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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】折畳みテーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 3/08 20060101AFI20240208BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
A47B3/08 C
A47B13/02
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020012613
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2021115389
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】506090358
【氏名又は名称】エビスファニチャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085110
【弁理士】
【氏名又は名称】千明 武
(72)【発明者】
【氏名】上田 晃広
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 浩司
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-140418(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0209559(US,A1)
【文献】特開2009-061265(JP,A)
【文献】特開2011-143053(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 3/08
A47B 3/091
A47B 13/00-13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板の下面に複数のアングル枠を固定し、該アングル枠内にメインロックカムを配置し、該メインロックカムの側面にプレートカムを突設し、該プレートカムに第1および第2係合部を形成するとともに、前記メインロックカムの上部に平坦な係合面を形成し、前記アングル枠内にロックカムを配置し、該ロックカムをプレートカムの前記第1および第2係合部の近傍を旋回可能に配置し、前記第1および第2係合部と係脱可能に設けるとともに、脚支柱の内側に脚継手を配置し、該脚継手の間に天板を支持するセンター軸を配置し、前記脚継手の内側に前記メインロックカムを配置し、天板の使用時、ロックカムの第1係合部をプレートカムの第1係合部に係合し、天板を水平に形成可能にするとともに、メインロックカムの前記平坦な係合面をアングル枠の内側面に係合し、天板の逆転を防止可能する一方、天板の折畳み時、ロックカムの第2係合部をメインロックカムの側面のプレートカムの第2係合部に係合し、天板を折畳み可能にした折畳みテーブルにおいて、メインロックカムの内側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面にロックアームを突設し、天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の内面上部と係合し、天板の逆転を防止可能にしたことを特徴とする折畳みテーブル。
【請求項2】
前記脚継手の内側面に枢支軸を突設し、該枢支軸の間に天板を支持するセンター軸を配置し、該センター軸の両端部に枢支軸を挿入し、センター軸を支持した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項3】
前記アングル枠の側面の対向位置に通孔を形成し、該通孔にセンター軸の端部を回動可能に挿入し、該センター軸を介し天板を回動可能に支持した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項4】
前記センター軸の端部に複数の切欠溝を形成し、前記枢支軸の基部に前記切欠溝と係合可能な複数の凸部を設けた請求項2記載の折畳みテーブル。
【請求項5】
前記センター軸の両端部周面の対向位置に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記ロックアームを挿入し、その先端部をセンター軸の周面から突出した請求項1記載の折畳みテーブル
【請求項6】
前記枢支軸の先端部にロックアームの側部を収容可能な略山形形状の切欠部を形成し、該切欠部の開口幅を先端側に漸増するとともに、ロックアームの側面の上下の隅角部に複数の切欠部を形成し、該切欠部に前記枢支軸の開口側端部を係合可能にした請求項2記載の折畳みテーブル。
【請求項7】
前記ロックアームの側面にセンター軸の端部周面に係合可能なストッパを突設した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項8】
前記ロックアームの側面に複数の凹孔とネジ孔を形成し、前記枢支軸の切欠溝内に前記凹孔に挿入可能な係合ピンを形成し、前記ネジ孔に脚継手の外側からボルトをねじ込んだ請求項記載の折畳みテーブル。
【請求項9】
前記メインロックカムの内側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面をセンター軸の周面に係合可能に配置した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項10】
前記ロックアームをセンター軸の外径よりも長尺に形成し、該ロックアームをセンター軸の周面の対向位置に形成した貫通孔に挿入し、その先端部をセンター軸周面の外部に突出した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項11】
前記ロックアームの長さをセンター軸の外径の略1.7倍に形成し、その横断面を前記貫通孔に挿入可能な矩形に形成するとともに、前記貫通孔を矩形に形成した請求項記載の折畳みテーブル。
【請求項12】
前記脚継手の外側の上部にボルト挿通孔を形成し、該ボルト挿通孔の奥部を脚継手の内側面に突設した枢支軸内の通孔に連通し、前記ボルト挿通孔にボルトを挿入し、その螺軸を前記通孔を介してロックアームのネジ孔にねじ込み、枢支軸にロックアームを連結した請求項2記載の折畳みテーブル。
【請求項13】
天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の上面に係合可能に配置した請求項1記載の折畳みテーブル。
【請求項14】
前記脚継手と枢支軸を一体成形した請求項2記載の折畳みテーブル。
【請求項15】
前記脚継手の内側面の上下位置にボルト挿入孔を形成し、該ボルト挿入孔の奥部に通孔を形成するとともに、脚継手の外側面の上下位置に係合ピンを突設し、該係合ピンを隣接する脚支柱のピン孔に挿入し、ボルト挿入孔に挿入したボルトを脚支柱の内側に埋設したナットにねじ込み、脚継手を脚支柱に連結可能にした請求項1記載の折畳みテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品点数を低減し構成を簡潔化して、容易かつ安価に製作できるとともに、メインロックカムを脚支柱ないし脚継手の側方へ離間して配置し、従来のようにジョイントカバーないしジョイント部材や連結板、ロックリンクが脚支柱の上部に集中する機構やデザインおよびそれらの機能の定形化を回避し、それらの機構やデザインおよび機能を一新して新規な折畳みテーブルを提案するとともに、アングル枠を介し天板をセンター軸に回動かつ安定して支持し、しかもセンター軸を強固に支持するようにした折畳みテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
折畳みテーブルのなかに、天板の下面の両側にアングル状の下枠を固定し、該下枠の内側に上端部を異形のジョイントカバーで被覆した連結板を配置し、前記ジョイントカバーに山形の複数の係合部を形成し、前記連結板にロックリンクと係合可能な係合溝を形成するとともに、該連結板の上部を下枠の側面に回動可能に枢着し、前記連結板を脚支柱の上部に取付け、下枠の内側面にロックリンクを回動可能に取付け、天板の使用時にロックリンクを連結板の係合溝に係合し、ジョイントカバーの二つの係合部を下枠の上面に係合して天板を水平に支持し、天板の折畳み時にハンドルを上方に回動し、ロックリンクを連結板の係合溝から引き抜いて枢支ピンを中心に天板を回動し、ジョイントカバーをロックリンクの先端部の近傍に旋回させ、ロックリンクの先端部をジョイントカバーの係合溝に係合させて、天板の折畳み状態を保持させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、この折畳みテーブルは、ジョイントカバーや連結板、ロックリンクが脚支柱の上部に集中し、その機構やデザインおよびそれらの機能が定形化するとともに、左右一対の下枠の間に補強片を配置して天板を支持し、また左右の連結板に支持枠の両端部を連結して補強しているため、部品点数が多く構成が複雑で製作に手間が掛かる等の問題があった。
しかも、連結板の内側面に角管状の支持枠の端部の溶接を要するうえに、内外側の支持脚の上部を角管状の連結管で溶接しているため、それらの溶接作業が煩雑で手間が掛かり、各部の組み立てや取付けが複雑になる等の問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、天板の下面にアングル状の下枠を固定し、該下枠の内側にアルミダイカスト製のジョイント部材を配置し、該ジョイント部材の上部周面に枢支溝と二つの係合溝を形成し、該ジョイント部材を内側の脚支柱に挿入し、該脚支柱の内側に補強枠の端部に設けた掛止板を取付け、この掛止板の端縁を屈曲した掛止片を脚支柱に掛け止める一方、内外側の脚支柱の上部に接続金具を溶接して連結し、前記ジョイント部材の前後に係止部を備えたブラケットと、ジョイント部材の係合溝に係合可能なロックリンクと、該ロックリンクを係脱作動可能な操作レバーとを配置し、天板の使用時にブラケットの係止部をジョイント部材の枢支溝に係合し、ロックリンクをジョイント部材の係合溝に係合して天板を水平に支持し、天板の折畳み時に操作レバーを上方に回動し、ロックリンクをジョイント部材の係合溝から引き抜いて、枢軸を中心に天板を回動し、ジョイント部材をロックリンクの先端部の近傍に旋回させ、ロックリンクの先端部をジョイント部材の係合溝に係合させて、天板の折畳み状態を保持させるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、この折畳みテーブルは、ジョイント部材やブラケット、ロックリンクが脚支柱の上部に集中し、その機構やデザインおよびそれらの機能が定形化するとともに、左右一対の下枠の間に補強枠を配置して天板を支持し、また左右の掛止片に鋼管製の補強枠を連結して補強しているため、部品点数が多く構成が複雑で製作に手間が掛かる等の問題があった。
しかも、内外側の脚支柱の上部に接続金具の溶接を要して作業が煩雑で手間が掛かり、各部の組み立てや取付けが複雑になる等の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-86206号公報
【文献】特開2013-144086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題を解決し、部品点数を低減し構成を簡潔化して、容易かつ安価に製作できるとともに、メインロックカムを脚支柱ないし脚継手の側方へ離間して配置し、従来のようにジョイントカバーないしジョイント部材や連結板、ロックリンクが脚支柱の上部に集中する機構やデザインおよびそれらの機能の定形化を回避し、それらの機構やデザインおよび機能を一新して新規な折畳みテーブルを提案するとともに、アングル枠を介し天板をセンター軸に回動かつ安定して支持し、しかもセンター軸を強固に支持するようにした折畳みテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、天板の下面に複数のアングル枠を固定し、該アングル枠内にメインロックカムを配置し、該メインロックカムの側面にプレートカムを突設し、該プレートカムに第1および第2係合部を形成するとともに、前記メインロックカムの上部に平坦な係合面を形成し、前記アングル枠内にロックカムを配置し、該ロックカムをプレートカムの前記第1および第2係合部の近傍を旋回可能に配置し、前記第1および第2係合部と係脱可能に設けるとともに、脚支柱の内側に脚継手を配置し、該脚継手の間に天板を支持するセンター軸を配置し、前記脚継手の内側に前記メインロックカムを配置し、天板の使用時、ロックカムの第1係合部をプレートカムの第1係合部に係合し、天板を水平に形成可能にするとともに、メインロックカムの前記平坦な係合面をアングル枠の内側面に係合し、天板の逆転を防止可能する一方、天板の折畳み時、ロックカムの第2係合部をメインロックカムの側面のプレートカムの第2係合部に係合し、天板を折畳み可能にした折畳みテーブルにおいて、メインロックカムの内側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面にロックアームを突設し、天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の内面上部と係合し、天板の逆転を防止可能にしている。
【0009】
請求項2の発明は、前記脚継手の内側面に枢支軸を突設し、相対する枢支軸の間に天板を回動可能に支持するセンター軸を配置し、センター軸の両端部内に枢支軸を挿入し、センター軸を支持し、センター軸を安定して支持するようにしている。
請求項3の発明は、アングル枠の側面の対向位置に通孔を形成し、該通孔にセンター軸の端部を回動可能に挿入し、該センター軸を介し天板を回動可能に支持し、天板の回動支持機構を簡潔化して部品点数を低減するようにしている。
請求項4の発明は、センター軸の端部に複数の切欠溝を形成し、前記枢支軸の基部に前記切欠溝と係合可能な複数の凸部を設け、枢支軸の所定位置にセンター軸を正確に取付けるとともに、切欠溝と凸部の係合によってセンター軸の捩れを防止し、メイインロックカムの安定した取付けと作動を確保するようにしている。
請求項5の発明は、前記センター軸の両端部周面の対向位置に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記ロックアームを挿入し、その先端部をセンター軸の周面から突出し、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合可能にしている。
【0010】
請求項6の発明は、前記枢支軸の先端部にロックアームの側部を収容可能な略山形形状の切欠部を形成し、該切欠部の開口幅を先端側に漸増するとともに、前記ロックアームの側面の上下の隅角部に複数の切欠部を形成し、該切欠部に前記切欠部の開口側端部を係合可能にし、切欠部によって枢支軸の先端部との係合を確実かつ強固に保持するようにしている。
請求項7の発明は、ロックアームの側面にセンター軸の端部周面に係合可能なストッパを突設し、ロックアームの側面に枢支軸の先端部を固定する際、枢支軸の切欠溝の周縁をストッパに係合させて、容易かつ正確に位置決めするようにしている。
請求項8の発明は、ロックアームの側面に複数の凹孔とネジ孔を形成し、前記枢支軸の切欠溝内に前記凹孔に挿入可能な係合ピンを形成し、前記ネジ孔に脚継手の外側からボルトをねじ込み、枢支軸の先端にロックアームを強固に取付けるようにしている。
【0011】
請求項9の発明は、メインロックカムの側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面をセンター軸の周面に係合可能に配置し、メインロックカムをセンター軸の周面に容易かつ正確に位置決めし得るようにしている。
請求項10の発明は、前記ロックアームをセンター軸の外径よりも長尺に形成し、該ロックアームをセンター軸の周面の対向位置に形成した貫通孔に挿入し、その先端部をセンター軸周面の外部に突出し、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合可能にしている。
請求項11の発明は、ロックアームの長さをセンター軸の外径の略1.7倍に形成し、その横断面を矩形に形成するとともに、前記貫通孔を矩形に形成し、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合可能に配置し、ロックアームを堅牢に構成して、ロックアームの先端部とアングルの上面との係合を安定して実現するようにしている。
【0012】
請求項12の発明は、脚継手の外側の上部にボルト挿通孔を形成し、該ボルト挿通孔の奥部を脚継手の内側面に突設した枢支軸内の通孔に連通し、ボルト挿通孔にボルトを挿入し、その螺軸を前記通孔を介して、枢支軸の端部に配置したロックアームのネジ孔にねじ込み、ロックアームを枢支軸に確実かつ強固に連結するようにしている。
請求項13の発明は、天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の上面に係合可能に配置し、天板の折畳み時の逆転を防止し、天板の安定した折畳み状態を得られるようにしている。
請求項14の発明は、脚継手と枢支軸を一体成形し、部品点数を低減して組み立てを簡便に行えるようにしている。
請求項15の発明は、脚継手の内側面の上下位置にボルト挿入孔を形成し、該ボルト挿入孔の奥部に通孔を形成するとともに、脚継手の外側面の上下位置に係合ピンを突設し、該係合ピンを隣接する脚支柱のピン孔に挿入し、ボルト挿入孔に挿入したボルトを脚支柱の内側に埋設したナットにねじ込み可能にし、脚継手を脚支柱に確実かつ強固に連結するようにしている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、メインロックカムの内側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面にロックアームを突設し、天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の内面上部と係合したから、天板の逆転を防止することができる。
請求項2の発明は、前記脚継手の内側面に枢支軸を突設し、相対する枢支軸の間に天板を回動可能に支持するセンター軸を配置し、センター軸の両端部内に枢支軸を挿入したから、センター軸を安定して支持することができる。
請求項3の発明は、アングル枠の側面の対向位置に通孔を形成し、該通孔にセンター軸の端部を回動可能に挿入し、該センター軸を介し天板を回動可能に支持したから、天板の回動支持機構を簡潔化し部品点数を低減することができる。
請求項4の発明は、センター軸の端部に複数の切欠溝を形成し、前記枢支軸の基部に前記切欠溝と係合可能な複数の凸部を設けたから、枢支軸の所定位置にセンター軸を正確に取付けられるとともに、切欠溝と凸部の係合によってセンター軸の捩れを防止し、メイインロックカムの安定した取付けと作動を確保することができる。
【0014】
請求項5の発明は、センター軸の両端部周面の対向位置に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記ロックアームを挿入し、その先端部をセンター軸の周面から突出したから、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合させ、天板の逆転を防止することができる。
請求項6の発明は、枢支軸の先端部にロックアームの側部を収容可能な略山形形状の切欠部を形成し、該切欠部の開口幅を先端側に漸増するとともに、前記ロックアームの側面の上下の隅角部に複数の切欠部を形成したから、切欠部に前記切欠溝の開口側端部を係合可能にし、切欠部によって枢支軸の先端部との係合を確実かつ強固に保持することができる。
請求項7の発明は、ロックアームの側面にセンター軸の端部周面に係合可能なストッパを突設したから、ロックアームの側面に枢支軸の先端部を固定する際、枢支軸の切欠溝の周縁をストッパに係合させて、容易かつ正確に位置決めすることができる。
請求項8の発明は、ロックアームの側面に複数の凹孔とネジ孔を形成し、前記枢支軸の切欠溝内に前記凹孔に挿入可能な係合ピンを形成し、前記ネジ孔に脚継手の外側からボルトをねじ込んだから、枢支軸の先端にロックアームを強固に取付けることができる。
【0015】
請求項9の発明は、メインロックカムの側端部に略半円状の凹状の係合面を形成し、該係合面をセンター軸の周面に係合可能に配置したから、メインロックカムをセンター軸の周面に容易かつ正確に位置決めすることができる。
請求項10の発明は、ロックアームをセンター軸の外径よりも長尺に形成し、該ロックアームをセンター軸の周面の対向位置に形成した貫通孔に挿入し、その先端部をセンター軸周面の外部に突出したから、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合させ、天板の逆転を防止することができる。
請求項11の発明は、ロックアームの長さをセンター軸の外径の略1.7倍に形成し、その横断面を矩形に形成するとともに、前記貫通孔を矩形に形成したから、天板の折畳み時、ロックアームの先端部をアングルの上面に確実に係合可能に配置し、ロックアームを堅牢に構成して、ロックアームの先端部とアングルの上面との係合を安定して実現することができる。
【0016】
請求項12の発明は、脚継手の外側の上部にボルト挿通孔を形成し、該ボルト挿通孔の奥部を脚継手の内側面に突設した枢支軸内の通孔に連通し、ボルト挿通孔にボルトを挿入し、その螺軸を前記通孔を介して、枢支軸の端部に配置したロックアームのネジ孔にねじ込んだから、ロックアームを枢支軸に確実かつ強固に連結することができる。
請求項13の発明は、天板の折畳み時、前記ロックアームの先端部をアングル枠の上面に係合可能に配置し、天板の折畳み時の逆転を防止し、天板の安定した折畳み状態を得ることができる。
請求項14の発明は、脚継手と枢支軸を一体成形したから、部品点数を低減して組み立てを簡便に行なうことができる。
請求項15の発明は、脚継手の内側面の上下位置にボルト挿入孔を形成し、該ボルト挿入孔の奥部に通孔を形成するとともに、脚継手の外側面の上下位置に係合ピンを突設し、該係合ピンを隣接する脚支柱のピン孔に挿入し、ボルト挿入孔に挿入したボルトを脚支柱の内側に埋設したナットにねじ込み可能にしたから、脚継手を脚支柱に確実かつ強固に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明を適用した折畳みテーブルの天板の使用状態を示す斜視図である。
図2図1の正面図である。
図3図2の右側面図である。
図4図3を前方より見た斜視図である。
図5】本発明の要部を分解して示す斜視図である。
【0018】
図6】本発明の各構成部材を組み立てた状況を示す斜視図である。
図7図3のA-A線に沿う拡大断面図である。
図8】本発明に適用したメインロックカムの一例を示す斜視図である。
図9図8の側面図である。
図10図8の背面図である。
【0019】
図11図9の右側面図である。
図12図9のB-B線に沿う断面図である。
図13】本発明に適用した脚継手の一例を示す斜視図で、一側に枢支軸を一体成形している。
図14図13の脚継手を左側面から見た斜視図である。
図15図14の正面図である。
【0020】
図16図13の正面図である。
図17図13の右側面図である。
図18図17のC-C線に沿う断面図である。
図19図17のD-D線に沿う断面図である。
【0021】
図20】本発明に適用した脚継手と一体の枢支軸の先端部と、メインカムのカムアームとの組付け状態を示す斜視図である。
図21】本発明を適用した折畳みテ-ブルの天板の使用状況の要部を示す正面図である。
図22】本発明を適用した折畳みテ-ブルの天板の折畳み状況の要部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を図示の実施形態について説明すると、図1乃至図22において1は天板2を折畳み可能な折畳みテーブルで、天板2の長さ方向の両側下面に逆U字形断面の鋼板製の一対のアングル枠3が取付けられ、該アングル枠3は両側を緩やかな山形形状の側面板3aに形成し、その開口側の下端縁に合成樹脂製の湾曲板状のカバー4を装着して、開口部を閉塞している。
【0023】
前記アングル枠3,3の側面板3aの対向位置に大径の通孔5,5が形成され、該通孔5,5に天板2の支持を兼ねる鋼管製の大径のセンター軸6が回動可能に挿入され、天板2の支持強度を強化している。
前記センター軸6は天板2の長さ方向に沿って配置され、その両端部の対向位置に略U字形状の切欠溝7,7が形成され、該切欠溝7,7を脚継手8に突設した後述する枢支軸の基部周面に形成した凸部に係合して、センター軸6を位置決めしている。
【0024】
前記脚継手8はアルミダイカストによって略肉厚の板状に成形され、その外側の端面は平坦な接合面9に形成され、該接合面9を脚支柱10の内側面に接合して固定している。
前記脚支柱10はアルミニウム角管を斜め後方に配置して構成され、その下端部に後部脚11と前部脚12を離間して配置し、それらの下端部にキャスタ-13,14を取付けて、床面15上を走行可能にしている。
図中、16は天板1の下面中央に設けたセンター軸ホルダ、17は脚支柱10の上端部に装着した略蒲鉾形状の合成樹脂製の保護キャップで、脚継手8の上端部と同形に形成されている。
【0025】
前記アングル枠3,3の後部中間に軸パイプ18が掛け渡され、その内部にカム軸19が回動可能に収容され、該カム軸19の両端部でアングル枠3の外側位置に、操作レバー20,20の基端部が固定されている。
前記アングル枠3,3内のカム軸19に肉厚の鋼板製のロックカム21,21の基部が固定され、前記カム軸19の周面に捩りバネ22が捲回され、該捩りバネ22の両端部をアングル枠3の上部内面とロックカム21に掛け止め、該捩りバネ22の弾性を介して、ロックカム21,21と操作レバー20,20を原位置に復帰回動可能に付勢している。
【0026】
前記ロックカム21は略鉤状に形成され、その先端部にV字溝状の第1係合部23と、広い平坦面の第2係合部24が形成され、これらが後述するプレートカムと係脱可能に配置され、天板2の使用時の水平姿勢と折畳み時の起立姿勢を形成可能にしている。
前記脚継手8の外側は開口され、その横断面は略船底形に形成され、その上下位置の中央に脚支柱10のピン孔25に挿入可能な係合ピン26が突設され、該係合ピン26の近傍に複数の筒状リブ27,28が突設され、これらの周面を壁状の補強リブ29で連結している。
【0027】
前記脚継手8の内側面の上下位置にボルト挿通孔30が形成され、その奥部に筒状リブ27に連通する小径の通孔31が形成され、該通孔31に挿入したボルト(図示略)を、脚支柱10の内面に配置したナット(図示略)にねじ込み可能にしている。
前記脚継手8の内側上部にアルミダイカスト製の略円筒形の枢支軸32が突設され、該枢支軸32は実施形態の場合、脚継手8と一体成形され、その外周面の上下位置に凹溝33が軸方向に形成され、該枢支軸32の基部周面の左右位置に半円板状の前述の一対の凸部34が突設されている。
【0028】
前記枢支軸32の先端側周面は略山形に切り欠かれ、その開口端縁を円周方向へ庇状に張出して、当該部の強度を補強し、その内側部をアール状に形成して、切欠部35による応力集中を回避し、当該部に天板2の荷重ないし衝撃を受けた際の破損を未然に防止するようにしている。
前記切欠部35の内側は凹孔状に形成され、この凹部36の底部に筒状部37が形成され、該筒状部37の中央に通孔38が形成され、該通孔38が脚継手8の外側に開口したボルト挿通孔39に連通している。
【0029】
前記通孔38の両側に一対の係合ピン40が突設され、該ピン40は凹部36内に配置され、該ピン40が後述するメインロックカムカムのロックアームに形成した凹孔に係合可能にされている。図中、41は前記通孔38に挿入するボルト、42はその座金である
【0030】
前記メインロックカム43はアルミダイカストによって肉厚のブロック板状に成形され、その上端部に平坦な係合面44が形成され、天板1の使用時に前記係合面44をアングル枠3の内側面と係合可能に配置されている。
前記メインロックカム43の側面の中間部にプレートカム45が突設され、該プレートカム45は正面視が異形の鼻形状に形成され、その下部に逆V字溝状の係合溝46が形成され、その近接部に尖端形状の第1係合部47が形成されていて、天板1の使用時、前記ロックカム21の第1係合部23をメインロックカム43の第1係合部47と係合可能に配置している。
【0031】
前記プレートカム45の上側の側端部に、図9上右下がりの平滑な緩斜面の第2係合部48が形成され、その最下位置にV字形状の係合溝49が形成され、天板1の使用時は、ロックカム21の第1係合部23が係合可能に配置され、また天板1の折り畳み時は、ロックカム21の第2係合部24がメインロックカム43の第2係合部48と係合可能に配置されている。
前記プレートカム45の第1係合部47と山形部50との間は、湾曲面状の滑動面51が形成され、該滑動面51にロックカム21の先端部を滑動可能にしている。図中、52はプレートカム45の内側を凹状に形成した肉盗みである。
【0032】
前記メインロックカム43の内側端部に略半円状の凹状の係合面53が形成され、該係合面53はセンター軸6の外周面と係合可能に形成され、該係合面53の中央に角状のロックアーム54が水平に突設されている。
前記ロックアーム54の長さはセンター軸6の外径の略1.7倍に形成され、その横断面を矩形に形成していて、その上端面に平滑な平坦面55が形成されている。
前記ロックアーム54の側面56には、前記係合ピン40を挿入可能な二つの凹孔57が左右に配置され、これらの間に前記ボルト41をねじ込み可能なネジ孔58が横一列に配置されている。
【0033】
前記ロックアーム54の側面56の中間部に、湾曲板状のストッパ59が突設され、該ストッパ59はセンター軸6の外周面と係合可能に配置されている。図中、60はメインロックカム43の他側面に形成した肉盗み、61はロックアーム54の他側面の先端部に形成した肉盗みである。
また、前記ロックアーム54の側面56の上下の隅角部に複数の切欠部62が形成され、枢支軸32の先端部をロックアーム54の側面56に取付ける際、前記切欠溝35の開口側端部を切欠部62に係合可能に配置し、それらの組付けの確実化と簡便化を図っている。
【0034】
一方、前記センター軸6の両端部の周面の対向位置に矩形の貫通孔63が形成され、該貫通孔63に前記ロックアーム54が貫通して挿入され、その側部に前記枢支軸32の先端部を連結して、ロックアーム54ないしメインロックカム43と脚支柱8を連結し、これらを不動に装着する一方、センター軸6の両端部を枢支軸32の周面に支持している。
【0035】
このように構成した折畳みテーブルは、左右一対のアングル枠3とセンター軸6、脚継手8と脚支柱10、メインロックカム43とロックカム34等の主要な構成部材を備え、これらの製作を要する。
このうち、アングル枠3は鋼板を逆U字断面にプレス成形し、その側面板3a,3aの中央に大径の通孔5を形成し、そのカバー4を合成樹脂によって略U字断面に樹脂成形する。
前記センター軸6は所定径の鋼管を所定長さに切断し、その端部周面の対向位置に矩形の貫通孔63を形成し、端面の対向位置に切欠溝7を形成する。
【0036】
前記脚継手8をアルミダイカストによって縦長で横断面が略船底形に成形し、その周囲を周壁で区画し、その内側に複数の筒状リブ27,28を突設し、それらを壁状のリブ29で連結する。
そして、上下の筒状リブ27,27の上下位置に係合ピン26,26を突設し、該筒状リブ27,27の内側にボルト挿通孔30を形成し、その奥部の小径の通孔31を筒状リブ27の外面に開口する。
【0037】
前記脚継手8の内側の上部に円筒状の枢支軸32を一体成形し、その周面を平滑に形成するとともに、その上下位置に凹溝33を軸方向に形成する。
前記枢支軸32の外周面の基部の対向位置に、前記切欠溝7と係合可能な半円板状の一対の凸部34を突設する。
このように実施形態では、脚継手8と枢支軸32を一体成形しているから、これらを別々に製作して接続金具または溶接して連結する作業を回避し、容易かつ速やかに組み立てられる。
【0038】
前記枢支軸32の先端部の周面を略U字形に切り欠き、その切欠部35の開口側端縁を漸次円周方向へ庇状に張出し、その周面の面積を漸増して切欠部35の強度を補強するとともに、その内側部をアール状に形成し、切欠部35の切欠効果による応力集中を回避し、天板2に掛かる荷重ないし衝撃の切欠部35に作用する応力集中による破損を防止可能にする。
【0039】
前記切欠部35の内側を凹孔状に形成し、この凹部36の底部に筒状部37を形成し、該筒状部37の中央に通孔38を形成し、該通孔38を脚継手8の外側に開口したボルト挿通孔39に連通する。
前記通孔38の両側に係合ピン40を突設し、その長さを凹部36内に配置し、該ピン40をメインロックカム43のロックアーム54に形成した凹孔57に係合可能にする。
【0040】
前記脚支柱10は、例えばアルミニウムまたは鋼管製の角菅材を所定長さに切断し、その下端部に後部脚11と前部脚12を離間して配置し、それらの下端部にキャスター13,14を取付け可能にする。
前記メインロックカム43をアルミダイカストによって肉厚のブロック板状に成形し、その上端部に平坦な係合面44を形成し、天板1の使用時にアングル枠3の内側面と係合可能にする。
【0041】
前記メインロックカム43の側面の中間部にプレートカム45を突設し、該プレートカム45は正面視が異形の鼻形状に形成し、その下側の側端部に逆V字溝状の係合溝46を形成し、その近接位置に尖端形状の第1係合部47を突設し、天板1の使用時は、前記ロックカム21の第1係合部23をメインロックカム43の第1係合部47に係合可能に配置する。
【0042】
前記プレートカム45の上側の側端部に、図9上右下がりの平滑な緩斜面の第2係合部48を形成し、その最下位置にV字形状の係合溝49を形成し、天板1の折り畳み時は、ロックカム21の第2係合部24をメインロックカム43の第2係合部48に係合可能に配置する。
前記プレートカム45の山形部50と第1係合部47との間を、略鼻形の湾曲面状の滑動面51に形成し、該滑動面51にロックカム21の先端部を滑動可能にする。
【0043】
前記メインロックカム43の内側に略半円状の凹状の係合面53を形成し、該係合面53をセンター軸6の外周面と係合可能に形成し、該係合面53の中央に角状のロックアーム54を水平に突設する。
前記ロックアーム54の長さをセンター軸6の外径の略1.7倍に形成し、その横断面を矩形に形成し、その上端面に平滑な平坦面55を形成する。前記ロックアーム54の側面56に、係合ピン40を挿入可能な二つの凹孔57を左右に配置し、これらの間に前記ボルト41をねじ込み可能なネジ孔58を横一列に配置する。
【0044】
一方、前記ロックカム21を肉厚の鋼板によって略鉤状に形成し、その先端部にV字溝状の第1係合部23と、広い平坦面の第2係合部24を形成し、これらを前記プレートカム45と係合可能に配置し、天板2の使用時の水平姿勢と折畳み時の起立姿勢を形成可能にする。
前記ロックカム21の基部をアングル枠3内に配置したカム軸19に固定し、該カム軸19の周面に捩りバネ22を捲回し、該捩りバネ22の両端部をアングル枠3の上部内面とロックカム21に掛け止め、該捩りバネ22の弾性を介して、ロックカム21,21と操作レバー20,20を原位置に復帰回動可能に付勢する。
【0045】
こうして製作した構成部材を用いて折畳みテーブルを組み立てる場合は、一対のアングル枠3,3とセンター軸6、脚継手8と枢支軸32、一対のメインロックカム43と左右の脚支柱10、後部脚11と前部脚12をそれぞれ用意する。
そして、アングル枠3,3を所定間隔に配置し、その側面板3a,3aの通孔5,5にセンター軸6の両端部を挿入し、このセンター軸6の両端部に、アングル枠3の外側から脚継手7と一体の枢支軸32を挿入する。
【0046】
その際、センター軸6の両端部の切欠溝7,7を枢支軸32の基部の凸部34,34に係合し、またストッパ59に貫通孔63の口縁部を係合して、ロックアーム54の進入を停止し、ロックアーム54の一対の凹孔57とネジ孔58をセンター軸6内の端部に位置付ける。
【0047】
そこで、センター軸6の両端部に脚継手8と一体の枢支軸32を挿入し、枢支軸32の端部に設けた係合ピン40,40をロックアーム54の凹孔57,57に係合し、脚継手8の外側からボルト41をボルト挿通孔39および通孔に挿入し、その螺軸をロックアーム54のネジ孔58にねじ込んで、ロックアーム54ないしメインロックカム43を枢支軸32に連結する。
この状況は図7のようで、ロックアーム54が枢支軸32に水平に連結され、センター軸6の両端部を枢支軸32に支持する。
【0048】
この後、アングル枠3,3間に軸パイプ18を掛け渡し、該軸パイプ18内にカム軸19を回動可能に収容し、該カム軸19の両端部でアングル枠3の外側位置に、操作レバー20,20の基端部を固定する。
【0049】
また、アングル枠3,3内のカム軸19にロックカム21の基端部を固定し、前記軸パイプ18の周面に捩りバネ22を捲回し、その一端をアングル枠3の内面上部に掛け止め、他端をロックカム21の中間部に掛け止める。
そして、捩りバネ22の弾性によって、ロックカム21の先端部をプレートカム45に係合可能に付勢し、常時は原位置に復帰回動可能に付勢する。
【0050】
この後、脚継手8の外側に脚支柱10を配置し、そのピン孔25に脚継手8の係合ピン26を挿入し、脚継手8の内側からボルト(図示略)をボルト挿通孔30および通孔31に挿入し、これを脚支柱10内のナット(図示略)にねじ込んで、脚継手8を脚支柱10に連結する。
そして、前記脚支柱10の下端部に後部脚11と前部脚12を離間して配置し、それらの下端部にキャスター13,14を取付けて、一連の組付けが終了する。この組付け状況は図1乃至4のようである。
【0051】
このように実施形態の折畳みテーブルは、センター軸6以外に、天板2の下面を支持する従来のような下枠や脚支柱10,10間を補強する支持部材を要しないから、部品点数が低減し、構成が簡潔になって容易に製作し得る。
【0052】
こうして組み立てた折畳みテーブルの天板2の使用時は図21のようで、ロックカム21の第1係合部23がプレートカム45の第1係合部47に係合し、またプレートカム45の平坦な係合部44がアングル枠3の内側面と係合して、天板2の逆転を防止し、その水平姿勢を維持する。したがって、天板2の安定した使用状態が得られる。
【0053】
このような天板2の使用状況から操作レバー20を保持し、その先端部を図3上上向きに回動する。
このようにすると、ロックカム21が捩りバネ22の弾性に抗して、カム軸19を中心に図21上反時計方向へ回動し、第1係合部23がプレートカム45の第1係合部47から後退して掛け外れる。
【0054】
そこで、前記ロックカム21の係合解除状態を保持しながら、例えば天板2の後端部を保持して枢支軸32を中心に押し上げ、天板2を図21上反時計方向へ約80°回動して、操作レバー20を手放す。
【0055】
このようにすると、ロックカム21の先端部が、プレートカム45の滑動部51の外側を旋回し、その平坦な第2係合部24がプレートカム45の第2係合部48に係合し、またロックアーム54の先端部がアングル枠3の内面上部と係合して、天板2の逆転を防止し、その安定した折畳み状態を維持形成する。
したがって、この後、前記折畳み状態を保持して折畳みテ-ブルを適宜位置へ移動し得る。
【産業上の利用可能性】
【0056】
このように本発明の折畳みテーブルは、部品点数を低減し構成を簡潔化して、容易かつ安価に製作できるとともに、メインロックカムを脚支柱ないし脚継手の側方へ離間して配置し、従来のようにジョイントカバーないしジョイント部材や連結板、ロックリンクが脚支柱の上部に集中する機構やデザインおよびそれらの機能の定形化を回避し、それらの機構やデザインおよび機能を一新して新規な折畳みテーブルを提案するとともに、アングル枠を介し天板をセンター軸に回動かつ安定して支持し、しかもセンター軸を強固に支持するようにしている。
【符号の説明】
【0057】
2 天板
3 アングル枠
5 通孔
6 センター軸
7 切欠溝
8 脚継手
10 脚支柱
11 後部脚
12 前部脚
【0058】
21 ロックカム
32 枢支軸
23 第1係合部
24 第2係合部
34 凸部
35 切欠溝
40 係合ピン
43 メインロックカム
45 プレートカム
47 第1係合部
48 第2係合部
【0059】
53 係合面
54 ロックアーム
57 凹孔
58 ネジ孔
59 ストッパ
62 切欠部
63 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図17
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図22