(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】高周波伝送用回路基板及び遮断方法
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20240208BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240208BHJP
H01P 3/08 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
H05K9/00 P
H05K1/02 P
H01P3/08 200
(21)【出願番号】P 2022501327
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(86)【国際出願番号】 CN2019125925
(87)【国際公開番号】W WO2021004011
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-01-11
(31)【優先権主張番号】201910611393.2
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521204482
【氏名又は名称】広州方邦電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU FANGBANG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.28, Dongzhi Road, Huangpu District Guangzhou,Guangdong 510530 China
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】スー,ジー
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-277975(JP,A)
【文献】特開2003-318592(JP,A)
【文献】特開2010-267929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
H05K 1/02
H01P 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の遮蔽膜、第2の遮蔽膜及び回路基板本体を含む高周波伝送用回路基板であって、
前記回路基板本体は、対向して設けられた第1の面と第2の面とを含み、前記第1の遮蔽膜は前記第1の面を覆い、前記第2の遮蔽膜は前記第2の面を覆い、前記回路基板本体は回路領域を有し、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は、前記回路領域の側面で電気的に接続され、
前記第1の遮蔽膜が、順に積層して設けられた第1の遮蔽膜絶縁層、第1の遮蔽膜導電層及び第1の遮蔽膜導電性接着剤層を含み、前記第1の遮蔽膜導電層の前記第1の遮蔽膜導電性接着剤層に近接する面には、前記第1の遮蔽膜導電層と電気的に接続される第1の凸部が設けられており、前記第2の遮蔽膜が、順に積層して設けられた第2の遮蔽膜絶縁層、第2の遮蔽膜導電層及び第2の遮蔽膜導電性接着剤層を含み、前記第2の遮蔽膜導電層の前記第2の遮蔽膜導電性接着剤層に近接する面には、前記第2の遮蔽膜導電層と電気的に接続される第2の凸部が設けられており、
前記第1の凸部が前記第2の遮蔽膜内に刺し込まれ前記第2の遮蔽膜導電層と電気的に接続されるか、または、前記第2の凸部が前記第1の遮蔽膜内に刺し込まれ前記第1の遮蔽膜導電層と電気的に接続されるか、または、前記第1の凸部が前記第2の凸部と電気的に接続され、
前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は前記第1の遮蔽膜導電性接着剤層における導電性粒子、前記第2の遮蔽膜導電性接着剤層における導電性粒子、前記第1の凸部及び前記第2の凸部によって、電気的接続を実現する、ことを特徴とする高周波伝送用回路基板。
【請求項2】
前記回路基板本体は過渡部をさらに含み、前記過渡部の一端は前記回路領域に接続されており、前記過渡部の他端は自由端であり、前記過渡部は少なくとも一部の厚さが前記回路領域の厚さよりも薄く、
前記第1の遮蔽膜が前記過渡部の一方側を覆
うとともに前記過渡部と接触し、前記第2の遮蔽膜が前記過渡部の他方側を覆
うとともに前記過渡部と接触し、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は前記自由端の側面で電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項3】
前記過渡部は、円滑な過渡面を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項4】
前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は接着の方法により電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項5】
前記回路基板本体は、開口部が設けられた空白領域をさらに有し、前記開口部は前記第1の面と前記第2の面とを連通させ、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は、前記開口部を介して電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか1項に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項6】
前記第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜との接続部位は、前記開口部内に収容される、ことを特徴とする請求項5に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項7】
前記第1の遮蔽膜は、前記回路領域及び前記空白領域の表面を覆い、前記第1の遮蔽膜は、前記開口部で前記第2の遮蔽膜と接続されており、及び/又は、
前記第2の遮蔽膜は、前記回路領域及び前記空白領域の表面を覆い、前記第2の遮蔽膜は、前記開口部で前記第1の遮蔽膜と接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項8】
前記回路基板本体は2つ以上の前記回路領域を有し、前記回路領域の間は、開口部が設けられた空白領域であり、前記第1の遮蔽膜及び前記第2の遮蔽膜は、2つ以上の前記回路領域を覆い、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とは前記開口部を介して接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の高周波伝送用回路基板。
【請求項9】
高周波伝送用回路基板の遮断方法であって、
回路基板本体の第1の面に第1の遮蔽膜を覆うステップと、前記回路基板本体の第2の面に第2の遮蔽膜を覆うステップと、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とを、前記回路基板本体の回路領域の側面で電気的に接続するステップとを含
み、
前記第1の遮蔽膜が、順に積層して設けられた第1の遮蔽膜絶縁層、第1の遮蔽膜導電層及び第1の遮蔽膜導電性接着剤層を含み、前記第1の遮蔽膜導電層の前記第1の遮蔽膜導電性接着剤層に近接する面には、前記第1の遮蔽膜導電層と電気的に接続される第1の凸部が設けられており、前記第2の遮蔽膜が、順に積層して設けられた第2の遮蔽膜絶縁層、第2の遮蔽膜導電層及び第2の遮蔽膜導電性接着剤層を含み、前記第2の遮蔽膜導電層の前記第2の遮蔽膜導電性接着剤層に近接する面には、前記第2の遮蔽膜導電層と電気的に接続される第2の凸部が設けられており、
前記第1の凸部が前記第2の遮蔽膜内に刺し込まれ前記第2の遮蔽膜導電層と電気的に接続されるか、または、前記第2の凸部が前記第1の遮蔽膜内に刺し込まれ前記第1の遮蔽膜導電層と電気的に接続されるか、または、前記第1の凸部が前記第2の凸部と電気的に接続され、
前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は前記第1の遮蔽膜導電性接着剤層における導電性粒子、前記第2の遮蔽膜導電性接着剤層における導電性粒子、前記第1の凸部及び前記第2の凸部によって、電気的接続を実現する、ことを特徴とする高周波伝送用回路基板の遮断方法。
【請求項10】
前記回路基板本体の空白領域には、前記第1の面と前記第2の面とを連通させる開口部が設けられており、前記開口部を介して前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とを接続する、ことを特徴とする請求項
9に記載の高周波伝送用回路基板の遮断方法。
【請求項11】
前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とを接続する前に、前記空白領域に前記開口部を加工するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1
0に記載の高周波伝送用回路基板の遮断方法。
【請求項12】
前記第1の遮蔽膜が前記回路基板本体のエッジを超えるようにし、前記第2の遮蔽膜が前記回路基板本体のエッジを超えるようにして、前記第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜とを、前記回路基板本体の側面で電気的に接続させる、ことを特徴とする請求項
9に記載の高周波伝送用回路基板の遮断方法。
【請求項13】
前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は接着の方法により電気的に接続される、ことを特徴とする請求項
9~請求項1
2の何れか1項に記載の高周波伝送用回路基板の遮断方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年07月08日に中国特許庁に出願された、出願番号が第201910611393.2である中国特許出願を優先権として主張し、その全ての内容は参照により本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、電子通信分野に属し、例えば、高周波伝送用回路基板及び遮断方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子及び通信製品の発展がより多機能で複雑化になるにつれて、回路基板の構造をより軽く、薄く、短く、小さくする必要があるだけでなく、機能の観点からより強力で高速な信号伝送がさらに必要となる。回路基板の上記の要件を満たすために、動作周波数はますます高くなっている。しかし、動作周波数の増加につれて、回路基板の両側に波漏れの現象が存在し、波漏れにより、信号の伝送が不完全になり、信号伝送の完全性に深刻な影響を及ぼし、信号の歪みをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づいて、本開示は、回路基板の側面での波漏れを効果的に防止し、信号伝送の完全性を確保し、構造が軽量で薄い、高周波伝送用回路基板及び遮断方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
その技術案は以下のとおりである。
第1の遮蔽膜、第2の遮蔽膜及び回路基板本体を含む高周波伝送用回路基板であって、前記回路基板本体は、対向して設けられた第1の面と第2の面とを含み、前記第1の遮蔽膜は前記第1の面を覆い、前記第2の遮蔽膜は前記第2の面を覆い、前記回路基板本体は回路領域を有し、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は、前記回路領域の側面で電気的に接続される。
【0006】
ここで、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜との接続部位は、必ずしも回路基板本体の横断面の中央部に位置するとは限らない。回路領域の側面における第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜との接続は、第1の遮蔽膜が第1の面のエッジをまたぎ、且つ第2の遮蔽膜が第2の面のエッジをまたぐことによって、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜とが接続する場合、または第1の遮蔽膜が、第1の面のエッジと第2の面のエッジを通って、第2の遮蔽膜と接続する場合、または第2の遮蔽膜が、第2の面のエッジと第1の面のエッジを通って、第1の遮蔽膜と接続する場合を含む。第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜が回路基板本体の側面をカバーし、波漏れを防止できる接続であればよい。第1の面のエッジ及び第2の面のエッジは、回路領域全体の境界、回路基板本体の開口部のエッジを含む。第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜は、回路基板本体の側面で接続されており、該接続は、回路基板本体全体の境界を超えた外部接続、または回路基板本体の開口部のエッジを超えて開口部内での接続を含む。
【0007】
ここで、前記回路基板本体の第1の面を覆う前記第1の遮蔽膜は、前記第1の遮蔽膜が第1の面の一部を覆うか、または第1の遮蔽膜が第1の面の全部を覆うか、または第1の遮蔽膜が第1の面の全部を覆うだけでなく、第1の遮蔽膜が第1の面の境界を超えるか、または第1の遮蔽膜が第1の面の一部を覆い、かつ一部の第1の遮蔽膜が第1の面の境界を超える状況を含む。前記回路基板本体の第2の面を覆う前記第2の遮蔽膜は、前記第2の遮蔽膜が第2の面の一部を覆うか、または第2の遮蔽膜が第2の面の全部を覆うか、または第2の遮蔽膜が第2の面の全部を覆うだけでなく、第2の遮蔽膜が第2の面の境界を超えるか、または第2の遮蔽膜が第2の面の一部を覆い、かつ一部の第2の遮蔽膜が第2の面の境界を超える状況を含む。
【0008】
一実施例において、前記回路基板本体は過渡部をさらに含み、前記過渡部の一端は前記回路領域に接続されており、前記過渡部の他端は自由端であり、前記過渡部は少なくとも一個所の厚さは前記回路領域の厚さよりも薄い。
【0009】
一実施例において、前記過渡部は円滑な過渡面を有する。
【0010】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とは接着の方法により接続される。
【0011】
一実施例において、前記回路基板本体は、開口部が設けられた空白領域をさらに有し、前記開口部は前記第1の面と前記第2の面とを連通しており、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜は前記開口部を介して電気的に接続される。
【0012】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜との接続部位は、前記開口部内に収容される。
【0013】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜は、前記回路領域の表面及び前記空白領域の表面を覆い、前記第1の遮蔽膜は、前記開口部で前記第2の遮蔽膜と接続されており、及び/又は、前記第2の遮蔽膜は、前記回路領域の表面及び前記空白領域の表面を覆い、前記第2の遮蔽膜は、前記開口部で前記第1の遮蔽膜と接続される。一実施例において、前記回路基板本体は2つ以上の前記回路領域を有し、前記回路領域の間は、開口部が設けられた空白領域であり、前記第1の遮蔽膜及び前記第2の遮蔽膜は2つ以上の前記回路領域を覆い、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とは前記開口部を介して接続される。
【0014】
高周波伝送用回路基板は、回路基板本体と遮蔽膜とを含み、前記回路基板本体は、回路主体層と導体層とを含み、前記回路主体層は、対向して設けられた第3の面と第4の面とを有し、前記導体層は前記第4の面に設けられており、前記回路主体層には、前記第3の面と前記導体層とを連通させる開口部が設けられており、前記遮蔽膜は、前記第3の面を覆うとともに、前記開口部内に延長して前記導体層に電気的に接続される。
【0015】
高周波伝送用回路基板の遮断方法は、回路基板本体の第1の面に第1の遮蔽膜を覆うステップと、前記回路基板本体の第2の面に第2の遮蔽膜を覆うステップと、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜を前記回路基板本体の回路領域の側面で電気的に接続するステップとを含む。ここで、第1の遮蔽膜を回路基板本体の第1の面に覆うことと、第2の遮蔽膜を前記回路基板本体の第2の面に覆うことの両者の順序は後先の区別がない。
【0016】
一実施例において、前記回路基板本体の空白領域には、前記第1の面と前記第2の面とを連通させる開口部が設けられており、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とは前記開口部を介して接続される。
【0017】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とを接続する前に、前記開口部を前記空白領域に加工する。
【0018】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜が前記回路基板本体のエッジを超えるようにし、前記第2の遮蔽膜が前記回路基板本体のエッジを超えるようにして、前記第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜とを、前記回路基板本体の側面で電気的に接続させる。
【0019】
一実施例において、前記第1の遮蔽膜と前記第2の遮蔽膜とは接着の方法により接続される。
【発明の効果】
【0020】
本開示は、以下の有益効果がある。
1.第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜は、回路基板本体の回路領域の側面で電気的に接続されることによって、回路領域の側面にバリアを形成し、回路領域の側面での波漏れを防止し、信号伝送の完全性を確保することができる。第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜が両面で回路基板本体を囲んでクランプした後、回路領域の側面で接続される方法を採用することによって、製造が便利である。
【0021】
2.第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜は粘着性を有し、「第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜とを接着するステップ、第1の遮蔽膜を第1の面に接着するステップ、第2の遮蔽膜を第2の面に接着するステップ」の3つのステップは同時に行うことができ、いずれも「接着」のプロセス(即ち、常温常圧の接着を含み、加熱接着または加圧接着も含む)であり、プロセスが簡単で、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜を回路基板本体に接着した後、第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜を他の操作がなしで直接接着することができ、プロセスが簡単で生産効率が高い。
【0022】
3.全ての開口部は同時に加工された後、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜を覆い、次に全ての開口部内の第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜とを圧接(即ち、加圧の接着)することができ、バッチ生産及び効率が高い。同時に、圧接後の第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜は回路基板本体を間に挟み、第1の遮蔽膜及び第2の遮蔽膜を回路基板本体に固定することができる。また、粘性の圧接方法を採用することによって、生産が便利で、効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の実施例1における遮断されていない回路基板本体を正面から見る時の断面図である。
【
図2】本開示の実施例1における回路基板本体の上面図である。
【
図3】本開示の実施例1に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図1である。
【
図4】本開示の実施例1に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図2である。
【
図6】本開示の実施例1に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図3である。
【
図7】本開示の実施例1に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図4である。
【
図7-1】本開示の実施例1における回路基板本体が多層基板である構造図である。
【
図7-2】本開示の実施例1における回路基板本体がシングルパネルである構造図である。
【
図7-3】本開示の実施例1における回路基板本体がダブルパネである構造図である。
【
図9】本開示の実施例2における回路基板本体を正面から見る時の断面図である。
【
図10-1】本開示の実施例3に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図1である。
【
図11】本開示の実施例3に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図2である。
【
図12】本開示の実施例3に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図3である。
【
図13】本開示の実施例4に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図1である。
【
図14】本開示の実施例4に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図2である。
【
図15】本開示の実施例4に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図3である。
【
図16】本開示の実施例5に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図1である。
【
図17】本開示の実施例5に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図2である。
【
図18】本開示の実施例5に係る高周波伝送用回路基板の遮断方法のステップ
図3である。
【符号の説明】
【0024】
100:回路基板本体
101:回路領域
102:空白領域
103:第1の面
104:第2の面
110:開口部
120:過渡部
121:円滑な過渡面
201a、201b:導電性接着剤層
202a、202b:導電層
203a、203b:絶縁層
210:第1の遮蔽膜
220:第2の遮蔽膜
230:遮蔽膜
300:機能層
310:第1の保護膜
320:第2の保護膜
330:第2の絶縁層
340:第1の絶縁層
350:回路層
400:回路主体層
403:第3の面
404:第4の面
500:導体層
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示に対して詳細に説明するが、本開示の実施形態はこれに限定されることではない。
【0026】
(実施例1)
実施例1は
図1~
図8に示すとおりである。
【0027】
図1、図2及び図
7に示すように、高周波伝送用回路基板は、第1の遮蔽膜210、第2の遮蔽膜220及び回路基板本体100を含む。回路基板本体100は、回路領域101及び空白領域102を含み、回路基板本体100は、対向して設けられた第1の面103と第2の面104とを含む。回路領域101は、相互接続線を含む回路機能を有する領域を指し、上述の相互接続線の間の隙間も含み、回路領域101は、回路機能を有する側面の遮断が必要な領域を表しており、回路領域101は絶縁部分を含まないと理解されてはならない。空白領域102は、回路領域101に対して、開口部110の開設が可能な領域を指し、回路領域101を除く回路基板本体100の任意の位置は、何れも空白領域102と見なすことができ、これは、空白領域102内に何もない、または空白領域102が導電できないことを指すのではない。
【0028】
高周波伝送用回路基板の遮断方法は、以下のステップを含む。
【0029】
(一)
図4及び
図5に示すように、回路基板本体100の空白領域102には、第1の面103と第2の面104とを連通させる開口部110が開設されており、開口部110は、開口部を110を介して第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを接続するために使用される。本実施例において、空白領域102には開口部110が設けられているが、これに限定されず、回路基板本体100自体に開口部110を有してもよい。
【0030】
ここで、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220との接続は、加圧加熱を必要としない接着を含み、加圧または加熱条件下での接着も含む。
【0031】
(二)
図6に示すように、第1の遮蔽膜210は回路基板本体100の第1の面103を覆い、第2の遮蔽膜220は回路基板本体100の第2の面104を覆う。ここで、"第1の遮蔽膜210を回路基板本体100の第1の面103に覆う"ステップと、"第2の遮蔽膜220を回路基板本体100の第2面104に覆う"ステップの順序は後先の区別がない。
【0032】
本実施例において、
図6に示すように、第1の遮蔽膜210は第1の面103のエッジと揃っており、第2の遮蔽膜220は第2の面104のエッジと揃っているが、これに限定されず、
図11に示すように、第1の遮蔽膜210は第1の面103のエッジを超えており、第2の遮蔽膜220は第2の面104のエッジを超えてもよい。
【0033】
(三)
図7に示すような高周波伝送用回路基板は、開口部110を介して第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを加圧接着して接続することによって得られる。第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220との接続部位は、開口部110内に収容されることによって、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220との圧接部位が、後続のプロセスで影響を受けるか、例えば、接続部位が歪むような、後続のプロセスの実施を影響することを回避する。また、圧接部位は開口部110内に収容され、空間利用率を提供することができる。
【0034】
得られた高周波伝送用回路基板は
図7に示すように、第1の遮蔽膜210が回路基板本体100の第1の面103を覆い、第2の遮蔽膜220が回路基板本体100の第2の面104を覆い、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は、回路領域の側面で接続される(ここで、「側面」は
図3に示すような全方位を含む)。一方で、第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220は、回路基板本体100の第1の面103及び第2の面104をそれぞれ遮断しており、他方で、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は、回路領域101のエッジをまたがって接続されて、回路領域101の側面を遮断することによって、回路領域101の側面からの漏れ状況を効果的に防止する。
【0035】
本実施例において、開口部110は、貫通孔であり、回路基板本体100内に位置する。しかし、これに限定されず、開口部110はノッチであってもよく、開口部110が回路基板本体100のエッジに位置する場合、開口部110は回路基板本体100のエッジのノッチである。
【0036】
第1の遮蔽膜210の第1の面103に向かう面、または第2の遮蔽膜220の第2の面104に向かう面には、接続を容易にするために、接着剤を設けてもよい。接着剤を設けずに直接加圧して圧接してもよい。
【0037】
本実施例において、第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220は独立した2枚の膜であり、第1の遮蔽膜210は、回路基板本体100の一方側から第1の面103に貼付されており、第2の遮蔽膜220は、回路基板本体100の他方側から第2の面104に貼付される。しかし、これに限定されず、第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220は、一枚の遮蔽膜全体の2つの部分であってもよく、一枚の遮蔽膜全体を2つ折りに折り畳んだ後に、それぞれ回路基板本体100の両側から第1の面103と第2の面104を覆い、第1の面103を覆いた部分が第1の遮蔽膜210となり、第2の面104を覆いた部分が第2の遮蔽膜220となり、第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220の片側のエッジは全体的に接続されているので、両者の他方のエッジを接続するだけでよい。
【0038】
ここで、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220との接続部位の形状は、本実施例の図示に限定されず、任意の形状であってもよい。
【0039】
本実施例では、1つの回路領域101のみを示しているが、これに限定されず、回路基板本体100は2つ以上の回路領域101を有することができ、回路領域101の間は空白領域102であり、空白領域102には開口部110が設けられており、少なくとも2つの開口部110がある。第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220は2つ以上の回路領域101を覆っており、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は開口部110で接続される。空白領域102で第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを接続することにより、隣接する2つの回路領域101を同時に遮断して、その相互間の干渉を防止できると共に、隣接する2つの回路領域101の側面での波漏れ発生を同時に防止し、隣接する2つの回路領域の信号伝送を効果的に確保することができる。複数の空白領域102の複数の開口部110で同時に接続することができるので、生産効率が高い。例えば、全ての開口部110が同時に加工された後、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220で覆い、次に全ての開口部110内の第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを同時に接続することができるので、バッチ生産が可能で効率が高い。
【0040】
第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は、以下の幾つかの方法により、回路基板本体100の回路領域101の側面で電気的に接続される。第1の方法は、遮蔽膜が、順に積層して設けられた絶縁層、導電層及び導電性接着剤層を含む。第2の方法は、遮蔽膜が、順に積層して設けられた絶縁層、導電層及び接着剤層を含み、かつ導電層の接着剤層に近接する面には、導電層と電気的に接続される凸部が設けられており、第1の遮蔽膜の凸部が第2の遮蔽膜内に刺し込まれ第2の遮蔽膜の導電層と電気的に接続され、第2の遮蔽膜の凸部が第1の遮蔽膜内に刺し込まれ第1の遮蔽膜の導電層と電気的に接続されるか、または、第1の遮蔽膜の凸部が第2の遮蔽膜の凸部と電気的に接続されることで、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜は凸部を介して互いに接触して電気的接続を実現する。第3の方法は、上述の両者の組合せであり、即ち、第1の方法と第2の方法の組合せであり、即ち、遮蔽膜は凸部を含むと共に、導電性接着剤層も含み、第1の遮蔽膜と第2の遮蔽膜は、凸部と導電性粒子を介して電気的接続を実現する。本実施例において、上述第1の方法を採用すると、
図7-1に示すように、第1の遮蔽膜210は、順に積層して設けられた絶縁層203a、導電層202a及び導電性接着剤層201aを含み、第2の遮蔽膜220は、順に積層して設けられた絶縁層203b、導電層202b及び導電性接着剤層201bを含み、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は、導電性接着剤層203a、203bの接触で相互間の電気的接続を実現し、導電性接着剤層203a、203bは導電性粒子を含む接着剤層であるため、接着剤層は粘着性を有し、接着することができ、該接着は、加圧または加熱下での接着、常温常圧下での接着を含み、導電性接着剤層203a、203bが互いに接触する場合、それぞれの導電粒子が相手の導電性粒子と互いに接触することによって、電気的接続を実現する。
【0041】
ここで、回路基板本体100は、シングルパネル、ダブルパネル及び多層基板を含むが、これらに限定されず、回路を備えた回路基板であればよい。
図7-1に示すように、本実施例において、回路基板本体100は多層基板であるが、これに限定されず、回路基板本体100は、シングルパネルまたはダブルパネルでもよい。
図7-2に示すように、回路基板本体100はシングルパネルであり、回路基板本体100は、順に積層される第1の保護膜310、機能層300及び第2の保護膜320を含み、機能層300は、第1の保護膜310及び第2の保護膜320を除く回路基板本体100の一部である。第1の保護膜310(または第2の保護膜320)は、PI膜、PET膜、PE膜、PP膜、PPS膜などを含むが、これらに限定されない。
図12-2に示すように、回路基板本体100は、順に積層される第1の保護膜310、第1の回路層、絶縁層、第2の回路層及び第2の保護膜320を含むダブルパネルである。
【0042】
(実施例2)
実施例2と実施例1の相違点は、以下のとおりである。
図9に示すように、空白領域102には開口部110が設けられており、第1の遮蔽膜210は、回路領域101と空白領域102の表面を同時に覆い、かつ第1の遮蔽膜210は、開口部110で第2の遮蔽膜220と接続されており、第2の遮蔽膜220は、回路領域101と空白領域102の表面を同時に覆い、かつ第2の遮蔽膜220は、開口部110を介して第1の遮蔽膜210と接続される。
【0043】
第1の遮蔽膜210は、開口部110で第2の遮蔽膜220と接続されると同時に、回路領域101と空白領域102の表面を覆い、第2の遮蔽膜220は、開口部110で第1の遮蔽膜210と層接続されると同時に、回路領域101と空白領域102の表面を覆うため、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220との接続部位は、同時に回路領域101と空白領域102の第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220により制限され、自由に変位できず、歪みの発生も回避することができる。
【0044】
本実施例において、第1の遮蔽膜210は、回路領域101と空白領域102の表面を同時に覆い、第2の遮蔽膜220は、回路領域101と空白領域102の表面を同時に覆う。本実施例に限定されず、回路基板本体100は2つ以上の回路領域101を有してもよく、回路領域の間は空白領域102であり、空白領域102には開口部110が設けられており、第1の遮蔽膜210及び第2の遮蔽膜220は、2つ以上の回路領域101及び空白領域102を覆っており、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220は開口部110を介して接続される。
【0045】
(実施例3)
実施例3と実施例1の相違点は、以下のとおりである。
実施例3は
図10~
図12に示すとおりである。
【0046】
図10-1に示すように、回路基板本体100は、順に積層される第1の保護膜310、機能層300及び第2の保護膜320を含む。 回路基板本体100は過渡部120をさらに含み、過渡部120の一端は回路領域101に接続されており、過渡部120の他端は自由端であり、過渡部120は、少なくとも1個所の厚さが回路領域101の厚さよりも薄い。本実施例において、過渡部120の厚さは第1の端から第2の端に向かって徐々に薄くなるが、過渡部120は本実施例の図示に限定されず、他の形状でもよい。
【0047】
図10-1に示すように、過渡部120の、回路基板本体100の第1の面103に向かう面は円滑な過渡面121を有しており、円滑な過渡面121は、第1の遮蔽膜210が第2の遮蔽膜220に曲げるようにガイドしており、過渡部120の、回路基板本体100の第2の面104に向かう面も円滑な過渡面121を有しており、円滑な過渡面121は、第2の遮蔽膜220が第1の遮蔽膜210に曲げるようにガイドする。円滑な過渡面121は、第1の遮蔽膜210/第2の遮蔽膜220を緩やかに湾曲させることによって、第1の遮蔽膜210/第2の遮蔽膜220が過度に湾曲して破裂することを回避することができる。本実施例において、円滑な過渡面121は、過渡部120の上、下面の一部のみを占めるが、これに限定されず、
図10-2に示すように、過渡部120の、第1の面103から第2の面104までの接続面の全てを、円滑な過渡面121として設定してもよい。
【0048】
図11に示すように、第1の遮蔽膜210が回路基板本体100の外縁を超えるように、第1の遮蔽膜210を第1の面103に覆い、第2の遮蔽膜220が回路基板本体100の外縁を超えるように、第2の遮蔽膜220を第2の面104に覆い、その後、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを回路基板本体100の側面で接続する(この時、即ち、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを回路領域101の側面で接続する)ことによって、
図12に示すような構造を構成する。過渡部120は、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを接続するために過渡の支持を提供し、回路基板本体100と過渡部120とは階段状のような構造を形成することによって、第1の遮蔽膜210/第2の遮蔽膜220が「まず過渡部120に湾曲し、それから、過渡部120から湾曲して接続する」2段湾曲し、これにより、第1の遮蔽膜210/第2の遮蔽膜220の湾曲度合を低減し、第1の遮蔽膜210/第2の遮蔽膜220の破裂を回避する。もちろん、多段の過渡部120(複数階段のようなもの)を設けてもよい。
【0049】
本実施例において、過渡部120は、回路基板本体100の外縁に設けられているが、これに限定されず、開口部110の内縁にも過渡部120を設けてもよい。
【0050】
本実施例において、回路基板本体100のエッジに過渡部120が設けられているが、本実施例に限定されない。 回路基板本体100のエッジに過渡部120が設けられておらず、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とを回路基板本体100の側面で接続してもよい(このとき、回路基板本体100は回路領域101に相当し、即ち、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とは、回路領域101の側面で接続される)。
【0051】
(実施例4)
実施例4と実施例3との相違点は以下のとおりで、
実施例4は
図13~
図15に示すとおりである。
【0052】
図13に示すように、回路基板本体100は、回路領域101と空白領域102とを含む。回路基板本体100は、順に積層される第1の保護膜310、機能層300、及び第2の保護膜320を含み、第1の保護膜310と第2の保護膜320とは、機能層300の側面で接続される。第1の保護膜310、機能層300、及び第2の保護膜320が積層される部分は回路領域101となり、第1の保護膜310と第2保護膜320との接続部分は、空白領域102を構成する。
【0053】
図14に示すように、空白領域102に開口部110が作製される。開口部110が作製された後、第1の保護膜310と第2の保護膜320との接続部分が、回路領域101と接続される部分は過渡部120を構成し、即ち、回路領域101と接続される接続部位で、第1の保護膜310と第2の保護膜320とが接続される部分は、過渡部120を構成する。回路領域101の厚さは「第1の保護膜310+機能層300+第2の保護膜320」であり、空白領域102の厚さは「第1の保護膜310+第2の保護膜320」であり、空白領域102の厚さは、回路領域101の厚さよりも薄いため、空白領域に開口部110が作製されると、過渡部120が自然に形成される。第1の保護膜310及び第2の保護膜320が機能層300を包む際、このような方法を採用して、過渡部120を作製しておき、また、接着して接続するプロセスを採用すると、プロセスが簡単であり、かつ第1の保護膜310と第2の保護膜320とのエッジを接続することによって、第1の保護膜310及び第2の保護膜320の機能層300への接着を強化し、剥離を回避する。ここで、
図14に示すように、本実施例おいて、第1の保護膜310と第2の保護膜320との接続部位には境界線が存在するが、これに限定されず、圧接された第1の保護膜310と第2の保護膜320とは互いに浸透する可能性もあり、この際、両者が接続する部位には明らかな境界線がない。
【0054】
図15に示すように、第1の遮蔽膜210は第1の面103を覆い、第2の遮蔽膜220は第2の面104を覆い、また、第1の遮蔽膜210と第2の遮蔽膜220とは、回路基板本体100の側面で接続され、接続部位は開口部110内に収容される。
【0055】
(実施例5)
実施例5と実施例1との相違点は、以下のとおりである。
図18に示すように、高周波伝送用回路基板は、回路基板本体100及び遮蔽膜230を含み、回路基板本体100は、回路主体層400及び導体層500を含み、回路主体層400は、対向して設けられた第3の面403と第4の面404を有し、導体層500は第4の面404に設けられており、回路主体層400は、順に積層される第1の絶縁層340、回路層350、及び第2の絶縁層330を含み、導体層500は、第1の絶縁層340の、回路層350から離れた側の表面に設けられており、即ち、導体層500は第4の面404に設けられる。
【0056】
回路主体層400には、第3の面403と導体層500とを連通させる開口部110が設けられており、遮蔽膜230は第3の面403を覆い、遮蔽膜230は、開口部110内に延長して導体層500に圧接され、導体層500に電気的に接続される。導体層500自体は遮蔽効果を有し、遮蔽膜230と導体層500とが圧接されることによって、回路層400の側面での波漏れを防止することができる。
【0057】
図16~
図18に示すように、高周波伝送用回路基板の遮断方法は、以下のステップを含む。
【0058】
(一)
図16に示すように、回路基板本体100は、回路主体層400及び導体層500を含み、回路主体層400は、対向して設けられた第3の面403と第4の面404を有し、導体層500は第4の面404に設けられる。
【0059】
(二)
図16に示すように、回路基板本体100は、回路領域101と空白領域102とを含み、
図17に示すように、回路主体層400の空白領域102内には、第3の面403と導体層500とを連通させる開口部110が開設される。
【0060】
(三)遮蔽膜230を第3の面403に覆うことによって、遮蔽膜230は、開口部110内に延長して導体層500に圧接され、導体層500に電気的に接続される。
【0061】
このように、遮蔽膜230と導体層500とは、回路領域101の側面で電気的に接続され、
図18に示すような構造となり、回路領域101の側面での波漏れを遮断する。
【0062】
以上の実施例の各技術的特徴は、任意の組合せを行うことができ、説明を簡潔にするために、上述の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせが全部説明されてはいないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾が存在しない限り、本説明書に記載された範囲と見なされるべきである。
【0063】
以上の実施例は、本開示のいくつかの実施形態のみを表しており、その説明は比較的に具体的かつ詳細であるが、これによって公開される特許範囲に対する制限として理解されてはならない。