(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】情報処理方法、装置、デバイス、及び媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20240208BHJP
G06Q 20/32 20120101ALI20240208BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20240208BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06Q20/32
G06Q20/20
(21)【出願番号】P 2022543428
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2021073115
(87)【国際公開番号】W WO2022016843
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】202010722517.7
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517404197
【氏名又は名称】チャイナ ユニオンペイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【氏名又は名称】成瀬 渓
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,チェンチュ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ハイジャン
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,チェンツォン
(72)【発明者】
【氏名】リン,ジンレン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ガン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,フア
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ツェン
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0311109(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0337542(US,A1)
【文献】特表2019-509578(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0023098(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1805813(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより入力された対象電子デバイスにバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態と前記対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンに基づいて生成した、前記対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信することと、
前記状態変更要求に応答して、前記状態変更要求を解析して、前
記対象決済トークンと、前記対象ウェアラブルデバイスの
前記対象決済状態とを含む状態変更要求情報を取得することと、
予め記憶されている前記対象電子デバイスにバインドされている前記対象ウェアラブルデバイスの前記対象決済トークンと前記対象決済トークンに対応するトークン状態に対して、前記対象決済トークンに対応す
るトークン状態を、前記対象決済状態に更新することと、
を含み、
前
記トークン状態は、前記対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、前記取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、前記取引要求は、前記対象セキュアエレメントから取得した前記対象決済トークンに基づいて生成されるものである、
情報処理方法。
【請求項2】
対象アクワイアリングデバイスから送信された、前記対象アクワイアリングデバイスが前記対象セキュアエレメントから取得した前記対象決済トークンに基づいて生成された取引要求を受信することと、
前記取引要求に応答して、前記取引要求を解析して前記対象決済トークンを含む取引要求情報を取得することと、
前記対象決済トークンに対応する前
記トークン状態を照会することと、
前
記トークン状態が異常状態である場合、前記取引要求に対応する取引の実行を拒否することと、
をさらに含む、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記異常状態は、一時停止状態、紛失報告状態、及びアンバインド状態のいずれかを含む、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記取引要求に対応する取引の実行を拒否した後に、
前
記トークン状態に基づいて、前記取引要求に対応する取引フィードバック情報を生成することと、
前記対象アクワイアリングデバイスに前記取引フィードバック情報を送信することと、
をさらに含む、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信する前に、
前記対象電子デバイスから送信されたトークン生成要求を受信することと、
前記トークン生成要求に応答して、前記トークン生成要求を解析して対象決済口座番号を含むトークン生成要求情報を取得することと、
前記対象決済口座番号に基づいて、前記対象決済トークンを生成することと、
前記対象決済口座番号と前記対象決済トークンとを関連付けて記憶することと、
をさらに含む、
請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記対象決済口座番号と前記対象決済トークンとを関連付けて記憶した後に、
前記対象電子デバイスから送信された口座番号変更要求を受信することと、
前記口座番号変更要求に応答して、前記口座番号変更要求を解析して前記対象決済トークン及び変更待ち決済口座番号を含む口座番号変更要求情報を取得することと、
前記変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶することと、
をさらに含む、
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記対象決済口座番号と前記対象決済トークンとを関連付けて記憶した後に、
前記対象電子デバイスから送信されたトークン変更要求を受信することと、
前記トークン変更要求に応答して、前記トークン変更要求を解析して変更待ち決済口座番号を含むトークン変更要求情報を取得することと、
前記変更待ち決済口座番号に基づいて
、変更待ち決済トークンを生成することと、
前記変更待ち決済口座番号を新しい対象銀行口座番号として記憶することと、
前記変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとして記憶することと、
をさらに含む、
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記対象電子デバイスが前記対象ウェアラブルデバイスに前記対象決済トークンと前記対象決済トークンに対応する有効化指令とを送信するように、前記対象電子デバイスに前記対象決済トークンを送信することと、
前記対象電子デバイスから送信された、前記対象ウェアラブルデバイス
が対象個人化データ内にロードされた前記対象決済トークンを有効化状態にさせたことを示す有効化結果を受信することと、
有効化結果に応答して、前記対象決済トークンに対応す
るトークン状態を有効化状態に設定することと、
をさらに含み、
前記有効化指令は、前記対象ウェアラブルデバイスに、前記対象決済トークンを前記対象セキュアエレメントに記憶されている前記対象決済トークンに対応する
前記対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした前記対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令である、
請求項5または7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
ユーザにより入力された、
対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信することと、
前記対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている、前記対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会することと、
前記対象決済トークン及び前記対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成することと、
対象サーバに、
予め記憶されている前記対象電子デバイスにバインドされている前記対象ウェアラブルデバイスの前記対象決済トークンと前記対象決済トークンに対応するトークン状態に対して、前記対象サーバに記憶されている前記対象決済トークンに対応す
るトークン状態を前記対象決済状態に更新するための前記状態変更要求を送信することと、
を含み、
前
記トークン状態は、前記対象サーバが前記対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、前記取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、前記取引要求は、前記対象セキュアエレメントから取得された前記対象決済トークンに基づいて生成されるものである、
情報処理方法。
【請求項10】
前記対象決済状態は、一時停止状態、紛失報告状態、及びアンバインド状態のいずれかを含む、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記ユーザにより入力された、バインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信する前に、
前記ユーザにより入力された対象決済口座番号を受信することと、
前記対象決済口座番号に基づいて、トークン生成要求を生成することと、
前記対象サーバに前記対象決済口座番号に対応する前記対象決済トークンを生成させるための前記トークン生成要求を、前記対象サーバに送信することと、
をさらに含む、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記対象サーバに前記トークン生成要求を送信した後に、
前記ユーザにより入力された変更待ち決済口座番号を受信することと、
前記対象ウェアラブルデバイスに対応する前記対象決済トークンを照会することと、
前記対象決済トークン及び前記変更待ち決済口座番号に基づいて、口座番号変更要求を生成することと、
前記対象サーバに前記変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶させるための前記口座番号変更要求を、前記対象サーバに送信することと、
をさらに含む、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記対象ウェアラブルデバイスに対応する前記対象決済トークンを照会する前に、
前記変更待ち決済口座番号の変更待ち決済カードタイプ、及び前記対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得することをさらに含み、
前記対象ウェアラブルデバイスに対応する前記対象決済トークンを照会することは、前記変更待ち決済カードタイプが前記対象決済カードタイプと同一である場合、前記対象ウェアラブルデバイスに対応する前記対象決済トークンを照会することを含む、
請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済カードタイプ、及び前記対象決済口座番号に対応する対象決済カードタイプを取得した後に、
前記変更待ち決済カードタイプと前記対象決済カードタイプとが異なる場合、
前記変更待ち決済口座番号に基づいて、トークン変更要求を生成することと、
前記対象サーバに前記変更待ち決済口座番号に対応す
る変更待ち決済トークンを生成させるとともに、前記変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとさせる前記トークン変更要求を、前記対象サーバに送信することと、
をさらに含む、
請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記対象サーバにより送信された前記対象決済トークンを受信することと、
前記対象ウェアラブルデバイスに前記対象決済トークン及び前記対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することと、
前記対象ウェアラブルデバイスから送信された、前記対象ウェアラブルデバイス
が対象個人化データ内にロードされた前記対象決済トークンを有効化状態にさせたことを示す有効化結果を受信することと、
前記有効化結果を前記対象サーバに送信することと、
をさらに含み、
前記有効化指令は、前記対象ウェアラブルデバイスに、前記対象決済トークンを前記対象セキュアエレメントに記憶されている前記対象決済トークンに対応する
前記対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした前記対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令である、
請求項11または14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記ユーザにより入力された対象決済口座番号を受信する前に、
前記対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信することをさらに含み、各セットの前記個人化データは1つの決済カードタイプに対応し、
前記対象ウェアラブルデバイスに前記対象決済トークン及び前記対象決済トークンに対応する有効化指令を送信する前に、前記対象決済トークンに対応する対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得することをさらに含み、
前記対象ウェアラブルデバイスに前記対象決済トークン及び前記対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することは、前記対象ウェアラブルデバイスに前記対象決済トークン及び前記対象決済カードタイプに対応する有効化指令を送信することを含み、
前記対象個人化データは、前記対象決済カードタイプに対応する個人化データである、
請求項15に記載の情報処理方法。
【請求項17】
ユーザにより入力された対象電子デバイスにバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態と前記対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンに基づいて生成した、前記対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信する第1の受信モジュールと、
前記状態変更要求に応答して、前記状態変更要求を解析して、前
記対象決済トークンと、前記対象ウェアラブルデバイスの
前記対象決済状態とを含む状態変更要求情報を取得する第1の解析モジュールと、
予め記憶されている前記対象電子デバイスにバインドされている前記対象ウェアラブルデバイスの前記対象決済トークンと前記対象決済トークンに対応するトークン状態に対して、前記対象決済トークンに対応す
るトークン状態を前記対象決済状態に更新する第1の処理モジュールと、
を備え、
前
記トークン状態は、前記対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、前記取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、前記取引要求は、前記対象セキュアエレメントから取得した前記対象決済トークンに基づいて生成される、
情報処理装置。
【請求項18】
ユーザにより入力された、
対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信する第2の受信モジュールと、
前記対象ウェアラブルデバイスに対応する、前記対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメント内に記憶されている決済トークンである対象決済トークンを照会する第1の照会モジュールと、
前記対象決済トークン及び前記対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成する第2の処理モジュールと、
対象サーバに、
予め記憶されている前記対象電子デバイスにバインドされている前記対象ウェアラブルデバイスの前記対象決済トークンと前記対象決済トークンに対応するトークン状態に対して、前記対象サーバに記憶されている前記対象決済トークンに対応す
るトークン状態を前記対象決済状態に更新するための前記状態変更要求を送信する第1の送信モジュールと、
を備え、
前
記トークン状態は、前記対象サーバが前記対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、前記取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するための状態であり、前記取引要求は、前記対象セキュアエレメントから取得された前記対象決済トークンに基づいて生成されるものである、
情報処理装置。
【請求項19】
プロセッサと、コンピュータプログラムコマンドを記憶している記憶部と、を備え、
前記プロセッサにより前記コンピュータプログラムコマンドを実行することにより請求項1~16のいずれか一項に記載の
情報処理方法を実現する、
情報処理デバイス。
【請求項20】
プロセッサにより実行されることにより請求項1~16のいずれか一項に記載の
情報処理方法を実現するコンピュータプログラムコマンドが記憶されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年07月24日に出願された名称「情報処理方法、装置、デバイス、及び媒体」である中国特許出願202010722517.7の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、通信技術分野に属し、特に、情報処理方法、装置、デバイス、及び媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の発展に伴い、近距離通信(Near Field Communication、NFC)決済機能は、徐々にウェアラブルデバイスの標準的な構成となっている。ユーザがショッピング消費又は公共交通機関に乗車するとき、ウェアラブルデバイスを販売場所(Point of Sale、POS)端末又は公共交通機関のカードリーダーに近づけるだけで、短時間で決済を完了することができる。
【0004】
ユーザは、ウェアラブルデバイスを使ってより便利に決済操作を行うことができるが、ウェアラブルデバイスを紛失した後に、ウェアラブルデバイスの決済状態を変更することができないため、ウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクがあり、ユーザの銀行口座のセキュリティを低下させる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ウェアラブルデバイスを紛失した後に、ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更することができないという問題を解決することができる情報処理方法、装置、デバイス、及び媒体を提供することを目的とする。
【0006】
第1の態様では、本発明の実施例は、情報処理方法を提供し、当該情報処理方法は、
対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信することと、
状態変更要求に応答して、状態変更要求を解析し、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュリティエレメント内に記憶されている対象決済トークンと対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを含む状態変更要求情報を取得することと、
対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられる、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新することと、
を含む。
【0007】
第2の態様では、本発明の実施例は、情報処理方法を提供し、当該情報処理方法は、
ユーザにより入力された、バインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信することと、
対象ウェアラブルデバイスに対応する、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている決済トークンである対象決済トークンを照会することと、
対象決済トークン及び対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成することと、
対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新するために用いられる状態変更要求を対象サーバに送信することと、を含んでもよく、
対象トークン状態は、対象サーバが対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、取引要求は、対象セキュアエレメントから取得された対象決済トークンに基づいて生成される。
【0008】
第3の態様では、本発明の実施例は、情報処理装置を提供し、当該情報処理装置は、
対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信する第1の受信モジュールと、
状態変更要求に応答して、状態変更要求を解析し、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンと、対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを含む状態変更要求情報を取得する第1の解析モジュールと、
対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられる、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新する第1の処理モジュールと、
を備える。
【0009】
第4の態様では、本発明の実施例は、情報処理装置を提供し、当該情報処理装置は、
ユーザにより入力された、バインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信する第2の受信モジュールと、
対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている決済トークンである、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会する第1の照会モジュールと、
対象決済トークン及び対象決済状態に基づいて状態変更要求を生成する第2の処理モジュールと、
対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新する状態変更要求を、対象サーバに送信する第1の送信モジュールと、
を備え、
対象トークン状態は、対象サーバが対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、取引要求は、対象セキュアエレメントから取得された対象決済トークンに基づいて生成される。
【0010】
第5の態様では、本発明の実施例は、情報処理デバイスを提供し、当該情報処理デバイスは、
プロセッサと、コンピュータプログラムの命令を記憶している記憶部と、を備え、
命令がプロセッサにより実行されることにより第1の態様または第2の態様に記載のデータ処理方法を実現する。
【0011】
第6の態様では、本発明の実施例は、プロセッサにより実行されることにより第1の態様または第2の態様に記載のデータ処理方法を実現するコンピュータプログラムコマンドが記憶されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0012】
本発明の実施例に係る情報処理方法、装置、デバイス、及び媒体は、対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信した後、状態変更要求における対象電子デバイスにバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークン及び当該対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを解析し、かつ対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態で対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を更新する方式を利用して、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新することを実現し、さらに対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成された取引要求を受信した場合、対象決済トークンに対応する対象トークン状態に応じて取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定することができ、これにより、ウェアラブルデバイスにバインドされている電子デバイスによってウェアラブルデバイスの決済状態を更新することができ、ウェアラブルデバイスを紛失した後、ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更できないという問題を避け、さらにウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクを低減し、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に本願の実施例に必要な図面を簡単に紹介するが、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】
図1は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の別の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のさらに別の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のさらに他の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の別の実施例のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の決済機能を有効にするプロセスのフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のバインドされている決済口座番号を変更するプロセスのフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のバインドされている決済口座番号を解除するプロセスのフローチャートである。
【
図10】
図10は、本発明の第2の態様に係る情報処理装置の実施例の概略構造図である。
【
図11】
図11は、本発明の第2の態様に係る情報処理装置の別の実施例の概略構造図である。
【
図12】
図12は、本発明の第3の態様に係る情報処理デバイスの実施例のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明し、本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に図面及び具体的な実施例を参照して、本願をさらに詳細に説明する。理解すべきことは、ここで説明された具体的な実施例は本願を説明するためのみに構成されたものであり、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願はこれらの具体的な詳細のいくつかを必要とせずに実施することができる。以下の実施例の説明は本願の例示を示して本願をよりよく理解するためである。
【0015】
なお、本明細書において、「第1」及び「第2」などのような関係用語は一つの実体又は操作を他の実体又は操作と区別するために用いられ、必ずしもこれらの実体又は操作の間に何らかの実際の関係又は順序が存在することを要求するか又は暗示するものではない。また、「備える」、「含む」又はその任意の他の変形の用語は、非排他的な包含をカバーすることを意図するので、一連の要素を含む過程、方法、物品又はデバイスはそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又はデバイスに固有の要素を含む。より多くの制限がない場合に、語句「…を備える」により限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又はデバイスにおいて他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0016】
本発明の提供する情報処理方法は、
図1乃至
図4のようなアーキテクチャに適用することができ、具体的には、
図1乃至
図4を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
図1に示すように、当該アーキテクチャ図には、少なくとも1つのウェアラブルデバイス110と、少なくとも1つの電子デバイス120と、少なくとも1つのアクワイアリングデバイス(Acquiring device)130と、トークンサービスプロバイダー(TokenServiceProvider、TSP)プラットフォームサーバ140とを備えることができる。
【0018】
ウェアラブルデバイス110は、例としてユーザに装着するスマートブレスレット、スマートウォッチ、スマートスポーツシューズ、スマート衣類、スマートメガネ、スマートヘルメット、スマートリング、スマートアクセサリーなど、又はユーザの衣類またはアクセサリに組み込むことができる携帯デバイスであってもよく、ウェアラブルデバイス110は、NFC決済機能を有する。電子デバイス120は、携帯電話、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、車載端末などの通信機能を有するデバイスであってもよい。アクワイアリングデバイス130は、携帯電話、タブレットコンピュータ、POS(point of sale)端末等であってよく、アクワイアリングデバイス130は、NFC情報読み取り機能を有する。TSPプラットフォームサーバ140は、決済トークン(Token)を管理及びチェックするためのものであり、TSPプラットフォームサーバ140は、クラウドサーバやサーバクラスタなどの記憶及び計算機能を有するデバイスであってもよい。
【0019】
引き続き
図1を参照すると、各電子デバイス120は、少なくとも1つのウェアラブルデバイス110にそれぞれバインドされて無線通信を行うことで、電子デバイス120とそれにバインドされているウェアラブルデバイス110が無線通信によってデータ転送を行うことができる。いくつかの実施例において、無線通信は、例えば、ブルートゥース、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Fidelity、WIFI)などの短距離無線通信であってもよい。各電子デバイス120は、TSPプラットフォームサーバ140は各電子デバイス120にバインドされているウェアラブルデバイス110のセキュアエレメントに記憶されている決済トークンに対応するトークン状態を変更するように、TSPプラットフォームサーバ140とそれぞれ通信する。ここで、決済トークンは、決済口座番号と1対1の関係である。また、各アクワイアリングデバイス130は、TSPプラットフォームサーバ140と通信して、ウェアラブルデバイス110から読み取られた決済トークンを有する取引要求を、TSPプラットフォームサーバ140に送信する。TSPプラットフォームサーバ140は、決済トークンに対応する決済状態に基づいて決済トークンをチェックし、チェック結果に基づいて取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定してもよい。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイスに記憶されている決済トークンは、ウェアラブルデバイスにバインドされている決済口座番号から生成された文字列であってもよい。
【0020】
具体的には、電子デバイス120は、TSPプラットフォームサーバ140に、当該電子デバイス120にバインドされているウェアラブルデバイス110のセキュアエレメントに記憶されている決済トークンに対応するトークン状態を変更させる具体的な方法は、以下の通りである。
【0021】
電子デバイス120は、まず、ユーザにより入力された、バインドされている指定のウェアラブルデバイス110の決済状態を受信し、その後に当該指定のウェアラブルデバイス110のセキュアエレメントに記憶されている決済トークンを照合し、次に、照合した決済トークンとユーザにより入力された決済状態に基づいて、状態変更要求を生成し、最後にTSPプラットフォームサーバ140に当該状態変更要求を送信する。
【0022】
TSPプラットフォームサーバ140は、当該電子デバイス120が送信した状態変更要求を受信した後、受信した状態変更要求を解析して、状態変更要求に含まれている決済トークンと決済状態を取得する。そして、当該状態変更要求に含まれている決済トークンに対応するトークン状態を、状態変更要求に含まれている決済状態に更新する。さらに、当該状態変更要求に含まれている決済トークンに基づいて生成された取引要求を受信した場合には、当該決済トークンに対応するトークン状態に基づいて、当該取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
【0023】
これにより、
図1に示す情報処理アーキテクチャでは、ウェアラブルデバイスがNFC決済機能を備えているため、ウェアラブルデバイスが決済を行う際に、アクワイアリングデバイス130はウェアラブルデバイスに記憶されている決済トークンを直接読み取ることができ、当該決済トークンに基づいて生成された取引要求をTSPプラットフォームサーバに送信することで、TSPプラットフォームサーバに、取引要求に含まれている決済トークンに対応する決済状態に基づいて、取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定させる。取引の実行が決定されると、決済トークンに基づいて取引を完了することができるため、ウェアラブルデバイスのネット接続は必要がなく、決済機能を実現できる。
【0024】
本発明のいくつかの実施例において、セキュアエレメントは、決済トークンのセキュリティを向上させるための埋め込み型セキュアエレメント(embeddedSecureElement、eSE)であってもよい。
【0025】
図2は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の別の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
図2に示すように、当該アーキテクチャ図には、少なくとも1つのウェアラブルデバイス110と、少なくとも1つの電子デバイス120と、少なくとも1つのアクワイアリングデバイス130と、TSPプラットフォームサーバ140と、インターネット金融プラットフォームサーバ150と、アクワイアリングプラットフォームサーバ160とを含んでもよい。
【0026】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス110、電子デバイス120、アクワイアリングデバイス130、及びTSPプラットフォームサーバ140の原理は、
図1に示す実施例と同じであり、ここではその説明を省略する。
【0027】
インターネット金融プラットフォームサーバ150は、インターネット金融サービスを提供するために使用してもよく、アクワイアリングプラットフォームサーバ160は、アクワイアリングサービスを提供するために使用してもよく、インターネット金融プラットフォームサーバ150及びアクワイアリングプラットフォームサーバ160は、それぞれクラウドサーバまたはサーバクラスタなどの、記憶及び計算機能を有するデバイスであってもよい。
【0028】
電子デバイス120には、インターネット金融プラットフォームに対応の金融アプリケーションがインストールされていてもよく、インターネット金融プラットフォームは、第三者金融プラットフォームまたはカード組織プラットフォームであってもよい。ユーザは、まず金融アプリケーションのアプリケーションインターフェース内でバインドされている指定のウェアラブルデバイス110の決済状態を入力する。その後、電子デバイス120は、インターネット金融プラットフォームサーバ150から、当該指定のウェアラブルデバイス110のセキュアエレメント内に記憶されている決済トークンを照会してから、照会された決済トークンとユーザにより入力された決済状態に基づいて状態変更要求が生成され、最後にインターネット金融プラットフォームサーバ150によりTSPプラットフォームサーバ140に当該状態変更要求を送信する。
【0029】
アクワイアリングデバイス130には、アクワイアリングプラットフォームに対応するアクワイアリングアプリケーションがインストールされていてもよい。アクワイアリングデバイス130は、アクワイアリングアプリケーションによりウェアラブルデバイス110のセキュアエレメントに記憶されている決済トークンを読み取り、次に、アクワイアリングプラットフォームサーバ160は、読み取られた支払トークンを含む取引要求を、TSPプラットフォームサーバ140に送信してもよい。
【0030】
図3は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のさらに別の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
図3に示すように、当該アーキテクチャ図には、少なくとも1つのウェアラブルデバイス110と、少なくとも1つの電子デバイス120と、少なくとも1つのアクワイアリングデバイス130と、TSPプラットフォームサーバ140と、インターネット金融プラットフォームサーバ150と、アクワイアリングプラットフォームサーバ160と、TSM(Trusted Service Management)プラットフォームサーバ170とを備えることができる。
【0031】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス110、電子デバイス120、アクワイアリングデバイス130、TSPプラットフォームサーバ140、インターネット金融プラットフォームサーバ150、及びアクワイアリングプラットフォームサーバ160の原理は、
図2に示す実施例と同じであり、ここではその説明を省略する。
【0032】
TSMプラットフォームサーバ170は、情報の安全な転送を実現するために用いられてもよく、TSMプラットフォームサーバ170は、クラウドサーバまたはサーバクラスタなどの、記憶及び計算機能を有するデバイスであってもよい。具体的には、TSMプラットフォームサーバ170は、信頼できるチャネルを介してTSPプラットフォームサーバ140と通信可能に接続されて、情報転送のセキュリティをさらに向上させることができる。
【0033】
インターネット金融プラットフォームサーバ150及びアクワイアリングプラットフォームサーバ160は、それぞれTSMプラットフォームサーバ170と通信することができる。インターネット金融プラットフォームサーバ150は、TSMプラットフォームサーバ170へ状態変更要求を送信し、次に、TSMプラットフォームサーバ170は、信頼できるチャネルを介してTSPプラットフォームサーバ140に送信してもよい。アクワイアリングプラットフォームサーバ160は、TSMプラットフォームサーバ170へ取引要求を送信し、次に、TSMプラットフォームサーバ170は、信頼できるチャネルを介してTSPプラットフォームサーバ140に送信してもよい。
【0034】
図4は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のさらに他の情報処理の一例を示すアーキテクチャ図である。
図4に示すように、当該アーキテクチャ図には、少なくとも1つのウェアラブルデバイス110と、少なくとも1つの電子デバイス120と、少なくとも1つのアクワイアリングデバイス130と、TSPプラットフォームサーバ140と、インターネット金融プラットフォームサーバ150と、アクワイアリングプラットフォームサーバ160と、TSMプラットフォームサーバ170と、カード発行機関サーバ180とを備えることができる。
【0035】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス110、電子デバイス120、アクワイアリングデバイス130、TSPプラットフォームサーバ140、インターネット金融プラットフォームサーバ150、アクワイアリングプラットフォームサーバ160、及びTSMプラットフォームサーバ170の原理は、
図3に示す実施例と同じであり、ここではその説明を省略する。
【0036】
TSPプラットフォームサーバ140は、取引を実行することが決定された場合、取引要求に含まれているアクワイアリングデバイス識別子及び取引金額を取得し、且つ決済トークンに対応付けて記憶されている決済口座番号を照会する。当該決済口座番号は、ウェアラブルデバイスにバインドされている決済口座番号であり、取得したアクワイアリングデバイス識別子、取引金額、決済口座番号をカード発行機関サーバ180に送信し、カード発行機関サーバ180は取引要求に対応する取引を完了して、取得した決済口座番号から当該アクワイアリングデバイス識別子に対応する決済口座番号に取引金額を振込み、その後、取引完了の結果はTSPプラットフォームサーバ140にフィードバックされ、TSPプラットフォームサーバ140は、TSMプラットフォームサーバ170及びアクワイアリングプラットフォームサーバ160を順次に介して、取引要求を送信したアクワイアリングデバイス130へ取引完了の結果を送信してもよい。
【0037】
選択的に、決済口座番号は、実体の決済口座番号であってもよく、仮想決済口座番号であってもよい。いくつかの実施例において、実体決済口座番号は、実体銀行口座番号であってもよいし、仮想決済口座番号は、電子銀行口座番号であってもよい。
【0038】
これにより、
図4に示す情報処理アーキテクチャでは、ウェアラブルデバイスに予めチャージすることなく、決済トークンを直接利用して、ウェアラブルデバイスにバインドされている銀行口座番号に対応する銀行口座を利用して取引を完了することができる。
【0039】
以上のアーキテクチャに基づいて、本発明の実施例に係る情報処理方法について、
図5乃至
図9を参照して詳細に説明する。
【0040】
図5は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のフローチャートである。
【0041】
本発明のいくつかの実施例において、
図5に示される方法は、
図1乃至
図4に示されるTSPプラットフォームサーバ140によって実行されてもよい。
【0042】
図5に示すように、当該情報処理方法は、
S510において、対象電子デバイスが送信した状態変更要求を受信する。
【0043】
いくつかの実施例において、対象電子デバイスは、TSPプラットフォームサーバと通信可能に接続されている、インターネット金融プラットフォームに対応する金融アプリケーションがインストールされた任意の電子デバイスであてもよい。
【0044】
状態変更要求は、ユーザの指定した対象決済トークンに対応する対象決済状態を、ユーザの指定した対象決済状態に更新するように、TSPプラットフォームサーバを要求するために用いられる。
【0045】
対象決済状態は、有効化状態、一時停止状態、紛失報告状態及びアンバインド状態のうちのいずれか一種を含むことができる。対象決済状態は正常状態と異常状態に分けられ、異常状態は紛失報告状態とアンバインド状態のいずれかを含むことができ、正常状態は有効化状態を含むことができる。
【0046】
有効化状態とは、ウェアラブルデバイスのNFC決済機能が有効化され、且つ利用可能な状態であることをいう。一時停止状態とは、ウェアラブルデバイスのNFC決済機能が有効化されており、使用が一時停止されている状態をいう。紛失報告状態とは、ウェアラブルデバイスのNFC決済機能が有効化され且つ紛失ログイン状態にあり、紛失報告状態で、NFC決済機能が一時停止される。アンバインド状態は、電子デバイスのNFC決済機能が有効化され且つ決済口座アカウントにバインドされない状態にあることを指し、バインドを解除する状態で、NFC決済機能も使用を一時停止する。
【0047】
本発明の実施例では、対象電子デバイスは、TSPプラットフォームサーバと直接通信することができ、対象電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバを介してTSPプラットフォームサーバと通信することもでき、対象電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバ及びTSMプラットフォームサーバを順次に介してTSPプラットフォームサーバと通信することもできるが、これに限定されない。
【0048】
図5に示すように、当該情報処理方法は、状態変更要求に応答して、状態変更要求を解析し、状態変更要求情報を取得するS520をさらに含む。
【0049】
いくつかの実施例において、状態変更要求情報は、対象決済トークンと、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを含み、対象ウェアラブルデバイスは、対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスであり、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュリティエレメントには対象決済トークンが記憶されている。
【0050】
具体的には、対象ウェアラブルデバイスは、ユーザの指定した変更待ち決済状態のウェアラブルデバイスであり、対象決済トークンは、ユーザの指定した対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている決済トークンである。
【0051】
図5に示すように、当該情報処理方法は、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新するS530をさらに含む。
【0052】
対象トークン状態は、対象決済トークンに対応する取引要求を受信した時に、当該取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、取引要求は、対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される。
【0053】
本発明のいくつかの実施例において、TSPプラットフォームサーバには、決済トークン及び決済トークンに対応するトークン状態を記憶してもよく、例えば、TSPプラットフォームサーバには、状態値が設定されている状態ビットを決済トークンに追加してもよく、1つの状態値は1つの決済状態を示し、且つ異なる状態値は異なる決済状態を示す。
【0054】
これらの実施例において、選択的に、TSPプラットフォームサーバは、対象決済状態に対応する対象状態値を決定し、且つ対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新することを実現するために、対象決済トークンの状態ビットを当該対象状態値に設定してもよい。
【0055】
本発明の別の実施例において、決済トークンは、個人化データに記憶してもよく、TSPプラットフォームサーバは、個人化データを記憶してもよく、個人化データには状態ビットが設けられ、状態ビットには状態値が設けられ、1つの状態値は1つの決済状態を示し、且つ異なる状態値は異なる決済状態を示す。
【0056】
これらの実施例において、選択的に、TSPプラットフォームサーバは、対象決済状態に対応する対象状態値を決定し、且つ対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新することを実現するために、対象決済トークンが属する対象個人化データ内の状態ビットを対象状態値に設定してもよい。
【0057】
個人化データは、文字列で構成される個人化アプリケーション識別子(例えば、AID)であってもよく、個人化AIDに共通文字列、トークン及び状態値が含まれ、トークンも文字列で構成され、トークン及び状態値は、共通文字列の後に位置することができる。
【0058】
例えば、個人化AIDの共通文字列は、A000000333 010102 00 63020000 01 0000であってもよい。ここで、最初の10ビットが固定文字列であってもよく、第11~16ビットが口座タイプを示すために用いられ、例えばデビットタイプは010101であり、クレジットタイプは010102であり、準クレジット(Semi Credit Card)タイプは010103であり、第17~18ビットはアプリケーションタイプを示すことができ、例えば金融アプリケーションが00であり、非金融アプリケーションが01であり、第19~26ビットはアプリケーション提供側の機構コードであってもよく、第27~28ビットは拡張ビットであってもよく、その機能をカスタマイズすることができ、第29~32ビットはチップ付きカードタイプを示すことができ、例えばPBOC 2.0タイプが0000であり、PBOC 3.0タイプが1000である。
【0059】
本発明の実施例では、1つのウェアラブルデバイスが有効化状態にある決済トークンを1つしか記憶していないため、異なるウェアラブルデバイスが記憶している有効化状態にある決済トークンが異なり、また、決済トークンに対応するトークン状態は決済状態と同じであるため、TSPプラットフォームサーバは、決済トークンに対応するトークン状態に応じて、セキュアエレメント内に当該決済トークンが記憶されているウェアラブルデバイスの決済状態を決定し、さらに、ウェアラブルデバイスの決済状態に基づいて、当該決済トークンを含んでいる取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
【0060】
本発明の実施例では、対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信した後に、状態変更要求における対象電子デバイスにバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶された対象決済トークンと当該対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを解析し、且つ対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を利用して対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を更新する方式を利用して、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新することを実現し、さらに対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成された取引要求を受信した場合、対象決済トークンに対応する対象トークン状態に応じて取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定することができ、これにより、ウェアラブルデバイスにバインドされている電子デバイスによってウェアラブルデバイスの決済状態を更新することができ、ウェアラブルデバイスを紛失した後、ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更できないという問題を避け、さらにウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクを低減し、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【0061】
本発明の別の実施例において、当該情報処理方法は、
対象アクワイアリングデバイスが対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される、対象アクワイアリングデバイスから送信された取引要求を受信することと、
取引要求に応答して、取引要求を解析し、対象決済トークンを含む取引要求情報を取得することと、
対象決済トークンに対応する対象トークン状態を照会することと、
対象トークン状態が異常状態である場合、取引要求に対応する取引の実行を拒否することと、をさらに含んでもいい。
【0062】
いくつかの実施例において、対象アクワイアリングデバイスは、TSPプラットフォームサーバと通信可能に接続された、アクワイアリングプラットフォームに対応するアクワイアリングアプリケーションがインストールされた任意のアクワイアリングデバイスであってもよい。
【0063】
具体的には、ユーザは、対象ウェアラブルデバイスを用いて決済を行う際に、対象アクワイアリングデバイスが対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンを読み取ることができ、対象アクワイアリングデバイスは、対象決済トークン、対象アクワイアリングデバイスの対象アクワイアリングデバイス識別子及び取引金額に基づいて取引要求を生成し、TSPプラットフォームサーバに取引要求を送信してもよい。
【0064】
いくつかの実施例において、対象アクワイアリングデバイス識別子は、対象アクワイアリングデバイス識別子のネットワーク相互接続プロトコル(Internet Protocol、IP)アドレスであってもよいし、対象アクワイアリングデバイス識別子のデバイス識別(Identity document、ID)であってもよい。デバイスIDは、デバイス識別コードであってもよい。
【0065】
TSPプラットフォームサーバは、対象アクワイアリングデバイスから送信された取引要求を受信することができ、且つ取引要求を解析し、対象決済トークン、対象アクワイアリングデバイス識別及び取引金額を取得し、その後、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を照会する。TSPプラットフォームサーバは、対象トークン状態が異常状態である場合には、取引要求に対応する取引の実行を拒否する。対象トークン状態が正常状態である場合には、対象決済トークンに関連付けて記憶されている対象決済口座番号を照会し、対象決済口座番号、対象アクワイアリングデバイス識別子、取引金額をカード発行機関サーバに送信し、カード発行機関サーバに取引要求に対応する取引を完了させ、取引金額を対象決済口座番号から対象アクワイアリングデバイス識別子に対応する決済口座番号に振込み、その後、取引完了の結果をTSPプラットフォームサーバにフィードバックする。TSPプラットフォームサーバは、取引完了の結果を受信すると、取引完了の結果を対象アクワイアリングデバイスに転送してもよい。
【0066】
本発明の実施例では、対象アクワイアリングデバイスは、TSPプラットフォームサーバと直接通信してもよく、また、対象アクワイアリングデバイスは、アクワイアリングプラットフォームサーバを介してTSPプラットフォームサーバと通信してもよく、対象アクワイアリングデバイスは、アクワイアリングプラットフォームサーバ及びTSMプラットフォームサーバを順次に介してTSPプラットフォームサーバと通信してもよい。ここで限られない。
【0067】
これにより、ユーザは、ウェアラブルデバイスを紛失した後、ウェアラブルデバイスの決済状態を異常状態に変更し、ウェアラブルデバイスに対応する決済トークンのトークン状態を異常状態に変更することができ、従って、当該ウェアラブルデバイスが再度決済に使用された場合、TSPプラットフォームサーバが取引の実行を拒否し、ウェアラブルデバイスに関連する銀行口座が盗まれることを避け、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【0068】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理方法は、取引要求に対応する取引の実行を拒否することの後に、
対象トークン状態に基づいて、取引要求に対応する取引フィードバック情報を生成することと、
取引フィードバック情報を対象アクワイアリングデバイスに送信することと、をさらに含んでもよい。
【0069】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、取引要求に対応する取引フィードバック情報を生成し、取引フィードバック情報に対象トークン状態を含ませ、その後、取引フィードバック情報を対象アクワイアリングデバイスに送信してもよい。対象アクワイアリングデバイスは、取引フィードバック情報を受信すると、取引フィードバック情報に含まれている対象トークン状態を表示することができ、取引関係者(入金先または決済先)へ対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示すことで、取引関係者へ取引拒否の理由を知らせる。
【0070】
本発明のさらに別の実施例では、情報処理方法は、S510の前に、
対象電子デバイスから送信されたトークン生成要求を受信することと、
トークン生成要求に応答して、トークン生成要求を解析し、対象決済口座番号を含むトークン生成要求情報を取得することと、
対象決済口座番号に基づいて、対象決済トークンを生成することと、
対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶することと、をさらに含んでもよい。
【0071】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、対象電子デバイスから送信されたトークン生成要求を受信し、トークン生成要求を解析し、対象決済口座番号を取得し、その後、対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成し、対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶する。
【0072】
いくつかの実施例において、TSPプラットフォームサーバは、予め設定されたトークン生成方式により対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成してもよい。
【0073】
例えば、トークン生成方式は、予め設定された暗号アルゴリズムを用いて対象決済口座番号の全ての数字を暗号化し、暗号化された暗号化文字列を得て、暗号化文字列を対象決済トークンとしてもよい。さらに例えば、トークン生成方式は、予め設定された暗号化アルゴリズムを用いて対象決済口座番号の一部の数字を暗号化し、暗号化された暗号化文字列を得て、対象決済口座番号の暗号化されていない数字と暗号化された文字列をつなぎ合わせ、対象決済トークンを得てもよい。
【0074】
選択的に、当該情報処理方法は、対象決済トークンを生成した後に、
対象電子デバイスに対象決済トークンを送信することにより、対象電子デバイスが対象ウェアラブルデバイスに対して、対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することと、
対象電子デバイスが送信した有効化結果を受信することと、
有効化結果に応じて、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を有効化状態に設定することと、をさらに含んでもよく、
有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令である。
【0075】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、対象決済トークンを生成した後、対象電子デバイスに対象決済トークンを送信し、対象電子デバイスに対象決済トークンに対応する有効化指令を決定させ、対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信し、且つ対象ウェアラブルデバイスは、対象決済トークンを、対象セキュアエレメントに記憶された対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードし、ロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせてもよい。対象ウェアラブルデバイスは、対象個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化した後、対象ウェアラブルデバイスは対象個人化データにロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせたことを示す有効化結果を、対象電子デバイスを介してTSPプラットフォームサーバに送信してもよい。TSPプラットフォームサーバは、対象電子デバイスから送信された有効化結果を受信すると、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を有効化状態に設定し、対象ウェアラブルデバイスのNFC決済機能を利用可能な状態にしてもよい。
【0076】
対象ウェアラブルデバイスは対象決済トークンを有効化にする方法については、後に詳細に説明する。
【0077】
選択的に、対象電子デバイスに対象決済トークンを送信することは、具体的には、以下のことを含んでもよい。対象電子デバイスに対象決済口座番号及び対象決済トークンを送信し、対象電子デバイスは対象決済トークンが属する対象決済口座番号を決定し、さらに、対象決済口座番号にバインドされている対象ウェアラブルデバイスを決定し、且つ対象決済口座番号の対象決済カードタイプに対応する有効化指令を決定する。
【0078】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理方法は、対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶した後に、
対象電子デバイスから送信された口座番号変更要求を受信することと、
口座番号変更要求に応答して、口座番号変更要求を解析し、対象決済トークンと変更待ち決済口座番号を含む口座番号変更要求情報を取得することと、
変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶することと、をさらに含んでもよい。
【0079】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、対象電子デバイスから送信された口座番号変更要求を受信し、口座番号変更要求を解析し、変更待ち決済口座番号と変更待ち銀行口座番号の対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメント内に記憶されている対象決済トークンを取得して、変更待ち決済口座番号で既存の対象決済口座番号を置き換えて記憶し、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とし、新しい対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶させ、TSPプラットフォームサーバ内の対象決済トークンに関連付けて記憶された対象銀行口座番号の更新を完了する。
【0080】
いくつかの実施例において、対象決済トークンと元の対象決済口座番号との関連関係を解除し、新しい対象決済口座番号と対象決済トークンとの関連関係を確立してもよい。別の実施例において、新しい対象決済口座番号で、元の対象決済口座番号を直接上書きしてもよい。
【0081】
本発明の別の実施例において、当該情報処理方法は、対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶した後に、
対象電子デバイスから送信されたトークン変更要求を受信することと、
トークン変更要求に応答して、トークン変更要求を解析し、変更待ち決済口座番号を含むトークン変更要求情報を取得することと、
変更待ち決済口座番号に基づいて、変更待ち決済トークンを生成することと、
変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶することと、
変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとして記憶することと、をさらに含んでもよい。
【0082】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、対象電子デバイスから送信されたトークン変更要求を受信し、トークン変更要求を解析して、変更待ち決済口座番号を取得し、その後、変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済トークンを生成し、変更待ち決済口座番号を新しい対象銀行口座番号とし、変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとし、新しい対象決済口座番号と新しい対象決済トークンを関連付けて記憶することで、TSPプラットフォームサーバに記憶された決済口座番号と決済トークンの更新を完了してもよい。
【0083】
選択的に、対象ウェアラブルデバイスにバインドされた元の対象決済口座番号及び当該元の対象決済口座番号に対応する対象決済トークンは、保持されてもよいし、削除されてもよいし、ここでは限定しない。
【0084】
選択的に、当該情報処理方法は、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とした後に、
対象電子デバイスに対象決済トークンを送信し、対象電子デバイスは対象ウェアラブルデバイスに対して対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することと、
対象電子デバイスから送信された有効化結果を受信することと、
有効化結果に応じて、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を、正常状態である有効化状態に設定することと、をさらに含んでもよく、
有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令である。
【0085】
具体的には、TSPプラットフォームサーバは、変更待ち決済トークンを生成して当該変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとした後、対象電子デバイスに対象決済トークンを送信し、対象電子デバイスを利用して対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークンを有効化させ、且つ対象ウェアラブルデバイスから電子デバイスを介してフィードバックされた有効化結果を受け取ることで、対象決済トークンに対応するトークン状態を有効化状態としてもよい。具体的なプロセスは、上記で詳細に説明されているため、ここではその説明を省略する。
【0086】
図6は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の別の実施例のフローチャートである。
【0087】
本発明のいくつかの実施例において、
図6に示される方法は、
図1乃至
図4に示される電子デバイス120によって実行されてもよい。
【0088】
図6に示すように、当該情報処理方法は、ユーザにより入力された対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信するS610をさらに含んでもよく、ここで、対象ウェアラブルデバイスは、バインドされているウェアラブルデバイスである。
【0089】
ここで、対象ウェアラブルデバイスは、電子デバイスにバインドされている任意のウェアラブルデバイスであってもよい。
【0090】
電子デバイスには、インターネット金融プラットフォームに対応する金融アプリケーションがインストールされてもよく、ユーザは、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェース内で対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を入力してもよく、対象決済状態は、ユーザの変更したい対象ウェアラブルデバイスの決済状態であってもよい。
【0091】
具体的には、対象決済状態は、有効化状態、一時停止状態、紛失報告状態、アンバインド状態のいずれかを含んでもよい。対象決済状態は、正常状態と異常状態とに分けることができる。異常状態には、一時停止状態、紛失報告状態、アンバインド状態のいずれかが含まれてもよく、正常状態には、有効化状態が含まれてもよい。
【0092】
図6に示すように、当該情報処理方法は、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会するS620をさらに含んでもよい。
【0093】
いくつかの実施例において、対象決済トークンは、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている決済トークンである。
【0094】
本発明のいくつかの実施例において、ユーザが金融アプリケーションのアプリケーションインターフェース内で対象ウェアラブルデバイスを選択した後、電子デバイスは、ローカルに記憶されている、少なくとも1つのバインドされているウェアラブルデバイスに対応するウェアラブルデバイス識別子のうちから、当該対象ウェアラブルデバイスに対応する対象ウェアラブルデバイス識別子を照会し、さらに、対象ウェアラブルデバイス識別に基づいて、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンを照会してもよい。
【0095】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス識別子は、ウェアラブルデバイスのIPアドレスであってもよく、ウェアラブルデバイスのデバイスIDであってもよく、デバイスIDは、デバイス識別コードであってもよい。
【0096】
本発明のいくつかの実施例において、電子デバイスのローカルに少なくとも1つの決済トークンが記憶されている場合、電子デバイスは、ローカルに記憶されている少なくとも1つの決済トークンのうちから、対象ウェアラブルデバイス識別に関連付けられて記憶されている対象の決済トークンを照会してもよい。
【0097】
本発明の別の実施例において、電子デバイスのローカルに決済トークンが記憶されていない場合、電子デバイスは、対象ウェアラブルデバイス識別子に基づいて、トークン照会要求を生成し、トークン照会要求を、決済トークンを記憶しているためのデバイスに送信して、当該デバイスがトークン照会要求に応答して、対象ウェアラブルデバイス識別子に関連付けて記憶されている対象決済トークンを電子デバイスに照会させてもよい。
【0098】
いくつかの実施例において、電子デバイスがTSPプラットフォームサーバと直接通信する場合、決済トークンを記憶するデバイスは、TSPプラットフォームサーバであってもよい。
【0099】
別の実施例において、電子デバイスがインターネット金融プラットフォームサーバを介してTSPプラットフォームサーバと通信する場合、決済トークンを記憶するデバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバであってもよく、すなわち、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバによって送信された対象決済トークンを受信した後に、対象決済トークンを記憶することができる。
【0100】
選択的に、TSPプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに対象銀行口座番号と対象決済トークンを同時に送信することで、インターネット金融プラットフォームサーバに対象決済トークンが属する対象決済口座番号を決定させ、また対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶させる。
【0101】
図6に示すように、当該情報処理方法は、対象決済トークン及び対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成するS630をさらに含む。
【0102】
本発明の実施例において、対象決済トークン及び対象決済状態に基づいて生成された状態変更要求は、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新するために用いられる。
【0103】
図6に示すように、当該情報処理方法は、状態変更要求を対象サーバに送信するS640をさらに含む。
【0104】
いくつかの実施例において、状態変更要求は、対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新するために用いられ、対象トークン状態は、対象サーバが対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、取引要求は、対象セキュリティエレメントから取得された対象決済トークンに基づいて生成される。
【0105】
具体的には、対象サーバは、
図1乃至
図4に示すTSPプラットフォームサーバであってもよい。
【0106】
なお、対象サーバが対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新する方法や、対象サーバが取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定する方法については、上記で説明されているため、ここではその説明を省略する。
【0107】
本発明の実施例において、ユーザにより入力されたバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信した後、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンと対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成し、対象サーバに状態変更要求を送信し、対象サーバは対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新させて、対象決済トークンの対象トークン状態を利用して対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示し、対象決済トークンの対象トークン状態を更新することにより、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新し、さらに対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、取引要求に対応する取引を実行するか否かは、対象決済トークンの対象トークン状態に応じて決定することができ、これにより、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている対象電子デバイスにより対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新することができ、ウェアラブルデバイスの紛失後、ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更できない問題を避け、さらにウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクを低減し、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【0108】
本発明の別の実施例において、当該情報処理方法は、S610の前に、
ユーザにより入力された対象決済口座番号を受信することと、
対象決済口座番号に基づいて、トークン生成要求を生成することと、
対象サーバに、対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成させるためのトークン生成要求を対象サーバに送信することと、をさらに含んでもよい。
【0109】
対象ウェアラブルデバイスに対象銀行口座番号をバインドしている際、ユーザは、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェースで、対象ウェアラブルデバイスにバインドしたい対象決済口座番号を入力することができ、電子デバイスは対象決済口座番号に基づいてトークン生成要求を生成した後、TSPプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信し、TSPプラットフォームサーバはトークン生成要求に応答して対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成してもよい。
【0110】
いくつかの実施例において、TSPプラットフォームサーバが対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成する方法は、上記で説明されているため、ここではその説明を省略する。
【0111】
これにより、ユーザは、対象ウェアラブルデバイスと対象決済口座番号のバインド設定を完了することができる。
【0112】
選択的に、当該情報処理方法は、対象サーバにトークン生成要求を送信した後に、
対象サーバから送信された対象決済トークンを受信することと、
対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークンと対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することと、
対象ウェアラブルデバイスから送信された有効化結果を受信することと、
対象サーバに有効化結果を送信することと、をさらに含んでもよく、
有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令であり、有効化結果は、対象ウェアラブルデバイスは対象個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせたことを指示するために用いられる。
【0113】
電子デバイスがTSPプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信した後、TSPプラットフォームサーバから送信された対象決済トークンを受信し、且つ対象決済トークンを対象ウェアラブルデバイスに送信し、対象ウェアラブルデバイスは、その対象セキュアエレメントに記憶されている対象個人化データに当該対象決済トークンをロードさせ、対象決済トークンを有効化させる。対象ウェアラブルデバイスは、対象個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせた後、有効化結果を対象電子デバイスにフィードバックしてもよい。電子デバイスは、対象ウェアラブルデバイスからフィードバックされた有効化結果を受信すると、有効化結果をTSPプラットフォームサーバに転送し、TSPプラットフォームサーバは対象決済トークンに対応する対象トークン状態を有効化状態に設定してもよい。
【0114】
選択的に、TSPプラットフォームサーバは、対象決済口座番号と対象決済トークンを同時に電子デバイスに送信して、電子デバイスに対象決済トークンの属する対象決済口座番号を決定させてもよい。
【0115】
いくつかの実施例において、対象ウェアラブルデバイスは、アクワイアリングデバイスが対象個人化データを読み取って対象個人化データ内の対象決済トークンを取得するように、対象決済トークンを対象個人化データ内に記憶してもよい。
【0116】
選択的に、当該情報処理方法は、ユーザにより入力された対象決済口座番号を受信する前に、
対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信することをさらに含んでもよく、1セットの個人化データが1つの決済カードタイプに対応する。
これに応じて、当該情報処理方法は、対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を送信する前に、
対象決済トークンに対応する対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得することをさらに含んでもよく、
これに応じて、対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することは、具体的には、
対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークン及び対象決済カードタイプに対応する有効化指令を送信することを含んでもよく、
いくつかの実施例において、対象個人化データは、対象決済カードタイプに対応する個人化データである。
【0117】
具体的には、電子デバイスと対象ウェアラブルデバイスとは、まずブルートゥースのペアリングを行ってバインディングを実現し、複数セットの個人化データを対象ウェアラブルデバイスに送信することができ、1セットの個人化データは、1つの有効化指令に対応する。その後、ユーザは、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェースを介して、対象ウェアラブルデバイスにバインドしたい対象決済口座番号を入力することができ、電子デバイスは、対象決済口座番号に基づきトークン生成要求を生成し、その後、TSPプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信し、TSPプラットフォームサーバは、トークン生成要求に応答して対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成してもよい。電子デバイスは、TSPプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信した後、TSPプラットフォームサーバから送信された対象決済トークンを受信し、且つ対象決済トークンに対応する対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得してもよい。その後、対象決済カードタイプに対応する有効化指令を照会し、且つ対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信し、対象ウェアラブルデバイスが有効化指令に応答して、対象決済トークンを対象決済カードタイプに対応する対象個人化データにロードし、且つ対象個人化データを有効化して、対象決済トークンの有効化を実現する。
【0118】
選択的に、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信することは、具体的には、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データ及び個人化データ有効化プログラムを送信することを含んでもよい。これにより、対象ウェアラブルデバイスが有効化指令を受信すると、個人化データ有効化プログラムによって有効化操作を実行することができ、すなわち、個人化データ有効化プログラムによって対象銀行カードタイプに対応する対象個人化データ内に対象決済トークンをロードし、且つ対象個人化データを有効化して、対象決済トークンの有効化を実現する。
【0119】
選択的に、当該情報処理方法は、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信する前に、
対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントの記憶状態を取得することと、
記憶状態がダウンロード可能な状態である場合、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信することと、
記憶状態がフル状態である場合、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信することを拒否することと、をさらに含んでもよい。
【0120】
具体的には、電子デバイスは、対象セキュアエレメントの記憶状態を示すフル状態値を取得し、フル状態値に基づいて対象セキュアエレメントの記憶状態を判定してもよい。フル状態値がフルである場合、記憶状態がフル状態であると決定し、フル状態値が満たされていないことを示す場合、記憶状態がダウンロード可能な状態であると決定する。
【0121】
これにより、本発明の実施例は、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントの記憶状態の照会を実現し、対象ウェアラブルデバイスがダウンロード可能であることを前提として、対象ウェアラブルデバイスに複数セットの個人化データを送信し、対象ウェアラブルデバイスのNFC決済機能を有効化する信頼性を向上させる。
【0122】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理方法は、対象サーバにトークン生成要求を送信した後に、
ユーザにより入力された変更待ち決済口座番号を受信することと、
対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会することと、
対象決済トークンと変更待ち決済口座番号に基づいて、口座番号変更要求を生成することと、
対象サーバに変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶させるための口座番号変更要求を対象サーバに送信することと、をさらに含んでもよい。
【0123】
対象ウェアラブルデバイスにバインドされている決済口座番号を変更する際に、ユーザは、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェースを介して対象ウェアラブルデバイスに対して変更したい変更待ち決済口座番号を入力してもよく、電子デバイスは、対象決済トークンと変更待ち決済口座番号に基づいて口座番号変更要求を生成し、その後、TSPプラットフォームサーバに口座番号変更要求を送信し、TSPプラットフォームサーバは、口座番号変更要求に応答して、対象決済トークンに関連付けて記憶している決済口座番号を変更する。
【0124】
いくつかの実施例において、TSPプラットフォームサーバが、対象決済トークンに関連付けて記憶している決済口座番号を変更する方法は、上記で説明されているため、ここではその説明を省略する。
【0125】
これにより、ユーザは、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている決済口座番号の変更設定を完了することができる。
【0126】
選択的に、当該情報処理方法は、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会する前に、
変更待ち決済口座番号の変更待ち決済カードタイプ、及び対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得することをさらに含んでもよく、
これに応じて、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会することは、具体的には、変更待ち決済カードタイプが対象決済カードタイプと同一である場合、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会することを含んでもよい。
【0127】
対象ウェアラブルデバイスにバインドされている銀行口座番号を変更する際に、ユーザが変更したい変更待ち決済口座番号の変更待ち決済カードタイプは、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている対象決済口座番号の対象決済カードタイプと同一であってもよく、異なっていてもよい。異なる決済カードタイプは、異なる個人化データに対応しているため、先に変更待ち決済口座番号の変更待ち決済カードタイプ及び対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得する必要があり、その後、変更待ち決済カードタイプと対象決済カードタイプが同じかどうかを判断し、同じであれば、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会し、且つTSPプラットフォームサーバにける、対象決済トークンに関連付けて記憶している決済口座番号を変更待ち決済口座番号に直接変更する。
【0128】
選択的に、当該情報処理方法は、変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済カードタイプと対象決済口座番号に対応する対象決済カードタイプとを取得した後、
変更待ち決済カードタイプが対象決済カードタイプと異なる場合、変更待ち決済口座番号に基づいてトークン変更要求を生成することと、
対象サーバに変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済トークンを生成させるためのトークン変更要求を対象サーバに送信し、且つ変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとし、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とすることと、をさらに含んでもよい。
【0129】
具体的には、変更待ち決済カードタイプと対象決済カードタイプとが異なる場合、変更待ち決済口座番号に基づいてトークン変更要求を生成し、かつトークン変更要求をTSPプラットフォームサーバに送信し、TSPプラットフォームサーバは、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とし、且つ新しい対象決済口座番号に対応する新しい対象決済トークンを生成し、電子デバイスに新しい対象決済トークンをフィードバックしてもよい。
【0130】
本発明の別の実施例において、当該情報処理方法は、対象サーバにトークン生成要求を送信した後に、
ユーザにより入力された変更待ち決済口座番号を受信することと、
変更待ち決済口座番号に基づいて、トークン変更要求を生成することと、
変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済トークンを生成させるためのトークン変更要求を対象サーバに送信し、且つ変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとし、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とすることと、をさらに含んでもよい。
【0131】
具体的には、電子デバイスは、変更待ち決済カードタイプと対象決済カードタイプとが同一であるか否かに関わらず、変更待ち決済口座番号に基づいてトークン変更要求を生成し、且つトークン変更要求をTSPプラットフォームサーバに送信し、TSPプラットフォームサーバは、変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号とさせ、且つ新しい対象決済口座番号に対応する新しい対象決済トークンを生成し、その後、電子デバイスに新しい対象決済トークンをフィードバックする。
【0132】
選択的に、当該情報処理方法は、対象サーバにトークン変更要求を送信した後に、
対象サーバから送信された対象決済トークンを受信することと、
対象ウェアラブルデバイスに対象決済トークンと対象決済トークンに対応する有効化指令を送信することと、
対象ウェアラブルデバイスから送信された有効化結果を受信することと、
対象サーバに有効化結果を送信することと、をさらに含んでもよく、
有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令であり、有効化結果は、対象ウェアラブルデバイスは対象個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせたことを示すために用いられる。
【0133】
電子デバイスは、TSPプラットフォームサーバにトークン変更要求を送信した後、TSPプラットフォームサーバから送信された新しい対象決済トークンを受信することができ、さらに新しい対象決済トークン及び新しい対象決済トークンに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信し、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせ、且つロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせ、その後、対象ウェアラブルデバイスからフィードバックされた有効化結果を受信し、当該有効化結果をTSPプラットフォームサーバに転送し、TSPプラットフォームサーバに新しい対象決済トークンの対象トークン状態を有効化状態に設定させる。
【0134】
いくつかの実施例において、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている新しい対象決済口座番号が元の対象決済口座番号の決済カードタイプと同一である場合、対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データに新しい対象決済トークンをロードし、新しい対象決済トークンを利用して元の対象決済トークンを直接上書きしてもよい。
【0135】
別のいくつかの実施例において、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている新しい対象決済口座番号が元の対象決済口座番号の決済カードタイプと異なる場合、新しい対象個人化データ及び新しい対象決済トークンを有効化した後、対象ウェアラブルデバイスにおける有効化状態になっている対象決済トークンが1つだけあるように、元の対象個人化データと元の対象決済トークンを非有効化状態にするか、または元の対象個人化データ内の元の対象決済トークンを削除する必要がある。
【0136】
以下、
図7乃至
図9を例にして、本発明の実施例に係る情報処理の各プロセスについて詳細に説明する。
【0137】
図7は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例の、決済機能を開通するプロセスのフローチャートである。
図7に示すように、当該決済機能を開通するプロセスは、
S701において、ユーザは、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェースを開き、金融アプリケーションのアプリケーションインターフェースでNFC決済機能を開通するウェアラブルデバイスを選択し、電子デバイスとウェアラブルデバイスのブルートゥースのペアリングを完了させることと、
S702において、eSEの記憶状態を示すフル状態値を照会することと、
S703において、フル状態値を受信し、フル状態値に基づいてウェアラブルデバイスのeSEの記憶状態を判断することと、
S704において、記憶状態がダウンロード可能な状態である場合、対象ウェアラブルデバイスのeSEにロードデータを送信し、ここで、ロードデータは、2セットの個人化データと個人化データ有効化プログラムを含み、1セットの個人化データは、クレジットカードタイプに対応し、1セットの個人化データは、デビットカードタイプに対応することと、
S705において、ユーザは、アプリケーションインタフェースにおいて、ウェアラブルデバイスにバインドされているデフォルトカードとして1枚の銀行カードを選択し、電子デバイスにデフォルトカードに対応する銀行口座番号を取得させ、銀行口座番号に基づいてトークン生成要求を生成させることと、
S706において、電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバにトークン生成要求を送信することと、
S707において、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信することと、
S708において、TSMプラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバにトークン生成要求を送信することと、
S709において、TSPプラットフォームサーバは、トークン生成要求に応答して、銀行口座番号に対応する決済トークンを生成し、銀行口座番号と決済トークンとを関連付けて記憶することと、
S710において、TSPプラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに銀行口座番号に対応する決済トークンを送信することと、
S711において、TSMプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに銀行口座番号に対応する決済トークンを送信することと、
S712において、インターネット金融プラットフォームサーバは、銀行口座番号と決済トークンとを関連付けて記憶し、且つ電子デバイスへ銀行口座番号に対応する決済トークンを送信することと、
S713において、電子デバイスは、ウェアラブルデバイスに決済トークン及びデフォルトカードの銀行カードタイプに対応する有効化指令を送信することと、
S714において、対象ウェアラブルデバイスのeSE内の個人化データ有効化プログラムは有効化指令を実行し、決済トークンを当該銀行カードタイプに対応する個人化データに書き込み、且つ当該個人化データを有効化して、決済トークンを有効化し、有効化完了後に電子デバイスに有効化結果を送信することと、
S715において、電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S716において、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S717では、TSMプラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S718において、TSPプラットフォームサーバは、有効化結果に応答して、決済トークンのトークン状態を有効化状態に設定することと、
S719において、TSPプラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに設定結果を送信することと、
S720において、TSMプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに設定結果を送信することと、
S721において、インターネット金融プラットフォームサーバは、電子デバイスに設定結果を送信することと、
S722において、電子デバイスは、設定結果を表示して、対象ウェアラブルデバイスのNFC決済機能による決済が成功したことをユーザに提示することと、を含む。
【0138】
図8は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のバインドされた決済口座番号を変更するプロセスのフローチャートである。
図8に示すように、バインドされた当該決済口座番号を変更するプロセスは、
S801において、ユーザは、アプリケーションインタフェースにおいて、ウェアラブルデバイスにバインドされている新しいデフォルトカードとして1枚の銀行カードを選択し、電子デバイスに新しいデフォルトカードに対応する変更待ちの銀行口座番号を取得させ、変更待ち銀行口座番号に基づいてトークン変更要求を生成させることと、
S802において、電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバにトークン変更要求を送信することと、
S803において、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバにトークン変更要求を送信することと、
S804において、TSMプラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバにトークン変更要求を送信することと、
S805において、TSPプラットフォームサーバは、トークン変更要求に応答して、変更待ち銀行口座番号に対応する変更待ち決済トークンを生成し、変更待ち銀行口座番号を新しい銀行口座番号とし、変更待ち決済トークンを新しい決済トークンとし、新しい銀行口座番号と新しい決済トークンとを関連付けて記憶することと、
S806において、TSPプラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに新しい銀行口座番号に対応する新しい決済トークンを送信することと、
S807において、TSMプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに新しい銀行口座番号に対応する新しい決済トークンを送信することと、
S808において、インターネット金融プラットフォームサーバは、電子デバイスに新しい銀行口座番号に対応する新しい決済トークンを送信することと、
S809において、電子デバイスは、ウェアラブルデバイスに新しい決済トークン及び新しいデフォルトカードの銀行カードタイプに対応する有効化指令を送信することと、
S810において、対象ウェアラブルデバイスのeSE内の個人化データ有効化プログラムは有効化指令を実行し、当該銀行カードタイプに対応する個人化データに新しい決済トークンを書き込み、且つ当該個人化データを有効化して、新しい決済トークンを有効化し、有効化完了後に電子デバイスに有効化結果を送信することと、
S811において、電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S812において、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S813において、TSMプラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバに有効化結果を送信することと、
S814において、TSPプラットフォームサーバは、有効化結果に応答して、新しい決済トークンのトークン状態を有効化状態に設定することと、
S815において、TSPプラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに設定結果を送信することと、
S816において、TSMプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに設定結果を送信することと、
S817において、インターネット金融プラットフォームサーバは、電子デバイスに設定結果を送信することと、
S818において、電子デバイスは、設定結果を表示し、デフォルトカードの更新が成功したことをユーザに提示することと、を含む。
【0139】
図9は、本発明の第1の態様に係る情報処理方法の実施例のバインドされた決済口座番号を解除するプロセスのフローチャートである。
図9に示すように、バインドされた当該決済口座番号を解除するプロセスは、
S901において、ユーザは、アプリケーションインターフェースでウェアラブルデバイスに対するバインド解除機能をクリックし、電子デバイスにウェアラブルデバイスのセキュアエレメントに記憶されている決済トークンを照会させ、決済トークンに対応するバインド解除要求を生成することと、
S902において、電子デバイスは、インターネット金融プラットフォームサーバにバインド解除要求を送信することと、
S903において、インターネット金融プラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバにバインド解除要求を送信することと、
S904において、TSMプラットフォームサーバは、TSPプラットフォームサーバにバインド解除要求を送信することと、
S905において、TSPプラットフォームサーバは、バインド解除要求に応答して、バインド解除要求中のバインドを解除する決済トークンを取得し、当該決済トークンのトークン状態をアンバインド状態に更新することと、
S906において、TSPプラットフォームサーバは、TSMプラットフォームサーバに更新結果を送信することと、
S907において、TSMプラットフォームサーバは、インターネット金融プラットフォームサーバに更新結果を送信することと、
S908において、インターネット金融プラットフォームサーバは、電子デバイスに更新結果を送信することと、
S909において、電子デバイスは、更新結果を表示し、ウェアラブルデバイスのバインド解除が成功したことをユーザに提示することと、を含む。ウェアラブルデバイスのバインド解除が成功した後、TSPプラットフォームサーバは、アクワイアリングデバイスから送信した当該決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、当該決済トークンのトークン状態がアンバインド状態であることを照会したとき、当該取引要求に対応する取引を拒否してもよい。
【0140】
なお、ユーザがバインド解除機能をクリックすると、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態をアンバインド状態に更新することができる。ユーザは、一時停止機能をクリックして、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態を一時停止状態に更新することもできる。ユーザは、紛失届け機能をクリックして、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態を紛失報告状態に更新することもできる。具体的には、NFC決済機能を一時停止するプロセス、及びウェアラブルデバイスの紛失報告を出すプロセスは、ウェアラブルデバイス及び決済口座番号のバインドを解除するプロセスと同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0141】
また、ユーザは、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態を、アンバインド状態、一時停止状態、紛失報告状態に更新した後、再バインド機能、紛失届け解除機能、レジューム機能をクリックし、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態を有効化状態に新たに更新することができる。そのプロセスは、バインドされた決済口座番号の解除プロセスと類似しているため、ここではその説明を省略する。
【0142】
これにより、本発明の実施例では、TSPプラットフォームサーバに記憶された決済トークンのトークン状態を変更した後に、ウェアラブルデバイスにおける決済トークンのトークン状態を変更する必要がなく、ウェアラブルデバイスにおける決済トークンを削除する必要もないが、当該ウェアラブルデバイスを利用して取引を行う場合、TSPプラットフォームサーバに記憶されている決済トークンのトークン状態によって取引が失敗し、さらにウェアラブルデバイスが電子デバイスとブルートゥース通信できない場合、ウェアラブルデバイスの決済状態を変更してもよい。
【0143】
図10は、本発明の第2の態様に係る情報処理装置の実施例の概略構成図である。
【0144】
本発明のいくつかの実施例において、
図10に示す装置は、
図1乃至
図4に示すTSPプラットフォームサーバ140であってもよいし、
図1乃至
図4に示すTSPプラットフォームサーバ140内の機能モジュールであってもよい。
【0145】
図10に示すように、当該情報処理装置1000は、
対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信する第1の受信モジュール1010と、
状態変更要求に応答して、状態変更要求を解析し、対象電子デバイスにバインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態と、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュリティエレメント内に記憶されている対象決済トークンとを含む状態変更要求情報を取得する第1の解析モジュール1020と、
対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合に、当該取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられる、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新する第1の処理モジュール1030とを含んでもよい。
【0146】
本発明の実施例では、対象電子デバイスから送信された状態変更要求を受信した後に、状態変更要求における、対象電子デバイスにバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている対象決済トークンと、当該対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とを解析し、且つ対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態で対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示し、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を更新する方式を利用して、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新することを実現し、さらに、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成された取引要求を受信した場合、対象決済トークンに対応する対象トークン状態に基づいて取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定することができる。これにより、ウェアラブルデバイスにバインドされている電子デバイスによってウェアラブルデバイスの決済状態を更新することができ、ウェアラブルデバイスを紛失した後ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更できないという問題を避け、さらにウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクを低減し、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【0147】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象アクワイアリングデバイスから送信された、対象アクワイアリングデバイスが対象セキュアエレメントから取得した対象決済トークンに基づいて生成される取引要求を受信する第3の受信モジュールと、
取引要求に応答して、取引要求を解析し、対象決済トークンを含む取引要求情報を取得する第2の解析モジュールと、
対象決済トークンに対応する対象トークン状態を照会する第2の照会モジュールと、
対象トークン状態が異常状態である場合、取引要求に対応する取引の実行を拒否する第3の処理モジュールとをさらに含んでもよい。
【0148】
本発明のいくつかの実施例において、異常状態は、一時停止状態、紛失報告状態、及びアンバインド状態のいずれかを含んでもよい。
【0149】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象トークン状態に基づいて、取引要求に対応する取引フィードバック情報を生成する第4の処理モジュールと、
取引フィードバック情報を対象アクワイアリングデバイスに送信する第2の送信モジュールとをさらに含んでもよい。
【0150】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象電子デバイスから送信されたトークン生成要求を受信する第4の受信モジュールと、
トークン生成要求に応答して、トークン生成要求を解析し、対象決済口座番号を含むトークン生成要求情報を取得する第3の解析モジュールと、
対象決済口座番号に基づいて、対象決済トークンを生成する第5の処理モジュールと、
対象決済口座番号と対象決済トークンとを関連付けて記憶する第1の記憶モジュールとをさらに含んでもよい。
【0151】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象電子デバイスから送信された口座番号変更要求を受信する第5の受信モジュールと、
口座番号変更要求に応答して、口座番号変更要求を解析し、対象決済トークン及び変更待ち決済口座番号を含む口座番号変更要求情報を取得する第4の解析モジュールと、
変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶する第1の更新モジュールとをさらに含んでもよい。
【0152】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象電子デバイスから送信されたトークン変更要求を受信する第6の受信モジュールと、
トークン変更要求に応答して、トークン変更要求を解析し、変更待ち決済口座番号を含むトークン変更要求情報を取得する第5の解析モジュールと、
変更待ち決済口座番号に基づいて、変更待ち決済トークンを生成する第6の処理モジュールと、
変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として記憶する第2の更新モジュールと、
変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとして記憶する第3の更新モジュールとをさらに含んでもよい。
【0153】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1000は、
対象電子デバイスが対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信するように、対象電子デバイスに対象決済トークンを送信する第3の送信モジュールと、
対象電子デバイスから送信された有効化結果を受信する第7の受信モジュールと、
有効化結果に応答して、対象決済トークンに対応する対象トークン状態を有効化状態に設定する第4の更新モジュールとをさらに含んでもよく、
ここで、有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスは対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードし、且つロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせることを示す。有効化結果は、対象ウェアラブルデバイスは対象の個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせることを示す。
【0154】
なお、
図10に示す情報処理装置1000は、
図5に示す方法の実施例における各ステップを実行することができ、
図5に示す方法の実施例における各プロセス及び効果を実現することができるため、ここではその説明を省略する。
【0155】
図11は、本発明の第2の態様に係る情報処理装置の別の実施例の概略構造図である。
【0156】
本発明のいくつかの実施例において、
図11に示す装置は、
図1乃至
図4に示す電子デバイス110であってもよいし、
図1乃至
図4に示す電子デバイス110内の機能モジュールであってもよい。
【0157】
図11に示すように、当該情報処理装置1100は、
ユーザにより入力された、バインドされているウェアラブルデバイスである対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信する第2の受信モジュール1110と、
対象ウェアラブルデバイスに対応する、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメントに記憶されている決済トークンである対象決済トークンを照会する第1の照会モジュール1120と、
対象決済トークン及び対象決済状態に基づいて、状態変更要求を生成する第2の処理モジュール1130と、
対象サーバに状態変更要求を送信する第1の送信モジュール1140とを含んでもよく、
ここで、状態変更要求は、対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新するために用いられ、対象トークン状態は、対象サーバが対象決済トークンに対応する取引要求を受信した時に、取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定するために用いられ、取引要求は、対象セキュリティエレメントから取得された対象決済トークンに基づいて生成される。
【0158】
本発明の実施例では、ユーザにより入力されたバインドされている対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を受信した後に、対象ウェアラブルデバイスの対象セキュアエレメント内に記憶されている対象決済トークンと対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態とに基づいて、状態変更要求を生成し、対象サーバに状態変更要求を送信し、対象サーバに記憶されている対象決済トークンに対応する対象トークン状態を対象決済状態に更新させることで、対象決済トークンの対象トークン状態で対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を示し、対象決済トークンの対象トークン状態を更新する方式を利用して、対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新し、さらに対象決済トークンに対応する取引要求を受信した場合、対象決済トークンの対象トークン状態に基づいて取引要求に対応する取引を実行するか否かを決定することができる。これにより、対象ウェアラブルデバイスにバインドされている対象電子デバイスによって対象ウェアラブルデバイスの対象決済状態を更新することができ、ウェアラブルデバイスの紛失後、ユーザがウェアラブルデバイスの決済状態を変更できないという問題を避け、さらにウェアラブルデバイスに関連付けられている銀行口座が他人に不正使用されるリスクを低減させ、ユーザの銀行口座のセキュリティを高める。
【0159】
本発明のいくつかの実施例において、対象決済状態は、一時停止状態、紛失報告状態、及びアンバインド状態のいずれかを含んでもよい。
【0160】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
ユーザにより入力された対象決済口座番号を受信する第8の受信モジュールと、
対象決済口座番号に基づいて、トークン生成要求を生成する第7の処理モジュールと、
対象サーバに、対象決済口座番号に対応する対象決済トークンを生成させるためのトークン生成要求を対象サーバに送信する第4の送信モジュールとをさらに含んでもよい。
【0161】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
ユーザにより入力された変更待ち決済口座番号を受信する第9の受信モジュールと、
対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会する第3の照会モジュールと、
対象決済トークンと変更待ち決済口座番号に基づいて、口座番号変更要求を生成する第8の処理モジュールと、
変更待ち決済口座番号を新しい対象決済口座番号として対象サーバに記憶させるための口座番号変更要求を対象サーバに送信する第5の送信モジュールとをさらに含んでもよい。
【0162】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
変更待ち決済口座番号の変更待ち決済カードタイプ、及び対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得する第1の取得モジュールをさらに含んでもよい。
【0163】
いくつかの実施例において、第3の照会モジュールは、特に、
変更待ち決済カードタイプが対象決済カードタイプと同一である場合、対象ウェアラブルデバイスに対応する対象決済トークンを照会するために用いられてもよい。
【0164】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
変更待ち決済カードタイプと対象決済カードタイプとが異なる場合、変更待ち決済口座番号に基づいて、トークン変更要求を生成する第9の処理モジュールと、
対象サーバに変更待ち決済口座番号に対応する変更待ち決済トークンを生成させ且つ変更待ち決済トークンを新しい対象決済トークンとするトークン変更要求を、対象サーバに送信する第6の送信モジュールをとさらに含んでもよい。
【0165】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
対象サーバにより送信された対象決済トークンを受信する第10の受信モジュールと、
対象決済トークン及び対象決済トークンに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信する第7の送信モジュールと、
対象ウェアラブルデバイスから送信された有効化結果を受信する第11の受信モジュールと、
有効化結果を対象サーバに送信する第8の送信モジュールとをさらに含んでもよく、
有効化指令は、対象ウェアラブルデバイスに、対象決済トークンを対象セキュリティエレメントに記憶されている対象決済トークンに対応する対象個人化データにロードさせるとともに、ロードした対象決済トークンを有効化状態にさせるための指令であり、有効化結果は、対象ウェアラブルデバイスは対象個人化データ内にロードされた対象決済トークンを有効化状態にさせたことを示すために用いられる。
【0166】
本発明のいくつかの実施例において、当該情報処理装置1100は、
複数セットの個人化データを対象ウェアラブルデバイスに送信する第9の送信モジュールと、
対象決済トークンに対応する対象決済口座番号の対象決済カードタイプを取得する第2の取得モジュールとをさらに含んでもよく、
各セットの個人化データは、1つの決済カードタイプに対応する。
【0167】
いくつかの実施例において、第7の送信モジュールは、特に、
対象決済トークン及び対象決済カードタイプに対応する有効化指令を対象ウェアラブルデバイスに送信するために用いられてもよい。
【0168】
いくつかの実施例において、対象個人化データは、対象決済カードタイプに対応する個人化データである。
【0169】
なお、
図11に示す情報処理装置1100は、
図6に示す方法の実施例の各ステップを実行することができ、
図6に示す方法の実施例の各プロセス及び効果を実現することができるため、ここではその説明を省略する。
【0170】
図12は、本発明の第3の態様に係る情報処理デバイスの実施例のハードウェア構造の概略図である。
【0171】
情報処理デバイスは、プロセッサ1201と、コンピュータプログラムの命令を記憶しているストレージ1202とを含んでもよい。
【0172】
具体的には、上述のプロセッサ1201は、中央処理装置(CPU)または特定の集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)を含んでもよく、または本発明の実施例を実施するように構成された1つまたは複数の集積回路を含んでもよい。
【0173】
ストレージ1202は、データやコマンドのための大容量のメモリを含むことができる。以下は限定ではない。ストレージ1202は、例えば、フレキシブルディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ又はユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブ、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含むことができる。適切な場合には、ストレージ1202は、消去可能又は消去不可能(又は固定)の媒体を含むことができる。適切な場合には、ストレージ1202は、統合ゲートウェイディザスタリカバリ機器の内部または外部にあってもよい。特定の実施例では、ストレージ1202は不揮発性固体メモリである。特定の実施例では、ストレージ1202は、読み出し専用メモリ(ROM)を含む。適切な場合には、当該ROMは、マスク型ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、電気的消去再書込可能ROM(EAROM)若しくはフラッシュメモリ、又はこれらの2つ以上の組み合わせとし得る。
【0174】
プロセッサ1201は、ストレージ1202に記憶されているコンピュータプログラムの命令を読み出して実行することにより、上述の実施例のいずれかの情報処理方法を実現する。
【0175】
一例では、情報処理デバイスは、通信インターフェース1203と、バス1210とをさらに含んでもよい。
図12に示すように、プロセッサ1201、ストレージ1202、通信インタフェース1203は、バス1210を介して接続され、互いに通信を行う。
【0176】
通信インターフェース1203は、主に、本発明の実施例におけるモジュール、装置、ユニット、及び/またはデバイス間の通信を実現するために用いられる。
【0177】
バス1210は、情報処理デバイスの構成要素を相互に結合するための、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれら双方を含む。非限定的な例として、バス1210は、アクセラレーテッド?グラフィクス?ポート(AGP)若しくはその他のグラフィック専用バス、EISA(Extended Industry Standard Architecture)バス、フロントサイドバス(FSB)、ハイパートランスポート(HT)インターコネクト、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、インフィニバンド?インターコネクト、LPC(low-pin-count)バス、メモリバス、マイクロ?チャネル?アーキテクチャ(MCA)バス、コンピュータ用拡張バスアーキテクチャ(PCI)バス、PCIエクスプレス(PCI-X)バス、シリアルATA(SATA)バス、VLB(Video Electronics Standards Association local)バス、若しくはその他の好適なバス、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含み得る。バス1210は、必要に応じて、1つ以上のバス1210を含んでいてもよい。この開示は特定のバスを図示して説明しているが、この開示は如何なる好適なバス又はインターコネクトをも意図している。
【0178】
当該情報処理デバイスは、本発明の実施例における情報処理方法を実行することにより、
図5乃至
図11を参照して情報処理方法及び装置の説明を実現することができる。
【0179】
また、上述の実施例における情報処理方法と併せて、本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供して実現することができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラムの命令が記憶され、当該コンピュータプログラムの命令がプロセッサによって実行されると、上述の実施例のいずれかの情報処理デバイス方法を実行する。図示のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の例には、例えば、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROMと略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)、磁気ディスクまたは光ディスクなどの非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が挙げられる。
【0180】
本発明は、上記に説明され、図に示された特定の構成及び処理に限定されないことを明確にしたい。簡単にするために、既知の方法の詳細な説明はここでは省略する。上述の実施例では、いくつかの特定のステップが例として説明され、示されている。しかし、本発明の方法プロセスは、記載され図示された特定のステップに限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神を理解した上で、様々な変更、修正、及び追加を行うことができ、または、ステップ間の順序を変更することができる。
【0181】
以上に述べた構成ブロック図に示された機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせとして実現することができる。ハードウェア方式で実現する場合、例えば電子回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カード等であってもよい。ソフトウェア方式で実現する場合、本願の要素は必要なタスクを実行するためのプログラム又はコードセグメントである。プログラム又はコードセグメントは機器読み取り可能な媒体に記憶されてもよく、又は搬送波に搬送されたデータ信号により伝送媒体又は通信リンクに伝送されてもよい。「機器読み取り可能な媒体」には、情報を記憶するまたは送信することが可能な任意の媒体が含まれ得る。機器読み取り可能な媒体の例は、電子回路、半導体メモリデバイス、ROM、フラッシュメモリ、消去可能なROM(EROM)、フレキシブルディスク、CD-ROM、光ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(RF)リンク等を含む。コードセグメントは、インターネット、イントラネット等のコンピュータネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0182】
なお、本願において言及された例示的な実施例では、一連のステップ又は装置に基づいていくつかの方法又はシステムを説明した。しかし、本願は上記ステップの順序に限定されず、即ち、実施例に言及された順序に応じてステップを実行することができ、実施例における順序と異なるか、又は複数のステップを同時に実行することもできる。
【0183】
上記は、本願の具体的な実施形態のみであるが、当業者であれば明確に理解でき、説明の便宜及び簡潔にするために、上記で説明したシステム、モジュール及びユニットの具体的な動作過程は、前述の方法実施例における対応するプロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。理解すべきことは、本願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者は本願に開示された技術的範囲内に、様々な等価な修正又は置換を容易に想到でき、これらの修正又は置換はいずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。