円周方向に沿って延びて発熱体に電気を供給する複数個の電極を含むヒータ組立体と、ヒータ組立体に電気を供給する電気供給部と、を含む。
【0032】
図1及び図2は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0033】
図1及び図2を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000、及び蒸気化器14000を含む。また、エアロゾル生成装置10000の内部空間には、シガレット20000が挿入されうる。
【0034】
図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10000は、蒸気化器を含むが、実施例は、そのようなエアロゾル生成装置の具現方式によって制限されず、エアロゾル生成装置10000において蒸気化器が省略されうる。エアロゾル生成装置10000において蒸気化器が省略される場合、シガレット20000がエアロゾル生成物質を含むことで、ヒータ13000によってシガレット20000が加熱されるとき、シガレット20000がエアロゾルを生成することができる。
【0035】
図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1及び図2に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0036】
また、図1及び図2には、エアロゾル生成装置10000にヒータ13000が含まれていると図示されているが、実施例によって、ヒータ13000は、省略されうる。
【0037】
図1には、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000が一列に配置されていると図示されている。また、図2には、蒸気化器14000及びヒータ13000が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置10000の内部構造は、図1または、図2に図示されたものに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置10000の設計によって、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000の配置は、変更されうる。
【0038】
シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、エアロゾル生成装置10000は、蒸気化器14000を作動させ、蒸気化器14000からエアロゾルを発生させうる。蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過してユーザに伝達する。蒸気化器14000についての詳細な説明は、後述する。
【0039】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000が動作するのに用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000または蒸気化器14000が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0040】
制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000、ヒータ13000及び蒸気化器14000だけではなく、エアロゾル生成装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断することができる。
【0041】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによって具現されうる。また、他の形態のハードウェアによっても具現されうるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0042】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13000は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0043】
ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13000が加熱されうる。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10000に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されうる。
【0044】
一方、他の例として、ヒータ13000は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13000には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによっても加熱されるサセプタを含む。
【0045】
図1及び図2には、ヒータ13000がシガレット20000の外部に配置されると図示されているが、それに限定されない。例えば、ヒータ13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット20000の内部または外部を加熱することができる。
【0046】
また、エアロゾル生成装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されうる。この際、複数個のヒータ13000は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、シガレット20000の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ13000の一部は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット20000の外部に配置されうる。また、ヒータ13000の形状は、図1及び図2に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0047】
蒸気化器14000は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0048】
例えば、蒸気化器14000は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置10000に含まれうる。
【0049】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14000から/に脱/付着するように作製され、蒸気化器14000と一体にも作製される。
【0050】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、または、ビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または、風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0051】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素として伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0052】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によって配置されうる。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0053】
例えば、蒸気化器14000は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0054】
一方、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、シガレット20000が挿入された状態でも、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0055】
図1及び図2には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10000とが結合された状態でヒータ13000が加熱されてもよい。
【0056】
シガレット20000は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット20000は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分されうる。または、シガレット20000の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれうる。例えば、顆粒状またはカプセル状に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0057】
エアロゾル生成装置10000の内部には、第1部分全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置10000の内部に第1部分の一部のみ挿入されてもよく、第1部分及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0058】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置10000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してシガレット20000の内部に流入されうる。
【0059】
以下、図3を参照して、シガレット20000の一例について説明する。
【0060】
図3は、シガレットの一例を示す図面である。
【0061】
図3を参照すれば、シガレット20000は、タバコロッド21000及びフィルタロッド22000を含む。図1及び図2を参照して上述した第1部分は、タバコロッド21000を含み、第2部分は、フィルタロッド22000を含む。
【0062】
図3には、フィルタロッド22000が単一セグメントとして図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22000は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22000は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタアリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要によって、フィルタロッド22000には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0063】
シガレット20000は、少なくとも1枚のラッパ24000によって包装されうる。ラッパ24000には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。一例として、シガレット20000は、1枚のラッパ24000によって包装されうる。他の例として、シガレット20000は、2以上のラッパ24000によって重畳して包装されうる。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21000が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22000が包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21000及びフィルタロッド22000が結合され、第3ラッパによってシガレット20000全体が再包装されうる。もし、タバコロッド21000またはフィルタロッド22000それぞれが複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントが個別ラッパによって包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット20000全体が他のラッパによって再包装されうる。
【0064】
タバコロッド21000は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されない。また、タバコロッド21000は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21000には、メントールまたは保湿剤などの加香液がタバコロッド21000に噴射されることで添加されうる。
【0065】
タバコロッド21000は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド21000は、シート(sheet)状に作製され、ストランド(strand)状にも作製される。また、タバコロッド21000は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによって作製されてもよい。また、タバコロッド21000は、熱伝導物質によって取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミ箔のような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21000に伝達される熱を均一に分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、それにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとして機能することができる。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21000は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0066】
フィルタロッド22000は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22000の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含む管状ロッドでもある。また、フィルタロッド22000は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0067】
フィルタロッド22000は、香味が発生するようにも作製される。一例として、フィルタロッド22000に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド22000の内部に挿入されうる。
【0068】
また、フィルタロッド22000には、少なくとも1つのカプセル23000が含まれうる。ここで、カプセル23000は、香味を発生させる機能を遂行し、エアロゾルを発生させる機能を遂行することもできる。例えば、カプセル23000は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23000は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0069】
もし、フィルタロッド22000にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造されうる。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけで作製されるが、それに限定されない。または、冷却セグメントは、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによって作製されうる。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾル冷却機能が遂行可能であれば、制限なしに該当しうる。
【0070】
一方、図3には、図示されていないが、一実施例によるシガレット20000は、前端フィルタをさらに含んでもよい。前端フィルタは、タバコロッド21000において、フィルタロッド22000に対して反対となる一側に位置しうる。前端フィルタは、タバコロッド21000の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド21000から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(図1及び図2の10000)への流入を防止することができる。
【0071】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。
【0072】
図4は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法の段階を示すフローチャートである。
【0073】
図4に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法は、電気が印加されれば、熱を発生させうるメッシュ状に形成された発熱体を準備する段階(S100)と、発熱体と電極とを連結し、ヒータ組立体を組み立てる段階(S110)と、ヒータ組立体をチューブ状に加工する段階(S120)と、支持管とヒータ組立体とを組み立てる段階(S130)と、ヒータ組立体の外側と内側の少なくとも1つに保護フィルムを配置する段階(S140)と、を含む。
【0074】
上述したヒータ組立体を製造する方法において、ヒータ組立体を組み立てる段階(S110)と、ヒータ組立体をチューブ状に加工する段階(S120)と、支持管とヒータ組立体とを組み立てる段階(S130)は、必ずしも順次に実行されるものではなく、上述した段階が同時に実行されるか、図4に図示された順序を変更して実行されうる。
【0075】
また、支持管とヒータ組立体とを組み立てる段階(S130)と、保護フィルムを配置する段階(S140)は、必須段階ではなく、実施例によって省略されてもよい。
【0076】
図5Aは、図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法における一部段階を概略的に示す概念図である。
【0077】
図5Aに図示されたエアロゾル生成装置のヒータ組立体10は、電気が印加されれば、熱を発生させうるメッシュ状に形成された発熱体20と、発熱体20に結合され、発熱体20に電気を供給する複数個の電極30a、30bを含む。
【0078】
ヒータ組立体10を製造するために、電気が印加されるとき、電気抵抗によって熱を発生させるメッシュ状に形成された発熱体20を準備する。発熱体20は、金属(例えば、銅、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム)、金属合金(例えば、ニクロム)、及びカーボン発熱素材のうち、いずれか1つまたはそれらの組合わせを含む発熱ストランド21を含む。発熱ストランド21は、円形断面、楕円形断面、または扁平角形断面を有するワイヤ(wire)でもある。
【0079】
図5Aにおいて、発熱体20は、縦方向に延びる複数個の発熱ストランド21と横方向に延びる複数個の発熱ストランド21を含み、ほぼ方形の孔を含むメッシュ状を形成する。
【0080】
メッシュ状を有する発熱体20は、発熱ストランド21を用いた製織方式によって製造されるが、実施例は、そのような発熱体20のメッシュ状の製造方式によって制限されるものではない。例えば、発熱体20は、板金薄板の一部をエッチング工程やドリリング工程などによって除去して複数個の孔を形成する方式によって製造されうる。
【0081】
実施例は、発熱体20の方形の孔によって制限されるものではない。例えば、発熱体20の孔は、三角形、正方形、長方形などの多角形、円形または楕円形、蜂の巣形を有する。
【0082】
電極30a、30bは、発熱体20に電気的に連結され、発熱体20に電気を伝達する機能を遂行する。電極30a、30bは、銅などの高導電性の金属素材、導電性の合金素材、カーボン素材、グラフェン(graphene)素材のうち、いずれか1つまたはそれらの組合わせを含んでもよい。
【0083】
図5Bは、図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法における他の一部段階を概略的に示す概念図である。
【0084】
ヒータ組立体10を組立てた以後には、ヒータ組立体10をチューブ状に加工する段階が実行される。ヒータ組立体10をチューブ状に加工するときには、ヒータ組立体10が加熱する対象であるエアロゾル生成物品80をヒータ組立体10が取り囲むようにヒータ組立体10を曲げ(bending)または折り曲げ(folding)加工する。図5Bにおいて、エアロゾル生成物品80は、説明の便宜上、点線で図示され、ヒータ組立体10の加工時に、必ずしもエアロゾル生成物品80が必要なものではない。
【0085】
ヒータ組立体10をチューブ状に加工するときには、エアロゾル生成物品80の長手方向を横切る水平方向にヒータ組立体10を曲げ加工、または折り曲げ加工する。
【0086】
したがって、ヒータ組立体10がチューブ状に加工された状態で第1電極30aと第2電極30bのそれぞれは、発熱体20の上部と下部に配置されて発熱体20の円周方向に沿って延長しうる。
【0087】
図6及び図7は、図4に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体を製造する方法におけるさらに他の一部段階を概略的に示す概念図である。
【0088】
図6及び図7に図示された実施例に係わるヒータ組立体10は、発熱体20の内側に配置される支持管50を含む。支持管50は、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、セラミックのように熱を伝達することができる熱伝導性の素材を含み、円筒状に作製されうる。
【0089】
支持管50は、加熱対象であるエアロゾル生成物品の外観形状に対応する形状にも作製される。したがって、実施例は、図面に図示された支持管50とヒータ組立体10が円筒状に具現された例に制限されるものではなく、支持管50とヒータ組立体10の形状は、エアロゾル生成物品の外観形状に対応するように多様に変形されうる。支持管50とヒータ組立体10は、それぞれエアロゾル生成物品80(例えば、シガレット)を収容するための空洞51(cavity)を含むチューブ状を含んでもよい。支持管は、三角形、方形などの多角形や楕円形の断面形状を有することができる。
【0090】
支持管50を発熱体20の内部に配置するときには、まず、チューブ状の支持管50を準備した後、支持管50を取り囲むように発熱体20を曲げ加工することで、支持管50の外側に発熱体20と電極30a、30bとを配置することができる。
【0091】
または、そのような組み立て方式を変形し、チューブ状の支持管50を準備して支持管50に対応する直径を有するチューブ状のヒータ組立体10を別途に準備した後、ヒータ組立体10の内側に支持管50を挿入することができる。
【0092】
ヒータ組立体10の第1電極30aは、発熱体20の一端部(すなわち、上部)から発熱体20の円周方向に沿って延びてループ(loop)を形成する。ヒータ組立体10の第2電極30bは、発熱体20の他端部(すなわち、下部)から発熱体20の円周方向に沿って延びてループを形成する。ここで、長手方向または縦方向は、発熱体20の内側に配置される支持管50が延びる長手方向軸が延びる方向(すなわち、エアロゾル生成物品80が空洞51に挿入される方向)を意味する。また、用語「長さ」は、長手方向に沿って測定された寸法を言う。
【0093】
図6及び図7において、電極30a、30bが発熱体20の両端部に配置されるが、実施例は、図6及び図7に図示された電極30a、30bの配置によって制限されるものではない。例えば、電極30a、30bは、長手方向に電極30a、30bよりもさらに突出するように配置されうる。
【0094】
ヒータ組立体10と支持管50とが結合されれば、第1電極30aは、長手方向において支持管50の一端部50aに対応し、第2電極30bは、長手方向において支持管50の他端部50bに対応する。
【0095】
図8は、図4ないし図7に図示されたエアロゾル生成装置のヒータ組立体の使用例を示す断面図である。
【0096】
ヒータ組立体10と支持管50とが結合した状態でヒータ組立体10の発熱体20の両端縁部20sが互いに接触する。
【0097】
面形状(plate shape)の発熱体をチューブ状に巻いて作製される通常のヒータ組立体では、発熱体に電気を供給する電極が回路の短絡を防止するために、電極と電極とが互いに離隔されて配置されうる。そのような場合、円周方向において電極間の空間(dead space)が存在するので、エアロゾル生成物品の一部領域は、十分に加熱されない。
【0098】
しかし、一実施例に係わるヒータ組立体10の構造によれば、ヒータ組立体10の発熱体20がエアロゾル生成物品80の円周方向の全体領域をいずれも取り囲んでいるので、エアロゾル生成物品80の側面が円周方向において均一に加熱することができる。これにより、エアロゾル生成物品80から良質のエアロゾルを生成することができる。
【0099】
図6及び図7において、発熱体20の長さ(すなわち、高さ)と支持管50の長さとが互いに一致するが、実施例は、そのような構造によって制限されるものではない。例えば、発熱体20の長さよりも支持管50の長さがさらに長く形成されることで、支持管50の両端部の少なくとも1つが発熱体20よりも長く突出しうる。または、支持管50の長さよりも発熱体20の長さがさらに長くも形成される。
【0100】
ヒータ組立体10と支持管50とを結合した後、ヒータ組立体10の外側に保護フィルム60を配置することができる。保護フィルム60は、発熱体20の外側に配置されうる。保護フィルム60は、発熱体20を保護する機能と発熱体20で発生した熱の外部への伝達を最小化する断熱機能と、電気が他の部品へ漏れないようにする絶縁機能などを遂行することができる。保護フィルム60は、例えば、ポリイミド、シリコン、テフロン(登録商標)などの樹脂素材を含んでもよい。保護フィルム60は、例えば、チューブ状に作製された後、チューブ状の発熱体20の外側に結合されるか、シート(sheet)状に作製された後でチューブ状の発熱体20の外側を覆い包むように配置されうる。
【0101】
ヒータ組立体10の電極30a、30bのそれぞれは、端部に端子30tを含む。図7及び図8に図示されたように端子30tが発熱体20の外側に向かって引き出されうる。端子30tには、外部の電力を供給するための構成要素が連結されうる。
【0102】
図9は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
【0103】
図9に示された実施例に係わるヒータ組立体では、発熱体20の外側に結合された第1電極30aの端部が互いに重畳される。したがって、図8に示された実施例に係わるヒータ組立体と同様に、加熱対象であるエアロゾル生成物品80の円周方向での全体領域を発熱体20が完全に取り囲むことができ、エアロゾル生成物品80を均一に加熱することができる。また、第1電極30aの端部が互いに重畳することで、発熱体20に対する第1電極30aの結合状態がさらに安定して保持されうる。
【0104】
図10は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図であり、図11は、図10に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
【0105】
図10及び図11に図示された実施例に係わるヒータ組立体10は、電気が印加されれば、熱を発生させるメッシュ状に形成されたチューブ状を有する発熱体20を含む。発熱体20に電気を供給する複数個の電極30a、30bが発熱体20の反対側端部に配置され、円周方向に延びる。
【0106】
電極30a、30bは、第1電極30aと第2電極30bとを含む。第1電極30aは、発熱体20の内側に配置され、第2電極30bは、発熱体20の外側に配置されうる。したがって、第1電極30aは、発熱体20の内側の円周方向の全体端部を取り囲み、第2電極30bは、発熱体20の外側の円周方向の全体端部を取り囲む。
【0107】
ヒータ組立体10の電極30a、30bのそれぞれは、端部に端子30tを含む。電極30a、30bが発熱体20の外側に結合した状態で端子30tが発熱体20の外側に向かって引き出される。端子30tには、外部の電力を供給するための構成要素が連結されうる。
【0108】
ヒータ組立体10において発熱体20の内側に支持管50が配置されうる。しかし、実施例は、そのようなヒータ組立体10の構造によって制限されず、ヒータ組立体10が支持管50を含まない。
【0109】
支持管なしに発熱体20のみを含むヒータ組立体10が使用されるときには、エアロゾル生成物品が発熱体20の内部に挿入された状態では、発熱体20の内側がエアロゾル生成物品に直接向かうので、発熱体20がエアロゾル生成物品を直接加熱する。この際、発熱体20を保護するために発熱体20の内側と外側の少なくとも1つに保護フィルムが配置されうる。
【0110】
図12は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図である。
【0111】
図12に示された実施例に係わるヒータ組立体10は、電気が印加されれば、熱を発生させるチューブ状のメッシュで形成された発熱体20を含む。電極30a、30bは、発熱体20の反対側端部に配置され、発熱体20の円周方向に沿って延びる。チューブ状を有する支持管50が発熱体20の外側に配置されうる。
【0112】
図面に図示されていないが、発熱体20の内側と外側の少なくとも1つには、発熱体20を保護するための保護フィルムが配置されうる。
【0113】
図12に図示されたように、発熱体20の外側に支持管50が配置されて支持管50が発熱体20と電極30a、30bの全体的な結合構造を安定して保持することができる。
【0114】
また、支持管50の内側が発熱体20の外側を取り囲むので、支持管50の内側と発熱体20の外側との間に熱が保持される。すなわち、支持管50と発熱体20の外側の間の空間に存在する加熱された空気によって、発熱体20の周りに高温の雰囲気を組成され、加熱効率が向上しうる。
【0115】
また、支持管50は、発熱体20で発生した熱が支持管50の外部への発散を防止する機能を遂行する。支持管50は、熱が支持管50の外部への伝達を遮断するために熱伝導性が低い素材、例えば、プラスチックやガラスなどの素材を含んでもよい。または、支持管50の基本的な構造が金属性素材を用いて形成され、支持管50の内側と外側の少なくとも1つに熱伝逹を遮蔽するための遮蔽層を配置する。遮蔽層は、支持管50の内側と外側の少なくとも1つに配置される遮蔽フィルムや、支持管50の表面に塗布される熱伝逹遮蔽用塗料を含んでもよい。
【0116】
図13は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
【0117】
図13に示された実施例に係わるヒータ組立体10は、発熱体20、電極30a、30b、支持管50、及び保護フィルム60を含む。発熱体20は、メッシュ状に形成されたチューブ状を有する。発熱体20に電気を供給するための電極30a、30bは、発熱体20の長手方向の両端にそれぞれ配置され、発熱体20の円周方向に沿って延長しうる。支持管50は、発熱体20の外側に配置され、保護フィルム60は、発熱体20の内側を覆う。
【0118】
電極30a、30bは、支持管50の長手方向での一端に配置される第1電極30aと支持管50の長手方向の他端に配置される第2電極30bとを含む。第1電極30aと第2電極30bのそれぞれの一端33は、発熱体20の内側に連結され、第1電極30aと第2電極30bのそれぞれの他端31は、支持管50の外側に隣接する。第1電極30aと第2電極30bのそれぞれの一端33と他端31は、支持管50の端縁部に沿って折り曲げられた折り曲げ部32によって連結される。したがって、図13に図示されたように第1電極30aと第2電極30bのそれぞれの垂直方向の断面形状は、アルファベットU字状を有する。
【0119】
上述したようなヒータ組立体10によれば、加熱対象であるエアロゾル生成物品80がヒータ組立体10の発熱体20に挿入された状態で発熱体20によって加熱される。発熱体20の内側がエアロゾル生成物品80の外側に向かうように配置されて発熱体20で発生した熱がエアロゾル生成物品80に直接伝達されるので、エアロゾル生成物品80の効果的な加熱が可能である。
【0120】
また、発熱体20がエアロゾル生成物品80の円周面を完全に取り囲むので、エアロゾル生成物品80が均一に加熱されうる。
【0121】
また、発熱体20のメッシュの格子空間に加熱された空気が保持されるので、エアロゾル生成物品80の外側に沿ってエアロゾル生成物品80を加熱するための高温の雰囲気が造成されうる。
【0122】
また、発熱体20の両端部に結合された電極30a、30bが発熱体20の外側に配置された支持管50の両端に安定して結合されるので、発熱体20と電極30a、30bと支持管50との全体的な結合構造がさらに堅固に保持されうる。
【0123】
図14は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の断面図である。
【0124】
図14に示された実施例に係わるヒータ組立体10は、電気が印加されれば、熱を発生させるメッシュ状に形成されたチューブ状を有する発熱体20と、発熱体20の長手方向の反対側端部にそれぞれ配置されて発熱体20の円周方向に沿って延びる複数個の電極30a、30bと、発熱体20の外側に配置される支持管50と、を含む。
【0125】
図面に図示されていないが、発熱体20の内側と外側の少なくとも1つを覆うように保護フィルムが配置されうる。
【0126】
発熱体20の一端20aと他端20bのそれぞれは、支持管50の両端部を越えて支持管50の外側に向かって折り曲げられる。
【0127】
電極30a、30bは、第1電極30aと、第2電極30bと、を含む。第1電極30aは、支持管50の外側に位置する発熱体20の一端20aに配置される。同様に、第2電極30bは、支持管50の外側に位置する発熱体20の他端20bに配置される。したがって、第1電極30aは、支持管50の一端部50aに対応し、第2電極30bは、支持管50の他端部50bに対応する。
【0128】
図15は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部分を概略的に示す断面図である。
【0129】
図15に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、メッシュ状に形成され、エアロゾル生成物品80を収容するチューブ状を有する発熱体20を含み、ヒータ組立体10は、発熱体20の長手方向において反対側端部に配置されて発熱体20の円周方向に沿って延びる電極30a、30bと、発熱体20の内側に配置される支持管50を含むヒータ組立体10と、ヒータ組立体10に電気を供給する電気供給部を含む。
【0130】
エアロゾル生成装置は、ヒータ組立体10、バッテリ11000、及び制御部12000などの構成要素を収容して保護するケース90を含む。
【0131】
ヒータ組立体10と支持管50とが結合した状態で第1電極30aは、支持管50の一端部50aに対応し、第2電極30bは、支持管50の他端部50bに対応する。
【0132】
支持管50の内径がエアロゾル生成物品80の外径に対応するので、支持管50がエアロゾル生成物品80を安定して支持することができる。また、支持管50は、発熱体20で発生した熱をエアロゾル生成物品80に伝達することで、エアロゾル生成物品80を加熱する機能を遂行することができる。
【0133】
電気供給部は、バッテリ11000と制御部12000のうち、いずれか1つ、またはこれらの組合わせでもある。例えば、バッテリ11000がヒータ組立体10に直接連結され、またはバッテリ11000が制御部12000を通じてヒータ組立体10に連結されうる。制御部12000は、ヒータ組立体10に対する電気供給を制御する。
【0134】
図15を参照すれば、制御部12000は、ヒータ組立体10の端子30tと接続可能なソケット70tを含む。ヒータ組立体10の端子30tが制御部12000のソケット70tに電気的に連結されることで、制御部12000は、バッテリ11000からヒータ組立体10に供給される電気を制御することができる。
【0135】
図16は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結関係を概略的に示す説明図である。
【0136】
図16を参照すれば、ヒータ組立体の第1電極30aの端子30tが制御部12000のソケット70tのコネクタ70cに電気的に連結される。そのような構成によれば、ヒータ組立体の第1電極30aの端子30tをソケット70tに挿入する簡便な方法でヒータ組立体と制御部12000とを連結することができる。また、エアロゾル生成装置の使用中にヒータ組立体とコネクタ70cとの連結が安定して保持されうる。
【0137】
図17は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
【0138】
図17に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、制御部12000は、ヒータ組立体の端子30tと電気的に連結されるコネクタ70d及び加圧クリップ70fを含む。加圧クリップ70fは、ヒータ組立体の端子30tをコネクタ70dの方向に加圧することで、コネクタ70dと端子30tとの接続状態を安定して保持する機能を遂行する。
【0139】
実施例は、図面に図示された加圧クリップ70f及びコネクタ70dの構成によって制限されず、加圧クリップ70f及びコネクタ70dは、多様に変形されうる。例えば、加圧クリップ70f及びコネクタ70dを導電性素材のバネまたはピンを用いたポゴピン(pogo pin)の形態に変形することができる。
【0140】
図18は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
【0141】
図18に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、制御部12000の接続端子にヒータ組立体の端子30tが電気的に連結され、締結手段70gによってヒータ組立体の端子30tが制御部12000に固定されうる。締結手段70gは、図面に図示されたボルトにのみ制限されるものではなく、締結手段70gは、リベットやピンのような形態にも変形される。
【0142】
図19は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置においてヒータ組立体と他の要素との連結を概略的に示す説明図である。
【0143】
図19に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、制御部12000の接続端子とヒータ組立体の端子30tとが半田付け70hによって電気的に連結される。しかし、実施例は、それによって制限されない。例えば、導電性の接着剤を用いるか、溶接方式によって制御部12000の接続端子とヒータ組立体の端子30tとを電気的に連結することができる。
【0144】
図20は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータ組立体の斜視図である。
【0145】
図20に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、長手方向(すなわち、エアロゾル生成物品80が延びる方向)に沿って複数個のヒータ組立体10、110が順次に配置される。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品80の長手方向に沿って延びるチューブ状の支持管50と、支持管50の外側に配置される第1ヒータ組立体10と支持管50の他側に配置される第2ヒータ組立体110を含む。
【0146】
第1ヒータ組立体10は、支持管50の外側を取り囲む発熱体20と、発熱体20の反対側端部をそれぞれ取り囲む電極30a、30bと、電極30a、30bの端部から引き出される端子30tと、を含む。
【0147】
第2ヒータ組立体110は、支持管50の外側を取り囲む発熱体120と、発熱体120の反対側端部のそれぞれを取り囲む電極130a、130bと、電極130a、130bの端部から引き出される端子130tを含む。
【0148】
第1ヒータ組立体10及び第2ヒータ組立体110には、個別的に電気が供給されうる。例えば、第1ヒータ組立体10と第2ヒータ組立体110のうち、いずれか1つにのみ電気が供給されるか、同時に両方に供給されうる。また、第1ヒータ組立体10と第2ヒータ組立体110に互いに異なる大きさの電力が供給されうる。
【0149】
または、エアロゾル生成装置の電気供給部は、第1ヒータ組立体10及び第2ヒータ組立体110に互いに異なる温度プロファイルに基づいて電気を供給することができる。温度プロファイルは、エアロゾル生成物品80を加熱する時間と目標温度との関係を含むか、エアロゾル生成物品80を加熱する時間と対応する時間の間、エアロゾル生成物品80を加熱するために、第1ヒータ組立体10及び第2ヒータ組立体110のそれぞれに供給される電力の関係を含んでもよい。
【0150】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置では、エアロゾル生成物品80の長手方向に沿って配置された第1ヒータ組立体10及び第2ヒータ組立体110を制御することで、エアロゾル生成物品80の領域を個別的な目標温度に加熱することができる。また、第1ヒータ組立体10及び第2ヒータ組立体110において発熱体20、120がエアロゾル生成物品80の円周面全体を取り囲む。したがって、エアロゾル生成物品80の側面が円周方向に沿って均一に加熱されうる。
【産業上の利用可能性】
【0151】
実施例は、加熱性能が向上したヒータ組立体及びそれを備えたエアロゾル生成装置に関するものである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
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図15
図16
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図18
図19
図20