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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】通過経路判定方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20240209BHJP
   G01S 5/12 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
G08G5/00 A
G01S5/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020056284
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021157422
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390029023
【氏名又は名称】日本音響エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】忠平 好生
(72)【発明者】
【氏名】小橋 修
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 学
(72)【発明者】
【氏名】北原 慎也
(72)【発明者】
【氏名】東岡 泰一
(72)【発明者】
【氏名】大橋 心耳
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-294823(JP,A)
【文献】特開2005-196264(JP,A)
【文献】特開平09-005431(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0328138(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01S 1/00 - 1/68
G01S 5/00 - 5/14
G01S 19/00 - 19/55
G01S 7/00 - 7/42
G01S 13/00 - 13/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体から発信されるトランスポンダ応答信号の電波を第1及び第2測定点にて受信する工程と、
前記トランスポンダ応答信号の電波を前記第1及び第2測定点にてそれぞれ受信した受信時間の差を算出する工程と、
前記第1及び第2測定点間にて既定された基準距離、並びに前記受信時間の差の算出値に基づいて、前記第1及び第2測定点を通る投影直線上に設定される投影点、及び前記第1測定点の間における判定距離を算出する工程と、
平面視で前記投影直線と交差するように位置し、前記投影直線上に複数の交点を有し、該複数の交点及び前記第1測定点間に複数の交点距離を有する複数の経路のうち、時間経過全体の中で前記判定距離の算出値の変化が最も大きい前記判定距離の算出値と等しい又は最も近い交点距離を有する経路を、前記移動体が通過した1つの経路判定する工程と
を含み、
記基準距離をpとし、前記受信時間の差の算出値をΔtとし、前記電波の速度をcとし、かつ前記判定距離の算出値をrとした場合に、
前記判定距離の算出値が、
r = (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
によって得られる、通過経路判定方法。
【請求項2】
前記移動体が航空機であり、
前記複数の経路のそれぞれが滑走路を含み、
前記投影直線が、前記複数の経路における滑走路のうち少なくとも1つと交差する、請求項1に記載の通過経路判定方法。
【請求項3】
前記第1及び第2測定点、前記投影直線、前記投影点、前記基準距離、並びに前記判定距離が三次元空間上にて定められる、請求項1に記載の通過経路判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の通過経路を判定する通過経路判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機等の多数の移動体の通過状況を監視するために、各移動体が複数の経路のいずれを通過したかを判定することが求められる場合がある。例えば、多数の航空機が離着陸する飛行場について、これらの航空機の離着陸を監視するために、各航空機が複数の滑走路のいずれにて離着陸したかを判定することが求められる。そのため、このような判定のために様々な通過経路判定技術が存在している。
【0003】
通過経路判定技術の一例としては、複数の滑走路における長手方向の端からその長手方向に離れた測定点に、航空機からの(6方向の)対地高度測定用電波、又は対地高度測定用電波及びトランスポンダ応答信号電波を測定するための測定機器を設置し、複数の滑走路にそれぞれ対応する複数の測定点にて測定される対地高度測定用電波、又は対地高度測定用電波及びトランスポンダ応答信号電波に基づいて、航空機の離着陸が複数の滑走路のうちいずれにて行われたかを自動的に判定する、技術が挙げられる。(例えば、特許文献1、特に、その図9を参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2002/052526号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記通過経路判定技術の一例のように、1つの滑走路毎に電波を測定するための測定機器を設置する場合、滑走路の数が増加すると、測定機器の数を増やさなければならず、さらに、測定機器を設置するためにより多くの土地を確保しなければならない。この場合、滑走路の数の増加に従って、測定機器の設置作業が煩雑になり、かつ測定機器の設置コストが増加する。また、多くの測定機器のメンテナンスは煩雑であり、かつ多くの測定点にて得られる測定データを管理することは煩雑である。そのため、例えば、測定機器の設置、メンテナンス、測定データの管理等の観点において、航空機等の移動体の通過経路判定には改善の余地がある。
【0006】
さらに、軍用機は対地高度測定用電波を発信しないことが多い。そのため、上記通過経路判定技術の一例の受信を傍受によって行う場合、軍用機の通過経路判定に必要な情報を十分に得られず、軍用機の通過経路判定ができないおそれがある。
【0007】
これらの実情を鑑みると、通過経路判定方法においては、航空機等の移動体の通過経路判定を効率化可能とすること、通過経路を判定可能な移動体の種類を増加可能とすることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、一態様に係る通過経路判定方法は、移動体から発信されるトランスポンダ応答信号の電波を第1及び第2測定点にて受信する工程と、前記トランスポンダ応答信号の電波を前記第1及び第2測定点にてそれぞれ受信した受信時間の差を算出する工程と、前記第1及び第2測定点間にて既定された基準距離、並びに前記受信時間の差の算出値に基づいて、前記第1及び第2測定点を通る投影直線上に設定される投影点、及び前記第1測定点の間における判定距離を算出する工程と、時間経過に応じた前記判定距離の算出値の変化に基づいて、複数の経路のうち、前記移動体が通過した1つの経路を判定する工程とを含み、前記複数の経路が、平面視で前記投影直線と交差するように位置し、前記基準距離をpとし、前記受信時間の差の算出値をΔtとし、前記電波の速度をcとし、かつ前記判定距離の算出値をrとした場合に、前記判定距離の算出値が、次の(式1)によって得られる。
【0009】
r = (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
【発明の効果】
【0010】
一態様に係る通過経路判定方法においては、航空機等の移動体の通過経路判定を効率化することができ、通過経路を判定可能な移動体の種類を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態係る通過経路判定方法を説明するために、判定対象である2つの経路、並びに判定に用いられる第1及び第2測定点を模式的に示す平面図である。
図2図2は、一実施形態係る通過経路判定方法を説明するためのフローチャートである。
図3図3は、一実施形態係る通過経路判定システムの構成図である。
図4図4は、一実施形態の第1変形形態係る通過経路判定方法を説明するために、判定対象である2つの経路、並びに判定に用いられる第1及び第2測定点を模式的に示す平面図である。
図5図5は、一実施形態の第2変形形態係る通過経路判定方法を説明するために、判定対象である2つの経路、並びに判定に用いられる第1及び第2測定点を模式的に示す平面図である。
図6図6は、実施例1において、航空機が第1経路の一方側移動方向から第1滑走路に着陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図7図7は、実施例2において、航空機が第2経路の一方側移動方向から第2滑走路に着陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図8図8は、実施例3において、航空機が第1滑走路から第1経路の一方側移動方向に向かって離陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図9図9は、実施例4において、航空機が第2滑走路から第2経路の一方側移動方向に向かって離陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図10図10は、実施例5において、航空機が第1経路の第2移動方向から第1滑走路に着陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図11図11は、実施例6において、航空機が第2経路の他方側移動方向から第2滑走路に着陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図12図12は、実施例7において、航空機が第1滑走路から第1経路の他方側移動方向に向かって離陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
図13図13は、実施例8において、航空機が第2滑走路から第2経路の他方側移動方向に向かって離陸する場合における時間経過と判定距離との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一実施形態に係る通過経路判定方法について以下に説明する。本実施形態に係る通過経路判定方法は、移動体の通過経路を判定するものである。また、以下においては、本実施形態に係る通過経路判定方法を実施可能に構成される通過経路判定システムについても説明する。
【0013】
なお、本発明において、判定対象となる移動体は、トランスポンダ応答信号の電波を発信可能な移動体である。本実施形態においては、一例として、移動体は航空機となっている。航空機は、飛行機、ヘリコプタ、オスプレイ、セスナ、飛行船、ドローン等とすることができる。また、移動体は、航空機以外のものとすることができる。例えば、移動体は、自動車等の車両、船舶等とすることができる。
【0014】
「通過経路判定方法の概略」
図1及び2を参照して、本実施形態に係る通過経路判定方法の概略について説明する。すなわち、通過経路判定方法は、概略的には次のようになっている。図1に示すように、通過経路判定方法(以下、必要に応じて、単に「判定方法」という)においては、トランスポンダ応答信号の電波2を発信する航空機1が、複数の経路3のうちいずれの経路3を通過したかを判定する。なお、以下においては、必要に応じて、航空機1が通過した経路3を通過経路3と呼ぶ。
【0015】
図1においては、判定対象である経路3の数は2つとなっている。各経路3は滑走路4を含むことができる。しかしながら、本発明においては、判定対象である経路の数は3つ以上とすることもできる。また、複数の経路のうち少なくとも1つが滑走路を含まなくてもよい。
【0016】
図1及び2を参照すると、このような判定方法においては、航空機1から発信されるトランスポンダ応答信号の電波2を第1測定点5及び第2測定点6にて受信する(受信工程S1)。トランスポンダ応答信号の電波2を第1及び第2測定点5,6にてそれぞれ受信した受信時間の差を算出する(時間差算出工程S2)。第1及び第2測定点5,6間にて既定された基準距離pと、受信時間の差の算出値Δtとに基づいて、第1及び第2測定点5,6を通る投影直線7上に設定される投影点8と、第1測定点5との間における判定距離を算出する(判定距離算出工程S3)。時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化に基づいて、複数の経路3のうち、移動体が通過した1つの経路3を判定する(経路判定工程S4)。
【0017】
また、図1に示すように、複数の経路3は、平面視で投影直線7と交差するように位置する。投影直線7は、複数の経路3における滑走路4のうち少なくとも1つと交差する。第1及び第2測定点5,6と、投影直線7と、投影点8と、基準距離pと、判定距離とは三次元空間上にて定めることができる。しかしながら、第1及び第2測定点と、投影直線と、投影点と、基準距離と、判定距離とは二次元平面上にて定めることもできる。
【0018】
さらに、判定方法において、判定距離の算出値rは、基準距離pと、受信時間の差の算出値Δtと、電波速度cとの関係で、次の(式1)のように定義される。
【0019】
r = (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
【0020】
「通過経路判定システム」
ここで、図1及び3を参照して、通過経路判定システム10について説明しておく。通過経路判定システム(以下、必要に応じて、単に「判定システム」という)10は、航空機1から発信されるトランスポンダ応答信号の電波2を受信可能に構成される第1測定装置11及び第2測定装置12を有する。第1測定装置11は、第1測定点5に設置される。第2測定装置12は、第2測定点6に設定される。
【0021】
判定システム10は、通過経路3を判定するための各種演算を実行可能とする演算装置13を有する。演算装置13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理部品、制御部品、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶部品、無線又は有線型の入力部品、並びに出力部品及び/又は入出力部品のような構成部品を有することができる。かかる演算装置13は、第1及び第2測定装置11,12、特に、第1及び第2測定点5,6から離れて配置される。しかしながら、演算装置は、第1又は第2測定装置と一体とすることもできる。
【0022】
第1及び第2測定装置11,12のそれぞれは、電波2を受信可能に構成される受信アンテナ11a,12aを有する。第1及び第2測定装置11,12のそれぞれは、その受信アンテナ11a,12aによって電波2を受信した受信時間を識別可能とするように構成される時間識別ユニット11b,12bを有する。第1及び第2測定装置11,12のそれぞれは、時間識別ユニット11b,12bにより識別された受信時間を演算装置13に向けて出力可能とするように構成される出力ユニット11c,12cを有する。
【0023】
演算装置13は、第1及び第2測定装置11,12の出力ユニット11c,12cから出力された受信時間を入力されるように構成される入力ユニット13aを有する。入力ユニット13aは、第1及び第2測定装置11,12の出力ユニット11c,12cと有線又は無線によって電気的に接続されている。このような第1及び第2測定装置11,12の出力ユニット11c,12cと、入力ユニット13aとによって、演算装置13が、第1及び第2測定装置11,12の時間識別ユニット11b,12bによって得られた受信時間の識別値を受け取ることができる。
【0024】
演算装置13は、各種演算を実行可能とする演算処理ユニット13bを有する。演算処理ユニット13bは、上記CPU等の演算処理部品とすることができる。演算装置13は、演算結果を表示可能に構成される表示ユニット13cを有する。表示ユニット13cは、上記出力部品として構成されるディスプレイとなっている。しかしながら、表示ユニットは、プリンタ等とすることもできる。
【0025】
このような演算装置13の演算処理ユニット13bは、第1及び第2測定装置11,12の時間識別ユニット11b,12bによって得られた受信時間の識別値間における差を算出可能に構成される。演算処理ユニット13bはまた、このような受信時間の差を算出可能に構成される。
【0026】
演算処理ユニット13bは、基準距離pと、受信時間の差の算出値Δtとに基づいて、第1及び第2測定点5,6を通る投影直線7上に設定される投影点8と、第1測定点5との間における判定距離を算出可能に構成される。演算処理ユニット13bは、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化に基づいて、複数の経路3のうち、航空機1が通過した1つの経路3を判定可能に構成することができる。このとき、表示ユニット13cに、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化を表示することができる。しかしながら、オペレータが、演算処理ユニットの代わりに、表示ユニットの表示に基づいて通過経路の判定を行うこともできる。
【0027】
「通過経路判定方法の詳細」
図1図4、及び図5を参照すると、通過経路判定方法は、詳細には次のようにすることができる。図1に示すように、複数の経路3は、平面視で、投影直線7上にて互いに間隔を空けている。複数の滑走路4は、それぞれ複数の交点9にて投影直線7と交差する。複数の経路3と投影直線7との間でそれぞれ設定される複数の交差角は略等しくなっている。しかしながら、複数の交差角の少なくとも1つを、複数の交差角の残りと異ならせることができる。複数の交差角は、各別に、鋭角、直角、又は鈍角に設定することができる。
【0028】
複数の滑走路4は、同一の飛行場の敷地内に設置することができる。複数の滑走路4は互いに略平行になっている。しかしながら、複数の滑走路の少なくとも1つを、複数の滑走路の残りに対して傾けることもできる。
【0029】
複数の経路3のすべてが、第1及び第2の測定点5,6間に配置されている。しかしながら、本実施形態の一例を示した図1に加えて、本実施形態の第1変形形態の一例を示した図4に示すように、複数の経路3のうち少なくとも1つの経路3を、第1及び第2の測定点5,6間に配置することができる。本実施形態の第2変形形態の一例を示した図5に示すように、第1及び第2の測定点5,6を、複数の経路3のうち、投影直線7に沿った長手方向の両端にそれぞれ位置する2つの経路3の間に配置することもできる。
【0030】
図1に示すように、複数の滑走路4のすべてが、第1及び第2の測定点5,6間に配置されている。しかしながら、本実施形態の一例を示した図1に加えて、本実施形態の第1変形形態の一例を示した図4に示すように、複数の滑走路4のうち少なくとも1つの滑走路4を、第1及び第2の測定点5,6間に配置することができる。本実施形態の第2変形形態の一例を示した図5に示すように、第1及び第2の測定点5,6を、複数の滑走路4のうち、投影直線7に沿った長手方向の両端にそれぞれ位置する2つの滑走路4の間に配置することもできる。また、特に明確に図示はしないが、第1及び第2測定点間に、滑走路を配置しないこともできる。
【0031】
航空機1は、複数の経路3のうち1つの通過経路3に沿って、一方側移動方向(片側矢印Fにより示す)から、又は一方側移動方向とは反対向きの他方側移動方向(片側矢印Dにより示す)から、この1つの通過経路3の滑走路4に着陸することができる。航空機1は、複数の経路3のうち1つの通過経路3に沿って、一方側移動方向に向かって、又は他方側移動方向に向かって、この1つの通過経路3の滑走路4から離陸することができる。
【0032】
また、判定方法に用いられる上記(式1)は、次のように導き出される。最初に、第1測定点5及び投影点8間の判定距離rは、第1受信時間の識別値tと、電波速度cとの関係で、次の(式2)によって定義できる。なお、第1受信時間は、電波2が航空機1により発信されてから第1測定点5により測定されるまでに掛かる時間である。
【0033】
r = t×c ・・・ (式2)
【0034】
第2測定点6及び投影点8間の副判定距離の算出値qは、第2受信時間の識別値t2と、電波速度cとの関係で、次の(式3)によって定義できる。なお、第2受信時間は、電波2が航空機1により発信されてから第2測定点6により測定されるまでに掛かる時間である。
【0035】
q = u×c ・・・ (式3)
【0036】
第2受信時間の識別値uは、第1受信時間の識別値tと、受信時間の差の算出値Δtとの関係で、次の(式4)によって定義できる。そのため、副判定距離の算出値qは、次の(式5)によって定義できる。
【0037】
u = t+Δt ・・・ (式4)
【0038】
q = (t+Δt)×c ・・・ (式5)
【0039】
そのため、受信時間の差の算出値Δtが約0(ゼロ)秒である場合、判定距離pの算出値は副判定距離の算出値qと略等しくなり、この場合、投影点8は、投影直線7上で第1及び第2測定点5,6間の略中央に位置することになる。受信時間の差の算出値Δtが正の値である場合、判定距離の算出値pは副判定距離の算出値qよりも小さくなり、この場合、投影点8は、投影直線7上で第1測定点5寄りに位置することになる。受信時間の差の算出値Δtが負の値である場合、判定距離の算出値pは副判定距離の算出値qよりも大きくなり、この場合、投影点8は、投影直線7上で第2測定点6寄りに位置することになる。
【0040】
第1及び第2測定点5,6間の基準距離pは、判定距離の算出値rと、副判定距離の算出値qとの関係で、次の(式5)によって定義できる。
【0041】
p = r+q ・・・ (式6)
【0042】
上記(式2)、(式5)、及び(式6)に基づいて、基準距離pは、次の(式7)によって定義できる。
【0043】
p = t×c+((t+Δt)×c)
= (2×t+Δt)×c ・・・ (式7)
【0044】
この場合、第1受信時間の識別値tは、次の(式8)のように定義できる。
【0045】
t = (p/c-Δt)/2 ・・・ (式8)
【0046】
この(式8)の第1受信時間の識別値tを上記(式2)に代入すれば、(式1)が得られることとなる。
【0047】
r = (p/c-Δt)/2×c
= (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
【0048】
さらに、判定方法の受信工程S1においては、第1測定点5及び/又は第2測定点6にてトランスポンダ応答信号の電波2を傍受することができる。さらに、判定方法の経路判定工程S4においては、次のような判断基準に基づいて通過経路3を判定することができる。第1測定点5と上記複数の交点9との間では、互いに異なる複数の交点距離hが設定される。
【0049】
経路判定工程S4においては、判定距離の算出値rが、時間経過に応じて、このような複数の交点距離hのいずれと関連付いて変化しているか判別し、これによって、複数の交点距離hから判別された交点距離hに係る交点9を通る経路3が通過経路3であると判定できる。例えば、判定距離の算出値rが、複数の交点距離hのいずれを跨ぐように変化するかを判別し、これによって、複数の交点距離hから判別された交点距離hに係る交点9を通る経路3が通過経路3であると判定できる。特に、当該判別は、時間経過全体の中で、判定距離の算出値rの変化が最も大きな部分にて行われるとよい。例えば、判定距離の算出値rのピークが、複数の交点距離hのいずれと略等しい又は最も近いかを判別し、これによって、複数の交点距離hから判別された交点距離hに係る交点9を通る経路3が通過経路3であると判定できる。
【0050】
さらに、経路判定工程S4においては、航空機1が通過すると判定された1つの通過経路にて、航空機1が、一方側移動方向からの着陸、他方側移動方向からの着陸、一方側移動方向への離陸、及び他方側移動方向への離陸のいずれを行ったかを判定することができる。例えば、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化率に基づいて、このような判定を行うことができる。例えば、時間経過に応じた判定距離の算出値rの増減に基づいて、当該判定を行うことができる。
【0051】
経路判定工程S4においては、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化に係る算出パラメータを、複数の経路3に対応するように予め設定された、時間経過に応じた判定距離の変化に係る照合パラメータと照合し、さらに、この照合にて適合率の最も高い照合パラメータに係る経路3が通過経路であると判定することもできる。
【0052】
以上、本実施形態に係る通過経路判定方法は、移動体(航空機)1から発信されるトランスポンダ応答信号の電波2を第1及び第2測定点5,6にて受信する受信工程S1と、前記トランスポンダ応答信号の電波2を前記第1及び第2測定点5,6にてそれぞれ受信した受信時間の差を算出する時間差算出工程S2と、前記第1及び第2測定点5,6間にて既定された基準距離p、並びに前記受信時間の差の算出値Δtに基づいて、前記第1及び第2測定点5,6を通る投影直線7上に設定される投影点8、及び前記第1測定点5の間における判定距離を算出する判定距離算出工程S3と、時間経過に応じた前記判定距離の算出値rの変化に基づいて、複数の経路3のうち、前記移動体1が通過した1つの経路3を判定する経路判定工程S4とを含み、前記複数の経路3が、平面視で前記投影直線7と交差するように位置し、前記基準距離をpとし、前記受信時間の差の算出値をΔtとし、前記電波2の速度をcとし、かつ前記判定距離の算出値をrとした場合に、前記判定距離の算出値が、次の(式1)によって得られる。
【0053】
r = (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
【0054】
このような判定方法においては、第1及び第2測定点5,6、すなわち、2つの測定点5,6によって、移動体(航空機)1の通過経路3を判定できる。特に、判定対象となる経路3の数が増加した場合であっても、2つの測定点5,6によって、移動体1の通過経路3を判定できる。そのため、経路3の数が増加した場合であっても、第1及び第2測定装置11,12の設置作業工数が増加することを防止でき、第1及び第2測定装置11,12の設置コストが増加することを防止でき、さらには、第1及び第2測定装置11,12のメンテナンスを容易化でき、測定データの管理を容易化できる。よって、移動体1の通過経路判定を効率化できる。さらに、トランスポンダ応答信号の電波2を発信する移動体1であれば、その通過経路3を判定できるので、例えば、移動体1が軍用機であっても、その通過経路3を判定できる。よって、通過経路3を判定可能な移動体1の種類を増やすことができる。
【0055】
本実施形態に係る通過経路判定方法においては、前記移動体1が航空機1であり、前記複数の経路3のそれぞれが滑走路4を含み、前記投影直線7が、前記複数の経路3における滑走路4のうち少なくとも1つと交差する。そのため、航空機1が離着陸する滑走路4の判定を効率化できる。また、離着陸に用いた滑走路4を判定可能な航空機1の種類を増やすことができる。
【0056】
本実施形態に係る通過経路判定方法においては、前記第1及び第2測定点5,6、前記投影直線7、前記投影点8、前記基準距離p、並びに前記判定距離が三次元空間上にて定められる。このような通過経路判定方法においては、移動体1の高度を含む位置情報に基づいて、移動体1の三次元空間上の通過経路3を判定できる。そのため、移動体1の三次元的な通過経路判定を効率化できる。
【0057】
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。
【実施例
【0058】
実施例1~8について説明する。実施例1~8のそれぞれにおいては、上記実施形態の通過経路判定方法を用いて、航空機1が、図1にて一例として示された2つの経路3のいずれを通過したかを判定できるか否かを確認した。さらに、上記実施形態の通過経路判定方法を用いて、航空機1が、通過経路3の一方側及び他方側移動方向のうちいずれに向かって移動したかを判定できるか否かを確認した。このような確認のために、実施例1~8において、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化を測定した。実施例1~8の条件は以下のとおりとした。
【0059】
実施例1~8のそれぞれにおいては、図1にて一例として示された2つの経路3を、それぞれ第1経路及び第2経路と呼ぶことによって区別する。この区別を行う場合、第1経路には符号3aを用い、かつ第2経路には符号3bを用いる。また、第1経路3aの一方側移動方向を示す片側矢印には符号F1を用い、かつ第2経路3bの一方側移動方向を示す片側矢印には符号F2を用いる。第1経路3aの他方側移動方向を示す片側矢印には符号D1を用い、かつ第2経路3bの他方側移動方向を示す片側矢印には符号D2を用いる。
【0060】
図1にて一例として示された2つの滑走路4を、それぞれ第1滑走路及び第2滑走路と呼ぶことによって区別する。この区別を行う場合、第1滑走路には符号4aを用い、かつ第2滑走路には符号4bを用いる。第1滑走路4aは第1経路3aに含まれ、かつ第2滑走路4bは第2経路3bに含まれる。
【0061】
図1にて一例として示された2つの交点9を、それぞれ第1交点及び第2交点と呼ぶことによって区別する。この区別を行う場合、第1交点には符号9aを用い、かつ第2交点には符号9bを用いる。第1交点9aは、第1経路3aと投影直線7との交点であり、かつ第2交点9bは、第2経路3bと投影直線7との交点である。
【0062】
図1にて一例として示された2つの交点距離hを、それぞれ第1交点距離及び第2交点距離と呼ぶことによって区別する。この区別を行う場合、第1交点距離には符号h1を用い、かつ第2交点距離には符号h2を用いる。
【0063】
実施例1~8のそれぞれにおいては、大阪国際空港(伊丹空港)を離着陸する航空機1を対象として通過経路判定を行った。大阪国際空港には、A滑走路及びB滑走路とそれぞれ呼ばれる2つの滑走路が設置されている。図1において、第1滑走路4aはA滑走路に相当し、かつ第1経路3aは、このA滑走路を離着陸する航空機の経路に相当する。第2滑走路4bはB滑走路に相当し、かつ第2経路3bは、このB滑走路を離着陸する航空機の経路に相当する。
【0064】
第1及び第2測定点5,6の間に第1及び第2滑走路4a,4bが位置するように、第1及び第2測定点5,6を定めた。このような第1及び第2測定点5,6に、第1及び第2測定装置11,12をそれぞれ設置した。投影直線7は、第1交点9aを第1測定点5に対して第1経路3aの他方側移動方向寄りに配置し、かつ第2交点9bを第2測定点6に対して第2経路3bの一方側移動方向寄りに配置するように定めた。
【0065】
第1及び第2測定点5,6間の基準距離pは、約1000m(メートル)とした。第1測定点5と第1交点9aとの間における第1交点距離h1は、約475m(メートル)とした。第1測定点5と第2交点9bとの間における第2交点距離h2は、約820mとした。
【0066】
実施例1において、航空機1は、第1経路3aの一方側移動方向から第1滑走路4aに着陸した。実施例2において、航空機1は、第2経路3bの一方側移動方向から第2滑走路4bに着陸した。実施例3において、航空機1は、第1滑走路4aから第1経路3aの一方側移動方向に向かって離陸した。実施例4において、航空機1は、第2滑走路4bから第2経路3bの一方側移動方向に向かって離陸した。
【0067】
実施例5において、航空機1は、第1経路3aの他方側移動方向から第1滑走路4aに着陸した。実施例6において、航空機1は、第2経路3bの他方側移動方向から第2滑走路4bに着陸した。実施例7において、航空機1は、第1滑走路4aから第1経路3aの他方側移動方向に向かって離陸した。実施例8において、航空機1は、第2滑走路4bから第2経路3bの他方側移動方向に向かって離陸した。
【0068】
このような実施例1~8において、時間経過に応じた判定距離の算出値rの変化に関する測定結果を得た。実施例1~8の測定結果は、それぞれ図6~13に示されるようになった。図6~13のそれぞれにおいて、縦軸Rは判定距離の算出値rを示し、かつ判定距離の算出値rの単位は「m(メートル)」により示す。図6~13のそれぞれにおいて、横軸Tは時間の経過を示し、かつ時間の単位は「s(秒)」により示す。図6~13において、実施例1~8の測定データは実線M1~M8によってそれぞれ示す。また、図6~13の紙面右上の枠E内には、それぞれ実施例1~8の航空機1の移動軌跡(片側矢印Wにより示す)を、第1及び第2経路3a,3b並びに投影直線7と共に示す。
【0069】
図6に示すように、実施例1の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過全体で減少するという特徴を有していた。また、実施例1の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過中盤で、第1交点距離h1に相当する約475mを跨ぐように急激に減少するという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例1においては、航空機1が第1経路3aの一方側移動方向から第1滑走路4aに着陸したことを確認できた。
【0070】
図7に示すように、実施例2の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過前半では僅かに変化し、時間経過中盤ではピークに達する前に急激に増加すると共にピークに達した後には急激に減少し、かつ時間経過終盤で僅かに変化するという特徴を有していた。実施例2の測定結果は、ピークが第2交点距離h2に相当する約820m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例2においては、航空機1が第2経路3bの一方側移動方向から第2滑走路4bに着陸したことを確認できた。
【0071】
図8に示すように、実施例3の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過初期では急激に減少し、時間経過中盤で従って僅かに変化し、かつ時間経過終盤では急激に増加するという特徴を有していた。実施例3の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過前半では第1交点距離h1に相当する約475m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例3においては、航空機1が第1滑走路4aから第1経路3aの一方側移動方向に向かって離陸したことを確認できた。
【0072】
図9に示すように、実施例4の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過前半でピークに達する前に急激に増加すると共にピークに達した後に急激に減少し、時間経過中盤で僅かに変化し、かつ時間経過終盤では緩やかに増加するという特徴を有していた。実施例4の測定結果は、ピークが第2交点距離h2に相当する約820m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例4においては、航空機1が第2滑走路4bから第2経路3bの一方側移動方向に向かって離陸したことを確認できた。
【0073】
図10に示すように、実施例5の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過全体で時間の経過に従って緩やかに減少するという特徴を有していた。また、実施例5の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過中盤から後半に掛けて第1交点距離h1に相当する約475m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例5においては、航空機1が第1経路3aの他方側移動方向から第1滑走路4aに着陸したことを確認できた。
【0074】
図11に示すように、実施例6の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過初期では緩やかに減少し、時間経過中盤では緩やかに増加し、かつ時間後半ではピークに達する前に急激に増加すると共にピークに達した後に急激に減少するという特徴を有していた。実施例6の測定結果は、ピークが第2交点距離h2に相当する約820m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例6においては、航空機1が第2経路3bの他方側移動方向から第2滑走路4bに着陸したことを確認できた。
【0075】
図12に示すように、実施例7の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過全体で緩やかに増加するという特徴を有していた。また、実施例7の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過前半で第1交点距離h1に相当する約475m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例7においては、航空機1が第1滑走路4aから第1経路3aの他方側移動方向に向かって離陸したことを確認できた。
【0076】
図13に示すように、実施例8の測定結果は、判定距離の算出値rが、時間経過初期で僅かに変化し、時間経過中盤でピークに達する前に急激に増加すると共にピークに達した後に急激に減少し、かつ時間経過後半で緩やかに減少するという特徴を有していた。また、実施例8の測定結果は、ピークが第2交点距離h2に相当する約820m付近にあるという特徴を有していた。このような特徴によって、実施例8においては、航空機1が第2滑走路4bから第2経路3bの他方側移動方向に向かって離陸したことを確認できた。
【0077】
上記実施例1~8においては、上記通過経路判定方法によって航空機1の通過経路を判定できることが確認できた。また、上記通過経路判定方法によって通過経路3上の航空機1の移動方向を確認できた。
なお、本願の出願当初の開示事項を維持するために、本願の出願当初の請求項1~3の記載内容を以下に追加する。
(請求項1)
移動体から発信されるトランスポンダ応答信号の電波を第1及び第2測定点にて受信する工程と、
前記トランスポンダ応答信号の電波を前記第1及び第2測定点にてそれぞれ受信した受信時間の差を算出する工程と、
前記第1及び第2測定点間にて既定された基準距離、並びに前記受信時間の差の算出値に基づいて、前記第1及び第2測定点を通る投影直線上に設定される投影点、及び前記第1測定点の間における判定距離を算出する工程と、
時間経過に応じた前記判定距離の算出値の変化に基づいて、複数の経路のうち、前記移動体が通過した1つの経路を判定する工程と
を含み、
前記複数の経路が、平面視で前記投影直線と交差するように位置し、
前記基準距離をpとし、前記受信時間の差の算出値をΔtとし、前記電波の速度をcとし、かつ前記判定距離の算出値をrとした場合に、
前記判定距離の算出値が、
r = (p-Δt×c)/2 ・・・ (式1)
によって得られる、通過経路判定方法。
(請求項2)
前記移動体が航空機であり、
前記複数の経路のそれぞれが滑走路を含み、
前記投影直線が、前記複数の経路における滑走路のうち少なくとも1つと交差する、請求項1に記載の通過経路判定方法。
(請求項3)
前記第1及び第2測定点、前記投影直線、前記投影点、前記基準距離、並びに前記判定距離が三次元空間上にて定められる、請求項1に記載の通過経路判定方法。
【符号の説明】
【0078】
1…航空機(移動体)、2…電波、3…経路、4…滑走路、5…第1測定点、6…第2測定点、7…投影直線、8…投影点
p…基準距離、Δt…受信時間の差の算出値、c…電波速度、r…判定距離の算出値
S1…受信工程、S2…時間差算出工程、S3…判定距離算出工程、S4…経路判定工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13