(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】端末能力ネゴシエーション方法、端末機器およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 8/22 20090101AFI20240208BHJP
H04W 92/08 20090101ALI20240208BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20240208BHJP
【FI】
H04W8/22
H04W92/08
H04W76/10
(21)【出願番号】P 2021541159
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2020072702
(87)【国際公開番号】W WO2020147823
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】201910048312.2
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ユイミン
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0219648(US,A1)
【文献】国際公開第2017/194128(WO,A1)
【文献】特表2017-515396(JP,A)
【文献】特開2007-053747(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108650672(CN,A)
【文献】特表2018-512015(JP,A)
【文献】国際公開第2018/141148(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0280366(US,A1)
【文献】vivo,Analysis on the feasibility and technical restrictions of dual registration[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1712995,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1712995.zip>,2017年12月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器が実行する端末能力ネゴシエーション方法であって、
前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することを含み、
前記能力割り当て情報は、共有可能な能力に対して、前記少なくとも二つの端末識別子の各々の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記能力割り当て情報は、前記少なくとも二つの端末識別子の各端末識別子の利用可能な能力情報を含み、前記共有可能な能力情報は、L2バッファの量と、最大データレートと、無線技術タイプとのうちの少なくとも一つを含む、端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項2】
前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告することは、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告すること、又は 前記ネットワーク側機器から受信された第1の指示情報が、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することを指示する場合、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告することを含み、
前記第1の指示情報は、能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するためのものである、請求項1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項3】
前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告することは、
第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項4】
前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することは、
無線接続の確立中又は確立後、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、前記第1の端末識別子又は第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである、請求項3に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項5】
前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立された端末識別子のうちの少なくとも一つであり、
前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することは、
無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである、請求項3に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項6】
前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告した後、前記端末能力ネゴシエーション方法は、
禁止タイマーを起動させることをさらに含み、
前記禁止タイマーが満期する前に、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止する、請求項3に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項7】
前記禁止タイマーのパラメータは、プロトコルにより予め定義され、又はネットワーク側により配置されるものである、請求項6に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項8】
前記能力割り当て情報は、さらに、
少なくとも一つの端末識別子を含む、
請求項1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項9】
前記共有可能な能力は、さらに、
無線接続配置、
周波数帯域の組み合わせ、
周波数帯域、
のうちの少なくとも一つを含む、請求項8に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項10】
前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む、請求項
1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項11】
前記無線技術タイプは、
符号分割多元接続CDMA、
CDMA2000、
GSM/EDGE無線アクセスネットワークGERAN、
UMTS地上無線アクセスネットワークUTRAN、
進化型UMTS地上無線アクセスネットワークE-UTRAN、
第5世代ニューラジオ5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む、請求項
1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項12】
前記端末識別子は、
加入者認証モジュールSIMカード番号、
国際モバイル加入者識別子IMSI、
一時モバイル加入者識別子TMSI、
システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子S-TMSI、
第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子5G-S-TMSI、
無線ネットワーク一時識別子RNTIのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の端末能力ネゴシエーション方法。
【請求項13】
端末機器であって、
前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告するための報告モジュールを含み、
前記能力割り当て情報は、共有可能な能力に対して、少なくとも二つの端末識別子の各々の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記能力割り当て情報は、前記少なくとも二つの端末識別子の各端末識別子の利用可能な能力情報を含み、前記共有可能な能力情報は、L2バッファの量と、最大データレートと、無線技術タイプとのうちの少なくとも一つを含む、端末機器。
【請求項14】
端末機器であって、
プロセッサ、メモリ、および、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させる、端末機器。
【請求項15】
プロセッサによって実行される時、請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、特に端末能力ネゴシエーション方法、端末機器およびネットワーク側機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一つのユーザ機器(User Equipment、UE)(端末機器と呼ばれてもよい)には、同時に加入者認証モジュール(Subscriber Identification Module、SIM)カードが複数枚存在してもよく(すなわち、マルチカードUE)、又は同時にネットワークに複数回登録されてもよい(すなわち、マルチ登録UE)。このようなUEは、同時に複数のセルに滞在し、及び/又は、接続を確立し得る。このようなUEが同時に滞在し、及び/又は、接続を確立し得るセルは、同一セルであってもよいし、異なるセルであってもよい。また、異なるセルの無線技術タイプは、同じでもよいし、異なってもよい。例えば、セル1は、第4世代(Fourth Generation、4G)長期進化(Long Term Evolution、LTE)であり、セル2は、第5世代(Fifth Generation、5G)ニューラジオ(New Radio、NR)である。
【0003】
また、UEは、複数の作動しているセルにおいて異なる端末識別子(すなわち、UE識別子)を有してもよく、例えば、UEのセル1における端末識別子は、システムアーキテクチャ進化一時移動局識別子(System Architecture Evolution Temporary Mobile Station Identifier、S-TMSI)1であり、UEのセル2における端末識別子は、S-TMSI2である。
【0004】
しかしながら、関連技術において、異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、どのように異なる端末識別子の接続間でUE能力をネゴシエーションするかについて、関連の解決策がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、異なる端末識別子の接続間でのUE能力の割り当てをネゴシエーションすることを実現するための端末能力ネゴシエーション方法、端末機器およびネットワーク側機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術課題を解決するために、本開示は、以下のように実現される。
【0007】
第一の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器に用いられる端末能力ネゴシエーション方法を提供する。この方法は、
前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することを含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0008】
第二の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器に用いられる端末能力ネゴシエーション方法をさらに提供する。この方法は、
端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信することを含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0009】
第三の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。この端末機器は、
前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告するための報告モジュールを含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0010】
第四の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。このネットワーク側機器は、
端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信するための受信モジュールを含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0011】
第五の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。プロセッサ、メモリ、および、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、上記第一の方面による端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させる。
【0012】
第六の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。プロセッサ、メモリ、および、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、上記第二の方面による端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させる。
【0013】
第七の方面によれば、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはプログラムが記憶されており、前記プログラムがプロセッサによって実行される時、上記第一の方面による端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させ、又は、上記第二の方面による端末能力ネゴシエーション方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0014】
本開示の実施例では、前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することで、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力をネットワーク側機器に通知することにより、異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、異なる端末識別子の接続間でのUE能力の割り当てをネゴシエーションすることを実現するだけでなく、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の実施例に適用可能なネットワークシステムの構造図である。
【
図2】本開示の実施例による端末能力ネゴシエーション方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の別の実施例による端末能力ネゴシエーション方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例による端末機器の構造図である。
【
図5】本開示の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
【
図6】本開示の別の実施例による端末機器の構造図である。
【
図7】本開示の別の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以上は、本開示の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以上の記述における添付図面は、ただ本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【0017】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0018】
本出願の明細書と請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似した対象を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきことは、このように使用されるデータは、適切な場合にお互いに交換することができる。それにより、ここで記述された本出願の実施例が、例えばここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることができる。なお、「含む」と「有する」という用語およびそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストされていない又はそれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書と特許請求の範囲において使用された「及び/又は」は、接続された対象の少なくともそのうちの一つを表し、例えばA及び/又はB及び/又はCは、単独のA、単独のB、単独のC、AとBとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、およびAとBとCとの組み合わせという7つのケースを含むことを表す。同様に、本明細書と特許請求の範囲において使用された「AおよびBのうちの少なくとも一つ」を、「単独のA、単独のB、AとBとの組み合わせ」と理解すべきである。
【0019】
記述の便宜上、以下は本開示の実施例に係るいくつかの用語について説明する。
【0020】
マルチカードとマルチ登録UE:
一つのUEには、同時にSIM(Subscriber Identification Module、加入者認証モジュール)カードが複数枚存在してもよく(すなわち、マルチカードUE)、又は同時にネットワークに複数回登録されてもよい(すなわち、マルチ登録UE)。このようなUEが同時に滞在し、及び/又は接続を確立し得るセルは、同じセルであってもよいし、異なるセルであってもよい。
【0021】
そのうち、上記UEの複数の作動セルは、同一又は異なる作動状態を有してもよい。例えば、UEは、同時にセル1とセル2で作動し、UEのセル1での作動状態は、アイドル(すなわち、IDLE)状態、非アクティブ化(すなわち、INACTIVE)状態、又は接続(すなわち、CONNECTED)状態であってもよく、UEのセル2での作動状態は、アイドル(すなわち、IDLE)状態、非アクティブ化(すなわち、INACTIVE)状態、又は接続(すなわち、CONNECTED)状態であってもよい。
【0022】
マルチカードとマルチ登録UE能力:
マルチカード又はマルチ登録UEは、異なるUE識別子の接続の信号送信及び/又は受信に対して、UE能力を共有する。例えば、レイヤ2(すなわち、L2)バッファに対して、異なるUE識別子の接続は、共同で20Mバッファのレイヤ2バッファを使用することができる。
【0023】
本開示の実施例は、端末能力ネゴシエーション方法を提供する。
図1を参照して、
図1は、本開示の実施例に適用可能なネットワークシステムの構造図である。
図1に示すように、端末機器11とネットワーク側機器12とを含む。そのうち、端末機器11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップ型パソコン(Laptop Computer)、パーソナルデータアシスタント(Personal Digital Assistant、PDAと略称される)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)又はウェアラブルデバイス(Wearable Device)などのユーザ側機器であってもよい。説明すべきことは、本開示の実施例では、端末機器11の具体的なタイプを限定しない。ネットワーク側機器12は、基地局、例えばマクロ基地局、LTE eNB、5G NR NB、gNBなどであってもよい。ネットワーク側機器12は、従局、例えば低パワーノード(Low Power Node、LPN)pico、femtoなどの従局であってもよく、又は、ネットワーク側機器12は、アクセスポイント(Access Point、AP)であってもよい。基地局は、中央ユニット(Central Unit、CU)およびそれによって管理および制御される複数のTRPとにより共同で構成されるネットワークノードであってもよい。説明すべきことは、本開示の実施例では、ネットワーク側機器12の具体的なタイプを限定しない。
【0024】
本開示の実施例では、端末機器11がネットワーク側に複数回登録又はサインアップされる場合、端末機器11は、複数の端末識別子を取得することができる。端末機器11の無線接続能力が、異なる端末識別子の接続間で共有されている場合には、端末機器11は、無線接続能力ネゴシエーションを行うことができる。具体的には、端末機器11は、少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、端末機器11の能力割り当て情報をネットワーク側機器12に報告することができる。
【0025】
そのうち、上記端末識別子は、加入者認証モジュール(Subscriber Identification Module、SIM)カード番号、国際モバイル加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity、IMSI)、一時モバイル加入者識別子(Temporary Mobile Subscriber Identity、TMSI)、システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子(System Architecture Evolution TMSI、S-TMSI)、第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子(Fifth Generation System Architecture Evolution TMSI、5G-S-TMSI)、無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identity、RNTI)のうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0026】
説明すべきことは、端末機器11の少なくとも二つの端末識別子は、同一又は異なる作動状態にあってもよい。例えば、UE ID-1はアイドル状態にあり、UE ID-2は接続状態にある。又は、UE ID-1は接続状態にあり、UE ID-2も接続状態にある。
【0027】
具体的には、上記能力割り当て情報は、少なくとも二つの端末識別子のうちの少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものである。選択的に、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子と、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報などのうちの少なくとも一つを含んでもよい。そのうち、上記少なくとも一つの端末識別子は、端末機器11の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子であり、上記利用可能な能力情報は、利用可能なL2バッファの量、利用可能な無線接続配置、利用可能な周波数帯域の組み合わせ、利用可能な周波数帯域、サポート可能な最大データレート、利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0028】
そのうち、上記無線技術タイプは、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、CDMA2000、GSM(登録商標)/EDGE無線アクセスネットワーク(GSM/EDGE Radio Access Network、GERAN)、UMTS地上無線アクセスネットワーク(UMTS Terrestrial Radio Access Network、UTRAN)、進化型UMTS地上無線アクセスネットワーク(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network、E-UTRAN)、第5世代ニューラジオ(Fifth Generation New Radio、5G NR)、WiFi、ブルートゥース(登録商標)のうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0029】
選択的に、端末機器11は、それが能力割り当て情報を報告することを許可することがプロトコルにより予め定義され又はネットワーク側機器12により指示された場合に、その能力割り当て情報を報告してもよい。
【0030】
具体的には、端末機器11は、少なくとも一つの端末識別子により、端末機器11の能力割り当て情報を報告することができ、そのうち、該少なくとも一つの端末識別子は、上記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子である。
【0031】
選択的に、端末機器11は、無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子により、端末機器11の能力割り当て情報を報告してもよい。
【0032】
説明すべきことは、ある端末識別子により端末機器11の能力割り当て情報を報告することは、報告される端末機器11の能力割り当て情報が付帯されているメッセージに該端末識別子が追加付帯されていること、又は該端末識別子の接続により端末機器11の能力割り当て情報を報告すること、又は端末機器11の能力割り当て情報を報告する伝送リソースが該端末識別子に対応する伝送リソースであることなどを指してもよい。
【0033】
ネットワーク側機器12は、端末機器11によって報告された能力割り当て情報を受信すると、能力割り当て情報に基づいて、端末機器11の一部又は全部の端末識別子の接続を配置又は再配置することができる。それによって、ネットワーク側の配置又はデータ伝送が端末機器11の能力を超えないことを確保し、データ欠落を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させる。
【0034】
本開示の実施例は、端末機器に用いられる端末能力ネゴシエーション方法を提供する。
図2を参照して、
図2は、本開示の実施例による端末能力ネゴシエーション方法のフローチャートである。
図2に示すように、以下のステップを含む。
【0035】
ステップ201:端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告し、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0036】
本実施例では、上記各端末識別子は、いずれもSIMカード番号、IMSI、TMSI、S-TMSI、5G-S-TMSI、RNTIなどのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。例えば、UEは、一つ又は複数のSIMカードを介してネットワーク側に複数回登録又はアタッチして、二つの端末識別子、すなわちUE ID-1およびUE ID-2を取得した。
【0037】
説明すべきことは、端末機器の少なくとも二つの端末識別子は、同一又は異なる作動状態にあってもよい。例えば、UE ID-1はアイドル状態にあり、UE ID-2は接続状態にある。
【0038】
上記能力割り当て情報は、少なくとも二つの端末識別子のうちの少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものである。選択的に、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子と、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報などのうちの少なくとも一つを含んでもよい。そのうち、上記少なくとも一つの端末識別子は、端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子であり、上記利用可能な能力情報は、利用可能なL2バッファの量、利用可能な無線接続配置、利用可能な周波数帯域の組み合わせ、利用可能な周波数帯域、サポート可能な最大データレートおよび利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0039】
実際の応用において、端末機器がネットワーク側に複数回登録又はサインアップされる場合、端末機器は、複数の端末識別子を取得することができる。端末機器の無線接続能力が、異なる端末識別子の接続間で共有される必要がある場合には、端末機器は、無線接続能力ネゴシエーションを行うことができる。つまり、端末機器は、少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することができる。それによって、ネットワーク側機器は、端末機器から報告された能力割り当て情報に基づいて、端末機器の一部又は全部の端末識別子の接続を配置又は再配置することができる。それによって、ネットワーク側の配置又はデータ伝送が端末機器の能力を超えないことを確保することができる。
【0040】
本開示の実施例では、前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することで、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力をネットワーク側機器に通知することにより、異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、異なる端末識別子の接続間でのUE能力の割り当てをネゴシエーションすることを実現するだけでなく、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0041】
選択的に、上記ステップ201、すなわち、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告するステップは、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告すること、又は
前記ネットワーク側機器から受信された第1の指示情報が、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することを指示する場合、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告することを含んでもよく、
そのうち、前記第1の指示情報は、能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するためのものである。
【0042】
一実施形態では、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かをプロトコルによって予め定義されてもよい。端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合には、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告し、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可しないことがプロトコルにより予め定義された場合には、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告しない。
【0043】
本実施例は、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かをプロトコルによって予め定義されることにより、シグナリングを節約することができ、実現が比較的に簡単になる。
【0044】
他の実施形態では、ネットワーク側機器により、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示してもよい。例えば、ネットワーク側機器は、システム情報(例えば、SIBx(System Information Block、システム情報ブロック))又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)により、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示してもよい。ネットワーク側機器が、端末機器から報告される能力割り当て情報の受信を許可することを指示する場合にのみ、端末機器は、能力割り当て情報を報告することができる。
【0045】
また例えば、ネットワーク側機器は、システム情報(例えば、SIBx)又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)により、ネットワーク側能力情報を指示することで、端末機器から報告される能力割り当て情報を受信することをサポートするか否かを指示してもよい。このとき、ネットワーク側機器が、端末機器から報告される能力割り当て情報を受信することをサポートすることを指示する場合にのみ、端末機器は、能力割り当て情報を報告することができる。
【0046】
本実施例は、ネットワーク側機器が、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示することにより、能力割り当て情報の報告制御の柔軟性を高めることができる。
【0047】
選択的に、前述した、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告することは、
第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0048】
本実施例では、上記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0049】
説明すべきことは、第1の端末識別子により端末機器の能力割り当て情報を報告することは、報告される端末機器の能力割り当て情報が付帯されているメッセージに第1の端末識別子が追加付帯されていること、又は第1の端末識別子の接続により端末機器の能力割り当て情報を報告すること、又は端末機器の能力割り当て情報を報告する伝送リソース(例えば、時間領域リソース、周波数領域リソース、空間リソース、コード領域リソースなどのうちの少なくとも一つ)が第1の端末識別子に対応する伝送リソースであることなどを指してもよい。
【0050】
説明すべきことは、第1の端末識別子が複数の端末識別子を含む場合、各端末識別子から報告される端末機器の能力割り当て情報は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0051】
例えば、第1の端末識別子がUE ID-1とUE ID-2を含む場合、UE ID-1によりUE ID-1の利用可能な能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報を報告し、UE ID-2により同様にUE ID-1の利用可能な能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報を報告してもよく、又は、UE ID-1によりUE ID-1の利用可能な能力情報を報告し、UE ID-2によりUE ID-2の利用可能な能力情報を報告してもよい。
【0052】
選択的に、前述した、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することは、
無線接続の確立中又は確立後、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、前記第1の端末識別子又は第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0053】
本実施例では、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するトリガ条件は、無線接続の確立中又は確立後であってもよい。
【0054】
例えば、端末識別子a1の無線接続の確立中に端末識別子a1により端末機器の能力割り当て情報を報告し、又は端末識別子a1の無線接続の確立が完了した後に端末識別子a1により端末機器の能力割り当て情報を報告し、又は端末識別子a1の無線接続の確立中に無線接続が既に確立された端末識別子a2により端末機器の能力割り当て情報を報告してもよい。
【0055】
選択的に、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立された端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0056】
前述した、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することは、
無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを含み、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0057】
本実施例では、無線接続が既に確立された第1の端末識別子が存在するため、第2の端末識別子の無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、いずれも第1の端末識別子により端末機器の能力割り当て情報の報告を実現することができる。つまり、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するトリガ条件は、第2の端末識別子の無線接続の確立中又は確立後又は確立前であってもよい。
【0058】
実際の応用において、ある端末識別子の無線接続を確立する前に、無線接続が既に確立された端末識別子により、まだ無線接続が確立していない端末識別子の利用可能な能力情報を報告することにより、ネットワーク側機器は、まだ無線接続が確立していない該端末識別子の利用可能な能力情報に基づいて、該端末識別子の無線接続を確立することができる。
【0059】
説明すべきことは、上述した、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告する各実施形態は、実際の需要に応じて組み合わせてもよい。例えば、前記ネットワーク側機器から受信された第1の指示情報が、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することを指示する場合、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告し、又は、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告する。
【0060】
選択的に、前述した、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告した後、前記方法は、
禁止タイマーを起動させることをさらに含み、
そのうち、前記禁止タイマーが満期する前に、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止する。
【0061】
本実施例では、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告した後、禁止タイマー(すなわち、prohibitTimer)を起動させ、該禁止タイマーが満期する前に、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止してもよい。
【0062】
例えば、UE ID-1により該端末機器の能力割り当て情報を報告した後、禁止タイマーを起動させ、且つ禁止タイマーが稼働している間、UE ID-1により該端末機器の能力割り当て情報を報告することをトリガしない。
【0063】
説明すべきことは、該禁止タイマーが満期する前に、端末機器は、依然として上記少なくとも二つの端末識別子のうち、第1の端末識別子以外の端末識別子により上記端末機器の能力割り当て情報を報告することができる。
【0064】
本実施例では、禁止タイマーが満期する前に前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止することにより、端末機器の能力割り当て情報の繰り返し報告を減少させ、リソースを節約することができる。
【0065】
選択的に、前記禁止タイマーのパラメータは、プロトコルにより予め定義され、又はネットワーク側により配置されるものである。
【0066】
本実施例では、上記禁止タイマーのパラメータは、禁止タイマーの時間長さを含んでもよい。
【0067】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよく、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0068】
本実施例では、上記少なくとも一つの端末識別子は、第1の端末識別子と第2の端末識別子のうちの少なくとも一つを含んでもよく、そのうち、第1の端末識別子は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であってもよく、上記第2の端末識別子は、少なくとも二つの端末識別子のうち、第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0069】
説明すべきことは、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子は、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示されてもよい。つまり、報告シグナリングに付帯されなくてもよい。
【0070】
一実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子を含んでもよい。このとき、上記少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報は、プロトコルにより予め定義されてもよい。例えば、該端末機器の全ての利用可能な能力情報を少なくとも二つの端末識別子の間で均等に割り当てることをプロトコルによって予め定義されてもよく、能力割り当て情報にUE ID-1とUE ID-2とが含まれる場合に、端末機器の全ての利用可能な能力情報をUE ID-1とUE ID-2との間で均等に割り当ててもよい。
【0071】
他の実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよい。例えば、上記第1の端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよく、そのうち、上記第1の端末識別子は、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示されてもよい。
【0072】
他の実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子と、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよい。
【0073】
例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-1およびUE ID-2と、UE ID-1の利用可能な能力情報およびUE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。
【0074】
また例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-2と、UE ID-1の利用可能な能力情報およびUE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。そのうち、UE ID-1は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であり、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示される。
【0075】
また例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-2と、UE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。そのうち、UE ID-1は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であり、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示され、UE ID-1の利用可能な能力情報は、端末機器の総能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報から算出することができる。
【0076】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0077】
以下は、UE ID-1の利用可能な能力情報を例に説明する。
【0078】
上記の利用可能なL2バッファの量について、例えば、L2の総バッファ量は20Mであり、UE ID-1の利用可能なL2バッファ量は10Mである。上記の利用可能な無線接続配置について、例えば、UE ID-1の利用可能なRRCReconfiguration配置メッセージがある。上記の利用可能な周波数帯域の組み合わせについて、例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域の組み合わせはBand1+Band2である。上記の利用可能な周波数帯域について、例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域はBand1である。上記のサポート可能な最大データレートについて、例えば、UE ID-1のサポート可能な最大データレートは10Mbpsである。上記の利用可能な無線技術タイプについて、例えば、UE ID-1の利用可能な無線技術タイプは、LTE(Long Term Evolution、長期的進化)である。
【0079】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0080】
本実施例では、上記各端末識別子の利用可能な能力情報は、各端末識別子の利用可能な総能力情報を含んでもよい。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、UE ID-1の利用可能な総能力情報を含み、UE ID-2の利用可能な能力情報は、UE ID-2の利用可能な総能力情報を含んでもよい。
【0081】
上記各端末識別子の利用可能な能力情報は、各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報を含んでもよい。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、UE ID-1に対応する第1の無線技術タイプの利用可能な能力情報と、UE ID-1に対応する第2の無線技術タイプの利用可能な能力情報とを含み、UE ID-2の利用可能な能力情報は、UE ID-2に対応する第1の無線技術タイプの利用可能な能力情報と、UE ID-2に対応する第3の無線技術タイプの利用可能な能力情報とを含む。
【0082】
実際の応用において、各端末識別子の利用可能な能力情報を報告する時に、各端末識別子の利用可能な能力情報に対応する無線技術タイプを報告してもよい。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、利用可能な能力情報a1と、利用可能な能力情報a2とを含み、そのうち、利用可能な能力情報a1は、第1の無線技術タイプに対応し、利用可能な能力情報a2は、第2の無線技術タイプに対応する。
【0083】
選択的に、前記無線技術タイプは、CDMA、CDMA2000、GERAN、UTRAN、E-UTRAN、5G NR、WiFi、ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0084】
本実施例では、上記UTRANは、例えば、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access、広帯域符号分割多元接続)やTDS-CDMA(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access、時分割同期符号分割多元接続)などであってもよい。上記E-UTRANは、例えば、LTEであってもよい。
【0085】
本開示の実施例は、ネットワーク側機器に用いられる端末能力ネゴシエーション方法を提供する。
図3を参照して、
図3は、本開示の実施例による端末能力ネゴシエーション方法のフローチャートである。
図3に示すように、以下のステップを含む。
【0086】
ステップ301:端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信し、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0087】
本実施例では、上記各端末識別子は、いずれもSIMカード番号、IMSI、TMSI、S-TMSI、5G-S-TMSI、RNTIなどのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。例えば、UEは、一つ又は複数のSIMカードを介してネットワーク側に複数回登録又はアタッチして、二つの端末識別子、すなわちUE ID-1およびUE ID-2を取得した。
【0088】
説明すべきことは、端末機器の少なくとも二つの端末識別子は、同一又は異なる作動状態にあってもよい。例えば、UE ID-1はアイドル状態にあり、UE ID-2は接続状態にある。
【0089】
上記能力割り当て情報は、少なくとも二つの端末識別子のうちの少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものである。選択的に、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子と、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報などのうちの少なくとも一つを含んでもよい。そのうち、上記少なくとも一つの端末識別子は、端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子であり、上記利用可能な能力情報は、利用可能なL2バッファの量、利用可能な無線接続配置、利用可能な周波数帯域の組み合わせ、利用可能な周波数帯域、サポート可能な最大データレート、利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0090】
実際の応用において、端末機器の無線接続能力が、異なる端末識別子の接続間で共有される必要がある場合には、ネットワーク側機器は、端末機器から報告された端末機器の能力割り当て情報を受信でき、且つ、端末機器から報告された能力割り当て情報に基づいて、端末機器の一部又は全部の端末識別子の接続を配置又は再配置することができる。それによって、ネットワーク側の配置又はデータ伝送が端末機器の能力を超えないことを確保することができる。
【0091】
本開示の実施例では、端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信することにより、端末機器から報告された能力割り当て情報に基づいて、端末機器の一部又は全部の端末識別子の接続を配置又は再配置することができ、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0092】
選択的に、前記方法は、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するための第1の指示情報を前記端末機器に送信することをさらに含んでもよい。
【0093】
本実施例では、ネットワーク側機器により、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示する。
【0094】
例えば、ネットワーク側機器は、システム情報(例えば、SIBx)又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)により、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示することができる。
【0095】
また例えば、ネットワーク側機器は、システム情報(例えば、SIBx)又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)によりネットワーク側能力情報を指示することで、端末機器から報告される能力割り当て情報を受信することをサポートするか否かを指示することができる。このとき、ネットワーク側機器が、端末機器から報告される能力割り当て情報を受信することをサポートすることを指示する場合にのみ、端末機器は、能力割り当て情報を報告することができる。
【0096】
本実施例は、ネットワーク側機器が、端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示することにより、能力割り当て情報の報告制御の柔軟性を高めることができる。
【0097】
選択的に、前述した、前記端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信することは、
前記端末機器が第1の端末識別子により報告した前記端末機器の能力割り当て情報を受信することを含み、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記端末機器に含まれる少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0098】
本実施例では、上記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0099】
説明すべきことは、第1の端末識別子により端末機器の能力割り当て情報を報告することは、報告される端末機器の能力割り当て情報が付帯されているメッセージに第1の端末識別子が追加付帯されていること、又は第1の端末識別子の接続により端末機器の能力割り当て情報を報告すること、又は端末機器の能力割り当て情報を報告する伝送リソース(例えば、時間領域リソース、周波数領域リソース、空間リソース、コード領域リソースなどのうちの少なくとも一つ)が第1の端末識別子に対応する伝送リソースであることなどを指してもよい。
【0100】
説明すべきことは、第1の端末識別子が複数の端末識別子を含む場合、各端末識別子から報告される端末機器の能力割り当て情報は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0101】
例えば、第1の端末識別子がUE ID-1とUE ID-2を含む場合、UE ID-1によりUE ID-1の利用可能な能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報を報告し、UE ID-2により同様にUE ID-1の利用可能な能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報を報告してもよく、又は、UE ID-1によりUE ID-1の利用可能な能力情報を報告し、UE ID-2によりUE ID-2の利用可能な能力情報を報告してもよい。
【0102】
選択的に、上記ネットワーク側機器は、無線接続の確立中又は確立後、第1の端末識別子により報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信してもよく、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、前記第1の端末識別子又は第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0103】
選択的に、上記ネットワーク側機器は、無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、第1の端末識別子により報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信してもよく、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0104】
選択的に、前記方法は、
前記端末機器に禁止タイマーのパラメータを配置することをさらに含んでもよい。
【0105】
本実施例では、上記禁止タイマーのパラメータは、禁止タイマーの時間長さを含んでもよい。
【0106】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含み、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0107】
本実施例では、上記少なくとも一つの端末識別子は、第1の端末識別子と第2の端末識別子のうちの少なくとも一つを含んでもよく、そのうち、第1の端末識別子は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であってもよく、上記第2の端末識別子は、少なくとも二つの端末識別子のうち、第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0108】
説明すべきことは、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子は、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示されてもよい。つまり、報告シグナリングに付帯されなくてもよい。
【0109】
一実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子を含んでもよい。このとき、上記少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報は、プロトコルにより予め定義されてもよい。例えば、該端末機器の全ての利用可能な能力情報を少なくとも二つの端末識別子の間で均等に割り当てることをプロトコルによって予め定義されてもよく、能力割り当て情報にUE ID-1とUE ID-2とが含まれる場合に、端末機器の全ての利用可能な能力情報をUE ID-1とUE ID-2との間で均等に割り当ててもよい。
【0110】
他の実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよい。例えば、上記第1の端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよく、そのうち、上記第1の端末識別子は、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示されてもよい。
【0111】
他の実施形態では、上記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子と、少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報を含んでもよい。
【0112】
例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-1およびUE ID-2と、UE ID-1の利用可能な能力情報およびUE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。
【0113】
また例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-2と、UE ID-1の利用可能な能力情報およびUE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。そのうち、UE ID-1は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であり、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示される。
【0114】
また例えば、上記能力割り当て情報は、UE ID-2と、UE ID-2の利用可能な能力情報とを含んでもよい。そのうち、UE ID-1は、端末機器の能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子であり、端末機器とネットワーク側との接続により非明示的に指示され、UE ID-1の利用可能な能力情報は、端末機器の総能力情報とUE ID-2の利用可能な能力情報から算出することができる。
【0115】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含む。
【0116】
以下は、UE ID-1の利用可能な能力情報を例に説明する。
【0117】
上記の利用可能なL2バッファの量について、例えば、L2の総バッファ量は20Mであり、UE ID-1の利用可能なL2バッファ量は10Mである。上記の利用可能な無線接続配置について、例えば、UE ID-1の利用可能なRRCReconfiguration配置メッセージがある。上記の利用可能な周波数帯域の組み合わせについて、例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域の組み合わせはBand1+Band2である。上記の利用可能な周波数帯域について、例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域はBand1である。上記のサポート可能な最大データレートについて、例えば、UE ID-1のサポート可能な最大データレートは10Mbpsである。上記の利用可能な無線技術タイプについて、例えば、UE ID-1の利用可能な無線技術タイプは、LTEである。
【0118】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0119】
本実施例では、上記各端末識別子の利用可能な能力情報は、各端末識別子の利用可能な総能力情報を含んでもよい。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、UE ID-1の利用可能な総能力情報を含み、UE ID-2の利用可能な能力情報は、UE ID-2の利用可能な総能力情報を含んでもよい。
【0120】
上記各端末識別子の利用可能な能力情報は、各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報を含んでもよい。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、UE ID-1に対応する第1の無線技術タイプの利用可能な能力情報と、UE ID-1に対応する第2の無線技術タイプの利用可能な能力情報とを含み、UE ID-2の利用可能な能力情報は、UE ID-2に対応する第1の無線技術タイプの利用可能な能力情報と、UE ID-2に対応する第3の無線技術タイプの利用可能な能力情報とを含む。
【0121】
実際の応用において、各端末識別子の利用可能な能力情報を報告する時に、各端末識別子の利用可能な能力情報に対応する無線技術タイプを報告することができる。例えば、UE ID-1の利用可能な能力情報は、利用可能な能力情報a1と、利用可能な能力情報a2とを含み、そのうち、利用可能な能力情報a1は、第1の無線技術タイプに対応し、利用可能な能力情報a2は、第2の無線技術タイプに対応する。
【0122】
選択的に、前記無線技術タイプは、CDMA、CDMA2000、GERAN、UTRAN、E-UTRAN、5G NR、WiFiおよびブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0123】
本実施例では、上記UTRANは、例えば、WCDMAやTDS-CDMAなどであってもよい。上記E-UTRANは、例えば、LTEであってもよい。
【0124】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、ソースノードである。
【0125】
前述した、端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信した後、前記方法は、
前記端末機器の能力割り当て情報をターゲットノードに送信することをさらに含む。
【0126】
本実施例では、移動性プロセスに対して、ソースノードは、端末機器から送信された該端末機器の能力割り当て情報を受信し、ターゲットノードに送信することができる。
【0127】
例えば、gNB1は、切り替えプロセスにおいて、端末機器から受信された端末機器の能力割り当て情報をターゲットgNB2に送信する。又は、MN(Master Node、マスターノード)又はSN(Scendary Node、セカンダリーノード)は、SN追加又は変更プロセスにおいて、端末機器から受信された端末機器の能力割り当て情報をターゲットSNに送信する。
【0128】
以下は、例を結び付けながら、本開示の実施例について説明する。
【0129】
本開示の実施例による端末能力ネゴシエーション方法は、以下のようなステップを含む。
【0130】
ステップa1:UEには、複数のUE識別子(すなわち、上記端末識別子)が存在する。
【0131】
例えば、UEは、一つ又は複数のSIMカードを介してネットワーク側に複数回登録又はアタッチして、二つのUE識別子、すなわちUE ID-1およびUE ID-2を取得した。
【0132】
そのうち、上記複数のUE識別子のうちの各UE識別子は、いずれもSIMカード番号、IMSI、TMSI、S-TMSI、5G-S-TMSI、RNTIのうちの一つ又は複数の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0133】
そのうち、上記UEの複数のUE識別子は、同一又は異なる作動状態にあってもよい。例えば、UE ID-1はアイドル状態にあり、UE ID-2は接続状態にある。
【0134】
ステップa2:UEが能力割り当て情報を報告することを許可するか否かがネットワーク側により配置され、又はプロトコルによって約定される。
【0135】
例えば、ネットワーク側は、システム情報(例えば、SIBx)又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)により、UEが能力割り当て情報を報告することを許可するか否かを指示する。
【0136】
また例えば、ネットワーク側は、システム情報(例えば、SIBx)又は専用シグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)によりネットワーク側能力情報を指示することで、UEから報告される能力割り当て情報を受信することをサポートするか否かを指示する。このとき、ネットワーク側が、UEから報告される能力割り当て情報を受信することをサポートすることを指示する場合にのみ、UEは、能力割り当て情報を報告することができる。
【0137】
選択的に、禁止タイマー(すなわち、prohibitTimer)配置(例えば、禁止タイマーの時間長さ)がネットワーク側により配置され、又はプロトコルにより約定されてもよい。該禁止タイマーが稼働している間、UEが他の端末識別子の作動セル情報を報告することを許可する。そのうち、上記他の端末識別子は、複数の端末識別子のうち、能力割り当て情報を報告するために現在使用されている端末識別子以外の端末識別子であってもよい。
【0138】
ステップa3:UEの能力割り当て情報の報告を許可することがネットワーク側により配置され、又はプロトコルによって約定される場合、UE識別子により、UEの能力割り当て情報をネットワーク側に報告する。
【0139】
例えば、UE ID-1により能力割り当て情報をネットワーク側に報告する。
【0140】
選択的に、UEの他の少なくとも一つのUE識別子により、UEの能力割り当て情報をネットワーク側に報告してもよい。そのうち、上記他の少なくとも一つのUE識別子は、上記ステップa3で能力割り当て情報を報告するために用いられるUE識別子以外のUE識別子、例えばUEID-1以外のUE識別子であってもよい。
【0141】
選択的に、前記UEの能力割り当て情報は、
少なくとも一つのUE識別子、例えば、UEID-1と、
少なくとも一つのUE識別子の利用可能な能力情報、例えば、UEID-1の利用可能な能力情報とのうちの一つ又は複数の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0142】
選択的に、上記少なくとも一つのUE識別子は、該UEの能力割り当て情報を報告するために用いられるUE識別子と他のUE識別子のうちの少なくとも一つであってもよい。そのうち、上記他のUE識別子は、上記能力割り当て情報を報告するために用いられるUE識別子以外のUE識別子であってもよい。
【0143】
選択的に、該UEの能力割り当て情報を報告するために用いられるUE識別子は、UEとネットワーク側との接続により非明示的に指示されてもよく、報告シグナリングに付帯されなくてもよい。
【0144】
そのうち、上記の利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファ(すなわち、Buffer)の量(例えば、L2の総バッファ量は20Mであり、UE ID-1の利用可能なL2バッファ量は10Mである)、
利用可能な無線接続配置、例えば、UE ID-1の利用可能なRRCReconfiguration配置メッセージ、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ(例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域の組み合わせはBand1+Band2である)、
利用可能な周波数帯域(例えば、UE ID-1の利用可能な周波数帯域はBand1である)、
サポート可能な最大データレート(例えば、UE ID-1のサポート可能な最大データレートは10Mbpsである)、
利用可能な無線技術タイプ(例えば、UE ID-1の利用可能な無線技術タイプはLTEである)、のうちの一つ又は複数の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0145】
選択的に、上記利用可能な能力情報は、該UE識別子の利用可能な総能力情報、又は、該UE識別子に対応する異なる無線技術タイプの利用可能な能力情報であってもよい。例えば、利用可能な能力情報を報告するとき、各利用可能な能力情報に対応する無線技術タイプを報告する。
【0146】
そのうち、上記無線技術タイプは、
CDMA、
CDMA2000、
GERAN、
E-UTRAN、例えばLTE、
UTRAN、例えばWCDMAやTDS-CDMA、
5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの一つ又は複数の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0147】
そのうち、UE識別子により該UE能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することは、
少なくとも一つのUE識別子が無線接続を確立する(例えば、UE ID-1が接続状態にある)場合、該UEの他の少なくとも一つのUE識別子の無線接続の確立中又はその前又は後に、無線接続が既に確立されたUE識別子によりUEの能力割り当て情報をネットワーク側に報告し、例えば、UE ID-1により能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告できること、
少なくとも一つのUE識別子の無線接続の確立中又は後に、該UEの少なくとも一つのUE識別子により、UE能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告すること、のうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0148】
選択的に、禁止タイマー配置をネットワーク側により配置し、又はプロトコルで約定した場合、UE(例えば、UE ID-1)は、UE能力割り当て情報を報告した後、例えば、UE ID-1によりUE能力割り当て情報を報告した後、該禁止タイマーを起動させ、且つ禁止タイマーが稼働している間、UE能力割り当て情報を報告することをトリガしない。
【0149】
選択的に、上記UEから報告されたUE能力割り当て情報を受信したソースノードは、移動性プロセスにおいて、該UE能力割り当て情報をターゲットノードに送信してもよい。
【0150】
例えば、gNB1は、切り替えプロセスにおいて、端末機器から受信された端末機器の能力割り当て情報をターゲットgNB2に送信する。又は、MN又はSNは、SN追加又は変更プロセスにおいて、端末機器から受信された端末機器の能力割り当て情報をターゲットSNに送信する。
【0151】
実際の応用において、ネットワーク側に複数回登録又はサインアップされるUE(例えば、UE(UE-ID-1)およびUE(UE-ID-2))が一つ又は複数のセルで作動する場合、UEの無線能力が、異なるUE識別子の無線接続間で共有されるとき、UEは無線接続能力ネゴシエーションを行ってもよい。具体的には、次のようなネゴシエーション方式を含んでもよい。
【0152】
方式1:無線接続が確立された少なくとも一つのUE識別子が存在する(例えば、UE ID-1が接続状態にある)時、該UEの他の少なくとも一つのUE識別子が無線接続確立をトリガーするか、又はトリガーしようとする場合、無線接続が既に確立されたUE識別子によりUEの能力割り当て情報をネットワーク側に報告し、例えば、UE ID-1により能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告してもよい。
【0153】
選択的に、UEの他の少なくとも一つのUE識別子は、UE能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告してもよい。
【0154】
説明すべきことは、上記他の少なくとも一つのUE識別子は、上記の無線接続が既に確立されたUE識別子以外のUE識別子であってもよい。
【0155】
方式2:UEの全てのUE識別子がいずれも無線接続を確立していないとき、例えば、UEのUE-ID-1とUE-ID-2が共にアイドル状態(すなわち、IDLE状態)又は非アクティブ化状態(すなわち、INACTIVE状態)にあるとき、無線接続確立をトリガーするか又はトリガーしようとする少なくとも一つのUE識別子が存在する場合、UEの少なくとも一つのUE識別子により、UE能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告してもよい。
【0156】
本開示の実施例による端末能力ネゴシエーション方法を用いることにより、デュアルカード又は二重登録UEが複数のセルで同時に作動する場合、UE能力が複数の接続で共有されれば、UE能力の異なる接続でのネゴシエーションを行なうことができ、それによって、ネットワーク側の配置又はデータ伝送がUEの能力を超えないことを確保し、データの欠落を減少させ、接続の伝送信頼性を向上させる。
【0157】
図4を参照して、
図4は、本開示の実施例による端末機器の構造図である。
図4に示すように、端末機器400は、
前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告するための報告モジュール401を含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0158】
選択的に、前記報告モジュールは、具体的には、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告し、又は、
前記ネットワーク側機器から受信された第1の指示情報が、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することを指示する場合、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告するために用いられ、
そのうち、前記第1の指示情報は、能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するためのものである。
【0159】
選択的に、前記報告モジュールは、具体的には、
第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0160】
選択的に、前記報告モジュールは、具体的には、
無線接続の確立中又は確立後、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、前記第1の端末識別子又は第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0161】
選択的に、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立された端末識別子のうちの少なくとも一つであり、
前記報告モジュールは、具体的には、
無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0162】
選択的に、前記端末機器は、
前述した、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告した後、禁止タイマーを起動させるための起動モジュールをさらに含み、
そのうち、前記禁止タイマーが満期する前に、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止する。
【0163】
選択的に、前記禁止タイマーのパラメータは、プロトコルにより予め定義され、又はネットワーク側により配置されるものである。
【0164】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含み、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0165】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含む。
【0166】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0167】
選択的に、前記無線技術タイプは、
符号分割多元接続CDMA、
CDMA2000、
GSM/EDGE無線アクセスネットワークGERAN、
UMTS地上無線アクセスネットワークUTRAN、
進化型UMTS地上無線アクセスネットワークE-UTRAN、
第5世代ニューラジオ5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0168】
選択的に、前記端末識別子は、
加入者認証モジュールSIMカード番号、
国際モバイル加入者識別子IMSI、
一時モバイル加入者識別子TMSI、
システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子S-TMSI、
第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子5G-S-TMSI、
無線ネットワーク一時識別子RNTIのうちの少なくとも一つを含む。
【0169】
本開示の実施例による端末機器400は、上記方法の実施例における端末機器が実現する各プロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0170】
本開示の実施例における端末機器400では、報告モジュール401は、前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告するために用いられ、そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、異なる端末識別子の接続間でのUE能力の割り当てをネゴシエーションすることを実現するだけでなく、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0171】
図5を参照して、
図5は、本開示の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
図5に示すように、ネットワーク側機器500は、
端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信するための受信モジュール501を含み、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0172】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、
前記端末機器に、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するための第1の指示情報を送信するための送信モジュールをさらに含む。
【0173】
選択的に、前記受信モジュールは、具体的には、
前記端末機器が第1の端末識別子により報告した前記端末機器の能力割り当て情報を受信するために用いられ、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記端末機器に含まれる少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0174】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、
前記端末機器に禁止タイマーのパラメータを配置するための配置モジュールをさらに含む。
【0175】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含み、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0176】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含む。
【0177】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0178】
選択的に、前記無線技術タイプは、
符号分割多元接続CDMA、
CDMA2000、
GSM/EDGE無線アクセスネットワークGERAN、
UMTS地上無線アクセスネットワークUTRAN、
進化型UMTS地上無線アクセスネットワークE-UTRAN、
第5世代ニューラジオ5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0179】
選択的に、前記端末識別子は、
加入者認証モジュールSIMカード番号、
国際モバイル加入者識別子IMSI、
一時モバイル加入者識別子TMSI、
システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子S-TMSI、
第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子5G-S-TMSI、
無線ネットワーク一時識別子RNTIのうちの少なくとも一つを含む。
【0180】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、ソースノードである。
【0181】
前記ネットワーク側機器は、
前述した、端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信した後、前記端末機器の能力割り当て情報をターゲットノードに送信するための第2の送信モジュールをさらに含む。
【0182】
本開示の実施例によるネットワーク側機器500は、上記方法の実施例におけるネットワーク側機器が実現する各プロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0183】
本開示の実施例におけるネットワーク側機器500では、受信モジュール501は、端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信するために用いられ、そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。それによって、端末機器の能力割り当て情報に基づいて、端末識別子の接続を再配置することができ、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させる。
【0184】
図6は、本開示の実施例による別の端末機器の構造図である。
図6を参照して、該端末機器600は、無線周波数ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インターフェースユニット608、メモリ609、プロセッサ610、および電源611などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、
図6に示す端末機器構造は、端末機器に対する限定を構成しなく、端末機器には、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又は何らかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置が含まれてもよい。本開示の実施例では、端末機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピューター、車載端末、ウェアラブルデバイス、および歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0185】
そのうち、前記プロセッサ610は、前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告するために用いられ、そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0186】
本開示の実施例は、前記端末機器に少なくとも二つの端末識別子が存在する場合に、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告することで、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力をネットワーク側機器に通知することにより、異なる端末識別子の接続がUE能力を共有する場合、異なる端末識別子の接続間でのUE能力の割り当てをネゴシエーションすることを実現するだけでなく、伝送データがUE能力を超えることによるデータ欠落の問題を減少させ、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0187】
選択的に、前記プロセッサ610は、さらに、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することがプロトコルにより予め定義された場合、前記端末機器の能力割り当て情報をネットワーク側機器に報告し、又は、
前記ネットワーク側機器から受信された第1の指示情報が、前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可することを指示する場合、前記端末機器の能力割り当て情報を前記ネットワーク側機器に報告するために用いられ、
そのうち、前記第1の指示情報は、能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するためのものである。
【0188】
選択的に、前記プロセッサ610は、さらに、
第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0189】
選択的に、前記プロセッサ610は、さらに、
無線接続の確立中又は確立後、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、前記第1の端末識別子又は第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0190】
選択的に、前記第1の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立された端末識別子のうちの少なくとも一つであり、
前記プロセッサ610は、さらに、
無線接続の確立中又は確立後又は確立前に、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告するために用いられ、
そのうち、前記無線接続の確立中に用いられる端末識別子は、第2の端末識別子であり、前記第2の端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうち、前記第1の端末識別子以外の端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0191】
選択的に、前記プロセッサ610は、さらに、
前述した、第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告した後、禁止タイマーを起動させるために用いられ、
そのうち、前記禁止タイマーが満期する前に、前記第1の端末識別子により前記端末機器の能力割り当て情報を報告することを禁止する。
【0192】
選択的に、前記禁止タイマーのパラメータは、プロトコルにより予め定義され、又はネットワーク側により配置されるものである。
【0193】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含み、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0194】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含む。
【0195】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0196】
選択的に、前記無線技術タイプは、
符号分割多元接続CDMA、
CDMA2000、
GSM/EDGE無線アクセスネットワークGERAN、
UMTS地上無線アクセスネットワークUTRAN、
進化型UMTS地上無線アクセスネットワークE-UTRAN、
第5世代ニューラジオ5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0197】
選択的に、前記端末識別子は、
加入者認証モジュールSIMカード番号、
国際モバイル加入者識別子IMSI、
一時モバイル加入者識別子TMSI、
システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子S-TMSI、
第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子5G-S-TMSI、
無線ネットワーク一時識別子RNTIのうちの少なくとも一つを含む。
【0198】
理解すべきことは、本開示の実施例では、無線周波数ユニット601は、情報の送受信又は通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクのデータを受信してから、プロセッサ610に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット601は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット601は、無線通信システムやネットワークによって、他の機器との通信を行ってもよい。
【0199】
端末機器は、ネットワークモジュール602によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0200】
オーディオ出力ユニット603は、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって受信された又はメモリ609に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット603はさらに、端末機器600によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット603は、スピーカ、ブザーおよび受話器などを含む。
【0201】
入力ユニット604は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット604は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)6041とマイクロホン6042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ6041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット606に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ6041によって処理された画像フレームは、メモリ609(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602を介して送信されてもよい。マイクロホン6042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット601を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0202】
端末機器600はさらに、少なくとも一つのセンサ605、例えば、光センサ、モーションセンサおよび他のセンサを含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル6061の輝度を調整することができる。接近センサは、端末機器600が耳元に移動した時、表示パネル6061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさおよび方向を検出することができ、端末機器姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ605はさらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含んでもよい。ここでは説明を省略する。
【0203】
表示ユニット606は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット606は、表示パネル6061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、 OLED)などの形式で表示パネル6061が配置されてもよい。
【0204】
ユーザ入力ユニット607は、入力された数字又は文字情報の受信、端末機器のユーザによる設置および機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071および他の入力機器6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル6071上又はタッチパネル6071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ610に送信し、プロセッサ610から送信されてきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線および表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル6071を実現してもよい。タッチパネル6071以外、ユーザ入力ユニット607は、他の入力機器6072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器6072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここでは説明を省略する。
【0205】
さらに、タッチパネル6071は、表示パネル6061上に覆われてもよい。タッチパネル6071は、その上又は付近でのタッチ操作を検出した場合、プロセッサ610に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ610は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル6061で相応な視覚出力を提供する。
図6では、タッチパネル6071と表示パネル6061は、二つの独立した部材として端末機器の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル6071と表示パネル6061を集積して端末機器の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0206】
インターフェースユニット608は、外部装置と端末機器600との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット608は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末機器600内の一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又は端末機器600と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0207】
メモリ609は、ソフトウェアプログラムおよび各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ609は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0208】
プロセッサ610は、端末機器の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって端末機器全体の各部分を接続する。メモリ609に記憶されるソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行し、メモリ609に記憶されるデータを呼び出し、端末機器の各種の機能を実行し、データを処理することで、端末機器全体をモニタリングする。プロセッサ610は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ610は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解すべきことは、上記モデムプロセッサは、プロセッサ610に集積されなくてもよい。
【0209】
端末機器600はさらに、各部材に電力を供給する電源611(例えば、電池)を含んでもよい。選択的に、電源611は、電源管理システムによってプロセッサ610にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理および消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0210】
また、端末機器600は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでは説明を省略する。
【0211】
選択的に、本開示の実施例はさらに、端末機器を提供する。プロセッサ610、メモリ609、メモリ609に記憶され、前記プロセッサ610上で運行できるプログラムを含み、このプログラムがプロセッサ610によって実行される時、上記端末能力ネゴシエーション方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0212】
図7を参照して、
図7は、本開示の別の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
図7に示すように、ネットワーク側機器700は、プロセッサ701と、メモリ702と、バスインターフェース703と、送受信機704とを含み、プロセッサ701と、メモリ702と、送受信機704はいずれもバスインターフェース703に接続されている。
【0213】
そのうち、本開示の実施例では、ネットワーク側機器700は、メモリ702に記憶され、プロセッサ701上で運行できるプログラムをさらに含む。
【0214】
本開示の実施例では、前記送受信機704は、
端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信するために用いられ、
そのうち、前記能力割り当て情報は、少なくとも一つの端末識別子の利用可能な能力を指示するためのものであり、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記端末機器の少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0215】
選択的に、前記送受信機704は、さらに、
前記端末機器の能力割り当て情報の報告を許可するか否かを指示するための第1の指示情報を前記端末機器に送信するために用いられる。
【0216】
選択的に、前記送受信機704は、さらに、
前記端末機器が第1の端末識別子により報告した前記端末機器の能力割り当て情報を受信するために用いられ、
そのうち、前記第1の端末識別子は、前記端末機器に含まれる少なくとも二つの端末識別子のうち、無線接続が既に確立されたか又は無線接続の確立中である端末識別子のうちの少なくとも一つである。
【0217】
選択的に、前記プロセッサ701は、
前記端末機器に禁止タイマーのパラメータを配置するために用いられる。
【0218】
選択的に、前記能力割り当て情報は、
少なくとも一つの端末識別子と、
少なくとも一つの端末識別子のうちの各端末識別子の利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含み、
そのうち、前記少なくとも一つの端末識別子は、前記少なくとも二つの端末識別子のうちの端末識別子である。
【0219】
選択的に、前記利用可能な能力情報は、
利用可能なL2バッファの量、
利用可能な無線接続配置、
利用可能な周波数帯域の組み合わせ、
利用可能な周波数帯域、
サポート可能な最大データレート、
利用可能な無線技術タイプのうちの少なくとも一つを含む。
【0220】
選択的に、前記各端末識別子の利用可能な能力情報は、
前記各端末識別子の利用可能な総能力情報と、
前記各端末識別子に対応する各無線技術タイプの利用可能な能力情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0221】
選択的に、前記無線技術タイプは、
符号分割多元接続CDMA、
CDMA2000、
GSM/EDGE無線アクセスネットワークGERAN、
UMTS地上無線アクセスネットワークUTRAN、
進化型UMTS地上無線アクセスネットワークE-UTRAN、
第5世代ニューラジオ5G NR、
WiFi、
ブルートゥースのうちの少なくとも一つを含む。
【0222】
選択的に、前記端末識別子は、
加入者認証モジュールSIMカード番号、
国際モバイル加入者識別子IMSI、
一時モバイル加入者識別子TMSI、
システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子S-TMSI、
第5世代システムアーキテクチャ進化一時モバイル加入者識別子5G-S-TMSI、
無線ネットワーク一時識別子RNTIのうちの少なくとも一つを含む。
【0223】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、ソースノードである。
【0224】
選択的に、前記送受信機704は、さらに、
前述した、端末機器から報告された前記端末機器の能力割り当て情報を受信した後、前記端末機器の能力割り当て情報をターゲットノードに送信するために用いられる。
【0225】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはプログラムが記憶されており、このプログラムがプロセッサによって実行される時、上記端末能力ネゴシエーション方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。そのうち、上述したコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称される)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称される)、磁気ディスク又は、光ディスクなどである。
【0226】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「包含」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「…を一つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0227】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本開示の技術案は、実質には又は関連技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0228】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。
【0229】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2019年1月18日に中国で提出された中国特許出願番号第201910048312.2の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。