IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機ビルテクノサービス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図1
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図2
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図3
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図4
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図5
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図6
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図7
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図8
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図9
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図10
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図11
  • 特許-シェアオフィス予約サービスシステム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】シェアオフィス予約サービスシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20240209BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20240209BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20240209BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240209BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q10/02
G06Q30/0645
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020099539
(22)【出願日】2020-06-08
(65)【公開番号】P2021193513
(43)【公開日】2021-12-23
【審査請求日】2023-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】妻鹿 利宏
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特許第6667977(JP,B1)
【文献】特開2012-43056(JP,A)
【文献】国際公開第2015/155978(WO,A1)
【文献】特開2017-156056(JP,A)
【文献】特開2015-4480(JP,A)
【文献】特開2013-58013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの携帯端末と、
ユーザの携帯端末と通信回線で接続されたサーバと、
前記サーバと通信回線で接続された複数のシェアオフィスと、を含み、複数の前記シェアオフィスの予約サービスを行うシェアオフィス予約サービスシステムであって、
前記サーバは、
ユーザの属性を格納したユーザ属性データベースと、
各前記シェアオフィスの予約情報を格納した予約データベースと、
各前記シェアオフィスの属性を格納したオフィス属性データベースと、を含み、
現在の各前記シェアオフィスの各室内環境情報を取得する室内環境情報取得部と、
前記室内環境情報取得部が取得した現在の前記シェアオフィスの各室内環境情報と、前記予約データベースに基づいて、今後の各前記シェアオフィスの各室内環境を予測して予測室内環境情報を生成する室内環境予測部と、
ユーザの携帯端末からの要求に応じて少なくとも一つの前記シェアオフィスの属性情報と、現在の室内環境情報と、今後の予測室内環境情報とをユーザの携帯端末に送信する通信部と、を備えること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した少なくとも一つの前記シェアオフィスの属性と、現在の室内環境情報と、今後の予測室内環境情報とを受信して表示すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
前記室内環境情報取得部が取得した現在の各前記シェアオフィスの各室内環境情報と、前記ユーザ属性データベースとに基づいて、各前記シェアオフィスを利用する現在のユーザ特性情報を生成するユーザ特性情報生成部と、
前記ユーザ属性データベースと、前記予約データベースとに基づいて、今後の各前記シェアオフィスを利用するユーザの特性を予測して予測ユーザ特性情報を生成するユーザ特性情報予測部と、を更に備え、
前記通信部は、ユーザの携帯端末からの要求に応じて少なくとも一つの前記シェアオフィスの現在のユーザ特性情報と、今後の予測ユーザ特性情報と、をユーザの携帯端末に送信すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した少なくとも一つの前記シェアオフィスの現在のユーザ特性情報と、今後の予測ユーザ特性情報とを受信して表示すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
前記ユーザ属性データベースは、ユーザの属性と共にユーザの室内環境の好みを格納し、
前記サーバは、前記ユーザ属性データベースと、前記室内環境予測部が生成した前記予測室内環境情報と、前記ユーザ特性情報予測部が生成した予測ユーザ特性情報と、前記予約データベースとに基づいて、ユーザの室内環境の好みに合った前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案を生成する提案生成部を備え、
前記通信部は、ユーザの携帯端末からの要求に応じて前記提案生成部の生成した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案をユーザの携帯端末に送信すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案を受信して表示すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のシェアオフィス予約サービスシステムであって、
各前記シェアオフィスは、各室内環境を設定する各室内環境設定設備を備え、
前記ユーザ属性データベースは、ユーザの属性と共にユーザの室内環境の好みを格納し、
前記サーバは、各前記シェアオフィスの各前記室内環境設定設備の調整を行う機器制御部を備え、
前記機器制御部は、前記ユーザ属性データベースと前記予約データベースとに基づいて、ユーザが予約した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の室内環境をユーザの好みに変更すること、
を特徴とするシェアオフィス予約サービスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シェアオフィスの予約サービスを行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の好みや会議の議題に応じて会議室を自動的に選択するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-257287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、テレワーク技術の発達やフリーランス増加に伴い、効率化を目的に出勤せず自宅近くや出張先のシェアオフィス等で業務する人が増加している。シェアオフィスで業務する場合、シェアオフィス内の室温、明るさ、BGM、騒音、在室人数等の室内環境が重要となってくる。特に、長い時間業務する場合には、室内環境がどのように変動するのかもシェアオフィスを予約する場合に重要となってくる。
【0005】
しかし、特許文献1に記載された従来技術のシステムは、会議など短時間の空間の使用を前提にしているので、業務中の室内環境の変化を考慮しておらず、シェアオフィスの予約システムに用いるためには改善が必要であった。
【0006】
そこで、本発明は、室内環境の変動を考慮したシェアオフィス予約サービスシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムは、ユーザの携帯端末と、ユーザの携帯端末と通信回線で接続されたサーバと、前記サーバと通信回線で接続された複数のシェアオフィスと、を含み、複数の前記シェアオフィスの予約サービスを行うシェアオフィス予約サービスシステムであって、前記サーバは、ユーザの属性を格納したユーザ属性データベースと、各前記シェアオフィスの予約情報を格納した予約データベースと、各前記シェアオフィスの属性を格納したオフィス属性データベースと、を含み、現在の各前記シェアオフィスの各室内環境情報を取得する室内環境情報取得部と、前記室内環境情報取得部が取得した現在の前記シェアオフィスの各室内環境情報と、前記予約データベースに基づいて、今後の各前記シェアオフィスの各室内環境を予測して予測室内環境情報を生成する室内環境予測部と、ユーザの携帯端末からの要求に応じて少なくとも一つの前記シェアオフィスの属性情報と、現在の室内環境情報と、今後の予測室内環境情報とをユーザの携帯端末に送信する通信部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した少なくとも一つの前記シェアオフィスの属性と、現在の室内環境情報と、今後の予測室内環境情報とを受信して表示してもよい。
【0009】
このように、シェアオフィスの属性と、現在の室内環境情報と、今後の予測室内環境情報とをユーザの携帯端末に送信し、ユーザの携帯端末にこれらの情報を表示させるので、ユーザは、今後のシェアオフィスの室内環境の変化を確認しながらシェアオフィスの予約を行うことができる。
【0010】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、前記室内環境情報取得部が取得した現在の各前記シェアオフィスの各室内環境情報と、前記ユーザ属性データベースとに基づいて、各前記シェアオフィスを利用する現在のユーザ特性情報を生成するユーザ特性情報生成部と、前記ユーザ属性データベースと、前記予約データベースとに基づいて、今後の各前記シェアオフィスを利用するユーザの特性を予測して予測ユーザ特性情報を生成するユーザ特性情報予測部と、を更に備え、前記通信部は、ユーザの携帯端末からの要求に応じて少なくとも一つの前記シェアオフィスの現在のユーザ特性情報と、今後の予測ユーザ特性情報と、をユーザの携帯端末に送信してもよい。
【0011】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した少なくとも一つの前記シェアオフィスの現在のユーザ特性情報と、今後の予測ユーザ特性情報とを受信して表示してもよい。
【0012】
これにより、ユーザは、今後のユーザ特性情報の変化を確認しながらシェアオフィスの予約を行うことができる。
【0013】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、前記ユーザ属性データベースは、ユーザの属性と共にユーザの室内環境の好みを格納し、前記サーバは、前記ユーザ属性データベースと、前記室内環境予測部が生成した前記予測室内環境情報と、前記ユーザ特性情報予測部が生成した予測ユーザ特性情報と、前記予約データベースとに基づいて、ユーザの室内環境の好みに合った前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案を生成する提案生成部を備え、前記通信部は、ユーザの携帯端末からの要求に応じて前記提案生成部の生成した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案をユーザの携帯端末に送信してもよい。
【0014】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、ユーザの携帯端末は、前記サーバの前記通信部が送信した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の提案を受信して表示してもよい。
【0015】
このように、ユーザの室内環境の好みと、予測室内環境情報と、予測ユーザ特性情報と、予約データベースとに基づいてシェアオフィス又はシェアオフィスの席の位置の提案を生成するので、より適格な提案を行うことができる。
【0016】
本発明のシェアオフィス予約サービスシステムにおいて、各前記シェアオフィスは、各室内環境を設定する各室内環境設定設備を備え、前記ユーザ属性データベースは、ユーザの属性と共にユーザの室内環境の好みを格納し、前記サーバは、各前記シェアオフィスの各前記室内環境設定設備の調整を行う機器制御部を備え、前記機器制御部は、前記ユーザ属性データベースと前記予約データベースとに基づいて、ユーザが予約した前記シェアオフィス又は前記シェアオフィスの席の位置の室内環境をユーザの好みに変更してもよい。
【0017】
これにより、ユーザが快適に業務を行うことができるシェアオフィスを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、室内環境の変動を考慮したシェアオフィス予約サービスシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態のシェアオフィス予約サービスシステムの機能ブロック図である。
図2】予約データベースのデータ構造を示す図である。
図3】ユーザ属性データベースのデータ構造を示す図である。
図4】オフィス属性データベースのデータ構造を示す図である。
図5】汎用コンピュータの系統図である。
図6】実施形態のシェアオフィス予約サービスシステムの動作を示すフローチャートである。
図7】現在の室内環境情報と現在のユーザ特性情報と提案とを示す図である。
図8】予測室内環境情報を示す図である。
図9】予測ユーザ特性情報を示す図である。
図10】携帯端末に現在の室内環境情報と現在のユーザ特性情報とを表示した状態を示す図である。
図11】携帯端末に予測室内環境情報と予測ユーザ特性情報とを表示した状態を示す図である。
図12】実施形態のシェアオフィス予約サービスシステムの他の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら実施形態のシェアオフィス予約サービスシステム100について説明する。シェアオフィス予約サービスシステム100は、ユーザの携帯端末10と、携帯端末10と通信回線15で接続されたサーバ20と、サーバ20と通信回線16で接続された複数のシェアオフィス40とで構成されている。なお、図1では、複数のシェアオフィス40の内の1つのみを図示し、他のシェアオフィス40の図示は省略する。
【0021】
ユーザの携帯端末10は、例えば、スマートフォンやタブレット型端末でもよい。通信回線15,16は、インターネットでもよいし、電話回線でもよい。
【0022】
シェアオフィス40は、室内に複数のデスク41と席42が設けられたオープンエリア43と、複数の個室44とが設けられている。個室44の中にもデスク41と席42が設けられている。シェアオフィス40には、空調装置45と、BGM等を流す音響装置46と、照明装置47と、ノイズキャンセラ48とが設けられている。これらの機器はシェアオフィス40の室内環境を設定する室内環境設定設備を構成する。また、シェアオフィス40には、入退出管理システム49が設けられている。
【0023】
サーバ20は、予約部21と、室内環境情報取得部22と、室内環境予測部23と、ユーザ特性情報生成部24と、ユーザ特性情報予測部25と、提案生成部26と、通信部27と、機器制御部28と、予約データベース31と、ユーザ属性データベース32と、オフィス属性データベース33とを含んでいる。
【0024】
予約データベース31は、図2に示す様に、シェアオフィス40毎に席42の番号、日付、利用予定時間、予約しているユーザのIDを関連付けて格納したデータベースである。なお、席42の番号に変えて個室44の番号を関連付けて格納してもよい。
【0025】
ユーザ属性データベース32は、図3に示す様に、ユーザの年齢、性別等の属性情報32aと共に、職業、専門分野、資格、シェアオフィス40での情報交換の可否等の専門情報32bと、暑がりで涼しい室温を好むか、寒がりで暖かい室温を好むかと、BGMの好みの種類、騒音が多少あってもよいか騒音が無い静寂な環境を好むか、オープンエリア43を好むか個室44を好むか等の室内環境の好み情報32cとを関連付けて格納したものである。
【0026】
オフィス属性データベース33は、図4に示す様に、シェアオフィス40毎に、所在地、電話番号、アクセス情報、URL、営業時間、オープンエリア43の座席数、個室数、料金等の属性情報を格納したものである。
【0027】
予約部21は、ユーザの携帯端末10から入力された予約情報を受け付け、予約データベース31に格納する。
【0028】
室内環境情報取得部22は、空調装置45から室温を取得し、音響装置46から室内の音圧レベルを取得し、照明装置47から室内の明るさを取得し、ノイズキャンセラ48から室内の騒音レベルを取得し、入退出管理システム49からユーザの在室情報を取得する。室内環境情報取得部22は、取得した現在の室温、音圧レベル、明るさ、騒音レベル、ユーザの在室情報を含む図7に示す現在の室内環境情報22aを通信部27と、室内環境予測部23と、ユーザ特性情報生成部24とに出力する。
【0029】
室内環境予測部23は、予約データベース31と室内環境情報取得部22から入力されたシェアオフィス40の現在の室内環境情報22aとに基づいて、今後のシェアオフィス40の室内環境を予測して図8に示す予測室内環境情報23aを生成して通信部27に出力する。
【0030】
ユーザ特性情報生成部24は、室内環境情報取得部22から入力されたシェアオフィス40の現在の室内環境情報22aと、ユーザ属性データベース32とに基づいて、シェアオフィス40を利用する現在のユーザ特性情報24a(図7参照)を生成し、通信部27に出力する。また、ユーザ特性情報予測部25は、ユーザ属性データベース32と、予約データベース31とに基づいて、今後、シェアオフィス40を利用するユーザの特性を予測して図9に示す予測ユーザ特性情報25aを生成し、通信部27に出力する。
【0031】
提案生成部26は、ユーザ属性データベース32と、室内環境予測部23が生成した予測室内環境情報23aと、ユーザ特性情報予測部25が生成した予測ユーザ特性情報25aと、予約データベース31とに基づいて、ユーザの室内環境の好みに合ったシェアオフィス40又はシェアオフィス40の席42の位置の図7に示す提案26aを生成して通信部27に出力する。
【0032】
通信部27は、通信回線15を介してユーザの携帯端末10からシェアオフィス40の紹介要求、或いは、予約を受信してサーバ20の予約部21と、室内環境情報取得部22と、室内環境予測部23と、ユーザ特性情報生成部24と、ユーザ特性情報予測部25と、提案生成部26とに出力する。また、通信部27は、室内環境情報取得部22、室内環境予測部23、ユーザ特性情報生成部24、ユーザ特性情報予測部25がそれぞれ生成した、現在の室内環境情報22a、予測室内環境情報23a、現在のユーザ特性情報24a、予測ユーザ特性情報25aと、提案生成部26の生成した提案26aとを携帯端末10に送信する。また、通信部27は、携帯端末10に各情報を送信する際にオフィス属性データベース33を参照してシェアオフィス40の属性情報を携帯端末10に送信する。
【0033】
機器制御部28は、ユーザ属性データベース32と予約データベース31とに基づいて、ユーザが予約したシェアオフィス40又はシェアオフィス40の席42の位置の室内環境をユーザの好みに変更する。
【0034】
以上説明したサーバ20の各機能ブロックは、図5に示すような汎用コンピュータ150によって実現することができる。図5に示すように、汎用コンピュータ150は、情報処理を行うプロセッサであるCPU151と、情報処理の際にデータを一時的に記憶するROM152、RAM153と、プログラムやユーザのデータ等を格納するハードディスクドライブ(HDD)154と、入力手段として設けられたマウス155と、キーボード156、及び表示装置として設けられたディスプレイ157とを含んでいる。CPU151とROM152とRAM153とHDD154とはデータバス160によって接続されている。また、マウス155とキーボード156とディスプレイ157とは入出力インターフェース158を介してデータバス160に接続されている。また、データバス160には通信手段として設けられたネットワークコントローラ159が接続されている。
【0035】
サーバ20の予約部21と、室内環境情報取得部22と、室内環境予測部23と、ユーザ特性情報生成部24と、ユーザ特性情報予測部25と、提案生成部26と、通信部27と、機器制御部28とは、図5に示す汎用コンピュータ150のハードウェアとCPU151で動作するプログラムとの協調動作により実現される。予約データベース31、ユーザ属性データベース32、オフィス属性データベース33は、図5に示す汎用コンピュータ150のHDD154にデータを格納することにより実現される。なお、HDD154に代えて、外部の記憶手段をネットワーク経由で利用することによって実現してもよい。
【0036】
次に図6から図8を参照しながらシェアオフィス予約サービスシステム100の動作について説明する。
【0037】
図6のステップS101に示す様に、通信部27は、ユーザの携帯端末10からのシェアオフィス40の照会要求があるまで待機する。ここで、シェアオフィス40の照会は、例えば、特定のシェアオフィス40を指定しての照会でも良いし、特定の地域、時間帯等を指定しての照会でもよい。そして、携帯端末10からシェアオフィス40の照会要求が入力されたら通信部27は、照会内容を室内環境情報取得部22と、室内環境予測部23、ユーザ特性情報生成部24、ユーザ特性情報予測部25と、提案生成部26とに出力する。
【0038】
図6のステップS102に示す様に、室内環境情報取得部22は、照会のあったシェアオフィス40の空調装置45から室温を取得し、音響装置46から室内に流れるBGMの種類を取得し、照明装置47から室内の明るさを取得し、ノイズキャンセラ48から室内の騒音レベルを取得し、入退出管理システム49からユーザの入室情報を取得する。ユーザの入室情報は、現在、シェアオフィス40に在室するユーザID番号と入室時間とを含む情報である。室内環境情報取得部22は、入退出管理システム49から取得した入室情報に基づいて、オープンエリア43を使用しているユーザの人数と個室44を使用しているユーザの人数とを算出する。そして、室内環境情報取得部22は、取得した室温と、BGMの種類と、室内の明るさと、騒音レベルと、オープンエリア43を使用しているユーザの人数と、ユーザの入室情報と、個室44を使用しているユーザの人数と含む図7に示す現在の室内環境情報22aを通信部27と、ユーザ特性情報生成部24と、室内環境予測部23とに出力する。
【0039】
図6のステップS103に示す様に、ユーザ特性情報生成部24は、室内環境情報取得部22から入力された現在の室内環境情報22aに含まれるユーザの入退出情報と、ユーザ属性データベース32とに基づいて、図7に示す現在のユーザ特性情報24aを生成する。より詳しくは、ユーザ特性情報生成部24は、ユーザの入室情報に含まれるシェアオフィス40を現在使用しているユーザのID情報と、ユーザ属性データベース32の専門情報32bとから、現在、シェアオフィス40に在室する会社員、起業家の各人数と、シェアオフィス40での情報交換可能名ユーザの人数とを算出し、図7に示すような現在のユーザ特性情報24aとして通信部27に出力する。
【0040】
図6のステップS104に示す様に、室内環境予測部23は、予約データベース31と室内環境情報取得部22から入力された現在のシェアオフィス40の室内環境情報22aとに基づいて、今後のシェアオフィス40の室内環境を予測して図8に示す予測室内環境情報23aを生成する。例えば、予約データベース31を参照して、図8の実線aに示す様に今後のオープンエリア43の使用ユーザの人数の時間変化を算出する。また、算出した今後のオープンエリア43の使用ユーザの人数の変化と現在の室内環境情報22aに含まれる騒音レベルデータとに基づいて、図8の破線bに示す様に今後のオープンエリア43の騒音レベルの変化を予測する。そして、算出したこれらの予測室内環境情報23aを通信部27に出力する。
【0041】
図6のステップS105に示す様に、ユーザ特性情報予測部25は、ユーザ属性データベース32と、予約データベース31とに基づいて、今後、シェアオフィス40を利用するユーザの特性を予測して図9に示す予測ユーザ特性情報25aを生成し、通信部27に出力する。例えば、予約データベース31とユーザ属性データベース32とに基づいて、図9の一点鎖線cに示す様に、シェアオフィス40に在室する情報交換可能なユーザの人数の今後の変化を予測する。また、図9の一点鎖線dに示す様に、シェアオフィス40に在室する起業家の人数の変化を予測する。そして予測したこれらの予測ユーザ特性情報25aを通信部27に出力する。
【0042】
図6のステップS106に示す様に、提案生成部26は、ユーザ属性データベース32と、室内環境予測部23が生成した予測室内環境情報23aと、ユーザ特性情報予測部25が生成した予測ユーザ特性情報25aと、予約データベース31とに基づいて、ユーザの室内環境の好みに合ったシェアオフィス40又はシェアオフィス40の席42の位置の提案26aを生成して通信部27に出力する。例えば、ユーザが図3に示すユーザBBBのように起業家で情報交換可能で温かい環境を好む場合には、予約データベース31を参照して、予測室内環境情報23aで室温が高めに設定されているシェアオフィス40のオープンエリア43で近くに情報交換可能な起業家が予約している席42の近くの席42が空いているかどうかを確認し、このような席42が空いている場合には、その席42の提案26aを生成する。また、ユーザが図3に示すユーザAAAのように会社員で個室44を好む場合は、予約データベース31を参照して騒音レベルが小さいシェアオフィス40の個室44が空いているかを確認し、空いていれば、その個室44の提案26aを生成する。そして、生成した提案26aを通信部27に出力する。
【0043】
通信部27は、オフィス属性データベース33からユーザから照会のあったシェアオフィス40のオフィス属性情報33a(図10参照)を抽出する。また、通信部27は、室内環境情報取得部22から入力された図7に示す現在の室内環境情報22aからユーザのID情報を削除した送信用の現在室内環境情報22b(図10参照)を生成する。そして、通信部27は、図6のステップS107において、シェアオフィス40のオフィス属性情報33aと、送信用の現在室内環境情報22bと、現在のユーザ特性情報24aと、提案26aとを携帯端末10に送信する。また、通信部27は、予測室内環境情報23aと、予測ユーザ特性情報25aとを携帯端末10に送信する。
【0044】
携帯端末10は、通信部27から送信された各情報を受信し、図10に示す様に、表示部11にシェアオフィス40のオフィス属性情報33aと、送信用の現在室内環境情報22bと、現在のユーザ特性情報24aと、提案26aとを表示する。また、携帯端末10は、図11に示す様に、表示部11に予測室内環境情報23aと、予測ユーザ特性情報25aとを重ね合わせて表示する。
【0045】
以上、説明したように、シェアオフィス予約サービスシステム100のサーバ20は、シェアオフィス40のオフィス属性情報33aと、現在室内環境情報22bと、現在のユーザ特性情報24aと、提案26aとを携帯端末10に送信し、携帯端末10は、図10に示すように表示部11にこれらの情報を表示させる。また、サーバ20は、予測室内環境情報23aと、予測ユーザ特性情報25aとを携帯端末10に送信し、携帯端末10は、図11示す様にこれらの情報を表示部11に表示させる。これにより、ユーザは、今後のシェアオフィス40の室内環境やユーザ特性の変化を確認しながらシェアオフィス40の予約を行うことができる。また、シェアオフィス予約サービスシステム100は、ユーザの室内環境の好みと、予測室内環境情報23aと、予測ユーザ特性情報25aと、予約データベース31とに基づいてシェアオフィス40又はシェアオフィス40の席42の位置の提案26aを生成するのでより適格な提案26aの表示を行うことができる。
【0046】
次に、図12を参照しながらシェアオフィス予約サービスシステム100の他の動作について説明する。図12のステップS201に示すように、通信部27は、ユーザの携帯端末10からシェアオフィス40の予約入力があるまで待機する。そして、通信部27は、ユーザの携帯端末10からシェアオフィス40の予約入力が有ったら予約を受け付けて予約内容を予約部21に出力する。予約部21は、図12のステップS202において、入力された予約内容を予約データベース31に格納する。
【0047】
図12のステップS203に示すように、機器制御部28は、予約データベース31を参照してユーザが予約したシェアオフィス40の使用開始時間になるまで待機する。そして、使用開始時間になったら図12のステップS204に進んで予約データベース31とユーザ属性データベース32とを参照しながらユーザが予約したシェアオフィス40の室内環境をユーザの好みに合わせて調整する。
【0048】
例えば、図3に示すユーザAAAは、室温が涼しめで、BGMはクラシックが好みで、騒音がNGで、個室44が好みなので、ユーザAAAが個室44を予約している場合には、空調装置45を調整してその個室44の室温を少し低めに設定する。また、音響装置46を調整して個室44のBGMをクラシックに変更する。更に、ノイズキャンセラ48を作動させて騒音や他の人の話し声が個室44に入らないように調整する。
【0049】
同様に、図3に示すユーザBBBの場合には、ユーザBBBがオープンエリア43の席42を予約した場合には、空調装置45を調整してユーザBBBが予約した席42の周辺の室温が少し高くなるようにする、或いは、ユーザBBBが予約した席42の天井に配置されている空調装置45からの空気の吹出し温度を少し高めにする。また、ユーザBBBは起業家で情報交換可能であるから、シェアオフィス40内での他の起業家との情報交換を妨げない程度にノイズキャンセラ48の強度を調整する。
【0050】
このように、実施形態のシェアオフィス予約サービスシステム100は、ユーザが快適に業務を行うことができるシェアオフィス40、或いは、シェアオフィス40の席42、或いは、個室44を提供することができる。
【符号の説明】
【0051】
10 携帯端末、11 表示部、15,16 通信回線、20 サーバ、21 予約部、22 室内環境情報取得部、22a 現在の室内環境情報、22b 送信用の現在室内環境情報、23 室内環境予測部、23a 予測室内環境情報、24 ユーザ特性情報生成部、24a ユーザ特性情報、25 ユーザ特性情報予測部、25a 予測ユーザ特性情報、26 提案生成部、26a 提案、27 通信部、28 機器制御部、31 予約データベース、32 ユーザ属性データベース、32a 属性情報、32b 専門情報、32c 好み情報、33 オフィス属性データベース、33a オフィス属性情報、40 シェアオフィス、41 デスク、42 席、43 オープンエリア、44 個室、45 空調装置、46 音響装置、47 照明装置、48 ノイズキャンセラ、49 入退出管理システム、100 シェアオフィス予約サービスシステム、150 汎用コンピュータ、151 CPU、152 ROM、153 RAM、154 HDD、155 マウス、156 キーボード、157 ディスプレイ、158 入出力インターフェース、159 ネットワークコントローラ、160 データバス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12