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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240209BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240209BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/12 301Z
G06K7/10 104
G06K7/10 240
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019173500
(22)【出願日】2019-09-24
(65)【公開番号】P2021051506
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】釜本 俊一朗
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-005265(JP,A)
【文献】国際公開第2012/120627(WO,A1)
【文献】特開2019-139378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を識別する識別情報に基づいて商品販売データ処理を行う商品販売データ処理装置において、
前記識別情報を含む無線タグが付された前記商品が載置される第1領域の前記商品の前記無線タグに含まれる前記識別情報を一括して受信する第1通信手段と、
前記第1通信手段が受信した前記識別情報により特定される前記商品を販売対象として登録する登録手段と、
前記第1領域とは異なる第2領域に対して前記第1領域から移される前記商品の前記無線タグに含まれる前記識別情報を個別に受信するとともに、個別の前記無線タグに含まれる前記識別情報の受信の際に前記識別情報を送信した前記商品は販売済みであることを書き込む情報を前記無線タグに送信する第2通信手段と、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記登録手段は、前記第2通信手段が受信した前記識別情報により特定される前記商品を販売対象として登録する、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第1通信手段は、複数の前記商品の前記識別情報を一括して受信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記第2領域には、前記商品を入れるための袋を保持する保持部材を備える、
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記第2通信手段は、前記第2領域に、電波の放射方向が異なる複数のアンテナを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線タグを商品に付して、無線タグが発信するタグ情報をタグリーダが一括に読み取って商品登録処理を実行する機能を備えたPOS(Point of Sales)端末等の商品販売データ処理装置が存在する。
【0003】
ところで、商品に付された無線タグには、商品登録処理の実行後、販売済みコマンドによって商品は販売済みであることが書き込まれる。
【0004】
しかしながら、無線タグの一括読み取り時に、販売済みであることを無線タグに書き込むと、一括読み取りの時間が長くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、無線タグの一括読み取りの時間を従来に比べて短時間にしつつ、販売済みであることを無線タグに書き込むことができる商品販売データ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品を識別する識別情報に基づいて商品販売データ処理を行う商品販売データ処理装置において、前記識別情報を含む無線タグが付された前記商品が載置される第1領域の前記商品の前記無線タグに含まれる前記識別情報を一括して受信する第1通信手段と、前記第1通信手段が受信した前記識別情報により特定される前記商品を販売対象として登録する登録手段と、前記第1領域とは異なる第2領域に対して前記第1領域から移される前記商品の前記無線タグに含まれる前記識別情報を個別に受信するとともに、個別の前記無線タグに含まれる前記識別情報の受信の際に前記識別情報を送信した前記商品は販売済みであることを書き込む情報を前記無線タグに送信する第2通信手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る商品販売データ処理装置の一例を示す外観図である。
図2図2は、会計装置の外観斜視図である。
図3図3は、商品情報読取装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図4図4は、会計装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図5図5は、商品情報読取装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図6は、商品販売データ処理システムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、商品情報読取装置が行う商品登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態に係る商品販売データ処理装置について説明する。なお、実施形態で説明する商品販売データ処理装置は、購入した商品について、客が自ら精算を行うシステムである。なお、以下に説明する実施形態により、この発明が限定されるものではない。
【0009】
(商品情報読取装置の説明)
図1は、実施形態に係る商品販売データ処理装置50の一例を示す外観図である。
【0010】
図1に示すように、商品販売データ処理装置50は、商品情報読取装置10と、商品情報読取装置40と、POS(Point of Sales)端末である会計装置30とを、順に備える。商品情報読取装置10は、客が購入する商品の商品コードを読み取る読取処理と、読取処理によって読み取られた商品を登録する商品登録処理とを行う。商品情報読取装置40は、客が購入する商品の商品コードを読み取る読取処理と、読取処理によって読み取られた商品を登録する商品登録処理と、商品に付されたRFIDタグの消し込み処理と、を行う。会計装置30は、商品登録処理によって登録された商品に係る会計処理を含む商品販売データ処理を行う。なお、本実施形態に係る商品販売データ処理装置50は、商品情報読取装置10と、商品情報読取装置40との2台の商品情報読取装置を備えている場合を例に説明する。しかしながら、商品情報読取装置は、1台であってもよい。この場合、商品情報読取装置が、商品置台10aに設置された平板状アンテナ18と、作荷台40aと平板状アンテナ16を制御すればよい。
【0011】
(商品情報読取装置10の説明)
商品情報読取装置10は、商品置台10aと読取部10bとを備える。
【0012】
商品置台10aは、客が購入する物品である商品Hあるいは商品Hを収容した買物カゴを一時的に載置する台である。商品Hには、RFID(Radio Frequency Identification)タグ22が付されている。なお、RFIDタグ22は、無線タグの一例である。RFIDタグ22はタグ情報を記憶している。タグ情報は、例えば、商品Hを識別可能な商品コードである。すなわち、商品置台10aは、RFIDタグ22が付された商品Hが載置される第1領域である。
【0013】
また、商品置台10aは、人感センサ12を備える。人感センサ12は、例えば赤外線センサで構成されて、客の接近を検出する。人感センサ12が客の接近を検出すると、読取部10bが起動する。
【0014】
読取部10bは、商品置台10aに載置された商品Hの商品コードをRFIDタグ22から一括して読み取る読取処理を行う。すなわち、読取部10bは、商品置台10aに載置された商品HのRFIDタグ22に含まれる商品コードを受信する第1通信手段である。
【0015】
読取部10bは、商品置台10aと、商品置台10aに対して鉛直方向に立設する部材10cとに、それぞれ平板状アンテナ18を備える。すなわち、読取部10bは、電波の放射方向が異なる複数の平板状アンテナ18を備える。平板状アンテナ18は、商品Hに付されたRFIDタグ22と交信を行う。そして、無線タグリーダ19(図3参照)が、受信した電波に重畳された、RFIDタグ22からのタグ情報を読み取る。
【0016】
(商品情報読取装置40の説明)
商品情報読取装置40は、作荷台40aと読取部40bとを備える。読取部40bは、読取部10bと同様に、人感センサ12が客の接近を検出すると起動する。
【0017】
作荷台40aは、商品情報読取装置10によって商品登録処理された商品Hを袋詰めするための台である。客は、作荷台40aにおいて、商品情報読取装置10によって商品登録処理された商品Hの袋詰めを行う。すなわち、作荷台40aは、第1領域である商品置台10aから移った商品Hが載置される第2領域である。
【0018】
また、作荷台40aは、商品登録処理済の商品Hを入れる持帰り袋を掛けて保持するための袋掛けフック40dを備える。すなわち、袋掛けフック40dは、商品Hを入れるための袋を保持する保持部材である。
【0019】
客は、袋掛けフック40dに掛けられた持帰り袋に商品Hを詰める。その後、客は、会計装置30において会計を行う。
【0020】
読取部40bは、客が商品Hの袋詰めしている際に、作荷台40aに載置された商品Hの商品コードをRFIDタグ22から個別に読み取る読取処理を行う。これは、一括読み取りの読み取り精度では100%ではない。そこで、一括読み取りを実施した後、袋詰めの段階でも読み取りを行い、袋詰めが完了した状態で会計を確定する運用である。
【0021】
加えて、読取部40bは、客が商品Hの袋詰めしている際に、商品情報読取装置10または商品情報読取装置40において商品登録処理がされて作荷台40aに載置された商品Hに付されているRFIDタグ22に販売済みであること書き込む。
【0022】
読取部40bは、作荷台40aと、作荷台40aに対して鉛直方向に立設する部材40dとに、それぞれ平板状アンテナ16を備える。すなわち、読取部40bは、電波の放射方向が異なる複数の平板状アンテナ16を備える。平板状アンテナ16は、商品Hに付されたRFIDタグ22と交信を行う。そして、無線タグリーダ17(図3参照)が、受信した電波に重畳された、RFIDタグ22からのタグ情報を読み取る。
【0023】
また、無線タグリーダ17(図3参照)は、タグ情報を読み取ったRFIDタグ22に販売済みコマンドを送信して、RFIDタグ22に販売済みであることを書き込む。これにより、商品登録処理がされたRFIDタグ22に記憶されている商品コードが無線タグリーダ17によって再度読み取られてその商品Hが重複して販売登録されることや、防犯ゲートがRFIDタグ22を検知することを防止している。すなわち、読取部40bは、作荷台40aに載置された商品Hは販売済みであることを書き込む情報を送信する第2通信手段である。
【0024】
(会計装置の構成の説明)
次に、図2を用いて、会計装置の構成を説明する。図2は、会計装置30の外観斜視図である。会計装置30は、筐体35の上部に、入出金装置41と、モニタ42と、タッチパネル43と、レシートプリンタ44と、カードリーダ45と、発光部46と、を備えている。
【0025】
入出金装置41は、硬貨投入口31と、紙幣投入口32と、紙幣出金口33と、硬貨出金口34とを備えている。入出金装置41は、紙幣投入口32に投入された紙幣を紙幣収納部(不図示)に収納する。また、入出金装置41は、硬貨投入口21に投入された硬貨を硬貨収納部(不図示)に収納する。そして、入出金装置41は、制御部300(図4参照)からの釣銭の払い出し要求に応じて、紙幣の釣銭を紙幣出金口33に払い出す。また入出金装置41は、制御部300からの釣銭の払い出し要求に応じて、硬貨の釣銭を硬貨出金口34に払い出す。
【0026】
モニタ42は、表面にタッチパネル43を備える。モニタ42は、例えば液晶パネルで構成されて、一取引の合計金額等の会計処理に係る情報を、画像や文字で表示する。タッチパネル43は、触れた位置に応じた情報を、制御部300に出力する。
【0027】
レシートプリンタ44は、印刷部(不図示)と、レシート発行口36とを有している。レシートプリンタ44は、印刷部が印字したレシートを、レシート発行口36から発行する。
【0028】
カードリーダ45は、カード挿入口37から挿入されたクレジットカードや会員カード等に対して情報の読み書きを行う。
【0029】
発光部46は、表示ポール38の上端に設置されて、会計装置30の動作に異常が生じた際等に発光する。発光部46は、例えば、青色に発光するLEDと、赤色に発光するLEDとを備えている。なお、発光部46は、青色、赤色とは異なる色のLEDを用いてもよいし、その他の発光部材を用いてもよい。発光部46は、表示ポール38の上端に設けられているため、会計装置30の周囲にいる店員から目視しやすい。
【0030】
客は、会計装置30を操作して、現金、クレジットカード、電子マネー等により、商品Hの代金を支払う処理、即ち、会計処理を行う。会計装置30は、会計処理において、商品情報読取装置10から受信した商品登録情報に基づいて、一取引の合計金額を表示し、当該合計金額分の会計に係る処理を制御する。商品登録情報は、処理対象とする一取引の合計金額、取引対象商品の商品コード等の情報を含む。なお、商品登録情報は、レシート印字に必要なその他の情報、例えば、レシート印字用の販促情報等を含んでもよい。
【0031】
(商品情報読取装置のハードウェア構成の説明)
次に、図3を用いて、商品情報読取装置10(40)のハードウェア構成を説明する。図3は、商品情報読取装置10(40)のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。なお、図3においては、商品情報読取装置10と商品情報読取装置40とで共通する部分は共通の符号で説明し、商品情報読取装置10と商品情報読取装置40とで異なる部分は異なる符号で説明する。
【0032】
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103とを備える。CPU101は、バスライン105を介して、ROM102と、RAM103と接続する。CPU101は、ROM102や記憶部104に記憶された制御プログラムP1を、RAM103に展開する。CPU101は、RAM103に展開された制御プログラムP1に従って動作することで商品情報読取装置10の動作を制御する。すなわち、制御部100は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0033】
制御部100は、更に、バスライン105を介して、記憶部104と、入出力コントローラ106と、通信I/F(Interface)107と接続する。
【0034】
記憶部104は、電源を切っても記憶情報が保持される、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、又はHDD(Hard Disk Drive)等である。記憶部104は、制御プログラムP1(P2)を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP1は、商品情報読取装置10が備える機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラムP2は、商品情報読取装置40が備える機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラムP2は、無線タグリーダ17(図3参照)を制御してRFIDタグ22に販売済みであることを書き込む販売済みコマンドを送信する点で、制御プログラムP1とは異なる。
【0035】
なお、制御プログラムP1(P2)は、ROM102に予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムP1は、制御部100にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0036】
さらに、制御プログラムP1(P2)を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムP1(P2)を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0037】
また、記憶部104は、商品マスタM1と、商品登録ファイルF1とを記憶する。商品マスタM1は、店舗で取り扱っている商品Hの商品情報を記憶したマスタファイルである。商品情報は、商品Hを識別可能な商品コード、商品名、及び価格等を有している。なお、店舗で取り扱う商品Hは日々変化するため、商品情報読取装置10(40)は、通信I/F107を用いて、非図示の店舗サーバから、最新の商品マスタM1を取得する。
【0038】
商品登録ファイルF1は、商品マスタM1から取得した、客が購入する商品Hの商品コードを記憶したファイルである。
【0039】
入出力コントローラ106は、図3に記載した、無線タグリーダ19(17)と、人感センサ12とを接続する。各ハードウェアの機能は前述した通りであるため、説明は省略する。入出力コントローラ106は、制御部100からの指令に基づいて、接続された各種ハードウェアの動作を制御する。
【0040】
通信I/F107は、会計装置30や非図示の店舗サーバと相互に通信を行う。
【0041】
(会計装置のハードウェア構成の説明)
次に、図4を用いて、会計装置30のハードウェア構成を説明する。図4は、会計装置30のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。会計装置30は、制御部300と、記憶部304と、入出力コントローラ306と、通信I/F307とを備える。
【0042】
制御部300は、CPU301と、ROM302と、RAM303とを備える。CPU301は、バスライン305を介して、ROM302と、RAM303と接続する。CPU301は、ROM302や記憶部304に記憶された制御プログラムP2を、RAM303に展開する。CPU301は、RAM303に展開された制御プログラムP2に従って動作することで会計装置30の動作を制御する。すなわち、制御部300は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0043】
制御部300は、更に、バスライン305を介して、記憶部304と、入出力コントローラ306と、通信I/F307と接続する。
【0044】
記憶部304は、電源を切っても記憶情報が保持される、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、又はHDD等である。記憶部304は、制御プログラムP2を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP2は、会計装置30が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0045】
なお、制御プログラムP2は、ROM302に予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムP2は、制御部300にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムP2を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムP2を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0046】
また、記憶部304は、取引ファイルF2を記憶する。取引ファイルF2は、商品情報読取装置10から受信した商品登録ファイルF1の内容、及び会計装置30が実行した会計処理の結果を記録した会計データ等を格納するデータファイルである。なお、取引ファイルF2は、取引履歴を記録したデータとして用いられる。
【0047】
入出力コントローラ306は、図4に記載した、モニタ42と、タッチパネル43と、入出金装置41と、レシートプリンタ44と、カードリーダ45と、発光部46と接続する。各ハードウェアの機能は前述した通りであるため、説明は省略する。入出力コントローラ306は、制御部300からの指令に基づいて、接続された各種ハードウェアの動作を制御する。
【0048】
通信I/F307は、商品情報読取装置10や非図示の店舗サーバと相互に通信を行う。
【0049】
(商品情報読取装置の機能構成の説明)
次に、図5を用いて、実施形態の商品情報読取装置10(40)の機能構成について説明する。図5は、実施形態の商品情報読取装置10(40)の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。商品情報読取装置10(40)の制御部100は、制御プログラムP1(P2)をRAM103に展開して動作させることによって、図5に示す客検知部110と、無線タグ読取部111と、商品登録部112と、通信制御部113とを機能部として実現する。
【0050】
客検知部110は、客が商品情報読取装置10(40)に接近したことを検知する。具体的には、客検知部110は、人感センサ12の出力をモニタすることによって、客の接近を検知する。
【0051】
無線タグ読取部111は、RFIDタグ22との間で無線通信を行うことによって、RFIDタグ22が送信したタグ情報を読み取る。
【0052】
また、無線タグ読取部111は、RFIDタグ22に販売済みコマンドを送信して、RFIDタグ22に販売済みであることを書き込む。なお、この機能は、商品情報読取装置40が備えている。
【0053】
商品登録部112は、無線タグ読取部111が読み取ったタグ情報に基づいて、商品Hを示す商品コードを商品登録ファイルF1に登録する。
【0054】
通信制御部113は、会計装置30及び非図示の店舗サーバとの間で相互に通信を行い、データやファイル等の送受信を行う。
【0055】
なお、会計装置30の制御部300は、制御プログラムP2をRAM303に展開して動作させることによって、会計処理を行うための各種機能部を構成するが、説明は省略する。
【0056】
(商品販売データ処理システムが行う処理の流れの説明)
次に、図6を用いて、商品販売データ処理装置50が行う処理の流れを説明する。図6は、実施形態の商品販売データ処理装置50が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0057】
まず、商品情報読取装置10が行う処理の流れを説明する。商品登録部112は、無線タグ読取部111が一括読み取りによりRFIDタグ22から読み取った商品コードを商品登録ファイルF1に登録する(ステップS1)。
【0058】
通信制御部113は、商品登録ファイルF1を会計装置30に送信する(ステップS2)。その後、商品情報読取装置10は、図6の処理を終了する。
【0059】
一方、商品情報読取装置40において、商品登録部112は、客が商品Hの袋詰めを行う際に、無線タグ読取部111が商品Hに付されたRFIDタグ22から読み取った商品コードを商品登録ファイルF1に登録する(ステップS3)。無線タグ読取部111は、RFIDタグ22に販売済みコマンドを送信して、RFIDタグ22に販売済みであることを書き込む(ステップS4)。そして、通信制御部113は、商品登録ファイルF1を会計装置30に送信する(ステップS5)。商品情報読取装置40は、会計処理が行われるまで、この処理を繰り返し実行する。なお、ステップS~S3の詳細な処理の流れは後述する(図7参照)。
【0060】
次に、会計装置30が行う処理の流れを説明する。会計装置30は、商品情報読取装置10から商品登録ファイルF1を受信する(ステップS6)。
【0061】
次いて、会計装置30は、会計処理を行う(ステップS7)。その後、会計装置30は、図6の処理を終了する。
【0062】
(商品情報読取装置10(40)が行う処理の流れの説明)
次に、図7を用いて、商品情報読取装置10(40)が行う処理の流れを説明する。図7は、実施形態の商品情報読取装置10(40)が行う商品登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0063】
客検知部110は、商品情報読取装置10(40)に客が接近したかを判定する(ステップS11)。客が接近したと判定される(ステップS11:Yes)と、客検知部110は、ステップS12に進む。一方、客が接近したと判定されない(ステップS11:No)と、客検知部110は、ステップS11を繰り返す。
【0064】
ステップS11においてYesと判定されると、商品情報読取装置10の無線タグ読取部111は、RFIDタグ22のタグ情報を読み取る(ステップS12)。
【0065】
次いで、商品情報読取装置10の商品登録部112は、ステップS12で読み取ったタグ情報に基づく商品Hに係る商品コードを商品登録ファイルF1に登録する商品登録処理を実行する(ステップS13)。
【0066】
そして、新たな商品Hの検出がないと判定されると(ステップS14;Yes)、商品情報読取装置10の通信制御部113は、商品登録ファイルF1を会計装置30に送信する(ステップS15)。商品情報読取装置10の通信制御部113は、新たな商品Hの検出があると判定すると(ステップS14;No)、ステップS12に戻る。
【0067】
次いて、商品情報読取装置40の無線タグ読取部111は、RFIDタグ22のタグ情報を読み取る(ステップS16)。これは、作荷台40aにおいて、客が商品置台10aに載置された商品Hを袋詰めしている際に、商品Hの商品コードをRFIDタグ22から読み取るものである。
【0068】
次いで、商品情報読取装置40の商品登録部112は、ステップS16で読み取ったタグ情報に基づく商品Hに係る商品コードを商品登録ファイルF1に登録する商品登録処理を実行する(ステップS17)。
【0069】
次いて、商品情報読取装置40の無線タグ読取部111は、商品登録処理がされたRFIDタグ22に販売済みコマンドを送信して、RFIDタグ22が付された商品Hは販売済みであることをRFIDタグ22に書き込む(ステップS18)。無線タグ読取部111は、商品コードを送信したRFIDタグ22に対して、商品Hは販売済みであることを書き込む情報を送信する。
【0070】
次いて、商品情報読取装置40の通信制御部113は、商品登録ファイルF1を会計装置30に送信する(ステップS19)。商品情報読取装置40の通信制御部113は、新たな商品Hの検出があると判定すると(ステップS18;No)、ステップS16に戻る。商品情報読取装置40は、会計処理が行われるまで、この処理を繰り返し実行する。
【0071】
このように、本実施形態によれば、商品登録処理がされたRFIDタグ22に販売済みであることを書き込む処理を、RFIDタグ22のタグ情報の一括読取りが終わった後の袋詰め時に行う個別のRFIDタグ22の読み取り時に行う。これにより、RFIDタグ22の一括読み取りの時間を従来に比べて短時間にしつつ、販売済みであることをRFIDタグ22に書き込むことができる。袋詰め時は、商品Hを個別に袋に詰める時間が比較的長くかかるため、この間に販売済みであることをRFIDタグ22に書き込んでも、全体としての処理時間には影響しない。
【0072】
また、袋詰めの際のRFIDタグ22の読み取りにおいて、客は、商品Hを手に持ち袋詰めを行う。よって、商品置台10aでは商品Hが重なっていても、袋詰めの際には商品Hは個々に取り扱われる。よって、販売済みであることをRFIDタグ22に書き込むことができないという課題も解決することができる。
【0073】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
10a 第1領域
10b 第1通信手段
16 アンテナ
22 無線タグ
40a 第2領域
40b 第2通信手段
40c 保持部材
50 商品販売データ処理装置
H 物品
【先行技術文献】
【特許文献】
【0075】
【文献】特開2009-289276号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7