(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法
(51)【国際特許分類】
B21D 43/22 20060101AFI20240209BHJP
B30B 15/26 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
B21D43/22 A
B30B15/26
(21)【出願番号】P 2020078115
(22)【出願日】2020-04-27
【審査請求日】2023-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 悠樹
【審査官】石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-158301(JP,A)
【文献】特開2000-296916(JP,A)
【文献】特開平09-220628(JP,A)
【文献】特開2004-059199(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0064049(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 43/22
B30B 15/26
B65G 57/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出する際の、前記複数のパーツの搬出順及び前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成装置であって、
前記複数のパーツは、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、
前記第1~第nの集積位置ごとに、前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツを搬出する搬出順と、各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報とを含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nの集積位置ごとに作成されたパーツ単位データを前記搬出順に配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成部と、
各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を算出して高さ方向の位置を示す第2の位置情報を生成し、前記集積情報ファイルのパーツ単位データを前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が低い順に並び替えて各パーツを搬出する搬出順を修正して、前記集積情報ファイル作成部が作成した前記集積情報ファイルを、搬出順を修正した集積情報ファイルに更新する集積情報ファイル修正部と、
を備える集積情報ファイル作成装置。
【請求項2】
ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成装置であって、
前記複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、
前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報を含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nのパーツのパーツ単位データをこの順で配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成部と、
各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を算出して高さ方向の位置を示す第2の位置情報を生成し、前記第1~第nのパーツをこの順に搬出するときに、前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように、前記第1~第nのパーツの各パーツ単位データで規定されている第1の位置情報を前記最も低い集積位置を示す第1の位置情報に修正して、前記集積情報ファイル作成部が作成した前記集積情報ファイルを、集積位置を修正した集積情報ファイルに更新する集積情報ファイル修正部と、
を備える集積情報ファイル作成装置。
【請求項3】
前記集積情報ファイル修正部は、高さ方向の位置が同一の複数の集積位置が存在するとき、前記集積情報ファイル作成部が作成した前記集積情報ファイルで規定されている搬出順が最も早いパーツの集積位置を選択する請求項2に記載の集積情報ファイル作成装置。
【請求項4】
コンピュータ機器がCAMプログラムを実行して、ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの搬出順及び前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法であって、
前記複数のパーツは、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、
前記第1~第nのパーツにおける各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報を含むパーツ単位データを、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を示す第2の位置情報に基づいて、高さ方向の位置が低い順に配列させた集積情報ファイルを作成する
集積情報ファイル作成方法。
【請求項5】
前記コンピュータ機器が前記CAMプログラムを実行して、
前記第1~第nの集積位置ごとに、前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツを搬出する搬出順と、各パーツの前記第1の位置情報とを含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nの集積位置ごとに作成されたパーツ単位データを前記搬出順に配列させた第1の集積情報ファイルを作成し、
前記集積情報ファイルのパーツ単位データを前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が低い順に並び替えて各パーツを搬出する搬出順を修正して、前記第1の集積情報ファイルを、搬出順を修正した第2の集積情報ファイルに更新する
請求項4に記載の集積情報ファイル作成方法。
【請求項6】
コンピュータ機器がCAMプログラムを実行して、ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法であって、
前記複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、
前記第1~第nのパーツがこの順で、前記第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように、前記第1~第nのパーツにおける各パーツの平面的な集積位置を設定した第1の位置情報を含むパーツ単位データを、前記第1~第nのパーツの順に配列させた集積情報ファイルを作成する
集積情報ファイル作成方法。
【請求項7】
前記コンピュータ機器が前記CAMプログラムを実行して、
前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツの第1の位置情報を含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nのパーツのパーツ単位データをこの順で配列させた第1の集積情報ファイルを作成し、
各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を算出して高さ方向の位置を示す第2の位置情報を生成し、前記第1~第nのパーツをこの順に搬出するときに、前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように、前記第1~第nのパーツの各パーツ単位データで規定されている第1の位置情報を前記最も低い集積位置を示す第1の位置情報に修正して、前記第1の集積情報ファイルを、集積位置を修正した第2の集積情報ファイルに更新する
請求項6に記載の集積情報ファイル作成方法。
【請求項8】
ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積するパーツの集積方法であって、
前記第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツのうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、
前記第1~第nのパーツを、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置が低い順に搬出して集積する
パーツの集積方法。
【請求項9】
ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積するパーツの集積方法であって、
前記複数のパーツは同一のパーツであり、前記第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、
前記第1~第nのパーツを、前記第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に順に搬出して集積する
パーツの集積方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブランク加工機が板金を切断して複数のパーツを作製し、搬出装置が各パーツを吸着してパレット等の集積場所に集積することがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、ブランク加工機が作製した複数のパーツを集積場所の複数箇所に集積するとき、搬出装置は、1つ目の箇所に所定の高さでパーツを集積してパーツの山を形成した後に、2つ目の箇所に所定の高さでパーツを集積してパーツの山を形成する。搬出装置は、複数箇所に3つ以上のパーツの山を形成するとき、同様の動作を繰り返す。
【0005】
このような搬出装置による従来のパーツの集積方法では、形成されたパーツの山に隣接する箇所にパーツを載置するときにパーツの山よりも高い位置からパーツを落下させなければならない。パーツを落下させながらパーツの山を形成すると、パーツが傷付いたり、音が発生したり、山が崩れやすくなったりする。
【0006】
本発明は、ブランク加工機が作製した複数のパーツを高所から落下させることなく、集積場所の複数箇所に集積することができる集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出する際の、前記複数のパーツの搬出順及び前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成装置であって、前記複数のパーツは、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、前記第1~第nの集積位置ごとに、前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツを搬出する搬出順と、各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報とを含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nの集積位置ごとに作成されたパーツ単位データを前記搬出順に配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成部と、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を算出して高さ方向の位置を示す第2の位置情報を生成し、前記集積情報ファイルのパーツ単位データを前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が低い順に並び替えて各パーツを搬出する搬出順を修正して、前記集積情報ファイル作成部が作成した前記集積情報ファイルを、搬出順を修正した集積情報ファイルに更新する集積情報ファイル修正部とを備える集積情報ファイル作成装置を提供する。
【0008】
本発明は、ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成装置であって、前記複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、前記第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報を含むパーツ単位データを作成し、前記第1~第nのパーツのパーツ単位データをこの順で配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成部と、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を算出して高さ方向の位置を示す第2の位置情報を生成し、前記第1~第nのパーツをこの順に搬出するときに、前記第2の位置情報が示す高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように、前記第1~第nのパーツの各パーツ単位データで規定されている第1の位置情報を前記最も低い集積位置を示す第1の位置情報に修正して、前記集積情報ファイル作成部が作成した前記集積情報ファイルを、集積位置を修正した集積情報ファイルに更新する集積情報ファイル修正部とを備える集積情報ファイル作成装置を提供する。
【0009】
本発明は、コンピュータ機器がCAMプログラムを実行して、ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの搬出順及び前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法であって、前記複数のパーツは、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、前記第1~第nのパーツにおける各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報を含むパーツ単位データを、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を示す第2の位置情報に基づいて、高さ方向の位置が低い順に配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法を提供する。
【0010】
本発明は、コンピュータ機器がCAMプログラムを実行して、ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出する際の前記複数のパーツの前記集積場所における集積位置を規定する集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法であって、前記複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、前記第1~第nのパーツがこの順で、前記第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように、前記第1~第nのパーツにおける各パーツの平面的な集積位置を設定した第1の位置情報を含むパーツ単位データを、前記第1~第nのパーツの順に配列させた集積情報ファイルを作成する集積情報ファイル作成方法を提供する。
【0011】
本発明は、ブランク加工機が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積するパーツの集積方法であって、前記第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツのうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツであり、前記第1~第nのパーツを、各パーツが前記集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置が低い順に搬出して集積するパーツの集積方法を提供する。
【0012】
本発明は、ブランク加工機が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、前記集積場所における第1~第nの集積位置に集積するパーツの集積方法であって、前記複数のパーツは同一のパーツであり、前記第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツであり、前記第1~第nのパーツを、前記第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に順に搬出して集積するパーツの集積方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法によれば、ブランク加工機が作製した複数のパーツを高所から落下させることなく、集積場所の複数箇所に集積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ブランク加工機と搬出装置とを備える加工搬出システムを示すブロック図である。
【
図2】
図1におけるCAD/CAM装置の機能的な内部構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図2に示すCAD/CAM装置が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図1における搬出装置がシート単位搬出によってパーツをパレット上に搬出する処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図1における搬出装置がパーツ単位搬出によってパーツをパレット上に搬出する処理を示すフローチャートである。
【
図7】シート単位搬出が選択されているときの
図3のステップS5の具体的な処理を示すフローチャートである。
【
図8】シート単位搬出が選択されているときに
図3のステップS4で作成した集積情報ファイルの一例を示す図である。
【
図9】
図8に示す集積情報ファイルが規定するパレット上へのパーツの集積手順を示す図である。
【
図10】従来のパーツの集積方法を用いたときに、パーツを高所から落下させなければならない理由を示す図である。
【
図11】
図8に示す集積情報ファイルに基づいて作成した集積位置ごとのパーツの山のデータを示す図である。
【
図12】シート単位搬出を選択している第1実施形態の集積情報ファイル作成装置及び集積情報ファイル作成方法が、
図8に示す集積情報ファイルのパーツ単位データを並び替えた状態を示す図である。
【
図13】
図12に示すように並び替えたパーツ単位データの搬出順を修正して、集積情報ファイルを更新した状態を示す図である。
【
図14】
図13に示す更新された集積情報ファイルが規定するパレット上へのパーツの集積手順を示す図である。
【
図17】パーツの最大積載高さを低くすることが好ましいパーツの形状の一例を示す平面図である。
【
図18】シート単位搬出を選択している第1実施形態のパーツの集積方法が、第1~第3のパーツを3か所の集積位置に集積する集積手順の一例を示す図である。
【
図19】パーツ単位搬出が選択されているときの
図3のステップS5の具体的な処理を示すフローチャートである。
【
図20】パーツ単位搬出が選択されていて新たなシートで作製されたパーツをパレットに集積しようとするときに、直前のシートで作製されたパーツがパレットに配置されている状態を示す図である。
【
図21】パーツ単位搬出が選択されているときに
図3のステップS4で作成した集積情報ファイルの一例を示す図である。
【
図22】
図21に示す集積情報ファイルが規定するパレット上へのパーツの集積手順を示す図である。
【
図23】
図21に示す集積情報ファイルに基づいて作成した集積位置ごとのパーツの山のデータを示す図である。
【
図24】
図21に示す集積情報ファイルのうち、搬出順1のパーツを集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する処理を示す概念図である。
【
図25】
図24に示す検索の結果、搬出順1のパーツの集積位置を修正する処理を示す概念図である。
【
図26】
図25に示す搬出順1のパーツの集積位置の修正によって搬出順1のパーツが集積される集積位置を示す図である。
【
図27】
図21に示す集積情報ファイルのうち、搬出順2のパーツを集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する処理を示す概念図である。
【
図28】
図27に示す検索の結果、搬出順2のパーツの集積位置を修正する処理を示す概念図である。
【
図29】
図28に示す搬出順2のパーツの集積位置の修正によって搬出順2のパーツが集積される集積位置を示す図である。
【
図30】
図21に示す集積情報ファイルのうち、搬出順3のパーツを集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する処理を示す概念図である。
【
図31】
図30に示す検索の結果、搬出順3のパーツの集積位置を修正する処理を示す概念図である。
【
図32】
図31に示す搬出順3のパーツの集積位置の修正によって搬出順3のパーツが集積される集積位置を示す図である。
【
図33】パーツ単位搬出を選択している一実施形態の集積情報ファイル作成装置及び集積情報ファイル作成方法が、
図21に示す集積情報ファイルのパーツ単位データにおける集積位置を修正した状態を示す図である。
【
図34】
図33に示す修正された集積情報ファイルが規定するパレット上へのパーツの集積手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、各実施形態の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法について、添付図面を参照して説明する。まず、
図1~
図4を用いて、板金を切断してパーツを作製するブランク加工機と、作製されたパーツを集積場所に集積する搬出装置とを備える加工搬出システムの構成及び動作を説明する。
【0016】
図1において、材料供給装置1は、切断してパーツを作製するための材料である板金をブランク加工機2に供給する。ブランク加工機2は、NC装置20による制御に基づき、板金を切断してパーツを作製する。ブランク加工機2は、レーザビームによって板金を切断するレーザ加工機、パンチとダイとの一対の金型によって板金を打ち抜いて切断するパンチングマシン、レーザ加工機とパンチングマシンとが一体化された複合機のいずれであってもよい。NC装置20には、操作部21と表示部22とが接続されている。操作部21の少なくとも一部は、表示部22と一体化されたタッチパネルであってもよい。
【0017】
搬出装置3は、アームの先端にパーツを吸着する吸着パッド301(
図10参照)を備える。搬出装置3は、搬出制御装置30による制御に基づき、ブランク加工機2によって作製された複数のパーツの各パーツを順に吸着パッド301で順に吸着して、集積場所の一例としてのパレット4上に集積させる。NC装置20と搬出制御装置30とは互いに連携して、パーツの作製及び搬出を制御する。搬出制御装置30はコンピュータ機器によって構成することができる。
【0018】
CAD/CAM装置10は、NC装置20がブランク加工機2を制御するためのNCプログラム(加工プログラム)を作成してNC装置20に供給する。CADはコンピュータ設計支援(Computer Aided Design)用のコンピュータプログラム(CADプログラム)を示し、CAMはコンピュータ支援製造(Computer Aided Manufacturing)用のコンピュータプログラム(CAMプログラム)を示す。CAD/CAM装置10は、CADプログラム及びCAMプログラム(以下、CAD/CAMプログラム)を実行するコンピュータ機器によって構成することができる。
【0019】
また、CAD/CAM装置10は、搬出制御装置30が搬出装置3を制御するための集積情報ファイルを作成して搬出制御装置30に供給する。CAD/CAM装置10には、操作部11と表示部12とが接続されている。操作部11の少なくとも一部は、表示部12と一体化されたタッチパネルであってもよい。
【0020】
図2は、CAD/CAM装置10の機能的な内部構成例を示す。CAD/CAM装置10は、板取データ作成部101、NCプログラム作成部102、NCプログラム送信部103、集積情報ファイル作成部104、集積情報ファイル修正部105、集積情報ファイル送信部106、表示制御部107を備える。
【0021】
図3に示すフローチャートを用いて、CAD/CAM装置10が実行する処理を説明する。CAD/CAM装置10が起動してCAD/CAMプログラムが処理を開始すると、CAD/CAM装置10は、ステップS1にて、オペレータの指示によりシート編集機能の実行を開始する。表示制御部107は、表示部12に、板取する対象の1またはそれ以上のパーツを選択し、1枚の板金(シートと称することがある)に選択したパーツを板取する個数を設定するための画像を表示する。
【0022】
オペレータが板取する対象のパーツを選択して個数を設定すると、板取データ作成部101は、ステップS2にて、自動的に板取データを作成し、表示制御部107は
図4に示すような板取データに基づくパーツ板取画像50を表示する。
図4に示すパーツ板取画像50は、1枚目のシート541にパーツP51及びP52を板取し、2枚目のシート542にパーツP51、P52、及びP53を板取した例を示している。パーツ板取画像50は、後述する集積編集を実行させるための集積編集ボタン51と、NCプログラムの作成を指示するNCプログラム作成ボタン52を有する。板取データ作成部101はCADプログラムによって実行させる機能である。
【0023】
オペレータが集積編集ボタン51を操作すると、集積情報ファイル作成部104は、ステップS3にて、集積編集機能の実行を開始し、ステップS4にて、パレット4上にパーツを集積するパーツ集積位置及び集積枚数を自動計算によって決定して、集積情報ファイル(第1の集積情報ファイル)を作成する。集積情報ファイルの詳細は後述する。
【0024】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS5にて、各パーツ集積位置の集積枚数を均等化して集積情報ファイルを更新し、集積編集機能の実行を終了させる。集積枚数の均等化の詳細及び更新された集積情報ファイル(第2の集積情報ファイル)の詳細は後述する。CAD/CAM装置10は、ステップS6にて、シート編集機能の実行を終了させる。集積情報ファイル作成部104及び集積情報ファイル修正部105はCAMプログラムによって実行させる機能である。
【0025】
オペレータがNCプログラム作成ボタン52を操作すると、NCプログラム作成部102は、ステップS7にて、作成した板取データに対応して、
図4に示すシート541及び542よりパーツP51~P53を作製するためのNCプログラムを作成する。NCプログラム作成部102はCAMプログラムによって実行させる機能である。
【0026】
NCプログラム送信部103及び集積情報ファイル送信部106は、ステップS8にて、NCプログラム及び集積情報ファイルをそれぞれNC装置20及び搬出制御装置30に送信して、CAD/CAM装置10は処理を終了させる。
【0027】
集積情報ファイル送信部106が集積情報ファイルを搬出制御装置30に送信するタイミングは、ステップS5にて集積情報ファイルを更新した直後であってもよい。NCプログラム送信部103がNCプログラムをNC装置20するタイミングと、集積情報ファイル送信部106が集積情報ファイルを搬出制御装置30に送信するタイミングは任意である。
【0028】
図2においては、集積情報ファイル作成部104及び集積情報ファイル修正部105を設けている。これに対応して、
図3においては、ステップS4にて各パーツ集積位置の集積枚数を均等化していない集積情報ファイルを作成し、ステップS5にて、集積枚数を均等化して集積情報ファイルを更新している。集積情報ファイル作成部104及び集積情報ファイル修正部105を一体化して、各パーツ集積位置の集積枚数を均等化した集積情報ファイルを直接作成してもよい。なお、集積情報ファイル作成部104及び集積情報ファイル修正部105は、本実施形態の集積情報ファイル作成装置を構成する。
【0029】
図1において、搬出装置3が、ブランク加工機2が作製したパーツをパレット4上に集積させる際のパーツの搬出方法としては、次の2つの搬出方法がある。第1の搬出方法は、1枚のシートより作製する全てのパーツの加工を完了してから各パーツを順に搬出するシート単位搬出である。第2の搬出方法は、1つのパーツの加工を完了するたびにパーツを搬出するパーツ単位搬出である。
【0030】
図5に示すフローチャートは、搬出装置3がシート単位搬出によってパーツをパレット4上に搬出する処理を示す。
図6は、搬出装置3がパーツ単位搬出によってパーツをパレット4上に搬出する処理を示す。
図5に示すように、シート単位搬出においては、搬出装置3は、最初のシートにおける最初のパーツから最後のパーツまで、ステップS11のパーツ加工を繰り返すループを実行する。搬出装置3は、最初のシートにおいて最後のパーツのパーツ加工が完了すれば、ステップS12にて、最初のシートで作製した全てのパーツを搬出する。搬出装置3は、2枚目のシート以降、最後のシートまで、1枚のシートにおける全てのパーツを加工するステップS11と、1枚のシートにおける全てのパーツを搬出するステップS12との処理を繰り返す。
【0031】
図6に示すように、パーツ単位搬出においては、搬出装置3は、ステップS11にて、最初のシートにおける最初のパーツのパーツ加工を完了したら、ステップS12にて、ステップS11で作製したパーツを搬出する。搬出装置3は、2つ目のパーツ以降、最初のパーツまで、ステップS11及びS12の処理を繰り返す。搬出装置3は、2枚目のシート以降、最後のシートまで、1つのパーツを加工するステップS11と、1つのパーツを搬出するステップS12との処理を繰り返す。
【0032】
図1において、CAD/CAM装置10は、操作部11による設定によって、シート単位搬出用の集積情報ファイルを作成するか、パーツ単位搬出用の集積情報ファイルを作成するかを設定する。
【0033】
<第1実施形態>
図7~
図17を用いて、第1実施形態としてシート単位搬出が選択されているときの集積情報ファイルの作成及び更新の具体的な処理を説明する。
図7に示すフローチャートは、シート単位搬出が選択されているときの
図3のステップS5の具体的な処理を示す。集積情報ファイル修正部105は、ステップS51にて、ステップS4で作成した集積情報ファイルを読み込み、ステップS52にて、各パーツの山のデータを作成する。集積情報ファイル修正部105は、ステップS53にて、パーツを集積Z座標の小さい順に並び替える。集積情報ファイル修正部105は、ステップS54にて、並び替えたパーツの順で集積情報ファイルを更新して、処理をステップS6に移行させる。
【0034】
図8は、ステップS4で作成した集積情報ファイルの一例である。ここでは、3つのパーツを搬出するための集積情報ファイルが作成されているとする。集積情報ファイルは、搬出順1として、パーツ名P001を有するパーツ高さ1.60mmのパーツをパレット4上の集積X座標100、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ61を有する。集積情報ファイルは、搬出順2として、パーツ名P001を有するパーツ高さ1.60mmのパーツ(パーツP001と称することとする)をパレット4上の集積X座標100、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ62を有する。
【0035】
集積情報ファイルは、搬出順3として、パーツ名P002を有するパーツ高さ1.60mmのパーツ(パーツP002と称することとする)をパレット4上の集積X座標700、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ63を有する。集積X座標及び集積Y座標は、各パーツの平面的な集積位置を指定する第1の位置情報である。
【0036】
図8に示す集積情報ファイルは、
図9に示す順に2つのパーツP001と1つのパーツP002をパレット4上に集積することを規定するファイルである。ここでは、パレット4上には集積スキッド40が配置されており、各パーツを集積スキッド40上に集積する状態を示している。パレット4上には集積スキッド40が配置されている場合には、パレット4と集積スキッド40とが集積場所となる。
【0037】
仮に搬出制御装置30が
図8に示す集積情報ファイルに基づいてパーツP001及びP002を搬出するよう搬出装置3を制御したとすると、パーツP001及びP002は
図9に示すように搬出されて集積スキッド40上に集積される。パーツP001が集積X座標100及び集積Y座標100の位置に集積される。次に、パーツP001が集積X座標100及び集積Y座標100の位置に(即ち、パーツP001上に)集積される。最後に、パーツP002が集積X座標700及び集積Y座標100の位置に集積される。なお、集積位置に1つのパーツのみが配置される状態もパーツの集積に含まれるとする。
【0038】
図10に示すように、例えば、集積X座標100及び集積Y座標100の位置に5つのパーツP001が集積されており、次に、集積X座標700及び集積Y座標100の位置にパーツP002が集積されるとする。この場合、二点鎖線で示すようにパーツP002を吸着している吸着パッド301は、パーツP001の山に干渉しない高さに位置して、その高さからパーツP002の吸着を解除して集積スキッド40上にパーツP002を集積しなければならない。よって、パーツP002が傷付いたり、パーツP002の落下時に音が発生したり、パーツP002の上にさらに複数のパーツP002を集積すると、パーツP002の山が崩れやすくなったりする。
【0039】
そこで、このような問題点を解消するために、集積情報ファイル修正部105は、ステップS52~S54を実行して集積情報ファイルを修正して更新する。集積情報ファイル修正部105は、ステップS52にて、パーツ単位データ61~63に基づいて、各パーツの山のデータを作成する。
図9に示すように、パレット4上に形成されるパーツの山は2つである。
図11に示すように、集積情報ファイル修正部105は、パーツ単位データ61及び62を含む第1の山のデータPL001と、パーツ単位データ63を含む第2の山のデータPL002とを作成する。
【0040】
このとき、集積情報ファイル修正部105は、パーツ単位データ61~63に集積Z座標を設定する。集積Z座標とは、各パーツを集積スキッド40上に集積しようとするときの集積場所(ここでは集積スキッド40)の上面からの高さを示す。集積場所にパーツを最初に配置する場合には集積Z座標は0である。mを2以上の整数として、集積場所に集積されているm個のパーツの上にパーツを集積する場合には集積Z座標はm×パーツの板厚となる。集積Z座標は、各パーツが集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を示す第2の位置情報である。
【0041】
図9に示すように、搬出順1~3のパーツP001またはP002を集積スキッド40上に配置しようとするときの集積Z座標はそれぞれ0.00、1.60、0.00である。
図11に示すように、パーツ単位データ61~63には、それぞれ集積Z座標は0.00、1.60、0.00が設定されている。
図11においては、理解を容易にするために、パーツ単位データ61~63内に集積Z座標を示しているが、集積Z座標はパーツを並び替えるために用いられる情報であって、パーツ単位データ61~63が集積Z座標を含む必要はない。パーツ単位データ61~63に対応付けられて、集積Z座標が算出されていればよい。
【0042】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS53にて、パーツを集積Z座標の小さい順に並び替える。パーツ単位データ61及び63の集積Z座標が0.00、パーツ単位データ62の集積Z座標が1.60であるから、集積情報ファイル修正部105は、
図12に示すように、パーツ単位データ61~63を、パーツ単位データ61、63、62の順に並び替える。集積情報ファイル修正部105は、同一の集積Z座標のデータが複数存在する場合には、集積情報ファイル作成部104が作成した元の集積情報ファイルの順とすればよい。
【0043】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS54にて、並び替えたパーツの順で集積情報ファイルを更新する。
図13は更新された集積情報ファイルを示す。
図12と
図13とを比較すれば分かるように、パーツ単位データ63における搬出順が搬出順3から搬出順2へと修正され、パーツ単位データ62における搬出順が搬出順2から搬出順3へと修正されている。
【0044】
この結果、搬出制御装置30が
図13に示す集積情報ファイルに基づいて2つのパーツP001及び1つのP002を搬出するよう搬出装置3を制御すると、各パーツは
図14に示すように搬出される。
図14に示すように、パーツP001が集積X座標100及び集積Y座標100の位置に集積される。次に、パーツP002が集積X座標700及び集積Y座標100の位置に集積される。最後に、パーツP001が集積X座標100及び集積Y座標100の位置に(即ち、パーツP001上に)集積される。
【0045】
ところで、集積情報ファイル作成部104は、1つのパーツ集積位置で複数のパーツを集積する際の最大の集積枚数を設定して、最大積載高さを制限する。最大積載高さを300mmとし、パーツの板厚が1.60mmであるとき、最大の集積枚数は187枚となる。
図15は、切り起こしPr1及び成形突起Pr2が形成されているパーツP010を示す。パーツP010の板金としての板厚はt0であるが、切り起こしPr1及び成形突起Pr2を含む最大の厚さはt1である。
【0046】
最大の集積枚数は、板金としての板厚t0ではなく、最大の厚さt1に基づいて計算される。パーツが、切り起こしPr1のみ、または成形突起Pr2のみを有する場合も同様である。切り起こしPr1の高さ、及び成形突起Pr2の高さは、パンチングマシンが使用する金型によって決まるため、使用する金型の情報に基づいて最大の厚さt1を算出することができる。
【0047】
集積情報ファイル修正部105が、集積情報ファイルを更新して新たに各パーツの山のデータを作成する際にも、上記の最大積載高さの制限が適用される。
【0048】
集積情報ファイル作成部104が設定している最大の集積枚数は、集積スキッド40の高さを考慮していない。よって、集積スキッド40の高さに、集積されたパーツの山の高さを加えた高さが、最大積載高さを超えることがある。
図16は、集積スキッド40上に複数のパーツP011を集積した状態を示している。搬出制御装置30は、集積されたパーツP011が集積スキッド40の高さを含めた最大積載高さを超えた場合には、搬出装置3によるパーツP011またはその他のパーツの搬出の動作を停止するように構成されていることが好ましい。
【0049】
さらに、集積情報ファイル作成部104が設定する最大の集積枚数は、パーツの形状に応じて制限することが好ましい。細長いパーツを集積したときの山は細長くないパーツを集積した山と比較して、山が崩れやすい。
【0050】
図17に示すパーツP012を例にすると、パーツP012は長辺側の長さが633.42mmであり、短辺側の長さが292.02mmである。短辺側の長さに係数として例えば0.5を乗算した値が、最大積載高さ300mmより小さいときには、短辺側の長さに0.5を乗算した値を最大積載高さとすることが好ましい。292.02mm×0.5は146.01mmであるから、最大積載高さは146.01mmとなる。パーツP012の板厚が6.00mmであるとすると、最大の集積枚数は24枚となる。
【0051】
図18は、3種類のパーツP001~P003を集積スキッド40上の3か所の集積位置に集積する集積手順の一例を示している。
図18に示す例は、3つのパーツP001と、2つのパーツP002と、1つのパーツP003を各集積位置に集積する場合を示している。第1実施形態のパーツの集積方法によれば、パーツP001~P003の各山の高さが極力均等となるように、パーツP001~P003が
図18に示す順で搬出されて集積スキッド40上に集積される。第1実施形態の集積情報ファイル作成装置及び集積情報ファイル作成方法によれば、パーツP001~P003が
図18に示す順で搬出されて集積スキッド40上に集積されるよう、集積情報ファイルが修正されて更新される。
【0052】
以上のように、第1実施形態の集積情報ファイル作成装置は、ブランク加工機2が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置3によって集積場所へと搬出する際の集積情報ファイルを作成する。集積情報ファイルは、複数のパーツの搬出順及び集積場所における集積位置を規定する。複数のパーツは、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、前記第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツである。
【0053】
第1~第nのパーツはパーツ名が異なるパーツであってもよく、パーツ名が同一のパーツであってもよい。
【0054】
集積情報ファイル作成部104は、第1~第nの集積位置ごとに、第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツを搬出する搬出順と第1の位置情報とを含むパーツ単位データを作成する。集積情報ファイル作成部104は、第1~第nの集積位置ごとに作成されたパーツ単位データを上記の搬出順に配列させた集積情報ファイルを作成する。
【0055】
集積情報ファイル修正部105は、各パーツが集積場所に集積されるときの第2の位置情報を生成し、集積情報ファイルのパーツ単位データを第2の位置情報が示す高さ方向の位置が低い順に並び替えて各パーツを搬出する搬出順を修正する。集積情報ファイル修正部105は、集積情報ファイル作成部104が作成した集積情報ファイルを、搬出順を修正した集積情報ファイルに更新する。集積情報ファイル作成部104が作成した集積情報ファイルを第1の集積情報ファイルとすれば、集積情報ファイル修正部105は第1の集積情報ファイルを更新して第2の集積情報ファイルを生成する。
【0056】
第1実施形態の集積情報ファイル作成方法は、コンピュータ機器(CAD/CAM装置10)がCAMプログラムを実行して集積情報ファイルを作成する。集積情報ファイルは、ブランク加工機2が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置3によって集積場所へと搬出する際の複数のパーツの搬出順及び集積場所における集積位置を規定する。
【0057】
複数のパーツは、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、第1~第nの集積位置のうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツである。第1~第nのパーツはパーツ名が異なるパーツであってもよく、パーツ名が同一のパーツであってもよい。
【0058】
第1実施形態の集積情報ファイル作成方法は、第1~第nのパーツにおける各パーツの第1の位置情報を含むパーツ単位データを、各パーツが集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置を示す第2の位置情報に基づいて、高さ方向の位置が低い順に配列させる。第1実施形態の集積情報ファイル作成方法は、各パーツのパーツ単位データを高さ方向の位置が低い順に配列させた集積情報ファイルを作成する。
【0059】
第1実施形態のパーツの集積方法は、ブランク加工機2が1または複数枚の板金を加工することによって作製した複数のパーツを搬出装置3によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積する。第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツのうちの少なくとも1つの集積位置に集積されるパーツは複数のパーツである。第1~第nのパーツはパーツ名が異なるパーツであってもよく、パーツ名が同一のパーツであってもよい。
【0060】
第1実施形態のパーツの集積方法は、第1~第nのパーツを、各パーツが集積場所に集積されるときの各パーツの高さ方向の位置が低い順に搬出して集積する。
【0061】
第1実施形態の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法によれば、ブランク加工機2が作製した複数のパーツをシート単位で搬出するときに、パーツを高所から落下させることなく、集積場所の複数箇所に集積することができる。第1実施形態の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法によれば、パーツを吸着した吸着パッド301を、パーツを配置する高さ方向の位置に近接させた状態でパーツの吸着を解除すればよい。従って、パーツを高所から落下させることによる不具合を回避することができる。
【0062】
<第2実施形態>
次に、
図19~
図34を用いて、第2実施形態としてパーツ単位搬出が選択されているときの集積情報ファイルの作成及び更新の具体的な処理を説明する。
図19に示すフローチャートは、パーツ単位搬出が選択されているときの
図3のステップS5の具体的な処理を示す。集積情報ファイル修正部105は、ステップS501にて、ステップS4で作成した集積情報ファイルを読み込み、ステップS502にて、各パーツの山のデータを作成する。集積情報ファイル修正部105は、ステップS503にて、パーツを集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する。
【0063】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS504にて、検索された集積位置が集積情報ファイルで設定された元の集積位置を含むか否かを判定する。元の集積位置を含めば(YES)、集積情報ファイル修正部105は、ステップS505にて、元の集積位置を維持して、処理をステップS509に移行させる。
【0064】
ステップS504にて元の集積位置を含まなければ(NO)、集積情報ファイル修正部105は、ステップS506にて、検索された集積位置が複数存在するか否かを判定する。複数存在しなければ(NO)、即ち、集積位置が1つのみ存在すれば、集積情報ファイル修正部105は、ステップS507にて、集積位置を検索された集積位置に修正して、処理をステップS509に移行させる。検索された集積位置が複数存在すれば(YES)、集積情報ファイル修正部105は、ステップS508にて、検索された集積位置のうちの1つの集積位置を選択し集積位置を選択された集積位置に修正して、処理をステップS509に移行させる。
【0065】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS508にて、集積情報ファイルで設定された元の搬出順が早い方のパーツの集積位置を選択するのがよい。
【0066】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS509にて、集積情報ファイルを集積位置情報が修正された集積情報ファイルへと更新して、処理をステップS6に移行させる。
【0067】
図20に示すように、直前のシートより作製されたパーツP004が、集積X座標100、550、1000の位置に、それぞれ2つ、1つ、1つ集積されているとする。今回新たに同一のパーツP004を作製しようとするシートでも3つのパーツP004が作製されて、パレット4(集積スキッド40)上に集積されるとする。
【0068】
図21は、ステップS4で作成した集積情報ファイルの一例である。集積情報ファイルは、搬出順1として、パーツ高さ1.60mmのパーツP004をパレット4上の集積X座標100、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ601を有する。集積情報ファイルは、搬出順2として、同様のパーツP004をパレット4上の集積X座標550、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ602を有する。集積情報ファイルは、搬出順3として、同様のパーツP004をパレット4上の集積X座標1000、集積Y座標100の位置に集積するためのパーツ単位データ603を有する。
【0069】
パーツ単位データ601~603は、パーツP004を集積する際の角度を設定する集積角度を含む。パーツ単位データ601~603における集積角度はいずれも0.00である。集積角度0.00とはパーツP004を回転させないことを示す。集積角度が固定される場合には集積角度は省略可能である。
【0070】
図21に示す集積情報ファイルは、
図22に示す順に3つのパーツP004をパレット4上に集積することを規定するファイルである。仮に搬出制御装置30が
図21に示す集積情報ファイルに基づいてパーツP004を搬出するよう搬出装置3を制御したとすると、新たなシートより作製される3つのパーツP004は
図22に示すように搬出されて集積スキッド40上に集積される。
図22にハッチングを付して示すパーツP004は、新たなシートより作製されてパレット4上に集積される3つのパーツP004を示す。
【0071】
図22に示すように、パーツP004が集積X座標100及び集積Y座標100の位置(即ち、2つのパーツP004上に)に集積される。次に、パーツP004が集積X座標550及び集積Y座標100の位置に(即ち、1つのパーツP004上に)集積される。最後に、パーツP004が集積X座標1000及び集積Y座標100の位置(即ち、1つのパーツP004上に)に集積される。
【0072】
図23に示すように、集積情報ファイル修正部105は、ステップS502にて、パーツ単位データ601~603をそれぞれ含む第1~第3の山のデータPL41~PL43を作成する。このとき、集積情報ファイル修正部105は、パーツ単位データ601~603に集積Z座標を設定する。
図20及び
図21より分かるように、パーツ単位データ601~603に設定される集積Z座標はそれぞれ3.20、1.60、1.60となる。同様に、パーツ単位データ601~603が集積Z座標を含む必要はなく、パーツ単位データ601~603に対応付けられて、集積Z座標が算出されていればよい。
【0073】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS503にて、パーツP004の搬出順に、同一のパーツP004を集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する。
図24に示すように、集積情報ファイル修正部105は、まず、搬出順1のパーツP004を集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する。ここでは、第1~第3の山のデータPL41~PL43が検索対象となる。検索対象のうちで最も高さが低い集積位置は、搬出順2でパーツP004を配置する集積X座標550と、搬出順3でパーツP004を配置する集積X座標1000の位置である。
【0074】
図25に示すように、集積情報ファイル修正部105は、搬出順が早い方(搬出順が最も早い)の第2の山のデータPL42の集積位置を選択する。集積情報ファイル修正部105は、搬出順1のパーツP004の集積位置を、パーツ単位データ602の集積位置である集積X座標550及び集積Y座標100に修正し、集積Z座標をパーツ単位データ602の集積Z座標である1.60に修正する。
図25において、修正されたパーツ単位データ601における修正された集積X座標及び集積Y座標と集積Z座標には下線を付している。
【0075】
搬出順1のパーツP004の集積位置を集積X座標550及び集積Y座標100に修正するということは、
図26に示すように、最初に、集積X座標550及び集積Y座標100の位置に(即ち、1つのパーツP004上に)パーツP004を集積することを意味する。
【0076】
集積情報ファイル修正部105がパーツP004を集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索したときに、集積X座標及び集積Y座標と集積Z座標を修正する必要がないときには、パーツ単位データは修正されずそのまま維持される。
【0077】
なお、集積角度が設定されている場合には、同一のパーツP004の最も高さが低い集積位置を検索するだけでなく、同一のパーツP004の同一の集積角度の中で最も高さが低い集積位置を検索する必要がある。但し、搬出装置3がパーツを搬出するときにパーツを回転させる回転機構を備える場合には、同一の集積角度という条件を除くことができる。
【0078】
図27に示すように、集積情報ファイル修正部105は、次に、搬出順2のパーツP004を集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する。このとき、第2の山のデータPL42は既に選択されたから、ハッチングを付して示すように検索対象から除外される。よって、第1の山のデータPL41及び第3の山のデータPL43が検索対象となる。検索対象のうちで最も高さが低い集積位置は、搬出順3でパーツP004を配置する集積X座標1000及び集積Y座標100の位置である。
【0079】
図28に示すように、集積情報ファイル修正部105は、搬出順2のパーツP004の集積位置を、パーツ単位データ603の集積位置である集積X座標1000及び集積Y座標100に修正し、集積Z座標をパーツ単位データ603の集積Z座標である1.60に修正する。
図28において、修正されたパーツ単位データ602における修正された集積X座標及び集積Y座標と集積Z座標には下線を付している。ここでは修正前後で集積Z座標は同じ値である。
【0080】
搬出順2のパーツP004の集積位置を集積X座標1000及び集積Y座標100に修正するということは、
図29に示すように、次に、集積X座標1000及び集積Y座標100の位置に(即ち、1つのパーツP004上に)パーツP004を集積することを意味する。
【0081】
図30に示すように、集積情報ファイル修正部105は、さらにその次に、搬出順3のパーツP004を集積できる位置の中で最も高さが低い集積位置を検索する。このとき、第2の山のデータPL42及び第3の山のデータPL43は既に選択されたから、ハッチングを付して示すように検索対象から除外される。よって、第1の山のデータPL41が検索対象となる。検索対象のうちで最も高さが低い集積位置は、搬出順1でパーツP004を配置する集積X座標100及び集積Y座標100の位置である。
【0082】
図31に示すように、集積情報ファイル修正部105は、搬出順3のパーツP004の集積位置を、パーツ単位データ601の集積位置である集積X座標100及び集積Y座標100に修正し、集積Z座標をパーツ単位データ601の集積Z座標である3.20に修正する。
図31において、修正されたパーツ単位データ603における修正された集積X座標及び集積Y座標と集積Z座標には下線を付している。
【0083】
搬出順3のパーツP004の集積位置を集積X座標100及び集積Y座標100に修正するということは、
図32に示すように、さらに次に、集積X座標100及び集積Y座標100の位置に(即ち、2つのパーツP004上に)パーツP004を集積することを意味する。
【0084】
集積情報ファイル修正部105は、ステップS509にて、積情報ファイルを更新する。
図33は更新された集積情報ファイルを示す。
図21と
図33とを比較すれば分かるように、搬出順1~3の各パーツP004の集積X座標及び集積Y座標が修正されて更新されている。具体的には、搬出順1のパーツP004を搬出する集積位置が集積X座標100及び集積Y座標100から集積X座標550及び集積Y座標100に修正されている。搬出順2のパーツP004を搬出する集積位置が集積X座標5500及び集積Y座標100から集積X座標1000及び集積Y座標100に修正されている。搬出順3のパーツP004を搬出する集積位置が集積X座標1000及び集積Y座標100から集積X座標100及び集積Y座標100に修正されている。
【0085】
この結果、搬出制御装置30が
図33に示す集積情報ファイルに基づいて3つのパーツP004を搬出するよう搬出装置3を制御すると、各パーツは
図34に示すように搬出される。
図34に示すように、パーツP004が集積X座標550及び集積Y座標100の位置(即ち、1つのパーツP004上に)に集積される。次に、パーツP004が集積X座標1100及び集積Y座標100の位置(即ち、1つのパーツP004上に)に集積される。最後に、パーツP004が集積X座標100及び集積Y座標100の位置に(即ち、2つのパーツP004上に)集積される。
【0086】
以上のように、第2実施形態の集積情報ファイル作成装置は集積情報ファイルを作成する。集積情報ファイルは、ブランク加工機2が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置3によって集積場所へと搬出する際の、複数のパーツの集積場所における集積位置を規定する。複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツである。
【0087】
集積情報ファイル作成部104は、第1~第nのパーツにおける各パーツに対応して、各パーツの第1の位置情報を含むパーツ単位データを作成し、第1~第nのパーツのパーツ単位データをこの順で配列させた集積情報ファイルを作成する。
【0088】
集積情報ファイル修正部105は、各パーツが集積場所に集積されるときの第2の位置情報を生成する。集積情報ファイル修正部105は、第1~第nのパーツの各パーツ単位データで規定されている第1の位置情報を最も低い集積位置を示す第1の位置情報に修正する。これにより、第1~第nのパーツは、第1~第nのパーツをこの順に搬出するときに、第2の位置情報が示す高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出される。集積情報ファイル修正部105は、集積情報ファイル作成部104が作成した集積情報ファイルを、集積位置を修正した集積情報ファイルに更新する。
【0089】
集積情報ファイル作成部104が作成した集積情報ファイルを第1の集積情報ファイルとすれば、集積情報ファイル修正部105は第1の集積情報ファイルを更新して第2の集積情報ファイルを生成する。
【0090】
第2実施形態の集積情報ファイル作成方法は、コンピュータ機器(CAD/CAM装置10)がCAMプログラムを実行して集積情報ファイルを作成する。集積情報ファイルは、ブランク加工機2が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置3によって集積場所へと搬出する際の複数のパーツの集積場所における集積位置を規定する。
【0091】
複数のパーツは同一のパーツであり、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツを含み、第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツである。
【0092】
第2実施形態の集積情報ファイル作成方法は、第1~第nのパーツにおける各パーツの第1の位置情報を含むパーツ単位データを、第1~第nのパーツの順に配列させた集積情報ファイルを作成する。このとき、第2実施形態の集積情報ファイル作成方法は、第1~第nのパーツがこの順で、第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に搬出されるように第1の位置情報を設定した集積情報ファイルを作成する。
【0093】
第2実施形態のパーツの集積方法は、ブランク加工機2が板金を加工することによって作製する複数のパーツを、パーツを作製するたびに搬出装置3によって集積場所へと搬出して、nを2以上の整数として、集積場所における第1~第nの集積位置に集積する。複数のパーツは同一のパーツであり、第1~第nの集積位置に集積される第1~第nのパーツはそれぞれ少なくとも1つのパーツである。
【0094】
第2実施形態のパーツの集積方法は、第1~第nのパーツを、第1~第nの集積位置のうち高さ方向の位置が最も低い集積位置に順に搬出して集積する。
【0095】
第2実施形態の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法によれば、ブランク加工機2が作製した複数のパーツをパーツ単位で搬出するときに、パーツを高所から落下させることなく、集積場所の複数箇所に集積することができる。第2実施形態の集積情報ファイル作成装置、集積情報ファイル作成方法、及びパーツの集積方法によれば、パーツを吸着した吸着パッド301を、パーツを配置する高さ方向の位置に近接させた状態でパーツの吸着を解除すればよい。従って、パーツを高所から落下させることによる不具合を回避することができる。
【0096】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 材料供給装置
2 ブランク加工機
3 搬出装置
4パレット(集積場所)
10 CAD/CAM装置(コンピュータ機器)
20 NC装置
11,21 操作部
12,22 表示部
30 搬出制御装置
40 集積スキッド(集積場所)
61~63,601~603 パーツ単位データ
101 板取データ作成部
102 NCプログラム作成部
103 NCプログラム送信部
104 集積情報ファイル作成部
105 集積情報ファイル修正部
106 集積情報ファイル送信部
107 表示制御部
301 吸着パッド
P51~P53,P001~P004,P011,P012 パーツ