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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】折畳み式機器及び電子装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240207BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240207BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240207BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20240207BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/30 308Z
G06F1/16 312E
G06F1/16 312F
G06F1/16 312J
H04M1/02 C
H05K5/02 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022577199
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2021100140
(87)【国際公開番号】W WO2021254336
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2023-01-10
(31)【優先権主張番号】202010544417.X
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,ユインヨーン
(72)【発明者】
【氏名】マー,チュンジュイン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ジュヨンイー
(72)【発明者】
【氏名】ニウ,リンホゥイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ティーン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ガーンチャオ
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-053001(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0115701(US,A1)
【文献】中国実用新案第210377243(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第105096756(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111147637(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106205385(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106255935(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107358874(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109658827(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110515426(CN,A)
【文献】中国実用新案第210244253(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
G06F 1/16
H04M 1/02
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、当該電子装置は、順次接続される第1のハウジング、回転機構、及び第2のハウジングを含み、前記回転機構は、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開するように、変形可能であり、
前記回転機構は、中間ハウジング、第1の支持体、及び第2の支持体を含み、前記第1の支持体の一端が前記中間ハウジングに回転可能に接続され、前記第1の支持体の他端が前記第1のハウジングに固定して接続され、前記第1の支持体の支持面を前記第1のハウジングの支持面と接合して第1の支持面を形成し、前記第2の支持体の一端が前記中間ハウジングに回転可能に接続され、前記第2の支持体の他端が前記第2のハウジングに固定して接続され、前記第2の支持体の支持面を前記第2のハウジングの支持面と接合して第2の支持面を形成し、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して展開して開いた状態にすると、前記第1の支持体及び前記第2の支持体は互いに接近し、前記第1の支持面は前記第2の支持面と面一になり、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、前記第1の支持体及び前記第2の支持体は互いに遠ざかり、前記第1の支持面及び前記第2の支持面は、互いに前記中間ハウジングから離れる方向に徐々に接近し、
当該電子装置は、フレキシブルディスプレイをさらに含み、該フレキシブルディスプレイは、順次配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含み、前記第1の非屈曲部は前記第1のハウジングの前記支持面に固定して接続され、前記第2の非屈曲部は前記第2のハウジングの前記支持面に固定して接続され、前記屈曲部は、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において変形
前記中間ハウジングは外側カバーを含み、該外側カバーは曲げられて前記中間ハウジングの内部空間を形成し、
前記中間ハウジングは、第1の突出部及び第2の突出部をさらに含み、前記第1の突出部と前記第2の突出部との両方が、前記中間ハウジングの前記内部空間に位置しており、前記外側カバーに固定され、
前記回転機構は、第1の回転シャフト及び第2の回転シャフトをさらに含み、前記第1の回転シャフトは前記第1の支持体及び前記第1の突出部に挿入され、それによって前記第1の支持体は前記第1の突出部に回転可能に接続され、前記第2の回転シャフトは、前記第2の支持体及び前記第2の突出部に挿入され、それによって前記第2の支持体は前記第2の突出部に回転可能に接続される、
電子装置。
【請求項2】
記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが前記開いた状態にあるときに、前記第1の支持体は前記中間ハウジングの前記内部空間の一部を覆い、前記第2の支持体は前記中間ハウジングの前記内部空間の一部を覆い、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが閉じた状態にあるときに、前記第1の支持体は前記中間ハウジングの前記内部空間に部分的に延び、前記第2の支持体は前記中間ハウジングの前記内部空間に部分的に延びる、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが開いた状態にあるときに、前記第1の支持体の前記支持面を前記第2の支持体の前記支持面と接合して、屈曲領域の支持面を形成する、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
第1の取付け溝が、前記第1のハウジングに関するものであり且つ前記回転機構に近い側に設けられ、前記第1の支持体は前記第1の取付け溝に取り付けられ、第2の取付け溝が、前記第2のハウジングに関するものであり且つ前記回転機構に近い側に設けられ、前記第2の支持体は第2の取付け溝に取り付けられ、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが開いた状態にあるときに、前記中間ハウジングは、前記第1の取付け溝及び前記第2の取付け溝に位置しており、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングは前記外側カバーを覆い、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが閉じた状態にあるときに、前記中間ハウジングは、前記第1の取付け溝及び前記第2の取付け溝から部分的にはみ出し、前記外側カバーは、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに対して露出している、請求項2又は3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記外側カバーは、第1の湾曲部、直線部、及び第2の湾曲部を含み、前記第1の湾曲部と前記第2の湾曲部との両方は、円弧形状であり、前記直線部の両側にそれぞれ接続される、又は前記外側カバーは円弧形状である、請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが開いた状態にあるときに、前記第1の支持体は前記外側カバーの一方の側縁に当接し、前記第2の支持体は前記外側カバーの他方の側縁に当接する、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項7】
前記第1の突出部の頂部が前記第1の支持体に埋め込まれ、前記第1の回転シャフトは前記第1の突出部の前記頂部に挿入され、前記第2の突出部の頂部が前記第2の支持体に埋め込まれ、前記第2の回転シャフトは、前記第2の突出部の前記頂部に挿入される、請求項に記載の電子装置。
【請求項8】
前記回転機構は、第1の同期スイングアーム、第2の同期スイングアーム、及び歯車グループをさらに含み、
前記第1の同期スイングアームは、回転端部及び可動端部を含み、前記第1の同期スイングアームの前記回転端部は前記中間ハウジングに回転可能に接続され、前記第1の同期スイングアームの前記可動端部は前記第1の支持体に移動可能に接続され、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において、前記第1の同期スイングアームの前記可動端部は前記第1の支持体に対して摺動及び回転し、
前記第2の同期スイングアームは、回転端部及び可動端部を含み、前記第2の同期スイングアームの前記回転端部は前記中間ハウジングに回転可能に接続され、前記第2の同期スイングアームの前記可動端部は前記第2の支持体に移動可能に接続され、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において、前記第2の同期スイングアームの前記可動端部は前記第2の支持体に対して摺動及び回転し、
前記第2の同期スイングアームの前記回転端部は、前記歯車グループを使用して前記第1の同期スイングアームの前記回転端部と係合する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記歯車グループは複数の歯車シャフトを含み、該複数の歯車シャフトは互いに係合し、各歯車シャフトは前記中間ハウジングに回転可能に接続され、前記第1の同期スイングアームの前記回転端部、前記複数の歯車シャフト、及び前記第2の同期スイングアームの前記回転端部は、円弧形状に配置される、請求項に記載の電子装置。
【請求項10】
前記第1の支持体は、第1の摺動スロット及び第1の制限スロットを有しており、前記第1の制限スロットは前記第1の摺動スロットと連通し、前記第1の同期スイングアームの前記可動端部は、前記第1の摺動スロット内に配置され、前記回転機構は第1の減衰部材をさらに含み、該第1の減衰部材は、前記第1の制限スロット内に配置され、前記第1の摺動スロット内に部分的に延び、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが開いた状態にあるときに、前記第1の減衰部材は、前記第1の同期スイングアームの前記可動端部に当接する、請求項又はに記載の電子装置。
【請求項11】
前記第1の減衰部材は、ホルダー及び弾性部材を含み、前記ホルダーは制御部及び当接部を含み、前記弾性部材の一端が前記ホルダーの前記制御部に取り付けられ、他端が前記第1の制限スロットのスロット壁に当接し、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが開いた状態にあるときに、前記ホルダーの前記当接部は前記第1の同期スイングアームの前記可動端部をクランプする、請求項10に記載の電子装置。
【請求項12】
前記第1の支持体は一体形成した機械部品であり、前記第2の支持体は一体形成した機械部品である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項13】
前記第1のハウジングは、第1の本体及び2つの第1のバッフル板を含み、前記第1のハウジングの前記支持面は前記第1の本体に位置しており、2つの前記第1のバッフル板はそれぞれ、前記第1の本体の2つの側面に固定され、前記第1のハウジングの前記支持面に対して突出しており、前記第1のバッフル板の高さが、前記回転機構に近づく方向に増加し、
前記第2のハウジングは、第2の本体及び2つの第2のバッフル板を含み、前記第2のハウジングの前記支持面は前記第2の本体に位置しており、2つの前記第2のバッフル板はそれぞれ、前記第2の本体の2つの側面に固定され、前記第2のハウジングの前記支持面に対して突出しており、前記第2のバッフル板の高さが、前記回転機構に近づく方向に増加し、
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが閉じた状態にあるときに、前記第1のバッフル板を前記第2のバッフル板と接合して、前記第1の本体と前記第2の本体との間のギャップを一緒にシールドする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年6月15日に中国国家知識産権局に出願した、“FOLDING APPARATUS AND ELECTRONIC DEVICE”という名称の中国特許出願第202010544417.X号に対する優先権を主張し、この文献はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、折り畳み可能な電子製品技術の分野に関し、特に、折畳み式機器及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、軽量、薄型、壊れ難さ等の特徴から、フレキシブルディスプレイが様々な折畳み式電子装置に広く適用される。折畳み式電子装置は、フレキシブルディスプレイを担持するように構成された折畳み式機器をさらに含む。折畳み式機器は、一般に、2つのハウジングと、2つのハウジングの間に接続される回転機構とを含む。2つのハウジングは、回転機構の変形によって互いに対して折り畳まれ及び展開され、フレキシブルディスプレイを折り畳み及び展開させる。現在、折畳み式機器の回転機構は、通常、主な移動機構として多段ヒンジ構造を使用している。多段ヒンジ構造は、部品点数が多く、嵌合関係が複雑で、累積伝達誤差が大きい。これは、回転機構の制御精度不足につながり易い。
【発明の概要】
【0004】
本願の目的は、折畳み式機器及び電子装置を提供することである。折畳み式機器の回転機構の主要な移動機構は、部品点数が少なく、嵌合関係が簡素で、累積伝達誤差が小さく、制御精度が高い。
【0005】
第1の態様によれば、本願は、フレキシブルディスプレイを担持するように構成された折畳み式機器を提供する。折畳み式機器は、電子装置に適用することができる。折畳み式機器は、順次接続される第1のハウジング、回転機構、及び第2のハウジングを含む。回転機構は、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開するように、変形することができる。
【0006】
回転機構は、中間ハウジング、第1の支持体、及び第2の支持体を含む。第1の支持体の一端が中間ハウジングに回転可能に接続され、他端が第1のハウジングに固定して接続される。第1の支持体は、フレキシブルディスプレイを担持するために使用される支持面を含み、第1の支持体の支持面を第1のハウジングの支持面と接合して、第1の支持面を形成する。第2の支持体の一端が中間ハウジングに回転可能に接続され、他端が第2のハウジングに固定して接続される。第2の支持体は、フレキシブルディスプレイを担持するために使用される支持面を含み、第2の支持体の支持面を第2のハウジングの支持面と接合して、第2の支持面を形成する。
【0007】
第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して開いた状態にすると、第1の支持体及び第2の支持体は互いに接近し、第1の支持面は第2の支持面と面一になる。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の支持体及び第2の支持体は互いに遠ざかり、第1の支持面及び第2の支持面は、中間ハウジングから離れる方向に互いに徐々に近づく。この場合に、フレキシブルディスプレイは折畳み式機器の内側に位置する。
【0008】
本願では、折畳み式機器の回転機構の主要な移動機構は、第1の支持体、第2の支持体、及び中間ハウジングの間の単段の回転可能な接続機構である。回転機構の主要な移動機構は、部品点数が少なく、部品の嵌合関係が簡素で、自由度が1であり、チェーンのサイズが短く、累積誤差が少ないため、制御精度が高い。これにより、折畳み式機器の回転精度が向上し、折畳み式機器が適用される電子装置の使い勝手(use experience)が向上する。
【0009】
また、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して開いた状態にすると、第1の支持体及び第2の支持体は互いに接近し、第1の支持面は第2の支持面と面一になり、それによって、第1の支持面はフレキシブルディスプレイに平坦で強力な支持を与えることができる。これにより、タッチ操作及び画像閲覧等のユーザ体験が向上する。
【0010】
「第1の支持体の支持面を第1のハウジングの支持面と接合する」とは、第1の支持体の支持面を第1のハウジングの支持面と、これら両者の間にギャップなく接続する場合である。別の可能な実施態様では、「第1の支持体の支持面を第1のハウジングの支持面と接合する」とは、第1の支持体の支持面が、第1のハウジングの支持面に、これらの両者の間に小さなギャップで近接している場合である。第1の支持体の支持面と第1のハウジングの支持面との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイに関するものであり且つギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みは、フレキシブルディスプレイの対応する領域に形成されない。第1の支持面は、フレキシブルディスプレイに強力な支持を与えることができる。
【0011】
「第2の支持体の支持面を第2のハウジングの支持面と接合する」とは、第2の支持体の支持面を第2のハウジングの支持面に、これら両者の間にギャップなく接続する場合である。別の可能な実施態様では、「第2の支持体の支持面を第2のハウジングの支持面と接合する」とは、第2の支持体の支持面が第2のハウジングの支持面に、これらの両者の間に小さなギャップで近接している場合である。第2の支持体の支持面と第2のハウジングの支持面との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイに関するものであり且つギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みは対応する領域に形成されない。第1の支持面は、フレキシブルディスプレイに強力な支持を与えることができる。
【0012】
第1の支持面が第2の支持面と面一である場合とは、第1の支持面と第2の支持面との両方が平面であり、第1の支持面及び第2の支持面が同一平面上にある場合である、又は、第1の支持面と第2の支持面との両方が平面であり、第1の支持面及び第2の支持面は互いに平行であり、僅かにずれている(staggered)場合である、又は、第1の支持面及び第2の支持面は、互いに近接する平面部分と、互いに離れる円弧面部分とを含む場合である。2つの平面部分は、同一平面上にあるか、又は互いに平行で、僅かにずれている。2つの円弧面部分を使用して、フレキシブルディスプレイの2つの側縁を曲げ、3Dディスプレイ効果を実現する。
【0013】
可能な実施態様では、中間ハウジングは外側カバーを含み、外側カバーを曲げて中間ハウジングの内部空間を形成する。第1のハウジング及び第2のハウジングを開いた状態にすると、第1の支持体は中間ハウジングの内部空間の一部を覆い、第2の支持体は中間ハウジングの内部空間の一部を覆う。第1のハウジング及び第2のハウジングを閉じた状態にすると、第1の支持体は中間ハウジングの内部空間に部分的に延び、第2の支持体は中間ハウジングの内部空間に部分的に延びる。
【0014】
この実施形態様では、折畳み式機器が開いた状態にあるときに、第1の支持体及び第2の支持体は互いに接近しており、第1の支持体の支持面と第2の支持体の支持面との間の距離は、比較的小さいので、回転機構は、二板(two-plate)構造を使用して、開いた状態でフレキシブルディスプレイの屈曲部分に比較的完全な平面支持を与えることができる。
【0015】
この実施態様では、折畳み式機器が閉じた状態にあるときに、第1の支持体及び第2の支持体は、中間ハウジングの内部空間に部分的に延び、第1の支持体と第2の支持体との間に位置し且つ中間ハウジングの内部空間にある空間の一部を解放して、画面収容空間を形成し、フレキシブルディスプレイは中間ハウジングの内部空間に部分的に延びることができ、それにより空間利用を高める。このようにして、電子装置の構成要素がよりコンパクトに配置され、それにより電子装置の小型化が促進される。
【0016】
可能な実施態様では、中間ハウジングは、2つの端部カバーをさらに含むことができる。2つの端部カバーは、外側カバーの2つの端部にそれぞれ固定され、中間ハウジングの内部空間を外側カバーと一緒に取り囲む。2つの端部カバー及び外側カバーは、一体形成した構造であってもよく、又は組み立てによって互いに固定してもよい。
【0017】
可能な実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、第1の支持体の支持面を第2の支持体の支持面と接合して、屈曲領域の支持面を形成する。
【0018】
この実施態様では、折畳み式機器の回転機構は、開いた状態で屈曲領域の支持面を使用して、フレキシブルディスプレイの屈曲部を完全に支持することができるので、フレキシブルディスプレイは、ユーザの押圧による凹み等の問題を起こし難い。これにより、フレキシブルディスプレイの耐用年数及び信頼性が向上する。
【0019】
第1の支持体の支持面を第2の支持体の支持面と接合する場合には、第1の支持体の支持面を第2の支持体の支持面とを、これら両者の間にギャップなしで接続する場合が含まれ得る、又は、第1の支持体の支持面を第2の支持体の支持面に、これら両者の間に小さなギャップで近接する場合が含まれ得る。第1の支持体の支持面と第2の支持体の支持面との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイに関するものであり且つギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みは対応する領域に形成されない。屈曲領域の支持面は、フレキシブルディスプレイに強力な支持を与えることができる。
【0020】
可能な実施態様では、1つ又は複数のノッチ(notch:切欠き)が、第1の支持体に関するものであり且つ第2の支持体と対向する側に配置され得、1つ又は複数のノッチが、第2の支持体に関するものであり且つ第1の支持体と対向する側に配置され得る。第1の支持体のノッチは、第2の支持体のノッチに対応する。これらのノッチを使用して、折畳み式機器の移動過程において、第1の支持体及び第2の支持体が回転機構の別の機械部品と干渉するのを防止し、回転機構及び折畳み式機器の回避を実現し及び移動信頼性を向上させる。
【0021】
ノッチの面積も比較的小さく、フレキシブルディスプレイのノッチに対応する領域は、明らかな凹みを形成する代わりに、ユーザの押圧によって僅かに窪むことがある。さらに、いくつかの実施態様では、曲げることができ且つ特定の構造的強度を有する支持板又は補強板を、フレキシブルディスプレイに関するものであり且つ折畳み式機器と対向する側に配置することができ、支持板又は補強板は、少なくとも第1の支持体のノッチ及び第2の支持体のノッチを覆い、フレキシブルディスプレイの抗押圧強度を高める。
【0022】
可能な実施態様では、第1の取付け溝が、第1のハウジングに関するものであり且つ回転機構に近い側に設けられ、第1の支持体は第1の取付け溝に取り付けられる。第2の取付け溝が、第2のハウジングに関するものであり且つ回転機構に近い側に設けられ、第2の支持体は第2の取付け溝に取り付けられる。第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、中間ハウジングは第1の取付け溝及び第2の取付け溝に位置しており、第1のハウジング及び第2のハウジングは外側カバーを覆う。第1のハウジング及び第2のハウジングが閉じた状態にあるときに、中間ハウジングは第1の取付け溝及び第2の取付け溝から部分的にはみ出し、外側カバーは第1のハウジング及び第2のハウジングに対して露出される。
【0023】
この実施形態様では、折畳み式機器が開いた状態にあるときに、第1のハウジング及び第2のハウジングは、中間ハウジングをシールドして、折畳み式機器の背面で自己シールドを実現し、中間ハウジングを保護するすることができる。また、折畳み式機器及び電子装置の外観は完全であり、比較的良好な外観エクスペリエンスと、比較的良好な防水及び防塵性能を有する。また、折畳み式機器が閉じた状態にあるときに、第1のハウジング、第2のハウジング、及び外側カバーは、共同して、折畳み式機器及び電子装置の外観部分を形成する。従って、折畳み式機器及び電子装置は、閉じた状態で背面自己シールドを実現でき、これは外観の完全性を向上させるのに役立ち、比較的良好な防水及び防塵性能を実現する。換言すると、折畳み式機器を開いた状態と閉じた状態との間で切り替える過程において、中間ハウジングは、第1のハウジング及び第2のハウジングに対して徐々に露出又は隠され、これら3つが互いに協働して、折畳み式機器及び電子装置の背面自己シールドを実現する。これにより、外観の統一性並びに防水及び防塵性能が向上する。
【0024】
可能な実施態様では、第1のハウジングの第1の取付け溝は、相対的に浅い深さの第1の溝部と相対的に深い深さの第2の溝部とを含む階段状の溝として設計され得る。第1の取付け溝の第1の溝部は、第1の支持体の一部を固定するように構成され得、第1の取付け溝の第2の溝部は、第1の支持体の一部及び中間ハウジングの一部を収容するように構成され得る。第2のハウジングの第2の取付け溝は、相対的に浅い深さの第1の溝部と相対的に深い深さの第2の溝部とを含む階段状の溝として設計され得る。第2の取付け溝の第1の溝部は、第2の支持体の一部を固定するように構成され得、第2の取付け溝の第2の溝部は、第2の支持体の一部及び中間ハウジングの一部を収容するように構成され得る。
【0025】
可能な実施態様では、外側カバーは、第1の湾曲部、直線部、及び第2の湾曲部を含み、第1の湾曲部と第2の湾曲部との両方が、円弧形状であり、直線部の2つの側面に別々に接続される。或いは、外側カバーは円弧形状である。
【0026】
この実施態様では、外側カバーは、円弧形状又は円弧形状に類似した形状を形成し、これは、電子装置が閉じた状態にあるときに電子装置の外観エクスペリエンス及び保持エクスペリエンスを向上させるのに役立つ。また、外側カバーの中間部が直線部であるため、外側カバーの厚さが比較的薄く、折畳み式機器を開いた状態での全体の厚さが比較的薄い。これにより、電子装置の軽量化及び薄型化が容易になる。外側カバーの厚さとは、直線部に直交する方向の外側カバーの寸法である。
【0027】
可能な実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、第1の支持体は外側カバーの一方の側縁に当接し、第2の支持体は外側カバーの他方の側縁に当接する。
【0028】
この実施態様では、折畳み式機器が開いた状態にあるときに、外側カバーによって、第1の支持体及び第2の支持体を止めて、展開中に折畳み式機器が過度に折り畳まれるのを防止する。このようにして、フレキシブルディスプレイに加えられる力が減少し、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の信頼性が向上する。
【0029】
可能な実施態様では、中間ハウジングは、第1の突出部及び第2の突出部をさらに含み、第1の突出部と第2の突出部との両方が、中間ハウジングの内部空間に位置しており、外側カバーに固定される。回転機構は、第1の回転シャフト及び第2の回転シャフトをさらに含む。第1の回転シャフトは第1の支持体及び第1の突出部に挿入され、それによって第1の支持体は第1の突出部に回転可能に接続される。第2の回転シャフトは第2の支持体及び第2の突出部に挿入され、それによって第2の支持体は第2の突出部に回転可能に接続される。
【0030】
この実施態様では、単段の物理シャフトの回転可能な接続が、第1の回転シャフトを使用して、第1の支持体と中間ハウジングとの間で実現され、単段の物理シャフトの回転可能な接続が、第2の回転シャフトを使用して、第2の支持体と中間ハウジングとの間で実現される。第1の支持体、第2の支持体、及び中間ハウジングの間の単段の物理的シャフト回転機構が、折畳み式機器の主要な移動機構を形成する。回転機構の主要な移動機構は、部品点数が少なく、部品の嵌合関係が簡素で、自由度が1で、チェーンのサイズが短く、累積誤差が少ないため、制御精度が高い。これにより、折畳み式機器の回転精度が向上し、電子装置の使い勝手を向上させるのに役立つ。
【0031】
第1の突出部は、外側カバーの第1の湾曲部及び直線部を接続して、外側カバーの構造的強度を高めることができる。第2の突出部は、外側カバーの第2の湾曲部及び直線部を接続して、外側カバーの構造的強度を高めることができる。
【0032】
可能な実施態様では、第1の突出部の頂部が第1の支持体に埋め込まれ、第1の回転シャフトは第1の突出部の頂部に挿入される。第1の支持体には第1のノッチが設けられ、第1の突出部の頂部は、第1の支持体に埋め込まれるように第1のノッチに配置される。第1の支持体には、第1のノッチに連通する回転シャフト孔が設けられ、第1の回転シャフトは回転シャフト孔に挿入される。回転シャフト孔が第1の突出部の頂部に設けられ、第1の回転シャフトは回転シャフト孔に挿入される。
【0033】
第2の突出部の頂部が第2の支持体に埋め込まれ、第2の回転シャフトは第2の突出部の頂部に挿入される。回転シャフト孔が第2の突出部の頂部に設けられ、第2の回転シャフトは回転シャフト孔に挿入される。第2の支持体には第2のノッチが設けられ、第2の突出部の頂部は、第2の支持体に埋め込まれるように第2のノッチに配置される。第2の支持体には、第2のノッチに連通する回転シャフト孔が設けられ、第2の回転シャフトは回転シャフト孔に挿入される。回転シャフト孔が第2の突出部の頂部に設けられ、第2の回転シャフトは回転シャフト孔に挿入される。
【0034】
この実施態様では、中間ハウジングの回転シャフト孔の位置、第1の支持体の回転シャフト孔の位置、及び第2の支持体の回転シャフト孔の位置が設定され、それによって中間ハウジングは、第1の回転シャフトを使用して第1の支持体に回転可能に接続され、中間ハウジングは、第2の回転シャフトを使用して第2の支持体に回転可能に接続される。すなわち、中間ハウジングは、確実な接続関係及び正確で安定した回転動作で、物理的なシャフトを使用して第1の支持体と第2の支持体に回転可能に接続され得る。
【0035】
また、第1の突出部と第1の支持体との間の埋め込み関係によって、第1の突出部及び第1の支持体が互いに回転中心に平行な方向で制限することを可能にし、それにより回転接続構造の信頼性を向上させる。また、第2の突出部と第2の支持体との埋め込み関係によって、第2の突出部及び第2の支持体が互いに回転中心に平行な方向で制限することを可能にし、それにより回転接続構造の信頼性を向上させる。
【0036】
可能な実施態様では、回転機構は同期アセンブリをさらに含み、同期アセンブリは、折畳み式機器の移動過程において第1の支持体及び第2の支持体が同期して回転するのを可能にするように構成される。この実施態様では、折畳み式機器及び電子装置は、機構操作のエクスペリエンスが比較的良好である。
【0037】
可能な実施態様では、同期アセンブリは、第1の同期スイングアーム、第2の同期スイングアーム、及び歯車グループを含む。第1の同期スイングアームは回転端部及び可動端部を含み、第1の同期スイングアームの回転端部は中間ハウジングに回転可能に接続され、第1の同期スイングアームの可動端部は第1の支持体に移動可能に接続され、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第1の同期スイングアームの可動端部は第1の支持体に対して摺動及び回転する。第2の同期スイングアームは回転端部及び可動端部を含み、第2の同期スイングアームの回転端部は中間ハウジングに回転可能に接続され、第2の同期スイングアームの可動端部は第2の支持体に移動可能に接続され、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第2の同期スイングアームの可動端部は第2の支持体に対して摺動及び回転する。第2の同期スイングアームの回転端部は、歯車グループを使用して第1の同期スイングアームの回転端部と係合する。
【0038】
この実施態様では、折畳み式機器を展開する及び折り畳む過程において、第1の支持体に対する第1の同期スイングアームの摺動及び回転動作は、第2の支持体に対する第2の同期スイングアームの摺動及び回転動作と対称的であり、それによって、中間ハウジングに対する第1の支持体及び第2の支持体の回転動作は同期する。すなわち、第1の支持体及び第2の支持体は互いに同期して近づく又は離れる。従って、中間ハウジングに対する第1のハウジング及び第2のハウジングの回転動作は、同期が良好であり、それにより、折畳み式機器及び電子装置の機構操作のエクスペリエンスが向上する。
【0039】
可能な実施態様では、中間ハウジングは第3の突出部をさらに含み、第3の突出部は、中間ハウジングの内部空間に位置しており、外側カバーに固定される。第3の突出部には取付け溝が設けられ得、取付け溝は略円弧形状である。取付け溝の中間部は、取付け溝の両側に対して外側カバーの直線部に近づく方向にさらに凹んでいる。取付け溝が比較的深い場合に、取付け溝は、代替的に、外側カバーの直線部に部分的に形成してもよい。取付け溝は、順次接続される複数の溝部を含むことができ、各溝部の底壁が円弧面であり、回転溝が、各溝部の側壁に設けられ得る。第3の突出部は、外側カバーの第1の湾曲部、直線部、及び第2の湾曲部を接続して、外側カバーの構造的強度を高めることができる。
【0040】
可能な実施態様では、中間ハウジングは内側カバーをさらに含み、内側カバーは第3の突出部に固定される。内側カバーの数量は、第3の突出部の数量と同じである。内側カバーは、略円弧形状の突出部を有しており、突出部は、順次接続される複数の円弧形状の凹面を含む。内側カバーは第3の突出部に固定され、内側カバーの突出部及び第3の突出部は共同して円弧形状の移動空間を形成し、移動空間は同期アセンブリを取り付けるために使用される。移動空間は略円弧形状である。
【0041】
可能な実施態様では、歯車グループは複数の歯車シャフトを含み、複数の歯車シャフトは互いに係合し、全ての歯車シャフトは中間ハウジングに回転可能に接続される。第1の同期スイングアームの回転端部、複数の歯車シャフト、及び第2の同期スイングアームの回転端部は円弧形状に配置される。第1の同期スイングアームの回転端部、複数の歯車シャフト、及び第2の同期スイングアームの回転端部は、中間ハウジングの移動空間に配置される。第1の同期スイングアームの回転端部の回転シャフト、複数の歯車シャフトの回転シャフト、及び第2の同期スイングアームの回転端部の回転シャフトは、異なる回転溝に配置され得る。
【0042】
この実施態様では、第1の同期スイングアームの回転端部、複数の歯車シャフト、及び第2の同期スイングアームの回転端部は、円弧形状に配置される、すなわち、同期ハウジングに関するものであり且つ中間ハウジングに取り付けられたいくつかの構造体は、円弧形状に配置され、それによって中間ハウジングの内部空間の底部空間を十分に活用することができ、中間ハウジングの内部空間の頂部空間を解放して、電子装置を閉じたときにフレキシブルディスプレイの一部を収容するための画面収容スペースを形成することができる。このようにして、電子装置の部品配置のコンパクト性が向上し、電子装置のサイズが縮小される。
【0043】
可能な実施態様では、第1の支持体は、第1の摺動スロット及び第1の制限スロットを有しており、第1の制限スロットは第1の摺動スロットと連通している。第1の同期スイングアームの可動端部は、第1の摺動スロットに配置される。回転機構は、第1の減衰部材(damping)をさらに含み、第1の減衰部材は、第1の制限スロット内に配置され、第1の摺動スロット内に部分的に延びる。第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、第1の減衰部材は、第1の同期スイングアームの可動端部に当接する。
【0044】
第2の支持体は、第2の摺動スロット及び第2の制限スロットを有しており、第2の制限スロットは第2の摺動スロットと連通している。第2の同期スイングアームの可動端部は、第2の摺動スロットに配置される。回転機構は、第2の減衰部材をさらに含み、第2の減衰部材は、第2の制限スロット内に配置され、第2の摺動スロット内に部分的に延びる。第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、第2の減衰部材は第2の同期スイングアームの可動端部に当接する。
【0045】
この実施態様では、第1の減衰部材及び第2の減衰部材は、折畳み式機器が開いた状態にあるときに同期アセンブリを制限し、第1の支持体及び第2の支持体を制限するように構成される。このようにして、折畳み式機器は、比較的大きな外力が加えられていないときには開いた状態のままであり、それによりユーザの使い勝手を向上させる。加えて、複数の減衰部材と同期アセンブリとの間の協働は、電子装置を開いた状態に展開し、閉じた状態に折り畳まれる過程においても抵抗を与えることができるので、ユーザはより良い感覚の機構操作を経験することができる。
【0046】
可能な実施態様では、第1の減衰部材は、ホルダー及び弾性部材を含む。ホルダーは、制御部及び当接部を含む。弾性部材の一端がホルダーの制御部に取り付けられ、他端が第1の制限スロットのスロット壁に当接する。第1のハウジング及び第2のハウジングが開いた状態にあるときに、ホルダーの当接部は第1の同期スイングアームの可動端部をクランプする。
【0047】
この実施態様では、第1の減衰部材の弾性部材は、外力の下で変形することができるので、第1の減衰部材は、第1の同期スイングアームの可動端部に対して可動端部の回転シャフトの両側の間をスムーズに移動することができ、それにより、第1の減衰部材と第1の同期スイングアームの可動端部との間の制限信頼性(limiting reliability)が向上する。
【0048】
第1の減衰部材は緩衝材をさらに含むことができ、緩衝材はホルダーの当接部に取り付けられる。緩衝材は剛性の小さい材料(例えばゴム)で作製され得、外力を受けた際に、緩衝材は、変形して衝撃力を吸収し、それにより緩衝を実現することができる。緩衝材がホルダーの当接部にスリーブ化されるので、第1の減衰部材は、緩衝機能を有する第1の緩衝材を使用して、第1の同期スイングアームの可動端部に当接する。これにより、長時間の相対移動過程において第1の減衰部材のホルダーと第1の同期スイングアームの可動端部とが摩耗するリスクを低減し、第1の減衰部材の制限信頼性を向上させ、それによって回転機構の信頼性がより高くなる。
【0049】
可能な実施態様では、第2の減衰部材の構造は第1の減衰部材の構造と同じであり、折畳み式機器の材料の種類を簡素化し、折畳み式機器のコストを削減する。
【0050】
可能な実施態様では、第1の支持体は一体形成した機械部品であり、第2の支持体は一体形成した機械部品である。この実施態様では、第1の支持体と第2の支持体との両方が一体形成した機械部品であるため、回転機構の部品点数が削減され、回転機構の動作信頼性が向上する。いくつかの他の実施態様では、第1の支持体は、代替的に、複数の構成要素を使用して組み立てて一体化構造を形成することができ、第2の支持体は、代替的に、複数の構成要素を使用して組み立てて一体化構造を形成することができる。
【0051】
可能な実施態様では、第1の支持体は、第1の支持板、第1の隆起部、及び第2の隆起部を含む。第1の支持体の支持面は、第1の支持板に形成される。第1の支持板は、固定面をさらに含み、固定面は、第1の支持板の支持面の反対側に配置される。第1の隆起部と第2の隆起部との両方が、第1の支持板の固定面に固定される。第1の隆起部の高さは、第2の隆起部の高さより低い。第1の支持体の回転シャフト孔は、第1の支持板に形成され得る、又は第1の隆起部に形成され得る。第1の隆起部を配置することにより、回転シャフト孔の配置難易度を下げることができるだけでなく、第1の支持体に関するものであり且つ回転シャフト孔の周りに位置している部分の構造的強度不足を回避することができる。第1の支持体の第1の摺動スロット及び第1の制限スロットは、第2の隆起部に形成され得る。
【0052】
第2の支持体は、第2の支持板、第3の隆起部、及び第4の隆起部を含む。第2の支持体の支持面は、第2の支持板に形成される。第2の支持板は固定面をさらに含み、第2の支持板の固定面は支持面の反対側に配置される。第3の隆起部と第4の隆起部との両方が、第2の支持板の固定面に固定される。第2の支持体の回転シャフト孔は、第2の支持板に形成され得る、又は第3の隆起部に形成され得る。第3の隆起部を配置することにより、回転シャフト孔の配置難易度を下げることができるだけでなく、第2の支持体に関するものであり且つ回転シャフト孔の周りに位置する部分の構造的強度不足も回避することができる。第2の支持体の第2の摺動スロット及び第2の制限スロットは、第4の隆起部に形成され得る。
【0053】
この実施態様では、第1の支持体及び第2の支持体は、支持板をベースとして使用し、接続構造を配置する必要がある場所に対応する隆起部を配置して、構造配置を実現する。これにより、第1の支持体及び第2の支持体の構造を簡素化し、全体の重量を軽減し、接続構造の強度を高めることができる。
【0054】
可能な実施態様では、第1のハウジングは、第1の本体及び2つの第1のバッフル板を含む。第1のハウジングの支持面は第1の本体に位置しており、2つの第1のバッフル板は、第1の本体の2つの側面にそれぞれ固定され、第1のハウジングの支持面に対して突出する。第1の取付け溝は第1の本体に位置しており、2つの第1のバッフル板は、第1の取付け溝の溝側壁を形成することができる。第1のハウジングは、支持面の反対側に配置された第1の背面をさらに含む。第1の背面は、第1のハウジングの支持面と平行である。第1のバッフル板の高さは、回転機構に近い方向に増加する。第1のバッフル板の高さは、第1の背面に直交する方向における第1のバッフル板の寸法である。
【0055】
第2のハウジングは、第2の本体と、2つの第2のバッフル板とを含む。第2のハウジングの支持面は第2の本体に位置しており、2つの第2のバッフル板は、第2の本体の2つの側面にそれぞれ固定され、第2のハウジングの支持面に対して突出する。第2の取付け溝は第2の本体に位置しており、2つの第2のバッフル板は第2の取付け溝の溝側壁を形成することができる。第2のハウジングは、支持面の反対側に配置された第2の背面をさらに含む。第2の背面は、第2のハウジングの支持面と平行である。第2のバッフル板の高さは、回転機構に近づく方向に増加する。第2のバッフル板の高さは、第2の背面に直交する方向における第2のバッフル板の寸法である。
【0056】
可能な実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングが閉じた状態にあるときに、第1のバッフル板を第2のバッフル板と接語して、第1の本体と第2の本体との間のギャップを一緒にシールドする。この場合に、折畳み式機器及び電子装置は、外観の自己シールドを実施する。折畳み式機器が閉じた状態にあるときに、第1のバッフル板に関するものであり且つ第1の背面から離れた側が、第2のバッフル板に関するものであり且つ第2の背面から離れた側に接合される。接合は、2つの側面が互いに当接する場合を含み、又は2つの側面の間に小さなギャップが存在する場合を含み得る。
【0057】
可能な実施態様では、折畳み式機器が開いた状態に展開されると、第1の本体は第2の本体と接合され、第1のバッフル板は第2のバッフル板と接合される。従って、折畳み式機器の展開動作は、第1のハウジングを第2のハウジングと接合することによって停止され、展開中に折畳み式機器が過度に折り畳まれるのを防止することができ、それによりフレキシブルディスプレイにかかる力を低減し、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の信頼性を向上させる。さらに、第1の背面は第2の背面と面一であるため、電子装置はデスクトップ等の場所に安定して配置され、それによりユーザ体験を向上させる。
【0058】
第2の態様によれば、本願は、フレキシブルディスプレイと、前述の実施態様のいずれか1つによる折畳み式機器とを含む電子装置をさらに提供する。フレキシブルディスプレイは、順次配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含み、第1の非屈曲部は第1のハウジングの支持面に固定して接続され、第2の非屈曲部は、第2のハウジングの支持面に固定して接続され、屈曲部は、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳む又は展開する過程において変形する。
【0059】
本願では、電子装置は、折畳み式機器を使用して画面内向きの折畳みを実現し、電子装置を曲げることができる。折畳み式機器の回転機構の主要な移動機構が、第1の支持体、第2の支持体、及び中間ハウジングの間で単段の回転可能な接続機構であるため、主要な移動機構の制御精度が高い。折畳み式機器は、フレキシブルディスプレイを正確に展開させる及び折り畳ませることができるので、電子装置のユーザ体験は比較的良好である。
【0060】
第1の非屈曲部が第1のハウジングの支持面に固定して接続されるとは、第1の非屈曲部と第1のハウジングの支持面とが互いに接続され、接続後に、第1の非屈曲部が第1のハウジングの支持面に対して固定されることを意味する(すなわち、第1の非屈曲部と第1のハウジングの支持面との間の位置関係は変わらないままである)。第2の非屈曲部が第2のハウジングの支持面に固定して接続されるとは、第2の非屈曲部と第2のハウジングの支持面とが互いに接続され、接続後に、第2の非屈曲部が第2のハウジングの支持面に対して固定されることを意味する(すなわち、第2の非屈曲部と第2のハウジングの支持面との間の位置関係は変更されないままである)。
【0061】
可能な実施態様では、第1の非屈曲部は、第1の支持体の支持面の部分領域にさらに固定して接続され、第2の非屈曲部は、第2の支持体の支持面の部分領域にさらに固定して接続される。
【0062】
この実施態様では、フレキシブル部材の第1の非屈曲部と折畳み式機器の第1の支持面との間の固定接続面積(すなわち、第1の非屈曲部及び第1の支持面を互いに対して固定する領域の面積)は比較的大きく、第2の非屈曲部と折畳み式機器の第2の支持面との間の固定接続面積は比較的大きい。従って、折畳み式機器は、フレキシブルディスプレイの変形不可能な部分に堅固に接続され、フレキシブルディスプレイをより良く展開させる及び折り畳ませることができる。
【0063】
第1の非屈曲部が第1の支持体の支持面の部分領域に固定して接続されるとは、第1の非屈曲部が第1の支持体の支持面に接続され、接続後に、第1の非屈曲部は、第1の支持体の支持面の部分領域に対して固定され(すなわち、第1の非屈曲部と第1の支持体の支持面の部分領域との間の位置関係は変わらないままである)、別の部分領域に対して移動可能である(すなわち、第1の非屈曲部と第1の支持体の支持面の別の部分領域との位置関係が変化し得る)ことを意味する。
【0064】
第2の非屈曲部が第2の支持体の支持面の部分領域に固定して接続されるとは、第2の非屈曲部が第2の支持体の支持面に接続され、接続後に、第2の非屈曲部は、第2の支持体の支持面の部分領域に対して固定され(すなわち、第2の非屈曲部と第2の支持体の支持面の部分領域との間の位置関係は変わらないままである)、別の部分領域に対して移動可能である(すなわち、第2の非屈曲部と第2の支持体の支持面の別の部分領域との間の位置関係が変化し得る)ことを意味する。
【0065】
可能な実施態様では、第1の非屈曲部は接着層を使用して第1のハウジングに接合され、第2の非屈曲部は接着層を使用して第2のハウジングに接合される。第1の非屈曲部は接着層を使用して第1の支持体に接合され、第2の非屈曲部は接着層を使用して第2の支持体に接合される。
【0066】
第1の非屈曲部と第1のハウジングの支持面との間に位置する接着層、第1の非屈曲部と第1の支持体の支持面との間に位置する接着層、第2の非屈曲部と第2のハウジングの支持面との間に位置する接着層、及び第2の非屈曲部と第2の支持体の支持面との間に位置する接着層は、連続した全接着層であってもよく、又は点切れの接着層であってもよく、又はくり抜かれた領域を有する接着層であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】本願の一実施形態による、開いた状態の電子装置の構造の概略図である。
図2図1に示される電子装置の折畳み式機器の部分構造の概略分解図である。
図3図1に示される閉じた状態の電子装置の構造の概略図である。
図4図2に示される折畳み式機器の部分構造の概略分解図である。
図5図4に示される折畳み式機器の別の角度からの構造の概略図である。
図6図2に示される折畳み式機器の別の角度からの構造の概略図である。
図7図4に示される回転機構の部分構造の概略分解図である。
図8図7に示される回転機構の部分構造の概略分解図である。
図9図7に示される回転機構の別の角度からの構造の概略図である。
図10図8に示される中間ハウジングの構造の概略分解図である。
図11図10に示される中間ハウジングの別の角度からの構造の概略図である。
図12図8に示される中間ハウジングのA-Aに沿って切り取った断面図である。
図13図8に示される同期アセンブリの構造の概略図である。
図14図9に示される第1の減衰部材の構造の概略図である。
図15図14に示される第1の減衰部材の構造の概略分解図である。
図16図1に示される電子装置のB-Bに沿った断面の断面図である。
図17図3に示される電子装置のC-Cに沿って切り取った断面図である。
図18図1に示される電子装置のD-Dに沿った断面の断面図である。
図19図3に示される電子装置のE-Eに沿って切り取った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態について説明する。
【0069】
本願の実施形態は、折畳み式機器及び電子装置を提供する。電子装置は、折畳み式機器と、折畳み式機器に取り付けられたフレキシブルディスプレイとを含む。折畳み式機器は、開いた状態に展開することができ、閉じた状態に折り畳むことができ、又は開いた状態と閉じた状態との間の中間の状態にすることができる。フレキシブルディスプレイは、折畳み式機器を用いて展開され及び折り畳まれる。折畳み式機器は、回転機構の主要な移動機構の部品点数を削減して部品の嵌合関係を簡素化し、それにより累積伝達誤差を低減し、回転機構の制御精度を向上させる。折畳み式機器の回転精度は高く、それにより電子装置のユーザ体験を向上させるのに役立つ。
【0070】
図1図3を一緒参照されたい。図1は、本願の一実施形態による、開いた状態の電子装置1000の構造の概略図である。図2は、図1に示される電子装置1000の折畳み式機器100の部分構造の概略分解図である。図3は、図1に示される閉じた状態の電子装置1000の構造の概略図である。電子装置1000は、携帯電話、タブレット型コンピュータ、ノートブック型コンピュータ等の電子製品であってもよい。本願のこの実施形態について、電子装置1000が携帯電話である例を使用して説明する。
【0071】
電子装置1000は、折畳み式機器100と、フレキシブルディスプレイ200とを含む。フレキシブルディスプレイ200は、折畳み式機器100に取り付けられる。フレキシブルディスプレイ200は、画像を表示するように構成され、折畳み式機器100は、フレキシブルディスプレイ200を動かすように構成される。折畳み式機器100は、順次接続される第1のハウジング10、回転機構20、及び第2のハウジング30を含む。回転機構20が変形することができるので、第1のハウジング10及び第2のハウジング30は互いに対して折り畳まれ又は展開される、すなわち、折畳み式機器100を折り畳む又は展開することができる。
【0072】
図1に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して展開して開いた状態にすることができ、すなわち、折畳み式機器100が開いた状態になり、電子装置1000は開いた状態になる。この場合に、フレキシブルディスプレイ200は、折畳み式機器100と共に展開されて平坦な形態になる。例えば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1のハウジング10及び第2のハウジング30は略180°の角度となり得る。いくつかの他の実施形態では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1のハウジング10と第2のハウジング30との間の角度は、180°に対して僅かな偏差、例えば165°、177°、又は185°を有してもよい。
【0073】
図3に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすることができる、すなわち、折畳み式機器100が閉じた状態になり、電子装置1000は閉じた状態になる。この場合に、フレキシブルディスプレイ200(図3に示していない)は、折畳み式機器100と共に折り畳まれる。フレキシブルディスプレイ200は、折畳み式機器100の内側に位置しており、折畳み式機器100によって包まれる。
【0074】
第1のハウジング10及び第2のハウジング30は、代替的に、互いに対して展開又は折り畳まれて中間状態になり得る、すなわち、折畳み式機器100が中間状態になり、電子装置は中間状態になる。中間状態は、開いた状態と閉じた状態との間の任意の状態であり得る。フレキシブルディスプレイ200は、折畳み式機器100と共に移動する。
【0075】
この実施形態では、フレキシブルディスプレイ200は、折畳み式機器100を用いて展開する及び折り畳むことができる。電子装置1000が開いた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200は、平坦な形態であり、全画面表示を行うことができ、それによって、電子装置1000は大きな表示領域を有しており、ユーザの視聴エクスペリエンス及び操作エクスペリエンスを向上させる。電子装置1000が閉じた状態にあるときに、電子装置1000の平面サイズは小さい(幅の寸法が小さい)ので、ユーザが電子装置1000を持ち運び、収納する(receive)のに便利である。
【0076】
この実施形態は、「電子装置1000の回転中心が電子装置1000の幅方向と平行である」例を用いて説明していることが理解されよう。この場合に、電子装置1000は左右に回転することができ、電子装置1000の折畳み及び展開は、電子装置1000の幅寸法に影響を与える。いくつかの他の実施形態では、電子装置1000の回転中心は、代替的に、電子装置1000の長さ方向に平行であってもよい。この場合に、電子装置1000は上下に回転することができ、電子装置1000の折畳み及び展開は、電子装置1000の長さ寸法に影響を与える。
【0077】
いくつかの実施形態では、図1及び図2に示されるように、フレキシブルディスプレイ200は、順次配置される第1の非屈曲部200a、屈曲部200b、及び第2の非屈曲部200cを含む。第1の非屈曲部200aは第1のハウジング10に固定して接続され、第2の非屈曲部200cは第2のハウジング30に固定して接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程において、屈曲部200bが変形する。例えば、第1の非屈曲部200aは、接着層を使用して第1のハウジング10に接合され得、第2の非屈曲部200cは、接着層を使用して第2のハウジング30に接合され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、フレキシブルディスプレイ200は、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)ディスプレイ、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode, AMOLED)ディスプレイ、ミニ発光ダイオード(mini light-emitting diode)ディスプレイ、マイクロ発光ダイオード(micro light-emitting diode)ディスプレイ、マイクロ有機発光ダイオード(micro light-emitting diode)ディスプレイ、又は量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diode, QLED)ディスプレイであってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、電子装置1000は、複数のモジュール(図示せず)をさらに含むことができ、複数のモジュールは、折畳み式機器100の内部に収容することができる。電子装置1000の複数のモジュールは、メインボード、プロセッサ、メモリ、バッテリ、カメラモジュール、スピーカモジュール、マイクモジュール、アンテナモジュール、センサモジュール等を含み得るが、これらに限定されない。電子装置1000のモジュールの数量、タイプ、位置等は、本願のこの実施態様では特に限定されない。
【0080】
図2及び図4を一緒に参照されたい。図4は、図2に示される折畳み式機器100の部分構造の概略分解図である。
【0081】
いくつかの実施形態では、回転機構20は、中間ハウジング1、第1の支持体2、及び第2の支持体3を含む。第1の支持体2の一端が中間ハウジング1に接続され、他端が第1のハウジング10に固定して接続される。第2の支持体3の一端が中間ハウジング1に接続され、他端が第2のハウジング30に固定して接続される。例えば、第1の取付け溝101が、第1のハウジング10に関するものであり且つ回転機構20に近い側に配置され、第1の支持体2を、第1の取付け溝101に取り付けて、第1のハウジング10に固定して接続する。第2の取付け溝301が、第2のハウジング30に関するものであり且つ回転機構20に近い側に配置され、第2の支持体3を、第2の取付け溝301に取り付けて、第2のハウジング30に固定して接続する。
【0082】
いくつかの実施形態では、第1のハウジング10は、フレキシブルディスプレイ200を担持するように構成された支持面102を含み、第1の支持体2は、フレキシブルディスプレイ200を担持するように構成された支持面21を含む。第1の支持体2の支持面21を第1のハウジングの支持面102と接合して、第1の支持面401を形成する。第1の支持体2の支持面21を第1のハウジングの支持面102と接合する場合は、第1の支持体2の支持面21を第1のハウジング10の支持面102に、これらの両者の間にギャップなしで接続する場合を含み得る、又は、第1の支持体2の支持面21を第1のハウジング10の支持面21に、これらの両者の間に小さなギャップを有して近接させる場合を含み得ることと理解することができる。第1の支持体2の支持面21と第1のハウジング10の支持面102との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みはフレキシブルディスプレイ200の対応する領域に形成されない。第1の支持面401は、フレキシブルディスプレイ200に強力な支持を与えることができる。
【0083】
第2のハウジング30は、フレキシブルディスプレイ200を担持するように構成された支持面302を含み、第2の支持体3は、フレキシブルディスプレイ200を担持するように構成された支持面31を含む。第2の支持体3の支持面31を第2のハウジング30の支持面302と接合して、第2の支持面402を形成する。第2の支持体3の支持面31を第2のハウジング30の支持面302と接合する場合は、第2の支持体3の支持面31を第2のハウジング30の支持面302に、これらの両者の間にギャップなしで接続する場合を含み得る、又は第2の支持体3の支持面31を第2のハウジング30の支持面302に、これら両者の間に小さなギャップを有して近接させる場合を含み得ることと理解することができる。第2の支持体3の支持面31と第2のハウジング30の支持面302との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つ小さいギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みはフレキシブルディスプレイ200の対応する領域に形成されない。第2の支持面402は、フレキシブルディスプレイ200に強力な支持を与えることができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、図2に示されるように、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部200aは、第1のハウジング10の支持面102に固定して接続され、さらに第1の支持体2の支持面21の部分領域に固定して接続され得る。例えば、第1の非屈曲部200aは、接着層を使用して第1のハウジング10に接合され得、接着層を使用して第1の支持体2に接合され得る。第1の非屈曲部200aが第1のハウジング10の支持面102に固定して接続されるということは、第1の非屈曲部200aと第1のハウジング10の支持面102とが互いに接続され、接続後に、第1の非屈曲部200aが、第1のハウジング10の支持面102に対して固定される(すなわち、第1の非屈曲部200aと第1のハウジング10の支持面102との間の位置関係が変わらないままである)ことを意味する。第1の非屈曲部200aが第1の支持体2の支持面21の部分領域に固定して接続されるということは、第1の非屈曲部200aが第1の支持体2の支持面21に接続され、接続後に、第1の非屈曲部200aが第1の支持体2の支持面21の部分領域に対して固定され(すなわち、第1の非屈曲部200aと第1の支持体2の支持面21の部分領域との位置関係が変わらないままである)、別の部分領域に対して移動可能である(すなわち、第1の非屈曲部200aと第1の支持体2の支持面21の別の部分領域との位置関係が変化し得る)ことを意味する。
【0085】
フレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部200cは、第2のハウジング30の支持面302に固定して接続され、さらに、第2の支持体3の支持面31の部分領域に固定して接続され得る。例えば、第2の非屈曲部200cは、接着層を使用して第2のハウジング30に接合され得、接着層を使用して第2の支持体3に接合され得る。第2の非屈曲部200cが第2のハウジング30の支持面302に固定して接続されるということは、第2の非屈曲部200cと第2のハウジング30の支持面302とが互いに接続され、接続後に、第2の非屈曲部200cが第2のハウジング30の支持面302に対して固定される(すなわち、第2の非屈曲部200cと第2のハウジング30の支持面302との位置関係が変わらないままである)ことを意味する。第2の非屈曲部200cが第2の支持体3の支持面31の部分領域に固定して接続されるということは、第2の非屈曲部200cが第2の支持体3の支持面31に接続され、接続後に、第2の非屈曲部200cが第2の支持体3の支持面31の部分領域に対して固定され(すなわち、第2の非屈曲部200cと第2の支持体3の支持面31の部分領域との位置関係が変わらないままである)、別の部分領域に対して移動可能である(すなわち、第2の非屈曲部200cと第2の支持体3の支持面31の別の部分領域との位置関係が変化し得る)ことを意味する。
【0086】
この実施形態では、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部200aと折畳み式機器100の第1の支持面401との間の固定した接続面積(すなわち、第1の非屈曲部200a及び第1の支持面401を互いに対して固定する領域の面積)は比較的大きく、第2の非屈曲部200cと折畳み式機器100の第2の支持面402との間の固定した接続面積は比較的大きい。従って、折畳み式機器100は、フレキシブルディスプレイ200の変形不可能な部分に堅固に接続され、フレキシブルディスプレイ200をより良く展開させる及び折り畳ませることができる。
【0087】
第1の非屈曲部200aと第1のハウジング10の支持面102との間に位置する接着層、第1の非屈曲部200aと第1の支持体2の支持面21との間に位置する接着層、第2の非屈曲部200cと第2のハウジング30の支持面302との間に位置する接着層、及び第2の非屈曲部200cと第2の支持体3の支持面31との間に位置する接着層は、連続した全接着層であってもよく、又は点切れの接着層であってもよく、又はくり抜かれた領域を有する接着層であってもよい。接着層の特定の解決策は、本願のこの実施態様では厳密に限定されない。
【0088】
いくつかの実施形態では、図2に示されるように、第1の支持体2の支持面21は、第1のハウジング10の支持面102と面一であるため、第1の支持面401は、フレキシブルディスプレイ200に平坦で強力な支持を与えることができ、それにより、ユーザのタッチ操作及び画像の閲覧等のユーザ体験を向上させる。例えば、第1の支持体2の支持面21と第1のハウジング10の支持面102との両方が、平面であり、同一平面上にあり、第1の支持面401は、平面であり、フレキシブルディスプレイ200をより良く支持する。この場合に、フレキシブルディスプレイ200と第1の支持体2の支持面21との間の接着層は、フレキシブルディスプレイ200と第1のハウジング10の支持面102との間の接着層と同じ厚さであり得る。
【0089】
第1の支持体2の支持面21と第1のハウジング10の支持面102とが、互いに平行であり、僅かにずらされるときに、フレキシブルディスプレイ200が、フレキシブルディスプレイ200と第1の支持体2の支持面21との間の接着層の厚さと、フレキシブルディスプレイ200と第1のハウジング10の支持面102との間の接着層の厚さとの間の僅かな差により第1の支持面401に固定された後に、フレキシブルディスプレイ200の対応する領域は依然として平面領域であることが理解されよう。この場合に、第1の支持体2の支持面21が第1のハウジング10の支持面102と面一であることも考えられる。
【0090】
いくつかの他の実施形態では、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部200aと第1の支持体2の支持面21との間に固定した接続関係がない場合がある。すなわち、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部200aと第1の支持体2の支持面21との間には接続接着層はなく、それら両者は直接接触することができる。この場合に、第1の支持体2の支持面21と第1のハウジング10の支持面102とは互いに平行であり、第1の支持体2の支持面21は第1のハウジング10の第1の支持面102に対して僅かに突出しており、それによって、フレキシブルディスプレイ200は依然として平面的な支持を得ることができる。この場合に、第1の支持体2の支持面21が第1のハウジング10の支持面102と面一であることも考えられる。
【0091】
いくつかの他の実施形態では、第1のハウジング10の支持面102は、第1の支持体2に近い平面部分と、第1の支持体2から離れた円弧面部分とを含むことができ、第1の支持体2の支持面21は平面である。第1の支持体2の支持面21と第1のハウジング10の支持面102の平面部分とが、同一平面上にあるか、又は互いに平行であり、僅かにずれている。この場合に、第1の支持体2の支持面21が第1のハウジング10の支持面102と面一であることも考えられる。この実施形態では、第1の支持面401は、フレキシブルディスプレイ200を支持して、3D表示効果を提示することができる。
【0092】
第2の支持体3の支持面31と、第2のハウジング30の支持面302と、第2の支持体3の支持面31、第2のハウジング30の支持面302、及びフレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部200c等の間の接続関係との関連設計については、第1の支持体2の支持面21と、第1のハウジング10の支持面102と、第1の支持体2の支持面21、第1のハウジング10の支持面102、及びフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部200aの間の接続関係との技術的解決策を参照されたい。詳細については本願では説明しない。
【0093】
いくつかの実施形態では、図2に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して展開して開いた状態にすると、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに接近し、第1の支持面401は第2の支持面402と面一になる。この場合に、第1の支持面401及び第2の支持面402はフレキシブルディスプレイ200に平面支持を与えることができるため、フレキシブルディスプレイ200は、平坦で大面積ディスプレイを行うことができる。
【0094】
第1の支持面401が第2の支持面402と面一である場合には、第1の支持面401と第2の支持面402との両方が平面であり、第1の支持面401及び第2の支持面402が同一平面上にある場合、又は、第1の支持面401及び第2の支持面402の両方が平面であり、第1の支持面401及び第2の支持面402は、互いに平行であり、僅かにずれている場合が含まれる。第1の支持面401及び第2の支持面402は、互いに近接する平面部分と、互いに離れた円弧面部分とを含む。2つの平面部分は、同一平面上にあるか、又は互いに平行で、僅かにずれている。2つの円弧面部分は、フレキシブルディスプレイ200の2つの側縁を曲げて、3Dディスプレイ効果を得るために使用される。
【0095】
図4及び図5を一緒に参照されたい。図5は、図4に示される折畳み式機器100の別の角度からの構造の概略図である。図5に示される折畳み式機器100の画角は、図4に示される折畳み式機器100の画角に対して反転している。
【0096】
いくつかの実施形態では、中間ハウジング1は外側カバー11を含み、外側カバー11を曲げて、中間ハウジング1の内部空間12が形成される。中間ハウジング1は2つの端部カバー13をさらに含むことができる。2つの端部カバー13は、外側カバー11の両端にそれぞれ固定され、中間ハウジング1の内部空間12を外側カバー11と一緒に囲んでいる。例えば、2つの端部カバー13及び外側カバー11は、一体形成した構造であってもよく、又は組み立てることによって互いに固定してもよい。
【0097】
図4に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の支持体2は中間ハウジング1の内部空間12の一部を覆い、第2の支持体3は中間ハウジング1の内部空間12の一部を覆う。この場合に、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに近接しており、第1の支持体2の支持面21と第2の支持体3の支持面31との間の距離が比較的小さく、回転機構20は、二板構造を使用して、開いた状態でフレキシブルディスプレイ200の屈曲部200bに比較的完全な平面支持を与えることができる。
【0098】
例えば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の支持体2の支持面21を第2の支持体3の支持面31と接合して、屈曲領域の支持面(21及び31)を形成する。この場合に、折畳み式機器100の回転機構20は、開いた状態で屈曲領域の支持面(21及び31)を使用して、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部200bを完全に支持することができるので、フレキシブルディスプレイ200は、ユーザの押圧による凹み等の問題が生じにくい。これは、フレキシブルディスプレイ200の耐用年数及び信頼性を向上させるのに役立つ。
【0099】
第1の支持体2の支持面21を第2の支持体3の支持面31と接合する場合には、第1の支持体2の支持面21を第2の支持体3の支持面31に、これら両者の間にギャップなしで接続する場合が含まれ得る、又は第1の支持体2の支持面21を第2の支持体3の支持面31に、これら両者の間に小さいギャップで接近させる場合が含まれ得ることが理解されよう。第1の支持体2の支持面21と第2の支持体3の支持面31との間に小さなギャップがある場合に、ユーザが、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つギャップに対応する領域を押しても、明らかな凹みはフレキシブルディスプレイ200の対応する領域に形成されない。屈曲領域の支持面(21及び31)は、フレキシブルディスプレイ200に強力な支持を与えることができる。
【0100】
1つ又は複数のノッチを、第1の支持体2に関するものであり且つ第2の支持体3と対向する側に配置してもよく(詳細な説明については、以下を参照されたい)、1つ又は複数のノッチを、第2の支持体3に関するものであり且つ第1の支持体2と対向する側に配置してもよい(詳細な説明については、以下を参照されたい)。第1の支持体2のノッチは、第2の支持体3のノッチに対応する。これらのノッチを使用して、折畳み式機器100の移動過程において、第1の支持体2及び第2の支持体3が回転機構20の別の機械部分と干渉するのを防止して、回転機構20及び折畳み式機器100の回避を実現し、移動信頼性を向上させる。
【0101】
ノッチの面積も比較的小さく、フレキシブルディスプレイ200のノッチに対応する領域は、明らかな凹みを形成する代わりに、ユーザの押圧によって僅かに窪む可能性があることが理解されよう。また、いくつかの実施形態では、曲げることができ且つ特定の構造的強度を有する支持板又は補強板を、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つ折畳み式機器100と対向する側に配置することができる。支持板又は補強板は、少なくとも第1の支持体2のノッチ及び第2の支持体3のノッチを覆い、フレキシブルディスプレイ200の抗押圧強度を高める。
【0102】
図4及び図5に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の支持体2は中間ハウジング1から部分的にはみ出し、この部分は第1のハウジング10に固定して接続され、第2の支持体3は中間ハウジング1から部分的にはみ出し、この部分は第2のハウジング10に接続される。例えば、固定孔22が、第1の支持体2に関するものであり且つ中間ハウジング1からはみ出る部分に設けられ、固定孔103が、第1のハウジング10の第1の取付け溝101の溝壁に設けられ、第1の支持体2及び第1のハウジング10を、固定具を使用して互いに固定して接続することができる。固定孔32が、第2の支持体3に関するものであり且つ中間ハウジング1からはみ出る部分に設けられ、固定孔303が、第2のハウジング30の第2の取付け溝301の溝壁に設けられ、第2の支持体3及び第2のハウジング30を、固定具を使用して互いに固定して接続することができる。いくつかの他の実施形態では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30、並びに第2の支持体3及び第2のハウジング30は、溶接、接合等によって互いに固定してもよい。
【0103】
図4及び図5を再び参照されたい。第1のハウジング10は、第1の本体104と、2つの第1のバッフル板105とを含む。第1のハウジング10の支持面102は、第1の本体104に位置している。2つの第1のバッフル板105は、第1の本体104の2つの側面にそれぞれ固定され、第1のハウジング10の支持面102に対して突出する。第1の取付け溝101は、第1の本体104に位置しており、2つの第1のバッフル板105は、第1の取付け溝101の溝側壁を形成することができる。第1のハウジング10は、支持面102の反対側に配置された第1の背面106をさらに含む。例えば、第1の背面106は、支持面102と平行である。一実施形態では、第1のバッフル板105の高さは、回転機構20に近い方向に増加する。第1のバッフル板105の高さは、第1の背面106に直交する方向における第1のバッフル板105の寸法である。
【0104】
第2のハウジング30は、第2の本体304と、2つの第2のバッフル板305とを含む。第2のハウジング30の支持面302は、第2の本体304に位置している。2つの第2のバッフル板305は、第2の本体304の2つの側面にそれぞれ固定され、第2のハウジング30の支持面302に対して突出している。第2の取付け溝301は、第2の本体304に位置しており、2つの第2のバッフル板305は、第2の取付け溝301の溝側壁を形成することができる。第2のハウジング30は、支持面302の反対側に配置された第2の背面306をさらに含む。例えば、第2の背面306は支持面302と平行である。一実施形態では、第2のバッフル板305の高さは、回転機構20に近い方向に増加する。第2のバッフル板305の高さは、第2の背面306に垂直な方向における第2のバッフル板305の寸法である。
【0105】
図4及び図6を一緒に参照されたい。図6は、図2に示される折畳み式機器100の別の角度からの構造の概略図である。図6に示される折畳み式機器100の画角は、図2に示される折畳み式機器100の画角に対して反転している。
【0106】
いくつかの実施形態では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、中間ハウジング1は、第1の取付け溝101及び第2の取付け溝301に位置しており、第1のハウジング10及び第2のハウジング30は外側カバー11を覆う。第1の本体104の第1の取付け溝101が設けられた端部と、第2の本体304の第2の取付け溝301が設けられた端部とが接合される。2つの第1のバッフル板105は、2つの第2のバッフル板305に別々に接合され、第1のバッフル板105に関するものであり且つ第1の取付け溝101に近い端部は、第2のバッフル板305に関するものであり且つ第1の取付け溝101に近い端部に接合される。第1の背面106及び第2の背面306は面一で接合される。第1の本体104及び第2の本体304は、折畳み式機器100の背面側で(折畳み式機器100の前面がフレキシブルディスプレイ200を支持する側である)中間ハウジング1をシールドし、一対の第1のバッフル板105及び第2のバッフル板305は、折畳み式機器100の頂部で中間ハウジング1をシールドし、他の対の第1のバッフル板105及び第2のバッフル板305は、折畳み式機器100の底部で中間ハウジング1をシールドする。
【0107】
この実施形態では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30は、開いた状態で中間ハウジング1をシールドし、折畳み式機器100の裏側での自己シールドを実現し、中間ハウジング1を保護することができる。また、折畳み式機器100及び電子装置1000は完全な外観であり、外観エクスペリエンスが比較的良好であり、防水及び防塵性能が比較的良好である。また、折畳み式機器100を開いた状態に展開するときに、第1の本体104は第2の本体304と接合され、第1のバッフル板105は第2のバッフル板305と接合される。従って、折畳み式機器100の展開動作は、第1のハウジング10を第2のハウジング30と接合することによって停止することができ、展開中に折畳み式機器100が過度に折り畳まれるのを防止し、それによりフレキシブルディスプレイ200にかかる力を低減し、フレキシブルディスプレイ200及び電子装置1000の信頼性を向上させる。さらに、第1の背面106は第2の背面306と面一であるため、電子装置1000はデスクトップ等の場所に安定して配置され、それによりユーザ体験を向上させる。
【0108】
第1の本体104と第2の本体304との接合は、第1の本体104と第2の本体304とが互いに当接する場合を含む、又は第1の本体と第2の本体304との間に小さなギャップがある場合を含み得る。第1のバッフル板105と第2のバッフル板305との接合は、第1のバッフル板105と第2のバッフル板305とが当接する場合を含む、又は1のバッフル板105と第2のバッフル板305との間に小さなギャップがある場合を含み得る。第1の背面106と第2の背面306との接合は、第1の背面106と第2の背面306とが接合される場合を含む、又は第1の背面106と第2の背面306との間に小さなギャップがある場合を含み得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、第1のハウジング10の第1の取付け溝101は、相対的に浅い深さの第1の溝部と相対的に深い深さの第2の溝部とを含む階段状の溝として設計することができる。第1の取付け溝101の第1の溝部は、第1の支持体2の一部を固定するように構成され得、第1の取付け溝101の第2の溝部は、第1の支持体2の一部と第1の支持体2の一部とを収容するように構成され得る。第2のハウジング30の第2の取付け溝301は、相対的に浅い深さの第1の溝部と相対的に深い深さの第2の溝部とを含む階段状の溝として設計することができる。第2の取付け溝301の第1の溝部は、第2の支持体3の一部を固定するように構成され得、第2の取付け溝301の第2の溝部は、第2の支持体3の一部と中間ハウジング1の一部とを収容するように構成され得る。
【0110】
図3及び図4を再び参照されたい。いくつかの実施形態では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、中間ハウジング1は、第1の取付け溝101及び第2の取付け溝301から部分的にはみ出し、外側カバー11は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30に対して露出している。この実施形態では、第1のハウジング10、第2のハウジング30、及び外側カバー11は一緒に、折畳み式機器100及び電子装置1000の外観部分を形成する。従って、折畳み式機器100及び電子装置1000は、閉じた状態で背面自己シールドを実施することができ、これは外観の完全性を高めるのに役立ち、比較的良好な防水及び防塵性能を実現する。図3に示されるように、折畳み式機器100及び電子装置1000が閉じた状態にあるときに、厚みが、回転機構20に近い方向に増加する。
【0111】
例えば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、第1のバッフル板105を第2のバッフル板305と接合して一緒に第1の本体104と第2の本体304との間のギャップをシールドする。この場合に、閉じた状態の折畳み式機器100及び電子装置1000を完全に閉じることができる。これにより、外観エクスペリエンスだけでなく、防水及び防塵性能も向上する。
【0112】
折畳み式機器100が閉じた状態にあるときに、第1のバッフル板105に関するものであり且つ第1の背面106から離れた側は、第2のバッフル板305に関するものであり且つ第2の背面306から離れた側と接合される。接合は、2つの側面が互いに当接する場合を含む、又は2つの側面の間に小さなギャップが存在する場合を含み得る。
【0113】
第1のハウジング10の複数の構成要素は、一体形成してもよく、又は組み立てによって互いに固定してもよいことが理解されよう。第2のハウジング30の複数の構成要素は、一体形成してもよく、又は組み立てによって互いに固定してもよい。第1のハウジング10及び第2のハウジング30の特定の構成要素、処理方法等は、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0114】
図7及び図8を一緒に参照されたい。図7は、図4に示される回転機構20の部分構造の概略分解図である。図8は、図7に示される回転機構20の部分構造の概略分解図である。
【0115】
いくつかの実施形態では、図7及び図8に示されるように、回転機構20は、第1の回転シャフト41及び第2の回転シャフト42をさらに含む。図2及び図7を参照して、第1の回転シャフト41は中間ハウジング1及び第1の支持体2に挿入され、第2の回転シャフト42は中間ハウジング1及び第2の支持体3に挿入される。この場合に、第1の支持体2の一端が、第1の回転シャフト41を使用して中間ハウジング1に回転可能に接続され、第1の支持体2の他端が第1のハウジング10に固定して接続され、第2の支持体3の一端が、第2の回転シャフト42を使用して中間ハウジング1に回転可能に接続され、第2の支持体3の他端が、第2のハウジング30に固定して接続される。第1の支持体2、第2の支持体3、及び中間ハウジング1の間の単段の物理的シャフト回転機構20は、折畳み式機器100の主要な移動機構を形成する。部品点数が少なく、部品の嵌合関係が簡素で、自由度が1で、チェーンのサイズが短く、及び累積誤差が小さいため、主要な移動機構の制御精度が高い。これにより、折畳み式機器100の回転精度が向上し、電子装置1000の使い勝手を向上させるのに役立つ。
【0116】
例えば、第1の回転シャフト41が2つあり、第2の回転シャフト42が2つあり、2つの第1の回転シャフト41と2つの第2の回転シャフト42とが1対1の対応関係で配置される。いくつかの他の実施形態では、1つ又は3つ以上の第1の回転シャフト41と、1つ又は3つ以上の第2の回転シャフト42とが存在してもよい。第1の回転シャフト41の数は、第2の回転シャフト42の数と等しくてもよく、第1の回転シャフト41と第2の回転シャフト42とが1対1の対応関係で配置される、又は第1の回転シャフト41と第2の回転シャフト42とが千鳥状に配置される。第1の回転シャフト41の数は、代替的に、第2の回転シャフト42の数と等しくなくてもよい。第1の回転シャフト41及び第2の回転シャフト42の数、位置等は、本願のこの実施態様では厳密に限定されない。
【0117】
第1の支持体2には、第1の回転シャフト41を挿入するための回転シャフト孔23が設けられ、第2の支持体3には、第2の回転シャフト42を挿入するための回転シャフト孔33が設けられ、中間ハウジング1には、第1の回転シャフト41を挿入するための回転シャフト孔141と、第2の回転シャフト42を挿入するための回転シャフト孔151とが設けられる。第1の支持体2の回転シャフト孔23、第2の支持体3の回転シャフト孔33、及び中間ハウジング1の回転シャフト孔(141及び151)の特定の設定(例えば、数、位置、形状、及びサイズ)は、第1の回転シャフト41及び第2の回転シャフト42の挿入要件に適合する。
【0118】
いくつかの他の実施形態では、第1の支持体2は、代替的に、仮想シャフトを使用して中間ハウジング1に回転可能に接続してもよく、第2の支持体3は、代替的に、仮想シャフトを使用して中間ハウジング1に回転可能に接続してもよいことが理解されよう。例えば、第1の支持体2には円弧形状のアームが設けられ得、中間ハウジング1には円弧形状の溝が設けられ得、円弧形状のアームは円弧形状の溝に配置される。第1の支持体2は、円弧形状の溝と円弧形状のアームとの相対運動により、仮想シャフトを使用して中間ハウジング1に回転可能に接続される。第2の支持体3には円弧形状のアームが設けられ得、中間ハウジング1には円弧形状の溝が設けられ得、円弧形状のアームは円弧形状の溝に配置される。第2の支持体3は、円弧形状の溝と円弧形状のアームとの相対運動により、仮想シャフトを使用して中間ハウジング1に回転可能に接続される。
【0119】
図7図9を一緒に参照されたい。図9は、図7に示される回転機構20の別の角度からの構造の概略図である。図9に示される回転機構20の画角は、図7に示される回転機構20の画角に対して反転している。
【0120】
いくつかの実施形態では、回転機構20は、同期アセンブリ5をさらに含む。同期アセンブリ5は中間ハウジング1に取り付けられ、同期アセンブリ5の2つの端部はそれぞれ、第1の支持体2と第2の支持体とを接続するように構成される。同期アセンブリ5は、折畳み式機器100の移動過程において、第1の支持体2及び第2の支持体3が同期して回転できるように構成される。この場合に、折畳み式機器100及び電子装置1000の機構操作エクスペリエンスは比較的良好である。
【0121】
例えば、2つの同期アセンブリ5がある。いくつかの他の実施形態では、代替的に、1つ又は3つ以上の同期アセンブリ5があってもよい。同期アセンブリ5の数量及び位置は、本願のこの実施態様では厳密に限定されない。
【0122】
いくつかの実施形態では、回転機構20は、複数の減衰部材をさらに含む。複数の減衰部材は、第1の支持体2に取り付けられた第1の減衰部材6と、第2の支持体3に取り付けられた第2の減衰部材7とを含むことができる。複数の減衰部材は、折畳み式機器100が開いた状態にあるときに同期アセンブリ5を制限し、第1の支持体2及び第2の支持体3を制限するように構成される。このようにして、折畳み式機器100は、比較的大きな外力が加えられないときに、開いた状態のままであり、それによりユーザの使い勝手を向上させる。加えて、複数の減衰部材と同期アセンブリ5との間の協働によって、電子装置1000を開いた状態に展開する、及び閉じた状態に折り畳む過程においても抵抗力を与えることができるので、ユーザは機構操作のより良い感覚を経験することができる。
【0123】
例えば、回転機構20は、減衰部材の2つのグループを含み、減衰部材の2つのグループは、同期アセンブリ5の2つのグループにそれぞれ対応する。減衰部材の各グループは、第1の減衰部材6及び第2の減衰部材7を含み、第1の減衰部材6は、同期アセンブリ5の第1の支持体2に接続される部分に当接する又はこれをクランプし、第2の減衰部材7は、同期アセンブリ5の第2の支持体3に接続される部分に当接する又はこれをクランプし、制限を実施する。いくつかの他の実施形態では、回転機構20は、代替的に、減衰部材の1つ又は3つ以上のグループを含んでもよく、減衰部材の各グループは、代替的に、1つ又は3つ以上の減衰部材を含んでもよい。減衰部材の数量、及び減衰部材と同期アセンブリ5との間の対応関係は、本願のこの実施態様では厳密に限定されない。
【0124】
いくつかの他の実施形態では、減衰部材は、代替的に、中間ハウジング1に取り付けられ、同期アセンブリ5に関するものであり且つ中間ハウジング1に取り付けられる部分を制限することによって、第1の支持体2及び第2の支持体3を制限することができる。いくつかの他の実施形態では、代替的に、いくつかの減衰部材を中間ハウジング1に取り付けてもよく、いくつかの減衰部材を第1の支持体2に取り付けてもよく、いくつかの減衰部材を第2の支持体3に取り付けてもよく、同期アセンブリ5の複数の部品を制限し、それにより、第1の支持体2および第2の支持体3の制限信頼性を向上させることができる。中間ハウジング1に取り付けられる減衰部材の制限方法、構造等は、第1の支持体2及び第2の支持体3に取り付けられた減衰部材の制限方法、構造等とは異なり得ることが理解されよう。これは、本願では厳密に限定されない。
【0125】
図10及び図11を一緒に参照されたい。図10は、図8に示される中間ハウジング1の構造の概略分解図である。図11は、図10に示される中間ハウジング1の別の角度からの構造の概略図である。図11に示される中間ハウジング1の画角は、図10に示される中間ハウジング1の画角に対して反転している。
【0126】
いくつかの実施形態では、外側カバー11は、第1の湾曲部111、直線部112、及び第2の湾曲部113を含む。第1の湾曲部111と第2の湾曲部113との両方は、円弧形状であり、直線部112の2つの側面に別々に接続される。換言すると、第1の湾曲部111、直線部112、第2の湾曲部113が順次接続され、第1の湾曲部111及び第2の湾曲部113は、直線部112の同じ側に向けて屈曲する。
【0127】
この実施形態では、外側カバー11は、電子装置1000が閉じた状態にあるときに電子装置1000の外観エクスペリエンス及び保持エクスペリエンスを向上させるのに役立つ円弧に類似した形状を形成する。また、外側カバー11の中間部が直線部112であるため、外側カバー11の厚み(直線部112と直交する方向の寸法)が比較的薄く、折畳み式機器100が開いた状態にあるときの折畳み式機器100の全体の厚さは、比較的小さい。これにより、電子装置1000の軽量化及び薄型化が容易になる。
【0128】
いくつかの他の実施形態では、外側カバー11は、代替的に、円弧形状であってもよい。いくつかの他の実施形態では、外側カバー11は、代替的に、半円形状、半楕円形状、又は別の形状であってもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、図10に示されるように、中間ハウジング1は、第1の突出部14及び第2の突出部15をさらに含み、第1の突出部14と第2の突出部15との両方は、中間ハウジング1の内部空間12に位置しており、外側カバー11に固定される。例えば、第1の突出部14及び第2の突出部15は互いに離間しており、第1の突出部14は第1の湾曲部111に近接して配置され、第2の突出部15は第2の湾曲部113に近接して配置される。第1の突出部14は、外側カバー11の第1の湾曲部111と直線部112とを接続し得、第2の突出部15は、外側カバー11の第2の湾曲部113と直線部112とを接続し得、外側カバーの構造的強度を高める。いくつかの他の実施形態では、第1の突出部14及び第2の突出部15は、代替的に、一体構造として接続してもよい。この場合に、第1の突出部14及び第2の突出部15は、外側カバー11の第1の湾曲部111、直線部112、及び第2の湾曲部113を接続して、外側カバー11の構造的強度を高めることができる。
【0130】
回転シャフト孔141は第1の突出部14に形成され、回転シャフト孔151は第2の突出部15に形成される。図7を参照して、第1の回転シャフト41は、第1の突出部14の回転シャフト孔141及び第1の支持体2の回転シャフト孔23に挿入され、それによって第1の支持体2は第1の突出部14に回転可能に接続される。第2の回転シャフトシャフト42は、第2の突出部15の回転シャフト孔151及び第2の支持体3の回転シャフト孔33に挿入され、それによって第2の支持体3は第2の突出部15に回転可能に接続される。
【0131】
いくつかの実施形態では、図10に示されるように、第1の突出部14の頂部142が外側カバー11の直線部112から離れており、回転シャフト孔141は第1の突出部14の頂部142に配置される。第2の突出部15の頂部152が、外側カバー11の直線部112から離れており、回転シャフト孔151は、第2の突出部15の頂部152に配置される。図7及び図10を参照すると、第1の支持体2は第1のノッチ24を有しており、第1のノッチ24は第1の支持体2の回転シャフト孔23と連通している。第1の突出部14の頂部142は、第1の支持体2に埋め込まれるように第1のノッチ24に配置してもよい。第1の回転シャフト41は、第1の突出部14の頂部142に挿入され、第1の回転シャフト41は、第1のノッチ24と連通する回転シャフト孔23を通って第1の支持体2にさらに挿入される。第2の支持体3は第2のノッチ34を有しており、第2のノッチ34は第2の支持体3の回転シャフト孔33と連通している。第2の突出部15の頂部152は、第2の支持体3に埋め込まれるように第2のノッチ34に配置してもよい。第2の回転シャフト42は、第2の突出部15の頂部152に挿入され、第2の回転シャフト42は、第2のノッチ34と連通する回転シャフト孔33を通って第2の支持体3にさらに挿入される。第1の支持体2、第2の支持体3、中間ハウジング1を組み付けた後の概略図については、図4を参照されたい。
【0132】
この実施形態では、中間ハウジング1の回転シャフト孔(141及び151)の位置、第1の支持体2の回転シャフト孔23の位置、及び第2の支持体3の回転シャフト孔33の位置が設定され、それによって中間ハウジング1は第1の回転シャフト41を使用して第1の支持体2に回転可能に接続され、中間ハウジング1は第2の回転シャフト42を使用して第2の支持体3に回転可能に接続される。すなわち、中間ハウジング1は、確実な接続関係及び正確で安定した回転動作で、物理的なシャフトを使用して第1の支持体2及び第2の支持体3に回転可能に接続することができる。また、第1の突出部14と第1の支持体2との間の埋め込み関係によって、第1の突出部14及び第1の支持体2が回転中心に平行な方向で互いに制限することを可能にし、それにより回転可能な接続構造の信頼性を向上させる。また、第2の突出部15と第2の支持体3との間の埋め込み関係によって、第2の突出部15及び第2の支持体3が回転中心に平行な方向に互いに制限され、回転接続構造の信頼性を向上させる。
【0133】
例えば、図10に示されるように、1つの第1の突出部14及び1つの第2の突出部15が回転シャフト突出部の1つのグループであり、1つのグループの回転シャフト突出部を中間ハウジング1の頂部及び底部に別々に配置してもよく、回転シャフト突出部の2つのグループは、回転シャフトを使用して第1の支持体2及び第2の支持体3に回転可能に接続され、それによって中間ハウジング1に対する第1の支持体2及び第2の支持体3の回転が均一な力に耐え、滑らかになる。
【0134】
いくつかの実施形態では、図10に示されるように、中間ハウジング1は、第3の突出部16をさらに含み、第3の突出部16は、中間ハウジング1の内部空間12に位置しており、外側カバー11に固定される。第3の突出部16には、取付け溝が設けられ得、取付け溝161は略円弧形状である。取付け溝161の中間部は、取付け溝161の2つの側面に対して外側カバー11の直線部112に近づく方向にさらに窪んでいる。取付け溝161が比較的深い場合に、取付け溝161は、代替的に、外側カバー11の直線部112に部分的に形成してもよいことが理解されよう。例えば、取付け溝161は、順次接続される複数の溝部分を含み得、各溝部分の底壁は円弧面であり、回転溝162を各溝部の側壁に設けてもよい。第3の突出部16には固定孔163をさらに設けてもよい。複数の固定孔163が存在し得、固定孔163は取付け溝161の両側に配置される。第3の突出部16は外側カバー11の第1の湾曲部111、直線部112、及び第2の湾曲部113を接続して、外側カバー11の構造的強度を高めることができる。
【0135】
いくつかの実施形態では、図10及び図11に示されるように、中間ハウジング1は内側カバー17をさらに含み、内側カバー17は第3の突出部16に固定される。例えば、内側カバー17には固定孔171を設けてもよい。内側カバー17の固定孔171は、固定具を使用して第3の突出部16の固定孔163と連通し得、それによって内側カバー17は第3の突出部16に固定される。内側カバー17の数量は、第3の突出部16の数量と同じである。図11に示されるように、内側カバー17は突出部172を有しており、突出部172は略円弧形状である。突出部172は、順次接続される複数の円弧形状の凹面を含む。
【0136】
図12は、図8に示される中間ハウジング1のA-Aに沿って切り取った断面図である。内側カバー17は第3の突出部16に固定され、内側カバー17の突出部172と第3の突出部16とは共同で円弧形状の移動空間18を形成し、移動空間18は同期アセンブリ5を取り付けるために使用される。移動空間18は略円弧形状である。
【0137】
図13は、図8に示される同期アセンブリ5の構造の概略図である。
【0138】
いくつかの実施形態では、回転機構20の同期アセンブリ5は、第1の同期スイングアーム51、第2の同期スイングアーム52、及び歯車グループ53を含む。第1の同期スイングアーム51は、回転端部511及び可動端部512を含み、第2の同期スイングアーム52は、回転端部521及び可動端部522を含み、第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、歯車グループ53を使用して、第1の同期スイングアーム51の回転端部511と係合する。
【0139】
例えば、第1の同期スイングアーム51の回転端部511は、回転体511a、回転シャフト511b、歯車511cを含む。回転シャフト511bは回転体511aの前面及び/又は背面に固定され、歯車511cは回転体511aの周側面に固定される。第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、回転体521a、回転シャフト521b、及び歯車521cを含む。回転シャフト521bは回転体521aの前面及び/又は背面に固定され、歯車521cは回転体521aの周側面に固定される。
【0140】
第1の同期スイングアーム51の回転端部511の歯車511cは、歯車グループ53を使用して、第2の同期スイングアーム52の回転端部521の歯車521cと係合する。歯車グループ53は、複数の歯車シャフト531を含み得、複数の歯車シャフト531は互いに係合している。第1の同期スイングアーム51の回転端部511の歯車511cは、歯車グループ53の第1の同期スイングアーム51に近い端部歯車シャフト531と係合しており、第2の同期スイングアーム52の回転端部521の歯車521cは、歯車グループ53の第2の同期スイングアーム52に近い端部歯車シャフト531と係合している。例えば、各歯車シャフト531は、本体531a、回転シャフト531b、及び歯車531cを含む。回転シャフト531bは本体531aの前面及び/又は背面に固定され、歯車531cは本体531aの周側面に固定される。
【0141】
図12及び図13を参照すると、第1の同期スイングアーム51の回転端部511、歯車グループ53、及び第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、中間ハウジング1の移動空間18に配置され得る。第1の同期スイングアーム51の回転端部511は、中間ハウジング1に回転可能に接続される。第1の同期スイングアーム51の回転端部511の回転シャフト511bは、移動空間18の回転溝162の一部内に延びることができる。第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、中間ハウジング1に回転可能に接続される。第2の同期スイングアーム52の回転端部521の回転シャフト521bは、移動空間18の回転溝162の別の部分内に延びることができる。歯車グループ53の複数の歯車シャフト531は移動空間18内に順次配置され、各歯車シャフト531は中間ハウジング1に回転可能に接続される。各歯車シャフト531の回転シャフト531bは、移動空間18の回転溝162の別の部分内に延びることができる。
【0142】
例えば、第1の同期スイングアーム51の回転端部511、複数の歯車シャフト531、及び第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、円弧形状に配置される。この実施形態では、中間ハウジング1に取り付けられた同期アセンブリ5のいくつかの構造が円弧形状に配置されるため、中間ハウジング1の内部空間12の底部空間を十分に使用することができ、中間ハウジング1の内部空間12の頂部空間を解放して、画面収容空間を形成することができる。電子装置1000を閉じると、画面収容空間は、フレキシブルディスプレイ200の一部を収容するために使用される。このようにして、電子装置1000の部品配置のコンパクト性が改善され、電子装置1000のサイズが縮小される。
【0143】
歯車グループ53内の歯車シャフト531の数量、サイズ等は、製品形態及びサイズ等の特定のモデルに基づいて設計され得ることが理解されよう。これは、本願では厳密に制限されない。歯車シャフト531の数が多いほど、歯車シャフト531のサイズが小さくなり、それによってより多くのスペースが解放される。歯車グループ53の数が少ないほど、歯車シャフト531のサイズが大きくなり、歯車グループ53の累積伝達誤差が小さくなり、これは、移動精度を向上させるのに役立つ。
【0144】
図9を再び参照されたい。同期アセンブリ5は中間ハウジング1に取り付けられ、第1の同期スイングアーム51の可動端部512は中間ハウジング1の外側に位置しており、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は中間ハウジング1の外側に位置している。第1の同期スイングアーム51の可動端部512は、第1の支持体2に移動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第1の同期スイングアーム51の可動端部512は第1の支持体2に対して摺動及び回転する。第2の同期スイングアーム52の可動端部522は、第2の支持体3に移動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は第2の支持体3に対して摺動及び回転する。
【0145】
例えば、第1の支持体2には第1の摺動スロット25が設けられ、第1の同期スイングアーム51の可動端部512は第1の摺動スロット25内に配置される。第1の摺動スロット25のスロット壁の中間部分は窪んでおり、第1の摺動スロット25のガイド空間251を形成する。第1の同期スイングアーム51の可動端部512は回転シャフト512aを有しており、回転シャフト512aは第1の摺動スロット25のガイド空間251内に配置することができ、回転シャフト512aは、第1の摺動スロット25のガイド空間251内で摺動及び回転することができる。第1の摺動スロット25のガイド空間251と第1の同期スイングアーム51の可動端部512の回転シャフト512aとの間の協働により、第1の同期スイングアーム51の可動端部512を、第1の摺動スロット25の摺動方向に案内することができ、それによって、第1の同期スイングアーム51の可動端部512と、第1の支持体2との間の相対的な摺動動作をより容易に実施し、制御精度がより高くなる。
【0146】
第2の支持体3には第2の摺動スロット35が設けられ、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は第2の摺動スロット35内に配置される。第2の摺動スロット35のスロット壁の中間部分は窪んでおり、第2の摺動スロット35のガイド空間351を形成する。第2の同期スイングアーム52の可動端部522は回転シャフト522aを有しており、回転シャフト522aは第2の摺動スロット35のガイド空間351に配置され得、回転シャフト522aは、第1の摺動スロット25のガイド空間251内で摺動及び回転することができる。第2の摺動スロット35のガイド空間351と、第2の同期スイングアーム52の可動端部522の回転シャフト522aとの間の協働により、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は、第2の摺動スロット35の摺動方向に案内することができ、それによって第2の同期スイングアーム52の可動端部522と第1の支持体2との間の相対的な摺動動作をより容易に実施し、制御精度がより高くなる。
【0147】
いくつかの実施形態では、図9に示されるように、第1の支持体2には第1の制限スロット26がさらに設けられ、第1の制限スロット26は第1の摺動スロット25と連通している。第1の減衰部材6は、第1の制限スロット26内に配置され、第1の摺動スロット25内に部分的に延び得る。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の減衰部材6は、第1の同期スイングアーム51の可動端部512に当接する。具体的には、第1の制限スロット26は、第1の摺動スロット25のガイド空間251と連通しており、第1の減衰部材6は、第1の同期スイングアーム51の可動端部512の回転シャフト512aに当接することができる。
【0148】
第2の支持体3には、第2の制限スロット36がさらに設けられ、第2の制限スロット36は、第2の摺動スロット35と連通する。第2の減衰部材7は、第2の制限スロット36内に配置され、第2の摺動スロット35内に部分的に延び得る。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第2の減衰部材7は、第2の同期スイングアーム52の可動端部522に当接する。具体的には、第2の制限スロット36は、第2の摺動スロット35のガイド空間351と連通し、第2の減衰部材7は、第2の同期スイングアーム52の可動端部522の回転シャフト522aに当接することができる。
【0149】
図14及び図15を一緒に参照されたい。図14は、図9に示される第1の減衰部材6の構造の概略図である。図15は、図14に示される第1の減衰部材6の構造の概略分解図である。
【0150】
いくつかの実施形態では、第1の減衰部材6は、弾性減衰部材であってもよい。第1の減衰部材6は、ホルダー61と弾性部材62とを含む。ホルダー61は剛体構造であり、外力に対して変形し難い。弾性部材62は、弾性構造であり、外力に対して変形し易い。ホルダー61は、制御部611と当接部612とを含む。弾性部材62の一端がホルダー61の制御部611に取り付けられ、他端が第1の制限スロット26のスロット壁に当接する。この場合に、ホルダー61の当接部612は、弾性部材62の弾性力により、第1の制限スロット26の他方の側のスロット壁に当接することができる。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、ホルダー61の当接部612が第1の同期スイングアーム51の可動端部512にクランプされる。
【0151】
この実施態様では、第1の減衰部材6の弾性部材62は、外力の下で変形することができるので、第1の減衰部材6は、第1の同期スイングアーム51の可動端部512に対して、可動端部512の回転シャフトの両側の間でスムーズに動くことができ、それにより、第1の減衰部材6と第1の同期スイングアーム51の可動端部512との間の制限信頼性を向上させる。
【0152】
第1の減衰部材6は緩衝材63をさらに含んでもよく、緩衝材63はホルダー61の当接部612に取り付けられる。緩衝材63は、剛性の小さい材料(例えば、ゴム)で作製してもよく、それによって、外力を受けたときに、緩衝材63は、変形により衝撃力を吸収することができ、それにより緩衝を実現することができる。緩衝材63がホルダー61の当接部612にスリーブ化されているので、第1の減衰部材6は、緩衝機能を有する第1の緩衝材63を使用して、第1の同期スイングアーム51の可動端部512に当接する。これにより、長時間の相対移動過程において第1の減衰部材6のホルダー61と第1の同期スイングアーム51の可動端部512とが摩耗するリスクを低減し、第1の減衰部材6の制限信頼性を向上させることができ、それによって、回転機構20の信頼性が向上する。
【0153】
第2の減衰部材7の構造を、第1の減衰部材6の構造と同じにして、折畳み式機器100の材料の種類を簡素化し、コストを削減することができる。第2の減衰部材7の構造は、本願のこの実施態様では詳細に説明していない。
【0154】
上記の実施形態では、減衰部材の構造が一例を使用して示されることが理解されよう。本願のこの実施形態における減衰部材は、別の構造を有してもよく、例えば、弾性ゴムブロックが使用される。前述の実施形態の減衰部材は、折畳み式機器100が開いた状態にあるときに、同期アセンブリ5を制限する。いくつかの他の実施形態では、折畳み式機器100は、代替的に、同期アセンブリ5を閉鎖状態に制限する減衰部材を含んでもよい。制限方法及び減衰部材の構造については、前述の実施形態を参照されたい。
【0155】
図9を再び参照されたい。いくつかの実施形態では、第1の支持体2は、第1の支持板27、第1の隆起部28、及び第2の隆起部29を含む。第1の支持体2の支持面21は、第1の支持板27に形成される。第1の支持板27は固定面271をさらに含み、第1の支持板27の固定面271は支持面21の反対側に配置される。第1の隆起部28と第2の隆起部29との両方が、第1の支持板27の固定面271に固定される。第1の隆起部28の高さは、第2の隆起部29の高さより低い。第1の支持体2の回転シャフト孔23は、第1の支持板27に形成してもよく、又は第1の隆起部28に形成してもよい。第1の隆起部28を配置することにより、回転シャフト孔23の配置難易度を軽減できるだけでなく、第1の支持体2に関するものであり且つ回転シャフト孔23の周りに位置する部分の構造的強度不足を回避することができる。第1の支持体2の第1の摺動スロット25及び第1の制限スロット26は、第2の隆起部29に形成することができる。第1の支持体2の固定孔22は、第2の隆起部29にも形成することができる。
【0156】
第2の支持体3は、第2の支持板37、第3の隆起部38、及び第4の隆起部39を含む。第2の支持体3の支持面31は、第2の支持板37に形成される。第2の支持板37は固定面371をさらに含み、第2の支持板37の固定面371は、支持面31の反対側に配置される。第3の隆起部38と第4の隆起部39との両方が、第2の支持板37の固定面371に固定される。第2の支持体3の回転シャフト孔33は、第2の支持板37に形成してもよく、又は第3の隆起部38に形成してもよい。第3の隆起部38を配置することにより、回転シャフト孔33の配置難易度を軽減できるだけでなく、第2の支持体3に関するものであり且つ回転シャフト孔33の周りに位置する部分の構造的強度不足を回避することができる。第2の支持体3の第2の摺動スロット35及び第2の制限スロット36は、第4の隆起部39に形成してもよい。第2の支持体3の固定孔32も第4の隆起部39に形成してもよい。
【0157】
第1の支持体2及び第2の支持体3は、支持板をベースとして使用し、対応する隆起部を、接続構造体を配置する必要がある場所に配置して、構造配置を実現することが理解されよう。これにより、第1の支持体2及び第2の支持体3の構造を簡素化し、全体の軽量を軽減することができる。
【0158】
第1の支持体2の第1のノッチ24は、第1の隆起部28及び第1の支持板27を貫通する。第1の支持体2には第3のノッチ210をさらに設けてもよく、第3のノッチ210は第1の支持板27に形成され、第3のノッチ210は、同期アセンブリ5の第1の同期スイングアーム51を回避するように構成される。第2の支持体3の第2のノッチ34は、第3の隆起部38及び第2の支持板37を貫通する。第2の支持体3には第4のノッチ310をさらに設けてもよく、第4のノッチ310は第2の支持板37に形成され、第4のノッチ310は、同期アセンブリ5の第2の同期スイングアーム52を回避するように構成される。
【0159】
第1の支持体2は一体形成した機械部品であってもよく、第2の支持体3は一体形成した機械部品であってもよい。この実施形態では、第1の支持体2と第2の支持体3との両方が一体形成した機械部品であるため、回転機構20の部品点数が削減され、回転機構20の動作信頼性が向上する。いくつかの他の実施形態では、代替的に、複数の構成要素を使用して第1の支持体2を組み立て一体構造を形成することができ、代替的に、複数の構成要素を使用して第2の支持体3を組み立てて一体構造を形成することができる。第1の支持体2及び第2の支持体3の特定の構造、加工方法等は、本願では厳密に限定されない。
【0160】
以下では、電子装置1000の複数の断面図を参照して、主に電子装置1000の構造について説明する。
【0161】
図16及び図17を一緒に参照されたい。図16は、図1に示される電子装置1000のB-Bに沿った断面の断面図である。図17は、図3に示される電子装置1000のC-Cに沿って切り取った断面図である。換言すると、図16に示される電子装置1000は開いた状態であり、図17に示される電子装置1000は折り畳んだ状態である。
【0162】
第1の支持体2の一端が、第1の回転シャフト41を使用して中間ハウジング1に回転可能に接続され、第1の支持体2の他端が、第1のハウジング10の第1の取付け溝101に固定して取り付けられる。すなわち、第1の支持体2の一端が中間ハウジング1に回転可能に接続され、他端が第1のハウジング10に固定して接続される。第1の支持体2の支持面21を第1のハウジング10の支持面102と接合して、第1の支持面401を形成する。第2の支持体3の一端が、第2の回転シャフト42を使用して中間ハウジング1に回転可能に接続され、第2の支持体3の他端が、第2のハウジング30の第2の取付け溝301に固定して取り付けられる。すなわち、第2の支持体3の一端が中間ハウジング1に回転可能に接続され、他端が第2のハウジング30に固定して接続される。第2の支持体3の支持面31を第2のハウジング30の支持面302と接合して、第2の支持面402を形成する。
【0163】
図16に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して展開して開いた状態にすると、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに接近し、第1の支持面401は第2の支持面402と面一になる。第1の支持面401及び第2の支持面402は共にフレキシブルディスプレイ200を支持し、フレキシブルディスプレイ200は平坦な形態である。
【0164】
図17に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに遠ざかり、第1の支持面401及び第2の支持面402は、中間ハウジング1から離れる方向に互いに徐々に近づく。第1の支持面401はフレキシブルディスプレイ200の一部を支持し、第2の支持面402はフレキシブルディスプレイ200の一部を支持し、フレキシブルディスプレイ200の一部が、曲げられ、第1の支持面401及び第2の支持面402から切り離され、フレキシブルディスプレイ200の断面形状は、野球ボールの形状に似ている。
【0165】
この実施形態では、電子装置1000は、折畳み式機器100を使用してスクリーン(画面)の内側への折畳みを実施し、電子装置1000を曲げることができる。折畳み式機器100の回転機構20の主な移動機構は、第1の支持体2、第2の支持体3、中間ハウジング1の間の単段の物理的なシャフト回転機構である。部品点数が少なく、部品の嵌合関係が簡素で、自由度が1で、チェーンのサイズが短く、累積誤差が小さいため、回転機構20の主要な移動機構は制御精度が高い。これにより、折畳み式機器100の回転精度が向上し、電子装置1000の使い勝手の向上に役立つ。
【0166】
図16に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の支持体2は中間ハウジング1の内部空間12の一部を覆い、第2の支持体3は中間ハウジング1の内部空間12の一部を覆う。この場合に、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに近接しており、第1の支持体2の支持面21と第2の支持体3の支持面31との間の距離が比較的小さく、回転機構20は、二板構造を使用して、開いた状態でフレキシブルディスプレイ200の屈曲部200bに比較的完全に平坦な支持を与えることができる。例えば、折畳み式機器100が開いた状態にあるときに、第1の支持体2及び第2の支持体3は接合され、フレキシブルディスプレイ200により強力な支持を与える。
【0167】
図17に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、第1の支持体2は中間ハウジング1の内部空間12に部分的に延び、第2の支持体3は中間ハウジング1の内部空間12に部分的に延びる。この実施形態では、折畳み式機器100が閉じた状態にあるときに、第1の支持体2及び第2の支持体3は、中間のハウジング1の内部空間12に部分的に延び、第1の支持体2と第2の支持体3との間に位置し且つ中間ハウジング1の内部空間12にある空間の一部を解放して、画面収容空間を形成し、フレキシブルディスプレイ200は、中間ハウジング1の内部空間12に部分的に延びることにより、空間利用を改善することができる。このようにして、電子装置1000の構成要素がよりコンパクトに配置され、それにより電子装置1000の小型化が促進される。
【0168】
図16に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、第1の支持体2は中間ハウジング1の外側カバー11の一方の側縁に当接し、第2の支持体3は外側カバー11の他方の側縁に当接する。外側カバー11は、折畳み式機器100が開いた状態にあるときに、第1の支持体2及び第2の支持体3を止めて、展開中に折畳み式機器100が過度に折り畳まれるのを防止することができる。このようにして、フレキシブルディスプレイ200にかかる力を軽減し、フレキシブルディスプレイ200及び電子装置1000の信頼性が向上する。
【0169】
図16に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が開いた状態にあるときに、中間ハウジング1は第1の取付け溝101及び第2の取付け溝301に位置しており、第1のハウジング10及び第2のハウジング30は外側カバー11を覆っている。図17に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、中間ハウジング1は第1の取付け溝101及び第2の取付け溝301から部分的にはみ出し、外側カバー11は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30に対して露出している。この実施形態では、折畳み式機器100が開いた状態と閉じた状態との間で切り替わる過程において、中間ハウジング1は第1のハウジング10及び第2のハウジング30に対して徐々に露出又は隠され、これら3つが互いに協働して、折畳み式機器100及び電子装置1000の背面自己シールドを実現する。これにより、外観の完全性並びに防水及び防塵性能が向上する。
【0170】
図17に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、第1のハウジング10の第1のバッフル板105は、第2のハウジング30の第2のバッフル板305と接合され、第1のハウジング10の第1の本体104と第2のハウジング30の第2の本体304との間のギャップを一緒にシールドする。この場合に、折畳み式機器100及び電子装置1000は、外観自己シールドを実施する。
【0171】
図18及び図19を一緒に参照されたい。図18は、図1に示される電子装置1000のD-Dに沿った断面の断面図である。図19は、図3に示される電子装置1000のE-Eに沿って切り取った断面図である。
【0172】
第1の同期スイングアーム51の回転端部511、歯車グループ53、及び第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、中間ハウジング1の移動空間18に配置される。第1の同期スイングアーム51の回転端部511は中間ハウジング1に回転可能に接続され、第1の同期スイングアーム51の可動端部512は第1の支持体2に移動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第1の同期スイングアーム51の可動端部512は、第1の支持体2に対して摺動及び回転する。第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、中間ハウジング1に回転可能に接続され、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は、第2の支持体3に移動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程において、第2の同期スイングアーム52の可動端部522は、第2の支持体3に対して摺動及び回転する。第2の同期スイングアーム52の回転端部521は、歯車グループ53を使用して第1の同期スイングアーム51の回転端部511と係合する。
【0173】
この実施形態では、折畳み式機器100を展開して折り畳む過程において、第1の支持体2に対する第1の同期スイングアーム51の摺動及び回転動作は、第2の支持体3に対する第2の同期スイングアーム52の摺動及び回転動作と対称的であり、それによって、中間ハウジング1に対する第1の支持体2及び第2の支持体3の回転動作が同期する。すなわち、第1の支持体2及び第2の支持体3は互いに同期して接近する又は離れる。従って、中間ハウジング1に対する第1のハウジング10及び第2のハウジング30の回転動作は、同期が良好であり、それにより、折畳み式機器100及び電子装置1000の機構操作エクスペリエンスが向上する。
【0174】
図18に示されるように、第1の同期スイングアーム51の回動端部511、歯車グループ53、第2の同期スイングアーム52の回動端521が円弧形状に配置されるため、中間ハウジング1の内部空間12の底部空間は完全に利用され、それによって、中間ハウジング1の内部空間12の頂部空間が解放され、画面収容空間が形成される。フレキシブルディスプレイ200が閉じた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200の一部を中間ハウジング1の内部空間に収容することができる。これにより、電子機器1000の部品配置のコンパクト性を向上させ、電子機器1000のサイズを縮小するのに役立つ。
【0175】
前述の説明は、本願の特定の実施態様に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示した技術的範囲内で当業者によって容易に想起されるあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲内にあるものとする。矛盾が生じない場合に、本願の実施形態と実施形態の特徴とを相互に組み合わせることができる。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
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