(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-08
(45)【発行日】2024-02-19
(54)【発明の名称】鼻毛カッター
(51)【国際特許分類】
B26B 19/14 20060101AFI20240209BHJP
B26B 19/48 20060101ALI20240209BHJP
【FI】
B26B19/14 L
B26B19/14 E
B26B19/14 H
B26B19/48 C
(21)【出願番号】P 2022552449
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(86)【国際出願番号】 KR2020012824
(87)【国際公開番号】W WO2021177524
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2022-08-31
(31)【優先権主張番号】10-2020-0026575
(32)【優先日】2020-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508336388
【氏名又は名称】ロイヤル メタル インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,ガプス
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0096628(KR,A)
【文献】米国特許第03965569(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0018184(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 19/14
B26B 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側カッティング部(10)が形成された固定外筒(1)の内部に内側カッティング部(20)が形成された回転内筒(2)が挟まれ、それぞれのカッティング部(10、20)が相互対応するように配置され、外側カッティング部(10)が複数個の第1の切削刃(110)と第1のスリット(120)からなり固定外筒(1)の上端周りに形成されると共に内側カッティング部(20)が複数個の第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)からなり回転内筒(2)の上端周りに形成され、
外側カッティング部(10)の第1の切削刃(110)及び第1のスリット(120)と内側カッティング部(20)の第2の切削刃(210)及び第2のスリット(220)が一致した状態で相対的に回転して鼻毛が第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によってカッティングされるように構成された鼻毛カッターであって、
固定外筒(1)に形成された外側カッティング部(10)の上側先端にラウンディング部(123)を形成すると共に回転内筒(2)に形成された内側カッティング部(20)の上側先端に比べて一定間隙(S)が維持されるように長く形成し、
内側カッティング部(20)の第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)とが対向する位置に配列され、第2の切削刃(210)の内側傾斜面(223)が底の中央から形成される凸部(224)に連通し、外側カッティング部(10)の第1のスリット(120)の下部傾斜面(122)が内側カッティング部(223)の凸部(224)より下部に配置され、鼻毛が第2のスリット(220)を介して凸部(224)側に案内され、第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によってカッティングされるように構成し、
固定外筒(1)と回転内筒(2)を締結するためのボルト(226)が固定外筒(1)の円周面から突出されないように埋め立てられると共に回転内筒(2)の中間部分に形成された環状の凹溝(21’)に係止されるように構成し、つまみ部の下端には掃除用ブラシ(31)及びドライバ(32)が備えられた補助キャップ(30)を螺合して構成
し、
前記補助キャップ(30)には、ブラシ(31)が一体型に埋め立てられると共に安着部(35)が形成された円筒状ボディ体(34)が挟まれ固定され、底面中央部に形成された通孔(36)にはドライバ(32)が挟まれ固定され、
前記円筒状ボディ体(34)の底面に永久磁石(40)が埋め立てられていることを特徴とする鼻毛カッター。
【請求項2】
前記固定外筒(1)の第1のスリット(120)は12個、回転内筒(2)の第2のスリット(220)は9個からなり、前記回転内筒(2)を構成する内側カッティング部(20)の上側先端及び傾斜面(223)がラウンディング部(225)に連通して形成されたことを特徴とする請求項1に記載の鼻毛カッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻毛カッターに関するもので、本出願人が保有している韓国登録特許第1795626号に開示されている技術におけるカッティング部に関する構造を最適に設計してカッティング性能をさらに向上させた鼻毛カッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
経時によって徐々に伸びる鼻毛は理・美容室に行かない限りは自分が直接手入れをするのが一般的である。大部分の場合、小さなはさみを利用しているが相当な不安感を与えることは勿論、鼻孔内に傷を誘発させて細菌による感染原因になる余地が大きいので、細心な注意が必要である。
【0003】
また、モータの駆動により切削刃を回転させて鼻毛を切る装置の場合には、頻繁な故障とバッテリーの入れ替え問題によって使用が非常に煩わしく、鼻毛が不規則な方向に伸びるようになるので効率的な切削ができない問題がある。
【0004】
さらに、切削刃の回転のために駆動されるモータで発生される特有の振動によって咳及び鼻水を誘発して使用者に不快感を与え、このような過程で鼻毛カッターの装置内へ副産物が流入される。
【0005】
したがって、鼻毛がきれいに切れなくなることは勿論、よく掃除をしないと匂いがして細菌が生息して衛生的ではないという問題がある。
【0006】
このような鼻毛カッターと関連して韓国公開実用新案第1989-0004257号に開示されている技術は、支持筒の内部に固定筒と回転筒を挟み、鋸刃型刃をそれぞれ形成すると共に回転筒の下側につまみを癒着したものであるが、鼻毛カッターも回転筒の中空部に鼻毛が配置される場合、鼻毛が全然切れない短所がある。
【0007】
また、韓国公開特許第2002-0093661号に開示されている技術は、外側刃の内部で内側刃が回転して鼻毛が切れるように構成したものであるが、内側刃の回転軸を使用者の親指と人差し指を使用して回転させなければならず、また、残りの三つの指ではボディ体の後側を固定するか操るように構成したものであるので、使用が非常に不便であり、また、公開特許第2018-0106655号の場合、ぜんまいの力を用いた回転力によってカッター刃を回転させる構造に関して開示されているが、実生活に適用し難いものであった。
【0008】
本発明の背景の技術は、韓国公開実用新案第1989-0004257号(1989.04.17公開)-鼻毛カッター、韓国公開特許第2002-0093661号(2002.12.16公開)-受動回転式鼻毛カッター、韓国公開特許第2018-0106655号(2018.10.01公開)-鼻毛カッター、韓国登録特許第1795626号(2017.11.02登録)-鼻毛カッターに開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は固定外筒と回転内筒の上端周りに形成されるカッティング部の構造を最適に設計することは勿論、ボディ体を成すつまみ部に多様な機能を備える補助キャップを装着することによって、従来より性能がさらに向上した鼻毛カッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するための本発明は、外側カッティング部が形成された固定外筒の内部に内側カッティング部が形成された回転内筒が挟まれ、それぞれのカッティング部が相互対応するように配置され、外側カッティング部が複数個の第1の切削刃と第1のスリットからなり固定外筒の上端周りに形成されると共に内側カッティング部が複数個の第2の切削刃と第2のスリットからなり回転内筒の上端周りに形成され、外側カッティング部の第1の切削刃及び第1のスリットと内側カッティング部の第2の切削刃及び第2のスリットが一致した状態で相対的に回転して鼻毛が第1の切削刃と第2の切削刃によってカッティングされるように構成された鼻毛カッターであって、固定外筒に形成された外側カッティング部の上側先端にラウンディング部を形成すると共に回転内筒に形成された内側カッティング部の上側先端に比べて一定間隙が維持されるように長く形成し、内側カッティング部の第2の切削刃と第2のスリットとが対向する位置に配列され、第2の切削刃の内側傾斜面が底の中央から形成される凸部に連通し、外側カッティング部の第1のスリットの下部傾斜面が内側カッティング部の凸部より下部に配置され、鼻毛が第2のスリットを介して凸部側に案内され、第1の切削刃と第2の切削刃によってカッティングされるように構成し、固定外筒と回転内筒を締結するためのボルトが固定外筒の円周面から突出されないように埋め立てられると共に回転内筒の中間部分に形成された環状の凹溝に係止されるように構成し、つまみ部の下端には掃除用ブラシ及びドライバが備えられた補助キャップを螺合して構成したものである。
【0011】
また、上記固定外筒の第1のスリットは12個、回転内筒の第2のスリットは9個からなり、上記回転内筒を構成する内側カッティング部の上側先端及び傾斜面がラウンディング部に連通して形成される。
【0012】
また、上記補助キャップにはブラシが一体型に埋め立てられると共に安着部が形成された円筒状ボディ体が挟まれ固定され、底面中央部に形成された通孔にはドライバが挟まれ固定され、上記円筒状ボディ体の底面に永久磁石が埋め立てられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、本体を構成する固定外筒の上側先端にラウンディング部が形成されることによって角ばった従来構造に比べて鼻毛が一遍に溝の中に入りやすく使用者に拒否感を与えない。
【0014】
また、固定外筒の上側先端が回転内筒に形成された内側カッティング部の上側先端に比べて所定間隙が維持されるように長く配置されているので、鼻毛が先に固定外筒の溝にかかって下に降りると共に曲面部に誘導することができ、傾斜面の下端部が比較的広く形成されカッティングが順調に行われる。
【0015】
併せて、固定外筒と回転内筒を締結するためのボルトが固定外筒の円周面から突出されていないので外観がきれいで、使用する際の不便さが感じられず、鼻毛カッターのつまみ部の下端に掃除用ブラシ及びドライバが備えられた補助キャップが装着されることによって、カッティング部に対する手入れは勿論、必要に応じて回転内筒から固定外筒を容易に分解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、韓国登録特許第1795626号に開示されている鼻毛カッターの全体斜視図である。
【
図3】
図3は、内外側のカッティング部を示した斜視図である。
【
図5】
図5は、回転内筒のカッティング部を示した断面図である。
【
図6】
図6は、鼻毛がカッティングされる例を概略的に示した断面図である。
【
図7】
図7は、改良された固定外筒及び回転内筒のカッティング部のみ分離して示した斜視図である。
【
図9】
図9(a)、
図9(b)は、固定外筒及び回転内筒のカッティング部に関する断面図である。
【
図10】
図10は、固定外筒及び回転内筒の組み立て状態の断面図である。
【
図11】
図11は、カッティング部を拡大して示した断面図である。
【
図12】
図12は、改良された鼻毛カッターの全体斜視図である。
【
図15】
図15(a)、
図15(b)は、補助キャップの構成を示した分解正面図及び組み立て断面図である。
【
図16】
図16は、補助キャップの使用例を示した断面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明に係る好ましい実施例をより詳細に説明するが、これらが有する特定構造及び機能は一つの構成例を示したものであるので、本明細書に記載されている実施例にのみ限定されるものではない。
【0018】
まず、本発明が適用される好ましい例として本出願人が先立って開発してその技術力が認められた韓国登録特許第1795626号に開示されている関連技術を抜粋して説明し、また、これによる問題点を導出した後に本発明の構成及び作用効果について後述しようとする。
【0019】
図1及び
図2に示されているように、垂直型に製作される鼻毛カッターは、外側カッティング部(10)が形成された固定外筒(1)に内側カッティング部(20)が形成された回転内筒(2)が挟まれ、固定外筒(1)の下端が回転内筒(2)の下端に一体に形成されたつまみ部(25)の上端周り部(252)に安着され、固定外筒(1)に締結されたボルト(11’)の先端が回転内筒(2)の環状の凹溝(21’)に係止されるようになる。
【0020】
したがって、使用者は片手で固定外筒(1)を握った状態で他の片手でつまみ部(25)を回すと、回転内筒(2)が固定外筒(1)に対して相対的に回転することによって鼻毛が固定外筒(1)の外側カッティング部(10)と回転内筒(2)の内側カッティング部(20)によって切断される。
【0021】
図3乃至
図6に示されているように、外側カッティング部(10)が形成された固定外筒(1)の内部に内側カッティング部(20)が形成された回転内筒(2)が挟まれ固定外筒(1)の外側カッティング部(10)に回転内筒(2)の内側カッティング部(20)が対応するように配置される。
【0022】
上記外側カッティング部(10)は、複数個の第1の切削刃(110)と第1のスリット(120)で構成され、第1の切削刃(110)と第1のスリット(120)が固定外筒(1)の上端周りに交番されるように形成される。
【0023】
上記内側カッティング部(20)は複数個の第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)で構成され、第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)が凹溝が形成された内通(2)の上端周りに交番されるように形成される。
【0024】
また、外側カッティング部(10)の第1の切削刃(110)と内側カッティング部(20)の第2の切削刃(210)が一致し、外側カッティング部(10)の第1のスリット(120)と内側カッティング部(20)の第2のスリット(220)が一致した状態で、固定外筒(1)に対して回転内筒(2)が相対的に回転することによって鼻毛が第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によってカッティングされる。
【0025】
ここで、第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)が対向するように配置され、第2の切削刃(210)の内側ガイド部(211)が凹溝の中心(O1)を通して第2のスリット(220)の下部傾斜面(222)と連結され、第1のスリット(120)の下部傾斜面(122)の上端が第2のスリット(220)の下部傾斜面(222)の下端より下部に配置される。
【0026】
上記内側ガイド部(211)は、第2の切削刃(210)の上端内側から始まって急傾斜部(212)と急傾斜部(212)の下端で折り曲がれ、凹溝の中心(O1)につながる緩傾斜部(213)で構成され、上記外側カッティング部(10)及び内側カッティング部(20)は第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)が鋸歯状に形成される。
【0027】
したがって、第1の切削刃(110)間の第1のスリット(120)と第2の切削刃(210)間の第2のスリット(220)とは、幅が下端に比べて鼻毛が流入され始める上端(先端)がさらに大きく形成されることで鼻毛が第1のスリット(120)及び第2のスリット(220)に案内される。
【0028】
すなわち、
図6に示されているように、回転内筒(2)の内側カッティング部(20)は凹溝の周りに複数個の第2の切削刃(210)の内側に形成され、鼻毛(100)が凹溝に入った場合、凹溝の中心(O1)で折れ、第2のスリット(220)の下部傾斜面(222)に誘導される。
【0029】
また、凹溝に入った鼻毛(100)は、第2のスリット(220)の下部傾斜面(222)を通して第1のスリット(120)の下部傾斜面(122)に案内され固定外筒(1)に対して回転内筒(2)が相対的に回転されると、鼻毛(100)が第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によって切断される。
【0030】
ところが、上述したような鼻毛カッターにおいては、実際使用するとき鼻毛がよくカッティングされない場合が度々発生する。
【0031】
すなわち、固定外筒と回転内筒の上側先端に形成されたカッティング部が同一の位置に配置されているので、鼻毛が回転内筒の凹溝内によく入らなくなってカッティング自体が難しくなり、固定外筒の先端が角ばった形態で傾斜面の下端部が狭く形成されることによって鼻毛が一遍に溝の中に入らなくなることは勿論、使用者に拒否感を与えるという問題も内包している。
【0032】
また、回転内筒の凹溝に入った鼻毛をスリットの下部傾斜面を通して固定外筒の外側カッティング部に誘導する過程で回転内筒の中心部に密集され鼻毛が案内され難く固定外筒とのばらつきによって鼻毛がカッティングされない場合もある。
【0033】
さらに、固定外筒と回転内筒が突出型ボルトによって相互締結されるか解除されるように構成したものであるので、外観を害するようになることは勿論、使用時に不便さが感じられるようになり、使用後、掃除のためにはボルトを解除し、固定外筒を完全に解体しなければならないという不便さがあった。
【0034】
よって、本発明者は上記のような問題を鑑みて多くの研究と実験を通して新たに変形された構造の鼻毛カッターを開発するに至った。
【0035】
すなわち、
図7乃至
図11は、通常の固定外筒(1)及び回転内筒(2)に形成されるカッティング部(10、20)の構造を最適に改良して構成したもので、前述した同一部分に対しては同じ符号を付与して具体的な説明は省略する。
【0036】
固定外筒(1)の上端周りに形成される外側カッティング部(10)は、複数個の第1の切削刃(110)と第1のスリット(120)からなり、また、回転内筒(2)の上端周りに形成される外側カッティング部(20)は複数個の第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)からなる。
【0037】
これによって、外側カッティング部(10)の第1の切削刃(110)及び第1のスリット(120)と内側カッティング部(20)の第2の切削刃(210)及び第2のスリット(220)が一致した状態で相対的に回転することによって鼻毛が第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によってカッティングされる。
【0038】
上記外側カッティング部(10)の第1の切削刃(110)と第1のスリット(120)が対向する位置に配列されると共にこの第1のスリット(120)に連通して下部傾斜面(121)が形成されている。また、内側カッティング部(20)の第2の切削刃(210)と第2のスリット(220)が対向する位置に配列され、第2のスリット(220)に連通して下部傾斜面(221)が形成されている。
【0039】
上記第2の切削刃(210)の内側傾斜面(223)が底に形成される凸部(224)と連通して形成される。
【0040】
また、上記固定外筒(1)に形成された外側カッティング部(10)の上側先端にはラウンディング部(123)が形成されている。したがって、角ばったものに比べて鼻毛が一遍に溝の中に入りやすく使用者に拒否感を与えない。
【0041】
また、固定外筒(1)の上側先端は回転内筒(2)に形成された内側カッティング部(20)の上側先端に比べて間隙(S)が維持されるように長く形成されており、この間隙(S)の場合0.35~0.45mm程度の差があるように形成することが好ましい。
【0042】
これによって、鼻毛が肌から上記間隙(S)に該当するほどの長さをおいて容易にカッティングが行われ、従前のように固定外筒(1)と回転内筒(2)の上側先端に形成されたカッティング部(10、20)が同一の位置に配置され肌に近すぎて切られてしまう現象を防止することができる。
【0043】
上記回転内筒(2)を構成する内側カッティング部(20)の上側先端及び傾斜面(223)がラウンディング部(225)に連通し、外側カッティング部(10)の第1のスリット(120)に形成された下部傾斜面(121)及び内側カッティング部(20)の第2のスリット(220)に形成された下部傾斜面(221)が内側カッティング部(20)の凸部(224)より下部に配置される。
【0044】
したがって、鼻毛が第2のスリット(220)を介して凸部(224)に案内されると共に第1の切削刃(110)と第2の切削刃(210)によって、まるではさみで切ったようにより確実に切られるようになる。
【0045】
上記回転内筒(2)の底に形成される凸部(224)の場合、図面においては、峰状に示されているが凹状で構成することも可能である。
【0046】
また、上記固定外筒(1)及び回転内筒(2)の上側先端が間隙(S)を有するようになるので、鼻毛が先に固定外筒(1)の溝にかかって下に降りるようになり、これにより回転内筒(2)の回転時にカッティングが従前に比べてさらに順調に行われるようになる。
【0047】
この時、最も好ましくは、固定外筒(1)の第1のスリット(120)を12個とし、回転内筒(2)の第2のスリット(220)を9個に制限することによって鼻毛に対する最適のカッティング性能を確保することができる。
【0048】
一方、
図12乃至
図16は、鼻毛カッターのつまみ部の構造を改良して構成したもので、前述した同一部分に対しては同じ符号を与して具体的な説明は省略する。
【0049】
まず、鼻毛カッターを構成する固定外筒(1)と回転内筒(2)を締結するためのボルト(226)が固定外筒(1)の円周面で突出されないようにすると共に回転内筒(2)の中間部分に形成された環状の凹溝(21’)に係止されることによって、外観を害さないようになることは勿論、使用時に不便さが感じられないようになる。
【0050】
また、つまみ部(25)の下端には補助キャップ(30)が螺合によって脱着可能になるように設けられ、この補助キャップ(30)に掃除用ブラシ(31)及びドライバ(32)が備えられている。
【0051】
すなわち、上記補助キャップ(30)には挿入孔(33)が形成され、ブラシ(31)が埋め立てられた円筒状ボディ体(34)の下端部に形成された安着部(35)を挟んで固定させることができ、底面中央部にドライバ(32)が形成され、上記固定外筒(1)の外周面に締結されたボルト(226)を回して開閉することができるようになる。
【0052】
これによって、固定外筒(1)を回転内筒(2)から完全に分離して掃除した後、また組み立てようとするとき、補助キャップ(30)を活用して容易に使用することができる。
【0053】
また、上記円筒状ボディ体(34)の底面には永久磁石(40)を埋め立てて構成することによって、小さなボルト(226)が磁力によって補助キャップ(30)に付着された状態を維持するようになるので、ボルト(226)を落とすなどの問題を解消することができる。
【0054】
上記ドライバ(32)の場合、補助キャップ(30)の底面に直接に溝加工を行って形成することも可能であるが、補助キャップ(30)に通孔(36)を形成した後、別に製作されたドライバ(32)を圧入して構成することも可能である。
【0055】
前述したように、本発明に係る鼻毛カッターによると、本体を構成する固定外筒の上側先端にラウンディング部が形成されることによって角ばった従来構造に比べて鼻毛が一遍に溝の中に入りやすく使用者に拒否感を与えない。
【0056】
また、固定外筒の上側先端が回転内筒に形成された内側カッティング部の上側先端に比べて所定間隙が維持されるように長く配置されているので、鼻毛が先に固定外筒の溝にかかって下に降りると共に曲面部に誘導することができ、傾斜面の下端部が比較的広く形成されカッティングが順調に行われる。
【0057】
併せて、固定外筒と回転内筒を締結するためのボルトが固定外筒の円周面で突出されないので、外観がきれいで、使用する際の不便さが感じられず、鼻毛カッターのつまみ部の下端に掃除用ブラシ及びドライバが備えられた補助キャップを装着することによって、カッティング部に対する手入れは勿論、必要に応じて回転内筒から固定外筒を容易に分解することができる。
【0058】
以上のような技術的構成によって本発明の技術的課題が達成されるものであり、限定された実施例と図面によって説明されたが、これに限定されず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と下記に記載する請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
1 固定外筒
2 回転内筒
10 外側カッティング部
20 内側カッティング部
25 つまみ部
30 補助キャップ
31 掃除用ブラシ
32 ドライバ
33 挿入孔
34 円筒状ボディ体
35 安着部
36 通孔
110 第1の切削刃
120 第1のスリット
121 下部傾斜面
123 ラウンディング部
210 第2の切削刃
220 第2のスリット
221 下部傾斜面
223 内側傾斜面
224 凸部
225 ラウンディング部
226 ボルト