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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】光学系および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20240213BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20240213BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240213BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
H04N23/55
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019207595
(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公開番号】P2021081531
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 匠
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-096915(JP,A)
【文献】特開2016-148793(JP,A)
【文献】特開2013-250292(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0057250(US,A1)
【文献】特開2013-161076(JP,A)
【文献】特開2015-075508(JP,A)
【文献】特開2017-191130(JP,A)
【文献】特開2018-021951(JP,A)
【文献】特開2018-045064(JP,A)
【文献】国際公開第2018/088038(WO,A1)
【文献】特開2019-053153(JP,A)
【文献】特開2020-016679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
H04N 5/222 - 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 - 23/76
H04N 23/90 - 23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、
無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記光学系の光学全長をOTL、前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD1、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
1.7≦f1/D1≦2.5
0.1≦f3/f≦0.9
なる条件を満足することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
-0.9≦f2/f≦-0.3
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD1とするとき、
0<D1×sk/OTL2≦0.1
なる条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項4】
無限遠合焦状態において、前記第1レンズ群における最も像側のレンズ面から前記第3レンズ群における最も物体側のレンズ面までの光軸上の間隔をD13とするとき、
0.1≦D13/OTL≦0.4
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項5】
前記第3レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD3、無限遠合焦状態において、前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面までの光軸上の長さをTLとするとき、
0.4≦D3/TL≦0.6
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項6】
物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、
無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記光学系の光学全長をOTL、前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、前記第3レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD3、前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面までの光軸上の長さをTL、前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
0.4≦D3/TL≦0.6
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする光学系。
【請求項7】
前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD1、無限遠合焦状態において、前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面までの光軸上の長さをTLとするとき、
0.1≦D1/TL≦0.4
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項8】
前記第レンズ群の焦点距離をf3、前記第3レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD3とするとき、
1.0≦f3/D3≦1.5
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記第1レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd1p、前記第1レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd1nとするとき、
-0.20≦Nd1p-Nd1n≦-0.05
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項10】
前記第1レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数の平均をνd1p、前記第1レンズ群に含まれる負レンズのアッベ数の平均をνd1nとするとき、
25.0≦νd1p-νd1n≦38.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項11】
物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、
無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記光学系の光学全長をOTL、前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、前記第3レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数の平均をνd1p、該第3レンズ群に含まれる負レンズのアッベ数の平均をνd1n、前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
25.0≦νd1p-νd1n≦38.0
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする光学系
【請求項12】
前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
【請求項13】
物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、
無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記光学系の光学全長をOTL、前記第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、前記第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD1、前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
1.7≦f1/D1≦2.5
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする光学系。
【請求項14】
フォーカシングに際して前記第1レンズ群は不動であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項15】
前記第2レンズ群は、2枚のレンズにより構成されていることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項16】
前記第1レンズ群における最も物体側のレンズは正レンズであることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項17】
前記第1レンズ群は、3枚以上の正レンズと1枚以上の負レンズを含むことを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項18】
前記第3レンズ群は、3枚以上の正レンズと3枚以上の負レンズを含むことを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項19】
像振れ補正に際して、前記第3レンズ群のうち少なくとも一枚のレンズが光軸に対して直交する方向を含むように移動することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の光学系と、
該光学系からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に好適な光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置において、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子の多画素化が進んだ結果、撮像素子上に被写体像を形成する光学系は高い光学性能を有することが求められている。
【0003】
また、Fナンバーが小さい大口径レンズは、特許文献1および特許文献2に開示されているように、フォーカシングに際して移動するレンズ群を小型軽量化して高速で移動させることが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-122871号公報
【文献】特開2018-060078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レンズ群を小型軽量化するためには、該レンズ群を構成するレンズの枚数を減らしたりレンズの径を小さくしたりすることが必要となる。しかしながら、レンズの枚数を減らすと、フォーカシングによって像面湾曲や色収差が大きく変動して光学性能の低下を招く。またレンズの径を小さくするためには、そのレンズに入射する光束の径を小さくする必要があり、そのためには該レンズを含むレンズ群よりも物体側に高い屈折力を有するレンズ群を配置する必要がある。この結果、球面収差や軸上色収差が増加する。
【0006】
本発明は、フォーカシングに際して移動するレンズ群を小型軽量化しつつ高い光学性能が得られるようにした光学系およびこれを有する撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる。無限遠合焦状態において、該光学系は、その全系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1、全系の光学全長をOTL、第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD1、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
1.7≦f1/D1≦2.5
0.1≦f3/f≦0.9
なる条件を満足することを特徴とする。
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1、光学系の光学全長をOTL、第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、第3レンズ群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の厚みをD3、第1レンズ群における最も物体側のレンズ面から第3レンズ群における最も像側のレンズ面までの光軸上の長さをTL、前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
0.4≦D3/TL≦0.6
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする。
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群および正の屈折力の第3レンズ群からなる光学系であって、無限遠合焦状態において、該光学系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1、光学系の光学全長をOTL、第3レンズ群における最も像側のレンズ面から像面までの空気換算距離をsk、第3レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数の平均をνd1p、該第3レンズ群に含まれる負レンズのアッベ数の平均をνd1n、前記第3レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の平均をNd3p、前記第3レンズ群に含まれる負レンズの屈折率の平均をNd3nとするとき、
0.51≦f1/f≦0.93
0.01≦sk/OTL≦0.16
25.0≦νd1p-νd1n≦38.0
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする。なお、上記光学系を用いた撮像装置も本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フォーカシングに際して移動するレンズ群を小型軽量化しつつ高い光学性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の光学系(無限遠合焦状態)の断面図。
図2】実施例1の光学系(無限遠合焦状態)の収差図。
図3】実施例2の光学系(無限遠合焦状態)の断面図。
図4】実施例2の光学系(無限遠合焦状態)の収差図。
図5】実施例3の光学系(無限遠合焦状態)の断面図。
図6】実施例3の光学系(無限遠合焦状態)の収差図。
図7】実施例1~3の光学系を用いた撮像装置の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1図3および図5はそれぞれ、本発明の実施例から1から3の光学系の無限遠合焦状態での断面を示す。図2図4および図6はそれぞれ、実施例1~3の光学系の無限遠合焦状態での諸収差を示す。 各実施例の光学系は、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視用カメラ、車載カメラ等の撮像装置や交換レンズを含む各種光学機器に用いられる。
【0011】
光学系の断面図において、左側が物体側(前側)であり、右側が像側(後側)である。各実施例の光学系は、物体側から像側に順に配置され、フォーカシングの際に互いの間隔が変化する正の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3とからなる。SPは開放Fナンバー(Fno)の光束を決定(制限)する絞りであり、各実施例とも第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との間に配置されている。IPは光学系の像面であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子の撮像面またはフィルムカメラのフィルム面(感光面)が配置される。GBは光学フィルタ等のガラスブロックを示している。
【0012】
また収差図において、FnoはFナンバーを、ωは近軸計算による半画角(°)を示す。球面収差図においてdはd線(波長587.56nm)の球面収差を、gはg線(波長435.835nm)の球面収差を示している。非点収差図において、ΔSはdサジタル像面でのd線の非点収差を、ΔMはメリディオナル像面でのd線の非点収差を示している。歪曲収差はd線のものを示している。倍率色収差はg線のものを示している。
【0013】
光学系の全系の焦点距離をf、第1レンズ群L1の焦点距離をf1、無限遠合焦状態における最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上での長さ(光学全長)をOTL、無限遠合焦状態における最も像側のレンズ面から像面までの光軸上での空気換算距離(以下、バックフォーカスという)をskとするとき、以下の式(1)、(2)の条件を満足する。
0.51≦f1/f ≦ 0.93 (1)
0.01≦sk/OTL≦0.16 (2)
これらの条件を満足するように、全系の焦点距離に対する第1レンズ群L1の焦点距離を適切に設定することで、全系の小型化とフォーカシングに際して移動するレンズ群(以下、フォーカシング群という)の小型軽量化が可能となる。フォーカシング群を小型化した結果、無限遠から最至近までのフォーカシング時に諸収差、特に像面湾曲や色収差の変動が大きくなる。バックフォーカスを短くしたこと、で像面に近い位置にレンズを配置することができ、主に軸外光線によって生じる諸収差を補正することが可能となる。このとき、各レンズ群の焦点距離を適切に設定することで、フォーカシング群の小型軽量化と諸収差発生の抑制とを両立させることが可能となる。
【0014】
式(1)の条件は、無限遠合焦状態における光学系の全系の焦点距離fに対する第1レンズ群L1の焦点距離f1に関する条件である。第1レンズ群L1の焦点距離の全系の焦点距離に対する比率を適切に設定することで、第2レンズ群L2に入射する光束径が小さくなり、フォーカシング群の小型軽量化が可能となる。f1/fが式(1)の上限を上回ると、第1レンズ群L1の焦点距離が長くなって第2レンズ群L2に入射する光束径が大きくなるため、フォーカシング群の小型軽量化が困難となる。また適切に光束を集光できないため、全系のレンズ全長(光学系における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の長さ)が増大するため、好ましくない。f1/fが式(1)の下限を下回ると、第1レンズ群L1の焦点距離が短くなってフォーカシング群の小型軽量化や全系の全長の短縮には有利であるが、球面収差や色収差の補正が困難となり、低画質化を招くので、好ましくない。
【0015】
式(2)の条件は、無限遠合焦状態における全系の光学全長OTLに対するバックフォーカスskに関する条件である。skを適切に設定することで、フォーカシング群の小型化軽量化によって困難となった、物体距離の変化に応じた像面湾曲や色収差の変動を抑制することが可能となる。sk/OTLが式(2)の上限を上回ると、バックフォーカスskが増大して像面IPに近い位置にレンズを配置できなくなるため、像面湾曲や倍率色収差の改善が困難となり、結果として低画質化を招くため、好ましくない。sk/OTLが式(2)の下限を下回ると、バックフォーカスskが短くなってより像面IPに近い位置にレンズを配置することができるために像面湾曲や倍率色収差の改善は有利であるが、シャッタや光学フィルタ等の配置が難しくなるため、好ましくない。
【0016】
式(1),(2)の数値範囲を、以下の式(1a),(2a)のように設定することがより好ましい。
0.53≦f1/f ≦ 0.92 (1a)
0.05≦sk/OTL≦0.16 (2a)
式(1),(2)の数値範囲を、以下の式(1b),(2b)のように設定することがさらに好ましい。
0.55≦f1/f ≦ 0.90 (1b)
0.10≦sk/OTL≦0.16 (2b)
このように式(1),(2)の条件を満足することにより、Fナンバーが小さい大口径の光学系において、フォーカシング群を小型軽量化し、かつ高い光学性能を実現することができる。
【0017】
各実施例の光学系は、以下の式(3)~(13)の条件のうち少なくとも1つを満足するとより好ましい。ここでは、第2レンズ群L2の焦点距離をf2、第3レンズ群L3の焦点距離をf3とする。前述した最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の長さであるレンズ全長をTLとする。第1レンズ群L1における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の長さであるレンズ群厚をD1、第3レンズ群L3のレンズ群厚をD3とする。第1レンズ群L1の最も像側のレンズ面から第3レンズ群L3の最も物体側のレンズ面までの光軸上の長さであるレンズ群間隔をD13とする。第1レンズ群L1に含まれる正の屈折力のレンズの屈折力の平均をNd1p、第1レンズ群L1に含まれる負の屈折力のレンズの屈折力の平均をNd1nとする。第1レンズ群L1に含まれる正レンズのアッベ数の平均をνd1p、負レンズのアッベ数の平均をνd1nとする。第3レンズ群L3に含まれる正レンズの屈折力の平均をNd3p、第3レンズ群L3に含まれる負レンズの屈折力の平均をNd3nとする。
-0.9≦f2/f≦-0.3 (3)
0.1≦f3/f≦0.9 (4)
0<D1・sk/OTL≦0.1 (5)
0.1≦D13/OTL≦0.4 (6)
0.4≦D3/TL≦0.6 (7)
0.1≦D1/TL≦0.4 (8)
1.7≦f1/D1≦2.5 (9)
1.0≦f3/D3≦1.5 (10)
-0.20≦Nd1p-Nd1n≦-0.05 (11)
25.0≦νd1p-νd1n≦38.0 (12)
0.01≦Nd3p-Nd3n≦0.2 (13)
式(3)の条件は、第2レンズ群L2がフォーカシング群として移動する際における全系の焦点距離fに対する第2レンズ群L2の焦点距離f2に関する条件である。第2レンズ群L2の焦点距離を適正化することで、フォーカシング時の第2レンズ群L2の移動量を抑え、レンズ全長を短縮することができる。f2/fが式(3)の上限を上回ると、第2レンズ群L2の屈折力が弱くなるためにフォーカシング時の球面収差や像面湾曲の変動を抑えることができるが、フォーカシング時の第2レンズ群L2の移動量が増加してレンズ全長が長くなるため、好ましくない。f2/fが式(3)の下限を下回ると、第2レンズ群L2の屈折力が強くなるためにレンズ全長の短縮には有利であるが、フォーカシング時の球面収差や像面湾曲の変動が大きくなるため、好ましくない。
【0018】
式(4)の条件は、全系の焦点距離fに対する第3レンズ群L3の焦点距離f3に関する条件である。第3レンズ群L3の焦点距離を適正化することで、主に軸外光線によって発生する諸収差の抑制とレンズ全長の短縮とを両立することができる。f3/fが式(4)の上限を上回ると、第3レンズ群L3の屈折力が弱くなるために諸収差の発生抑制には有利であるが、レンズ全長が増加するため、好ましくない。f3/fが式(4)の下限を下回ると、第3レンズ群L3の屈折力が強くなるためにレンズ全長の短縮には有利であるが、像面湾曲や倍率色収差の補正が困難となり、低画質化を招くため、好ましくない。
【0019】
式(5)の条件は、光学系の光学全長OTLに対する第1レンズ群L1のレンズ群厚D1とバックフォーカスskに関する条件である。D1・sk/OTLが式(5)の上限を上回ると、光学全長に対する第1レンズ群L1のレンズ群厚D1とバックフォーカスskのうち少なくとも一方が長くなるために主に軸上光線によって発生する球面収差やコマ収差の補正には有利であるが、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正が困難となるため、好ましくない。D1・sk/OTLが式(5)の下限を下回ると、光学全長OTLに対する第1レンズ群L1のレンズ群厚D1とバックフォーカスskのうち少なくとも一方が短くなるために主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正には有利であるが、主に軸上光線によって発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0020】
式(6)の条件は、光学系の光学全長OTLに対する第1レンズ群L1と前記第3レンズ群L3間のレンズ群間隔D13に関する条件である。D13/OTLが式(6)の上限を上回ると、第2レンズ群L2の移動距離が長くなるためにフォーカシングによる収差変動の抑制には有利であるが、レンズ全長の増加を招くため、好ましくない。D13/OTLが式(6)の下限を下回ると、第2レンズ群L2の移動距離が短くなるためにレンズ全長OTLの短縮には有利であるが、フォーカシング時の球面収差や像面湾曲の変動が大きくなるため、好ましくない。
【0021】
式(7)の条件は、光学系のレンズ全長TLに対する第3レンズ群L3のレンズ群厚D3に関する条件である。D3/TLが式(7)の上限を上回ると、第3レンズ群L3のレンズ群厚D3が長くなるために主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正には有利であるが、レンズ全長TLの増加を招くため、好ましくない。D3/TLが式(7)の下限を下回ると、第3レンズ群L3のレンズ群厚D3が短くなるためにレンズ全長OTLの短縮には有利であるが、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0022】
式(8)の条件は、光学系のレンズ全長TLに対する第1レンズ群L1のレンズ群厚D1に関する条件である。D1/TLが式(8)の上限を上回ると、第1レンズ群L1のレンズ群厚D1が長くなるために主に軸上光線によって発生する球面収差やコマ収差の補正には有利であるが、レンズ全長TLの増加を招くため、好ましくない。D1/TLが式(8)の下限を下回ると、第1レンズ群L1のレンズ群厚D1が短くなるためにレンズ全長ТLの短縮には有利であるが、主に軸上光線によって発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0023】
式(9)の条件は、第1レンズ群L1のレンズ群厚D1に対する第1レンズ群L1の焦点距離f1に関する条件である。f1/D1が式(9)の上限を上回ると、レンズ群厚D1に対する焦点距離f1が長くなって適切な屈折力を有することなく光線が通過してしまうため、レンズ群厚D1の増加やフォーカシング群の大型化を招くため、好ましくない。f1/D1が式(9)の下限を下回ると、レンズ群厚D1に対する焦点距離f1が短くなって屈折力が強くなるために第1レンズ群L1の小型化には有利であるが、主に軸上光線によって発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0024】
式(10)の条件は、第3レンズ群L3のレンズ群厚D3に対する第3レンズ群L3の焦点距離f3に関する条件である。f3/D3が式(10)の上限を上回ると、レンズ群厚D3に対する焦点距離f3が長くなって適切な屈折力を有することなく光線が通過してしまうため、レンズ群厚D3の増加を招くため、好ましくない。f3/D3が式(10)の下限を下回ると、レンズ群厚D3に対する焦点距離f3が短くなって屈折力が強くなることで第3レンズ群L3の小型化には有利であるが、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0025】
式(11)の条件は、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの屈折力の平均Nd1pと負レンズの屈折力の平均Nd1nとの差に関する条件である。Nd1p-Nd1nが式(11)の上限を上回ると、上記差が大きくなるために像面湾曲の補正には有利であるが、球面収差やコマ収差の抑制が困難となるため、好ましくない。Nd1p-Nd1nが式(11)の下限を下回ると、上記差が小さくなるために球面収差やコマ収差の抑制には有利であるが、像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0026】
式(12)の条件は、第1レンズ群L1に含まれる正レンズのアッベ数の平均νd1pと負レンズのアッベ数の平均νd1nとの差に関する条件である。νd1p-νd1nが式(12)の上限を上回ると、上記差が大きくなるために色収差の補正には有利であるが、球面収差やコマ収差の抑制が困難となるため、好ましくない。νd1p-νd1nが式(12)の下限を下回ると、上記差が小さくなるために球面収差やコマ収差の抑制には有利であるが、色収差の補正が困難となるため、好ましくない。
【0027】
式(13)の条件は、第3レンズ群L3に含まれる正レンズの屈折力の平均Nd3pと負レンズの屈折力の平均Nd3nとの差に関する条件である。Nd3p-Nd3nが式(13)の上限を上回ると、上記差が大きくなるために像面湾曲の補正には有利であるが、倍率色収差の補正が困難となるため、好ましくない。Nd3p-Nd3nが式(13)の下限を下回ると、上記差が小さくなるために倍率色収差の補正には有利であるが、像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0028】
式(3)~(13)の数値範囲を、以下の式(3a)~(13a)のように設定することがより好ましい。
-0.75≦f2/f≦-0.34 (3a)
0.4≦f3/f≦0.8 (4a)
0<D1・sk/OTL≦0.1 (5a)
0.07≦D13/OTL≦0.2 (6a)
0.43≦D3/TL≦0.58 (7a)
0.20≦D1/TL≦0.36 (8a)
1.7≦f1/D1≦2.4 (9a)
1.0≦f3/D3≦1.4 (10a)
-0.19≦Nd1p-Nd1n≦-0.07 (11a)
27.0≦νd1p-νd1n≦36.0 (12a)
0.02≦Nd3p-Nd3n≦0.16 (13a)
式(3)~(13)の数値範囲を、以下の式(3b)~(13b)のように設定することがさらに好ましい。
-0.66≦f2/f≦-0.37 (3b)
0.65≦f3/f≦0.75 (4b)
0.02≦D1・sk/OTL≦0.05 (5b)
0.15≦D13/OTL≦0.2 (6b)
0.45≦D3/TL≦0.55 (7b)
0.27≦D1/TL≦0.31 (8b)
1.7≦f1/D1≦2.2 (9b)
1.0≦f3/D3≦1.2 (10b)
-0.18≦Nd1p-Nd1n≦-0.10 (11b)
29.0≦νd1p-νd1n≦34.5 (12b)
0.03≦Nd3p-Nd3n≦0.11 (13b)
さらに、各実施例の光学系は、以下の構成のうち少なくとも1つを満足することが望ましい。まず、フォーカシング群として移動するレンズ群は、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3のうち少なくとも一方であることが望ましい。また、無限遠距離から最至近距離にフォーカシングする際に、第2レンズ群L2が物体側から像側に移動し、第3レンズ群L3は像側から物体側に移動することが望ましい。これにより、フォーカシング時の諸収差の変動を効率的に抑制することが可能となる。
【0029】
また、フォーカシングの際に、第1レンズ群L1は固定されている(不動である)ことが望ましい。これによりフォーカシングの操作性を向上させることができる。
【0030】
また、第2レンズ群L2が2枚のレンズにより構成されていることが望ましい。これによりフォーカシング群の小型軽量化とフォーカシングによる収差の変動の抑制とを両立させることが可能となる。
【0031】
また、第1レンズ群L1において最も物体側に位置するレンズの屈折力は正であることが望ましい。これにより、軸外光線により発生する球面収差を効率良く補正することが可能となる。
【0032】
また、第1レンズ群L1は、3枚以上の正レンズと、1枚以上の負レンズを含むことが望ましい。これにより、第1レンズ群L1の焦点距離の適正化と球面収差や色収差等の諸収差の良好な補正とを両立させることが可能となる。
【0033】
また、第3レンズ群L3は、3枚以上の正レンズと3枚以上の負レンズとを含むことが望ましい。これにより、像面湾曲や色収差を効率良く補正することが可能となる。
【0034】
また、第3レンズ群L3の一部のレンズを光軸に直交する方向に移動させる(光軸に直交する平面内で平行移動させる又は光軸上の1点を中心として円弧状に移動させる)ことにより、光学系により形成される光学像を光軸に対して直交する方向に変位させて防振(像振れ補正)を行うことが望ましい。これにより、撮像時において手振れ等の振動が生じた場合に像振れを補正することが可能となる。
【0035】
以下に、上記実施例1~3に対応する数値例1~3の諸数値を示す。各数値例の面データにおいて、面番号iは物体側から数えたときのi番目の面を示す。rはi番目の面の曲率半径(mm)、dはi番目と(i+1)番目の面間のレンズ厚または空気間隔(mm)、ndはi番目の光学部材の材料のd線における屈折率である。νdはi番目の光学部材の材料のd線を基準としたアッベ数である。アッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。
【0036】
面番号に付された「*」は、その面が非球面形状を有する面であることを意味する。非球面形状は、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとし、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4,A6およびA8を非球面係数とするとき、以下の式で表される。
【0037】
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)21/2
+A4・h4+A6・h6+A8・h8+A10・h10
各非球面係数における「e±XXX」は「×10±XXX」を意味する。
【0038】
また、各種データには、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)、像高(mm)、レンズ全長(mm)およびバックフォーカスsk(mm)を示す。
【0039】
さらに数値例1~3における式(1)~(13)の値を表1にまとめて示す。
(数値例1)
単位mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 83.030 5.57 2.00100 29.1
2 256.257 0.15
3 55.377 9.54 1.49700 81.5
4 -1562.618 2.10 1.88300 40.8
5 157.784 0.15
6 48.262 5.24 1.49700 81.5
7 110.153 2.00 1.74077 27.8
8 32.826 1.79
9 41.561 7.22 1.53775 74.7
10 731.529 1.99
11(絞り) ∞ 2.20
12 -800.577 2.28 1.92286 18.9
13 -167.395 2.00 1.64000 60.1
14 33.920 13.59
15 -1618.230 2.00 1.67270 32.1
16 30.098 3.79 2.00069 25.5
17 47.606 1.40
18 44.072 7.06 1.77250 49.6
19 -82.524 2.00 1.72825 28.5
20 46.850 0.15
21 42.101 2.00 1.92286 20.9
22 26.733 12.26 1.69680 55.5
23 -117.997 1.90
24 -54.665 2.00 1.53172 48.8
25 37.574 12.86 2.00100 29.1
26 -74.410 7.77
27* -48.385 2.50 1.76802 49.2
28 -200.196 11.66
29 ∞ 1.50 1.51633 64.1
30 ∞ 0.35
像面 ∞

非球面データ
第27面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.78251e-006 A 6= 3.50939e-009 A 8=-1.05473e-011 A10= 1.32171e-014

各種データ

焦点距離 82.87
Fナンバー 1.45
半画角 14.63
像高 21.64
レンズ全長 126.50
BF 13.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 68.40
2 11 -54.52
3 15 58.91
4 29 ∞

(数値例2)
単位mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 84.993 4.95 2.00100 29.1
2 202.416 0.15
3 64.164 9.64 1.49700 81.5
4 -318.125 2.10 1.72000 43.7
5 221.142 0.15
6 44.553 6.17 1.49700 81.5
7 114.119 2.00 1.72151 29.2
8 33.254 2.07
9 44.079 6.85 1.48749 70.2
10 572.213 1.99
11(絞り) ∞ 2.00
12 ∞ 2.18 1.92286 18.9
13 -250.097 0.70
14 -206.496 2.00 1.64000 60.1
15 37.733 14.76
16 5598.365 2.00 1.67270 32.1
17 30.558 3.79 2.00069 25.5
18 47.606 1.10
19 42.007 6.85 1.88300 40.8
20 -114.771 0.50
21 -108.194 2.00 1.72825 28.5
22 53.452 0.49
23 61.357 2.00 1.92286 20.9
24 26.750 11.05 1.72916 54.7
25 -168.388 1.91
26 -60.234 2.00 1.56732 42.8
27 33.668 14.14 2.00100 29.1
28 -62.938 3.32
29* -59.800 2.50 1.76802 49.2
30 -1001.556 15.79
31 ∞ 1.50 1.51633 64.1
32 ∞ 0.35
像面 ∞

非球面データ
第29面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.99383e-006 A 6= 2.04264e-009 A 8=-9.55132e-012 A10= 1.30188e-014

各種データ

焦点距離 82.86
Fナンバー 1.45
半画角 14.63
像高 21.64
レンズ全長 128.50
BF 17.13

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 74.01
2 11 -61.34
3 16 57.80
4 31 ∞

(数値例3)
単位mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 97.050 5.69 1.91082 35.3
2 808.610 0.15
3 68.009 5.40 1.88300 40.8
4 161.282 0.15
5 58.276 9.34 1.49700 81.5
6 -171.384 2.00 1.92286 18.9
7 125.448 0.10
8 88.179 4.07 1.72916 54.7
9 618.713 2.06
10(絞り) ∞ 2.22
11 -707.487 4.60 1.98612 16.5
12 -56.353 2.00 1.91082 35.3
13 28.743 9.18
14 -345.236 2.00 1.64769 33.8
15 29.434 3.79 2.00069 25.5
16 47.606 1.00
17* 36.642 2.00 2.00100 29.1
18 22.542 12.76 1.49700 81.5
19 -80.204 0.15
20 -854.942 6.19 1.80400 46.5
21 -42.105 1.50 1.89286 20.4
22 -112.460 0.15
23 84.665 9.81 2.00100 29.1
24 -49.304 2.00 1.48749 70.2
25 -398.028 4.75
26* -37.257 2.50 1.59270 35.3
27 -961.002 16.82
28 ∞ 1.50 1.51633 64.1
29 ∞ 0.35
像面 ∞

非球面データ
第17面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.32169e-006 A 6= 4.54064e-009 A 8=-2.16254e-012

第26面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.71639e-006 A 6= 3.40498e-009 A 8=-1.36079e-011 A10= 1.36420e-014

各種データ

焦点距離 82.64
Fナンバー 1.45
半画角 14.67
像高 21.64
レンズ全長 113.70
BF 18.16

レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 46.25
2 10 -31.40
3 14 57.48
4 28 ∞
【0040】
【表1】
【0041】
図7は、実施例1~3の光学系を使用したデジタルスチルカメラ(撮像装置)を示す。図7において、10はカメラ本体、11は実施例1~3のいずれかで説明した光学系を用いた撮像光学系である。12はカメラ本体10に内蔵され、撮像光学系21によって形成された被写体像を撮像するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。
【0042】
なお、実施例1~3のいずれかで説明した光学系を用いた撮像光学系を有する交換レンズも、他の実施例としての光学機器に含まれる。
【0043】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0044】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7