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  • 特許-自律走行車両用の遠隔システム 図1
  • 特許-自律走行車両用の遠隔システム 図2
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  • 特許-自律走行車両用の遠隔システム 図5A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】自律走行車両用の遠隔システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240209BHJP
   G05D 1/00 20240101ALI20240209BHJP
   G08G 1/123 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/09 F
G05D1/00 B
G08G1/123 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019534233
(86)(22)【出願日】2017-12-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2017068260
(87)【国際公開番号】W WO2018119420
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2019-06-21
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】62/438,243
(32)【優先日】2016-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511257078
【氏名又は名称】ニッサン ノース アメリカ,インク
(73)【特許権者】
【識別番号】510149563
【氏名又は名称】ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ・アズ・リプレゼンテッド・バイ・ジ・アドミニストレーター・オブ・ザ・ナショナル・エアロノーティクス・アンド・スペース・アドミニストレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピーダーセン,リアム
(72)【発明者】
【氏名】タクール,シッダールタ
(72)【発明者】
【氏名】ゲリン,アーメル
(72)【発明者】
【氏名】モルタザヴィ,アリ
(72)【発明者】
【氏名】コバシ,アツヒデ
(72)【発明者】
【氏名】デラ ペンナ,マウロ
(72)【発明者】
【氏名】エンロー,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】アンクイスト,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】サルーム,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ウー,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】クリステル,ベン
(72)【発明者】
【氏名】ホーガン,シェーン
(72)【発明者】
【氏名】デニストン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハモン,ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャルカール,サンニディ
(72)【発明者】
【氏名】シェイファー,エリック
(72)【発明者】
【氏名】リーズ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ホイーラー,ドーン
(72)【発明者】
【氏名】アラン,マーク
(72)【発明者】
【氏名】シールハイス,マールテン
【合議体】
【審判長】山本 信平
【審判官】吉村 俊厚
【審判官】倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-095851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G1/00-99/00
G05D1/00-1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行車両から離れた位置にあり、道路情報を受信するように構成される移動不可能な受信装置と、
前記受信装置から前記道路情報を受信し、前記道路情報が道路のドライバビリティに影響を与える場合、監視区域を生成し、前記監視区域を回避するためのルートを生成するための情報を入力装置から受信するように構成されているコントローラと、
データを前記自律走行車両に送信するように構成されている送信装置と、
前記受信装置と同じ場所に配置され、地図上に前記監視区域の視覚的指標を表示するように構成されている表示装置を備え、
前記コントローラが、前記監視区域を回避するための前記ルートが生成されたと判定した場合、前記コントローラは、前記入力装置からの前記情報により生成された前記監視区域を回避するための前記ルートを前記表示装置に自動的に表示させ、前記送信装置を介して前記監視区域を回避するための前記ルート前記自律走行車両に送信して、前記自律走行車両のルートを更新するように構成されており、
前記コントローラは、前記自律走行車両から受信した情報を用いること無く、所定時間の後に前記監視区域を自動的に取り除くように構成されている自律走行車両用の遠隔システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記コントローラに入力される入力データは、前記受信装置から直接前記コントローラによって受信され、前記コントローラは、前記道路情報が道路のドライバビリティに影響を与えるかどうかを判定するように構成されている遠隔システム。
【請求項3】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記コントローラに入力される入力データは、ユーザ入力装置から前記コントローラによって受信される遠隔システム。
【請求項4】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記コントローラは、前記監視区域を取り除くためのユーザ入力データを受信するように構成されている遠隔システム。
【請求項5】
請求項に記載の遠隔システムであって、
前記監視区域を回避するための前記ルートを記憶するように構成されている記憶装置をさらに備える遠隔システム。
【請求項6】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記コントローラは、前記監視区域に関する情報を受信し、前記監視区域に関する情報を前記表示装置に表示するように構成されている遠隔システム。
【請求項7】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記受信装置は、車両情報を受信するように構成され、
前記コントローラは、前記車両情報が道路のドライバビリティに影響を与える前記道路情報であると判定するように構成されている遠隔システム。
【請求項8】
請求項1に記載の遠隔システムであって、
前記受信装置は、前記自律走行車両のカメラから送信された画像を受信するように構成され、
前記表示装置は、前記画像を表示するように構成される遠隔システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に自律走行車両用の遠隔システム(remote system)に関する。より具体的には、本発明は、自律走行車両が道路のドライバビリティ(drivability)に影響を与える問題に遭遇したときの自律走行車両用の遠隔システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自律走行車両は、人間が直接介入することなく、出発地から目的地までの走行ルートをトラバースするように自律的に制御されることができる。自律走行車両は、走行ルートを生成して維持し、走行ルートをトラバースするように自律走行車両を制御することができる制御システムを含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自律走行車両は車両のプログラミングに反する交通状況に遭遇する可能性があることが発見されている。そのような状況では、自律走行車両のルート設定に人間を介入させることが有利であるといえる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来技術の状態に鑑み、本発明の一態様は、受信装置、コントローラ、送信装置、及び表示装置を含む自律走行車両用の遠隔システムである。受信装置は、道路情報を受信し、コントローラは、道路情報が道路のドライバビリティに影響を与える場合、監視区域(supervision zone)を生成し、監視区域を回避するためのルートを生成するための情報を入力から受信するように構成され、送信装置は、データを自律走行車両に送信するように構成されている。表示装置は、受信装置同じ場所に配置され、地図上に監視区域の視覚的指標を表示するように構成されている。コントローラが、監視区域を回避するためルートが生成されたと判定した場合、コントローラは、道路情報と入力からの情報とを組み合わせて、監視区域を回避するためのルートを表示装置に自動的に表示させ、送信装置を介してデータのセットを自動的に送信して、監視区域を回避するためのルートの自律走行車両を更新するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
この当初の開示内容の一部をなす添付の図面を参照する。
【0006】
図1図1は、自律走行車両用の遠隔システムと通信する複数の自律走行車両の概要図である。
【0007】
図2図2は、自律走行車両用の遠隔システムの概要図である。
【0008】
図3図3は、地図領域を示している、自律走行車両用の遠隔システムの端末上の視覚的表示である。
【0009】
図4図4は、自律走行車両からの眺めを示している、自律走行車両用の遠隔システムの端末上の視覚的表示である。
【0010】
図5A図5Aは、道路情報が自律走行車両用の遠隔システムにおける道路のドライバビリティに影響を与える場合に、監視区域を生成するための手順を示すフローチャートである。
図5B図5Bは、道路情報が自律走行車両用の遠隔システムにおける道路のドライバビリティに影響を与える場合に、監視区域を生成するための手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照しながら選択された実施形態を説明する。当業者にはこの開示から明らかなように、以下の実施形態の説明は、例示のみを目的として提供されるものであり、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される本発明を限定する目的で提供されるものではない。
【0012】
初めに図1及び図2を参照すると、一の実施形態に係る自律走行車両用の遠隔システム10が示されている。図1に示すように、自律走行車両用の遠隔システム10は、複数の自律走行車両14との間で情報を送信及び受信するアンテナ12と通信(有線又は無線)することができる。したがって、自律走行車両用の遠隔システム10は、自律走行車両14を監視してルートの問題があるかどうかを判定し、車両のルートの変更を含めて、情報により自律走行車両14を更新することができる。
【0013】
図2に示すように、自律走行車両用の遠隔システム10は、コントローラ16、表示装置18、入力装置20、記憶装置22、受信装置24、及び送信装置26を含むことができる。
【0014】
コントローラ16は、後述するように自律走行車両用の遠隔システム10を制御する制御プログラムを有するマイクロコンピュータを含むことが好ましい。コントローラ16は、入力インターフェース回路、出力インターフェース回路、並びにROM(読み取り専用メモリ)装置及びRAM(ランダムアクセスメモリ装置)装置のような記憶装置などの他の従来の構成要素も含むことができる。コントローラ16のマイクロコンピュータは、自律走行車両用の遠隔システム10を制御するようにプログラムされている。メモリ回路は、プロセッサ回路によって実行される表示装置18及び送信装置26の動作のためのもののような処理結果及び制御プログラムを記憶する。コントローラ16は、従来の方法で表示装置18、入力装置20、記憶装置22、受信装置24、及び送信装置26と機能的に結合されている。コントローラ16の内部RAMは、動作フラグの状態及び各種制御データを記憶している。コントローラ16は、制御プログラムに従って、自律走行車両用の遠隔システム10の構成要素のいずれかを選択的に制御することができる。当業者にはこの開示から明らかなように、コントローラ16の正確な構造及びアルゴリズムは、本発明の機能を実行するハードウェアとソフトウェアとの任意の組み合わせとすることができる。
【0015】
表示装置18は、所望の任意の方法により日付を視覚的に表示することができる、又は表示するように構成された任意の装置とすることができる。例えば、表示装置18は、この技術分野で知られているようなコンピュータスクリーン18aとすることができる。入力装置20は、ユーザがデータ又はコマンドを自律走行車両用の遠隔システム10へ入力することを可能にする任意の適切な入力装置20とすることができる。例えば、入力装置20は、キーボード20a、マウス20b、マイクロフォン、又は他の任意の適切な装置とすることができる。
【0016】
受信装置24及び送信装置26は、自律走行車両用の遠隔システム10との間でデータを送信及び受信することができる。例えば、受信装置24は、複数の自律走行車両14から情報(データ)を受信し、受信したデータをコントローラ16に伝達することができ、コントローラ16は、順番にその情報を表示装置18に表示させることができる。さらに、送信装置26は、自律走行車両用の遠隔システム10へ入力されたデータを一又は複数の自律走行車両14に送信させることができる。
【0017】
記憶装置22は、データをその中に記憶させ、そこから取り出すことができる任意の種類の記憶装置とすることができる。
【0018】
図3は、表示装置18の表示例を示す図である。この例では、表示装置18は、複数の自律走行車両14を含む領域Aの地図を表示している。地図は、道路R及び監視区域SZ(supervision zone SZ)を含む。また、表示装置18は、車両情報表示領域28(a vehicle information display area 28)を含むことができる。車両情報表示領域28では、一又は複数の車両14の状態をチケット30(a ticket 30)で表示することができ、これによってユーザ又はオペレータは自律走行車両14の状態を判定することができる。一の実施形態では、チケットは自律走行車両14に対して色分けすることができる。例えば、一番上のチケット30は赤くすることができ、同時に、一番上のチケットが属する自律走行車両を赤くさせることができる。しかしながら、チケット30は、所望の方法によりそれぞれの自律走行車両14とリンクし、又は編集することができることに留意されたい。
【0019】
各自律走行車両14は、それぞれのチケット30又は個別化された領域に表示された各情報を有するので、オペレータは、特定の自律走行車両に注意が必要かどうかを判定することができる。自律走行車両用の遠隔システム10は、自律走行車両14が注意を待っている時間又は何らかの基準に基づいて、チケット30に優先順位を付けることができる。
【0020】
チケット30は、自律走行車両14がその特定のルートで持っている問題を表示することができる。例えば、一の自律走行車両14cは、例えば走行車線を封鎖する工事である監視区域SZ1に遭遇する可能性がある。この実施形態では、自律走行車両は地図上で14cとラベルを付けることができ、対応するチケットは車両ラベルを含むことができる。現在の状況では、例えば図4を参照するように、片方の車両方向が進行するのに適切な場合と、片方の車両方向が停止するのに適切な場合を示している合図者(例えば、工事作業員CW)とともに、道路Rを一車線減らすことができる。さらに、ここでは、黄色い二重線又は他の道路標識を超えるために、片方の車両方向が必要とされる。そのような状況において、自律走行車両のプログラミングでは、人間の介入なしに作業を進めることは困難又は不可能である。
【0021】
したがって、オペレータが自律走行車両14cの中にいる場合、オペレータは自律走行車両14cのプログラミングを無効にして、自律走行車両14が進行することを可能にする。しかしながら、オペレータが乗車してない場合、遠隔オペレータの介入が必要になることがある。この実施形態では、遠隔オペレータは自律走行車両センサシステムにアクセスして自律走行車両の問題を判定することができる。例えば、図4に示すように、オペレータは自律走行車両のカメラシステムにアクセスして車線の閉鎖が発生したと判定することができる。図4は、表示装置18上の自律走行車両14cからのリアルタイムカメラビューを示す。すなわち、受信装置24は、自律走行車両14c上のカメラにより送信された画像を受信するように構成され、表示装置18は、その画像を表示するように構成される。
【0022】
図4に示すように、車両14cは、工事区域CZに接近しており、工事区域CZでは、工事作業員CWが自律走行車両14cに対向車線にゆっくり進むように知らせている。したがって、オペレータは、工事作業員CWにより適切に指示された場合、自律走行車両14cが対向車線に進入することを可能にする更新されたルートUR(図3)に自律走行車両14を送ることができる。コントローラ16は、図3に示すように、表示装置18に更新されたルートUR(すなわちルートの更新)を表示させるようにプログラムされている。オペレータの指示は必ずしもシステム及びナビゲーションに関する車両のプログラミングを無効にするわけではなく、リルーティングは単に更新されたルートURのリルーティングを提供するだけであることに留意されたい。そして、更新されたルートURは、他に障害物又は対向車がいないと判定した後に、更新されたルートURを走行する。しかしながら、状況によっては、オペレータは、自律走行車両14c(又は任意の自律走行車両14)を操作又は指示して、車両のプログラミングと反する動作を実行することができる。
【0023】
監視区域SZは、オペレータの介入又は注意を必要とする可能性がある、自律走行車両にとってのあらゆる問題又は遭遇とすることができる。すなわち、監視区域は、自律走行車両が遭遇する可能性がある様々な道路問題とすることができる。例えば、上述したように、監視区域は、工事により生成された区域とすることができる。さらに、監視区域は、自律走行車両が決定するのを困難にさせる単なる歩行者の問題、自律走行車両にとっての未知のマッピング問題、又は自律走行車両が所定の時間待機することになる又は他の任意の問題となるその他の状況とすることができる。
【0024】
自律走行車両14から情報を受信し、表示装置18に監視区域SZを表示するプロセスについて説明する。まず、複数の自律走行車両14がデータを送信する。自律走行車両14は、自律走行車両サービスシステム10により自律走行車両14の継続的な監視を可能にするために連続的に(又は所定の間隔で)データを送信することができる。すなわち、自律走行車両14は、オペレータが車両速度、方向、及び位置を継続的に監視することを可能にするデータであって、表示装置18に表示されるデータを送信することができる。車両情報は、車両の目的地、車両の占有率、又は他の任意の適切な情報を含むがこれらに限定されない追加データも含むことができる。
【0025】
一の実施形態では、図5A及び図5Bに示すように、送信された車両情報は、ステップS100に示すように道路情報を含むことができる。コントローラ16により受信された情報は、受信装置24から又はユーザ入力装置から直接入力することができる。ステップS110において、コントローラ16は、入力された道路情報に関する情報を受信し、その情報が自律走行車両14のドライバビリティに影響を与えるかどうかを判定する。あるいは、ユーザは、その情報が自律走行車両14のドライバビリティに影響を与えるかどうかを判定することができる。その情報がドライバビリティに影響を与えない場合、遠隔システム10は、送信された車両情報を受信及び監視し続ける。(コントローラ16又はユーザによって)その情報がドライバビリティに影響を与えると判定された場合、ステップS120において、コントローラ16は、監視区域SZを生成して表示装置18に表示する。ステップS130において、コントローラ16は、この監視区域に対するドライバビリティに関する情報を受信したかどうかを判定する。例えば、別の自律走行車両14がこの監視区域SZに接近して問題を解決した可能性がある。このような状況では、コントローラ16は、表示を更新して、この監視区域SZに対する解決が分かっていることを示す。この監視区域SZに対するドライバビリティに関する情報を受信していない場合、遠隔システム10は、表示領域28においてこの監視区域SZに遭遇する自律走行車両14のためのチケット30を維持する。ステップS140において、遠隔システム10は、ユーザ入力装置20から受信される道路情報に関する入力を必要とする。言い換えると、オペレータは監視区域SZに対する解決を入力することができる。例えば、上述したように、オペレータは、工事作業員CWにより適切に指示された場合、自律走行車両14cが対向車線に進入することを可能にする更新されたルートUR(図3)に自律走行車両14を送ることができる。
【0026】
ステップS150において、更新されたルートURは、地図上の監視区域SZに表示される。したがって、オペレータは、全ての監視区域SZ及び監視区域SZに対するあらゆる解決を監視及び閲覧することができる。必要に応じて、オペレータはいつでも監視区域SZに対する解決を確立することができ、問題に遭遇する自律走行車両14は必要とされない。すなわち、自律走行車両14が必ず遭遇する監視区域SZが存在する場合、オペレータは地図上で監視区域SZを特定し、解決(例えば、更新されたルートUR)を入力することができる。
【0027】
次に、更新されたルートは、ステップS160において記憶され、ステップS170において送信装置を介して自律走行車両14に送信される。時間が経つにつれて、監視区域SZは取り除かれてもよい。すなわち、自律走行車両14からの情報が監視されているとき、又はその他の何らかの手段によって、オペレータは、監視区域SZの道路にはもはや問題がないと判定することができる。したがって、そのような状況では、ステップS180において、コントローラ16は、監視区域SZが取り除かれたかどうかを判定する。監視区域SZがユーザの入力によって取り除かれていない場合、ステップS190において、コントローラ16は、所定の時間が経過したかどうかを判定する。言い換えると、監視区域SZの状況によっては、監視区域SZが取り除かれるように所定時間を設定することができる。オペレータは、監視区域SZを引き起こす問題が解決され、監視区域SZがもはや必要ではないという特定の事例を知っているかもしれない。しかしながら、所定の時間内に存在し得る状況は不明確であり、したがって、所定の時間によって監視区域を除去することができない。所定の時間が経過していない場合、ステップS200において、コントローラ16は、監視区域SZの表示を維持する。所定時間が経過した場合、ステップS20において、コントローラ16は、監視区域SZを表示から自動的に取り除くことができる。
【0028】
ステップS180に戻り、オペレータがユーザの入力によって監視区域を取り除いた場合、ステップS210において、コントローラ16は、表示から監視区域SZを取り除くことができる。いずれの状況においても、監視区域SZが取り除かれると、コントローラ16は、送信装置26を介して監視区域の除去及び更新されたルートの除去が送信されることによって、自律走行車両14を更新することができる。
【0029】
監視区域SZを引き起こす問題が解決されているため、自律走行車両14が監視区域を通り抜けることができる場合、時間指定による解決又はユーザによる解決よりもむしろ監視区域SZを除くことができることに留意されたい。
【0030】
さらに、監視区域SZが一時的に解決されてようとしていることをユーザが知っている(又はコントローラが判定する)場合、監視区域SZは完全には取り除かれず、一時的にのみ取り除かれ、自律走行車両14が更新されたルートURなしで監視区域SZを通過することを可能にする。所定の時間の後、ユーザによる入力、又はコントローラ16による判定に基づいて、監視区域SZを再開することができ、更新されたルートURを再開することができる。
【0031】
表示装置18、入力装置20、記憶装置22、受信装置24、及び送信装置26は、当該技術分野において周知の従来の構成要素である。表示装置18、入力装置20、記憶装置22、受信装置24、及び送信装置26は、当該技術分野において周知であるため、これらの構造は本明細書では詳細に説明又は図示されない。むしろ、本開示から当業者には明らかなように、構成要素は本発明を実施するために使用することができる任意の種類及び/又はプログラミングとすることができる。
【0032】
本発明の範囲を理解するうえで、「含む」という用語及びその派生語は、本明細書で用いられているように、記載された特徴、要素、構成要素、グループ、整数、及び/又はステップの存在を特定するが、他の特徴、要素、構成要素、グループ、整数、及び/又はステップを排除しないというオープンエンドの用語であることを意図している。前述のことは、「含む」、「有する」及びそれらの派生語のような類似の意味を持つ単語にも適用される。また、単数形で使用される場合の「一部」、「部分」、又は「要素」という用語は、単一の部分又は複数の部分という二重の意味を持つことができる。したがって、本発明を説明するために利用されるようなこれらの用語は、自律走行車両サービスシステムを備える車両に関して解釈されるべきである。
【0033】
装置の構成要素、部分、又は一部を説明するために本明細書で使用されるような「構成された」という用語は、所望の機能を実行するように構築及び/又はプログラムされたハードウェア及び/又はソフトウェアを含む。
【0034】
本明細書で使用されるような「実質的に」、「約」、及び「およそ」のような程度の用語は、最終結果が大きく変化しないように修正された用語の妥当な量の偏差を意味している。
【0035】
本発明を説明するために選択された実施形態のみが選ばれているが、添付された特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正が可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、様々な構成要素のサイズ、形状、位置又は向きは、必要に応じて及び/又は所望に応じて変更することができる。互いに直接的に接続又は接触していることが示される構成要素は、それらの間に配置された中間的な構造を有することができる。一つの要素の機能は、2つの要素で実行することができ、またその逆も可能です。一の実施形態の構造及び機能は、他の実施形態でも採用することができる。特定の実施形態に全ての利点が同時に存在する必要はない。単独で又は他の特徴と組み合わせた、先行技術に特有のあらゆる特徴もまた、そのような特徴によって具体化される構造的及び/又は機能的概念を含む出願によるさらなる発明の別々の説明とみなされるべきである。したがって、本発明による実施形態の前述の説明は、例示のみを目的として提供されており、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される本発明を限定する目的ではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B