(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】部屋暖房装置及び便器装置
(51)【国際特許分類】
E03D 9/08 20060101AFI20240209BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20240209BHJP
E03D 11/02 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
E03D9/08 A
E03D9/00 Z
E03D11/02 Z
(21)【出願番号】P 2020007706
(22)【出願日】2020-01-21
【審査請求日】2022-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】姜 悦
(72)【発明者】
【氏名】小松 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】辻 賢太郎
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-203070(JP,A)
【文献】特開平9-60979(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0417188(KR,Y1)
【文献】特開平9-60082(JP,A)
【文献】特開2002-146884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00-11/18
A47K 13/00-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体に配置された部屋暖房装置であって、
吸気口及び吹出口が形成されたハウジングと、
該ハウジングの内部に配置された温風ファンと、
前記吹出口に配置されたルーバーと、を備え、
該ルーバーは、外側に向かうにしたがって次第に下方に向かう複数の羽根部材を有し、
前記ハウジングの底面と最下段の前記羽根部材との間を流通する温風の風向きの水平面に対する傾斜角度は、前記複数の羽根部材の間を流通する温風の風向きの水平面に対する傾斜角度よりも小さく、
前記複数の羽根部材のうち下部に配置された羽根部材の水平面に対する先端面の傾斜角度は、前記複数の羽根部材のうち前記下部に配置された羽根部材よりも上方に配置された羽根部材の水平面に対する先端面の傾斜角度よりも、小さい部屋暖房装置。
【請求項2】
前記下部に配置された羽根部材の先端部は、前記上方に配置された羽根部材の先端部よりも内側に配置されている請求項1に記載の部屋暖房装置。
【請求項3】
前記ハウジングの
前記底面と前記
最下段の羽根部材との間を流通する温風の風向きに直交する断面積は、前記複数の羽根部材の間を流通する温風の風向きに直交する断面積よりも、大きい請求項1または2に記載の部屋暖房装置。
【請求項4】
便器本体と、
該便器本体の上に設けられた機能部と、備え、
前記機能部は、請求項1から
3のいずれか一項に記載の部屋暖房装置を有し、
前記吹出口は、前記機能部に形成された開口部に連通している便器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部屋暖房装置及び便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、便器本体の上方に機能部が設けられ、機能部に部屋暖房装置を配置した便器装置が知られている。便器装置の周囲には、便器本体の洗浄や、手を洗うための水が飛沫となって飛びやすい。部屋暖房装置のヒーターに水がかかると、電気回路がショートしたり、電子部品の機能に不具合が生じたりする虞がある。このため、部屋暖房装置の吹出口にルーバーを設けて、ルーバーの羽根を便器装置の外側に向かうにしたがって次第に下方に向かうように傾斜させたものが提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の部屋暖房装置では、ルーバーの羽根が便器装置の外方に向かうにしたがって次第に下向きに傾斜しているため、部屋暖房装置の下方に風が向けられてしまうという問題点がある。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、便器本体に温風が当たることを抑制する部屋暖房装置及び便器装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る部屋暖房装置は、便器本体に配置された部屋暖房装置であって、吸気口及び吹出口が形成されたハウジングと、該ハウジングの内部に配置された温風ファンと、前記吹出口に配置されたルーバーと、を備え、該ルーバーは、外側に向かうにしたがって次第に下方に向かう複数の羽根部材を有し、前記ハウジングの底面と最下段の前記羽根部材との間を流通する温風の風向きの水平面に対する傾斜角度は、前記複数の羽根部材の間を流通する温風の風向きの水平面に対する傾斜角度よりも小さく、前記複数の羽根部材のうち下部に配置された羽根部材の水平面に対する先端面の傾斜角度は、前記複数の羽根部材のうち前記下部に配置された羽根部材よりも上方に配置された羽根部材の水平面に対する先端面の傾斜角度よりも、小さい。
【0007】
本開示の一態様に係る便器装置は、便器本体と、該便器本体の上に設けられた機能部と、備え、前記機能部は、上記に記載の部屋暖房装置を有し、前記吹出口は、前記機能部に形成された開口部に連通している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】一実施形態に係る部屋暖房装置の斜視図である。
【
図4】一実施形態に係る部屋暖房装置のルーバー部分の断面図である。
【
図5】
図4において吹き出される温風を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態に係る便器装置について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、便器装置100は、便器本体11と、機能部12と、便座13と、便蓋14と、を備えている。
【0010】
便器本体11は、陶器で構成されている。便器本体11には、便鉢11aと、機能部載置部11bと、を有している。便器本体11は、床に設置されて給水配管および排水配管(不図示)が接続されている。
【0011】
便器本体11において、便器装置100を使用する使用者から見た手前側に便鉢11aが配置され、奥側に機能部載置部11bが配置される。便鉢11aと機能部載置部11bとを結ぶ水平方向を前後方向(図の矢印Xの方向)とする。機能部載置部11bに対する便鉢11aが配置される側を前側(図の+X側)とし、その反対側を後側(図の-X側)とする。前後方向に直交する水平方向を幅方向(図の矢印Yの方向)とする。幅方向のうち、使用者が便座13に着座した状態での右側を図の+Y側とし、左側を図の-Y側とする。前後方向及び水平方向に直交する方向を上下方向(図の矢印Zの方向)とする。
【0012】
機能部12は、便器本体11の上方に配置されている。機能部12は、機能部載置部11bに載置されている。機能部12は、部屋暖房装置10を有している。機能部12は、部屋暖房装置10の他に、局部洗浄を行う局部洗浄装置(不図示)、温風乾燥を行う温風乾燥装置(不図示)や、これらの装置に電力を供給する電力供給装置(不図示)等を有している。
【0013】
清掃やメンテナンス時に、機能部12を上昇させて、機能部12と便器本体11の機能部載置部11bとの間に空間が形成される。
【0014】
便座13及び便蓋14は、機能部12に設けられている。便座13及び便蓋14は、それぞれ幅方向に延びる軸回りに回動可能に構成されている。便座13及び便蓋14は、回動して横臥状態となると便鉢11aの上に配置される。
【0015】
次に、部屋暖房装置10の構成について詳細に説明する。部屋暖房装置10は、機能部12の幅方向の一方側(+Y側)に設けられている。部屋暖房装置10は、便器装置100が設置されるトイレ空間の内部を暖めるものである。部屋暖房装置10の設置箇所は、機能部12に+Y側に限らず、-Y側等適宜設定可能である。
【0016】
機能部12の+Y側の側面には、開口部12hが形成されている。開口部12hには、外側ルーバー12aが設けられている。部屋暖房装置10は、開口部12hの内部に配置されている。開口部12hは、機能部12の他の側面等に形成されていてもよい。
【0017】
図3に示すように、部屋暖房装置10は、ハウジング2と、内側ルーバー(ルーバー)3と、フィルター4と、フィルターカバー5と、温風ファン6(
図2参照。以下同じ。)と、コイルユニット7(
図2参照。以下同じ。)と、サーミスタ8と、を有している。
【0018】
ハウジング2は、第1ケース部材21と、第2ケース部材22とを有している。
【0019】
第1ケース部材21は、+X側に開口する半割り形状をなしている。第1ケース部材21は、第1底壁部211と、第1周壁部212と、を有している。
【0020】
第1底壁部211は、板状に形成されている。第1底壁部211の板厚方向は、X方向を向いている。第1周壁部212は、第1底壁部211の周縁部から+X側に立設されている。
【0021】
第1ケース部材21の第1底壁部211には、X方向に貫通する吸気口215が形成されている。吸気口215は、略Y方向に長い長穴形状をなしている。吸気口215から後述する温風ファン6までの間が、吸気路とされている。
【0022】
第1底壁部211における+Y側の端部2d近傍には、-X側に立設された挿入部216が設けられている。挿入部216と第1底壁部211との間には、隙間(不図示)が形成されている。この隙間から、フィルター4が挿脱可能とされている。
【0023】
第2ケース部材22は、-X側に開口する半割り形状をなしている。第2ケース部材22は、第2底壁部221と、第2周壁部222と、を有している。
【0024】
第2底壁部221は、板状に形成されている。第2底壁部221の板厚方向は、X方向を向いている。第2周壁部222は、第2底壁部221の周縁部から-X側に立設されている。
【0025】
第1ケース部材21の第1周壁部212+X側の部分と第2ケース部材22の第2周壁部222-X側の部分とは、組み付けられている。ハウジング2の内部には、温風ファン6やコイルユニット7等の部材が収容されている。
【0026】
第1ケース部材21の第1周壁部212における+Y側を向く部分及び第2ケース部材22の第2周壁部222における+Y側を向く部分には、それぞれY方向に貫通する吹出口228が形成されている。吹出口228は、第1ケース部材21の第1周壁部212における+Y側を向く部分から第2ケース部材22の第1周壁部212における+Y側を向く部分に連続して形成されている。吹出口228は、便器本体11に形成された開口部12hに連通している(
図2参照)。
【0027】
内側ルーバー3は、第1ケース部材21及び第2ケース部材22の内部に、吹出口228よりも僅かに-Y側に設けられている。
【0028】
フィルター4は、第1ケース部材21の吸気口215を覆うように配置されている。フィルター4は、第1ケース部材21の第1底壁部211における-X側を向く面211bに沿って配置されている。
【0029】
フィルター4は、保持板部41と、フィルター本体42と、を有している。
【0030】
保持板部41は、板状に形成されている。保持板部41の板厚方向は、X方向を向いている。
【0031】
保持板部41における+Y側の端部41c近傍には、-X側に立設された把持部415が設けられている。把持部415は、保持板部41の端部41cよりも僅かに-Y側に配置されている。
【0032】
保持板部41には、X方向に貫通する取付孔(不図示。以下同じ。)が形成されている。取付孔は、略Y方向に長い長穴形状をなしている。
【0033】
フィルター本体42は、保持板部41の取付孔に設けられている。フィルター本体42は、取付孔及び第1ケース部材21の吸気口215に対応した形状をなしている。フィルター本体42は、網状に形成されている。
【0034】
フィルターカバー5は、フィルター4を覆うように配置されている。フィルターカバー5は、フィルター4の-X側の面に沿って配置されている。フィルターカバー5は、不図示の螺子等によって、第1ケース部材21の第1底壁部211に取り付けられている。
【0035】
フィルターカバー5には、X方向に貫通する貫通孔514が形成されている。貫通孔514は、略Y方向に長い長穴形状をなしている。貫通孔514は、フィルター4のフィルター本体42に対応した形状をなしている。
【0036】
フィルターカバー5の周縁部には、複数の貫通孔である通風孔515が形成されている。
【0037】
図2に示すように、温風ファン6は、ハウジング2の内部における-Y側の領域に配置されている。温風ファン6は、いわゆるシロッコファンである。温風ファン6は、複数の羽根6aを有している。複数の羽根6aは、X方向を軸線方向とする周方向に配置されている。温風ファン6は、吸気路から吸引した空気を、径方向に送風する。
【0038】
ハウジング2の内部における+Y側の領域には、排気路s2が形成されている。コイルユニット7は、排気路s2に配置されている。コイルユニット7は、コイル状をなす発熱体である。
【0039】
図3に示すように、第1ケース部材21には、上方に延びるサーミスタ収容筒部217が設けられている。サーミスタ収容筒部217は、軸線方向を上下方向とする円筒状をなしている。
【0040】
サーミスタ8は、サーミスタ収容筒部217の内部からハウジング2の内部にまたがって配置されている。サーミスタ8は、排気路s2(
図2参照)を通過して吹き出される温風の温度を測定するセンサーである。
【0041】
次に、内側ルーバー3の構成について詳細に説明する。
図4に示すように、内側ルーバー3は、羽根部材301~305を有している。羽根部材301~305は、この順に上方から下方に向かって配列されている。本実施形態では、5枚の羽根部材が、配列されている。羽根部材の枚数は、適宜設定可能である。
【0042】
羽根部材301~305は、互いに上下方向に略等間隔に離間して配置されている。羽根部材301~305は、排気路s2の下流側である+Y側(外側)に向かうにしたがって次第に下方に向かうように傾斜している。羽根部材301~305の水平面に対する傾斜角度は、略同一であり、傾斜角度d1とする。
【0043】
以下の羽根部材301~305の説明において、排気路s2の下流側(+Y側)を先端側として、排気路s2の上流側(-Y側)を後端側とすることがある。
【0044】
羽根部材301の後端部301bは、他の羽根部材302~305の後端部302b~305bよりも、+Y側にセットバックするように形成されている。羽根部材302の後端部302bには、切欠き部302cが形成されている。サーミスタ8の下部は、羽根部材301の後方から羽根部材302の切欠き部302cにわたって配置されている。
【0045】
羽根部材301~304の先端面301f~304fは、X方向及びZ方向に沿う鉛直面に沿って形成されている。羽根部材301~304の先端面301f~304fの水平面に対する傾斜角度を、傾斜角度d2とする。
【0046】
羽根部材305の先端面305fは、水平面に沿って形成されている。羽根部材305の先端面305fの水平面に対する傾斜角度は0度であり、傾斜角度d1,d2よりも小さい。
【0047】
羽根部材305の先端面305fは、羽根部材301~304の先端面301f~304fよりも排気路s2の上流側(-Y側、内側)にセットバックして配置されている。
【0048】
ハウジング2の内部の上面2uにおける+Y側の先端上面2fは、羽根部材301~305と同様に、+Y側に向かうにしたがって次第に下方に向かうように傾斜している。ハウジング2の先端上面2fと羽根部材301との間の離間距離は、隣り合う羽根部材301~305の離間距離と略同一である。
【0049】
図5に示すように、コイルユニット7で暖められた温風は、ハウジング2の先端上面2fと羽根部材301との間、上下に隣り合う羽根部材301~305の間、及び羽根部材305とハウジング2の内部の底面2bとの間を流通する。
【0050】
ハウジング2の先端上面2fと羽根部材301との間を流通する温風(温風v0とする)の風向きを、風向きw0とする。上下に隣り合う羽根部材301~305の間を流通する温風(温風v1~v4とする)の風向きを、風向きw1~w4とする。羽根部材305とハウジング2の底面2bとの間を流通する温風(温風v5とする)の風向きを、風向きw5とする。
【0051】
温風v0は、ハウジング2の先端上面2f及び羽根部材301の傾斜に誘導されて、+Y側に向かうにしたがって次第に下方に向かう風向きw0で吹き出される。
【0052】
温風v1~v4は、羽根部材301~305の傾斜に沿って、+Y側に向かうにしたがって次第に下方に向かう風向きw1~w4で吹き出される。
【0053】
温風v5は、羽根部材305の先端面305fの傾斜及びハウジング2の底面2bに沿って、水平に近い角度の風向きw5で吹き出される。風向きw5の水平面に対する傾斜角度は、風向きw1~w4の水平面に対する傾斜角度よりも小さい。
【0054】
温風v0の風向きw0に直交する断面積を、断面積t0とする。断面積t0は、ハウジング2の先端上面2fと羽根部材301との間の離間距離にハウジング2の内部のX方向の長さを乗じたものとなる。
【0055】
温風v1~v4の風向きw1~w4に直交する断面積を、断面積t1~t4とする。断面積t1~t4は、上下に隣り合う羽根部材301~305の離間距離にハウジング2の内部のX方向の長さを乗じたものとなる。
【0056】
温風v5の風向きw5に直交する断面積を、断面積t5とする。断面積t5は、羽根部材305の先端面305fとハウジング2の底面2bとの間の離間距離にハウジング2の内部のX方向の長さを乗じたものとなる。
【0057】
羽根部材305の先端面305fとハウジング2の底面2bとの間の離間距離は、ハウジング2の先端上面2fと羽根部材301との間の離間距離及び上下に隣り合う羽根部材301~305の離間距離よりも長い。これによって、断面積t5は、断面積t0~t4よりも大きい。
【0058】
このように構成された便器装置100によれば、羽根部材305による水平面に対する風向きw5の傾斜角度は、羽根部材301~304による水平面に対する風向きw1~w4の傾斜角度よりも小さい。これによって、温風が過度に下方に向くことがなく、便器本体11に当たることが抑制される。
【0059】
羽根部材305の先端面305fは、羽根部材301~304の先端面301f~304fよりも排気路s2の上流側にセットバックして配置されている。これによって、羽根部材305とハウジング2の底面2bとの間を流通する温風v5の水平方向の風量を大きく確保することができる。温風v5を吹出口228の上流側から羽根部材305の先端面305fで誘導することができ、温風v5の風向きをより一層水平に近い角度にすることができる。
【0060】
羽根部材305の先端面305fの水平面に対する傾斜角度は、0度であり、羽根部材301~305の水平面に対する傾斜角度d1及び羽根部材301~304の先端面301f~304fの水平面に対する傾斜角度d2よりも、小さい。これによって、温風v5は、羽根部材305の先端面305fに誘導されて、水平方向に近い角度で吹き出される。温風v0~v4は、吹出口228から吹き出された後、温風v5に誘導され風向きが緩やかになっていく。温風が過度に下方に向くことがなく、便器本体11に当たることが抑制される。
【0061】
温風v5に対応する断面積t5は、温風v0~v4に対応する断面積t0~t4よりも大きい。これによって、水平に近い角度で吹き出される温風v5の風量を大きく確保することができる。
【0062】
上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0063】
例えば、上記の実施形態では、羽根部材301~304の先端面301f~304fは鉛直面に沿って、羽根部材305の先端面305fは水平面に沿っている。これに限られず、複数の羽根部材のうち下部に配置された一の羽根部材の先端面の水平面に対する傾斜角度が、複数の羽根部材のうち一の羽根部材よりも上方に配置させた羽根部材の先端面の水平面に対する傾斜角度よりも、小さければ、複数の羽根部材の先端面の水平方向に対する傾斜角度は適宜設定可能である。
【0064】
羽根部材305の先端面305fの水平面に対する傾斜角度は、0度であり、羽根部材301~305の水平面に対する傾斜角度d1よりも小さい。これに限られず、一の羽根部材の水平面に対する先端面の傾斜角度が、複数の羽根部材の水平面に対する傾斜角度よりも、大きくてもよい。
【0065】
温風v5に対応する断面積t5は、温風v0~v4に対応する断面積t0~t4よりも大きい。これに限られず、ハウジングの底面と一の羽根部材との間を流通する温風の風向きに直交する断面積が、複数の羽根部材の間を流通する温風の風向きに直交する断面積よりも、小さくてもよい。
【0066】
羽根部材の先端面の水平面に対する傾斜角度が他の羽根部材の先端面の水平面に対する傾斜角度よりも小さくなる羽根部材を最下段に配置している。これに限られず、複数の羽根部材のうち上下方向の中央よりも下方に配置されていればよい。
【符号の説明】
【0067】
2…ハウジング、3…内側ルーバー(ルーバー)、4…フィルター、5…フィルターカバー、6…温風ファン、7…コイルユニット、8…サーミスタ、10…部屋暖房装置、11…便器本体、11a…便鉢、11b…機能部載置部、12…機能部、12h…開口部、12a…外側ルーバー、13…便座、14…便蓋、21…第1ケース部材、22…第2ケース部材、41…保持板部、42…フィルター本体、100…便器装置、215…吸気口、217…サーミスタ収容筒部、228…吹出口、s2…排気路