(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】トリフルオロヨードメタン(CF3I)とヘキサフルオロプロペン(HFP)との共沸性又は共沸様組成物
(51)【国際特許分類】
C09K 5/04 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
C09K5/04 F
C09K5/04 C
(21)【出願番号】P 2021521023
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 US2019055647
(87)【国際公開番号】W WO2020081363
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2022-10-03
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】チュンゴン、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】マーケル、ダニエル シー.
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ハイヨン
(72)【発明者】
【氏名】パン、ハン ティ.
(72)【発明者】
【氏名】フルス、リアン ジェイ.
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-128584(JP,A)
【文献】特開2016-222603(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1218702(CN,A)
【文献】特表2009-543787(JP,A)
【文献】特表2010-512639(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1927788(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
48重量%~85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、
15重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物を含む組成物。
【請求項2】
前記共沸性又は共沸様組成物が、14.21psia±0.30psiの圧力で-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記共沸性又は共沸様組成物は、48重量%~70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、30重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記共沸性又は共沸様組成物は、69重量%~70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、30重量%~31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF
3I)とを組み合わせて、
48重量%~85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、
15重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3I)と、から本質的になる、共沸性又は共沸様組成物を形成する工程を含む、共沸性又は共沸様組成物を形成する方法。
【請求項6】
ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、少なくとも1つの不純物と、を含む、一次組成物からヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)を分離する方法であって、
48重量%~85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、15重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を前記一次組成物中に形成する工程と、
前記二次組成物を、前記一次組成物から分離する工程と、を含む、方法。
【請求項7】
ヘキサフルオロプロペン(HFP)、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)及び少なくとも1つの不純物を含む一次組成物を提供する工程と、
一次組成物において、48重量%~85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、15重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を形成する工程と、
二次組成物を一次組成物から分離する工程と、
一次組成物から、精製されたトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)を単離する工程と、
を含む、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)を製造する方法。
【請求項8】
前記共沸性又は共沸様組成物が、14.21psia±0.30psiの圧力で-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、請求項5~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記共沸性又は共沸様組成物は、48重量%~70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、30重量%~52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、請求項5~7のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記共沸性又は共沸様組成物は、69重量%~70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、30重量%~31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、請求項5~7のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、共沸性又は共沸様組成物、特に、トリフルオロヨードメタン(trifluoroiodomethane、CF3I)と、ヘキサフルオロプロペン(hexafluoropropene、HFP)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フルオロカーボン系流体は、冷媒、エアゾール噴射剤、発泡剤、伝熱媒体、ガス状誘電体、及び火炎抑制剤を含む多くの用途において、産業界において広範な使用が見出されている。
【0003】
しかしながら、クロロフルオロカーボン(chlorofluorocarbons、CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(hydrochlorofluorocarbons、HCFC)などの特定の化合物は、大気オゾンを枯渇させると考えられており、したがって、環境に有害である。更に、これらの化合物の一部は、地球温暖化の一因になると考えられている。したがって、ヒドロフルオロカーボン(hydrofluorocarbons、HFC)などのオゾン層破壊係数が低い若しくはゼロでさえあるフルオロカーボン流体、又は地表レベルで放出されたときに短い大気寿命を呈する光分解可能な炭素ヨウ素結合を有するものを使用することが望ましい。沸騰及び蒸発時に分留しない単一成分の流体又は共沸混合物の使用もまた望ましい。
【0004】
残念なことに、共沸物の形成が容易には予測できないという事実から、環境に安全な新たな非分留性の混合物の同定は複雑である。
【0005】
本業界では、代替案を提供し、かつ今日使用されているCFC、HCFC、及びHFCの環境により安全な代替品であると考えられる新たなフルオロカーボン系混合物が絶えず追求されている。オゾン層破壊係数が小さくかつ地球温暖化係数が小さいヨウ化物含有化合物及び他のフッ素化化合物が特に利益がある。そのような混合物が本開示の対象である。
【0006】
ヨウ化物含有化合物は、潜在的に大きな利益があるものの、トリフルオロヨードメタン(CF3I)などのヨウ化物含有化合物の精製は困難であり、例えば、トリフルオロメタン(HFC-23)などのトリフルオロヨードメタン(CF3I)からの不純物の除去技術には一定の需要がある。したがって、例えば、共沸蒸留などの分離技術が非常に望ましいと考えられる。
【0007】
高純度のトリフルオロヨードメタン(CF3I)などのヨウ化物含有化合物を調製するために使用され得る組成物及び技術が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物を提供する。
【0009】
当該技術分野では、共沸物の形成を予測することは不可能であると十分に認識されており、本発明者等は、トリフルオロヨードメタン(CF3I)及びヘキサフルオロプロペン(HFP)が共沸性又は共沸様組成物を形成することを予想外にも発見した。
【0010】
本開示は、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFA)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる、共沸性又は共沸様組成物を含む組成物を提供する。
【0011】
共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、又は約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、又は約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる。
【0012】
言い換えれば、共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、又は約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得る。共沸性又は共沸様組成物は、上記量のヘキサフルオロプロペン(HFA)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、から本質的になり得るか、又は上記量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、からなり得る。
【0013】
共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する。
【0014】
その別の形態において、本開示は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物を提供する。
【0015】
その更なる形態では、本開示は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)とを組み合わせて、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる、共沸性又は共沸様組成物を形成する工程を含む、共沸性又は共沸様組成物を形成する方法を提供する。共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有し得る。
【0016】
そのなお更なる形態では、本開示は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、少なくとも1つの不純物と、を含む、一次組成物からヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)を分離する方法であって、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる、共沸性又は共沸様組成物である二次組成物であって、共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、二次組成物を一次組成物中に形成する工程と、二次組成物を一次組成物及び少なくとも1つの不純物から分離する工程と、を含む、方法を提供する。
【0017】
前述の方法では、形成する工程は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる、共沸性又は共沸様組成物であり、かつ約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有し得る二次組成物を一次組成物中に形成することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施例1に従って測定された、ヘキサフルオロプロペン(HFP)の温度と重量パーセントとのプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ヘキサフルオロプロペン(HFP)が、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、均質な、極小沸点の共沸性及び共沸様組成物又は混合物を形成すること、並びに本開示が、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、均質な共沸性又は共沸様組成物を提供することが見出された。共沸性若しくは共沸様組成物は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、から本質的になり得るか、又は共沸性若しくは共沸様組成物は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、からなり得る。
【0020】
本発明者等は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)が共沸性又は共沸様組成物を形成することを実験的に見出した。
【0021】
「共沸性」組成物とは、2つ以上の成分の特有の組み合わせである。共沸性組成物は、様々な技術で特徴付けることができる。例えば、所与の圧力では、共沸性組成物は、沸点が高い方の成分よりも高い一定の特性温度で沸騰する(極大沸点の共沸物)か、又は沸点が低い方の成分よりも低い一定の特性温度で沸騰する(極小沸点の共沸物)。この特性温度では、同じ組成が気相及び液相の両方に存在することになる。共沸性組成物は、沸騰又は蒸発時に分留しない。したがって、共沸性組成物の成分を相変化において分離することはできない。
【0022】
共沸性組成物はまた、特性共沸温度で、液相の気泡点圧力(bubble point pressure)が気相の露点圧力と同一であることも特徴とする。
【0023】
共沸性組成物の挙動は、沸騰又は蒸発中に液体組成物がかなりの程度で変化する非共沸性組成物の挙動とは対照的である。
【0024】
本開示の目的の場合、共沸性組成物は、2つ以上の成分の沸点よりも低い一定の特性温度で沸騰し(極小沸点の共沸物)、それによって気相及び液相の両方において同じ組成を有する組成物として特徴付けられている。
【0025】
しかしながら、当業者であれば、異なる圧力では、共沸性組成物の組成及び沸点の両方がある程度変化すると理解するであろう。したがって、温度及び/又は圧力に応じて、共沸性組成物は、変化し得る組成を有し得る。したがって、当業者であれば、固定された組成ではなく組成範囲を使用して共沸性組成物を定義することができると理解するであろう。更に、共沸物は、特定の圧力での固定された沸点によって特徴付けられる組成物の各成分の正確な重量パーセントの観点から定義することもできる。
【0026】
「共沸様」組成物とは、実質的に共沸性組成物として挙動する2つ以上の成分の組成物である。したがって、本開示の目的の場合、共沸様組成物は、所与の圧力下で液体形態にあるとき実質的に一定の温度で沸騰し、かつ沸騰中の液体組成物と実質的に同一の気体組成を提供する、2つ以上の異なる成分の組み合わせである。
【0027】
本開示の目的の場合、共沸様組成物とは、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の温度範囲にて沸騰する組成物又は組成物の範囲である。
【0028】
共沸性又は共沸様組成物は、多数の異なる方法を使用して同定することができる。
【0029】
本開示の目的の場合、共沸性又は共沸様組成物は、エブリオメータを使用して実験的に同定される(Walas,Phase Equilibria in Chemical Engineering,Butterworth-Heinemann,1985,533-544)。エブリオメータは、気液平衡温度を測定することによって液体の沸点の極めて正確な測定値を提供するように設計されている。
【0030】
成分のそれぞれの単独の沸点は、一定の圧力で測定される。当業者によって理解されるように、二成分の共沸性又は共沸様組成物については、組成物の成分のうちの1つの沸点が最初に測定される。次いで、組成物の第2の成分が様々な量で添加され、当該の一定の圧力でエブリオメータを使用して、得られた組成物のそれぞれの沸点が測定される。
【0031】
測定された沸点は、試験された組成物の組成に対して、例えば二成分共沸物の場合、組成物に添加された第2の成分の量に対してプロットされる(重量%又はモル%のいずれか一方で表される)。共沸性組成物の存在は、単独のいずれかの成分の沸点よりも高い又は低い最高沸騰温度又は最低沸騰温度を観察することによって特定することができる。
【0032】
当業者によって理解されるように、共沸性又は共沸様組成物の同定は、第2の成分を第1の成分に添加した際の組成物の沸点の変化を第1の成分の沸点と比較することによって行われる。したがって、沸点の変化を測定するために、特定の成分の報告された沸点に系を較正する必要はない。
【0033】
前述のように、極大沸点又は極小沸点では、気相の組成は、液相の組成と同一となる。したがって、共沸様組成物とは、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点である、実質的に一定の極小沸点又は極大沸点を提供する成分の組成物であり、その実質的に一定の沸点では、気相の組成は、液相の組成と実質的に同一となる。
【0034】
本開示は、共沸性又は共沸様組成物を形成するために、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物を提供する。本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、他の成分と組み合わされると、共沸性又は共沸様混合物の形成をもたらす各成分の量である。
【0035】
これらの共沸性又は共沸様組成物は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)との組み合わせから本質的になり得るか、又はヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)との組み合わせからなり得る。
【0036】
本明細書で使用される場合、共沸性若しくは共沸様組成物又は混合物の成分に関して、「から本質的になる」という用語は、組成物が、示された成分を共沸比又は共沸様比で含有し、更なる成分が新たな共沸性又は共沸様の系を形成しないという条件で、更なる成分を含有し得ることを意味する。例えば、2つの化合物から本質的になる共沸性混合物は、二成分共沸物を形成するものであり、更なる成分が混合物を非共沸性にせず、かつ化合物のいずれか一方又は両方と共沸物を形成しない(例えば、三成分以上の共沸物を形成しない)という条件で、任意選択的に1つ以上の更なる成分を含み得る。
【0037】
本開示はまた、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)とを混合するか、組み合わせるか、又はブレンドすることによって共沸性又は共沸様組成物を形成する方法も提供する。2つ以上の成分を組み合わせて、組成物を形成するための、当該技術分野において既知の幅広い種類の方法のうちのいずれかを、本方法において使用することができる。例えば、ヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)を、バッチ式若しくは連続式の反応及び/若しくはプロセスの一部として、又は2つ以上のそのような工程の組み合わせを介して、手作業及び/又は機械で、混合するか、ブレンドするか、又は別のやり方で組み合わせることができる。ヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)はどちらも、市販されており、いくつかの様々な供給業者から入手することができる。これらの成分は、必要量で、例えば、秤量してからこれらの量を組み合わせることによって提供され得る。
【0038】
共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)、又は約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)、又は約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる。
【0039】
言い換えれば、共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得るか、又は約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含み得る。共沸性又は共沸様組成物は、上記量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、から本質的になり得るか、又は上記量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、からなり得る。
【0040】
共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する。
【0041】
別の言い方をすると、共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%、約48重量%、若しくは約69重量%という少なさの、又は約70重量%、約85重量%、若しくは約94重量%という多さの、又は前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内のヘキサフルオロプロペン(HFP)を含むか、これから本質的になるか、又はこれからなり、共沸性又は共沸様組成物は、約6重量%、約15重量%、若しくは約30重量%という少なさの、又は約31重量%、約52重量%、若しくは約64重量%という多さの、又は前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内のトリフルオロヨードメタン(CF3I)を含むか、これから本質的になるか、又はこれからなる。一実施形態では、共沸性又は共沸様組成物は、約69.39重量%及びヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる。本開示の共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する。
【0042】
本開示はまた、共沸性又は共沸様組成物を含む組成物も提供する。例えば、少なくとも約5重量%の共沸性若しくは共沸様組成物、又は少なくとも約15重量%の共沸性若しくは共沸様組成物、又は少なくとも約50重量%の共沸性若しくは共沸様組成物、又は少なくとも約70重量%の共沸性若しくは共沸様組成物、又は少なくとも約90重量%の共沸性若しくは共沸様組成物を含む組成物が提供される。
【0043】
本明細書に開示されている、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる共沸性又は共沸様組成物は、ヘキサフルオロプロペン及び/又はトリフルオロヨードメタン(CF3I)から不純物を分離するために使用され得る。トリフルオロヨードメタン(CF3I)中に存在し得る1つの不純物は、トリフルオロメタン(HFC-23)である。
【0044】
有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる共沸性又は共沸様組成物を調製することで、例えば、共沸蒸留などの分離技術を使用して、トリフルオロヨードメタン(CF3I)から不純物を除去して、高純度のトリフルオロヨードメタン(CF3I)を提供することができる。
【0045】
一例では、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる共沸性又は共沸様組成物は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)のうちの一方又は両方を、ヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)以外の1つ以上の他の化学化合物、例えば、不純物と一緒に含む組成物から形成され得る。共沸性又は共沸様組成物の形成後に、共沸性又は共沸様組成物は、蒸留、相分離、又は分留などの好適な方法によって他の化学化合物から分離され得る。
【0046】
このようにして、本開示は、不純物としてのヘキサフルオロプロペン(HFP)を少なくとも1つの更なる不純物と一緒に含むトリフルオロヨードメタン(CF3I)の一次粗組成物から不純物としてのヘキサフルオロプロペン(HFP)を分離する方法であって、粗トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、不純物としてのヘキサフルオロプロペン(HFP)と、少なくとも1つの更なる不純物と、の一次組成物を提供する工程と、例えば、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなる共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を形成するのに効果的な条件で、一次組成物を蒸留にかける工程と、例えば、相分離、蒸留、又は分留などの分離技術によって、一次組成物から二次組成物を分離する工程と、を含む、方法を提供する。その後、一次組成物を更なる分離又は精製工程にかけて、精製されたトリフルオロヨードメタン(CF3I)を得ることができる。
【0047】
以下の非限定的な実施例は、本開示を例示するのに役立つ。
【実施例】
【0048】
実施例1-エブリオメータでの調査
エブリオメータを使用して、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)との共沸性及び共沸様組成物を測定した。エブリオメータは、底部で密封かつ上部で空気に開放された真空ジャケット付きガラス容器を含んでいた。エブリオメータの上部又は凝縮器ジャケットに、ドライアイスとエタノールとの混合物を充填して、温度を約-72℃にした。これは、14.21Psiaの圧力における、ヘキサフルオロプロペン(HFP)の場合の標準沸点-30.13℃及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)の場合の標準沸点-22.01℃よりも著しく低い。このようにして、系中の全ての蒸気が凝縮し、エブリオメータに還流し、液相及び気相が平衡状態になることを確実にした。±0.002℃の精度を有する石英白金温度計をガラス容器内に挿入し、石英白金温度計を使用して、混合物の平衡沸点に相応する凝縮蒸気の温度を判定した。沸騰石を使用して、エブリオメータ内での混合物のスムーズな沸騰の維持を補助した。
【0049】
以下の手順を使用した。
【0050】
1. 石英温度計を、氷/水スラリーを含有する長いデュワー内に浸し、温度計が0℃を読み取ったことを確認した。デュワーは、温度計のシャフトの長さの少なくとも3/4が氷/水に浸されるほど十分に深かった。温度計の抵抗をオーム単位で記録した。
【0051】
2. 凝縮器のジャケットをエタノールで全体の1/4充填した。ゆっくりとドライアイスを導入することによって凝縮器のジャケットを冷却して、エタノールが沸騰して吹き出すこと及び/又は飛散することを回避した。
【0052】
3. 既知量のトリフルオロヨードメタン(CF3I)又はヘキサフルオロプロペン(HFP)をエブリオメータに添加し、激しい還流状態にした。温度インジケータ付きの気圧計を使用して温度及び大気圧を記録した。
【0053】
測定は、2つの工程で実施した。第1の工程では、まず、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定して99.99面積%の純度を有する約16.15gのヘキサフルオロプロペン(HFP)を、±0.01gの精度を有するはかりを使用して添加前後に容器を計量することによってエブリオメータに導入した。液体を沸騰させ、記録された気圧でヘキサフルオロプロペン(HFP)の平衡温度を記録した。次いで、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定して99.88面積%の純度を有するトリフルオロヨードメタン(CF3I)を微増させながらエブリオメータに導入し、凝縮した液体混合物の平衡温度を記録した。
【0054】
第2の工程では、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定して99.88面積%の純度を有する約25.47gのトリフルオロヨードメタン(CF3I)を、±0.01gの精度を有するはかりを使用して添加前後に容器を計量することによってエブリオメータに導入した。液体を沸騰させ、記録された気圧でトリフルオロヨードメタン(CF3I)の平衡温度を記録した。次いで、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定して99.99面積%の純度を有するヘキサフルオロプロペン(HFP)を微増させながらエブリオメータに導入し、凝縮した液体混合物の平衡温度を記録した。
【0055】
上記の第1及び第2の工程からのデータを組み合わせて、以下の表1に示される0~100重量パーセントのヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF
3I)それぞれの組成範囲のデータを完成させた。これは、共沸物が形成されたことを示す最低温度を示し、このデータは、
図1に図式でも示されている。混合物の気泡点温度(bubble point temperature)は一定のままであり、このことは、混合物が大きな組成範囲にわたって共沸様であることを示した。
【表1】
実施例2:不純物の分離
【0056】
この実施例では、トリフルオロメタン(HFC-23)などの他の不純物と一緒に不純物としてのヘキサフルオロプロペン(HFP)を含むトリフルオロヨードメタン(CF3I)の粗組成物を提供する。次いで、この組成物を、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)との共沸性又は共沸様組成物を形成し、組成物の残分から分離するのに効果的な条件で蒸留にかける。ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)との分離された共沸性又は共沸様組成物は、トリフルオロヨードメタン(CF3I)の残りの粗組成物から軽質成分として除去される。次いで、トリフルオロヨードメタン(CF3I)の残りの粗組成物を異なる温度及び圧力条件にかけて、トリフルオロメタン(HFC-23)などの他の不純物を更なる蒸留によって分離して、精製されたトリフルオロヨードメタン(CF3I)を得ることができる。
態様
【0057】
態様1は、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物である。
【0058】
態様2は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、態様1に記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0059】
態様3は、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、態様2に記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0060】
態様4は、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、態様3に記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0061】
態様5は、約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、態様4に記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0062】
態様6は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、態様1~5のいずれか1つに記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0063】
態様7は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、から本質的になる、態様1~6のいずれか1つに記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0064】
態様8は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、からなる態様1~7のいずれか1つに記載の共沸性又は共沸様組成物である。
【0065】
態様9は、態様1~8のいずれか1つに記載の共沸性又は共沸様組成物を含む組成物である。
【0066】
態様10は、共沸性又は共沸様組成物を少なくとも約5重量%含む、態様9に記載の組成物である。
【0067】
態様11は、共沸性又は共沸様組成物を少なくとも約15重量%含む、態様10に記載の組成物である。
【0068】
態様12は、共沸性又は共沸様組成物を少なくとも約50重量%含む、態様11に記載の組成物である。
【0069】
態様13は、共沸性又は共沸様組成物を少なくとも約70重量%含む、態様12に記載の組成物である。
【0070】
態様14は、共沸性又は共沸様組成物を少なくとも約90重量%含む、態様13に記載の組成物である。
【0071】
態様15は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)とを組み合わせて、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物を形成する工程を含む、共沸性又は共沸様組成物を形成する方法である。
【0072】
態様16は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF3I)とを組み合わせて、態様1~8のいずれか1つに記載の共沸性又は共沸様組成物を形成する工程を含む、態様15に記載の方法である。
【0073】
態様17は、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、少なくとも1つの不純物と、を含む、一次組成物からヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF3I)を分離する方法であって、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF3I)と、を含む、共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を一次組成物中に形成する工程と、二次共沸性又は共沸様組成物を一次組成物及び少なくとも1つの不純物から分離する工程と、を含む、方法である。
【0074】
態様18は、共沸性又は共沸様組成物が態様1~8のいずれか1つに定義される通りである、態様17に記載の方法である。
【0075】
態様19は、相分離、蒸留、及び分留のうちの少なくとも1つによって分離を実施する、態様17又は18に記載の方法である。
【0076】
本明細書で使用するとき、「前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内」という句は、それらの値が列挙のより低い部分にあるか又は列挙のより高い部分にあるかにかかわらず、任意の範囲がそのような句の前に列挙された値のうちのいずれかの2つから選択され得ることを意味する。例えば、1対の値は、2つのより低い値、2つのより高い値、又はより低い値及びより高い値から選択されてもよい。
【0077】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでない旨を明確に指示しない限り、複数形を含む。更に、量、濃度、又は他の値若しくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、又は上方の好ましい値と下方の好ましい値との列挙のいずれかとして与えられるとき、これは、範囲が別々に開示されているかどうかにかかわらず、任意の上限範囲又は上方の好ましい値と任意の下限範囲又は下方の好ましい値との任意の対から形成される全ての範囲を具体的に開示しているものとして理解されるべきである。数値の範囲が本明細書に列挙されている場合、特に明記しない限り、範囲は、その端点、並びに範囲内の全ての整数及び端数を含むことが意図される。本開示の範囲は、範囲を定義するときに列挙される特定の値に限定されることを意図するものではない。
【0078】
前述の説明は、本開示の単なる例示に過ぎないことが理解されるべきである。本開示から逸脱することなく、当業者によって様々な代替形態及び修正形態を考案することができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲内に含まれる全てのかかる代替形態、修正形態、及び変動を包含することを意図する。
本明細書は以下の発明の開示を包含する。
[1]
有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物を含む組成物。
[2]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、1に記載の組成物。
[3]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、1に記載の組成物。
[4]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、1に記載の組成物。
[5]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、1に記載の組成物。
[6]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、1に記載の組成物。
[7]
ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になり、かつ約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する共沸性又は共沸様組成物を含む組成物。
[8]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、7に記載の組成物。
[9]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、7に記載の組成物。
[10]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約69重量%~約70重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30重量%~約31重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、7に記載の組成物。
[11]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、7に記載の組成物。
[12]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、からなる、7に記載の組成物。
[13]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、からなる、7に記載の組成物。
[14]
前記共沸性又は共沸様組成物は、約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、からなる、7に記載の組成物。
[15]
ヘキサフルオロプロペン(HFP)とトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)とを組み合わせて、約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる、共沸性又は共沸様組成物を形成する工程を含む、共沸性又は共沸様組成物を形成する方法。
[16]
前記組み合わせる工程は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)とを組み合わせることを含む、15に記載の方法。
[17]
前記組み合わせる工程は、約48重量%~約85重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と約15重量%~約52重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)とを組み合わせることを含む、15に記載の方法。
[18]
前記組み合わせる工程は、約69.39重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と約30.61重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)とを組み合わせることを含む、15に記載の方法。
[19]
ヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、少なくとも1つの不純物と、を含む、一次組成物からヘキサフルオロプロペン(HFP)及びトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)を分離する方法であって、
約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する、有効量のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、トリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になる共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を前記一次組成物中に形成する工程と、
前記二次組成物を、前記一次組成物、少なくとも1つの不純物から分離する工程と、を含む、方法。
[20]
前記形成する工程は、約36重量%~約94重量%のヘキサフルオロプロペン(HFP)と、約6重量%~約64重量%のトリフルオロヨードメタン(CF
3
I)と、から本質的になり、かつ約14.21psia±0.30psiaの圧力で約-31.21℃±0.30℃の沸点を有する共沸性又は共沸様組成物である二次組成物を前記一次組成物中に形成することを含む、19に記載の方法。