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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】挟持装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
A61F2/24
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023515226
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021089767
(87)【国際公開番号】W WO2022068188
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】202011051160.0
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022194917.3
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110049494.2
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120100082.2
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522456774
【氏名又は名称】上海捍宇医療科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】戴 宇峰
(72)【発明者】
【氏名】潘 炳躍
(72)【発明者】
【氏名】王 智杰
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-032197(JP,A)
【文献】特表2020-519314(JP,A)
【文献】特表2018-518245(JP,A)
【文献】中国実用新案第202859228(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106175845(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
挟持装置であって、上部挟持アセンブリ(1)と、下部挟持アセンブリ(2)と、ベース(3)と、ロック機構(4)と、拡張アーム(5)と、を含み、前記上部挟持アセンブリ(1)と下部挟持アセンブリ(2)は、数が等しく、かつ、挟持部が形成されるように対応して開閉可能であり、
前記ベース(3)は、ベース体(31)と、前記ベース体(31)の上面に垂直に設けられるベース支柱(32)と、を含み、
前記上部挟持アセンブリ(1)により挟持された前記ロック機構(4)は、底部が前記上部挟持アセンブリ(1)を介して前記ベース体(31)の上面支持されるように、前記ベース支柱(32)に可動に接続され、
前記上部挟持アセンブリ(1)は、下部が前記ロック機構(4)の一方の側面に固定して設けられ、前記下部挟持アセンブリ(2)は、前記上部挟持アセンブリ(1)の下方に位置するように前記ロック機構(4)に可動に接続され、
前記拡張アーム(5)は、下部挟持アセンブリ(2)の挟持底板の両側方向に延在するように前記下部挟持アセンブリ(2)の上部に着脱可能に設けられ、上部挟持アセンブリ(1)と下部挟持アセンブリ(2)とが解放状態から挟持状態へ切り替えるとき、一対の前記拡張アーム(5)は、互いに接近して挟持部の両側の弁膜を挟持することにより、挟持範囲を増加させ、
前記拡張アーム(5)は、変形性を有し、搬送時に圧縮状態となることで、手術時の損傷が低減されるように挟持装置全体が搬送システムに圧縮される、
ことを特徴とする挟持装置。
【請求項2】
前記上部挟持アセンブリ(1)は、形状記憶機能を有する弾性上部挟持板(11)を含み、前記弾性上部挟持板(11)の板体には、少なくとも一つの糸通し孔(12)が形成され、前記下部挟持アセンブリ(2)と対向する前記弾性上部挟持板(11)の一面には、歯状構造、とげ構造又は突起構造を含む粗構造(14)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の挟持装置。
【請求項3】
前記上部挟持アセンブリ(1)は、上部挟持接続底板(13)をさらに含み、前記上部挟持接続底板(13)の両端には、前記弾性上部挟持板(11)がそれぞれ一つずつ設けられ、前記上部挟持接続底板(13)と両端の弾性上部挟持板(11)とは、凹型構造となるように一体的に設けられ、かつ、前記上部挟持接続底板(13)の中間には、上部挟持貫通孔(15)が形成され、二つの前記弾性上部挟持板(11)の下部には、上部挟持熱処理成形プロセスにおいて応力解放の役割を果たす上部挟持ガイドストッパ孔(16)が貫通して形成され、前記上部挟持接続底板(13)の上面は、前記ロック機構(4)の底面に密着して設けられ、前記弾性上部挟持板(11)の下部内側面は、前記ロック機構(4)の外側面に密着して設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の挟持装置。
【請求項4】
形状記憶機能を有する弾性上部挟持板(11)は、あらかじめ設定された拡張角αを有し、かつ、α=30~135°である、
ことを特徴とする請求項2に記載の挟持装置。
【請求項5】
前記下部挟持アセンブリ(2)は、下部挟持底板(21)と、下部挟持底板(21)の両側に位置するように垂直に設けられる下部挟持側板(22)とを含み、前記下部挟持底板(21)と下部挟持側板(22)とにより、上部挟持アセンブリ(1)に係合する収容溝キャビティが形成され、
前記下部挟持側板(22)は、下部に外部拡張板(23)とヒンジ板(24)とが接続され、外部拡張後のヒンジ板(24)を介して前記ロック機構(4)に接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載の挟持装置。
【請求項6】
前記ヒンジ板(24)には、下部挟持アセンブリ(2)とロック機構(4)との接続に用いられるヒンジ孔(25)が貫通して形成され、前記外部拡張板(23)には、連動孔(26)が形成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の挟持装置。
【請求項7】
前記下部挟持底板(21)及び下部挟持側板(22)の上辺において、内側に沿ってフィレット処理し、又は外側に向かって円弧状に延在するフランジにする、
ことを特徴とする請求項5に記載の挟持装置。
【請求項8】
前記ロック機構(4)は、ロックホルダ(41)を含み、前記ロックホルダ(41)の下部には、中空のロック収容キャビティが設けられ、前記ロック収容キャビティの一方の側壁には、ロック機構(4)が前記ベース(3)に位置決めされるように前記ベース支柱(32)に嵌合するための斜面凸台(42)がキャビティ内に突出して設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の挟持装置。
【請求項9】
前記拡張アーム(5)は、ストライプ状又は管状の拡張外枠(51)を含み、前記拡張アーム(5)の形態は、半円環状、二つの半環で接続されたω状、二つの不規則な曲状で突き合わせた半環状、二つの突き合わせた台形又はU字状のうちの一つである、
ことを特徴とする請求項4に記載の挟持装置。
【請求項10】
前記拡張アーム(5)の拡張外枠(51)の内凹箇所には、拡張内ネット(52)が設けられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の挟持装置。
【請求項11】
前記拡張アーム(5)の拡張内ネット(52)の空隙は、逆流体の外径よりも小さい、
ことを特徴とする請求項10に記載の挟持装置。
【請求項12】
前記上部挟持アセンブリ(1)は、前記ロック機構(4)の両側に対向して設けられる二つの弾性上部挟持板(11)を含み、二つの下部挟持アセンブリ(2)が対応して設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の挟持装置。
【請求項13】
前記拡張アーム(5)は、前記下部挟持アセンブリ(2)に接続され、接続形態は、挿着、かしめ、溶接又はねじ接続を含み、前記拡張アーム(5)は、形状記憶機能を有する合金又は分解性高分子材料である、
ことを特徴とする請求項10に記載の挟持装置。
【請求項14】
前記合金は、形状記憶機能を有するニッケルチタン合金、マグネシウム合金を含むがこれらに限定されず、前記高分子材料は、分解性ポリ?L?乳酸を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の挟持装置。
【請求項15】
前記粗構造(14)は、前記弾性上部挟持板(11)の板体の二つの側辺から斜め方向に形成されるジグザグ列若しくはとげ列、又は両側から連続する一本のジグザグ列構造である、
ことを特徴とする請求項2に記載の挟持装置。
【請求項16】
リンク底板(61)と、リンク底板(61)の側辺に垂直するように垂直に設けられるリンク側板(62)と、を含むリンクアーム(6)をさらに含み、前記リンク側板(62)は、下部が前記ベース(3)のベース体(31)に可動に接続され、上部が前記下部挟持アセンブリ(2)の連動孔(26)に接続されることにより、四リンク連動機構が形成され、かつ、リンク底板(61)とリンク側板(62)とにより形成される収容凹溝が、前記下部挟持アセンブリ(2)の下部を収容可能なように前記下部挟持アセンブリ(2)の下部外輪郭に適合する、
ことを特徴とする請求項6に記載の挟持装置。
【請求項17】
前記ロック機構(4)に設けられるように挟持装置の上部中央に位置する閉塞ネット(7)を含み、収縮状態から拡張状態へと変化するように前記閉塞ネット(7)が拡張アーム(5)と連動することにより、中心逆流が低下し、弁葉の応力が低減され、弁葉の損傷が回避される、
ことを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載の挟持装置。
【請求項18】
前記閉塞ネット(7)の拡張状態は、ヘーゼルナッツ形、楕円形、テーパ形、元宝形、枕状、ラッパ状、鞍状、球形、扁球形又は不規則形を含み、前記閉塞ネット(7)は、頂部に搬送システムの係合を便利にする予備孔が設けられ、底部が各ネットの各端部を介してロック機構(4)の外周に接続され、又は底部の収縮端を介してロック機構(4)の頂部に接続される、
ことを特徴とする請求項17に記載の挟持装置。
【請求項19】
前記上部挟持アセンブリ(1)、下部挟持アセンブリ(2)、ベース(3)、ロック機構(4)、拡張アーム(5)、リンクアーム(6)及び閉塞ネット(7)の外面には、生体適合性PET被膜が塗布される、
ことを特徴とする請求項17に記載の挟持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の分野、特に心臓弁膜逆流を治療するための修復システムに関し、具体的には、拡張アームと閉塞ネット付きの挟持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二尖弁は、左房室弁であり、「僧帽弁」とも呼ばれ、左繊維房室輪に位置する。二尖弁の機能は、それ自体の構造の完全性に依存する。通常の二尖弁は、弁輪、弁葉、腱索、乳頭筋で構成され、二尖弁機能の完全性を維持するためには、二尖弁弁輪のサイズが適切であること、弁葉構造が損傷されていないこと、乳頭筋の収縮が腱索を引っ張ることにより弁葉が支持されること、左心室の筋肉収縮が適切な閉鎖力を生じること、及び心室形状と機能が正常であることが要求される。これらの要因は、共同で二尖弁の完全性を決定し、いずれか一つの要因が異常となると二尖弁逆流を引き起こすことがある。したがって、二尖弁逆流(Mitral regurgitation、MRと略称)は最も一般的な心臓弁膜疾患である。
【0003】
近年、科学技術の発展に伴い、国内外の機器メーカーは、二尖弁逆流の治療のための介入機器のバッチを開発した。主にエッジツーエッジ修復技術、弁輪収縮技術、弁輪形成術、腱索植え込み技術等などがある。そのうち、エッジツーエッジ修復技術は、歴史が長く、安全性がよいため、この段階では、他の技術より優れている。そのうち、アボット・ラボラトリーズMitraClipとエドワードPASCALが典型的な代表である。MitraClipは、カテーテルで大腿静脈を穿刺して、心房中隔を穿刺することによりクリップを心房から下に向かって二尖弁の近くに送り、前後弁葉の遊離エッジを挟持して固定し、クリップで二尖弁に二つの孔が形成されるように二尖弁を挟持し、これにより、収縮末期に弁葉を対合させ、逆流を減少させる。エドワードPASCALも同じく大腿静脈を穿刺して、カテーテルで心房中隔を穿刺することによりクリップで二尖弁に二つの孔が形成されるように二尖弁を挟持するが、キャプチャ弁葉を有する。
【0004】
しかしながら、クリップの挟持範囲が限られるが、患者の二尖弁逆流の範囲は広いため、MitraClip、CN211325891Uのエッジツーエッジ修復技術は、クリップで二尖弁を挟持してもクリップの両側及び頂部に逆流漏れの問題がある。また、弁葉の応力は大きいため、複数のクリップを同時に使用する必要がある。その結果、二尖弁修復後の弁膜狭窄率が高くなるため、手術の難易度が増加し、手術のリスクが高まり、医療費も増加する。PASCALは、挟持装置の両側と中央の頂部を閉塞することにより反逆流を実現できるが、当該挟持装置は弾力性のある下部挟持アセンブリ、自己ロック挟持装置であるため、挟持装置の閉鎖力は変動し、閉鎖強度が足りず、体内に植込むと、脱落することがある。
【0005】
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は以下のとおりである。本解決手段の弁膜挟持装置は、両側の拡張アームにより、挟持装置の両側の逆流を効果的に閉塞でき、また、中央領域の閉塞ネットにより、中心逆流が低下し、弁葉の応力が低減され、弁葉の損傷が回避される。機械的ロック式の下部挟持アセンブリがしっかりと閉じられるため、これを用いることにより、体内に埋め込まれた後に挟持装置が脱落しにくい。さらに、当該装置は、二尖弁を修復するために最小限の侵襲的な方法で、大腿静脈を介して心房中隔を穿刺して挟持装置に挿入することができる。当該装置の特徴は、心臓を停止せずに手術を完成でき、有効な二つの孔の構造が形成されるため、手術時間を短縮させ、外傷の程度を減らし、手術の難易度と手術のリスクを減らすことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠点を克服するために、本発明は、従来の挟持装置が両側と中央頂部を同時に閉塞することにより反逆流を実現できないという問題を解決するとともに頑丈なロックを達成する、拡張アームと閉塞ネット付きの挟持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
挟持装置であって、上部挟持アセンブリと、下部挟持アセンブリと、ベースと、ロック機構と、拡張アームと、を含み、前記上部挟持アセンブリと下部挟持アセンブリは、数が等しく、かつ、挟持部が形成されるように対応して開閉可能であり、前記ベースは、ベース体と、前記ベース体の上面に垂直に設けられるベース支柱と、を含み、前記ロック機構は、底部が前記ベース体の上面に当接して支持されるように、前記ベース支柱に可動に接続され、前記上部挟持アセンブリは、下部が前記ロック機構の一方の側面に固定して設けられ、前記下部挟持アセンブリは、前記上部挟持アセンブリの下方に位置するように前記ロック機構に可動に接続され、前記拡張アームは、下部挟持アセンブリの挟持底板の両側方向に延在するように前記下部挟持アセンブリの上部に着脱可能に設けられ、上部挟持アセンブリと下部挟持アセンブリとが作動挟持状態となるとき、前記拡張アームは、隣接又は対向する二つの下部挟持アセンブリ間に位置するように外縁を拡張して挟持部の両側の弁膜を挟持することにより、挟持範囲を増加させ、前記拡張アームは、変形性を有し、搬送時に圧縮状態となることで、手術時の損傷が低減されるように挟持装置全体が搬送システムに圧縮される。
【0008】
好ましくは、前記上部挟持アセンブリは、形状記憶機能を有する弾性上部挟持板を含み、前記弾性上部挟持板の板体には、少なくとも一つの糸通し孔が形成され、前記下部挟持アセンブリと対向する前記弾性上部挟持板の一面には、歯状構造、とげ構造又は突起構造を含む粗構造が設けられる。
【0009】
好ましくは、前記上部挟持アセンブリは、上部挟持接続底板をさらに含み、前記上部挟持接続底板の両端には、前記弾性上部挟持板がそれぞれ一つずつ設けられ、前記上部挟持接続底板と両端の弾性上部挟持板とは、凹型構造となるように一体的に設けられ、かつ、前記上部挟持接続底板の中間には、上部挟持貫通孔が形成され、二つの前記弾性上部挟持板の下部には、上部挟持熱処理成形プロセスにおいて応力解放の役割を果たす上部挟持ガイドストッパ孔が貫通して形成され、前記上部挟持接続底板の上面は、前記ロック機構の底面に密着して設けられ、二つの前記弾性上部挟持板の下部内側面は、前記ロック機構の外側面に密着して設けられる。
【0010】
好ましくは、形状記憶機能を有する弾性上部挟持板は、あらかじめ設定された拡張角αを有し、かつ、α=30~135°である。
【0011】
好ましくは、前記下部挟持アセンブリは、下部挟持底板と、下部挟持底板の両側に位置するように垂直に設けられる下部挟持側板とを含み、前記下部挟持底板と下部挟持側板とにより、上部挟持アセンブリに係合する収容溝キャビティが形成され、前記下部挟持側板は、下部に外部拡張板とヒンジ板とが接続され、外部拡張後のヒンジ板を介して前記ロック機構に可動に接続される。
【0012】
好ましくは、前記ヒンジ板には、下部挟持アセンブリとロック機構との接続に用いられるヒンジ孔が貫通して形成され、前記外部拡張板には、連動孔が形成される。
【0013】
好ましくは、前記下部挟持底板及び下部挟持側板の上辺において、内側に沿ってフィレット処理し、又は外側に向かって円弧状に延在するフランジにする。
【0014】
好ましくは、前記ロック機構は、ロックホルダを含み、前記ロックホルダの下部には、中空のロック収容キャビティが設けられ、前記ロック収容キャビティの一方の側壁には、ロック機構が前記ベースに位置決めされるように前記ベース支柱に嵌合するための斜面凸台がキャビティ内に突出して設けられる。前記ロック機構は、機械的ロックを使用し、下部挟持アセンブリが閉鎖されると、ロック機構がロックされ、ベース支柱がロック機構によりを抱きしめられ、それにより拡張アームの開きが規制される。
【0015】
好ましくは、前記拡張アームは、ストライプ状又は管状の拡張外枠を含み、前記拡張アームの形態は、半円環状、二つの半環で接続されたω状、二つの不規則な曲状で突き合わせた半環状、二つの突き合わせた台形又はU字状のうちの一つであるが、これらに限定されない。
【0016】
好ましくは、前記拡張アームの拡張外枠の内凹箇所には、拡張内ネットが設けられる。
【0017】
好ましくは、前記拡張アームの拡張内ネットの空隙は、逆流体の外径よりも小さい。
【0018】
好ましくは、前記上部挟持アセンブリは、前記ロック機構の両側に対向して設けられる二つの弾性上部挟持板を含み、二つの下部挟持アセンブリが対応して設けられる。
【0019】
好ましくは、前記拡張アームは、前記下部挟持アセンブリに接続され、接続形態は、挿着、かしめ、溶接又はねじ接続を含むが、これらに限定されず、前記拡張アームは、形状記憶機能を有する合金又は分解性高分子材料である。
【0020】
好ましくは、前記合金は、形状記憶機能を有するニッケルチタン合金、マグネシウム合金を含むがこれらに限定されず、前記高分子材料は、分解性ポリーLー乳酸を含む。
【0021】
好ましくは、前記粗構造は、前記弾性上部挟持板の板体の二つの側辺から斜め方向に形成されるジグザグ列若しくはとげ列、又は両側から連続する一本のジグザグ列構造である。
【0022】
好ましくは、前記挟持装置は、リンク底板と、リンク底板の側辺に垂直するように垂直に設けられるリンク側板と、を含むリンクアームをさらに含み、前記リンク側板は、下部が前記ベースのベース体に可動に接続され、上部が前記下部挟持アセンブリの連動孔に接続されることにより、四リンク連動機構が形成され、かつ、リンク底板とリンク側板とにより形成される収容凹溝が、前記下部挟持アセンブリの下部を収容可能なように前記下部挟持アセンブリの下部外輪郭に適合する。
【0023】
好ましくは、前記挟持装置は、前記ロック機構に設けられるように挟持装置の上部中央に位置する閉塞ネットを含み、収縮状態から拡張状態へと変化するように前記閉塞ネットが拡張アームと連動することにより、中心逆流が低下し、弁葉の応力が低減され、弁葉の損傷が回避される。
【0024】
好ましくは、前記閉塞ネットの拡張状態は、ヘーゼルナッツ形、楕円形、テーパ形、元宝形、枕状、ラッパ状、鞍状、球形、扁球形又は不規則形を含み、閉塞ネットは、頂部に搬送システムの係合を便利にする予備孔が設けられ、底部が各ネットの各端部を介してロック機構の外周に接続され、又は底部の収縮端を介してロック機構の頂部に接続される。
【0025】
好ましくは、前記上部挟持アセンブリ、下部挟持アセンブリ、ベース、ロック機構、拡張アーム、リンクアーム及び閉塞ネットの外面には、生体適合性PET被膜が塗布される。
【発明の効果】
【0026】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。本解決手段の弁膜挟持装置は、両側の拡張アームにより、挟持装置の両側の逆流を効果的に閉塞でき、また、中央領域の閉塞ネットにより、中心逆流が低下し、弁葉の応力が低減され、弁葉の損傷が回避される。さらに、当該装置は、二尖弁を修復するために最小限の侵襲的な方法で、大腿静脈を介して心房中隔を穿刺して挟持装置に挿入することができる。当該装置の特徴は、心臓を停止せずに手術を完成でき、有効な二つの孔の構造が形成されるため、手術時間を短縮し、外傷の程度を減らし、手術の難易度と手術のリスクを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の拡張アームと閉塞ネット付きの挟持装置の構造概略図である。
図2】挟持装置の側面図である。
図3】閉塞ネットなしの挟持装置の部分構造概略図である。
図4】閉塞ネットなしの挟持装置の元の状態での概略上面図である。
図5】閉塞ネットなしの挟持装置が圧縮状態での概略上面図である。
図6】キャプチャエリアを拡大した拡張アームの概略図である。
図7】半円環状拡張アームとヘーゼルナッツ形閉塞ネット付きの挟持装置の部分構造分解概略図である。
図8】上部挟持アセンブリが90°近く開いたときの異なる実施例の概略図である。
図9】上部挟持アセンブリ付きの挟持装置の部分構造概略図である。
図10】ベースの下面図である。
図11】拡張アームの異なる実施例の構造概略図である。
図12】閉塞ネットの異なる実施例の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段、および利点をより明確にするために、以下は、本発明の実施例の図面を参照しながら本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、すべての実施例ではなく、本発明の一部実施例である。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得られるすべての実施例は、本発明の保護の範囲に属する。
【0029】
この明細書で使用されている「システム」、「装置」、「ユニット」、及び/又は「モジュール」は、異なるレベルの異なるアセンブリ、素子、部品、部分または組み立てを区別するために使用される方法であることを理解されたい。ただし、他の言葉で同じ目的を達成できる場合、言葉を他の表現に置き換えることができる。
【0030】
本明細書および特許請求の範囲に示されるように、コンテキストが例外的な状況を明確にしない限り、「一」、「一つ」、「1種」、及び/又は「当該」等の単語が単数を指すものではなく、複数形を含むことがある。一般的に言えば、「含む」等の用語は、明確に識別されたステップおよび要素を含めることを示唆するだけであり、これらのステップおよび要素は排他的なリストを構成するものではなく、方法または装置は他のステップまたは要素を含む場合がある。
【0031】
本明細書では、フローチャートを用いて本明細書の実施例に係るシステムによって実行される操作を説明する。前または後の操作が順番に正確に実行されていないこともあることを理解されたい。逆順序に従って、または同時に各ステップを処理することができる。また、他の操作をこれらのプロセスに追加するかまたはこれらのプロセスから一つ又は複数のステップの操作を削除することもできる。
【0032】
図1図12に示すように、拡張アームと閉塞ネット付きの挟持装置であって、挟持装置は上部挟持アセンブリ1と、下部挟持アセンブリ2と、ベース3と、ロック機構4と、拡張アーム5と、リンクアーム6と、閉塞ネット7と、を含む。当該人工心臓弁膜の挟持装置は、低侵襲手術で人体に植込まれた後、二尖弁逆流(MR)を効果的に治療でき、三尖弁逆流(TR)の治療にも適用できる。
【0033】
ここで、前記上部挟持アセンブリ1と下部挟持アセンブリ2は、数が等しく、かつ、挟持部が形成されるように対応して開閉可能である。好ましくは、上部挟持アセンブリ1と下部挟持アセンブリ2はそれぞれ2つのグループ設けられ、ロック機構4の両側に対称的に可動接続されている。もちろん、実際のニーズに応じて複数設置することもできる。
【0034】
下部挟持アセンブリ2、ベース3、ロック機構4、リンクアーム6は四リンク機構を構成し、弁膜挟持装置の開閉をより操作しやすくする。
【0035】
ここで、前記ベース3は、ベース体31と、前記ベース体31の上面に垂直に設けられるベース支柱32と、を含む。ベース体31の側面に2つのベース接続孔33が設けられ、ベース体31の底面にベースねじ穴34が設けられる。
【0036】
前記ロック機構4は、底部が前記ベース体31の上面に当接して支持されるように、前記ベース支柱32に可動に接続され、前記上部挟持アセンブリ1は、下部が前記ロック機構4の一方の側面に固定して設けられ、前記下部挟持アセンブリ2は、前記上部挟持アセンブリ1の下方に位置するように前記ロック機構4に可動に接続される。前記ロック機構4は、機械的ロックを使用し、下部挟持アセンブリ2が閉鎖されると、ロック機構4がロックされ、ベース支柱32がロック機構4により抱きしめられ、拡張アーム5の開きが規制される。
【0037】
ここで、ベース支柱32は、ねじ支柱又はビーズ式支柱(図1図7)等である。
【0038】
拡張アーム5は、下部挟持アセンブリ2の挟持底板の両側方向に延在するように前記下部挟持アセンブリ2の上部に着脱可能に設けられ、上部挟持アセンブリ1と下部挟持アセンブリ2とが作動挟持状態となるとき、前記拡張アーム5は、隣接又は対向する二つの下部挟持アセンブリ2の間に位置するように外縁を拡張して挟持部の両側の弁膜を挟持することにより、挟持範囲を増加させる。前記拡張アーム5は、変形性を有し、搬送時に圧縮状態となることで、手術時の損傷が低減されるように挟持装置全体が搬送システムに圧縮される。
【0039】
また、拡張アーム5は、下部挟持アセンブリ2に一体的に設けられてもよい。
【0040】
前記閉塞ネット7は挟持装置の上部中央にあり、前記ロック機構4に設けられる。収縮状態から拡張状態へと変化するように前記閉塞ネット7が拡張アーム5と連動することにより、中心逆流が低下し、弁葉の応力が低減され、弁葉の損傷が回避される。
【0041】
ここで、上部挟持アセンブリ1は、形状記憶機能を有する弾性上部挟持板11を含み、前記弾性上部挟持板11の板体には、少なくとも一つの糸通し孔12が形成され、前記下部挟持アセンブリ2と対向する前記弾性上部挟持板11の一面には、歯状構造、とげ構造又は突起構造を含む粗構造14が設けられる。粗構造14は、単一歯(図3、7、8及び9)並行又は二重歯並列構造(図6及び図8)である。選択された例において、粗構造14は、弾性上部挟持板11の裏面から垂直に外側に突き出ている間隔がある多くの平板状歯であり、弾性上部挟持板11の外側面から外側に突起して並列した矩形シートまたは矩形歯を形成する。等間隔に設置することは、一端から他端まで間隔が徐々に小さくなったり大きくなったり設置することもできる。粗構造14は、前記弾性上部挟持板11の板体の二つの側辺から斜め方向に形成されるジグザグ列若しくはとげ列、又は両側から連続する一本のジグザグ列構造である。
【0042】
1つの実施例では、粗構造14は、前記弾性上部挟持板11の板体の二つの側辺から斜め方向に形成されるジグザグ列若しくはとげ列である。粗構造14は、挟持中に標的組織への挟持力を改善し、手術中の弁葉キャプチャの安定性を高めるために使用される。粗構造14の突起は、下から上へ長くなったり、短くなったり、変化しないようにしたりしてもよく、長短交互に設定してもよい。
【0043】
ここで、糸通し孔12は、糸を通して引き(ここでさらに説明しない)、手術中に細かく調整するなどために使用される。
【0044】
前記上部挟持アセンブリ1は、前記ロック機構4の両側に対向して設けられる二つの弾性上部挟持板11を含み、二つの下部挟持アセンブリ2が対応して設けられる。
【0045】
上部挟持アセンブリ1は、上部挟持接続底板13をさらに含み、前記上部挟持接続底板13の両端は、前記弾性上部挟持板11がそれぞれ一つずつ設けられ、前記上部挟持接続底板13と両端の弾性上部挟持板11とは、凹型構造となるように一体的に設けられ、かつ、前記上部挟持接続底板13の中間には、上部挟持貫通孔15が形成され、二つの前記弾性上部挟持板11の下部には、上部挟持熱処理成形プロセスにおいて応力解放の役割を果たす上部挟持ガイドストッパ孔16が貫通して形成される。前記上部挟持接続底板13の上面は、前記ロック機構4の底面に密着して設けられ、二つの前記弾性上部挟持板11の下部内側面は、前記ロック機構4の外側面に密着して設けられる。
【0046】
さらに、形状記憶機能を有する弾性上部挟持板11は、あらかじめ設定された拡張角αを有し、かつ、α=30~135°であり、好ましくは90°である。
【0047】
作業中に、弾性上部挟持板11は、2つの独立した制御ラインを介して拡張角αに到達し、弁葉のキャプチャを別々に順次制御する。
【0048】
ここで、前記下部挟持アセンブリ2は、下部挟持底板21と、下部挟持底板21の両側に位置するように垂直に設けられる下部挟持側板22とを含み、前記下部挟持底板21と下部挟持側板22とにより、上部挟持アセンブリ1に係合する収容溝キャビティが形成される。前記下部挟持側板22は、下部に外部拡張板23とヒンジ板24とが接続され、外部拡張後のヒンジ板24を介して前記ロック機構4に接続される。
【0049】
さらに、前記下部挟持底板21及び下部挟持側板22の上辺において、内側に沿ってフィレット処理し、又は外側に向かって円弧状に延在するフランジにする。
【0050】
前記ヒンジ板24には、下部挟持アセンブリ2とロック機構4との接続に用いられるヒンジ孔25が貫通して形成される。前記外部拡張板23には、連動孔26が形成される。
【0051】
挟持をより安定させるために、収容溝キャビティにストライプ状に限定されない突起を設置してもよい。
【0052】
ここで、ベース3のベース体31の形状は、半球体、球冠、弾頭形、対称的な扁尖頭等の構造であってもよい。
【0053】
ここで、ロック機構4は、ロックホルダ41を含み、前記ロックホルダ41の下部には、中空のロック収容キャビティが設けられ、前記ロック収容キャビティの一方の側壁には、ロック機構4が前記ベース3に位置決めされるように前記ベース支柱32に嵌合するための斜面凸台42がキャビティ内に突出して設けられる。さらに、前記ロックホルダ41には、カップリングチャネルが垂直に貫通して形成され、ベース3のベース支柱32は、ロックホルダ41の底部における底板孔411を介して前記カップリングチャネル内に挿入される。
【0054】
さらに、下部挟持アセンブリ2のヒンジ板24は、ロックホルダ41の対応する側面に可動に接続されるように、前記ロックホルダ41の上部挟持アセンブリ1が取り付けられる側面に隣接する側面にロックヒンジ孔が形成される。
【0055】
ビーズ式支柱であるベース支柱32を採用する場合、ロックホルダ41の下端にあるロック収容キャビティに比較的同一平面に2つの斜面凸台42が設けられ、平面凸台であってもよく、ロック機構4が前記ベース3に位置決めされるように、ベース支柱32上のビーズと嵌合して配置される。
【0056】
上記の可動接続には、ヒンジ、枢着などが含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
ここで、拡張アーム5は、ストライプ状又は管状の拡張外枠51を含み、前記拡張アームの形態(図11を参照)は、半円環状(図1図7)、二つの半環で接続されたω状(図5c)、二つの不規則な曲状で突き合わせた半環状(図5a)、二つの突き合わせた台形(図5b)又はU字状(図示せず)のうちの一つである。
【0058】
さらに、図11dを参照すると、前記拡張アーム5の拡張外枠51の内凹箇所には、拡張内ネット52が設けられる。拡張外枠の両端は、下部挟持アセンブリ2、前記リンクアーム6に接続するために使用される。
【0059】
さらに、前記拡張アーム5の拡張内ネット52の空隙は、逆流体の外径よりも小さい。
【0060】
前記拡張アーム5は、前記下部挟持アセンブリ2に接続され、接続形態は、挿着、かしめ、溶接又はねじ接続を含むが、これらに限定される。ここで、前記拡張アーム5は、形状記憶機能を有する合金又は分解性高分子材料である。
【0061】
拡張アーム材料:前記合金は、形状記憶機能を有するニッケルチタン合金、マグネシウム合金を含むがこれらに限定されず、前記高分子材料は、分解性ポリーLー乳酸を含む。
【0062】
挟持装置は、リンク底板61と、リンク底板61の側辺に垂直するように垂直に設けられるリンク側板62と、を含むリンクアーム6をさらに含み、前記リンク側板62は、下部が前記ベース3のベース体31に可動に接続され、上部が前記下部挟持アセンブリ2の連動孔26に接続されることにより、四リンク連動機構が形成され、かつ、リンク底板61とリンク側板62とにより形成される収容凹溝が、前記下部挟持アセンブリ2の下部を収容可能なように前記下部挟持アセンブリ2の下部外輪郭に適合する。
【0063】
前記リンクアーム6は、リンク側板62の下部に形成されたリンクヒンジ孔63、リンク側板62の上部に形成されたリンク連動孔64をさらに含む。
【0064】
2つの前記リンク側板62の下部は、リンクヒンジ孔63を介して前記ベース3の2つのベース接続孔33にヒンジ、枢着等で可動に接続される。
【0065】
同様に、リンクアーム6のリンク底板61とリンク側板62の上辺において、内側に沿ってフィレット処理し、又は外側に向かって円弧状に延在するフランジにして、板辺または端部の組織への損傷が低減される。
【0066】
ここで、閉塞ネット7の拡張状態は、ヘーゼルナッツ形(図1図7及び図12a)、楕円形、テーパ形(図12c)、元宝形、枕状(図12d)、ラッパ状、鞍状、球形(図12b)、扁球形又は不規則形を含む。閉塞ネット7は、頂部に搬送システムを採用して搬送、解放、解離することに便利な搬送システムの係合を便利にする予備孔が設けられる。前記閉塞ネット7は、底部が各ネットの各端部を介してロック機構4の外周に接続され、又は閉塞ネット7の底部の収縮端を介してロック機構4の頂部に接続される。
【0067】
ここでの接続は、溶接、機械構造のロックなどの考える方法を含む。
【0068】
閉塞ネット7は、未使用時又は搬送時に、より小さなシースチューブに入られるように圧縮される。また、閉塞ネット7は、拡張時に閉塞の役割を果たせば、その拡張後の形状がフラット型または楕円形であってもよい。
【0069】
ここで、閉塞ネット7は、好ましくは形状記憶金属織り、熱処理して特定の形状にし、それ自体が支持する半径方向の支持力を有する。
【0070】
したがって、中央に設置された閉塞ネットは、3つの機能がある。(1)中央領域の逆流を減らす。(2)二尖弁の弁膜開放プロセス中の弁葉の応力を軽減する。(3)有効な弁口面積を拡張する。
【0071】
さらに、前記上部挟持アセンブリ1、下部挟持アセンブリ2、ベース3、ロック機構4、拡張アーム5、リンクアーム6及び閉塞ネット7の外面には、生体適合性PET被膜が塗布される。
【0072】
別の実施例において、上部挟持アセンブリ1、下部挟持アセンブリ2、ベース3、ロック機構4、拡張アーム5、リンクアーム6及び閉塞ネット7は、少なくとも部分は、自体がポリエステル、シリコン樹脂、ステンレス鋼、コバルト合金、ニッケルチタン、コバルトクロム合金またはチタン合金などの生体適合性材料で製造され、好ましくはステンレス鋼またはコバルトクロム合金で製造される。
【0073】
別の実施例において、上部挟持アセンブリ1、下部挟持アセンブリ2、ベース3、ロック機構4、拡張アーム5、リンクアーム6及び閉塞ネット7は、金属材料又は金属合金で製造され、金属材料または合金は、ステンレス鋼、コバルト合金、コバルトクロム合金、チタン合金またはニッケルチタン合金などの一般的に使用される植込む用金属から選択される。
【0074】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。上記の実施例は、本発明の技術的概念及び特徴を単に説明するための好適実施例である。その目的は、当業者が本発明の内容を理解して実施することができることにあり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の原理に従って行われる同等の変換又は修正は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11a
図11b
図11c
図11d
図12a
図12b
図12c
図12d