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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】モジュラー光学解析システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20240208BHJP
   G02B 21/00 20060101ALI20240208BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240208BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20240208BHJP
   C12Q 1/6869 20180101ALI20240208BHJP
【FI】
G01N21/64 E
G02B21/00
C12M1/00 A
C12M1/34 Z
C12Q1/6869 Z
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023021709
(22)【出願日】2023-02-15
(62)【分割の表示】P 2019529906の分割
【原出願日】2017-12-19
(65)【公開番号】P2023075102
(43)【公開日】2023-05-30
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】62/442,937
(32)【優先日】2017-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】1704771.3
(32)【優先日】2017-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】514202402
【氏名又は名称】イラミーナ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ウェニイ フェン
(72)【発明者】
【氏名】サイモン プリンス
(72)【発明者】
【氏名】ピーター クラーク ニューマン
(72)【発明者】
【氏名】ダコタ ワトソン
(72)【発明者】
【氏名】スタンリー エス ホン
(72)【発明者】
【氏名】マルコ エイ クランブーゲル
(72)【発明者】
【氏名】インファ サン
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ジェイムズ カーソン
(72)【発明者】
【氏名】メレク シー シウ
【審査官】横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-537594(JP,A)
【文献】米国特許第07791013(US,B2)
【文献】特表2009-540316(JP,A)
【文献】特表2012-505431(JP,A)
【文献】登録実用新案第3187948(JP,U)
【文献】特開2008-065144(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0270305(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/74
G01N 33/48 - G01N 33/98
C12M 1/00 - C12M 3/10
C12Q 1/00 - C12Q 3/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモジュラーサブアセンブリ及び板を備えたシステムであって、
各モジュラーサブアセンブリは、筐体及び該筐体に対してアライメントされた複数の光学コンポーネントを含み、各筐体は、複数の取付け構造部を含み、
前記モジュラーサブアセンブリの取付け構造部及び前記板上の対応する取付け構造部を用いて前記各モジュラーサブアセンブリを前記板に機械的に結合することにより、前記モジュラーサブアセンブリの取付け構造部を前記板上に位置する対応する取付け構造部に直接結合させた時に隣接するモジュラーサブアセンブリが互いにアライメントされるように、そのような結合によって前記各モジュラーサブアセンブリは前記板に機械的に結合され、また、前記板に機械的に結合された前記モジュラーサブアセンブリのうち2つのモジュラーサブアセンブリも、該2つのモジュラーサブアセンブリの一方側のアライメント構造部を該2つのモジュラーサブアセンブリの他方側の各アライメント構造部に機械的に結合することによって、互いに結合されるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数のモジュラーサブアセンブリは、ライン発生モジュール、フォーカス追跡モジュール、カメラモジュール、又はエミッション光学ジュールを含むシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記ライン発生モジュールは、第1の波長で作動する第1の光源と、第2の波長で作動する第2の光源と、各光源に所定の角度でアライメントされたビーム成形レンズとを含むシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記第1の波長は緑色波長又は青色波長であり、前記第2の波長は緑色波長又は赤色波長であり、前記ビーム成形レンズはパウエルレンズであるシステム。
【請求項5】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記エミッション光学モジュールは、光発生モジュールに光学的に結合された対物レンズと、該対物レンズに光学的に結合されたチューブレンズとを含み、前記対物レンズは、所定の距離離れて位置するフローセル上に光をフォーカスするシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムにおいて、前記対物レンズは、前記フローセルの1つ以上の表面に対して前記対物レンズの焦点を移動させるように長手方向軸に沿って調節されるシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のシステムにおいて、前記フローセルは、透光性カバー板、基板、及びそれらの間に挟まれた液体を含み、生物試料が前記透光性カバー板の内面又は前記基板の内面に位置付けられるシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、前記生物試料は、DNA試料又はRNA試料を含むシステム。
【請求項9】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記フォーカス追跡モジュールは、フォーカス追跡光源及びフォーカス追跡センサを含み、
前記フォーカス追跡光源は、光ビームを発生し、該光ビームを前記フォーカス追跡センサに到達するように前記複数の光学コンポーネントを通して送り、
前記フォーカス追跡センサは、プロセッサ及び機械可読命令が格納された非トランジトリコンピュータ可読媒体に通信可能に結合され、前記機械可読命令は、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサに、
前記フォーカス追跡センサからの出力信号を受信し、
前記出力信号を分析して前記光ビームの一組の特性を決定する
処理を実行させるシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムにおいて、前記機械可読命令は、前記プロセッサによる実行時に、更に前記プロセッサに、前記光学コンポーネントの1つ以上を前記光ビームの一組の特性が最適になるように再設定するよう指示する帰還信号を発生する処理を実行させるシステム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記モジュラーサブアセンブリの少なくとも1つは、現場交換可能ユニットであるシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記複数の取付け構造部は、スロット、データム、タブ、ピン、又は凹状キャビティを含むシステム。
【請求項13】
請求項5に記載のシステムにおいて、前記カメラモジュールは、複数の光センサを含み、前記光発生モジュールは、複数の光源を含み、各光センサは、前記光源の1つから放射された光ビームに応じてトリガされた光学ターゲットからの蛍光ビームを受信し検出するように向けられるシステム。
【請求項14】
複数の光源を第1の筐体内に配置するステップと、
チューブレンズ及び対物レンズを第2の筐体内に配置するステップと、
複数の光センサを第3の筐体内に配置するステップと、
フォーカス追跡光源及びフォーカス追跡光センサを第4の筐体内に配置するステップと、
前記第1の筐体、前記第2の筐体、前記第3の筐体、及び前記第4の筐体のうち隣接する筐体が結合時に互いにアライメントされるように、前記第1の筐体、前記第2の筐体、前記第3の筐体、及び前記第4の筐体のそれぞれにおける各取付け構造部を、板上の対応する取付け構造部に結合するステップと、
前記第1の筐体、前記第2の筐体、前記第3の筐体、及び前記第4の筐体のうち選択した2つの筐体の一方側のアライメント構造部を他方側のアライメント構造部に結合することにより、前記選択した2つの筐体を互いに結合するステップと、
を含む方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、ビーム成形レンズを前記第1の筐体内に配置するステップを更に含む方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、前記第1の筐体を前記板に取り付ける前に、前記複数の光源及び前記ビーム成形レンズを試験して前記第1の筐体に対してアライメントするステップを更に含む方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、
前記フォーカス追跡光源で光ビームを発生させるステップと、
前記光ビームが、前記対物レンズの遠位端から所定の距離離れて向けられたフローセルで反射するように、前記対物レンズを通して前記光ビームを送るステップと、
前記光ビームの反射を前記フォーカス追跡センサで受信するステップと、
前記フォーカス追跡センサを用いて帰還信号を発生するステップと、
前記帰還信号に応じて、前記チューブレンズ、前記対物レンズ、又は前記第2の筐体の向きを変えるステップと
を更に含む方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記フローセルの1つ以上の表面に対して前記対物レンズの焦点を移動させるように前記対物レンズを長手方向軸に沿って移動させるステップを更に含む方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、透光性カバー板と基板との間に液体を挟むことにより前記フローセルを製造するステップと、生物試料を前記フローセルの1つ以上の表面上に配置するステップとを更に含む方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、前記生物試料を前記液体の上面及び底面に置くステップを更に含み、前記生物試料は、DNA試料又はRNA試料を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2017年1月5日に出願された米国仮特許出願第62/442,937号及
び2017年3月24日に出願された英国特許出願第1704771.3号の利益を主張
し、両出願の全体を参照により本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
遺伝子シーケンサなどの生物光学解析機器はそれぞれ多数の自由度を有する多数の設定
可能なコンポーネントを含む傾向がある。これらの生物光学解析機器の複雑性の増加が製
造及び作業コストの増加をもたらしている。概して、これらのタイプの機器はそれらの多
くの内部光学コンポーネントの精密なアライメントが有効である。例えば、一部の遺伝子
シーケンシング機器では、内部コンポーネントは一般的に精密なトレランス内にアライメ
ントされる。このような機器の多くの製造技術はすべてのコンポーネントを精密板上に設
置すること、及びその後各コンポーネントを設定しアライメントすることを必要とする。
コンポーネントのアライメントは配送中又は使用中に変化し得る。例えば、温度変化はア
ライメントを変化し得る。各コンポーネントの再アライメントは時間と技能を要する。一
部の例では、全てのコンポーネントに対して全部で30を超える自由度が利用可能であり
、それらは互いに相互作用する。多数の自由度はアライメント及び設定を複雑にし、シス
テム運用に時間と費用を要する。光シーケンサの製造及び運用は、モジュラーアーキテク
チャによって全システムコンポーネントに対して利用可能な自由度を減少させることによ
って簡略化することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書に開示する技術の種々の実施形態は、モジュラー光学解析システムを提供する
。例えば、モジュラー光学解析システムを用いて、遺伝子シーケンサの場合などに生物試
料を解析することができる。本明細書に開示する技術の他の例は、モジュラー光学解析シ
ステムを製造、構成、及び作動する方法を提供する。
【0004】
いくつかの例では、モジュラー光学解析システムのコンポーネントをモジュラーサブア
センブリにグループ化し、その後これらのモジュラーサブアセンブリを精密板又は他の安
定構造体の上に設置することで、相対自由度を低減し、全システムメインテナンスを簡単
化することができる。例えば、一例では、モジュラー光学解析システムは4つのモジュラ
ーサブアセンブリにグループ化されたコンポーネントのセットを含むことができる。第1
のモジュラーサブアセンブリは、ライン発生モジュール(LGM)にグループ化された複
数のレーザ及び対応するレーザオプティクスを含むことができる。第2のモジュラーサブ
アセンブリは、エミッション光学モジュール(EOM)にグループ化されたレンズ、調整
オプティクス及びフィルタオプティクスを含むことができる。第3のモジュラーサブアセ
ンブリは、カメラモジュール(CAM)にグループ化されたカメラセンサ及び対応するオ
プトメカニクスを含むことができる。第4のモジュラーサブアセンブリは、フォーカス追
跡モジュール(FTM)にグループ化されたフォーカス追跡センサ及びオプティクスを含
むことができる。いくつかの実施形態では、システムのコンポーネントは異なるモジュラ
ーサブアセンブリにグループ化することができる。コンポーネントは特定の用途及び設計
選択に応じてもっと少数又は多数のサブアセンブリにグループ化することができる。各モ
ジュラーサブアセンブリは、個々のコンポーネントを取付け板又は筐体に組み込み、これ
らのコンポーネントをモジュラーサブアセンブリ内で精密にアライメントし所定のトレラ
ンスに設定することによって、予め製造することができる。各モジュラーサブアセンブリ
は、自由度を最小限にするために、重要なコンポーネントのみが精密アライメントを可能
にするために1つ以上の方向に移動又は回転し得るように製造することができる。
【0005】
システムは精密取付け板も含むことができる。精密取付け板は、取付けピン、溝、スロ
ット、グロメット、タブ、磁石、データム表面、ツーリングボール、又は各予め製造され
試験されたモジュラーサブアセンブリを所望の位置に受け取って取り付けるよう設計され
た他の表面などの、アライメント表面を有するように製造することができる。精密取付け
板は、平坦構造、非平坦構造、中実構造、中空構造、ハネカム又は格子構造、又は当技術
分野で既知の他のタイプの剛性取付け構造を含むことができる。いくつかの例では、精密
取付け板は、水平取付け表面を維持し且つ振動を抑制するように構成されたステージモー
ションアセンブリを組み込む又はそれに結合することができる。ステージアセンブリは、
光学ターゲットの1つ以上の制御表面を制御し、モジュラーサブアセブリをアライメント
するように、例えば1つ以上の光学コンポーネント又はセンサを所定のトレランス以内に
再配置するように帰還を提供するアクチュエータを含むことができる。ステージアセンブ
リは、1つ以上の試料ホルダも含むことができ、光学撮像システムの視野内で又は視野を
通して試料を段階的又は連続的動作で正確に位置決めする精密モーション装置を含むこと
ができる。
【0006】
モジュラー光学解析システムの組立ては、各モジュラーサブアセンブリを精密取付け板
上に取り付けるステップ、及び1つ以上の制御調整を用いて最終アライメントを実行する
ステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、そのコンポーネントの各々に対
して30超の自由度を有する光学解析システムは、そのコンポーネントの各々に対して1
0未満の自由度を有する光学解析システムに変形することができ、このシステムではその
コンポーネントは予め構成されたモジュラーサブアセンブリにグループ化される。これら
の残存自由度は、能動的な又は頻繁なアライメントプロセスの実行なしに、コンポーネン
ト間アライメントのトレランスを最適にするように選択することができる。いくつかの例
では、1つ以上のモジュラーサブアセンブリ内の1つ以上の制御調整はサブアセンブリに
取り付けられた1つ以上の対応するアクチュエータを用いて駆動することができる。
【0007】
1つ以上のモジュラーサブアセンブリ(例えば、CAM又はFTM)内のセンサ及び/
又は検出器はデータをコンピュータに送信するように構成することができ、コンピュータ
はプロセッサと機械可読命令を格納した非トランジトリコンピュータ可読媒体とを含む。
ソフトウェアは、例えばビームフォーカス、強度及び形状を検出及び解析することによっ
て最適システム性能をモニタするように構成することができる。いくつかの実施形態では
、システムは各モジュラーサブアセンブリのアライメント及び性能に特有のパターンを表
示するように構成された光学ターゲットを含むことができる。ソフトウェアはその後、特
定のモジュラーサブアセンブリが次善最適に作動しているとき、グラフィックユーザイン
タフェースを介して指示し、開ループ調整を勧告する、又は問題の修正のために閉ループ
作用を実行することができる。例えば、ソフトウェアは信号をアクチュエータに送信し、
特定のコンポーネントを所定のトレランス以内に再配置する、又は性能低下サブアセンブ
リのスワップアウトを勧告することができる。ソフトウェアは局所的に又はネットワーク
インタフェースを介して遠隔的に作動させ、リモート診断及び調整システムをイネーブル
することができる。
【0008】
本開示の技術は、1つ以上の様々な実施形態に従って、下記の図面を参照して詳細に説
明される。これらの図は、開示の技術の理解を容易にするために提供され、包括的である
こと又は開示の実施形態そのものに限定することを意図しない。従って、図面は説明のた
めにのみ提供され、開示の技術の典型的な又は例示的な実施形態を示しているにすぎない
。図解を明瞭且つ容易にするために、図中の要素は必ずしも正しいスケールで示されてい
ない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本明細書に開示されるシステム及び方法を実装し得る例示的な画像走査システムの全体ブロック図を示す。
図1B】本明細書に開示される例に係る例示的なモジュラー光学解析システムを示す斜視図である。
図1C】本明細書に開示される例に係る例示的な精密取付け板を示す斜視図である。
図1D】本明細書に開示される例に係る例示的なモジュラー光学解析システムのブロック図を示す斜視図である。
図2A】本明細書に開示される例に係るエミッション光学モジュールモジュール(EOM)を示す側面図である。
図2B】本明細書に開示される例に係るEOMを示すトップダウン図である。
図3A】本明細書に開示される例に係るフォーカス追跡モジュール(FTM)を示すブロック図である。
図3B】本明細書に開示される例に係るFTMを示す側面図である。
図3C】本明細書に開示される例に係るFTMを示すトップダウン図である。
図4A】本明細書に開示される例に係る例示的なモジュラー光学解析システムを示す側面図である。
図4B】本明細書に開示される例に係る、EOMからのチューブレンズサブアセンブリの例示的な構成を示すブロック図である。
図4C】本明細書に開示される例に係る、EOMからのチューブレンズサブアセンブリの別の例示的な構成を示すブロック図である。
図5A】本明細書に開示される例に係るETM及びEOMを示す側面図である。
図5B】本明細書に開示される例に係るETM及びEOMを示すトップダウン図である。
図6】本明細書に開示される例に係るライン発生モジュール(LGM)及びEOMを示す側面図である。
図7】本明細書に開示される例に係るLGM及びEOMを示すトップダウン図である。
図8】本明細書に開示される例に係るモジュラー光学解析システムを設置し設定する例示的なプロセスを示す図である。
図9】開示の技術の例の様々な特徴の実装に使用し得る例示的なコンピューティングエンジンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示された技術を変形及び変更して実施できることが理解され、開示された技術が特許
請求の範囲及びその均等物のみによって限定されることが理解されるであろう。
【0011】
本明細書に開示されるいくつかの例は、生物試料の解析などに使用できるモジュラー光
学システムを提供する。本明細書に開示される他の例は生物試料を解析するモジュラー光
学システムを組み立て、設置する方法を提供する。このような光学システムは、ゲノムシ
ーケンシング機器又はその一部とすることができる。この機器はDNA、RNA又は他の
生物試料をシーケンシングするために使用できる。一部のゲノムシーケンシング機器は、
異なる波長で作動するコヒーレント光又は非コヒーレント光を内部オプティクスを介して
試料上にフォーカスすることによって作動する。このとき試料内に存在する塩基対が蛍光
を発し、その光がシーケンサのオプティクスを介して光センサ上に戻され、その後光セン
サが存在する塩基対のタイプを検出することができる。これらのタイプの機器は内部オプ
ティクスの精密なアライメント及び調整に依存し、熱的影響(例えば、光源及び電子機器
からの熱による)並びに振動又は偶発的なユーザの接触などの機械的影響により生じるコ
ンポーネントのドリフト又はミスアライメントに敏感である。本開示の例はこれらの問題
及び関連する設置及び維持コストの課題をモジュラー方式によって解消する。機能的に関
連する光学コンポーネントをグループ分けし、各グループを予めパッケージ化し、試験し
、モジュラーサブアセンブリとしてアライメントすることができる。各モジュラーサブア
センブリはその後現場交換可能ユニット(FRU)として取り扱うことができ、各モジュ
ラーサブアセンブリは精密アライメント板に取り付けることによってシステム内に設置し
、他のモジュラーサブアセンブリにアライメントすることができる。
【0012】
いくつかの実施形態は、複数のモジュラーサブアセンブリ及び精密取付け板を含む、又
は各モジュラーサブアセンブリが筐体及び筐体に対してアライメントされた複数の光学コ
ンポーネントを含む、システムを提供する。筐体は複数の精密取付け構造部を含み、各精
密取付け構造部が精密取付け板又は隣接するモジュラーサブアセンブリに位置する対応す
る精密取付け構造部に直接結合するため、各モジュラーサブアセンブリを精密取付け板に
機械的に結合することができる。いくつかの例では、ライン発生モジュールは、第1の波
長で作動する第1の光源と、第2の波長で作動する第2の光源と、各光源に所定の角度で
アライメントされたビーム成形レンズとを含む。例えば、第1の波長は緑色又は青色波長
とすることができ、第2の波長は赤色又は緑色波長とすることができる。ビーム成形レン
ズはパウエルレンズとすることができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、エミッション光学モジュールは、光発生モジュールに光学的
に結合された対物レンズと、対物レンズに光学的に結合されたチューブレンズとを含むこ
とができる。対物レンズは所定の距離離れて位置するフローセル上に光をフォーカスする
。対物レンズは長手方向軸に沿って調節することができ、チューブレンズは正確な撮像を
確保するためにチューブレンズ内で長手方向軸に沿って調節し得るレンズコンポーネント
を含むことができる。例えば、レンズコンポーネントはフローセルの1つ以上の表面を撮
像するための対物レンズの調節により生じる球面収差を補正するために動かすことができ
る。
【0014】
いくつかの例では、フローセルは、透光性カバー板と基板とそれらの間に挟まれた液体
を含むことができ、生物試料は透光性カバー板の内面又は基板の内面に位置させることが
できる。例えば、生物試料はDNA、RNA又はシーケンシングすることができる別のゲ
ノム物質とすることができる。
【0015】
フォーカス追跡モジュールはフォーカス追跡光源とフォーカス追跡センサとを含むこと
ができ、その光源は光ビームを発生し、その光ビームをフォーカス追跡センサに到達する
ように複数の光学コンポーネントを通して送ることができる。フォーカス追跡センサはプ
ロセッサ及び機械可読命令が格納された非トランジトリコンピュータ可読媒体に通信可能
に結合することができる。機械可読命令は、実行時に、プロセッサに、フォーカス追跡セ
ンサからの出力信号を受信し、その出力信号を分析して光ビームの一組の特性を決定する
処理を実行させる。いくつかの実施形態では、機械可読命令は、実行時に、更にプロセッ
サに、光学コンポーネントの1つ以上を光ビームの一組の特性が最適になるように再設定
するよう指示する帰還信号を発生する処理を実行させる。モジュラーサブアセンブリの1
つ以上は、現場交換可能ユニットであり得る。精密取付け構造部は、スロット、データム
、タブ、ピン、又は凹状キャビティ、従来既知の他の機械的取付け構造部、又はそれらの
任意の組み合わせを含み得る。
【0016】
いくつかの例では、カメラモジュールは、複数の光センサを含み、光発生モジュールは
複数の光源を含み、各光センサは対応する光源からの光ビームを受信し検出するように向
けることができる。
【0017】
本明細書に開示するシステム及び方法の様々な例を説明する前に、これらのシステム及
び方法を実施し得る環境の例について説明するのが有用である。このような環境の一例は
図1Aに示すような光学システムである。本例の光学システムは領域の画像を取得又は生
成する装置を含み得る。図1に概略示される例は背面照明設計実装の撮像構成を示す。
【0018】
図1Aの例に示されるように、対象試料は試料容器110(例えば、本明細書ではフロ
ーセルとして示されている)の上に置かれ、試料容器110は対物レンズ142の下の試
料台170の上に置かれる。光源160及び関連オプティクスがレーザ光などの光のビー
ムを試料容器110上の選択した試料位置に向ける。試料は蛍光を発し、得られた光は対
物レンズ142により集光され、蛍光を検出するために光検出器140に向けられる。試
料台170は試料容器110上の次の試料位置を対物レンズ142の焦点に位置させるた
めに対物レンズ142と相対的に移動される。試料台110と対物レンズ142の相対移
動は、試料台自体、対物レンズ、光学台全体又はそれらの任意の組み合わせを移動させる
ことによって達成することができる。他の例は撮像システム全体を静止試料の上方で移動
させてもよい。
【0019】
流体配送モジュール又は装置100は試薬(例えば、蛍光標識ヌクレオチド、緩衝剤、
酵素、切断試薬等)の流れを試料容器110に通して排出弁120へ送る。特定の例では
、試料容器110は、試料容器110上の複数の試料位置に核酸配列のクラスタを含むフ
ローセルとして実装することができる。シーケンシングすべき試料は他の任選択要素とと
もにフローセルの基板に付着させることができる。
【0020】
本システムは、必要に応じ試料容器110内の流体の温度の状態を調整し得る温度ステ
ーションアクチュエータ130及び加熱器/冷却器135も備える。カメラシステム14
0は、試料容器110のシーケンシングをモニタし追跡するために含めることができる。
カメラシステム140は、例えばCCDカメラとして実装することができ、フィルタスイ
ッチングアセンブリ145内の様々なフィルタ、対物レンズ142及びフォーカシングレ
ーザ/フォーカシングレーザアセンブリ150と相互作用することができる。カメラシス
テム140はCCDカメラに限定されず、他のカメラ及びイメージセンサ技術を使用する
ことができる。
【0021】
光源160(例えば、必要に応じ複数のレーザを含むアセンブリ内の励起レーザ)又は
他の光源は、光ファイバインタフェース161(必要に応じ1つ以上の再結像レンズ、光
ファイバマウント等を含み得る)を介して試料内の蛍光シーケンシング反応を照明するた
めに含んでよい。図示の例には低ワット数のランプ165、フォーカシングレーザ150
及び逆ダイクロイック185も示されている。いくつかの例において、フォーカシングレ
ーザ150は撮像中ターンオフすることができる。他の例において、別のフォーカス構成
は第2のフォーカシングカメラ(図示せず)を含んでよく、このフォーカシングカメラは
、データ収集と同時に表面から反射される散乱光の位置を測定するために、四分割検出器
、位置敏感検出器(PSD)又は類似の検出器を含んでよい。
【0022】
背面照明装置として示されているが、他の例は対物レンズ142を通して試料容器11
0上の試料に向けられたレーザ又は他の光源からの光を含んでよい。試料容器110は、
最終的には、対物レンズ142に対して試料容器110の相対的な移動及びアライメント
をもたらすように試料台170に取り付けることができる。試料台は3つの方向に移動し
得るように1つ以上のアクチュエータを含み得る。例えば、カーテシアン座標系に関して
、試料台を対物レンズに対してX、Y及びZ方向に移動し得るようにアクチュエータを設
けることができる。これにより試料容器110上の1つ以上の試料位置を対物レンズ14
2と光学的にアライメントすることができる。
【0023】
フォーカス(z軸)コンポーネント175は、本例では、試料容器110に対して光学
コンポーネントの集束方向(一般的にz軸又はz方向と呼ばれる)の位置を制御するため
に含まれている。フォーカスコンポーネント175は、光学台又は試料台又はその両方に
物理的に結合された1つ以上のアクチュエータを含み、撮像処理に適切なフォーカシング
を提供するために、試料台170上の試料容器110を光学コンポーネント(例えば、対
物レンズ142)に対して動かすことができる。例えば、アクチュエータはそれぞれの台
に物理的に結合することができ、例えば機械的、磁気的、流体的又は他の連結又は接触に
よって直接又は間接的に結合することができる。1つ以上のアクチュエータは試料台を同
じ平面(例えば、光軸に直角の水平面又は水平姿勢)に維持しながらz方向に移動させる
ように構成することができる。1つ以上のアクチュエータは台を傾けるように構成するこ
ともできる。これは、例えば試料容器110がその表面の傾きを考慮して動的に水平にな
るように行うことができる。
【0024】
システムのフォーカシングは、対物レンズの焦平面を選択した試料位置で撮像すべき試
料と整列させることであると言える。しかし、フォーカシングは、試料の表示に関する所
望の特性、例えば試験サンプルの画像の所望の鮮明さ又はコントラストなど、を得るため
のシステムの調整とも言える。対物レンズの焦平面の使用可能な被写界深度は小さいかも
しれない(約1μm以下のこともある)ため、フォーカスコンポーネント175は撮像さ
れる表面に密接に追従する。試料容器は機器に固定されるので完全に平坦ではないため、
フォーカスコンポーネント175は、走査方向(本明細書ではY軸方向という)に沿って
移動する間その輪郭に追従するように構成することができる。
【0025】
撮像される試料位置で試験試料から発生する光は1つ以上の検出器140に向けられる
。検出器は、例えばCCDカメラを含み得る。焦点領域から発生する光のみを検出器へ通
すようにアパーチャを含め、位置させることができる。アパーチャは、焦点領域外から発
生する光の成分を除去することによって画像品質を高めるために含めることができる。決
定された発光波長を記録し、漂遊光を除去するために選択可能な複数のエミッションフィ
ルタをフィルタスイッチングアセンブリ145内に含めることができる。
【0026】
様々な例では、試料容器110は1つ以上の基板を含み、その上に試料が与えられる。
例えば、多数の異なる核酸配列を解析するシステムの場合には、試料容器110は1つ以
上の基板を含み、その上にシーケンシングすべき核酸が固定、付着又は結合される。様々
な例では、基板は核酸を付着し得る任意の不活性基板又は基質、例えばガラス表面、プラ
スチック表面、ラテックス、デキストラン、ポリスチレン表面、ポリプロピレン表面、ポ
リアクリルアミドゲル、金表面及びケイ素ウェハなど、を含み得る。いくつかのアプリケ
ーションでは、基板は試料容器110を横切ってマトリクス又はアレイ状に形成された複
数の位置でチャネル又は他の領域内に位置する。
【0027】
図示されていないが、走査システムの動作を制御するためにコントローラを設けること
ができる。コントローラは、システム動作の特性、例えばフォーカシング、台移動、及び
撮像動作など、を制御するように実装することができる。様々な例では、コントローラは
、ハードウェア、アルゴリズム(例えば、機械実行可能命令)、又はそれらの組み合わせ
を用いて実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラは、1
つ以上のCPU又はプロセッサと関連のメモリを含むことができる。別の例として、コン
トローラは、動作を制御するハードウェア又は他の回路、例えばコンピュータプロセッサ
及び機械可読命令が記憶された非トランジトリコンピュータ可読媒体など、を備えること
ができる。例えば、この回路は以下のもの、フィールドプログラマブルゲートアレイ(F
PGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PL
D)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、プログラマブルロ
ジックアレイ(PLA)、プログラマブルアレイロジック(PAL)又は他の類似の処理
装置若しくは回路、の内の1つ以上を含み得る。更に別の例として、コントローラはこの
回路と1つ以上のプロセッサとの組み合わせで構成することができる。
【0028】
この例示的なシステムの文脈でシステム及び方法が時々本明細書に説明されるが、これ
らのシステム及び方法はこの例示的システムの実装可能な一例にすぎない。本明細書を読
めば、当業者なら、本明細書に記載のシステム及び方法はこの及び他のスキャナ、顕微鏡
及び他の撮像システムを用いて実装することができることは理解されよう。
【0029】
本明細書に開示の技術の例はモジュラー光学解析システム及び方法を提供する。図1B
は、例示的なモジュラー光学解析システム180を示す斜視図である。システム180は
複数のモジュラーサブアセンブリを含み得る。例えば、いくつかの例では、システム18
0は4つのサブアセンブリ、即ちライン発生モジュール(LGM)182、フォーカス追
跡モジュール(FTM)184、カメラモジュール(CAM)186、及びエミッション
光学モジュール(EOM)188を備える。本明細書においてLGM、FTM、EOM又
はCAMの文脈で使用されるように、モジュールはハードウェアユニット(例えば、モジ
ュラーサブアセンブリ)を指す。
【0030】
いくつかの例では、LGM182は1つ以上の光源を含み得る。いくつかの実施形態で
は、1つ以上の光源はレーザダイオードなどのコヒーレント光源を含み得る。いくつかの
例では、LGM182は赤色又は緑色波長の光を放射するように構成された第1の光源、
及び緑色又は青色波長の光を放射するように構成された第2の光源を含み得る。LGM1
82は更に、フォーカシング表面、レンズ、反射表面、又はミラーなどの光学コンポーネ
ントを含み得る。光学コンポーネントはLGM182の筐体内に、1つ以上の光源から放
射された光を隣接するモジュラーサブアセンブリに向けてフォーカスするように配置する
ことができる。LGM182の1つ以上の光学コンポーネントは1つ以上の光源から放射
される光を所望のパターンに成形するように構成することもできる。例えば、いくつかの
例では、光学コンポーネントは(例えば、1つ以上のパウエルレンズ、又は他のビーム成
形レンズ、回折又は散乱コンポーネントを用いることによって)光をラインパターンに成
形することができる。光学コンポーネントの1つ以上は1つ以上の他のモジュラーサブア
センブリ内に配置することができる。1つ以上のモジュラーサブアセンブリは1つ以上の
現場交換可能なサブコンポーネントを含むこともできる。例えば、LGM182は、LG
M182から個別に取り外して交換し得る少なくとも1つのレーザモジュールを含むこと
ができる。
【0031】
いくつかの例では、(LGM182に結合された)隣接するモジュラーサブアセンブリ
はEOM188とし得る。LGM182の1つ以上の光源からの光はLGM182から、
LGM182及び/又はEOM188に装着されたインタフェースバッフルを介してEO
M188へと向けることができる。例えば、インタフェースバッフルは、光をその中心部
で通すが外部の光源からの干渉を遮るように成形されたアパーチャとすることができる。
EOM188は、LGM182の1つ以上の光源により励起された蛍光を成形し、方向づ
け及び/又はフォーカスする対物レンズ、チューブレンズ及び/又は他の光学コンポーネ
ントも含むことができる。
【0032】
EOM188を通過する光は、インタフェースポートを通して、他の隣接モジュラーサ
ブアセンブリの1つ、例えばCAM186、へ向けることができる。CAM188は1つ
以上の光センサを含むことができる。いくつかの例では、第1の光センサはLGM182
の第1の光源からの光(例えば赤色又は緑色波長)を検出するように構成することができ
、第2の光センサはLGM182の第2の光源からの光(例えば緑色又は青色波長)を検
出するように構成することができる。CAM186の光センサは筐体内に配置し、2つの
入射光ビームからの光を検出するように構成することができ、2つの入射光ビームは2つ
のセンサのピッチに基づいて所定の距離(例えば、1mm~10mm)だけ離間すること
ができる。いくつかの実施形態では、第1の光センサと第2の光センサは互いに3mm~
8mmだけ離間することができる。これらの光センサは、例えば熱の影響又は機械的クリ
ープによるビームドリフトを許容するために十分な大きさの検出表面を有することができ
る。CAM186の光センサからの出力データはコンピュータプロセッサに送ることがで
きる。コンピュータプロセッサは、その後コンピュータソフトウェアプログラム命令を実
行してデータを分析し、ビームの特性(例えば、フォーカス、形状、強度、パワー、輝度
、位置)をグラフィックユーザインタフェース(GUI)に報告し又は表示し、並びに/
又は、レーザビームを最適にするためにアクチュエータ及びレーザ出力を自動的に制御す
ることができる。ビーム形状及び位置は、システム180の内部オプティクス(例えば、
傾動ミラー、アーティキュレーティングレンズ等)を作動させて最適化することができる
【0033】
FTM184もインタフェースポートを介してEOM188に結合することができる。
FTM184はシステム180内の光学コンポーネントの全てのアライメント及びフォー
カスを検出し分析するための機器を含むことができる。例えば、FTM184は、光源(
例えばレーザ)、オプティクス、及びディジタルカメラ又はCMOSチップなどの光セン
サを含むことができる。レーザは光源光を送出するように構成し、オプティクスは光をシ
ステム180内の光学コンポーネントに向けて通すように構成し、光センサはシステム1
80内の光学コンポーネントを通して送られた光を検出し、データをコンピュータプロセ
ッサに出力するように構成することができる。コンピュータプロセッサは、その後コンピ
ュータソフトウェアプログラム命令を実行してデータを分析し、レーザビームの特性(例
えば、フォーカス、形状、強度、パワー、輝度、位置)をグラフィックユーザインタフェ
ース(GUI)に報告し又は表示し、並びに/又は、レーザビームを最適にするためにア
クチュエータ及びレーザ出力を自動的に制御することができる。いくつかの例では、FT
M184は冷却システム、例えば従来既知の空気又は液体冷却システム、を含むことがで
きる。
【0034】
いくつかの例では、LGM182はより速い走査速度にも適応するためにより高い出力
で作動し得る光源を含むことができる(例えば、LGM182内のレーザは5倍大きい出
力で作動し得る)。同様に、レーザモジュール184の光源も、ナノメータスケールのフ
ォーカス精度を達成するため及びより速い走査速度に適応するために、より高い出力で作
動させる及び/又はより高い解像度の光センサを含むことができる。FTM184の冷却
システムは、従来知られている冷却技術を用いて、高出力レーザからの追加の熱出力を吸
収するように強化することができる。
【0035】
一実施形態では、各モジュラーサブアセンブリは1つ以上の他のモジュラーサブアセン
ブリに、及び/又は精密取付け板190に機械的に結合することができる。いくつかの例
では、精密取付け板190はステージアセンブリ192に機械的に結合することができる
。ステージアセンブリ192は、モーションダンパー、1つ以上のモジュラーサブアセン
ブリ内の1つ以上のコンポーネントを駆動するアクチュエータ、冷却システム、及び/又
は従来既知の他の電子機器若しくは機械コンポーネントを含むことができる。
【0036】
モジュラーサブアセンブリは予め製造し、設定し、内部でアライメントすることができ
る。いくつかの実施形態では、1つ以上のモジュラーサブアセンブリを精密取付け板19
0に結合した後でそれらの自動又は遠隔手動アライメントを可能にするために、制御ユニ
ットをステージアセンブリ192に電気的に結合するとともにユーザインタフェースに通
信可能に結合することができる。各モジュラーサブアセンブリは、システム内の他のモジ
ュラーサブアセンブリのアライメント又は設定を乱すことなく、精密取付け板190から
取り外して別の機能的に同等のモジュラーサブアセンブリと交換することができるように
、現場交換可能ユニット(FRU)とすることができる。
【0037】
各モジュールは、システム180に組み込む前に、予めアライメントされ、予め認定さ
れる。例えば、LGM182の組み立て及び設定は、筐体内への1つ以上のレーザ又はレ
ーザダイオードの機械的な結合及びレーザ又はレーザダイオードを作動させる電子機器の
インストールを含み得る。その後、完成LGM182を試験台上に載置し、作動させて筐
体内のレーザダイオード並びに任意のオプティクス又は他のコンポーネントをアライメン
トさせることができる。LGM筐体は外部取付け構造、例えばLGM182を試験台に整
列させるのみならず、システム180内への取り付け時に精密取付け板190に整列させ
るように構成された取付けピン、データム、ノッチ、タブ、スロット、リッジ、又は他の
突部若しくは凹部など、を含むことができる。いったんLGM182が設定され、試験さ
れると、そのLGM182はシステム182内に取り付けるか、現場交換可能ユニット(
FRU)としてパッケージ化し貯蔵するか、出荷することができる。
【0038】
FTM184、CAM186、又はEOM188などの他のモジュラーサブアセンブリ
は、システム180に取り付ける前に、同様に組み立て、設定し、試験することができる
。各モジュラーサブアセンブリは、必要に応じサブアセンブリ内の内部コンポーネントの
移動を制限するために、機械的な結合方法を用いて組み立てることができる。例えば、コ
ンポーネントは、他のコンポーネント又はモジュラーサブアセンブリの筐体にアライメン
トされたときその移動を止めるためにファスナ又は溶接によって所定の位置にロックする
ことができる。必要に応じ、いくつかのコンポーネントは、精密取付け板190への取り
付け後にそれらの相対方向を調整できるように、関節接合で結合すること又は筐体内で移
動可能にすることができる。例えば、各モジュラーサブアセンブリの相対位置を、所定の
機械的トレランスを用いて(例えば、データムを隣接するモジュラーサブアセンブリ又は
精密取付け板190の受入ノッチに整列させることによって)精密に制御し、システム1
80の全光学アライメントを限定された数の調整可能な自由度(例えば、いくつかの例で
は全体で10より少ない自由度)で可能にすることができる。
【0039】
図1Cは例示的な精密取付け板190を示す斜視図である。精密取付け板190は軽量
で剛性で耐熱性の材料で製造することができる。いくつかの実施形態では、精密取付け板
190は金属(例えば、アルミニウム)、セラミック、又は従来既知の他の剛性材料で製
造することができる。精密取付け板190は、1つ以上のモジュラーサブアセンブリの筐
体又はハウジングに組み込まれた対応する精密アライメント構造部に機械的に結合するよ
うに構成された精密アライメント構造部を含むことができる。例えば、精密アライメント
構造部は、第1の表面(例えば、精密取付け板190の表面)を第2の表面(例えば、モ
ジュラーサブアセンブリの筐体又はハウジングの外面)に整列するように成形された、取
付けピン、データム、タブ、スロット、ノッチ、グロメット、磁石、リッジ、凹部、及び
/又は他の精密取付け構造部を含むことができる。図1Cを参照するに、例示的な精密取
付け板190は、LGM182の筐体の外面に位置する対応する精密取付け構造部を受け
入れ、それに機械的に結合するように構成された複数のLGM精密取付け構造部194を
含むことができる。同様に、精密取付け板190は、EOM188の筐体の外面に位置す
る対応する精密取付け構造部を受け入れ、それに機械的に結合するように構成された複数
のLGM精密取付け構造部196を含むことができる。精密取付け構造部を用いてLGM
182及びEOM188を精密取付け板190上に配置することによって、LGM182
及びEOM188は互いに整列する。その後他のモジュラーサブアセンブリ(例えば、F
TM184及びCAM186)の筐体に位置する精密アライメント構造部をLGM182
又はEOM188の筐体、又は精密取付け板190に位置するそれぞれの精密アライメン
ト構造部に機械的に結合することができる。
【0040】
図1Dは例示的なモジュラー光学解析システムのブロック図を示す。いくつかの例では
、モジュラー光学解析システムはシステム内に配置された2つの光源1650及び166
0を有するLGM1182を含むことができる。光源1650及び1660は、レーザダ
イオードとすることができ、異なる波長のレーザビーム(例えば、赤色、緑色又は青色光
)を出力し得る。レーザ光源1650及び1660から出力される光ビームは1つ又は複
数のビーム成形レンズ1604を通過するように向けることができる。いくつかの例では
、両光源から出力された光ビームを成形するために単一の光成形レンズを使用してよい。
他の例では、各光ビームに対して別個のビーム成形レンズを使用してよい。いくつかの例
では、ビーム整形レンズはパウエルレンズであり、光ビームがラインパターンに成形され
るようになる。
【0041】
LGM1182は更に、単一のインタフェースポートを通してEOM1188へビーム
を向けるように構成されたミラー1002及び半反射ミラー1004を含むことができる
。光ビームはシャッタ素子1006に通してよい。EOM1188は対物レンズ1404
と、対物レンズ1404を長手方向にターゲット1192に近づく又は離れるように動か
すz台1024を含むことができる。例えば、ターゲット1192は液体層1550と透
光性カバー板1504を含むことができ、生物試料は透光性カバー板の内面と液体層の下
に位置する基板層の内面に位置させることができる。z台はその後、光ビームがフローセ
ルの内面上にフォーカスする(例えば、生物試料上にフォーカスされる)ように対物レン
ズを移動することができる。生物試料は、従来知られているように、光学シーケンシング
に応答するDNA、RNA、タンパク質又は他の生物材料とすることができる。
【0042】
EMO1188は、光を対物レンズ1404へ向けるとともに、ターゲット1192か
ら戻る光を通すことができる半反射ミラー1020も含むことができる。いくつかの例で
は、EMO1188はチューブレンズ1406及び補正レンズ1450を含むことができ
る。補正レンズ1450は、正確な撮像を保証するため、例えば対物レンズ1404の移
動に起因する球面収差を補正するために、z台1022を用いて対物レンズ1404に近
づく又はそれから離れるように長手方向に調節することができる。補正レンズ1450及
びチューブレンズ1406を通過した光はその後フィルタ素子1012を通過してCAM
1186に入ることができる。CAM1186は入射光ビームに応答して生物試料から放
出される光を検出するために1つ以上の光センサ1050を含むことができる。
【0043】
いくつかの例では、EOM1188は更に、FTM1184から放出されたフォーカス
追跡光ビームをターゲット1192へ反射し、その後ターゲット1192から戻る光をF
TM1184へ反射して戻す半反射ミラー1018を含むことができる。FTM1184
は、戻されたフォーカス追跡光ビームの特性を検出し、ターゲット1192への対物レン
ズ1404のフォーカスを最適にするための帰還信号を発生するフォーカス追跡光センサ
を含むことができる。
【0044】
図2A及び図2BはEOM188上の精密取付け構造部を示す図である。いくつかの実
施形態では、EOM188はEOM筐体210を含み得る。EOM188はLGM182
、FTM184及びCAM186に機械的に及び光学的に結合することができる(例えば
、EOM188の筐体は他のモジュラーサブアセンブリの各々の筐体に位置するアパーチ
ャに対応及び整列する1つ以上のアパーチャを含み、LGM182及び/又はFTM18
4内の光源(単数又は複数)により発生された光をそれらのアパーチャを通してEOM1
88のオプティクスに送ることができる)。図2Bに示されるように、EOM筐体210
は、FTM184の筐体の外面に位置する対応する精密取付け構造部に整列し機械的に結
合する(例えば物理的に付着する)ように構成されたFTM精密取付け構造部212を含
むことができる。同様に、EOM筐体210は、CAM186の筐体220の外面に位置
する対応する精密取付け構造部に整列し機械的に結合するように構成されたCAM取付け
構造部222を含むことができる。
【0045】
図3A、3B及び3CはFTM184上の精密取付け構造部を示す図である。図3A
参照するに、FTM184はFTM筐体300内に配置された光源及び光センサを含み得
る。FTM筐体300は光源及び光センサを制御するために電子インタフェース302、
304及び306のためのインタフェースポートを含み得る。FTM筐体300は精密取
付け構造部312(例えば、精密取付け板190上の凹部又は所定の位置に機械的に結合
するよう構成された精密取付け脚)も含み得る。FTM筐体300は更に、EOM筐体2
10の外面に位置する対応する精密取付け構造部212に整列し機械的に結合するように
構成された精密取付け構造部314を含むことができる。
【0046】
各モジュラーサブアセンブリの事前組立て、設定、アライメント及び試験、及びその後
のシステムアライメントを支援するための各サブアセンブリの精密取付け板190への取
付けは、所望のトレランスを満たすために要求されるインストール後のアライメント量を
減少することができる。一例では、EOM188と他のサブアセンブリモジュールの各々
との間のポストインストールアライメントは、対応するモジュールポート(例えば、EO
M/FTMポート、EOM/CAMポート、及びEOM/LGMポート)をインタフェー
スし、各モジュラーサブアセンブリの位置(X、Y又はZ軸における)、角度(X、Y又
はZ方向における)、及び回転を手動的に又は自動的に調節してモジュラーサブアセンブ
リを互いにアライメントすることによって達成することができる。自由度のいくつかは、
精密取付け板190及び隣接するモジュラーサブアセンブリに対するモジュラーサブアセ
ンブリの位置及び方向を予め決定する精密アライメント構造部によって制限することがで
きる。システム180の内部オプティクスの調整及びアライメントはその後、モジュラー
サブアセンブリの内部コンポーネントを調節することによって(例えば、X、Y又はZミ
ラー及びレンズのいずれかを傾動又は移動することによって)達成することができる。
【0047】
図4Aは例示的なモジュラー光学解析システムを示す側面図である。図4Aに示される
ように、LGM182及びEOM188は互いにだけでなく、精密取付け板190に機械
的に結合することができる。EOM188は、ミラー408を介してチューブレンズ40
6とアライメントされた対物レンズ404を含むことができ、対物レンズ404は更にL
GM182に光学的に結合され、その結果LGM182により発生された光ビームはLM
G182とEOM188との間のインタフェースバッフルを通過し、対物レンズ404を
通過して光学ターゲットに衝突することができる。ターゲットからの応答光放射はその後
対物レンズ404を通過してチューブレンズ406に入射することができる。チューブレ
ンズ406は、変化した厚さのフローセルの基板又はカバーガラスを通して撮像する対物
レンズにより導入される球面収差を補正するためにz軸方向に調節するように構成された
レンズ要素450を含むことができる。例えば、図4B及び4Cは異なる構成のチューブ
レンズ406を示すブロック図である。図に示されるように、レンズ要素450はビーム
の形状及び光路を調整するために対物レンズに近づく又はそれから離れるように調節する
ことができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、EOM188は、例えばアライメント台192上のアクチュ
エータで制御されるz台に機械的に結合することができる。いくつかの例では、z台は精
密コイルにより調節することができ、且つフォーカスをフローセル上に維持するために対
物レンズ404を調整及び移動し得るフォーカシング機構により駆動することができる。
例えば、フォーカスを制御し調整する信号はFTM184から出力され得る。このz台は
、例えば対物レンズ404、チューブレンズ406及び/又はレンズ素子450を調節す
ることによってEMOSオプティクスをアライメントすることができる。
【0049】
図5A及び5BはFTM184を示す図である。FTM184はFTM/EOMインタ
フェースポートを介してEOM188とインタフェースし得る。図5Aに示されるように
、FTM184から発生し、EOM188のオプティクスを通過する光ビームはフローセ
ル504で反射し得る。本明細書に開示するように、FTM184は、システム180全
域の光学コンポーネントのアライメント及び位置を制御するために、コンピュータプロセ
ッサに帰還信号を与えるように構成することができる。例えば、FTM184は、対物レ
ンズ404を通過しフローセル504で反射する2以上の平行光ビームを用いるフォーカ
ス機構を利用することができる。フローセルの最適フォーカス位置からの移動は反射され
たビームが対物レンズ404から射出する角度に変化をもたらす。この角度はFTM18
4内に位置する光センサにより測定することができる。いくつかの例では、光センサ表面
と対物レンズ404との間の光路の長さは300mm~700mmとすることができる。
FTM184は光センサからの出力信号を用いて帰還ループを始動させ、EOMのz台を
用いて対物レンズ404の位置を調整することによって2以上の平行光ビームのビームス
ポットパターンの横方向間隔を所定の間隔に維持することができる。
【0050】
システム180のいくつかの実施形態はフローセル504の上面及び底面の撮像を補正
する方法を提供する。いくつかの例では、フローセル504は液体の層上に重ねられたカ
バーガラス及び基板を含み得る。例えば、カバーガラスは約100μm~約500μmの
厚さ、液体層は約50μm~約150μmの厚さ、及び基板は約0.5mm~約1.5m
mの厚さとし得る。一例では、DNA試料は液体チャネルの上面及び底面(例えば、基板
の上面及びカバーガラスの底面)に導入することができる。試料を解析するために、入射
光ビームの焦点はz台を移動させることによってフローセル504の様々な深さに(例え
ば、基板の上面又はカバーガラスの底面に)調整することができる。入射ビーム焦点をフ
ローセル504内で変化させるための対物レンズ404の移動は球面収差などの撮像アー
チファクト又は欠陥を導入し得る。これらのアーチファクト又は欠陥を補正するために、
チューブレンズ406内のレンズ素子450は対物レンズ404に近づく又はそれから離
れるように移動させることができる。
【0051】
いくつかの例では、FTM184は、交換可能な内部コンポーネントを持たない単一の
FRUとして構成することができる。レーザなどのFTM内部コンポーネントの寿命及び
信頼性を高めるために、レーザ出力は低減することができる(例えば、5mW未満)。
【0052】
図6及び図7はLGM182及びEOM188を示す図である。図に示されるように、
LGM182はLGM/EOMインタフェースバッフル602を介してEOM188とイ
ンタフェースすることができる。LGM182はシステム180のための光子源である。
1つ以上の光源(例えば、光源650及び660)をLGM182の筐体内に配置するこ
とができる。光源650及び660から発生された光はビーム成形レンズ604に向けら
れ、それを通り、LGM/EOMインタフェースバッフル602を通ってEOM188の
光路に入る。例えば、光源650は緑色レーザとし、光源660は赤色レーザとすること
ができる。いくつかの実施形態では、光源650は青色レーザとし、光源660は緑色レ
ーザとすることができる。レーザは高出力(例えば、3ワット超)で作動するものとし得
る。1つ以上のビーム成形レンズ604は光源から発生された光を所望の形状(例えば、
ライン形状)に成形するよう実装することができる。
【0053】
光源650及び660により発生された光子(例えば、緑色又は青色波長光子及び赤色
又は緑色波長光子)は、DNA内に存在する塩基対の解析を可能にするために、フローセ
ル504に置かれたDNAの蛍光プローブを励起することができる。高速シーケンシング
は高速走査を用い、十分な光子ドーズ量をDNA蛍光プローブに供給してCAM186内
の光センサで検出すべきDNA試料から反応性光子の十分な放出を刺激する。
【0054】
ビーム成形レンズ604はパウエルレンズとすることができ、このレンズはレーザ65
0及び660により放出されるガウス分布光をライン(直線)のような(長さ方向に)均
一なプロフィールに拡大する。いくつかの実施形態では、複数の光ビーム(例えば、赤色
及び緑色の2つの光ビーム)に対して単一のビーム成形レンズ604を使用し、それらの
光ビームをビーム成形レンズ604の前方から異なる所定の角度で(例えば、±1度の何
分の1の小角度で)入射させて各入射レーザビームに対して個別のレーザ光のラインを発
生させることができる。これらの光のラインは、CAM186内の複数の光センサによる
各光ビームに対応する別々の信号の明確な検出を可能にするために、所定の距離だけ離す
ことができる。例えば、緑色光ビーム又は青色光ビームは最終的にCAM186内の第1
の光センサに入射し、赤色光ビーム又は緑色光ビームはCAM186内の第2の光センサ
に入射することができる。
【0055】
いくつかの例では、第1及び第2の光ビームは、それらがビーム成形レンズ604に入
射するとき一致/重畳され、その後広がり始め、それらが対物レンズ404に到達すると
き各別のライン形状になるようにし得る。ビーム成形レンズの位置は、全ビーム形状が光
の切り取りなしに対物レンズ404を通過して十分なビーム形状(例えば、光ビームによ
り投射されるラインの長さ)が得られるようにビーム発散を制御し光ビームの成形を最適
にするために、光源650及び660の近くで又はすぐ傍で、厳しいトレランスで制御す
ることができる。いくつかの例では、ビーム成形レンズ604と対物レンズ404の間の
距離は約150mmより小さい。
【0056】
いくつかの実施形態では、システム180は更に、光学ターゲットを受け入れるポケッ
トを有するモジュラーサブアセンブリを備え得る。本体はアルミニウムにより構成するこ
とができ、約6.0%以下の反射率を有する色素を含む。本体は、その上面にあってポケ
ットを取り囲むインセット部を含み得る。このモジュラーサブアセンブリは更に、インセ
ット部に装着される透明格子層を備え、光学ターゲットの上方に配置し、光学ターゲット
からフリンジギャップだけ離間させることができる。本体は光学ターゲットを受け入れる
ポケットを含み得る。本体は光学ターゲットの下方に位置する拡散ウェルを含み得る。拡
散ウェルは光学ターゲットを通過する励起光を受光し得る。拡散ウェルは約6.0%以下
の反射率を示す色素ベースの仕上げを有するウェル底面を含み得る。
【0057】
システム180のモジュラーサブアセンブリの1つは更に、光検出装置を含み得る。対
物レンズ404は光学ターゲットに向けて励起光を放射し、光学ターゲットからの蛍光放
射を受光することができる。アクチュエータは対物レンズ404を光学ターゲットに近い
関心領域に位置させるように設定され得る。プロセッサはその後、機器の光学アライメン
ト及びキャリブレーションの少なくとも1つと関連して、光学ターゲットからの蛍光放射
を検出するためのプログラム命令を実行することができる。
【0058】
いくつかの例では、対物レンズ404は励起光を光学ターゲットへ向けることができる
。プロセッサは蛍光放射から基準情報を導出することができる。プロセッサは、機器の光
学アライメント及びキャリブレーションの少なくとも1つと関連する基準情報を利用し得
る。光学ターゲットは、対物レンズ404に近接したキャリブレーション位置に永久的に
取り付けることができる。キャリブレーション位置はフローセル504から離してもよい
。固体の本体は蛍光発光物質が埋め込まれた固体母材よりなる基板を意味し得る。固体の
本体は、励起光で照射されたとき蛍光を1つ以上の所定の関心発光バンドで発する量子ド
ットを封入するエポキシ又はポリマの少なくとも1つを意味し得る。
【0059】
図8は、モジュラー光学解析システム800を設置し設定する例示的なプロセスを示す
図である。プロセス800は、ステップ805において、複数の光源とビーム成形レンズ
を第1のサブアセンブリ内に配置することを含み得る。例えば、複数の光源は光源650
及び光源660を含むことができる。第1のサブアセンブリはLGMとすることができ、
このモジュールは、光源が取り付けられ、アライメントされるLGM筐体を含むものとし
得る。ビーム成形レンズはパウエルレンズとすることができ、このレンズもLGM筐体内
に取り付けられ、光源650及び660により発生された光ビームを別々のラインパター
ンに成形するように設定される。
【0060】
プロセス800はまた、ステップ815において、チューブレンズと対物レンズを第2
のサブアセンブリ内に配置することを含み得る。例えば、第2のサブアセンブリはEOM
とすることができ、このモジュールは対物レンズとチューブレンズが取り付けられ、アラ
イメントされるEOM筐体を含むものとし得る。
【0061】
プロセス800はまた、ステップ825において、複数の光センサを第3のサブアセン
ブリ内に配置することを含み得る。例えば、第3のサブアセンブリはCAMとすることが
でき、このモジュールは光センサがアライメントされ、取り付けられるCAM筐体を含む
ものとし得る。これらの光センサはステップ805における各光源に対応するものとし得
る。
【0062】
プロセス800はまた、ステップ835において、フォーカス追跡光源と光センサを第4
のサブアセンブリ内に配置することを含み得る。例えば、第4のサブアセンブリはFTM
とすることができ、このモジュールはフォーカス追跡光源と光センサが取り付けられるF
TM筐体を含むものとし得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、プロセス800は更に、ステップ845において、各サブアセ
ンブリを個別に試験することを含み得る。例えば、試験は、各サブアセンブリの内部コン
ポーネントをサブアセンブリの筐体に対して精密に調整及び/又はアライメントすること
を含み得る。各サブアセンブリはその後、ステップ855において、精密取付け板に機械
的に結合することができる。例えば、精密取付け板は精密取付け板190とすることがで
きる。その後、第4のサブアセンブリ内のフォーカス追跡光源を給電し、第4のサブアセ
ンブリのフォーカス追跡光センサからの出力信号を捕捉することによって、システム全体
をアライメントし調整して光学ターゲットの光学的フォーカスを見つけることができる。
ターゲットからの出力信号は、フォーカス追跡光源により発生された光ビームの特性を分
析し、その結果を1つ以上のサブアセンブリのアクチュエータ又はグラフィックユーザイ
ンタフェースに帰還するように構成されたコンピュータプロセッサに入力し、ビームの形
状、パワー及びフォーカスが最適になるように光学コンポーネントを調整することができ
る。
【0064】
上述したように、様々な例では、アクチュエータを用いて、試料台又は光学台(又はそ
の一部分)のいずれか又は両方を再配置することによって所望のフォーカス設定を達成す
るように試料台を光学台に対して位置させることができる。いくつかの実施形態では、所
望の台を移動させるために圧電アクチュエータを使用することができる。他の例では、所
望の台を移動させるために音声コイルアクチュエータを使用することもできる。いくつか
のアプリケーションでは、音声コイルアクチュエータの使用はその圧電対応部分に比較し
てフォーカシング遅延の短縮をもたらし得る。音声コイルアクチュエータを使用する例で
は、コイルサイズは所望の動きを得るために必要とされる最小のコイルサイズとして選択
することができるため、コイルのインダクタンスも最小にすることができる。コイルサイ
ズの制限及びひいてはそのインダクタンスの制限はより速い反応時間をもたらし、より低
い電圧によるアクチュエータの駆動をもたらす。
【0065】
上述したように、使用するアクチュエータと関係なく、現在の試料位置以外の点からの
フォーカス情報は走査処理のためのフォーカス設定の変化の勾配又は大きさを決定するた
めに使用することができる。この情報は、駆動信号をアクチュエータにより早く供給する
かどうか及び駆動信号のパラメータをどのように設定するかを決定するために使用するこ
とができる。更に、いくつかの実施形態では、アクチュエータのための駆動閾値を決定可
能にするためにシステムを予め較正することができる。例えば、システムは、アクチュエ
ータが不安定にならずに耐えることができる制御出力の最高量(例えば、駆動電流の最大
量)を決定するためにアクチュエータに様々なレベルの駆動信号を供給するように構成す
ることができる。これによりシステムはアクチュエータに供給する最大制御出力量を決定
することが可能になる。
【0066】
本明細書で使用されるように、エンジンという語は、本明細書に開示する技術の1つ以
上の例に従って実行される機能の所定の単位を表現している。本明細書で使用されるよう
に、エンジンはハードウェア、ソフトウェア又はその組み合わせの任意のものを用いて実
装することができる。例えば、エンジンを構成するために、1つ以上のプロセッサ、コン
トローラ、ASIC、PLA、PAL、CPLD、FPGA、論理コンポーネント、ソフ
トウェアルーチン、又は他のメカニズムを実装することができる。実施形態では、本明細
書に記載の様々なエンジンは個別のエンジン又は機能として実装することができ、記載の
特徴は1つ以上のエンジンで部分的に又は全体的に共有することができる。言い換えれば
、本明細書を読んだ後で当業者に明らかになるように、本明細書に記載された様々な特徴
及び機能は任意の所与の用途において実装することができ、且つ1つ以上の個々の又は共
有のエンジンを様々に組み合わせ及び置換して実装することができる。様々な特徴又は機
能の要素は別個のエンジンとして個別に記載され、クレームされるが、当業者であれば、
これらの特徴及び機能は1つ以上の共通のソフトウェア及びハードウェア要素で共有する
ことができること、並びにこのような記載はこのような特徴又は機能を実装するために別
個のハードウェア又はソフトウェアを使用することを要求又は示唆するものではないこと
、を理解するであろう。
【0067】
開示の技術のコンポーネント又はエンジンが全体的に又は部分的にソフトウェアを用い
て実装される場合には、一例において、これらのソフトウェア要素は、それらに関して記
載された機能を実行し得るコンピューティング又はプロセッシングエンジンで作動するよ
うに実装することができる。一つのこのような例示的なコンピューティングエンジンは図
9に示されている。この例示的なコンピューティングエンジン900の文脈で様々な実施
形態が説明される。この技術を他のコンピューティングエンジン又はアーキテクチャを用
いて実装する方法はこの説明を読んだ後で当業者に明らかになる。
【0068】
ここで図9を参照するに、コンピューティングエンジン900は、例えば、デスクトッ
プ、ラップトップ及びノートブックコンピュータ;携帯コンピュータデバイス(PDA、
スマートフォン、セルフォン、パームトップなど);メインフレーム、スパーコンピュー
タ、ワークステーション又はサーバ;又は他の任意のタイプの専用若しくは汎用コンピュ
ータ装置、に見られるコンピューティング又はプロセッシング能力を表すことができ、所
定の用途又は環境に望ましい又はふさわしい。コンピューティングエンジン900は所定
のデバイスに組み込むことができる又はそのデバイスに利用可能であるコンピューティン
グ能力を表すこともできる。例えば、コンピューティングエンジンは他の電子機器、例え
ばディジタルカメラ、ナビゲーションシステム、セルラーフォン、携帯コンピュータ装置
、モデム、ルータ、WAP、端末及びある種のプロセッシング能力を含み得る他の電子機
器など、に見られる。
【0069】
コンピューティングエンジン900は、例えば1つ以上のプロセッサ、コントローラ、
制御エンジン、又は他のプロセッシングデバイス、例えばプロセッサ904を含むことが
できる。プロセッサ904は、汎用又は専用プロセッシングエンジン、例えばマイクロプ
ロセッサ、コントローラ又は他の制御ロジックなど、を用いて実装することができる。図
示の例では、プロセッサ904はバス902に接続されるが、コンピューティングエンジ
ン900の他のコンポーネントとの相互作用を容易にするため又は外部から通信するため
に任意の通信媒体を使用することができる。
【0070】
コンピューティングエンジン900は1つ以上のメモリエンジン(ここでは簡単にメイ
ンメモリ908と称する)を含むことができる。例えば、プロセッサ904で実行される
情報及び命令を記憶するために、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の
ダイナミックメモリを使用することができる。メインメモリ908は、プロセッサ904
により実行される命令の実行中に一時的変数又は他の中間情報を記憶するために使用する
こともできる。コンピューティングエンジン900は同様にバス902に結合されたプロ
セッサ904のための静的情報及び命令を記憶するリードオンリーメモリ(ROM)又は
他の静的記憶装置を含むことができる。
【0071】
コンピューティングエンジン900は、1つ以上の様々な形態の情報記憶機構910も
含むことができ、この情報記憶機構は、例えばメディアドライブ912及び記憶装置イン
タフェース920を含むことができる。メディアドライブ912は、固定又はリムーバブ
ル記憶媒体914をサポートするドライブ又は他のメカニズムを含むことができる。例え
ば、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光デ
ィスクドライブ、CD又はDVDドライブ(R又はRW)、又は他のリムーバブル若しく
は固定メディアドライブを設けることができる。従って、記憶媒体914は、例えば、メ
ディアドライブ912により読み出し、書き込み、又はアクセス可能な、ハードディスク
、フロッピーディスク、磁気テープ、カートリッジ、光ディスク、CD又はDVD、又は
他の固定若しくはリムーバブル媒体を含むことができる。これらの例が示すように、記憶
媒体914はソフトウェア又はデータが格納されたコンピュータ可用記憶媒体を含むこと
ができる。
【0072】
代替例では、情報記憶機構910は、コンピューティングエンジン900へのコンピュ
ータプログラム又は他の命令又はデータのローディングを可能にするための他の同様の手
段を含むことができる。このような手段は、例えば固定又はリムーバブル記憶装置922
及びインタフェース920を含むことができる。このような記憶装置922及びインタフ
ェース920の例として、プログラムカートリッジとカートリッジインタフェース、リム
ーバブルメモリ(例えば、フラッシュメモリ又は他のリムーバブルメモリエンジン)とメ
モリスロット、PCMCIAスロットとカード、及び記憶装置922からコンピューティ
ングエンジン900へソフトウェア及びデータを転送することができる他の固定又はリム
ーバブル記憶装置922とインタフェース920を含むことができる。
【0073】
コンピューティングエンジン900は通信インタフェース924も含むことができる。
通信インタフェース924は、ソフトウェア及びデータをコンピューティングエンジン9
00と外部装置との間で通信可能にするために使用することができる。通信インタフェー
ス924の例として、モデム又はソフトモデム、ネットワークインタフェース(例えば、
イーサネット、ネットワークインタフェースカード、WiMedia、IEEE802.
XX又は他のインタフェース)、通信ポート(例えば、USBポート、IRポート、RS
232ポート、ブルートゥース(登録商標)インタフェース、又は他のポート)、又は他
の通信インタフェースを含むことができる。通信インタフェース924を介して転送され
るソフトウェア及びデータは所定の通信インタフェース924により交換可能の電子的又
は電磁的(光学的も含む)信号又は他の信号で搬送することができる。これらの信号はチ
ャネル928を介して通信インタフェース924に供給することができる。このチャネル
928は信号を搬送することができ、有線又は無線通信媒体を用いて実装することができ
る。チャネルのいくつかの例としては、電話回線、セルラーリンク、RFリンク、光リン
ク、ネットワークインタフェース、ローカル又はワイドエリアネットワーク、及び他の有
線又は無線通信チャネルを含むことができる。
【0074】
本明細書において、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ可用媒体」と
いう用語は、例えば、メモリ908、記憶装置920、媒体914、及びチャネル928
などの媒体を総称するために使用される。これらの及び他の様々な形態のコンピュータプ
ログラム媒体又はコンピュータ可用媒体は、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実
行のためにプロセシング装置へ搬送する処理に従事することができる。媒体に具体化され
たこのような命令は一般に「コンピュータプログラムコード」又は「コンピュータプログ
ラムプロダクト」と呼ばれている(これは、コンピュータプログラムの形で又は他の形で
グループ化することもできる)。実行時に、これらの命令は本明細書で述べたように開示
の技術の特徴又は機能を実行するようにコンピューティングエンジン900をイネーブル
することができる。
【0075】
開示の技術の様々な実施形態を以上に記載したが、それらはほんの一例として提示され
ているにすぎず、限定ではないと理解すべきである。同様に、様々な図が開示の技術の例
示的な構造的又は他の構成を示し得るが、これは開示の技術に含まれ得る特徴及び機能の
理解を助けるためである。開示の技術は図示された例示的な構造又は構成に限定されず、
所望の特徴を様々な代替構造又は構成を用いて実装することができる。実際には、本明細
書に開示の技術の所望の特徴を実装するために別の機能的、論理的又は物理的分割及び構
成を使用し得ることは当業者に明らかである。また、本明細書で表現した以外の多数の種
々の構成エンジン名を様々な区分に与えることもできる。更に、フロー図、操作記述及び
方法請求項に関して、ステップが提示される順序は、その文脈で別段の指示のない限り、
様々な例が列挙された機能を同じ順序で実行するように実装されることを義務付けるもの
ではない。
【0076】
上記のコンセプトのあらゆる組み合わせ(これらのコンセプトが相互に矛盾しなければ
)は本明細書に開示の発明の要旨の一部としてみなせることを理解すべきである。特に、
本開示の終わりに記載される請求の要旨のあらゆる組み合わせは本明細書に開示の発明の
要旨の一部としてみなせる。例えば、開示の技術は様々な例及び実施形態に関して記載し
たが、1つ以上の個々の例に記載した様々な特徴、態様及び機能は、それらが記載された
特定の例への適用に限定されず、単独で又は様々な組み合わせで、開示の技術の1つ以上
の他の例に適用することができ、それらの実施形態が記載されているか否か、及びそれら
の特徴が記載の例の一部として提示されているか否かは問わないことを理解すべきである
。従って、本開示に記載の技術の広さ及び範囲は上述した例のどれにも限定されるべきで
ない。
【0077】
本明細書で使用される用語及び語句及びそれらの変形は、特に別の指示がない限り、オ
ープンエンドとして解釈し、限定と解釈してはならない。その例として、「含む」という
用語は、「制限なしに含む」ことを意味すると解釈すべきであり、「例」という用語は論
じている事項の例示的なアイテムを与えるために使用され、その包括的又は制限的リスト
でなく、「a」又は「an」という用語は「少なくとも1つ」、「1つ以上」などを意味す
ると解釈すべきであり、「既存の」、「伝統的な」、「通常の」、「標準の」、「既知の
」、及び同様の意味の用語などの形容詞は記載のアイテムを所定の期間に制限する又は所
定の時点で利用可能なアイテムに制限するものと解してはならず、現在又は未来の任意の
時点で利用可能であるか知られているかもしれない、既存の、伝統的な、通常の、又は標
準の技術を包括するものと理解すべきである。同様に、本明細書が当業者に明らかである
か知られている技術に言及する場合には、それらの技術は現在又は将来の任意の時点で当
業者に明らかであるか知られていることも含む。
【0078】
「結合」という用語は、直接的又は間接的な接合、接続、締結、接触又は連結を指し、
物理的、光学的、電気的、流体的、機械的、化学的、磁気的、電磁的、通信的又は他の結
合、又はそれらの組み合わせなどの様々な結合の形態を指し得る。1つの形態の結合が指
定されている場合には、これは他の形態の結合が排除されることを意味しない。例えば、
別のコンポーネントに物理的に結合された1つのコンポーネントは2つのコンポーネント
間の(直接的又は間接的な)物理的付着又は接触を指し得るが、他の形態のコンポーネン
ト間の結合、例えば2つのコンポーネントを通信可能に結合する通信リンク(例えば、R
F又は光学リンク)など、を排除しない。同様に、様々な用語自体は相互排他的であるこ
とを意図しない。例えば、特に流体結合、磁気的結合又は機械的結合は物理的結合の一形
態とし得る。
【0079】
いくつかの例における「1つ以上」、「少なくとも」、「限定されないが」又は他の同
様の語句などの解釈を広げる用語又は語句の存在は、このような解釈を広げる語句がない
場合により狭い例を意図する又は必要とすると解釈されないようにしている。「エンジン
」という用語の使用は、エンジンの一部分として記載された又はクレームされたコンポー
ネントまたは機能がすべて1つの共通のパッケージ内に組み込まれることを意味しない。
実際には、エンジンの様々なコンポーネントのいずれか又は全てを、制御ロジックであろ
うと他のコンポーネントであろうと、単一のパッケージ内に組み合わせるか別々に維持す
ることができ、更に複数のグループ又はパッケージに又は複数の場所に分布させることが
できる。
【0080】
更に、本明細書に記載の様々な例が例示的なブロック図、フローチャート及び他の説明
図に関して説明されている。本明細書を読めば、当業者に明らかなように、図示の例およ
びそれらの様々な代替例を実装することができ、図示の例に限定されない。例えば、ブロ
ック図及びそれらの付随説明は特定の構造又は設定を義務づけるものと解釈すべきでない
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9