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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】便器装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 17/00 20060101AFI20240208BHJP
   E03D 9/08 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
A47K17/00
E03D9/08 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020048015
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021145849
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-01-04
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】柴▲崎▼ 昭宏
(72)【発明者】
【氏名】赤▲崎▼ 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】今井 將椰
(72)【発明者】
【氏名】竹下 幸一
(72)【発明者】
【氏名】葛山 英樹
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-233793(JP,A)
【文献】特開2006-141583(JP,A)
【文献】特開平08-218468(JP,A)
【文献】特開2003-093274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/00 - 17/02
E03D 9/00 ー 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体と、
便蓋と、
検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、
前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有し
前記有効検出範囲は、平面視で前記便蓋の先端位置の検出電圧よりも低い検出電圧に第2閾値を設けることで設定され、
前記制御部は、前記第2閾値よりも低い検出電圧に基づき、前記便蓋を開く制御を行う、便器装置。
【請求項2】
便器本体と、
便蓋と、
検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、
前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有し、
前記有効検出範囲は、前記床面の検出電圧よりも高い検出電圧に第1閾値を設け、かつ、平面視で前記便蓋の先端位置の検出電圧よりも低い検出電圧に第2閾値を設けることで設定され、
前記制御部は、前記第1閾値よりも高い検出電圧及び前記第2閾値よりも低い検出電圧のうち少なくともいずれかの検出電圧が、所定時間内に複数回検出された場合、前記便蓋を開く制御を行う、便器装置。
【請求項3】
便器本体と、
便蓋と、
検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、
前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、前記足検出部により、検出対象の接近を検出し、かつ、所定時間内に前記検出対象の離隔が検出されない場合、前記便蓋を開く制御を行う、便器装置。
【請求項4】
便器本体と、
便蓋と、
検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、
前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、所定のタイミングで検出される前記足検出部の検出電圧を、前記床面の検出電圧として設定する、便器装置。
【請求項5】
便器本体と、
便蓋と、
検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、
前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、所定時間以上一定である前記足検出部の検出電圧を、前記床面の検出電圧として設定する、便器装置。
【請求項6】
前記有効検出範囲は、前記床面の検出電圧よりも高い検出電圧に第1閾値を設けることで設定され、
前記制御部は、前記第1閾値よりも高い検出電圧に基づき、前記便蓋を開く制御を行う、請求項1~5いずれかに記載の便器装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記床面の検出電圧としての設定を、所定時間毎に繰り返す、請求項又はに記載の便器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検出部を有し、検出部の検出結果に基づき、人を検知して便蓋等の自動開閉を行う便器装置が知られている。例えば、便器の前にユーザが立った状態を検知する人体検知センサを備える便器装置が知られている(後述する特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-93274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
便器装置が設けられる空間は、トイレルームには限られず、例えばバスタブが併設される空間である場合がある。特許文献1に記載された便器装置は、便器の前にユーザが立った状態を検知する人体検知センサを備える。しかし、特許文献1に記載された便器装置は、上向きに検知範囲が広がり、検知領域が広い。従って、便器装置の前を通り過ぎる人等、便器装置のユーザ以外の人を誤検知して誤動作する恐れがある。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、誤動作の恐れの少ない便器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、便器本体と、便蓋と、検出方向が床面に向かう方向であり、検出可能範囲内における有効検出範囲は、床面よりも上方の範囲である足検出部と、前記足検出部の検出結果に基づき、ユーザを検出して前記便蓋の開閉制御を行う制御部と、を有する、便器装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る便器装置の斜視図である。
図2】本実施形態に係る便器装置の側面図である。
図3】本実施形態に係る便器装置の上面図である。
図4図3のA-A’線に沿った側断面図である。
図5】本実施形態に係る便蓋の制御を示すフローチャートである。
図6】本実施形態の足検出部の検出距離特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(便器装置1の構成)
本開示の一実施形態に係る便器装置1について、図面を参照しながら説明する。以下の説明では、便器装置1の便座31に着座したユーザ(以下、単に「ユーザ」という場合がある)から視た場合の前後の方向を前後方向と定義する。前後方向に交差する左右を結ぶ方向を幅方向と定義する。トイレルームの床面Fに対する垂直方向かつ便蓋3に向かう方向を上方向とし、その反対方向を下方向とし、これらを上下方向と定義する。
【0009】
図1及び図2に示すように、便器装置1は、便器本体2と、便蓋3と、機能部4と、足検出部7と、を有する。便器装置1は、例えばトイレルーム(図示省略)に配置され、汚物を下水へ流して洗浄する水洗式の装置である。
【0010】
便器本体2は、例えば壁掛け式で設置され、ボウル部21と、排水口22と、を有する。ボウル部21は、上部が開口した汚物等を受け入れる凹部である。排水口22は、ボウル部21の下端に配置されて外部の下水管(図示省略)と連続する開口である。排水口22は、図2に示す排水トラップ8を介して下水管と連続する。排水トラップ8は、排水口22の下端と下水管との間で下方に延びた後上方へ屈曲するU字状の流路を有する。排水トラップ8に水が溜まることで、下水管側からの臭気のボウル部21側への移動が防止される。
【0011】
便蓋3は、ボウル部21及び便座31の開口を覆い、便座31の上部に配置される。便座31は、中央が開口した略環状で平坦な部材であり、ボウル部21の上部に開閉可能に載置される。便座31は、開口がボウル部21の開口に連通するように載置される。
便蓋3は、便座31と同様に開閉可能に取り付けられる。
【0012】
機能部4は、便器本体2の後方に配置され、便座31及び便蓋3の開閉機構や、便蓋3の開閉を制御する制御部6を有する。制御部6は、後述する足検出部7による検出結果に基づき、モータ装置等により便蓋3の開閉機構を動作させ便蓋3を開く制御を行う。制御部6の行う制御については、後段で詳述する。機能部4は、上記開閉機構や制御部6以外に、加温装置、音楽基板、スピーカー等の機能部品を有していてもよい(いずれも図示省略)。機能部4には、各種の機構や装置を接続し、機能部4内の機能部品に電力を供給するための電気配線や、給水用の配管等が配置される。機能部4の上面は、トップカバー5で被覆される。
【0013】
足検出部7は、検出可能範囲70内のユーザの足や床面F等の対象との距離を検出するセンサである。足検出部7の検出方向は、図4に示すように、床面Fに向かう方向である。足検出部7は、例えば発光部と受光部(図示省略)とを有する光学式測距センサであり、例えば赤外線測距センサ等が挙げられる。光学式測距センサは、発光部から照射された赤外光等の光の反射光を受光部で受光することで、検出可能範囲70におけるユーザの足等の検出対象との距離を測定できる。足検出部7は、超音波センサ等の音波式測距センサであってもよい。測距センサとしては、デジタル出力式ではなくアナログ出力式であることが好ましい。アナログ出力式の測距センサを用いることで、連続的な検出信号が得られるため、後述する有効検出範囲の調整が容易となる。足検出部7による検出結果は、例えば検出電圧として出力される。図示しないAD変換器によりAD変換され、制御部6に入力される。足検出部7による検出対象の検出サイクルは、特に制限されない。検出サイクルは、例えば100msecの検出サイクルとすることができる。
【0014】
検出可能範囲70は、足検出部7によってユーザの足や床面F等の対象との距離を検出可能な範囲である。検出可能範囲70は、図4に示すように、足検出部7の取付位置から便器本体2の前方、かつ床面Fに向かう範囲である。検出可能範囲70を上記範囲とすることで、便器装置1を使用するため、便器装置1に接近するユーザの足を検出できる。上記に加えて、便器装置1の横を通り過ぎる人等、ユーザ以外の対象が検出されることを防止できる。
【0015】
(制御部6による制御)
制御部6は、床面Fよりも便器本体2側の有効検出範囲における検出結果に基づき、便蓋3を開閉する制御を行う。有効検出範囲とは、その範囲内における検出結果がユーザの足等と判定される範囲である。有効検出範囲は、例えば、検出可能範囲70内であり、かつ、床面Fより距離D上方の範囲とすることができる。床面Fより距離D上方の範囲は、図4中、床面Fに平行な仮想線L2の上方の範囲として示される。上記有効検出範囲は、例えば、足検出部7から出力される床面Fの検出電圧を基準値として設定し、上記検出電圧よりも高い電圧を第1閾値とすることで設定される。上記以外に、有効検出範囲は、検出可能範囲70と同一の範囲であってもよい。
【0016】
制御部6は、上記第1閾値よりも高い検出電圧に基づき、便蓋3を開く制御を行うことが好ましい。上記により、便器装置1のユーザの足が有効検出範囲内に入った際、ユーザが検出されて便蓋3を開く制御が行われる。更に、床面Fよりも便器本体2側の範囲の検出電圧に基づく制御が行われるため、床面F上に物品が存在する場合であっても、ユーザの足を正確に検出でき、誤動作を防止できる。更に、足検出部7の種類によっては、検出対象との距離があまりに遠い場合、検出精度が保証されない場合がある。但し、上記により足検出部7の検出精度が高い領域を使用してユーザの足が検出されるため、検出結果の信頼性を向上できる。
【0017】
制御部6は、平面視で便蓋3の先端よりも前方の範囲を有効検出範囲とし、有効検出範囲の検出結果に基づき便蓋3を開く制御を行ってもよい。有効検出範囲は、例えば、検出可能範囲70内であり、かつ、便蓋3の先端よりも前方の範囲とすることができる。上記便蓋3の先端よりも前方の範囲は、図4中、便蓋3の先端から垂直方向に延びる仮想線L1の前方の範囲として示される。上記範囲は、例えば、足検出部7から出力される検出電圧に第2閾値を設けることで設定される。制御部6は、上記第2閾値よりも低い電圧を検出した場合に、便蓋3を開く制御を行うことができる。上記により、ユーザが便蓋3に干渉するほど近い位置に存在する場合にはユーザの足が検出されないため、便蓋3が開いてユーザと便蓋3とが干渉することを防止できる。更に、足検出部7の種類によっては、検出対象との距離があまりにも近い場合には検出精度が保証されない場合がある。但し、上記により足検出部7の検出精度が高い領域を使用してユーザの足が検出されるため、検出結果の信頼性を向上できる。
【0018】
有効検出範囲は、足検出部7の距離特性に応じて決定されてもよい。図6は、足検出部7としての光学式測距センサの、検出電圧の距離特性を示すグラフである。図6のグラフの縦軸は検出電圧Vout(V)を示し、横軸は足検出部7と検出対象との距離L(cm)を示す。実線のグラフは対象の反射率が90%である場合の距離特性を示し、破線のグラフは対象の反射率が18%である場合の距離特性を示す。図6に示すように、光学式測距センサは、対象との距離が近すぎる場合、或いは遠すぎる場合に、検出電圧Voutから対象との距離Lを一義的に決定することが困難である場合がある。このため、図6に斜線で示す検知距離範囲(例えば、L=50mm~185.5mm)を有効検出範囲としてもよい。
【0019】
制御部6は、第1閾値よりも高い検出電圧及び第2閾値よりも低い検出電圧のうち、少なくともいずれかの検出電圧が所定時間内に複数回、検出された場合、便蓋3を開く制御を行ってもよい。制御部6は、上記複数回の検出電圧が所定時間内に検出されない場合、便蓋3の閉じた状態を維持してもよい。これにより、例えば便器装置1の前をユーザ以外の人が通り過ぎ、一回のみ所定の検出電圧が検出された場合は、便蓋3を開く制御が行われない。従って、ユーザの検出精度を向上でき、誤動作を防止できる。上記検出電圧は、検出電圧が第1閾値よりも高く、第2閾値よりも低いという条件をいずれも満たす検出結果であってもよいし、いずれかの条件のみを満たす検出結果であってもよい。上記複数回の検出数は、例えば3~5回とすることが、外乱ノイズに対する影響が低く、ソフトの処理時間も少ないため好ましい。上記所定時間は任意の時間を設定できる。
【0020】
制御部6は、足検出部7により、検出対象の接近を検出し、かつ、所定時間内に検出対象の離隔が検出されない場合、便蓋3を開く制御を行ってもよい。上記条件が満たされない場合、制御部6は、便蓋3の閉じた状態を維持してもよい。これにより、ユーザの接近が検出された場合に便蓋3を開く制御が行われるため、便蓋3の誤動作を防止できる。上記検出対象の接近及び離隔は、例えば、足検出部7から出力される検出電圧の所定時間内における所定電圧値以上の上昇、及び所定電圧値以下の下降により判定できる。
【0021】
制御部6は、所定のタイミングで検出される足検出部7の検出電圧を、床面Fの検出電圧として設定してもよい。制御部6は、上記床面Fの検出電圧を基準として、第1閾値の設定を同時に行ってもよい。これにより、床面F上に例えば敷物や履物等の物品が置かれた場合であっても、床面Fの基準が状況に応じて設定されるため、ユーザの足を正確に検出でき、便蓋3の誤動作を防止できる。上記所定のタイミングは、特に制限されないが、例えば、便器装置1の電源が投入されたタイミングや、前回の設定時から所定時間T1が経過したタイミングが挙げられる。所定時間T1は、特に制限されないが、例えば12時間~24時間程度とすることができる。
【0022】
制御部6は、所定時間T2以上一定である足検出部7の検出電圧を、床面Fの検出電圧として設定してもよい。制御部6は、上記床面Fの検出電圧を基準として、第1閾値の設定を同時に行ってもよい。これにより、床面F上で静止する敷物や履物等の物品は、所定時間T2経過後は床面Fとして認識され、床面Fの検出電圧が設定される。従って、上記設定された床面Fの検出電圧に基づき第1閾値が設定されることで、ユーザの足を正確に検出でき、便蓋3の誤動作を防止できる。所定時間T2は、特に制限されないが、例えば1時間程度とすることができる。
【0023】
制御部6は、上記床面Fの検出電圧の設定を、所定時間毎に繰り返す処理を行ってもよい。これにより、床面F上に存在する物品等の状況が変化した場合であっても、所定時間の経過後に床面Fの基準がリセットされるため、ユーザの足を正確に検出でき、便蓋3の誤動作を防止できる。
【0024】
(制御部6による便蓋3の制御フロー)
図5のフローチャートを用い、制御部6による便蓋3の制御フローの一例を説明する。まず、例えば便器装置1の電源が投入されると、床面検出電圧V設定S1が行われ、足検出部7により検出された検出電圧が床面Fの検出電圧Vとして設定される。次に、床面検出電圧Vを基準として、閾値α設定S2が行われる。閾値αは、第1閾値に対応する値であり、例えば床面検出電圧Vに対して所定の数値を加算した数値である。
【0025】
検出S3により、足検出部7の検出範囲において、対象物の検出が行われる。仮に、床面検出電圧設定S1から所定時間T1が経過している場合、即ち、S4がYESである場合、検出S3の検出電圧に基づき、床面検出電圧V設定S1を再度行う。床面検出電圧設定S1から所定時間T1が未経過である場合、即ち、S4がNOである場合、S5に進む。
【0026】
S5により、足検出部7の検出値Sが、所定時間T2内で変動しているか否かが判定される。所定時間T2内で検出値Sの変動幅が所定の値未満である場合、即ち、S5がNOである場合、検出値Sに基づき、床面検出電圧V設定S1を再度行う。所定時間T2内で検出値Sの変動幅が所定の値を超えている場合、即ち、S5がYESである場合、S6に進む。
【0027】
S6により、検出値Sが閾値α以上であり、かつ、閾値α以上の検出値Sが検出された検出回数cが、所定時間内で検出数n以上であるか否かが判定される。検出数nは、予め設定される。上記条件の少なくともいずれかを満たさない場合、即ち、S6がNOである場合、再度検出S3が行われる。上記条件をいずれも満たす場合、即ち、S6がYESである場合、S7に進む。
【0028】
S7により、検出値Sが所定時間内で上昇しているか否かが判定される。検出値Sが所定時間内で上昇していない場合、即ち、S7がNOである場合、再度検出S3が行われる。検出値Sが上昇している場合、S8により便蓋3を開く制御が実行される。
【0029】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、変形、改良等は本開示に含まれる。上記実施形態では、制御部6による判定S4、S5、S6、S7を、図5に示す順序で全て実行するものとして記載した。これに限定されない。制御部6は、検出値Sが閾値αを超過した場合に便蓋3を開く制御を行うものであればよい。即ち、判定S4、S5、S6、S7を任意に選択し組み合わせることが可能である。更に、判定を行う順序を入れ替えてもよい。例えば、S5の後にS4が行われてもよいし、S7の後にS6が行われてもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 便器装置、2 便器本体、3 便蓋、6 制御部、7 足検出部、70 検出可能範囲、F 床面
図1
図2
図3
図4
図5
図6