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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】表示制御装置および表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/38 20060101AFI20240213BHJP
   G06T 11/20 20060101ALI20240213BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240213BHJP
   G09G 5/28 20060101ALI20240213BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20240213BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
G09G5/38 100
G06T11/20 300
G09G5/00 520J
G09G5/28 610Z
G09G5/373 100
H04N5/66 D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020005015
(22)【出願日】2020-01-16
(65)【公開番号】P2021113845
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(74)【代理人】
【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
(72)【発明者】
【氏名】岡田 広樹
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-347652(JP,A)
【文献】国際公開第2019/159239(WO,A1)
【文献】特開2006-258882(JP,A)
【文献】特開2006-277489(JP,A)
【文献】特開平11-283041(JP,A)
【文献】特開2012-133282(JP,A)
【文献】特表2015-501442(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0574786(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0088505(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102930572(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/38
G06T 11/20
G09G 5/00
G09G 5/28
G09G 5/373
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有色の画素によりオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に静止画として表示する際、フレーム毎に前記対象画像が静止されて表示されるべき第1位置に前記対象画像を表示する一方、何フレームかに1回、前記第1位置からずれた第2位置に前記対象画像を表示する表示制御部を備え、
前記第2位置は、前記第1位置に位置する前記対象画像と前記第2位置に位置する前記対象画像との大部分が重なるような位置であり、
前記表示制御部は、
一の色の画素群および他の色の画素群により前記オブジェクトが表現された前記対象画像を前記表示領域に表示し、
前記表示領域に前記対象画像を静止画として表示する際、フレーム毎に前記対象画像を前記第1位置に表示する一方、何フレームかに1回、前記対象画像から前記他の色の画素群を無色の画素としたサブ画像を前記第1位置からずれた前記第2位置に表示する
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記対象画像において、前記一の色の画素群は、前記他の色の画素群に対して全体として第1の向きにずれて配置され、
前記第2位置は、前記第1位置から前記第1の向き側にずれた位置である
ことを特徴とする請求項に記載の表示制御装置。
【請求項3】
有色の画素によりオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に静止画として表示する際、フレーム毎に前記対象画像が静止されて表示されるべき第1位置に前記対象画像を表示する一方、何フレームかに1回、前記第1位置からずれた第2位置に前記対象画像を表示する表示制御部を備え、
前記第2位置は、前記第1位置に位置する前記対象画像と前記第2位置に位置する前記対象画像との大部分が重なるような位置であり、
前記表示制御部は、
一の色の画素群を含む第1画像と、他の色の画素群を含む第2画像を重ねることによって、異なる色の画素群により前記オブジェクトが表現された前記対象画像を前記表示領域に表示し、
前記表示領域に前記対象画像を静止画として表示する際、フレーム毎に前記第1画像および前記第2画像を前記第1位置に表示する一方、何フレームかに1回、前記第1画像を前記第1位置からずれた第3位置に表示すると共に、前記第2画像を前記第1位置からずれ、前記第3位置とは異なる第4位置に表示する
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項4】
前記対象画像において、前記一の色の画素群は、前記他の色の画素群に対して全体として第1の向きにずれて配置され、
前記第3位置は、前記第1位置から前記第1の向き側にずれた位置であり、前記第4位置は、前記第1位置から前記第1の向きと反対の向き側にずれた位置である
ことを特徴とする請求項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記第2位置は、前記第1位置から左右方向に1以上のドット分ずらされ、かつ、前記第1位置から上下方向に1以上のドット分ずらされた位置である
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記対象画像の種類によって、前記第1位置と前記第2位置との位置関係を変更する
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記対象画像の大きさを変化させて表示させる機能を有し、基準の大きさの前記対象画像に対して、表示する前記対象画像の大きさが大きいほど、前記第1位置に対する前記第2位置の変位量を大きくする
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
表示制御装置の表示制御部が、一の色の画素群および他の色の画素群によりオブジェクトが表現された対象画像の画像データを取得する第1ステップと、
前記表示制御装置の前記表示制御部が、前記画像データに基づいて前記対象画像を表示領域に静止画として表示する第2ステップとを含み、
前記第2ステップにおいて前記表示制御装置の前記表示制御部は、フレーム毎に前記対象画像が静止されて表示されるべき第1位置に前記対象画像を表示する一方、何フレームかに1回、前記対象画像から前記他の色の画素群を無色の画素としたサブ画像を前記第1位置からずれた第2位置に表示し、
前記第2位置は、前記第1位置に位置する前記対象画像と前記第2位置に位置する前記対象画像との大部分が重なるような位置である
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
表示制御装置の表示制御部が、一の色の画素群を含む第1画像と、他の色の画素群を含む第2画像を重ねることによって、異なる色の画素群によりオブジェクトが表現された対象画像の画像データを取得する第1ステップと、
前記表示制御装置の前記表示制御部が、前記画像データに基づいて前記対象画像を表示領域に静止画として表示する第2ステップとを含み、
前記第2ステップにおいて前記表示制御装置の前記表示制御部は、フレーム毎に前記対象画像が静止されて表示されるべき第1位置に前記第1画像および前記第2画像を表示する一方、何フレームかに1回、前記第1画像を前記第1位置からずれた第3位置に表示すると共に、前記第2画像を前記第1位置からずれ、前記第3位置とは異なる第4位置に表示する
ことを特徴とする表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置および表示制御方法に関し、特に、有色の画素群により構成されるオブジェクトを表示可能な表示制御装置および表示制御方法に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
有色の画素群により構成されるオブジェクトを表示領域に表示する場合に、オブジェクトの輪郭部分にジャギーが発生する場合がある。従来、ジャギーを目立たなくするために、いわゆるアンチエイリアス処理を実行するモジュールを、表示制御装置に実装し(プログラムとして実装する場合もあれば、チップとして実装する場合もある)、このモジュールの機能によりジャギーを目立たなくすることが行われていた。
【0003】
なお、特許文献1には、オブジェクト(OSD図形6a、8a)を表示する際、そのオブジェクトと同じ形状の半透明のデータである半透明OSDプレーンを4枚生成し、そのオブジェクトに対応する半透明のデータを上下左右方向のそれぞれの方向に少しだけずらした状態でそのオブジェクトに合成し、合成後のデータに基づいて画像を表示する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-139847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、アンチエイリアス処理を実行するモジュールを表示制御装置に実装する場合、プログラムとして実装する場合には処理負荷が増大すると共に、容量の大きなメモリや、処理能力の高い演算処理手段が必要となるためコストアップに繋がり、また、チップとして実装する場合には、当然チップとして実装するためのコストがかかるため、コストアップを招いてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、処理負荷の増大、および、コストアップを抑制しつつ、ジャギーを目立たなくできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明では、有色の画素によりオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に静止画として表示する際、フレーム毎に対象画像が静止されて表示されるべき第1位置に対象画像を表示する一方、何フレームかに1回、第1位置からずれた第2位置に対象画像を表示する。そして、第2位置を、第1位置に位置する対象画像と第2位置に位置する対象画像との大部分が重なるような位置としている。また本発明は、一の色の画素群および他の色の画素群によりオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に表示し、表示領域に対象画像を静止画として表示する際、フレーム毎に対象画像を第1位置に表示する一方、何フレームかに1回、対象画像から他の色の画素群を無色の画素としたサブ画像を第1位置からずれた第2位置に表示するようにしている。また本発明は、一の色の画素群を含む第1画像と、他の色の画素群を含む第2画像を重ねることによって、異なる色の画素群によりオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に表示し、表示領域に対象画像を静止画として表示する際、フレーム毎に第1画像および第2画像を第1位置に表示する一方、何フレームかに1回、第1画像を第1位置からずれた第3位置に表示すると共に、第2画像を第1位置からずれ、第3位置とは異なる第4位置に表示するようにしている。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本発明によれば、対象画像が静止画として表示される際に、何フレームかに1回、大部分が重なるものの、少しだけずれた位置に対象画像が表示されるため、オブジェクトの輪郭部分が同系色の薄い色であたかも補完されているかのように見え、これによりジャギーが目立たなくなるという効果を得られる。そして、このような効果を得るにあたって、アンチエイリアス処理を実行するモジュールを実装する必要がなく、処理負荷の増大、およびコストアップを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
図2】第1フレームメモリ、第2フレームメモリおよび表示領域の様子を示す図である。
図3】フォント画像が表示領域に表示された様子を示す図である。
図4】フォント画像が表示領域に表示された様子を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の動作例を示すフローチャートである。
図6】文字「A」のメインフォントデータ、および、サブフォントデータを示す図である。
図7】文字「A」の第1フォントデータ、および、文字「A」の第2フォントデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る表示制御装置1の機能構成例を示すブロック図である。図1で示すように、表示制御装置1には、ディスプレイ2および制御装置3が接続されている。
【0011】
ディスプレイ2は、液晶表示パネルであり、映像を表示可能な最大の領域である表示領域4が形成されている。ただし、ディスプレイ2のタイプは液晶表示パネルに限られず、例えば、有機ELパネルであってもよい。制御装置3は、ディスプレイ2に映像信号を供給する装置である。映像は、例えば、DVD等のメディアに記録された映像や、事前に用意されたユーザインタフェイスの映像、テレビ放送の映像等である。
【0012】
図1で示すように、表示制御装置1は、機能構成として、表示制御部10を備える。表示制御部10は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、表示制御部10は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。図1で示すように、表示制御装置1は、記憶手段として記憶部11を備えている。記憶部11には、フォントテーブル12が記憶されている。
【0013】
フォントテーブル12とは、フォントデータ(特許請求の範囲の「画像データ」に相当)のそれぞれが登録されたテーブルである。フォントデータとは、アルファベットやひらがな、漢字、記号等の、表示領域4に表示される対象(以下、単に「文字」という。文字は、特許請求の範囲の「オブジェクト」に相当する)を、表示領域4に表示可能な態様で表現する実データのことである。本実施形態では、フォントデータは、所定サイズ(例えば、横24ドット、縦48ドットのサイズ)のビットマップフォントデータである。
【0014】
また本実施形態では、フォントデータを構成する1つの画素は、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の色成分を所定階調(例えば、256階調)の階調値として保持する。本実施形態では、フォントデータの画素の色は、所定の画素値により表現される黒色と、RGBの色成分がない色(以下「無色」という)との何れか一方の色であり、ある一の文字についてのフォントデータでは、当該一の文字が黒色の画素の組み合わせ(画素群)により表現されている。以下、フォントデータに基づいて表示される画像を特に「フォント画像」という。つまりフォント画像は、ドットマトリクス状に画素が配置された画像であって、黒色の画素により文字(オブジェクト)が表現された画像である。フォント画像は、特許請求の範囲の「対象画像」に相当する。また、以下では、黒色の画像を「黒画素」といい、無色の画素を「無色画素」という。
【0015】
表示制御部10は、制御装置3から入力した映像信号に基づいてディスプレイ2に映像を表示する機能を有する。詳述すると、制御装置3は、同期信号と同期させて映像信号を表示制御装置1に出力する。表示制御部10は、映像信号を入力し、同期信号に基づいて1フレーム分の画像データであるフレーム画像データを切り出す。フレーム画像データは、画素により構成されるデータであって、RGBの色成分を所定階調の階調値として保持するデータである。表示制御部10は、フレーム毎にフレーム画像データをVRAM等で構成された第1フレームメモリ14に展開する。第1フレームメモリ14は、ディスプレイ2の表示領域4の解像度に応じて画素がドットマトリクス状に配置されたバッファである。表示制御部10は、フレーム毎に第1フレームメモリ14に展開されたフレーム画像データに基づいてディスプレイ2を駆動し、1フレーム分の画像をディスプレイ2の表示領域4に表示する。
【0016】
また、表示制御部10は、OSD(On-Screen Display)機能を有する。そして、本実施形態に係る表示制御部10は、OSD機能の実行中、フォントデータに基づいてフォント画像を静止画として表示するときの処理に特徴がある。これを踏まえ、以下、フォントデータに基づいてフォント画像を静止画として表示するときの表示制御部10の処理について説明する。
【0017】
ユーザは、図示しない操作スイッチを所定の態様で操作することによって、OSD機能の実行を指示することができる。表示制御部10は、OSD機能の実行の指示があったことを検出すると、OSD機能モードへ移行する。
【0018】
図2は、第1フレームメモリ14および第2フレームメモリ15にデータが展開された様子、および、表示領域4に表示された画像を説明に適した態様で単純化して模式的に示す図である。図2(A)は第1フレームメモリ14の様子を、図2(B)は第2フレームメモリ15の様子を、図2(C)は表示領域4の様子をそれぞれ示している。
【0019】
第2フレームメモリ15は、ディスプレイ2の表示領域4の解像度に応じて画素がドットマトリクス状に配置されたバッファである。OSD機能モードへ移行すると、表示制御部10は、第2フレームメモリ15に、OSDに関する画像の画像データを展開する。そしてOSD機能モードにおいて、表示制御部10は、フレーム毎に、第1フレームメモリ14に展開されたフレーム画像データに対して、第2フレームメモリ15に展開したデータを重畳し、重畳後のデータに基づいて1フレーム分の画像を表示する。図2では、あるタイミングにおいて、第1フレームメモリ14および第2フレームメモリ15の双方に画像データが展開され、これらが重畳されて表示領域4に表示された様子を示している。
【0020】
表示制御部10は、OSD機能モードへ移行している間、区画エリア画像データ16(図2(B)参照)を第2フレームメモリ15に継続して展開し、これにより、表示領域4に区画エリア17(図2(C)参照)を形成する。区画エリア17は、OSD機能に関する画像が表示されるエリアであり、フォントデータに基づくフォント画像も、この区画エリア17内に表示される。
【0021】
以下、文字「A」のフォントデータに基づいて、文字「A」のフォント画像を、表示領域4の位置P1-H(図2(C)参照)に表示するときの表示制御部10の処理について詳述する。なお、表示領域4の特定の位置にフォント画像を表示するとは、フォント画像の四隅のうち、左上の隅にその特定の位置が位置するような状態でフォント画像を表示することを意味する。そして、第2フレームメモリ15において「当該特定の位置に対応する位置」に、左上の隅が位置するような状態でフォントデータを展開することにより、表示領域4の特定の位置にフォント画像を表示することができる。
【0022】
さて、表示領域4の位置P1-Hに文字「A」のフォント画像を静止画として表示する場合、表示制御部10は、フォントテーブル12を参照し、文字「A」のフォントデータを取得する。次いで、表示制御部10は、3フレーム分の期間、位置P1-Hにフォント画像を表示し、1フレーム分の期間、位置P1-Hからずれた位置にフォント画像を表示するという処理を繰り返し実行する。つまり、表示制御部10は、4フレームに1回だけ、フォント画像を、本来、静止画として表示すべき位置からずらした位置に表示する。以下、フレームの周期毎に、タイミングT1、タイミングT2、タイミングT3・・・と表現するものとし、フォント画像を表示するときの表示制御部10の動作について詳述する。
【0023】
表示制御部10は、タイミングT1において、第2フレームメモリ15の位置P1-M(表示領域4の位置P1-Hに対応する位置)に、文字「A」のフォントデータを展開する。この結果、タイミングT1で、表示領域4の位置P1-Hにフォント画像が表示される。表示制御部10は、タイミングT1の次の周期のタイミングT2、その次の周期のタイミングT3においても、第2フレームメモリ15の位置P1-Mに文字「A」のフォントデータを展開する。この結果、タイミングT1からタイミングT3に至る3フレーム分の期間において、文字「A」のフォント画像が、位置P1-Hに表示される。以下、フォント画像を、本来、静止画として表示すべき位置を「第1位置」という。本例において、位置P1-Hは、「第1位置」に相当する。
【0024】
続くタイミングT4において、表示制御部10は、位置P1-Mから右に1ドット、下に1ドットだけずらした位置P2-M(図2(B)参照)にフォントデータを展開し、これにより、表示領域4において位置P1-Hから右に1ドット、下に1ドットだけずらした位置P2-H(図2(C)参照)にフォント画像を表示する。図2(B)では、位置P2-Mを、位置P1-Mとのずれを誇張した位置に描画している。同様に、図2(C)では、位置P2-Hを、位置P1-Hとのずれを誇張した位置に描画している。以下、フォント画像を第1位置からずらして表示するときの位置を「第2位置」という。本例において、位置P2-Hは、「第2位置」に相当する。本例において、第2位置は、第1位置から右に1ドット、下に1ドットずれた位置である。なお、本実施形態では、文字「A」に限らず、全ての文字について第2位置は第1位置から右に1ドット、下に1ドットずれた位置とされている。
【0025】
表示制御部10は、タイミングT5~T7では位置P1-Hにフォント画像を表示し、タイミングT8では位置P2-Hにフォント画像を表示する。このように、表示制御部10は、4フレームに1回だけフォント画像をずらして表示する。タイミングT9以降についても、表示制御部10は、3フレーム分、位置P1-Hにフォント画像を表示し、1フレーム分、位置P2-Hにフォント画像を表示するという処理を繰り返し、実行する。
【0026】
表示制御部10により以上の態様でフォント画像が表示されるため、以下の効果を奏する。図3(A)は、説明の便宜のため、単純化した文字が表されたフォント画像FGが、表示領域4の位置Xに表示された様子を示す図である。図3(B)は、位置X(第1位置に相当)に配置されたフォント画像FGに、位置Xから右に1ドット、下に1ドットずらした位置Y(第2位置に相当)に配置されたフォント画像FGを重ねて配置したものであり、フォント画像FGが4フレームに1回ずらして表示される様子を視覚的に説明するための図である。図3(A)、(B)では説明の便宜のため、表示領域4における画素の目を描画している(後述する図4、6、7も同様)。
【0027】
4フレーム分の期間に着目すると、4フレームに1回、フォント画像が右に1ドット、下に1ドットずらして表示されることに起因して、図3(B)で示すように、4フレームの全てで黒画素が表示される画素(以下「黒重複画素」という)と、3フレームにおいて黒画素が表示される一方、1フレームで無色画素が表示される画素(以下「黒退避画素」という)と、3フレームにおいて無色画素が表示される一方、1フレームで黒画素が表示される画素(以下「黒出現画素」という)とが出現する。特に、黒退避画素および黒出現画素は、黒重複画素の外縁に沿って延在し、黒重複画素の輪郭部分のほぼ全域が黒退避画素および黒出現画素で囲まれた状態となる。
【0028】
ここで、黒重複画素の黒色の強さの度合いを「100」とすると、黒退避画素の黒色の強さの度合いは「75」であり、黒出現画素の黒色の強さの度合いは「25」ということができる。4フレーム分に対応する期間を単位期間としたときに、黒退避画素は、単位期間全体の3/4の期間だけ黒色の画素が表示され、黒出現画素は、単位期間全体の1/4の期間だけ黒色の画素が表示されるからである。そして、4フレームに1回、フォント画像が右に1ドット、左に1ドットずらして表示されるため、黒出現画素はおよび黒退避画素は、黒重複画素の輪郭部分の全域を覆った状態となる。この結果、ユーザが、表示領域4に表示された映像を継続して視認したときに、黒画素群の輪郭部分の全域が同系色の薄い色であたかも補完されているかのように見え、これによりジャギーが目立たなくなるという効果を得ることができる。そして、このような効果を得るにあたって、アンチエイリアス処理を実行するモジュールを実装する必要がなく、処理負荷の増大、およびコストアップを抑制できる。
【0029】
ここで、本実施形態では、第2位置は、第1位置に対して右に1ドット、左に1ドットずれた位置である。第1位置に対する第2位置は、以下の観点で定められる。すなわち、第2位置は、第1位置に位置するフォント画像と、第2位置に位置するフォント画像との大部分が重なるような位置とされる。これにより、表示領域4に表示された文字(オブジェクト)の見た目の形状を維持しつつ、黒重複画素の周囲に黒退避画素および黒出現画素を出現させ、輪郭部分のジャギーを目立たなくすることができる。
【0030】
また、第2位置は、第1位置から左右方向に1以上のドット(本実施形態では1ドット)分ずらされ、かつ、第1位置から上下方向に1以上のドット(本実施形態では1ドット)分ずらされた位置とされる。つまり、第2位置は、第1位置から左右方向および上下方向の双方にずらされた位置とされる。図4は、第2位置をこのような位置とすることの効果を説明するための図であり、図3で用いたフォント画像FGについて、4フレームに1回、第2位置を第1位置から右に1ドットずらし、下にはずらさないで表示した場合の様子を示している。
【0031】
図4で示すように、第2位置を第1位置から右側に1ドットだけずらした位置とした場合、黒重複画素の輪郭部分に隣接する領域のうち、領域AR1および領域AR2に、黒出現画素および黒退避画素が出現せず、この部分のジャギーが緩和されないことになる。このように、左右方向だけ、または、上下方向だけに第2位置を第1位置からずらした場合、黒重複画素の輪郭に、黒出現画素および黒退避画素が出現しない一定の領域が形成される原因となる。これを踏まえ、第2位置を、第1位置から左右方向および上下方向の双方にずらした位置とすることにより、黒重複画素の輪郭部分の全域について、ジャギーを緩和できる。
【0032】
次に、表示制御装置1の動作例についてフローチャートを用いて説明する。図5は、表示制御装置1の動作例、特に、フォント画像を静止画として表示するときの動作例を示すフローチャートである。
【0033】
図5で示すように、表示制御装置1の表示制御部10は、フォントテーブル12を参照し、表示する対象のフォント画像のフォントデータを取得する(ステップSA1)。次いで、表示制御部10は、ステップSA1で取得したフォントデータに基づいて、フォント画像を以下の態様で表示する(ステップSA2)。すなわち、表示制御部10は、フレーム毎にフォント画像が静止されて表示されるべき第1位置にフォント画像を表示する一方、4フレームに1回、第1位置からずれた第2位置にフォント画像を表示する。
【0034】
<第1変形例>
次に、上記実施形態の第1変形例について説明する。上記実施形態では、全ての文字について、第2位置は、第1位置から右に1ドット、下に1ドットずれた位置であった。つまり、第1位置と第2位置との位置関係は、全てのフォント画像について同一であった。しかしながら、フォント画像の種類によって、第1位置と第2位置との位置関係を変えるようにしてもよい。この場合に、文字「A」のフォント画像は、第2位置を第1位置から右に1ドット、下に1ドットずらしたときに効果的にジャギーが目立たなくなるものの、文字「B」のフォント画像は、第2位置を第1位置から左に2ドット、上に1ドットずらしたときに効果的にジャギーが目立たなくなるといったように、事前のテストやシミュレーションによってフォント画像毎に適切な位置関係が分析され、分析結果に基づいてフォント画像毎に第1位置と第2位置との位置関係が定められる構成とすることができる。
【0035】
<第2変形例>
次に、上記実施形態の第2変形例について説明する。本変形例では、表示制御部10は、フォント画像の大きさを変化させて表示させることが可能であり、特にフォントテーブル12に格納されたフォントデータを2倍や3倍等、所定の倍率で拡大することによって、標準の大きさから所定の倍率で拡大したフォント画像を表示可能である。そして、本変形例に係る表示制御部10は、拡大せずに標準の大きさのフォント画像を表示する場合と、拡大してフォント画像を表示する場合とについて、拡大した場合の方が、第1位置に対する第2位置の変位量を大きくする。一例として、標準の大きさのフォント画像を表示するときは、第2位置を第1位置から右に1ドット、下に1ドットずらした位置とし、標準の大きさの2倍でフォント画像を表示するときは、第2位置を第1位置から右に2ドット、下に2ドットずらした位置とし、標準の大きさの3倍でフォント画像を表示するときは、第2位置を第1位置から右に3ドット、下に3ドットずらした位置とする。
【0036】
本変形例によれば、以下の効果を奏する。すなわち、本変形例によれば、フォント画像を拡大した表示したときに、黒重複画素の領域に対して、黒退避画素の領域および黒出現画素の領域が小さくなり過ぎることを抑制でき、拡大した後も、ジャギーを目立たなくするという効果を的確に得ることができる。なお、第2変形例について、第1変形例を応用して、フォント画像の種類と拡大率との組み合わせ毎に、第1位置と第2位置との位置関係を変えるようにしてもよい。
【0037】
<第3変形例>
次に、上記実施形態の第3変形例について説明する。本変形例では、文字(オブジェクト)毎にメインフォントデータ20およびサブフォントデータ21が用意される。図6(A)は文字「A」についてのメインフォントデータ20の一例を示す図である。図6(B)は文字「A」についてのサブフォントデータ21の一例を示す図である。図6(A)で示すように、メインフォントデータ20は、黒色の画素群、および、赤色の画素(以下「赤画素」という)の群によりオブジェクトが表現されたデータである。また、図6(B)で示すように、サブフォントデータ21は、メインフォントデータ20のうち黒色の画素群のみを含んだデータ(赤色の画素のそれぞれを無色の画素としたデータ)である。サブフォントデータ21に基づく画像は、特許請求の範囲の「サブ画像」に相当する。
【0038】
本実施形態では、フォント画像における赤色の画素群は、文字の影に相当し、この赤色の画素群の存在により、表示領域4に表示されたフォント画像を見たときに、文字が立体的に見える。本変形例では、全ての文字について、図6(A)で例示した文字「A」のように、黒色の画素群は、赤色の画素群に対して全体として左(特許請求の範囲の「第1の向き」)にずれて配置され、これにより影が表現されている。
【0039】
本変形例に係る表示制御部10は、フォント画像を静止画として表示する場合、以下の態様で表示する。すなわち、表示制御部10は、3フレーム分の期間、メインフォントデータ20に基づいてフォント画像を第1位置(静止画として表示されるべき本来の位置)に画像を表示し、当該3フレーム分の期間に続く1フレーム分の期間、第1位置からずらした第2位置にサブフォントデータ21に基づいて黒色の画素群を表示する、という処理を繰り返す。
【0040】
本変形例において、第2位置は、第1位置から左に1ドット、上に1ドットずれた位置である。ここで、黒色の画素群は、赤色の画素群に対して全体として左に位置している。また、本変形例に係る第2位置は第1位置の左上に位置している。このため、本変形例に係る第2位置は、第1位置に対して「赤色の画素群に対して黒色の画素群が位置する側の向きにずれた位置」ということができる。
【0041】
本変形例によれば、以下の効果を奏する。すなわち、本変形例のように、フォント画像が異なる色の画素群を含む場合、元のフォント画像を数フレームに1回、単純にずらすと、例えば、3フレーム分の期間は赤色で表示され、1フレーム分の期間、黒色で表示されたり、これとは逆に、3フレーム分の期間は黒色で表示され、1フレーム分の期間、赤色で表示される等、表示領域4の画素中に、フレームによって異なる色が表示される画素が不必要に多く出現する可能性がある。静止画として表示されるフォント画像について、このように時間によって色が異なる画素が多く現出すると、見た目の品質の劣化につながる可能性がある。一方、本変形例によれば、黒色の画素群のみがずらされる対象となり、しかも、黒色の画素群が「赤色の画素群に対して黒色の画素群が位置する側の向き」にずれされることによって、ずらされた後の黒色の画素群ができるだけ赤色の画素群と重ならないようにされるため、上述したような見た目の品質の劣化を抑制することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、4フレームに1回、黒色の画素群が「赤色の画素群に対して黒色の画素群が位置する側の向き」にずれされる構成であった。しかしながら、所定のフォント画像について、ジャギーを緩和する効果が得られる場合には、この向きとは反対側にずさられる構成としてもよい。また、本変形例について、第1変形例を応用して、フォント画像の種類によって第1位置と第2位置との位置関係を変えるようにしてもよい。また、第2変形例を応用し、基準の大きさに対してフォント画像を大きくするほど、第1位置に対する第2位置の変位量を大きくする構成としてもよい。
【0043】
<第4変形例>
次に第4変形例について説明する。本変形例では、文字(オブジェクト)毎に第1フォントデータ22および第2フォントデータ23が用意される。第1フォントデータ22は、黒色の画素群を含むデータであり、第2フォントデータ23は、赤色の画素群を含むデータである。そして、本変形例では、第1フォントデータ22に基づく画像(以下「第1画像」という)と、第2フォントデータ23に基づく画像(以下「第2画像」という)とが重ねられることによってフォント画像が表示される。また上述した第3変形例と同様、フォント画像において、文字は、第1画像の黒色の画素群および第2画像の赤色の画素群により表現される(図6(A)参照)。黒色の画素群は、赤色の画素群に対して全体として左(特許請求の範囲の「第1の向き」)にずれて配置されている点についても第3変形例と同様である。図7(A)は、文字「A」についての第1フォントデータ22を示し、図7(B)は、文字「A」についての第2フォントデータ23を示している。
【0044】
本変形例に係る表示制御部10は、フォント画像を静止画として表示する場合、以下の態様で表示する。すなわち、表示制御部10は、第1フォントデータ22に基づく第1画像、および、第2フォントデータ23に基づく第2画像の双方について、3フレーム分の期間、第1位置(静止画として表示されるべき本来の位置)に画像を表示し、当該期間に続く1フレーム分の期間、第1位置からずらした位置に画像を表示する、という処理を繰り返す。そして、表示制御部10は、第1位置からずらした位置に画像を表示する際に、第1画像については、左に1ドット、上に1ドットずれた第3位置に画像を表示する。一方、表示制御部10は、第2画像については右に1ドット、下に1ドットずれた第4位置に画像を表示する。つまり、表示制御部10は、第1画像と、第2画像とを異なる位置にずらす。
【0045】
ここで、黒色の画素群は、赤色の画素群に対して全体として左に位置している。また、第3位置は第1位置の左上に位置している。このため、第3位置は、第1位置に対して「赤色の画素群に対して黒色の画素群が配置された側の向きにずれた位置」ということができる。また、赤色の画素群は、黒色の画素群に対して全体として右に位置している。また、第4位置は、第1位置の右下に位置している。このため、第4位置は、第1位置に対して「黒色の画素群に対して赤色の画素群が配置された側の向きにずれた位置」ということができる。
【0046】
本変形によれば、以下の効果を奏する。すなわち、本変形例のように、対象画像が異なる色の画素群を含む場合、元の対象画像を数フレームに1回、単純にずらすと、例えば、3フレーム分の期間は赤色で表示され、1フレーム分の期間、黒色で表示されたり、これとは逆に、3フレーム分の期間は黒色で表示され、1フレーム分の期間、赤色で表示される等、表示領域4の画素中に、フレームによって異なる色が表示される画素が不必要に多く出現する可能性がある。静止画として表示されるフォント画像について、このように時間によって色が異なる画素が多く現出すると、見た目の品質の劣化につながる可能性がある。一方、本変形例によれば、黒色の画素群および赤色の画素群の双方が独立してずらされる対象となり、しかも、黒色の画素群は「赤色の画素群に対して黒色の画素群が位置する側の向き」にずれされ、更に赤色の画素群は「黒色の画素群に対して赤色の画素群が位置する側の向き」にずらされる。このため、ずらされた後の黒色の画素群ができるだけ赤色の画素群と重ならず、かつ、ずらされた後の赤色の画素群ができるだけ黒色の画素群と重ならず、上述したような見た目の品質の劣化を抑制することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、黒色の画素群が「赤色の画素群に対して黒色の画素群が位置する側の向き」にずれされ、赤色の画素群は「黒色の画素群に対して赤色の画素群が位置する側の向き」にずらされる構成であった。しかしながら、例えば一部のフォント画像について、ジャギーを緩和する効果が得られる場合には、本変形例と反対側に黒色の画素群および赤色の画素群をずらす構成としてもよい。また、本変形例について、第1変形例を応用して、フォント画像の種類によって第1位置と第3位置との位置関係および第1位置と第4位置との位置関係を変えるようにしてもよい。また、第2変形例を応用し、基準の大きさに対してフォント画像を大きくするほど、第1位置に対する第3位置の変位量および第1位置に対する第4位置の変位量を大きくする構成としてもよい。
【0048】
以上、本発明の一実施形態(変形例を含む)を説明したが、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0049】
例えば、上記実施形態では、OSD機能においてフォント画像を表示する場合を例にして表示制御装置1の動作を説明したが、当然、本発明が適用されるケースはこのようなケースに限られない。すなわち、本発明は、有色の画素によってオブジェクトが表現された対象画像を表示領域に表示する表示制御装置に広く適用可能である。
【0050】
また、第1実施形態では、第1位置と第2位置との相対関係(第1位置に対して右に1ドット、下に1ドットずらした位置が第2位置)を具体的に説明したが、当該相対関係は例示したものに限られず、例えば、第2位置を第1位置から左に1ドット、下に1ドットずらした位置としてもよい。
【0051】
また、第1実施形態では、4フレームに1回、フォント画像の位置をずらして表示する構成であったが、ずらすペースを何フレームに1回とするかは、例示したペースに限られない。すなわち、ずらすペースを何フレームに1回とするかは、ジャギーを目立たなくするという観点で行われたテストやシミュレーションの結果に基づいて任意に設定することが可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 表示制御装置
10 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7