(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】太陽光発電用ポールシステムの回転装置
(51)【国際特許分類】
H02S 20/32 20140101AFI20240209BHJP
H02S 20/10 20140101ALI20240209BHJP
【FI】
H02S20/32
H02S20/10 B
(21)【出願番号】P 2022559299
(86)(22)【出願日】2021-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2021001944
(87)【国際公開番号】W WO2021206285
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-09-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0042437
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516202394
【氏名又は名称】リール テック カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】REEL TECH CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】519, Haegwang-ro, Haeryong-myeon, Suncheon-si, Jeollanam-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】シン、ジョンフン
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-080840(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0902882(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0087067(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0054960(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1023014(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2037423(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0596064(KR,B1)
【文献】特表2014-522624(JP,A)
【文献】特開2008-282771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L31/02-31/18
H02S10/00-99/00
H05B39/00-39/10
45/00-45/59
47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポールの上端に取り付けられて太陽光パネルアレイを回転させる太陽光発電用ポールシステムの回転装置であって、
太陽光パネルアレイに連結される第1管状体と、
前記第1管状体の下部に結合され、ポールの上端に固定される第2管状体と、
前記第1管状体に回転力を伝達するギヤ部と、
前記ギヤ部に回転力を提供する駆動モータと、
前記第1管状体と前記第2管状体との結合部位に取り付けられ、前記第1管状体と前記第2管状体との間の相対回転時に接触状態を維持して
前記太陽光パネルアレイによって生産された電
源を伝達する少なくとも3接点の接点部と、を含
み、
前記太陽光パネルアレイは、互いに直列に接続された複数の太陽光パネルからなり、
前記接点部は、第1接点、第2接点及び第3接点を有し、
前記太陽光パネルアレイの全体区間は、前記3つの接点のうちの所定の接点によって発電用インバータに電気的に連結され、前記太陽光パネルアレイの一部区間は、前記3つの接点のうちの所定の接点によって前記駆動モータに電気的に連結されて、前記発電用インバータに提供される電力より低い電力を提供する、太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【請求項2】
前記第1接点~第3接点は、それぞれ、接点対の一方が導体リングからなり、他方が前記導体リングに接触可能な導体ブロックからなる、請求項
1に記載の太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【請求項3】
前記第1接点の導体リングと前記第2接点の導体リングとは、互いに同心円状に配列され、
前記第3接点は、前記第2接点に比べて相対的に上側に取り付けられ、回転装置の回転軸から半径方向において相対的に内側に配置されている、請求項
2に記載の太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【請求項4】
前記第1接点は、前記第2接点及び前記第3接点に対して負極共通端子として使用される、請求項
2に記載の太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【請求項5】
上部リング及び下部リングを備え、前記上部リング及び下部リングの一方は前記第1管状体と連結され、他方は前記第2管状体と連結されるベアリングをさらに含み、
前記ギヤ部は、前記上部リングまたは前記下部リングの周縁に沿って形成されたギヤ歯に噛合される、請求項
2に記載の太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【請求項6】
前記ベアリングは、回転中心軸が地面に対して垂直を成すように横たわって配置され、前記ベアリングの上部リングの周縁に沿って形成されたギヤ歯が前記ギヤ部と噛合され、
前記ギヤ部は、ブレーキ機能を有する歯車ギヤからなってギヤ抜け現象が防止され、
前記駆動モータは、前記第2管状体の内部に取り付けられている、請求項
5に記載の太陽光発電用ポールシステムの回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年4月7日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0042437号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
本発明は、太陽光発電用ポールシステムの回転装置に関し、より詳しくは、ポールに取り付けられて太陽光パネルに回転力を提供する太陽光発電用ポールシステムの回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、太陽光発電システムは、林野や休耕地、建物の屋根、貯水池、塩田などの敷地に多数の太陽光パネルが集合されて団地化された形態で構築される。
太陽光発電の敷地が林野や農地などである場合は、伐木や土木工事などを実施して敷地に対する整理作業を行った後、フレーム構造物及び太陽光パネルを設置しなければならないため、樹木と土砂が大規模に毀損される環境破壊問題の発生が不可避である。このような副作用のため、林野などは太陽光発電に要求される立地条件を満たしても、太陽光発電の敷地として活用し難いことが現実である。
【0003】
特許文献1は、建築物の屋上や堤防のような場所に非破壊方式で設置可能な自重型太陽光発電装置を開示している。前記自重型太陽光発電装置は、少なくとも一つの柱が連続して連結されてなる柱部アセンブリ、及び柱部アセンブリの上部に結合される集光板を含み、前記柱は、上面に傾斜面が提供され、内部に充填材が収容される充填材収容空間が提供される。
特許文献2は、田畑を占有せず太陽光モジュールを設置する方法に関し、収穫が終わった休農期に田畑に太陽光モジュールを簡便に設置できるように、下部支持台、設置固定フレーム及び支柱フレームを備えた田に設置する太陽光モジュール及び方法を開示している。また、特許文献2は、簡便施工太陽光モジュールの設置固定フレームと他の簡便施工太陽光モジュールの保護フレームの一側とにヒンジ手段で連結されて複数の簡便施工太陽光モジュールが重なって備えられ、使用時には広げて施工できる構造を有する太陽光モジュールを開示している。
【0004】
しかし、従来の太陽光発電システムは、太陽光パネルを支持するフレーム構造物が占有する面積が大きく、施工時に深刻な自然破損が発生する問題が相変らず残っており、それに対する代案が求められる。
また、従来の太陽光発電システムは、通常、太陽光パネルが固定的に取り付けられて太陽光発電の効率が低いという短所がある。太陽光発電用として太陽の移動を追跡して太陽光パネルを移動させるシステムが公開されてはいるが、装置が複雑であって高価であるため、システム構築が容易ではない。
【0005】
太陽光発電の効率を高めるためには、日照量を考慮して太陽光パネルを決められた経路に沿って回転させることが望ましい。しかし、太陽光パネルをポールの上端に配置し、駆動モータの回転軸を単に太陽光パネルに連結して回転させる場合は、駆動モータの回転軸に過負荷がかかることがあり、風などの外力が加えられると、回転軸と太陽光パネルとの連結部位がずれるか又は破損されて回転部で配線が断線する問題が発生するため、それに対する対策が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国特許公開第2011-0024887号公報
【文献】韓国特許公開第2016-0086729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みて創案されたものであり、簡素な駆動装置で太陽光パネルを回転させて太陽光発電の設備コストを節減することができ、太陽光パネルで生成された電気を用いて太陽光パネルを回転可能な構造を有する太陽光発電用ポールシステムの回転装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、風などの外力によって回転装置と太陽光パネルとの連結部位がずれるか又は破損されて回転部で配線が断線する問題を解消できる太陽光発電用ポールシステムの回転装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するため、本発明は、ポールの上端に取り付けられて太陽光パネルアレイを回転させる太陽光発電用ポールシステムの回転装置であって、太陽光パネルアレイに連結される第1管状体と、前記第1管状体の下部に結合され、ポールの上端に固定される第2管状体と、前記第1管状体に回転力を伝達するギヤ部と、前記ギヤ部に回転力を提供する駆動モータと、前記第1管状体と前記第2管状体との結合部位に取り付けられ、前記第1管状体と前記第2管状体との間の相対回転時に接触状態を維持して電源または信号を伝達する少なくとも3接点の接点部と、を含む、太陽光発電用ポールシステムの回転装置を提供する。
前記太陽光パネルアレイは、互いに直列に接続された複数の太陽光パネルからなり、前記接点部は、第1接点、第2接点及び第3接点を含み、複数の太陽光パネルの全体出力区間の両端は前記第1接点及び前記第2接点に連結され、前記複数の太陽光パネルのうちの一部出力区間の両端は前記第1接点及び前記第3接点に連結され、前記第1接点及び前記第2接点を通じて出力される電力は発電用インバータに供給され、前記第1接点及び前記第3接点を通じて出力される電力は前記駆動モータに供給され得る。
前記第1接点~第3接点は、接点対の一方が導体リングからなり、他方が前記導体リングに接触可能な導体ブロックからなり得る。
前記第1接点の導体リングと前記第2接点の導体リングとは、互いに同心円状に配列され、前記第3接点は、前記第2接点に比べて相対的に上側に取り付けられ、回転装置の回転軸から半径方向において相対的に内側に配置され得る。
前記第1接点は、前記第2接点及び前記第3接点に対して負極共通端子として使用され得る。
本発明は、上部リング及び下部リングを備え、前記上部リング及び下部リングの一方は前記第1管状体と連結され、他方は前記第2管状体と連結されるベアリングをさらに含み、前記ギヤ部は、前記上部リングまたは前記下部リングの周縁に沿って形成されたギヤ歯に噛合され得る。
前記ベアリングは、回転中心軸が地面に対して垂直を成すように横たわって配置され、前記ベアリングの上部リングの周縁に沿って形成されたギヤ歯が前記ギヤ部と噛合され、前記ギヤ部は、ブレーキ機能を有する歯車ギヤからなってギヤ抜け現象が防止され、前記駆動モータは前記第2管状体の内部に取り付けられ得る。
【発明の効果】
【0009】
本発明による太陽光発電用ポールシステムの回転装置は、以下のような効果を奏する。
第一、ベアリングと第1管状体及び第2管状体とのアセンブリを備えることで、ポールに取り付けられた太陽光パネルアレイを堅固に支持するとともに、各種の振動や風などの外力によって揺れることなく安定的に回転力を伝達することができる。
第二、太陽光パネルアレイの一部区間から発電用電力とは別途の低電力を引き出して駆動モータ及びPCB(Printed Circuit Board:印刷回路基板)に効率的に電源を供給することができる。
第三、第1管状体及び第2管状体の直径をポールの直径と同じであるか又は同様の水準に設計しても、第1管状体と第2管状体との間に介在されたベアリングによって円滑な回転が行われ、秒単位で精密な回転制御が可能であるという長所がある。
第四、回転装置の小型化が可能であって構成が簡素であるため、投資額の回収が早く、従来の太陽光追跡装置の短所であった頻繁な故障と高いコストの問題を解消することができる。
第五、太陽光パネルがポールによって支持される特性のため、太陽光パネルが地面から十分に離隔し、風通しが円滑であるため、太陽光パネルの温度上昇を抑制して太陽光発電の効率を高めることができる。
第六、太陽光発電敷地が山地や林野などである場合は、太陽光パネルを支持するポール周辺にある樹木をそのまま維持できるため、自然破損を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の望ましい実施形態による太陽光発電用ポールシステムの回転装置の外観を示した後面斜視図である。
【
図2】
図1に示された回転装置の部分拡大図である。
【
図3】
図2に示された回転装置の内部構成を示した分解斜視図である。
【
図4】
図3に示された駆動モータ及び第1接点の構成を示した斜視図である。
【
図6】本発明の望ましい実施形態による太陽光発電用ポールシステムの回転装置に対する概略的な結線図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明の望ましい実施形態による太陽光発電用ポールシステムの回転装置の外観を示した後面斜視図であり、
図2は
図1に示された回転装置の部分拡大図であり、
図3は
図2に示された回転装置の内部構成を示した分解斜視図であり、
図4は
図3に示された駆動モータ及び第1接点の構成を示した斜視図であり、
図5は
図2の断面図である。
【0012】
図1~
図5を参照すると、本発明の望ましい実施形態による太陽光発電用ポールシステムの回転装置100は、太陽光パネルアレイ15の背面に連結される第1管状体101と、第1管状体101の下部に組み立てられ、下端はポール10に固定された第2管状体106と、第2管状体106の内部に取り付けられて第1管状体101に回転力を提供する駆動モータ107と、第1管状体101と第2管状体106との結合部位に取り付けられた少なくとも3接点を有する接点部102、103、104と、を含む。
【0013】
太陽光パネルアレイ15は、複数の太陽光パネル15aが互いに直列に連結されて構成される。
太陽光パネルアレイ15は、第1管状体101の上端に形成された傾斜面上に取り付けられ、地面に対して傾くように設置される。太陽光パネルアレイ15の設置角度は、前記傾斜面の角度によって決定される。
【0014】
ポール10は、地面と垂直に立てられ、下端がアンカーボルトなどのような締結手段によって地面に固定されて設置される。望ましくは、ポール10は、通常の街灯の支柱のように、外周面が丸い金属管状体であり得、その他に多様な素材と形態で構成されてもよい。
【0015】
第1管状体101は、傾斜した上面に防水カバー105が設けられ、円形の外周面を有するパイプ型構造物である。防水カバー105は、第1管状体101の内部空間を開閉できるように、着脱可能に締結される。
【0016】
第2管状体106は、第1管状体101の下部に位置するように組み立てられ、円形の外周面を有するパイプ型構造物である。第2管状体106の下端にはポール10の上端部分が嵌合可能な空間が設けられる。ポール10が嵌め込まれることで、第2管状体106がポールの上端に固定される。
回転装置100とポール10との間の結合性を高め、構造的に安定的な組立体を構成するため、第1管状体101及び第2管状体106の直径はポールの直径と同じであるか又は同様の水準で設計され得る。
【0017】
第1管状体101と第2管状体106との間には、所定のベアリングが介在され得る。前記ベアリングは、回転中心軸が地面に対して垂直を成すように横たわって配置される。前記ベアリングは、組立ボルトによって第1管状体101と連結されて一体的に回転する上部リングと、前記上部リングの下部に組み立てられ、ボルトなどによって第2管状体106に連結されて固定される下部リングと、を備える。前記上部リングと下部リングとの間には複数のボールが配置されている。前記ベアリングの上部リングには内周面の周りに沿って一定の間隔でギヤ歯が形成されている。前記上部リングに形成されたギヤ歯は、駆動モータ107と連結されたギヤ部109と噛合される。さらに、前記ベアリングの下部リングには、ギヤ部109を構成する一部のギヤとかみ合って回転を案内するギヤ歯が形成され得る。
【0018】
ギヤ部109は、占有空間を最小化するため、少なくとも一部が前記ベアリングの中空に挿入されるように配置される。ギヤ部109は、複数の遊星ギヤ(planetary gear)のアセンブリからなることが望ましい。複数の遊星ギヤは、前記上部リングに形成されたギヤと噛合されて動力を伝達する。望ましくは、ギヤ部109は、ブレーキ機能を有する歯車ギヤからなり、ギヤ抜け現象が防止される。
駆動モータ107は、第2管状体106の内部に、望ましくは、第2管状体106と同軸を成しながら立てられて固定されてギヤ部109に回転力を提供する。
【0019】
図3~
図5に示されたように、第1管状体101と第2管状体106との結合部位やその周辺、または接触部位には、電源及び/または信号の伝達のための第1接点102、第2接点103及び第3接点104が設けられる。図示されていないが、本発明の変形形態によれば、接点の数が3接点を超える回転装置が提供され得る。
【0020】
第1接点102及び第2接点103は、それぞれ、第2管状体106と実質的に連結されるように固定された導体リング(102a、103a)と、第1管状体101と第2管状体106との間の相対回転時に、前記導体リング(102a、103a)の上面と摺動して接触を継続的に維持する導体ブロック(102b、103b)との接点対で構成される。第1接点102の導体リング102aと第2接点103の導体リング103aとは、互いに同心円状に配列される。第1接点102及び第2接点103の一方は負極端子になり、他方は正極端子になる。
図6を参照すると、複数の太陽光パネル15aの全体出力区間の両端は第1接点102及び第2接点103にそれぞれ連結される。第1接点102及び第2接点103を通じて出力される電力は発電用インバータ108に供給されて発電用として使用される。
【0021】
第3接点104は、第1接点102及び第2接点103の上側でギヤ部109の回転部位に固定されて第1管状体101と一体的に回転する導体リング104aと、第1管状体101と第2管状体106との間の相対回転時に、前記導体リング104aの下面と摺動して接触を維持する導体ブロック104bとの接点対で構成される。
【0022】
第3接点104は、太陽光パネルアレイ15を構成する複数の太陽光パネル15aのうちの一部出力区間(例えば、一つの太陽光パネル15aの出力端)から引き出された正極端子と電気的に連結される。第3接点104を通じて出力される電力は、駆動モータ107及び所定のPCBの駆動のための電源として使用される。第3接点104は、第2接点103に比べて、回転装置の回転軸から半径方向において相対的に内側、すなわち駆動モータ107に近接して配置されて駆動モータ107及びPCBに電力を供給することが望ましい。
【0023】
第1接点102は、第2接点103及び第3接点104に対して負極共通端子として使用されることが望ましい。
第1接点102~第3接点104に与えられる電気極性は、上述した実施形態に限定されず、多様な変形があり得ることは言うまでもない。
【0024】
上記のような構成を有する太陽光発電用ポールシステムの回転装置100は、駆動モータ107の回転力をギヤ部109に提供して第1管状体101を回転させることで、第1管状体101の上端に固定された太陽光パネルアレイ15を徐々に回転させる。第1管状体101は、安定的に太陽光パネル15aを支持した状態で、ポール10に固定された第2管状体106に対して回転する。第1管状体101と第2管状体106との間にはベアリングが介在されているため、構造的に安定的であって、スムーズに回転することができる。太陽光パネル15aの回転経路は、太陽の日照量を考慮してできるだけ太陽に十分に露出するように設定されることが望ましい。太陽光パネル15aを決められた時間にわたって一定速度で回転させれば、複雑な構造の太陽光追跡装置を別途に使用しなくても、太陽光パネル15aを一方向に向かうように止まった状態で置く場合に比べて、太陽光発電電力量を増大させることができる。
【0025】
さらに、本発明による回転装置100が適用された太陽光発電用ポールシステムには、太陽光パネルアレイ15の他に、昇降型照明ユニット及び昇降型CCTV(Closed Circuit Television:閉回路テレビ)カメラユニットが取り付けられ得る。この場合、それぞれのユニットの本体に内蔵されたドラムの正方向回転駆動による第1昇降紐及び第2昇降紐の巻き上げによって照明ユニット及びCCTVカメラユニットが上昇し、ポール10の上部に位置したそれぞれの本体と結合されたとき、それぞれの本体に内蔵された上部接点部と下部接点部とが互いに接触して照明ユニット及びCCTVカメラユニットに電源が供給され得る。ここで、前記照明ユニット及びCCTVカメラユニットの駆動のための電源は、例えば、第1接点を通じて提供され得る。
【0026】
本発明による太陽光発電用ポールシステムの回転装置100は、駆動モータ107の動作時の回転力がギヤ部109を通じてベアリングに伝達されてベアリングの上部リングを回転させ、これと同時に上部リングに連結されている第1管状体101を回転させることで、太陽光パネルアレイが徐々に回転するようになる。第1管状体101は、安定的に太陽光パネルアレイを支持した状態でポールに固定された第2管状体106に対して回転する。
【0027】
ギヤ部109は、ベアリングの上部リングの周縁に沿って形成されたギヤ歯とかみ合って回転力を伝達し、上部リングは、第1管状体101と連結されて第1管状体101と一体的に回転する。第1管状体101は、その上面に固定された太陽光パネルアレイと一体的に回転する。このとき、ギヤ部109は、少なくとも一部が前記ベアリングの中空に挿入されるように配置されるため、空間利用効率を極大化することができる。
したがって、本発明を適用する場合、ポール10の上端に取り付けられた太陽光パネル15aを安定的に回転させて高効率で太陽光発電を行うことができる。
【0028】
図6に示されたように、複数の太陽光パネル15aの全体区間で出力される電力は、第1接点102及び第2接点103を通じて発電用インバータ108に伝達され、例えば、72~120Vの太陽光電気が生産される。
また、複数の太陽光パネル15aのうちの一部区間(例えば、一つの太陽光パネル15aの出力端)で出力される電力は、第1接点102及び第3接点104を通じて駆動モータ107及びPCBに伝達され、例えば、24~40Vの駆動用電源が供給される。
【0029】
第1管状体101及び第2管状体106のアセンブリを太陽光パネル15aに結合した組立体は、駆動モータの回転軸の直径に比べて第1管状体101及び第2管状体106の直径が一層大きいため、単に駆動モータの回転軸を太陽光パネルに連結して回転させる従来の技術に比べて安定的に回転力を伝達することができる。すなわち、駆動モータで発生する振動や風などの外力が加えられても、駆動モータの回転力を誤謬なく太陽光パネル15aに伝達することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明を適用する場合、回転装置の第1管状体と第2管状体との結合部位に3接点を有する接点部を構成することで、太陽光パネルアレイの一部区間で発電用電力とは別途に数十ボルト程度の低電力を引き出して駆動モータ及びPCBに効率的に電源を供給することができる。