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特許7433245皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法
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  • 特許-皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法 図1A
  • 特許-皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法 図1B
  • 特許-皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法 図2A
  • 特許-皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】皮膚の欠陥の治療のための胎盤組織成分組成物およびそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/50 20150101AFI20240209BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20240209BHJP
   A61K 35/51 20150101ALI20240209BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240209BHJP
   C12N 5/071 20100101ALI20240209BHJP
   A61K 8/98 20060101ALN20240209BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALN20240209BHJP
   A61K 9/19 20060101ALN20240209BHJP
   A61K 9/08 20060101ALN20240209BHJP
   A61K 47/02 20060101ALN20240209BHJP
【FI】
A61K35/50
A61P17/02
A61K35/51
A61P43/00 121
C12N5/071
A61K8/98
A61Q19/08
A61K9/19
A61K9/08
A61K47/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020564345
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 IB2019054157
(87)【国際公開番号】W WO2019220421
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】62/673,528
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514156585
【氏名又は名称】ミメディクス グループ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】レボーン,リック
(72)【発明者】
【氏名】アルジュノン,シバクマール
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,オリビア
【審査官】長谷川 茜
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-505111(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104055795(CN,A)
【文献】特表2016-529070(JP,A)
【文献】特表2015-533095(JP,A)
【文献】特表2009-510091(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0218274(US,A1)
【文献】特表2018-505189(JP,A)
【文献】特表2016-529286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 35/00 -35/768
A61K 9/00 - 9/72
A61K 47/00 -47/69
A61L 15/00 -33/18
A61K 8/00 - 8/99
A61Q 1/00 -90/0
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の欠損の治療に使用するための胎盤組織成分を含む組成物であって、前記治療は欠損部位に前記組成物を注射することを含み、前記胎盤組織成分が、脱細胞化された胎盤円板の粒子、ならびに羊膜、絨毛膜および臍帯のうちの少なくとも1つの粒子を含む、組成物。
【請求項2】
脱細胞化された胎盤円板、羊膜、絨毛膜および臍帯の粒子を含む、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項3】
前記粒子が微粒子化される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項4】
前記粒子が、50~150μmである、請求項3に記載の使用のための組成物。
【請求項5】
前記欠損が、瘢痕およびしわからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項6】
前記胎盤組織成分が、存在する場合には1~20重量%の脱水された羊膜および/または絨毛膜粒子、存在する場合には1~30重量%の脱水された臍帯粒子、および50~98重量%の脱水された脱細胞化された胎盤円板粒子を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項7】
前記胎盤組織成分が、11~30%の非胎盤円板成分を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項8】
シリンジのバレル内に維持される、胎盤組織組成物であって、前記胎盤組織組成物が、脱細胞化された胎盤円板の粒子、ならびに羊膜、絨毛膜および臍帯のうちの少なくとも1つの粒子を含む、組成物。
【請求項9】
脱細胞化された胎盤円板、羊膜、絨毛膜および臍帯の粒子を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記粒子が微粒子化される、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記微粒子化された粒子が、50~150μmである、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
胎盤組織成分が、存在する場合には1~20重量%の脱水された羊膜および/または絨毛膜粒子、存在する場合には1~30重量%の脱水された臍帯粒子、および50~98重量%の脱水された脱細胞化された胎盤円板粒子を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
胎盤組織成分が、11~30%の非胎盤円板成分を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
瘢痕またはしわの治療に使用するための、請求項8~13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月18日に出願された米国仮出願第62/673,528号の利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、胎盤組織、例えば、羊膜、絨毛膜、臍帯および/または胎盤円板(placental disc)の組み合わせを注射することによって、しわなどの加齢に関連する皮膚状態を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
しわやその他の見苦しい皮膚の状態は、コラーゲンおよびその他の結合組織の喪失などの皮膚科学的破壊の結果であることが多い。このような破壊は、一般的にしわまたは瘢痕(ニキビの瘢痕など)と呼ばれる場合があるが、その発症は、その下にある状態の指標である。結果として生じるしわおよび/または瘢痕は、患者による感情的および/または心理的な懸念を伴うことが多い。
【0004】
フォーブスは、容姿に関する産業は、昨年の売上高が4450億ドルになると概算した。この大量の売上は、患者の外見、特にフェイシャル分野での患者の外見を改善するのに役立ち得る製品への高い需要の強力な証拠である。
【0005】
容姿に関する製品が特によく売れている特定の分野の1つは、しわや瘢痕療法の分野である。この分野の製品は、一般的に皮膚科学的破壊の自然な影響を減らすことを目的としている。顔面に関して、皮膚科学的破壊は、典型的には、筋肉の緊張の喪失および皮膚の薄化を引き起こし、顔にたるんだ外観または垂れ下がった外観を与える可能性がある。皮膚も加齢とともに乾燥し始め、脂肪を失い、その結果、ふっくらとした滑らかな表面が失われる。喫煙および日光などの環境因子に長時間さらされると、しわの出現が増加し、強くなる傾向がある。しわは、目の角や鼻唇のひだの周りで最も目立つ傾向がある。しみや黒ずみも同様に目立つようになる場合がある。
【0006】
しわや瘢痕の出現に対抗するために、いくつかの様々な製品が開発されている。これらの製品の中には、皮膚に直接塗布できるものもあれば、しわまたは瘢痕部位に直接注射するものもある。ボトックスは、細菌に由来する毒素であり、皮膚を引っ張ったり、しわの出現を増加させたりしないように特定の顔の筋肉を一時的に麻痺させるために使用することができる。他の注射可能な製品は、しわまたは瘢痕の部位に皮下注射によって投与され、皮下の空隙を埋める充填剤として機能し、しわまたは瘢痕の出現を減らす。北米および欧州の皮膚充填剤の市場は、2026年までに28億ドルの売上高に達すると予想されている。いくつかの一般的なしわ充填剤製品には、ヒアルロン酸、コラーゲン、シリコーンおよび自家脂肪が含まれる。これらの注射可能な充填剤は、様々な程度で効果的であるが、これらの充填剤は、アレルギー反応、腫れ、あざ、変形、神経麻痺および皮膚の変色などの副作用を患者に経験させてしまう場合がある。さらに、これらの注射可能な充填剤の多くは、最終的にはさまざまな速度で体に吸収され、患者の元の結果を維持するために複数回のフォローアップ注射が必要になる。さらに、注射可能な組成物の使用は、ほとんどの患者が注射部位の炎症、腫れ、発赤、および数日まで続く可能性のある不快感に苦しむため、問題がある。
【0007】
したがって、しわおよび瘢痕を減らし、注射部位の炎症を抑える製品が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、しわ、瘢痕および他の変形を治療すると同時に、注射(複数可)に伴う炎症、腫れおよび発赤に対処する抗炎症特性も提供する注射可能な組成物に関する。
【0009】
一実施形態では、本発明は、少なくとも1つの胎盤組織成分を含む再水和組成物を提供する。一実施形態では、本組成物は、胎盤円板、羊膜組織、絨毛膜組織および臍帯組織からなる群から選択される胎盤および/または臍帯成分を含む。さらなる実施形態では、胎盤および/または臍帯成分は、150ミクロン以下のサイズを有する。一実施形態では、上述の組成物は、水溶液を用いて再構成されると、組成物が室温で27ゲージ針を通過するときに約0.05mL/秒~0.75mL/秒の流速を有するような疑似チキソトロピーの性質を有するペーストを提供する。
【0010】
ヒト胎盤膜(例えば、羊膜または組織)は、1900年代初頭以来、様々な種類の再建外科手術に使用されてきた。この膜は、基質材料として、より一般的には、生物包帯またはパッチ移植片と呼ばれるものとして機能する。このような膜は、眼科手術にも広く使用されている。典型的には、このような膜は、手術に必要になるまで保存および保管するために、凍結されるか、または乾燥される。
【0011】
このような胎盤組織は、典型的には、選択的帝王切開手術後に採取される(harvest)。胎盤は、臍帯と羊膜嚢で構成される。羊膜嚢は、一般的には、羊膜と呼ばれ、羊膜と絨毛膜という2つの主要な組織層を有する。羊膜組織は、羊膜嚢の最内層であり、羊水と直接接触している。羊膜嚢は、羊水を含み、胎児の環境を保護する。組織学的評価は、羊膜の膜層が、上皮細胞の単層、薄い細網線維(基底膜)、厚い緻密層および線維芽細胞層からなることを示している。羊膜の線維層(すなわち、基底膜)には、IV型、V型およびVII型のコラーゲン、およびフィブロネクチンおよびラミニンなどの細胞接着生物活性因子が含まれる。
【0012】
採取した後、胎盤組織は、臍帯、羊膜/絨毛膜、および胎盤円板の3つの別個の成分に分離される。全ての成分は、単一のドナーに由来する。この3つの成分はそれぞれ、個々の成分が抗生物質用液ですすがれ、次いで、残留する抗生物質を除去するために再びすすがれるという特定のプロセスにかけられる。
【0013】
好ましくは、胎盤組織成分は、高等張液で洗浄され、高等張液は、約30%~約10%の範囲のNaCl濃度を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、本方法は、羊膜層から絨毛膜組織層を分離した後、選択された層を物理的に洗浄し、血餅および他の汚染物質を除去する工程をさらに含む。具体的には、天然に存在する胎盤組織中の羊膜層と絨毛膜層の間に見られる海綿状の中間層は、処理中にこれらの層から除去され、いくつかの実施形態では、廃棄される。
【0015】
臍帯に関しては、静脈と動脈を取り除き、残りの臍帯組織を穏やかに洗浄し、組織内の固有の成長因子とタンパク質を保存するために最小限の操作を行う。臍帯中の注目すべき成長因子としては、形質転換成長因子ベータ(TGF-β)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、血小板由来成長因子(PDGF AAおよびBB)および血管内皮成長因子(VEGF)14、15が含まれ、これらは創傷治癒を制御することが知られている。
【0016】
羊膜および絨毛膜は穏やかに洗浄され、組織内の固有の成長因子(200を超える)およびタンパク質を保存するために最小限の操作を行う。羊膜および絨毛膜の注目すべき成長因子としては、上皮成長因子(EGF)、形質転換成長因子アルファおよびベータ(TGF-αおよびβ)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、血小板由来成長因子(PDGF AAおよびBB)および血管内皮成長因子(VEGF)14、15が挙げられる。
【0017】
胎盤円板組織は、上述の膜および臍帯組織と同じ洗浄プロセスにかけられ、さらなる脱細胞化工程にもかけられる。脱細胞化プロセスは、母体のDNAの存在を大幅に減らすことにより、胎盤組織から抗原剤を取り除くことを目的としている。脱細胞化は、基本的な細胞外マトリックス成分を保持しつつ、成長因子および他の可溶性または細胞内タンパク質の存在も軽減させる。
【0018】
使用されるそれぞれの成分が除染され、すすがれると(胎盤円板組織の場合には、脱細胞化されると)、成分は再結合され、凍結乾燥によって脱水される。組織が脱水された後、組織は適切な大きさになるまで粉砕され、処理された組織をしわの部位に注射することを可能にする。
【0019】
完成した製品は、滅菌容器に封入され、エンドユーザによって、許容される賦形剤を用いて再構成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、得られる注射可能な製品の粘度および安定性に影響を与えるために粒径が変更される。
【0021】
いくつかの実施形態では、胎盤円板組織、羊膜/絨毛膜および臍帯組織の相対比率は、得られる注射可能な製品の粘度および安定性に影響を与えるように調整される。
【0022】
いくつかの態様では、本開示は、患者のしわの出現を減らすために胎盤組織に基づく注射剤を投与するための治療方法を提供する。
【0023】
いくつかの態様では、本開示は、患者のしわの出現を減らすために胎盤組織に基づく注射剤を投与するための装置(apparatus)を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1A-1B】注射前に、許容される賦形剤を乾燥胎盤組織に基づく注射剤と混合するために使用可能な再構成装置の一実施形態を示す。図1Aは、2本のシリンジ、ルアーコネクタおよびマイクロバイアルを示す。図1Bは、組み立てられた装置を示す。
【0025】
図2A-2B】胎盤組織に基づく注射剤を投与する前(図2A)および投与した後(図2B)のしわの外観を示すブタの死体の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、記載される特定の実施形態に限定されるものではなく、当然変わり得ることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものでしかなく、本発明の範囲が添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0027】
本発明の詳細な説明は、読者の便宜のためにのみ、様々なセクションに分けられ、いずれかのセクションに見られる開示は、別のセクションのものと組み合わされてもよい。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法および材料と類似または等価な任意の方法および材料も本発明の製造、実施または検査において使用することができるが、好ましい方法および材料をここで説明する。本明細書で言及される全ての特許および刊行物は、刊行物が引用されている方法および/または材料を開示し、説明するために、参照により組み込まれる。
【0028】
本明細書に開示された各実施形態は、他の開示された実施形態それぞれに適用可能であることが想定される。本明細書に記載の様々な要素の全ての組み合わせおよび部分的な組み合わせは、実施形態の範囲内にある。
【0029】
パラメータ範囲が提供される場合、その範囲内の全ての整数および範囲、ならびにその10分の1および100分の1も、実施形態によって提供されることが理解される。例えば、「5~10%」は、5%、6%、7%、8%、9%および10%;5.0%、5.1%、5.2%、・・・9.8%、9.9%および10.0%;および5.00%、5.01%、5.02%、・・・9.98%、9.99%および10.00%、ならびに例えば、6~9%、5.1%~9.9%および5.01%~9.99%を含む。
【0030】
本明細書で使用される場合、数値または範囲の文脈における「約」は、列挙されるか、または請求される数値または範囲の±1%、±5%または10%以内を意味する。
【0031】
本明細書に例示的に開示されている本発明は、適切には、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素が存在しない状態で実施されてもよい。
【0032】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈上別途明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意する必要がある。このため、例えば、「多能性幹細胞(a pluripotent stem cell)」への言及は、複数の多能性幹細胞を含む。
【0033】
定義
本明細書で使用される場合、以下の用語は以下の意味を有する。
【0034】
「含む(comprising)」または「含む(comprise)」は、組成物(例えば、媒体)および方法が、列挙された要素を含むが、他の要素を排除しないことを意味することが意図される。「~から本質的になる」は、方法を定義するために使用される場合、記載された目的のために、組み合わせに対してあらゆる本質的な意義を有する他の要素を排除することを意味する。「~からなる」とは、実質的な方法の工程を排除することを意味するものとする。これらの移行語の各々によって定義される実施形態は、本発明の範囲内である。
【0035】
「任意選択の」または「任意選択で」は、後に記載される事象または状況が生じ得るかどうかを意味し、その記載は、事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含む。
【0036】
「再水和」とは、以前は脱水されていたが、現在は脱水されていない組成物、粒子または他の物質を指す。再水和は、脱水された物質を水溶液(0.9%生理食塩水など)に入れることによって、または当技術分野で知られている他の手段によって達成することができる。
【0037】
本明細書で使用される「対象」という用語は、ヒト、家畜、愛玩動物などのような哺乳動物対象を含むがこれに限定されない、任意の脊椎動物生物である。「患者」という用語は、「対象」と互換的に使用され得る。
【0038】
「胎盤組織」という用語は、限定されないが、羊膜、絨毛膜、中間層、ホウォートンゼリー、胎盤円板、臍帯などを含む、胎盤のよく知られた成分のいずれかおよび全てを指す。
【0039】
欠陥に関する「治療」という用語は、欠陥の重症度を軽減すること、または欠陥を完全に排除することを意味する。
【0040】
「欠陥」という用語は、特に患者の顔の領域に患者に存在する可能性があるしわ、畝、折りじわ、線または瘢痕を含むがこれらに限定されない、望ましくない美的特徴を指す。このような欠陥、しわの種類、しわの重症度の詳細については、「A Classification of Facial Wrinkles」Gottriedら;Cosmetic;2001の中に見出すことができ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
製造方法
最初の組織採取
胎盤組織の回収は、病院で始まり、帝王切開での出産時に採取される(collect)。ドナーは、出産しようとしている母親を指しており、移植のために可能な限り最も安全な組織を提供するように設計された包括的なスクリーニングプロセスに自発的に従う。このスクリーニングプロセスは、好ましくは、従来の血清学的検査を使用して、ヒト免疫不全ウイルス1型および2型に対する抗体(抗HIV-1および抗HIV-2)、B型肝炎表面抗原(HBsAg)、C型肝炎ウイルスに対する抗体(抗HCV)、ヒトTリンパ球向性ウイルスI型およびH型に対する抗体(抗HTLV-Iおよび抗HTLV-II)、CMVおよび梅毒に対する抗体を検査する。上述の検査の列挙は単なる例示であり、当業者によって理解されるように、時間の経過とともに、または移植片の意図された使用に基づいて、より多くの検査、より少ない検査、または異なる検査が望まれるか、または必要になる場合がある。
【0042】
ドナーの情報とスクリーニング検査の検討に基づいて、ドナーは、受け入れ可能とみなされるか、またはみなされない。さらに、送達時に、培養を行い、例えば、ClostridiumまたはStreptococcusの存在を決定する。ドナーの情報、スクリーニング検査および送達培養がすべて陰性である場合(すなわち、何らリスクを示さないか、または許容可能なリスクレベルを示す場合)、ドナーは承認され、組織標本は、さらなる処理および評価のための初期の適格物として指定される。
【0043】
上述の選択基準を満たすヒト胎盤は、好ましくは、滅菌出荷袋内に生理食塩水で個別に袋詰めされ、さらなる処理のために処理場所または実験室に運搬するために氷水の容器内で保管される。
【0044】
材料のチェックインおよび評価
処理センターまたは実験室に到着すると、運搬物が開かれ、滅菌出荷袋/容器が密封されたままであり、無傷であること、氷または他の冷却剤が存在すること、内容物が冷やされていること、適切なドナー書類が存在すること、その書類のドナー番号が、組織の入った滅菌出荷袋の番号と一致していることが確認される。次いで、組織の入った滅菌出荷袋は、さらなる処理の準備ができるまで、冷蔵庫に保管される。適切なフォームが全て記入され、書類受け渡し記録の管理および処理ログも記入される。
【0045】
全組織の処理工程
組織をさらに処理する準備ができたら、胎盤組織をさらに処理するために必要な滅菌用品が、制御された環境内のステージングエリアで組み立てられ、重要な環境に導入するために準備される。重要な環境が製造フードである場合、滅菌用品が開かれ、従来の滅菌技術を使用してフード内に配置される。重要な環境がクリーンルームである場合、滅菌用品が開かれ、滅菌ドレープで覆われたカート上に置かれる。全ての作業面は、従来の滅菌技術を使用して一枚の滅菌ドレープで覆われ、滅菌用品および処理装置(processing equipment)は、再び従来の滅菌技術を使用して、この滅菌ドレープ上に配置される。
【0046】
胎盤組織が、スクリーニング検査および送達培養の完了または結果の取得の前に採取された場合、そのような組織はラベル付けされ、検疫に保管される。この組織は、取り扱いおよび使用に安全な組織であると宣言するのに必要なスクリーニング評価および送達培養を満たした場合にのみ、さらなる処理が承認される。
【0047】
処理装置は、従来の業界で承認された除染手順に従って除染され、次いで、重要な環境に導入される。この装置は、組織標本に近接したり、組織標本によって不注意に汚染されたりする可能性を最小限に抑えるために、重要な環境内に戦略的に配置される。
【0048】
次に、胎盤を滅菌出荷袋から取り出し、重要な環境内の滅菌処理槽に無菌状態で移す。滅菌槽には、好ましくは、室温または室温に近い18%のNaCl(高等張生理食塩水)溶液が含まれている。胎盤を穏やかに揉み、血餅を分離し、胎盤組織の温度を室温にさせ、このことにより、以下で説明するように、羊膜層と絨毛膜層を互いに分離しやすくする。周囲温度まで温度を上げた後(約10~30分後)、胎盤を滅菌処理槽から取り出し、羊膜層を下に向けて検査のために処理トレイの上に平らに置く。
【0049】
次に、胎盤組織がさらなる処理に受け入れ可能とみなされた場合、胎盤組織の羊膜層と絨毛膜層を注意深く分離する。この手順で使用される材料と装置には、処理トレイ、18%生理食塩水、滅菌4×4スポンジおよび2つの滅菌ナルゲン瓶が含まれる。次に、胎盤組織を綿密に調べ、羊膜層を絨毛膜層から分離することができる領域(通常は角)を見つける。羊膜は、絨毛膜上に薄く不透明な層として現れる。
【0050】
羊膜層が下を向いた状態で処理トレイ内の胎盤組織を使用して、羊膜の裂けを防ぐように注意しながら、絨毛膜層をゆっくりとした連続的な動作で、羊膜層からゆっくりと持ち上げる。裂け始めた場合には、組織のいずれかの層の裂けを最小限に抑えるために、別の場所から分離プロセスを再開することを推奨する。分離プロセスは、羊膜層または絨毛膜層のいずれかを引き裂かないように注意しながら、スポンジを使用せずに手作業で続けられる。
【0051】
次に、羊膜組織と絨毛膜がきれいになり、さらなる処理の準備ができるまで、組織の各層から血餅やその他の外来組織を取り除くように注意が払われる。より具体的には、羊膜および絨毛膜組織を処理トレイに置き、先の尖っていない器具、指、または無菌の非粒子化ガーゼを使用して、血餅が羊膜の間質組織および絨毛膜の栄養膜組織から遊離するまで血餅を穏やかにこすることによって、血餅を注意深く取り除く。羊膜の間質層は、羊膜のうち、母体に面する側にある。対照的に、基底膜層は、羊膜のうち、胎児に面する側にある。
【0052】
先の尖っていない器具、セルスクレーパーまたは滅菌ガーゼを使用して、残っている破片や汚染物質も取り除く。この工程も、羊膜または絨毛膜組織を引き裂かないように、十分な注意を払って行わなければならない。羊膜組織が滑らかで不透明な白色になったら、羊膜の洗浄は完了である。羊膜組織の洗浄を行い過ぎると、不透明な層が除去される場合がある。羊膜の領域があまりにも乱暴に洗浄され、透明に見える場合は、受け入れ不可能であり、最終的には廃棄される。
【0053】
羊膜と絨毛膜が胎盤から分離された後、胎盤の残りの成分も処理される。具体的には、臍帯が胎盤から取り除かれる。臍帯を切り開き、臍帯静脈と動脈(母体のDNAと抗原を含む)を取り除く。残りの組織は保持され、臍帯とホウォートンゼリーで構成される。臍帯および羊膜/絨毛膜が胎盤から取り除かれた後、残りの胎盤円板組織も保持され、さらなる処理のために取っておく。保持された組織成分は全て、化学除染工程を受ける。
【0054】
化学除染工程
次いで、保持された胎盤組織成分(羊膜/絨毛膜、胎盤円板および臍帯)は、次の工程の化学除染のために滅菌ナルゲン瓶に入れられる。望ましくない胎盤組織成分は、適切なバイオハザード容器に廃棄される。
【0055】
次いで、各ナルゲン瓶に18%生理食塩水を無菌状態で充填し、密封する(または上部で閉じる)。次いで、この瓶をロッカープラットフォーム上に置き、30~90分間撹拌し、組織の汚染物質がさらに除去される。
【0056】
ロッカープラットフォームが重要な環境(例えば、製造フード)内にない場合、ナルゲン瓶は、重要な/滅菌環境に戻され、開封される。滅菌鉗子を使用して、胎盤組織成分を、18%高等張生理食塩水溶液が入ったナルゲン瓶から静かに取り出し、空のナルゲン瓶に入れる。次いで、組織が入ったこの空のナルゲン瓶に、あらかじめ混合しておいた抗生物質溶液を無菌状態で充填する。好ましくは、あらかじめ混合しておいた抗生物質溶液は、硫酸ストレプトマイシンおよび硫酸ゲンタマイシンなどの抗生物質のカクテルで構成される。硫酸ポリミキシンBおよびバシトラシンなどの他の抗生物質、または現在入手可能であるか、または将来的に入手可能な同様の抗生物質も適している。さらに、抗生物質溶液は、組織の温度を変化させたり、組織を損傷したりしないように、添加するときは室温であることが好ましい。次いで、組織および抗生物質が入ったこの瓶または容器を密閉するか、または閉じ、ロッカープラットフォーム上に置き、好ましくは、60~90分間撹拌する。抗生物質溶液中の組織のこのようなロッキングまたは撹拌は、汚染物質および細菌の胎盤組織成分をさらに洗浄する。
【0057】
この場合も、ロッカープラットフォームが重要な環境(例えば、製造フード)内にない場合、組織または抗生物質が入った瓶または容器は、重要な/滅菌環境に戻され、開封される。滅菌鉗子を使用して、胎盤組織成分を、瓶または容器から静かに取り出し、滅菌水または通常の生理食塩水(0.9%生理食塩水溶液)が入った滅菌槽に入れる。胎盤組織成分を、滅菌水/通常の生理食塩水溶液中、所定の場所で少なくとも10~15分間浸す。胎盤組織成分は、抗生物質溶液および任意の他の汚染物質の胎盤組織成分からの除去を容易にするために、わずかに撹拌してもよい。少なくとも10~15分後、組織は、脱水され、さらに処理される準備が整う。
【0058】
胎盤円板成分の脱細胞化
化学除染工程の後、胎盤組織成分の胎盤円板部分は、好ましくは、エンドユーザ患者からの望ましくない免疫反応を引き起こし得るこの組織中の母体抗原の存在に起因して、脱細胞化されるべきである。当業者に知られている任意の脱細胞化プロセス、例えば、米国出願公開第2002/0160510号または米国特許第8,071,135号に開示される脱細胞化方法を使用してもよい。脱細胞化は、温度方法、電気的破壊、化学的脱細胞化または酵素的脱細胞化などの方法によっても行うことができる。好ましくは、胎盤円板組織を脱細胞化するために使用されるプロセスは、胎盤円板組織を構成するタンパク質の天然の構成を破壊しない。
【0059】
脱水/凍結乾燥工程
(胎盤円板成分の必要に応じて)全ての成分が適切に除染され、脱細胞化された後、成分が再結合され、脱水工程が行われる。
【0060】
好ましくは、別個の胎盤成分は、個々に密閉されたタイベックポーチ(または他の市販のポーチ)に入れられ、市販の凍結乾燥チャンバに入れられる。凍結乾燥プロセスが終了したときに胎盤成分が実質的に脱水される限り、当業者に知られている凍結乾燥プロセスを使用してもよい。
【0061】
他の方法を使用して、成分を十分に脱水してもよい。このような技術としては、限定されないが、化学的脱水、または成分の最適な脱水が達成されるまでの適切な期間、成分を低湿/高温環境におくことが挙げられるだろう。このような脱水技術は、一般に、当業者によく知られている。
【0062】
再結合と粉砕の工程
胎盤成分が完全に脱水されると、胎盤成分は再結合され、次いで、より小さな粒子に粉砕される。一実施形態では、再結合される胎盤成分の比率は、上述の流速を有するペーストを提供するように選択される。これらの成分の特定の比率は、組成物が容易に注射可能であるだけではなく、注射されると静止したままであるように得られる流速よりも重要ではないことが理解される。再結合される胎盤成分は、市販の粉砕装置に供給される。次いで、胎盤成分を、約8,000rpmの速度で、50~150μmの範囲のふるいサイズで粉砕する。「組織」という用語は、本明細書で使用される「成分」という用語と同じであることが理解される。
【0063】
この粉砕工程により、最適には、胎盤成分の粒径は70~150μmの範囲になる。
【0064】
好ましい実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約50~98重量%の胎盤円板組織と、存在する場合には約1~30重量%の臍帯組織と、存在する場合には約1~20重量%の羊膜/絨毛膜組織で構成されるべきである。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約60~95重量%、約65~90重量%、約70~85重量%または約75~80重量%の胎盤円板組織で構成されるべきである。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約1~25重量%、約5~20重量%または約10~15重量%の臍帯組織で構成されるべきである。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約1~15重量%、約4~12重量%または約8~10重量%の羊膜/絨毛膜組織で構成されるべきである。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約1~15重量%、約4~12重量%または約8~10重量%の羊膜組織で構成されるべきである。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約1~15重量%、約4~12重量%または約8~10重量%の絨毛膜組織で構成されるべきである。
【0065】
単一のドナーから胎盤円板、羊膜、絨毛膜および臍帯の全てが得られる場合、再結合され、脱水され、得られた再結合済の胎盤組織成分は、約11~30重量%の非胎盤円板成分(すなわち、羊膜、絨毛膜および/または臍帯)を含む。
【0066】
一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約11~30重量%の非胎盤円板成分を含む。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、約15~25重量%または約18~22重量%の非胎盤円板成分を含む。
【0067】
一実施形態では、重量%は、脱水前に決定される。別の実施形態では、重量%は、脱水後に決定される。
【0068】
一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、胎盤円板および羊膜組織を含む。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、胎盤円板および絨毛膜組織を含む。一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、胎盤円板、羊膜組織および絨毛膜組織を含む。
【0069】
一実施形態では、再結合済の胎盤組織成分は、胎盤円板および臍帯組織を含む。
ふるい分け工程
【0070】
次いで、粉砕された粒子には、ふるい分け工程が行われる。粉砕された粒子は、市販のシフターの上に置かれ、ふるいの上に置かれる。ふるいのサイズは、50~150μmの範囲である。シフターの電源を入れ、粒子を5~20分の期間、ふるい分けする。このふるい分けプロセスによって、50~150μmの均一な粒径を有する粒子の粉末が得られる。所望な粒径が得られたら、粉末を無菌状態でバイアルに移し、75~600mgの用量を保持し、密封してもよい。
【0071】
代替的な実施形態では、粒子は、50~500μm、100~400μm、150~300μmまたは200~250μmであってもよい。代替的な実施形態では、粒子は、≦50μm、≦100μm、≦150μm、≦200μm、≦250μm、≦300μm、≦350μm、≦400μm、≦450μm、および≦500μmであってもよい。代替的な実施形態では、粒子は、≧50μm、≧100μm、≧150μm、≧200μm、≧250μm、≧300μm、≧350μm、≧400μm、または≧450μmであってもよい。一実施形態では、粒子は、ある範囲の粒径を有していてもよい。
【0072】
再構成
粒子状の胎盤成分を対象に投与するために、エンドユーザは、最初に、粉末を再水和することによって粉末を再構成しなければならない。最適には、再水和剤は、0.9%生理食塩水であるが、任意の適切な賦形剤を使用してもよい。
【0073】
粉末は、0.9%生理食塩水溶液1ccあたり100~150mgの粉末の比率で、0.9%生理食塩水溶液と合わされる。一実施形態では、所望な体積の0.9%生理食塩水溶液が、最初に、18ゲージ針のシリンジに移される。0.9%生理食塩水溶液を移したら、針先を外す。次いで、所望な量の脱水された粉末を、そのバイアルから第2のシリンジに移す。この2つのシリンジを、メス-メス型のルアーコネクタによって互いに接続する。
【0074】
シリンジを接続したら、生理食塩水溶液および脱水された粉末を、各シリンジのプランジャーを交互に押すことによって混合する。完全な再構成には、10回の混合ストロークが必要なはずである(ストロークは、生理食塩水のプランジャーを1回完全に圧縮し、その後、粉末のプランジャーを1回完全に圧縮することと定義される)。この再構成装置の実施形態の個々の成分は、図1Aに示され、組み立てられた再構成装置の実施形態は、図1Bに示される。
【0075】
粉末が十分に再水和されたら、2つのシリンジの間のコネクタを取り外し、空のシリンジは廃棄される。次いで、27ゲージ針が、再構成された粉末を含むシリンジに取り付けられる。
【0076】
一実施形態では、本組成物は、ヒアルロン酸をさらに含む。
【0077】
対象への胎盤成分の投与
粉末が再水和され、27ゲージ針が取り付けられたら、胎盤成分を対象に投与することができる。しわの部位の大きさと重症度に応じて、75~600mgの用量を投与することができる。この用量が投与された後、対象のしわは、埋められた外観を有するはずである。図2Aおよび2Bは、それぞれ、0.9%生理食塩水溶液1mL中の100mgの粉末で構成される用量が投与される前および投与された後のブタの死体のしわの外観を示す。結果に応じて、患者は、フォローアップ注射のために、投与から6~9ヶ月後に戻るべきである。
【0078】
一実施形態では、胎盤成分は、欠陥を治療するための従来の製品、例えば、ヒアルロン酸、コラーゲン、シリコーンおよび自家脂肪と組み合わせて投与される。胎盤成分は、従来の製品と同時に投与されてもよく(すなわち、単一の組成物で)、または同時期に(すなわち、別個にではあるが同時に、または相加効果または相乗効果を生み出すように十分に接近して)投与されてもよい。一実施形態では、本発明の注射可能な組成物と従来の製品の併用投与によって、相乗効果が生じる。

図1A
図1B
図2A
図2B