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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】カメラ装置及び清掃ロボット
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20240209BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20240209BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240209BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240209BHJP
   G03B 19/07 20210101ALI20240209BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20240209BHJP
【FI】
G03B17/56 A
A47L9/28 E
G02B7/02 Z
G03B17/02
G03B19/07
G05D1/02 K
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022529096
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 CN2020120486
(87)【国際公開番号】W WO2021098410
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】201921989960.X
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021457304.8
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516249757
【氏名又は名称】北京石頭世紀科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING ROBOROCK TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1001, Floor 10, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing 102206, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】于 光
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-173249(JP,A)
【文献】特開2016-191735(JP,A)
【文献】特開2019-170668(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0338831(US,A1)
【文献】特開2017-161292(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106175606(CN,A)
【文献】中国実用新案第208864213(CN,U)
【文献】特開平05-153687(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102486564(CN,A)
【文献】国際公開第2019/111575(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
A47L 9/28
G02B 7/02
G03B 17/02
G03B 19/07
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付フレームと、前記取付フレームに取り付けられたカメラとを含み、
前記取付フレームには前記カメラに合わせる取付スロットが設けられ、前記取付スロットの側壁に弾性接続部品が固定されており、前記カメラが前記弾性接続部品で前記取付スロットに締まりばめされ、前記弾性接続部品の押し出し変形により発生した弾性力の作用により、前記カメラを前記取付スロット内に接続させる
ことを特徴とするカメラ装置。
【請求項2】
前記カメラがレンズを含み、前記レンズの中心軸に垂直な方向において、前記カメラと前記取付スロットとの間に隙間を有するように、前記カメラの断面積が前記取付スロットの断面積よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記弾性接続部品が前記隙間内に設けられ、前記弾性接続部品が前記取付スロットに面する側は、前記取付フレームに固定又は着脱可能に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載のカメラ装置。
【請求項4】
2つの前記カメラと2つの前記取付スロットがあり、各前記取付スロットが各前記カメラに一対一対応する
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項5】
各前記取付スロット内に2つの前記弾性接続部品が設けられ、2つの前記カメラの中心点の接続線の方向において、2つの前記弾性接続部品が対向に設けられる
ことを特徴とする請求項4に記載のカメラ装置。
【請求項6】
2つの前記カメラの中心点の接続線の方向において、2つの前記弾性接続部品の厚さを調整して、2つの前記カメラの光軸の間の距離を調整することができる
ことを特徴とする請求項4に記載のカメラ装置。
【請求項7】
前記弾性接続部品は、前記取付スロットの側壁の周りに設けられたリング構造である
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項8】
前記弾性接続部品が複数であり、複数の前記弾性接続部品が前記取付スロットの周方向に沿って間隔をあけて設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項9】
前記弾性接続部品と前記取付フレームとが一体に構成され、前記弾性接続部品の硬度が前記取付フレームの硬度よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれ1項に記載のカメラ装置を含む
ことを特徴とする清掃ロボット。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互引用】
【0001】
本願は、2019年11月18日に出願された中国特許出願第201921989960.X号及び第202021457304.8号の優先権を主張し、上記の中国特許出願に開示された内容は、本願の一部として全体が引用される。
【技術分野】
【0002】
本願は、清掃ロボットの技術分野に関し、特にカメラ装置及び清掃ロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
図1に示すように、視覚清掃ロボットは、双眼カメラ303を使用して、地上の障害物を識別し、清掃ロボットの作業環境の障害物情報を取得し、障害物のサイズ、障害物の形状、障害物の種類、障害物と清掃ロボットとの距離などの情報を取得して、清掃ロボットの知能を大幅に向上し、清掃効率を強化する。
【0004】
双眼清掃ロボットにおいて、双眼カメラ303の光軸間の距離は、研究開発プロセス中の構造設計と視覚アルゴリズムの協力によって決定される固定値である。一般的な取付方式は、カメラ303をギャップフィットで取付フレーム301の取付スロット302に置き、その後端を取付フレーム301に固定することでる。
【0005】
取付の便宜のために、双眼カメラ303とカメラ取付スロット302はギャップフィットされ、次いで、カメラ303は、例えば、貼り付けなどによって取付フレーム310に固定される。
【0006】
しかしながら、双眼カメラ303の光軸間の距離は、位置決めに大きな影響を与えるため、振動が発生すると、双眼カメラ303の光軸距離が変化し、位置決めが不正確になり、調整する場合、激しい分解が必要であり、メンテナンスと修理は非常に不便である。
【0007】
なお、上記の背景で開示された情報は、本開示の背景の理解を高めるためだけのものであり、したがって、当業者に既に知られている先行技術を形成しない情報を含み得る。
【発明の概要】
【0008】
本願の実施例は、カメラ装置及び清掃ロボットを提供する。
【0009】
一態様として、本願の実施例は、取付フレーム及び取付フレームに取り付けられたカメラとを含むカメラ装置を提供し、取付フレームには、カメラに合わせる取付スロットが設けられており、取付スロットの側壁に弾性接続部品が固定接続され、カメラが取付スロット内に接続された後、カメラが弾性接続部品で取付スロットと締まりばめされ(Interference fit)ことで、カメラを弾性接続部品の押し出し変形により発生した弾性力の作用により取付スロット内に接続させる。
【0010】
本願の実施例の一態様により、カメラがレンズを含み、レンズ中心軸に垂直な方向において、カメラと取付スロットとの間に隙間を有するように、カメラの断面積が取付スロットの断面積よりも小さい。
【0011】
本願の実施例の一態様により、弾性接続部品が隙間内に設けられ、弾性接続部品が取付スロットに面する側は、取付フレームに固定又は着脱可能に接続される。
【0012】
本願の実施例の一態様により、2つのカメラと2つの取付スロットがあり、各取付スロットが各カメラに一対一対応する。
【0013】
本願の実施例の一態様により、各取付スロット内に2つの弾性接続部品がそれぞれ設けられ、2つのカメラの中心点の接続線の方向において、2つの弾性接続部品が対向に設けられる。
【0014】
本願の実施例の一態様により、2つのカメラの中心点の接続線の方向において、2つの弾性接続部品の厚さを調整して、2つのカメラの光軸の間の距離を調整することができる。
【0015】
本願の実施例の一態様により、弾性接続部品は、取付スロットの側壁の周りに設けられたリング構造である。
【0016】
本願の実施例の一態様により、弾性接続部品が複数であり、複数の弾性接続部品が取付スロットの周方向に沿って間隔をあけて設けられる。
【0017】
本願の実施例の一態様により、弾性接続部品と取付フレームが一体に構成され、弾性接続部品の硬度が取付フレームの硬度よりも小さい。
【0018】
他の態様により、本願の実施例は、上記のカメラ装置を含む清掃ロボットを提供する。
【0019】
他の態様により、本願の実施例は、機器本体と、感知システムと、制御システムと、駆動システムとを含む清掃ロボットを提供し、前記感知システムがレーザー測距装置及びカメラを含み、前記レーザー測距装置が前記清掃ロボットの上面に位置し、前記カメラが取付フレームで前記清掃ロボットに取り付けられ、前記カメラの視野が前記清掃ロボットの進行方向を含む。
【0020】
本願の実施例の一態様により、前記取付フレームには前記カメラに合わせる取付スロットが設けられ、前記カメラが前記取付スロット内に取り付けられる。
【0021】
本願の実施例の一態様により、前記取付スロットの側壁に弾性接続部品が固定されており、前記カメラが前記取付スロット内に取り付けられた後、前記弾性接続部品が前記取付スロットに締まりばめされていることで、前記弾性接続部品の押し出し変形により発生した弾性力の作用により、前記カメラを前記取付スロット内に接続させる。
【0022】
本願の実施例の一態様により、前記カメラがレンズを含み、前記レンズの中心軸に垂直な方向において、前記カメラと前記取付スロットとの間に隙間を有するように、前記カメラの断面積が前記取付スロットの断面積よりも小さい。
【0023】
本願の実施例の一態様により、前記弾性接続部品が前記隙間内に設けられ、前記弾性接続部品が前記取付スロットに面する側は、前記取付フレームに固定又は着脱可能に接続される。
【0024】
本願の実施例の一態様により、2つの前記カメラと2つの前記取付スロットがあり、各前記取付スロットが各前記カメラに一対一対応する。
【0025】
本願の実施例の一態様により、各前記取付スロット内に2つの弾性接続部品が設けられ、2つの前記カメラの中心点の接続線の方向において、2つの前記弾性接続部品が対向に設けられる。
【0026】
本願の実施例の一態様により、2つの前記カメラの中心点の接続線の方向において、2つの前記弾性接続部品の厚さを調整して、2つの前記カメラの光軸の間の距離を調整することができる。
【0027】
本願の実施例の一態様により、弾性接続部品は、前記取付スロットの側壁の周りに設けられたリング構造である。
【0028】
本願の実施例の一態様により、前記弾性接続部品が複数であり、複数の前記弾性接続部品が前記取付スロットの周方向に沿って間隔をあけて設けられる。
【0029】
本願の実施例の一態様により、前記弾性接続部品と前記取付フレームとが一体に構成され、前記弾性接続部品の硬度が前記取付フレームの硬度よりも小さい。
他の態様により、本願の実施例は、機器本体と、感知システムと、制御システムと、駆動システムとを含む清掃ロボットを提供し、前記感知システムがレーザー測距装置及び2つのカメラを含み、前記レーザー測距装置が前記清掃ロボットの上面に位置し、前記2つのカメラが取付フレームで前記清掃ロボットに取り付けられる。
【0030】
本願の実施例の一態様により、前記取付フレームには前記2つのカメラに合わせる取付スロットがそれぞれ設けられ、各カメラが対応する取付スロット内に取り付けられる。
【0031】
本願の実施例の一態様により、各取付スロットの側壁に弾性接続部品が固定接続され、各カメラが対応する取付スロット内に取り付けられた後、各カメラが前記弾性接続部品で前記取付スロットに締まりばめされ、前記弾性接続部品の押し出し変形により発生した弾性力の作用により、前記カメラを前記取付スロット内に接続させる。
【0032】
本願の実施例の一態様により、前記カメラがレンズを含み、前記レンズの中心軸に垂直な方向において、前記カメラと前記取付スロットとの間に隙間を有するように、前記カメラの断面積が前記取付スロットの断面積よりも小さい。
【0033】
本願の実施例の一態様により、前記弾性接続部品が前記隙間内に設けられ、前記弾性接続部品が前記取付スロットに面する側は、前記取付フレームに固定又は着脱可能に接続される。
【0034】
本願の例示的な実施例の特徴、利点、及び技術的効果を、以下の添付の図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】背景技術における従来のカメラ装置の軸測図である。
図2】本願の実施例におけるカメラ装置の平面構造図である。
図3】本願の実施例における清掃ロボットの上面図である。
図4】本願の実施例における清掃ロボットの底面図である。
図5】本願の実施例における清掃ロボットの側面図である。
図6】本願の実施例における清掃ロボットの軸測図である。
【符号の説明】
【0036】
100-清掃ロボット、
110-機器本体、111-前部、112-後部、
120-感知システム、121-位置決定装置、122-緩衝器、123-崖センサー、
130-制御システム、
140-駆動システム、141-駆動輪モジュール、142-従動輪、
150-ドライクリーニングシステム150、151-清掃システム、152-サイドブラシ、170-人間とコンピュータの相互作用システム、
200-カメラ装置、
20-取付フレーム、201-取付スロット、202-弾性接続部品、
21-カメラ、211-光軸、
301-取付フレーム、302-取付スロット、303-カメラ。
図面では、同じ構成要素に同じ参照番号が付けられ、図面は実際の縮尺で描かれない。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本願の様々な態様の特徴及び例示的な実施例を以下に詳細に説明する。 以下の詳細な説明では、本願の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が示されている。しかしながら、本願は、これらの特定の詳細のいくつかなしで実施され得ることが当業者には明らかであろう。以下の実施例の説明は、本願の例を例示することによって、本願のより良い理解を提供するためだけのものである。 図面及び以下の説明では、本願を不必要に曖昧にすることを回避するために、少なくともいくつかの周知の構造及び技法は示されていない。そして、いくつかの構造の寸法は、明確にするために誇張されている場合がある。 さらに、以下に記載される特徴、構造又は特徴は、1つ又は複数の実施例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0038】
以下の説明に現れる方向語は、図に示されているすべての方向であり、本願のカメラ装置200及び清掃ロボット100の特定の構造を限定するものではない。この説明では、特に明示的に指定及び制限されていない限り、「取付」及び「接続」という用語は広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続又は取り外し可能に接続、又は、一体に接続、直接又は間接的に接続であっても良い。 当業者にとって、本願における上記の用語の特定の意味は、特定の状況に応じて理解することができる。
【0039】
本願の実施例は、より優れた耐衝撃性及びより優れた安定性を有し、双眼カメラ21(2つのカメラ21)の光軸211間の距離が変更されても、いつでもカメラ21を交換及び調整でき、メンテナンスや修理を容易にするカメラ装置200を提供する。
【0040】
本願をよりよく理解するために、本願の実施例に係るカメラ装置200について、図2を参照して詳細に説明する。
【0041】
図2を参照し、本願の実施例によるカメラ装置200の概略平面図を示す。
【0042】
図2を参照し、本願の実施例は、取付フレーム20及び取付フレーム20に取り付けられたカメラ21を含むカメラ装置200を提供し、取付フレーム20には、カメラ21に合わせる取付スロット201が設けられており、取付スロット201の側壁に弾性接続部品202が固定接続され、カメラ21が取付スロット201内に取り付けられた後、カメラ21が弾性接続部品202で取付スロット201に締まりばめされ、カメラ21を弾性接続部品202の押し出し変形により発生した弾性力により取付スロット201に取り付ける。
【0043】
本願の実施例のカメラ装置200では、カメラ21がレンズを含み、レンズ中心軸に垂直な方向において、カメラ21と取付スロット201との間に隙間を有するように、カメラ21の断面積が取付スロット201の断面積よりも小さい。
【0044】
本願の実施例のカメラ装置200では、弾性接続部品202が隙間内に設けられ、且つ、弾性接続部品202が取付スロット201に面する側は、取付フレーム20に固定又は着脱可能に接続される。
【0045】
本願の実施例のカメラ装置200では、2つのカメラ21と2つの取付スロット201があり、且つ、各取付スロット201が各カメラ21に一対一対応する。各取付スロット201に2つの弾性接続部品202が設けられ、2つのカメラ21の中心点の接続線の方向において、2つの弾性接続部品202が対向に設けられる。2つのカメラ21の中心点の接続線の方向において、2つの弾性接続部品202の厚さを調整して、2つのカメラ21の光軸211の間の距離を調整することができ、即ち、予め設定された2つのカメラの光軸の距離に従って、弾性接続部品202の厚さを設定することができる。
【0046】
本願の実施例のカメラ装置200では、弾性接続部品202は、取付スロット201の側壁の周りに設けられたリング構造であり、なお、弾性接続部品202は、閉まっているリング構造又は開口を有するリング構造であっても良い。又は、弾性接続部品202が複数であり、複数の弾性接続部品202が取付スロット201の周方向に沿って間隔をあけて設けられる。任意選択で、弾性接続部品202と取付フレーム20とが一体に構成され、弾性接続部品202の硬度が取付フレーム20の硬度よりも小さく、弾性接続部品202は、ゴム製の接続部品であっても良い。
【0047】
本願の実施例で提供されるカメラ装置200では、取付フレーム20に取付スロット201が設けられ、取付スロット201に弾性接続部品202が配置され、カメラ21が取付スロットに干渉に取り付けられる。それは、衝撃吸収機能を備えており、カメラ21と弾性接続部品202とは非剛体接続であり、振動時に脱落しにくく、2つのカメラ21の光軸211間の距離が相対に変更しにくい。また、取外し/取付が便利であり、2つのカメラ21の光軸211間の距離が変化した場合、カメラ21を激しく分解することなく直接調整又は交換することができる。
【0048】
本願の実施例は、また、上記のカメラ装置200を含む清掃ロボット100を提供する。
【0049】
本願をよく理解するために、以下、図3図6を参照し、本願の実施例における清掃ロボット100を詳しく説明する。
【0050】
図3図6を参照し、図3は本願の実施例における清掃ロボット100の上面図であり、図4は本願の実施例における清掃ロボット100の底面図であり、図5は本願の実施例における清掃ロボット100の側面図であり、図6は本願の実施例における清掃ロボット100の軸測図である。
【0051】
図3図6を参照し、清掃ロボット100は、機器本体110、感知システム120、制御システム130(図示せず)、駆動システム140、洗浄システム、エネルギーシステム及び人間とコンピュータの相互作用システム170を含む。
【0052】
機器本体110は、前部111と後部112とを含み、ほぼ円形(前後両方が円形)であり、また、前が角形であり後が円形であるほぼD字型を含むが、これらに限定されない。
【0053】
感知システム120は、機器本体110の上に配置された位置決定装置112、機器本体110の前部111に配置された緩衝器122、崖センサー123、及び超音波センサー、赤外線センサー、磁気計、加速度計、ジャイロスコープ、オドメーター等のセンサーを含み、制御システム130へ機器の各種の位置情報と運動状態情報を提供する。位置決定装置112は、カメラ21及びレーザー測距装置(LDS)を含むが、これらに限定されない。以下は、位置を決定する方法を説明するために、三角測量測距法のレーザー測距装置を例として説明する。三角測量測距法の基本原理は、類似した三角形の比例関係に基づいていますが、ここで説明を省略する。
【0054】
レーザー測距装置は、発光ユニットと光受信ユニットを含む。 発光ユニットは、発光する光源を含み得、光源は、赤外又は可視発光を発光するダイオード(LED)などの発光素子を含み得る。好ましくは、光源は、レーザービームを発光する発光要素であり得る。 この実施例では、光源の例としてレーザーダイオード(LD)が使用されている。具体的に、レーザービームの光源を使用すると、レーザービームの単色、指向性、及びコリメートされた特性により、他の光と比較してより正確な測定を行うことができる。例えば、レーザービームと比較して、発光ダイオード(LED)によって放出される赤外線又は可視光は、周囲の要因(オブジェクトの色やテクスチャなど)の影響を受け、測定の精度が低くなる可能性がある。レーザーダイオード(LD)は、障害物の2次元位置情報を測定するポイントレーザーでも、特定の範囲内の障害物の3次元位置情報を測定するラインレーザーであっても良い。
【0055】
光受信ユニットは、障害物によって反射又は散乱された光スポットが形成される画像センサーを含むことができる。画像センサーは、単一の行又は複数の行の複数のユニット画素の集合であっても良い。これらの光受信素子は、光信号を電気信号に変換することができる。画像センサーは、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサー又は電荷結合素子(CCD)センサーであり得、コスト上の利点のために相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサーが好ましい。また、光受信ユニットは、光受信レンズアセンブリを含み得る。 障害物によって反射又は散乱された光は、光受信レンズアセンブリを通過して進行し、画像センサー上に画像を形成する。光受信レンズアセンブリは、単一のレンズ又は複数のレンズを含み得る。
【0056】
ベースは、発光ユニットと光受信ユニットを支持することができ、発光ユニットと光受信ユニットは、ベース上に配置され、一定の距離を空ける。ロボットの周囲360度方向の障害物を測定するために、ベースを本体110上に回転可能に配置するか、ベース自体を回転せず回転要素を設けて放出光と受信光を回転させることができる。回転素子の回転角速度は、オプトカプラー素子とコードディスクをセットすることで得られる。オプトカプラー素子は、コードディスク上の歯のギャップを感知し、瞬間角速度は、歯のギャップのすべり時間を歯のギャップの距離値で割ることで求められる。コードディスク上の歯のギャップの密度が高いほど、測定の正確度と精度は高くなるが、構造が精密で計算量が多くなる。逆に、歯のギャップの密度が小さいほど、測定の正確度と精度は低くなるが、構造が比較的簡単で計算量が少ないため、コストを削減できる。
【0057】
光受信ユニットに接続されたDSPなどのデータ処理装置は、ロボットの0度の角度方向に対してすべての角度で障害物距離値を記録し、制御システム130内のデータ処理ユニットに送信し、例えば、CPUを含むアプリケーションプロセッサ(AP)であり、CPUは粒子フィルターベースの位置決めアルゴリズムを実行してロボットの現在の位置を取得し、ナビゲーションのためにこの位置に基づいてマップを描画する。位置決めアルゴリズムは、好ましくは同時ローカリゼーション及びマッピング(SLAM)を使用する。
【0058】
三角測量法に基づくレーザー測距装置は、原則として一定距離を超えた無限距離での距離値を測定できるが、実際には長距離測定(例えば6メートル以上)を実現することは非常に困難であり、これは、光受信ユニットのセンサー上の画素ユニットのサイズによって制限され、また、センサーの光電変換速度、センサーと接続されたDSP間のデータ伝送速度、及びDSPの計算速度の影響も受ける。温度の影響でレーザー測距装置によって得られた測定値も、主に発光ユニットと光受信ユニットの間の構造の熱膨張変形により入射光と出力光の角度が変化することによりシステムが許容されなく、また、発光ユニットと光受信ユニット自体に温度ドリフトの問題がある。レーザー測距装置を長期間使用した後、温度変化や振動などのさまざまな要因の蓄積による変形も測定結果に深刻な影響を与える。測定結果の正確度は、特に重要なマップの精度を直接決定し、これはロボットが戦略をさらに実行するための基礎であるため、とても重要である。
【0059】
機器本体110の前部112は、緩衝器122を付けることができる。洗浄プロセス中、駆動輪モジュール141は、ロボットを地面上を歩くように推進する時に、緩衝器122は、赤外線センサーなどのセンサーシステムを介して清掃ロボット100の移動経路における1つ又は複数のイベントを検出し、ロボットは、障害物や壁などの緩衝器122によって検出されたイベントを介して駆動輪モジュール141を制御することができ、例えば、イベントに対して、障害物から離れるなどに応答させる。
【0060】
制御システム130は、機器本体110の回路基板上に配置され、ハードディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリなどの非一時メモリと通信する、中央処理装置、アプリケーションプロセッサなどのコンピューティングプロセッサを含み、アプリケーションプロセッサは、レーザー測距装置からフィードバックされた障害物情報に基づいて、SLAMなどのローカリゼーションアルゴリズムを使用して、ロボットが配置されている環境のリアルタイムマップを描画する。また、緩衝器122、崖センサー123、超音波センサー、赤外線センサー、磁力計、加速度計、ジャイロスコープ、走行距離計などのセンシングデバイスからの距離情報と速度情報に基づいて、ロボットの現在の動作状態を総合判断し、例えば、敷居を越える、カーペットに乗る、崖の上にいる、上又は下が引っかかる、ダストボックスでいっぱいになっている、拾い上げられているなどであり、さまざまな状況に対応する特定の次のステップのアクション戦略を提供し、ロボットの作業は、所有者の要求とより一致し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。 さらに、制御システム130は、SLAMによって描かれた地図情報に基づいて、最も効率的で合理的な清掃経路及び清掃方法を計画することができ、これにより、ロボットの洗浄効率が大幅に向上する。
【0061】
駆動システム140は、距離及び角度情報(例えば、x、y、及びθ構成要素)を有する駆動コマンドに基づいて、地面を横切って移動するように清掃ロボット100を操作することができる。駆動システム140は、左右の車輪を同時に制御することができる駆動輪モジュール141を含む。機器の動きをより正確に制御するために、駆動輪モジュール141は、好ましくは、左駆動輪モジュールと、右駆動輪モジュールを含む。左右の駆動輪モジュールは、本体110によって定義される横軸に沿って対向している。ロボットがより安定して移動するか、又は地上でより強い移動能力を有するために、ロボットは、1つ又は複数の従動輪142を含み得、従動輪は、ユニバーサルホイールを含むが、これらに限定されない。駆動輪モジュールは、走行輪、駆動モーター、及び駆動モーターを制御するための制御回路を含み、駆動輪モジュールは、駆動電流を測定するための回路及び走行距離計に接続することもできる。駆動輪モジュール141は、取付及び保守を容易にするために、本体110に取り外し可能に接続することができる。駆動輪は、バイアスドロップサスペンションシステムを有し、ロボット本体110に移動可能に固定され、例えば、ロボット本体110に回転可能に取り付けられ、下向きに且つロボット本体110から離れるバイアスされたばねバイアスを受ける。ばねバイアスにより、駆動輪は特定の着陸力で地面との接触および牽引力を維持することができ、一方、掃除ロボット100の洗浄要素はまた、特定の圧力で地面10に接触する。
【0062】
洗浄システムは、ドライクリーニングシステム150及び/又はウェットクリーニングシステムであり得る。ドライクリーニングシステム150として、主なクリーニング機能は、ローラーブラシ、ダストボックス、ファン、空気出口、及び4つの間の接続コンポーネントから構成されるクリーニングシステム151に対するものである。地面に一定の干渉があるローラーブラシは、地面のゴミを一掃し、ローラーブラシとダストボックスの間のサクションポートの前に巻き上げ、ファンによって生成されたダストボックスを通過した吸引ガスによってダストボックスに吸い込まれる。掃除機器のほこり除去能力は、ゴミ清掃効率DPU(Dust pick up efficiency)によって示すことができ、DPUは、ローラーブラシの構造及び材料、吸引ポート、ダストボックス、ファン、空気出口及び4つの間の接続部品によって形成される空気ダクトの風力の利用率によって影響を受け、ファンのタイプと電力の影響を受け、システム構成の課題である。通常のプラグイン掃除機と比較して、限られたエネルギーで清掃ロボットを掃除する場合、ほこり除去能力の向上は非常に重要である。粉塵除去能力の向上により、直接かつ効果的にエネルギー必要量が削減されるため、1回の充電で80平方メートルの地面を掃除できる機器を進化させて、1回の充電で100平方メートル以上を掃除することができる。また、充電回数を減らすバッテリーの耐用年数も大幅に延びるため、ユーザーがバッテリーを交換する頻度も高くなる。より直感的で重要なのは、ほこり除去能力の向上が最も明白で重要なユーザーエクスペリエンスであり、ユーザーはクリーニングがクリーンであるかどうかの結論に直接到達する。ドライクリーニングシステム150はまた、破片をクリーニングシステムのローリングブラシ領域に移動させるために、地面に対して角度を付けられた回転軸を有するサイドブラシ152を含み得る。
【0063】
エネルギーシステムには、NiMHやリチウム電池などの充電式電池が含まれる。 充電電池は、充電制御回路、電池パック充電温度検出回路、電池不足電圧監視回路充電制御回路、電池パック充電温度検出回路、及び電池不足電圧監視回路、シングルチップマイクロメータ制御回路と接続することができる。ホストは、胴体の側面又は下部に配置された充電電極を介して充電パイルに接続することによって充電される。露出した充電電極にホコリが付着すると、充電中の電荷の蓄積効果により電極周辺のプラスチック本体が溶けて変形し、電極自体も変形して通常の充電を継続できなくなる。
【0064】
人間とコンピュータの相互作用システム170は、ホストパネル上のボタンを含み、ボタンは、機能のユーザ選択のために使用され、また、表示画面及び/又はインジケータライト及び/又はホーンを含み、表示画面、インジケインジケータライトとホーンとは、マシンの現在の状態又は機能の選択をユーザーに示すことができる。モバイルクライアントプログラムを含めることもできる。ルートナビゲーションタイプの清掃機器の場合、携帯電話のクライアントは、機器が配置されている環境の地図とマシンの場所をユーザーに表示でき、より豊富でユーザーフレンドリーな機能アイテムをユーザーに提供できる。
【0065】
ロボットの動作をより明確に説明するために、以下の方向が定義される。清掃ロボット100は、機器本体110に対して定義される以下の3つの相互に垂直な軸に対して様々な組み合わせで地上動くことができる。前後軸X、横軸Y及び中心垂直軸Zである。前後軸Xの前方向に沿った駆動方向を「前方向」とし、前後軸Xの後方向に沿った駆動方向を「後方向」と表記する。横軸Yは、駆動輪モジュール141の中心点によって定義される軸に沿って、ロボットの右輪と左輪との間に実質的に延びる。
【0066】
清掃ロボット100は、Y軸を中心に回転することができる。清掃ロボット100の前部が上向き、後部が下向きに傾斜する場合は「顔の上向き」、清掃ロボット100の前部が下向き、後部が上向きに傾斜する場合は「俯瞰」となる。また、清掃ロボット100は、Z軸を中心に回転することができる。清掃ロボット100の前方向において、清掃ロボット100がX軸の右に傾いているときは「右折」、清掃ロボット100がX軸の左に傾いているときは「左折」である。
【0067】
この実施例の清掃ロボット100は、地上の障害物を認識するための視角ユニット、遠隔制御装置等と通信するための通信ユニット、本体を駆動するための移動ユニット、洗浄ユニット、及びストレージユニット情報のメモリユニットを含む。 入力ユニット(清掃ロボットのキーなど)、物体検出センサー、充電ユニット、マイクアレイユニット、方向検出ユニット、位置検出ユニット、通信ユニット、駆動ユニット、メモリユニットは制御ユニットに接続でき、所定の情報を制御ユニットに送信するか、又は制御ユニットから所定の情報を受信する。
【0068】
視角ユニットは、主に地面物体認識を実行し、地面物体を回避するように清掃ロボット100に通知する。地面物体タイプには、以下が含まれるが、これらに限定されない。
A.引っかかる障害物:ペットの排泄物、太いケーブルと細いケーブル、体重計、バーチェア、カーテン等の、ロボットを引っかかり、清掃しにくい障害物である。
B:清掃ロボット100が押すことができる物体:子供のおもちゃ、ソケット、スリッパ等である。
C.機能タイプ:さまざまなタイプのカーペット(メインブラシ電流で使用可能)を識別し、それらをマップに記録して、カーペットのへ水タンクの搬送(ウェットカーペット、二次汚染)を防止し、識別後に記録された領域を履歴地図で表示する。
D.その他の雑貨:長さが8cmを超え、高さ又は厚さが1cmを超える物体が雑貨として設定され、識別後に回避戦略が実行される。背景、照明、角度が同様である。
【0069】
方向検出ユニットは、複数の受信ユニットへの音声入力の時間差又はレベルを使用することによって、音声の方向を検出することができる。 方向検出ユニットは、検出された音声の方向を制御ユニットに送信する。制御ユニットは、方向検出ユニットによって検出された音声方向を使用して、移動経路を決定することができる。
【0070】
位置検出ユニットは、所定の地図情報内の主体の座標を検出することができる。 一実施例では、カメラ21によって検出された情報とメモリユニットに格納されたマップ情報を互いに比較して、主体の現在の位置を検出することができる。 カメラ21に加えて、位置検出ユニットは全地球測位システム(GPS)を使用することもできる。
【0071】
広義には、位置検出ユニットは、本体が特定の位置に配置されているかどうかを検出することができる。例えば、位置検出ユニットは、本体が帯電パイル上に配置されているかどうかを検出するためのユニットを含み得る。
【0072】
例えば、充電パイル上に本体が配置されているかどうかを検出する方法では、充電ユニットに電力が入力されているかどうかによって、充電位置に本体が配置されているかどうかを検出することができる。また、例えば、本体が充電位置に配置されているかどうかは、本体又は充電パイルに配置された充電位置検出ユニットによって検出することができる。
【0073】
通信ユニットは、遠隔制御装置又は他の装置との間で所定の情報を送受信することができる。通信ユニットは、清掃ロボットの地図情報を更新することができる。
【0074】
駆動ユニットは、移動ユニットとクリーニングユニットを操作できる。駆動ユニットは、制御ユニットによって決定された移動経路に沿って移動ユニットを移動させることができる。
【0075】
清掃ロボットの動作に関する所定の情報は、メモリユニットに保存される。例えば、清掃ロボットが配置されているエリアの地図情報、マイクロフォンアレイユニットが認識する音声に対応する制御コマンド情報、方向検出ユニットが検出する方向角情報、位置検出ユニットが検出する位置情報、及び物体検出センサーによって検出された障害物情報は、メモリユニットに保存することができる。
【0076】
制御ユニットは、受信ユニット、カメラ21、及び物体検出センサーによって検出された情報を受信することができる。 制御ユニットは、送信された情報に基づいて、ユーザの音声を認識し、音声が発生する方向を検出し、清掃ロボットの位置を検出することができる。 さらに、制御ユニットは移動ユニットとクリーニングユニットを操作することもできる。
【0077】
本発明は、代替的な実施例を参照して説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な改良を加えたり、それが特徴とする構成要素を同等のもので置き換えることが可能である。特に、各実施例で述べた様々な技術的特徴は、構造的な矛盾がない限り、どのようにでも組み合わせることができる。本発明は、本文に開示されている特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術的解決策を含むものである。
図1
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図6