(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20240213BHJP
A63F 5/04 20060101ALI20240213BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240213BHJP
A63F 13/26 20140101ALI20240213BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240213BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20240213BHJP
H04N 21/433 20110101ALI20240213BHJP
【FI】
A63F13/80 H
A63F5/04 603A
A63F5/04 681
A63F9/00 513
A63F13/26
A63F13/35
A63F13/65
A63F13/80 F
H04N21/433
(21)【出願番号】P 2020016872
(22)【出願日】2020-02-04
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】▲配▼島 淳
(72)【発明者】
【氏名】北川 重彦
(72)【発明者】
【氏名】久木田 祝年
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-503922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0184352(US,A1)
【文献】特開2015-134194(JP,A)
【文献】特開平08-293810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04, 7/02, 9/00
A63F 9/24,13/00-13/98
H04N 21/433
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを表示するディスプレイを有するゲーミングマシンに付帯され、スポーツブックのベットの受け付け及び当該ベットの対象となるスポーツ中継を配信するスポーツブックサーバとデータ通信可能に接続された情報管理部を有し、
前記情報管理部は、
前記スポーツ中継および前記ゲームの映像を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記映像を常時録画し、録画データを生成する録画データ生成部と、
前記録画データを記憶する記憶部と、
所定の条件が満足する場合、前記記憶部に記憶される前記録画データを付帯するゲーミングマシンに送信し前記ディスプレイに表示させる再生部と、
を有し
、
前記情報管理部は、前記所定の条件として、前記ゲーミングマシンをプレイするユーザが、前記スポーツブックへのベットを行っているか否かを判定し、前記ユーザがベットした前記スポーツブックが存在する場合、当該スポーツブックのスポーツ中継の録画データを再生することを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記情報管理部は、
前記ユーザの会員IDを取得する読取装置を備え、入力に応じて前記録画データの一部を抜き出した抜出データを生成し、前記抜出データを、前記会員IDに紐づけられたストレージへ転送することを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記情報管理部は、前記ゲーミングマシンで実行される前記ゲームのゲーム状態が、非表示条件に合致する場合、前記ディスプレイにおける前記録画データの再生を非表示とする、請求項1または2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記ゲーミングマシンは、スロットマシンであり、
前記非表示条件は、ボーナスゲームが実行されていることであり、
前記情報管理部は、前記ボーナスゲームが実行されている期間、前記ディスプレイにおける前記録画データの再生を非表示とする、請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記再生部は、前記非表示条件が満足している場合、前記ディスプレイの前記ゲームのゲーム映像が表示されている領域を拡大することを特徴とする、請求項3または4に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
複数のゲーミングマシンを管理する管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のスロットマシン等のゲーミングマシンを管理するシステムがある。例えば、特許文献1のように、複数のゲーミングマシンに通信回線を介して管理サーバを接続し、各ゲーミングマシンにおけるゲームの実行結果に伴う成績情報を管理サーバに集約し、成績情報に基づいて成績の順位を決定し、ゲーミングマシン(プレーヤ)間やゲーミングマシンの所属する店舗等のグループ間で順位を競うゲームを管理する管理システムが開示されている。
【0003】
ゲーミングマシンはカジノ等に設置されるが、このようなカジノではスポーツの結果にベットするスポーツブックを行うことが可能にされていることがある。例えば、特許文献2には、スポーツ観戦や、スポーツに対してベットが可能なスポーツブックを行うゲーミングマシンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2008-512189公報
【文献】米国特許出願公開2016-0307395号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、スポーツブックのベット対象となるスポーツの開始時間はゲーミングマシン側で決定できるものではなく、ベットしたスポーツの観戦を見逃してしまったり、集中して観戦できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような問題を解決することが可能な管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の管理システムは、
ゲーミングマシンのゲームをプレイするプレイヤーにより操作される情報管理部を有し、
前記情報管理部は、
映像を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記映像を録画し、録画データを生成する録画データ生成部と、
前記録画データを記憶する記憶部と、
前記プレイヤーの操作に応じて、前記記憶部に記憶される前記録画データをディスプレイに表示させる再生部と、
を有していることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、所定の条件が満足する場合、ゲーミングマシンにおいて、録画された映像を閲覧することができる。これにより、ユーザは見逃したスポーツ中継やゲーム映像を観戦したり、スポーツ中継やゲームに集中することができ、ゲーミングマシンにおけるスポーツブックの観戦に関する問題を軽減することができる。
【0009】
本発明の管理システムは、
ゲームを表示するディスプレイを有するゲーミングマシンに付帯され、スポーツブックのベットの受け付け及び当該ベットの対象となるスポーツ中継を配信するスポーツブックサーバとデータ通信可能に接続された情報管理部を有し、
前記情報管理部は、
前記スポーツ中継および前記ゲームの映像を受信する受信部と、
前記受信部が受信した映像を常時録画し、録画データを生成する録画データ生成部と、
前記録画データを記憶する記憶部と、
所定の条件が満足する場合、前記記憶部に記憶される前記録画データを付帯するゲーミングマシンに送信し前記ディスプレイに表示させる再生部と、
を有していることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、所定の条件が満足する場合、ゲーミングマシンにおいて、録画された映像を閲覧することができる。これにより、ユーザは見逃したスポーツ中継やゲーム映像を観戦したり、スポーツ中継やゲームに集中することができ、ゲーミングマシンにおけるスポーツブックの観戦に関する問題を軽減することができる。
【0011】
また、本発明の管理システムにおいて、
前記情報管理部は、会員IDを取得する読取装置を備え、入力に応じて前記録画データの一部を抜き出した抜出データを生成し、前記抜出データを、前記会員IDに紐づけられたストレージへ転送してもよい。
【0012】
上記構成によれば、録画データから抜き出した抜出データをユーザのストレージへ転送できる。これにより、ユーザは自身のSNSとへ容易にアップロードすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図6】PTS端末とスロットマシンとの表示画面の一例を示す説明図である。
【
図7】スポーツブック履歴テーブルを示すデータテーブルである。
【
図8】スポーツブック候補テーブルを示すデータテーブルである。
【
図9】ユーザストレージ情報テーブルを示すデータテーブルである。
【
図10】スポーツブック実行処理のフローチャートである。
【
図11】スポーツ中継処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
先ず、
図1を参照して、管理システムの概要について説明する。
図1に示すように、本実施形態の管理システムA1は、複数の情報管理装置A21と、管理サーバA3と、を備えている。
【0015】
それぞれが情報管理部として機能する複数の情報管理装置A21には、遊技価値のベットに基づきゲームが開始される複数のゲーミングマシンA2それぞれに通信可能に付帯されている。ゲーミングマシンA2は、ゲームを表示するディスプレイA22を有している。本実施形態では、情報管理装置A21は、管理サーバA3を介して、スポーツブックサーバA4とデータ通信可能に接続される。なお、これに限定されず、情報管理装置A21が直接スポーツブックサーバA4とデータ通信可能に接続されるものであってもよい。情報管理装置A21は、読取装置A211と記憶装置A212と受信部A213と録画データ生成部A214と再生部A215とを有している。読取装置A211はユーザが有する会員カード等を読み取り会員IDを取得する。記憶装置A212は、スポーツブックサーバA4から配信されるスポーツ中継映像の録画データ、および、ゲーミングマシンA2からのゲーム映像の録画データを記憶する。
【0016】
受信部A213は、スポーツブックサーバA4から配信されるスポーツ中継をアンテナやネットワーク回線を介して受信する。例えば、受信部A213は、アンテナやインターネット回線を介してスポーツブックサーバA4が配信するトランスポートストリームが有する複数のパケットを受信する。受信部A213は、同期する映像データ、音声データ、および、チャンネル情報データのまとまり(プログラムデータ)にデコードし、録画データ生成部A214へ送信する。なお、プログラムデータは、短時間の動画を示すことが一般的である。したがって、受信部A213は、同じチャンネルを構成する複数のプログラムデータを録画データ生成部A214へ送信する。また、スポーツ中継をライブでディスプレイA22に表示する場合には、選択されているチャンネルのプログラムデータを再生部A215へ連続して送信する。再生部A215は、プログラムデータに含まれるタイムスタンプに基づくタイミングで、プログラムデータに基づく動画をディスプレイA22に表示させる。
【0017】
また、受信部A213は、ゲーミングマシンA2からのゲーム映像をHDMI(登録商標)ケーブルの有線を介して受信し、録画データ生成部A214へ送信する。
【0018】
録画データ生成部A214は、受信部A213から送信されるプログラムデータに基づき、後のタイミングで再生可能な録画データを生成する処理を実行する。具体的に、録画データ生成部A214は、スポーツ中継の動画データを、スポーツブック候補テーブルのデータとの関連付けを行う。このように、録画データ生成部A214は、動画データを、識別して選択可能な録画データとして取り扱うことを可能にする。録画データ生成部A214は、録画データを、記憶装置A212に記憶する。なお、動画データは、プログラムデータのまま、短時間に分割された状態で記憶してもよいし、所定の時間ごとの所定のフォーマットの動画データにまとめてもよいし、番組ごとに1つのデータにまとめてもよい。このように、本実施形態では、スポーツブックサーバA4から配信されるスポーツ中継のすべてのチャンネルの動画データを情報管理装置A21が記憶することで、スポーツ中継の常時録画を実現している。
【0019】
また、録画データ生成部A214は、受信部A213から受信したゲーム映像をキャプチャし、所定のフォーマットの動画データを所定の時間ごとに記憶装置A212に記憶する。
【0020】
このように、ゲーミングマシンA2のゲームをプレイするプレイヤーにより操作される情報管理装置21を有している。そして、情報管理装置21は、映像を受信する受信部A213と、受信部A213が受信した映像を録画し、録画データを生成する録画データ生成部A214と、録画データを記憶する記憶装置212と、プレイヤーの操作に応じて、記憶部に記憶される録画データをディスプレイA22に表示させる再生部215と、を有している。
【0021】
すなわち、受信部A213は、スポーツブックサーバA4から配信されるスポーツ中継を受信し、録画データ生成部A214は、受信した前記スポーツ中継を常時録画し、スポーツ中継の録画データを生成する。これにより、ユーザが見逃したスポーツ中継を録画することができ、ユーザは再度確認したいスポーツ中継を確認することができる。
【0022】
また、受信部A213は、ゲーミングマシンA2からのゲーム映像を受信し、録画データ生成部A214は、受信したゲーム映像を常時録画し、ゲーム映像の録画データを生成する。これにより、ユーザがプレイしたゲームの映像を録画することができ、ユーザは再度確認したいゲーム映像を確認することができる。
【0023】
スポーツブックサーバA4は、スポーツブックのベットの受け付け及び当該ベットの対象となるスポーツ中継を配信する。複数のスポーツブックサーバA4を例示しているが、これに限定されない。また、以下の説明において、スポーツ中継とは、録画したスポーツ中継の再生も含む概念である。
【0024】
ここで、『遊技価値』は、キャッシュに関する情報であり、遊技価値情報を有する有体物であってもよいし、遊技価値情報を電子データ化した無体物であってもよい。『遊技価値情報』は、コインや紙幣、これらに相当する電子的な有価情報や、有価情報を含まないゲームポイント等の非有価情報である。有体物の『遊技価値』としては、チップやメダル、トークン、電子マネーカード、プラーク、チケットが例示される。尚、チケットは、例えばバーコード付きチケットである。遊技価値は、通貨に交換可能な兌換遊技価値や通貨に交換不能な不換遊技価値を含む。また、有体物の遊技価値は、遊技価値情報を電子データや外面形態で有し、この遊技価値情報を外部から無線通信や画像認識等により読み取り可能にされた構成が該当する。尚、外面形態とは、色や模様、文字、画像、形状等の外部から識別可能な形態である。
【0025】
『ゲーミングマシンA2』は、ベット数データ及び払出数データを含む遊技情報とプレーヤ識別情報とを出力可能に構成されたスロットマシンが例示される。また、ゲーミングマシンA2は、遊技価値情報をチップ等の外部から無線通信や画像認識等により読み取り可能に構成されていれば、バカラゲーム装置等のテーブルゲーム装置であってもよい。尚、無線通信としては、電磁界や電波等を用いた近距離の無線により情報を送受信するRFID(radio frequency identifier)が例示される。さらに、ゲーミングマシンA2は、遊技情報とプレーヤ識別情報とを出力可能な機能をハードウエアやソフトウエアにより備えていてもよい。この場合は、スマートフォン等の携帯端末装置やデスクトップコンピュータ等の据置型端末装置をゲーミングマシンA2とすることができる。
【0026】
『情報管理装置A21』は、ゲーミングマシンA2から出力される遊技価値のベット数データ及び払出数データを含む遊技情報と、単独ゲームをプレイするプレーヤのプレーヤ識別情報とを外部にデータ送信可能に構成されていればよい。従って、情報管理装置A21は、一般的な情報処理装置のコンピュータに、遊技情報とプレーヤ識別情報とを送信する処理を実行させるように構成されていてもよいし、ゲーミングマシンA2を制御するコンピュータに遊技情報とプレーヤ識別情報とを送信する処理を実行させるように構成されていてもよい。尚、本実施形態においては、後述のプレーヤトラッキングシステム(PTS)装置を用いて説明する。
【0027】
上述のように、情報管理装置A21は、所定の条件が満足する場合、記憶装置A212に記憶される録画データを付帯するゲーミングマシンに送信しディスプレイA22に表示させる。ここで、所定の条件とは、ゲーミングマシンA2をプレイするユーザがスポーツブックへベットしていた場合、ユーザがゲーミングマシンA2をプレイしながらスポーツ中継を観戦していた際にゲーミングマシンA2が実行するゲームによってスポーツ中継が中断された場合、および、ゲーミングマシンA2をプレイするユーザが録画データとして記憶装置A212に記憶されるスポーツ中継やゲーム映像の鑑賞を所望する入力を行った場合等であるが、これに限定されない。なお、ゲームがスポーツ中継を中断する事象としては、ゲームにおいてボーナスゲーム等の有利な状況になることや、ゲームにおいて所定以上の配当の当選が発生すること等が挙げられるがこれに限定されない。このように、管理システムA1では、所定の条件が満足する場合、ゲーミングマシンA2において、録画された映像を閲覧することができる。これにより、ユーザは見逃したスポーツ中継やゲーム映像を観戦したり、スポーツ中継やゲームに集中することができ、ゲーミングマシンにおけるスポーツブックの観戦に関する問題を軽減することができる。
【0028】
なお、情報管理装置A21は、ゲーミングマシンA2が表示するゲームの映像を録画し、録画データとして記憶装置A212に記憶する。このように、ユーザがプレイしたゲームの映像も録画することができるため、ユーザは再度確認したいゲーム映像を確認することができる。ここで、「ゲームの映像を録画する」とは、映像自体をそのまま録画するものであってもよいし、映像を再現可能なデータを記録するものであってもよい。すなわち、情報管理装置A21は、ゲーミングマシンA2がディスプレイA22にゲーム映像を再生するにあたって用いた、抽選値や抽選値に基づいて決定した演出映像を識別するデータ等を記録するものであってもよい。
【0029】
また、本実施形態では、情報管理部の機能を実現する構成を情報管理装置A21を例示しているがこれに限定されず、例えば、情報管理部の機能を情報管理装置A21および管理サーバA3を有する構成によって実現してもよい。例えば、管理サーバA3が、受信した映像を常時録画し、録画データを生成および記憶するものであってもよい。
【0030】
『情報管理装置A21がゲーミングマシンA2に付帯される』とは、少なくともゲーミングマシンA2から情報管理装置A21へデータ通信可能に、ゲーミングマシンA2に情報管理装置A21が設置されることを示す。本実施形態では、情報管理装置A21がゲーミングマシンA2に内蔵される形態であるがこれに限定されない。
【0031】
管理サーバA3は、管理サーバコントローラA32と、記憶装置A33と、通信装置34とを有している。記憶装置A33は、データや情報を書き換え可能に記憶するメモリを有している。メモリは、後述する処理を実行するためのプログラムや各種データを格納する非一過性の記憶媒体である。記憶装置A33は、カジノにおいて、ユーザを管理するための情報を記憶する。記憶装置A33は、例えば、会員IDやそれに関連付けられる会員情報、スポーツブックベット履歴、スポーツ中継データ、スポーツブックユーザ情報等をそれぞれ記憶する記憶領域を有している。記憶される会員IDは、ゲーミングマシンA2をプレイするユーザを識別する情報であり、情報管理装置A21が読み取った会員IDと照合される。記憶装置A33において、会員IDは、スポーツブックベット履歴およびスポーツブックユーザ情報と関連づけられている。
【0032】
また、上述のように、記憶装置A33は、スポーツ中継やゲーム映像を録画した録画データを記憶してもよい。本実施形態では、スポーツ中継の録画データが記憶装置A33に記憶され、ゲーム映像の録画データが情報管理装置A21の記憶装置A212に記憶される。記憶装置A33に記憶されたスポーツ中継の録画データは必要に応じて情報管理装置A21へ送信される。
【0033】
また、記憶装置A33は、会員IDに関連付けられるユーザストレージ情報を記憶する。ユーザストレージ情報は、ユーザが契約するSNS等のストレージへデータを転送するためのURL等の情報である。情報管理装置A21は、ユーザからの要求に応じて、所望の録画データから一部を抜き出した抜出データを生成し、ユーザの会員IDに関連付けられるユーザストレージ情報に基づいて、抜出データをユーザのストレージへ転送する。これにより、ユーザは自身のSNSとへ容易にアップロードすることができる。
【0034】
管理サーバコントローラA32は、通信装置34を介して、情報管理装置A21や図示しないスポーツブックキヨスクからのスポーツブックのベットを受け付ける。管理サーバコントローラA32は、受け付けたベットに基づいて、予め記憶装置A33に記憶されるスポーツブックユーザ情報を用いて、スポーツブックへ投票するためのシステムへログインし、ユーザからの求めに応じたスポーツブックへの投票処理を行う。パスワード等の認証情報は、予め記憶装置A33に記憶されるものであってもよいし、スポーツブックへのベットの際に情報管理装置A21等においてパスワード入力やバイオメトリクス認証を行うよう構成されていてもよい。このように、本実施形態では、情報管理装置A21が、スポーツブックのベットを受け付けて、スポーツブックへの投票が可能に構成されているがこれに限定されない。すなわち、ゲーミングマシンA2は、スポーツブックへの投票が不可に構成されていてもよい。
【0035】
管理サーバA3は、スポーツブックへのベットが行われた場合、そのベット情報をスポーツブックベット履歴として、累積的に記憶装置A33に記憶する。例えば、スポーツブックベット履歴とは、ベットした日時に関する情報、ベット対象となったスポーツブック、スポーツブックの開催期間、ベット額等が、会員IDに関連付けられて記憶される情報である。
【0036】
管理サーバA3は、定期的にスポーツブックサーバA4へアクセスし、中継可能なスポーツブック候補を更新する。また、管理サーバA3は、各スポーツブックサーバA4から、配信中のスポーツ中継を表示するためのスポーツ中継データを取得する。なお、スポーツ中継データとは、映像データであってもよいし、映像データにアクセスするための接続情報であってもよい。
【0037】
情報管理装置A21は、管理サーバA3を介して、スポーツブックサーバから配信されるスポーツ中継を受信し、付帯するゲーミングマシンA2のディスプレイA22に表示させる。具体的に、情報管理装置A21は、管理サーバA3から、会員IDに関連付けられたスポーツブック候補と、を取得する。そして、情報管理装置A21は、スポーツブック候補から、ディスプレイA22に表示させるスポーツブックを選択する。情報管理装置A21は、スポーツブック候補に、ユーザがベットしたスポーツブックが存在する場合、当該スポーツブックを選択してもよい。
【0038】
そして、情報管理装置A21は、選択したスポーツブックのスポーツブックサーバからのスポーツ中継データを付帯するゲーミングマシンに送信し、ディスプレイA22に表示させる。尚、情報管理装置A21は、上述した処理をコンピュータに実行させるプログラムを有してもよい。プログラムは、有線や無線により配布されてもよいし、記録媒体に記録された状態で配布されてもよい。
【0039】
管理システムの具体例として、管理システムA1がゲーミングマシンA2としてスロットマシンを備えると共に、情報管理装置A21としてPTS装置1700を備えた場合について具体的に説明する。
【0040】
図2に示すように、ゲーミングマシンA2であるスロットマシン1010は、プレーヤトラッキングシステム装置(Player Tracking System Device)1700を備えている。プレーヤトラッキング装置1700は、プレーヤトラッキングシステム(Player Tracking System)を実現するための端末であり、本明細書では、この装置を以降、PTS端末1700と称する。
【0041】
PTS端末1700は、PTSコントロールユニット1700AとPTSユーザインターフェースユニット1700Bと、ミキシング装置1790を有している。PTSコントロールユニット1700Aは、PTS端末1700の各種の処理動作を制御すると共に、外部の各種装置にデータ通信可能に接続されている。また、PTSユーザインターフェースユニット1700Bは、主にユーザ等の操作者との間で入力処理や出力処理を可能にするように構成されている。ミキシング装置1790は、スロットマシン1010の後述するコントローラ1100から受信するゲーム映像と、スポーツブックサーバA4から管理サーバA3を中継して受信するスポーツ中継映像とを合成し、スロットマシン1010が有するディスプレイ(上側画像表示パネル1131、下側画像表示パネル1141)に表示させる。ディスプレイでの表示態様は、ゲーム映像における所定の領域にスポーツ中継が表示されるピクチャインピクチャの態様が好ましいがこれに限定されない。例えば、ディスプレイが複数ある場合には、1つをスポーツ中継の表示で占有してもよい。スロットマシンのコントローラ1100は、これを構成するCPU等が設置される基板が、PTS端末1700と、HDMI(登録商標)ケーブル等で接続されており、データの送受信が可能に構成される。なお、ミキシング装置1790は、PTS端末1700が有することに限定されず、スロットマシン1010等に内蔵されるものであってもよい。PTSコントロールユニット1700A及びPTSユーザインターフェースユニット1700Bの詳細は、後述する。
【0042】
また、スロットマシン1010は、精算機1868を備えている。スロットマシン1010は、PTS端末1700のPTSコントロールユニット1700A及びネットワークを介して管理サーバA3に接続されている。PTSコントロールユニット1700Aは、通信回線(又はスロットマシン1010)を介して、紙幣識別器1022と接続されている。また、PTSコントロールユニット1700Aは、所定のプロトコルに基づいて、コントローラ1100とデータの送受信を行うと共に、ネットワークを介して接続されている管理サーバA3等とデータ通信を行う。例えば、PTSコントロールユニット1700Aからコントローラ1100に対しては、ゲームを開始するのに必要なクレジットの情報や、連動演出の際に単位ゲームの停止を指示する停止コマンドなどが送信され、コントローラ1100からPTSコントロールユニット1700Aに対しては、ゲーム結果としてのクレジットの情報や単位ゲームの開始通知、終了通知などが送信されうる。
【0043】
また、PTS端末1700のPTSコントロールユニット1700Aは、会員カードの取込通知や取出通知、単位ゲームの開始通知や終了通知、抽籤結果、ベット情報、払出数等の遊技情報、ボーナス当選通知、会員のクレジットの情報等を送受信する。
【0044】
ここで、会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。最初に、会員カード発券端末によって会員登録を行い、その際に、会員カード(ICカード)が発券される。その後、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700(PTSユーザインターフェースユニット1700B)に会員カードを挿入し、そこで、現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTSコントロールユニット1700Aへ送信する。PTSコントロールユニット1700Aは、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラ1100に送信する。
【0045】
コントローラ1100は、PTSコントロールユニット1700Aから送信されたクレジットに基づいて単独ゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラ1100からPTSコントロールユニット1700Aへ送信され、PTSコントロールユニット1700Aにおいて、ゲーム結果に基づく配当の払出し計算が行われ、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700(PTSユーザインターフェースユニット1700B)では、この決定された金額をそのまま会員カードに書き込み、会員カードを排出する。また、会員カードには、ゲームの実行等に応じて、所定のポイントが付与される。
【0046】
会員であるプレーヤが次にゲームを行う場合、PTSコントロールユニット1700Aは、挿入された会員カードを読み込むと、会員カードに記憶されている金額を読み取る。読み取られた金額は、クレジットに変換され、コントローラ1100に送信される。ゲーム結果に応じたクレジットは、上記と同様に、コントローラ1100からPTSコントロールユニット1700Aへ送信され、PTSコントロールユニット1700Aにおいて、ゲーム結果に基づく払出し計算が行われ、プレーヤに払い出される金額が決定される。このとき、挿入されている会員カードの金額に対して、ゲームの結果得られた金額を加算することによりこれを更新する。
【0047】
このときさらに、PTSコントロールユニット1700Aは、会員カードから読み取った識別コード(又はプレーヤ識別コード)と更新された金額を会員管理サーバ13に送信し、会員管理サーバ13は、PTSコントロールユニット1700Aから送信された金額を、上記の識別コードで特定される会員の金額に加算し記憶する。この処理により、会員の保持する金額が常に管理される。
【0048】
会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、会員カードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、スロットマシン1010が精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010において会員カードによる精算を行うことができる。
【0049】
一方、非会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700(PTSユーザインターフェースユニット1700B)に現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTSコントロールユニット1700Aへ送信される。PTSコントロールユニット1700Aは、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラ1100へ送信する。
【0050】
コントローラは、PTSコントロールユニット1700Aから送信されたクレジットに基づいてゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラ1100からPTSコントロールユニット1700Aに送信され、PTSコントロールユニット1700Aにおいて、ゲーム結果に基づく払出し計算が行われ、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700(PTSユーザインターフェースユニット1700B)では、この決定された金額を、スロットマシン1010にストックされている新たなICカードに書き込み、そのICカードを排出する。非会員は、ここで初めてICカードを手にすることになる。
【0051】
非会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、ICカードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、スロットマシン1010が精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010においてICカードによる精算を行うことができる。
【0052】
次に、
図3を参照して、管理システムA1のゲーミングマシンA2としてスロットマシンを採用した場合について説明する。
図3に示すように、スロットマシン1010は、遊技媒体として、会員カード(ICカード)、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。特に、本実施形態では、ICカード1500に記憶された現金データなどのクレジット関連データが用いられている。
【0053】
スロットマシン1010は、キャビネット1011と、キャビネット1011の上側に設置されたトップボックス1012と、キャビネット1011の前面に設けられたメインドア1013と、を備えている。
【0054】
メインドア1013には、下側画像表示パネル1141と称されるシンボル表示装置1016が設けられている。シンボル表示装置1016は、透明液晶パネルにより形成されている。シンボル表示装置1016が表示する画面では、中央部に表示窓1150を有している。表示窓1150は、5列、4行の20個の表示ブロック1028により構成されている。各列の4個の表示ブロック1028は、擬似リール1151~1155を形成し、プレーヤの操作に応じて回転するようになっている。各擬似リール1151~1155は、4個の表示ブロック1028が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック1028に表示されたシンボル1501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0055】
ここで、「再配置」とは、シンボル1501の配置が解除された後、再びシンボル1501が配置される状態を意味する。「配置」とは、シンボル1501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。スロットマシン1010は、回転した擬似リール1151~1155が停止することによるシンボル1501の配置状態によって、ウィニングコンビネーション(入賞役)に応じた配当を付与する所謂スロットゲームを実行する。
【0056】
尚、本実施形態では、スロットマシン1010が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン1010は、所謂機械式リールを採用してもよいし、一部の擬似リール1151~1155に代用してもよい。
【0057】
さらに、シンボル表示装置1016の前面には、タッチパネル1069が設けられていて、プレーヤはタッチパネル1069を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル1069から入力信号がメインCPUに対して送信される。
【0058】
トップボックス1012の前面には、上側画像表示パネル1131が設けられている。上側画像表示パネル1131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル1131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス1012には、ランプ1111が設けられている。
【0059】
表示窓1150の上方には、クレジット数表示部(不図示)が表示されており、現在のクレジット数が表示されている。ここで、「クレジット」とは、プレーヤがBETする際に使用するゲーム上での仮想の遊技媒体である。尚、クレジット数表示部には、プレーヤが現在所有するクレジットの合計数が表示されるようになっている。
【0060】
また、クレジット数表示部の下方には、端数現金表示部(不図示)が表示されている。端数現金表示部には、端数現金が表示されている。「端数現金」とは、投入された金額が足らないために、クレジットに換算されなかった現金の事である。
【0061】
また、下側画像表示パネル1141の下方には、キャビネット1011にPTS端末1700が組み込まれている。さらに、PTS端末1700の左右には、それぞれ、スピーカ1112が設けられている。スロットマシン1010は、上側画像表示パネル1131による画像の表示、スピーカ1112による音の出力、および、ランプ1111による光の出力等によって単位ゲームの演出が実行される。
【0062】
PTS端末1700は、スロットマシン1010との間で共通化されたデータインターフェースを用いてデータのやりとりを行うことによって、様々なメーカの様々なタイプのゲーミングマシンに組み込むことが可能である。これにより、スロットマシン1010を含む各種のゲーミングマシンを有したゲームシステム1において、PTS端末1700のゲーミングマシンへの装着により容易に管理システムA1を構築することが可能になっている。
【0063】
次に、
図4を参照して、管理システムA1において、情報管理装置A21としてPTS端末1700を採用した場合について説明する。
図4に示すように、PTS端末1700は、PTSコントロールユニット1700AとPTSユーザインターフェースユニット1700Bとを有している。
【0064】
PTSコントロールユニット1700Aは、PTSコントローラ1750を有している。PTSコントローラ1750は、CPU、ROM、およびRAMを有する。PTSコントローラ1750のCPUは、PTS端末1700の各構成部の実行制御を行うと共に、ROMに格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。例えば、CPUは、クレジット更新プログラムを実行して、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを更新する。
【0065】
また、例えば、PTSコントローラ1750は、後述のサーバI/F1755が、管理サーバA3を介して、スポーツ中継サーバA4から受信する複数のパケットをプログラムデータにデコードし、ディスプレイA22としての上側表示パネル1131や下側表示パネル1141に表示させるために、後述のミキシング装置1790へ送信する処理を実行する。また、例えば、PTSコントローラ1750は、デコードしたプログラムデータを録画データとして記憶するため、タイトル等との関連付けを行って記憶装置1770へ記憶する処理を実行する。
【0066】
また、例えば、PTSコントローラ1750は、後述のゲーミングマシンI/F1756が、ゲーミングマシンA2のコントローラ1100からHDMI(登録商標)ケーブル等を介して受信するゲーム映像を、ディスプレイA22としての上側表示パネル1131や下側表示パネル1141に表示させるために、ミキシング装置1790へ送信する処理を実行する。また、例えば、受信したゲーム映像を録画データとして記憶するため、所定のフォーマットに変換する後述のキャプチャデバイス1767へ送信する処理を実行する。なお、本実施形態では、ディスプレイとしてゲーミングマシンが有する表示部の例を示しているがこれに限定されない。例えば、録画データを、PTS端末1700のLCD1719に表示するものであってもよい。
【0067】
PTSコントローラ1750は、ROMやRAMからなる記憶装置1770を有している。PTSコントローラ1750のROMは、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPUにより実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ROMには、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを書き換えるクレジット更新プログラムや、ボーナスサーバ11からの要求に応じて実行される連動演出制御プログラム、管理サーバA3からの要求(報知情報など)に応じて実行される報知プログラム等が記憶される。また、PTSコントローラ1750のRAMは、ROMに記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
【0068】
また、記憶装置1770は、上述の記憶装置A212の機能を有しており、スポーツ中継の録画データや、ゲーム映像の録画データを記憶する。
【0069】
PTSコントロールユニット1700Aは、サーバI/F(インターフェース)1755とゲーミングマシンI/F(インターフェース)1756と紙幣識別器I/F(インターフェース)1757と精算機I/F(インターフェース)1758とを、外部装置との通信インターフェースとして有している。
【0070】
サーバI/F1755は、管理サーバA3等のサーバとPTS端末1700とのデータ通信を実現する。ゲーミングマシンI/F1756は、スロットマシン1010のコントローラ1100とPTS端末1700とのデータ通信を実現するものであり、当該データ通信には、規定のプロトコルが使用されうる。紙幣識別器I/F1757は、紙幣識別器1022に接続されている。精算機I/F1758は、精算機1868と接続されている。
【0071】
また、PTSコントロールユニット1700Aは、USB制御部1759を有している。USB制御部1759は、USB端子において電源ユニットからの電源を供給するかどうかを判定し、所定の条件を満たす場合に、USB端子を充電可能にする。プレーヤは、所定条件を満たす場合に、USB端子に電子機器を接続し、当該電子機器を充電することができる。
【0072】
さらに、PTSコントロールユニット1700Aは、PTSユーザインターフェースユニット1700Bの各部に接続された制御部を有している。具体的には、PTSユーザインターフェースユニット1700Bは、フルカラーLED1721a・1721b、タッチパネルを有したLCD1719、カードユニット1741、カードスタッカー1742、インクジェットボタン1732、タッチユニット1745、人体検出カメラ1713、マイク1715・1717、スピーカ1707・1709、オーディオ端子1738を有している。PTSユーザインターフェースユニット1700Bの詳細は、
図5において説明する。一方、PTSコントロールユニット1700Aは、LED駆動部1761とLCD制御部1762とICカード制御部1763とタッチユニット制御部1764とカメラ制御部1766とDSP1765とを有している。
【0073】
LED駆動部1761は、管理サーバA3からの報知要求等に応じて、PTSユーザインターフェースユニット1700BのフルカラーLED1721a及びフルカラーLED1721bを所定のタイミングで点灯させるように制御する。フルカラーLED1721aは、
図5のPTSユーザインターフェースユニット1700BにおけるLCD1719の上側の発光板1720aを発光させる。フルカラーLED1721bは、LCD1719の下側の発光板1720bを発光させる。
【0074】
LCD制御部1762は、ゲームに関する情報や会員情報、会員向け情報等をLCD1719に表示させたり、ICカード1500から読み取ったデータや、プレーヤによって入力されたデータを表示させたりするように制御する。尚、LCD1719はタッチパネル機能を備えており、プレーヤによってタッチパネルが操作されたとき、所定の信号がPTSコントローラ1750のCPUに送信される。
【0075】
ICカード制御部1763は、ICカード1500の挿入、排出、クレジットデータの書き込み等を制御する。ICカード制御部1763は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部、ICカード吸入排出制御部、LED制御部を備える。
【0076】
ICカード制御部1763のICカードR/W制御部は、カードユニット1741を制御して、ICカード1500に記憶されているクレジット関連データを更新する。また、新たにICカード1500を発行する場合は、精算された金額に対応するクレジット関連データを記憶する。カードユニット1741は、ICカード1500にNFC等によりデータを読み取り、又は書き込むためのアンテナ部を有する。カードユニット1741は、ICカード1500に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
【0077】
ICカード制御部1763のICカード吸入排出制御部は、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。プレーヤによって
図5のカード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、プレーヤがゲームを実行している間、ICカードをカードユニット1741の中に保持するよう制御する。また、精算時にクレジット関連データがICカード1500に書き込まれた後、そのICカード1500を排出するよう制御する。さらに、イジェクトボタン1732が押された場合に、ICカード1500の排出を行う。また、新たにICカード1500を発行する場合は、カードスタッカー1742からICカード1500を新たに取り出して、クレジット関連データを記憶させるために、ICカード1500をカードユニット1741に供給する。
【0078】
ICカード制御部1763のLED制御部は、カードユニット1741のカード挿入口1730の近傍に設けられたLEDを点灯するよう制御すると共に、イジェクトボタン1732の近傍に設けられたLEDを点灯するよう制御する。
【0079】
タッチユニット制御部1764は、ICカード1500、携帯電話、スマートフォン等のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部1764は、非接触R/W(リーダライタ)制御部とLED制御部を備えている。
【0080】
タッチユニット制御部1764の非接触R/W制御部は、タッチユニット1745でICカード1500や携帯電話が所定の距離に近接した(例えば、タッチ操作があった)か否かを判定し、所定の距離に近接した場合に、タッチユニット1745から読み取り結果等を取得する。タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
【0081】
タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500や携帯電話に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
【0082】
タッチユニット制御部1764のLED制御部1764bは、タッチユニット1745の前面4隅に配置されているLEDを制御し、所定のタイミングで点灯させる。
【0083】
カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像されたプレーヤ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをPTSコントローラ1750のCPUに送信する。当該データは、例えば、サーバI/F1755を介して、管理サーバA3等に送信される。また、カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像された撮像情報を管理サーバA3などに送信する。
【0084】
DSP1765は、マイク1715・1717から取得した音声データを受信し、所定の音声処理を行った後、そのデータをPTSコントローラ1750のCPUに送信する。また、DSP1765は、受信した音声データをスピーカ1707・1709に送信する。さらに、DSP1765は、ヘッドセットの接続されたオーディオ端子に対して、受信した音声をヘッドフォンに出力すると共に、マイクから受信した音声を処理してPTSコントローラ1750のCPUに送信する。なお、ここでは概略の構成を示すものであり、A/D変換器、D/A変換器、アンプ等は省略してある。
【0085】
また、上述のようにPTSコントロールユニット1700Aは、ミキシング装置1790を有している。ミキシング装置1790は、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141にHDMI(登録商標)ケーブル等を介して接続されている。ミキシング装置1790は、ゲーミングマシンI/F1756を介してコントローラ1100から受信するゲーム映像、サーバI/F1755を介して管理サーバA3から受信するスポーツ中継映像、および、記憶装置1770に記憶される録画データ等に基づき、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141に表示する映像を構成する。
【0086】
また、PTSコントロールユニット1700Aは、キャプチャデバイス1767を有している。キャプチャデバイス1767は、ゲーミングマシンI/F1756が受信するコントローラ1100からのゲーム映像を、所定のフォーマットに変換して、記憶装置1770に録画データとして記憶する。このように、録画データ作成部A214としての機能は、PTSコントローラ1750、記憶装置1770に記憶されるデコードプログラム、および、キャプチャデバイス1767等により実現されている。
【0087】
図5に示すように、PTSユーザインターフェースユニット1700Bは、パネル1710を有している。パネル1710の前面に配置された各部は、プレーヤによって視認できるようになっている。一方、パネル1710の裏面に配置された部材は、スロットマシン1010の内部に収納され、プレーヤからは視認できないようになっている。
【0088】
パネル1710の前面右側には、タッチパネル機能を有したLCD1719が設けられている。
【0089】
LCD1719の周囲には、LCDカバー1719aが設けられている。尚、この例では、LCD1719がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によってプレーヤの指示を入力するようにしてもよい。
【0090】
また、LCD1719、LCDカバー1719aの上方には、LEDに接続されて発光する発光板1720aが設けられている。発光板1720aは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721aに接続され、フルカラーLED1721aの発光に応じて発光する。
【0091】
LCD1719、LCDカバー1719aの下方には、同様に、LEDに接続されて発光する発光板1720bが設けられている。発光板1720bは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED(不図示)に接続され、これらのフルカラーLEDの発光に応じて発光する。
【0092】
LCD1719の右側には、撮像窓1712が設けられており、LCDカバー1719aの内部又はパネル1710の裏側に配置された人体検出カメラが、この撮像窓1712を介してプレーヤなどを撮像する。撮像窓1712は、例えば、スモーク等のシールド処理がなされたハーフミラー材であってもよい。
【0093】
LCD1719の右下のLCDカバー1719aには、ホームボタン1722が設けられている。ホームボタン1722は、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。
【0094】
LCD1719の右側のLCDカバー1719aには、スピーカ用ダクト1706が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1707が設けられている。同様に、LCD1719の左側には、スピーカ用ダクト1708が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1709が設けられている。これらのスピーカ1707・1708は、PTS端末1700の専用スピーカであり、スロットマシン1010に設けられたスロットマシンゲーム用のスピーカとは別に設けられている。これらのスピーカ1707・1708は、連動演出や、音声による通話を実現したり、ICカード1500の抜き忘れによる報知音を出力したり、各種の告知情報や入賞情報等に関する音や音声を出力することができる。
【0095】
LCD1719の左下のLCDカバー1719aには、マイク用開口部1714と、マイク用開口部1716が設けられており、これらに対応するLCDカバー1719aの内部には、それぞれマイク1715・1717が設けられている。
【0096】
パネル1710の前面左下には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口1730が設けられている。カード挿入口1730のカード挿入部には、フルカラーLEDが設けられており、複数色に点灯することによって、カードスタッカー1742に溜まったICカード1500の残数を報知することができる。カード挿入口1730には、イジェクトボタン1732が設けられており、イジェクトボタン1732の位置や、イジェクト操作の工程がわかるように、イジェクトボタン1732の近傍に設けられた赤色のLEDが点灯するようになっている。
【0097】
また、カード挿入口1730に対応するパネル1710の裏側の位置には、カードユニット1741とカードスタッカー1742が設けられており、カード挿入口1730は、カードユニット1741の一部として構成されている。カードスタッカー1742には、ICカード1500を30枚程度保管しておくことができ、新たに単位ゲームを行ったプレーヤがクレジットの精算を行う場合に、カードスタッカー1742に保管してあるICカード1500が取り出され、カード挿入口1730に排出される。
【0098】
カード挿入口1730から取り込まれ、カードユニット1741において保持されているICカード1500は、クレジットの精算時において、NFC等によりクレジット情報を更新し、その後、ICカード1500をカード挿入口1730から排出する。ICカード1500は、プレーヤが単位ゲームを行っている間は、完全にカードユニット1741の内部に格納されている。
【0099】
また、クレジットの精算時において、ICカード1500が残っているにもかかわらず人体検出カメラ等によってプレーヤの不在が検出された場合、ICカード1500をカードスタッカー1742に保管するように構成することもできる。これにより、例えば、プレーヤが、残りクレジットが少ないことを知った上でICカード1500を放置して席を立った場合や、単にICカード1500を取り忘れて席を離れた場合でも、ICカード1500が長時間に亘ってカードユニット1741に保持されたままになることがない。
【0100】
パネル1710の前面左上には、USB端子1737とオーディオ端子1738が設けられている。USB端子1737は、ここにUSB機器を接続して充電等を行うことができるように構成されている。また、オーディオ端子1738は、例えば、4極の端子であり、ここにヘッドセットを挿入して、ヘッドフォンとマイクで相手と通話をすることができる。また、オーディオ端子1738を2極又は3極の端子として、ヘッドフォンで音声を聴くことができるようにもできる。
【0101】
パネル1710の前面で、LCD1719の左側には、タッチユニット1745が設けられている。タッチユニット1745は、ICチップを含んだICデバイス(例えば、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォン等)に対してデータ通信によりデータを書き込むライタや、当該ICデバイスからデータ通信によりデータを読み取るリーダとして機能することが可能なRFIDモジュールを含んでいる。また、タッチユニット1745の前面4隅には、それぞれLEDが配置されている。また、タッチユニット1745の他に、あるいはタッチユニット1745に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
【0102】
上記のように構成されたPTS端末1700(PTSユーザインターフェースユニット1700B)は、ICカード1500が挿入され、クレジット数表示部に、ICカードに記憶されていたクレジット数が表示され、端数現金表示部に、ICカードに記憶されていた端数現金が表示される。尚、これらの数値は、会員カードの識別コードに対応付けて、会員管理サーバ13に記憶される。
【0103】
ICカード1500は、非接触ICカードであり、クレジットなどの各種データの記録や演算をするためのIC(Integrated Circuit)を組み込まれ、例えば、NFC(Near Field Communication)のようなRFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた近距離無線通信が可能となっている。プレーヤは、ICカード1500を用いることによりクレジット関連データを所有でき、さらに、異なるスロットマシン間において、これを自由に持ち運びすることができる。そして、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700にICカード1500を挿入することにより、ICカード1500内に記憶されたクレジット関連データ(金額データ)を使用して、スロットマシン1010で単位ゲーム等の遊技を行うことができる。尚、ICカード1500には、プレーヤ固有の使用量値のデータが記憶されていてもよい。
【0104】
次に、
図6を参照して、スロットマシン1010の下側画像表示パネル1141と、PTS端末1700のLCD1719とに表示される表示画面について説明する。本実施形態では、下側画像表示パネル1141には、スロットマシン1010のゲーム映像が表示されるとともに、ピクチャインピクチャの態様でライブでのスポーツ中継映像や、録画されたスポーツ中継映像および録画されたゲーム映像が表示される。
【0105】
図6に示すように、スロットマシン1010の下側画像表示パネル1141には、中央部にシンボルが変動表示および停止表示される表示窓1150が設けられるとともに、右上部にピクチャインピクチャ表示領域1142が設けられる。ピクチャインピクチャ領域1142は、非表示条件が満足している間、非表示となる。
【0106】
例えば、ボーナスゲームが実行されていることが非表示条件である場合、
図6に示すように、ボーナスゲームが実行されている期間は、ピクチャインピクチャ表示領域1142は非表示となる。そして、ボーナスゲームが終了した場合、再度、ピクチャインピクチャ表示領域1142が表示され、ピクチャインピクチャ表示領域1142においてライブでのスポーツ中継や録画データの再生が行われる。即ち、録画データがピクチャインピクチャ表示領域1142に表示される所定の条件には、上記のような非表示条件が成立していないこと、が含まれる。
【0107】
また、PTS端末1700のLCD1719には、表示可能なスポーツ中継を説明するスポーツ中継表示部1719aがスポーツ中継ごとに複数設けられるとともに、スポーツ中継表示部1719aの夫々に対して、中継データ種別表示部1719bと、選択操作部1719cとが設けられる。中継データ種別表示部1719bには、表示可能なスポーツ中継がライブであるか録画データであるかが示される。選択操作部1719cは、LCD1719のタッチパネルが入力を受け付ける領域である。すなわち、ユーザが選択操作部1719cをタッチ操作することで、当該選択操作部1719cに対応するスポーツ中継がピクチャインピクチャ表示領域1142に固定表示されることになる。
【0108】
また、PTS端末1700のLCD1719には、下部にゲーム情報表示部1719dと、録画データコントロールパネル1719eと、が設けられる。ゲーム情報表示部1719dには、スロットマシン1010におけるゲーム結果やゲームに関するイベント情報等が表示される。録画データコントロールパネル1719eは、LCD1719のタッチパネルが入力を受け付ける領域であり、ピクチャインピクチャ表示領域1142に表示される録画データの映像に対する入力操作を受け付ける。例えば、ユーザによって録画データコントロールパネル1719eに対し、ゲーム映像の録画データを再生する入力が行われた場合、入力タイミングから遡ってゲーム映像がピクチャインピクチャ表示領域1142に再生される。そして、例えば、録画データコントロールパネル1719eは、録画データの再生・一時停止、巻き戻し、早送り等の入力操作を受け付け、再生する録画データの映像が制御される。また、例えば、録画データコントロールパネル1719eは、録画データの始点及び終点位置を設定し、これらの間を抜出データとして生成する入力操作を受け付ける。このように、PTS端末1700は、スポーツ中継のライブ映像や、スポーツ中継およびゲーム映像の録画データを選択可能に提示し、選択された映像を下側画像表示パネル1141のピクチャインピクチャ表示領域1142に再生可能に構成される。そして、PTS端末1700は、ピクチャインピクチャ表示領域1142に再生されるスポーツ中継およびゲーム映像の録画データの再生等の制御を操作可能に構成される。すなわち、PTS端末1700は、LCD1719のタッチパネルが受け付けた入力に基づき、スポーツ中継のライブ映像や、スポーツ中継およびゲーム映像の録画データを選択し再生する処理を実行する。また、PTS端末1700は、LCD1719のタッチパネルが受け付けた入力に基づき、録画データの再生等の制御処理を実行する。
【0109】
図1に示すように、管理サーバA3は、通信装置A34と記憶装置A33と管理サーバコントローラA32とを有した記憶部としての情報処理装置である。管理サーバA3の記憶装置A33には、各種のデータ及び情報が互いに紐付けられた各種のデータテーブルが記憶されている。
【0110】
図7は、各会員IDに関連付けられたスポーツブックベット履歴を記憶するスポーツブックベット履歴テーブルである。上述のように、スポーツブックベット履歴は、会員が過去に行ったスポーツブックへのベットの履歴情報である。具体的に、スポーツブックベット履歴テーブルは、会員ID欄と、スポーツブックID欄と、開催期間欄と、ベット日時欄と、ベット額欄と、を有している。会員ID欄には、ユーザを識別する識別情報が格納される。スポーツブックID欄には、スポーツブックを識別する識別情報が格納される。開催期間欄は、スポーツブックのスポーツ中継がスポーツブックサーバA4から配信される期間が格納される。ベット日時欄には、ユーザがスポーツブックへのベットを行うための端末を用いてスポーツブックへベットした日時が格納される。ベット額欄には、ユーザスポーツブックへベットしたベット額が格納される。
【0111】
スポーツブックベット履歴テーブルは、会員がスポーツブックへのベットを行った際に更新される。すなわち、会員がスポーツブックへのベットを行った際に、ベット情報やスポーツブックに関する情報のデータがスポーツブックベット履歴テーブルに追加される。
【0112】
また、スポーツブックベット履歴テーブルは、ユーザがスロットマシン1010においてゲームを行う際に参照される。具体的に、ユーザがスロットマシン1010においてPTS端末1700に会員カードを挿入した場合、PTS端末1700は会員カードから取得した会員IDで管理サーバA3に問い合わせる。そして、管理サーバA3は、スポーツブックベット履歴テーブルを参照し、会員IDに関連付けられたスポーツブックベット履歴を、スポーツブック候補と共に、問い合わせを行ったスロットマシン1010へ応答することになる。そして、PTS端末1700は、スポーツブック候補の中に、ユーザがベットしたスポーツブックがあればそれを優先して中継または録画データの再生を行う。
【0113】
図8は、各スポーツブックサーバA4から取得したスポーツブック中継の候補のリストが格納されるスポーツブック候補テーブルである。図示しないが、管理サーバA3は、所定のタイミングで、各スポーツブックサーバA4から中継可能なスポーツブックのリストを取得し、スポーツブック候補テーブルを更新する。
【0114】
具体的に、スポーツブック候補テーブルは、スポーツブックサーバ欄と、ID欄と、協議欄と、タイトル欄と、中継種別欄と、を有している。スポーツブックサーバ欄には、スポーツブックを管理するスポーツブックサーバA4を識別する情報が格納される。ID欄には、中継可能なスポーツブックを識別する識別情報が格納される。この識別情報は、スポーツブックベット履歴テーブル(
図7参照)におけるスポーツブックIDに対応する。競技欄には、スポーツブックの競技を示す情報が格納される。タイトル欄には、スポーツブックの中継の内容を示す情報が格納される。中継種別欄には、中継可能なスポーツブックがライブであるか録画であるかを示す情報が格納される。競技欄とタイトル欄との情報は、LCD1719に表示されるスポーツ中継表示部1719aに用いられる。スポーツブック候補テーブルは、下側画像表示パネル1141に表示するスポーツ中継を選択する際に、PTS端末1700から取得される。
【0115】
図9は、会員であるユーザが予め設定するユーザストレージ情報が格納されるユーザストレージ情報テーブルである。
図9に示すように、ユーザストレージ情報テーブルは、会員ID欄と、ユーザストレージ情報欄とを有し、会員IDに対応付けてユーザのストレージへアクセスするための情報を有するユーザストレージ情報が格納される。
【0116】
次に管理システムA1の動作を説明する。
【0117】
図10は、管理システムA1における管理サーバA3の管理サーバコントローラA32によって実行されるスポーツブック実行処理のフローチャートである。管理サーバコントローラA32は、スロットマシン1010や図示しないスポーツブックキヨスク等のスポーツブック端末からのスポーツブックへのベット操作や、スポーツブックサーバA4からの配信に基づいて、以下に説明するような処理を実行する。
【0118】
具体的に、ユーザがスポーツブックへのベットを行う場合、スポーツブック端末において、会員カードを読み込ませたり会員IDを入力することによりカジノサーバへのログインを行う。すなわち、スポーツブック端末は、その会員情報を管理サーバA3へ送信して認証を管理サーバA3から受けるログイン処理を実行する(SQ12)。
【0119】
スポーツブック端末は、ユーザからベット対象とベット額とを受け付けるベット受付処理を実行し(SQ13)、管理サーバA3へこれらの情報を含むベット情報を送信する。管理サーバA3からベットの完了が正式に行われたことを示すベット完了情報を受信した場合、スポーツブック端末は、ベット受付完了処理を実行する(SQ14)。すなわち、スポーツブック端末は、ベット完了情報に基づく情報を画面に表示し正式にベットが行われたことを報知する。その後、スポーツブック端末は、ユーザからの入力に基づきログオフ処理を実行し(SQ15)、一時的に記憶した会員情報やベット情報を記憶領域から消去する。
【0120】
また、PTS端末1700やスポーツブックキヨスク等のスポーツブック端末において、ユーザが、例えば、録画データコントロールパネル1719e等への入力(録画データのうちの始点と終点とを設定する操作)を行った場合、抜出データ生成処理を実行する(SQ16)。スポーツブック端末は、この処理において、録画データのうちから指定の範囲の映像を抜き出し、当該抜出データを管理サーバA3へ送信する。
【0121】
一方、管理サーバA3において、管理サーバコントローラA32は、スポーツブック端末から受信した会員情報に基づき、ユーザ認証処理を実行し(S11)、認証した旨を示す情報をスポーツブック端末へ応答する。そして、管理サーバコントローラA32は、スポーツブック端末からベット情報を受信した場合、ベット受付処理を実行する(S12)。ベット受付処理において、管理サーバコントローラA32は、会員IDに関連付けられるスポーツブックユーザ情報をスポーツブックサーバA4へ送信し、スポーツブックサーバA4へのログインを行う。そして、管理サーバコントローラA32は、受け付けたベット情報をスポーツブックサーバA4へ送信して、スポーツブックへのベットを行うベット処理を実行する(S13)。そして、管理サーバコントローラA32は、ベットしたスポーツブックからスポーツブックID等の情報を取得し、スポーツブックベット履歴テーブル(
図7参照)にデータを追加するベット履歴累積処理を実行する(S14)。
【0122】
また、管理サーバコントローラA32は、スポーツブックサーバA4からスポーツ中継リストの配信がある場合には、スポーツブック候補テーブル(
図8)を参照して、変更がある場合にはスポーツブック候補テーブルの更新を行う(S15)。具体的に、スポーツブック候補テーブルからスポーツ中継リストを配信したスポーツブックサーバA4のスポーツブックを抽出したリストを生成し、配信されたスポーツ中継リストと異なる場合には、それを書き換える。
【0123】
また、管理サーバコントローラA32は、PTS端末1700やスポーツブックキヨスク等のスポーツブック端末から抜出データを受信した場合には、会員IDに関連付けられたユーザストレージ情報を参照し、たとえば、ユーザストレージ情報が示すURLにアクセスする等を行って、ユーザのアカウントにひもづけられるストレージへ、受信した抜出データを転送する(S16)。
【0124】
また、スポーツブックサーバA4は、管理サーバA3からのスポーツブックユーザ情報に基づいてログイン処理を実行して認証情報を応答するログイン処理を実行する(SR12)。そして、管理サーバA3からのベット情報に基づいて、ベット受付処理を実行し(SR13)、ベット受付完了処理を実行して(SR4)、ベット完了情報を管理サーバA3へ応答する。
【0125】
また、スポーツブックサーバA4は、スポーツ中継を終了したり、スポーツ中継を開始したりする場合は、スポーツ中継リストを更新して(SR15)、スポーツ中継リストを管理サーバA3へ配信する(SR16)。
【0126】
このように、管理サーバA3において、会員IDに関連するスポーツブックベット履歴が更新され、スロットマシン1010で閲覧可能なスポーツ中継の候補が更新される。
【0127】
次に、
図11を参照して、PTS端末1700のPTSコントロールユニット1700Aが実行するスポーツブック中継処理のフローチャートについて説明する。
【0128】
先ず、PTSコントロールユニット1700Aは、ユーザによるログインがあったか否かを判定する(S51)。すなわち、PTSコントロールユニット1700Aは、カードユニット1741が会員カードを読み取り、ICカード制御部1763が会員IDを受け付け、管理サーバA3で認証されたか否かを判定する。ログインされない場合(S51:NO)、PTSコントロールユニット1700Aは、再度ステップS51を実行し、ログインを待機する状態へ移行する。
【0129】
一方、ログインがあった場合(S51:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、受け付けた会員IDを管理サーバA3へ送信し、スポーツブック候補と、この会員IDに関連付けられたスポーツブックベット履歴とを要求する(S52)。そして、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツブック候補にユーザがベットした対象のスポーツブックが存在するか否かを判定する(S53)。
【0130】
スポーツブック候補にベット対象がなかった場合(S53:NO)、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツブック候補からいずれかをスポーツ中継するスポーツブックとして選択する(S54)。選択方法は限定されないが、例えば、ランダムであってもよいし、終了時刻が遅いものから選択してもよい。
【0131】
一方、スポーツブック候補にベット対象が存在した場合(S53:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、そのベット対象であるスポーツブックをスポーツ中継するスポーツブックとして選択する(S55)。そして、PTSコントロールユニット1700Aは、選択したスポーツブックに録画データが含まれるか否かを判定する(S56)。録画データが含まれる場合には(S56:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、録画データであるスポーツブックを管理サーバA3に要求してダウンロードし、記憶装置1770に記憶する(S57)。なお、本実施形態では、録画データのスポーツブックは、ユーザがベット対象としてベットしたものに限り選択される。すなわち、本実施形態では、録画データを表示する所定の条件として、ユーザが当該録画データのスポーツブックへベットしていること、が含まれる。
【0132】
録画データが含まれない場合(S56:NO)、または、ステップS57の後、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツ中継表示領域1142の非表示条件が満足しているか否かを判定する(S58)。すなわち、PTSコントロールユニット1700Aは、ゲーミングマシン1010から受信する遊技情報に基づき、例えば、ボーナスゲーム期間中であるか等を判定し、スポーツ中継表示領域1142を非表示とするゲーム状態であるか否かを判定する。
【0133】
非表示条件が満足している場合、PTSコントロールユニット1700Aは、ミキシング装置1790を制御し、
図6に示すように、下側画像表示パネル1141において、表示窓1150を拡大し、スポーツ中継表示領域1142を非表示とするような表示態様に変更し、スポーツ中継を停止する(S59)。そして、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツ中継を停止した時間を示す情報を、記憶装置1770に記憶する(S60)。
【0134】
一方、非表示条件が満足していない場合、PTSコントロールユニット1700Aは、記憶装置1770に記憶した停止時間情報を読み込む(S61)。なお、すでに、スポーツ中継が行われているような場合には、この処理をスキップする。そして、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツ中継を再開する場合には停止時間情報が示す時間からスポーツ中継を再開する。すでに、スポーツ中継が行われているような場合には、そのままスポーツ中継を継続する。なお、ステップS59において、ライブのスポーツ中継を行っていた場合、当該スポーツブックの録画データを管理サーバA3からダウンロードしながらスポーツ中継表示領域1142に表示することとしてもよい。また、スポーツ中継を行う対象に選択されたスポーツブックについては、PTS端末1700において、それらスポーツブックの録画を行ってもよい。
【0135】
そして、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツ中継を変更する選択操作部1719c(
図6参照)への操作があったか否かを判定する(S63)。変更の操作があった場合(S63:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、ミキシング装置1790へ送るスポーツ中継データを要求のあったものに切り替え、下側画像表示パネル1141のスポーツ中継表示領域1142(
図6参照)に表示するスポーツ中継を変更する(S64)。
【0136】
変更の操作がない場合(S63:NO)、または、ステップS64の後、PTSコントロールユニット1700Aは、いずれかのスポーツ中継が終了したか否か、または、スポーツブック候補が変更されたか否かを判定する(S65)。これらのいずれかの条件が満足される場合(S65:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、処理をステップS52へ移行し、再度スポーツブック候補を取得してスポーツ中継する対象を選択する。
【0137】
一方、ステップS65おいて、いずれの条件も満足されない場合(S65:NO)、PTSコントロールユニット1700Aは、ユーザからログオフの要求があったか否かを判定する(S66)。ユーザがログオフの要求が無い場合、PTSコントロールユニット1700Aは、処理をステップS58へ移行する。また、ログオフの要求があった場合には(S66:YES)、PTSコントロールユニット1700Aは、スポーツブックベット履歴を含む会員情報等の一時ファイルをメモリから消去して(S67)、本ルーチンを終了する。
【0138】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0139】
1010 スロットマシン
1500 ICカード
1700 PTS端末
A1 管理システム
A2 ゲーミングマシン
A21 情報管理装置
A3 管理サーバ
A32 管理サーバコントローラ
A33 記憶装置