(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】上肢及び下肢用リハビリ運動装置
(51)【国際特許分類】
A61H 1/02 20060101AFI20240207BHJP
【FI】
A61H1/02 G
(21)【出願番号】P 2022549612
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(86)【国際出願番号】 KR2021000439
(87)【国際公開番号】W WO2021172745
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0022972
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0141794
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0004009
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521354075
【氏名又は名称】エイチ ロボティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】H ROBOTICS INC.
【住所又は居所原語表記】402ho, 129 Gaetbeol-ro, Yeonsu-gu, Incheon, 21999 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】チェ ドンミン
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-75262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上肢及び下肢用リハビリ運動システムにおいて、
腕または脚のリハビリのためのリハビリ運動装置と、前記リハビリ運動装置と無線通信網を介して接続される情報処理端末とを含み、
前記リハビリ運動装置は、第1情報を検出する少なくとも一つの種類のセンサを含み、
前記情報処理端末は、第2情報を無線通信網を介して前記リハビリ運動装置に送信して、
前記リハビリ運動装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいてリハビリ運動負荷を制御
し、
前記リハビリ運動装置は、
リハビリ運動ユニットと、
前記リハビリ運動ユニットが載置されて、前記リハビリ運動ユニットが置けれる第1位置と、前記リハビリ運動ユニットが一定の角度で起立した第2位置との間を移動可能に前記リハビリ運動ユニットを支持する載置台と、
手または足を支持する第1支持部と、
上肢の前腕または下肢の下腿を支持する第2支持部と、
前記第1支持部と前記第2支持部とを回転可能に連結する一対の第1ヒンジ部と、
上肢の上腕または下肢の大腿を支持する第3支持部と、
前記第2支持部と前記第3支持部とを回転可能に連結する一対の第2ヒンジ部と、
一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部の中のいずれか一つに選択的に装着され、前記第1支持部または前記第2支持部を旋回させる駆動モータが内蔵された駆動モジュールと、
前記リハビリ運動負荷が調整されるように、前記第1情報と前記第2情報に基づいて前記駆動モータのトルクを制御するデバイス制御部と、を含み、
前記センサは、前記載置台の支持状態に応じて前記リハビリ運動装置が重力方向となす角度を検出する角度センサと、一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部の中の前記駆動モジュールが装着された位置を検出する装着位置検出部と、を含むことを特徴とする上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項2】
前記デバイス制御部は、アクティブ(Active)運動モードで動作する際に、前記アクティブ運動モードへのリハビリが可能になるように、一対の前記第1ヒンジ部または一対の前記第2ヒンジ部にかかるトルクが補償されるように前記第1情報及び前記第2情報に基づいて前記駆動モータを制御することを特徴とする請求項
1に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項3】
前記第1情報は、前記装着位置検出部によって検出される前記駆動モジュールの装着位置情報と、前記角度センサによって検出される重力方向角度とを含み、
前記第2情報は、前記リハビリ運動ユニットに印加されるユーザの上肢または下肢のユーザ重み値と、前記駆動モータの回転軸から前記ユーザ重み値に対応する中心までの距離であるユーザ距離値とを含むことを特徴とする請求項
2に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項4】
前記デバイス制御部が前記アクティブ運動モードで動作する際に、
式1:
(式1中、
は、前記デバイス制御部によって制御される前記駆動モータの出力トルクであり、
は前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部の旋回時に発生する摩擦力による摩擦力トルクとして予め登録された定数であり,
は前記ユーザ重み値であり、
は前記ユーザ距離値であり、
は前記リハビリ運動ユニットのデバイス重み値として予め登録された定数であり、
は前記駆動モータの回転軸から前記デバイス重み値に対応する重心までの距離であるデバイス距離値であり、
は前記駆動モータの制御回転角度である。)
に基づいて前記駆動モータを制御して、
は式2,
式2:
(式2中,
は前記
装着位置情報に応じて設定されるモータの回転方向値として一対の前記第1ヒンジ部または一対の前記第2ヒンジ部の中の左側または右側に応じて「1」または「-1」に設定され、
は前記モータの絶対回転角度であり、
は前記重力方向角度である。)
によって決定されることを特徴とする請求項
3に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項5】
前記第2支持部はその長さが調節可能に設けられて、
前記第2支持部の長さ調整に応じた前記デバイス距離値は、前記第1情報として測定され登録されるか、前記第2情報として前記情報処理端末から前記リハビリ運動装置に送信され登録されることを特徴とする請求項
4に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項6】
前記装着位置検出部は、
一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部のそれぞれに設けられる被検出モジュールと、
前記駆動モジュールに設けられ、一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部の中のいずれか一つに前記駆動モジュールが装着される際に、前記被検出モジュールを認識するセンサモジュールとを含み、
それぞれの前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部に設けられる
前記被検出モジュールは区別可能であることを特徴とする請求項
2に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項7】
前記センサモジュールはホールセンサを含み、
それぞれの前記被検出モジュールは、
前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に互いに対応する位置にそれぞれ内蔵された磁石部材と、
前記磁石部材を外部に露出させるために前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に形成された磁石孔とを含み、
それぞれの前記磁石孔は位置と大きさの中の少なくとも一つが異なって設けられ、前記ホールセンサにより装着位置が区別されて認識されることを特徴とする請求項
6に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【請求項8】
前記被検出モジュールは、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に設けられ、それぞれの当該位置に対する情報が埋め込まれた近距離通信基盤のタグを含み、
前記センサモジュールは、前記駆動モジュールが前記第1ヒンジ部または前記第2ヒンジ部に設けられる際に前記タグに記憶された情報を認識するリーダを含むことを特徴とする請求項
6に記載の上肢及び下肢用リハビリ運動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は上肢及び下肢用リハビリ運動装置に関し、より具体的には、上肢または下肢を載置して、上肢または下肢のリハビリ運動が行なえる上肢及び下肢用リハビリ運動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人体の各関節部位は、関節部位に隣接する部位が関節部位を基準に回転可能な構造を有する。
【0003】
一方、高齢者や筋力が弱いリハビリ患者は自らの運動が不能で、健康な人に比べて、関節の運動に難渋していて、実質的に運動が必要であるにも関わらず一般的な運動器具にて運動を行うことが現実的に困難である。
【0004】
筋力が弱くなったり、損傷した関節が放置され続けると、筋肉や関節が徐々に固まってしまい、動く際に痛みを感じるようになり、神経が回復しても、通常の活動に支障をきたすことがある。
【0005】
また、手首及び肩のような関節部位を手術した患者の場合には、自らの運動が不能であるから、筋肉が弱くなって円滑な栄養の供給が行われず、手首及び肩の関節部位が堅くなりながら固まるおそれがある。
【0006】
このため、関節の変形を防止し、正常活動に復帰するためには、長時間の痛みを伴うリハビリ運動を行うべきである。
【0007】
この問題を改善するために、高齢者や筋力が弱いリハビリ患者に受動的運動を付与して、関節の運動を行わせるためのリハビリ運動装置の先行技術として、韓国登録特許公報第10-1163903号に脳卒中患者の上肢リハビリのための外骨格ロボットが開示されている。
【0008】
先行技術に開示されたリハビリ機器は不必要に複雑な構成になっており、購入及び設置に伴う費用の負担が大きく、より多くのユーザーに恩恵を提供しにくい問題がある。また、リハビリ運動装置の移動が容易ではなく、ほとんどのユーザーがリハビリ運動装置がある場所に移動して運動を行わなければならず、使用上の煩わしい問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許公報第10-1163903号(発明の名称:脳卒中患者の上肢リハビリのための外骨格ロボット、登録日:2012.07.02.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記のような点を勘案して案出されたものであり、リハビリ患者の状態に合わせて上肢または下肢の載置角度を簡便に調整してリハビリ運動が行なえる上肢及び下肢用リハビリ運動装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、リハビリ運動装置と無線通信網を介してスマートフォンのような情報処理端末を接続し、リハビリ運動装置によって検出された第1情報と、情報処理端末から送信される第2情報に基づいてリハビリ運動装置のリハビリ運動負荷が制御され、より効果的なリハビリが可能な上肢及び下肢用リハビリ運動システムを提供することを目的とする。
【0012】
そして、本発明は、リハビリ運動中にアクティブ(Active)運動を行う際に、リハビリ運動装置の重みや自分の手や腕の重みなどによって加えられる負荷を感じないように制御可能な上肢及び下肢用リハビリ運動システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的は、本発明に係ると、上肢及び下肢用リハビリ運動システムにおいて、腕または脚のリハビリのためのリハビリ運動装置と、前記リハビリ運動装置と無線通信網を介して接続される情報処理端末とを含み、前記リハビリ運動装置は、第1情報を検出する少なくとも一つの種類のセンサを含み、前記情報処理端末は、第2情報を前記無線通信網を介して前記リハビリ運動装置に送信して、前記リハビリ運動装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいてリハビリ運動負荷を制御することを特徴とする上肢及び下肢用リハビリ運動システムによって達成される。
【0014】
ここで、前記リハビリ運動装置は、リハビリ運動ユニットと、前記リハビリ運動ユニットが載置されて、前記リハビリ運動ユニットが置けれる第1位置と、前記リハビリ運動ユニットが一定の角度で起立した第2位置との間を移動可能にリハビリ運動ユニットを支持する載置台とを含み、前記センサは、前記載置台の支持状態に応じて前記リハビリ運動装置が重力方向となす角度を検出する角度センサを含むことができる。
【0015】
また、前記リハビリ運動ユニットは、手または足を支持する第1支持部と、上肢の前腕または下肢の下退を支持する第2支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部とを回転可能に連結する一対の第1ヒンジ部と、上肢の上腕または下肢の大腿を支持する第3支持部と、前記第2支持部と前記第3支持部とを回転可能に連結する一対の第2ヒンジ部と、一対の第1ヒンジ部と一対の第2ヒンジ部の中のいずれか一つに選択的に装着され、前記第1支持部または前記第2支持部を旋回させる駆動モータが内蔵された駆動モジュールと、前記リハビリ運動負荷が調整されるように、前記第1情報と前記第2情報に基づいて前記駆動モータのトルクを制御するデバイス制御部とをさらに含み、前記センサは、一対の前記第1ヒンジ部及び一対の前記第2ヒンジ部の中の前記駆動モジュールが装着された位置を検出する装着位置検出部とをさらに含むことができる。
【0016】
そして、前記デバイス制御部は、アクティブ(Active)運動モードで動作する際に、前記アクティブ運動モードへのリハビリが可能になるように、一対の第1ヒンジ部または一対の前記第2ヒンジ部にかかるトルクが補償されるように前記第1情報及び前記第2情報に基づいて前記駆動モータを制御することができる。
【0017】
そして、前記第1情報は、前記装着位置検出部によって検出される前記駆動モジュールの装着位置情報と、前記角度センサによって検出される重力方向角度とを含み、前記第2情報は、前記リハビリ運動ユニットに印加されるユーザの上肢または下肢のユーザ重み値と、前記駆動モータの回転軸から前記ユーザ重み値に対応する中心までの距離であるユーザ距離値とを含むことができる。
【0018】
そして、前記デバイス制御部が前記アクティブ運動モードで動作する際に、式1:
(式1中、
は、前記デバイス制御部によって制御される前記駆動モータの出力トルクであり、
は前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部の旋回時に発生する摩擦力による摩擦力トルクとして予め登録された定数であり,
は前記ユーザ重み値であり、
は前記ユーザ距離値であり、
は前記リハビリ運動ユニットのデバイス重み値として予め登録された定数であり、
は前記駆動モータの回転軸から前記デバイス重み値に対応する重心までの距離であるデバイス距離値であり、
は前記駆動モータの制御回転角度である。)に基づいて駆動モータを制御して、
は式2:
(式2中,
は前記デバイス位置情報に応じて設定されるモータの回転方向値として一対の前記第1ヒンジ部または一対の前記第2ヒンジ部の中の左側または右側に応じて「1」または「-1」に設定され、
は前記駆動モータの絶対回転角度であり、
は前記重力方向角度である。)によって決定することができる。
【0019】
そして、前記第2支持部はその長さが調整可能に設けられて、前記第2支持部の長さ調整に応じた前記デバイス距離値は、前記第1情報として測定され登録されるか、前記第2情報として前記情報処理端末から前記リハビリ運動装置に送信され登録することができる。
【0020】
そして、前記装着位置検出部は、一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部のそれぞれに設けられる被検出モジュールと、駆動モジュールに設けられ、一対の前記第1ヒンジ部と一対の前記第2ヒンジ部の中のいずれか一つに前記駆動モジュールが装着される際に、前記被検出モジュールを認識するセンサモジュールとを含み、それぞれの前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部に設けられる被検出モジュールは区別可能であり得る。
【0021】
ここで、前記センサモジュールはホールセンサを含み、それぞれの前記被検出モジュールは、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に互いに対応する位置にそれぞれ内蔵された磁石部材と、前記磁石部材を外部に露出させるために前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に形成された磁石孔とを含み、それぞれの前記磁石孔は位置と大きさの中に少なくとも一つが異なって設けられ、前記ホールセンサにより装着位置が区別されて認識することができる。
【0022】
また、前記被検出モジュールは、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部に設けられ、それぞれの当該位置に対する情報が埋め込まれた近距離通信基盤のタグを含み、前記センサモジュールは、前記駆動モジュールが前記第1ヒンジ部または前記第2ヒンジ部に設けられる際に前記タグに記憶された情報を認識するリーダを含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は前記のような点を勘案して案出されたものであり、リハビリ患者の状態に合わせて、上肢または下肢の載置角度を簡便に調整してリハビリ運動が行なえる上肢及び下肢用リハビリ運動装置を提供する。
【0024】
また、本発明によると、リハビリ運動装置と無線通信網を介してスマートフォンのような情報処理端末を接続し、リハビリ運動装置によって検出された第1情報と、情報処理端末から送信される第2情報に基づいてリハビリ運動装置のリハビリ運動負荷が制御され、より効果的なリハビリが可能な上肢及び下肢用リハビリ運動システムを提供する。
【0025】
そして、本発明によると、リハビリ運動中にアクティブ(Active)運動を行う際に、リハビリ運動装置が第1情報及び第2情報に基づいてリハビリ運動装置の重みや自分の手や腕の重みなどによって加えられるトルクを駆動モータの制御を介して「0」に近づけるように調整することにより、より効果的なアクティブ(Active)運動が可能な上肢及び下肢用リハビリ運動システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置の斜視図である。
【
図3】
図2におけるベースプレートが載置プレートから傾斜された状態を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置を用いて、上肢のリハビリを行う状態を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置を用いて、下肢のリハビリを行う状態を示す図である。
【
図6】
図2におけるリハビリ運動ユニットの斜視図である。
【
図7】本発明に係る第2支持部の長さの調整過程を説明するための
図5の平面図である。
【
図8】
図7における第2支持部の動作メカニズムを説明するための図である。
【
図9】
図7における長さストッパーを示す要部拡大断面図である。
【
図10】本発明に係る第2支持部の長さの調整過程を説明するための他の実施形態の図である。
【
図11】
図10における回転ストッパーの要部拡大斜視図である。
【
図14】
図2における載置プレートがベースプレートに対して一定の角度で起立された状態を示す要部拡大斜視図である。
【
図15】
図14における載置プレートの動作メカニズムを説明するための図である。
【
図19】本発明に係る載置プレートを他の方向から見た要部拡大斜視図である。
【
図20】
図19における係止爪の構造を説明するための図である。
【
図21】本発明に係る載置プレートの別の方向から見た要部拡大斜視図である。
【
図22】本発明に係る駆動モジュールの斜視図である。
【
図24】本発明に係る駆動モジュールの装着原理を説明するための図である。
【
図25】本発明に係る駆動モジュールの装着原理を説明するための図である。
【
図26】本発明に係る回転断続部を説明するための図である。
【
図27】本発明に係る回転断続部を説明するための図である。
【
図28】本発明に係る回転断続部を説明するための図である。
【
図29】本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置1及び情報処理端末4の制御ブロック図の一例を示す図である。
【
図30】本発明の一実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動システムにおけるリハビリ運動負荷に影響を与える要素を説明するための図である。
【
図31】本発明に係る装着位置検出部を説明するための図である。
【
図32】本発明に係る装着位置検出部を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、上肢及び下肢用リハビリ運動装置に関するものであり、ベースプレートと、手または足を支持する第1支持部と、上肢の前腕または下肢の下腿を支持する第2支持部と、上肢の上腕または下肢の大腿を支持する第3支持部を含むリハビリ運動ユニットが載置して、一側が前記ベースプレートの板面に沿って水平移動可能に結合される載置プレートと、両側がそれぞれ前記ベースプレートと前記載置プレートに回転可能に結合されて、前記載置プレートの一側が前記ベースプレートの板面に沿って水平移動する際に回転して、前記ベースプレートと前記載置プレートの角度を調整するリンク部材を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現されることができ、単に本実施形態は、本発明の開示が完全にして、本発明が属する技術分野の通常の技術者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されているものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0029】
本明細書で使用する用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書では、単数形は、文句で特に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/または「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に一つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。明細書全体にわたって同一の符号は同一の構成要素を指し、「及び/または」は、言及された構成要素のそれぞれ及び一つ以上のすべての組み合わせを含む。「第1」、「第2」などのさまざまな構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語により限定されないのはもちろんである。これらの用語は、ただ一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下、記載されている第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0030】
他の定義がなければ、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学の用語を含む)は、本発明が属する技術分野の通常の技術者に共通して理解することができる意味で使用することができる。また、一般的に使用される辞典に定義されている用語は明白に特別に定義されていない限り、理想的または過度に解釈されない。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明について詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動システムの構成を示す図である。
【0033】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動システムは、情報処理端末4とリハビリ運動装置1とを含む。
【0034】
リハビリ運動装置4と情報処理端末1は無線通信網6を介して接続され、相互間で通信を行う。本発明においては、無線通信網6としてWifi網やブルートゥース(登録商標)網が適用されるものを例に挙げるが、これに限定されないことは勿論である。
【0035】
情報処理端末4は、運用体系に基づいて動作する様々な形態で設けることができる。例えば、情報処理端末4は、スマートフォン、タブレットなどのモバイル端末を含むことができ、デスクトップ、ノートブックなどのPCを含むことができる。ここで、情報処理端末1の具体的な説明は後述する。
【0036】
図2は本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置の斜視図であり、
図3は本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置のリハビリ運動ユニットが載置台の一定の角度で起立した状態を示す図である。
【0037】
図2及び
図3を参照して説明すると、本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置1は、リハビリ運動ユニット3と、リハビリ運動ユニット3を支持する載置台5を含む。
【0038】
リハビリ運動ユニット3は、手または足を支持する第1支持部310と、上肢の前腕または下肢の下腿を支持する第2支持部320と、第1支持部310と第2支持部320を回転可能に連結する一対の第1ヒンジ部311,312と、上肢の上腕または下肢の大腿を支持する第3支持部330と、第2支持部320と第3支持部330を回転可能に連結する一対の第2ヒンジ部331,332を含むことができる。
【0039】
載置台5は、ベースプレート510と、リハビリ運動ユニット3が載置される載置プレート520を含む。ベースプレート510と載置プレート520は、水平方向の動きを垂直方向の動きに変換するリンクメカニズム(Link-mechanism)が適用され、載置プレート520の一側がベースプレート510の板面に沿って水平移動可能に設置され、載置プレート520の中間領域がリンク部材530の一側に連結され、リンク部材530の他側がベースプレート510に回転可能に設けられることにより、リンクメカニズム(Link-mechanism)が適用される。
【0040】
前記のような構成に応じて、
図2に示すように、載置プレート520がベースプレート510に折りまれた状態において、
図4に示すように、上肢のリハビリ訓練が行なえて、
図3に示すように、リンクメカニズムにより載置プレート520をベースプレート510から一定の角度で起立させた状態で、
図5に示すように、下肢のリハビリ訓練が行なえる。
【0041】
ここで、載置プレート520とベースプレート510との間の角度調整と、角度の固定及び固定解除については後述する。
【0042】
本発明に係るリハビリ運動ユニット3は、上肢または下肢での使用、リハビリ対象者の上肢の長さや下肢の長さに応じて調節できるように、第2支持部320の長さを調節して、第1支持部310と第3支持部330の間の間隔を調節する間隔調節部を含む。
【0043】
図6乃至
図9を参照して、本発明に係るリハビリ運動ユニット3の間隔調節部を説明する。
【0044】
本発明に係るリハビリ運動ユニット3は、積層式スライドクランク(Slide-crank)の構造が第2支持部320に適用され、上肢の前腕または下肢の下腿を支持する第2支持部320の長さが調節されることを例にする。
【0045】
第2支持部320は、第1固定プレート322と、第2固定プレート323と、第1移動プレート324と、第2移動プレート325及びヒンジ軸部321を含むことができる。
【0046】
第1固定プレート322は、一対の第1ヒンジ部311,312に連結されて、第1支持部310と回転可能に結合する。第2固定プレート323は、一対の第2ヒンジ部331,332と連結されて第3支持部330と回転可能に結合する。
【0047】
第1移動プレート324は、第1固定プレート322とヒンジ軸部321との??間に設けられ、往復移動する。
【0048】
第2移動プレート325は、第2固定プレート323とヒンジ軸部321との??間に設けられ、往復移動する。
【0049】
ヒンジ軸部321は、第1固定プレート322と第2固定プレート323との間に設けられる。
【0050】
一方、間隔調節部は、第1クランク部326と第2クランク部327を含む。
【0051】
第1クランク部326は、第1固定プレート322とヒンジ軸部321に回転可能に連結されて、ヒンジ軸部321の回転運動を第1固定プレート322の直線運動に変換する。
【0052】
第1クランク部326は、第1調節リンク326aと、第2調節リンク326bと、第1連結リンク326cを含む。
【0053】
第1調節リンク326aは、ヒンジ軸部321に回転可能に結合される。
【0054】
第2調節リンク326bは、一側が第1調節リンク326aに回転可能に結合され、他側が第1固定プレート322に回転可能に結合される。
【0055】
第1連結リンク326cは、第1移動プレート324と、第1調節リンク326aの中間領域に回転可能に結合される。
【0056】
第2クランク部327は、第2固定プレート323とヒンジ軸部321に回転可能に連結されて、ヒンジ軸部321の回転運動を第2固定プレート323の直線運動に変換する。
【0057】
第2クランク部327は、第3調節リンク327aと、第4調節リンク327bと、第2連結リンク327cを含む。
【0058】
第3調節リンク327aは、ヒンジ軸部321に回転可能に結合される。第3調節リンク327aは、第1調節リンク326aに対して180度の角度を置いて対向配置される。
【0059】
第4調節リンク327bは、一側が第3調節リンク327aに回転可能に結合され、他側が第2固定プレート323に回転可能に結合される。第4調節リンク327bは、第2調節リンク326bと相反するように配置される。
【0060】
第2連結リンク327cは、第2移動プレート325と第3調節リンク327aの中間領域に回転可能に結合される。第2連結リンク327cは、第1連結リンク326cと相反するように配置される。
【0061】
一方、第1移動プレート324は、第1固定プレート322から第1移動プレート324に向かって延びた一対の第1ガイド棒329aにより往復移動がガイドされる。また、第1移動プレート324は、、ヒンジ軸部321から第1移動プレート324に向かって延びた一対の第3ガイド棒329cにより往復移動がガイドされる。ここで、本実施形態においては、第1ガイド棒329aと第3ガイド棒329cがそれぞれ、一対で備わることが図示されているが、これに限定されず、第1ガイド棒329aと第3ガイド棒329cはそれぞれ、一つ以上で備えられる。
【0062】
そして、第2移動プレート325は、、第2固定プレート323から第2移動プレート325に向かって延びた一対の第2ガイド棒329bにより往復移動がガイドされる。また、第2移動プレート325は、ヒンジ軸部321から第2移動プレート325に向かって延びた一対の第3ガイド棒329cにより往復移動がガイドされる。ここで、本実施形態においては、第2ガイド棒329bと第3ガイド棒329cがそれぞれ、一対で備わることが図示されているが、これに限定されず、第2ガイド棒329bと第3ガイド棒329cはそれぞれ、一つ以上で備えられる。
【0063】
前記のような構成に応じて、本発明に係るリハビリ運動装置1の間隔調節部は、
図8に示すように、第1固定プレート322及び第1移動プレート324と、第2固定プレート323及び第2移動プレート325がそれぞれ、ヒンジ軸部321を中心に相互接近または離隔するように連動して動作するスライドクランク(Slide-crank)のメカニズムが実装されて、第2支持部330の長さの調節が可能になり、第1支持部310と第3支持部330との間の間隔を調節することができる。
【0064】
以下、本発明の理解を助けるために、
図8を用いて、第2支持部330の長さの調節について具体的に説明する。
【0065】
図8において、第1調節リンク326aと第2調節リンク326bをヒンジ軸部321を中心にして時計廻りで旋回させると、第1調節リンク326aと第2調節リンク326bとの間の角度、第1調節リンク326aと第1連結リンク326cとの間の角度が増加し、ヒンジ軸部321と第1固定プレート322との間の間隔が大きくなる。同様に、第3調節リンク327aと第4調節リンク327bとの間の角度、第3調節リンク327aと第2連結リンク327cとの間の角度が第1調節リンク326aと第2調節リンク326bとの間の等しい大きさで増加し、ヒンジ軸部321と第2固定プレート323との間の間隔が大きくなる。これにより、第1固定プレート322と第2固定プレート323はそれぞれ、ヒンジ軸部321から等しい大きさで開くことになる。
【0066】
逆に、
図8において、第1調節リンク326aと第2調節リンク326bをヒンジ軸部321を中心にして反時計廻りで旋回させると、第1調節リンク326aと第2調節リンク326bとの間の角度、第1調節リンク326aと第1連結リンク326cとの間の角度が減少し、ヒンジ軸部321と第1固定プレート322との間の間隔が小さくなる。同様に、第3調節リンク327aと第4調節リンク327bとの間の角度、第3調節リンク327aと第2連結リンク327cとの間の角度が第1調節リンク326aと第2調節リンク326bとの間の等しい大きさで減少し、ヒンジ軸部321と第2固定プレート323との間の間隔が小さくなる。これにより、第1固定プレート322と第2固定プレート323はそれぞれ、ヒンジ軸部321から等しい大きさで絞られることになる。
【0067】
したがって、本発明に係るリハビリ運動装置1は、第1固定プレート322及び第1移動プレート324と、第2固定プレート323及び第2移動プレート325がヒンジ軸部321を中心に相互に接近または離隔するように連動して動作される。
【0068】
一方、第1固定プレート322と第2固定プレート323は、一対の連結バー328により連結される。
【0069】
本発明においては、連結バー328の一側が第2固定プレート323に固定され、第1固定プレート322は連結バー328に移動可能に結合されて、第1固定プレート322は第2固定プレート323に接近及び離隔する。
【0070】
第1固定プレート322には、連結バー328が通過する貫通孔322a(
図9参照)が形成され、第1固定プレート322の長手方向への移動を案内することができる。
【0071】
そして、第1固定プレート322には、第1固定プレート322の長手方向への移動を断続する例えば、第1固定プレート322と第2固定プレート323の相対移動を制限する長さストッパー340が設けられる。本発明においては、長さストッパー340がそれぞれの連結バー328に一対で設けられることを例にする。
【0072】
図9は、本発明に係る長さストッパー340の領域の断面を示した図である。
図9を参照して説明すれば、長さストッパー340は、断続レバー341と、押圧部材345を含むことができる。
【0073】
断続レバー341は、第1固定プレート322に結合された回転軸322bに回転可能に設けられる。
【0074】
断続レバー341は、一端部に設けられ押圧部材345の押圧または押圧解除を行うプッシャー342と、他端部に設けられプッシャー342が押圧部材345の押圧または押圧解除を行うようにプッシャー342を回転させるためのハンドル343を含む。
【0075】
プッシャー342は、一定の曲率半径を有する半円弧形状を有し、回転に応じて押圧部材345に接触及び離隔する。
【0076】
したがって、
図9において断続レバー341を回転軸322bを中心にして時計廻りで回転させると、プッシャーが押圧部材345に向かって回転して押圧部材352と接触し押圧部材345を押圧して、押圧部材345は貫通孔322aを通過する連結バー328を押圧して第1固定プレート322の長手方向への移動を防止する。一方、断続レバー341を回転軸322bを中心にして反時計廻りで回転させると、プッシャーが押圧部材345から離隔し押圧部材345の押圧解除を行って、貫通孔322aの内部で連結バー328の移動が可能になり、第1固定プレート322が連結バー328に沿って長手方向に移動可能になる。
【0077】
ここで、本実施形態においては、連結バー328の一側が第2固定プレート323に固定され、第1固定プレート322が連結バー328に移動可能に結合されることが示されているが、これに限定されず、連結バー328の一側が第1固定プレート322に固定され、第2固定プレート323が連結バー328に移動可能に結合されることもできる。この場合には、断続レバー341は第2固定プレート323に設けられる。
【0078】
図10乃至
図13は、本発明の他の実施形態に係る第2支持部330の長手方向への移動を断続する構造の例を示した図である。本発明の他の実施形態に係るリハビリ運動ユニット3は、ヒンジ軸部321に設けられ、第1固定プレート322と第2固定プレート323の相対移動を制限する回転ストッパー350を含むことができる。
【0079】
上述したように、本発明に係る第2支持部320は、長手方向への長さを調節するにおいて、スライドクランク(Slide-crank)の構造を有し、これはヒンジ軸部321の回転を含むのに、回転ストッパー350はヒンジ軸部321の回転を断続して一定の長さを保持する。
【0080】
回転ストッパー350は、断続ダイヤル351と、ヒンジ軸部321を形成する軸本体353と、軸本体353から上向きに突出する軸柱部354と、軸柱部354を中心に回転し、第1調節リンク326a及び第3調節リンク327aが連結されて、第1調節リンク326a及び第3調節リンク327aを軸本体353に対して回転させる軸プレート352を含むことができる。
【0081】
断続ダイヤル351は、断続ピン351aと係止溝351cを含む。
【0082】
断続ピン351cは、軸本体353に向かう断続ダイヤル351の端部から突出して形成され、後述する複数の断続孔352aの中の選択されたいずれか一つの断続孔に挿入及び挿入解除を行う。
【0083】
係止溝351cは、断続ピン351aと離隔して軸本体353に向かう端部の一領域に陥没して形成される。本実施形態においては、一対の係止溝351cが対向して設けられている。
【0084】
軸本体353には、軸柱部354の円周方向に沿って複数の断続孔352aが間隔を置いて形成されている。
【0085】
軸プレート352は、円形のリング形状を有する。軸プレート352の外周には、第1調節リンク326a及び第3調節リンク327aが連結され、内周には、断続ダイヤル351が回転可能に設けられる。また、軸プレート352の内周の一領域には、断続ダイヤル351の係止溝351cに係止して断続ダイヤル351を軸プレート352に連結する一対の係止突起352bが突出して形成されている。
【0086】
また、本発明に係る回転ストッパー350は、ストッパ用弾性部材355をさらに含むことができる。
【0087】
ストッパ用弾性部材355は、軸柱部354と断続ダイヤル351の間に設けられ、断続ピン351aが選択された断続孔352aに挿入されるように断続ダイヤル351に弾性力を発生する。
【0088】
ストッパ用弾性部材355は、ユーザーが第2支持部320の長さを調節するとき、断続ダイヤル351を引っ張って軸本体から上昇させて断続ピン351aを断続孔352aから離脱させた状態で長さを調節する途中に、第2支持部320が望む長さで調節される時に断続ダイヤル351を放すと、ストッパ用弾性部材355の弾性力により断続ダイヤル351が軸本体353に向かって下降し、同時に断続ピン351aが当該位置の断続孔352aに挿入される。
【0089】
このような構成により、本発明に係る回転ストッパー350は、断続ピン351aが断続孔352aに挿入される場合に、軸プレート352は軸本体353に対して回転しないことにより、第2支持部320の長さは調節されない。同時に、軸プレート352の係止突起352bが断続ダイヤル351の係止溝351cに係止して、断続ダイヤルが軸柱部354を中心に回転することが防止される。
【0090】
一方、本発明に係る回転ストッパー350は、断続ピン351aが断続孔352aからの挿入解除を行う場合に、軸プレート352は軸本体353に対して回転することにより、第2支持部320の長さは調節可能になる。この際に、軸プレート352の係止突起352bは、断続ダイヤル351の係止溝351cに係止状態を保持して、断続ダイヤル351は軸プレート352と連結された状態を保持する。これにより、断続ダイヤル351は、軸柱部354を中心に正逆回転可能になり、第1固定プレート322と第2固定プレート323は軸本体353を中心に相互に接近または離隔して第2支持部320の長さが調節できる。
【0091】
図12の未説明の参照符号351bは、断続ピン351aが挿入固定されるピン挿入部であり、参照符号351dは、軸柱部354が通過した後に固定される軸通過孔である。
図11は、説明の便宜のために、断続ピン351aが断続ダイヤル351から抜けた状態で断続孔352aに挿入された状態を示す。
【0092】
このように、第1固定プレート322及び第1移動プレート324と、第2固定プレート323及び第2移動プレート325がそれぞれ、ヒンジ軸部321を中心に相互に接近または離隔するように連動して動作するスライドクランク(Slide-crank)のメカニズムを実装することにより、第2支持部320の長さの調節が可能になり、ユーザーの様々な前腕または下腿の長さに対応し、第1支持部310と第3支持部330との間の間隔を調節して、リハビリ運動が行なえる。
【0093】
以下、
図14乃至
図21を参照して、本発明に係る載置台5の構成について詳細に説明する。
【0094】
上述したように、載置台5は、ベースプレート510と、載置プレート520と、リンク部材530を含むことができる。このような構成に応じて、
図15に示すように、リンクメカニズム(Link-mechanism)が実装される。
【0095】
前述したように、リンク部材530の両側はベースプレート510と載置プレート520に回転可能に結合される。ここで、載置プレート520の一側、すなわち、第1支持部510側の方向にベースプレート510の板面に沿って水平移動可能に設けられて、中間領域にリンク部材530の一側が回転可能に結合される。また、載置プレート520の他側はリンクメカニズム(Link-mechanism)によりベースプレート510に対して上下方向に接近及び離隔されることで、
図2及び
図3に示すように角度調整が可能になる。
【0096】
リンク部材530の他側はベースプレート510に設けられる固定軸部531に回転可能に結合されることにより、載置プレート520の一側が水平移動する際にリンク部材530の両側の回転により載置プレート520の角度調整が可能になる。
【0097】
一方、載置プレート520の両側には、一対の延長ブラケット521が第3支持部330に向かって並んで延びて設置される。一対の延長ブラケット521の一端部は、例えば、第1支持部310に向かう一端部は載置プレート520に回転可能に結合される。一対の延長ブラケット521の他端部は、例えば、第3支持部330に向かう他端部は連結棒522により連結される。
【0098】
そして、ベースプレート510の内部には、載置プレート520とベースプレート510との間の角度に応じて連結棒522が係止する複数の係止爪512が長手方向に沿って形成された係止プレート511が設けられる。複数の係止爪512は、一対の延長ブラケット521の長手方向に沿って間隔を置いて形成され、連結棒522が選択的に係止する。これにより、載置プレート520とベースプレート510との間の傾斜角度に対応して、連結棒522が係止爪512の中のいずれか一つに係止した状態になって一定の角度で保持可能になる。
【0099】
また、本発明に係る載置台5は、連結棒522が係止爪512の中のいずれか一つに係止した状態が保持されるように固定する固定ユニット540を含むことができる。
【0100】
本発明の実施形態においては、ベースプレート510が、
図16及び
図17に示すように、複数の断続溝513a及び移動孔513bを含むことを例にする。
【0101】
複数の断続溝513aは、それぞれの係止爪512に対応する位置にベースプレート510の一側の側面に陥没して形成される。すなわち、複数の断続溝513aは、延長ブラケット521の長手方向に沿って配列された係止爪512に対応して、ベースプレート510の一側の側面に長手方向に沿って一定の間隔を置いて配列して形成される。
【0102】
移動孔513bは、それぞれの断続溝513aに形成され、係止爪512に向かって貫通して形成される。つまり、移動孔513bは、断続溝513aが形成された位置でベースプレート510の板面が内部と外部を貫通するように形成される。
【0103】
ここで、移動孔513bは、
図17に示すように、上向き対角方向に開放される形態を有することで、以降で説明する固定ユニット510の延長ユニット542が移動孔513bの内部に挿入されたり離脱可能になる。
【0104】
本発明の実施形態に係る固定ユニット540は、
図18に示すように、延長ユニット542とユニット本体541を含むことができる。
【0105】
延長ユニット542は、一側が連結棒522に連結され、他側が移動孔513bを介してベースプレート510の外部へ延びる。本発明においては、
図21に示すように、延長ユニット542の一側が中間板543を介して連結棒522に連結されることを例にするが、中間板543は連結棒522に直接締結されたり、連結棒522に連結されている延長ブラケット521に締結されたりして、連結棒522と連結することができる。
【0106】
ユニット本体541は、延長ユニット542の他側に結合される。本発明においてはユニット本体541に延長ユニット542が挿入される挿入孔(図示せず)が形成されて、延長ユニット542が挿入孔に挿入されて相互結合することを例にする。
【0107】
本発明の実施形態においては、ユニット本体541が断続溝513aに挿入される固定位置と断続溝513aから離脱される離脱位置との間を移動可能に延長ユニット542に結合することを例にする。このため、延長ユニット542には、
図18に示すように、その長手方向に沿って一定の間隔を置いて一対の動作溝542bが形成されることを例にする。また、ユニット本体541には、ユニット本体541の固定位置と離脱位置でそれぞれ動作溝542bに係止する動作爪541cが形成されることを例にする。
【0108】
本発明においては、動作爪541cが弾性的に動作溝542bの方向に挿入される形態で設けられ、ユーザーが離脱方向にユニット本体541を引っ張ると、内側の動作溝542bに係止されていた動作爪541cが係止解除され、外側の動作溝542bに係止するように構成することができる。同様に、ユーザーが固定方向にユニット本体541を押し込むと、外側の動作溝542bに係止されていた動作爪541cが係止解除され、外側の動作溝542bに係止することができる。
【0109】
また、ユニット本体541は、固定位置と離脱位置で断続溝513aに挿入される挿入部541bと、ユーザーがユニット本体541を固定位置と離脱位置との間を移動させるために把持する把持部で構成することができる。ここで、挿入部541bは、断続溝513aに挿入可能な大きさであり、移動孔513bの内側に移動せずに係止する大きさであることが望ましい。
【0110】
前記のような構成に応じて、ユーザーがベースプレート510と載置プレート520との間の角度を調整しようとする場合、ユニット本体541が固定位置にある状態でハンドル部541aを引っ張って離脱位置に移動させると、ユニット本体541の挿入部541bが断続溝513aから抜け出す状態になる。
【0111】
このような状態で、ハンドル部541aを上部対角方向に移動させると、延長ユニット542に連結される連結棒522が係止爪512から離脱すると同時に、延長ユニット542が移動孔513bに沿って移動孔513bの外に出てくる状態になる。
【0112】
このような状態で載置プレート520の角度を調整しながら、その角度に対応する移動孔513bに延長ユニット542が挿入されるようにハンドル部541aを移動させると、延長ユニット542の挿入と同時に、連結棒522に当該係止爪512に挿入されて係止する状態になる。
【0113】
前記のように角度調整が完了したら、ユニット本体541を再び押し込み、挿入部541bが断続溝513aに挿入される状態になると、挿入部541bが移動孔513b側に係止する状態になり、連結棒522が当該係止爪512に固定可能になる。
【0114】
一方、本発明の実施形態に係るそれぞれの係止爪512は、
図19に示すように、連結棒522の長さに対応して延長ブラケット521の長手方向と交差する方向、すなわち、連結棒522の長手方向に延びて形成することができる。
【0115】
そして、本発明の実施形態に係る係止爪512は、
図19及び
図20に示すように、固定ユニット540が設けられた方向、すなわち、
図20のD1方向がその反対方向のD2方向より係止解除される方向に相対的にさらに突出するように設けられる。
【0116】
前述したように、本発明の実施形態においては、固定ユニット540がベースプレート510の一側にのみ設けられることを例にしている。これにより、ユーザーが固定ユニット540を動かしながら、連結棒522を係止爪512から解除させる際には連結棒522の長さに応じて固定ユニット540側が解除方向にもう持ち上げられ、その反対方向には相対的に少し持ち上げられる。
【0117】
したがって、係止爪512の長さを
図20に示すように、固定ユニット540方向の反対方向が相対的に少し突出するように形成することにより、固定ユニット540の操作を介して連結棒522を係止爪512から解除する際に、固定ユニット540が設けられた方向の係止解除が行われると、連結棒522の全体が係止爪512から係止解除されるように構成することができる。
【0118】
一方、本発明の実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動装置1は、
図21に示すように、弾性ユニット522fをさらに含むことができる。
【0119】
弾性ユニット522fは、連結棒522が係止爪512に係止する方向に弾性を提供して、連結棒522がユーザーの操作なしに係止爪512から離脱することを防止することができる。たとえば、ユーザーが操作する過程や他の原因などにより、固定ユニット540のユニット本体541が離脱位置に位置する状態の際に、外部からの衝撃などで連結棒522が係止爪512から離脱すると、載置プレート520がベースプレート510方向に急速に折れる恐れがある。したがって、一定の衝撃にも連結棒522の離脱が遮断されることにより、不安全事故を未然に防止することができる。
【0120】
また、固定ユニット540の操作の過程でも、連結棒522が係止爪512に挿入される方向に押圧される状態であるので、連結棒522の挿入位置で挿入方向に移動する力が生じ、より容易に連結棒522の係止爪512への挿入が可能になる。
【0121】
図21を参照して、より具体的に説明すると、本発明の実施形態に係る載置プレート520は移動ブラケット526と、一対の載置ブラケット525及び載置部527を含むことができる。
【0122】
移動ブラケット526は、ベースプレート510に沿って水平移動可能にベースプレート510に設けられる。そして、一対の載置ブラケット525は、移動ブラケット526の両側に回転可能に結合される。ここで、一対のリンク部材530がそれぞれ載置ブラケット525の中間領域に回転可能に結合することができる。載置部527は、移動ブラケット526と載置ブラケット525によって支持される板状に形成され、載置プレート520の上板を形成し、リハビリ運動ユニットが載置される。
【0123】
ここで、延長ブラケット521は、移動ブラケット526の両側に回転可能に結合されて延長ブラケット521の移動に同期されて、移動ブラケット526が移動する。この際に、弾性ユニット522fは移動ブラケット526に設けられた状態で一対の延長ブラケット521の少なくとも一つを下部方向に押圧して延長ブラケット521に結合された連結棒522を係止爪512に係止する方向に押圧する。
【0124】
本発明においては、
図21に示すように、弾性ユニット522fが板バネの形態で備わることを例にする。また、延長ブラケット521には、内側に延びたスカート部522dが設けられ、弾性ユニット522fがスカート部を押圧し延長ブラケット521を押圧することを例にしている。
【0125】
一方、本発明に係るリハビリ装置1は、駆動モジュール7を一対の第1ヒンジ部311,312と、一対の第2ヒンジ部331,332の中のいずれか一つに選択的に結合させることができる。上肢を例にして説明すると、第1ヒンジ部311,312の中のいずれか一側に駆動モジュール7を装着すると、手首のリハビリ運動が可能になり、第2ヒンジ部331,332の中のいずれか一側に駆動モジュール7を装着すると、肘関節のリハビリ運動が可能になる。
【0126】
この際に、一対の第1ヒンジ部311,312の場合は、左側の上肢または右側の上肢のリハビリに応じて駆動モジュール7の装着位置を決定することができて、一対の第2ヒンジ部331,332の場合も同様に右側または左側の上肢のリハビリに応じて駆動モジュール7の選択が可能になる。
【0127】
以下、
図22乃至
図25を参照して、本発明に係る駆動モジュール7について詳細に説明する。
【0128】
上述したように、駆動モジュール7は、一対の第1ヒンジ部311,312と、一対の第2ヒンジ部331,332の中のいずれか一つに選択的に装着されて、第1支持部310または第2支持部320を旋回させる。
【0129】
駆動モジュール7は、内部に駆動モータ91(
図29参照)、プリント回路基板などの構成要素が収容される本体ハウジング710と、駆動モータの回転軸が連結される駆動軸部材720と、第1ヒンジ部311,312または第2ヒンジ部331,332に装着及び固定するためのリング部材730を含むことができる。
【0130】
そして、第1ヒンジ部311,312または第2ヒンジ部331,332には、リング結合部751が形成される。
【0131】
一方、本実施形態においては、駆動モジュール7が、
図2において、第1支持部310から第3支持部330に見たとき、右側に位置する第2ヒンジ部332に取り付けられているので、以下、説明の便利上、右側に位置する第2ヒンジ部をライト第2ヒンジ部332と称して説明する。
【0132】
ここで、リング部材730の内側には、複数の装着突起731がリング部材730円周方向に沿って一定の間隔を置いて形成されており、ライト第2ヒンジ部332の開口の周囲には、駆動モジュール7のリング部材730が結合されるリング結合部751が設けられている。リング結合部751には、装着突起731に対応して複数の係止部753を形成することができる。
【0133】
これにより、駆動モジュール7をライト第2ヒンジ部332に挿入した後、リング部材730を回転させると、装着突起731が回転して係止部753に係止することで、駆動モジュール7の離脱を防止することができる。
【0134】
また、本体ハウジング710には、リング部材730に挿入されてリング部材730の回転を断続する係止レバー740が形成され、リング部材730を回転させた後、係止レバー740を押してリング部材730に挿入させることで、リング部材730の回転を防止することができる。
【0135】
一方、本発明の実施形態に係るライト第2ヒンジ部332には、
図25に示すように、駆動モジュール7の回転軸に沿って貫通された回転軸孔3322aを形成することができる。ここで、駆動モジュール7の駆動軸部材720は、ライト第2ヒンジ部332に装着される際に回転軸孔3322aを通過してライト第2ヒンジ部332に結合される。これにより、駆動モジュール7の動作に応じて駆動軸部材720が回転すると、第2支持部320が旋回する。
【0136】
より具体的に説明すると、本発明の実施形態においては、第2支持部320は、
図22に示すように、軸結合ブラケット3231と、駆動軸固定部材360を含むことを例にする。
【0137】
軸結合ブラケット3231は、駆動モジュール7の回転軸に向かって延びることができる。本発明の実施形態においては、
図21に示すように、第2支持部320の第2固定プレート323から軸結合ブラケット3231が駆動モータの回転軸に向かって延びることを例にしている。
【0138】
駆動軸固定部材360は、駆動モジュール7がライト第2ヒンジ部332に締結される際に、回転軸孔3322aを介して挿入された駆動軸部材720を軸結合ブラケット3231に固定させる。これにより、駆動モジュール7の駆動に応じて駆動軸部材720が回転すると、駆動軸部材720の回転に応じて軸結合ブラケット3231が旋回して、第2支持部320全体が第3支持部330に対して旋回する。
【0139】
本発明においては、駆動軸部材720の断面形状が多角形の断面形状を有することを例にしている。
図22及び
図24においては、駆動軸部材720の断面形状が六角形の断面形状を有することを例にしているが、本発明の技術的思想がこれに限定されない。
【0140】
駆動軸部材720の断面形状に対応して、本発明の実施形態に係る駆動軸固定部材360は、
図23に示すように、内径が多角形の断面形状を有する多角形の固定孔364を含むことがことができる。前述したように、六角形の断面形状を有する駆動軸部材720に対応して多角形の固定孔364の内径も六角形の断面形状を有するようにすることができる。
【0141】
図23を参照して、より具体的に説明すると、駆動軸固定部材360は、ブラケット締結部361及び一対の絞り部材362,363を含むことができる。
【0142】
ブラケット締結部361は、多角形の固定孔364を中心に一側に設けられ、軸結合ブラケット3231に締結されて、駆動軸固定部材360を軸結合ブラケット3231に固定する。
【0143】
一対の絞り部材362,363は、多角形の固定孔364を中心に他側に設けられ、相互に離隔された空間365が形成される。
図23に示すように、一対の絞り部材362,363の間に多角形の固定孔364が形成され、駆動軸部材720が多角形の固定孔364に挿入された状態で、一対の絞り部材362,363との間の間隔を接近させて、多角形の固定孔364に挿入された駆動軸部材720を絞って固定する。
【0144】
図23に図示された実施形態においては、ブラケット締結部361から一対の絞り部材362,363が分岐される形態を有することを例にしているが、相互対称する2つの部材の一側を結合させてブラケット締結部361を形成して、他側は離隔した状態に保持させて、一対の絞り部材362,363を構成することができる。
【0145】
本発明の実施形態においては、ブラケット締結部361がボルトを用いた締結を通じて軸結合ブラケット3231に締結されることを例にする。このため、ブラケット締結部361には、複数のボルト締結孔366c、366dが形成され、本発明においては2軸方向でボルトを用いた締結が行われることを例にする。つまり、軸結合ブラケット3231の板面に形成された結合孔3231aに締結される一対のボルト締結孔366cと、軸結合ブラケット3231の板面から略「門」形に延びた一対の延長部3234に形成された結合孔3234aに締結される一対のボルト締結孔366bを含むことを例にする。
【0146】
また、一対の絞り部材362,363の中のいずれか一つは、他側に向かって貫通した第1絞り孔366aが形成され、一対の絞り部材362,363の中の他の一つは、第1絞り孔366aを通過した絞りボルト(図示せず)が締結されて、絞り部材362,363との間の間隔が調節される第2絞り孔(図示せず)を形成することができる。
【0147】
一方、ライト第2ヒンジ部332は、第1回転部3322と第2回転部3321を含むことができる。
【0148】
第1回転部3322は、駆動軸部材720の回転に応じてライト第2支持部320と同期されて回転する。そして、第2回転部3321は、第1回転部3322に対して自由回転可能に設けられるのに、第3支持部330に連結されて第3支持部330と共に回転する。ここで、第1回転部3322及び第2回転部3321は、回転軸孔3322aを中心に同軸で結合されることを例にする。
【0149】
本発明の実施形態においては、第1回転部3322が軸結合ブラケット3231と軸結合して駆動軸部材720の回転に同期され、第2回転部3321に対して相対回転することを例にする。
【0150】
図24は駆動軸固定部材360が除去された状態を示した図であり、
図25は軸結合ブラケット3231が除去された状態を示した図である。
【0151】
図24及び
図25を参照して説明すると、軸結合ブラケット3231は、ブラケット結合孔3232と、複数の回転同期孔3233をさらに含むことができる。
【0152】
ブラケット結合孔3232は、回転軸孔3322aに対応して形成され、回転軸孔3322aを通過した駆動軸部材720が通過する。ブラケット結合孔3232を通過した駆動軸部材720は、駆動軸固定部材360によって固定されるのは上述した通りである。
【0153】
回転同期孔3233は、ブラケット結合孔3232の外側に沿って板面が貫通して形成される。ここで、第1回転部3322は、
図25に示すように、複数の回転同期突起3322bを含むことができる。これにより、軸結合ブラケット3231が第1回転部3322に締結される際にそれぞれの回転同期孔3233に回転同期突起3322bが挿入され、駆動モジュール7の回転に応じて駆動軸部材720が回転する際に軸結合ブラケット3231の回転に同期され、第1回転部3322が回転可能になる。
【0154】
図22乃至
図25を参照して説明した駆動モジュール7と締結されて駆動するライト第2ヒンジ部332の構成は、他の一つの第2ヒンジ部331にも対称的に実装される。同様に、それぞれの第1ヒンジ部311,312にも同じメカニズムが適用されることができて、ただし、第1支持部と第2支持部320が適用され、第1支持部が駆動モジュール7の回転に応じて旋回する構成を有する。
【0155】
以下、
図26乃至
図28を参照して、本発明の実施形態に係る回転断続部770について詳細に説明する。
【0156】
図2、
図3及び
図26に示すように、一対の第1ヒンジ部311,312及び一対の第2ヒンジ部331,332の中の駆動モジュールが設けられないところにはヒンジカバーが設けられる。
図26乃至
図28は、第1ヒンジ部311,312の中の右側方向の第1ヒンジ部311,312を示すものである。
【0157】
回転断続部770は、第1回転部3322、すなわち、第1支持部310または第2支持部320と共に回転する第1回転部3322と共に回転する回転ギアプレート776と、第2回転部3321に設けられるギア断続部材771を含むことができる。
【0158】
回転ギアプレート776の円周方向の末端にはギアが形成され、ギア断続部材771の末端にはギアに挿入可能なギヤ挿入部772を形成することができる。これにより、ギア断続部材771をスライド移動させてギア挿入部772が回転ギアプレート776のギア内部に挿入される場合に、第1回転部3322の回転を断続することができる。
【0159】
ここで、回転断続部770は、両側に突出するが、弾性的に押圧することができる一対の断続爪774を含むことができる。そして、第2回転部3321の板面には、回転断続部770が上下方向に移動する際に、断続爪774の挿入される断続溝775が回転断続部770の両側にそれぞれ回転断続部770の移動方向に沿って一対ずつ形成することができる。
【0160】
このような構成により、
図2に示すように。第2ヒンジ部331,332に駆動モジュール7を装着し、一対の第1ヒンジ部311,312にそれぞれギア断続部材771と回転ギアプレート776のギアの歯がかみ合うようにして、一対の第1ヒンジ部311,312が回転しないように行う場合に、第2支持部320は駆動モジュール7の回転力によって回転運動が行なえるが、第1支持部310は旋回運動が制限されて、ユーザーは手首の関節が動かない状態で肘関節の運動が行なえる。
【0161】
また、他の実施形態として、第1ヒンジ部311,312に駆動モジュール7を装着し、一対の第2ヒンジ部331,332にそれぞれ、ギア断続部材771と回転ギアプレート776のギアの歯がかみ合うようにして一対の第2ヒンジ部331,332が回転しないように行う場合に、第1支持部310は駆動モジュール7の回転力によって回転運動が行なえるが、第2支持部320は旋回運動が制限されて、ユーザーは肘関節が動かない状態で手首の関節の運動が行なえる。
【0162】
前記のような構成は、第2ヒンジ部331,332にも同様に適用することができる。
【0163】
図27は、本発明の他の実施形態に係る回転断続部770の構成を示した図である。
【0164】
図28に図示された実施形態においては、回転断続部270の両側面に一対ずつの断続溝774aが形成され、第2回転部3321に設けられた断続棒775aが断続溝775に挿入される構造を有する。ここで、断続棒775aは、断続溝775に挿入される方向に弾性的に押圧するのに、例えば、バネの弾性力を介して断続溝775に挿入される方向に押圧する構成を有することができる。
【0165】
一方、本発明の実施形態に係る駆動モジュールは、
図22及び
図24に示すように、ギア突起を含むことができる。
【0166】
ここで、ギア突起はギア断続部材771が回転ギアプレート776にかみ合う位置でギア断続部材771に接触可能な位置に設けられる。これにより、ギア断続部材771が回転ギアプレート776とかみ合う状態、すなわち第1回転部3322と第2回転部3321が相対回転しない状態で駆動モジュールが第1ヒンジ部311,312または第2ヒンジ部331,332に締結されることを防止することができる。つまり、ギア断続部材771が回転ギアプレート776にかみ合う状態の際に駆動モジュールの締結が可能になると、第1回転部3322の回転が断続された状態で駆動モジュールが回転して、駆動モジュールの故障の原因となる可能性があるからである。
【0167】
したがって、第1回転部3322の回転が断続された状態では、駆動モジュール自体が締結されないようにして、前記のような状況に応じた故障を防止することができる。
【0168】
また、第1ヒンジ部311,312及び第2ヒンジ部331,332には、ギア断続部材771の動作に応じて現在の状態が表示される状態表示窓773を形成することができる。つまり、ギア断続部材771が回転ギアプレートにかみ合う位置にある場合に状態表示窓773に「Lock」と表示され、かみ合い解除された状態の場合に状態表示窓773に「Unlock」と表示されるようにすることができる。これは器具的にギア断続部材771のスライド移動に同期され、前記文字が表示されるように実装することができる。
【0169】
前記実施形態においては、ギア断続部材771が第2回転部3321に設けられ、回転ギアプレート776が第1回転部3322と共に回転するように設けられることを例にしているが、逆の場合にも適用が可能である。つまり、ギア断続部材771が第1回転部3322に設けられ、回転ギアプレート776が第2回転部3321と共に回転するように構成することができる。
【0170】
一方、本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置1は、運動しようとする上肢または下肢の位置に対応して、駆動モジュール7を各ヒンジ部に選択的に装着してリハビリ運動が行なえる。
【0171】
例えば、駆動モジュール7がレフト第1ヒンジ部311またはレフト第2ヒンジ部331に装着される場合に、本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置1は、駆動モジュール7がユーザーの胴体と干渉せず、右側の上肢に着用して運動が行なえる。この際に、駆動モジュール7がレフト第1ヒンジ部311に装着されると、右側の手首の関節の運動が行なえて、駆動モジュール7がレフト第2ヒンジ部331に装着されると、右側の肘関節の運動が行なえる。
【0172】
駆動モジュール7がライト第1ヒンジ部312またはライト第2ヒンジ部332に装着される場合に、本発明の一実施形態に係るリハビリ運動装置1は、駆動モジュール7がユーザーの胴体と干渉せず、左側の上肢に装着して運動が行なえる。この際に、駆動モジュール7がライト第1ヒンジ部312に装着されると、左側の手首の関節の運動が行なえ、駆動モジュール7がレフト第2ヒンジ部332に装着されると、左側の肘関節の運動が行なえる。
【0173】
一方、本発明の実施形態においては、リハビリ運動装置1が第1情報を検出する少なくとも一つの種類のセンサS1、S2を含むことを例にする。そして、本発明の実施形態に係る情報処理端末4は、第2情報を無線通信網6を介してリハビリ運動装置1に送信することができる。
【0174】
ここで、リハビリ運動装置1は、センサS1、S2によって検出された第1情報と、情報処理端末4から送信される第2情報に基づいて、リハビリ運動負荷を制御する。
【0175】
図29は、本発明の実施形態に係るリハビリ運動装置1及び情報処理端末4の制御ブロック図の一例を示す図である。
【0176】
図29を参照して説明すると、本発明の実施形態に係るリハビリ運動装置1は、前述した駆動モータ91、デバイス通信部92、少なくとも一つの種類のセンサS1、S2、及びデバイス制御部93をさらに含むことができる。
【0177】
デバイス通信部92は、前述した無線通信網6を介して情報処理端末4と通信する。前述したように、デバイス通信部92は、Wifi網やブルートゥース(登録商標)網を介して情報処理端末4と通信することができる。
【0178】
デバイス制御部93は、センサS1、S2によって検出された第1情報と、デバイス通信部92を介して情報処理端末4から受信される第2情報とに基づいてリハビリ運動負荷が調整されるように駆動モータ91を制御する。
【0179】
本発明の実施形態に係る情報処理端末4は、端末通信部41、リハビリ管理アプリ42、画像表示部44、ユーザ入力部45及び端末制御部43を含むことができる。
【0180】
端末通信部41は、無線通信網6を介してリハビリ運動装置1のデバイス通信部92と接続することができる。ここで、端末通信部41もWifi網やブルートゥース(登録商標)網を介してリハビリ運動装置1と通信することができる。
【0181】
画像表示部44は、LCDやOLEDパネルなどのディスプレイパネルを介して画面上に画像を表示する。本発明おいては、画像表示部44を介してリハビリ管理アプリ42が提供するグラフィカルユーザインターフェースを表示することができる。
【0182】
ユーザ入力部45は、ユーザの操作に応じた入力を入力信号に変換して端末制御部43に送信する。ユーザ入力部45は、本発明の実施形態に係る情報処理端末4の種類に応じて様々な形態で設けられることができる。例えば、タッチ入力、キーボード、マウスなどの形態で設けられることができる。
【0183】
デバイス制御部93は、本発明の実施形態に係る情報処理端末4の演算、命令語の処理などの主要機能を担当する。デバイス制御部93は、CPUやAPのようなプロセッサ、メモリ、記憶装置、グラフィックプロセッサなどのようなハードウェアの構成と、運用体系のようなソフトウェアの構成とを含むことができる。
【0184】
リハビリ管理アプリ42は、情報処理端末4にインストールした状態で実行され、本発明の実施形態に係るリハビリ運動装置1を用いたリハビリ運動を全体的に管理する。本明細書おいては、「アプリ」という表現を用いたが、アプリケーションプログラムあるいはソフトウェアなどの様々な名前で表現が可能である。
【0185】
ユーザは、リハビリ管理アプリ42を用いてリハビリ管理アプリ42が提供する様々な機能を行うことができる。例えば、駆動モータ91のトルクを設定することができ、リハビリ運動装置1からリハビリ運動履歴を受けて、これを保存できる。
【0186】
また、自身の情報処理端末4と、病院等の管理者の端末やサーバと通信網を介して接続し、自身のリハビリ運動履歴を医師やリハビリ運動の治療師等に送信することにより、リハビリ運動を管理することができる。以外、多様な機能が発明に係るリハビリ管理アプリ42を介して提供することができる。
【0187】
一方、本発明の実施形態に係るリハビリ運動装置1のセンサS1、S2は、装着位置検出部S1と角度センサS2とを含むことを例にする。
【0188】
先に説明したように、リハビリ運動ユニット3は載置台5に載置するのに、
図2に示すように載置台5に置けれる位置と、
図3に示すようにリハビリ運動ユニット3が一定の角度で起立した位置との間を移動可能に載置台5によって支持される。以下、
図2に示すリハビリ運動ユニット3の位置を第1位置といい、
図3に示すリハビリ運動ユニット3の位置を第2位置と定義して説明する。
【0189】
ここで、本発明の実施形態に係る角度センサS2は、載置台5の支持状態に応じてリハビリ運動装置1が重力方向となす角度を検出することができる。本発明の実施形態おいては、角度センサS2が重力方向への角度変化を検出できるジャイロセンサS1、S2や加速度センサS1、S2のようなIMUセンサS1、S2で備われることを例にする。
【0190】
装着位置検出部S1は、一対の第1ヒンジ部311、312及び一対の第2ヒンジ部331、332の中、駆動モジュール7が装着される位置を検出する。そして、装着位置検出部S1は、検出された装着位置に対する装着位置情報をデバイス制御部93に伝達する。ここで、装着位置検出部S1の具体的な例については後述する。
【0191】
一方、デバイス制御部93は、リハビリ運動中にアクティブ(Active)運動モードで動作する際に、アクティブ運動モードへのリハビリを可能となるように一対の第1ヒンジ部311,312または一対の第2ヒンジ部331、332にかかるトルクが補償されるように、第1情報及び第2情報に基づいて駆動モータ91を制御することができる。
【0192】
ユーザがアクティブ運動のために本発明の実施形態に係るリハビリ運動ユニット3を動かす際に、ユーザの立場で感じる負荷が零の値に制御されることが好ましい。しかしながら、リハビリ運動ユニット3自体の重み及び長さ、ユーザの腕または脚の重み及び長さに応じて生じる負荷は異なる。
【0193】
また、本発明の実施形態に係るリハビリ運動ユニット3は、第1位置及び第2位置への変更が可能であり、各位置における重力の影響も異なる。
【0194】
図30は、本発明の実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動システムにおけるリハビリ運動負荷に影響を及ぼす要素を説明するための図である。
図30(a)は、リハビリ運動ユニット3が第1位置に位置した状態で第2ヒンジ部331、332を回動させた状態を示す図であり、
図30(b)はリハビリ運動ユニット3が第2位置に位置した状態で第2ヒンジ部331、332を回動させる状態を示す図である。
【0195】
第2ヒンジ部331,332でのトルク
は、重み
と、重心までの距離
に応じて重力
の影響が変わるために異なる。第2ヒンジ部331、332に印加される全トルク
は、式(1)のように表すことができる。
【0196】
【0197】
式(1)において、
はデバイス制御部93により制御される駆動モータ91の出力トルクであり、
は第1ヒンジ部311、312及び第2ヒンジ部331、332の回動時に発生する摩擦力による摩擦力トルクである。
【0198】
そして、
はリハビリ運動ユニット3に印加される使用者の上肢または下肢の重みに該当するユーザの重み値であり、
は駆動モータ91の回転軸Oから使用者の重み値に対応する重心までの距離であるユーザ距離値である。また、
はリハビリ運動ユニット3のデバイス重み値であり、
は駆動モータ91の回転軸Oからデバイス重み値に対応する重心までの距離であるデバイス距離値であり、
は駆動モータ91の制御回転角度である。
【0199】
ここで、アクティブ運動のためには、全トルク
が零にならなければならないところ、式(1)は式(2)のように表すことができる。
【0200】
【0201】
式(2)において、
は実験を介して予め登録することができるところ、定数に該当し、デバイス重み値の
も定数である。
【0202】
そして、駆動モータ91の制御回転角度は、駆動モジュール7の装着位置、一対の第1ヒンジ部311、312または一対の第2ヒンジ部331、332で左側と右側の中のどちらの側に装着されるか否かに応じて回転方向が変わり、前述したリハビリ運動ユニット3の起立角度に応じて初期オフセットが変わる。
【0203】
したがって、装着位置検出部S1の検出結果と、角度センサS2の検出結果とを反映して、駆動モータ91の制御回転角度
が式(3)のように算出される。
【0204】
【0205】
式(3)において、
は、装置位置検出部S1により検出される装置位置情報に応じて設定されるモータの回転方向値として一対の第1ヒンジ部311、312または第2ヒンジ部331、332の中の左側または右側に応じて「-1」または「-1」と設定される。
【0206】
そして、
は駆動モータ91の絶対回転角度であり、
は角度センサS2によって検出されるリハビリ運動ユニット3の起立角度に対応する重力方向角度である。
【0207】
式(2)において、ユーザ重み値及びユーザ距離値は、本発明の実施形態に係るリハビリ運動ユニット3を用いてリハビリ運動を行うユーザに応じて異なる値であり、当該ユーザ又はリハビリ管理者は、情報処理端末4を用いてこれを入力することができ、情報処理端末4から当該情報を第2情報としてリハビリ運動装置に送信することができる。
【0208】
前述したように、本発明の実施形態においては、第2支持部320の長さを変更することができるところ、デバイス距離値の
も可変的である。これにより、デバイス距離値は、第2支持部320の長さの変化を検出する別個のセンサを設けて、第1情報として検出するか、ユーザまたはリハビリ管理者が情報処理端末4に入力して第2情報として提供することができる。
【0209】
以上のような構成によれば、本発明の実施形態に係るリハビリ運動ユニット3のデバイス制御部93は、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザがアクティブ運動モードで運動する際に、ユーザが感じるリハビリ運動負荷、すなわち全トルク
が零になるように駆動モータ91を制御することができる。
【0210】
以下、
図31及び
図32を参照して、本発明の実施形態に係る装着位置検出部の一例を説明する。
【0211】
ここで、本発明の実施形態に係る駆動モジュール7は、スマートフォンなどのスマートデバイスにインストールされたアプリとの連動が可能に設けられる。この際に、駆動モジュール7が第1ヒンジ部と第2ヒンジ部の中のどこに設けられたか、そして左と右の中のどちら側に設けられたかを駆動モジュール7が自動的に認知することができれば望ましい。
【0212】
そこで、本発明の実施形態に係る上肢及び下肢用リハビリ運動装置1は、駆動モジュール7が装着位置を自動的に検出するための装着位置検出部を含むことができる。
【0213】
装着位置検出部S1は一対の第1ヒンジ部331と一対の第2ヒンジ部331,332の中の駆動モジュール7が装着された位置を検出する。本発明の実施形態においては、装着位置検出部が被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dと、センサモジュールHSを含むことを例にする。
【0214】
被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dは、一対の第1ヒンジ部331及び一対の第2ヒンジ部331,332にそれぞれ設けられる。また、センサモジュールHSは、駆動モジュール7に設けられ、第1ヒンジ部331と第2ヒンジ部331,332の中のいずれか一つに駆動モジュール7が装着される際に被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dを認識する。
【0215】
ここで、第1ヒンジ部331と第2ヒンジ部331,332にそれぞれ設けられる被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dは、相互に区別可能に設けられることにより、センサモジュールHSがこれを認識した際に、第1ヒンジ部331と第2ヒンジ部331,332の中のどこに駆動モジュール7が設けられたかを認識する。
【0216】
図31及び
図32は、本発明の一実施形態に係る装着位置検出部の構成の例を示した図である。本発明の実施形態に係るセンサモジュールHSはホールセンサを含むことを例にする。
【0217】
ホールセンサーは、
図22に示すように、駆動モジュール7の本体ハウジング710の内部に設けられることを例にする。
【0218】
それぞれの被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dは、磁石部材Mと、磁石孔810a、810b、810c、810dを含むことを例にする。磁石部材Mは、それぞれ、第1ヒンジ部331と第2ヒンジ部331,332に相互に対応する位置に内蔵することができる。ここで、磁石部材Mが設けられる位置は、駆動モジュール7が第1ヒンジ部311,312または第2ヒンジ部331,332に装着される際にホールセンサーによって検出可能な位置に設けられる。
【0219】
磁石孔810a、810b、810c、810dは、
図31に示すように、磁石部材Mを外部に露出させるために、第1ヒンジ部311,312及び第2ヒンジ部331,332に形成される。ここで、それぞれの磁石孔810a、810b、810c、810dは、位置と大きさの中の少なくとも一つが異なるように設けられ、ホールセンサが磁石部材Mの磁場を検出する際に、それぞれの磁石孔810a、810b、810c、810dの位置及び大きさに応じて、他の特性の磁場を検出するようにして、駆動モジュール7の装着位置を認識可能にすることができる。
【0220】
図32を参照して説明すれば、それぞれの第1ヒンジ部311,312及び第2ヒンジ部331,332に形成される4つの磁石孔810a、810b、810c、810dがホールセンサーの位置を中心に上部と下部に位置するように設けれる。例えば、右側の第1ヒンジ部312に形成された磁石孔810a、810b、810c、810dが810aであり、左側の第1ヒンジ部311に形成された磁石孔810a、810b、810c、810dが810bであり、右側の第2ヒンジ部332に形成された磁石孔810a、810b、810c、810dが810cであり、左側の第2ヒンジ部331に形成された磁石孔810a、810b、810c、810dが810dであるといえば、駆動モジュール7が装着される際に磁石孔810a、810b、810c、810dの位置に応じて異なる特性の磁場が検出されて、駆動モジュール7の装着位置を確認することができる。
【0221】
図32においては、磁石孔810a、810b、810c、810dの位置と大きさが他の形態を有することを例にしているが、磁場特性の区別が可能な場合には、他の形態での構成も可能である。
【0222】
他の実施形態として、被検出モジュールM、810a、810b、810c、810dに当該位置に対する情報が埋め込まれた近距離通信、例えばRF、NFC基盤のタグを取り付けて、センサーモジュールHSにてタグに埋め込まれた情報を認識するリーダーが設けられる。
【0223】
以下、
図30乃至
図32を参照して、本発明の他の実施形態に係る固定ユニット1540について説明する。
【0224】
固定ユニット1540は、一対のユニット本体1541と、一対の動作レバー1542と、一対の連動レバー1543と、一対の連動ブラケット1522aを含むことができる。
【0225】
ユニット本体1541は、ベースプレート510と載置プレート520の角度調整に応じて連結棒522と共に移動するのに、ベースプレート510に沿って往復移動する。
【0226】
動作レバー1542はベースプレート510の外側に設けられ、ユニット本体1541に回転可能に結合される。
【0227】
連動レバー1543はベースプレート510の内側に設けられ、動作レバー1542の回転に連動して回転するようにユニット本体1541に回転可能に結合される。
【0228】
連動ブラケット1522aは、連結棒522の両側のエッジに連動レバー1543に向かって設けられ、連動レバー1543の回転に応じて押圧または押圧解除される。連動ブラケット1522aは連結ブラケット1522bによって連結棒522と連結される。
【0229】
このような構成により、
図32の(a)に示すように、動作レバー1542を時計廻りで回転させると、連動レバー1543が時計廻りで回転して、連結ブラケット1522bが連動レバー1543によって下部方向に押圧する形態になって、連結棒522が上部に動くことが遮断され、連結棒522がベースプレート510の係止爪512から抜けることを防止する。
【0230】
一方、ベースプレート510に対する載置プレート520の角度を調整するために載置プレート520を折ったり広げたりする動作を行う際に、動作レバー1542を反時計廻りで回転させると、
図32の(b)及び(c)に示すように、連動レバー1543が反時計廻りで回転しながら連動ブラケット1522aの上部の末端を持ち上げて、連結棒522が係止爪512から抜け出て、折ったり広げたりすることが可能になる。
【0231】
これにより、ベースプレート510の外部にある動作レバー1542の操作を介して連結棒522を係止爪512から抜いたり固定したりするように構成することにより、載置プレート520とベースプレート510との間に手を入れ連結棒522を持ち上げる動作により発生できる不安全事故を未然に防止することができる。
【0232】
また、連結棒522を係止爪512から係止解除して、
図3に示すように載置プレート520がベースプレート510に折れた状態で上肢のリハビリ運動が行なえる。また、連結棒522を係止爪512に固定して、
図4に示すように、載置プレート520をベースプレート510から一定の角度で起立させた状態で下肢のリハビリ運動が行なえる。
【0233】
そして、リハビリ患者の状態に合わせて、床に安着されるベースプレート510に対する上肢または下肢の載置角度を簡便に調整してリハビリ運動が行なえる。
【0234】
一方、
図33及び
図34には、前述した固定ユニット540、1540と他の形態の固定ユニット1540aが示されている。
【0235】
本発明の他の実施形態に係る固定ユニット1540aは、前述した固定ユニット540、1540と異なり、ベースプレート510の一側にベースプレート510の長手方向に沿って、例えば、複数の係止爪512と並んで複数の補助係止爪1523が形成されている。
【0236】
複数の補助係止爪1523は、溝と山をなす連続的な波形状を形成して、複数の係止爪512と等しいピッチを有する。複数の補助係止爪1523には、ユニット本体1541が選択的に載置される。
【0237】
また、複数の補助係止爪1523が形成されたベースプレート510の一側には、補助係止爪1523の溝の位置に対応して複数の係止ピン1524が設けられている。
【0238】
複数の係止ピン1524は、補助係止爪1523と等しいピッチを有して、ベースプレート510の一側から突出するように設けられている。
【0239】
そして、本発明の他の実施形態に係る固定ユニット1540aは、動作レバー1542の回転に連動して回転する連動レバー1543aの自由端部が環形状を有する。
【0240】
連動レバー1543aは、ベースプレート510の外側に設けられ、ユニット本体1541に回転可能に結合される。
【0241】
連動レバー1543aは、動作レバー1542の回転と連動して回転するのに伴い、選択された係止ピン1524に係止または係止解除される。
【0242】
また、ユニット本体1541は、連結ブラケット1522bによって連結棒522に連結される。
【0243】
このような構成により、
図33及び
図34に示すように、連結棒522が係止爪512に係止した状態で動作レバー1542はベースプレート510に対して垂直に位置する。この際に、連動レバー1543aは、係止ピン1524に係止されて、連結棒522が上部に動くことが遮断され、連結棒522がベースプレート510の係止爪512から抜けることを防止する。
【0244】
一方、ベースプレート510に対する載置プレート520の角度を調整するために載置プレート520を折ったり広げたりする動作を行う際に、動作レバー1542を反時計廻りで回転させると、連動レバー1543aが反時計廻りで回転しながら係止ピン1524から係止解除され、これにより動作レバー1542を持ち上げて、連結棒522が係止爪512から抜け出て、折ったり広げたりすることが可能になる。
【0245】
これにより、ベースプレート510の外側にある動作レバー1542の操作を介して連結棒522を係止爪512から抜いたり固定したりするように構成することにより、リハビリ患者の状態に合わせて、床に安着されるベースプレート510に対する上肢または下肢の載置角度を簡便に調整してリハビリ運動が行なえる。
【0246】
以上、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野の通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施することができることを理解できるだろう。従って、以上で記述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0247】
本発明は、患者の上肢または下肢のリハビリ運動のためのリハビリ運動装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0248】
1:上肢及び下肢用リハビリ運動装置
3:リハビリ運動ユニット
4:情報処理端末
5:載置台
6:無線通信網
7:駆動モジュール
310:第1支持部
311,312:第1ヒンジ部
320:第2支持部
330:第3支持部
331,332:第21ヒンジ部