(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】口腔用抗菌剤
(51)【国際特許分類】
A61K 36/758 20060101AFI20240209BHJP
A61P 1/02 20060101ALI20240209BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20240209BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20240209BHJP
A61Q 11/00 20060101ALI20240209BHJP
A23L 3/3472 20060101ALN20240209BHJP
【FI】
A61K36/758
A61P1/02
A61P31/04
A61K8/9789
A61Q11/00
A23L3/3472
(21)【出願番号】P 2020073796
(22)【出願日】2020-04-17
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】594045089
【氏名又は名称】オリザ油化株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山内 望
(72)【発明者】
【氏名】村井 弘道
【審査官】渡邉 潤也
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2006-0083915(KR,A)
【文献】特開2011-068642(JP,A)
【文献】特開2015-043769(JP,A)
【文献】特表2002-520289(JP,A)
【文献】国際公開第00/002570(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0120190(US,A1)
【文献】特表2011-505397(JP,A)
【文献】Park, H.S. et al.,Antimicrobial activity of seeds of Zanthoxylum piperitum against oral pathogen Streptococcus mutans,Journal of Life Science,2008年,Vol. 18, No. 2,pp. 167-174
【文献】Chatterjee, T. et al.,Antimicrobial efficacy of some medicinal plant extract against Streptococcus mutans causing dental caries,Journal of Medicinal Plants Studies,2017年,Vol. 5, No. 2,pp. 315-317
【文献】Zhu, R.-X. et al.,Essential oil composition and antibacterial activity of Zanthoxylum bungeanum,African Journal of Microbiology Research ,2011年11月16日,Vol. 5, No. 26,pp. 4631-4637
【文献】Choi, S.I. et al.,Antibacterial activity of essential oils from Zanthoxylum piperitum A.P. DC. and Zanthoxylum schinifolium,Food Science and Biotechnology,2008年,Vol. 17, No. 1,pp. 195-198
【文献】Guleria, S. et al.,Antioxidant and antimicrobial properties of the essential oil and extracts of Zanthoxylum alatum grown in north-western Himalaya,The Scientific World Journal,2013年,Vol. 2013,pp. 1-9,Article ID 790580
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
A61Q
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物を有効成分とするS.mutans菌の増殖抑制剤。
【請求項2】
上記花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物は、花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルであることを特徴とする請求項1に記載のS.mutans菌の増殖抑制剤。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のS.mutans菌の増殖抑制剤を有効成分とする口腔用抗菌剤。
【請求項4】
請求項3に記載の剤を有効成分とするう蝕予防剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な成分の口腔用抗菌剤に関する。
【背景技術】
【0002】
う蝕の発生には、その原因となるストレプトコッカス・ミュータンス(S.mutans)を殺菌することと、ストレプトコッカス・ミュータンス(S.mutans)菌が産生する酵素であるグルコシルトランスフェラーゼを阻害する方法が知られている。
口腔内に残った飲食物中のショ糖の一部がグルコシルトランスフェラーゼの作用によって水不溶性で付着性の強いグルカンに変化し、それが口腔内の微生物とともに歯の表面に付着して歯垢(プラーク)を形成する。そして、歯垢内の微生物(特にストレプトコッカス・ミュータンス)が飲食物中の糖を代謝して酸を生成し、この酸が歯のエナメル質を脱灰し侵食するのがう蝕である。
【0003】
したがって、歯の表面に付着した歯垢を歯磨き等により取り除くことと共に、口腔内におけるストレプトコッカス・ミュータンス(S. mutans)を殺菌し、歯垢を生じさせないようにすることが、う蝕予防に最も有効な手段となる。
【0004】
このような観点から、近年、ストレプトコッカス・ミュータンス(S. mutans)菌に殺菌作用を有する物質を含有させることにより、う蝕予防作用を付与した口腔用剤や飲食物が提供されるようになっている。ストレプトコッカス・ミュータンス(S. mutans)殺菌作用を有するものとしては、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、塩化ベンザルコニウム及び塩化ベンゼトニウム(特許文献1参照)、トリクロサン、イソプロピルフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、トリクロロカルバニド等、ハロゲン化ジフェニルエーテル系殺菌剤、フェノール化合物系殺菌剤(特許文献2参照)(特許文献3参照)(特許文献4参照)等が知られている。
【文献】特開平08-012542号公報
【文献】特開平09-235215号公報
【文献】特開2001-172145号公報
【文献】特開2005-187333号公報
【文献】特開2009-051778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような背景の下、本発明者は、花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物がS.mutans菌の増殖抑制作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、新規口腔用抗菌剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
1. 花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物を有効成分とするS.mutans菌の増殖抑制剤。
2.上記花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物は、花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルであることを特徴とする上記1.に記載のS.mutans菌の増殖抑制剤。
3.上記1.または上記2.に記載のS.mutans菌の増殖抑制剤を有効成分とする口腔用抗菌剤。
4.上記3.に記載の剤を有効成分とするう蝕予防剤。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物S.mutans菌の増殖抑制作用を有する。
また、上記花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物のうち、特に花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルにおいてS.mutans菌の増殖抑制作用を有する。これにより、花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルはS.mutans菌の増殖抑制剤として有用である。
花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物及び花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルはS.mutans菌の増殖抑制作用を有するので、口腔用抗菌剤として有用である。
さらに、花椒(Zanthoxylum bungeanum)の抽出物及び花椒(Zanthoxylum bungeanum)のオイルはS.mutans菌の増殖抑制作用を有するので、う蝕予防剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は花椒(Zanthoxylum bungeanum)抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
花椒(Zanthoxylum bungeanum)は、カホクザンショウ(華北山椒)とも呼ばれ、日本語読みで「はなしょう」もしくは「かしょう」、中国語読みで「フアチアオ」と発音され、「ホアジャオ」とも呼ばれる。また、日本の山椒と区別して四川赤山椒、四川山椒、中国山椒、中華山椒などとも呼ぶ。
果皮は食用、薬用である。痺れるような辛さを持つ香辛料として、中国料理、特に四川料理では多用する。「花椒」のほか蜀椒(しょくしょう)、椒紅(しょうこう)などとも呼ばれ、漢方では健胃・鎮痛・駆虫作用があるとされる。
【0009】
本発明で用いる花椒(Zanthoxylum bungeanum)の部位は特に限定されず、例えば、葉、茎、幹、花、根、果実、果皮等が挙げられるが、果皮が好ましい。より高濃度の有効成分を抽出することができるからである。
【0010】
花椒(Zanthoxylum bungeanum)抽出物は花椒(Zanthoxylum bungeanum)抽出物のオイルであることが好ましい。
【0011】
上記花椒(Zanthoxylum bungeanum)抽出物のオイルを抽出する方法は特に限定されないが、油溶性溶媒で抽出することが好ましい。
【0012】
上記抽出用いる油溶性溶媒としては、ヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1、3-ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸エチル等を用いることができる。これらの溶媒を2種以上混合してもよい。
望ましくは、ヘキサン及びエタノール用いると、有効成分が効率よく抽出される。
【0013】
その後、常法に従って抽出液に希釈、濃縮、精製、乾燥等の処理を施し、本発明による口腔用抗菌剤とする。
精製方法は、合成吸着樹脂、ゲル濾過樹脂等に抽出液を通して有効成分を吸着させ、これをメタノール、エタノール等で溶出させて濃縮を行うとよい。
【0014】
本発明の口腔用抗菌剤は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の口腔用抗菌剤を適宜配合するとよい。
【0015】
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dl-α-トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤の食品素材を使用することができる。
【0016】
具体的な製法としては、口腔用抗菌剤を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また、前記皮膚における赤み改善剤を、例えば、油脂、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし、飲料に添加するか、固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム、デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。
【0017】
本発明の口腔用抗菌剤を飲食品に適用する場合の添加量としては、病気予防や健康維持が主な目的であるので、飲食品に対して有効成分の含量が合計1~20wt%以下であるのが好ましい。
【0018】
本発明の口腔用抗菌剤は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の口腔用抗菌剤を適宜配合して製造することができる。本発明の口腔用抗菌剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
【0019】
本発明の口腔用抗菌剤の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができる。
【0020】
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として0.5~5000mg、子供では通常0.5~3000mg程度投与することができる。
本発明の口腔用抗菌剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3~15.0wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
【0021】
また、本発明の口腔用抗菌剤を、練り歯磨、粉歯磨き、液状歯磨、油性歯磨、洗口剤、義歯洗浄剤、うがい薬、歯肉マッサージクリームなどの口腔用製品に配合してもよい。これらの日常使用する口腔用製品に口腔用抗菌剤を配合することで、抗菌効果が長期間持続し、虫歯、歯周病等の予防に役立つ。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明によって得られる口腔用抗菌剤の各種作用・効果等の確認のために説明するもので、本発明の範囲は、これらの製品および製法に限定されるものではない。
【0023】
実施例:花椒抽出物(花椒オイル)の調製
粉砕した花椒果皮を粉砕し、9 倍量のヘキサンで撹拌、抽出後、濃縮してヘキサンを飛ばし、花椒抽出原油を得た。
【0024】
試験例:花椒抽出物(花椒オイル)におけるS.mutans 菌増殖抑制作用の評価
試験方法
培地100μL に段階希釈したサンプル(産地AからDの花椒)またはポジコン (ベンジルペニシリンナトリウム )培地 を 11μL 、希釈した菌液 11μL を 96well plate の 1well に添加し、アネロパックを使用して嫌気条件下での S.mutans 菌の培養を行った。
1日間培養し、吸光度計にて 600nm の吸光度を測定し、菌の増殖率を比較した。サンプル添加における終濃度は下記表参照。サンプル溶液はDMSO に溶解後、最終 DMSO 濃度が 1 %となるように培地で希釈をおこなった。測定した吸光度から算出した各サンプル濃度における増殖阻害率を表1 に示す。
【0025】
【0026】
測定結果及び実施例の効果
表1に示されるように、どのサンプルも終濃度12.5~ 100μ g/mL の範囲において濃度依存的にS.mutans菌の増殖阻害作用が確認された。これにより、花椒オイルはS.mutans菌の増殖抑制剤、及び口腔用抗菌剤として有用であることが確認された。
【0027】
本発明による口腔用抗菌剤の配合例を示す。尚、以下の配合例は本発明を限定するものではない。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
口腔用抗菌剤 0.5
100.0wt%
【0028】
配合例2:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブトウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
ユズ果汁 4.0
ユズフレーバー 0.6
色素 0.02
口腔用抗菌剤 1.0
100.0wt%
【0029】
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
口腔用抗菌剤 0.4
100.0wt%
【0030】
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
口腔用抗菌剤 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
【0031】
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
口腔用抗菌剤 0.3
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0032】
配合例6:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
口腔用抗菌剤 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
【0033】
配合例7:ソフトカプセル
玄米胚芽油 47.0wt%
ユズ種子油 40.0
乳化剤 12.0
口腔用抗菌剤 1.0
100.0wt%
【0034】
配合例8:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
口腔用抗菌剤 1.0
100.0wt%
【0035】
配合例9:練歯磨
炭酸カルシウム 50.0wt%
グリセリン 20.0
カラゲナン 0.5
カルボキシメチルセルロース 1.0
ラウリウジエタノールアマイド 1.0
ショ糖モノラウレート 2.0
香料 1.0
サッカリン 0.1
口腔用抗菌剤 0.4
水 24.0
100.0wt%
【0036】
配合例10:練歯磨
第2リン酸カルシウム・2水和物 50.0wt%
グリセリン 20.0
カルボキシメチルセルロース 2.0
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
香料 1.0
サッカリンナトリウム 0.1
口腔用抗菌剤 0.5
水 24.4
100.0wt%
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上により、本発明は、新規な成分を有効成分とする口腔用抗菌剤を提供することができる。