(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/152 20210101AFI20240209BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20240209BHJP
H01M 50/186 20210101ALI20240209BHJP
H01M 50/107 20210101ALI20240209BHJP
【FI】
H01M50/152
H01M50/184 D
H01M50/186
H01M50/107
(21)【出願番号】P 2020563148
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 JP2019049752
(87)【国際公開番号】W WO2020137776
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】P 2018248607
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】弁理士法人河崎特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小平 一紀
(72)【発明者】
【氏名】平野 達也
【審査官】儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-225014(JP,A)
【文献】特開昭63-285856(JP,A)
【文献】実開平06-015258(JP,U)
【文献】実公平01-039407(JP,Y2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0120412(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、前記筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、前記筒部に収容された電極体と、前記開口縁部の開口を封口する封口部材と、前記封口部材を前記電池缶に固定する固定部材と、を備え、
前記封口部材は、端子部と、前記端子部と絶縁された状態で前記端子部の周縁に沿って配置されたアウターリングと、前記開口縁部と前記アウターリングの外周縁部との間に介在する第1のガスケットと、を有し、
前記電極体は第1電極と第2電極とを有し、
前記端子部は前記第1電極と電気的に接続し、
前記電池缶は前記第2電極と電気的に接続し、
前記固定部材は、前記外周縁部および前記開口縁部を介して前記第1のガスケットを前記外周縁部と前記開口縁部とが対向する方向に圧縮している、電池。
【請求項2】
前記端子部と前記アウターリングとの間に第2のガスケットが介在し、前記端子部と前記アウターリングとの間を封止している、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記第1のガスケットおよび前記第2のガスケットは、一体で形成されている、請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記端子部と前記開口縁部の間において、前記アウターリングの前記底部側の内表面が前記第1のガスケットまたは前記第2のガスケットで覆われている、請求項2または3に記載の電池。
【請求項5】
前記アウターリングと、前記第1のガスケットおよび前記第2のガスケットの少なくともいずれか一方とが相互に接合されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の電池。
【請求項6】
前記開口縁部が前記筒部の径方向の外側に突出したフランジ部を有し、
前記第1のガスケットは、前記アウターリングの前記外周縁部と前記フランジ部との間に介在している、請求項1~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
前記固定部材は、
前記外周縁部と前記開口縁部とが対向する方向に延びる側壁部と、
前記側壁部の内周面から前記径方向の内側に向かって延在して前記フランジ部と接する第1リング部と、
前記第1リング部よりも前記アウターリングに近く、前記側壁部の内周面から前記径方向の内側に向かって延在する第2リング部と、を有し、
前記第1リング部と前記第2リング部との間に、前記アウターリングの前記外周縁部、前記第1のガスケット、および前記フランジ部が挟み込まれている、請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記固定部材は、周方向に沿って配された複数の固定部品からなり、
前記固定部品のそれぞれは、
前記側壁部に対応する基部と、
前記第1リング部に対応し、前記基部から前記径方向の内側に向かって延在して前記フランジ部と接する第1庇部と、
前記第2リング部に対応し、前記基部から前記径方向の内側に向かって延在する第2庇部と、を有する、請求項7に記載の電池。
【請求項9】
前記径方向の内側に延在する前記第1庇部および/または前記第2庇部の前記周方向の一方の端部に舌片が設けられ、
前記舌片は、前記周方向に隣接する別の前記固定部品に設けられたノッチと嵌合している、請求項8に記載の電池。
【請求項10】
前記第2庇部の厚みは、前記第1庇部の厚みよりも厚い、請求項8または9に記載の電池。
【請求項11】
前記アウターリングは、厚さ方向に延びる貫通孔を有した板状であり、
前記端子部は、前記貫通孔を塞ぐように配置され、
前記アウターリングは、前記貫通孔側の内周縁部が、前記外周縁部よりも前記底部側に位置する、請求項1~10のいずれか1項に記載の電池。
【請求項12】
前記筒部の前記開口縁部側が縮径されており、
前記固定部材の前記側壁部の内径が、前記筒部の外径の最大値以下である、請求項
7~10のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
前記固定部材は、前記筒部と電気的に接続している、請求項1~12のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
前記固定部材は、前記アウターリングと電気的に接続している、請求項13に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電極体を電池缶に収容後、電池缶の開口を封口する方法としては、特許文献1に示すように、電池ケース(電池缶)の開口付近を内側に縮径して環状の溝を形成後、溝部の上段部上にガスケットおよび封口板を載置し、電池ケースの開口端部をガスケットを介して封口板にかしめてかしめ部を形成する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記溝部およびかしめ部を有する電池は、溝部の上に封口部材が載置され、封口部材の上にガスケットを介してかしめ部が形成されるため、封口板近傍の電池の高さ方向における寸法が大きくなり易い。そのため、電池としてエネルギー密度を高めるのに限界がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一局面は、一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、前記筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、前記筒部に収容された電極体と、前記開口縁部の開口を封口する封口部材と、前記封口部材を前記電池缶に固定する固定部材と、を備え、前記封口部材は、端子部と、前記端子部と絶縁された状態で前記端子部の周縁に沿って配置されたアウターリングと、前記開口縁部と前記アウターリングの外周縁部との間に介在する第1のガスケットと、を有し、前記電極体は第1電極と第2電極とを有し、前記端子部は前記第1電極と電気的に接続し、前記電池缶は前記第2電極と電気的に接続し、前記固定部材は、前記外周縁部および前記開口縁部を介して前記第1のガスケットを前記外周縁部と前記開口縁部とが対向する方向に圧縮している、電池に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、エネルギー密度が高い電池を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る電池の縦断面模式図である。
【
図3】
図1に示す電池の要部を拡大した縦断面模式図である。
【
図4】
図1に示す電池の変形例を示す、要部を拡大した縦断面模式図である。
【
図5】複数の固定部品からなる固定部材の一例を示す斜視図である。
【
図6】
図1に示す電池の製造工程を示す工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る電池は、一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、開口縁部の開口を封口する封口部材と、封口部材を電池缶に固定する固定部材と、を備える。
【0009】
ここで、筒部の両方の端部が向かい合う方向を軸方向とする。また、便宜上、開口縁部から底部に向かう方向を下方向とし、底部から開口縁部に向かう方向を上方向とする。つまり、電池缶を底部が下になるように直立させたときの筒部の軸方向の向きに基づいて、電池の上下方向が定義されるものとする。軸方向に垂直な方向は、横方向あるいは径方向と呼ぶ場合がある。
【0010】
本実施形態の電池では、従来の環状溝(縮径部ともいう)を設ける必要がない。このため、電極体を端子部とより近接して配置する、あるいは、端子部に近接する位置まで電極体の高さを高めることが可能となる。よって、電池のエネルギー密度を高めることができる。
【0011】
封口部材は、端子部と、アウターリングと、第1のガスケットを有する。端子部は、電極体の一方の電極(第1電極)と電気的に接続され得る。また、電池缶は、電極体の他方の電極(第2電極)と電気的に接続され得る。アウターリングは、端子部と絶縁された状態で端子部の周縁に沿って配置され得る。例えば、アウターリングは金属製であり、貫通孔を有する。この場合、端子部は、アウターリングと絶縁された状態で貫通孔を塞いでいる。端子部とアウターリングとの間の絶縁および封止は、第1のガスケットまたは別のガスケットにより行ってもよいし、端子部とアウターリングとの当接部分に絶縁剤を塗布する、あるいは、両部材のうち一方の部材の表面を絶縁加工することにより行ってもよい。
【0012】
第1のガスケットは、開口縁部とアウターリングの外周縁部との間に介在している。固定部材は、外周縁部および開口縁部を介して、第1のガスケットを外周縁部と開口縁部とが対向する方向に圧縮している。これにより、開口縁部と封口部材とが密着して封止される。
【0013】
固定部材は、例えば金属製であり、電池缶の筒部と電気的に接続され得る。これにより、固定部材は電極体の第2電極と電気的に接続され得る。したがって、電池缶と接続する外部端子の電圧を電池の上側(端子部側)から取り出すことが可能になる。
【0014】
電池缶に溝部およびかしめ部を設けた電池では、端子部は電池の一方の電極(例えば、正極)の外部端子として機能し、電池缶は他方の電極(例えば、負極)の外部端子として機能する。しかしながら、他方の電極と接続した電池缶側のかしめ部の平坦性は低い。さらに、かしめ部の外周長と内周長の差が大きくなるとかしめ部に皺が生じ易くなるため、かしめ部の径方向における延在距離を広げても、外部リード線と接続可能な面積を広げることが難しい。このため、他方の電極を電池の上側(端子部側)から引き出すことが難しい。このため、各外部端子に外部リード線をそれぞれ接続する場合、通常、一方の外部リード線は電池の上面から導出され、他方の外部リード線は電池の下面から導出される。この場合、電池の上下方向に配線のための空間が必要となる。
【0015】
これに対して、本実施形態の電池では、固定部材を、電池缶に接続する他方の電極の外部端子として機能させることができる。そのため、両方の電極をともに、電池の上側(端子部側)から集電することができる。よって、各外部端子に接続するリードを配線するための空間(配線空間)は、電池の上側(端子部側)に存在すればよく、配線空間は省スペース化され得る。
【0016】
固定部材は、電池作製途中で電池缶に設けられるかしめ部と異なり、平坦性を有するように加工済みのリング部材(例えば、後述の第2リング部)を用いることができる。このため、リング部材の径方向の寸法を大きくすることにより、リング部材の外周長と内周長の差が大きくなっても固定部材の天面の平坦性が低下することが抑制される。よって、リード接続部の面積を容易に拡張できる。
【0017】
あるいは、固定部材とアウターリングとが電気的に接続し、アウターリングの上面に外部リードを接続してもよい。この場合、固定部材のリング部材を大型化する必要がなくなり、固定部材の小型化が図れる。
【0018】
端子部とアウターリングとの間の封止は、端子部とアウターリングとの間に第2のガスケットを介在させることで行ってもよい。第2のガスケットは、第1のガスケットと別のガスケットであってもよく、第1のガスケットと一体で形成されていてもよい。端子部と開口縁部の間において、アウターリングの底部側の内表面が第1のガスケットまたは第2のガスケットで覆われていてもよい。アウターリングの底部側の内表面の一部に第1のガスケットおよび第2のガスケットで覆われていない領域を有する場合、ガスケット周辺における電池缶の内部と外部を繋ぐ経路は、第1のガスケットと開口縁部との間、第1のガスケットとアウターリングとの間、第2のガスケットとアウターリングとの間、および、第2のガスケットと端子部との間の4通りがあり得る。これに対し、アウターリングの底部側の内表面が第1のガスケットまたは第2のガスケットで覆われている場合、ガスケット周辺における電池缶の内部と外部を繋ぐ経路は、第1のガスケットと開口縁部との間、および、第2のガスケットと端子部との間の2通りに減る。このため、電池の封止における信頼性が高まる。
【0019】
アウターリングとガスケット(第1のガスケットおよび/または第2のガスケット)とは、相互に接合されていてもよい。例えば、アウターリングとガスケットとを一体成型することで、アウターリングとガスケットとが相互に接合された中間部材が得られ、中間部材に端子部を取り付けることで、封口部材が形成される。一体成型の方法としては、インサート成型を用いることができる。この場合、アウターリング、および、アウターリングと接合するガスケットの形状は限定されず、任意の形状に設計できる。アウターリングとガスケットとが一体成型されることで、アウターリングとガスケットとを一部品として取り扱うことができ、電池の部品点数が減るため、電池の製造が容易になる。
【0020】
アウターリングは、必ずしも平板でなくてもよい。例えば、アウターリングの内周縁部(貫通孔側)と外周縁部(開口縁部側)との間に傾斜部分あるいは屈曲部分を設け、内周縁部と外周縁部の間に段差を設けてもよい。内周縁部が、外周縁部よりも底部側に(下方に)位置するように、アウターリングを傾斜または屈曲させてもよい。これにより、端子部を、より底部側に配することができ、低背化が容易となる。
【0021】
固定部材を用いて開口縁部と封口部材との間を密閉する方法として、例えば、開口縁部に筒部の径方向の外側に突出したフランジ部を形成してもよい。この場合、第1のガスケットが、アウターリングの外周縁部とフランジ部との間に介在して、固定部材によって圧縮され得る。なお、開口縁部のフランジ部は筒部の軸に対して垂直に突出している必要はない。また、アウターリングと第1のガスケットとフランジ部が重なる方向が軸と平行である必要はない。
【0022】
より具体的には、例えば、固定部材は、外周縁部と開口縁部とが対向する方向に延びる筒状の側壁部と、側壁部の内周面から径方向の内側に向かって延在してフランジ部と接する第1リング部と、第1リング部よりもアウターリングに近く、側壁部の内周面から径方向の内側に向かって延在する第2リング部と、を有してもよい。この場合、筒部の軸を含む断面において、固定部材の断面形状はU字形状である。例えば、第1リング部と第2リング部との間の距離を、アウターリングと無圧縮状態の第1のガスケットとフランジ部の積層体における積層方向の寸法より小さくしておき、且つ、第1リング部と第2リング部との間に、アウターリングの外周縁部、第1のガスケット、およびフランジ部を挟み込むことで、第1のガスケットが圧縮され、第1のガスケットの反発力により開口縁部と封口部材との間が密閉され得る。この場合、固定部材による開口縁部と封口部材との間の封止は、封口部材を開口縁部に戴置した電池を固定部材に圧入することで行われ得る。
【0023】
第2リング部(または、後述する固定部品の第2庇部)における径方向の寸法は、第1リング部(または、後述する固定部品の第1庇部)の径方向の寸法より大きくてもよい。これにより、電池として径方向におけるデッドスペースを抑制しながら、固定部材における外部リードとの接合面の面積を広げることができる。
【0024】
固定部材は、電池缶の周方向の少なくとも一部を囲うように設けられていればよい。そのため、無欠の筒状である必要はなく、軸方向から見て、C字状に延在するように側壁部を形成してもよい。側壁部と同様に、第1、第2リング部も無欠の環状である必要はない。
【0025】
また、固定部材による開口縁部と封口部材との間の封止方法は、上記に限定されない。固定部材が、アウターリングの外周縁部、第1のガスケット、およびフランジ部を挟み込んだ後で、第1リングおよび/または第2リング部を変形させることで封止を行ってもよい。このとき、第2リング部(または、後述する第2庇部)より第1リング部(または、後述する第1庇部)を優先的に変形させてもよい。これにより、第2リング部の平坦性を維持しながら、アウターリング、第1のガスケット、フランジ部を押圧することができる。なお、第2リング部より第1リング部を優先的に変形させるとは、例えば、第2リング部より第1リング部の方が径方向に延びる直線とのなす角が大きい場合をいう。
【0026】
さらに、第2リング部(または、後述する第2庇部)は、第1リング部(または、後述する第1庇部)より厚くてもよい。この場合、第2リング部は第1リング部より剛性が高く、第2リング部は第1リング部よりも変形し難くなる。また、第1リング部(または、後述する第1庇部)は、側壁部(または、後述する基部)より薄くてもよい。この場合、第1リング部は変形が容易になる。これにより、第1リングおよび/または第2リング部を変形させることで封止を行う場合において、第2リング部の変形が抑制され、第2リング部の平坦性を維持できる。
【0027】
また、第1リング部(または、後述する第1庇部)の径方向の先端部分において、径方向における内側(端子部側)が、径方向における外側(側壁部側)よりも、第2リング部(または、後述する第2庇部)までの距離が大きくなるように、第1リング部の第2リング部との対向面がテーパー面を有する、あるいは、先端部分が屈曲していてもよい。これにより、第1リング部と第2リング部の間にアウターリング、ガスケット、フランジ部を差込み易くなる。
また、第1リング部とフランジ部との間、および/または、第2リング部とアウターリングとの間に溶接による接合を形成してもよい。溶接の方法としては、レーザー溶接などが挙げられる。
【0028】
固定部材は、周方向に沿って配された複数の固定部品で構成されていてもよい。固定部品のそれぞれは、例えば、側壁部に対応する基部と、固定部材の第1リング部に対応し、基部から径方向の内側に向かって延在してフランジ部と接する第1庇部と、第2リング部に対応し、基部から径方向の内側に向かって延在する第2庇部と、を有する。固定部品のそれぞれについて、筒部の軸を含む断面における断面形状はU字形状である。
第1庇部と第2庇部との間に、アウターリングの外周縁部、第1のガスケット、およびフランジ部を挟み込むことで、周方向の一部において、開口縁部と封口部材との間が封止される。開口縁部の全周に渡って、複数の固定部品を隣接して配置することで、開口縁部と封口部材との間の全周が封止されることができる。
【0029】
固定部材が複数の固定部品から構成されている場合、隣接する固定部品どうしを所定の間隔が形成されるように設けてもよい。このとき、周方向において隣接する固定部品どうしの隙間部分は、固定部材とは別の方法(例えば溶接接合など)で封止してもよい。また、複数の固定部品により、アウターリングと電池缶との間に所定以上の封止の信頼性が得られる場合は、上記隙間部分に別途封止のための処理を行わなくてもよい。
【0030】
また、一定以上の封止の信頼性を得られるのであれば、開口縁部と封口部材との合間の全周を封止しなくてもよい。また、基部(または側壁部)は、アウターリングの外周縁、および、フランジ部の外周縁より外側に設けられていてもよい。これにより、アウターリングに向かって固定部品を近づけていくことで、固定部品でアウターリングなどを挟むことができる。この場合、アウターリング、第1のガスケット、フランジ部が互いに所定の位置から外れて重なりあったとしても、そのずれを吸収して封止を行うことができる。
【0031】
径方向の内側に延在する第1庇部および/または第2庇部の周方向の端部には、舌片および/またはノッチが設けられていてもよい。例えば、第1庇部および/または第2庇部の周方向の一方の端部に舌片を設け、隣接して配置される別の固定部品の周方向の端部にノッチを設けてもよい。舌片とノッチは互いに対応する形状であり、舌片により形成される凸部分の輪郭形状と、ノッチにより形成される凹部分の輪郭形状は略同一である。この場合に、複数の固定部品を隣接して配置すると、一方の固定部分の舌片が他方の固定部分のノッチに嵌合する。これにより、複数の固定部品同士が結合し、全体で筒状の固定部材が形成され得る。これにより、隣接する固定部品の間に周方向の隙間が介在することを抑制し、開口縁部と封口部材との間の密閉性を高めることができる。また、第1庇部および/または第2庇部の周方向の端部の輪郭が一方向に延びた直線である場合と比べて、舌片またはノッチが設けられている場合、隣接する固定部品どうしの境界の形状が複雑になり、固定部品に押圧されているアウターリング、第1のガスケット、およびフランジ部の間の侵入経路を複雑にすることができる。このため、電池としての気密性が高まる。
【0032】
例えば、第1庇部および/または第2庇部の周方向の一方の端部に舌片を設け、周方向の他方の端部にノッチを設けてもよい。この場合、同一構成の固定部品を複数結合して固定部材を得ることができ、部品点数を削減できる。
【0033】
なお、舌片およびノッチの両方が、第1庇部および/または第2庇部の周方向の一方の端部に設けられていてもよい。その場合、隣接する固体部材の第1庇部および/または第2庇部の周方向の他方の端部には、上記一方の端部の舌片に対応するノッチ、および、上記一方の端部のノッチに対応する舌片の両方が設けられる。また、基部の周方向の端部に、舌片および/またはノッチが設けられていてもよい。
【0034】
また、嵌合する舌片部とノッチ部とが、それぞれ、フランジ部とアウターリングとが向かい合う方向において互いに対向する部分を有していてもよい。この場合、上記向かい合う方向において、圧縮されたガスケットの反発力が対向部分に加わることにより、嵌め合う舌片部とノッチ部との間の隙間を低減し易くなり、気密性が高くなる。なお、上記フランジ部とアウターリングとが向かい合う方向において互いに対向する部分を有する構成として、嵌合する舌片部とノッチ部の端面がそれぞれ、上記向かい合う方向に垂直な方向から傾いている構成や、第1庇部および/または第2庇部の厚さ方向において段部を有している構成が挙げられる。
【0035】
筒部の開口縁部側が縮径されていてもよい。すなわち、開口縁部における筒部の外径が、開口縁部を除く筒部の外径より小さく形成されていてもよい。固定部材の側壁部の内径が、筒部の外径の最大値以下であってもよい。これにより、固定部材の側壁部の外径が筒部の底部側における外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくすることができる。なお、この場合の縮径部は、従来の環状溝と異なり、端子部の封止に用いられるものではないため、縮径部の内径は従来の環状溝よりも大きくしてよい。
【0036】
以下、本発明の実施形態に係る電池について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0037】
図1は、本実施形態に係る電池10の縦断面模式図である。
図2は同電池の斜視図である。
図3は、
図1において、開口縁部110の近傍を拡大した模式的な断面図である。
図1~
図3では、電池の筒部、特に開口縁部110近傍の状態が強調して描かれている。また、端子部310、ガスケット320(340、350)、アウターリング330、固定部材360等の構成部材の各要素間の寸法比は、実際の寸法比と一致しない場合がある。これは以降の図面についても同様である。
【0038】
電池10は、円筒型であり、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300とを具備する。電池缶100は、電極体200を収容する筒部120と、底部130と、を有する。筒部120は、その一方の端部に開口縁部110を有し、他方の端部は底部130によって閉じられている。筒部120は、開口縁部110と、電極体を収容する収容部150とを含む。開口縁部110の開口は、封口部材300により閉じられている。
【0039】
封口部材300は、端子部310と、ガスケット320と、アウターリング330と、を有する。アウターリング330は、厚さ方向に延びた貫通孔を有した板状であり、外周縁部331と、内周縁部332とを有する。
【0040】
端子部310は、例えば円盤状であり、防爆機能を有する。具体的には、端子部310は、構造的強度を確保するための厚肉の周縁部311および中央領域312と、防爆機能を発揮する薄肉部313とを具備する。薄肉部313は、周縁部311と中央領域312との間の領域に設けられる。中央領域312の内側面には、電極体200を構成する正極または負極から導出されたリード線210の端部が接続されている。よって、端子部310は一方の端子機能を有する。周縁部311、中央領域312、薄肉部313の外表面は、略同一平面上にある。
【0041】
周縁部311は、底部130側(内側)に配された内側周縁部311aと、底部130と反対側(外側)に配され、外表面を有する外側周縁部311bを有する。
【0042】
図1の例では、薄肉部313は、中央領域312から周縁部311に向かうほど厚みが薄く、周縁部311との境界位置で最も薄くなるように形成されている。このため、電池缶100の内圧が上昇すると、端子部310が外方に向けて盛り上がり、周縁部311と薄肉部313との境界部に張力による応力が集中し、境界部から破断が生じる。その結果、電池缶100の内圧が開放され、電池10の安全性が確保される。
【0043】
ガスケット320は、開口縁部110と端子部310との間を封止する。ガスケット320は、例えば、離間して配置された第1のガスケット340、および、第2のガスケット350からなる。第1のガスケット340は、開口縁部110とアウターリングとの間を封止する。第2のガスケット350は、端子部310とアウターリング330との間を封止する。第2のガスケット350は、アウターリング330の内周縁部332の上方を覆う外側リング部と、アウターリング330の内周縁部332の下方を覆う内側リング部と、外側リング部と内側リング部とを繋ぐ中継リング部とを有する。例えば、外側リング部、内側リング部および中継リング部は一体化された成型体である。なお、本発明の効果を奏するにあたって、防爆機能は必須ではない。
【0044】
アウターリング330は、貫通孔を有する。貫通孔は、端子部310により塞がれている。端子部310の内側周縁部311aおよび外側周縁部311bが、アウターリング330の内周縁部332を覆う第2のガスケット350を軸方向に挟み込んでいる。これにより、端子部310とアウターリング330の間の絶縁および封止が第2のガスケット350を介して行われている。
【0045】
第1のガスケット340は、アウターリング330の外周縁部331と、開口縁部110に形成された径方向の外側に突出するフランジ部110Aとの間に介在している。固定部材360によって、第1のガスケット340は、外周縁部331およびフランジ部110Aを介して圧縮されている。これにより、開口縁部110とアウターリング330の間の封止が第1のガスケット340を介して行われている。
【0046】
アウターリング330は、第1のガスケット340および/または第2のガスケット350と、相互に接合されていてもよい。例えば、アウターリング330と第1のガスケット340および/または第2のガスケット350とを一体成型することで、アウターリング330と第1のガスケット340および/または第2のガスケット350とが相互に接合された封口部材が得られる。一体成型の方法としては、インサート成型を用いることができる。この場合、アウターリング330、第1のガスケット340、および第2のガスケット350の形状は限定されず、任意の形状に設計できる。また、アウターリング330と第1のガスケット340および/または第2のガスケット350とを一部品として取り扱うことができ、電池の製造が容易になる。
【0047】
固定部材360は、例えば、側壁部361と、第1リング部362と、第2リング部363と、を有する。側壁部361は、筒状であり、アウターリング330の外周縁部331と開口縁部110とが対向する方向に延びている。第1リング部362は、側壁部361の内周面から径方向の内側に向かって延在してフランジ部110Aと接する。第2リング部363は、第1リング部362よりもアウターリング330側で、側壁部361の内周面から径方向の内側に向かって延在している。第1リング部362および第2リング部363は、アウターリング330の外周縁部331、第1のガスケット340、および、フランジ部110Aを、第1のガスケット340が圧縮された状態で挟み込んでいる。
【0048】
アウターリング330は、外周縁部331と内周縁部332との間において屈曲しており、内周縁部332が外周縁部331よりも底部130側に位置している。これにより、
図1に示すように、外部端子と接続される端子部310の外表面の位置を、固定部材360の第2リング部363の外表面の位置よりも下方にすることが可能である。
【0049】
図1の例では、アウターリング330は、外周縁部331において、固定部材360の第2リング部363と電気的に接続している。しかしながら、第2リング部363と外周縁部331との間に第1のガスケット340または第2のガスケット350が介在していてもよい。
【0050】
固定部材360は導電性であり、電池缶100と同じ極性を有する。よって、固定部材360には、端子部310とは極性が異なる他方の端子機能を持たせることができる。そのため、電池10の両方の電極を、ともに封口部材300の上面から集電することができる。例えば、固定部材360の第2リング部363に第1外部リード線を接続し、端子部310の中央領域312の外表面に第2外部リード線を接続することができる。
【0051】
開口縁部110は、収容部150に対して縮径されていてもよい。これにより、収容部150の外径に対する固定部材360の側壁部361の外径の張り出し量を抑制できる。側壁部361の内径が収容部150の外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくしてもよい。なお、本実施形態では、非収容部160が縮径されているものの、溝入れにより縮径部を形成する従来の構成と比べると、縮径に伴う電極体の配置スペースの減少は抑制される。よって、高エネルギー密度の電池を実現できる。
【0052】
図4に、電池10の変形例を示す。
図4は、本実施形態に係る電池11について、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池11では、第1のガスケット340と第2のガスケット350は一体で形成され、全体で1つのガスケット320となっている。ガスケット320は、開口縁部110の最も内周側の位置X1から端子部310の最も外周側の位置(内側周縁部311aの端部)X2の間において、アウターリング330の底部側の内表面の全面を覆っている。これにより、ガスまたは電解液はガスケット320と接触し得るが、アウターリング330と直接接触することはない。電池缶の内部と外部とが通じ得る隙間は、端子部310とガスケット320との間、および、開口縁部110とガスケット320との間のみである。これにより、アウターリングを伝ってガスおよび/または水分が出入りすることが抑制される。よって、電池の気密性が高まる。
【0053】
図3および
図4では、第2リング部363は、第2のガスケット350の上面を覆う位置まで筒部の径方向の内側に向かって(内周方向に)延在し、アウターリング330の天面(外周縁部331の上面)を覆っている。しかしながら、径方向において第2リング部363と第2のガスケット350が離間し、アウターリング330の天面が電池10の上面において露出していてもよい。
【0054】
図5に、固定部材360を複数の固定部品で構成した例を示す。
図5の例では、固定部材360は、二つの固定部品360Aおよび360Bからなる。
図5(A)は、固定部品360Aおよび360Bを結合し、固定部材360を形成した状態の斜視図である。
図5(B)は、固定部品360Aと360Bとが分離された、固定部材360を形成する前の状態の斜視図である。
【0055】
固定部品360Aおよび360Bは、それぞれ、リング形状に形成された固定部材360の半円部分である。固定部品360Aは、固定部材360の側壁部361に対応する基部361Aと、固定部材360の第1リング部362に対応する第1庇部362Aと、固定部材360の第2リング部363に対応する第2庇部363Aと、を備える。固定部品360Bは、固定部材360の側壁部361に対応する基部361Bと、固定部材360の第1リング部362に対応する第1庇部362Bと、固定部材360の第2リング部363に対応する第2庇部363Bと、を備える。
【0056】
第1庇部362Aおよび362Bの周方向の一方の端部には、舌片364が設けられているとともに、他方の端部にはノッチ365が設けられている。同様に、第2庇部363Aおよび363Bの周方向の一方の端部には、ノッチ365が設けられているとともに、他方の端部には舌片364が設けられている。舌片364とノッチ365は互いに対応する輪郭形状である。第1庇部362Aの舌片364が第1庇部362Bのノッチ365と嵌合し、第1庇部362Bの舌片364が第1庇部362Aのノッチ365と嵌合することで、固定部品360Aと360Bとが結合し、固定部材360が得られる。このとき、第2庇部363Aの舌片364も第2庇部363Bのノッチ365と嵌合し、第2庇部363Bの舌片364も第2庇部363Aのノッチ365と嵌合する。
【0057】
図6に、本実施形態に係る電池10の製造方法の一例を示す。
図6(A~D)は、電池10の工程断面図である。
【0058】
まず、
図6(A)に示すように、ガスケット320およびアウターリング330が端子部310に取り付けられた封口部材300を、ガスケット320の外周縁部(内側リング部)をフランジ部110Aに重ねるようにして、開口縁部110に戴置する。戴置後の状態が
図6(B)に示されている。
【0059】
次に、
図6(C)に示すように、固定部品360Aに、アウターリング330、ガスケット320、および開口縁部110を、電池の径方向から嵌合する。同様に、固定部品360Bに、アウターリング330、ガスケット320、および開口縁部110を、径方向において固定部品360Aと反対側から嵌合する。これにより、
図6(D)に示す電池が得られる。
【0060】
電池缶100の材質は特に限定されず、鉄、および/または鉄合金(ステンレス鋼を含む)、銅、アルミニウム、アルミニウム合金(マンガン、銅などの他の金属を微量含有する合金など)、などが例示できる。端子部310、アウターリング330、および固定部材360の材質も特に限定されず、電池缶100と同じ材質を例示することができる。
【0061】
ガスケット320(第1のガスケット340および第2のガスケット350)の材質は限定されないが、例えば、一体成型が容易な材料として、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレン(PE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)などを用いることができる。
【0062】
次に、リチウムイオン二次電池を例に、電極体200の構成について例示的に説明する。
円筒型の電極体200は、捲回型であり、正極と負極とをセパレータを介して渦巻状に捲回して構成されている。正極および負極の一方には内部リード線210が接続されている。内部リード線210は、端子部310の中央領域312の内側面に溶接等により接続される。正極および負極の他方には、別のリード線が接続され、別のリード線は電池缶100の内面に溶接等により接続される。なお、電池缶100の底部130と電極体200との間には別の絶縁板(下部絶縁板)を設けてもよい。この場合、別のリードは別の絶縁板を迂回するよう延びるか、上記別の絶縁板に形成される貫通孔に挿通されるように延びてもよい。
【0063】
(負極)
負極は、帯状の負極集電体と、負極集電体の両面に形成された負極活物質層とを有する。負極集電体には、金属フィルム、金属箔などが用いられる。負極集電体の材料は、銅、ニッケル、チタンおよびこれらの合金ならびにステンレス鋼からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。負極集電体の厚みは、例えば5~30μmであることが好ましい。
【0064】
負極活物質層は、負極活物質を含み、必要に応じて結着剤と導電剤を含む。負極活物質層は、気相法(例えば蒸着)で形成される堆積膜でもよい。負極活物質としては、Li金属、Liと電気化学的に反応する金属もしくは合金、炭素材料(例えば黒鉛)、ケイ素合金、ケイ素酸化物、金属酸化物(例えばチタン酸リチウム)などが挙げられる。負極活物質層の厚みは、例えば1~300μmであることが好ましい。
【0065】
(正極)
正極は、帯状の正極集電体と、正極集電体の両面に形成された正極活物質層とを有する。正極集電体には、金属フィルム、金属箔(ステンレス鋼箔、アルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔)などが用いられる。
【0066】
正極活物質層は、正極活物質および結着剤を含み、必要に応じて導電剤を含む。正極活物質は、特に限定されないが、LiCoO2、LiNiO2のようなリチウム含有複合酸化物を用いることができる。正極活物質層の厚みは、例えば1~300μmであることが好ましい。
【0067】
各活物質層に含ませる導電剤には、グラファイト、カーボンブラックなどが用いられる。導電剤の量は、活物質100質量部あたり、例えば0~20質量部である。活物質層に含ませる結着剤には、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ゴム粒子などが用いられる。結着剤の量は、活物質100質量部あたり、例えば0.5~15質量部である。
【0068】
(セパレータ)
セパレータとしては、樹脂製の微多孔膜や不織布が好ましく用いられる。セパレータの材料(樹脂)としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが好ましい。セパレータの厚さは、例えば8~30μmである。
【0069】
(電解質)
電解質にはリチウム塩を溶解させた非水溶媒を用い得る。リチウム塩としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、イミド塩類などが挙げられる。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトンなどの環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
【0070】
上記では、リチウムイオン二次電池を例として説明したが、本発明は、一次電池か二次電池かを問わず、封口部材を用いて電池缶の封口を行う電池において利用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明に係る電池は、種々の缶型の電池に利用可能であり、例えば携帯機器、ハイブリッド自動車、電気自動車等の電源として使用するのに適している。
【符号の説明】
【0072】
100:電池缶
120:筒部
110:開口縁部
110A:フランジ部
150:収容部
130:底部
200:電極体
210:内部リード線
300:封口部材
310:端子部
311a:内側周縁部
311b:外側周縁部
312:中央領域
313:薄肉部
320:ガスケット
340:第1のガスケット
350:第2のガスケット
330:アウターリング
331:外周縁部
332:内周縁部
360:固定部材
360A、360B:固定部品
361A、361B:基部
362A、362B:第1庇部
363A、363B:第2庇部
364:舌片
365:ノッチ
361:側壁部
362:第1リング部
363:第2リング部