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特許7433069C型止め輪取付治具、及びそれを用いたC型止め輪の取付方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】C型止め輪取付治具、及びそれを用いたC型止め輪の取付方法
(51)【国際特許分類】
   B25B 27/20 20060101AFI20240209BHJP
   B23P 19/02 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
B25B27/20 B
B23P19/02 D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020018899
(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2021122903
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱田 康明
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-300645(JP,A)
【文献】特開2016-016495(JP,A)
【文献】特開2018-051666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 27/20
B23P 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
C型止め輪を軸の軸溝に取り付けるのに用いるC型止め輪取付治具であって、
ねじ孔、及び前記C型止め輪を案内すると共に前記ねじ孔の軸方向の一方側に行くにしたがって拡径するテーパ外周面の少なくとも一部で構成されるテーパ外周面部を有する挿入ガイド部材と、
貫通孔、及び前記軸方向の一方側に開口を有すると共に前記挿入ガイド部材の全てを収容可能であるガイド収容凹部を有する止め輪押込部材と、
前記貫通孔に挿通される挿通部、及び前記ねじ孔に螺合する雄ねじを有するねじ部材と、を備え、
前記止め輪押込部材の前記軸方向の前記開口側の端面で、前記テーパ外周面部を囲むように配置した前記C型止め輪の端面を押圧することで、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部の拡径側に前記C型止め輪の内径を広げるように移動させる、C型止め輪取付治具。
【請求項2】
前記挿入ガイド部材が前記テーパ外周面部に繋がると共に前記軸方向に延在する一条の突出部を有する、請求項1に記載のC型止め輪取付治具。
【請求項3】
前記突出部は、その幅が前記軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなる幅拡大部を有する、請求項2に記載のC型止め輪取付治具。
【請求項4】
前記挿入ガイド部材が前記軸方向のテーパ外周面の大径側にテーパ内周面を有し、
前記テーパ内周面の内径が、前記軸方向の大径側の端に行くにしたがって大きくなっている、請求項1から3のいずれか1つに記載のC型止め輪取付治具。
【請求項5】
前記止め輪押込部材が、前記軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部を有する、請求項1から4までのいずれか1つに記載のC型止め輪取付治具。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載のC型止め輪取付治具を用いて前記軸の前記軸溝に前記C型止め輪を取り付けるC型止め輪の取付方法であって、
前記ねじ部材を前記貫通孔に挿通すると共に前記雄ねじを前記ねじ孔に螺合することで前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることによって、前記止め輪押込部材の前記開口側の端面で、前記テーパ外周面部を囲むように配置した前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部の拡径側に前記C型止め輪の内径を広げるように移動させた後、更に、前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることで、前記開口側の端面で前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部から前記挿入ガイド部材の外周面部に連なるように位置させた前記軸の外周面上に移動させ、更に、前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることで、前記開口側の端面で前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪をその外周面上を前記軸の前記軸溝まで移動させる、C型止め輪の取付方法。
【請求項7】
前記挿入ガイド部材が前記軸方向のテーパ外周面の大径側にテーパ内周面を有し、
前記テーパ内周面の内径が、前記軸方向の大径側の端に行くにしたがって大きくなっており、
前記テーパ内周面を前記軸の端面の外周側に押圧することで、前記軸を前記外周面部に連なるように位置させるようにし、
前記軸における前記軸溝よりも先端側に位置する部分の最大外径が、前記外周面部の前記軸方向の一方側の端の外径以下になっている、請求項6に記載のC型止め輪の取付方法。
【請求項8】
前記軸が前記外周面部に連なっている状態、かつ、前記ねじ部材を最後まで前記ねじ孔に締め込んだ状態において、前記止め輪押込部材の前記軸方向の一方側の端の前記軸方向の位置が、前記軸溝における前記軸の先端側の位置に一致するか又はその先端側の位置よりも前記軸方向の一方側に位置し、更に、前記止め輪押込部材の軸方向の一方側の端の前記軸方向の位置に対して前記C型止め輪の厚さを前記軸方向の一方側に足した前記軸方向の一方側の位置が、前記軸溝における前記軸方向の一方側の端よりも前記軸の先端側に位置する、請求項6又は7に記載のC型止め輪の取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、C型止め輪取付治具、及びそれを用いたC型止め輪の取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレーターは、通常、駆動ユニットで駆動側スプロケットを回転させ、ステップが連結されたステップチェーンを駆動側スプロケットと従動側スプロケットの間を循環移動させることによって、ステップを循環移動させる。また、駆動側スプロケットからの動力を手すり駆動装置へ伝達し、移動手すりをステップと同一方向に同一速度で移動させる。また、ステップが循環移動する際、ステップの踏板の両側に設けられた駆動ローラに駆動レール上を走行させ、踏板の両側に設けられた従動ローラに従動レール上を走行させることによって、ステップの所望の姿勢を実現している。エスカレーターでは、特許文献1に記載されているように、ローラを装着する軸における駆動ローラや従動ローラの外側にC型止め輪を配置することによって、当該軸から駆動ローラや従動ローラが脱落することを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-221013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駆動ローラや従動ローラが摩耗等で劣化して取替えが必要になった場合には、例えば次の手法でC型止め輪を脱着させる。先ず、ステップの側方に設けられるスカートガードを外したり、図3に示すように、エスカレーター下方側にある乗場の底板を外すことによって、ローラ11を視認可能な状態にする。その後、図3に示すように、ローラ11の外側に鏡14を配置して、鏡14を介して図4に示すローラ11の外側面を視認できる状態にする。
【0005】
その後、鏡14によって軸7に配置されたC型止め輪1の一対の止め輪孔2,2の位置を確認した後、その止め輪孔2,2にスナップリングプライヤ3(図6参照)の孔差込部6(図6参照)を差し込む。
【0006】
続いて、スナップリングプライヤ3からの力で一対の止め輪孔2,2間を押し拡げてC型止め輪1を拡径させる。そして、拡径しているC型止め輪1を軸7に設けられた止め輪溝から離脱させ、その後、C型止め輪1を軸7から外側に引き抜く。このようにして、C型止め輪1が軸7から外される。
【0007】
C型止め輪1が取り外される際、C型止め輪1は、拡径された不安定な状態(元の径に戻ろうとする力が掛かった状態)で軸7から外側に引き抜かれる。よって、C型止め輪1が引き抜かれる際、C型止め輪1がスナップリングプライヤ3から飛び出し易く、飛んでいってしまったC型止め輪1の捜索に時間及び労力を要することがある。
【0008】
更には、この方法では、C型止め輪1の拡径の度合いが作業者の感性に委ねられる。その結果、C型止め輪1が広げられすぎて塑性変形すると、C型止め輪1の内径が大きくなってしまい、再度装着した際に軸7との間に遊びが生じたりして、C型止め輪1の十分なローラ脱落防止機能が失われる可能性がある。
【0009】
この問題は、軸7からC型止め輪1を外す際のみならず、駆動ローラや従動ローラを取り換えた後に、C型止め輪1を軸7の止め輪溝に嵌め込む際にも生じる。そのような背景において、軸7の止め輪溝に対するC型止め輪1の嵌め込みを、確実、安全かつ迅速に実行できれば、C型止め輪1の脱着に関し、C型止め輪1の飛び出しのリスクやC型止め輪1の塑性変形のリスクを半分にできるだけでなく、ローラ11の取替作業も短縮でき、大きな意義がある。
【0010】
次に、更により端的かつ分かり易く従来の問題について説明する。図5は、C型止め輪1の構造を説明する図であり、図6は、スナップリングプライヤ3を表す図である。また、図7は、C型止め輪1の使用対象の部材を説明する模式図であり、図8は、従来のC型止め輪1の取り付け方法を説明する模式図であり、図9は、従来のC型止め輪1の取り付け方法についての問題的を説明する模式図である。なお、図5(a)において、dは、C型止め輪1の内径を示し、図5(b)において、jは、C型止め輪1の軸方向の寸法を示す。また、図8において、cは、軸7における軸溝8よりも先端側に位置する部分の最大外径を示す。
【0011】
図7を参照して、軸7にローラ11を軸段差部10まで圧入する。その後、図8に示すように、ローラ11の軸受12が軸7から外れないように軸7の軸溝8にC型止め輪1を保持する。この時、C型止め輪1を取り付けるのに使用するのが図6に示すスナップリングプライヤ3(図8も参照)である。
【0012】
詳しくは、図5に示すC型止め輪1の一対の止め輪孔2に図6に示すスナップリングプライヤ3の一対の孔差込部6(図8参照)を挿入し、一対のグリップ4(図6参照)に力を加える。すると、支点5(図6参照)を中心として孔差込部6が広がり、それに伴いC型止め輪1の止め輪孔2が矢印A方向(図5参照)に広がり、C型止め輪1の内径が広くなる。その後、図8を参照して、スナップリングプライヤ3によりC型止め輪1の内径を軸7の軸径より広げて軸7に挿入し、C型止め輪1が軸溝8の部分まで来たらグリップ4に加えていた力を緩める。これにより、C型止め輪1の弾性力によりC型止め輪1の内径が軸溝8の外径まで小さくなり、C型止め輪1が軸溝8内に保持される。
【0013】
係る背景において、図9に示すように、エスカレーターの内部で作業する場合は、すぐ近くに壁13などがあり作業空間が狭く、作業者はC型止め輪1を取り付ける時にその取り付け部が直視できないことが多い。このような作業環境の場合は鏡14を使い、鏡14に映る状況を見ながら作業者はスナップリングプライヤ3を使用してC型止め輪1を取り付ける。また、カメラで状況を映しその映像を見ながらC型止め輪1の取り付け作業をすることもある。
【0014】
このような作業環境の場合、作業者は鏡14を見たりカメラ映像を見て作業するためスナップリングプライヤ3の操作方向が逆になったり見えにくかったりしてC型止め輪1の取り付けに時間がかかる。また、軸溝8にC型止め輪1が確実に保持できたか直視できないため、C型止め輪1を手で押して軸溝8に確実に保持できたか確認する必要があり手間がかかる。更に、C型止め輪1を軸7に確実に取り付けようとしてC型止め輪1の止め輪孔2を軸7の軸径より大きく広げすぎて、C型止め輪1の弾性限界を超えて塑性変形させ、C型止め輪1の内径d(図5(a)参照)が軸溝8の溝径より大きくなりC型止め輪1の保持力が低下する場合もある。すなわち、軸7にC型止め輪1を取り付ける際に、作業者の技量差により、作業時間が変動したり、C型止め輪1が塑性変形し易さが変動する等、作業効率や取付性能にバラツキが生じるという問題がある。
【0015】
そこで、本開示の目的は、C型止め輪を短時間で取り付け易く、C型止め輪の取付時にC型止め輪が塑性変形することも略防止できるC型止め輪取付治具及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本開示に係るC型止め輪取付治具は、C型止め輪を軸の軸溝に取り付けるのに用いるC型止め輪取付治具であって、ねじ孔、及び前記C型止め輪を案内すると共に前記ねじ孔の軸方向の一方側に行くにしたがって拡径するテーパ外周面の少なくとも一部で構成されるテーパ外周面部を有する挿入ガイド部材と、貫通孔、及び前記軸方向の一方側に開口を有すると共に前記挿入ガイド部材の全てを収容可能であるガイド収容凹部を有する止め輪押込部材と、前記貫通孔に挿通される挿通部、及び前記ねじ孔に螺合する雄ねじを有するねじ部材と、を備え、前記止め輪押込部材の前記軸方向の前記開口側の端面で、前記テーパ外周面部を囲むように配置した前記C型止め輪の端面を押圧することで、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部の拡径側に前記C型止め輪の内径を広げるように移動させる。
【0017】
本開示によれば、C型止め輪の取付時にC型止め輪が作業スペースまで飛び出すことを略防止できるので、C型止め輪の捜索に時間を要することがない。更には、作業者の技量に関係なく挿入ガイド部材とC型止め輪と止め輪押込部材とねじ部材を統合した状態で挿入ガイド部材を軸の軸端に押し当て、その状態でねじ部材を挿入ガイド部材のねじ孔に締め込むだけで、ねじ部材の頭部によって止め輪押込部材を挿入ガイド部材側に押圧して挿入ガイド部材側に移動させることができ、止め輪押込部材でC型止め輪を挿入ガイド部材を介して軸の軸溝に確実かつ短時間で挿入できる。また、C型止め輪を作業者が広げることがないため、C型止め輪の塑性変形による保持力低下も防止できる。したがって、作業者の技量に無関係に、C型止め輪を短時間で取り付け易く、C型止め輪の取付時にC型止め輪が塑性変形することも略防止できる。
【0018】
また、前記挿入ガイド部材が前記テーパ外周面部に繋がると共に前記軸方向に延在する一条の突出部を有してもよい。
【0019】
本構成によれば、止め輪押込部材でC型止め輪を軸溝に移動させる際に、C型止め輪の周方向の移動を制限することができ、C型止め輪の挙動を安定させることができる。よって、C型止め輪を円滑かつ効率良く軸溝に挿入することができる。
【0020】
また、前記突出部は、その幅が前記軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなる幅拡大部を有してもよい。
【0021】
本構成によれば、C型止め輪のテーパ外周面部上での軸方向一方側への移動に伴ってC型止め輪の内径が拡大する際に突出部の幅も徐々に広くすることができるので、C型止め輪において間隙を介して対向する二つの端面と突出部との距離を、C型止め輪の拡径によって間隙が広がっても略一定距離とすることができる。したがって、C型止め輪が拡径する最中に突出部でC型止め輪を継続的にガイドでき、C型止め輪の挙動を継続的に安定させることができる。
【0022】
前記挿入ガイド部材が前記軸方向のテーパ外周面の大径側にテーパ内周面を有し、前記テーパ内周面の内径が、前記軸方向の大径側の端に行くにしたがって大きくなってもよい。
【0023】
本構成によれば、挿入ガイド部材のテーパ内周面を軸の軸端に押し当てることができる。したがって、軸に対する挿入ガイド部材の静止摩擦力を大きくでき、C型止め輪の取付作業中に挿入ガイド部材を軸に対して安定に静止させることができる。
【0024】
また、前記止め輪押込部材が、前記軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部を有してもよい。
【0025】
本構成によれば、C型止め輪取付治具を軽量及びコンパクトに構成でき、C型止め輪取付治具の取扱性や操作性も良好なものにできる。
【0026】
また、本開示に係るC型止め輪の取付方法は、本開示に係るC型止め輪取付治具を用いて前記軸の前記軸溝に前記C型止め輪を取り付けるC型止め輪の取付方法であって、前記ねじ部材を前記貫通孔に挿通すると共に前記雄ねじを前記ねじ孔に螺合することで前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることによって、前記止め輪押込部材の前記開口側の端面で、前記テーパ外周面部を囲むように配置した前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部の拡径側に前記C型止め輪の内径を広げるように移動させた後、更に、前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることで、前記開口側の端面で前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪を前記テーパ外周面部から前記挿入ガイド部材の外周面部に連なるように位置させた前記軸の外周面上に移動させ、更に、前記ねじ部材を前記挿入ガイド部材側に進行させることで、前記開口側の端面で前記C型止め輪の端面を押圧して、前記C型止め輪をその外周面上を前記軸の前記軸溝まで移動させる。
【0027】
本開示によれば、C型止め輪の取付時にC型止め輪が作業スペースまで飛び出すことを略防止できるので、C型止め輪の捜索に時間を要することがない。更には、作業者の技量に関係なく挿入ガイド部材とC型止め輪と止め輪押込部材とねじ部材を統合した状態で挿入ガイド部材を軸の軸端に押し当て、その状態でねじ部材を挿入ガイド部材のねじ孔に締め込むだけで、ねじ部材の頭部によって止め輪押込部材を挿入ガイド部材側に押圧して挿入ガイド部材側に移動させることができ、止め輪押込部材でC型止め輪を挿入ガイド部材を介して軸の軸溝に確実かつ短時間で挿入できる。また、C型止め輪を作業者が広げることがないため、C型止め輪の塑性変形による保持力低下も防止できる。したがって、作業者の技量に無関係に、C型止め輪を短時間で取り付け易く、C型止め輪の取付時にC型止め輪が塑性変形することも略防止できる。
【0028】
また、前記挿入ガイド部材が前記軸方向のテーパ外周面の大径側にテーパ内周面を有し、前記テーパ内周面の内径が、前記軸方向の大径側の端に行くにしたがって大きくなっており、前記テーパ内周面を前記軸の端面の外周側に押圧することで、前記軸を前記外周面部に連なるように位置させるようにし、前記軸における前記軸溝よりも先端側に位置する部分の最大外径が、前記外周面部の前記軸方向の一方側の端の外径以下になっていてもよい。
【0029】
本構成によれば、挿入ガイド部材が軸に押し付けられて軸に対して静止して、軸の外周面が挿入ガイド部材における軸方向の一方側端部に位置する外周面部に連なっている状態で、軸における軸溝よりも先端側に位置する部分の最大外径が、挿入ガイド部材の軸方向の一方側の端の外径以下になっている。したがって、止め輪押込部材で押圧されたC型止め輪が挿入ガイド部材から軸に移動する際に引っ掛かり等を起こすことがなく、C型止め輪を挿入ガイド部材から軸に円滑に移動させることができる。
【0030】
また、前記軸が前記外周面部に連なっている状態、かつ、前記ねじ部材を最後まで前記ねじ孔に締め込んだ状態において、前記止め輪押込部材の前記軸方向の一方側の端の前記軸方向の位置が、前記軸溝における前記軸の先端側の位置に一致するか又はその先端側の位置よりも前記軸方向の一方側に位置し、更に、前記止め輪押込部材の軸方向の一方側の端の前記軸方向の位置に対して前記C型止め輪の厚さを前記軸方向の一方側に足した前記軸方向の一方側の位置が、前記軸溝における前記軸方向の一方側の端よりも前記軸の先端側に位置してもよい。
【0031】
本構成によれば、C型止め輪を止め輪押込部材で軸溝まで確実に押圧できるだけでなく、軸溝に嵌め込んだC型止め輪を更に軸溝の軸方向の一方側の側壁に押圧することも防止できる。したがって、C型止め輪を軸溝に確実に嵌め込むことができるだけでなく、C型止め輪の不必要な押し込みも防止でき、不必要な押し込みに起因してC型止め輪が破損することも防止できる。
【発明の効果】
【0032】
本開示に係るC型止め輪取付治具及びそれを用いたC型止め輪の取付方法によれば、C型止め輪を短時間で取り付け易く、C型止め輪の取付時にC型止め輪が塑性変形することも略防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示の一実施形態に係るC型止め輪取付治具を説明する分解斜視図である。
図2】C型止め輪を軸溝に嵌め込んでいる最中の上記C型止め輪取付治具を示す図である。
図3】C型止め輪の止め輪孔にスナップリングプライヤの孔差込部を差し込むためにローラの外側に鏡を配置している状態を示す斜視図である。
図4】軸、ローラ及びC型止め輪からなる駆動ローラ脱落防止構造の斜視図である。
図5】C型止め輪の構造を説明する図である。
図6】スナップリングプライヤを表す図である。
図7】C型止め輪の使用対象の部材を説明する模式図である。
図8】従来のC型止め輪の取り付け方法を説明する模式図である。
図9】従来のC型止め輪の取り付け方法についての問題的を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。また、本明細書で、「略」という文言を用いた場合、「大雑把に言って」という文言と同じ意味合いで用いており、「略~」という要件は、人がだいたい~のように見えれば満たされる。例を挙げれば、略円形という要件は、人がだいたい円形に見えれば満たされる。
【0035】
図1は、本開示の一実施形態に係るC型止め輪取付治具40を説明する分解斜視図である。図1に示すように、C型止め輪取付治具40は、挿入ガイド部材50と、止め輪押込部材70と、ねじ部材90とを備える。
【0036】
図1に示すように、挿入ガイド部材50は、雌ねじが設けられたねじ孔51を有する。また、挿入ガイド部材50は、C型止め輪1を案内すると共にねじ孔51の軸方向の一方側に行くにしたがって拡径するテーパ外周面52の一部で構成されてテーパ外周面52に含まれるテーパ外周面部53を有する。テーパ外周面52は、例えば、円錐台の外周面で構成されることができる。
【0037】
挿入ガイド部材50は、テーパ外周面部53に繋がると共に軸方向に延在する一条の突出部55を有する。その突出部55は、その幅が軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなる幅拡大部56を有する。挿入ガイド部材50は、軸方向のテーパ外周面52の大径側に軸方向の一方側(大径側)に開口するテーパ内周面58を有する。テーパ内周面58の内径は、軸方向の大径側の端に行くにしたがって大きくなっており、軸方向の大径側の端58aで最も大きくなっている。
【0038】
止め輪押込部材70は、貫通孔71を有する。貫通孔71は、止め輪押込部材70の中心軸に沿って止め輪押込部材70の軸方向の一端から他端まで延在している。止め輪押込部材70は、軸方向の一方側に開口72を有すると共に挿入ガイド部材50の全てを収容可能であるガイド収容凹部73を更に有する。本実施例では、貫通孔71の軸方向の一方側の一部が、ガイド収容凹部73に含まれている。図1に示すように、ガイド収容凹部73は、挿入ガイド部材50の外面に対応する内面を有する。
【0039】
止め輪押込部材70は、軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部76を更に有する。第2テーパ外周面部76は、止め輪押込部材70における軸方向の他方側に設けられ、第2テーパ外周面部76の外径は、軸方向の他方側の端から軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなっている。
【0040】
ねじ部材90は、例えば、貫通孔71に挿入不可能な頭部91を有するボルトで構成される。ねじ部材90において頭部91を除いた部分の軸方向の長さは、止め輪押込部材70の軸方向の長さよりも長くなっている。ねじ部材90は、貫通孔71に挿通される挿通部92と、ねじ孔51に螺合する雄ねじ93とを有する。雄ねじ93は、ねじ部材90の先端側に設けられている。
【0041】
上記構成において、例えば、次のようにC型止め輪取付治具40を用いて、C型止め輪1を軸7の軸溝8に挿入する。詳しくは、先ず、突出部55をC型止め輪1の間隙35(図4参照)に嵌め込むようにして、C型止め輪1の内面がテーパ外周面部53の小径側の端部を取り囲むようにC型止め輪1をテーパ外周面部53の小径側の端部上に配置する。
【0042】
次に、止め輪押込部材70の開口側の端面79が、テーパ外周面部53を囲むように配置されているC型止め輪1の端面1aに接触するまで、ねじ部材90の軸部98を貫通孔71に挿通すると共に、ねじ部材90の雄ねじ93をねじ孔51に螺合して締め込んで、ねじ部材90を図1に矢印Aで示す方向に挿入ガイド部材50側に進行させる。このようにして、挿入ガイド部材50、止め輪押込部材70、ねじ部材90、及びC型止め輪1を統合して、一体化させる。
【0043】
続いて、図2、すなわち、C型止め輪1を軸溝8に嵌め込んでいる最中のC型止め輪取付治具40を示す図に示すように、テーパ内周面58を軸7の端面9の外周側9aに押圧することで、軸7の外周面77を挿入ガイド部材50の軸方向の一方側の外周面部59に連なるように位置させる。図2に示すように、軸7の端面9の外周側9aが先端側に行くにしたがって縮径するテーパ外周面95になっている場合は、テーパ内周面58の傾斜角度をテーパ外周面95の傾斜角度に略一致させると、軸7の端面9の外周側9aにあるテーパ外周面95にテーパ内周面58を強く係止できて、テーパ外周面95に対するテーパ内周面58の静止摩擦を大きくできて好ましい。
【0044】
次に、ねじ部材90の雄ねじ93をねじ孔51に更に締め込むことで、止め輪押込部材70の開口側の端面79で、テーパ外周面部53を囲むように配置したC型止め輪1の端面1aを更に押圧することで、C型止め輪1をテーパ外周面部53の拡径側にC型止め輪1の内径を広げるように移動させた後、更に、ねじ部材90を挿入ガイド部材50側に進行させることで、開口側の端面79でC型止め輪1の端面1aを押圧して、C型止め輪1をテーパ外周面部53から挿入ガイド部材50の外周面部59に連なるように位置させた軸7の外周面77上に移動させる。
【0045】
その後、ねじ部材90の雄ねじ93をねじ孔51に更に締め込むことで、ねじ部材90を挿入ガイド部材50側に進行させることで、開口側の端面79でC型止め輪1の端面1aを押圧して、C型止め輪1をその外周面77上を軸7の軸溝8まで移動させ、C型止め輪1を軸溝8に嵌入させる。
【0046】
なお、本実施例では、テーパ内周面58を軸7の端面9の外周側9aに押圧することで、軸7を外周面部59に連なるように位置させるようにするが、軸7の外周面77が外周面部59に連なっている状態で、軸7における軸溝8よりも先端側に位置する部分の最大外径が、外周面部59の軸方向の一方側の端の外径以下になっている。
【0047】
また、本実施例では、軸7が外周面部59に連なっている状態、かつ、ねじ部材90を可能な限り最後までねじ孔51に締め込んだ状態において、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置が、軸溝8における軸7の先端側の端8aの位置に一致するか又はその先端側の位置よりも軸方向の一方側(軸7の先端側とは反対側)に位置している。また、軸7が外周面部59に連なっている状態、かつ、ねじ部材90を可能な限り最後までねじ孔51に締め込んだ状態において、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置に対してC型止め輪1の厚さを軸方向の一方側に足した軸方向の一方側の位置が、軸溝8における軸方向の一方側の端8bよりも軸7の先端側に位置している。
【0048】
上記実施形態によれば、C型止め輪1の取付時にC型止め輪1が作業スペースまで飛び出すことを略防止できるので、C型止め輪1の捜索に時間を要することがない。更には、作業者の技量に関係なく挿入ガイド部材50とC型止め輪1と止め輪押込部材70とねじ部材90を統合した状態で挿入ガイド部材50を軸7の端面9に押し当て、その状態でねじ部材90を挿入ガイド部材50のねじ孔51に締め込むだけで、ねじ部材90の頭部91によって止め輪押込部材70を挿入ガイド部材50側に押圧して挿入ガイド部材50側に移動させることができ、止め輪押込部材70でC型止め輪1を挿入ガイド部材50を介して軸7の軸溝8に確実かつ短時間で挿入できる。また、C型止め輪1を作業者が広げることがないため、C型止め輪1の塑性変形による保持力低下も防止できる。したがって、作業者の技量に無関係に、C型止め輪1を短時間で取り付け易く、C型止め輪1の取付時にC型止め輪1が塑性変形することも略防止できる。
【0049】
また、挿入ガイド部材50がテーパ外周面部53に繋がると共に軸方向に延在する一条の突出部55を有しているので、止め輪押込部材70でC型止め輪1を軸溝8に移動させる際に、C型止め輪1の周方向の移動を制限することができ、C型止め輪1の挙動を安定させることができる。よって、C型止め輪1を円滑かつ効率良く軸溝に挿入することができる。
【0050】
また、突出部55が、その幅が軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなる幅拡大部56を有しているので、C型止め輪1のテーパ外周面部53上での軸方向一方側への移動に伴ってC型止め輪1の内径が拡大する際に突出部55の幅も徐々に広くすることができる。したがって、C型止め輪1において間隙35を介して対向する二つの端面と突出部55との距離を、C型止め輪1の拡径によって間隙35が広がっても略一定距離とすることができる。よって、C型止め輪1が拡径する最中に突出部55でC型止め輪1を継続的にガイドでき、C型止め輪の挙動を継続的に安定させることができる。
【0051】
また、挿入ガイド部材50が軸方向のテーパ外周面52の大径側の端にテーパ内周面58を有して、テーパ内周面58の内径が、軸方向の大径側に行くにしたがって大きくなっているので、そのテーパ内周面58を軸7の端面9に押し当てることができる。したがって、軸7に対する挿入ガイド部材50の静止摩擦力を大きくでき、C型止め輪1の取付作業中に挿入ガイド部材50を軸7に対して安定に静止させることができる。
【0052】
また、止め輪押込部材70が、軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部76を有しているので、C型止め輪取付治具40を軽量及びコンパクトに構成でき、C型止め輪取付治具40の取扱性や操作性も良好なものにできる。
【0053】
また、挿入ガイド部材50が軸7に押し付けられて軸7に対して静止して、軸7の外周面が挿入ガイド部材50における軸方向の一方側端部に位置する外周面部59に連なっている状態で、軸7における軸溝8よりも先端側に位置する部分の最大外径が、挿入ガイド部材50の軸方向の一方側の端の外径以下になっている。したがって、止め輪押込部材70で押圧されたC型止め輪1が挿入ガイド部材50から軸7に移動する際に引っ掛かり等を起こすことがなく、C型止め輪1を挿入ガイド部材50から軸7に円滑に移動させることができる。
【0054】
更には、本実施例では、軸7が外周面部59に連なっている状態、かつ、ねじ部材90を可能な限り最後までねじ孔51に締め込んだ状態において、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置が、軸溝8における軸の先端側の端8aの位置に一致するか又はその先端側の端8aの位置よりも軸方向の一方側に位置し、更に、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置に対してC型止め輪1の厚さを軸方向の一方側に足した軸方向の一方側の位置が、軸溝8における軸方向の一方側の端8bよりも軸7の先端側に位置している。
【0055】
したがって、C型止め輪1を止め輪押込部材70で軸溝8まで確実に押圧できるだけでなく、軸溝8に嵌めり込んだC型止め輪1を更に軸溝8の軸方向の一方側の側壁に押圧することも防止できる。よって、C型止め輪1を軸溝8に確実に嵌め込むことができるだけでなく、C型止め輪1の不必要な押し込みも防止でき、不必要な押し込みに起因してC型止め輪1が破損することも防止できる。
【0056】
なお、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
【0057】
例えば、本実施形態では、図1に示すように、挿入ガイド部材50の軸方向の一方側に位置する外周面部59が、テーパ外周面部53に繋がる円筒外周面部となっている。しかし、挿入ガイド部材の軸方向の一方側に位置する外周面部は、テーパ外周面部に含まれてもよい。
【0058】
また、挿入ガイド部材50がテーパ外周面部53に繋がると共に軸方向に延在する一条の突出部55を有して、突出部55が、その幅が軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなる幅拡大部56を有する場合について説明した。しかし、挿入ガイド部材は、その幅が軸方向の一方側に行くにしたがって大きくなることがなく、かつ、テーパ外周面部に繋がると共に軸方向に延在する一条の突出部を有してもよい。又は、挿入ガイド部材が、テーパ外周面部に繋がると共に軸方向に延在する一条の突出部を有さなくてもよく、テーパ外周面部が、環状のテーパ外周面に一致してもよい。
【0059】
また、挿入ガイド部材50が軸方向のテーパ外周面52の大径側にテーパ内周面58を有する場合について説明したが、挿入ガイド部材は、軸方向のテーパ外周面の大径側にテーパ内周面を有さなくてもよく、挿入ガイド部材の軸方向の一方側の内周面は、円筒内周面等で構成されてもよい。
【0060】
また、止め輪押込部材70が、軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部76を有する場合について説明したが、止め輪押込部材は、軸方向の一方側に行くにしたがって拡径する第2テーパ外周面部を有さなくてもよく、例えば、止め輪押込部材の外周面の全てが、円筒外周面で構成されてもよい。
【0061】
また、軸7の外周面77が外周面部59に連なっている状態、かつ、ねじ部材90を可能な限り最後までねじ孔51に締め込んだ状態において、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置が、軸溝8における軸7の先端側の端8aの位置に一致するか又はその先端側の位置よりも軸方向の一方側(軸7の先端側とは反対側)に位置する場合について説明した。しかし、軸の外周面が挿入ガイド部材の外周面部に連なっている状態、かつ、ねじ部材を可能な限り最後まで挿入ガイド部材のねじ孔に締め込んだ状態において、止め輪押込部材の軸方向の一方側の端の軸方向の位置が、軸溝よりも軸7の先端側に位置してもよい。
【0062】
また、軸7が挿入ガイド部材50の外周面部59に連なっている状態、かつ、ねじ部材90を可能な限り最後までねじ孔51に締め込んだ状態において、止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端88の軸方向の位置に対してC型止め輪1の厚さを軸方向の一方側に足した軸方向の一方側の位置が、軸溝8における軸方向の一方側の端8bよりも軸7の先端側に位置する場合について説明した。しかし、軸が挿入ガイド部材50の軸方向の一方側の外周面部に連なっている状態、かつ、ねじ部材を途中まで挿入ガイド部材のねじ孔に締め込んだ状態において、止め輪押込部材の軸方向の一方側の端の軸方向の位置に対してC型止め輪の厚さを軸方向の一方側に足した軸方向の一方側の位置が、軸溝における軸方向の一方側の端に一致するようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 C型止め輪、 1a 端面、 2 止め輪孔、 3 スナップリングプライヤ、 4 グリップ、 5 支点、 6 孔差込部、 7 軸、 8 軸溝、 9 端面、 9a 端面の外周側、 10 軸段差部、 11 ローラ、 12 軸受、 14 鏡、 35 間隙、 40 C型止め輪取付治具、 50 挿入ガイド部材、 51 ねじ孔、 52 テーパ外周面、 53 テーパ外周面部、 55 突出部、 56 幅拡大部、 58 テーパ内周面、 58a 端、 59 外周面部、 70 止め輪押込部材、 71 貫通孔、 72 開口、 73 ガイド収容凹部、 76 第2テーパ外周面部、 77 軸の外周面、 79 止め輪押込部の開口側の端面、 88 止め輪押込部材70の軸方向の一方側の端、 90 ねじ部材、 91 頭部、 92 挿通部、 93 雄ねじ、 98 軸部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9