(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】フォーマー容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/34 20060101AFI20240213BHJP
B65D 83/76 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B65D83/76 120
(21)【出願番号】P 2020146336
(22)【出願日】2020-08-31
【審査請求日】2023-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】桑原 和仁
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-108129(JP,A)
【文献】特開2013-249110(JP,A)
【文献】特表2010-540355(JP,A)
【文献】登録実用新案第3040102(JP,U)
【文献】実開昭52-052719(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0032541(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
B65D 83/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、
前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有
し、
前記接続口が、前記吐出口に対して第1摺動抵抗で摺動可能な摺動筒と、前記摺動筒を保持するとともに前記摺動筒に対して前記第1摺動抵抗よりも小さい第2摺動抵抗で摺動可能な保持筒と、で構成される伸縮構造を有することを特徴とするフォーマー容器。
【請求項2】
前記摺動筒の外周面が前記吐出口の内周面に対して摺動可能であり、前記保持筒の外周面が前記摺動筒の内周面に対して摺動可能である、請求項
1に記載のフォーマー容器。
【請求項3】
内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、
前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、
前記泡容器が注射器である
ことを特徴とするフォーマー容器。
【請求項4】
内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、
前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、
前記フォーマー容器本体が、上向きの前記吐出口を備える押し下げヘッドを有する前記フォーマーポンプ容器である
ことを特徴とするフォーマー容器。
【請求項5】
内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、
前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、
前記内容液が食品である
ことを特徴とするフォーマー容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォーマー容器に関する。
【背景技術】
【0002】
フォーマー容器として、フォーマーポンプ容器(例えば特許文献1参照)、スクイズフォーマー容器(例えば特許文献1参照)、エアゾール型容器、泡立て器などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-67351号
【文献】特開2017-47914号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のフォーマー容器のうちフォーマーポンプ容器とスクイズフォーマー容器は、エアゾール型容器や泡立て器とは対照的に所望の場所に所望の量の泡を吐出することが難しく、そのため、食品用等のフォーマー容器としての使用に適さない場合がある。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器を利用して所望の場所に所望の量の泡を吐出し易いフォーマー容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様のフォーマー容器は、内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、前記接続口が、前記吐出口に対して第1摺動抵抗で摺動可能な摺動筒と、前記摺動筒を保持するとともに前記摺動筒に対して前記第1摺動抵抗よりも小さい第2摺動抵抗で摺動可能な保持筒と、で構成される伸縮構造を有することを特徴とする。
【0008】
本発明のフォーマー容器は、上記構成において、前記摺動筒の外周面が前記吐出口の内周面に対して摺動可能であり、前記保持筒の外周面が前記摺動筒の内周面に対して摺動可能であるのが好ましい。
【0009】
本発明の第2態様のフォーマー容器は、内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、前記泡容器が注射器であることを特徴とする。
【0011】
本発明の第3態様のフォーマー容器は、内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、前記フォーマー容器本体が、上向きの前記吐出口を備える押し下げヘッドを有する前記フォーマーポンプ容器であることを特徴とする。
【0012】
本発明のフォーマー容器は、内容液を泡にして吐出する吐出口を備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体と、前記吐出口に離脱可能に接続される接続口を備え、前記接続口を前記吐出口に接続した状態で前記吐出口から吐出される前記泡を前記接続口から導入し、前記接続口を前記吐出口から離脱させることで、前記泡を前記接続口から吐出可能な泡容器と、を有し、前記内容液が食品であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器を利用して所望の場所に所望の量の泡を吐出し易いフォーマー容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施の形態であるフォーマー容器の一部であるフォーマー容器本体を示す一部断面側面図である。
【
図2】
図1に示すフォーマー容器本体に泡容器を接続した時の状態を示す一部断面側面図である。
【
図3】
図2に示す状態から押し下げヘッドを複数回押し下げる最中の状態を示す一部断面側面図である。
【
図4】
図3に示す状態から押し下げヘッドの押し下げを終え、フォーマー容器本体から泡容器を離脱させた時の状態を示す一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態であるフォーマー容器1を例示説明する。
【0016】
なお、本明細書において、上下方向とは口部4aの中心軸線Oに沿う方向を意味し、上方とは胴部4bから口部4aに向かう方向を意味し、下方とはその反対方向を意味し、径方向とは中心軸線Oに垂直な直線に沿う方向を意味し、周方向とは中心軸線Oを周回する方向を意味している。
【0017】
図1~
図4に示すように、本発明の一実施の形態であるフォーマー容器1は、フォーマーポンプ容器であるフォーマー容器本体2と、注射器である泡容器3と、を有している。
【0018】
図1に示すように、フォーマー容器本体2は、容器4、フォーマーポンプ5及びストッパ6を有している。フォーマーポンプ5は、液シリンダ7a及び空気シリンダ7bを備え、容器4の口部4aに固定される固定部材7と、液ピストン8a、空気シリンダ8b及び押し下げヘッド8cを備え、固定部材7に対して上下方向に相対移動可能な作動部材8と、ばね9と、ポペット弁10と、押し下げヘッド8の吐出口8dを開閉可能なカバー11と、を有している。
【0019】
容器4は、中心軸線Oに沿って延びる円筒状の口部4aと、口部4aの下端に連なる筒状の胴部4bと、胴部4bの下端に連なる図示しない底部と、を有するボトル状をなしている。
【0020】
容器4の内部に形成された収容空間Sには、調味料、ドレッシング、ソースなど、比較的液状の食品である内容液Cが収容されている。内容液Cは、食品であるのが好ましいが、空気と混合することで泡状にできるものであればよく、例えば、化粧品、石鹸等であってもよい。
【0021】
固定部材7は、液シリンダ7a及び空気シリンダ7bを備えるシリンダ部材12と、シリンダ部材12の下端から垂下する吸い上げ管13と、装着キャップ14と、で構成されている。装着キャップ14を口部4aに装着することで、シリンダ部材12の上端が口部4aと装着キャップ14とで挟持されている。なお、装着キャップ14は口部4aに螺合することで装着されているが、これに限らず、例えば、装着キャップ14を口部4aに弾性変形による乗り越えによって係止することで装着キャップ14を口部4aに装着するように構成してもよい。
【0022】
装着キャップ14は、口部4aの外周面に係合する装着筒14aと、装着筒14aの上端から径方向内側に延びる円環状のキャップ頂壁14bと、キャップ頂壁14bの内周縁から中心軸線Oに沿って上方に延びる円筒状の案内筒14cと、を有している。
【0023】
作動部材8は、液シリンダ7a内に液室15を形成する液ピストン8aと、空気シリンダ7b内に空気室16を形成する空気ピストン8bと、を備え、固定部材7に対する上下方向の相対移動により、収容空間Sから液室15内に吸引した内容物Cを空気室16内の空気と混合して泡状にし、吐出口8dから吐出させるように構成されている。
【0024】
また、作動部材8は、液ピストン8aを備える液ピストン部材17と、ステム部材18と、空気ピストン8bを備える空気ピストン部材19と、空気室上流側弁20と、発泡部材21と、液室下流側弁22と、押し下げヘッド8cを備える押し下げヘッド部材23と、で構成されている。ポペット弁10の下端は液室上流側弁24を構成している。また、空気ピストン部材19とステム部材18により、空気室下流側弁25を構成している。発泡部材21は、2つのメッシュ部材21aと保持部材21bとで構成されている。ばね9は、固定部材7と作動部材8との間に配置されており、作動部材8が下降した際に作動部材8を上方に付勢することができる。
【0025】
作動部材8の内部には、固定部材7に対する上下方向の相対移動により、収容空間Sから液室15内に吸引した内容物Cを空気室16内の空気と混合して泡状にし、吐出口8dから吐出させる内部流路26が形成されている。内部流路26は、ステム部材18の内部空間と、空気ピストン部材19とステム部材18との間の隙間と、押し下げヘッド部材23とステム部材18との間の隙間と、発泡部材21とステム部材18との間の隙間と、発泡部材21の内部空間と、を含んでいる。
【0026】
押し下げヘッド8cは、上方に開口する凹部27で形成される上向きの吐出口8dを有している。凹部27は、中心軸線Oに沿って延びる円筒状の内周面27aと、内周面27aの下端に連なり中央に内部流路26の下流端が設けられた円環状の底面27bと、を有している。
【0027】
また、押し下げヘッド8cは、案内筒14cよりも径方向内側において中心軸線Oに沿って延びる円筒状をなすとともに凹部27の内周面27aを備える内筒壁28と、内筒壁28から径方向内側に延びるとともに凹部27の底面27bを備える円環状の内向きフランジ壁29と、案内筒14cよりも径方向外側において中心軸線Oに沿って延びる円筒状の外筒壁30と、内筒壁28の上端と外筒壁29の上端とを連ねる円環状のフランジ壁31と、フランジ壁31の外周縁からさらに径方向外側に延びる円環状の延長壁32と、を有している。
【0028】
したがって、吐出口8dは、これらの内筒壁28、内向きフランジ壁29、外筒壁30、フランジ壁31及び延長壁32によって形成されている。
【0029】
カバー11は、中心軸線Oを中心とする円板状の天壁11aと、天壁11aの外周縁から垂下する周壁11bと、を有している。カバー11は、天壁11aの下面が吐出口8dの上面、つまり、フランジ壁31及び延長壁32の上面に当接した状態で、周壁11bが延長壁32の外周縁に離脱可能に嵌合することにより、吐出口8dに取り付けられている。カバー11を吐出口8dに取り付けることで吐出口8dを閉塞することができ、カバー11を吐出口8dから取り外すことで吐出口8dを開放することができる。
【0030】
ストッパ6は、C字形状のストッパ本体6aと、ストッパ本体6aから径方向外側に延びる摘まみ部6bと、を有している。
図1に二点鎖線で示すようにストッパ本体6aをキャップ頂壁14bと外筒壁30との間に配置することにより、押し下げヘッド8cの不意の押し下げを阻止することができる。
【0031】
図2に示すように、泡容器3は、注射器容器3aと注射器ピストン3bで構成されている。
【0032】
注射器容器3aは、シリンダ部3cと、シリンダ部3cの先端に連なるとともに吐出口8dに離脱可能に接続される接続口3dと、を有している。注射器ピストン3bは、シリンダ部3cの内周面上を摺動可能であり、泡容器3の内部には、
図3に示すように、注射器容器3aに対して注射器ピストン3bが後退することで拡大される泡室3eが形成される。
【0033】
図2~
図4に示すように、接続口3dは、吐出口8dの内周面27aに対して第1摺動抵抗で摺動可能な円筒状の摺動筒3fと、摺動筒3fを保持するとともに摺動筒3fに対して第1摺動抵抗よりも小さい第2摺動抵抗で摺動可能な円筒状の保持筒3gと、で構成される伸縮構造を有している。より具体的には、摺動筒3fの外周面3hが吐出口8dの内周面27aに対して摺動可能であり、保持筒3gの外周面3iが摺動筒3fの内周面3jに対して摺動可能である。なお、摺動筒3fの前端は全周に亘るギザギザ形状をなしているが、これに限らず、例えば周方向に面一な形状をなしていてもよい。
【0034】
シリンダ部3cは、円筒状のシリンダ周壁3kと、シリンダ周壁3kの前端から保持筒3gの後端まで縮径する縮径壁3lと、シリンダ周壁3kの後端から径方向外側に延びる指掛け部3mと、を有している。接続口3dを吐出口8dに接続することにより、接続口3d(摺動筒3f及び保持筒3g)とシリンダ周壁3kは、中心軸線Oに対して同軸に配置される。
【0035】
注射器ピストン3bは、注射器ピストン3bがシリンダ部3cに対するストローク前端位置にあるときに指掛け部3mよりも後方に突出する押圧部3nを後端に有している。また、注射器ピストン3bは、注射器ピストン3bがシリンダ部3cに対するストローク前端位置にあるときに接続口3d内に突出する円柱状の押出し部3oを前端に有している。
【0036】
注射器容器3aは、シリンダ部3c及び保持筒3gを有する注射器容器本体部材3pと、摺動筒3fと、で構成されている。また、注射器ピストン3bは、シリンダ周壁3kの内周面上を摺動可能であるとともに押出し部3oを有する前端部材3qと、前端部材3qに一体に連結するとともに押圧部3nを有する操作部材3rと、で構成されている。
【0037】
なお、押し下げヘッド部材23、カバー11、注射器容器本体部材3p、摺動筒3f及び操作部材3rは、それぞれ、合成樹脂材料の射出成形によって形成されている。前端部材3qは、ゴムまたはエラストマーの射出成形によって形成されている。なお、これらの部材の材料と製法は適宜変更可能である。
【0038】
フォーマー容器本体2の吐出口8dからカバー11を取り外して、泡容器3の接続口3dをフォーマー容器本体2の吐出口8dに挿入することにより、摺動筒3fの前端が吐出口8dの底面27b(
図1参照)に当接し、
図2に示すように、接続口3dが収縮した状態で泡容器3の縮径壁3lが押し下げヘッド8cの上面に当接する。そして、泡容器3のシリンダ部3cを把持して泡容器3を押し下げヘッド8cとともに複数回押し下げることで、作動部材8を固定部材7に対して上下方向に複数回相対移動させ、
図3に示すように、それにより吐出口8dから吐出される泡Caを、接続口3dから泡容器3に導入することができる。このとき、泡容器3に導入される泡Caの圧力により、注射器ピストン3bがシリンダ部3cに対して後退し、それにより形成される泡室3e内に泡Caが収容される。
【0039】
その後、
図4に示すように、泡容器3の接続口3dをフォーマー容器本体2の吐出口8dから引き抜くことができる。その際、接続口3dは、吐出口8dと摺動筒3fとの間の第1摺動抵抗よりも摺動筒3fと保持筒3gとの間の第2摺動抵抗の方が小さいことにより、摺動筒3fに対して保持筒3gが摺動して接続口3dが伸長する。これにより、接続口3dを吐出口8dから引き抜く際に接続口3dの内部容積を拡大することができ、それにより生じる負圧によって吐出口8d内の泡Caを接続口3d内に吸い上げることができるので、吐出口8d内に残される泡Caを少なくすることができる。また、接続口3dから泡Caが垂れ落ちることを抑制することもできる。
【0040】
このように泡容器3に泡Caを収容した後、所望の場所に接続口3dを向け、指掛け部3mに指を掛けた状態で押圧部3nを親指で押し込むなどの操作により、上記所望の場所に所望の量の泡Caを容易に吐出することができる。なお、フォーマー容器1の使用に際しては、上述したように押し下げヘッド8cの押し下げ操作複数回分の量の泡Caを泡容器3に収容して使用してもよいが、これに限らず、押し下げ操作1回分のみの量の泡Caを泡容器3に収容して使用してもよい。
【0041】
本実施の形態によれば、フォーマー容器1が、フォーマーポンプ容器であるフォーマー容器本体2と泡容器3とを有しているので、フォーマーポンプ容器を利用して所望の場所に所望の量の泡Caを容易に吐出することができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、接続口3dが、摺動筒3fと摺動筒3fに対して第1摺動抵抗よりも小さい第2摺動抵抗で摺動可能な保持筒3gとで構成される伸縮構造を有しているので、フォーマー容器本体2から泡容器3に泡Caを移行させ、接続口3dを吐出口8dから離脱させる際に接続口3dが伸長することができ、それにより、吐出口8d内に残される泡Caを少なくし、吐出口8dの汚染を抑制することができる。また、接続口3dから泡Caが垂れ落ちることを抑制することもできる。
【0043】
また、本実施の形態によれば、摺動筒3fの外周面3hが吐出口8dの内周面27aに対して摺動可能であり、保持筒3gの外周面3iが摺動筒3fの内周面3jに対して摺動可能であるので、簡単な構造により接続口3dの伸縮構造を実現することができる。
【0044】
また、本実施の形態によれば、泡容器3が注射器であるので、泡容器3の良好な操作性を確保することができる。
【0045】
また、本実施の形態によれば、吐出口8dが上向きであるので、泡容器3の接続口3dを簡単に吐出口8dに接続させることができる。
【0046】
また、本実施の形態によれば、フォーマー容器本体2が、上向きの吐出口8dを備える押し下げヘッド8cを有するフォーマーポンプ容器であるので、泡容器3の接続口3dを吐出口8dに接続させて押し下げヘッド8cを押し下げるだけの簡単な操作で泡Caを泡容器3に導入することができ、簡単な操作で泡容器3への泡Caの移行を実現することができる。
【0047】
また、本実施の形態によれば、内容液Cが食品であるので、食品を泡Caにして所望の場所に所望の量を容易に吐出することができる。
【0048】
また、本実施の形態によれば、フォーマー容器本体2が、吐出口8dの凹部27を開閉可能なカバー11を有しているので、吐出口8dの汚染をより一層抑制することができる。
【0049】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0050】
したがって、前記の実施形態のフォーマー容器1は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0051】
フォーマー容器1は、内容液Cを泡Caにして吐出する吐出口8dを備え、フォーマーポンプ容器またはスクイズフォーマー容器であるフォーマー容器本体2と、吐出口8dに離脱可能に接続される接続口3dを備え、接続口3dを吐出口8dに接続した状態で吐出口8dから吐出される泡Caを接続口3dから導入し、接続口3dを吐出口8dから離脱させることで、泡Caを接続口3dから吐出可能な泡容器3と、を有する限り、種々変更可能である。
【0052】
しかし、接続口3dは、吐出口8dに対して第1摺動抵抗で摺動可能な摺動筒3fと、摺動筒3fを保持するとともに摺動筒3fに対して第1摺動抵抗よりも小さい第2摺動抵抗で摺動可能な保持筒3gと、で構成される伸縮構造を有するのが好ましい。
【0053】
また、摺動筒3fの外周面3hは吐出口8dの内周面27aに対して摺動可能であり、保持筒3gの外周面3iは摺動筒3fの内周面3jに対して摺動可能であるのが好ましい。
【0054】
また、泡容器3は注射器であるのが好ましい。なお、泡容器3は、例えば、内部の容積を増減するように変形可能な変形部を有するボトル、或いは内部の容積を増減可能な袋であってもよい。
【0055】
また、吐出口8dは上向きであるのが好ましい。なお、吐出口8dは横向きであってもよい。この場合、泡容器3の接続口3dを横方向から吐出口8dに接続し、その状態で吐出口8dから泡Caを吐出させることができる。
【0056】
また、フォーマー容器本体2は、上向きの吐出口8dを備える押し下げヘッド8cを有するフォーマーポンプ容器であるのが好ましい。
【0057】
また、内容液Cは食品であるのが好ましい。
【0058】
また、フォーマー容器本体2は、吐出口8dの凹部27を開閉可能なカバー11を有するのが好ましい。
【符号の説明】
【0059】
1 フォーマー容器
2 フォーマー容器本体
3 泡容器
3a 注射器容器
3b 注射器ピストン
3c シリンダ部
3d 接続口
3e 泡室
3f 摺動筒
3g 保持筒
3h 摺動筒の外周面
3i 保持筒の外周面
3j 摺動筒の内周面
3k シリンダ周壁
3l 縮径壁
3m 指掛け部
3n 押圧部
3o 押出し部
3p 注射器容器本体部材
3q 前端部材
3r 操作部材
4 容器
4a 口部
4b 胴部
5 フォーマーポンプ
6 ストッパ
6a ストッパ本体
6b 摘まみ部
7 固定部材
7a 液シリンダ
7b 空気シリンダ
8 作動部材
8a 液ピストン
8b 空気シリンダ
8c 押し下げヘッド
8d 吐出口
9 ばね
10 ポペット弁
11 カバー
11a 天壁
11b 周壁
12 シリンダ部材
13 吸い上げ管
14 装着キャップ
14a 装着筒
14b キャップ頂壁
14c 案内筒
15 液室
16 空気室
17 液ピストン部材
18 ステム部材
19 空気ピストン部材
20 空気室上流側弁
21 発泡部材
21a メッシュ部材
21b 保持部材
22 液室下流側弁
23 押し下げヘッド部材
24 液室上流側弁
25 空気室下流側弁
26 内部流路
27 凹部
27a 凹部または吐出口の内周面
27b 凹部または吐出口の底面
28 内筒壁
29 内向きフランジ壁
30 外筒壁
31 フランジ壁
32 延長壁
C 内容液
Ca 泡
O 中心軸線
S 収容空間