(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】サーバ、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240208BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20240208BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/087
(21)【出願番号】P 2021528820
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 JP2019025795
(87)【国際公開番号】W WO2020261527
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-05-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(73)【特許権者】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】久野 慶一郎
(72)【発明者】
【氏名】小牟田 清俊
(72)【発明者】
【氏名】桂 宏徳
(72)【発明者】
【氏名】庄司 祐馬
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/103127(WO,A1)
【文献】特開2010-009596(JP,A)
【文献】特開2005-148797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出物を吐出するように構成された吐出装置と接続可能なサーバであって、
ユーザの肌状態に関する肌情報を取得する手段を備え、
前記肌情報が示す肌状態を参照して、吐出物のレシピ情報を決定する手段を備え、
前記レシピ情報を前記吐出装置に送信することにより、前記吐出装置に前記レシピ情報に応じた吐出物を吐出させる手段を備え、
前記ユーザの肌状態、前記ユーザの問診情報、及び、前記ユーザの睡眠ログ情報の少なくとも1つを参照して、
前記吐出装置に装着される複数のカートリッジのうち当該カートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満であるカートリッジの次のカートリッジとして前記ユーザに配送されるカートリッジである追加カートリッジを決定する手段を備え、
前記吐出装置のカートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合、前記ユーザに前記追加カートリッジの提供を手配する手段を備える、サーバ。
【請求項2】
前記追加カートリッジを決定する手段は、前記ユーザの肌状態のうち最新の肌状態を参照して、前記追加カートリッジを決定する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記問診情報は、肌の色、肌のうるおい、肌の悩み、香りの好み、食事、精神状態、生理周期、及び、時間帯の少なくとも1つに関する質問に対する回答を含む、
請求項1又は請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記吐出装置による前記吐出物の吐出に応じて、前記吐出装置のカートリッジに収容された吐出物の残量を更新する手段を備える、請求項1~請求項3の何れかに記載のサーバ。
【請求項5】
前記追加カートリッジを決定する手段は、前記レシピ情報に関連付けられたカートリッジを前記追加カートリッジとして決定し、
前記手配する手段は、前記カートリッジに記憶された残量が前記閾値未満である場合、前記追加カートリッジの提供を手配する、
請求項1~請求項4の何れかに記載のサーバ。
【請求項6】
前記追加カートリッジを決定する手段は、前記ユーザの肌状態と、当該肌状態に推奨される吐出物が収容されたカートリッジのカートリッジ識別情報と、の相関関係が規定されたルールと、を参照して、前記追加カートリッジを決定し、
前記手配する手段は、前記カートリッジに記憶された残量が前記閾値未満である場合、前記追加カートリッジの提供を手配する、
請求項1~請求項4の何れかに記載のサーバ。
【請求項7】
前記追加カートリッジを決定する手段は、
前記ユーザの問診情報と、吐出物毎の吐出量と問診結果との相関関係が規定されたレシピ判定モデルと、を参照して、レシピ情報を判定し、
前記レシピ情報に関連付けられたカートリッジを前記追加カートリッジとして決定し、
前記手配する手段は、前記カートリッジに記憶された残量が前記閾値未満である場合、前記追加カートリッジの提供を手配する、
請求項1~請求項4の何れかに記載のサーバ。
【請求項8】
前記追加カートリッジを決定する手段は、
前記ユーザの睡眠ログ情報と、吐出物毎の吐出量と睡眠ログとの相関関係が規定されたレシピ判定モデルと、を参照して、レシピ情報を判定し、
前記レシピ情報に関連付けられたカートリッジを前記追加カートリッジとして決定し、
前記手配する手段は、前記カートリッジに記憶された残量が前記閾値未満である場合、前記追加カートリッジの提供を手配する、
請求項1~請求項4の何れかに記載のサーバ。
【請求項9】
所定の配送リードタイム及び前記残量を参照して、前記残量が前記閾値以上であるカートリッジの中から
前記追加カートリッジを一括配送カートリッジ
として決定する手段を備え、
前記手配する手段は、前記一括配送カートリッジの提供を手配する、
請求項1~請求項
8の何れかに記載のサーバ。
【請求項10】
前記一括配送カートリッジを決定する手段は、前記残量及び所定の配送リードタイムの組合せが所定の一括配送閾値未満である
追加カートリッジを
前記一括配送カートリッジとして決定する、
請求項
9に記載のサーバ。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1~請求項
10の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータが、
ユーザの肌状態に関する肌情報を取得するステップを実行し、
前記肌情報が示す肌状態を参照して、吐出物のレシピ情報を決定するステップを実行し、
吐出物を吐出するように構成された吐出装置に前記レシピ情報に応じた吐出物を吐出させるステップを実行し、
前記ユーザの肌状態、前記ユーザの問診情報、及び、前記ユーザの睡眠ログ情報の少なくとも1つを参照して、前記吐出装置に装着される複数のカートリッジのうち当該カートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満であるカートリッジの次のカートリッジとして前記ユーザに配送されるカートリッジである追加カートリッジを決定するステップを実行し、
前記吐出装置のカートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合、前記ユーザに前記追加カートリッジの提供を手配するステップを実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、美容用品を購入する消費者は、自身の肌状態に応じて商品を選択する。美容用品は、多種多様であるので、消費者は、自身の肌状態に応じた美容用品の組合せを決める必要がある。
【0003】
このような消費者に、各消費者の美容用品を容易に提供する技術が知られている。例えば、特開2014-152152号公報には、化粧原液タンクに収容された化粧原液を排出する化粧液調合装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、特開2014-152152号公報のような化粧液調合装置を消費者に所持させることにより、任意の場所及びタイミングで消費者に対して美容用品を提供するサービスに注目が集まっている。
【0005】
しかし、特開2014-152152号公報では、化粧原液タンクが空になると、化粧液を提供することはできない。この場合、消費者は、新品の化粧原液タンクを購入する必要がある。そのため、化粧液調合装置を使用する消費者は、化粧液の入手を継続するために、化粧原液タンクに収容された化粧原液の残量を意識する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、ユーザの肌状態に応じた吐出物を吐出する吐出装置に配置されたカートリッジに収容された吐出物の残量をユーザに意識させることなく、ユーザに吐出物を継続的に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
吐出物を吐出するように構成された吐出装置と接続可能なサーバであって、
ユーザの肌状態に関する肌情報を取得する手段を備え、
前記肌情報が示す肌状態を参照して、吐出物のレシピ情報を決定する手段を備え、
前記レシピ情報を前記吐出装置に送信することにより、前記吐出装置に前記レシピ情報に応じた吐出物を吐出させる手段を備え、
前記吐出装置のカートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合、前記吐出装置のユーザに追加カートリッジの提供を手配する手段を備える、
サーバである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの肌状態に応じた吐出物を吐出する吐出装置において、吐出装置に配置されたカートリッジに収容された吐出物の残量をユーザに意識させることなく、ユーザに吐出物を継続的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1のクライアント装置の機能ブロック図である。
【
図6】本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態のレシピ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図8】本実施形態のユーザログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図9】本実施形態のマシン情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図10】本実施形態の配送ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図11】本実施形態の吐出の処理のシーケンス図である。
【
図12】
図11の処理において表示される画面例を示す図である。
【
図13】本実施形態のニアエンド処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態の概要を示す図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、サーバ30と、吐出装置50と、を備える。
クライアント装置10、サーバ30、及び、吐出装置50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0013】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0014】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
吐出装置50は、所定の吐出物を収容するカートリッジ(後述)を備える。吐出装置50は、サーバ30の指示に応じて、カートリッジに収容された吐出物を吐出するように構成される。
【0016】
図2に示すように、サーバ30は、カートリッジに収容された吐出物を吐出するように構成された吐出装置50、及び、ユーザが使用するクライアント装置10と接続可能である。
【0017】
クライアント装置10は、ユーザの肌状態に関する肌情報をサーバ30に送信する。
【0018】
サーバ30は、クライアント装置10から肌情報を取得する。
サーバ30は、肌情報が示す肌状態を参照して、吐出物のレシピ情報を決定する。
サーバ30は、レシピ情報を吐出装置50に送信することにより、吐出装置50にレシピ情報に応じた吐出物を吐出させる。
サーバ30は、カートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合、吐出装置50のユーザに追加カートリッジの提供を手配する。
【0019】
(1-1)クライアント装置の構成
クライアント装置10の構成を説明する。
図3は、
図1のクライアント装置の機能ブロック図である。
【0020】
図3に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、カメラ15と、を備える。
【0021】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0022】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ及び睡眠ログを取得するように構成された睡眠ログアプリケーション)のプログラム
【0023】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータ
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
・睡眠ログアプリケーションにより取得された睡眠ログに関する睡眠ログ情報
【0024】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0025】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0026】
通信インタフェース14は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0027】
カメラ15は、画像を撮像するように構成される。
【0028】
(1-2)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
図4は、
図1のサーバの機能ブロック図である。
【0029】
図4に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0030】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0031】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0032】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータ
・情報処理の実行結果
【0033】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0034】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0035】
通信インタフェース34は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0036】
(1-3)吐出装置の構成
吐出装置50の構成を説明する。
図5は、
図1の吐出装置の機能ブロック図である。
【0037】
図5Aに示すように、吐出装置50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54と、駆動部55と、を備える。
【0038】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0039】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0040】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータ
・情報処理の実行結果
【0041】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、吐出装置50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、コンピュータの一例である。
【0042】
入出力インタフェース53は、吐出装置50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、吐出装置50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0043】
通信インタフェース54は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0044】
図5Bに示すように、吐出装置50は、駆動部55に接続された複数のカートリッジ56a~56eと、を備える。
【0045】
カートリッジ56a~56eには、吐出物が収容される。吐出物は、以下の少なくとも1つを含む。
・人体の肌に塗布可能な塗布剤(一例として、肌ケアアイテム、基礎化粧品、ファンデーション、及び、それらの組合せ)
・空気中に散布可能な香料(一例として、アロマオイル)
・サプリメント(一例として、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など栄養摂取の補助、ハーブなどの成分の薬効を目的とした栄養補助食品、生薬、酵素、ダイエットなどの健康補助食品)
【0046】
カートリッジ56a~56eに収容された吐出物は、プロセッサ52の制御に従って吐出される。
カートリッジ56a~56eは、IC(Integrated Circuit)チップ(不図示)を備える。ICチップには、各カートリッジ56a~56eを識別するカートリッジ識別情報が格納される。
各カートリッジ56a~56eは、それぞれ、複数(例えば、5つ)のカートリッジ群(例えば、A群~E群)に属する。カートリッジ群は、カートリッジに収容された吐出物の性能を意味する。つまり、各カートリッジ群に属するカートリッジには、各カートリッジ群に対応する性能を示す吐出物が収容される。
カートリッジ群は、複数のサブクラスに分類される。各サブクラスは、互いに異なる種類の吐出物を示す。例えば、カートリッジA群に該当するカートリッジには、A群に対応する性能を示す吐出物のうち、複数のサブクラス(例えば、A1~A3)の何れかに分類される吐出物が収容される。
【0047】
(2)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0048】
(2-1)ユーザ情報データベース
本実施形態のユーザ情報データベースを説明する。
図6は、本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0049】
図6のユーザ情報データベースには、ユーザに関するユーザ情報が格納されている。
ユーザ情報データベースは、「ユーザID」フィールドと、「ユーザ名」フィールドと、「ユーザ属性」フィールドと、「所有マシンID」フィールドと、「住所」フィールドと、「配送希望」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0050】
「ユーザID」フィールドには、ユーザを識別するユーザ識別情報が格納される。
【0051】
「ユーザ名」フィールドには、ユーザ名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0052】
「ユーザ属性」フィールドには、ユーザの属性に関するユーザ属性情報が格納される。「ユーザ属性」フィールドは、複数のサブフィールド(「性別」フィールド及び「年齢」フィールド)を含む。
【0053】
「性別」フィールドには、ユーザの性別に関する情報が格納される。
【0054】
「年齢」フィールドには、ユーザの年齢に関する情報が格納される。
【0055】
「所有マシンID」フィールドには、ユーザが所有する吐出装置50を識別するマシン識別情報が格納される。
【0056】
「住所」フィールドには、ユーザの住所又は指定住所に関する情報(以下「配送先情報」という)が格納される。
【0057】
「配送希望」フィールドには、次のカートリッジの配送タイミングに関するユーザの希望に関する情報(以下「配送希望情報」という)が格納される。
配送タイミングは、例えば、「土曜日の午前中」である。
【0058】
(2-2)レシピ情報データベース
本実施形態のレシピ情報データベースを説明する。
図7は、本実施形態のレシピ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0059】
図7のレシピ情報データベースには、吐出装置50に対して送信すべきレシピ情報を判定するためのレシピ判定情報が格納されている。
レシピ情報データベースは、「レシピID」フィールドと、「レシピ」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0060】
「レシピID」フィールドには、レシピを識別するレシピ識別情報が格納される。
【0061】
「レシピ」フィールドには、レシピに関するレシピ情報が格納される。「レシピ」フィールドは、複数のサブフィールド(「カートリッジID」フィールド及び「吐出量」フィールド)を含む。
【0062】
「カートリッジID」フィールドには、カートリッジを識別するカートリッジ識別情報が格納される。カートリッジ識別情報は、例えば、カートリッジ群(一例として、「A群」)を示す。
【0063】
「吐出量」フィールドには、レシピに含まれる吐出物の吐出量に関する吐出量情報が格納される。吐出量情報は、例えば、各カートリッジ56a~56eに収容された吐出物の吐出回数である。
【0064】
(2-4)ユーザログ情報データベース
本実施形態のユーザログ情報データベースを説明する。
図8は、本実施形態のユーザログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0065】
図8のユーザログ情報データベースには、ユーザによる吐出装置50の使用の履歴(以下「ユーザログ」という)に関するユーザログ情報が格納されている。
ユーザログ情報データベースは、「ユーザログID」フィールドと、「日時」フィールドと、「内的肌要因」フィールドと、「肌状態」フィールドと、「レシピID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
ユーザログ情報データベースは、ユーザ識別情報に関連付けられている。
【0066】
「ユーザログID」フィールドには、ユーザログを識別するユーザログ識別情報が格納される。
【0067】
「日時」フィールドには、ユーザログの日時(例えば、ユーザが吐出装置50を使用した日時)に関する情報が格納される。
【0068】
「内的肌要因」フィールドには、肌状態に影響を与える内的要因に関する内的要因情報が格納される。内的要因とは、ユーザ自身に起因する要因である。「内的肌要因」フィールドは、複数のサブフィールド(「肌画像」フィールド及び「問診」フィールド)を含む。
【0069】
「肌画像」フィールドには、ユーザの肌画像(「肌情報」の一例)が格納される。
【0070】
「問診」フィールドには、ユーザに対する問診の結果(質問事項に対する回答)に関する問診情報(「肌情報」の一例)が格納される。
【0071】
「肌状態」フィールドには、コンピュータ(例えば、プロセッサ12又は32)によって肌画像から判定されるユーザの肌状態に関する情報が格納される。
【0072】
「レシピID」フィールドには、肌状態に応じて提供された吐出物を収容するカートリッジの組合せ及び当該吐出物の吐出量の組合せを示すレシピのレシピ識別情報が格納される。
【0073】
(2-5)マシン情報データベース
本実施形態のマシン情報データベースを説明する。
図9は、本実施形態のマシン情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0074】
図9のマシン情報データベースには、吐出装置50に関するマシン情報が格納されている。
マシン情報データベースは、「マシンID」フィールドと、「ファームウェア」フィールドと、「カートリッジ」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0075】
「マシンID」フィールドには、吐出装置50のマシン識別情報が格納される。
【0076】
「ファームウェア」フィールドには、吐出装置50のファームウェアのバージョンに関する情報が格納される。
【0077】
「カートリッジ」フィールドには、カートリッジ56a~56eに関するカートリッジ情報が格納される。「カートリッジ」フィールドは、複数のサブフィールド(「カートリッジID」フィールド及び「残量」フィールド)を含む。
【0078】
「カートリッジID」フィールドには、吐出装置50に配置されたカートリッジ56a~56eのカートリッジ識別情報が格納される。
【0079】
「残量」フィールドには、カートリッジ56a~56eに収容された吐出物の残量値が格納される。
【0080】
(2-6)配送ログ情報データベース
本実施形態の配送ログ情報データベースを説明する。
図10は、本実施形態の配送ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0081】
図10の配送ログ情報データベースには、ユーザに対する次のカートリッジの配送履歴に関する配送ログ情報が格納される。
配送ログ情報データベースは、「配送ログID」フィールドと、「日時」フィールドと、「カートリッジID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
配送ログ情報データベースは、ユーザ識別情報に関連付けられている。
【0082】
「配送ログID」フィールドには、配送ログ情報を識別する配送ログ識別情報が格納される。
【0083】
「日時」フィールドには、次のカートリッジが配送された日時に関する情報が格納される。
【0084】
(3)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。
【0085】
(3-1)吐出の処理
本実施形態の吐出の処理を説明する。
図11は、本実施形態の吐出の処理のシーケンス図である。
図12は、
図11の処理において表示される画面例を示す図である。
【0086】
図11に示すように、クライアント装置10は、肌情報の取得(S110)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、ユーザのユーザ識別情報が格納されている。
プロセッサ12は、画面P10(
図12)をディスプレイに表示する。
【0087】
画面P10は、操作オブジェクトB10と、フィールドオブジェクトF10と、画像オブジェクトIMG10と、を含む。
【0088】
フィールドオブジェクトF10は、ユーザに対する問診の結果(つまり、問診情報)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF10には、ユーザに対する質問事項が表示される。ユーザが質問事項に対する回答を入力すると、フィールドオブジェクトF10は、当該回答を問診情報として受け付ける。
質問事項は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・肌の色(一例として、シミ及びくすみの少なくとも1つ)に関する質問
・肌のうるおい(一例として、肌荒れのし易さ、小皺、肌のべたつき、及び、毛穴の少なくとも1つ)に関する情報
・肌の悩み(一例として、肌のトラブル、ニキビの状態、及び、肌の乾燥状態の少なくとも1つ)に関する質問
・香りの好み(一例として、所望の香りの種類)に関する質問
・食事に関する質問
・精神状態(一例として、ストレスレベル)に関する質問
・生理周期に関する質問
・時間帯(一例として、朝又は夜)に関する質問
【0089】
画像オブジェクトIMG10は、カメラ15によって撮像された画像である。
【0090】
操作オブジェクトB10は、カメラ15による撮像を指示するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0091】
ステップS110の後、クライアント装置10は、肌状態の判定(S111)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、肌状態を判定するための肌状態判定モデルが記憶されている。肌状態判定モデルには、肌の画像と肌状態(例えば、水分量及び皮脂量の少なくとも1つ)との相関関係が規定されている。
ユーザが、フィールドオブジェクトF10に回答を入力し、且つ、操作オブジェクトB10を操作することにより自身の肌の画像を撮像すると、プロセッサ12は、撮像された画像を画像判定モデルに入力することにより、肌画像に対応する肌状態を判定する。
【0092】
ステップS111の後、クライアント装置10は、吐出リクエスト(S112)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、吐出リクエストデータをサーバ30に送信する。吐出リクエストデータは、以下の情報を含む。
・記憶装置11に記憶されたユーザ識別情報
・ステップS110で取得された肌画像
・ステップS110で取得された問診情報
・ステップS111で判定された肌画像に対応する肌状態に関する肌状態情報
・記憶装置11に記憶された睡眠ログ情報
・ステップS112の実行日時に関する情報
【0093】
ステップS112の後、サーバ30は、外的肌要因の特定(S130)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ネットワークNWを介して、外部サーバ(不図示)に接続されている。外部サーバは、肌に影響を与える外的要因(以下「外的肌要因」という)に関する外的肌要因情報を管理するように構成される。外的肌要因は、以下の少なくとも1つを含む。
・気温
・湿度
・紫外線の照射量又は曝露量
・微小粒子状物質(例えば、PM2.5)の飛散量
・花粉の飛散量
【0094】
ステップS130の後、サーバ30は、レシピの決定(S131)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、レシピ判定モデルが記憶されている。
【0095】
レシピ判定モデルの第1例には、吐出物毎の吐出量と肌状態との相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、吐出リクエストデータに含まれる肌状態情報をレシピ判定モデルに入力することにより、ユーザの肌状態に応じた吐出物毎の吐出量に対応するレシピ識別情報を判定する。
【0096】
レシピ判定モデルの第2例には、吐出物毎の吐出量と問診結果との相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、吐出リクエストデータに含まれる問診情報をレシピ判定モデルに入力することにより、ユーザに対する問診の結果に応じた吐出物毎の吐出量に対応するレシピ識別情報を判定する。
【0097】
レシピ判定モデルの第3例には、吐出物毎の吐出量と睡眠ログとの相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、吐出リクエストデータに含まれる睡眠ログ情報をレシピ判定モデルに入力することにより、ユーザの睡眠ログに応じた吐出物毎の吐出量に対応するレシピ識別情報を判定する。
【0098】
レシピ判定モデルの第4例には、吐出物毎の吐出量と外的肌要因との相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、ステップS130で得られた外的肌要因情報をレシピ判定モデルに入力することにより、外的肌要因に応じた吐出物毎の吐出量に対応するレシピ識別情報を判定する。
【0099】
レシピ判定モデルの第5例には、肌状態、問診結果、睡眠ログ、及び、外的肌要因の組合せと吐出物毎の吐出量との相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、吐出リクエストデータに含まれる肌状態情報、吐出リクエストデータに含まれる問診情報、吐出リクエストデータに含まれる睡眠ログ情報、及び、ステップS130で得られた外的肌要因情報の組合せに応じた吐出物毎の吐出量に対応するレシピ識別情報を判定する。
【0100】
プロセッサ32は、レシピ情報データベース(
図7)を参照して、特定されたレシピ識別情報に関連付けられた「レシピ」フィールドの情報を、吐出装置50に送信すべきレシピ情報として特定する。
プロセッサ32は、ユーザ情報データベース(
図6)を参照して、吐出リクエストデータに含まれるユーザ識別情報に関連付けられたマシン識別情報(以下「対象マシン識別情報」という)を特定する。対象マシン識別情報によって、レシピ情報の送信先となる吐出装置50が識別される。
プロセッサ32は、対象マシン識別情報に対応する吐出装置50に特定したレシピ情報を送信する。
【0101】
ステップS131の後、吐出装置50は、吐出(S150)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、カートリッジ56a~56eの中からサーバ30から送信されたレシピ情報に含まれるカートリッジ識別情報に対応するカートリッジを特定する。
プロセッサ52は、特定したカートリッジから、レシピ情報に含まれる吐出量の吐出物が吐出されるように、駆動部55に制御信号を与える。
駆動部55は、プロセッサ52によって与えられた制御信号に応じて、各カートリッジ56a~56eから、レシピ情報に含まれる吐出量の吐出物を吐出する。
これにより、ユーザに対して、自身の肌状態に応じた成分及び吐出量に対応する吐出物(例えば、塗布剤)が提供される。
【0102】
ステップS150の後、吐出装置50は、完了通知(S151)を実行する。
プロセッサ52は、吐出物の吐出に成功した場合、成功通知をサーバ30に送信する。
プロセッサ52は、吐出物の吐出に失敗した場合、失敗通知をサーバ30に送信する。失敗通知は、失敗の原因を識別するエラーコードを含む。
【0103】
ステップS151の後、サーバ30は、データベースの更新(S132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、吐出装置50から送信された完了通知に応じて、吐出リクエストデータに含まれるユーザ識別情報に関連付けられたユーザログ情報データベース(
図8)に新しいレコードを追加する。新しいレコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「ユーザログID」フィールドには、ユニークなユーザログ識別情報が格納される。
・「日時」フィールドには、吐出リクエストデータに含まれるステップS112の実行日時に関する情報が格納される。
・「肌画像」フィールドには、吐出リクエストデータに含まれる肌画像が格納される。
・「問診」フィールドには、吐出リクエストデータに含まれる問診情報が格納される。
・「肌状態」フィールドには、吐出リクエストデータに含まれる肌状態情報(肌画像に対応する肌状態情報及び問診情報に対応する肌状態情報)が格納される。
・「レシピID」フィールドには、ステップS131で決定されたレシピ識別情報が格納される。
【0104】
プロセッサ32は、マシン情報データベース(
図9)の対象マシン識別情報に関連付けられた「カートリッジ」フィールドを更新する。
より具体的には、プロセッサ32は、マシン情報データベース(
図9)を参照して、対象マシン識別情報に関連付けられた「カートリッジ」フィールドを特定する。
プロセッサ32は、特定した「カートリッジ」フィールドの「カートリッジID」フィールドを参照して、ステップS131でレシピ情報に含まれるカートリッジ識別情報に対応するレコードを特定する。
プロセッサ32は、特定したレコードの「残量」フィールドの情報から、レシピ情報に含まれる吐出量の値を減算する。
これにより、各カートリッジ56a~56eの残量値が更新される。
【0105】
(3-2)ニアエンド処理
本実施形態のニアエンド処理を説明する。
図13は、本実施形態のニアエンド処理のフローチャートである。
【0106】
図13の処理は、ステップS132の後に実行される。
【0107】
図13に示すように、サーバ30は、残量の確認(S230)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ユーザ情報データベース(
図6)を参照して、吐出リクエストデータに含まれるユーザ識別情報に関連付けられた「所有マシンID」フィールドの情報(マシン識別情報)を特定する。
プロセッサ32は、マシン情報データベース(
図9)を参照して、特定したマシン識別情報に関連付けられた「残量」フィールドを参照する。
「残量」フィールドに格納された残量値が所定の閾値以上である場合(S230-A)、プロセッサ32は、
図13の処理を終了する。
【0108】
「残量」フィールドに格納された残量値が所定の閾値未満である場合(S230-B)、サーバ30は、ニアエンドカートリッジの特定(S231)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、マシン情報データベース(
図9)の「カートリッジID」フィールドを参照して、閾値未満である残量値に関連付けられたカートリッジ識別情報を特定する。特定されたカートリッジ識別情報に対応するカートリッジ56a~56eが、ニアエンドカートリッジである。
【0109】
ステップS231の後、サーバ30は、追加カートリッジの決定(S232)を実行する。
【0110】
ステップS232の第1例では、プロセッサ32は、レシピ情報データベース(
図7)を参照して、ステップS131で特定されたレシピ識別情報に関連付けられた「カートリッジID」フィールドの情報(カートリッジ識別情報)に対応するカートリッジを、ユーザに配送すべき次のカートリッジ(以下「追加カートリッジ」という)として決定する。
【0111】
ステップS232の第2例では、記憶装置31には、肌状態と、当該肌状態に推奨される吐出物が収容されたカートリッジのカートリッジ識別情報と、の相関関係が規定されたルールが記憶されている。
プロセッサ32は、ユーザログ情報データベース(
図8)のレコードのうち、「日時」フィールドが最も新しい日時を示すレコードを特定する。
プロセッサ32は、特定したレコードの「肌状態」フィールドの情報(つまり、肌状態)と、記憶装置31に記憶されたルールと、を参照して、追加カートリッジを決定する。
【0112】
ステップS232の第3例では、プロセッサ32は、肌状態情報、問診情報、及び、睡眠ログ情報の少なくとも1つを参照して、ユーザにとって最適なカートリッジの組合せを判定する。
プロセッサ32は、マシン情報データベース(
図9)の「カートリッジID」フィールドを参照して、吐出装置50に配置されているカートリッジ56a~56eのカートリッジ識別情報を特定する。
プロセッサ32は、特定されたカートリッジ識別情報に対応するカートリッジ群のサブクラス(例えば、「A1」)と同一または異なるサブクラス(例えば、「A2」)に該当するカートリッジを追加カートリッジとして決定する。
【0113】
以上の何れかの方法により、追加カートリッジが決まる。
【0114】
ステップS233の後、サーバ30は、追加カートリッジの配送(S233)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ユーザ情報データベース(
図6)を参照して、吐出リクエストデータに含まれるユーザ識別情報に関連付けられた「住所」フィールドを参照して、ユーザの配送先情報を特定する。
プロセッサ32は、カートリッジの配送センタの配送サーバ(不図示)に配送リクエストデータを送信する。配送リクエストデータは、以下の情報を含む。
・特定された配送先情報
・ステップS232で特定されたカートリッジ識別情報
【0115】
配送サーバは、サーバ30から送信された配送リクエストデータに応じて、カートリッジの配送処理を実行する。
具体的には、配送センタの担当者は、配送リクエストデータに含まれるカートリッジ識別情報に対応する吐出物が収容されたカートリッジを、配送リクエストデータに含まれる配送先情報が示す宛先に出荷する。
【0116】
ステップS234の後、サーバ30は、データベースの更新(S234)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、吐出リクエストデータに含まれるユーザ識別情報に関連付けられた配送ログ情報データベース(
図10)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「配送ログID」フィールドには、ユニークな配送ログ識別情報が格納される。
・「日時」フィールドには、ステップS233の実行日時に関する情報が格納される。
・「カートリッジID」フィールドには、ステップS233で出荷されたカートリッジのカートリッジ識別情報が格納される。
【0117】
本実施形態によれば、カートリッジ56a~56eがニアエンドになった場合、新たなカートリッジをユーザに配送する。これにより、カートリッジ56a~56eに収容された吐出物の残量をユーザに意識させることなく、ユーザに吐出物を継続的に提供することができる。
【0118】
(4)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
【0119】
(4-1)変形例1
変形例1を説明する。変形例1は、配送のリードタイムを考慮して、少なくとも1つの追加カートリッジを配送する例である。
【0120】
変形例1のプロセッサ32は、ステップS233(
図13)において、ステップS230で所定の閾値以上であると判定された残量値に関連付けられたカートリッジ識別情報に対応するカートリッジのうち、当該残量値及び所定の配送リードタイムの組合せが所定の一括配送閾値未満であるカートリッジを一括配送カートリッジとして特定する。配送リードタイムとは、例えば、追加カートリッジの提供が手配されてから追加カートリッジがユーザに提供されるまでの時間である。
プロセッサ32は、一括配送カートリッジとして特定されたカートリッジに収容されたカートリッジ識別情報を配送リクエストデータに含める。
【0121】
変形例1によれば、残量値が所定の閾値以上であるカートリッジであっても、配送リードタイムを考慮すると、残量値が所定の閾値未満になる前に配送した方が良いカートリッジを追加カートリッジと共に出荷する。これにより、吐出装置50に配置されたカートリッジ56a~56eに収容された吐出物が空になることを、より確実に回避することができる。
【0122】
(4-2)変形例2
変形例2を説明する。変形例2は、吐出装置50に配置されたカートリッジ56a~56eのICチップで残量値を管理する例である。
【0123】
変形例2の各カートリッジ56a~56eに配置されたICチップには、カートリッジ識別情報と、残量値と、が関連付けて記憶されている。
【0124】
ステップS151(
図11)では、プロセッサ52は、吐出に成功した場合、レシピ情報に含まれる各カートリッジ識別情報に関連付けられた吐出量を用いて、ICチップに記憶されたカートリッジ識別情報に関連付けられた残量値を更新する。
プロセッサ52は、通信インタフェース54又はクライアント装置10を介して、ICチップに記憶された残量値をサーバ30に送信する。
【0125】
この場合、サーバ30は、吐出装置50から送信された残量値を参照して、残量の確認(S230)を実行する。
【0126】
変形例2によれば、サーバ30が残量の管理を実行することなく、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0127】
(5)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0128】
本実施形態の第1態様は、
吐出物を吐出するように構成された吐出装置50と接続可能なサーバ30であって、
ユーザの肌状態に関する肌情報を取得する手段を備え、
肌情報が示す肌状態を参照して、吐出物のレシピ情報を決定する手段を備え、
レシピ情報を吐出装置50に送信することにより、吐出装置50にレシピ情報に応じた吐出物を吐出させる手段を備え、
吐出装置50のカートリッジ56a~56eに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合、吐出装置50のユーザに追加カートリッジ56a~56eの提供を手配する手段を備える、
サーバ30である。
【0129】
第1態様によれば、ユーザの肌状態に応じた吐出物を吐出する吐出装置に使用可能なカートリッジに収容された吐出物の残量が所定の閾値未満である場合に追加カートリッジを提供する。これにより、ユーザの肌状態に応じた吐出物を吐出する吐出装置において、吐出装置に配置されたカートリッジに収容された吐出物の残量をユーザに意識させることなく、ユーザに吐出物を継続的に提供することができる。
【0130】
本実施形態の第2態様は、
吐出装置50による吐出物の吐出に応じて、吐出装置50のカートリッジ56a~56eに収容された吐出物の残量を更新する手段を備える、
サーバ30である。
【0131】
第2態様によれば、カートリッジ56a~56eの残量をリアルタイムで管理することができる。
【0132】
本実施形態の第3態様は、
手配する手段は、カートリッジ56a~56eに記憶された残量が閾値未満である場合、追加カートリッジ56a~56eの提供を手配する、
サーバ30である。
【0133】
第3態様によれば、適切なタイミングで、次のカートリッジを提供することができる。
【0134】
本実施形態の第4態様は、
所定の配送リードタイム及び残量を参照して、残量が閾値以上であるカートリッジ56a~56eの中から一括配送カートリッジ56a~56eを決定する手段を備え、
手配する手段は、一括配送カートリッジ56a~56eの提供を手配する、
サーバ30である。
【0135】
第4態様によれば、配送リードタイムを考慮して、適切なタイミングで、次のカートリッジ¥を提供することができる。
【0136】
本実施形態の第5態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラムである。
【0137】
(6)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0138】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0139】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
例えば、クライアント装置10が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
【0140】
本実施形態では、ステップS130で外的肌要因情報を外部サーバから取得する例を示したが、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、外的肌要因情報を問診情報に含める場合にも適用可能である。この場合、ステップS130は省略可能である。
【0141】
本実施形態では、ステップS110で食事に関する情報、精神状態に関する情報、及び、生理周期に関する情報を問診情報として取得する例を示したが、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、食事に関する情報、精神状態に関する情報、及び、生理周期に関する情報の少なくとも1つがアプリケーションによって取得され、且つ、記憶装置11に記憶されている場合にも適用可能である。この場合、ステップS130は省略可能である。
【0142】
本実施形態は、例えば、一定期間(一例として、1ヶ月)毎に所定の料金を支払うユーザに対して、追加カートリッジを提供するモデル(以下「サブスクリプションモデル」という)に適用可能である。この場合、ユーザに対して、吐出装置50の使用回数(例えば、吐出物の吐出回数)の上限数が予め定められている。上限数を超える使用を希望するユーザは、追加料金を支払う必要がある。追加料金を支払ったユーザに対しては、吐出装置50の使用回数が上限数を超えていても、追加カートリッジを提供する。一方、追加料金を支払っていないユーザに対しては、追加カートリッジは提供しない。
【0143】
本実施形態では、ステップS112において、肌画像、問診情報、肌状態情報、及び、睡眠ログ情報をクライアント装置10からサーバ30に同時に送信する例を説明した。しかし、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、以下の何れかの例にも適用可能である。
・肌画像、問診情報、肌状態情報、及び、睡眠ログ情報のそれぞれが取得されたタイミングでサーバ30に送信される例
・肌画像、問診情報、肌状態情報、及び、睡眠ログ情報の少なくとも1つを、サーバ30の外部に存在する外部サーバから取得する例
【0144】
本実施形態のステップS233(
図13)では、ステップS231において複数のカートリッジがニアエンドカートリッジとして特定された場合、当該複数のニアエンドカートリッジを一括でユーザに配送されるように、配送処理を実行しても良い。
【0145】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0146】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
15 :カメラ
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :吐出装置
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース
55 :駆動部
56a~56e:カートリッジ