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特許7432386プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
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  • 特許-プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置 図1
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  • 特許-プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置 図5
  • 特許-プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置 図6A
  • 特許-プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置 図6B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G10L 19/00 20130101AFI20240208BHJP
【FI】
G10L19/00 220Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020020733
(22)【出願日】2020-02-10
(65)【公開番号】P2021128184
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小池 雅人
【審査官】金子 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-214636(JP,A)
【文献】特開昭61-146021(JP,A)
【文献】特開2006-197321(JP,A)
【文献】特開2003-107107(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
パルス符号変調の音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する処理を実行させ
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける第1位置から最下位までの全ビットを同一の値に変換する、
プログラム。
【請求項2】
前記変換する処理では、
前記第1位置に応じた音量の雑音を、前記パルス符号変調の音データに加えた後、前記第1位置から最下位までの全ビットを同一の値に変換する、
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける音量に応じた前記第1位置から、最下位までの全ビットを同一の値に変換する、
請求項またはに記載のプログラム。
【請求項4】
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける前記第1位置から最下位までのビットで示される値が閾値以上である場合、前記第1位置に対する上位のビットに1を加算し、前記第1位置から最下位までのビットをそれぞれ0に変換する、
請求項からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける前記第1位置から最下位までのビットで示される値が閾値以上でない場合、前記第1位置に対する上位のビットに1を減算し、前記第1位置から最下位までのビットをそれぞれ1に変換する、
請求項からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
情報処理装置に、
パルス符号変調の音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する処理を実行させ、
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調のビット深度が16ビットである音データにおける下位6ビットを同一の値に変換する、
ログラム。
【請求項7】
情報処理装置
パルス符号変調の音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する処理を実行させ
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける第1位置から最下位までの全ビットを同一の値に変換する、
情報処理方法。
【請求項8】
パルス符号変調の音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する処理を実行し、
前記変換する処理では、
前記パルス符号変調の音データにおける第1位置から最下位までの全ビットを同一の値に変換する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音のアナログ信号をデジタル信号に変換する変調方式として、パルス符号変調(PCM、Pulse Code Modulation)が知られている。なお、パルス符号変調は、音の信号を圧縮せずに記録するため、リニアPCM(Linear PCM)等とも称されている。
【0003】
また、PCMよりも音のデータ量を圧縮(削減)する音声符号化方式として、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)、MP3(MPEG-1 Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Coding)等も知られている。これらの音声符号化方式を用いれば、例えば、PCMを用いる場合と比較して、音データを端末がサーバからダウンロードする際のネットワークの通信量、及び音データを記憶するための記憶容量等を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-109674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、データをダウンロードする際のネットワークの通信量、及びデータを記憶するための記憶容量等の制約により、PCMによる音データを端末に配信できない場合がある。
【0006】
また、ADPCM等により圧縮された音データを用いる場合、音データを再生する際、圧縮されているデータを解凍(伸長)する処理が必要である。そのため、機器の演算処理の性能、及び当該機器での他の演算処理の状況(例えば、動画像の再生処理を実行している)等によっては、ADPCM等により圧縮された音データは再生できない場合がある。
【0007】
一側面では、パルス符号変調の音データのデータ量を圧縮可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの案では、情報処理装置に、パルス符号変調の音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する処理を実行させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
一側面によれば、パルス符号変調の音データのデータ量を圧縮可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図3】実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図4】実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施形態に係る生成部により生成される圧縮用の音データについて説明する図である。
図6A】実施形態に係る生成部により生成される圧縮用の音データの波形の例について説明する図である。
図6B】実施形態に係る生成部により生成される圧縮用の音データの波形の例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
【0012】
<システム構成>
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図1において、情報処理システム1は、情報処理装置10、サーバ装置20、及び情報端末30-1、情報端末30-2、・・・(以下、区別する必要がない場合は、単に「情報端末30」と称する。)を含む。
【0013】
情報処理装置10とサーバ装置20は、インターネット、携帯電話網、無線LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークによって接続される。また、サーバ装置20と情報端末30も、同様に、通信ネットワークによって接続される。
【0014】
情報処理装置10は、例えば、ゲームを提供する事業者のコンピュータである。情報処理装置10は、ゲームのデータをサーバ装置20にアップロードする。
【0015】
情報端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、PC(Personal Computer)、ゲーム専用機等の端末である。情報端末30は、ユーザからの指示により、情報処理装置10によりアップロードされたゲームをサーバ装置20からダウンロードする。
【0016】
<ハードウェア構成>
図1は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。図1に示す情報処理装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
【0017】
情報処理装置10での処理を実現するゲームプログラムは、記録媒体101によって提供される。ゲームプログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、ゲームプログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、ゲームプログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたゲームプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0018】
メモリ装置103は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、またはSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリであり、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って情報処理装置10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0019】
なお、記録媒体101の一例としては、CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。
【0020】
なお、サーバ装置20、及び情報端末30のハードウェア構成は、情報処理装置10のハードウェア構成と同様でもよい。
【0021】
<構成>
次に、図3を参照し、情報処理装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロック図である。
【0022】
情報処理装置10は、取得部11、生成部12、圧縮部13、及び出力部14を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムと、情報処理装置10のCPU104等のハードウェアとの協働により実現されてもよい。
【0023】
取得部11は、ゲームの音データを記憶装置から取得する。生成部12は、取得部11により取得された音データに基づいて、圧縮用の音データを生成する。
【0024】
圧縮部13は、生成部12により生成された音データを圧縮する。出力部14は、圧縮部13により圧縮された音データをサーバ装置20にアップロードする。
【0025】
<処理>
次に、図4から図6Bを参照して、情報処理装置10の処理について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置10の処理の一例を示すフローチャートである。図5は、実施形態に係る生成部12により生成される圧縮用の音データについて説明する図である。図6A及び図6Bは、実施形態に係る生成部12により生成される圧縮用の音データの波形の例について説明する図である。
【0026】
ステップS1において、取得部11は、ゲームのパルス符号変調(PCM、Pulse Code Modulation、リニアPCM、Linear PCM、非圧縮リニアPCM)音データを記憶装置から取得する。当該音データは、例えば、ゲームにおける効果音、及びキャラクタのセリフの音声等でもよい。なお、当該記憶装置は、情報処理装置10に内蔵されている記憶装置でもよいし、情報処理装置10の外部の記憶装置でもよい。
【0027】
続いて、生成部12は、取得部11により取得されたPCMの音データに基づいて、圧縮用のPCMの音データを生成する(ステップS2)。ここで、生成部12は、取得部11により取得された、PCMの音データにおける所定位置のビットを所定値に変換してもよい。これにより、例えば、当該音データを再生する情報端末30におけるハードウェアまたはソフトウェアの制約により、PCM以外の音データを再生できない場合でも、ZIPのデータ圧縮方法等を用いて、PCMの音データを圧縮させることができる。なお、PCMの音データのサンプリング周波数は任意の値でもよい。
【0028】
この場合、生成部12は、PCMの音データにおける第1位置から最下位までの全ビットを同一の値(例えば、全て0、または全て1)に変換してもよい。これにより、PCMの音データのうち、最下位ビットを含み連続する各ビットで表される音量が小さい部分のみが変換される。そのため、取得部11により取得されたPCMの音データを、ビット深度をより低くしたPCMデータに符号化する場合と比較して、音質を向上させることができる。また、情報端末30では、生成部12により生成されたPCMの音データを再生する際に音データの変換処理等は不要であるため、通常のPCMの音データと同様に再生することができる。
【0029】
この場合、生成部12は、例えば、PCMのビット深度が16ビットである音データにおける下位6ビット(最下位ビット(LSB、Least Significant Bit)を含み連続する6ビット)を同一の値に変換してもよい。なお、PCMのビット深度は、例えば、各標本化時点(サンプルポイント)における量子化ビット数である。これにより、例えば、ZIPのデータ圧縮方法等を用いて、16ビットのビット深度のPCMの音データを、10ビットのビット深度のPCMの音データと同様のデータサイズに圧縮させることができる。
【0030】
図5では、16ビットのビット深度のPCMの音データのある標本化時点におけるデータ501が示されている。左端の最上位ビット(MSB、Most Significant Bit)であるビット501Aの値は、正(+)または負(-)の符号を示している。また、ビット501Bからビット501Pの値は、音の振幅を示している。なお、501Pは最下位ビットである。
【0031】
図5のデータ501は、説明のためにビット501Aから501Pはすべて「1」となっている。生成部12によりデータ501の下位6ビットが全て「0」に変換されると、図5のデータ511のようなる。データ511において、ビット511Aから511Jはそれぞれ元の値である「1」のままであり、ビット511Kから511Pはすべて「0」に変換されている。
【0032】
図6Aの例では、取得部11により取得された16ビットのビット深度のPCMの音データの波形601と、生成部12により生成された圧縮用のPCMの音データの波形602が示されている。なお、閾値613、及び閾値614は、それぞれ、16ビットのビット深度での音の振幅の最大値、及び最小値である。なお、図6Aの例では、説明のために波形601を曲線で示しているが、実際には16ビットのビット深度で量子化されている。波形602は、下位6ビットが変換されている場合、10ビットのビット深度で量子化されている。
【0033】
生成部12は、変換する下位ビットの数に応じた音量の雑音を、取得部11により取得された音データに加えた後、当該下位ビットを同一の値に変換してもよい。例えば、16ビットのビット深度のPCMの音データの下位6ビットを変換する場合、生成部は、下位6ビットにより表される音の振幅に応じた振幅のノイズを加えた後、当該下位ビットを同一の値に変換してもよい。この場合、生成部12は、最大振幅が下位6ビットにより表される音の振幅未満であり、所定の確率分布(例えば、ランダム、三角分布、または正規分布)に従う振幅の音を、当該ノイズとしてもよい。これにより、下位6ビットの変換による周期的なノイズが非周期的なノイズとなるため、音質がさらに向上する。
【0034】
(端数処理による下位ビットの値の変換)
また、生成部12は、変換対象の下位ビットで示される値を端数処理(切り捨てまたは切り上げ、丸め等)することにより、PCMの音データにおける第1位置から最下位までの全ビットを同一の値に変換してもよい。この場合、生成部12は、取得部11により取得されたPCMの音データにおける第1位置から最下位までのビットで示される値が閾値以上である場合、当該第1位置に対する上位のビットに1を加算し、前記第1位置から最下位までのビットをそれぞれ0に変換してもよい。また、生成部12は、取得部11により取得されたPCMの音データにおける第1位置から最下位までのビットで示される値が当該閾値以上でない場合、当該第1位置に対する上位のビットから1を減算し、前記第1位置から最下位までのビットをそれぞれ1に変換してもよい。
【0035】
(音量に応じた変換対象の下位ビットの決定)
生成部12は、取得部11により取得されたPCMの音データにおける音量に応じた第1位置から、最下位までの全ビットを同一の値に変換してもよい。この場合、生成部12は、例えば、音量が大きい部分はより多くの下位ビットを変換対象とし、音量が小さい部分はより少ない数の下位ビットを変換対象としてもよい。これにより、PCMの音データを、音質の低下を低減しながら、データの圧縮比(圧縮効率)を向上させることができる。
【0036】
この場合、生成部12は、例えば、当該音データの各区間(例えば、10秒間毎の区間)の音の振幅の平均値、音の振幅の最大値、及び音量の平均値の少なくとも一つに基づいて、当該第1位置を決定してもよい。また、生成部12は、例えば、当該音データの各標本化(サンプリング)時点の音の振幅に基づいて、当該第1位置を決定してもよい。この場合、生成部12は、例えば、音(振幅、または音量)が大きいほど、第1位置を上位のビットの位置に決定してもよい。この場合、例えば、生成部12は、第1区間の音量の平均値が第1値である場合、最下位ビットを含み連続する第1数の各ビットを同一の値に変換し、第2区間の音量の平均値が当該第1値よりも小さい第2値である場合、最下位ビットを含み連続する当該第1数よりも少ない第2数の各ビットを同一の値に変換してもよい。これにより、振幅が大きい程ビット深度が小さくなり、振幅が小さい程ビット深度が大きくなる。生成部12は、例えば、16ビットのビット深度のPCMの音データを、最少10ビットのビット深度のPCMの音データに変換する場合、振幅に応じてビット深度を10ビットから16ビットまで変化させてもよい。
【0037】
図6Bの例では、取得部11により取得された16ビットのビット深度のPCMの音データの波形601と、生成部12により、音量に応じて変換対象の下位ビットが決定されて生成された圧縮用のPCMの音データの波形612が示されている。波形612は、音の振幅が低い程(音量が小さい程)、大きいビット数のビット深度で量子化され、音の振幅が高い程(音量が大きい程)、小さいビット数のビット深度で量子化されている。図6Bでは、振幅の大きさに応じて、波形612が3つのビット深度の値を取る例が示されている。なお、図6Bの波形612では、説明のため、ビット深度の違いを明りょう化するべく、振幅が小さい程サンプリングの間隔が短くなっている。しかしながら、実際には、波形612のサンプリングの間隔は、振幅によらず同一である。
【0038】
続いて、圧縮部13は、生成部12により生成された音データを圧縮する(ステップS3)。ここで、圧縮部13は、例えば、ZIPで規定されているデータ圧縮方法を用いて、各音データ(ファイル)をそれぞれ圧縮してもよい。この場合、圧縮部13は、例えば、Deflate(RFC(Request for Comments)1951,"DEFLATE Compressed Data Format Specification version 1.3" )を用いて、音データを圧縮してもよい。
【0039】
続いて、出力部14は、圧縮部13により圧縮された音データをサーバ装置20にアップロードする(ステップS4)。これにより、情報端末30は、例えば、圧縮された音データを含むゲームのプログラムのZIPファイルをサーバ装置20からダウンロードできる。そして、情報端末30は、例えば、当該ZIPファイルを解凍し、当該ゲームのプログラムを実行することにより、生成部12により生成された音データを再生してスピーカから出力させることができる。
【0040】
<実施形態の効果>
上述した実施形態によれば、情報処理装置10は、PCMの音データにおける所定位置のビットを所定値に変換する。これにより、PCMの音データのデータ量を圧縮可能とすることができる。
【0041】
そのため、例えば、情報端末30において、ADPCM等で圧縮された音データを再生できない場合であり、また情報端末30に配信するゲームプログラム等のデータサイズに制約がある場合等においても、情報端末30に音データを再生させることができる。
【0042】
また、ADPCM等で圧縮された音データを再生する場合、再生時の解凍処理が必要である。一方、上述した実施形態によれば、情報端末30にゲームプログラム等のデータがインストールされる等の際に、当該データが格納されたZIPファイル等が解凍できる。そのため、音データの再生時の情報端末30における処理負荷を低減できる。そのため、音データがゲームにおける各シーンでのキャラクタのセリフ、または効果音等である場合であり、ゲームにおける各シーンの動画像のCG(Computer Graphics)を表示する処理の処理負荷が高い場合でも、音データの再生によるCG処理の性能の低下を低減できる。
【0043】
<変形例>
情報処理装置10の各機能部は、例えば1以上のコンピュータにより提供されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。この場合、例えば、圧縮部13、及び出力部14を、情報処理装置10とは別体の装置に設けてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 取得部
12 生成部
13 圧縮部
14 出力部
20 サーバ装置
30 情報端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B