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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】患者のために創傷製品を選択する方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20240209BHJP
   A61F 13/00 20240101ALI20240209BHJP
【FI】
G16H20/10
A61F13/00 305
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2021534159
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 SE2019051301
(87)【国際公開番号】W WO2020130918
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-08
(31)【優先権主張番号】1851607-0
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】507226709
【氏名又は名称】メンリッケ・ヘルス・ケア・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ヨーン ボバリ
(72)【発明者】
【氏名】アナンド チャンダラナ
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-281270(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1704961(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0053073(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
A61F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者のために少なくとも1つの創傷製品を選択するためにデータベースと通信状態で配設された制御ユニットによって行なわれ、コンピュータに実装される方法であって、
- 前記制御ユニットにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するステップであって、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示する、ステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて、所望の機能的創傷製品特性を決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択するステップと、
- 前記制御ユニットから、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するステップと、を有する方法。
【請求項2】
前記複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択する前記ステップが、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするがオーバーマッチングしないステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記現在の第1のデータコレクションが、創傷のサイズ、組織組成、滲出液の量および創傷の位置のうちの少なくとも1つに関する情報を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
- 前記制御ユニットを用いて、現在の治癒軌跡を決定するために創傷の前記現在の第1のデータコレクションおよび先に記憶された創傷データコレクションのモデリングを行なうステップをさらに有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された現在の治癒軌跡に基づいて決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記先に記憶された創傷データコレクションが前記データベースから獲得される、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、先に決定された治癒軌跡を獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記現在の治癒軌跡と前記先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第1の軌跡差を決定するステップと、をさらに有する、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された第1の軌跡差に基づいて決定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の軌跡差が予め定められた閾値よりも大きいか否かを決定するステップをさらに有する、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
- 前記決定された第1の軌跡差が前記予め定められた閾値よりも大きい場合、アラートを形成するステップをさらに有する、請求項に記載の方法。
【請求項11】
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、所望の治癒軌跡を獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記現在の治癒軌跡と前記先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第2の軌跡差を決定するステップと、をさらに有する、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された第2の軌跡差に基づいて決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記現在の第1のデータコレクションが、患者の創傷の一部域の画像および映像シーケンスのうちの少なくとも1つを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記映像シーケンスが、患者の創傷の3次元(3D)モデリングを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
創傷の前記現在の第1のデータコレクションおよび前記先に記憶された創傷データコレクションのモデリングが、機械学習プロセスを適用するステップを有する、請求項4~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記機械学習プロセスが、教師なし機械学習プロセスである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記機械学習プロセスが、教師あり機械学習プロセスである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記機械学習プロセスが、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)またはリカレントニューラルネットワーク(RNN)に基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記所望の機能的創傷製品特性を決定するステップが、さらに、患者の地理的場所に基づく、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
患者が、複数の患者カテゴリのうちの少なくとも1つに属するように選択され、前記所望の機能的創傷製品特性を決定するステップが、さらに、患者についての前記選択されたカテゴリに基づく、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記決定された第1の軌跡差が前記予め定められた閾値よりも大きい場合、前記方法が、さらに、
- 創傷の前記現在の第1のデータコレクションを有するように前記データベースを更新するステップを有する、請求項に記載の方法。
【請求項22】
患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応され、
- データベースと通信状態で配設されたサーバと、
- 前記サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有するコンピュータシステムであって、
- 前記サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定し、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定し、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得し、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定し、
- 前記サーバを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択し、
- 前記サーバから前記クライアントデバイスに、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供し、
- 前記クライアントデバイスにおいて、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を表示する、ように適応されたコンピュータシステム。
【請求項23】
患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応されたコンピュータシステムを動作させるためのコンピュータプログラム手段を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトであって、
前記コンピュータシステムは、
- データベースと通信状態で配設されたサーバと、
- 前記サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有し、
前記コンピュータプログラムプロダクトは、
- 前記サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するためのコードであって、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示するコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択するためのコードと、
- 前記サーバから前記クライアントデバイスに、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するためのコードと、
- 前記クライアントデバイスにおいて、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する前記情報を表示するためのコードと、を有するコンピュータプログラムプロダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、例えば患者の創傷(wound)について決定された治癒軌跡(healing trajectory)を考慮に入れるように適応された、患者のために創傷製品(wound product)を適応的に選択するコンピュータに実装される方法に関する。本開示は、その上(also)、対応するコンピュータシステムおよびコンピュータプログラムプロダクトにも関する。
【背景技術】
【0002】
患者の創傷を治療する場合の従来のアプローチは、例えば医師などの介護者(caregiver)が個人的な経験、ガイドラインおよび最良の実践方法を用いて最も好適な創傷製品を選択することである。当該創傷製品には、例えば、創傷においてまたは創傷に関連して使用すべき創傷用包帯剤(dressing)および/または外用薬(topical applicant)が含まれ得る。医師は、高い知識基盤を有するものの、彼らも人間であり、時としてその分野における最近の動向を承知していない可能性があり、治癒がどのように経過するかを認識していないかまたは患者について関連する医学情報を知らない可能性がある。このことは、いくつかの状況において、主観的判断を結果としてもたらし、当該判断自体が、創傷の治療を不必要に長期化させかつ/または治癒速度の低下を導きかねない。
【0003】
近年、医師を支援するためのデジタルソリューションが導入され、医師の意志決定に関して主観性が大幅に削減されるようになった。しかしながら、当該デジタルソリューションは、例えば診療所(clinic)および異なるタイプの創傷製品の入手可能性に応じて必要となり得る適切なレベルの適応を可能にしない一般化された推奨を提供しがちである。
【0004】
米国特許出願公開第2009216553号は、当該デジタルソリューションの一例を提示する。しかしながら、米国特許出願公開第2009216553号は、創傷製品が払い戻し可能であって保険会社によって提供される場合にのみ推奨を与えて、医師の意志決定に対してさらなる制約条件を付与するものである。
【0005】
以上のことを念頭に置いて、当該デジタル意志決定ソリューション用としては容易に利用できないパラメータを医師が考慮できるようにする必要性とデジタル意志決定ソリューションからの成果とのバランスを取ることに焦点をあてたさらなる改善の余地が存在すると思われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術の上述のおよび他の従来技術の欠点に照らして、本開示の目的は、現在の創傷製品の入手可能性を考慮すると同時に患者の創傷の現在と以前との標示特徴(indicative features)をマッチングして、患者の創傷について使用すべき創傷製品はどのタイプのものであるかの効率的かつ安全な決定に関する改善を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本開示の一態様によると、患者のために少なくとも1つの創傷製品を選択するためにデータベースと通信状態で配設された制御ユニットによって行なわれ、コンピュータに実装される方法(computer implemented method)であって、制御ユニットにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するステップと、制御ユニットを用いて、創傷についての現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するステップと、制御ユニットを用いてデータベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するステップと、制御ユニットを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと創傷についての先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するステップと、制御ユニットを用いてデータベースから、決定された差異および創傷についての現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するステップであって、第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示する、ステップと、制御ユニットを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定するステップと、制御ユニットを用いて、所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択するステップと、制御ユニットから、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するステップと、を有する方法が提供される。
【0008】
本開示は、いくつかの状況において、効率の良い創傷治療を達成するための特定のタイプの創傷についての最新の創傷治療の推奨のみに依存するのは、患者の治癒プロセスにとって非効率的である可能性がある、という認識に基づく。むしろ、本発明人らは、好ましくは、当該治療推奨を、患者の創傷にとって最も好適な創傷製品を選択するための自動マッチングプロセスにおける複数の構成要素のうちの1つにすぎないものとみなすべきであるという結論を下した。
【0009】
したがって、本開示によると、患者の創傷の経過に関して自動決定が行なわれ、ここで、この経過は、特定の創傷タイプに対する好適な治療介入と組合されて、所望の機能的創傷製品特性を決定するための入力として使用される。したがって、「患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータ」は、同じ患者の同じ創傷について以前に収集された情報に対応する。
【0010】
したがって、本開示に係る利点には、例えば、所望の機能的創傷製品特性が、それ自体、例えば医療システム(例えば、病院、診療所または一般的在宅ケア関連のうちの1つ)において現在入手可能な創傷製品などとマッチングされることから、医療システムの総経費を削減することができることが含まれる。したがって、医療システムは、必ずしも入手不可能な創傷製品を発見する努力をする必要はなく、その代りに自ら入手可能な創傷製品に依存し、同時に患者の創傷の最も効率的な治療を保証することができる。
【0011】
本開示に係るさらなる利点としては、患者の創傷に対して使用すべき創傷製品が必ず抗菌性構成成分を有する必要があるか否かを識別することができることが含まれる。その結果として、例えば抗菌性構成成分が全く必要でないことをマッチングプロセスが標示した場合、選択された少なくとも1つの創傷製品の標示情報には、抗菌性構成成分を使用しないという「推奨」が含まれる可能性がある。大局的見地から見て、当該推奨は、抗菌薬耐性の一般的な危険性を低減し得る。
【0012】
本開示の文脈中で「創傷製品」なる表現は、患者の創傷の治療に関連して使用するのに好適なあらゆる形態または手段を含めて広義に解釈されるべきである。したがって、創傷製品には、例えば、創傷包帯剤、帯具(bandage)、外用薬、特定のタイプの創傷包帯剤と組合せた治療方法などが含まれる。さらに、現在のまたは将来の創傷製品が可能であり、本開示の範囲内に入る。
【0013】
本開示の可能な実施形態において、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択するステップは、所望の機能的創傷製品特性をマッチングするがオーバーマッチングしないステップを有する。所望の機能的創傷製品特性をオーバーマッチングするとは、本開示の文脈中において、選択された創傷製品が、現在のところ患者の創傷を治療するために必要でない機能を提供する状況を意味するものとして理解されるべきである。しかしながら、当該機能は、「あると良いもの」であるかもしれないが、本実施形態において、患者の創傷を治療するために絶対に必要ではない。
【0014】
反対に、所望の機能的創傷製品特性をアンダーマッチングするとは、したがって、創傷製品が患者の創傷の治療のための所望の機能的創傷製品特性を完全に満たさない状況を意味するものとして理解されるべきである。しかしながら、本開示によると、患者の創傷の治療のための所望の機能的創傷製品特性をマッチングするために、2つ以上の創傷製品を選択することができる。非限定的な例によると、例えば創傷製品の入手可能性に基づいて、例えば、自着性の(self-adhesive)創傷包帯剤を選択するよう推奨を与えるだけではなくむしろ、例えば無菌パッドまたは圧定布(compress)を、それらの保持用帯具と組合せて選択することが可能であると考えられる。
【0015】
有利にも、こうして本開示によると、介護者(例えば医師、看護士または患者を支援するあらゆる人物)には、特定の患者および特定の創傷に関連して使用するために容易に入手可能であるタイプの創傷包帯剤を使用する機会が与えられることを同時に保証する一方で、患者に対しては創傷の現状においてその創傷にとって可能な最良の治療が与えられることを保証することが可能となり得る。本開示によると、介護者、医師、臨床医などといった表現は、互換的に使用される。
【0016】
好ましくは、現在の第1のデータコレクションは、創傷のサイズ、組織組成、滲出液の量および創傷の位置のうちの少なくとも1つに関する情報を有する。当該情報は、好ましくは、例えば制御ユニットと通信状態で配設されたカメラを用いて収集され、ここで、この制御ユニットは、今度は(in turn)、例えば以上で列挙したデータを抽出するために画像処理スキームを適用することができる。画像処理スキームには、いくつかの実施形態において、カメラが獲得した画像(または映像)が(十分に)正規化されること(例えば比較可能な画像データを提供する画像獲得のための同等の条件)を保証するために、患者の同じ創傷について先に決定された第1のパラメータが有され得る。正規化された比較は、患者の創傷の経過に関して比較的質の高い決定を可能にすることから、当該実装は、差異決定ステップを改善できる可能性がある。
【0017】
有利には、本開示に係る方法は、いくつかの実施形態において、現在の治癒軌跡を決定するために創傷の現在の第1のデータコレクションおよび先に記憶された創傷データコレクションのモデリングを行なうステップをさらに有する。すなわち、制御ユニットは、創傷およびその経時的経過のモデルを形成することができる。創傷のモデルは、その現在および以前の状態において、今度は、例えば他の(無関係な)患者についての対応する創傷のコレクションを用いたコンピュータビジョン比較ベースプロセスにおいて使用され得る。当該データコレクションは、例えば、上述のデータベースとの関連で記憶可能であり得る。
【0018】
さらに、本開示よると、所望の機能的創傷製品特性を決定するために、創傷についての決定された現在の治癒軌跡を使用することが可能であり得る。治癒軌跡は、プラスまたはマイナスであり得、ここで、プラスは、治癒しつつある創傷を標示し、マイナスは、悪化する創傷を標示する。したがって、所望の機能的創傷製品特性は、いくつかの実施形態において、例えば患者の創傷についての治癒軌跡の勾配によって左右され得、結果として、患者の創傷の治療に使用すべき創傷製品の選択が異なるものとなる可能性がある。
【0019】
また、いくつかの実施形態において、制御ユニットを用いてデータベースから、先に決定された治癒軌跡を獲得し、制御ユニットを用いて、現在の治癒軌跡と先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第1の軌跡差を決定することが可能であり得る。そのため、本開示によると、患者の創傷が、先に予期された通りに治癒しつつあるか、または例えば介護人による先の検査でその創傷が良好に見えたレベルからの逸脱が存在するか、を識別することが可能であると思われる。当該情報は、さらに、所望の機能的創傷製品特性を決定するために、そしてその結果として患者の創傷の治療に使用すべき創傷製品の選択において、使用可能である。
【0020】
第1の軌跡差は、さらに、いくつかの実施形態において予め定められた閾値および/または範囲と比較され得る。すなわち、例えば、第1の軌跡差が予期したものと「過度に」異なる(例えば5~20%)場合、これは、制御ユニットにより、創傷の治癒が予期通りに挙動することを保証するため創傷をさらに調査すべきであることの標示として解釈され得る。代替的に、またはその上、第1の軌跡差に関する予期せぬ逸脱は、測定が幾分か不正確なものであり再度行なわれるべきであることの標示であり得ると考えられる。この情報は、好ましくは、例えば患者および/または介護人に対して、例えばアラートとして提示される。
【0021】
本開示によると、創傷の現在の第1のデータコレクションおよび先に記憶された創傷データコレクションに対して機械学習プロセスを適用することもその上可能であり得る。当該機械学習は、例えば治癒軌跡を決定することに関連しておよび/または第1の軌跡差を決定するために使用され得る。機械学習は、その上、創傷タイプを決定するためにも使用可能である。
【0022】
機械学習を用いたさらなる利点は、創傷の現在の第1のデータコレクションを、先に記憶された創傷データコレクションに対してのみならず、他の無関係な患者の創傷に関する他のデータに対してもマッピングできるという点にある。したがって、患者の現在の創傷についての状態、治癒などを決定するために、多数のデータコレクションと創傷の現在の第1のデータコレクションとの相関関係を特定することができる。
【0023】
機械学習プロセスは、例えば、教師なし機械学習(unsupervised machine learning)プロセスまたは教師あり機械学習(supervised machine learning)プロセスのうちの一方であり得る。教師あり機械学習プロセスを使用することが、当初(比較して少量のデータしか利用可能でない場合)は有利であり、これにより、機械学習プロセスの結果は、機械学習プロセスの成果が正しい可能性が高いか否かを決定するために、介護者などの人間によって再検討され得る。
【0024】
例えば、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network;CNN)またはリカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network;RNN)に基づく機械学習プロセスなどの異なるタイプの機械学習プロセスを使用することができる。
【0025】
第1の軌跡差に戻ると、決定された第1の軌跡差が予め定められた閾値よりも大きい場合、該方法は、さらに、創傷の現在の第1のデータコレクションを有するようにデータベースを更新するステップを有し得る。したがって、創傷に適用される選択された創傷製品または創傷製品セットが予期せぬ結果をもたらした場合、例えば第1の軌跡差が閾値より高い/低いまたは予め定義された範囲外にある場合、この結果をデータベースに「フィードバック」することが望ましい可能性がある。さらに、第1の軌跡差が予め定義された範囲内にある場合、結果をフィードバックして、創傷を治療するための創傷製品の適正な選択の標示を提供することが望ましい可能性もあることをさらに指摘しておくべきである。
【0026】
一実施形態において、制御ユニットを用いて、データベースから、所望の治癒軌跡を獲得し、制御ユニットを用いて、現在の治癒軌跡と先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第2の軌跡差を決定することがその上または代替的に可能でもよい。第2の軌跡差は、上述のものと類似の方法で所望の機能的創傷製品特性を決定する上で使用され得る。
【0027】
当該実装に追随する利点は、例えば、患者のための「治療最終目標」を設定することが可能であり、こうして患者のための所望の最終目標と患者の実際の「治癒傾向」とを比較することができるという点にある。治療最終目標は、その上、患者のタイプ、創傷のタイプ(例えば脚の創傷は腕の創傷とは異なる)などに基づいても設定可能である。
【0028】
一例として、創傷に適用される選択された創傷製品または創傷製品セットが、例えば治癒速度に関して、患者の創傷にとって予期せぬプラスの結果をもたらす場合、同じまたは類似のタイプの創傷を有する他の患者に後日この情報を使用できることを保証することが極めて有利であり得る。この概念は、当然のことながら、その逆の形でも適用され得、このことは、すなわち、予期せぬマイナスの結果もその上、例えば類似の創傷のために同じ創傷製品または創傷製品セットを将来の/他の患者に選択しないように記憶しておくことができることを意味する。機械学習プロセスは、その上患者の創傷についてのこの予期せぬ結果を決定するためにも利用可能である。
【0029】
本開示の別の態様によると、患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応され、データベースと通信状態で配設されたサーバと、サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有するコンピュータシステムであって、サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信し、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定し、サーバを用いて、データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得し、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと創傷についての先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定し、サーバを用いて、データベースから、決定された差異および創傷についての現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得し、第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示し、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定し、サーバを用いて、所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択し、サーバからクライアントデバイスに、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供し、クライアントデバイスにおいて、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を表示する、ように適応されたコンピュータシステムがさらに提供される。本開示のこの態様は、本開示の先の態様に関連して以上で論述されたものと類似の利点を提供する。
【0030】
本開示の可能な実施形態において、クライアントデバイスは、移動体電子デバイス、例えば「専用電子デバイス」、携帯電話、タブレットなどのうちの少なくとも1つである。クライアントデバイスは、代替案としては、例えば患者の創傷の画像または映像シーケンスを獲得するために上述のカメラが具備されるコンピュータ(例えばラップトップ)でもよい。クライアントデバイスは、例えば、介護者によって動作させられるように配設され得る。場合により、クライアントデバイスは、例えば収集された画像または映像シーケンスに基づいて、患者の創傷の3次元(3D)モデリングを収集または形成するように適応され得る。
【0031】
本開示の好ましい実施形態において、クライアントデバイスは、患者の創傷の画像もしくは映像シーケンスを獲得するためまたは他の形で患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを入力するための指示を介護者に提供するように適応されたグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を有する。GUIは、この場合、以上で論述された処理ステップに従って、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提示するように適応され得る。GUIは、その上、治癒プロセスが予期せぬ形で挙動する場合に以上で論述した情報を介護者に提供するように適応されてもよい。
【0032】
本開示の一実施形態において、所望の機能的創傷製品特性を決定するステップは、さらに、患者の地理的場所に基づいてもよい。したがって、例えば介護者に対して与えられる推奨を「ローカライズ」して、例えば提供された推奨が、患者に与えることのできる治療のタイプは何かについてのローカルルールを遵守することを保証することができる。
【0033】
本開示の別の実施形態において、患者は、複数の患者カテゴリのうちの少なくとも1つに属するように選択され得、所望の機能的創傷製品特性を決定するステップは、さらに、患者についての選択されたカテゴリに基づく。したがって、本開示によると、異なる患者カテゴリをわずかに異なる形で処理できるようにする、例えば異なる年令群に対し異なる治療を提供できるようにすることが可能であり得る。こうして、例えば子供には、大人と比べてわずかに異なる治療を与えることができる。
【0034】
本開示のさらなる態様によると、患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応されたコンピュータシステムを動作させるためのコンピュータプログラム手段を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータシステムは、データベースと通信状態で配設されたサーバと、サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有し、コンピュータプログラムプロダクトは、サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するためのコードと、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するためのコードと、サーバを用いてデータベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するためのコードと、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと創傷についての先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するためのコードと、サーバを用いて、データベースから、決定された差異および創傷についての現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するためのコードであって、第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示するコードと、サーバを用いて、創傷についての現在の第1のパラメータと第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定するためのコードと、サーバを用いて、所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択するためのコードと、サーバからクライアントデバイスに、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するためのコードと、クライアントデバイスにおいて、選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を表示するためのコードと、を有するコンピュータプログラムプロダクトが提供される。その上、本開示のこの態様は、本開示の先の態様に関連して以上で論述されたものと類似の利点を提供する。
【0035】
本開示のさらなる特徴および利点は、添付のクレームおよび以下の説明を研究したとき明らかになるものである。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の異なる特徴を組み合わせて以下で説明される実施形態以外の実施形態を創出できることを認識する。
【0036】
本開示の特定の特徴および利点を含めたさまざまな態様は、以下の詳細な説明および添付図面から容易に理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】患者のために創傷製品を選択するように適応された本開示の現在好ましい実施形態に係るコンピュータシステムを概念的に示す図である。
図2】現在の創傷製品選択に関して使用するためのグラフィカルユーザインタフェースを含む可能なクライアントデバイスを開示する図である。
図3A】異なる治癒段階における例示的創傷を示す図である。
図3B】異なる治癒段階における例示的創傷を示す図である。
図3C】異なる治癒段階における例示的創傷を示す図である。
図4A図3Aに示された創傷段階について、機能的創傷製品特性を提示し複数の異なる創傷製品とのマッチングを行う表を示す図である。
図4B図3Bに示された創傷段階について、機能的創傷製品特性を提示し複数の異なる創傷製品とのマッチングを行う表を示す図である。
図4C図3Cに示された創傷段階について、機能的創傷製品特性を提示し複数の異なる創傷製品とのマッチングを行う表を示す図である。
図5A図3Bに示された創傷を治療するためのアプローチを提示する図である。
図5B図3Bに示された創傷を治療するための他のアプローチを提示する図である。
図6】本開示の現在好ましい実施形態に係る方法を行なうステップを例示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示について、ここで、本開示の現在好ましい実施形態を示す添付図面を参照しながらより完全に説明する。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施可能であり、本明細書中に記載の実施形態に限定されるものとみなされるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、完璧性および網羅性を期して提供され、当業者に対し本開示の範囲を完全に伝えるものである。全体を通して、同様の参照番号は、同様の要素を意味する。
【0039】
ここで、図面、特に図1を参照すると、患者106の創傷104のために1つのまたは1組(set)の創傷製品102を選択するように適応されたコンピュータシステム100が、概念的に例示される。
【0040】
コンピュータシステムは、データベース110と通信状態で配設されたサーバ108と、例えばインターネット114を用いてサーバ108とネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイス112と、を含む。図1において、クライアントデバイス112は、介護者116によって動作させられる。しかしながら、例えば任意の形態の介護者などのいかなるユーザでも、クライアントデバイス112を動作させることが許容され得る。
【0041】
クライアントデバイス112は、図2にさらに詳細に示され携帯電話として例示されるように、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)202およびカメラ204を含む。クライアントデバイス112は、さらに、制御ユニット206を含む。GUI202は、好ましくは、例えば、介護者116に対し、カメラ204を用いて患者106の創傷104の画像を獲得するため、ならびに創傷104を治療するために使用すべき1つもしくは1組の創傷製品102に関する情報を表示するため、など、指示および情報を提示するように適応される。
【0042】
図3A~3Cは、異なる治癒段階における例示的創傷を示す。具体的には、図3Aでは、患者106が例えば診療所または病院などで初めて介護者116を受診した時点における創傷104が実例として示される。このとき、介護者116は、創傷104に関する/ついてのデータを収集するために自らのクライアントデバイス112を使用する。
【0043】
本開示の例示的実施形態によると、クライアントデバイス102に表示されたGUI202は、介護者116に創傷104の画像を獲得するようリクエストを提示する。制御ユニット206は、このとき、創傷104を標示する現在の第1のデータコレクションを決定するために画像処理スキームを行なう。画像処理スキームは、例えば、創傷104の高さ/幅/深さ/表面積ならびに創傷104の色を標示するデータを生成することができる。他のデータも可能であり、本開示の範囲内に入り得る。介護者116は、その上(または代替的に)対応するデータおよび創傷104の匂い/悪臭などの追加データを入力することができる。
【0044】
創傷104を標示する現在の第1のデータコレクションは、次に、創傷104についての現在の第1のパラメータを決定するために処理される。画像は、現在の第1のデータコレクションを含むものとして考えられてもよいものの、創傷104の現在の第1のパラメータは、創傷104の状態を標示する創傷104についての標示特徴として解釈され得る。
【0045】
創傷104の現在の第1のパラメータは、その後データベース110に記憶するためにサーバ108(ローカルまたはリモート配設のものであり得る)に伝送される。創傷104を標示する現在の第1のデータコレクションを、クライアントデバイス112内に含まれるメモリエレメントにおいてデータベース内にローカルに記憶することもその上可能であり得る。サーバ108および/またはクライアントデバイス112(別個または組合せた形)は、創傷104を標示する現在の第1のデータコレクションに基づいて、創傷104を治療するのに使用するための1つまたは1組の創傷製品を決定することができる。
【0046】
介護者116(例えば同じまたは別の介護者)が、例えば予定された一週間後の検査において患者106を再診したとき、先に使用された1つまたは1組の創傷製品は、少なくとも部分的に除去される。図3Bに示される創傷104’は、最後の診察以降、視覚的には改善したように見える。この段階において、介護者116は、(再度)患者106の創傷104’を標示する現在の第1のデータコレクションを標示する画像を獲得する。制御ユニット206は、創傷104’についての現在の第1のパラメータを決定するために、創傷104’を標示する現在の第1のデータコレクションを再び処理する。
【0047】
制御ユニット206は、例えばこの段階で、患者106の、介護者116における最初の診察で先に決定されたものと同じ創傷について、第1のパラメータを獲得することができる。制御ユニット206は、この段階で、創傷104’についての現在の第1のパラメータと創傷104についての先の第1のパラメータとの差異を決定する。
【0048】
創傷104’についての現在の第1のパラメータと異なる段階における創傷104、104’間の決定された差異とは、次に、データベース110に対する2つの入力として使用され、ここで、データベース110は、典型的には、異なるタイプの創傷についての複数の治療介入(treatment intervention)を記憶する。本開示の可能な実施形態において、サーバ108は、異なる創傷タイプについての治療介入とのマッチングのために2つの入力を取入れ、次に創傷104’についての現在の第1のパラメータと創傷104、104’間の決定された差異とに相関するよう決定される少なくとも1つの治療介入(第2のパラメータとして定義される)を選択する。
【0049】
サーバ108および/または制御ユニット206は、次に、創傷についての現在の第1のパラメータと第2のパラメータとの組合せに基づいて、1つまたは複数の所望の機能的創傷製品特性を決定する。したがって、1つのまたは複数の所望の機能的創傷製品特性は、創傷104’が(例えば上述の一週間前以降)どのような経過をたどったか、およびこの特定の状況においてどのタイプの好適な治療介入を適用すべきか、と組合せて、創傷104’の現在の状態のための具体的な標的とされることになる。
【0050】
このとき、1つまたは複数の所望の機能的創傷製品特性を、現在入手可能な創傷製品セット102に限定される可能性のある異なるタイプの創傷製品とマッチングすることが可能であり得る。
【0051】
すなわち、一般的見地から見ると、異なるタイプの創傷製品は、異なる「創傷治癒特性」を有する可能性があり、本開示によると、特定のタイプの創傷104’についての現在の状態、経過および一般化された推奨の全てを考慮に入れることによって最も好適な選択が行なわれる。
【0052】
この状態で、クライアントデバイス112のGUI202は、創傷104’を治療するのに使用するための選択された1つのまたは1組の創傷製品102を標示する情報を表示することができる。情報には、創傷104’に対する包帯の仕方、例えば創傷製品セット102などの適用順序などについての指示が含まれ得る。
【0053】
本開示の範囲内で、GUIは、その上、例えば創傷104’を治療するのに使用するための選択された1つのまたは1組の創傷製品102を標示する情報を表示するために使用される仮想現実または拡張現実構成要素をも含み得る。こうして、例えば介護者に提供される情報は、例えば創傷104’を治療するのに使用するための選択された1つのもしくは1組の創傷製品102を「適正に」提供するため、ならびに/または例えば創傷104’の位置におけるもしくはこの位置との関係における創傷104’の予期される経過などを視覚化するため、仮想現実もしくは拡張現実構成要素を使用し得る。
【0054】
代替的な状況が図3Cに示され、ここでは代わりに、創傷104’’が、視覚的には最後の診療以降悪化したように見える。すなわち、図3Cにおいて、創傷104’’は、表面積および深さの両方が増大したように見える。介護者116は、ここでもまた創傷104’’の画像を獲得し、図3Bに関連して論述したものに対応する形で、創傷104’’についての現在の第1のパラメータと創傷104、104’’間の差異とが決定される。この情報は、対応する形で、創傷104’’についての所望の機能的創傷製品特性を決定するために使用される。
【0055】
本開示の可能な実施形態において、創傷104’’についての所望の機能的創傷製品特性は、図3Bに示された創傷104’についての所望の機能的創傷製品特性と異なる。これに対応して、創傷104’’を治療するのに使用するための1つまたは1組の創傷製品102は、創傷104’を治療するのに使用するための1つまたは1組の創傷製品102とは異なる可能性があり得る。
【0056】
図4A~4Cは、それぞれ、図3A~3Cに示される異なる創傷段階についての機能的創傷製品特性と複数の異なる創傷製品とのマッチングとを提示する3つの異なる表を示す。
【0057】
図4Aの表は、創傷104に関する。この場合、創傷104が高い滲出液管理能力を必要とすることが決定されている。しかしながら、感染の兆候は、全く存在しない。図4Aに示されるように、例示的製品「Z」が創傷104に最適なものとしてマッチングされている。しかしながら、例示的製品「W」は、保定(retention)製品(例示的製品「R」として標示)で補完する必要のある「部分的マッチ」にすぎないものとして識別されている。その一方で、例示的製品「X」および「Y」は、創傷104を「オーバーマッチング」するものとして決定されるのに対し、例示的製品「V」は、アンダーマッチングであり、所望の機能性を達成するためにさらなる創傷製品で補完されることができない。
【0058】
創傷104’に関しては、図3Bに示されるように、さらに図4Bを参照すると、創傷は、予期した治癒軌跡に従って経過する。創傷104’の面積/体積は縮小し、したがって滲出液管理能力の要件は、(図3A、4Aに比べて)中庸であるものとして決定される。ここでもまた、いかなる感染の兆候も標示されない。査定に基づいて、例示的製品「V」は、創傷104’についての最適なマッチ(optimal match)であることが決定される。しかしながら、例示的製品「X」、「Y」、「Z」、「W」は、(以上の論述によって)オーバーマッチングである(over-matched)ことが決定される。
【0059】
創傷104’’に関しては、図3Bに示されるように、かつ図4Cをさらに参照すると、創傷104’’は、(残念ながら)予期された治癒軌跡に従って経過していない。この場合、限局性感染が識別され、(図3Aに比べて)創傷サイズはわずかに大きくなり、滲出液量は恒常である。例示的製品「X」は、ここでは、現在の第1のデータコレクション104’’に対する最適なマッチを提供するものと決定される。しかしながら、製品「Y」、「Z」および「W」は、部分的マッチであり、補完する必要がある。補完物は、例えば、保定を提供するための例示的製品「R」、または抗菌効果を提供するための例示的製品「A」である。
【0060】
ここで、上述の実施例に従って提供された図5Aおよび5Bを見ると、図3Cに例示される創傷104’’を治療するための異なるアプローチが提示される。実例として示される通り、図5Aにおいて、創傷104’’は、(図4Cに示される例示的創傷製品「X」に対応する)創傷製品102、具体的には自着性創傷包帯剤502を用いて治療される。
【0061】
反対に図5Bでは、図3Cに示されたものと同じ創傷104’’の治療用ではあるものの異なるタイプの創傷包帯剤102を使用する別のアプローチが提示される。具体的には、図5Bでは、(図4Cに示される例示的創傷製品「Y」に対応する)無菌パッド504が、この無菌パッド504を所定の場所に保持するための(図4Cに示される例示的創傷製品「R」に対応する)帯具506と組合せて使用される。図5Aおよび5Bの両方において、創傷104’’の治療は、創傷104’’の望ましい治療を保証するために最適化されるが、創傷を治療するための単一のアプローチのみに限定されるわけではない。
【0062】
要約すると、さらに図6を参照して、本開示は、患者106のために少なくとも1つの創傷製品102を選択するためにデータベース110と通信状態で配設された制御ユニット206によって行なわれ、コンピュータに実装される方法において、制御ユニット206において、患者106の創傷104’、104’’を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するステップS1と、制御ユニット206を用いて、創傷104’、104’’についての現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷104’、104’’についての現在の第1のパラメータを決定するステップS2と、制御ユニット206を用いて、データベース110から、患者106の同じ創傷104(ただし異なる状態にある可能性がある)についての先に決定された第1のパラメータを獲得するステップS3と、を含む方法に関する。
【0063】
該方法は、さらに、制御ユニット206を用いて、創傷104’、104’’についての現在の第1のパラメータと創傷104についての先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するステップS4と、制御ユニット206を用いて、データベース110から、決定された差異および創傷104’、104’’についての現在の第1のパラメータに基づいて、創傷104’、104’’についての第2のパラメータを獲得するステップであって、第2のパラメータが創傷104’、104’’についての治療介入を標示するステップS5と、制御ユニット206を用いて、創傷104’、104’’についての現在の第1のパラメータと第2のパラメータとの組合せに基づいて、所望の機能的創傷製品特性を決定するステップS6と、制御ユニット206を用いて、所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品102のうちの少なくとも1つの創傷製品102を選択するステップS7と、制御ユニット206から、選択された少なくとも1つの創傷製品102を標示する情報を提供するステップS8と、を含む。
【0064】
本開示は、一部の状況において効率の良い創傷治療を達成するために患者の治癒プロセスが特定の創傷タイプのための最新の創傷治療推奨のみに依存することが非効率的であり得るという認識に基づくものである。むしろ、本発明人らは、当該治療推奨を好ましくは、患者の創傷104’、104’’のために最も好適な創傷製品102を選択するための自動マッチングプロセスにおける複数の構成要素のうちの1つとしてのみ考慮すべきであるという結論に達した。
【0065】
本開示の制御機能性は、既存のコンピュータプロセッサを用いて、またはこのもしくは別の目的で組込まれる適切なシステム用の特殊用途コンピュータプロセッサによって、またはハードワイヤシステムによって実装され得る。本開示の範囲内に入る実施形態には、上に記憶された機械による実行可能な命令またはデータ構造を担持するかまたは有するための機械読み取り可能媒体を含むプログラムプロダクトが含まれる。当該機械読み取り可能媒体は、汎用または特殊用途コンピュータまたはプロセッサを伴う他の機械によってアクセス可能である任意の利用可能な媒体であり得る。一例として、当該機械読み取り可能媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または、機械で実行可能な命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを担持もしくは記憶するために使用され得、汎用もしくは特殊用途コンピュータもしくは他のプロセッサを伴う機械によってアクセス可能である任意の他の媒体を含むことができる。
【0066】
図は1つのシーケンスを示すかもしれないが、ステップの順序は描かれるものとは異なるものでもよい。その上、2つ以上のステップを同時にまたは部分的に同時発生的に行なうことも可能である。当該変形形態は、選択されたソフトウェアおよびハードウェアシステムならびに設計者の選択によって左右される。当該変形形態は全て、本開示の範囲内に入る。同様にして、ソフトウェア実装は、さまざまな接続ステップ、処理ステップ、比較ステップおよび決定ステップを達成するためのルールベース論理および他の論理を伴う標準的なプログラミング技術を用いて達成され得る。さらに、本開示は、その特定の実例を示す実施形態に関連して説明されてきたが、当業者には、多くの異なる改変、修正などが明らかになるものである。
【0067】
さらに、本開示を実践するにあたって、図面、開示および添付のクレームを検討することにより、当業者であれば、開示された実施形態に対する変形形態を理解し実施することが可能である。さらに、クレーム中、「comprising(~を含む)」なる用語は、他の要素またはステップを排除せず、不定冠詞「a」または「an」は複数を排除しない。
[構成1]
患者のために少なくとも1つの創傷製品を選択するためにデータベースと通信状態で配設された制御ユニットによって行なわれ、コンピュータに実装される方法であって、
- 前記制御ユニットにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するステップであって、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示する、ステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて、所望の機能的創傷製品特性を決定するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択するステップと、
- 前記制御ユニットから、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するステップと、を有する方法。
[構成2]
前記複数の異なるタイプの創傷製品のうちの少なくとも1つの創傷製品を選択する前記ステップが、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするがオーバーマッチングしないステップを有する、構成1に記載の方法。
[構成3]
前記現在の第1のデータコレクションが、創傷のサイズ、組織組成、滲出液の量および創傷の位置のうちの少なくとも1つに関する情報を有する、構成1または2に記載の方法。
[構成4]
- 前記制御ユニットを用いて、現在の治癒軌跡を決定するために創傷の前記現在の第1のデータコレクションおよび先に記憶された創傷データコレクションのモデリングを行なうステップをさらに有する、構成1~3のいずれか一つに記載の方法。
[構成5]
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された現在の治癒軌跡に基づいて決定される、構成4に記載の方法。
[構成6]
前記先に記憶された創傷データコレクションが前記データベースから獲得される、構成4または5に記載の方法。
[構成7]
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、先に決定された治癒軌跡を獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記現在の治癒軌跡と前記先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第1の軌跡差を決定するステップと、をさらに有する、構成4~6のいずれか一つに記載の方法。
[構成8]
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された第1の軌跡差に基づいて決定される、構成7に記載の方法。
[構成9]
前記第1の軌跡差が予め定められた閾値よりも大きいか否かを決定するステップをさらに有する、構成7または8に記載の方法。
[構成10]
- 前記決定された第1の軌跡差が前記予め定められた閾値よりも大きい場合、アラートを形成するステップをさらに有する、構成7~9のいずれか一つに記載の方法。
[構成11]
- 前記制御ユニットを用いて、前記データベースから、所望の治癒軌跡を獲得するステップと、
- 前記制御ユニットを用いて、前記現在の治癒軌跡と前記先に決定された治癒軌跡とを比較することによって第2の軌跡差を決定するステップと、をさらに有する、構成4~6のいずれか一つに記載の方法。
[構成12]
前記所望の機能的創傷製品特性が、さらに、前記決定された第2の軌跡差に基づいて決定される、構成11に記載の方法。
[構成13]
前記現在の第1のデータコレクションが、患者の創傷の一部域の画像および映像シーケンスのうちの少なくとも1つを有する、構成1~12のいずれか一つに記載の方法。
[構成14]
前記映像シーケンスが、患者の創傷の3次元(3D)モデリングを有する、構成13に記載の方法。
[構成15]
創傷の前記現在の第1のデータコレクションおよび前記先に記憶された創傷データコレクションのモデリングが、機械学習プロセスを適用するステップを有する、構成4~14のいずれか一つに記載の方法。
[構成16]
前記機械学習プロセスが、教師なし機械学習プロセスである、構成15に記載の方法。
[構成17]
前記機械学習プロセスが、教師あり機械学習プロセスである、構成15に記載の方法。
[構成18]
前記機械学習プロセスが、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)またはリカレントニューラルネットワーク(RNN)に基づく、構成15に記載の方法。
[構成19]
前記所望の機能的創傷製品特性を決定するステップが、さらに、患者の地理的場所に基づく、構成1~18のいずれか一つに記載の方法。
[構成20]
患者が、複数の患者カテゴリのうちの少なくとも1つに属するように選択され、前記所望の機能的創傷製品特性を決定するステップが、さらに、患者についての前記選択されたカテゴリに基づく、構成1~19のいずれか一つに記載の方法。
[構成21]
前記決定された軌跡差が前記予め定められた閾値よりも大きい場合、前記方法が、さらに、
- 創傷の前記現在の第1のデータコレクションを有するように前記データベースを更新するステップを有する、構成4~20のいずれか一つに記載の方法。
[構成22]
患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応され、
- データベースと通信状態で配設されたサーバと、
- 前記サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有するコンピュータシステムであって、
- 前記サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定し、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定し、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得し、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示し、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定し、
- 前記サーバを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択し、
- 前記サーバから前記クライアントデバイスに、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供し、
- 前記クライアントデバイスにおいて、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を表示する、ように適応されたコンピュータシステム。
[構成23]
患者のための少なくとも1つの創傷製品を選択するように適応されたコンピュータシステムを動作させるためのコンピュータプログラム手段を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトであって、
前記コンピュータシステムは、
- データベースと通信状態で配設されたサーバと、
- 前記サーバとネットワーク化された通信状態で配設されたクライアントデバイスと、を有し、
前記コンピュータプログラムプロダクトは、
- 前記サーバにおいて、患者の創傷を標示する現在の第1のデータコレクションを受信するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のデータコレクションに基づいて創傷についての現在の第1のパラメータを決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、患者の創傷を標示する以前の受信済みデータコレクションに基づく患者の同じ創傷についての先に決定された第1のパラメータを獲得するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと創傷についての前記先に決定された第1のパラメータとの間の差異を決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記データベースから、前記決定された差異および創傷についての前記現在の第1のパラメータに基づいて、創傷についての第2のパラメータを獲得するためのコードであって、前記第2のパラメータが創傷についての治療介入を標示するコードと、
- 前記サーバを用いて、創傷についての前記現在の第1のパラメータと前記第2のパラメータとの組合せに基づいて所望の機能的創傷製品特性を決定するためのコードと、
- 前記サーバを用いて、前記所望の機能的創傷製品特性をマッチングするように、複数の異なるタイプの創傷製品のうちの前記少なくとも1つの創傷製品を選択するためのコードと、
- 前記サーバから前記クライアントデバイスに、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する情報を提供するためのコードと、
- 前記クライアントデバイスにおいて、前記選択された少なくとも1つの創傷製品を標示する前記情報を表示するためのコードと、を有するコンピュータプログラムプロダクト。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6