(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】筐体及び記憶装置
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240207BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20240207BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240207BHJP
G11B 33/02 20060101ALI20240207BHJP
G11B 33/14 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
G06F1/16 312N
G06F1/20 C
G06F1/20 B
G06F1/16 312W
H05K5/02 H
G11B33/02 306A
G11B33/14 501C
G11B33/02 301Z
(21)【出願番号】P 2022543574
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(86)【国際出願番号】 CN2020141810
(87)【国際公開番号】W WO2021143534
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】202010044656.9
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010085276.X
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】唐 ▲銀▼中
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 明
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲燦▼
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-225499(JP,A)
【文献】中国実用新案第209086895(CN,U)
【文献】特表2016-511500(JP,A)
【文献】特開2010-123795(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0265793(US,A1)
【文献】特開2001-144470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16- 1/18
G06F 1/20
H05K 5/02
G11B 33/02
G11B 33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体であって、
チャネルを有する筐体本体であって、前記チャネルが、前記筐体本体の第1の端部及び第2の端部を通過する、筐体本体と、
前記筐体本体の前記チャネル内にスライド可能に配置される設置フレームであって、前記設置フレームの第1の部分が、前記筐体本体の前記第1の端部からスライドして出ることができ、前記設置フレームの第2の部分が、前記筐体本体の前記第2の端部からスライドして出ることができる、設置フレームと
を備え
、
前記設置フレームが、前記筐体本体の前記第1の端部から前記筐体本体の前記第2の端部への方向に沿って順に配置される、第1の収容空間と、ファン区画と、第2の収容空間と、を有する、筐体。
【請求項2】
前記第1の部分が前記第1の収容空間であり、前記第2の部分が前記第2の収容空間である、請求項
1に記載の筐体。
【請求項3】
前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間が、前記ファン区画の両側に対称に配置される、請求項
1又は
2に記載の筐体。
【請求項4】
前記設置フレームと前記筐体本体との間に制限アセンブリがあり、前記設置フレームの前記第1の部分又は前記第2の部分が前記筐体本体からスライドして出るとき、前記ファン区画の少なくとも1つの空気ポートが、前記筐体内に位置する、請求項
1又は
2に記載の筐体。
【請求項5】
前記設置フレームが、ガイドレールを使用することによって、前記筐体本体に接続される、請求項1に記載の筐体。
【請求項6】
前記チャネルが、直線チャネル又は円弧チャネルである、請求項1に記載の筐体。
【請求項7】
前記筐体が、補助収容空間を更に備え、前記補助収容空間が、前記設置フレームと前記筐体本体の底板との間に位置する、請求項1に記載の筐体。
【請求項8】
請求項
1から
7のいずれか一項に記載の筐体を備える記憶装置であって、ハードディスクが、前記筐体の前記設置フレームの前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間内にそれぞれ設置され、熱放散ファンが、前記ファン区画内に設置される、記憶装置。
【請求項9】
前記筐体が、補助収容空間を更に備え、前記補助収容空間が、前記設置フレームと前記筐体本体の底板との間に位置する、請求項
8に記載の記憶装置。
【請求項10】
前記記憶装置が、回路基板アセンブリを更に備え、前記回路基板アセンブリが、前記補助収容空間内に配置される、請求項
9に記載の記憶装置。
【請求項11】
前記ハードディスクが、ケーブルを介して前記回路基板アセンブリに電気的に接続され、前記ケーブルが、タンクチェーン巻取り機構に設置され、前記タンクチェーン巻取り機構の一端が、前記設置フレームに固定的に接続され、前記タンクチェーン巻取り機構の他端が、前記筐体本体に固定的に接続される、請求項
10に記載の記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月16日に中国国家知的財産権局に提出された「DISK ENCLOSURE」という名称の中国特許出願第202010044656.9号の優先権を主張し、上記出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、2020年2月10日に中国国家知的財産権局に提出された「CHASSIS AND STORAGE DEVICE」という名称の中国特許出願第202010085276.X号の優先権を主張し、上記出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、記憶装置技術の分野に関し、特に、筐体及び記憶装置に関する。
【背景技術】
【0003】
データが量において増大するにつれて、ユーザは、記憶装置の記憶能力に高い要求を有する。記憶装置において、記憶容量は、記憶装置の記憶能力に影響を及ぼす重要な要素である。簡単に言えば、従来の記憶装置の筐体は、筐体本体と、筐体本体に設置されるハードディスクと、を含む。単一のハードディスクの容量、及びハードディスクの数が、記憶装置の記憶容量を決定する。ハードディスクの数の増加に伴い、業界はまた、筐体の設計をどのように改善するかに高い要求を有する。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、比較的適切なレイアウトを有する筐体及び記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、本出願は、電子部品を収容、支持、又は固定するように構成される筐体を提供する。具体的には、筐体は、筐体本体と、筐体本体内に位置する設置フレームと、を含み得る。電子部品は、設置フレームに固定され得る。設置フレームが筐体本体内に位置するとき、筐体本体は、設置フレーム、及び設置フレームに固定された電子部品のために、保護機能又は限定された空間を提供し得る。保守を容易にするために、本出願で提供される筐体では、筐体本体は、筐体本体の第1の端部及び第2の端部を通過するチャネルを有し、設置フレームは、筐体本体のチャネル内にスライド可能に配置される。設置フレームは、筐体本体の第1の端部に面する第1の部分と、筐体本体の第2の端部に面する第2の部分とを有し、第1の部分は、筐体本体の第1の端部からスライドして出ることができ、第2の部分は、筐体本体の第2の端部からスライドして出ることができる。設置フレームが筐体本体の第1の端部(又はチャネルの第1の端部)からスライドして出るとき、第1の部分は、筐体本体の外側に露出され得、これにより、作業者は、第1の部分に設置された電子部品を保守する。設置フレームが筐体本体の第2の端部(又はチャネルの第2の端部)からスライドして出るとき、第2の部分は、筐体本体の外側に露出され得、これにより、作業者は、第2の部分に設置された電子部品を保守する。設置フレームの引き出し長さは、上記の構成方法を使用することによって、効果的に短縮され得る。設置フレームが引き出された後、比較的大きなトルクは、設置フレームと筐体本体との間の引き出し構造に発生しない。これは、引き出し構造の製造コスト又は購入コストを低減させ、筐体本体の市場競争力を改善させるのに役立つ。加えて、実際の用途では、設置フレームの引き出し最大長さが効果的に短縮されるので、複数の筐体本体が適用現場、例えば機器室に集中的に配置されるとき、筐体本体間の距離は、効果的に短縮され得る。これは、例えば機器室などの適用現場の空間利用率を向上させ、操作者の操作空間を改善するのに役立つ。
【0006】
電子部品の設置及び熱放散を容易にするために、第1の収容空間、ファン区画、及び第2の収容空間が、設置フレーム内に配置され、第1の収容空間、ファン区画、及び第2の収容空間は、チャネルの第1の端部からチャネルの第2の端部への方向に沿って順に配置される。熱放散ファンが、ファン区画内に設置されている場合、第1の収容空間及び第2の収容空間内の電子部品の熱は、別々に放散され得る。特に、ファン区画の一部の領域が筐体本体からスライドして出るとき、ファン区画の1つの空気ポートが筐体本体内に位置する限り、熱放散ファンは、筐体本体内に位置する電子部品の熱放散を実施し得る。したがって、筐体本体の熱放散効果は比較的良好である。
【0007】
特定の技術的解決策では、第1の部分は、第1の収容空間であり、第2の部分は、第2の収容空間である。この場合、操作者は、筐体本体の両端部の第1の収容空間及び第2の収容空間内にある電子部品を別々に保守してもよい。
【0008】
いくつかの実施態様では、第1の収容空間の長さ、及び第2の収容空間の長さは、多様化され得る。例えば、第1の収容空間の長さは、第2の収容空間の長さと同じであってもよい。あるいは、第1の収容空間及び第2の収容空間は、ファン区画に対して対称に配置されてもよい。いくつかの他の実施態様では、第1の収容空間の長さは、代替的に、第2の収容空間の長さよりも、長くても、短くてもよい。第1の収容空間及び第2の収容空間がファン区画の両側に対称に分布されているとき、設置フレームは、筐体本体から引き出されるとき、第1の端部及び第2の端部からそれぞれ引き出される部分のサイズは、比較的近く、スライド方向に沿って設置フレーム全体の長さの半分に近い。これは、設置フレームがスライドして出るときに発生するトルク、及び設置フレームと筐体本体との間の引き出し構造の力を完全に低減するのに役立つ。
【0009】
筐体の熱放散効果を改善させるために、制限アセンブリが、設置フレームと筐体本体との間に更に配置される。制限アセンブリが、設置フレームの第1の部分又は第2の部分が筐体本体からスライドして出ることを可能にするとき、ファン区画の少なくとも1つの空気ポートが筐体本体内に位置することが、保証され得る。この場合、たとえ設置フレームの一部が筐体本体からスライドして出る場合でも、他の部分は、依然として熱放散ファンによって放散される可能性があるため、これにより、筐体は、比較的良好な熱放散効果を有し、筐体内の電子部品の寿命が向上される。
【0010】
設置フレームと筐体本体との間の引き出し接続が実装されるとき、設置フレーム及び筐体本体は、ガイドレールを使用することによって接続され得る。本出願の技術的解決策では、設置フレームが筐体本体からスライドして出た後に発生するトルクは、比較的小さいため、スライド接続は、ガイドレールを使用することによって実装され得る。ガイドレールの機構は比較的単純であり、設置及び保守プロセスは比較的単純であり、コストは比較的低い。
【0011】
更に、いくつかの実施態様では、追加の収容空間が、筐体内に更に配置されてもよい。例えば、本出願で提供される実施態様では、補助収容空間が更に配置される。補助収容空間は、設置フレームと筐体本体の底板との間に配置され、筐体内の構造のレイアウト合理性を改善させ、筐体内の空間利用率を向上させる。
【0012】
更に、1つの具体的な実施態様において、様々なタイプのチャネルが存在し得る。例えば、チャネルは、直線チャネルであってもよい。具体的には、設置フレームは、チャネル内の直線経路に沿ってスライドし得る。加えて、チャネルは、代替的に円弧チャネルであってもよい。具体的には、設置フレームは、チャネル内の円弧経路に沿ってスライドし得る。
【0013】
第2の態様によれば、本出願は、前述の技術的解決策のいずれか1つにおける筐体を含む記憶装置を更に提供する。ハードディスクが、設置フレームの第1の収容空間及び第2の収容空間に配置され、熱放散ファンが、ファン区画内に配置される。熱放散ファンは、第1の収容空間及び第2の収容空間内のハードディスクの熱を放散させ得、第1の収容空間内のハードディスク及び他の構成要素を保守するために、第1の収容空間は、筐体本体の第1の端部からスライドして出ることができる。第2の収容空間内のハードディスク及び他の構成要素を保守するために、第2の収容空間は、筐体本体の第2の端部からスライドして出ることができる。この技術的解決策では、設置フレームは、筐体本体の両端部から設置フレームをスライドして出ることができ、これにより、設置フレームがスライドして出た後に発生するトルクは比較的小さく、記憶装置の重心オフセットは比較的小さい。これにより、記憶装置の安定性を改善し得る。更に、設置フレームは、スライドして出た後、機器室内の比較的小さな通路を占有する。これは、機器室内の記憶装置のレイアウト密度を改善させ、機器室の空間利用率を向上させる。加えて、これは、設置フレーム内のハードディスクを保守するとき、操作者が十分な操作空間を有するのに便利である。
【0014】
筐体は、補助収容空間を更に設けられ、補助収容空間は、筐体本体の設置フレームと底板との間に配置される。回路基板アセンブリが補助収容空間内に配置され、回路基板アセンブリは、制御基板と、パワーモジュールと、ベースバンド処理ユニットと、を含み、筐体内の構造のレイアウト合理性を改善させ、筐体内の空間利用率を向上させ得る。更に、回路基板アセンブリとハードディスクとを接続するケーブルは、設置フレームの下に位置してもよく、長さにおいて比較的短い。したがって、追加のケーブル管理アームが、ケーブルによって占有される空間を減らすために、配置される必要はない。
【0015】
前述の回路基板アセンブリは、ケーブルを介してハードディスクに電気的に接続され、ケーブルは、タンクチェーン巻取り機構に設置され、ケーブルを保護し、ケーブルが別の構造を傷付けることを防止する。具体的には、前述のタンクチェーン巻取り機構の一端は、設置フレームに固定的に接続され、タンクチェーン巻取り機構の他端は、筐体本体に固定的に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】本出願の一実施形態による記憶装置の概略構造図である。
【
図3】本出願の一実施形態による記憶装置の筐体の部分構造の概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による筐体本体の概略構造図である。
【
図5】本出願の一実施形態による筐体の状態の概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態による筐体の別の状態の概略図である。
【
図7】本出願の一実施形態による設置フレームの外壁及び筐体本体の内壁の概略構造図である。
【
図8】本出願の一実施形態による補助収容空間の概略構造図である。
【
図9】本出願の一実施形態による筐体の側断面図である。
【
図10】本出願の一実施形態によるタンクチェーン巻取り機構の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本出願の目的、技術的解決策、及び利点を明確にするために、以下で更に、添付図面を参照して本出願を詳細に説明する。
【0018】
本出願の実施形態で提供される筐体の理解を容易にするために、以下では、最初に筐体の適用シナリオについて説明する。
【0019】
本出願の実施形態で提供される筐体は、複数のタイプの記憶装置に使用され得、記憶装置内の電気部品を収容、支持、又は固定するように構成される。具体的には、筐体は、ハードディスク(ハード・ディスク・ドライブ又はソリッド・ステート・ドライブなどの記憶構成要素であってもよい)と、回路基板アセンブリと、熱放散ファンと、を含み得る。ハードディスク、回路基板アセンブリ、及び熱放散ファンは、筐体内に設置されてもよく、筐体は、ハードディスク、回路基板アセンブリ、及び熱放散ファンを保護及び支持して、記憶装置の安全性を改善させてもよい。更に、ハードディスク、回路基板アセンブリ、及び熱放散ファンは、筐体に組み付けられて、記憶装置の統合性を改善させ、モジュールを形成して、建設現場での設置、配置、及び他の作業を容易にしてもよい。1つの具体的な実施態様において、ハードディスクは、データを記憶するように構成され、記憶装置の記憶機能を実装する。回路基板アセンブリは、ハードディスクに電気的に接続され、ハードディスクの電源、データ配信、及びデータ読み取りなどの機能を実装する。熱放散ファンは、記憶装置の正常な動作を確実するために、冷却空気流を生成して、ハードディスク及び回路基板アセンブリの熱を放散し得る。
【0020】
従来技術のいくつかの実施態様では、筐体は、筐体本体と、筐体本体内に位置する設置フレームと、を含んでもよい。設置フレームは、筐体本体内に固定的に配置され、筐体本体は、記憶装置内に引き出し可能に設置される。ハードディスク、回路基板アセンブリ、及び熱放散ファンは、設置フレーム内に配置されてもよい。ハードディスクが保守される必要があるとき、筐体全体は、操作のために記憶装置の片側から引き出される必要がある。従来の記憶装置では、ハードディスクは、筐体の前端部(又は引き出し端部)に配置され得、回路基板アセンブリは、筐体の後端部(引き出し端部から遠い側の端部)に配置され得、熱放散ファンは、ハードディスクと回路基板アセンブリとの間に配置され得る。熱放散ファンの作用下で、冷却空気流は、設置フレームの前端部から流入し、設置フレームの後端部から排出され得る。実際の使用では、筐体本体が記憶装置から引き出された後、片持ち梁構造が、筐体本体と記憶装置との間に形成される。したがって、設置フレームの引き出し長さが極端に長い場合、又は設置フレーム内に大量のハードディスクがある場合、設置フレームが極端に重いとき、転倒の高いリスクがある。また、筐体本体が引き出された後、筐体本体と記憶装置との間の引き出し構造(例えば、保持レール)は、大きなトルクに耐え、曲げや変形などのリスクを生じる。加えて、より高い応力強度を有する引き出し構造が使用される場合、購入(又は製造)コストが大幅に増加し、筐体の市場競争力が弱められる。
図1は、機器室内の記憶装置のレイアウト図である。
図1を参照すると、実際の用途では、記憶装置100が、機器室内に列で配置され、通路200が、記憶装置100の2つの列の間に形成されて、作業者の歩行を容易にし得る。ただし、保守時には、筐体本体が記憶装置100から全体的に引き出された後、筐体本体の引き出し長さは、通路200の幅より大きくならない必要がある。したがって、通路200の最小幅は通常、設置フレーム22の最大引き出し長さに依存する。これは、通路200の最小構成の実装にも、機器室の空間利用率の向上にも役立たない。通路200が比較的狭いとき、空間は小さい。これは、操作者による筐体本体の保守に役立たない。
【0021】
従来の記憶装置に存在する前述の問題に基づいて、本出願の実施形態は、設置フレーム22の引き出し長さを短縮し得る筐体及び記憶装置を提供する。
【0022】
本出願の技術的解決策を明確に理解するために、以下は、特定の実施形態及び添付の図面を参照して、本出願で提供される筐体を詳細に説明する。
【0023】
以下の実施形態で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、本出願を限定するためのものではない。本明細書及び本出願の添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「1つの(one)」、「1つの(a)」、「その(the)」「前述の(the foregoing)」、「この(this)」、及び「1つの(the one)」という用語は、文脈において明確に特に指定されない限り、「1つ又は複数の」などの複数形も含むことも意図されている。本出願の以下の実施形態では、「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数の」は、1つ、2つ、又はそれ以上を意味することを更に理解すべきである。
【0024】
本明細書で説明される「一実施形態」、「いくつかの実施形態」などへの言及は、本出願の1つ又は複数の実施形態が、実施形態を参照して説明される特定の特徴、構造、又は特性を含むことを示す。したがって、本明細書において、異なる箇所に現れる「一実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、「いくつかの他の実施形態では」、及び「他の実施形態では」などの記述は、必ずしも同じ実施形態を指すことを意味しない。代わりに、他の方法で特に強調されない限り、記述は「すべてではないが1つ又は複数の実施形態」を参照することを意味する。「含む」、「備える」、「有する」という用語、及びこれらの用語の変形はすべて、特に別の方法で強調されていない限り、「含むが限定されない」を意味する。
【0025】
図2は、本出願の一実施形態による記憶装置100の概略構造図である。
図2に示すように、本出願で提供される一実施形態では、記憶装置100は、キャビネット1と、キャビネット1に設置される筐体2と、を含み、電子部品が、記憶装置100の機能を実装するために筐体2に設置される。加えて、筐体2がキャビネット1内に設置される場合、キャビネット1は、筐体2、及び筐体2内の
電子部品100の保護をもたらし得る。別の実施態様では、記憶装置100は、キャビネット1を含まなくてもよい。これは、本発明においては限定されない。
【0026】
図3は、本出願の一実施形態による筐体の部分構造の概略図である。
図3に示すように、筐体2は、筐体本体21と、筐体本体21内に位置する設置フレーム22と、を含む。筐体2における設置フレーム22の構造を説明するために、
図3では、トップカバー板が、筐体2の筐体本体21において省略されている。設置フレーム22は、第1の収容空間221と、第2の収容空間222と、を含むことが見られ得る。第1の収容空間221及び第2の収容空間222は、ハードディスク又は他の電子部品を収容するために使用され得る。設置フレーム22は、筐体本体21内に、双方向に引き出すように配置され得る。
図4は、本出願の一実施形態による筐体本体の概略構造図である。特定の実施形態では、筐体本体21は、筐体本体21の第1の端部211及び第2の端部212を通過するチャネルを有し、設置フレーム22は、チャネル内にスライド可能に設置される。
図5は、本出願の一実施形態による筐体の状態の概略図である。
図6は、本出願の一実施形態による筐体の別の状態の概略図である
。第1の端部211に近い、設置フレーム22の第1の部分は、
図5に示すように、筐体本体21の第1の端部211からスライドして出ることができる。第2の端部212に近い、設置フレーム22の第2の部分は、
図6に示すように、筐体本体21の第2の端部212からスライドして出ることができる。筐体2が使用状態である例が使用される。筐体本体21の前端部は、第1の端部211であり、筐体本体21の後端部は、第2の端部212であるとする。この場合、設置フレーム22は、筐体本体21の前端部から第1の部分を引き出し得、筐体本体21の後端部から第2の部分を引き出し得る。したがって、設置フレーム22の第1の部分及び第2の部分にあるハードディスクなどの構成要素は、それぞれ保守され得る。設置フレーム22の引き出し長さは、上記の配置方法を使用することによって、効果的に短縮され得る。具体的には、第1の部分の長さがL1であり、第2の部分の長さがL2である場合、設置フレームの全長はL3であり、L1及びL2は両方ともL3未満である。筐体2が前述の双方向引き出し方式を使用する場合、設置フレーム22の引き出し最大長さは、L1及びL2のいずれか1つより大きくなくてもよく、L3未満である。したがって設置フレーム22が引き出された後、比較的大きなトルクは、設置フレーム22と筐体本体21との間の引き出し構造に発生されない。これは、引き出し構造の製造コスト又は購入コストを低減させ、筐体本体21の市場競争力を改善させるのに役立つ。このようして、より多くの電子部品が、設置フレーム内に設置され得る。また、実際の適用に際しては、設置フレーム22の引き出し最大長さが効果的に短縮されるので、複数の筐体本体21が適用現場、例えば機器室に集中的に配置されるとき、対向して配置される2つの筐体本体21(例えば、2つの筐体本体21の前端部又は後端部は、対向して配置される)間の距離は、効果的に短縮され得る。このようにして、適用現場、例えば機器室の空間利用率が向上され、操作者の操作空間が改善される。本発明のこの実施形態における電子部品は、ハードウェア、コンピュータブレードなどであってもよい。これは、本発明の本実施形態で限定されない。
【0027】
上記の長さは、筐体2の第1の端部211から第2の端部212への方向に沿った長さ、すなわち、設置フレーム22の延伸方向に沿った長さであることに留意されたい。本出願の実施形態に現れる「前」、「後」、「左」、「右」、及び「底」などの方向の単語は、筐体2と記憶装置とがそれぞれ1つの使用状態にある例を使用することによって、方向間の相対関係を説明するために単に使用される。
【0028】
更に
図3を参照すると、本出願で提供される一実施形態では、設置フレーム22は、具体的には、第1の収容空間221と、ファン区画223と、第2の収容空間222と、を含み得る。第1の収容空間221、ファン区画223、及び第2の収容空間222は、筐体本体21の第1の端部211から筐体本体21の第2の端部212への方向に沿って順に配置される。第1の収容空間221及び第2の収容空間222はそれぞれ、ハードディスクを収容し得、ファン区画223は、熱放散ファン(図示せず)を収容し得る。設置フレーム22が、筐体本体21内に全体的に位置するとき、熱放散ファンによって生成された空気流は、筐体本体21の前端部(又は第1の収容空間221)から筐体本体21に流入し得、筐体本体21の後端部(又は第2の収容空間222)から排出され得る。あるいは、熱放散ファンによって生成された空気流は、筐体本体21の後端部(又は第2の収容空間222)に流入し得、筐体本体21の前端部(又は第1の収容空間221)から排出されて、第1の収容空間221及び第2の収容空間222にあるハードディスクなどの構成要素の熱を放散し得る。この解決策では、熱放散ファンは、第1の収容空間221と第2の収容空間222との間に位置する。これは、筐体2の熱放散効果を改善させるのに役立つ。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1の部分は、第1の収容空間221であってもよく、第2の部分は、第2の収容空間222であってもよい。設置フレーム22が前端部から引き出された後、第1の収容空間221は、筐体本体21の外部に露出されてもよく、これにより、作業者は、第1の収容空間221に収容されたハードディスクなどの構成要素の保守などの作業を実施し得る。設置フレーム22が筐体本体21の後端部から引き出された後、第2の収容空間222は、筐体本体21の外部に露出されてもよく、これにより、作業者は、第2の収容空間222に収容されたハードディスクなどの構成要素の保守などの作業を実施し得る。
【0030】
特定の実施形態では、第1の収容空間221又は第2の収容空間222のみならず、筐体本体21からスライドして出ることができる。例えば、第1の収容空間221とファン区画223とが、筐体本体21の第1の端部211から共にスライドして出ることができ、第2の収容空間222とファン区画223とが、筐体本体21の第2の端部212から共にスライドして出ることができる。この場合、第1の部分は、第1の収容空間221及びファン区画223であり、第2の部分は、第2の収容空間222及びファン区画223である。あるいは、第1の収容空間221の一部が、筐体本体21の第1の端部211からスライドして出ることができ、第2の収容空間222の一部が、筐体本体の第2の端部212からスライドして出ることができる。この場合、第1の部分は、第1の収容空間221の一部であり、第2の部分は、第2の収容空間222の一部である。
【0031】
1つの具体的な実施態様において、設置フレーム22の延伸方向に沿って、第1の収容空間221の長さは、第2の収容空間222の長さと同じであっても、異なってもよい。例えば、本出願で提供される一実施形態では、
図3に示すように、設置フレーム22の延伸方向に沿って、第1の収容空間221の長さは、第2の収容空間222の長さと同じ又は略同じである。具体的には、第1の収容空間221と第2の収容空間222とが、ファン区画223に対して対称に配置され得、これにより、筐体本体21の両端部からの設置フレーム22の延伸長さが比較的近くなり、設置フレーム22の延伸長さが、比較的短くなるように制御される。
【0032】
いくつかの実施態様では、いくつかの電子部品を収容するための収容空間が、設置フレーム22と筐体本体21の内壁との間に更に配置されてもよい。例えば、本出願で提供される一実施形態では、補助収容空間214が、設置フレーム22と筐体本体21の内壁との間に配置される。記憶装置が一例として使用される。特定の用途では、回路基板アセンブリ2141が、補助収容空間214内に配置されてもよい。回路基板アセンブリ2141は、設置フレーム22の周囲に固定されてもよいし、筐体本体21の内壁に固定されてもよい。あるいは、回路基板アセンブリ2141内のいくつかの構成要素は、設置フレーム22の周囲に固定されてもよく、他の構成要素は、筐体本体21の内壁に固定されてもよい。
【0033】
1つの具体的な実施態様において、補助収容空間214の配置位置は、筐体本体21及び設置フレーム22の形状、引き出し構造の配置などに基づいて適宜選択されてもよい。
【0034】
例えば、
図4に示すように、本出願で提供される一実施形態では、筐体本体21は、前端部と後端部とが接続された長方形のハウジング構造であってもよく、設置フレーム22は、長方形の立方体フレーム構造であってもよい。設置フレーム22の左側は、引き出し構造を使用することによって、筐体本体21の左側壁に接続され、設置フレーム22の右側は、引き出し構造を使用することによって、筐体本体21の右側壁に接続される。設置フレーム22は、筐体本体21の前端部から引き出されてもよいし、筐体本体21の後端部から引き出されてもよい。第1の収容空間221、ファン区画223、及び第2の収容空間222は、設置フレーム22の前端部から設置フレーム22の後端部に順に配置される。
図3及び
図4に示すように、補助収容空間214は、設置フレーム22の下側と筐体本体21の底板215との間の間隙に配置され、これにより、筐体2の空間利用率は向上され得、筐体2のレイアウト合理性が改善され得る。いくつかの他の実施態様では、筐体本体21及び設置フレームの形状は、前述の長方形構造に限定されない。例えば、筐体本体21は、代替的に、断面が円形、三角形、又は他の多角形であるピラー構造であってもよい。筐体本体21は、球体形状、台形形状などの立方体構造であってもよい。また、筐体本体21に形成されるチャネルの構造も多様化され得る。例えば、チャネルは、直線チャネルであってもよく、又は円弧チャネルであってもよい。これは、本出願では特に限定されない。
【0035】
特定の実施形態では、
図5及び
図6に示すように、前述の引き出し構造はガイドレール23であってもよい。言い換えると、設置フレーム22は、ガイドレール23を使用することによって、筐体本体21に接続される。従来技術では、筐体2の全体が記憶装置から引き出される場合、筐体本体21は、保持レールを使用することによって記憶装置に接続されて、筐体本体21と記憶装置との接続強度を改善させる。筐体本体21の全体が記憶装置から引き出されるとき、比較的良好な支持力が確保され得る。本出願の本実施形態では、引き出し動作が設置フレーム22のみに実施され、引き出しストロークは比較的短い。したがって、引き出し構造の要件は比較的低い。したがって、本出願では、ガイドレール23は、引き出し構造として使用される。保持レールの構造と比較して、ガイドレール23は、より単純な構造、より低いコスト、並びにより単純な設置及び保守プロセスを有する。もちろん、本発明における筐体は、そのような保持レール接続構造を排除しない。
【0036】
筐体2の熱放散効果を改善し、操作者の誤操作を防止するために、本出願の特定の実施形態では、設置フレーム22と筐体本体21との間に位置する制限アセンブリが更に含まれる。設置フレーム22が筐体2の前端部に引き出されるとき、第1の部分が、筐体本体21からスライドして出て、制限アセンブリは、
図5に示すように、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートが、筐体本体21内に位置することを可能にする。設置フレーム22が筐体2の後端部に引き出されるとき、第2の部分が、筐体本体21からスライドして出て、制限アセンブリは、
図6に示すように、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートが、筐体本体21内に位置することを可能にする。この解決策では、設置フレーム22が引き出されたとき、制限アセンブリは、設置フレーム22の少なくとも1つの空気ポートが、筐体本体21内に位置することを可能にし、これにより、筐体本体2内の構成要素の熱放散効果が確保されて、筐体本体2内の構成要素が過熱される状況を回避し得る。加えて、制限アセンブリは、設置フレーム22が引き出されることを可能にするとき、設置フレーム22は、片側から過度に延在せず、それによって記憶装置の重心がずれることを防止し、転倒のリスクを回避する。これは、操作者の誤操作を防止し得る。
【0037】
別の実施態様では、任意選択で、第1の収容空間221は、筐体2の一端部からスライドして出ることができ、第1の収容空間221が筐体2からスライドして出た後も、ファン区画223は依然として筐体2内に位置する。第2の収容空間222は、筐体2の他端部212からスライドして出ることができ、第2の収容空間222が筐体2からスライドして出た後も、ファン区画223は依然として筐体2内に位置する。これは、筐体の熱放散を確保する。
【0038】
特定の実施形態では、制限アセンブリの特定の構造は限定されない。以下は、説明のための例を使用する。
図7は、本出願の一実施形態による設置フレーム22の外壁、及び筐体本体21の内壁の概略構造図である。
図7を参照すると、制限アセンブリは、設置フレーム22の側壁に位置する第1の制限突起224と、筐体本体21の内壁に位置する2つの第2の制限突起213と、を含む。2つの第2の制限突起213はそれぞれ、筐体本体21の両端部に位置し、開口に近く、第1の制限突起224は、ファン区画223に対向している。第1の制限突起224が第2の制限突起213に適合し、第1の制限突起224が第2の制限突起213に当接するとき、設置フレーム22は、引き出され続けることができず、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体本体21内に位置する。あるいは、他の実施形態では、別の制限構造が使用されてもよい。加えて、制限構造は、代替的にガイドレール23に設置されてもよい。制限構造の設置位置も、本出願では限定されない。
【0039】
図8は、本出願の一実施形態による補助収容空間214の概略構造図である。
図3、
図4、及び
図8を参照すると、いくつかの実施形態では、筐体2の補助収容空間214は、設置フレーム22の下側と筐体本体21の底板215との間の間隙に配置される。回路基板アセンブリ2141は、補助収容空間214内に配置されてもよく、回路基板アセンブリ2141は、筐体2内に固定的に配置される。設置フレーム22内のハードディスクの作業を仕上げるために、ハードディスクは、回路基板アセンブリ2141に電気的に接続される必要がある。ハードディスクと回路基板アセンブリ2141との間のケーブルは、タンクチェーン巻取り機構24に設置される。
図9は、本出願の一実施形態による筐体2の側断面図である。
図9に示すように、タンクチェーン巻取り機構24の一端は、筐体2に固定され、タンクチェーン巻取り機構24の他端は、設置フレーム22に固定される。設置フレーム22が移動すると、タンクチェーン巻取り機構24は、移動のためにケーブルを駆動する。この解決策では、タンクチェーン巻取り機構24は、ケーブルを損傷から保護し得、ケーブルが回路基板アセンブリ2141の構成要素をスリービングすることを防止して、回路基板アセンブリ2141の損傷を防止し得る。したがって、回路基板アセンブリ2141はまた、保護され得る。タンクチェーン巻取り機構24の構造については、
図10を参照されたい。
図10は、本出願の一実施形態によるタンクチェーン巻取り機構24の概略構造図である。
【0040】
従来技術では、設置フレーム22は、筐体2の前端部から全体的に引き出され、ハードディスクと回路基板アセンブリ2141との間のケーブルは長く、ケーブルは、ケーブル管理アームを使用することによって筐体2の後端部まで全体的に積み重ねられる。これは、多くの空間を占めるだけでなく、設置フレーム22の後端部で邪魔になる。更に、展開されるケーブルの数は限られている。本出願の技術的解決策によれば、ケーブルは設置フレーム22の下に配置され、設置フレーム22の引き出しストロークが減少するにつれて、ケーブルの長さもそれに応じて減少し、これにより、比較的大量の接続されたケーブルが、支持され得る。これは、構成要素の統合レベルを改善させるのに役立つ。
【0041】
以下は、特定の実施形態を使用することによって、本出願の技術解決手段を説明する。
図3は、記憶装置の筐体2の概略構造図である。筐体2は、筐体本体21と、設置フレーム22と、を含む。設置フレーム22は、筐体本体21の第1の端部211から筐体本体21の第2の端部212への方向に沿って順に配置される、第1の収容空間221と、ファン区画223と、第2の収容空間222と、を含む。任意選択で、第1の収容空間221及び第2の収容空間222は、ファン区画223に対して対称に配置される。複数のハードディスクが、第1の収容空間221内に配置され、複数のハードディスクが、第2の収容空間222内に配置され、更に熱放散ファン(図示せず)が、ファン区画223内に配置される。
図5及び
図6を参照すると、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。任意選択で、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に少なくとも位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に位置する。具体的には、第1の収容空間221及び第2の収容空間222はそれぞれ、4列のハードディスク設置領域を有してもよく、各ハードディスク設置領域は、15個のハードディスクを収容してもよい。しかしながら、実際の用途では、設置されるハードディスクの数、及び特定の設置場所は、要件に基づいて選択され得る。ハードディスクは、第1の収容空間221及び第2の収容空間222に比較的均等に配置されて、筐体2の安定性を改善させ得る。また、
図3及び
図8を参照すると、補助収容空間214は、筐体2の設置フレーム22と筐体本体21の底板215との間に設けられる。回路基板アセンブリ2141は、補助収容空間214内に配置され、回路基板アセンブリ2141は、筐体本体21の底板215に固定される。タンクチェーン巻取り機構24は、筐体本体21の底板と設置フレーム22との間に固定的に設置され、タンクチェーン巻取り機構24の一端は、筐体本体21の底板215に固定され、タンクチェーン巻取り機構24の他端は、設置フレーム22に固定される。ハードディスクは、ケーブルを介して回路基板アセンブリ2141に接続され、ケーブル及び電子部品を保護するために、ケーブルは、タンクチェーン巻取り機構24に設置される。一実施態様では、本発明の本実施形態における回路基板アセンブリは、ハードディスクの動作要求を実行するように構成されるコントローラを含んでもよい。
【0042】
別の実施形態では、
図3を参照すると、
図3は、コンピュータデバイスの筐体2の概略構造図である。筐体2は、筐体本体21と、設置フレーム22と、を含む。設置フレーム22は、筐体本体21の第1の端部211から筐体本体21の第2の端部212への方向に沿って順に配置される、第1の収容空間221と、ファン区画223と、第2の収容空間222と、を含む。任意選択で、第1の収容空間221及び第2の収容空間222は、ファン区画223に対して対称に配置される。コンピュータブレードが、第1の収容空間221内に配置され、コンピュータブレードが、第2の収容空間222内に配置され、熱放散ファン(図示せず)が、ファン区画223内に配置される。任意選択で、
図5及び
図6を参照すると、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。任意選択で、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に少なくとも位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に位置する。具体的には、第1の収容空間221及び第2の収容空間222はそれぞれ、4列のコンピュータブレード設置領域を有してもよく、各コンピュータブレード設置領域は、15個のコンピュータブレードを収容してもよい。しかしながら、実際の用途では、設置されるコンピュータブレードの数、及び特定の設置場所は、要件に基づいて選択され得る。コンピュータブレードは、第1の収容空間221及び第2の収容空間222内に比較的均等に配置されて、筐体2の安定性を改善させ得る。
図3及び
図8を参照すると、補助収容空間214は、筐体2の設置フレーム22と筐体本体21の底板215との間に設けられる。回路基板アセンブリ2141は、補助収容空間214内に配置され、回路基板アセンブリ2141は、筐体本体21の底板215に固定される。タンクチェーン巻取り機構24は、筐体本体21の底板と設置フレーム22との間に固定的に設置され、タンクチェーン巻取り機構24の一端は、筐体本体21の底板215に固定され、タンクチェーン巻取り機構24の他端は、設置フレーム22に固定される。コンピュータブレードは、ケーブルを介して回路基板アセンブリ2141に接続され、ケーブル及び電子部品を保護するために、ケーブルは、タンクチェーン巻取り機構24に設置される。
【0043】
別の実施形態では、
図3を参照すると、
図3は、コンピュータデバイスの筐体2の概略構造図である。筐体2は、筐体本体21と、設置フレーム22と、を含む。設置フレーム22は、筐体本体21の第1の端部211から筐体本体21の第2の端部212への方向に沿って順に配置される、第1の収容空間221と、ファン区画223と、第2の収容空間222と、を含む。任意選択で、第1の収容空間221及び第2の収容空間222は、ファン区画223に対して対称に配置される。ハードディスクは、第1の収容空間221及び第2の収容空間222のうちの一方に配置される。コンピュータブレードが。他方の収容空間に配置され、熱放散ファン(図示せず)が、ファン区画223内に配置される。任意選択で、
図5及び
図6を参照すると、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後、ファン区画223の少なくとも1つの空気ポートは、筐体2内に位置する。任意選択で、第1の収容空間221は、筐体2の第1の端部211からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に少なくとも位置する。第2の収容空間222は、筐体2の第2の端部212からスライドして出ることができ、スライドして出た後で、ファン区画223は、筐体2内に位置する。任意選択で、ハードディスク及びコンピュータブレードは、対応する収容空間内に均等に配置されて、筐体2の安定性を改善させ得る。
図3及び
図8を参照すると、補助収容空間214は、筐体2の設置フレーム22と筐体本体21の底板215との間に設けられる。回路基板アセンブリ2141は、補助収容空間214内に配置され、回路基板アセンブリ2141は、筐体本体21の底板215に固定される。タンクチェーン巻取り機構24は、筐体本体21の底板と設置フレーム22との間に固定的に設置され、タンクチェーン巻取り機構24の一端は、筐体本体21の底板215に固定され、タンクチェーン巻取り機構24の他端は、設置フレーム22に固定される。ハードディスク及び/又はコンピュータブレードは、ケーブルを介して回路基板アセンブリ2141に接続され、ケーブル及び電子部品を保護するために、ケーブルは、タンクチェーン巻取り機構24に設置される。
【0044】
本発明の本実施形態におけるコンピュータブレードは、代替的にプロセッサであってもよい。これは、本発明の本実施形態で限定されない。更に、本発明の実施形態における前端部及び後端部は、相対的な概念として使用され、実際の製品使用における前端部及び後端部として使用されることに限定されず、筐体を通過するチャネルの2つの端部を表す。
【符号の説明】
【0045】
100 記憶装置
200 通路
1 キャビネット
2 筐体
21 筐体本体
211 第1の端部
212 第2の端部
213 第2の制限突起
214 補助収容空間
2141 回路基板アセンブリ
215 底板
22 設置フレーム
221 第1の収容空間
222 第2の収容空間
223 ファン区画
224 第1の制限突起
23 ガイドレール
24 タンクチェーン巻取り機構