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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】ヒト免疫不全ウイルス複製の阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20240209BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240209BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
C07D471/04 116
C07D471/04 CSP
A61K31/519
A61P31/18
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2021515492
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 IB2019057814
(87)【国際公開番号】W WO2020058844
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】62/733,692
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517065013
【氏名又は名称】ヴィーブ ヘルスケア ユーケー(ナンバー5)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イウアグウ,クリスティアナ
(72)【発明者】
【氏名】ピース,ケヴィン エム.
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-525722(JP,A)
【文献】特表2016-504392(JP,A)
【文献】特表2008-546843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩:
【化1】
[式中、
R0、R1及びR2は各々独立に、水素、Cl、F、-OMe、-CN、-C1~C3アルキル又は-C3~C5シクロアルキルであり、ここで、-C1~C3アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、
G2は水素、6員アリール、5~6員ヘテロアリール、-C6~C8アルキル、-C3~C7シクロアルキル、又は-C1~C3アルキルであり、ここで、-C1~C3アルキルはG5で置換されており、
G3は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC1~C3アルキル又はOPhであり、
G4は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC1~C3アルキル又はOPhであり、
G5は-OG6、-C3~C7シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G7)(G8)、C(O)OH、-SO2(G7)、-N(G7)(G8)、-SO2-モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【化2】
のうちの1つであり、
G6は-C1~C6アルキル、-C3~C7シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環であり、
G7は-C1~C6アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、
G8は-C1~C6アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、
R3は水素、Cl又はFであり、
R4は水素、-C1~C3アルキル又はシクロプロピルであり、ここで、シクロプロピル又は-C1~C3 ルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、
R5は-C1~C6アルキル、-C3~C6シクロアルキル又はN(G7)(G8)であり、
Wは
【化3】
から選択され、
ここで、R6は、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである]。
【請求項2】
R0、R1及びR2の位置が
【化4】
であり、R0、R1及びR2は各々独立に、水素、Cl、F、-OCH3、-CN又は-CH3から選択され、但し、置換基Cl、-OMe及び-CH3は2回を超えて使用されなくてもよく、置換基-CNは1回を超えて使用されなくてもよい、請求項1に記載の化合物又は塩。
【請求項3】
G3及びG4が独立に、水素、メチル、フルオロ、クロロ又はOC1~C2アルキルから選択され、但し、G3及びG4の少なくとも1つは水素でなければならない、請求項1又は2に記載の化合物又は塩。
【請求項4】
R3が水素、Cl、又はFであり、
R4が水素、C1~C3アルキル又はシクロプロピルであり、ここで、C1~C3アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されており、シクロプロピルは1~2個のフッ素で場合により置換されており、R5はC1~C3アルキル又はC3~C4シクロアルキルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項5】
Wが
【化5】
である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項6】
Wが
【化6】
である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項7】
Wが
【化7】
のうちの1つであり、
ここで、R6が、1個のフッ素で場合により置換されているメチルであり、R7が、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項8】
G2が水素、-C6~C8アルキル又は-C1~C3アルキルであり、ここで、-C1~C3アルキルはG5で置換されており、
G5が-OG6、-C3~C6シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G7)(G8)、-SO2(G7)、-N(G7)(G8)、-SO2-モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【化8】
のうちの1つであり、
G7が-C1~C3アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、かつ
G8が-C1~C3アルキル又は-C3~C6シクロアルキルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項9】
G2
【化9】
のうちの1つである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項10】
R0、R1及びR2の位置が
【化10】
であり、R0、R1及びR2は各々独立に、水素、F、Cl又は-CH3から選択され、但し、R0、R1及びR2基の少なくとも1つが水素である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項11】
R0がフッ素であり、R1がフッ素であり、かつR2が水素である、請求項10に記載の化合物又は塩。
【請求項12】
R3がクロリドであり、R4がメチル、2,2-ジフルオロエチル又は2,2,2-トリフルオロエチルであり、かつR5がメチル又はシクロプロピルである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項13】
【化11】
に示される立体化学を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項14】
【化12】
に示される立体化学を有する、請求項13に記載の化合物又は塩。
【請求項15】
【化13】
及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は塩。
【請求項16】
【化14】
及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は塩。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物又は塩を含む、医薬組成物。
【請求項18】
薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤をさらに含む、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
治療において使用するための、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物。
【請求項20】
前記治療がHIV感染の処置を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
患者に投与するための、請求項19又は20に記載の組成物。
【請求項22】
前記投与が経口である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記投与が、筋肉内注射により投与することを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
前記投与が、皮下注射により投与することを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項25】
前記治療が、AIDS又はHIV感染の処置に使用される少なくとも1つの他の薬剤の投与をさらに含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項26】
前記他の薬剤が、ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV融合阻害剤、HIV付着阻害剤、CCR5阻害剤、CXCR4阻害剤、HIV出芽又は成熟阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択される、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記少なくとも1つの他の薬剤が、FTC、イバリズマブ、PRO-140、ドルテグラビル、カボテグラビル、ホステムサビル、アバカビル、ラミブジン、ホサムプレナビル、リルピビリン、アタザナビル、ダルナビル、MK-8718、MK-8591、テノホビルアラフェナミド(tenofovir alfenamide)及びビクテグラビルからなる群から選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
HIV感染の処置のための医薬の製造における、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の処置のための化合物、組成物及び方法に関する。より詳細には、本発明は、HIVの新規阻害剤、そのような化合物を含有する医薬組成物、及びHIV感染の処置においてこれらの化合物を使用する方法を提供する。本発明はまた、以下に記載される化合物を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
後天性免疫不全症候群(AIDS)は、HIVによる感染の結果である。HIVは主要な世界的公衆衛生問題であり続けている。2015年には、推定3670万人がHIVとともに生存しており(180万人の子供を含む)、世界のHIV罹患率は0.8%であった。この人数の明らかな過半数が低所得国及び中所得国に住んでいる。同年には、110万人がAIDSに関連する病気で死亡した。
【0003】
HIV感染個体に対する現在の治療は、承認された抗レトロウイルス剤の組合せからなる。48近い数の薬物が、単剤、固定用量組合せ又は単一錠剤レジメンとしてのいずれかで、HIV感染に対して現在承認されており、後者の2つは2~4つの承認された薬剤を含有する。これらの薬剤は、ウイルス複製サイクル中のウイルス酵素又はウイルスタンパク質の機能のいずれかを標的とする、いくつかの異なるクラスに属する。したがって、薬剤は、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、プロテアーゼ阻害剤(PI)、インテグラーゼ鎖転移阻害剤(INSTI)、又は侵入阻害剤(1つはマラビロクであり、宿主CCR5タンパク質を標的とする一方、他のものはエンフビルチドであり、ウイルスgp160タンパク質のgp41領域を標的とするペプチドである)のいずれかとして分類される。加えて、薬物動態エンハンサー(コビシスタット又はリトナビル)を、ブーストを必要とする抗レトロウイルス剤(ARV)と組み合わせて使用することができる。
【0004】
薬剤及び薬物組合せの医療装備にもかかわらず、新しい抗レトロウイルス剤に対する医学的ニーズが依然として存在する。高いウイルス不均質性、薬物関連毒性、耐容性問題、及び付着性不良は全て、処置失敗につながる可能性があり、クラス全体から1つ以上の抗レトロウイルス剤又はさらに複数の薬物に対する耐性を付与する変異を有するウイルスを選択する結果となり得る(Beyrer, C., Pozniak A. HIV drug resistance - an emerging threat to epidemic control. N. Engl. J. Med. 2017, 377, 1605-1607; Gupta, R. K., Gregson J., et al. HIV-1 drug resistance before initiation or re-initiation of first-line antiretroviral therapy in low-income and middle-income countries: a systematic review and meta-regression analysis. Lancet Infect. Dis. 2017, 18, 346-355; Zazzi, M., Hu, H., Prosperi, M. The global burden of HIV-1 drug resistance in the past 20 years. Peer. J. 2018, DOI 10.7717/peerj.4848)。結果として、より摂取しやすく、耐性の発現に対して高い遺伝的障壁を有し、現在の薬剤よりも安全性が向上した新しい薬物が必要とされている。この多数の選択肢において、好ましい抗レトロウイルス療法(ART)の一部として使用され得る新規の作用機序(MOA)は、現在の薬剤に耐性のウイルスに対して有効なはずであるので、なお果たすべき主要な役割を有し得る。
【0005】
ある特定の潜在的な治療化合物が、現在当技術分野において記載されており、Blair, Wade S. et.al. Antimicrobial Agents and Chemotherapy (2009), 53(12), 5080-5087、Blair, Wade S. et al. PLoS Pathogens (2010), 6(12), e1001220, Thenin-Houssier, Suzie; Valente, Susana T. Current HIV Research, 2016, 14, 270-282、並びにWO2012065062、WO2013006738、WO2013006792、WO2014110296、WO2014110297、WO2014110298、WO2014134566、WO2015130964、WO2015130966、WO2016033243、WO2018035359、WO2018203235、WO2019161017及びWO2019161280の番号を有するPCT特許出願に記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
当技術分野において現在必要とされているものは、新規であり且つHIVの処置において有用であるさらなる化合物である。加えて、これらの化合物は、例えば、それらの作用機序、結合性、阻害効力、標的選択性、溶解度、安全性プロファイル、生物学的利用能又は投与頻度低減のうちの1つ以上に関して、医薬用途に対する利点を提供すべきである。また、これらの化合物を利用する新しい製剤及び処置方法も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡単には、一態様において、本発明は、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩:
【0008】
【化1】
[式中、
R0、R1及びR2は各々独立に、水素、Cl、F、-OMe、-CN、-C1~C3アルキル又は-C3~C5シクロアルキルであり、但し、-C1~C3アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、
G2は水素、6員アリール、5~6員ヘテロアリール、-C6~C8アルキル、-C3~C7シクロアルキル、又は-C1~C3アルキルであり、但し、-C1~C3アルキルはG5で置換されており、
G3は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC1~C3アルキル又はOPhであり、
G4は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC1~C3アルキル又はOPhであり、
G5は-OG6、-C3~C7シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G7)(G8)、C(O)OH、-SO2(G7)、-N(G7)(G8)、-SO2-モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【0009】
【化2】
のうちの1つであり、
G6は-C1~C6アルキル、-C3~C7シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環であり、
G7は-C1~C6アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、
G8は-C1~C6アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、
R3は水素、Cl又はFであり、
R4は水素、-C1~C3アルキル又はシクロプロピルであり、但し、シクロプロピル又は-C1~C3シクロアルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、
R5は-C1~C6アルキル、-C3~C6シクロアルキル又はN(G7)(G8)であり、
Wは
【0010】
【化3】
から選択され、
ここで、R6は、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである]
を開示する。
【0011】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物を開示する。
【0012】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を患者に投与することを含む、HIV感染を処置する方法を開示する。
【0013】
別の態様において、本発明は、治療において使用するための式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
【0014】
別の態様において、本発明は、HIV感染の処置において使用するための式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
【0015】
別の態様において、本発明は、HIV感染の処置のための医薬の製造における式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
一実施形態において、R0、R1及びR2
【0017】
【化4】
に示されるように配置され、R0、R1及びR2は各々独立に、水素、Cl、F、-OCH3、-CN又は-CH3から選択され、但し、置換基Cl、-OMe及び-CH3は2回を超えて使用されなくてもよく、置換基-CNは1回を超えて使用されなくてもよい。別の実施形態において、R0、R1及びR2は上に示されるように配置され、R0、R1及びR2は各々独立に、水素、F、Cl又は-CH3から選択され、但し、R0、R1及びR2基の少なくとも1つが水素である。別の実施形態において、R0、R1及びR2は上に示されるように配置され、R0はフッ素であり、R1はフッ素であり、かつR2は水素である。
【0018】
一実施形態において、G3及びG4は独立に、水素、メチル、フルオロ、クロロ又はOC1~C2アルキルから選択され、但し、G3及びG4の少なくとも1つは水素でなければならない。
一実施形態において、R3は水素、Cl、又はFであり、R4は水素、C1~C3アルキル又はシクロプロピルであり、ここで、C1~C3アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されており、シクロプロピルは1~2個のフッ素で場合により置換されており、R5はC1~C3アルキル又はC3~C4シクロアルキルである。別の実施形態において、R3がクロリド(chloride)であり、R4がメチル、2,2-ジフルオロエチル又は2,2,2-トリフルオロエチルであり、かつR5がメチル又はシクロプロピルである。
一実施形態において、Wは
【0019】
【化5】
である。
別の実施形態において、Wは
【0020】
【化6】
である。
別の実施形態において、Wは
【0021】
【化7】
のうちの1つであり、
ここで、R6が、1個のフッ素で場合により置換されているメチルであり、R7が、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである。
【0022】
一実施形態において、G2は水素、-C6~C8アルキル又は-C1~C3アルキルであり、但し、-C1~C3アルキルはG5で置換されており、
G5は-OG6、-C3~C6シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G7)(G8)、-SO2(G7)、N(G7)(G8)、-SO2-モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【0023】
【化8】
のうちの1つであり、
G7は-C1~C3アルキル又は-C3~C6シクロアルキルであり、かつ
G8は-C1~C3アルキル又は-C3~C6シクロアルキルである。
【0024】
別の実施形態において、G2
【0025】
【化9】
のうちの1つである。
【0026】
好ましくは、本発明の化合物又は塩は、
【0027】
【化10】
に示される立体化学を有する。
【0028】
好ましくは、本発明の化合物又は塩は、
【0029】
【化11】
に示される立体化学を有する。
【0030】
本発明の好ましい化合物及び塩は、
【0031】
【化12】
及びその薬学的に許容される塩を含む。
【0032】
本発明の好ましい化合物及び塩は、
【0033】
【化13】
及びその薬学的に許容される塩を含む。
【0034】
式(I)の化合物の塩は薬学的に許容される。そのような塩は酸付加塩であっても塩基付加塩であってもよい(好適な薬学的に許容される塩の概説については、Berge et al, J. Pharm, Sci., 66, 1-19, 1977を参照されたい)。一実施形態において、酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、糖酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、カンシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩から選択される。一実施形態において、塩基付加塩には、金属塩(例えばナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛)及びアンモニウム塩(例えばイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミンの塩)が含まれる。その他の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩及びシュウ酸塩)は、式(I)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の製造に使用してもよく、本発明の範囲内に含まれる。式(I)の化合物の塩の全ての可能な化学量論的及び非化学量論的形態が本発明の範囲内に含まれる。酸及び塩基付加塩は、式(I)の化合物を好適な溶媒中にて適切な酸又は塩基で処理し、続いて結晶化及び濾過を行うことによって、熟練した化学者により調製され得る。
【0035】
本発明の化合物のいくつかは立体異性体形態で存在する。本発明は、アトロプ異性体を含むエナンチオマー及びジアステレオマーを含めて化合物の全ての立体異性体形態を含む。用語ホモキラルは、単一の立体異性体である構造を記載するために、認められている慣例による記述語として使用される。絶対立体化学は全ての場合に割り当てられたわけではない。したがって、化合物は、不特定としてキラル中心にて描かれるが、ホモキラルとして標識されており、手順において、これは、その特性、例えば、化学者の慣習による通常又はキラルカラムからの最初の溶出により特定される。提供される実験手順は、絶対配置で描かれていない場合であっても正確な化合物を製造する方法を教示していることに留意すべきである。立体異性体を製造及び分離する方法は当技術分野において公知である。本発明は化合物の全ての互変異性形態を含む。本発明はアトロプ異性体及び回転異性体を含む。
【0036】
式Iの化合物については、可変置換基の任意の例の範囲を、可変置換基の任意の他の例の範囲とともに独立に使用することができる。したがって、本発明は異なる態様の組合せを含む。いくつかの例においては、全ての中心の立体化学が明瞭に割り当てられず、そのためそれらはジアステレオマー1及びジアステレオマー2又はエナンチオマー1若しくはエナンチオマー2などと呼ばれる可能性があり、これらのことは当技術分野で熟練した化学者により理解されている。他の場合には、アトロプ異性体が観察されることがあり、これらは、化合物を取り扱う条件に応じて、遅い若しくは速い速度で変換するか、又は全く変換しないと理解される。これらは、周囲温度で相互変換する場合にはアトロプ異性体の混合物と呼ばれ、又は単離されている場合にはアトロプ異性体1及びアトロプ異性体2と呼ばれる。化合物は結晶構造からの正確な構造割り当てではなくそれらの特性により特定されるので、指定されない場合、アトロプ異性体は化学構造により網羅され、網羅されると推論されると当技術分野で理解されている。
【0037】
本発明の方法において、好ましい投与経路は、経口、及び皮下に送達する注射によるものである。したがって、好ましい医薬組成物は、これらの投与経路に適した組成物、例えば錠剤又は注射可能な組成物である。
【0038】
本発明の化合物は、カプシド阻害剤として作用すると考えられる。
【0039】
本発明の化合物及びそれらの塩、溶媒和物、又はそれらの他の薬学的に許容される誘導体は、単独で、又は他の治療剤と組み合わせて用いることができる。本発明の化合物及び任意の他の薬学的に活性な薬剤(複数可)は一緒に投与しても別々に投与してもよく、別々に投与する場合には、投与は同時に又は連続的に任意の順序で行うことができる。本発明の化合物及び他の薬学的に活性な薬剤(複数可)の量並びに投与の相対的なタイミングは、所望の併用治療効果が達成されるように選択されることになる。本発明の化合物及びそれらの塩、溶媒和物又は他の薬学的に許容される誘導体と他の処置剤とを組み合わせた投与は、(1)複数の化合物を含む単一の医薬組成物又は(2)各々が化合物のうちの1つを含む別々の医薬組成物にて同時に投与することにより組み合わせたものであってもよい。代替的に、組合せは、一方の処置剤を最初に投与して他方を2番目に投与するか又はその逆の順序で投与する連続的方法で、別々に投与してもよく、適切な場合には、異なる薬剤を異なるスケジュールで投与することができる。そのような連続的投与は、時間的に近くても時間的に離れていてもよい。式I、II若しくはIIIの化合物(複数可)、又はその塩及び他の薬学的に活性な薬剤(複数可)の量、並びに投与の相対的なタイミングは、所望の併用治療効果が達成されるように選択される。
【0040】
したがって、本発明の化合物は、HIVの予防又は処置において有用な1つ以上の薬剤と組み合わせて使用することができる。
【実施例
【0041】
様々な実施形態による本発明の化合物は、以下に続く特定の実施例における以下のスキームの方法を含む、当技術分野で利用可能な様々な方法により製造することができる。合成スキームにおいて示される構造番号付け及び可変要素番号付けは、特許請求の範囲又は本明細書の残りの部分における構造又は可変要素番号付けとは異なり得、これらと混同されるべきではない。スキームにおける可変要素は、本発明の化合物のいくつかを製造する方法を例示することのみを意図するものである。
【0042】
スキームで使用される略語は一般的に、当技術分野で使用される慣例に従う。実施例で使用されるいくつかの具体的な化学的略語は、以下の通りに定義される:「DMF」はN,N-ジメチルホルムアミド、「MeOH」はメタノール、「Ar」はアリール、「TFA」はトリフルオロ酢酸、「BOC」はt-ブトキシカーボネート、「DMSO」はジメチルスルホキシド、「h」は時間、「rt」は室温又は保持時間(文脈により決定される)、「min」は分、「EtOAc」は酢酸エチル、「THF」はテトラヒドロフラン、「Et2O」はジエチルエーテル、「DMAP」は4-ジメチルアミノピリジン、「DCE」は1,2-ジクロロエタン、「ACN」はアセトニトリル、「DME」は1,2-ジメトキシエタン、「HATU」は(1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート)、「DIEA」はジイソプロピルエチルアミンである。
【0043】
本明細書で使用されるある特定の他の略語は、以下の通りに定義される:「1×」は1回、「2×」は2回、「3×」は3回、「℃」は摂氏度、「eq」は当量又は複数の当量、「g」はグラム又は複数のグラム、「mg」はミリグラム又は複数のミリグラム、「L」はリットル又は複数のリットル、「mL」はミリリットル又は複数のミリリットル、「μL」はマイクロリットル又は複数のマイクロリットル、「N」は規定、「M」はモル濃度、「mmol」はミリモル又は複数のミリモル、「min」は分又は複数の分、「h」は時間又は複数の時間、「rt」は室温、「RT」は保持時間、「atm」は気圧、「psi」は1平方インチ当たりのポンド、「conc.」は濃縮、「sat」又は「sat'd」は飽和、「MW」は分子量、「mp」は融点、「ee」はエナンチオマー過剰率、「MS」又は「Mass Spec」は質量分析、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析、「HR」は高分解能、「HRMS」は高分解能質量分析、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析、「HPLC」は高圧液体クロマトグラフィー、「RP HPLC」は逆相HPLC、「TLC」又は「tlc」は薄層クロマトグラフィー、「NMR」は核磁気共鳴分光法、「1H」はプロトン、「δ」はデルタ、「s」は一重項、「d」は二重項、「t」は三重項、「q」は四重項、「m」は多重項、「br」は幅広、「Hz」はヘルツであり、「α」、「β」、「R」、「S」、「E」及び「Z」は、当業者によく知られている立体化学的名称である。
【0044】
以下の実施例は、例示としてのみ提供されており、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。表1は同様の方法を使用して調製された、本発明の追加の化合物を提供する。絶対立体化学は全ての例において決定されたわけではない。全体立体化学が割り当てられていない例においては、キラルクロマトグラフィー又はその他のクロマトグラフィーによって分離された、異性体又はゆっくりと相互変換するアトロプ異性体は、カラムからの溶出の順番にしたがって「第1」、「第2」等と標識される。
【0045】
【化14】
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オール
DCM(1200mL)中のシクロペンタ-3-エノール(130g、1545mmol)の撹拌溶液に、ジエチル亜鉛(ヘキサン中1.0M、3091mL、3091mmol)を0~5℃で3時間かけて滴下添加し、続いてDCM(300mL)中のジヨードメタン(249mL、3091mmol)を0℃で1時間かけて滴下添加した。反応混合物を27℃に加温し(注記:白色沈殿物が観察された)、N2雰囲気下で16時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、20%EtOAc/pet、Rf=0.3、UV不活性、PMA活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(1.5L)でクエンチし、セライトベッドに通して濾過した。水層をDCM(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗製のビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オール(180g、収率:粗製)を赤色がかった液体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ=4.41 - 4.35 (m, 1H), 2.18 - 2.05 (m, 2H), 1.73 (d, J=13.9 Hz, 2H), 1.35 - 1.25 (m, 2H), 1.21 - 1.14 (m, 1H), 0.57 - 0.43 (m, 2H). GCMS: m/z=98.1).
【0046】
【化15】
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン
DCM(5000mL)中のビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オール(210g、2054mmol)の撹拌溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(954g、2249mmol)を0℃で少量ずつ添加し、N2雰囲気下で27℃に加温し、16時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、20%アセトン/Hex、Rf=0.3、UV不活性、PMA活性)によりモニターした。完了後、反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を1N NaOH溶液(8×1000mL)で洗浄し、DCM(5×1000mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下(浴温度:20℃)で濃縮して、粗化合物を褐色液体として得、これを70℃での下方蒸留により精製して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン(125g、収率:62%、淡黄色粘性液体を得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d) δ=2.61 - 2.54 (m, 2H), 2.17 - 2.12 (m, 2H), 1.54 - 1.46 (m, 2H), 0.92 - 0.86 (m, 1H), -0.01 - -0.08 (m, 1H), GCMS: M/Z=96.1).
【0047】
【化16】
2-(2,2-ジフルオロアセチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン
THF(1500mL)中のビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン(125g、1274mmol)の撹拌溶液に、LDA(THF中2.0M、0.701L、1402mmol)をN2雰囲気下、-78℃で添加し、1時間撹拌し、続いてTHF(300mL)中のジフルオロ酢酸エチル(174g、1402mmol)を-78℃で30分間ゆっくりと添加した。添加後、反応混合物を27℃に加温し、N2雰囲気下で1時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、20%アセトン/ヘキサン、Rf=0.3、UV活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を1N HCl(2000mL)でクエンチし、30分間撹拌し、EtOAc(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-(2,2-ジフルオロアセチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン(180g、収率:71.2%、淡黄色粘性液体を得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d) δ=6.18 (t, J=54.8 Hz, 1H), 2.70 - 2.62 (m, 1H), 2.35 (d, J=19.4 Hz, 1H), 2.14 (br s, 1H), 1.26 - 1.21 (m, 1H), 1.04-1.03 (m, 1H), 0.22-0.21 (m, 1H), LCMS: M/Z=173.17).
【0048】
【化17】
エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート.
エタノール(2L)中の2-(2,2-ジフルオロアセチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-オン(180g、910mmol)の撹拌溶液に、エチル2-ヒドラジニルアセテート塩酸塩(422g、2729mmol)を添加し、続いて硫酸(20mL、375mmol)をN2雰囲気下、27℃で添加し、30分間撹拌した。反応混合物を100℃にさらに加熱し、16時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、20%アセトン/ヘキサン、Rf=0.3、UV活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAc(2000mL)に溶解し、水(2×1L)、ブライン(1.0L)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗製物(N66158-21-A1、440g)を得た。上記粗化合物を、溶離液として0~2%アセトン/Petを用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:100~200メッシュ)により精製した。生成物を含有する画分を収集し、減圧下で濃縮して、エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート(110g、収率:46.4%をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ=6.86 (t, J=54.8 Hz, 1H), 4.93 (s, 2H), 4.14 (q, J=7.2 Hz, 2H), 2.88 - 2.79 (m, 1H), 2.76 - 2.68 (m, 1H), 2.14 - 2.04 (m, 2H), 1.19 (t, J=7.2 Hz, 3H), 1.10 - 1.03 (m, 1H), 0.14 (q, J=4.3 Hz, 1H). LCMS M+H=257.13.
【0049】
【化18】
エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート.
0℃のシクロヘキサン(3.5L)中のエチル2-(3-(ジフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート(110g、422mmol)及びセライト(395g)の撹拌溶液に、二クロム酸ピリジニウム(794g、2110mmol)を少量ずつ添加し、続いてtert-ブチルヒドロペルオキシド(355mL、2130mmol)をN2雰囲気下で10分間かけて滴下添加した。反応混合物を27℃に加温し、48時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、30%アセトン/pet、Rf=0.4、UV活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を濾過し、EtOAc(1000mL)で洗浄した。有機層を飽和Na2S2O3水溶液(2×500ml)、飽和FeSO4(300ml)及びブライン(500ml)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗化合物(150g)を得た。
【0050】
【化19】
エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-4,4a-ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-5,2'-[1,3]ジチオラン]-1(3bH)-イル)アセテート.
DCM(1500mL)中のエチル2-(3-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート(75g、269mmol)の撹拌溶液に、エタン-1,2-ジチオール(43.0mL、511mmol)を添加し、続いて三フッ化ホウ素酢酸(72.6mL、511mmol)をN2雰囲気下、27℃で添加し、27℃で16時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、20%アセトン/Pet、Rf=0.35、UV活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を0℃に冷却し、飽和NaHCO3(500mL)で中和し、DCM(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(1000mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗製のN66187-25-A1を褐色液体として得た。上記粗製物を、溶離液として5~10%EtOAc/Petを用いるシリカゲル(100~200メッシュ)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含有する画分を収集し、減圧下で濃縮して、エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-4,4a-ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-5,2'-[1,3]ジチオラン]-1(3bH)-イル)アセテート(80g、収率:74.0%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ=6.61 (t, J=55.2 Hz, 1H), 5.00 - 4.85 (m, 2H), 4.29 - 4.19 (m, 2H), 3.55 - 3.46 (m, 4H), 2.63 - 2.53 (m, 1H), 2.49 - 2.38 (m, 1H), 1.30 - 1.24 (m, 4H), 0.65 - 0.60 (m, 1H). LCMS M+H=346.9.
【0051】
【化20】
エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート.
DCM(20mL)中の1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(26.3g、92mmol)の撹拌溶液に、HF-ピリジン(2.460g、24.83mmol)をN2雰囲気下、-70℃で添加し、30分間撹拌し、続いてDCM(20mL)中のエチル2-(3-(ジフルオロメチル)-4,4a-ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-5,2'-1,3]ジチオラン]-1(3bH)-イル)アセテート(10g 24.83mmol)を同じ温度で添加した。反応混合物を-40℃に加温し、1時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、30%EtOAc/Pet、Rf=0.3、UV不活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を飽和NaHCO3(200mL)で中和し、27℃にてEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(50ml)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗製物(15g)を褐色ガム状物として得た。上記粗化合物を、溶離液として0~25%EtOAc/Petを用いるシリカゲル(100~200メッシュ)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含有する画分を収集し、減圧下で濃縮して、エチル2-(3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート(8.5g、収率:91%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ=6.62 (t, J=55.2 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H), 4.30 - 4.18 (m, 2H), 2.51 - 2.37 (m, 2H), 1.42 - 1.35 (m, 1H), 1.31 - 1.23 (m, 3H), 1.14 - 1.08 (m, 1H). LCMS M+H=293.07.
【0052】
【化21】
2-(3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸.
THF(17mL)及びMeOH(65.6mL)中のエチル2-(3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセテート(15g、49.8mmol)の撹拌溶液に、LiOH(水65.6mL中1.788g、74.7mmol)をN2雰囲気下、0℃で添加した。反応混合物を27℃で3時間撹拌した。反応の進行をTLC(SiO2、5%MeOH/DCM、Rf=0.2、UV活性)によりモニターした。完了後、反応混合物を減圧下で蒸発させ、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×250mL)で洗浄して不純物を除去した。水層を1N HClでpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機物を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、2-(3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸(14g、収率:98%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS M+H=265.15.
【0053】
【化22】
7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-アミン.
エタノール(1.08L)中の3-ブロモ-6-クロロ-2-フルオロベンゾニトリル(360.0g、1.55mol、1.0当量)の溶液に、メチルヒドラジン硫酸塩(1.11kg、7.73mol、5.0当量)を添加し、続いてトリエチルアミン(1.3L、9.3mol、6.0当量)を25~35℃で添加した。反応混合物を110℃に加熱し、15時間維持した(反応をTLCによりモニターした)。反応の完了後、混合物を室温に冷却した。水(3.0L)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。固体を濾過により単離し、水で洗浄した。湿潤固体を真空下、50℃で12~15時間乾燥させた。粗固体をカラムクロマトグラフィー(10%EA/ヘキサン~40%EA/ヘキサン)により精製して、生成物を淡黄色固体として得た。収量:185.0g(46.0%)。
【0054】
【化23】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
DCM(30mL)中の7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-アミン(1.40g、5.37mmol)の溶液に、ヒューニッヒ塩基(3.75mL、21.5mmol)を添加し、次いで反応物を氷浴中で冷却し、メタンスルホニルクロリド(1.26mL、16.1mmol)を添加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した(沈殿物が形成された)。次いで、混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水、1M HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をEtOH(30ml)及び10mlの20%NaOH水溶液に取り入れた。得られた混合物を均一な溶液になるまでヒートガンで加熱し、室温で30分間撹拌した。混合物を水(80mL)で希釈し、1N HCl(60mL)で酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥させて、表題生成物(1.5g)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.48 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.24 (br s, 1H), 6.95 (d, J=7.9 Hz, 1H), 4.38 (s, 3H), 3.42 (s, 3H). LC/MS (M+H)+=337.80.
【0055】
【化24】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド.
DMF(30mL)中のN-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(1.3g、3.84mmol)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(0.625mL、4.61mmol)の混合物に、炭酸セシウム(1.626g、4.99mmol)を添加し、混合物を80℃で2時間加熱した。混合物を水(100mL)に注ぎ入れ、EtOAc(50ml、2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をBiotage(0~35%EtOAc-ヘキサン)により精製して、表題生成物(1.5g)を白色泡状物として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.44 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.5 Hz, 2H), 6.99 (d, J=7.9 Hz, 1H), 6.84 (d, J=8.5 Hz, 2H), 4.99 (br s, 1H), 4.76 (br s, 1H), 4.40 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.01 (s, 3H).
【0056】
【化25】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
参考文献:Andersen, Jacob et al, Synlett 2005 (14), 2209-2213に従う。NMP(10mL)中のN-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(600.0mg、1.308mmol)、ヨウ化銅(I)(49.8mg、0.262mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(518mg、2.62mmol)及び(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(46.5mg、0.327mmol)の混合物に、水(2.0mL)中のアジ化ナトリウム(255mg、3.92mmol)の溶液を添加した。次いで、混合物を密封し、マイクロ波システムにおいて120℃で2.5時間加熱した。次いで、混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄した。濾液を水(100mL)に注ぎ入れ、EtOAc(50ml、2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物をBiotage(5~100%EtOAc/ヘキサン)により精製して、表題生成物(400mg)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 - 7.29 (m, 2H), 6.89 (d, J=7.8 Hz, 1H), 6.85 - 6.79 (m, 2H), 6.48 (d, J=7.8 Hz, 1H), 5.11 (br.s, 1H), 4.81 (br.s, 1H), 4.30 (s, 3H), 3.80 (br s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.99 (s, 3H). LC/MS (M+H)+=395.00.
【0057】
【化26】
2-アミノ-6-(ベンジルオキシ)ニコチン酸
ベンジルアルコール(97mL)中の2-アミノ-6-クロロニコチン酸(5g、29mmol)及びカリウムtert-ブトキシド(9.75g、87mmol)の溶液を、120℃で3時間加熱した。周囲温度に冷却した後、非常に暗い色の反応混合物を水に添加し、次いでエーテルで洗浄した(×3)。次いで、水層を0.5Mクエン酸で酸性化した。黄褐色沈殿物を濾過して、生成物(4.4g、62%)を得、これをさらに精製することなく次の反応で使用した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.40 (br s, 1H), 7.94 (d, J=8.55 Hz, 1H), 7.06-7.52 (m, 5H), 6.04 (d, J=8.24 Hz, 1H), 5.33 (s, 2H). LC/MS: m/z=245.15 [M+1]+.
【0058】
N-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミドの調製
アプローチ#1、スキーム:
【0059】
【化27】
【0060】
ステップ1:
ピリジン(3mL)中の(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン酸(0.247g、0.819mmol)、N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.323g、0.819mmol)及びホスホン酸ジフェニル(「DPP」、0.634mL、3.28mmol)の混合物を75℃で2.5時間加熱した。周囲温度への冷却に際して、反応混合物を真空中で濃縮し、ヘキサン中0~45%酢酸エチルを使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(120g Iscoカラム)を用いて精製した。所望の画分をプールし、濃縮して、淡黄色泡状固体(0.34g、47%)である、tert-ブチル(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(4つの立体異性体の混合物)を得た(但し、(S)-tert-ブチル(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメートが主成分である)。LC/MS: m/z=886.25 [M+1]+.
【0061】
ステップ2:
ジオキサン中の4N HCl(8.46ml、33.8mmol)を、DCM(16.92mL)中のtert-ブチル(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(ステップ1からの生成物、3g、3.38mmol)の溶液に添加した。混合物を1時間撹拌した。メタノールに続いて、さらなるジオキサン中の4N HCl(8.46ml、33.8mmol)を、均一な溶液が形成されるまで添加した。1時間撹拌した後、得られた淡黄色溶液を真空中で濃縮した。粗生成物をDCMに取り入れ、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色固体を得た。粗固形物を、溶媒A:溶媒B 90:10→40:20(溶媒A=95:5 CH3CN:0.1%TFA含有水;溶媒B=95:5 水:0.1%TFA含有アセトニトリル)の勾配を使用する、RediSep Gold C18カラム上の逆相クロマトグラフィーで精製し、アトロプ異性体を分離した。2つのピークが所望の生成物塊(mass)を含有する。第2の溶出ピーク(主)を収集し、真空中で濃縮して、アセトニトリルを除去した。得られた白色懸濁液を1N NaOHを用いて中和し、混合物を酢酸エチルを用いて抽出した。EtOAc抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、1.25gの主要なアトロプ異性体を得た。この物質を、予め調整したカラム(0.1% iPrNH2)及び中性溶媒(40:60 EtOH:ヘプタン)を使用する、Chiralpak ICカラム上でのHPLCによりさらに精製し、主要なピークを単離して、キラル的に純粋な生成物である、N-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド(0.96g、41%)を得た。1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) δ 7.86 - 7.98 (m, 1 H) 7.15 - 7.37 (m, 4 H) 6.97 - 7.06 (m, 1 H) 6.70 - 6.89 (m, 4 H) 6.40 - 6.48 (m, 1 H) 4.70 - 4.88 (m, 2 H) 3.41 - 3.81 (m, 7 H) 3.20 - 3.28 (m, 1 H) 3.08 - 3.12 (m, 3 H) 2.71 - 2.79 (m, 1 H) 1.69 - 2.00 (m, 2 H). LC/MS: m/z=696.20 [M+1]+.
アプローチ#2、スキーム:
【0062】
【化28】
【0063】
ステップ1:
-25℃のアセトニトリル(92mL)中の(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン酸(5.49g、18.23mmol)及び2-アミノ-6-(ベンジルオキシ)ニコチン酸(4.45g、18.23mmol)の懸濁液(黄色溶液)に、ピリジン(9.83mL、122mmol)、続いて2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(「T3P」、45.2ml、76mmol)を添加した。反応混合物(T3P添加後、透明な溶液になった)を-25℃~10℃で4.5時間にわたって撹拌し、次いでN-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(6g、15.19mmol)を添加し、混合物を室温に加温しながら18時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N NaOH、次いで水、次いで0.5Mクエン酸、次いで水で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残留物を、15CVにわたってヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用し、次いで10CVで60%EtOAcにて保持して、シリカ(330g RediSep Goldカラム)上で精製した。所望の画分をプールし、濃縮して、淡黄色固体(8.1g、9.14mmol、収率60.1%)である、tert-ブチルN-[(1S)-1-[(3P,3P)-7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-{N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド}-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]カルバメート(主)及びtert-ブチルN-[(1S)-1-[(3M,3M)-7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-{N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド}-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]カルバメート(副)の混合物を得た。LC/MS: m/z=886.25 [M+1]+.
【0064】
ステップ2:
TFA(21.1mL、274mmol)を、ジクロロメタン(45.7mL)中のtert-ブチル(S)-(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(ステップ1からの生成物、8.1g、9.14mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。得られた淡黄色溶液を濃縮した。残留物を酢酸エチルに取り入れ、次いで1N NaOHで3回洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮して、油状残留物を得た。残留物を、溶媒A:溶媒B 65:35→0:100(2CV)、次いで0:100(9CV);溶媒A=ヘキサン;溶媒B=9:9:2 ヘキサン:酢酸エチル:MeOHの勾配方法により、シリカゲル(330g RediSep Goldカラム)上で精製した。第1の溶出異性体(主)を収集し、真空中で濃縮して、N-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド(4.1g、5.89mmol、収率64.5%)を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.86 - 7.98 (m, 1 H) 7.15 - 7.37 (m, 4 H) 6.97 - 7.06 (m, 1 H) 6.70 - 6.89 (m, 4 H) 6.40 - 6.48 (m, 1 H) 4.70 - 4.88 (m, 2 H) 3.41 - 3.81 (m, 7 H) 3.20 - 3.28 (m, 1 H) 3.08 - 3.12 (m, 3 H) 2.71 - 2.79 (m, 1 H) 1.69 - 2.00 (m, 2 H). LC/MS: m/z=696.20 [M+1]+.
【0065】
【化29】
【0066】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
DMF(13ml)中のN-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド(0.926g、1.330mmol)の撹拌溶液に、2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸(0.351g、1.330mmol)、2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(「HATU」、0.531g、1.397mmol)及びDIPEA(0.581ml、3.33mmol)を添加した。反応混合物を2時間撹拌し、その後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中10~100%酢酸エチルを使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(1.1g、88%)をオフホワイトの泡状固体として得た。LC/MS: m/z=942.25 [M+1]+.
【0067】
[実施例1]
【0068】
【化30】
【0069】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
DCM(1mL)及びTFA(0.250mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.05g、0.053mmol)の溶液に、トリフル酸(0.014mL、0.159mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチルに取り入れ、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を濃縮し、次いで逆相分取クロマトグラフィーにより精製した。精製条件:カラム:Waters Xterra C18、19×100mm、10μm粒子;溶媒A=100%水中0.1%NH4OH。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=37.6。最終%B=57.6。勾配時間=6分、次いで98%Bで2分保持。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を25%Bで装填した。生成物を単離した(26mg、59%)。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.09 - 8.17 (m, 1 H) 7.27 - 7.32 (m, 1 H) 7.16 - 7.21 (m, 1 H) 6.58 - 6.85 (m, 5 H) 4.81 - 4.83 (m, 2 H) 4.42 - 4.47 (m, 2 H) 3.65 - 3.70 (m, 3 H) 3.43 - 3.49 (m, 1 H) 3.23 - 3.27 (m, 3 H) 3.06 - 3.14 (m, 1 H) 2.41 - 2.50 (m, 2 H) 1.35 - 1.41 (m, 1 H) 0.96 - 1.02 (m, 1 H). LC/MS保持時間=1.15分; m/z=822.6 [M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始% B=5。最終% B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215 nm。
【0070】
[実施例2]
【0071】
【化31】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(シクロペンチルメトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.05g、0.053mmol)、シクロペンチルメタノール(0.016g、0.159mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.045g、0.170mmol)の混合物に、THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.031mL、0.159mmol)溶液を滴下添加した。反応混合物を真空中で濃縮した後、反応混合物を18時間撹拌した。粗中間体をDCM(0.5ml)及びTFA(0.25mL)中に取り入れ、トリフル酸(0.014mL、0.159mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を酢酸エチルに取り入れ、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、逆相分取HPLCにより精製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル. 流速=40mL/分。開始%B=61.6 最終%B=81.6。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を61.6%Bで装填した。生成物を単離した(20mg、42%)。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ 8.45 - 8.52 (m, 1 H) 7.29 - 7.34 (m, 1 H) 7.19 - 7.24 (m, 1 H) 7.03 - 7.08 (m, 1 H) 6.55 - 6.84 (m, 4 H) 4.42 - 4.62 (m, 5 H) 3.59 - 3.64 (m, 3 H) 3.45 - 3.50 (m, 1 H) 3.23 - 3.27 (m, 3 H) 3.08 - 3.16 (m, 1 H) 2.38 - 2.57 (m, 3 H) 1.87 - 1.97 (m, 2 H) 1.63 - 1.80 (m, 5 H) 1.43 - 1.52 (m, 2 H) 1.35 - 1.40 (m, 1 H) 0.99 - 1.04 (m, 1 H). LC/MS 保持時間=1.58分; m/z=[M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0072】
[実施例3]
【0073】
【化32】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(3,3-ジメチルブトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
3,3-ジメチルブタン-1-オールから、出発ピリドン(starting pyridone) 50mgを使用して、実施例2と同様の手順により、収率37%(18mg)で調製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=62.8 最終%B=82.8。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を62.8%Bで装填した。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ 8.44 - 8.54 (m, 1 H) 7.27 - 7.34 (m, 1 H) 7.19 - 7.24 (m, 1 H) 7.00 - 7.06 (m, 1 H) 6.54 - 6.83 (m, 4 H) 4.83 - 4.85 (m, 2 H) 4.53 - 4.69 (m, 4 H) 3.59 - 3.64 (m, 3 H) 3.43 - 3.51 (m, 1 H) 3.22 - 3.26 (m, 3 H) 3.10 - 3.16 (m, 1 H) 2.39 - 2.46 (m, 2 H) 1.82 - 1.88 (m, 2 H) 1.33 - 1.40 (m, 1 H) 1.06 - 1.10 (m, 9 H) 0.98 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.54分; m/z=906.8 [M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30 mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0074】
[実施例4]
【0075】
【化33】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-イソプロポキシエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
2-イソプロポキシエタン-1-オールから、出発ピリドン50mgを使用して、実施例2と同様の手順により、収率33%(16mg)で調製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=53.1 最終%B=73.1。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を35%Bで装填した。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ 8.46 - 8.54 (m, 1 H) 7.29 - 7.33 (m, 1 H) 7.19 - 7.22 (m, 1 H) 7.08 - 7.12 (m, 1 H) 6.56 - 6.83 (m, 4 H) 4.66 - 4.71 (m, 2 H) 4.52 - 4.62 (m, 2 H) 3.89 - 3.94 (m, 2 H) 3.72 - 3.81 (m, 1 H) 3.61 - 3.65 (m, 3 H) 3.44 - 3.50 (m, 1 H) 3.23 - 3.26 (m, 3 H) 3.09 - 3.16 (m, 1 H) 2.39 - 2.47 (m, 2 H) 1.33 - 1.40 (m, 1 H) 1.20 - 1.25 (m, 6 H) 0.98 - 1.04 (m, 1 H)[一部のプロトンピークは溶媒ピークの下であり得る]。LC/MS 保持時間=1.39分; m/z=908.6 [M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0076】
[実施例7]
【0077】
【化34】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
4-(2-ヒドロオキシエチル)チオモルホリン1,1-ジオキシドから、出発ピリドン40mgを使用して、実施例2と同様の手順により、収率16%(7mg)で調製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=40.50 最終%B=60.50。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を30%Bで装填した。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.47 - 8.54 (m, 1 H) 7.29 - 7.35 (m, 1 H) 7.20 - 7.26 (m, 1 H) 7.06 - 7.12 (m, 1 H) 6.55 - 6.84 (m, 4 H) 4.68 - 4.79 (m, 2 H) 4.50 - 4.62 (m, 3 H) 3.61 - 3.65 (m, 3 H) 3.45 - 3.51 (m, 1 H) 3.18 - 3.27 (m, 7 H) 3.08 - 3.16 (m, 7 H) 2.39 - 2.49 (m, 2 H) 1.34 - 1.41 (m, 1 H) 0.97 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.15分; m/z=983.9 [M+H]+。カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0078】
[実施例9]
【0079】
【化35】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(ピリミジン-2-イルメトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
ピリミジン-2-イルメタノールから、出発ピリドン50mgを使用して、実施例2と同様の手順により、収率38%(19mg)で調製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100 mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=43.3 最終%B=63.3。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を30%Bで装填した。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.79 - 8.88 (m, 2 H) 8.52 - 8.59 (m, 1 H) 7.44 - 7.51 (m, 1 H) 7.16 - 7.34 (m, 3 H) 6.53 - 6.83 (m, 4 H) 5.80 - 5.90 (m, 2 H) 4.82 - 4.85 (m, 2 H) 4.49 - 4.61 (m, 2 H) 3.58 - 3.63 (m, 3 H) 3.39 - 3.44 (m, 1 H) 3.22 - 3.27 (m, 3 H) 3.02 - 3.10 (m, 1 H) 2.39 - 2.46 (m, 2 H) 1.33 - 1.40 (m, 1 H) 0.97 - 1.03 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.25分; m/z=914.8 [M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0080】
[実施例11]
【0081】
【化36】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(2-(ピペリジン-1-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
2-(ピペリジン-1-イル)エタン-1-オールから、出発ピリドン50mgを使用して、実施例2と同様の手順により、収率13%(7mg)で調製した。精製条件:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=25.8 最終%B=45.8。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を15%Bで装填した。1H NMR (500 MHz、メタノール-d4) δ 8.12 - 8.19 (m, 1 H) 7.34 - 7.37 (m, 2 H) 6.55 - 6.89 (m, 6 H) 4.72 - 4.77 (m, 1 H) 4.32 - 4.59 (m, 3 H) 3.64 - 3.67 (m, 3 H) 3.45 - 3.52 (m, 1 H) 3.14 - 3.28 (m, 9 H) 2.41 - 2.50 (m, 3 H) 1.87 - 1.95 (m, 1 H) 1.77 - 1.86 (m, 4 H) 1.62 - 1.69 (m, 2 H) 1.37 - 1.43 (m, 1 H) 0.97 - 1.01 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.32分; m/z=933.2 [M+H]+ (カラム: Acquity UPLC BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.6分、次いで95%Bで0.25分ホールド。波長=215nm。
【0082】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの代替調製
【0083】
【化37】
合成スキーム:
【0084】
【化38】
【0085】
ステップ1:2,6-ジクロロ-3-ニトロベンズアルデヒドの調製
【0086】
【化39】
0~5℃の丸底フラスコ内の硫酸(H2SO4)の溶液(5.63L、4.5V)に、2,6-ジクロロベンズアルデヒド(1.25kg、7.10mol、1.0当量)を15℃未満で少量ずつ添加した。反応塊を0~5℃で30分間撹拌した。新たに調製したニトロ化混合物[濃H2SO4(0.425L、0.34V)及び70%HNO3(0.85kg、13.49mol、1.30当量)から0℃で調製]の溶液を、上記反応混合物に10℃未満で添加した[注記:反応はわずかに発熱性(3~6℃)であるので、低温での添加が好ましい]。反応混合物を5~10℃で2~3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、これを25℃未満にて氷冷水(18.75L、15V)でクエンチした。次いで、反応塊を室温に加温し、2時間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで水(2.5L、2.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。粗湿潤固体を最初に空気雰囲気下で乾燥させ、次いで熱風オーブン内にて50~55℃で10~12時間(水分含有率が5.0%以下になるまで)乾燥させて、乾燥表題生成物、2,6-ジクロロ-3-ニトロベンズアルデヒド(1.44kg、収率92%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 10. 44 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
【0087】
ステップ2:2,6-ジクロロ-3-ニトロベンゾニトリルの調製
【0088】
【化40】
(ステップ2a) 丸底フラスコ内のDMSOの溶液(5.9L、5.0V))に、2,6-ジクロロ-3-ニトロベンズアルデヒド(1.17kg、5.31mol、1.0当量)を室温で添加した。室温で30分間撹拌した後、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.63kg、9.04mol、1.70当量)を添加し、反応塊を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を、温度を30℃未満に維持するのに十分な速度で添加される氷冷水(18.0L、15.0V)の添加によりクエンチした(観察:水を添加すると固体が形成された)。反応塊を室温で60~90分間撹拌した。固体を濾過により単離し、水(2.5L、2.0V)で洗浄し、続いてアセトン及びヘキサンの混合物(6.0L、比1:1)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤固体を最初に空気乾燥させ、次いで最後に熱風オーブン内にて50~55℃で10~12時間(水分含有率が1.0%以下になるまで)乾燥させて、乾燥標的生成物、2,6-ジクロロ-3-ニトロベンズアルデヒドオキシム(1.22kg、収率92%)をオフホワイトの固体として得た。粗生成物(10~20%の2,6-ジクロロ-3-ニトロベンゾニトリルを含有)をさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
(ステップ2b) 0~5℃のDCM(9.04L、8.0V)中の粗オキシム(上記の調製物、1.13kg、4.80mol、1.0当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(「TEA」、1.02kg、10.09mol、2.1当量)を添加した。5分間撹拌した後、メタンスルホニルクロリド(0.60kg、5.29mol、1.1当量)を15℃でゆっくりと添加した(観察:添加中に発熱が認められる)。次いで、反応塊を室温で30~45分間撹拌した。反応(反応の進行をTLC;移動相:ヘキサン中20%酢酸エチルによりモニターした)の完了後、反応塊を水(6.78L、6.0V)で希釈し、有機層を分離し、水層をDCM(3.4L、3.0V)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5.65L、5.0V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗固体を室温にてヘキサン(4.50L、4.0V)で摩砕した。湿潤物質を熱風オーブン内にて50~55℃で5~6時間乾燥させて、乾燥生成物、2,6-ジクロロ-3-ニトロベンゾニトリル(0.95kg、収率91%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 8.07 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
【0089】
ステップ3:4-クロロ-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミンの調製
【0090】
【化41】
15~20℃のエタノール(7.5L、10.0V)中の2,6-ジクロロ-3-ニトロベンゾニトリル(750.0g、3.45mol、1.0当量)の撹拌溶液に、反応塊を25℃未満に維持しながらヒドラジン水和物(519.0g、10.36mol、3.0当量)をゆっくりと添加した(観察:添加はわずかに発熱性であり、添加すると固体形成が始まる)。反応混合物温度を室温にゆっくりと上昇させ、次いで混合物を3時間撹拌した(観察:この間に固体の量が増加する)。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を水(7.5L、10.0V)で希釈し、室温で1時間さらに撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで水(2.25L、3.0V)で洗浄した。湿潤固体をアセトン(1.875L、2.5V)及びヘキサン(1.875L、2.5V)の比1:1の混合物で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。最後に湿潤固体を熱風オーブン内にて50℃で7~8時間(水分含有率が1.5%未満に達するまで)乾燥させて、乾燥生成物、4-クロロ-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(549.0g、収率75%)を赤レンガ色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 10.36 (bs, 1H), 8.20 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 4.73 (bs, 2H).
【0091】
ステップ4:4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミンの調製
【0092】
【化42】
5~10℃のDMF(5.0L、10.0V)中の4-クロロ-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(500g、0.42mol、1.0当量)の撹拌溶液に、反応塊を10℃未満に維持しながら炭酸セシウム(Cs2CO3)(1.91kg、5.88mol、2.5当量)をゆっくりと添加した。5~10分間撹拌した後、反応塊を10℃未満に維持しながら硫酸ジメチル(326.3g、2.59mol、1.1当量)を添加した(注記:より良好な位置選択性を得るために、ゆっくりとした添加が好ましい)。次いで、反応温度を室温にゆっくりと上昇させ、撹拌を同じ温度でさらに2時間続けた。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を氷冷水(15.0L、30.0V)の添加によりクエンチし、次いで、得られた混合物を室温で6~8時間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで水(1.5L、3.0V)で洗浄した。湿潤固体をIPA(1.5L、3.0V)、続いてヘキサン(1.0L、2.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤固体を熱風オーブン内にて50℃で7~8時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させた。単離された物質、4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(319.0g、収率60%)をさらに精製することなく次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 7.97 (d, J = 8.32 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.24 Hz, 1H), 4.63 (bs, 2H), 3.96 (s, 3H).
【0093】
ステップ5:N-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミドの調製
【0094】
【化43】
(ステップ5a) 0~5℃のDCM(6.25L、10.0V)中の4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(625.0g、2.76mol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(TEA)(837.0g、8.27mol、3.0当量)を添加し、続いて4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(20.60g、0.165mol、0.06当量)を添加した。反応塊を5~10分間撹拌し、次いで、反応塊を10℃未満に維持しながらメタンスルホニルクロリド(MsCl)(790.0g、6.89mol、2.5当量)をゆっくりと添加した。反応混合物を室温に加温し、次いで1.5~2.0時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を水(6.25L、10.0V)で希釈し、次いで室温で15分間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCM(6.25L、10.0V)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1.25L、2.0V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗固体を得た。固体を室温にてヘキサン(1.25L、2.0V)で摩砕して、中間体、N-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドを得、これを次のステップで直接使用した。
(ii) 室温のエタノール(10.5L、20.0V)中のN-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(上記で調製)の撹拌溶液に、5%NaOH水溶液(4.38L、7.0V)をゆっくりと添加した[注記:滴下漏斗によるゆっくりとした添加が好ましい]。反応塊を同じ温度で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)[TLC分析のための試料調製:約1.0mlの試料を2.0N HCl水溶液で酸性化してpH:2~3に到達させ、これを酢酸エチルで抽出し、有機層をTLCにより分析した]の完了後、反応塊を0~5℃に冷却し、反応温度を10℃未満に維持しながらpHを2.0N HCl水溶液(3.13L、5.0V)の添加により2~3に調整した[注記:HClを添加すると沈殿が生じ、撹拌とともに増加した]。反応混合物を室温に加温し、次いで1.5~2.0時間撹拌した。得られた固体を濾過により単離し、次いで水(1.25L、2.0V)で洗浄し、続いてヘキサン(1.25L、2.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤物質を熱風オーブン内にて50℃で6~7時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させて、乾燥生成物、N-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(640.0g、76%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 8.05 (d, J = 8.32 Hz, 1H), 7.32 (bs, 1H), 7.17 (d, J = 8.28 Hz, 1H), 4.15 (s, 3H), 3.45 (s, 3H).
【0095】
ステップ6:N-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0096】
【化44】
室温のDMF(6.35L、10.0V)中のN-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(635.0g、2.08mol、1.0当量)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(359.0g、2.30mol、1.1当量)の混合物に、炭酸カリウム(374.7g、2.70mol、1.3当量)を添加した。反応混合物を80~90℃に加熱し、その温度で3時間維持した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を氷冷水(19.05L、30.0V)に注ぎ入れた[注記:生成物が沈殿する際の凝集を回避するために、激しく撹拌しながらゆっくりとクエンチすることが好ましい]。得られた固体を濾過により単離し、水(1.90L、3.0V)で洗浄し、次いで固体をヘキサン(1.27L、2.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。単離された固体を酢酸エチル(12.7L、20.0V)に溶解し、木炭を添加した(63.5g)。混合物を60~70℃に加熱し、次いでその温度で30~45分間撹拌した。混合物をまだ熱い(40~50℃)うちにセライトのパッドに通して濾過し、次いでセライトパッドを酢酸エチル(3.17L、5.0V)で抽出した。合わせた濾液を減圧下、50℃未満で濃縮乾固した。酢酸エチル(0.635L、1.0V)を室温で固体に添加した。得られた固体懸濁液を30分間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いでヘキサン(1.27L、2.0V)で洗浄した。真空濾過を45~60分間維持することにより、残留水を固体から除去して、生成物であるN-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(705.0g、収率80%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ 7.99 (d, J = 8.24 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.68 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 8.24 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 4.95-4.76 (m, 2H), 4.17 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.01 (s, 3H).
【0097】
ステップ7:N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0098】
【化45】
室温のTHF(3.50L、10.0V)及び水(7.0L、20.0V)の混合物中の亜鉛粉(540.0g、8.23mol、10.0当量)の撹拌懸濁液に、塩化アンモニウム(NH4Cl)(449.0g、8.23mol、10.0当量)を添加した。混合物に、THF(7.0L、20.0V)中のN-(4-クロロ-1-メチル-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(350g、0.823mol、1.0当量)を添加した。反応混合物を室温で3~4時間撹拌した。反応(インプロセスTLC/HPLCによりモニターした)の完了後、混合物を酢酸エチル(3.5L、10.0V)及び水(1.12L、2.5V)で希釈した。混合物を15分間撹拌した。反応塊をセライトベッドのパッドに通して濾過し、酢酸エチル(1.75L、5.0V)で洗浄した。二相濾液を収集し、相を分離した。水層を酢酸エチル(3.50L、10.0V)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3.50L、10V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮して、粗固体を得た。粗生成物にMTBE(3.25L、10V)を添加し、懸濁液を室温で30分間撹拌した。固体を濾過により単離した。真空濾過を30~45分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤生成物を熱風オーブン(50℃)内にて2時間乾燥させて、表題生成物、N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(276.0g、収率85%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.29-7.26 (m, 2H), 6.86-6.79 (m, 2H), 6.42 (d, J = 7.80 Hz, 1H), 4.99-4.70 (m, 2H), 4.25 (s, 3H), 3.77 (s, 5H), 2.98 (s, 3H).
【0099】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製:
【0100】
【化46】
合成スキーム:
【0101】
【化47】
【0102】
ステップ1:4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミンの調製
【0103】
【化48】
10~15℃のDMF(1.8L、10.0V)中の4-クロロ-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(180g、0.85mol、1.0当量)の撹拌溶液に、反応塊を20℃未満に維持するのに必要な速度で炭酸セシウム(Cs2CO3)(551g、1.70mol、2.0当量)を添加した。混合物を5~10分間撹拌し、次いで10~15℃の撹拌混合物に、反応塊を20℃未満に維持するのに必要な速度で2,2-ジフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(133mL、0.93mol、1.1当量)を添加した(注記:より良好な位置選択性を得るために、ゆっくりとした添加が好ましい)。反応塊を室温にゆっくりと加温し、次いで同じ温度で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を氷冷水(5.4L、30.0V)の添加によりクエンチし、得られた混合物を6~8時間撹拌しながら室温に加温した。固体を濾過により単離し、次いで水(540mL、3.0V)で洗浄した。湿潤固体をヘキサン(0.9L、5.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤固体を熱風オーブン内にて50℃で7~8時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させた。単離された物質、4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(160g、収率71%)をさらに精製することなく次のステップで使用した。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.00 (tt, J1 = 3.9 Hz, J2 = 7.7 Hz, 1H), 4.76 - 4.84 (m, 4H).
【0104】
ステップ2:N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミドの調製
【0105】
【化49】
ステップ2a: 0~5℃のDCM(1.7L、10.0V)中の4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(170.0g、0.96mol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(264mL、2.88mol、3.0当量)、続いて4-ジメチルアミノピリジン(3.4g、0.048mol、0.05当量)を添加した。反応塊を5~10分間撹拌し、次いで、反応塊を10℃未満に維持しながらメタンスルホニルクロリド(120mL、2.4mol、2.5当量)をゆっくりと添加した。反応混合物を室温に加温し、次いで1.5~2.0時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を水(1.7L、10.0V)で希釈し、次いで室温で15分間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCM(1.7L、10.0V)で抽出した。合わせた有機層を10%ブライン溶液(340mL、2.0V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、生成物を粗固体として得た。固体を室温にてヘキサン(340mL、2.0V)で摩砕して、N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドを得、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2b: 室温のエタノール(1.7L、10.0V)中のN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(上記で調製した物質の全体)の撹拌溶液に、5%NaOH水溶液(1.19L、7.0V)をゆっくりと添加した[注記:滴下漏斗によるゆっくりとした添加が好ましい]。反応塊を同じ温度で3時間撹拌した。反応[TLC分析のための試料調製:反応溶液のアリコート(約1mL)を2.0N HCl水溶液で酸性化してpH2~3に到達させ、次いで混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をTLCにより分析した]の完了後、反応塊を0~5℃に冷却し、pHを10℃未満で2.0N HCl水溶液(約850mL、5.0V)の添加により2~3に調整した[注記:HClを添加すると沈殿が生じ、撹拌とともに固体が徐々に増加した]。反応混合物を室温に加温し、次いで1.5~2.0時間撹拌した。得られた固体を濾過により単離し、次いで水(340mL、2.0V)で洗浄し、続いてヘキサン(340mL、2.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤物質を熱風オーブン内にて50℃で6~7時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させて、乾燥生成物、N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(170.0g、75%)を黄色固体として得た。1H NMR (400MHz、CDCl3): δ 8.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.52 (bs, 1H), 7.24 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.04 (tt, J1 = 3.7 Hz, J2 = 7.9 Hz, 1H), 5.02 (td, J1 = 3.9 Hz, J2 = 14.3 Hz, 2H), 3.42 (s, 4H).
【0106】
ステップ3:N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0107】
【化50】
室温のDMF(1.6L、10.0V)中のN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(160.0g、0.45mol、1.0当量)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(67.6mL、0.5mol、1.1当量)の混合物に、炭酸カリウム(93.8g、0.59mol、1.3当量)を添加した。反応混合物を80~90℃に加熱し、同じ温度で3時間維持した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を氷冷水(4.8L、60.0V)に注ぎ入れた[注記:生成物が沈殿する際の凝集を回避するために、激しく撹拌しながらゆっくりとクエンチすることが好ましい]。得られた固体を濾過により単離し、水(480mL、3.0V)で洗浄し、次いで固体をヘキサン(320mL、2.0V)で洗浄した。真空濾過を1~2時間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。単離された固体を酢酸エチル(1.6L、10.0V)に溶解し、木炭を添加した(16.0g)。混合物を60~70℃に加熱し、次いでその温度で30~45分間撹拌した。混合物を熱い(40~50℃)うちにセライトのパッドに通して濾過し、次いでセライトパッドを酢酸エチル(800mL、5.0V)で抽出した。合わせた濾液を減圧下、50℃未満で濃縮乾固した。室温の得られた固体に、酢酸エチル(160mL、1.0V)を添加した。懸濁液を30分間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いでヘキサン(320mL、2.0V)で洗浄した。真空濾過を45~60分間維持することにより、残留水を固体から除去して、生成物であるN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(180.0g、収率92%)を黄色固体として得た。1H NMR (400MHz、CDCl3): δ 8.06 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.52 (bs, 1H), 7.27 - 7.21 (m, 4H), 6.77 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.01 (tt, J1 = 3.8 Hz, J2 = 7.9 Hz, 1H), 5.12 - 4.78 (m, 4H), 3.74 (s, 3H), 3.02 (s, 3H).
【0108】
ステップ4:N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0109】
【化51】
室温のEtOH(650mL、5.0V)及び水(780mL、6.0V)の混合物中の鉄粉(76.5g、1.37mol、5.0当量)の撹拌懸濁液に、塩化アンモニウム(118.0g、2.18mol、8.0当量)を添加した。混合物に、EtOH(520mL、4.0V)中のN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(130g、0.27mol、1.0当量)を添加した。反応混合物を60℃に加熱し、次いで2時間撹拌した。反応(インプロセスTLC/HPLCによりモニターした)の完了後、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(1.3L、10.0V)及び水(390mL、3.0V)で希釈した。混合物を15分間撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、次いでセライトパッドを酢酸エチル(650mL、5.0V)で抽出した。二相濾液を分配し、有機相を保存した一方、水層を酢酸エチル(650mL、5.0V)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1.3L、10V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮して、粗固体を得た。粗生成物にMTBE(650mL、5.0V)を添加し、懸濁液を室温で30分間撹拌した。固体を濾過により単離した。真空濾過を30~45分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤生成物を熱風オーブン(50℃)内にて2時間乾燥させて、表題化合物であるN-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(100.0g、収率70%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.21 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.52 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.01 (tt, J1 = 3.8 Hz, J2 = 7.7 Hz, 1H), 4.98-4.69 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 2.98 (s, 3H).
【0110】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドの調製
【0111】
【化52】
合成スキーム:
【0112】
【化53】
【0113】
ステップ1:N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミドの調製
【0114】
【化54】
室温のアセトニトリル(600mL、4.0V)中の4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(150.0g、0.54mol、1.0当量)の撹拌溶液に、ピリジン(600mL、4.0V)を添加し、続いて4-ジメチルアミノピリジン(30.0g、0.27mol、0.5当量)を添加した。反応塊を5~10分間撹拌し、次いでシクロプロピルスルホニルクロリド(114mL、1.08mol、2.0当量)を室温で添加した。反応混合物を50℃に加熱し、次いでその温度で3日間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を室温に冷却し、水(1.5L、10.0V)及び酢酸エチル(1.5L、10.0V)で希釈し、次いで室温で15分間撹拌した。有機層を分離し、水層をEtOAc(300mL、2.0V)で抽出した。合わせた有機層を1.0N HCl水溶液(600mL、4.0V)、続いて10%ブライン溶液(1.5L、10.0V)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミド(124.0g、61%)を粘性液体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.11 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.04 (tt, J1 = 3.8 Hz, J2 = 7.7 Hz, 1H), 5.05 (td, J1 = 3.8 Hz, J2 = 14.4 Hz, 2H), 3.06 - 3.00 (m, 1H), 1.65 - 1.42 (m, 2H), 1.19 - 1.13 (m, 2H).
【0115】
ステップ2:N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドの調製
【0116】
【化55】
室温のDMF(1.0L、10.0V)中のN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミド(100.0g、0.20mol、1.0当量)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(39.2mL、0.22mol、1.1当量)の混合物に、炭酸カリウム(128g、0.33mol、1.3当量)を添加した。反応混合物を80~90℃に加熱し、その温度で3時間維持した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を氷冷水(3.0L、30.0V)に注ぎ入れた[注記:生成物が沈殿する際の凝集を回避するために、激しく撹拌しながらゆっくりとクエンチすることが好ましい]。得られた固体を濾過により単離し、水(300mL、3.0V)で洗浄し、次いで固体をヘキサン(300mL、3.0V)で洗浄した。真空濾過を1~2時間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤固体を酢酸エチル(500mL、5.0V)に溶解し、木炭を添加した(10.0g)。混合物を60~70℃に加熱し、次いでその温度で30~45分間撹拌した。混合物を熱い(40~50℃)うちにセライトのパッドに通して濾過し、セライトパッドを酢酸エチル(500mL、5.0V)で抽出した。合わせた濾液を減圧下、50℃未満で濃縮乾固して、N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシ-ベンジル)シクロプロパンスルホンアミド(122.0g、収率92%)を黄色固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.05 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.26-7.22 (m, 3H), 6.73 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.98 (tt, J1 = 3.7 Hz, J2 = 7.8 Hz, 1H), 5.09-4.88 (m, 4H), 3.72 (s, 3H), 2.65-2.60 (m, 1H), 1.15-1.06 (m, 2H), 0.89 - 0.86 (m, 2H).
【0117】
ステップ3:N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドの調製
【0118】
【化56】
室温のTHF(1.2L、10.0V)及び水(2.4L、20.0V)の混合物中の亜鉛粉(156.0g、2.4mol、10.0当量)の撹拌懸濁液に、塩化アンモニウム(129.0g、2.40mol、10.0当量)を添加した。混合物に、THF(2.4L、20.0V)中のN-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド(120g、0.2mol、1.0当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(インプロセスTLC/HPLCによりモニターした)の完了後、混合物を酢酸エチル(1.2L、10.0V)及び水(360mL、3.0V)で希釈した。混合物を15分間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドを酢酸エチル(600mL、5.0V)で抽出した。二相濾液を分配し、有機相を保存した一方、水層を酢酸エチル(600mL、5.0V)で抽出した。合わせた有機層を10%ブライン溶液(1.2L、10V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いで真空中で濃縮して、粗固体を得た。粗生成物にMTBE(600mL、5.0V)を添加し、懸濁液を室温で30~45分間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで真空濾過を30~45分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤生成物を熱風オーブン(50℃)内にて2時間乾燥させて、生成物、N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド(81.0g、収率73%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400MHz、CDCl3): δ 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 1H) , 6.75 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.03 (tt, J1 = 3.7 Hz, J2 = 7.9 Hz, 1H), 4.80-4.95 (m, 4H), 3.74 (s, 3H), 2.67-2.61 (m, 1H), 1.14 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 0.96 (d, J = 2.3 Hz, 2H).
【0119】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0120】
【化57】
合成スキーム:
【0121】
【化58】
【0122】
ステップ1:4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-アミンの調製
【0123】
【化59】
10~15℃のDMF(500mL、10.0V)中の4-クロロ-7-ニトロ-1H-インダゾール-3-アミン(50g、0.23mol、1.0当量)の撹拌溶液に、反応塊を20℃未満に維持するのに十分な速度で炭酸セシウム(Cs2CO3)(153.3g、0.47mol、2.0当量)を添加した。混合物を5~10分間撹拌し、次いで10~15℃の撹拌混合物に、反応塊を20℃未満に維持するのに十分な速度で2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(60.18g、0.26mol、1.1当量)を添加した(注記:より良好な位置選択性を得るために、ゆっくりとした添加が好ましい)。反応塊を室温にゆっくりと加温し、次いで同じ温度で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を氷冷水(1.5L、30.0V)の添加によりクエンチし、得られた混合物を6~8時間撹拌しながら室温に加温した。固体を濾過により単離し、次いで水(150mL、3.0V)で洗浄した。湿潤固体をヘキサン(250mL、5.0V)で洗浄し、次いで真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤固体を熱風オーブン内にて50℃で7~8時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させた。単離された物質、4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-アミン(45.0g、収率60%)をさらに精製することなく次のステップで直接使用した。1H-NMR (400 MHz、CDCl3): δ 8.09 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 5.14 (q, J = 8.52 Hz, 2H), 4.77 (bs, H).
【0124】
ステップ2:N-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミドの調製
【0125】
【化60】
(ステップ2a): 0~5℃のDCM(200mL、10.0V)中の4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-アミン(20.0g、0.068mol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(29.0mL、0.204mol、3.0当量)を添加し、続いて4-ジメチルアミノピリジン(415mg、0.03mol、0.05当量)を添加した。反応塊を5~10分間撹拌し、次いで混合物に、反応塊を10℃未満に維持するのに十分な速度でメタンスルホニルクロリド(13.25mL、0.17mol、2.5当量)を添加した。反応混合物を12時間撹拌しながら室温に加温した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を水(200mL、10.0V)で希釈し、次いで室温で15分間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCM(200mL、10.0V)で抽出した。合わせた有機層を10%ブライン溶液(60mL、3.0V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗固体を得た。固体を室温にてヘキサン(60mL、3.0V)で摩砕して、中間体、N-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミドを得、これを次のステップで直接使用した。
(ステップ2b): 室温のエタノール(200mL、10.0V)中のN-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(上記で調製した物質の全体)の撹拌溶液に、5%NaOH水溶液(140mL、7.0V)をゆっくりと添加した[注記:滴下漏斗によるゆっくりとした添加が好ましい]。反応塊を同じ温度で2時間撹拌した。反応[TLC分析のための試料調製:反応溶液のアリコート(約1.0ml)を2.0N HCl水溶液の添加により酸性化してpH2~3に到達させ、次いで混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相をTLCにより分析した]の完了後、反応塊を0~5℃に冷却し、温度を10℃未満に維持しながらpHを2.0N HCl水溶液(100mL、5.0V)の添加により2~3に調整した[注記:HClを添加すると沈殿が生じ、撹拌とともに増加した]。反応混合物を室温に加温し、次いで1.5~2.0時間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで水(60mL、3.0V)で洗浄し、続いてヘキサン(60mL、3.0V)で洗浄した。真空濾過を60~90分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤物質を熱風オーブン内にて50℃で6~7時間(水分含有率が1.0%未満になるまで)乾燥させて、N-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(22.1g、87%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.19 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.56 (bs, 1H), 7.30 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 5.34 (q, J = 8.30 Hz, 2H), 3.46 (s, 3H).
【0126】
ステップ3:N-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0127】
【化61】
室温の(500mL、10.0V)中のN-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(50.0g、0.134mol、1.0当量)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(23.0g、0.147mol、1.1当量)の混合物に、炭酸カリウム(27.8g、0.201mol、1.5当量)を添加した。反応混合物を80~90℃に加熱し、その温度で3時間維持した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、混合物を氷冷水(2.0L、40.0V)に注ぎ入れた[注記:生成物が沈殿する際の凝集を回避するために、激しく撹拌しながらゆっくりとクエンチすることが好ましい]。得られた固体を濾過により単離し、水(150mL、3.0V)で洗浄し、次いで固体をヘキサン(150mL、3.0V)で洗浄した。真空濾過を1~2時間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。固体を酢酸エチル(500mL、10.0V)に溶解し、溶液に木炭(5.0g)を添加した。混合物を60~70℃に加熱し、次いでその温度で30~45分間撹拌した。混合物を熱い(40~50℃)うちにセライトのパッドに通して濾過し、セライトパッドを酢酸エチル(250mL、5.0V)で抽出した。合わせた濾液を減圧下、50℃未満で濃縮乾固した。固体を室温で酢酸エチル(50mL、1.0V)と合わせた。得られた懸濁液を30分間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いでヘキサン(100mL、2.0V)で洗浄した。真空濾過を45~60分間維持することにより、残留水を固体から除去して、N-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(56.0g、収率85%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.12 (d, J = 8.36 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.36 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 5.50-5.25 (m, 2H), 4.94-4.79 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.02 (s, 3H).
【0128】
ステップ4:N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドの調製
【0129】
【化62】
室温のTHF(500mL、10.0V)及び水(1.0L、20.0V)中の亜鉛粉(66.31g、1.01mol、10.0当量)の撹拌懸濁液に、塩化アンモニウム(54.78g、1.01mol、10.0当量)を添加した。混合物に、THF(1.0L、20.0V)中のN-(4-クロロ-7-ニトロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(50.0g、0.101mol、1.0当量)の溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(インプロセスTLC/HPLCによりモニターした)の完了後、混合物を酢酸エチル(1.0L、20.0V)及び水(250mL、5.0V)で希釈した。混合物を15分間撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、セライトパッドを酢酸エチル(250mL、5.0V)で抽出した。二相濾液を分配し、有機層を保存した一方、水層を酢酸エチル(500mL、10.0V)で抽出した。合わせた有機層を10%ブライン溶液(500mL、10.0V)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いで真空中で濃縮して、粗固体を得た。粗生成物にMTBE(250mL、5.0V)を添加し、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。固体を濾過により単離し、次いで真空濾過を30~45分間維持することにより、バルク残留水を固体から除去した。湿潤生成物を熱風オーブン(50℃)内にて2時間乾燥させて、表題生成物であるN-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(39.0g、収率83%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.25 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 7.80 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 6.66 (d, J = 7.84 Hz, 1H), 5.35-4.75 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.56 (bs, 2H), 2.98 (s, 3H).
【0130】
N-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミドの調製
スキーム:
【0131】
【化63】
ステップ1:
圧力バイアル内のピリジン(11.70mL)中の2-アミノ-6-(ベンジルオキシ)ニコチン酸(1.0g、4.09mmol)、(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン酸(1.234g、4.09mmol)、N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(1.821g、4.09mmol)及びホスホン酸ジフェニル(3.14mL、16.38mmol)の混合物を75℃で9時間加熱し、室温に冷却した。反応混合物をEtOAcで希釈し、次いで0.5 Mクエン酸水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残留物を、15 CVにわたってヘキサン中0~45%酢酸エチルで、次いで10CVで45%EtOAcを使用して、シリカゲル(330g RediSepカラム)上で精製した。所望の画分をプールし、濃縮して、淡黄色泡状固体(1.0g、26%)である、tert-ブチル(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(4つの立体異性体)を得た。ここで、tert-ブチルN-[(1S)-1-[(3P, 3P)-7-(ベンジルオキシ)-3-[4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-{N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド}インダゾール-7-イル]-4-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]カルバメートが主成分である。LC/MS: m/z=936.15 [M+1]+
【0132】
ステップ2:
TFA (1.646mL、21.36mmol)を、ジクロロメタン(5.3 ml)中のtert-ブチル(1-(7-(ベンジルオキシ)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(ステップ1からの生成物、1.0g、1.068mmol)の溶液に添加した。混合物を周囲温度で1時間撹拌した。得られた淡黄色溶液を真空中で濃縮した。得られた残留物を酢酸エチルに取り入れ、飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して黄色固体を得た。固体は、20CVにわたってヘキサン中10~100%酢酸エチルで、次いで5CVで100%酢酸エチルにて、最後に3CVで酢酸エチル中12.5%メタノールを使用するシリカゲルクロマトグラフィー(2つの80g RediSep Goldカラムを直列に接続)に供し、アトロプ異性体を分離した。2つのピークが所望の生成物塊(product mass)を含有しており、第1溶出の異性体(主)を収集して真空中で濃縮し、白色綿毛状固体(0.8g)を得た。この物質をさらに、Chiralpak IC (5ミクロン、30 mm×250mm)カラム(酢酸アンモニウムで前処理された)を使用して、n-ヘプタン:エタノール 60:40でイソクラティックに溶出するキラルHPLCに供した。主ピークの画分をプールし、濃縮して、N-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミドを単一の立体異性体の白色固体(410mg)として得た。LC/MS: m/z=746.05 [M+1]+
【0133】
【化64】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
テトラヒドロフラン(2mL)中のN-[(6P)-7-{2-[(1S)-1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3H,4H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-3-イル}-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]メタンスルホンアミド(0.20g、0.268mmol)の撹拌溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド (0.5mL)、2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸 (0.071g、0.268mmol)、HATU(0.102g、0.268mmol)及びDIPEA(0.117mL、0.670mmol)を添加した。反応混合物は室温で1時間撹拌し、次いで混合物を直接、20CVにわたってヘキサン中10~100%酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g RediSepカラム)に供した。所望の画分をプールし、濃縮してN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド (0.27g、収率100%)を淡黄色固体として得た。LC/MS: m/z=992.10 [M+1]+
【0134】
[実施例13]
【0135】
【化65】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((3,3-ジメチルペンチル)オキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート (0.019mL、0.096mmol)の溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.03g、0.032mmol)、3,3-ジメチルペンタン-1-オール(0.011g、0.096mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.027g、0.102mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μl、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗生成物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄した。有機層を濃縮し、次いで次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=66 最終%B=86。勾配時間=8分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を66%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((3,3-ジメチルペンチル)オキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0056g、6.08μmol、収率19%)を得た。1H NMR(500 MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.45 - 8.52 (m, 1 H), 7.26 - 7.32 (m, 1 H), 7.16 - 7.23 (m, 1 H), 7.00 - 7.08 (m, 1 H), 6.54 - 6.84 (m, 4 H), 4.82 - 4.87 (m, 1 H), 4.51 - 4.65 (m, 4 H), 3.59 - 3.63 (m, 3 H), 3.44 - 3.51 (m, 1 H), 3.21 - 3.24 (m, 3 H), 3.08 - 3.17 (m, 1 H), 2.39 - 2.48 (m, 2 H), 1.80 - 1.86 (m, 2 H), 1.35 - 1.46 (m, 3 H), 1.00 - 1.04 (m, 7 H), 0.94 - 0.97 (m, 3 H)。LC/MS 保持時間=1.64分; m/z=920.3 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0136】
[実施例14]
【0137】
【化66】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(3,3-ジメチルブトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF (0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.030mL、0.151mmol)溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.05g、0.050mmol)、3,3-ジメチルブタン-1-オール(0.015g、0.151mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.042g、0.161mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(0.013mL、0.151mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=64.3 最終%B=84.3。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を64.3%Bで装填し、(N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(3,3-ジメチルブトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0113g、0.012mmol、収率23%)を得た。1H NMR (400 MHz、溶媒(Solvent)) δ ppm 8.43 - 8.50 (m, 1 H), 7.36 - 7.40 (m, 1 H), 7.26 - 7.31 (m, 1 H), 7.02 - 7.07 (m, 1 H), 6.54 - 6.84 (m, 4 H), 5.89 - 6.16 (m, 1 H), 4.73 - 4.79 (m, 1 H), 4.59 - 4.71 (m, 4 H), 4.31 - 4.43 (m, 1 H), 3.90 - 4.02 (m, 1 H), 3.39 - 3.45 (m, 1 H), 3.25 - 3.27 (m, 3 H), 3.07 - 3.13 (m, 1 H), 2.40 - 2.47 (m, 2 H), 1.83 - 1.88 (m, 2 H), 1.34 - 1.40 (m, 1 H), 1.07 - 1.09 (m, 9 H), 1.00 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.62分; m/z=956.4 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30 mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲: 150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0138】
[実施例16]
【0139】
【化67】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((R)-1-シクロペンチルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.022 ml、0.111mmol)の溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.035g、0.037mmol)、(S)-1-シクロペンチルエタン-1-オール(0.013g、0.111mmol)、及びトリフェニルホスフィン(0.031g、0.119mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(9.89μL、0.111mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=64.6 最終%B=84.6。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を65%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((S)-1-シクロペンチルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0036g、3.72μmol、収率10.03%)を得た。LC/MS 保持時間=1.60分; m/z=918.4 [M+H]+カラム:カラム: Acquity BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲: 150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0140】
[実施例18]
【0141】
【化68】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(2-(チアゾール-2-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.026g、0.127mmol) の溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.04g、0.042mmol)、2-(チアゾール-2-イル)エタン-1-オール(0.016g、0.127mmol)、及びトリフェニルホスフィン(0.036g、0.136mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(0.011mL、0.127mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を次の条件を使用する分取HPLC:カラムにより精製した:Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=49.7 最終%B=69.7。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を30%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(2-(チアゾール-2-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0077g、8.25μmol、収率19%)を得た。1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.46 - 8.55 (m, 1 H), 7.75 - 7.79 (m, 1 H), 7.53 - 7.57 (m, 1 H), 7.29 - 7.33 (m, 1 H), 7.18 - 7.24 (m, 1 H), 7.04 - 7.09 (m, 1 H), 6.54 - 6.83 (m, 4 H), 4.92 - 4.97 (m, 3 H), 4.52 - 4.64 (m, 2 H), 3.64 - 3.70 (m, 2 H), 3.58 - 3.63 (m, 3 H), 3.43 - 3.51 (m, 1 H), 3.22 - 3.26 (m, 3 H), 3.08 - 3.16 (m, 1 H), 2.37 - 2.50 (m, 2 H), 1.32 - 1.41 (m, 1 H), 0.97 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.66分; m/z=933.4 [M+H]+ (カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、2.1×50mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=1mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=2.1分、次いで95%Bで0.3分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。
【0142】
[実施例19]
【0143】
【化69】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((4,4-ジメチルペンチル)オキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.019mL、0.096mmol)の溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.03g、0.032mmol)、4,4-ジメチルペンタン-1-オール (0.011g、0.096mmol)、及びトリフェニルホスフィン(0.027g、0.102mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μL、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100 mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=66 最終%B=86。勾配時間=8分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を66%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((4,4-ジメチルペンチル)オキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0061g、6.63μmol、収率21%)を得た。1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.44 - 8.50 (m, 1 H), 7.26 - 7.33 (m, 1 H), 7.17 - 7.22 (m, 1 H), 7.02 - 7.10 (m, 1 H), 6.54 - 6.83 (m, 4 H), 4.84 - 4.87 (m, 1 H), 4.50 - 4.63 (m, 4 H), 3.58 - 3.64 (m, 3 H), 3.45 - 3.52 (m, 1 H), 3.21 - 3.25 (m, 3 H), 3.09 - 3.16 (m, 1 H), 2.39 - 2.48 (m, 2 H), 1.84 - 1.93 (m, 2 H), 1.40 - 1.47 (m, 2 H), 1.35 - 1.39 (m, 1 H), 0.97 - 1.04 (m, 10 H)。LC/MS 保持時間=1.66分; m/z=920.3 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30 mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0144】
[実施例20]
【0145】
【化70】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(3-(メチルスルホニル)プロポキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート (0.019mL、0.096mmol)の溶液を、THF(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.03g、0.032mmol)、3-(メチルスルホニル)プロパン-1-オール (0.013g、0.096mmol)、及びトリフェニルホスフィン(0.027g、0.102mmol)の溶液に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18を時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μL、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=46 最終%B=64。勾配時間=8分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を46%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(3-(メチルスルホニル)プロポキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.004g、4.03μmol、収率13%)を得た。1H NMR (500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.48 - 8.53 (m, 1 H), 7.29 - 7.34 (m, 1 H), 7.19 - 7.24 (m, 1 H), 7.08 - 7.13 (m, 1 H), 6.56 - 6.83 (m, 4 H), 4.84 - 4.86 (m, 1 H), 4.69 - 4.78 (m, 2 H), 4.50 - 4.62 (m, 2 H), 3.60 - 3.64 (m, 3 H), 3.38 - 3.51 (m, 3 H), 3.23 - 3.27 (m, 3 H), 3.10 - 3.16 (m, 1 H), 3.03 - 3.08 (m, 3 H), 2.38 - 2.48 (m, 4 H), 1.36 - 1.40 (m, 1 H), 0.99 - 1.03 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.26分; m/z=942.2 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30 mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0146】
[実施例22]
【0147】
【化71】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.024mL、0.121mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(THF)(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.04g、0.040mmol)、2-シクロプロピルエタン-1-オール(10.42mg、0.121mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.034g、0.129mmol)の混合物に室温で滴下添加した。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μL、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液1を時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=59.4 最終%B=79.4。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を59.4%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0041g、4.14μmol、収率10%)を得た。1H NMR(500 MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.42 - 8.53 (m, 1 H) 7.21 - 7.40 (m, 2 H) 7.00 - 7.13 (m, 1 H) 6.55 - 6.83 (m, 4 H) 5.88 - 6.18 (m, 1 H) 5.50 - 5.71 (m, 2 H) 4.53 - 4.79 (m, 5 H) 4.30 - 4.42 (m, 1 H) 3.87 - 4.00 (m, 1 H) 3.39 - 3.45 (m, 1 H) 3.23 - 3.26 (m, 3 H) 3.06 - 3.13 (m, 1 H) 2.55 - 2.62 (m, 1 H) 2.40 - 2.47 (m, 2 H) 1.70 - 1.74 (m, 3 H) 1.35 - 1.39 (m, 2 H) 0.99 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.40分; m/z=932.2 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0148】
[実施例23]
【0149】
【化72】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((S)-1-シクロペンチルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.022 ml、0.111mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(THF)(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.035g、0.037mmol)、(S)-1-シクロペンチルエタン-1-オール(0.013g、0.111mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.031g、0.119mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μL、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=64.5 最終%B=84.5。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を64.5%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((S)-1-シクロペンチルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.0022g、2.276μmol、収率6%)を得た。LC/MS 保持時間=1.60分; m/z=918.4 [M+H]+カラム:カラム: Acquity BEH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0150】
[実施例24]
【0151】
【化73】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.2mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(0.023mL、0.115mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(THF)(0.8mL)中のN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.036g、0.038mmol)、2-シクロプロピルエタン-1-オール(9.87mg、0.115mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.032g、0.122mmol)の混合物に周囲温度で滴下添加した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物をDCM(0.5mL)及びTFA(0.25mL)に取り入れた。トリフル酸(8.48μL、0.096mmol)を添加した。得られた紫色溶液を1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗残留物を酢酸エチル(1.5mL)に取り入れ、飽和NaHCO3水溶液(1mL)で洗浄して、真空中で濃縮した。粗生成物を、次の条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム: Zorbax Eclipse Plus C18、21.2×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。開始%B=59 最終%B=79。勾配時間=7分、次いで98%Bで2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。試料を30%Bで装填し、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド (0.0067g、7.53μmol、収率20%)を得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.25 - 8.32 (m, 1 H) 7.06 - 7.14 (m, 1 H) 6.97 - 7.05 (m, 1 H) 6.82 - 6.88 (m, 1 H) 6.35 - 6.64 (m, 4 H) 4.64 - 4.67 (m, 2 H) 4.35 - 4.48 (m, 4 H) 3.39 - 3.45 (m, 3 H) 3.26 - 3.30 (m, 1 H) 3.02 - 3.06 (m, 3 H) 2.89 - 2.96 (m, 1 H) 2.19 - 2.27 (m, 2 H) 1.58 - 1.64 (m, 1 H) 1.50 - 1.54 (m, 1 H) 1.10 - 1.23 (m, 2 H) 0.69 - 0.86 (m, 2 H) 0.31 - 0.39 (m, 1 H) -0.03 - 0.03 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.50分; m/z=890.3 [M+H]+カラム: Acquity BEH C18、2.1×30 mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸。流速=0.8mL/分。開始%B=5。最終%B=95。勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド。波長=215及び254nm。ESI+範囲:150~1500ダルトン。システム: Agilent 1290 Infinity II。
【0152】
[実施例25]
【0153】
【化74】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-イソブトキシエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、2-イソブトキシエタン-1-オール(20mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム=Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル; 流速=40mL/分; 勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/25, 1/25, 1.01/58, 7/78, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-イソブトキシエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.45 - 8.52 (m, 1 H) 7.26 (br d, J=1.49 Hz, 1 H) 7.18 (d, J=7.45 Hz, 1 H) 7.07 (d, J=8.64 Hz, 1 H) 6.54 - 6.82 (m, 4 H) 4.82 (br s, 1 H) 4.67 - 4.73 (m, 2 H) 4.50 - 4.61 (m, 2 H) 3.85 - 3.91 (m, 2 H) 3.58 (s, 3 H) 3.45 (dd, J=13.86, 4.92 Hz, 1 H) 3.33 (d, J=6.56 Hz, 2 H) 3.21 (s, 3 H) 3.11 (br d, J=9.54 Hz, 1 H) 2.37 - 2.46 (m, 2 H) 1.88 (dt, J=13.41, 6.71 Hz, 1 H) 1.35 (qd, J=6.90, 1.34 Hz, 1 H) 0.97 - 1.03 (m, 1 H) 0.93 (d, J=6.85 Hz, 6 H)。LC/MS 保持時間=1.558分; m/z=922.4 [M+H]+ 次のLC/MS方法を使用:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0154】
[実施例26]
【0155】
【化75】
N-((S)-1-(7-(ベンジルオキシ)-(3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、ベンジルアルコール(19mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム: Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/30, 1/30, 1.01/57.5, 7/77.5, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-(7-(ベンジルオキシ)-(3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.43 - 8.59 (m, 1 H) 7.09 - 7.58 (m, 8 H) 6.54 - 6.83 (m, 4 H) 5.62 - 5.69 (m, 2 H) 4.83 - 4.84 (m, 1 H) 4.49 - 4.64 (m, 2 H) 3.60 - 3.67 (m, 3 H) 3.45 - 3.52 (m, 1 H) 3.25 - 3.26 (m, 3 H) 3.10 - 3.16 (m, 1 H) 2.40 - 2.48 (m, 2 H) 1.34 - 1.40 (m, 1 H) 0.98 - 1.05 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.537分; m/z=912.2 [M+H]+ 次のLC/MS方法を使用:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0156】
[実施例27]
【0157】
【化76】
N-((S)-1-(7-(2-ブトキシエトキシ)-(3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート (「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、2-ブトキシエタン-1-オール(21mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム=Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル; 流速=40mL/分; 勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/30, 1/30, 1.01/57.6, 7/77.6, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-(7-(2-ブトキシエトキシ)-(3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.43 - 8.52 (m, 1 H) 7.04 - 7.32 (m, 3 H) 6.53 - 6.82 (m, 4 H) 4.83 - 4.84 (m, 1 H) 4.65 - 4.73 (m, 2 H) 4.48 - 4.61 (m, 2 H) 3.84 - 3.92 (m, 2 H) 3.56 - 3.64 (m, 5 H) 3.43 - 3.48 (m, 1 H) 3.20 (s, 3 H) 3.10 (dd, J=14.16, 9.39 Hz, 1 H) 2.38 - 2.45 (m, 2 H) 1.56 - 1.63 (m, 2 H) 1.32 - 1.45 (m, 3 H) 0.97 - 1.01 (m, 1 H) 0.94 (t, J=7.45 Hz, 3 H)。LC/MS 保持時間=1.545分; m/z=922.4 [M+H]+ 次のLC/MS方法を使用:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0158】
[実施例28]
【0159】
【化77】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(オキサゾール-2-イルメトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(「DIAD」、0.034ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、オキサゾール-2-イルメタノール(17mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム: Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/20, 1/20, 1.01/47.4, 7/67.4, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(オキサゾール-2-イルメトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.52 - 8.60 (m, 1 H) 7.99 - 8.04 (m, 1 H) 7.14 - 7.34 (m, 4 H) 6.54 - 6.83 (m, 4 H) 5.72 - 5.78 (m, 2 H) 4.84 - 4.87 (m, 1 H) 4.48 - 4.62 (m, 2 H) 3.60 - 3.64 (m, 3 H) 3.44 - 3.49 (m, 1 H) 3.23 - 3.26 (m, 3 H) 3.08 - 3.15 (m, 1 H) 2.40 - 2.47 (m, 2 H) 1.34 - 1.40 (m, 1 H) 0.99 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.351分; m/z=903.2 [M+H]+ 次のLC/MS方法を使用:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0160】
[実施例29]
【0161】
【化78】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロポキシエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル (E)-ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、2-シクロプロポキシエタン-1-オール(18mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム: Waters XSelect CSH C18、19×100 mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/30, 1/30, 1.01/48.9, 7/68.9, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-(2-シクロプロポキシエトキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.52 - 8.60 (m, 1 H) 7.99 - 8.04 (m, 1 H) 7.14 - 7.34 (m, 4 H) 6.54 - 6.83 (m, 4 H) 5.72 - 5.78 (m, 2 H) 4.84 - 4.87 (m, 1 H) 4.48 - 4.62 (m, 2 H) 3.60 - 3.64 (m, 3 H) 3.44 - 3.49 (m, 1 H) 3.23 - 3.26 (m, 3 H) 3.08 - 3.15 (m, 1 H) 2.40 - 2.47 (m, 2 H) 1.34 - 1.40 (m, 1 H) 0.99 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.444分; m/z=906.3 [M+H]+ 次のLC/MS方法を使用:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0162】
[実施例30]
【0163】
【化79】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(ピリジン-2-イルメトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、ピリジン-2-イルメタノール(19mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム: Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/25, 1/25, 1.01/44.5, 7/64.5, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-4-オキソ-7-(ピリジン-2-イルメトキシ)-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.51 - 8.62 (m, 2 H) 7.93 (d, J=1.79 Hz, 1 H) 7.66 (d, J=7.75 Hz, 1 H) 7.17 - 7.48 (m, 4 H) 6.52 - 6.86 (m, 4 H) 5.69 - 5.80 (m, 2 H) 4.83 - 4.86 (m, 1 H) 4.47 - 4.62 (m, 2 H) 3.62 (s, 3 H) 3.42 - 3.50 (m, 1 H) 3.24 (s, 3 H) 3.06 - 3.15 (m, 1 H) 2.38 - 2.47 (m, 2 H) 1.34 - 1.40 (m, 1 H) 0.98 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.332分; m/z=913.2 [M+H]+ ; LC/MS方法:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0164】
[実施例31]
【0165】
【化80】
N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((R)-2-メトキシプロポキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
THF(0.1mL)中のジイソプロピル(E)ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート (「DIAD」、0.034 ml、0.174mmol)の溶液を、N-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(N-(メチルスルホニル)アセトアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド(0.050g、0.058mmol)、(R)-2-メトキシプロパン-1-オール(16mg、0.174mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.049g、0.185mmol)の混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。その溶液にメタノール中アンモニア(2M、1mL)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルターを通して濾過し、次いで次の条件を使用する分取HPLC精製に供した:カラム: Waters XSelect CSH C18、19×100mm、5μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸。溶媒B=アセトニトリル。流速=40mL/分。勾配プロファイル[時間(分)/%B]=0/30, 1/30, 1.01/47.5, 7/67.5, 7.01/98, 9/98。この精製によりN-((S)-1-((3P)-3-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-7-((R)-2-メトキシプロポキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミドを得た。1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ ppm 8.46 - 8.53 (m, 1 H) 7.28 - 7.33 (m, 1 H) 7.20 - 7.24 (m, 1 H) 7.07 - 7.13 (m, 1 H) 6.56 - 6.83 (m, 4 H) 4.84 - 4.86 (m, 1 H) 4.48 - 4.63 (m, 4 H) 3.84 - 3.92 (m, 1 H) 3.60 - 3.64 (m, 3 H) 3.44 - 3.51 (m, 4 H) 3.23 - 3.26 (m, 3 H) 3.09 - 3.16 (m, 1 H) 2.40 - 2.48 (m, 2 H) 1.35 - 1.41 (m, 1 H) 1.32 - 1.34 (m, 3 H) 1.00 - 1.04 (m, 1 H)。LC/MS 保持時間=1.38分; m/z=894.3 [M+H]+ ; LC/MS方法:カラム=Acquity CSH C18、2.1×30mm、1.7μm粒子; 溶媒A=100%水中0.1%ギ酸; 溶媒B=100%アセトニトリル中0.1%ギ酸; 流速=0.8mL/分; 開始%B=5; 最終%B=95; 勾配時間=1.7分、次いで95%Bで0.2分ホールド; 波長=215及び254nm; ESI+範囲:150~1500ダルトン; システム=Agilent 1290 Infinity II。
【0166】
IUPAC化学名:
各実施例のIUPAC化学名を以下に列挙する。この際、これらの名称は、一般のソフトウェア、ツール、例えばChemDraw又はJChemにより認識されない。したがって、上記実施例セクション全体にわたって使用される化学名は、ChemDrawを用いて生成され、正確なP/M指定を付された。上述の化学名は、P/M命名法、例えば「(3P)-」を除去した後にChemDrawを使用して化学構造に変換することができる。
【0167】
【表1】
【0168】
生物学的方法
HIV細胞培養アッセイ- MT-2細胞、293T細胞及びNL4-3ウイルスのプロウイルスDNAクローンを、アメリカ国立衛生研究所、AIDS研究及び標準試薬プログラム(NIH AIDS Research and Reference Reagent Program)から入手した。MT-2細胞を、10%の熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、100μg/mlのペニシリンG及び最大100単位/mLのストレプトマイシンを補充したRPMI1640培地中で増殖させた。293T細胞を、10%の熱不活性化FBS、100μg/mLのペニシリンG及び100μg/mLのストレプトマイシンを補充したDMEM培地中で増殖させた。nef遺伝子の一部分をウミシイタケルシフェラーゼ(Renilla luciferase)遺伝子に置き換えた組換えNL4-3プロウイルスクローンを使用して、これらの研究において使用される参照ウイルスを作製した。組換えウイルスを、Mirus Bio LLC(Madison、WI)から入手したTransit-293トランスフェクション試薬を使用して、293T細胞への組換えNL4-3プロウイルスクローンのトランスフェクションにより調製した。2~3日後に上清を回収し、ルシフェラーゼ酵素活性を測定することによりルシフェラーゼ酵素活性をマーカーとして使用して、存在するウイルスの量をMT-2細胞において力価測定した。ルシフェラーゼは、Promega(Madison、WI)から入手したEnduRen Live Cell Substrateを使用して定量化した。化合物の系列希釈の存在下で組換えウイルスに4~5日間感染させたMT-2細胞におけるルシフェラーゼ活性を測定することにより、組換えウイルスに対する化合物の抗ウイルス活性を定量化した。
【0169】
50%有効濃度(EC50)を、(Fa)=1/[1+(ED50/薬物濃度)m]であるメジアン効果式(median effect equation)の指数形式を使用することにより算出した(Johnson VA, Byington RT. Infectivity Assay. In Techniques in HIV Research. ed. Aldovini A, Walker BD. 71-76. New York: Stockton Press.1990)。
【0170】
化合物細胞毒性及び対応するCC50値は、非感染細胞を使用したこと以外は抗ウイルスアッセイに記載のプロトコールと同じプロトコールを使用して決定した。細胞毒性は、XTT(2,3-ビス[2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル]-2H-テトラゾリウム-5-カルボキシアニリド分子内塩)に基づく比色アッセイ(Sigma-Aldrich、St Louis、Mo)を使用することにより、非感染MT-2細胞において4日目に評価した。
【0171】
【表2】
【0172】
本開示は、前述の例示的な実施例に限定されるものではなく、実施例は全ての点で例示的なものであって制限的なものではないと考えられるべきであり、したがって、前述の実施例ではなく添付の特許請求の範囲を参照し、特許請求の範囲の意味及び同等性の範囲内に入る全ての変更が包含されることが意図されている。
本発明は、例えば以下の実施形態を包含する:
[実施形態1]式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩:
【化81】
[式中、
R 0 、R 1 及びR 2 は各々独立に、水素、Cl、F、-OMe、-CN、-C 1 ~C 3 アルキル又は-C 3 ~C 5 シクロアルキルであり、ここで、-C 1 ~C 3 アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、G 2 は水素、6員アリール、5~6員ヘテロアリール、-C 6 ~C 8 アルキル、-C 3 ~C 7 シクロアルキル、又は-C 1 ~C 3 アルキルであり、ここで、-C 1 ~C 3 アルキルはG 5 で置換されており、
G 3 は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC 1 ~C 3 アルキル又はOPhであり、
G 4 は水素、メチル、フルオロ、クロロ、フェニル、OC 1 ~C 3 アルキル又はOPhであり、
G 5 は-OG 6 、-C 3 ~C 7 シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G 7 )(G 8 )、C(O)OH、-SO 2 (G 7 )、-N(G 7 )(G 8 )、-SO 2 -モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【化82】
のうちの1つであり、
G 6 は-C 1 ~C 6 アルキル、-C 3 ~C 7 シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環であり、
G 7 は-C 1 ~C 6 アルキル又は-C 3 ~C 6 シクロアルキルであり、
G 8 は-C 1 ~C 6 アルキル又は-C 3 ~C 6 シクロアルキルであり、
R 3 は水素、Cl又はFであり、
R 4 は水素、-C 1 ~C 3 アルキル又はシクロプロピルであり、ここで、シクロプロピル又は-C 1 ~C 3 シクロアルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されてもよく、
R 5 は-C 1 ~C 6 アルキル、-C 3 ~C 6 シクロアルキル又はN(G 7 )(G 8 )であり、
Wは
【化83】
から選択され、
ここで、R 6 は、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである]。
[実施形態2]R 0 、R 1 及びR 2 の位置が
【化84】
であり、R 0 、R 1 及びR 2 は各々独立に、水素、Cl、F、-OCH 3 、-CN又は-CH 3 から選択され、但し、置換基Cl、-OMe及び-CH 3 は2回を超えて使用されなくてもよく、置換基-CNは1回を超えて使用されなくてもよい、実施形態1に記載の化合物又は塩。
[実施形態3]G 3 及びG 4 が独立に、水素、メチル、フルオロ、クロロ又はOC 1 ~C 2 アルキルから選択され、但し、G 3 及びG 4 の少なくとも1つは水素でなければならない、実施形態1又は2に記載の化合物又は塩。
[実施形態4]R 3 が水素、Cl、又はFであり、
R 4 が水素、C 1 ~C 3 アルキル又はシクロプロピルであり、ここで、C 1 ~C 3 アルキルは1~3個のフッ素で場合により置換されており、シクロプロピルは1~2個のフッ素で場合により置換されており、R 5 はC 1 ~C 3 アルキル又はC 3 ~C 4 シクロアルキルである、実施形態1から3のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態5]Wが
【化85】
である、実施形態1から4のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態6]Wが
【化86】
である、実施形態1から4のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態7]Wが
【化87】
のうちの1つであり、
ここで、R 6 が、1個のフッ素で場合により置換されているメチルであり、R 7 が、1~3個のフッ素で場合により置換されているメチルである、実施形態1から4のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態8]G 2 が水素、-C 6 ~C 8 アルキル又は-C 1 ~C 3 アルキルであり、ここで、-C 1 ~C 3 アルキルはG 5 で置換されており、
G 5 が-OG 6 、-C 3 ~C 6 シクロアルキル、6員アリール、5員ヘテロアリール、4~7員複素環、-C(O)N(G 7 )(G 8 )、-SO 2 (G 7 )、-N(G 7 )(G 8 )、-SO 2 -モルホリン、C(O)-モルホリン又は
【化88】
のうちの1つであり、
G 7 が-C 1 ~C 3 アルキル又は-C 3 ~C 6 シクロアルキルであり、かつ
G 8 が-C 1 ~C 3 アルキル又は-C 3 ~C 6 シクロアルキルである、実施形態1から7のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態9]G 2
【化89】
のうちの1つである、実施形態1から7のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態10]R 0 、R 1 及びR 2 の位置が
【化90】
であり、R 0 、R 1 及びR 2 は各々独立に、水素、F、Cl又は-CH 3 から選択され、但し、R 0 、R 1 及びR 2 基の少なくとも1つが水素である、実施形態1から9のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態11]R 0 がフッ素であり、R 1 がフッ素であり、かつR 2 が水素である、実施形態10に記載の化合物又は塩。
[実施形態12]R 3 がクロリドであり、R 4 がメチル、2,2-ジフルオロエチル又は2,2,2-トリフルオロエチルであり、かつR 5 がメチル又はシクロプロピルである、実施形態1から11のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態13]
【化91】
に示される立体化学を有する、実施形態1から12のいずれかに記載の化合物又は塩。
[実施形態14]
【化92】
に示される立体化学を有する、実施形態13に記載の化合物又は塩。
[実施形態15]
【化93】
及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物又は塩。
[実施形態16]
【化94】
及びその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物又は塩。
[実施形態17]実施形態1から16のいずれかに記載の化合物又は塩を含む、医薬組成物。
[実施形態18]薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤をさらに含む、実施形態17に記載の組成物。
[実施形態19]実施形態13又は14に記載の組成物を患者に投与することを含む、HIV感染を処置する方法。
[実施形態20]前記投与が経口である、実施形態19に記載の方法。
[実施形態21]前記投与が、筋肉内注射により投与することを含む、実施形態19に記載の方法。
[実施形態22]前記投与が、皮下注射により投与することを含む、実施形態19に記載の方法。
[実施形態23]AIDS又はHIV感染の処置に使用される少なくとも1つの他の薬剤の投与をさらに含む、実施形態19に記載の方法。
[実施形態24]前記他の薬剤が、ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV融合阻害剤、HIV付着阻害剤、CCR5阻害剤、CXCR4阻害剤、HIV出芽又は成熟阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択される、実施形態23に記載の方法。
[実施形態25]前記少なくとも1つの他の薬剤が、FTC、イバリズマブ、PRO-140、ドルテグラビル、カボテグラビル、ホステムサビル、アバカビル、ラミブジン、ホサムプレナビル、リルピビリン、アタザナビル、ダルナビル、MK-8718、MK-8591、テノホビルアラフェナミド(tenofovir alfenamide)及びビクテグラビルからなる群から選択される、実施形態24に記載の方法。
[実施形態26]治療において使用するための、実施形態1から16のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[実施形態27]HIV感染の処置において使用するための、実施形態1から16のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[実施形態28]HIV感染の処置のための医薬の製造において使用するための、実施形態1から16のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。